JP2010137265A - 塑性加工装置、及び、塑性加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バーリングパンチ10の基端側に、バーリングパンチ10をバーリング孔21に挿入した状態で、ダイ20の端面22との間で素材1を挟持可能な挟持部11を備え、回転駆動部25が、ダイ20の端面22と挟持部11とを、素材1を挟持した状態で回転させるように構成されている。
【選択図】図5
Description
従来の塑性加工方法においては、上記バーリング加工と上記スピニング加工との夫々は別の専用装置で実行されるので、夫々の加工工程間には素材を一旦取り外してセットし直す所謂段取り替えが必要となる。
上記バーリング加工が終了すると、その素材を、上記バーリング加工専用の装置から取り外して、別のスピニング加工専用の装置にセットし直す段取り替えを行って、次のスピニング加工を開始する。
そして、このように円盤状の素材から塑性加工方法によりボス部や増肉部が形成されて製作された半製品は、適宜、ボス部や増肉部等が所望の形状になるように切削加工等が施されて、プーリや歯車等の回転部品となる。また、このような塑性加工により成形された半製品は、鋳造や溶接によるものと比較して、完成品に近い形状とすることができるので歩留まりを向上することができ、さらに、接合不良や鋳造不良等の欠陥の問題がないので品質を向上することができる。
また、上記段取り替えにおいて、ボス部が形成された円盤状の素材をスピニング加工専用の一対の金型で挟持するにあたり、当該素材を成形金型に正確に位置決めする必要があり、そのため従来の方法では、バーリング加工の後にボス部を増肉して内面を整え、そのボス部内面を基準に位置決めピンにより成形金型にセットするという煩雑な設備及び作業が必要であった。
円盤状の素材の中心孔縁部をバーリングパンチによりダイに形成されたバーリング孔に向けて押し付けて、当該素材の中心孔縁部にボス部を形成するバーリング加工機構と、
回転駆動部により回転される前記素材の外周部を成形ローラにより内径方向に向けて押し付けて、当該素材の外周部に増肉部を形成するスピニング加工機構とを備えた塑性加工装置であって、
その特徴構成は、
前記バーリングパンチの基端側に、前記バーリングパンチを前記バーリング孔に挿入した状態で、前記ダイの端面との間で前記素材を挟持可能な挟持部を備え、
前記回転駆動部が、前記ダイの端面と前記挟持部とを、前記素材を挟持した状態で回転させるように構成されている、点にある。
円盤状の素材の中心孔縁部をバーリングパンチによりダイに形成されたバーリング孔に向けて押し付けて、当該素材の中心孔縁部にボス部を形成するバーリング加工と、
回転駆動部により回転される前記素材の外周部を成形ローラにより内径方向に向けて押し付けて、当該素材の外周部に増肉部を形成するスピニング加工とを順に実行する塑性加工方法であって、
その特徴構成は、
前記バーリング加工後に、前記バーリングパンチを前記バーリング孔に挿入した状態で、前記ダイの端面と前記バーリングパンチの基端側に設けられた挟持部との間で前記素材を挟持し、
前記回転駆動部により、前記ダイの端面と前記挟持部とを、前記素材を挟持した状態で回転させて、前記スピニング加工を実行する、点にある。
従って、上記バーリング加工が終了した後に、上記バーリング加工機構を有する同じ装置に設けられたスピニング加工機構により、回転駆動部により回転される素材の外周部を、成形ローラにより内径方向に向けて押し付けて、当該素材の外周部に増肉部を形成するスピニング加工を施すことができる。
その結果、本発明により、円盤状の素材に対し、中心孔縁部にボス部をバーリング加工により形成すると共に、外周部に増肉部をスピニング加工により形成するにあたり、煩雑な設備及び作業を必要とすることがない合理的な塑性加工技術を確立し、歩留まり及び品質に優れた回転部品の半製品を製作することができた。
前記バーリングパンチの先端側に、前記素材の中心孔に嵌合して前記素材を保持する突出保持部を備えた、点にある。
前記成形ローラの外周部が、前記素材の外周部に押し付けられて前記増肉部を形成した状態で前記増肉部に対応する凹部と、当該凹部の両側部において前記ダイ及び前記挟持部の外周面の夫々に当接する当接縁部とを有する、点にある。
図1は、本加工装置100及び本加工方法に使用される素材1の斜視図、図2は、本加工装置に素材1を取り付けた状態を示す状態図、図3は、本加工装置100で実行されるバーリング加工の初期状態を示す状態図、図4は、本加工装置100で実行されるバーリング加工の完了状態及びそれに続くスピニング加工の初期状態を示す状態図、図5は、本加工装置100で実行されるスピニング加工の途中状態を示す状態図、図6は、本加工装置100で実行されるスピニング加工の完了状態を示す状態図、図7は、本加工装置100で製作された製品6の斜視図である。
ここで、上記素材1の厚さは、製品6で必要となるボス部4と増肉部5との間の円盤部の厚さやボス部4の厚さに合わせて設定し、また、素材1の直径は、増肉部5での体積に合わせて設定する。
また、上記製品6は、歯車やプーリなどの回転部品の半製品とされ、ボス部4や増肉部5等が回転部品における所望の形状になるように適宜切削加工等が施される。
本加工装置100は、図2〜図4に示すように、バーリング加工機構Aを備えており、当該バーリング加工機構Aは、円盤状の素材1の中心孔2縁部をバーリングパンチ10によりバーリング孔21に向けて押し付けて、当該素材1の中心孔2縁部にボス部4を形成する所謂バーリング加工を実行するように構成されている。
そして、図2に示すように、バーリング孔21から離間されたバーリングパンチ10の先端側に素材1が取り付けられた状態で、図3に示すように、上記油圧アクチュエータ15によりバーリングパンチ10がバーリング孔21側に移動されて、素材1がダイ20の端面22に当接する。
