JP2010135652A - 太陽電池用面状封止材および太陽電池モジュール - Google Patents
太陽電池用面状封止材および太陽電池モジュール Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010135652A JP2010135652A JP2008311604A JP2008311604A JP2010135652A JP 2010135652 A JP2010135652 A JP 2010135652A JP 2008311604 A JP2008311604 A JP 2008311604A JP 2008311604 A JP2008311604 A JP 2008311604A JP 2010135652 A JP2010135652 A JP 2010135652A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refractive index
- layer
- resin
- sealing material
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
【課題】太陽光取り込み効率の高い太陽電池用面状封止材および太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】400〜1000nmの波長の光に対して、一方の面の屈折率n1と他方の面の屈折率n2がn1<n2の関係を有する太陽電池用面状封止材であって、
屈折率n2である層の厚みが5nm以上1000nm以下あることを特徴とする太陽電池用面状封止材。
【選択図】図1
【解決手段】400〜1000nmの波長の光に対して、一方の面の屈折率n1と他方の面の屈折率n2がn1<n2の関係を有する太陽電池用面状封止材であって、
屈折率n2である層の厚みが5nm以上1000nm以下あることを特徴とする太陽電池用面状封止材。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽電池用封止材に関する。より詳しくは太陽電池の封止において、従来の封止材より太陽光の取り込み効率の向上した太陽電池用封止材に関する。
住宅等の屋根の上に設置される住宅用太陽電池モジュールや、太陽光発電などで使用される中・大規模の太陽電池モジュールには、いわゆる封止材(充填剤シート、充填剤層)が使用されている。封止材は太陽電池セルやその周辺配線を固定するための接着性保護シートで、ガラスやバックカバーフィルムと接着する機能を持っている。また外部からの引っかき、衝撃から太陽電池セルを保護する役目も果たしている。封止材としては、例えばEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)に代表される熱可塑性樹脂フィルムや光透過性に優れたPVB(ポリビニルブチラール)、更には最近ではオレフィン系のフィルムが使用されている。これらの封止材では、耐熱性の向上のために架橋剤や、熱酸化防止剤等を添加し、また光安定性向上のために紫外線吸収剤や光酸化防止剤を添加することも行われている。
しかしながら、従来使用されている封止材は耐熱性や耐光性に関しては上記のように改善されてきているものの、封止材を構成する材料の屈折率(以下屈折率をnDということがある)が1.4〜1.55と、シリコン系太陽電池に適用した場合、シリコンの上に設けられている低反射層(例えば、Si3N4、TiO2)の屈折率(2.0〜2.3)に比べて非常に小さいため、入射した太陽光が界面で反射されてしまい、結果として太陽光のシリコンでの取り込み効率が低いものとなってしまっていた。太陽光の取り込み効率改善の取り組みとしては、例えば特許文献1に、充填材層に中間屈折率の高分子材料とし、投光性保護部材(カバーガラス)と太陽電池セルとの間に入れることで発電効率が上がることが記載されている。具体的には現在充填剤層として使用されているEVAそのものを高屈折率化するアプローチおよび屈折率の異なる樹脂の積層体とすることにより、カバーガラス寄りを低屈折、シリコン寄りを高屈折率とするアプローチについて開示されている。
特開2002−270880号公報
しかし、太陽電池モジュールとした場合の反射率低減効果は、十分ではなかった。
こうした中で、本発明者らが検討したところ、これは、充填剤層全体を高屈折率化した場合、カバーガラス(屈折率1.5)と充填剤層(屈折率1.68)との屈折率差が大きくなってしまい、従来に比べ、充填剤層と低反射層との反射は低減されるものの、一方でカバーガラスとの界面での反射が大きくなり、結果的には十分な効果が得られなかったものと考えられる。また、積層構造とするアプローチについては、カバーガラスとの界面での反射は軽減したものと考えられるが、実施例における塗布量から高屈折率層の厚さは、光の波長(300〜900nm)に対して極めて薄い1nm、あるいは極めて厚い1μmの膜厚の高屈折率層から構成されており、反射率低減効果は不十分なものであった。
こうした中で、本発明者らが検討したところ、これは、充填剤層全体を高屈折率化した場合、カバーガラス(屈折率1.5)と充填剤層(屈折率1.68)との屈折率差が大きくなってしまい、従来に比べ、充填剤層と低反射層との反射は低減されるものの、一方でカバーガラスとの界面での反射が大きくなり、結果的には十分な効果が得られなかったものと考えられる。また、積層構造とするアプローチについては、カバーガラスとの界面での反射は軽減したものと考えられるが、実施例における塗布量から高屈折率層の厚さは、光の波長(300〜900nm)に対して極めて薄い1nm、あるいは極めて厚い1μmの膜厚の高屈折率層から構成されており、反射率低減効果は不十分なものであった。
また、現在充填剤層として使用されているEVAそのものを高屈折率化した場合、高価格化が避けられない事と、積層プロセスがこれまでEVAを使用していたものより、より複雑になるなど、工業的に現実的な方法ではなかった。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、封止材の表面に、特定の屈折率の層を適切な厚さで設けた面状封止材により、太陽光の取り込み効率が向上し、かつ現在採用されている低反射層を有する太陽電池と組み合わせることでより効果を発現すること、また、従来の封止材を使用した封止プロセスを変更・追加する必要が無いために、コスト的にも優位な封止材ができることを見出し、かかる知見に基づいて本発明に到達した。即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 400〜1000nmの波長の光に対して、一方の面の屈折率n1と他方の面の屈折率n2がn1<n2の関係を有する太陽電池用面状封止材であって、
屈折率n2である層の厚みが5nm以上1000nm以下あることを特徴とする太陽電池用面状封止材。
[2] n2はn1よりも0.1以上大きいことを特徴とする[1]に記載の太陽電池用面状封止材。
[3] n2が1.6以上2.0以下である[1]または[2]に記載の太陽電池用面状封止材
[4] 下記(a)および(b)が(a)のn1である面を外側にし、(b)のn2である面を外側にして積層されていることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の太陽電池用面状封止材。
(a)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率n1である面を有する基材層
(b)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率がn2であり、層厚みが5nm〜1000nmである高屈折率層
[5] 基材層(a)がエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール、およびポリオレフィン系樹脂からなる群から選ばれるものであることを特徴とする、[4]に記載の太陽電池用面状封止材
[6] 高屈折率層(b)が、少なくとも2つの芳香族環および/または2つ以上の硫黄原子を含むモノマーを重合した層である事を特徴とする請求項4または5に記載の太陽電池用面状封止材
[7] 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上のアクリル系樹脂、屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂、および屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂からなる群から選ばれるものであることを特徴とする、[4]〜[6]のいずれかに記載の太陽電池用面状封止材
[8] 屈折率1.6以上のアクリル系樹脂が、屈折率1.6以上のアクリレートモノマーを光および/または熱で硬化したアクリル系樹脂であることを特徴とする[7]に記載の太陽電池用面状封止材
[9] 屈折率1.6以上のアクリレートモノマーが、少なくとも下記一般式(I)、(II)、(III)および(IV)からなる群から選ばれる多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする[8]に記載の太陽電池用面状封止材
[1] 400〜1000nmの波長の光に対して、一方の面の屈折率n1と他方の面の屈折率n2がn1<n2の関係を有する太陽電池用面状封止材であって、
屈折率n2である層の厚みが5nm以上1000nm以下あることを特徴とする太陽電池用面状封止材。
[2] n2はn1よりも0.1以上大きいことを特徴とする[1]に記載の太陽電池用面状封止材。
[3] n2が1.6以上2.0以下である[1]または[2]に記載の太陽電池用面状封止材
[4] 下記(a)および(b)が(a)のn1である面を外側にし、(b)のn2である面を外側にして積層されていることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の太陽電池用面状封止材。
(a)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率n1である面を有する基材層
(b)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率がn2であり、層厚みが5nm〜1000nmである高屈折率層
[5] 基材層(a)がエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール、およびポリオレフィン系樹脂からなる群から選ばれるものであることを特徴とする、[4]に記載の太陽電池用面状封止材
[6] 高屈折率層(b)が、少なくとも2つの芳香族環および/または2つ以上の硫黄原子を含むモノマーを重合した層である事を特徴とする請求項4または5に記載の太陽電池用面状封止材
[7] 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上のアクリル系樹脂、屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂、および屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂からなる群から選ばれるものであることを特徴とする、[4]〜[6]のいずれかに記載の太陽電池用面状封止材
[8] 屈折率1.6以上のアクリル系樹脂が、屈折率1.6以上のアクリレートモノマーを光および/または熱で硬化したアクリル系樹脂であることを特徴とする[7]に記載の太陽電池用面状封止材
[9] 屈折率1.6以上のアクリレートモノマーが、少なくとも下記一般式(I)、(II)、(III)および(IV)からなる群から選ばれる多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする[8]に記載の太陽電池用面状封止材
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、g、及びhはそれぞれ独立して、1〜6の整数を表わす。)
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、i、j、k、及びlは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。)
(式(III)中、R31およびR32はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表
し、R33およびR34はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数1〜4の2価の炭化水素基を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を表し、aおよびbはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、cは1〜3の整数を表す。)
し、R33およびR34はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数1〜4の2価の炭化水素基を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を表し、aおよびbはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、cは1〜3の整数を表す。)
(式(IV)中、R41およびR141はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、R42およびR142はそれぞれ独立して直接結合または−O(C2H4)d−(dは1〜5の整数を表す。)を表し、R43およびR143はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。)
[10] 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂および/または屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂であることを特徴とする[4]〜[7]のいずれかに記載の太陽電池用面状封止材
[11] 屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂が下記(1)および(2)から選ばれ、屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂が下記(3)から選ばれることを特徴とする[10]に記載の太陽電池用面状封止材
(1) 少なくともフルオレン骨格を骨格に含むエポキシ系樹脂
(2) ベンゼン環と硫黄を骨格内に同時に含むエポキシ系樹脂
(3) ベンゼン環と硫黄を骨格内に同時に含むオキセタン系樹脂
[12] 屈折率1.6〜2.0のエポキシ系樹脂が下記(4)から選ばれるエポキシ系樹脂であり、屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂が、下記(5)から選ばれるオキセタン系樹脂であることを特徴とする、[10]または[11]に記載の太陽電池用面状封止
材
(4) 屈折率1.6以上のエポキシモノマーを光および/または熱で硬化した、エポキシ系樹脂
(5) 屈折率1.6以上のオキセタンモノマーを光および/または熱で硬化した、オキセタン系樹脂
[13] 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする[4]〜[6]のいずれかに記載の太陽電池用封止材
