JP2010247749A - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置の充電が制限されている最中に電動機を回生制御するときに内燃機関の潤滑油の消費を抑制しつつ電動機の発電電力を内燃機関のモータリングでより確実に消費する。
【解決手段】モータMG2の回生制御により制動力を駆動軸に出力するときには、モータMG2の発電電力がバッテリの入力制限を超える余剰エネルギPexが閾値Pth未満の場合に目標バルブタイミングVVT*に所定タイミングVVT1を設定すると共に非進角用マップを用いて目標スロットル開度Ta*を設定し、余剰エネルギPexが閾値Pth以上でVVT進角要求がある場合に目標バルブタイミングVVT*にタイミングVVT1よりも進角したタイミングVVT2を設定すると共に非進角用マップよりもエンジン回転数Neに対してスロットル開度が大きくなる進角用マップを用いて目標スロットル開度Ta*を設定してエンジンを制御し、モータMG1でエンジンをモータリングする。
【選択図】図8

Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、可変バルブタイミング機構を有するエンジンと、エンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると共にリングギヤに駆動軸が接続された遊星歯車装置と、遊星歯車装置のサンギヤに接続されたジェネレータと、遊星歯車装置のリングギヤに接続されたモータと、ジェネレータおよびモータと電力をやり取りするバッテリとを備え、制動時にバッテリの充電量が満充電に近いときには、エンジンブレーキが駆動軸に出力されるよう制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、目標とするエンジンブレーキからエンジンの回転数に応じたフリクション分を減算することにより目標ポンピング抵抗を設定し、エンジンのポンピング抵抗が設定した目標ポンピング抵抗となるようにスロットル開度と吸気バルブのバルブタイミングとを制御している。
特開2004−225564号公報
上述したハイブリッド自動車では、スロットル開度が小さくするほどエンジンのポンピング抵抗を大きくすることができるものの、吸気管内の負圧が過大となる場合があり、この場合、エンジンオイルが燃焼室に吸い込まれ、エンジンオイルの消費量が増大し、デポジットが堆積してしまう。
本発明のハイブリッド自動車は、蓄電装置の充電が制限されている最中に電動機を回生制御するときに内燃機関の潤滑油の消費を抑制しつつ電動機の発電電力を内燃機関のモータリングでより確実に消費することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
吸気バルブの開閉タイミングであるバルブタイミングの変更が可能な内燃機関と、
動力の入出力が可能な第1の電動機と、
前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸の3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力の入出力が可能な第2の電動機と、
前記第1の電動機および前記第2の電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記蓄電手段の充電が制限されている最中に発電を伴って前記第2の電動機を回生制御するときには、前記内燃機関の回転抵抗を増加する回転抵抗増加要求がなされていない場合には前記内燃機関がモータリングされるよう前記第1の電動機を駆動制御し、前記回転抵抗増加要求がなされている場合には前記回転抵抗増加要求がなされていない場合に比して前記バルブタイミングが進角されると共に吸気系の圧力が所定圧力を下回らない範囲内でスロットル開度が調節されるよう前記内燃機関を運転制御し該内燃機関がモータリングされるよう前記第1の電動機を駆動制御する回生時制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、蓄電手段の充電が制限されている最中に発電を伴って第2の電動機を回生制御するときには、内燃機関の回転抵抗を増加する回転抵抗増加要求がなされていない場合には内燃機関がモータリングされるよう第1の電動機を駆動制御し、回転抵抗増加要求がなされている場合には回転抵抗増加要求がなされていない場合に比してバルブタイミングが進角されると共に吸気系の圧力が所定圧力を下回らない範囲内でスロットル開度が調節されるよう内燃機関を運転制御し内燃機関がモータリングされるよう第1の電動機を駆動制御する。これにより、蓄電装置の充電が制限されている最中に電動機を回生制御するときでも電動機の発電電力を内燃機関のモータリングでより確実に消費することができると共に内燃機関のモータリングに伴って吸気系の負圧により潤滑油が内燃機関の吸気系や燃焼室に吸い込まれるのを抑制することができる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記回生時制御手段は、前記回転抵抗増加要求がなされていない場合には前記内燃機関の回転数に対して第1の関係を用いて得られるスロットル開度により該内燃機関を制御し、前記回転抵抗増加要求がなされている場合には前記内燃機関の回転数に対して前記第1の関係よりもスロットル開度が大きくなる第2の関係を用いて得られるスロットル開度により該内燃機関を制御する手段であるものとすることもできる。
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記内燃機関は、前記吸気バルブの遅閉じにより圧縮比よりも膨張比が大きくなるよう構成されてなるものとすることもできる。この場合、バルブタイミングを進角することにより内燃機関の回転抵抗を増大する効果がより顕著なものとなる。
