JP2010138544A - 桁剛性増加工法及び桁部材 - Google Patents

桁剛性増加工法及び桁部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2010138544A
JP2010138544A JP2008313275A JP2008313275A JP2010138544A JP 2010138544 A JP2010138544 A JP 2010138544A JP 2008313275 A JP2008313275 A JP 2008313275A JP 2008313275 A JP2008313275 A JP 2008313275A JP 2010138544 A JP2010138544 A JP 2010138544A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
girder
hole
rigidity
joining
ground cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008313275A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5374130B2 (ja
Inventor
Seiji Ikeno
誠司 池野
Kaoru Kobayashi
薫 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
East Japan Railway Co
Original Assignee
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by East Japan Railway Co filed Critical East Japan Railway Co
Priority to JP2008313275A priority Critical patent/JP5374130B2/ja
Publication of JP2010138544A publication Critical patent/JP2010138544A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5374130B2 publication Critical patent/JP5374130B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】桁剛性を増加させる必要のある箇所で容易に既設の桁の剛性を向上させる。
【解決手段】まず、削成工程として、地覆5の上面7を、断面矩形波状に削成し、所定深さの矩形の溝部8を複数形成する。次に、掘削工程として、地覆5の鉄筋6が埋設されている位置を掘削して、地覆5に穴部9を形成する。次に、接合工程として、凸部が形成されたプレキャスト板10を、この凸部が地覆5の溝部8に嵌め込まれるように、地覆5に接合する。次に、芯材配置工程として、鉄筋14を、地覆5の穴部9及びプレキャスト板10の貫通孔13に挿入する。次に、充填工程として、各貫通孔13の上部開口から穴部9及び貫通孔13にモルタル15を打設する。すると、穴部9及び貫通孔13に打設したモルタル15が硬化することで、プレキャスト板10が桁部材3に一体的に連結される。
【選択図】図8

Description

本発明は、橋脚に横架された桁部材の剛性増加工法及び桁部材に関する。
鉄道や自動車等が通る橋梁は、複数の橋脚により桁が横架されて構成されている。通常、桁は鉄筋コンクリート構造により構成されており、桁の両側端部には、防音壁などの高欄の基礎となる地覆が設置されている(例えば、特許文献1参照)。この地覆は、鉄筋コンクリート構造により構成されており、桁と連結する鉄筋が埋設されている。このため、地覆は、桁と一体的に連結されており、桁と同じ挙動をする。
特開2005−155182号公報
ところで、近年、鉄道や自動車等の走行速度の高速化や通行量の増加に伴い、桁に作用する荷重や振動が大幅に増加してきている。このため、新設の桁のみならず、既設の桁に対してもより高い剛性が求められるようになってきた。この場合、例えば、場所打ちコンクリートにより桁高を増加させることも考えられるが、既設の桁は十分な足場のスペースが確保できないため施工性が悪く、桁高制限のある場所では採用できず、また品質の確保も難しいという問題があった。
そこで、本発明は、前記問題のある箇所でも既設の桁の剛性を向上させることができる桁剛性増加工法及び桁部材を提供することを目的とする。