[14] 投光性保護部材と裏面板との間に太陽電池セルが樹脂製封止材で封止されてなり、該樹脂製封止材からなる封止層の投光性保護部材との界面における屈折率がn1、該樹脂製封止材からなる封止層の太陽電池セル受光面との界面における屈折率がn2であって、n1<n2の関係を有し、前記屈折率n2を有する層の厚みが5nm以上1000nm以下であることを特徴とする太陽電池モジュール。
[10] 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂および/または屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂であることを特徴とする[4]〜[7]のいずれかに記載の太陽電池用面状封止材
[11] 屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂が下記(1)および(2)から選ばれ、屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂が下記(3)から選ばれることを特徴とする[10]に記載の太陽電池用面状封止材
(1) 少なくともフルオレン骨格を骨格に含むエポキシ系樹脂
(2) ベンゼン環と硫黄を骨格内に同時に含むエポキシ系樹脂
(3) ベンゼン環と硫黄を骨格内に同時に含むオキセタン系樹脂
[12] 屈折率1.6〜2.0のエポキシ系樹脂が下記(4)から選ばれるエポキシ系樹脂であり、屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂が、下記(5)から選ばれるオキセタン系樹脂であることを特徴とする、[10]または[11]に記載の太陽電池用面状封止
材
(4) 屈折率1.6以上のエポキシモノマーを光および/または熱で硬化した、エポキシ系樹脂
(5) 屈折率1.6以上のオキセタンモノマーを光および/または熱で硬化した、オキセタン系樹脂
[13] 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする[4]〜[6]のいずれかに記載の太陽電池用封止材
[14] 投光性保護部材と裏面板との間に太陽電池セルが樹脂製封止材で封止されてなり、該樹脂製封止材からなる封止層の投光性保護部材との界面における屈折率がn1、該樹脂製封止材からなる封止層の太陽電池セル受光面との界面における屈折率がn2であって、n1<n2の関係を有し、前記屈折率n2を有する層の厚みが5nm以上1000nm以下であることを特徴とする太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池用面状封止材は、従来の封止材に比べて光取り込み効率の高い封止材として太陽電池の封止に工業的に有利に用いることができる。
以下、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
I.太陽電池用面状封止材
本発明の太陽電池用面状封止材は、後述の投光性保護部材と太陽電池セル、中でも低反射層を有するシリコン系太陽電池セルとの封止接着に用いられる封止材である。
本発明の太陽電池用面状封止材は、400nm〜1000nmの波長の光、中でも太陽光のうち電力への変換効率が最も高い波長600nm付近、具体的には波長587.6nm(d線)の光に対して、一方の面の屈折率n1と他方の面の屈折率n2がn1<n2の関係を有し、屈折率n2である層の厚みが5nm以上1000nm以下あることを特徴とする。
I.太陽電池用面状封止材
本発明の太陽電池用面状封止材は、後述の投光性保護部材と太陽電池セル、中でも低反射層を有するシリコン系太陽電池セルとの封止接着に用いられる封止材である。
本発明の太陽電池用面状封止材は、400nm〜1000nmの波長の光、中でも太陽光のうち電力への変換効率が最も高い波長600nm付近、具体的には波長587.6nm(d線)の光に対して、一方の面の屈折率n1と他方の面の屈折率n2がn1<n2の関係を有し、屈折率n2である層の厚みが5nm以上1000nm以下あることを特徴とする。
以下、屈折率n2である層を必要に応じて、n2高屈折率層と呼ぶ。また、屈折率n1である面からn2高屈折率層との界面までを便宜上n1低屈折率層と呼ぶ。
I−1.n1について
n1は、投光性保護部材と太陽電池用封止材との界面での反射を避けるため、投光性保護部材の屈折率に近いことが好ましく、投光性保護部材の屈折率との差が±0.1以内、中でも±0.08以内が好ましく、±0.06以内がより好ましく、特に±0.04以内であることが好ましい。通常、投光性保護部材としては屈折率1.4〜1.55のガラスが用いられることから、n1は通常1.3〜1.6、好ましくは1.35〜1.55、より好ましくは1.40〜1.55、特に好ましくは1.45〜1.53である。1.3より低いと太陽電池セルの低反射層との屈折率差が大きくなり、1.6より高いと投光性保護部材(カバーガラス)との屈折率差が大きくなりやすくなり、反射による損失が大きくなりやすくなる。
n1は、投光性保護部材と太陽電池用封止材との界面での反射を避けるため、投光性保護部材の屈折率に近いことが好ましく、投光性保護部材の屈折率との差が±0.1以内、中でも±0.08以内が好ましく、±0.06以内がより好ましく、特に±0.04以内であることが好ましい。通常、投光性保護部材としては屈折率1.4〜1.55のガラスが用いられることから、n1は通常1.3〜1.6、好ましくは1.35〜1.55、より好ましくは1.40〜1.55、特に好ましくは1.45〜1.53である。1.3より低いと太陽電池セルの低反射層との屈折率差が大きくなり、1.6より高いと投光性保護部材(カバーガラス)との屈折率差が大きくなりやすくなり、反射による損失が大きくなりやすくなる。
なお、屈折率n1は、分光エリプソメーター、反射率測定、反射分光スペクトル測定或いはプリズムカプラー等の光学的手法で測定された波長400〜1000nmの光における屈折率値をいい、好ましくは分光エリプソメーター、反射率測定で測定されるものを言う。分光エリプソメーターで測定する場合、測定値をCauthyモデルでフィッティングすることで、屈折率を見積もることができる。また、表面の粗い封止材を測定する場合は、反射率分光スペクトル測定によっても屈折率を見積もることが可能であり、測定領域を凹凸形状に応じて10μm以下にすることにより測定できる。
I−2.n2について
n2は、太陽電池モジュールを組み上げる際に直接接触する太陽電池セルの上面(具体的にはシリコンなどの半導体層や、半導体層の上に低反射層が設けられる場合には低反射層)の屈折率より低く、n1より高い必要がある。n2とn1の差は、通常0.1以上、中でも0.3以上が好ましく、0.35以上がより好ましい。また、通常0.5以下、好ましくは0.48以下、より好ましくは0.46以下である。0.1より低いと太陽電池用面状封止材と投光型保護部材及び半導体層/低反射層との界面での反射ロスが大きくなり、光取り込み効果が得にくくなったり、熱による線膨張によるn1およびn2の屈折率変化から、光取り込み効果が変化し、安定した性能が得られない恐れがある。一方、0.5より高いと逆にn1低屈折率層との屈折率差が大きく、封止材内部での反射ロスが大きくなりやすい。
また、n2と太陽電池モジュールを組み上げる際に直接接触する受光面の屈折率との差は、通常0.2以上、好ましくは0.4以上、通常1.5以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.6以下である。0.2より低いと、上記の理由と同様に依然として太陽電池セルの低反射層との屈折率差が大きいため、挿入の効果が小さいものになり、0.6より大きいとn1低屈折率層との屈折率差が大きく、その界面での反射が大きくなってしまう傾向がある。
n2は、太陽電池モジュールを組み上げる際に直接接触する太陽電池セルの上面(具体的にはシリコンなどの半導体層や、半導体層の上に低反射層が設けられる場合には低反射層)の屈折率より低く、n1より高い必要がある。n2とn1の差は、通常0.1以上、中でも0.3以上が好ましく、0.35以上がより好ましい。また、通常0.5以下、好ましくは0.48以下、より好ましくは0.46以下である。0.1より低いと太陽電池用面状封止材と投光型保護部材及び半導体層/低反射層との界面での反射ロスが大きくなり、光取り込み効果が得にくくなったり、熱による線膨張によるn1およびn2の屈折率変化から、光取り込み効果が変化し、安定した性能が得られない恐れがある。一方、0.5より高いと逆にn1低屈折率層との屈折率差が大きく、封止材内部での反射ロスが大きくなりやすい。
また、n2と太陽電池モジュールを組み上げる際に直接接触する受光面の屈折率との差は、通常0.2以上、好ましくは0.4以上、通常1.5以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.6以下である。0.2より低いと、上記の理由と同様に依然として太陽電池セルの低反射層との屈折率差が大きいため、挿入の効果が小さいものになり、0.6より大きいとn1低屈折率層との屈折率差が大きく、その界面での反射が大きくなってしまう傾向がある。
投光性保護部材として屈折率1.4〜1.55のガラスを用い、封止材と屈折率の高いシリコン(屈折率約3.35)界面での反射を目的としてシリコン上に低反射層が設けられているシリコン型太陽電池の場合、n2は通常1.6〜2.0、好ましくは1.65〜1.8、特に好ましくは1.7〜1.8である。この場合、半導体層上の低反射層の効果を損なうことなく、光取り込み効果を得ることができる。さらに受光面側に凸凹構造を形成した太陽電池セルと組み合わせることで、光閉じ込め効果を同時に実現することも可能である。これは屈折率の異なる2種以上の樹脂層を積層し、5nm程度の樹脂層の混合界面が存在することで封止材内の反射ロスが殆どないため、半導体層に施した上記機能を損なうことなく、本発明の効果を得ることができると考えられる。
なお、屈折率n2の評価方法は上述の屈折率n1と同様である。
なお、屈折率n2の評価方法は上述の屈折率n1と同様である。
I−3.n1低屈折率層について
n1低屈折率層は投光性保護部材との接着に十分な厚さである必要がある。通常投光性保護部材として用いられるエンボスガラスとの接着には数百μm以上の厚みを必要とすることから、n1低屈折率層の屈折率n1である層の厚みは通常10nm〜10mm、好ましくは100nm〜5mm、より好ましくは300nm〜3mm、もっとも好ましくは600nm〜2mmであり、薄膜太陽電池向けには0.1〜0.5mm厚程度とすることもある。屈折率n1である面からn2高屈折率層界面までの厚み方向の屈折率分布は、本発明の効果を損なわない限りにおいて任意である。即ち、n1低屈折率層のn2高屈折率層との界面における屈折率とn2との差が0.1より大きければ、層内部は、均一であっても、連続的あるいは断続的に屈折率が変化する構造であってもよい。
n1低屈折率層のn2高屈折率層との界面における屈折率とn2との差が0.1より大きいことは、n1低屈折率層とn2高屈折率層との界面が、SEM断面観察において判断できる程度であることを言う。
n1低屈折率層は投光性保護部材との接着に十分な厚さである必要がある。通常投光性保護部材として用いられるエンボスガラスとの接着には数百μm以上の厚みを必要とすることから、n1低屈折率層の屈折率n1である層の厚みは通常10nm〜10mm、好ましくは100nm〜5mm、より好ましくは300nm〜3mm、もっとも好ましくは600nm〜2mmであり、薄膜太陽電池向けには0.1〜0.5mm厚程度とすることもある。屈折率n1である面からn2高屈折率層界面までの厚み方向の屈折率分布は、本発明の効果を損なわない限りにおいて任意である。即ち、n1低屈折率層のn2高屈折率層との界面における屈折率とn2との差が0.1より大きければ、層内部は、均一であっても、連続的あるいは断続的に屈折率が変化する構造であってもよい。
n1低屈折率層のn2高屈折率層との界面における屈折率とn2との差が0.1より大きいことは、n1低屈折率層とn2高屈折率層との界面が、SEM断面観察において判断できる程度であることを言う。
太陽電池用面状封止材断面のSEM観察を行なう際には、チャージアップや電子線ダメージを避ける目的で金属を蒸着するが、その厚みは出来るだけ薄いことが好ましく、形状や断面のサンプリング状態、測定倍率等によっても異なるが、通常マグネトロンスパッタ法で、PtPdを2〜5nm厚程度蒸着する。SEM観察時の加速電圧は低いほどよく、一般的には10kV以下の条件が用いられる。
但し、封止材内部に光を散乱させる因子(粒子や凹凸構造)が極端に多くないことが望
ましく、ヘーズ30%以下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
連続的に屈折率が変化する場合には、n1表面から後述するn2高屈折率層との界面に向けて屈折率が高くなっていく分布が好ましい。また、屈折率n1である面からn2高屈折率層までの層は単層構造であってもよく、積層構造を有していてもよく、その場合、コスト面から5層以下が好ましく、3層以下がより好ましい。積層構造を有する場合には複数の層の間に接着層などの中間層を有することもできる。
積層構造の例としては、例えばn2高屈折率層界面側の屈折率が高くなるよう、屈折率の異なる層を順に積層させる構造が考えられる。この際、各層の厚みを5nm以上とし、また各層とn2高屈折率層の厚みの合計が1000nmを超えないように設計することにより、より太陽光を効率的に取り込むことが可能となり、本発明の効果が高まると考えられる。
ましく、ヘーズ30%以下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
連続的に屈折率が変化する場合には、n1表面から後述するn2高屈折率層との界面に向けて屈折率が高くなっていく分布が好ましい。また、屈折率n1である面からn2高屈折率層までの層は単層構造であってもよく、積層構造を有していてもよく、その場合、コスト面から5層以下が好ましく、3層以下がより好ましい。積層構造を有する場合には複数の層の間に接着層などの中間層を有することもできる。
積層構造の例としては、例えばn2高屈折率層界面側の屈折率が高くなるよう、屈折率の異なる層を順に積層させる構造が考えられる。この際、各層の厚みを5nm以上とし、また各層とn2高屈折率層の厚みの合計が1000nmを超えないように設計することにより、より太陽光を効率的に取り込むことが可能となり、本発明の効果が高まると考えられる。
I−4.n2高屈折率層について
n2高屈折率層は、光取込効果と太陽電池モジュールの製造の容易性(各層との密着性など)の観点から、下限としては、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、更に好ましくは50nm以上、上限としては、通常1000nm以下、好ましくは800nm以下、更に好ましくは600nm以下である。5nmより薄いと太陽光の波長よりも極めて小さいため、光学的な機能が発現されないおそれがあり、また太陽電池セルとの接着時に高屈折率層に局所的欠陥が発生しやすく、光学的な機能の耐久性に影響を与える恐れがある。一方、1000nmより厚いと複数の光干渉が起こり、光の効率的な取り込みが妨げられたり、低屈折率層との線膨張係数や吸水性の違いが顕著になり、環境変化に対して光取り込み効果を安定して得ることができない可能性がある。
