JP2010133831A - 製函用シート材のジョイント部検査装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溝切り及び罫線入れされた段ボールシート10aを折り畳まれ端部を糊付けされた製函用シート材10のジョイント部の検査を行なう製函用シート材のジョイント部検査装置であって、段ボールシート10aにおいてジョイント部に隣接する隙間を挟んで位置する一対のフラップ部12,12のそれぞれの予め設定された所定箇所に、計測用マーク18Aを印刷する印刷装置2dと、製函用シート材10の各フラップ部12,12に印刷されている計測用マーク18Aを撮影する撮影装置30と、撮影装置30により撮影された画像から各フラップ部の計測用マーク18A,18A間の距離を算出する演算装置20と、をそなえるようにする。
【選択図】図1
Description
このような製函用シート材は、規定通りの寸法に折られていないと、規格された形状の段ボール箱にならず、また、段ボール箱の組み立て機械等を用いた場合、マシントラブルを招くおそれもある。
その代表的な検査方法に、例えば図6に示すように、段ボールシートを折り畳んでその端部を糊付けされた1枚1枚の製函用段シート材10のジョイント部11におけるフラップ部12間に形成されるギャップ部(隙間)13を、製函用段シート材10の一面(製函機での製造時には通常下面)からカメラによって撮影し、この撮影した画像情報に基づいてギャップ部13の大きさ(ギャップ)d1,d2を求め、ジョイント部11の良否を判定するものがある(特許文献1参照)。
前記印刷装置は、前記段ボールシートに絵柄を印刷する製函機の印刷部であって、前記印刷部では前記絵柄と共に前記計測用マークを印刷することが好ましい(請求項3)。
前記一対のフラップ部に前記計測用マークを印刷する前記所定箇所とは、前記段ボールシートの搬送方向に一定の位置であって、前記計測用マーク間距離が予め定められた大きさとなるべき位置に設定されていることが好ましい(請求項5)。
前記計測用マークの印刷には、紫外線のみに蛍光する蛍光塗料が用いられていることも好ましい(請求項7)。
前記印刷工程は、前記段ボールシートに絵柄を印刷する絵柄印刷工程と同時に実施されることが好ましい(請求項10)。
さらに、前記印刷工程では、前記段ボールシートの搬送方向上流側の前記隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれ、及び、前記段ボールシートの搬送方向下流側の前記隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれに、前記計測用マークを印刷することが好ましい(請求項11)。
段ボールシートの搬送方向上流側の隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれと、前記段ボールシートの搬送方向下流側の隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれとに、計測用マークを印刷すると、いわゆるフィッシュテールと称されるジョイント部の歪みについても判定することができ、ジョイント部の良否をより高精度に判定することができる(請求項4,11)。
撮影装置を、加工された製函用シート材を計数しながらスタッカに積載する製函機のカウンタエジェクタ部における前記スタッカの上流部に配置すると、製函機のラインを拡張させることなく、製函用シート材を1枚ずつ確実に撮影することができる(請求項6)。
〔第1実施形態〕
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係る製函用シート材のジョイント部検査装置及び方法を説明する図であり、これらの図に基づいて説明する。
(製函機)
まず、本実施形態に係る製函機を説明する。図1は本実施形態に係る製函機を説明する構成図であり、図1では、段ボールシートが製函用シート材に加工される過程を、製函機の各工程の装置構成の上方に、装置構成とは分けて装置構成に対応させて付記している。図1に示すように、この製函機は、上流側から、給紙部1,印刷部2,排紙部3,ダイカット部4,フォルダグルア部5,カウンタエジェクタ部6が設けられている。
印刷部2は、所定の色数[ここでは、シアン(c),マゼンタ(m),イエロー(y),ブラック(k)の4色]の印刷ユニット2a〜2dからなり、印刷部2では、搬送コンベア7によって1枚ずつ搬送される段ボールシート10aに、各色のインキを順次印刷する。
そして、フォルダグルア部5では、溝切りや罫線入れをされた段ボールシート10aの左右方向一端の糊代に糊付けして、段ボールシート10aの左右両端部が裏側(下方)で重合するように、折り曲げ加工を行なって、折り曲げられた段ボールシート10aの左右両端部を糊によって接着して製函用シート材10とする。