本発明に係る桁剛性増加工法は、橋脚に横架された桁部材を掘削して穴部を形成する掘削工程と、孔部が形成された高剛性板を、穴部と孔部とを連通させて桁部材に接合する接合工程と、穴部から孔部に至る高剛性芯材を穴部に配置する芯材配置工程と、接合工程及び芯材配置工程の後、穴部及び孔部に硬化型流動材を充填する充填工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係る桁剛性増加工法では、桁部材を掘削して穴部を形成し、この桁部材に孔部が形成された高剛性板を接合させるとともに、穴部に高剛性芯材を配置し、穴部及び孔部に硬化型流動材を充填する。すると、硬化型流動材が硬化することにより、穴部及び孔部に高剛性芯材が埋設された状態で、桁部材と高剛性板とが一体的に連結される。このように、高剛性板を桁部材に一体的に連結することで、高剛性板を桁の剛性に寄与させることができるため、施工性の悪い環境においても既設の桁の剛性を向上させることができる。
この場合、接合工程の前に、高剛性板と接合する桁部材の第1接合面を凹凸状に作成する削成工程を更に有し、接合工程は、第1接合面の形状に適合する凹凸状の第2接合面が形成された高剛性板を、桁部材に接合することが好ましい。この桁剛性増加工法では、桁部材の第1接合面と高剛性板の第2接合面とが互いに適合する凹凸状に形成されている。このため、桁部材の第1接合面と高剛性板の第2接合面との摺動が規制されるため、桁部材に対する高剛性板の位置保持性を向上させることができ、桁部材と高剛性板との連結強度を向上させることができる。
また、第1接合面は、断面矩形波状に形成されていることが好ましい。この桁剛性増加工法によれば、第1接合面が断面矩形波状に形成されているため、この第1接合面の形状に適合する桁部材の第2接合面も同様に断面矩形状に作成される。これにより、高剛性板の第1接合面と桁部材の第2接合面とが噛み合わさるため、桁部材と高剛性板との連結強度を更に向上させることができる。
また、桁部材は、鉄筋が埋設されており、掘削工程は、桁部材を掘削して桁部材に埋設された鉄筋を露出させ、芯材配置工程は、高剛性芯材を、露出した鉄筋に重ね合わせて、穴部に配置することが好ましい。この桁剛性増加工法によれば、桁部材に埋設された鉄筋と高剛性芯材とが重ね合わされた状態で、桁部材と高剛性板とが一体的に連結されるため、桁部材と高剛性板との連結強度を更に向上させることができる。
また、桁部材は、桁に地覆が設置されて構成されており、削成工程は、地覆に第1接合面を削成することが好ましい。この桁剛性増加工法によれば、桁に地覆が設置されているため、高剛性板を地覆に接合させることで、高剛性板と桁部材とを連結することができる。このため、例えば、削成工程では、地覆のみを削ることで、第2接合面を凹凸状に削成することができる。
また、高剛性芯材は、軸方向に貫通された導通孔が形成されており、充填工程は、高剛性芯材の導通孔から硬化型流動材を注入することで、穴部及び孔部に硬化型流動材を充填することが好ましい。この桁剛性増加工法によれば、穴部及び孔部に配置された高剛性芯材の導通孔に硬化型流動材を注入すると、この硬化型流動材は、孔部を伝って穴部の底部に導かれ、その後、穴部の底部から上方に押し出されるように、穴部及び孔部に充填される。このため、硬化型流動材を穴部及び孔部に充填する際、穴部及び孔部の空気を適切に排除することができるため、桁部材と高剛性板との連結強度を更に向上させることができる。
本発明に係る桁部材は、上記何れかの桁剛性増加工法により施工されたことを特徴とする。本発明に係る桁部材は、桁部材に掘削された穴部と高剛性板に形成された孔部とに高剛性芯材が配された状態で、桁部材と高剛性板とが硬化型流動材により一体的に連結されている。このため、高剛性板を桁の剛性に寄与させることができるため、桁の剛性を向上させることができる。
本発明によれば、桁剛性を増加させる必要のある箇所で容易に既設の桁の剛性を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、本実施形態に係る桁剛性増加工法が施される橋梁の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る桁剛性増加工法が施される橋梁の一例を示す正面図、図2は、図1に示す橋梁のII−II線断面図である。図1及び図2に示すように、橋梁1は、車両や列車などが走行する構造物である。そして、橋梁り、一対の橋脚2が地面に立設されており、この一対の橋脚2に桁部材3が横架されて構成される。そして、桁部材3の上面には、車両が走行する道路や列車が走行する線路などが敷設される。