n2高屈折率層は、膜厚方向に実質均質である。ここで実質均質であるとは、I−3.において述べた条件でSEM観察したn2高屈折率層の断面が均質な単層構造であることから確認することができる。
n2高屈折率層は、光取込効果と太陽電池モジュールの製造の容易性(各層との密着性など)の観点から、下限としては、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、更に好ましくは50nm以上、上限としては、通常1000nm以下、好ましくは800nm以下、更に好ましくは600nm以下である。5nmより薄いと太陽光の波長よりも極めて小さいため、光学的な機能が発現されないおそれがあり、また太陽電池セルとの接着時に高屈折率層に局所的欠陥が発生しやすく、光学的な機能の耐久性に影響を与える恐れがある。一方、1000nmより厚いと複数の光干渉が起こり、光の効率的な取り込みが妨げられたり、低屈折率層との線膨張係数や吸水性の違いが顕著になり、環境変化に対して光取り込み効果を安定して得ることができない可能性がある。
n2高屈折率層は、膜厚方向に実質均質である。ここで実質均質であるとは、I−3.において述べた条件でSEM観察したn2高屈折率層の断面が均質な単層構造であることから確認することができる。
I−5.太陽電池用面状封止材の構造
なお、上記の特徴を有する本発明の太陽電池用面状封止材は、太陽電池用封止材としての基本性能、例えば引張り強度などの機械強度、400nm〜1100nmにおける光線透過率、耐紫外線性、耐熱性、投光性保護部材に対する接着強度、収縮率、吸水率、体積絶縁抵抗などが所定の性能を満たすものであれば、単層シート、積層シートいずれの構成も可能である。
本発明の太陽電池用面状封止材の物性は下記のように測定することができる。
<機械強度>
ISO527−3に記載の方法を用いて引張り強度と破断点伸び率、GB/T529−1999に記載の方法を用いてヤング率(硬化時)、GB/T531−1999に規定の条件を用いて硬さを評価することが出来る。
<光線透過率>
GB2410−80に規定の条件などに基づいて評価することが出来る。<耐紫外線性、耐熱性、接着強度、収縮率>Q/HZF001−2006などに基づいて評価することが出来る。
<太陽電池用面状封止材の吸水率>
吸水率は通常、0.001〜30%、好ましくは0.001〜5.0%、より好ましくは0.001〜1.0%である。0.001%を下回ると太陽電池モジュールに侵入した微量の水分が封止材で吸収されにくい傾向があり、太陽電池特性を低下させる恐れがあり、一方、30%を越えると多量の水分が太陽電池セル内に浸入することで、太陽電池セル(特に電極部分)を腐食させる恐れがある。尚、ここで言う吸水率とは、温度80℃真空条件下で3日で乾燥した後、温度60℃・湿度90%で飽和させた時の吸水量を言う。
<体積絶縁抵抗>
GB/T1410−2006などに基づいて評価することができる。
なお、上記の特徴を有する本発明の太陽電池用面状封止材は、太陽電池用封止材としての基本性能、例えば引張り強度などの機械強度、400nm〜1100nmにおける光線透過率、耐紫外線性、耐熱性、投光性保護部材に対する接着強度、収縮率、吸水率、体積絶縁抵抗などが所定の性能を満たすものであれば、単層シート、積層シートいずれの構成も可能である。
本発明の太陽電池用面状封止材の物性は下記のように測定することができる。
<機械強度>
ISO527−3に記載の方法を用いて引張り強度と破断点伸び率、GB/T529−1999に記載の方法を用いてヤング率(硬化時)、GB/T531−1999に規定の条件を用いて硬さを評価することが出来る。
<光線透過率>
GB2410−80に規定の条件などに基づいて評価することが出来る。<耐紫外線性、耐熱性、接着強度、収縮率>Q/HZF001−2006などに基づいて評価することが出来る。
<太陽電池用面状封止材の吸水率>
吸水率は通常、0.001〜30%、好ましくは0.001〜5.0%、より好ましくは0.001〜1.0%である。0.001%を下回ると太陽電池モジュールに侵入した微量の水分が封止材で吸収されにくい傾向があり、太陽電池特性を低下させる恐れがあり、一方、30%を越えると多量の水分が太陽電池セル内に浸入することで、太陽電池セル(特に電極部分)を腐食させる恐れがある。尚、ここで言う吸水率とは、温度80℃真空条件下で3日で乾燥した後、温度60℃・湿度90%で飽和させた時の吸水量を言う。
<体積絶縁抵抗>
GB/T1410−2006などに基づいて評価することができる。
I−5−1.単層シート
単層シートとしては、屈折率の異なる樹脂をブレンドして、層分離が起きる際に屈折率分布を作る検討や、光硬化型のシートで片面からのみ光照射することで、シート内に屈折率分布を作る方法が検討されている。
単層シートとしては、屈折率の異なる樹脂をブレンドして、層分離が起きる際に屈折率分布を作る検討や、光硬化型のシートで片面からのみ光照射することで、シート内に屈折率分布を作る方法が検討されている。
但し、単層シートとすることは、現行のEVAシートに対して高価格化が避けられない事と、プロセスがこれまでEVAを使用していたものより、より複雑になるため現実的な方法とは考えにくく、本発明の太陽電池用封止材としては、積層シートであることがより好ましい。
I−5−2.積層シート
本発明の太陽電池用封止材として用いられる積層シートについて説明する。
本発明の太陽電池用封止材として用いられる積層シートは、下記(a)および(b)が(a)のn1である面を外側にし、(b)のn2である面を外側にして積層されていることを特徴とする。
(a)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率n1である面を有する基材層
(b)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率がn2であり、層厚みが5nm〜1000nmである高屈折率層
即ち、基材層(a)となる封止材ベースフィルムの片方の面に高屈折率層(b)が設けられたことを特徴とする面状封止材である。なお、基材層と高屈折率層の間には、他の機能を有する層、例えば接着層などを1層以上積層することも可能である。
本発明の太陽電池用封止材として用いられる積層シートについて説明する。
本発明の太陽電池用封止材として用いられる積層シートは、下記(a)および(b)が(a)のn1である面を外側にし、(b)のn2である面を外側にして積層されていることを特徴とする。
(a)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率n1である面を有する基材層
(b)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率がn2であり、層厚みが5nm〜1000nmである高屈折率層
即ち、基材層(a)となる封止材ベースフィルムの片方の面に高屈折率層(b)が設けられたことを特徴とする面状封止材である。なお、基材層と高屈折率層の間には、他の機能を有する層、例えば接着層などを1層以上積層することも可能である。
<基材層(a)>
本発明に使用する封止材の基材層としては、400〜1000nmの波長の光に対する屈折率が少なくとも一方の面において上記n1の範囲内であり、太陽電池用封止材としての基本性能を損なわないものであれば特に限定されないが、具体例としてはEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、PVB(ポリビニルブチラール)、オレフィン系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリウレタン系樹脂のフィルムを挙げることが出来る。
本発明に使用する封止材の基材層としては、400〜1000nmの波長の光に対する屈折率が少なくとも一方の面において上記n1の範囲内であり、太陽電池用封止材としての基本性能を損なわないものであれば特に限定されないが、具体例としてはEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、PVB(ポリビニルブチラール)、オレフィン系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリウレタン系樹脂のフィルムを挙げることが出来る。
本発明のベースフィルムの厚みとしては、上記n1低屈折率層の項に説明した範囲内のものが用いられ、通常0.4mm〜10.0mmである。薄膜太陽電池向けには0.2mm程度のシートも使用されている。上記のベースフィルムの中で一番良く使用されているのは酢酸ビニルの含量が30%程度のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)である。
<高屈折率層(b)>
次に高屈折率層(b)について記載する。
400〜1000nmの波長の光に対する屈折率がn2である高屈折率層(b)は、前出のn2高屈折率層に相当するものであり、その屈折率(nD)は、1.60以上、好ましくは1.65以上、特に好ましくは1.7以上、通常2.0以下、好ましくは1.8以下である。ここで、樹脂組成物の屈折率(nD)は、400〜1000nmの波長で23℃の温度で測定した数値を指す。
次に高屈折率層(b)について記載する。
400〜1000nmの波長の光に対する屈折率がn2である高屈折率層(b)は、前出のn2高屈折率層に相当するものであり、その屈折率(nD)は、1.60以上、好ましくは1.65以上、特に好ましくは1.7以上、通常2.0以下、好ましくは1.8以下である。ここで、樹脂組成物の屈折率(nD)は、400〜1000nmの波長で23℃の温度で測定した数値を指す。
(高屈折率層(b)の作製方法)
高屈折率層(b)は、屈折率1.6以上のモノマーをスピンコートやバーコート、スプレーコート、ディップコート、ロール転写などの方法でベースフィルムに塗布し、光および/または熱で硬化することによって作製する事が出来る。粘度の高いモノマーを使用する際には任意の溶媒で粘度を調整し、塗布した後に溶媒を飛ばして製膜する方法が良く使用される。また、既にポリマー化した高屈折率樹脂を溶媒で溶かして、ベースフィルムに
塗布する方法も使用することができる。
高屈折率層(b)は、屈折率1.6以上のモノマーをスピンコートやバーコート、スプレーコート、ディップコート、ロール転写などの方法でベースフィルムに塗布し、光および/または熱で硬化することによって作製する事が出来る。粘度の高いモノマーを使用する際には任意の溶媒で粘度を調整し、塗布した後に溶媒を飛ばして製膜する方法が良く使用される。また、既にポリマー化した高屈折率樹脂を溶媒で溶かして、ベースフィルムに
塗布する方法も使用することができる。
高屈折率層(b)の膜厚としては、通常5〜1000nm、好ましくは10〜800nm、より好ましくは50〜600nmである。
高屈折率層(b)の作製には、屈折率1.6以上のモノマーもしくは屈折率1.6以上のポリマーが使用される。
高屈折率層(b)の作製には、屈折率1.6以上のモノマーもしくは屈折率1.6以上のポリマーが使用される。
(屈折率1.6以上のポリマーについて)
屈折率1.6以上のポリマーとしては、屈折率1.6以上のポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネ−ト等を選択することを挙げることが出来る。
屈折率1.6以上のポリマーとしては、屈折率1.6以上のポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネ−ト等を選択することを挙げることが出来る。
屈折率1.6以上のポリマーの具体例としては、例えばフルオレン環を分子内に有するポリエステルOKPシリーズ(大阪ガスケミカル)や、特殊ポリカーボネートであるパンライトSP−1516、1715(帝人化成)や、下記の樹脂を挙げることが出来る。
(屈折率1.6以上のモノマーについて)
高屈折率層(b)を形成する重合性モノマーには特に制限はなく、屈折率1.6以上の高屈折率なものであれば特に制限はないが、少なくとも2つの芳香族環および/または2つ以上の硫黄原子を含むモノマーであることが好ましい。具体的には光硬化性モノマー又はオリゴマーあるいはこれらの複合物、熱硬化性モノマー又はオリゴマーあるいはこれらの複合物が挙げられる。光硬化性モノマーとしては、(メタ)アクリレート系モノマー、エポキシ系モノマー、エピスルフィド系モノマー、エーテル系モノマー、オキセタン系モノマー、スチレン系モノマー、ウレタンアクリレート系モノマーが挙げられる。本発明において(メタ)アクリレートとは、メタクリレートのみならず、アクリレートも含まれる。
高屈折率層(b)を形成する重合性モノマーには特に制限はなく、屈折率1.6以上の高屈折率なものであれば特に制限はないが、少なくとも2つの芳香族環および/または2つ以上の硫黄原子を含むモノマーであることが好ましい。具体的には光硬化性モノマー又はオリゴマーあるいはこれらの複合物、熱硬化性モノマー又はオリゴマーあるいはこれらの複合物が挙げられる。光硬化性モノマーとしては、(メタ)アクリレート系モノマー、エポキシ系モノマー、エピスルフィド系モノマー、エーテル系モノマー、オキセタン系モノマー、スチレン系モノマー、ウレタンアクリレート系モノマーが挙げられる。本発明において(メタ)アクリレートとは、メタクリレートのみならず、アクリレートも含まれる。
(重合モノマーの例示1)
屈折率1.6以上の屈折率の高いモノマーとしては、例えば下記一般式(A)で示される硫黄含有(メタ)アクリレート化合物を使用することが出来る。
屈折率1.6以上の屈折率の高いモノマーとしては、例えば下記一般式(A)で示される硫黄含有(メタ)アクリレート化合物を使用することが出来る。
一般式(A)において、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表
す。R3およびR4はそれぞれ独立に炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表し、かかる基としては炭素数が1〜12であり、炭素原子及び水素原子より構成され、結合手を2つ有するものであれば特に制限されないが、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デ
カメチレン基等のアルキレン基が挙げられる。好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基が用いられる。Arは、フッ素を除くハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6〜30のアリーレン基、またはフッ素を除くハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7〜30のアラルキレン基を表す。炭素数6〜30、好ましくは6〜12のアリーレン基としては、具体的には、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。炭素数7〜30、好ましくは7〜14のアラルキレン基としては、−(CH2)x−Ar’−、−Ar’−(CH2)x−、−(CH2)x−Ar’−(CH2)y−が挙げられる。Ar’はフェニレン基、ナフチレン基などの炭素数6〜29のアリーレン基を表し、x、yはそれぞれ独立に1〜24の整数を表し、x、y及びAr’で示されるアリーレン基の炭素数の和は7〜30である。これらのアリーレン基、アラルキレン基は通常1〜12個、好ましくは2〜8個のフッ素原子を除くハロゲン原子で置換されていてもよい。