さらに、本発明のハイブリッド自動車において、前記蓄電手段に入力できる最大電力としての入力制限を設定する入力制限設定手段を備え、前記回転抵抗増加要求は、前記駆動軸に要求される要求制動パワーが前記設定された入力制限を超える余剰エネルギが所定エネルギ以上のときになされる要求であるものとすることもできる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 バッテリ50における電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求制動トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22をモータリングしている状態で走行しているときの動力分配統 合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 エンジンECU24により実行されるエンジン制御ルーチンの一例を示すフ ローチャートである。 エンジン22の回転数Neと目標スロットル開度Ta*との関係の一例を示 す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2のエンジン22を中心とする構成図に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。このエンジン22は、吸気バルブ128の閉じタイミングを下死点よりも大幅に遅角させて、吸入した混合気の一部を吸気系に戻すことにより、圧縮比よりも膨張比を大きくしたアトキンソンサイクルエンジンとして構成されている。なお、エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図3に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図4にバッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、走行中にアクセルペダル83がオンからオフされた際の動作について説明する。図5は実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、アクセルオフの最中に所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
アクセルオフ時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、車速センサ88からの車速VやモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリECU52により設定されたものを通信により入力するものとした。
続いて、入力した車速Vに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき制動トルクとしての要求制動トルクTr*と要求制動パワーPr*とを設定する(ステップS110)。ここで、要求制動トルクTr*の設定は、アクセルオフ時には、車速Vと要求制動トルクTr*との関係を予め求めてマップとしてROM74に記憶しておき、車速Vが与えられるとマップから対応する要求制動トルクTr*を導出することにより行なうものとした。要求制動トルク設定用マップの一例を図6に示す。また、要求制動パワーPr*は、要求制動トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じることにより計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
そして、入力したバッテリ50の入力制限Winから設定した要求制動パワーPr*を減じることにより余剰エネルギPexとして計算し(ステップS120)、計算した余剰エネルギPexが値0よりも大きいか否かを判定する(ステップS130)。この判定は、要求制動パワーPr*を電力換算したときにバッテリ50の入力制限Winを超えるか否かを判定するものとなる。余剰エネルギPexが値0以下のときには、モータMG1から入出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS140)、モータMG2から入出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm2*に要求制動トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものを設定し(ステップS150)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。モータMG1,MG2の制御は、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40がトルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御することにより行なわれる。いま、余剰エネルギPexが値0以下のときを考えているから、要求制動トルクTr*のすべてをモータMG2の回生制御により出力するものとしても、バッテリ50に入力制限Winを超える電力が入力されることはない。
ステップS130で余剰エネルギPexが値0よりも大きいときには、エンジン22の燃料カット指令をエンジンECU24に送信すると共に(ステップS170)、余剰エネルギPexに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*を設定する(ステップS180)。ここで、目標回転数Ne*の設定は、実施例では、余剰エネルギPexが大きいほど目標回転数Ne*が高くなるよう余剰エネルギPexと目標回転数Ne*との関係を予め求めてマップとして記憶しておき、余剰エネルギPexが与えられると、マップから対応する目標回転数Ne*を導出することにより行なうものとした。
目標回転数Ne*を設定すると、さらに余剰エネルギPexが閾値Pth未満か否かを判定し(ステップS190)、余剰エネルギPexが閾値Pth未満のときには、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS210)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(4)および式(5)により計算すると共に(ステップS220)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを式(6)により計算し(ステップS230)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮トルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定して(ステップS240)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。ここで、式(6)は、前述した図7の共線図から容易に導き出すことができる。このように、余剰エネルギPexが値0よりも大きいときには、モータMG2から要求制動トルクTr*を出力すると、モータMG2の発電電力がバッテリ50の入力制限Winを超えるから、モータMG1でエンジン22をモータリングしてモータMG2の発電電力の一部を消費することにより、バッテリ50が入力制限Winを超えて充電しないようにしているのである。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (6)