桁部材3は、主構成要素である上路桁4と、この上路桁4に設置される地覆5とにより構成される。
上路桁4は、車両や列車などを支持する鉄筋コンクリート構造の構造物である。上路桁4は、橋梁1に沿って延在しており、橋脚2に横架されている。この上路桁4は、一対の橋脚2に架け渡されるとともに上路桁4の延在方向に沿って並設される一対の主桁4aと、一対の主桁4aの間に位置する中間スラブ4bと、各主桁4aからそれぞれ側方に張り出される一対の片持ちスラブ4cとにより構成される。
地覆5は、防音壁などの高欄の基礎となる鉄筋コンクリート構造の構造物である。地覆5は、上路桁4における片持ちスラブ4cの両側端部に設置されている。地覆5は、矩形断面を有して、上路桁4の延在方向に延在している。
そして、地覆5には、上路桁4から延びる鉄筋6が、上路桁4の延在方向に沿って複数本埋設されている。上路桁4と地覆5とは、上路桁4の延在方向に沿って複数本埋設された鉄筋6により連結されている。この各鉄筋6は、両端部が屈曲しており、上路桁4と地覆5とを一体化させている。
次に、本実施形態に係る桁剛性増加工法について説明する。本実施形態に係る桁剛性増加工法は、後述するように、削成工程(第1工程)、掘削工程(第2工程)、接合工程(第3工程)、芯材配置工程(第4工程)、充填工程(第5工程)により行われる。
図3は、桁剛性増加工法における削成工程を示す図である。図3に示すように、第1工程となる削成工程では、地覆5の上面7を、断面矩形波状に削成する。すなわち、地覆5を削り、所定深さの矩形の溝部8を延在方向に沿って所定間隔で複数形成する。このとき、溝部8は、地覆5に埋設されている鉄筋6が露出しない深さとするのが望ましいが、鉄筋6が露出する深さとしてもよい。なお、地覆5に、防音壁などの高欄が設置されている場合は、削成工程を行う前に、この高欄を除去しておく。
図4は、桁剛性増加工法における掘削工程を示す図である。図4に示すように、第2工程となる掘削工程では、地覆5の鉄筋6が埋設されている位置を掘削して、地覆5に穴部9を形成する。地覆5の掘削は、少なくとも穴部9に鉄筋6が露出する深さまで行い、好ましくは、鉄筋6のU字状に屈曲している先端が全て露出する深さまで行う。
図5は、桁剛性増加工法における接合工程を示す図である。図5に示すように、第3工程となる接合工程では、地覆5にプレキャスト板10を接合する。図6は、プレキャスト板の斜視図である。図6に示すように、プレキャスト板10は、コンクリート構造の構造物であり、分厚い板状に形成されている。プレキャスト板10の底部は、地覆5の溝部8に嵌め合わされる凸部11が形成されており、プレキャスト板10の底面12が、地覆5の上面7の形状に適合する形状となっている。また、プレキャスト板10には、地覆5に接合されたときに、地覆5の穴部9と挿通する貫通孔13が形成されている。貫通孔13は、プレキャスト板10を上下に貫通する穴であり、後述する鉄筋が挿入可能な大きさに形成されている。そして、このように形成された複数のプレキャスト板10を、地覆5の上面7を延在方向に沿って敷き詰めるように、地覆5に接合する。プレキャスト板10と地覆5との接合は、プレキャスト板10の凸部11を地覆5の溝部8に嵌め込むことで行う。これにより、凸部11と溝部8とで噛み合うため、地覆5に対するプレキャスト板10の延在方向へのずれを防止することができる。なお、接合工程においては、地覆5とプレキャスト板10との間、及び、隣接するプレキャスト板10の間に、モルタルや樹脂などを接着剤として塗布しておく。これにより、地覆5とプレキャスト板10との接合、及び、隣接するプレキャスト板10の接合がより強固になる。
図7は、桁剛性増加工法における芯材配置工程を示す図である。図7に示すように、第4工程となる芯材配置工程では、鉄筋14を、地覆5の穴部9及びプレキャスト板10の貫通孔13に挿入する。この鉄筋14は、両端部がU字状に屈曲しており、穴部9の底面から貫通孔13の上部付近に至る長さに形成されている。そして、このように形成された鉄筋14を、各貫通孔13の上部開口から貫通孔13及び穴部9に挿入し、穴部9の底面まで降下させる。このとき、穴部9に露出した鉄筋6と貫通孔13から挿入した鉄筋14とは、上下方向において一部が重なり合っており、鉄筋6のU字状端部と鉄筋14のU字状端部とが対向している。
図8は、桁剛性増加工法における充填工程を示す図である。図8に示すように、第5工程となる充填工程では、各貫通孔13の上部開口から穴部9及び貫通孔13にモルタル15を打設する。すると、穴部9及び貫通孔13に打設したモルタル15が硬化して、プレキャスト板10が桁部材3に一体的に連結される。