す。R3およびR4はそれぞれ独立に炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表し、かかる基としては炭素数が1〜12であり、炭素原子及び水素原子より構成され、結合手を2つ有するものであれば特に制限されないが、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デ
カメチレン基等のアルキレン基が挙げられる。好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基が用いられる。Arは、フッ素を除くハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6〜30のアリーレン基、またはフッ素を除くハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7〜30のアラルキレン基を表す。炭素数6〜30、好ましくは6〜12のアリーレン基としては、具体的には、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。炭素数7〜30、好ましくは7〜14のアラルキレン基としては、−(CH2)x−Ar’−、−Ar’−(CH2)x−、−(CH2)x−Ar’−(CH2)y−が挙げられる。Ar’はフェニレン基、ナフチレン基などの炭素数6〜29のアリーレン基を表し、x、yはそれぞれ独立に1〜24の整数を表し、x、y及びAr’で示されるアリーレン基の炭素数の和は7〜30である。これらのアリーレン基、アラルキレン基は通常1〜12個、好ましくは2〜8個のフッ素原子を除くハロゲン原子で置換されていてもよい。
Xは、−O−又は−S−を示す。Yは、Xが−O−の場合は、−S−又は−SO2−を
示す。また、Yは、Xが−S−の場合は、−S−、−SO2−、−CO−、炭素数1〜1
2のアルキレン基、炭素数7〜30のアラルキレン基、または−Ar−(Y−Ar)p−
が
示す。また、Yは、Xが−S−の場合は、−S−、−SO2−、−CO−、炭素数1〜1
2のアルキレン基、炭素数7〜30のアラルキレン基、または−Ar−(Y−Ar)p−
が
(R5は鎖中にエーテル結合を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基を示し、qは平均オリゴマー化度を表す1〜5の数である。)で表されるオリゴマーもしくは、
(rは平均オリゴマー化度を表す1〜5の数である。)で表されるオリゴマーを示す。Xが−S−の場合、Yは好ましくは、−S−または−SO2−が挙げられる。
炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6アルキレン基が用いられる。炭素数7〜30、好ましくは7〜14のアラルキレン基としては、−(CH2)x−Ar’−、−Ar’−(CH2)x−、−(CH2)x−Ar’−(CH2)y−で表される。Ar’はフェニレン基、ナフチレン基などの炭素数6〜29のアリーレン基を表し、x、yはそれぞれ1〜24の整数を表し、x、y及びAr’で示されるアリーレン基の炭素数の和が7〜30、好ましくは7〜14である。
炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6アルキレン基が用いられる。炭素数7〜30、好ましくは7〜14のアラルキレン基としては、−(CH2)x−Ar’−、−Ar’−(CH2)x−、−(CH2)x−Ar’−(CH2)y−で表される。Ar’はフェニレン基、ナフチレン基などの炭素数6〜29のアリーレン基を表し、x、yはそれぞれ1〜24の整数を表し、x、y及びAr’で示されるアリーレン基の炭素数の和が7〜30、好ましくは7〜14である。
また、R5で表される炭素数1〜12の鎖中にエーテル結合を有していてもよいアルキレン基としては、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基中の任意の位置に、通常1〜5個の−O−基を有していてもよい基を挙げることができる。Zは−O−又は−S−を示す。m及びnはそれぞれ1〜5、好ましくは1〜3の整数を示し、pは0〜10、好ましくは0〜5の数を示す。
一般式(A)で示されるイオウ含有(メタ)アクリレートを具体的に例示すれば、p−ビス(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)キシレン、p−ビス(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)キシレン、m−ビス(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)キシレン、m−ビス(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)キシレン、α、α’−ビス(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)−2,3,5,6−テトラクロロ−p−キシレン、α、α’−ビス(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)−2,3,5,6−テトラクロロ−p−キシレン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ジフェニルスルフィド、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルチオエトキシ)ジフェニルスルフィド、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルチオエトキシエトキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルスルフィド、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)ジフェニルスルフィド、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)ジフェニルケトン、2,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトン、2,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)ジフェニルケトン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)−3,3’,5,5’−テトタブロモジフェニルケトン、4,4’−ジ(β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ)−3,3’,5,5’−テトタブロモジフェニルケトン、β,β’−ビス(p−(メタ)アクリロイルオキシフェニルチオ)ジエチルエーテル、β,β’−ビス(p−(メタ)アクリロイルチオフェニルチオ)ジエチルエーテル、β,β’−ビス(p−(メタ)アクリロイルオキシフェニルチオ)ジエチルチオエーテル、β,β’−ビス(p−(メタ)アクリロイルチオフェニルチオ)ジエチルチオエーテルなどがあげられる。
上記に挙げた化合物の中で、特に好ましくは、下記一般式(I)〜(III)で表わされる分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能メタアクリレート化合物
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、g、及びhはそれぞれ独立して、1〜6の整数を表わす。)
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、i、j、k、及びlは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。)
下記(III)式で表される硫黄含有ビス(メタ)アクリロイル化合物
下記(III)式で表される硫黄含有ビス(メタ)アクリロイル化合物
(式(III)中、R31およびR32はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、R33およびR34はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数1〜4の2価の炭化水素基を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を表し、aおよびbはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、cは1〜3の整数を表す。)
R23、R24で表される「酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数1〜4の2価の炭化水素基」としては、−(CH2)−、−(CH2)2−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2OCH2−、−CH2SCH2−、−(CH2)2O(CH2)2−、−(CH2)2S(CH2)2−、−CH2CH(SH)CH2−、−CH2CH(OH)CH2−等が挙げられる。これらの中でも、R23、R24は−(CH2)−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)2O(CH2)2−、−(CH2)2S(CH2)2−から選ばれる構造を有する場合が好ましく、特に−(CH2)2−、−(CH2)2S(CH2)2−が好ましい。
フルオレンを骨格に含む(メタ)アクリレート化合物(IV)
R23、R24で表される「酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数1〜4の2価の炭化水素基」としては、−(CH2)−、−(CH2)2−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH2OCH2−、−CH2SCH2−、−(CH2)2O(CH2)2−、−(CH2)2S(CH2)2−、−CH2CH(SH)CH2−、−CH2CH(OH)CH2−等が挙げられる。これらの中でも、R23、R24は−(CH2)−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)2O(CH2)2−、−(CH2)2S(CH2)2−から選ばれる構造を有する場合が好ましく、特に−(CH2)2−、−(CH2)2S(CH2)2−が好ましい。
フルオレンを骨格に含む(メタ)アクリレート化合物(IV)
(式(IV)中、R41およびR141はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、R42およびR142はそれぞれ独立して直接結合または−O(C2H4)d−(dは1〜5の整数を表す。)を表し、R43およびR143はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。)
硫黄を骨格に含む(メタ)アクリレート化合物(V)
硫黄を骨格に含む(メタ)アクリレート化合物(V)
(式(V)中、R51およびR52はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す)を挙げることが出来る。
(重合モノマーの例示2)
屈折率の高いエポキシモノマーとしては、例えばフルオレン環を有するエポキシ化合物や硫黄を含有するエポキシ化合物が好ましい。フルオレン環を有するエポキシモノマーの例としては、例えばオグソールPG−100、EG−210(大阪ガスケミカル社製)、オンコートEXシリーズ(長瀬産業)を挙げることが出来る。
屈折率の高いエポキシモノマーとしては、例えばフルオレン環を有するエポキシ化合物や硫黄を含有するエポキシ化合物が好ましい。フルオレン環を有するエポキシモノマーの例としては、例えばオグソールPG−100、EG−210(大阪ガスケミカル社製)、オンコートEXシリーズ(長瀬産業)を挙げることが出来る。
硫黄を含有するエポキシモノマーの例としては下記化合物を挙げることが出来る。
(重合モノマーの例示3)
屈折率の高いエピスルフィド系モノマーとしては、下記モノマーが例示される。
屈折率の高いエピスルフィド系モノマーとしては、下記モノマーが例示される。
(重合モノマーの例示4)
屈折率の高いオキセタンモノマーとしては、特開2007−70324に例示される、下図のフルオレン骨格を有するオキセタンを例示する事ができる。
屈折率の高いオキセタンモノマーとしては、特開2007−70324に例示される、下図のフルオレン骨格を有するオキセタンを例示する事ができる。
(式中、R61〜R65は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、相互に同じであっても異なっていても良い。)
本発明の高屈折率層(b)には、モノマーまたはポリマーの段階で高屈折率のナノ粒子を添加して、更に屈折率を上げることも出来る。
本発明に用いることの出来る粒子の種類としては、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化アンチモン、酸化セレン、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、CdO、PbO、HfO2、Sb2O5等の酸化物;チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム等のチタン酸塩類;CdS、CdSe、ZnSe、CdTe、ZnS、HgS、HgSe、PdS、SbSe等の硫化物、セレン化物、テルル化物;GaN等の窒化物等が挙げられる。これらを1種類、または2種以上を混合して用いることができる。また、1種類の粒子に他の物質を被覆した、いわゆるコアーシェル型粒子を使用することもできる。
上記の粒子の中でも、透明性の観点から金属酸化物を用いることが好ましく、また、酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸塩類、酸化亜鉛、および、酸化セリウムからなる群から選ばれる一種以上の化合物を用いることが好ましい。また、より好ましいのは、酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸塩類であり、特に好ましいのは酸化チタン、酸化ジルコニウムである。
本発明に用いる粒子はそれぞれの化合物について種々製造法があるが、例えば、酸化チタン(TiO2)の場合、ジャーナル・オブ・ケミカルエンジニアリング・オブ・ジャパン(Journal of Chemical Engineering of
Japan)第1巻1号21〜28頁(1998年)や、硫化亜鉛(ZnS)の場合は、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカルソサイエティ、ファラデイトランザクションズ(Journal of the Chemical Society,Faraday Transactions)第92巻13号2401〜2411頁(1996年)に記載され
た公知の方法を用いることができる。
Japan)第1巻1号21〜28頁(1998年)や、硫化亜鉛(ZnS)の場合は、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカルソサイエティ、ファラデイトランザクションズ(Journal of the Chemical Society,Faraday Transactions)第92巻13号2401〜2411頁(1996年)に記載され