ステップS190で余剰エネルギPexが閾値Pth以上と判定されると、可変バルブタイミング機構50の吸気バルブ128の開閉タイミングが進角されるようVVT進角要求をエンジンECU24に送信し(ステップS200)、ステップS210以降の処理を行なって本ルーチンを終了する。同一のスロットル開度であれば、可変バルブタイミング機構50により吸気バルブ128を進角した方がエンジン22のポンピングロスを増加させることができるから、エンジン22を燃料カットした状態でモータMG1によりエンジン22をモータリングすることにより、モータMG2の発電電力のうちバッテリ50の入力制限Winを超える余剰エネルギPexをより確実に消費することができる。
次に、エンジン22の制御について説明する。図8は、エンジンECU24により実行されるエンジン制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。エンジン制御ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、まず、エンジン回転数Ne*などの制御に必要なデータを入力すると共に(ステップS300)、ハイブリッド用電子制御ユニット70からVVT進角要求がなされているか否かを判定する(ステップS310)。VVT進角要求がなされていないときには、目標バルブタイミングVVT*として遅角側の所定タイミングVVT1を設定し(ステップS320)、非進角時用マップを用いて入力したエンジン回転数Neに基づいて目標スロットル開度Ta*を設定し(ステップS330)、VVT進角要求がなされているときには、目標バルブタイミングVVT*としてタイミングVVT1よりも進角した進角用のタイミングVVT2を設定し(ステップS340)、進角時用マップを用いて入力したエンジン回転数Neに基づいて目標スロットル開度Ta*を設定する(ステップS350)。非進角時用マップと進角時用マップの一例を図9に示す。図示するように、非進角時用マップと進角時用マップは、共にエンジン回転数Neが大きいほど目標スロットル開度Ta*が大きくなるが、進角時用マップの方が非進角時用マップよりも目標スロットル開度Ta*が大きくなるよう定められている。スロットル開度が小さいほどエンジン22のポンピングロスは大きくすることができるものの、エンジン22の吸気管内の圧力(負圧)が低くなる結果、燃焼室内にエンジンオイルが吸い込まれて消費されると共にデポジットが堆積する。実施例では、VVT進角要求がなされているときには、可変バルブタイミング機構50による吸気バルブ128の開閉タイミングとの組み合わせによりVVT進角要求がなされていないときに比して全体としてエンジン22のポンピングロスによるフリクションを大きくするが、吸気管内の圧力が所定圧(例えば、−70kpa)を下回らないよう進角時用マップを定めることにより、上述した不具合の発生を回避している。こうして目標バルブタイミングVVT*と目標スロットル開度Ta*とを設定すると、設定した目標バルブタイミングVVT*で可変バルブタイミング機構50を制御すると共に設定した目標スロットル開度Ta*でスロットルモータ136を制御して(ステップS360)、本ルーチンを終了する。なお、図8のルーチンでは、目標スロットル開度Ta*を設定してスロットルバルブ124(スロットルモータ136)を制御するものとしたが、アイドルスピードコントロール(ISC)バルブを備える場合には、スロットルバルブ124に代えてISCバルブを制御するものとしてもよい。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータMG2の回生制御により要求制動トルクTr*をリングギヤ軸32aに出力するときには、モータMG2の発電電力がバッテリ50の入力制限Winを超える余剰エネルギPexが値0以上のときには、余剰エネルギPexが閾値Pth未満の場合にエンジン22の吸気バルブ128の目標バルブタイミングVVT*に所定タイミングVVT1を設定すると共に非進角用マップを用いてエンジン22の回転数Neに基づいて得られる目標スロットル開度Ta*を設定し、余剰エネルギPexが閾値Pth以上の場合に吸気バルブ128の目標バルブタイミングVVT*に所定タイミングVVT1よりも進角したタイミングVVT2を設定すると共に非進角用マップに比してエンジン22の回転数Neに対して目標スロットル開度Ta*が大きくなる進角用マップを用いて目標スロットル開度Ta*を設定するから、モータMG1により燃料カットしている状態のエンジン22をモータリングすることによりモータMG2の発電電力のうちバッテリ50の入力制限Winを超える余剰エネルギPexをより確実に消費することができると共にエンジン22の吸気管内の圧力(負圧)が低くなり過ぎることにより吸気管内や燃焼室内にエンジンオイルが吸い込まれて消費されたりデポジットが堆積したりする不都合の発生を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、余剰エネルギPexが閾値Pth未満か否かにより目標バルブタイミングVVT*を2段階に変更するものとしたが、余剰エネルギPexに対して目標バルブタイミングVVT*を3段階以上の多段階に変更するものとしてもよいし、余剰エネルギPexの変化に対して目標バルブタイミングVVT*を連続的に変更するものとしてもよい。これらの場合、目標スロットル開度Ta*としては、目標バルブタイミングVVT*の変更に併せてマップを変更し、変更したマップを用いてエンジン22の回転数Neに基づいて設定するものとすればよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の入力制限Winから要求制動パワーPr*を減じたものである余剰エネルギPexに基づいてVVT進角要求の可否を判定するものとしたが、要求制動パワーPr*だけに基づいて判定するものとしてもよいし、入力制限Winだけに基づいて判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、減速ギヤ35を介して駆動軸としてのリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしたが、リングギヤ軸32aにモータMG2を直接取り付けるものとしてもよいし、減速ギヤ35に代えて2段変速や3段変速,4段変速などの変速機を介してリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「第1の電動機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「第2の電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求制動パワーPr*がバッテリ50の入力制限Winを超える余剰エネルギPexが値0以上のときには、余剰エネルギPexに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