図9は、桁剛性増加工法により桁の剛性を増加した橋梁の正面図である。図9に示すように、橋梁1は、上述した桁剛性増加工法が施されると、各プレキャスト板10の凸部11が地覆5の溝部8に嵌め込まれた状態で、地覆5と各プレキャスト板10とが一体的に連結される。この連結は、地覆5の上面7とプレキャスト板10の底面との間に塗布したモルタルや樹脂などの接着剤に加え、穴部9及び貫通孔13に打設されたモルタル15と、穴部9及び貫通孔13に挿入されてモルタル15に埋設された鉄筋14とにより行われている。
このように、本実施形態に係る桁剛性増加工法では、桁部材3の地覆5を掘削して穴部9を形成し、この地覆5に、貫通孔13が形成されたプレキャスト板10を接合させるとともに、穴部9及び貫通孔13に鉄筋14を挿入し、穴部9及び貫通孔13にモルタル15を打設する。すると、モルタル15が硬化することにより、穴部9及び貫通孔13に鉄筋14が埋設された状態で、桁部材3の地覆5と各プレキャスト板10とが一体的に連結される。このように、プレキャスト板10を桁部材3の地覆5に一体的に連結することで、プレキャスト板10を上路桁4の剛性に寄与させることができるため、桁剛性を増加させる必要のある箇所で容易に既設の上路桁4の剛性を向上させることができる。
また、この桁剛性増加工法では、プレキャスト板10の底面12と地覆5の上面7とが互いに適合する凹凸状に形成されている。このため、プレキャスト板10の底面12と地覆5の上面7との摺動が規制されるため、地覆5に対するプレキャスト板10の位置保持性を向上させることができ、桁部材3とプレキャスト板10との連結強度を向上させることができる。
また、この桁剛性増加工法では、プレキャスト板10に凸部11が形成されるとともに、地覆5に凸部11が嵌め込まれる溝部8が形成されており、地覆5の上面7及びプレキャスト板10の底面12が断面矩形波状に形成されている。これにより、地覆5とプレキャスト板10とが噛み合わされるため、桁部材3とプレキャスト板10との連結強度を更に向上させることができる。
また、この桁剛性増加工法によれば、地覆5及びプレキャスト板10に挿入された鉄筋14が上路桁4及び地覆5に埋設された鉄筋6に重ね合わされた状態で、地覆5とプレキャスト板10とが一体的に連結されるため、桁部材3とプレキャスト板10との連結強度を更に向上させることができる。
また、この桁剛性増加工法によれば、上路桁4に地覆5が設置されているため、プレキャスト板10を地覆5に接合させることで、プレキャスト板10と桁部材3とを連結することができる。これにより、地覆5のみを削ることで、プレキャスト板10の凸部11が嵌め合わされる溝部8を形成することができる。
また、この桁剛性増加工法によれば、鉄筋6及び鉄筋14の端部がU字状に屈曲しているため、鉄筋6のU字状端部と鉄筋14のU字状端部とが対向する。これにより、硬化したモルタル15がこれらのU字状端部に挟み込まれるため、桁部材3とプレキャスト板10との連結強度を更に向上させることができる。
そして、この桁剛性増加工法により施工された桁部材3は、地覆5に掘削された穴部9とプレキャスト板10に形成された貫通孔13とに鉄筋14が挿入された状態で、地覆5とプレキャスト板10とがモルタル15により一体的に連結されている。このため、プレキャスト板10を上路桁4の剛性に寄与させることができるため、上路桁4の剛性を向上させることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、第3工程として接合工程を行い、第4工程として芯材配置工程を行うように説明したが、第3工程として芯材配置工程を行い、第4工程として接合工程を行ってもよい。すなわち、第3工程として、図10に示すように、地覆5の穴部9に鉄筋14を挿入し、この鉄筋14を保持する。鉄筋14の保持は、針金を巻きつけたり、モルタルを穴部9に打設したりすることで行うことができる。その後、第4工程として、図11に示すように、プレキャスト板10の貫通孔13を穴部9に保持された鉄筋14に挿入して、プレキャスト板10を下降させて地覆5に接合させる。このようにすることでも、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、第2工程として削成工程を行うものとして説明したが、桁部材3とプレキャスト板10との連結強度が十分である範囲において、削成工程を行わなくてもよい。この場合、地覆5の上面7は平面状であるため、プレキャスト板10の底面12も平面状となる。