た公知の方法を用いることができる。
ナノ粒子と重合性モノマーの重量比は、通常1:99〜50:50、好ましくは10:90〜40:50である
ナノ粒子の平均粒径は出来るだけ散乱による封止材内のヘーズを低減する観点から、100nm以下、好ましくは50nm以下、より好ましくは10nmである。
(ナノ粒子含有重合組成物の製造方法)
ナノ粒子含有重合組成物の製造方法としては、重合モノマーにナノ粒子を混合することによって得られる。例えば、重合モノマーが溶解した溶液にナノ粒子の溶液を混合した後、溶媒を除去する。この際、ナノ粒子に凝集がある場合は、適時分散処理をかけても良い。
分散処理としては例えば、超音波分散機による分散処理や、ビーズミル、ペイントシェーカー等による分散方法など、いずれの方法も用いることが出来る。また混合の際、溶媒を用いずに無溶媒でナノ粒子と重合モノマーを混合し、直接分散にかける方法もある。いずれの方法も溶媒の有り・無し、溶媒除去のタイミングは適宜選択することができる。ナノ粒子と重合モノマーの混合方法としてはこの方法に限らずいずれの方法も有効である。なお、基材層又は太陽電池セルへの腐食の危険性の観点からは、無溶媒とすることが好ましく、一方、膜の均質性やナノ粒子の分散性の観点からは、溶媒を用いることが好ましい。
ナノ粒子含有重合組成物の製造方法としては、重合モノマーにナノ粒子を混合することによって得られる。例えば、重合モノマーが溶解した溶液にナノ粒子の溶液を混合した後、溶媒を除去する。この際、ナノ粒子に凝集がある場合は、適時分散処理をかけても良い。
分散処理としては例えば、超音波分散機による分散処理や、ビーズミル、ペイントシェーカー等による分散方法など、いずれの方法も用いることが出来る。また混合の際、溶媒を用いずに無溶媒でナノ粒子と重合モノマーを混合し、直接分散にかける方法もある。いずれの方法も溶媒の有り・無し、溶媒除去のタイミングは適宜選択することができる。ナノ粒子と重合モノマーの混合方法としてはこの方法に限らずいずれの方法も有効である。なお、基材層又は太陽電池セルへの腐食の危険性の観点からは、無溶媒とすることが好ましく、一方、膜の均質性やナノ粒子の分散性の観点からは、溶媒を用いることが好ましい。
高屈折率層(b)に用いられる重合性組成物の粘度は通常、30℃で10000mPa.s以下、好ましくは1000mPa・s、更に好ましくは100mPa・s以下である。粘度が高いと、目的の薄膜に塗布しにくくなる。
(高屈折率層(b)に用いられる樹脂組成物の製造方法)
((開始剤))樹脂組成物は、通常、重合性組成物に重合開始剤を含有させ硬化させることによって得られる。
((開始剤))樹脂組成物は、通常、重合性組成物に重合開始剤を含有させ硬化させることによって得られる。
重合開始剤としては、紫外線、可視光線などの活性エネルギー線の照射によりラジカルもしくはカチオンを発生する光重合開始剤、加熱によりラジカルを発生する熱重合開始剤が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては、この用途に用い得ることが知られている公知の
化合物を用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシド等が挙げられる。これらの中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドが好ましい。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
化合物を用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシド等が挙げられる。これらの中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドが好ましい。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
光ラジカル重合開始剤は、重合性樹脂組成物中のラジカル重合可能な化合物の合計を100質量部としたとき、通常0.001質量部以上、好ましくは0.02質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上である。その上限は、通常5質量部以下、好ましくは3質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。光重合開始剤の添加量が多すぎると、重合が急激に進行し、硬化体の複屈折を大きくするだけでなく色相も悪化するおそれがある。一方、少なすぎると組成物が十分に重合しないおそれがある。
熱ラジカル重合開始剤としては、この用途に用い得ることが知られている公知の化合物
を用いることができる。例えば、ハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等の一方の水素原子が炭化水素基で置換されているハイドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等のパーオキシエステル、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。
を用いることができる。例えば、ハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等の一方の水素原子が炭化水素基で置換されているハイドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等のパーオキシエステル、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。
なかでも、ジクミルパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーキサイドなどが挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
熱ラジカル重合開始剤は、重合性樹脂組成物中のラジカル重合可能な化合物の合計を100質量部としたとき、通常0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上である。その上限は、通常10質量部以下、好ましくは5質量部、更に好ましくは2質量部以下である。熱重合開始剤が多すぎると、成形型内で重合性組成物を光重合させた後、脱型して熱重合させるに際し重合が急激に進行し、得られる樹脂成形体の複屈折を大きくするだけでなく色相も悪化するおそれがある。一方、少なすぎると熱重合が充分に進行しないおそれがある。
光ラジカル重合開始剤と熱ラジカル重合開始剤を併用する場合、その質量比は、通常1:1〜100、好ましくは1:2〜20である。熱ラジカル重合開始剤が少なすぎると重合が不十分であり、多すぎると着色のおそれがある。
本発明に用いる重合性組成物には、得られる樹脂成形体の物性を損なわない範囲で、上記以外の成分を含んでもよい。このような成分としては、重合性樹脂組成物中のラジカル重合可能な化合物、連鎖移動剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、染顔料、充填剤、離型剤などが挙げられる。また、残溶媒や水を若干含んでいる場合もある。
((成型方法))
上述のn2高屈折率層用の樹脂組成物を用いて、本発明の太陽電池用の面状封止材を得ることができる。具体的には、例えば、該n2高屈折率樹脂組成物をUV等の光硬化、熱硬化等の手法により成形する方法が挙げられる。
上述のn2高屈折率層用の樹脂組成物を用いて、本発明の太陽電池用の面状封止材を得ることができる。具体的には、例えば、該n2高屈折率樹脂組成物をUV等の光硬化、熱硬化等の手法により成形する方法が挙げられる。
・光硬化:
本発明に係る太陽電池用面状封止材は、上述のn2高屈折率層用の重合性組成物をベースフィルムの上に塗布して硬化する方法や、少なくとも一面が光を透過しうる材料で構成された成形型内に注入し、その上に封止材ベースフィルムを乗せて光照射して硬化させた後、脱型する方法により得ることができる。光を透過しうる材料としては、透明性のよい樹脂を用いることもできるが、通常は光の照射を受けても劣化したり、変形したりしないようにガラスを用いるのが好ましい。照射する光の波長としては、光重合開始剤の吸収波長等にもよるが、100〜800nm、好ましくは200〜600nm、さらに好ましくは200〜500nmである。波長が短すぎると樹脂の劣化を促進す
る場合があり、長すぎると光重合開始剤が吸収しない場合がある。
本発明に係る太陽電池用面状封止材は、上述のn2高屈折率層用の重合性組成物をベースフィルムの上に塗布して硬化する方法や、少なくとも一面が光を透過しうる材料で構成された成形型内に注入し、その上に封止材ベースフィルムを乗せて光照射して硬化させた後、脱型する方法により得ることができる。光を透過しうる材料としては、透明性のよい樹脂を用いることもできるが、通常は光の照射を受けても劣化したり、変形したりしないようにガラスを用いるのが好ましい。照射する光の波長としては、光重合開始剤の吸収波長等にもよるが、100〜800nm、好ましくは200〜600nm、さらに好ましくは200〜500nmである。波長が短すぎると樹脂の劣化を促進す
る場合があり、長すぎると光重合開始剤が吸収しない場合がある。
照射する光の照射量は、光重合開始剤がラジカルやカチオンを発生させる範囲であれば任意であるが、紫外線の照射量が少なすぎると重合が不十分で得られる樹脂組成物の耐熱性、機械特性が十分に発現されず、一方、多すぎると得られる樹脂組成物が黄変するなど
光による劣化を生じるので、照度10〜5000mW/cm2、時間0.1秒〜30分間、照射量0.01〜10,000J/cm2で照射するのが好ましい。紫外線源としては、メタルハライドランプ、高圧水銀灯ランプ、無電極水銀ランプ、LED等が挙げられる。重合をすみやかに完了させる目的で、光重合と熱重合を同時に行ってもよい。
光による劣化を生じるので、照度10〜5000mW/cm2、時間0.1秒〜30分間、照射量0.01〜10,000J/cm2で照射するのが好ましい。紫外線源としては、メタルハライドランプ、高圧水銀灯ランプ、無電極水銀ランプ、LED等が挙げられる。重合をすみやかに完了させる目的で、光重合と熱重合を同時に行ってもよい。
光照射により得られたn2高屈折率層を設けた封止材フィルムは、更に加熱してもよい。これにより重合反応の完結及び重合時に発生した内部歪みを低減することが可能である。加熱温度は、硬化物の組成やガラス転移温度に合わせて適宜選択されるが、通常、ガラス転移温度付近かそれ以下の温度で行われ、好ましくは100℃以下、より好ましくは50度以下である。また、加熱時間は、1分〜数時間、好ましくは1分〜1時間、さらに好ましくは、1分〜20分である。加熱温度が高すぎたり、加熱時間が長すぎると得られる封止材フィルムに色相悪化や架橋剤の劣化をもたらすおそれがある。加熱時の雰囲気は、空気中、窒素やアルゴン等の不活性ガス中、真空中等で行なうことが出来る。加熱は好ましくは脱型後に行う。
このようにして得られた本発明のn2高屈折率層(高屈折率層(b))を有する面状封止材は太陽電池用の面状封止材として広く使用可能である。また、低反射層を施した太陽電池セルと組み合わせることで、より高い効率を発現できる。特に受光面側に凸凹構造を有する太陽電池セルと組み合わせることが好適である。さらに異なる2種以上の樹脂を積層した太陽電池用面状封止材の場合、封止材と隣接する材料との密着性を最適にすることが容易である。
II.本発明の太陽電池モジュール
本発明の太陽電池モジュールは、投光性保護部材と裏面板との間に太陽電池セルが樹脂製封止材で封止されてなり、該樹脂製封止材からなる封止層の投光性保護部材との界面における屈折率がn1、該樹脂製封止材からなる封止層の太陽電池セル受光面との界面における屈折率がn2であって、n1<n2の関係を有し、前記屈折率n2を有する層の厚みが5nm以上1000nm以下であることを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールは、投光性保護部材と裏面板との間に太陽電池セルが樹脂製封止材で封止されてなり、該樹脂製封止材からなる封止層の投光性保護部材との界面における屈折率がn1、該樹脂製封止材からなる封止層の太陽電池セル受光面との界面における屈折率がn2であって、n1<n2の関係を有し、前記屈折率n2を有する層の厚みが5nm以上1000nm以下であることを特徴とする。
なお、以下において、屈折率n2である層を必要に応じて、n2高屈折率層と呼ぶ。また、屈折率n1である面からn2高屈折率層との界面までを便宜上n1低屈折率層と呼ぶ。
図1に本発明の太陽電池モジュールを製造する工程において、太陽電池セルを封止する際の層構成の断面模式図の一例を示す。以下、図1に基づいて本発明の太陽電池モジュールの各構成成分および製造方法について説明する。
図1に本発明の太陽電池モジュールを製造する工程において、太陽電池セルを封止する際の層構成の断面模式図の一例を示す。以下、図1に基づいて本発明の太陽電池モジュールの各構成成分および製造方法について説明する。
II−1.投光性保護部材(1)
投光性保護部材(1)は、太陽光に対して透明な物質であれば任意のものを用いることができる。中でも、汎用材料からなる透明基板を用いることが好ましい。
投光性保護部材(1)は、太陽光に対して透明な物質であれば任意のものを用いることができる。中でも、汎用材料からなる透明基板を用いることが好ましい。
投光性保護部材(1)の材料の例を挙げると、珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、高珪酸ガラス、珪酸アルカリガラス、鉛アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、バリウムガラスなどの珪酸塩ガラス、硼珪酸ガラスやアルミナ珪酸ガラス、燐酸塩ガラスなどのガラス及びこれらの強化ガラス;ポリメチルメタクリレート、架橋アクリレート等のアクリル樹脂、ピスフェノールAポリカーボネート等の芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリシクロオレフィン等の非晶性ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン等のスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン等のポリスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等の合成樹脂などが挙げられる。
中でも寸法安定性の観点では、ガラス、ホウ珪酸ガラス、ポリエーテルイミド樹脂、ポ
リスルホン樹脂が好ましく、価格の点で、ソーダ石灰ガラスが好ましい。さらに、耐衝撃性の観点から強化ガラスを使用することも好ましい。また、単結晶太陽電池や多結晶太陽電池などの近赤外光でも光電変換可能な太陽電池に使用されるカバーガラスについては、通常のソーダ石灰
ガラスでは含有される2価の鉄イオンにより近赤外領域に吸収を持つため、鉄イオン含有量を低減することで光透過性を高め、さらに耐衝撃強度が優れた白板強化ガラスを用いることがより好ましくなる。
リスルホン樹脂が好ましく、価格の点で、ソーダ石灰ガラスが好ましい。さらに、耐衝撃性の観点から強化ガラスを使用することも好ましい。また、単結晶太陽電池や多結晶太陽電池などの近赤外光でも光電変換可能な太陽電池に使用されるカバーガラスについては、通常のソーダ石灰