*を設定し、設定した目標回転数Ne*でエンジン22がモータリングされるようモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に要求制動トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信し、余剰エネルギPexが閾値Pth以上のときにはVVT進角要求をエンジンECU24に送信する図5のアクセルオフ時制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70とVVT進角要求がなされていないときには目標バルブタイミングVVT*に所定タイミングVVT1を設定すると共に非進角時用マップを用いて目標スロットル開度Ta*を設定しVVT進角要求がなされているときには目標バルブタイミングVVT*に所定タイミングVVT1よりも進角したタイミングVVT2を設定すると共に進角時用マップを用いて目標スロットル開度Ta*を設定して可変バルブタイミング機構50とスロットルモータ136とを制御する図8のエンジン制御ルーチンを実行するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。また、「内燃機関」としては、アトキンソンサイクルエンジンに限定されるものではなく、一般のオートーサイクルエンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「第1の電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、車軸に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。「第2の電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、車軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、充放電可能であれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求制動パワーPr*がバッテリ50の入力制限Winを超える余剰エネルギPexが値0以上のときには、余剰エネルギPexに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*を設定し、設定した目標回転数Ne*でエンジン22がモータリングされるようモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に要求制動トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータMG1,MG2を制御し、余剰エネルギPexが閾値Pth未満でVVT進角要求がなされていないときには目標バルブタイミングVVT*に所定タイミングVVT1を設定すると共に非進角時用マップを用いて目標スロットル開度Ta*を設定し余剰エネルギPexが閾値Pth以上でVVT進角要求がなされているときには目標バルブタイミングVVT*に所定タイミングVVT1よりも進角したタイミングVVT2を設定すると共に進角時用マップを用いて目標スロットル開度Ta*を設定して可変バルブタイミング機構50とスロットルモータ136とを制御するものに限定されるものではなく、蓄電手段の充電が制限されている最中に発電を伴って第2の電動機を回生制御するときには、内燃機関の回転抵抗を増加する回転抵抗増加要求がなされていない場合には内燃機関がモータリングされるよう第1の電動機を駆動制御し、回転抵抗増加要求がなされている場合には回転抵抗増加要求がなされていない場合に比してバルブタイミングが進角されると共に吸気系の圧力が所定圧力を下回らない範囲内でスロットル開度が調節されるよう内燃機関を運転制御し内燃機関がモータリングされるよう第1の電動機を駆動制御するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、MG1,MG2 モータ。

Claims (4)

  1. 吸気バルブの開閉タイミングであるバルブタイミングの変更が可能な内燃機関と、
    動力の入出力が可能な第1の電動機と、
    前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸の3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力の入出力が可能な第2の電動機と、
    前記第1の電動機および前記第2の電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    前記蓄電手段の充電が制限されている最中に発電を伴って前記第2の電動機を回生制御するときには、前記内燃機関の回転抵抗を増加する回転抵抗増加要求がなされていない場合には前記内燃機関がモータリングされるよう前記第1の電動機を駆動制御し、前記回転抵抗増加要求がなされている場合には前記回転抵抗増加要求がなされていない場合に比して前記バルブタイミングが進角されると共に吸気系の圧力が所定圧力を下回らない範囲内でスロットル開度が調節されるよう前記内燃機関を運転制御し該内燃機関がモータリングされるよう前記第1の電動機を駆動制御する回生時制御手段と
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド自動車であって、
    前記回生時制御手段は、前記回転抵抗増加要求がなされていない場合には前記内燃機関の回転数に対して第1の関係を用いて得られるスロットル開度により該内燃機関を制御し、前記回転抵抗増加要求がなされている場合には前記内燃機関の回転数に対して前記第1の関係よりもスロットル開度が大きくなる第2の関係を用いて得られるスロットル開度により該内燃機関を制御する手段である
    ハイブリッド自動車。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド自動車であって、
    前記内燃機関は、前記吸気バルブの遅閉じにより圧縮比よりも膨張比が大きくなるよう構成されてなる
    ハイブリッド自動車。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載のハイブリッド自動車であって、
    前記蓄電手段に入力できる最大電力としての入力制限を設定する入力制限設定手段を備え、
    前記回転抵抗増加要求は、前記駆動軸に要求される要求制動パワーが前記設定された入力制限を超える余剰エネルギが所定エネルギ以上のときになされる要求である
    ハイブリッド自動車。
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