また、上記実施形態において、鉄筋14は、一般的な棒状の棒鋼を用いて説明したが、例えば、図12に示すように、筒状の棒鋼16を用いてもよい、この棒鋼16は、軸方向に貫通された導通孔17が形成されている。そして、棒鋼16を穴部9及び貫通孔13に挿入した状態で、棒鋼16の導通孔17からモルタルを打設すると、モルタルは、矢印Aに示すように、まず、導通孔17を伝って下降して穴部9の底面まで導かれ、その後、モルタルは、穴部9の底面から上方に押し出されるように、穴部9及び貫通孔13に充填される。このように、導通孔17が形成された棒鋼16を用いることで、モルタルを穴部9及び貫通孔13に充填する際、穴部9及び貫通孔13の空気を適切に排除することができるため、桁部材3とプレキャスト板10との連結強度を更に向上させることができる。
また、上記実施形態において、溝部8及び穴部9は、地覆5のみを削ることで形成するものとして説明したが、地覆5と上路桁4の双方を削ることで形成してもよい。また、上記実施形態では、桁部材の一例として、上路桁4に地覆5が設置された桁部材3を用いて説明したが、地覆が設置されていなくてもよい。この場合、プレキャスト板10に接合する面は、上路桁4の上面となるため、削成工程では、上路桁4を削ることで、溝部を形成し、掘削工程では、上路桁4を掘削することで、穴部を形成する。
また、桁部材3に形成する穴部9は、有底であるものとして説明したが、桁部材3を貫通するものとしてもよい。この場合、穴部9と貫通孔13に貫通させた鉄筋を、張力を与えた状態で、桁部材3の下面とプレキャスト板10の上面とに支持させる。これにより、桁部材3とプレキャスト板10とが鉄筋の復元力による締め付け力により、桁部材3とプレキャスト板10との接触圧力が増加するため、桁部材3とプレキャスト板10との接合強度を増加させることができる。
また、上記実施形態では、高剛性板の一例として、コンクリート構造のプレキャスト板10を用いて説明したが、高剛性板であれば、如何なる材質により構成してもよい。また、高剛性芯材の一例として、鉄筋14を用いて説明したが、高剛性の芯材であれば如何なるものでもよく、例えば、PC棒鋼、鋼線、樹脂系の補強芯材でもよい。樹脂系の補強芯材を用いると、高剛性芯材に錆びが発生しないため、耐久性を向上させることができる。
また、上記実施形態では、桁の一例として、上路桁4を用いて説明したが、下路桁や、箱桁など、他の桁であってもよい。
また、上記実施形態では、プレキャスト板10に、鉄筋14を挿入してモルタル15を充填するために貫通孔13を形成するものとして説明したが、プレキャスト板10に、一方が閉ざされて貫通しない孔部を形成するものとしてもよい。この場合、孔部の深さは、桁部材3とプレキャスト板10との接合強度や鉄筋14の長さなどに応じて、適宜選択される。そして、例えば、現場において、孔部にモルタルを充填する充填孔を設けることで、孔部にモルタルを打設することができる。
本実施形態に係る桁剛性増加工法が施される橋梁の一例を示す正面図である。 図2は、図1に示す橋梁のII−II線断面図である。 桁剛性増加工法における削成工程を示す図である。 桁剛性増加工法における掘削工程を示す図である。 桁剛性増加工法における接合工程を示す図である。 プレキャスト板の斜視図である。 桁剛性増加工法における芯材配置工程を示す図である。 桁剛性増加工法における充填工程を示す図である。 桁剛性増加工法により桁の剛性を増加した桁部材の正面図である。 他の桁剛性増加工法における芯材配置工程を示す図である。 他の桁剛性増加工法における接合工程を示す図である。 他の棒鋼を用いた芯材配置工程を示す図である。
符号の説明
1…橋梁、2…橋脚、3…桁部材、4…上路桁、5…地覆、6…鉄筋(高剛性芯材)、7…地覆の上面(第1接合面)、8…溝部、9…穴部、10…プレキャスト板(高剛性板)、11…凸部、12…プレキャスト板の底面(第2接合面)、13…貫通孔(孔部)、14…鉄筋(高剛性芯材)、15…モルタル(硬化型流動材)、16…棒鋼、17…導通孔。

Claims (7)

  1. 橋脚に横架された桁部材を掘削して穴部を形成する掘削工程と、
    孔部が形成された高剛性板を、前記穴部と前記孔部とを連通させて前記桁部材に接合する接合工程と、
    前記穴部から前記孔部に至る高剛性芯材を前記穴部に配置する芯材配置工程と、
    前記接合工程及び前記芯材配置工程の後、前記穴部及び前記孔部に硬化型流動材を充填する充填工程と、
    を有することを特徴とする桁剛性増加工法。
  2. 前記接合工程の前に、前記高剛性板と接合する前記桁部材の第1接合面を凹凸状に作成する削成工程を更に有し、
    前記接合工程は、前記第1接合面の形状に適合する凹凸状の第2接合面が形成された前記高剛性板を、前記桁部材に接合することを特徴とする請求項1に記載の桁剛性増加工法。