本実施形態にかかるジョイント部検査装置は、図1に示すように、印刷部2において、段ボールシート10aのうちのその後のダイカット部4において形成されるフラップ部12の予め設定された所定箇所に、計測用マーク18Aを印刷する印刷装置としての印刷ユニット2dと、溝切り及び罫線入れされた段ボールシート10aを折り畳まれ端部を糊付けされ形成された製函用シート材10の各計測用マーク18Aを撮影する撮影装置としてのカメラ30と、カメラ30により撮影された画像から対を成す各フラップ部12の計測用マーク18A,18A間の距離を算出する演算装置としてのコンピュータ20とを備えて構成されている。
コンピュータ20は、カメラ30により撮影された画像から下流側及び上流側の各フラップ部12の計測用マーク18A,18A間の距離D1,D2を、前記基準点間の距離として求める機能(距離算出部)21と、距離算出部21により算出された距離D1,D2に基づいてジョイント部が適正であるか否かを判定する機能(判定部)22と、を有している。
本発明の第1実施形態にかかる製函用シート材のジョイント部検査装置は上述のように構成されているので、例えば図3のフローチャートに示すような手順(方法)でジョイント部の検査及び折れ精度の検査を行なうことができる。なお、図3に示すフローは、1つの段ボールシート10aに着目して説明するものである。
その後、段ボールシート10aの端部が糊付けされて製函用シート材10が加工され、この加工された製函用シート材10のジョイント部11の前後の隙間13の左右両側のフラップ部12,12の各計測用マーク18Aを撮影すべく、これらの計測用マーク18Aを含んだ領域(計測用マーク印刷領域)をカメラ30で撮影する(ステップS20)。
最後に、コンピュータ20の判定部22によって、算出された距離D1,D2を基準値D0と比較して、各距離D1,D2が短すぎるか長すぎるかを判定し、更に、距離D1,D2の差ΔD(=D2−D1)を算出し、この差ΔDを予め設定された基準範囲−ΔD0〜ΔD0と比較して、製函用シート材10に歪みが生じているか否かを判定する。そして、各距離D1,D2が短すぎるか長すぎる場合や、差ΔDが基準範囲外の場合には、その製函用シート材10を不良と判定する(ステップS50)。
そして、印刷時に生じる計測用マーク18Aの位置の誤差は、例えば±0.25mm程度以下であり、ジョイント部11の管理精度(例えば±0.50mm程度)に比較して十分に小さく、この計測用マーク18A,18A間の距離からジョイント部が適正か否かを判定すると、高精度に判定することができる。
さらに、段ボールシート10aの搬送方向上流側の隙間13を挟んだ一対のフラップ部12,12のそれぞれと、段ボールシート10aの搬送方向下流側の隙間13を挟んだ一対のフラップ部12,12のそれぞれに、計測用マーク18Aを印刷するので、いわゆるフィッシュテールと称されるジョイント部の歪み等についても判定することができ、ジョイント部の良否をより高精度に判定することができる。
しかも、カメラ30を、加工された製函用シート材10を計数しながらスタッカ6aに積載するカウンタエジェクタ部6におけるスタッカ6aの上流部に配置しているので、製函機のラインを拡張させることなく、製函用シート材10を1枚ずつ確実に撮影することができる。
図4は本発明の第2実施形態に係る製函用シート材のジョイント部検査装置及び方法を説明する、製函機の構成図であり、この図に基づいて説明する。なお、図4中、図1と同様な符号は同様のものを示し、これらについては説明を省略する。
このような構成によって、既存の製函機自体を変更することなく、第1実施形態と同様に製函用シート材10の良否を判定することができ、そして、製函用シート材10が不良と判定されたら、カウンタエジェクタ部9のスタッカに積まれる前に、この不良の製函用シート材10を良品群から除外して、カウンタエジェクタ部9のスタッカには良品のみを所定数積載することも可能であり、このように下流側のカウンタエジェクタ部9によって、良品のみを計数しながらスタッキングすることができる。
図5は本発明の第3実施形態に係る製函用シート材のジョイント部検査装置を説明する、製函用シート材のジョイント部側の正面図であり、この図に基づいて説明する。なお、図5中、図2と同様な符号は同様のものを示し、これらについては説明を省略する。
この場合、専用の印刷装置を要するが、通常時には計測用マークは人の目には映らないので、計測用マークが外観を損ねることがなくなる効果がある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の各実施形態のものに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形或いは省略或いは組み合わせをして実施することができる。
2 印刷部
2a〜2c 印刷ユニット
2d 計測用マークの印刷装置としての印刷ユニット
3 排紙部
4 ダイカット部
5 フォルダグルア部
6,9 カウンタエジェクタ部
7,8 搬送コンベア
10 製函用シート材
10a 段ボールシート
11 製函用段ボールシート10のジョイント部
12 ジョイント部11におけるフラップ部
13 ギャップ部
14 中芯
15,16 ライナ