ガラスでは含有される2価の鉄イオンにより近赤外領域に吸収を持つため、鉄イオン含有量を低減することで光透過性を高め、さらに耐衝撃強度が優れた白板強化ガラスを用いることがより好ましくなる。
なお、これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、必要に応じて、受光面側には1層以上の低反射層を施すことも可能である。
投光性保護部材(1)の寸法は任意である。ただし、投光性保護部材(1)として板状の基板を用いる場合には、当該投光性保護部材(1)の厚さは、機械的強度及びガスバリア性の観点から、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。また、当該厚さは、軽量化及び光線透過率の観点から、80mm以下が好ましく、50mm以下がより好ましく、35mm以下が特に好ましい。
投光性保護部材(1)の寸法は任意である。ただし、投光性保護部材(1)として板状の基板を用いる場合には、当該投光性保護部材(1)の厚さは、機械的強度及びガスバリア性の観点から、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。また、当該厚さは、軽量化及び光線透過率の観点から、80mm以下が好ましく、50mm以下がより好ましく、35mm以下が特に好ましい。
また、投光性保護部材(1)の中心線平均粗さも任意である。ただし、投光性保護部材(1)に、防眩性を付与する場合、投光性保護部材(1)の中心線平均粗さは上記の限りではなく、投光性保護部材(1)の表面は凸凹を有することが好ましい。かかる凹凸は投光性保護部材(1)の片面のみでも、両面に有していてもよい。具体的には、中心線平均粗さは通常0.1μm以上、好ましくは0.2μm以上、より好ましくは0.4μm以上であり、また通常15μm以下、好ましくは10μm以下である。表面粗さの最大高さRmaxは通常0.1μm以上であり、好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5μm以上、特に好ましくは0.8μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下、特に好ましくは10μm以下である。この範囲を下回る、若しくは超えた場合、低反射効果が損なわれる可能性があり、また外観が不透明になる可能性がある。また投光性保護部材(1)表面の凹凸の平均間隔Smは、通常0.01mm以上、好ましくは0.03mm以上であり、通常30mm以下、好ましくは15mm以下とすることも可能である。上記中心線平均粗さ、表面粗さの最大高さRmax及び凹凸の平均間隔Smは、JIS−B0601:1994に従った汎用の表面粗さ計(例えば、(株)東京精密社製サーフコム570A)により測定される。
II−2.裏面板(2)
裏面板(2)はその表面が直接屋外に暴露されることから、耐候性(耐UV光、耐湿、耐熱、耐塩害等)、水蒸気バリヤー性、電気絶縁性、機械的特性(引張強度、伸び、引裂き強度等)、樹脂封止層との接着性などの要求を満たす必要がある。上記性能を満たすものであれば必ずしも透明でなくても良く、任意の材質を用いることが出来る。具体例としては、フッ素樹脂フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂フィルム、金属箔およびこれらのフィルムに必要に応じて表面処理(金属蒸着、シリカ蒸着、保護コーティング、など)を施して接着層で貼り合せた複合フィルムをはじめ、各種材質が用いられる。また、採光型の太陽電池モジュールとして使用する場合には太陽光に対して透明であることが望ましく、このような材質としては、上述の投光性保護部材と同様のものを用いることができる。
裏面板(2)はその表面が直接屋外に暴露されることから、耐候性(耐UV光、耐湿、耐熱、耐塩害等)、水蒸気バリヤー性、電気絶縁性、機械的特性(引張強度、伸び、引裂き強度等)、樹脂封止層との接着性などの要求を満たす必要がある。上記性能を満たすものであれば必ずしも透明でなくても良く、任意の材質を用いることが出来る。具体例としては、フッ素樹脂フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂フィルム、金属箔およびこれらのフィルムに必要に応じて表面処理(金属蒸着、シリカ蒸着、保護コーティング、など)を施して接着層で貼り合せた複合フィルムをはじめ、各種材質が用いられる。また、採光型の太陽電池モジュールとして使用する場合には太陽光に対して透明であることが望ましく、このような材質としては、上述の投光性保護部材と同様のものを用いることができる。
II−3.樹脂封止層1(3)
樹脂封止層1(3)は、n1低屈折率層(3−1)とn2高屈折率層(3−2)からなる。n1低屈折率層(3−1)の投光性保護部材(1)側界面の屈折率n1は、投光性保護部材(1)とn1低屈折率層(3−1)との界面での反射を避けるため、投光性保護部
材(1)の屈折率に近いことが好ましく、投光性保護部材(1)の屈折率との差が±0.1、中でも±0.05であることが好ましい。通常、投光性保護部材(1)としては屈折率1.4〜1.5のガラスが用いられることから、n1は通常1.3〜1.6、好ましくは1.35〜1.55である。1.3より低いと太陽電池セル(4)の低反射層との屈折率差が大きくなり、1.6より高いと投光性保護部材(1)(ガラスカバー)との屈折率差が大きくなり、反射による損失が大きくなる。
一方、n2高屈折率層(3−2)の太陽電池セル(4)側界面の屈折率n2は、太陽電池モジュールを組み上げる際に直接接触する太陽電池セル(4)の受光面(具体的にはシリコンなどの半導体層や、半導体層の上に低反射層が設けられる場合には低反射層)の屈折率より低く、n1より高い必要がある。n2とn1の差は、通常0.1以上、好ましくは0.3以上、通常0.5以下である。0.1より低いと依然として太陽電池セル(4)受光面との屈折率差が大きいため、挿入の効果が非常に小さく十分な効果とはいえない、0.5より高いと逆にn1低屈折率層との屈折率差が大きく、その界面で反射が大きくなってしまう。
樹脂封止層1(3)は、n1低屈折率層(3−1)とn2高屈折率層(3−2)からなる。n1低屈折率層(3−1)の投光性保護部材(1)側界面の屈折率n1は、投光性保護部材(1)とn1低屈折率層(3−1)との界面での反射を避けるため、投光性保護部
材(1)の屈折率に近いことが好ましく、投光性保護部材(1)の屈折率との差が±0.1、中でも±0.05であることが好ましい。通常、投光性保護部材(1)としては屈折率1.4〜1.5のガラスが用いられることから、n1は通常1.3〜1.6、好ましくは1.35〜1.55である。1.3より低いと太陽電池セル(4)の低反射層との屈折率差が大きくなり、1.6より高いと投光性保護部材(1)(ガラスカバー)との屈折率差が大きくなり、反射による損失が大きくなる。
一方、n2高屈折率層(3−2)の太陽電池セル(4)側界面の屈折率n2は、太陽電池モジュールを組み上げる際に直接接触する太陽電池セル(4)の受光面(具体的にはシリコンなどの半導体層や、半導体層の上に低反射層が設けられる場合には低反射層)の屈折率より低く、n1より高い必要がある。n2とn1の差は、通常0.1以上、好ましくは0.3以上、通常0.5以下である。0.1より低いと依然として太陽電池セル(4)受光面との屈折率差が大きいため、挿入の効果が非常に小さく十分な効果とはいえない、0.5より高いと逆にn1低屈折率層との屈折率差が大きく、その界面で反射が大きくなってしまう。
また、n2と太陽電池モジュールを組み上げる際に直接接触する太陽電池セル(4)受光面の屈折率との差は、通常0.2以上、好ましくは0.4以上、通常0.6以下である。0.2より低いと、上記の理由と同様に依然として太陽電池セル(4)の低反射層との屈折率差が大きいため、挿入の効果が非常に小さいものになり、n1低屈折率層との屈折率差が大きく、その界面での反射が大きくなってしまう。
なお、ここで言う「半導体層の上に設けられる低反射層」とは、屈折率の高いシリコン(屈折率約3.35)と封止材(EVAの場合屈折率1.47)の間の反射を防ぐ目的で、通常50nm〜100ミクロンの厚みで挿入されるものである。現在低反射層として使用されている化合物(Si3N4やTiO2)の屈折率は2.0程度で、封止材との間の界面反射を充分に低減できているとは言えなかった。
投光性保護部材(1)として屈折率1.4〜1.5のガラスを用い、封止材と屈折率の高いシリコン(屈折率約3.35)界面での反射を目的としてシリコン上に低反射層が設けられているシリコン型太陽電池の場合、n2は通常1.6〜2.0、好ましくは1.65〜1.8、特に好ましくは1.7〜1.8である。
投光性保護部材(1)として屈折率1.4〜1.5のガラスを用い、封止材と屈折率の高いシリコン(屈折率約3.35)界面での反射を目的としてシリコン上に低反射層が設けられているシリコン型太陽電池の場合、n2は通常1.6〜2.0、好ましくは1.65〜1.8、特に好ましくは1.7〜1.8である。
樹脂製封止層1(3)は、投光性保護部材と太陽電池セルの間に、前述の本発明の太陽電池用面状封止材の屈折率n1である面を投光性保護部材側、屈折率n2である面を太陽電池側になるよう、挿入して用いればよい。
また、太陽電池セル受光面上にn2高屈折率層を形成し、この層と投光性保護部材の間に、本発明の太陽電池用面状封止材が積層シートである場合の基材(a)として例示したシートを挿入してもよい。
また、太陽電池セル受光面上にn2高屈折率層を形成し、この層と投光性保護部材の間に、本発明の太陽電池用面状封止材が積層シートである場合の基材(a)として例示したシートを挿入してもよい。
n2高屈折率層は、太陽電池セル受光面上に、屈折率1.6以上のモノマーをスピンコートやバーコート、スプレーコート、ディップコート、スリットコート、精密印刷、ロール転写などの方法で塗布し、光および/または熱で硬化することによって形成することができる。粘度の高いモノマーを使用する際には任意の溶媒で粘度を調整し、塗布した後に溶媒を飛ばして製膜する方法が良く使用される。また、既にポリマー化した高屈折率樹脂を溶媒で溶かして、太陽電池セル受光面に塗布する方法も使用することができる。
II−4.太陽電池セル(4)
本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池セル(5)は、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、化合物半導体太陽電、或いは有機太陽電池など、各種の太陽電池のセルを使用することができるが、中でも投光性保護部材(1)との屈折率差が大きいシリコン系太陽電池、化合物半導体太陽電池のセ
ルに好適である。結晶性シリコン系太陽電池の場合、太陽電池セル(4)は通常1mm以下、多くは0.5mm以下の厚さの薄板であり、1辺が5cm以上の四角形状を有することが多い。
図1では、太陽電池セル(4)の個数が1枚であるが、1つの太陽電池モジュールに封入される太陽電池セル(4)の個数は特に限定されず、1枚でも2枚以上でもよい。2枚以上の太陽電池セル(4)が封入される場合、隣接する太陽電池セル間の距離は特に限定されないが、通常1mm以上である。1mm以下の場合には隣接する太陽電池セル(4)同士が接触して封止する際にセルが破損する恐れがある。本発明の太陽電池モジュールを採光型の太陽電池モジュールとして使用する場合には、採光量を増加する観点から、隣接する太陽電池セル間の距離は5mm以上、好ましくは10mm以上、特に好ましくは30mm以上とする。
2枚以上の太陽電池セル(4)を封入する場合、太陽電池セル同士は導線(図示せず)を介して相互に接続されることが好ましい。太陽電池セル(4)受光面あるいは裏面と導線との接続は、ハンダなどの導電性接着剤を用いて行なわれる。受光面上に導電ペーストなどで集電パターンを形成し、それを導線と導通させるようにしてもよい。
本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池セル(5)は、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、化合物半導体太陽電、或いは有機太陽電池など、各種の太陽電池のセルを使用することができるが、中でも投光性保護部材(1)との屈折率差が大きいシリコン系太陽電池、化合物半導体太陽電池のセ
ルに好適である。結晶性シリコン系太陽電池の場合、太陽電池セル(4)は通常1mm以下、多くは0.5mm以下の厚さの薄板であり、1辺が5cm以上の四角形状を有することが多い。
図1では、太陽電池セル(4)の個数が1枚であるが、1つの太陽電池モジュールに封入される太陽電池セル(4)の個数は特に限定されず、1枚でも2枚以上でもよい。2枚以上の太陽電池セル(4)が封入される場合、隣接する太陽電池セル間の距離は特に限定されないが、通常1mm以上である。1mm以下の場合には隣接する太陽電池セル(4)同士が接触して封止する際にセルが破損する恐れがある。本発明の太陽電池モジュールを採光型の太陽電池モジュールとして使用する場合には、採光量を増加する観点から、隣接する太陽電池セル間の距離は5mm以上、好ましくは10mm以上、特に好ましくは30mm以上とする。
2枚以上の太陽電池セル(4)を封入する場合、太陽電池セル同士は導線(図示せず)を介して相互に接続されることが好ましい。太陽電池セル(4)受光面あるいは裏面と導線との接続は、ハンダなどの導電性接着剤を用いて行なわれる。受光面上に導電ペーストなどで集電パターンを形成し、それを導線と導通させるようにしてもよい。
II−5.樹脂封止層2(5)
接着性や柔軟性を有するものであればよく、特に限定されない。採光型太陽電池モジュールとして用いる場合には、透明である方がよい。具体例としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール、オレフィン系、アイオノマー系、ポリウレタン系のフィルムを挙げることが出来る。強度や耐久性の面から、架橋された樹脂であることが好ましく、架橋可能な熱可塑性樹脂、特に加熱することによって架橋反応が進行する樹脂であることが好ましい。例えばEVAの場合、架橋剤を配合して加熱することで架橋させることが出来、ポリウレタンの場合イソシアネート基と水酸基を反応させることによって架橋できる。
ポリウレタンは架橋反応が比較的低温で進行するため、裏面板に耐熱性の低い樹脂板を使用する場合に好適である。熱膨張係数が大きく異なる材料の貼り合せにおいて、柔軟性に優れるポリウレタンを用いると剥離が生じにくいという利点もある。
接着性や柔軟性を有するものであればよく、特に限定されない。採光型太陽電池モジュールとして用いる場合には、透明である方がよい。具体例としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール、オレフィン系、アイオノマー系、ポリウレタン系のフィルムを挙げることが出来る。強度や耐久性の面から、架橋された樹脂であることが好ましく、架橋可能な熱可塑性樹脂、特に加熱することによって架橋反応が進行する樹脂であることが好ましい。例えばEVAの場合、架橋剤を配合して加熱することで架橋させることが出来、ポリウレタンの場合イソシアネート基と水酸基を反応させることによって架橋できる。
ポリウレタンは架橋反応が比較的低温で進行するため、裏面板に耐熱性の低い樹脂板を使用する場合に好適である。熱膨張係数が大きく異なる材料の貼り合せにおいて、柔軟性に優れるポリウレタンを用いると剥離が生じにくいという利点もある。
架橋可能な熱可塑性樹脂のうちでも、架橋剤を含有する熱可塑性樹脂を使用することがより好ましい。熱可塑性樹脂としては、架橋剤と共に加熱することによって架橋反応が進行するものであればよいが、透明性、柔軟性、耐久性などの面で優れるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が最も好ましい。
厚みとしては、通常0.4mm〜10.0mmである。薄膜太陽電池向けには0.1〜0.5mm厚程度のシートも使用されている。耐衝撃性の観点から、封止樹脂シートの厚さは0.2mm以上、好ましくは0.5mm以上、上限値は5mm以下、好ましくは3mm以下である。
上記のベースフィルムの中で一番良く使用されているのは酢酸ビニルの含量が30%程度のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)である。
厚みとしては、通常0.4mm〜10.0mmである。薄膜太陽電池向けには0.1〜0.5mm厚程度のシートも使用されている。耐衝撃性の観点から、封止樹脂シートの厚さは0.2mm以上、好ましくは0.5mm以上、上限値は5mm以下、好ましくは3mm以下である。
上記のベースフィルムの中で一番良く使用されているのは酢酸ビニルの含量が30%程度のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)である。
II−6.電極(6)
電極(6)の材質としては、アルミニウム、錫、マグネシウム、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、またはこれらを含む合金、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(ITZ)、酸化インジウム、酸化亜鉛などが上げられる。中でも透明性の観点で酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(ITZ)、酸化インジウム、酸化亜鉛、又はこれを主組成としたものが好ましく、これらは1種単独で、または2種以上を任意の組合せ及び比率で用いることができる。電極の膜厚は通常10nm以上、好ましくは40nm以上、より好ましくは80nm以上、更に好ましくは100nm以上である。また通常10μm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。10nmを下回ると膜に欠陥が出来やすくなる
傾向があり、500nmを超えると透明性を損なう可能性がある。
電極(6)の材質としては、アルミニウム、錫、マグネシウム、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、またはこれらを含む合金、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(ITZ)、酸化インジウム、酸化亜鉛などが上げられる。中でも透明性の観点で酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(ITZ)、酸化インジウム、酸化亜鉛、又はこれを主組成としたものが好ましく、これらは1種単独で、または2種以上を任意の組合せ及び比率で用いることができる。電極の膜厚は通常10nm以上、好ましくは40nm以上、より好ましくは80nm以上、更に好ましくは100nm以上である。また通常10μm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。10nmを下回ると膜に欠陥が出来やすくなる
傾向があり、500nmを超えると透明性を損なう可能性がある。
本発明の太陽電池モジュールにおいて、本発明の太陽電池用封止材を用いる場合、投光性保護部材(1)と太陽電池セル(4)との間(半導体との間、乃至はシリコン上に低反射層が設けられているシリコン型太陽電池の場合には低反射層との間)に、屈折率n1側を投光性保護部材側(受光面側)にして挿入される。
なお、ここで言う低反射層は、屈折率の高いシリコン(屈折率約3.35)と封止材(EVAの場合屈折率1.47)の間の反射を防ぐ目的で、通常数50nm〜100ミクロンの厚みで挿入されるものである。現在低反射層として使用されている化合物(酸化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素)の屈折率は2.0程度で、封止材との間の界面反射を充分に低減できているとは言えなかった。
そこで、本発明の高屈折率層(屈折率n2)を有する封止材を、上記手順で挿入し、シリコン、低反射層、高屈折率層(屈折率n2)、ベースフィルム(屈折率n1)、投光性保護部材の順番で積層させることにより、界面反射をかなり低減させることが可能になる。また、低反射層と高屈折率層との光干渉効果により、各々の層における単純な界面反射が減少するだけではなく、異なる光学膜厚(屈折率×膜厚)を隣接させることで、低反射性の広帯域化も可能となることが期待できる。
II−7.太陽電池セル(4)の封止方法
太陽電池セル(4)の封止方法としては、通常使用される方法を用いることが出来る。例えば、投光性保護部材(1)、樹脂封止層1(3)、太陽電池セル(4)、樹脂封止層2(5)、裏面板(2)の順に積層し、加熱下で真空圧縮し、140℃〜155℃において真空下で3〜10分程度圧着する方法などが用いられる。真空下での圧着後、更に140℃〜155℃において15〜30分程度の加熱を行い、硬化を促進する方法もある。
太陽電池セル(4)の受光面および裏面には必要に応じて電極(6)が設けられ、複数の太陽電池セル(4)を封入する場合には、予めハンダ付けなどの方法で接続した太陽電池セル(4)を封止樹脂層2の上に載置してもよいし、封止樹脂層2(5)上で配列、接続してもよい。
太陽電池セル(4)の封止方法としては、通常使用される方法を用いることが出来る。例えば、投光性保護部材(1)、樹脂封止層1(3)、太陽電池セル(4)、樹脂封止層2(5)、裏面板(2)の順に積層し、加熱下で真空圧縮し、140℃〜155℃において真空下で3〜10分程度圧着する方法などが用いられる。真空下での圧着後、更に140℃〜155℃において15〜30分程度の加熱を行い、硬化を促進する方法もある。
太陽電池セル(4)の受光面および裏面には必要に応じて電極(6)が設けられ、複数の太陽電池セル(4)を封入する場合には、予めハンダ付けなどの方法で接続した太陽電池セル(4)を封止樹脂層2の上に載置してもよいし、封止樹脂層2(5)上で配列、接続してもよい。
なお、積層順は裏面板(2)を下に上限逆転させることも可能である。投光性保護部材(1)と樹脂封止層1(3)、裏面板(2)と樹脂封止層2(5)とはそれぞれあらかじめ熱圧着、接着などの方法で一体構造としたものを用いることも可能である。
なお、投光性保護部材(1)と太陽電池セル(4)ないしは電極(6)との間には、樹脂封止層1以外に中間層(図示せず)を設けることも可能である。このような層としては、熱線者断層、紫外線劣化防止層、親水性層、防汚性層、防曇層、粘着層、ハードそう、導電性層、反射層、アンチグレア層、拡散層等が挙げられ、これらを適宜組み合わせて用いてもよい。
なお、投光性保護部材(1)と太陽電池セル(4)ないしは電極(6)との間には、樹脂封止層1以外に中間層(図示せず)を設けることも可能である。このような層としては、熱線者断層、紫外線劣化防止層、親水性層、防汚性層、防曇層、粘着層、ハードそう、導電性層、反射層、アンチグレア層、拡散層等が挙げられ、これらを適宜組み合わせて用いてもよい。
また、シリコン系太陽電池モジュールにおいては、太陽電池セル(4)封入時に半導体(シリコンウェハ)の割れなどが生じやすい。従って、特開2006−203263に開示されるように、樹脂封止層2(5)と樹脂封止層1(3)の間の、太陽電池セル(4)の周囲に樹脂シート(図示せず)を挿入し、封止に伴う加熱圧縮によりシリコンウェハ表面に急激な力が加わることを防ぎ、スペーサーである樹脂シートに力を分散吸収させる方法も好ましい。この場合、スペーサーとして用いる樹脂シートとしては、樹脂封止層1(3)、樹脂封止層2(5)として例示したものを任意に選択し、必要に応じて何枚か積層して用いることができる。
以下に本発明の太陽電池用面状封止材につき、実施例に基いて更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。
●高屈折率層の屈折率の測定方法
高屈折率層の硬化物の屈折率は、23℃となるように恒温槽の水を循環させたカルニュー社製、精密屈折計KPR−2000、波長587.6nm光(d線)の屈折率(n23 d)を測定することで求めた。
●日射透過率
EVAシートの屈折率(nD)を1.47と仮定し、高屈折率層の屈折率(nD)として実施例1〜3で実測した値を用い、高屈折率層の膜厚として表1の値を仮定して、反射率と透過率を求めた。求めた反射率と透過率の値を用いて、JIS R3106に準拠して日射透過率を求めた。なお、材料(高屈折率層およびEVA)による吸収はゼロと仮定した。
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。
●高屈折率層の屈折率の測定方法
高屈折率層の硬化物の屈折率は、23℃となるように恒温槽の水を循環させたカルニュー社製、精密屈折計KPR−2000、波長587.6nm光(d線)の屈折率(n23 d)を測定することで求めた。
●日射透過率
EVAシートの屈折率(nD)を1.47と仮定し、高屈折率層の屈折率(nD)として実施例1〜3で実測した値を用い、高屈折率層の膜厚として表1の値を仮定して、反射率と透過率を求めた。求めた反射率と透過率の値を用いて、JIS R3106に準拠して日射透過率を求めた。なお、材料(高屈折率層およびEVA)による吸収はゼロと仮定した。
下記構造のモノマー(大阪ガスケミカル社、EA500)10gに、2,4,6−トリメ
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(BASF社製、ルシリンTPO)10mgを加え、60℃で均一になるまで撹拌した。この重合性組成物を50℃に加温し、0.5mmのスペーサーを介した2枚のガラス板からなる成形型内に注入し、上下に3本ずつ計6本のメタルハライドランプを備えたオーク製作所社製、コンベア搬送式UV照射装置(型式QRM−2232−A−00)を用いて、ライン速度0.3m/minで上下両面から積算光量20J/cm2の光を照射し透明な硬化物を得た。
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(BASF社製、ルシリンTPO)10mgを加え、60℃で均一になるまで撹拌した。この重合性組成物を50℃に加温し、0.5mmのスペーサーを介した2枚のガラス板からなる成形型内に注入し、上下に3本ずつ計6本のメタルハライドランプを備えたオーク製作所社製、コンベア搬送式UV照射装置(型式QRM−2232−A−00)を用いて、ライン速度0.3m/minで上下両面から積算光量20J/cm2の光を照射し透明な硬化物を得た。
得られた硬化物について、上記の方法に従って、屈折率および日射透過率を求めた。結果を表1に示す。
モノマーを下記構造の物に変えた以外は実施例1と同様に実施し、透明な硬化フィルムを得た。
得られた硬化物について、上記の方法に従って、屈折率および日射透過率を求めた。結果を表1に示す。
モノマーを下記構造の物(住友精化社製、MPSMA)に変えた以外は実施例1と同様に実施し、透明な硬化フィルムを得た。
得られた硬化物について、上記の方法に従って、屈折率および日射透過率を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1)
(比較例1)
EVAシート(屈折率nD 1.47)そのものを比較例とし、上記の方法に従って、屈折率および日射透過率を求めた。結果を表1に示す。
このように高屈折率層を設けた封止材は、従来のプロセスを損なうことなく、日射透過率をアップさせることが可能である。中でも、高屈折率層としてnD=1.7の硬化物を用いた実施例3においては、比較例に対して3%もの日射透過率向上が見込まれ、太陽光取り込み効率の向上に極めて有効であることが判る。
本発明は、本願明細書中に開示された実施例/実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う封止材もまた、本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1 投光性保護部材
2 裏面板
3 樹脂封止層1
3−1 n1低屈折率層(基材層(a))
3−2 n2高屈折率層(高屈折率層(b))
4 太陽電池セル
5 樹脂封止層2
6 電極
2 裏面板
3 樹脂封止層1
3−1 n1低屈折率層(基材層(a))
3−2 n2高屈折率層(高屈折率層(b))
4 太陽電池セル
5 樹脂封止層2
6 電極
Claims (14)
- 400〜1000nmの波長の光に対して、一方の面の屈折率n1と他方の面の屈折率n2がn1<n2の関係を有する太陽電池用面状封止材であって、
屈折率n2である層の厚みが5nm以上1000nm以下あることを特徴とする太陽電池用面状封止材。 - n2はn1よりも0.1以上大きいことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池用面状封止材。
- n2が1.6以上2.0以下である請求項1または2に記載の太陽電池用面状封止材
- 下記(a)および(b)が(a)のn1である面を外側にし、(b)のn2である面を外側にして積層されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池用面状封止材。
(a)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率n1である面を有する基材層
(b)400〜1000nmの波長の光に対する屈折率がn2であり、層厚みが5nm〜1000nmである高屈折率層 - 基材層(a)がエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール、およびポリオレフィン系樹脂からなる群から選ばれるものであることを特徴とする、請求項4に記載の太陽電池用面状封止材。
- 高屈折率層(b)が、少なくとも2つの芳香族環および/または2つ以上の硫黄原子を含むモノマーを重合した層である事を特徴とする請求項4または5に記載の太陽電池用面状封止材。
- 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上のアクリル系樹脂、屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂、および屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂からなる群から選ばれるものであることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の太陽電池用面状封止材。
- 屈折率1.6以上のアクリル系樹脂が、屈折率1.6以上のアクリレートモノマーを光および/または熱で硬化したアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池用面状封止材。
- 屈折率1.6以上のアクリレートモノマーが、少なくとも下記一般式(I)、(II)、(III)および(IV)からなる群から選ばれる多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする請求項8記載の太陽電池用面状封止材。