  3. 前記第1接合面は、断面矩形波状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の桁剛性増加工法。
  4. 前記桁部材は、鉄筋が埋設されており、
    前記掘削工程は、前記桁部材を掘削して前記桁部材に埋設された前記鉄筋を露出させ、
    前記芯材配置工程は、前記高剛性芯材を、前記露出した前記鉄筋に重ね合わせて、前記穴部に配置することを特徴とする請求項1〜3に記載の桁剛性増加工法。
  5. 前記桁部材は、桁に地覆が設置されて構成されており、
    前記削成工程は、前記地覆に前記第1接合面を削成することを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の桁剛性増加工法。
  6. 前記高剛性芯材は、軸方向に貫通された導通孔が形成されており、
    前記充填工程は、前記高剛性芯材の前記導通孔から前記硬化型流動材を注入することで、前記穴部及び前記孔部に硬化型流動材を充填することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の桁剛性増加工法。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載された桁剛性増加工法により施工されたことを特徴とする桁部材。

JP2008313275A 2008-12-09 2008-12-09 桁剛性増加工法及び桁部材 Expired - Fee Related JP5374130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008313275A JP5374130B2 (ja) 2008-12-09 2008-12-09 桁剛性増加工法及び桁部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008313275A JP5374130B2 (ja) 2008-12-09 2008-12-09 桁剛性増加工法及び桁部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010138544A true JP2010138544A (ja) 2010-06-24
JP5374130B2 JP5374130B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=42348904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008313275A Expired - Fee Related JP5374130B2 (ja) 2008-12-09 2008-12-09 桁剛性増加工法及び桁部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5374130B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105735154A (zh) * 2016-04-29 2016-07-06 夏玉娟 一种桥梁下垂加固装置及其施工方法
JP2019044550A (ja) * 2017-09-07 2019-03-22 オリエンタル白石株式会社 コンクリート部材間の接合構造

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03295947A (ja) * 1990-04-16 1991-12-26 Nippon Splice Sleeve Kk プレキャストコンクリート部材の鉛直接合方法
JPH07102528A (ja) * 1993-10-01 1995-04-18 Yokogawa Koji Kk プレキャスト高欄およびプレキャスト高欄と床版の結合方法
JP2001003338A (ja) * 1999-06-21 2001-01-09 Fujita Corp ダム堤体の高欄の構築方法およびダム堤体用プレキャストコンクリート製高欄部材
JP2001226912A (ja) * 2000-02-16 2001-08-24 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd 壁高欄や中央分離帯等のコンクリート構造物及びその固定構造