18A,18B 計測用マーク
20 演算装置としてのコンピュータ
21 距離算出部
22 判定部
23 基準点演算部
30 撮影装置としてのカメラ
100 シート材群
Claims (12)
- 溝切り及び罫線入れされた段ボールシートの折り畳まれた端部が糊付けされてなる製函用シート材のジョイント部の検査を行なう製函用シート材のジョイント部検査装置であって、
前記段ボールシートにおいて前記ジョイント部に隣接する隙間を挟んで位置する一対のフラップ部のそれぞれの予め設定された所定箇所に、計測用マークを印刷する印刷装置と、
前記製函用シート材の前記各フラップ部に印刷されている前記計測用マークを撮影する撮影装置と、
前記撮影装置により撮影された画像から前記各フラップ部の前記計測用マーク間の距離を算出する演算装置と、をそなえている
ことを特徴とする、製函用シート材のジョイント部検査装置。 - 前記演算装置は、
前記計測用マーク間の距離を算出する距離算出部と、
前記距離算出部により算出された前記距離に基づいて前記ジョイント部が適正であるか否かを判定する判定部と、を有する
ことを特徴とする、請求項1記載の製函用シート材のジョイント部検査装置。 - 前記印刷装置は、前記段ボールシートに絵柄を印刷する製函機の印刷部であって、前記印刷部では前記絵柄と共に前記計測用マークを印刷する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の製函用シート材のジョイント部検査装置。 - 前記印刷装置は、前記段ボールシートの搬送方向上流側の前記隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれ、及び、前記段ボールシートの搬送方向下流側の前記隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれに、前記計測用マークを印刷する
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の製函用シート材のジョイント部検査装置。 - 前記一対のフラップ部に前記計測用マークを印刷する前記所定箇所とは、前記段ボールシートの搬送方向に一定の位置であって、前記計測用マーク間距離が予め定められた大きさとなるべき位置に設定されている
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の製函用シート材のジョイント部検査装置。 - 前記撮影装置は、加工された製函用シート材を計数しながらスタッカに積載する製函機のカウンタエジェクタ部における前記スタッカの上流部に配置されている
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の製函用シート材のジョイント部検査装置。 - 前記計測用マークの印刷には、紫外線のみに蛍光する蛍光塗料が用いられている
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の製函用シート材のジョイント部検査装置。 - 溝切り及び罫線入れされた段ボールシートの折り畳まれた端部が糊付けされてなる製函用シート材のジョイント部の検査を行なう製函用シート材のジョイント部検査方法であって、
前記段ボールシートにおいて前記ジョイント部に隣接する隙間を挟んで位置する一対のフラップ部のそれぞれの予め設定された箇所に、計測用マークを印刷する印刷工程と、
前記製函用シート材の前記各フラップ部に印刷されている前記計測用マークを撮影する撮影工程と、
前記撮影装置により撮影された画像から前記各フラップ部の前記計測用マーク間の距離を算出する演算工程と、をそなえている
ことを特徴とする、製函用シート材のジョイント部検査方法。 - 前記演算工程後に、前記演算工程により算出された前記距離に基づいて前記ジョイント部が適正であるか否かを判定する判定工程を有する
ことを特徴とする、請求項7記載の製函用シート材のジョイント部検査方法。 - 前記印刷工程は、前記段ボールシートに絵柄を印刷する絵柄印刷工程と同時に実施される
ことを特徴とする、請求項8又は9記載の製函用シート材のジョイント部検査方法。 - 前記印刷工程では、前記段ボールシートの搬送方向上流側の前記隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれ、及び、前記段ボールシートの搬送方向下流側の前記隙間を挟んだ一対のフラップ部のそれぞれに、前記計測用マークを印刷する
ことを特徴とする、請求項8〜10の何れか1項に記載の製函用シート材のジョイント部検査方法。 - 前記一対のフラップ部に前記計測用マークを印刷する前記所定箇所とは、前記段ボールシートの搬送方向に一定の位置であって、前記計測用マーク間距離が予め定められた大きさとなる位置に設定されている
ことを特徴とする、請求項8〜11の何れか1項に記載の製函用シート材のジョイント部検査方法。
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