さらに、図4に示すように、バーリングパンチ10が一層バーリングパンチ孔21側に移動されることで、素材1の中心孔2縁部がバーリングパンチ10によりバーリング孔21に向けて押し付けられて、バーリングパンチ10とバーリング孔21との隙間に沿って拡径及び屈曲することで、当該素材1の中心孔2縁部がボス部4として形成されるのである。
また、上記回転駆動部25は、バーリングパンチ10及びダイ20を軸心周りに回転自在に設けると共に、バーリングパンチ10をバーリング孔21に挿入して、ダイ20の端面22とバーリングパンチ10の挟持部11とで素材1を挟持した状態で、当該ダイ20側を回転駆動させるように構成されている。尚、本実施形態では、回転駆動部25によりダイ20側を回転駆動するように構成したが、別に、バーリングパンチ10側を回転駆動させるように構成しても構わない。
さらに、図5及び図6に示すように、成形ローラ30が内径方向に移動されることで、素材1の外周部3が、成形ローラ30の外周部により内径方向に押しつぶされて増肉化し、所望の増肉部5として形成されるのである。
そして、図5に示すように、スピニング加工途中においては、凹部31内で増肉する素材1が上記当接縁部32よりも外側に流出することが抑制され、さらに、図6に示すように、上記当接縁部32がダイ20及び挟持部11の外表面の夫々に当接してスピニング加工が完了したときには、増肉部5の断面形状が凹部31の断面形状に合った適切なものとなる。
2:中心孔
3:外周部
4:ボス部
5:増肉部
10:バーリングパンチ
11:挟持部
12:突出保持部
20:ダイ
21:バーリング孔
22:端面
25:回転駆動部
30:成形ローラ
31:凹部
32:当接縁部
100:塑性加工装置(本加工装置)
A:バーリング加工機構
B:スピニング加工機構
Claims (4)
- 円盤状の素材の中心孔縁部をバーリングパンチによりダイに形成されたバーリング孔に向けて押し付けて、当該素材の中心孔縁部にボス部を形成するバーリング加工機構と、
回転駆動部により回転される前記素材の外周部を成形ローラにより内径方向に向けて押し付けて、当該素材の外周部に増肉部を形成するスピニング加工機構とを備えた塑性加工装置であって、
前記バーリングパンチの基端側に、前記バーリングパンチを前記バーリング孔に挿入した状態で、前記ダイの端面との間で前記素材を挟持可能な挟持部を備え、
前記回転駆動部が、前記ダイの端面と前記挟持部とを、前記素材を挟持した状態で回転させるように構成されている塑性加工装置。 - 前記バーリングパンチの先端側に、前記素材の中心孔に嵌合して前記素材を保持する突出保持部を備えた請求項1に記載の塑性加工装置。
- 前記成形ローラの外周部が、前記素材の外周部に押し付けられて前記増肉部を形成した状態で前記増肉部に対応する凹部と、当該凹部の両側部において前記ダイ及び前記挟持部の外周面の夫々に当接する当接縁部とを有する請求項1又は2に記載の塑性加工装置。
- 円盤状の素材の中心孔縁部をバーリングパンチによりダイに形成されたバーリング孔に向けて押し付けて、当該素材の中心孔縁部にボス部を形成するバーリング加工と、
回転駆動部により回転される前記素材の外周部を成形ローラにより内径方向に向けて押し付けて、当該素材の外周部に増肉部を形成するスピニング加工とを順に実行する塑性加工方法であって、
前記バーリング加工後に、前記バーリングパンチを前記バーリング孔に挿入した状態で、前記ダイの端面と前記バーリングパンチの基端側に設けられた挟持部との間で前記素材を挟持し、
前記回転駆動部により、前記ダイの端面と前記挟持部とを、前記素材を挟持した状態で回転させて、前記スピニング加工を実行する塑性加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008317471A JP2010137265A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 塑性加工装置、及び、塑性加工方法 |
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Publications (1)
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008317471A Pending JP2010137265A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 塑性加工装置、及び、塑性加工方法 |
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JP (1) | JP2010137265A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115415749A (zh) * | 2022-09-21 | 2022-12-02 | 成都飞机工业(集团)有限责任公司 | 一种卡箍冲压加工方法 |
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WO1998001246A1 (fr) * | 1996-07-10 | 1998-01-15 | Kabushiki Kaisha Kanemitsu | Article façonne en tole metallique possedant une paroi peripherique et procede servant a augmenter l'epaisseur de la paroi peripherique |
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JP2000084638A (ja) * | 1998-09-08 | 2000-03-28 | Jatco Corp | ドラムの製造方法 |
-
2008
- 2008-12-12 JP JP2008317471A patent/JP2010137265A/ja active Pending
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