し、R33およびR34はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数1〜4の2価の炭化水素基を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を表し、aおよびbはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、cは1〜3の整数を表す。)
- 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂および/または屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の太陽電池用面状封止材。
- 屈折率1.6以上のエポキシ系樹脂が下記(1)および(2)から選ばれ、屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂が下記(3)から選ばれることを特徴とする請求項10に記載の太陽電池用面状封止材。
(1) 少なくともフルオレン骨格を骨格に含むエポキシ系樹脂
(2) ベンゼン環と硫黄を骨格内に同時に含むエポキシ系樹脂
(3) ベンゼン環と硫黄を骨格内に同時に含むオキセタン系樹脂 - 屈折率1.6〜2.0のエポキシ系樹脂が下記(4)から選ばれるエポキシ系樹脂であり、屈折率1.6以上のオキセタン系樹脂が、下記(5)から選ばれるオキセタン系樹脂であることを特徴とする、請求項10または11に記載の太陽電池用面状封止材。
(4) 屈折率1.6以上のエポキシモノマーを光および/または熱で硬化した、エポキシ系樹脂
(5) 屈折率1.6以上のオキセタンモノマーを光および/または熱で硬化した、オキセタン系樹脂 - 高屈折率層(b)を構成する樹脂が、屈折率1.6以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の太陽電池用封止材。
- 投光性保護部材と裏面板との間に太陽電池セルが樹脂製封止材で封止されてなり、該樹脂製封止材からなる封止層の投光性保護部材との界面における屈折率がn1、該樹脂製封止材からなる封止層の太陽電池セル受光面との界面における屈折率がn2であって、n1<n2の関係を有し、前記屈折率n2を有する層の厚みが5nm以上1000nm以下であることを特徴とする太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008311604A JP2010135652A (ja) | 2008-12-05 | 2008-12-05 | 太陽電池用面状封止材および太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008311604A JP2010135652A (ja) | 2008-12-05 | 2008-12-05 | 太陽電池用面状封止材および太陽電池モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010135652A true JP2010135652A (ja) | 2010-06-17 |
Family
ID=42346624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008311604A Pending JP2010135652A (ja) | 2008-12-05 | 2008-12-05 | 太陽電池用面状封止材および太陽電池モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010135652A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011114954A1 (ja) * | 2010-03-18 | 2011-09-22 | 住友精化株式会社 | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
JP2011195488A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
JP2011195487A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
JP2011195486A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
WO2012074057A1 (ja) * | 2010-12-02 | 2012-06-07 | 日産化学工業株式会社 | 膜形成材料 |
WO2012074058A1 (ja) * | 2010-12-02 | 2012-06-07 | 日産化学工業株式会社 | 膜形成材料 |
JP2012142337A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Kyocera Corp | 光電変換モジュールの製造方法 |
JP2013145845A (ja) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Mitsubishi Electric Corp | 太陽電池モジュールの製造方法 |
JP2014082337A (ja) * | 2012-10-16 | 2014-05-08 | Keiwa Inc | 太陽電池モジュール、太陽電池セル保護シート及び太陽電池モジュールの製造方法 |
JP2015109202A (ja) * | 2013-12-04 | 2015-06-11 | 株式会社ダイセル | 光半導体装置の製造方法 |
KR20150118760A (ko) * | 2014-04-15 | 2015-10-23 | 주식회사 포스코 | 박막봉지 유닛 및 이의 제조 방법 |
US9365507B2 (en) | 2010-03-18 | 2016-06-14 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | Diaryl sulfone compound, and manufacturing method for same |
CN117603108A (zh) * | 2023-10-23 | 2024-02-27 | 江苏集萃光敏电子材料研究所有限公司 | 一种高折射可固化单体 |
-
2008
- 2008-12-05 JP JP2008311604A patent/JP2010135652A/ja active Pending
Cited By (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011114954A1 (ja) * | 2010-03-18 | 2011-09-22 | 住友精化株式会社 | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
JP2011195488A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
JP2011195487A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
JP2011195486A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | 新規ジアリールスルホン化合物、及びその製造方法 |
US9040724B2 (en) | 2010-03-18 | 2015-05-26 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | Diaryl sulfone compound, and manufacturing method for same |
US9365507B2 (en) | 2010-03-18 | 2016-06-14 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | Diaryl sulfone compound, and manufacturing method for same |
CN103339533A (zh) * | 2010-12-02 | 2013-10-02 | 日产化学工业株式会社 | 形成膜的材料 |
US9761741B2 (en) | 2010-12-02 | 2017-09-12 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Film-forming material |
US9240500B2 (en) | 2010-12-02 | 2016-01-19 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Film-forming material |
CN103348267A (zh) * | 2010-12-02 | 2013-10-09 | 日产化学工业株式会社 | 形成膜的材料 |
WO2012074058A1 (ja) * | 2010-12-02 | 2012-06-07 | 日産化学工業株式会社 | 膜形成材料 |
WO2012074057A1 (ja) * | 2010-12-02 | 2012-06-07 | 日産化学工業株式会社 | 膜形成材料 |
CN103339533B (zh) * | 2010-12-02 | 2016-01-20 | 日产化学工业株式会社 | 形成膜的材料 |
JP5783384B2 (ja) * | 2010-12-02 | 2015-09-24 | 日産化学工業株式会社 | 膜形成材料 |
CN103348267B (zh) * | 2010-12-02 | 2016-01-20 | 日产化学工业株式会社 | 形成膜的材料 |
JP5804283B2 (ja) * | 2010-12-02 | 2015-11-04 | 日産化学工業株式会社 | 膜形成材料 |
JP2012142337A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Kyocera Corp | 光電変換モジュールの製造方法 |
JP2013145845A (ja) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Mitsubishi Electric Corp | 太陽電池モジュールの製造方法 |
JP2014082337A (ja) * | 2012-10-16 | 2014-05-08 | Keiwa Inc | 太陽電池モジュール、太陽電池セル保護シート及び太陽電池モジュールの製造方法 |
JP2015109202A (ja) * | 2013-12-04 | 2015-06-11 | 株式会社ダイセル | 光半導体装置の製造方法 |
KR20150118760A (ko) * | 2014-04-15 | 2015-10-23 | 주식회사 포스코 | 박막봉지 유닛 및 이의 제조 방법 |
KR101596449B1 (ko) | 2014-04-15 | 2016-02-22 | 주식회사 포스코 | 박막봉지 유닛 및 이의 제조 방법 |
CN117603108A (zh) * | 2023-10-23 | 2024-02-27 | 江苏集萃光敏电子材料研究所有限公司 | 一种高折射可固化单体 |
CN117603108B (zh) * | 2023-10-23 | 2024-06-04 | 江苏集萃光敏电子材料研究所有限公司 | 一种高折射可固化单体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010135652A (ja) | 太陽電池用面状封止材および太陽電池モジュール | |
Lu et al. | A review on encapsulation technology from organic light emitting diodes to organic and perovskite solar cells | |
CN107400471B (zh) | 一种多层结构光伏组件封装用胶膜及其制备方法 | |
US20140106151A1 (en) | Gas barrier film, manufacturing method for gas barrier film, and electronic device | |
WO2011132589A1 (ja) | 光半導体保護材及びその前駆体並びに光半導体保護材の製造方法 | |
WO2010087085A1 (ja) | 太陽電池用バックシート及びそれを備える太陽電池モジュール | |
WO2010071032A1 (ja) | 太陽電池用バックシート及びそれを備える太陽電池モジュール | |
WO2012090987A1 (ja) | 機能性フィルム、フィルムミラー及び太陽熱発電用反射装置 | |
US11525043B2 (en) | High light transmittance photovoltaic encapsulating material | |
WO2007040039A1 (ja) | 太陽電池モジュール用封止フィルムおよび太陽電池モジュール | |
JP2010287662A (ja) | 太陽電池モジュール用裏面保護シート、及び該保護シートを使用した太陽電池モジュール | |
JPWO2008105411A1 (ja) | 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 | |
US10665738B2 (en) | Gas barrier film, solar cell, and manufacturing method of gas barrier film | |
US20110017268A1 (en) | Transparent polymer materials for encapsulation of optical devices and photovoltaic module that uses this polymer | |
CN103424792A (zh) | 反射板及使用其的太阳能电池用背板 | |
KR101925761B1 (ko) | 다층 배리어 조립체를 포함하는 복합 물품 및 그의 제조 방법 | |
CN115274900A (zh) | 一种量子点光伏背板和双面光伏组件 | |
JP2010199552A (ja) | 太陽電池用バックシート及びそれを備える太陽電池モジュール | |
JP2013042007A (ja) | 太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール | |
WO2024027355A1 (zh) | 一种多层反光复合材料及其制备方法 | |
CN115923212B (zh) | 一种流延膜的制备方法、该方法制得的流延膜及其应用 | |
WO2010087086A1 (ja) | 太陽電池用バックシート及びそれを備える太陽電池モジュール | |
WO2014003196A1 (ja) | 電子デバイスおよびその製造方法 | |
WO2018034117A1 (ja) | 積層体、およびそれを用いた太陽電池裏面保護用シート、太陽電池モジュール | |
WO2012008276A1 (ja) | ガスバリア性フィルム、及びそれを用いた有機電子デバイス |