JP2002146721A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Chiyoda Engineering Consultants Co Ltd プレキャスト壁高欄設置工法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03295947A (ja) * 1990-04-16 1991-12-26 Nippon Splice Sleeve Kk プレキャストコンクリート部材の鉛直接合方法
JPH07102528A (ja) * 1993-10-01 1995-04-18 Yokogawa Koji Kk プレキャスト高欄およびプレキャスト高欄と床版の結合方法
JP2001003338A (ja) * 1999-06-21 2001-01-09 Fujita Corp ダム堤体の高欄の構築方法およびダム堤体用プレキャストコンクリート製高欄部材
JP2001226912A (ja) * 2000-02-16 2001-08-24 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd 壁高欄や中央分離帯等のコンクリート構造物及びその固定構造
JP2002146721A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Chiyoda Engineering Consultants Co Ltd プレキャスト壁高欄設置工法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105735154A (zh) * 2016-04-29 2016-07-06 夏玉娟 一种桥梁下垂加固装置及其施工方法
JP2019044550A (ja) * 2017-09-07 2019-03-22 オリエンタル白石株式会社 コンクリート部材間の接合構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP5374130B2 (ja) 2013-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100743832B1 (ko) 프리플렉스 거더와 일체식교대를 이용한 교량의 시공방법
JP2009041227A (ja) プレキャスト床版の接合構造及び接合方法
KR102061224B1 (ko) 상하분리형 프리캐스트 암거 박스 및 그 시공 방법
KR101258807B1 (ko) 가설장치 및 이를 이용한 철도횡단 구조물 시공방법
JP5718133B2 (ja) プレキャスト床版と、その継手構造
KR20090130637A (ko) 강성 구조체의 뒷채움 보강구조 및 그 시공방법
JP4915214B2 (ja) 盛土における基礎構造及び基礎の構築方法
JP4851881B2 (ja) 盛土構造物及び盛土構造物の補強方法
JP6186267B2 (ja) 地下トンネルの構築方法
KR101167511B1 (ko) 기성 콘크리트 말뚝을 이용한 지하차도 및 그의 시공방법
KR101288601B1 (ko) 기성 콘크리트 말뚝과 바닥 슬래브를 이용한 지하차도 및 그의 시공방법
JP6267885B2 (ja) コンクリート構造物の内部補強式補強方法
JP5374130B2 (ja) 桁剛性増加工法及び桁部材
JP4697875B2 (ja) 軽量盛土用ブロックおよび軽量盛土構造物
JP4696709B2 (ja) 壁パネル接合構造、地中連続壁の構築方法、及び地中連続壁
JP7158231B2 (ja) 合成柱及びそれを用いた橋脚、施工方法
KR102087726B1 (ko) 프리캐스트 연속철근 콘크리트 도로포장 구조 및 그 시공방법
JP4865300B2 (ja) 半地下道路の造成方法
JP5982143B2 (ja) 既設構造物の補強構造及び補強方法
JP6368158B2 (ja) 土構造物の耐震補強構造、土留構造、および改良体の構築方法
JP6173087B2 (ja) コンクリート構造物の補強方法
JP2021042610A (ja) カルバート構造物、及び、その構築方法
JP4047660B2 (ja) 高架式交通路の基礎構造体及び高架式交通路
JP2017020176A (ja) 橋台の補強構造及び補強方法
KR100568904B1 (ko) 섬유강화플라스틱 바닥판과 거더의 합성 연결구조,연결시공방법 및 연결장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5374130

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees