JP2020123284A - 検査支援装置及び方法 - Google Patents

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Masayasu Ogawa
雅靖 小川
康之 庄司
Yasuyuki Shoji
康之 庄司
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Shuichi Takemoto
衆一 竹本
直行 福重
Naoyuki Fukushige
直行 福重
下羽坪 誠
Makoto Shimohatsubo
誠 下羽坪
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Abstract

【課題】製品の製造を行う生産機械において、製品の欠陥を検知する検査作業の作業効率を向上する。【解決手段】製品を製造する生産機械100において、製品10の欠陥を検知する検査作業を支援するための検査支援装置20であって、製品10上の欠陥が存在する場所と欠陥の種類とを特定する欠陥情報を取得する取得部26と、製品のサンプル10bを認識する認識部24,25と、サンプル10b又はサンプル10bの画像に、欠陥情報を重ね合わせて表示する表示部22と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、製品を製造する生産機械において、製品の欠陥を検知する検査作業を支援するための検査支援装置及び方法に関するものである。
生産機械における品質管理として、製造した製品の欠陥を検査することが行われている。検査によって製品に欠陥が見つかったら、その製品を不良品として排除する。また、欠陥の原因を推定し、欠陥の発生を未然に防ぐ対策を実施することも行われている。
欠陥を検査する手法としては、例えば生産機械の生産ラインの要所にカメラやセンサを設置して、このカメラの画像やセンサの検知結果等に基づいて製品の欠陥の有無を自動判定し、欠陥の見つかった製品(不良品)を自動で排除する装置も開発されている。
また、近年、実世界に付加的情報を仮想的に重ね合わせて表示する拡張現実(AR:Augumented Reality)と呼ばれる技術が注目されている。例えば、特許文献1には、拡張現実を利用した情報提示装置として、配電盤を撮像して、配電盤の各端子の結線の正誤判定を行うとともに、撮像された配電盤の画像に判定結果を示す付加的情報を重畳表示する装置が開示されている。
特開2013‐105258号公報
しかし、製品によっては、製品の欠陥を人為的に判定することが必要となる場合がある。つまり、欠陥を自動判定するには、欠陥を判定するパラメータを特定し、このパラメータに関する判定閾値を用いて行うが、製品によっては、状況に応じてパラメータを変更したり判定閾値を変更したりする必要がある。例えばオーダーされた製品数に対して製造時間に余裕があれば判定閾値を厳しくして、僅かな欠陥でも不良品と判定して対応することができるが、オーダーされた製品数に対して製造時間に余裕がなければ判定閾値を厳しくせずに通常の判定閾値で欠陥を判定する。このような判定閾値の操作は人為的に行う必要がある。
例えば、シート製品を製造する印刷機械、コルゲータ、製函機などの生産機械においてもシート製品の欠陥を検査することが行われている。この場合、生産機械の操作デスク等に設けられたディスプレイ装置に、検知された欠陥を表示する。シート製品としての印刷物の場合、印刷上の欠陥の合否判定は主観的な要素が多く、その合否判定を完全に機械化することは困難であり、人為的な作業が必要である。つまり、作業者は、シート製品の現物とディスプレイ装置に表示された欠陥とを見比べて欠陥の把握、確認、判断をする必要があり、時間がかかっていた。
また、欠陥が発生した場合、作業者は、生産機械を構成する複数の加工ユニットのうち欠陥の原因として推定される加工ユニットの設置場所に行き、例えばメジャーを用いて距離を測定することにより欠陥の原因箇所のおおよその位置を特定し、欠陥の原因となった装置や部品の目星をつけるという作業を行っている。さらに、その原因を取り除くための調整作業を人為的に実施する必要があった。時には複数のユニットを渡り歩きながら複数回にわたりこの作業を繰り返す必要があり、とても煩雑な作業だった。
本発明は、上記の課題に着目して創案されたもので、製品の製造を行う生産機械において、製品の欠陥を検知する検査作業の作業効率を向上することを目的とする。
本発明は、製品を製造する生産機械において、前記製品の欠陥を検知する検査作業を支援するための検査支援装置であって、前記製品上の欠陥が存在する場所と前記欠陥の種類とを特定する欠陥情報を取得する取得部と、前記製品のサンプルを認識する認識部と、前記サンプル又は前記サンプルの画像に前記欠陥情報を重ね合わせて表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
欠陥の場所と種類とを、製品サンプル又は製品サンプルの画像に重ね合わせて提示できるので、製品の欠陥を特定、把握、確認、あるいは、判断しやすくなる。また、肉眼ではわかりにくい欠陥の場所や欠陥の種類も視認できる。このため、作業効率が向上する。ひいては、欠陥に対処する時間を短縮できる。
第一実施形態に係る検査支援装置を、生産機械としての印刷機とともに示す概略構成図である。 第一実施形態に係る検査支援装置において、製品としての印刷物のサンプルの画像に欠陥情報を重ね合わせて表示した画面の例を説明する図である。 第一実施形態に係る検査支援装置において、印刷機の加工ユニットの外観画像に欠陥情報を重ね合わせて表示した画面の例を説明する図である。 第一実施形態に係る検査支援装置において、製品としての印刷物の束の画像に欠陥情報を重ね合わせて表示した画面の例を説明する図である。 検査支援装置としてのタブレット端末のハードウェア構成例を説明するブロック図である。 第二実施形態に係る検査支援装置を、生産機械としての製函機とともに示す概略構成図である。 第三実施形態に係る検査支援装置を、生産機械としてのコルゲータとともに示す概略構成図である。 検査支援方法の手順の一例を説明するフローチャートである。
図面を参照して、実施形態としての検査支援装置について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態にかかる検査支援装置20を生産機械としての印刷機100と共に示す概略構成図である。印刷機100は、アート紙やコート紙等の通常の紙類やフィルム等のシート状媒体に印刷することで、シート製品として印刷物10を製造するものであり、図1では、印刷機100として、所謂、商業用オフセット輪転印刷機を例に挙げている。
[印刷機の構成]
図1に示すように、ここで例示する印刷機100は、ウェブの搬送方向上流側から、給紙装置1、インフィード装置2、印刷装置3、乾燥装置4、冷却装置5、ウェブパス装置6、縦折り装置7、及び、排紙装置8を備えている。
給紙装置1は、ロール状の巻取紙11A,11Bが装着されるリールスタンド(図示略)を備えており、印刷稼働中に新,旧巻取紙を互いに接続して連続的に原紙ウェブ11(単に「ウェブ」とも言う)を給送する。
インフィード装置2は、給紙装置1からのウェブ11の張力を調整して印刷装置3へ供給する。
印刷装置3には、インキ色の異なる複数組の印刷ユニット31a〜31dがウェブ走行方向に沿って並設されており、ウェブ11を各印刷ユニット31a〜31dへ順次通紙させることによって多色印刷(例えば、シアン、イエロー、マゼンタ及びブラックの4色印刷)ができるようになっている。
印刷装置3において印刷を終えたウェブ11は、次工程の乾燥装置4で加熱乾燥された後、冷却装置5にて冷却されウェブパス装置6へ搬送される。
図1に示すウェブパス装置6は、ウェブ11の張力を調節し、実線で示す第一ルートR1を通じてウェブ11を縦折り装置7に供給するか、又は、二点鎖線で示す第二ルートR2を通じてウェブ11を縦折り装置7を経由せずに排紙装置8に供給する。また、ウェブパス装置6は、必要によってウェブ11を縦断する切断機能を有している。
縦折り装置7は、搬送されて来たウェブ11を三角板によって縦折りして排紙装置8に供給する。
排紙装置8は、ウェブ11を所定の長さに断裁し及び折り畳み、形成された印刷物10を排出する。図1に示す排紙装置8は、印刷物10を一定のピッチで瓦状に積み重ねた状態で排出している。
符号10aは、印刷機100で製造(印刷)された複数枚の印刷物10をまとめた印刷物の束(集合体)を示す。印刷機100では、オーダーされた製品数(枚数)の印刷物10をまとめた束10aを1単位として、印刷物10の製造、管理、出荷等が行われている。
[検査支援装置]
本第一実施形態の検査支援装置20は、このような印刷機100において、印刷物10の欠陥を検知する検査作業を支援するものである。検査作業は、作業者130が人為的に行う作業である。
はじめに、検査支援装置20のハードウェア構成を説明し、次いで、検査支援装置20の使用態様を説明する。
[検査支援装置のハードウェア構成]
図5は、本第一実施形態に適用される検査支援装置20のハードウェア構成例を示す。図5に示すように、検査支援装置20は、表示部としてのタッチパネルディスプレイ装置(以下単に「ディスプレイ装置」とも言う)22と、撮像装置24と、無線ルータ120(図1参照)を介した無線通信機能を有する通信装置26と、ディスプレイ装置22、撮像装置24及び通信装置26を制御するための制御装置28とを備える。
本実施形態に示す検査支援装置20は、これらの装置22,24,26,28が一つの可搬式ケース内に搭載された携帯端末装置によって構成される。本実施形態の検査支援装置として適用される携帯端末装置20は、例えばタブレット端末,スマートフォンなどである。以下の説明では、検査支援装置20がタブレット端末により構成される場合を例に挙げて説明する。
制御装置28は、図示しないCPUと、ROM及びRAMを含む記憶装置と、入力インタフェースと、出力インタフェースと、これらを相互に接続するバスと、を含んで構成される。記憶装置には、各種制御プログラムと、これら制御プログラムの実行に必要な各種データとが記憶される。各種制御プログラムには、タブレット端末を本実施形態の検査支援装置20として機能させるためのソフトウェアプログラムが含まれる。
制御装置28には、ディスプレイ装置22に画像を表示させるための制御を行う表示制御部282と、撮像装置24により撮像された画像を処理する画像処理部284と、通信装置26を介して受信された欠陥情報の取得を制御する取得制御部286とを備える。表示制御部282と画像処理部284と取得制御部286とは、制御装置28の機能を便宜的に分類して示した要素であり、制御装置28のハードウェア資源を用いて実行されるソフトウェアプログラムとして設けられる。
検査支援装置20は、後述する検査装置110(図1参照)から無線ルータ120(図1参照)を介して送信された欠陥情報を、通信装置26を介して受信する。欠陥情報は、印刷物10上の欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定する情報である。
取得制御部286は、通信装置26を介して受信された欠陥情報を記憶装置に保存することを含む取得制御を行う。
本実施形態では、通信装置26と取得制御部286とが「前記製品上の欠陥が存在する場所と前記欠陥の種類とを特定する欠陥情報を取得する取得部」に相当する。
撮像装置24は、撮像素子で撮像した画像をデジタル画像データとして取り込むデジタルカメラであり、静止画像及び/又は動画像を撮像可能である。
画像処理部284は、撮像装置24により撮像された画像(デジタル画像データ)に基づき画像認識処理を行う。画像認識処理には、撮像された画像内に含まれる印刷物10のサンプル10bの位置及び形状を認識する処理や、撮像された画像に基づき検査支援装置20の実空間における位置及び姿勢を認識する処理など、拡張現実技術で利用される周知の様々な画像認識処理が含まれる。
本実施形態では、撮像装置24と画像処理部284とが「前記製品のサンプルを認識する認識部」に相当する。
表示制御部282は、撮像装置24により撮像された印刷物10のサンプル10bの画像(図2の符号220)や、印刷機100の外観画像(図3の符号226)をディスプレイ装置22に表示させるとともに、取得制御部286により取得された欠陥情報を、サンプル10bの画像(図2の符号220)や、印刷機100の外観画像(図3の符号226)に重ね合わせて表示させる制御を行う。
本実施形態では、ディスプレイ装置22と表示制御部282とが「前記サンプル又は前記サンプルの画像に前記欠陥情報を重ね合わせて表示する表示部」に相当する。
[検査支援装置の使用態様]
図1において、検査支援装置20としてのタブレット端末は、平板状の可搬性ケース本体の一面に、タッチパネルディスプレイ装置22を有しており、ディスプレイ装置22の設けられた面とは反対側の面に撮像装置24(破線で示す)を有する。また、検査支援装置20は、無線ルータ120を介した無線通信機能を有する通信装置26(破線で示す)を有する。
図1では、作業者130が検査作業として印刷物10のサンプル10b上で欠陥を把握したり確認したりする欠陥把握作業を行う場合を例に挙げている。本実施形態において、サンプルとは、生産機械で実際に製造されている製品(印刷機100では印刷物10)から抜き出された一つの製品、あるいは、実際に製造されている製品の集合体(束10a)の一つといった実際の製品である。ただし、このサンプルについては、その時点で実際に製造されている製品に限るものではなく、例えば標準的な製品見本であってもよい。この製品見本は、実際に欠陥を有するものであってもよいし、欠陥を有さないもの(適正品(正紙))であってもよい。
本実施形態に係る検査作業としての欠陥把握作業の概要は以下の通りである。
まず、作業者130は、印刷機100により製造された印刷物の束10aの中から何れか一枚の印刷物10をサンプル10bとして抜き出して、抜き出したサンプル10bを例えば作業台140に載置する。
次いで、作業者130が、自ら携帯する検査支援装置20を、サンプル10bの上にかざすと、サンプル10bが撮像装置24により撮像され、撮像されたサンプル10bの画像がディスプレイ装置22に表示されるとともに、印刷物10上の欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定する欠陥情報がサンプル10bの画像に重ね合わせて表示される。
すなわち、検査支援装置20は、拡張現実(AR:Augumented Reality)技術を利用して、作業者130の目前に存在する実際の印刷物10のサンプル10bに、欠陥情報を重ね合わせて表示するものである。
[検査装置]
欠陥情報は、検査支援装置20とは別体の検査装置110から取得される。
図1に示すように、印刷機100には、検査装置110と、生産ラインの要所(図1では印刷装置3の下流と排紙装置8の下流との二箇所)に配備されたカメラ112とが設けられている。ここで、カメラ112の配備箇所は、図1に挙げた二箇所に限定されず、例えば、図1に示す二箇所のうち一方にのみ配備されていてもよいし、例えば印刷装置3の上流や縦折り装置7の下流など、その他の箇所に配備されていてもよい。また、図1に示す例では、複数台のカメラ112に対して一つの検査装置110が設けられているが、複数台のカメラ112のそれぞれに対して個別の検査装置110が分離して設けられていてもよい。
検査装置110は、カメラ112の画像に基づいて印刷物10の欠陥の有無を自動判定(つまり欠陥を検出)するとともに、検出された欠陥毎に、印刷物10上の欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定して、欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定する欠陥情報を出力する。なお、このような検査装置110自体は、例えばカメラ112の画像と適正見本の画像(マスター画像)との対比等を用いた周知技術により実現できる。
検査装置110は、無線ルータ120に有線接続されており、無線ルータ120を介して検査支援装置20に欠陥情報を送信できる。
[印刷物上に欠陥情報を表示する画面の例]
図2は、ディスプレイ装置22に表示された画面であって、印刷物10のサンプル10bの画像に欠陥情報を重ね合わせて表示させた画面の一例を説明する図である。
図2は、検査支援装置20のディスプレイ装置22の画面と作業台140に載置された印刷物10のサンプル10bとを、作業者130の視点から見た状態を示しており、ディスプレイ装置22には、印刷物10のサンプル10bの画像220が表示されている。なお、検査支援装置20は作業者130(図1参照)の手により把持されているが、作業者130(図1参照)の手の図示は省略した。また、図2の作業台140はその一部が省略して描かれている。
図2において、ディスプレイ装置22に表示されたサンプル10bの画像220には、欠陥情報として、欠陥の存在する場所を示す欠陥箇所マーカー画像222と欠陥の種類を示す文字列情報224(図2においては文字列「よごれ」)とが重ね合わせて表示される。作業者130(図1参照)は、この欠陥箇所マーカー画像222により、実際のサンプル10bとディスプレイ装置22に表示されたサンプルの画像220とを突き合わせて、欠陥の存在する場所を視認することができる。なお、図2には、文字列情報224の一部を示しており、例えば「よごれ」の色や種類についても文字列情報として表示されることも好ましい。
図2に示す欠陥箇所マーカー画像222は、星型画像により、欠陥情報により特定された欠陥の存在する場所を強調表示している。このため、作業者130にわかりやすく欠陥の存在する場所を表示できる。
欠陥の場所を表示する手法は、マーカー画像に限らず、例えば欠陥の場所を色替えすることや、欠陥の場所を拡大表示することなど、その他の手法であってもよい。
文字列情報224として表示される欠陥の種類は、印刷物における欠陥の種類である。印刷物における欠陥の種類には、例えば、見当不良,ダブり,筋目,よごれ,裏移り,濃度むらなどがある。
別の例として、見当不良,ダブり,筋目,よごれ,裏移り,濃度むらなど欠陥の種類に応じた欠陥箇所マーカー画像222の形状を予め決めておき、欠陥の種類に応じた形状の欠陥箇所マーカー画像222を表示してもよい。
[欠陥情報の表示タイミング]
図2に示す欠陥箇所マーカー画像222と文字列情報224とは、撮像装置24によりサンプル10bの画像が撮像され、ディスプレイ装置22に表示されたとき、つまり印刷物10のサンプル10bが認識されたタイミングで、サンプル10bの画像220に重ね合わせて表示される。
この場合、作業者130が検査支援装置20をサンプル10bの上にかざしたときに、リアルタイムで、欠陥箇所マーカー画像222と文字列情報224とがサンプル10bの画像220に重ね合わせて表示されることになる。
欠陥箇所マーカー画像222と文字列情報224との表示タイミングの変形例として、作業者130がサンプル10bの静止画像を撮像する操作(例えば図示しないスイッチの操作や、タッチパネルディスプレイ装置22への接触操作)を行ったとき、ディスプレイ装置22にサンプル10bの静止画像220が表示されるとともに欠陥箇所マーカー画像222と文字列情報224とがサンプル10bの静止画像220に重ね合わせて表示されてもよい。
[欠陥場所を特定する情報の例]
図2に示す欠陥箇所マーカー画像222の表示に際して、欠陥箇所マーカー画像222を表示する場所は、取得された欠陥情報に基づき特定される。
欠陥箇所マーカー画像222を表示する場所を特定するための情報としては、例えば、検査装置110が欠陥の有無を自動判定する際に用いたカメラ112の画像をマスター画像情報として利用することが考えられる。この場合、検査装置110は、カメラ112で撮影された画像上に検出された欠陥の場所をマークした情報を保持しており、欠陥情報として、マスター画像情報を含む情報を、検査支援装置20に送信する。検査支援装置20では、撮像装置24により撮像されたサンプル10bの画像と、マスター画像情報とのマッチング処理を行うことで、撮像されたサンプル10bの画像上での欠陥の場所を特定できる。
別の例として、欠陥箇所マーカー画像222を表示する場所を特定するための情報は、例えば「印刷物10の上辺からNミリメートル,左辺からMミリメートル」(なお、N,Mは任意の数値)という具合に、印刷物10の縁部からの距離によって欠陥の場所を特定する情報であってもよい。
[欠陥情報の他の例]
図2に示す画面において、欠陥情報として、欠陥の場所(欠陥箇所マーカー画像222)と欠陥の種類(文字列情報224)の他にも、例えば、欠陥の対策方法や、検出された欠陥の統計的情報(欠陥発生数、欠陥発生頻度順位など)を表示してもよい。
欠陥の対策方法として表示する情報は、例えば、欠陥の原因として推定される印刷機100中の何れかの加工ユニット(図1に示す給紙装置1、インフィード装置2、印刷装置3、乾燥装置4、冷却装置5、ウェブパス装置6、縦折り装置7、又は、排紙装置8)を特定する情報(例えば加工ユニットの名称)や、特定された加工ユニットの原因箇所に作業者130を導く案内情報や、特定された加工ユニットにて作業者130が行うべき作業指示などであってもよい。なお、欠陥とその原因を紐付したデータベースを用意しておくことで、欠陥の位置や種類から欠陥の原因や欠陥の箇所を特定することができる。
[印刷機外観画像上に欠陥情報を表示する画面の例]
図3は、ディスプレイ装置22に表示された画面の別の例であって、印刷機100の外観画像に欠陥情報を重ね合わせて表示させた画面の一例を説明する図である。
図3では、検査支援装置20のディスプレイ装置22の画面と、印刷機100の外観とを作業者130の視点から見た状態を示しており、ディスプレイ装置22には、印刷機100の外観画像226が表示されている。なお、作業者130の手の図示は省略した。また、図3の印刷機100はその一部が省略して描かれている。
図3では、印刷機100の外観画像226に、欠陥の原因箇所を特定するためのマーカー画像228が、重ね合わせて表示されている。
原因箇所マーカー画像228は、印刷機100上の欠陥の原因として推定される原因箇所に表示される。詳しくは、欠陥の原因として推定される加工ユニット(図1の符号1〜8)上の原因箇所に表示される。図3では、原因箇所マーカー画像228が、印刷装置3のうち印刷ユニット31aの画像上に表示された状態を例示している、
このため、欠陥情報は、印刷機100上の欠陥の原因として推定される原因箇所を特定する原因箇所特定情報、詳しくは、欠陥の原因として推定される何れかの加工ユニット(図1の符号1〜8)と、その加工ユニット上の原因箇所とを特定する原因箇所特定情報を含む。
前述のように、印刷機100に設けられた検査装置110は、検出された欠陥毎に、印刷物10上の欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定している。そこで、検査装置110において、欠陥とその原因とを紐付したデータベースを用意しておけば、データベースと、欠陥が存在する場所と、その欠陥の種類とを用いて周知技術により、印刷機100上の原因箇所(詳しくは、加工ユニット(図1の符号1〜8)上の原因箇所)を推定することができる。
したがって、検査装置110は原因箇所特定情報を含む欠陥情報を検査支援装置20に送信できる。
別の例として、検査装置110が欠陥を検知したときに、印刷機100に設けられた生産管理装置150(図1参照)がその欠陥の原因箇所を特定してもよい。生産管理装置150は、印刷機100の運転管理,生産管理,品質管理などを行うためのコンピュータであり、無線ルータ120に有線接続され、無線ルータ120を介して検査装置100や検査支援装置20と無線通信できる。生産管理装置150に、欠陥とその原因とを紐付したデータベースが用意されていれば、生産管理装置150が欠陥の原因箇所を推定できる。この場合、原因箇所特定情報は、生産管理装置150から検査装置110を介して検査支援装置20に送信されてもよいし、生産管理装置150から直接的に検査支援装置20に送信されてもよい。
図3に示す原因箇所マーカー画像228は、星型画像により、欠陥の原因として推定される箇所を強調表示している。このため、作業者130にわかりやすく欠陥の原因箇所を表示できる。
欠陥の原因箇所を表示する手法は、マーカー画像に限らず、例えば欠陥の原因箇所を色替えすることや、欠陥の原因箇所を拡大表示することなど、その他の手法であってもよい。
[原因箇所特定情報の表示タイミング]
図3に示す原因箇所マーカー画像228は、印刷機100の外観画像226が撮像され、ディスプレイ装置22に表示されたとき、つまり印刷機100の外観が認識されたタイミングで、印刷機100の外観画像226に重ね合わせて表示される。
この場合、作業者130が検査支援装置20を印刷機100の外観にかざしたときに、リアルタイムで、原因箇所マーカー画像228が印刷機100の外観画像226に重ね合わせて表示されることになる。
例えば、作業者130は、ディスプレイ装置22を見ながら、原因箇所マーカー画像228が重ね合わせて表示された印刷機100上の箇所(図3では印刷ユニット31a)の方へ歩いてゆく。作業者130と印刷ユニット31aとの距離が近づくと、ディスプレイ装置22に表示される印刷機100の外観画像226は、印刷ユニット31aをより大きく表すものとなる。したがって、原因箇所マーカー画像228は、原因として推定される箇所をより詳細に特定するものとなる。
このように、本実施形態の原因箇所特定情報の表示は、欠陥の原因として推定される箇所へ、作業者130を誘導する機能を果たす。
[原因箇所の推測の例]
例えば、欠陥の種類が色合いに関する不良の場合、インキ,水回り等が候補になる。また、欠陥の種類が疵の場合、印刷物10(ウェブ11)が接触する箇所が候補として挙げられる。
欠陥の原因として複数の原因箇所が推定される場合がある。
その場合、図3に示す画面において、複数の原因箇所の候補を表示してもよい。
例えば、図3に示す画面上に、複数の原因箇所を特定する情報(例えば加工ユニットの名称)をリスト状に並べて表示する。
この場合、複数の原因箇所の表示する順は、例えば、欠陥の原因として推定される確実性の高さの順に表示されるとよい。表示の順は、これに限らず、例えば印刷機100の加工工程の順や、作業者の現在位置から近い順など、何らかの優先度の順であってよい。
[欠陥と印刷物との紐づけ]
変形例として、印刷機100で製造される個々の印刷物10に固有の識別情報が付与されるとともに、欠陥情報に、印刷物10の各々に固有の識別情報を紐づけておき、ディスプレイ装置22により撮像されたサンプル10bの識別情報に欠陥情報が紐づけられている場合に、そのサンプル10bに欠陥情報を重ね合わせて表示するようにしてもよい。
各印刷物10の識別情報は、例えば、印刷機100に設けられた識別情報付与装置160(図1参照)で付与される。識別情報付与装置160の設置箇所は、例えば排紙装置8の下流など、印刷機100の生産ライン上の任意の箇所であってよい。識別情報付与装置160は例えばインクジェットなどのデジタル印刷機である。この場合、印刷機100で製造される個々の印刷物10にデジタル印刷機で識別情報が印字される。識別情報を印字するインクとして不可視インクを適用してもよい。その他にも、磁気体を用いて個々の印刷物10に固有の識別情報を付与したり、あるいは、欠陥が検知された印刷物10に、その印刷物10が欠陥を有する旨を示すインキを付加することで、欠陥を有する印刷物10を識別できるようにしたり、してもよい。
個々の印刷物10に固有の識別情報を付与しておけば、検査装置110又は生産管理装置150は、生産ライン上で印刷物10に欠陥が検知されときに、その印刷物10の識別情報を把握できる。つまり、欠陥情報に、欠陥を有する印刷物10の識別情報を紐づけることができる。
例えば、印刷物10の各々には、例えばQRコード(登録商標)のような画像処理により読み取り可能な形式の識別情報が印字される。
検査支援装置20の制御装置28には、サンプル10bの識別情報を特定する特定部288(図5参照)が設けられている。撮像装置24により印刷物10のサンプル10bの画像が撮影されたとき、特定部288が、サンプル10bの画像中のQRコード(登録商標)を読み取り、サンプル10bの識別情報を特定する。
表示制御部282は、サンプル10bの識別情報が欠陥情報に紐づけられている場合に、欠陥情報を、サンプル10bの画像220に重ね合わせて表示する。
このように、個々の印刷物10と欠陥情報とを紐づけた場合、サンプル10bの画像に重ね合わせて表示される欠陥情報は、そのサンプル10bに実際に生じている欠陥を示すものとなるため、より正確に印刷物10の欠陥を把握することが可能となる。
[印刷物の束に欠陥情報を表示]
また、図4は、欠陥情報の表示の変形例として、作業者130が、サンプル10bを撮像することに替えて、印刷物10の束10a(図1参照)を撮像した場合に、10a(図1参照)を示す束画像230に、欠陥情報232,224を重ね合わせて表示した画面の例を説明する図である。
この場合、印刷物10の束10aの各々と、印刷物10の各々とに、固有の識別情報が付与されており、欠陥情報には、束10aの各々に固有の識別情報と、束10aに含まれる印刷物10の各々に固有の識別情報とが紐づけられている。
束10aに識別情報を付与する手法は、例えばインクジェットなどのデジタル印刷機を用いた印字など、前述した印刷物10に識別情報を付与するのと同様な手法であってよい。なお、図1では1つの束10aしか示されていないが、複数の束10aが存在し得る。
束10aの各々と印刷物10の各々とに識別情報が付与されているので、検査装置110又は生産管理装置150は、生産ライン上で印刷物10に欠陥が検知されときに、欠陥が検知された印刷物10の識別情報を把握でき、また、個々の印刷物10が何れの束10aに積み上げられたのかを追跡できる。例えば100枚の印刷物10が製造された順に積み重ねられて1つの束10aとしてまとめられるものとする。ここで、100枚の印刷物10のうち50番目に製造された印刷物10に欠陥が検知されたとすると、検査装置110又は生産管理装置150は、当該100枚の束10aの中ほどの位置に、当該欠陥を有する印刷物10が存在することを把握できる。
したがって、欠陥情報に、欠陥が検知された印刷物10の識別情報とその印刷物10の含まれる束10aの識別情報とを紐づけることができる。
作業者130が、束10a(図1参照)を撮像すると、特定部288は、その束10aに付与された識別情報を特定するとともに、特定された束10aに含まれる個々の製品の識別情報を特定する。特定された束10aに含まれる個々の製品の識別情報は、例えば、検査装置110又は生産管理装置150から取得できる。
表示制御部282は、束10aに含まれる印刷物10の識別情報が欠陥情報に紐づけられている場合に、束画像230に重ね合わせて、欠陥情報232,224を表示する。
図4では、束画像230に重ね合わせて表示する欠陥情報の一例として、欠陥を有する印刷物10の存在するおおよその範囲を示す範囲画像232(図4では斜線で示す)が、重ね合わせて表示されている。
前述のように、検査装置110又は生産管理装置150が個々の印刷物10を追跡できるので、束10aのうち、欠陥を有する印刷物10の存在するおおよその位置を、欠陥の場所として特定することができる。
なお、図4では、欠陥を有する印刷物10の存在するおおよその範囲に範囲画像232を重ね合わせる場合を例に挙げて説明したが、束画像230中の欠陥を有する印刷物10を指し示す表示を行ってもよい。
また、別の例として、欠陥情報が束10aの各々に固有の識別情報を紐づけており、撮像された束10aの識別情報が欠陥情報と紐づけられている場合に、束画像230に欠陥情報を重ね合わせてもよい。
上記の第一実施形態の適用は、商業オフセット輪転印刷機100に限定されるものではなく、新聞輪転機,枚葉オフセット印刷機,デジタル印刷機など、どのような印刷機に適用してもよい。
[第二実施形態]
〔製函機〕
図6は、第二実施形態にかかる検査支援装置20を生産機械としての製函機200と共に示す概略構成図である。製函機200は、シート製品として製函用シート材51を製造するものであり、図6では、板状の段ボールシート51aが製函用シート材51に加工される工程を装置構成の上方に装置構成とは分けて示している。
なお、検査支援装置20や欠陥の検査を行う検査装置110,無線ルータ120,生産管理装置150等、図1で既に説明した要素については、図1と共通の符号を付与して、その説明を適宜省略する。また、図示しない識別情報付与装置160が設けられていてもよい。
図6に示すように、この製函機200は、段ボールシート51aの搬送方向上流から下流に向かって、給紙部201,印刷部202,排紙部203,ダイカット部204,フォルディング部205,カウンタエジェクタ部206が順に設けられている。
給紙部201では、段ボールシート51aが多数積載された状態で搬入され、この段ボールシート51aを1枚ずつ印刷部202に供給する。
印刷部202は、所定の色数、ここでは4色の印刷ユニット202a〜202dからなり、印刷部202では、搬送コンベア221によって1枚ずつ搬送される段ボールシート51aに、各色のインキを順次印刷する。
排紙部203及びダイカット部204では、印刷部202で印刷された段ボールシート51aに、溝切りや罫線入れを行なう。つまり、排紙部203では溝切りや罫線入れを行い、ダイカット部204では手穴や空気穴等の孔開け及び打ち抜きを行なう。
そして、フォルディング部205では、溝切りや罫線入れをされた段ボールシート51aの左右方向一端の糊代に糊付けして、段ボールシート51aの左右両端部が裏側すなわち下方で重合するように、折り曲げ加工を行なって、折り曲げられた段ボールシート51aの左右両端部を糊によって接着して製函用シート材51とする。
カウンタエジェクタ部206では、フォルディング部205で加工された製函用シート材51を計数しながら、スタッカに積載する。そして、所定枚数の製函用シート材51が積み上げられたら、このシート材群50を1単位として出荷する。
製函機200には、生産工程の要所に複数のカメラ112(図6では四つ)が設けられており、検査装置110が、各カメラ112の画像に基づいて段ボールシート51a又は製函用シート材51の欠陥を検出するとともに、検出された欠陥毎に、段ボールシート51a又は製函用シート材51上の欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定して、欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定する欠陥情報を出力できるようになっている。
第二実施形態において、作業者130が、シート材群50から一枚の製函用シート材のサンプル50bを抜き出して、抜き出した製函用シート材のサンプル50bのうえに検査支援装置20をかざすと、ディスプレイ装置22に製函用シート材のサンプル50bの画像が表示されるとともに、製函用シート材のサンプル50bの画像に、欠陥情報が重ね合わせて表示される。
〔製函機での欠陥情報の表示例〕
製函機200には例えば以下のような欠陥の種類があり、それぞれの欠陥の場合に、例えば以下のような表示が行われる。
給紙部201での欠陥には、例えば給紙ズレがある。この場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、製函用シート材51に給紙ズレ(給紙前後ズレ、給紙傾斜)が生じている旨を示す画像を、製函用シート材のサンプル50bの画像上の前後端部あるいは左右端部に重ね合わせて表示する。
印刷部202での欠陥には、色ズレ,印刷の抜け,よごれなどがある。この場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、製函用シート材51に印刷不良(色ズレ,印刷の抜け,よごれなど)が生じている旨を示す画像を、製函用シート材のサンプル50bの画像上の当該印刷不良の検知された箇所に重ね合わせて表示する。
排紙部203及びダイカット部204での欠陥には、溝切り位置や罫線位置のズレ、手穴や空気穴等の孔の位置ズレ、孔の形状ズレなどがある。この場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、製函用シート材51の溝、罫線、あるいは、孔に欠陥が生じている旨を示す画像を、製函用シート材のサンプル50bの画像上の当該溝、罫線あるいは孔の場所に重ね合わせて表示する。
フォルディング部205での欠陥には、糊付け不良、糊線欠け、フィッシュテールなどの形状変形を招く折り曲げギャップなどがある。糊付けに関する欠陥の場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、製函用シート材51の糊付けに欠陥が生じている旨を示す画像を、製函用シート材のサンプル50bの画像上の当該糊付け箇所に重ね合わせて表示する。また、折り曲げに関する欠陥の場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、製函用シート材51の折り曲げに欠陥が生じている旨を示す画像を、製函用シート材のサンプル50bの画像上の当該折り曲げ欠陥の検知された箇所に重ね合わせて表示する。
また、カウンタエジェクタ部206以後での欠陥には、ボルトやステッチャーの針など金属物の混入がある。この場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、製函用シート材51に金属物が混入している旨を示す画像を、製函用シート材のサンプル50bの画像上の当該金属物の混入箇所に重ね合わせて表示する。
更に、インキ調整装置(図示せず)のインキ粘度の上昇についても、検査支援装置20のディスプレイ装置22で、欠陥として表示するとよい。インキ粘度が上昇した場合、作業者130は、インキ粘度を希釈するように、インキ調整装置(図示せず)を調整する必要がある。
前述した様々な製函機200での欠陥は、カメラ112の画像処理で検知できるものばかりではない。つまり、検査支援装置20で取得する欠陥情報は、カメラ112の画像に基づき検出された欠陥に関する欠陥情報に限らず、様々なセンサの出力信号に基づき検出された欠陥に関する欠陥情報であってよい。この場合、例えば視覚的に把握しにくい欠陥を含む様々な欠陥を、製品のサンプルの画像に重ね合わせて容易に把握できる。
製函機200での検査作業においても、検査支援装置20を製函機200にかざしたとき、製函機200の外観画像上に、欠陥の原因として推定される箇所を特定する画像を重ね合わせて表示したり、欠陥の対策方法(作業者130が行うべき作業指示(機器の調整方法)などを表示したりしてよい。
[第三実施形態]
〔コルゲータ〕
図7は、第三実施形態にかかる検査支援装置20を生産機械としてのコルゲータ300と共に示す概略構成図である。コルゲータ300は、シート製品として段ボールシート60を製造するものであり、図7では、全体構成をブロック図により示している。
なお、検査支援装置20や欠陥の検査を行う検査装置110,無線ルータ120,生産管理装置150等、図1を参照して既に説明した要素については、図1と共通の符号を付与して、その説明を適宜省略する。また、図示しない識別情報付与装置160が設けられていてもよい。
図7に示すように、コルゲータ300は、主な構成装置として、裏ライナ60aを加熱する裏ライナプレヒータ301、中芯60bを加熱する中芯プレヒータ302、中芯プレヒータ302で加熱された中芯60bをシート流れ方向に沿って段繰りして(フルートを形成して)糊付けし、裏ライナプレヒータ301で加熱された裏ライナ60aを貼り合わせるシングルフェーサ303、シングルフェーサ303により形成された片段シート60cを加熱する片段シートプレヒータ304、表ライナ60dを加熱する表ライナプレヒータ305、片段シートプレヒータ304により加熱された片段シート60cに糊付けするグルーマシン306、グルーマシン306により糊付けされた片段シート60cに表ライナプレヒータ305より加熱された表ライナ60dを貼り合わせて段ボールシート(両面シート)60eを形成するダブルフェーサ307、ダブルフェーサ307で形成された段ボールシート60eに罫入れや溝切りを行うスリッタスコアラ308、スリッタスコアラ308で罫入れ等された段ボールシート60eを分割板状に裁断して最終製品である段ボールシート(板状段ボールシート)60を作製するカットオフ309、及び段ボールシート60を完成順にスタックするスタッカ310を備えている。
コルゲータ300には、生産工程の要所に複数のカメラ112(図7では三カ所のみを示す)が設けられており、検査装置110が、各カメラ112の画像に基づいて段ボールシート60の欠陥を検出するとともに、検出された欠陥毎に、段ボールシート60上の欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定して、欠陥が存在する場所とその欠陥の種類とを特定する欠陥情報を出力できるようになっている。
第三実施形態において、作業者130が、スタッカ310から一枚のサンプル61bを抜き出して、抜き出したサンプル61bのうえに検査支援装置20をかざすと、ディスプレイ装置22に段ボールシートのサンプル61bの画像が表示されるとともに、段ボールシートのサンプル61bの画像に、欠陥情報が重ね合わせて表示される。
〔コルゲータでの欠陥〕
コルゲータ300には例えば以下のような欠陥の種類があり、それぞれの欠陥の場合に、例えば以下のような表示が行われる。
(1)よごれ:段ボールシートの表裏によごれが付着する場合がある。よごれの検知は、例えば、スリッタスコアラ308の手前で行われる。この場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、段ボールシートによごれが生じている旨を示す画像を、段ボールシートのサンプル61bの画像上の当該よごれが検知された箇所に重ね合わせて表示する。
(2)片段不良:段ボールシートの片段シートの段山形状に不良が発生する場合がある(片段不良)。この場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、段ボールシートに片段不良が生じている旨を示す画像を、段ボールシートのサンプル61bの画像上の方段不良が検知された箇所に重ね合わせて表示する。
(3)反り:段ボールシートに反りが発生する場合がある。この場合、検査支援装置20のディスプレイ装置22では、段ボールシートに反りが生じている旨を示す画像を、段ボールシートのサンプル61bの画像上の反りが検知された箇所に重ね合わせて表示する。
(4)温度不良:コルゲータ300では温度不良の場合、貼合不良となる可能性があるため、温度が規定以上になるように温度調整している。そこで、温度が規定以上かどうかをモニタリングしており、温度不良が生じた場合、検査支援装置20は、欠陥情報として温度不良の情報を取得する。温度不良に関しては、例えば印刷機100に関して図5を参照して説明したように、段ボールシート60の束に向けて検査支援装置20をかざしたとき、段ボールシート60の束のうち、温度不良の状況下で製造された段ボールシートの存在する範囲に、温度不良である旨を示す画像を重ね合わせて表示する。
コルゲータ300での検査作業においても、検査支援装置20をコルゲータ300にかざしたとき、コルゲータ300の外観画像上に、欠陥の原因として推定される箇所を特定する画像を重ね合わせて表示したり、欠陥の対策方法(作業者130が行うべき作業指示(機器の調整方法)などを表示したりしてよい。
[変形例]
〔ヘッドマウント式ディスプレイ〕
上記の各実施形態では、検査支援装置20がディスプレイ装置22を備えるタブレット端末で構成される場合を例に挙げて説明したが、検査支援装置20は、ディスプレイ装置22として、透過式ディスプレイ装置を有する携帯端末装置で構成されてもよい。透過式ディスプレイ装置を有する携帯端末装置としては、例えばスマートグラスなど、作業者130の頭に装着にされるヘッドマウント式ディスプレイ装置が、検査支援装置20として適用されてよい。この場合、表示制御部282は、透過式ディスプレイ装置を透過して作業者130の視界に入る現実のサンプル又は現実の生産機械の外観の上に重ね合わせて、欠陥情報を表示させる。
〔腕時計式ディスプレイ〕
また、検査支援装置20としての、透過式ディスプレイ装置を有する携帯端末装置の別の例として、透過式ディスプレイ装置を設けたケースを作業者130の腕に装着する腕時計式携帯端末装置が、検査支援装置20として適用されてもよい。腕時計式携帯端末装置は、例えば、ケースに対して開閉式に透過式ディスプレイ装置を取り付けた構造であってよい。この構造によれば、使用時にのみ透過式ディスプレイ装置を開き、不使用時には透過式ディスプレイ装置をケース上に畳んでおくことができる。
また、検査支援装置20としての、透過式ディスプレイ装置を有する携帯端末装置は、上記のようなヘッドマウント式や腕時計式等のいわゆるウェラブル端末に限らず、タブレット端末やスマートフォンなどのハンドヘルド端末に透過式ディスプレイ装置を搭載したものであってもよい。
〔レーザーレーダー〕
また、上記の各実施形態では、検査支援装置20が認識部として撮像装置24を備える場合を例に挙げて説明したが、検査支援装置20が認識部として、製品(印刷物10,製函用シート材51,段ボールシート60)のサンプル又は生産機械(印刷機100,製函機200,コルゲータ300)の外観の位置及び形状を検知するセンサ装置25(図1,図6,図7にて点線で示す)を備えていてもよい。
センサ装置25は、例えば、製品(印刷物10,製函用シート材51,段ボールシート60)のサンプル又は生産機械(印刷機100,製函機200,コルゲータ300)の外観の位置及び形状を検知するレーザーレーダーであってよい。この場合、ディスプレイ装置22には、レーザーレーダーにより認識された製品のサンプル又は生産機械の外観の位置及び形状に基づくサンプル又は生産機械の外観の画像が表示され、この画像に欠陥情報が重ね合わせて表示される。
〔レーザー照射〕
また、上記の各実施形態では、検査支援装置20がディスプレイ装置22を備え、ディスプレイ装置22に表示された製品のサンプルの画像に、欠陥情報を重ね合わせて表示する場合を例に挙げて説明したが、別の例として、検査支援装置20が表示部として、レーザー光を照射するレーザーポインターを備えていてもよい。この場合、認識された現実の製品のサンプルの上又は現実の生産機械の外観上に、レーザーポインターからのレーザー光を照射する。レーザー光は、例えば、サンプル上の欠陥が存在する箇所や、生産機械の外観上の欠陥原因として推定される箇所に照射される。また、欠陥の種類を示す文字列をレーザー光により描いてもよい。
レーザー光により欠陥原因として推定される箇所を照射する場合、例えば、レーザー光の照射方向を加工ユニット(生産機械)の生産ライン(製品の搬送方向)と同じ方向に向けて、生産機械外観の幅方向の特定箇所に、製品の搬送方向に沿ってライン状に延びるレーザー光を照射することが考えられる。
前述のように、欠陥の原因として推定される箇所は、検査装置110又は生産管理装置150によって特定できる。ここで、生産機械が生産する製品がシート製品である場合、欠陥の位置がシート製品の幅方向のどこにあるかのよって、欠陥の原因(例えば不純物の付着やローラの傷など)が加工ユニットの幅方向のどの位置に存在するかを特定することができる。よって、生産機械外観の幅方向の特定箇所に、製品の搬送方向に沿ってライン状に延びるレーザー光を照射した場合、作業者130は、レーザー光のラインに沿って欠陥の原因を追跡できる。このため、加工ユニット毎にメジャーを用いて距離を測定する作業等を行う必要がなく、原因箇所を容易に見つけることができる。
なお、このように原因となる箇所を各加工ユニットの外観にライン状に表示することは、上述した各実施形態で説明した携帯端末装置のディスプレイ装置22の表示上でも可能であることは言うまでもない。
〔投影〕
また、変形例として、検査支援装置20が表示部としてプロジェクターを備えており認識された現実の製品のサンプルの上又は現実の生産機械の外観上に、欠陥情報を投影してもよい。
また、変形例として、検査支援装置20が表示部として空中投影ディスプレイ(投影装置)を備えており、現実の製品のサンプル又は現実の生産機械の外観に重ね合わせるようにして、欠陥情報を空中投影してもよい。
[作用及び効果]
(1)各実施形態にかかる検査支援装置20は、製品10,51,60を製造する生産機械100,200,300において、製品の欠陥を検知する検査作業を支援するための検査支援装置20であって、製品上の欠陥が存在する場所と欠陥の種類とを特定する欠陥情報を取得する取得部26,286と、製品のサンプルを認識する認識部24,25,284と、サンプル又はサンプルの画像に欠陥情報を重ね合わせて表示する表示部22,282と、を備える。
上記のように構成されているので、欠陥の場所と種類とを、製品のサンプル又は製品のサンプルの画像に重ね合わせて提示でき、製品の欠陥を特定、把握、確認あるいは判断しやすくなる。また、肉眼ではわかりにくい欠陥の場所や欠陥の種類も視認できる。このため、欠陥を検査する作業の効率が向上する。ひいては、欠陥に対処する時間を短縮できる。
例えば、欠陥を有していない製品(正紙)をサンプルとして取り出した場合であっても、その正紙サンプル又は正紙サンプル画像上に欠陥情報を重ね合わせて表示することが可能である。
また、製品の集合体(束10a)から抜き出した任意のサンプル又はサンプル画像上に欠陥情報を重ね合わせて表示できるので、大量の製品の中から欠陥品を探し出す手間をかけることなく、手早く欠陥を把握、確認あるいは判断できるという利点もある。
(2)表示部22,282は、サンプル又はサンプルの画像上の欠陥が存在する場所に、欠陥情報を重ね合わせて表示することが好ましい。
これにより、欠陥が存在する場所を強調して表示でき、作業者にとってわかりやすい。
(3)各実施形態にかかる検査支援装置20は、認識部24,25,284として、サンプルの画像を撮像する撮像装置24を備え、表示部22,282として、サンプルの画像を表示するとともに、サンプルの画像に欠陥情報を重ね合わせて表示可能なディスプレイ装置22を備えており、認識部24,25,284と表示部22,282とを備えた帯端末装置20により構成されることが好ましい。
作業者130は、実際のサンプルの目前に検査支援装置20を持っていき、実際のサンプルとディスプレイ装置22に表示されたサンプルの画像とを突き合わせて、見比べることができる。したがって、作業者130は、例えば検査装置のディスプレイ装置上で欠陥を確認等する従来技術と比べて、より現実感をもって欠陥の場所や種類を把握、確認等できる。
(4)検査支援装置20としての携帯端末装置は、ディスプレイ装置22として、透過式ディスプレイ装置を有するものであってもよい。この場合、表示部22,282は透過式ディスプレイ装置を透過して視界に入るサンプルに、欠陥情報を重ね合わせて表示する。
現実の製品のサンプル上に仮想的に欠陥情報を重ね合わせて表示できるので、作業者130はより現実感をもって欠陥の場所や種類を把握、確認等できる。
(5)生産機械100,200,300が製品としてシート製品を生産するものであることが好ましい。
シート製品上の欠陥の合否判定は主観的な要素が多く、その合否判定を完全に機械化することは困難であり、人為的な作業が必要である。検査支援装置20により、こうした人為的な作業を、効果的に支援できる。
(6)欠陥情報は、製品の各々に固有の識別情報を紐づけており、検査支援装置20は、サンプルに固有の識別情報を特定する特定部288を備え、表示部22,282は、特定された識別情報が欠陥情報に紐づけられている場合に、欠陥情報を重ね合わせて表示することが好ましい。
製品と欠陥情報とを紐づけることで、製品上の欠陥をより正確に把握できる。
(7)欠陥情報は、複数の製品をまとめた集合体の各々に固有の識別情報と、集合体に含まれる製品の各々に固有の識別情報とを紐づけており、検査支援装置20は、認識部24,25,284が集合体を認識した場合に、集合体に固有の識別情報を特定するとともに、特定された集合体に含まれる製品の各々に固有の識別情報を特定する特定部288を備え、表示部22,282は、集合体に含まれる製品の各々に固有の識別情報が欠陥情報に紐づけられている場合に、集合体又は集合体の画像に、欠陥情報を重ね合わせて表示することが好ましい。
複数の製品をまとめた集合体の状態でも、製品の欠陥を特定、把握、確認あるいは判断しやすくなる。
(8)識別情報は、識別情報付与装置160で付与されることが好ましい。
生産機械100,200,300で製造される個々の製品又は製品の集合体に識別情報を簡単に付与でき、個々の製品と欠陥との紐づけが可能になる。
(9)識別情報付与装置160は、デジタル印刷機であることが好ましい。
生産機械100,200,300で製造される個々の製品又は製品の集合体に識別情報を簡単に付与でき、個々の製品と欠陥との紐づけが可能になる。
(10)表示部22,282は、サンプルが認識されたタイミングで、欠陥情報を重ね合わせて表示することが好ましい。
これにより、作業者130は欠陥の位置と種類を素早く特定,把握,確認でき、欠陥を検査する作業の効率を向上できる。
(11)欠陥情報は、生産機械上の欠陥の原因として推定される原因箇所を特定する原因箇所特定情報を含み、認識部24,25,284は、生産機械100,200,300の外観を認識し、表示部22,282は、原因箇所特定情報に基づいて、認識された生産機械の外観上の原因箇所に、欠陥情報を重ね合わせて表示することが好ましい。
これにより、作業者130は欠陥の原因箇所を素早く特定、把握及び確認できる。このため、その原因を取り除くための調整作業の効率が向上する。よって、欠陥に対する対応時間を短縮できる。
(12)表示部22,282は、生産機械100,200,300の外観が認識されたタイミングで、欠陥情報を重ね合わせて表示することが好ましい。
作業者130は欠陥の原因箇所を素早く特定、把握及び確認できる。また、欠陥の原因箇所に、作業者130をわかり易く誘導できる。
(13)表示部22,282は、欠陥の原因として複数の原因箇所が推定される場合、複数の原因箇所を並べて表示することが好ましい。
複数の原因箇所の候補を並べて提示することで、欠陥の原因を取り除くための調整作業の効率が向上する。
(14)表示部22,282は、欠陥の原因として推定される確実性の高さの順に、複数の原因箇所を表示することが好ましい。
欠陥の原因を取り除くための調整作業の効率が向上する。
(15)生産機械100,200,300は、複数の加工ユニットを組み合わせて構成されており、原因箇所特定情報は、欠陥の原因として推定される加工ユニットと、加工ユニット上の原因箇所とを特定しており、表示部22,282は、原因箇所特定情報に基づいて、欠陥の原因として推定される加工ユニット上の原因箇所に、欠陥情報を重ね合わせて表示することが好ましい。
複数の加工ユニットを有する大規模な生産機械100,200,300であっても、作業者130は欠陥の原因として推定される箇所を素早く特定、把握及び確認でき、その原因を取り除くための調整作業の効率が向上する。
(16)認識部24,25,284は、サンプル又は生産機械100,200,300の外観の位置及び形状を検知するセンサ装置25を含むように構成されてもよい。
これにより、サンプル又は生産機械100,200,300の外観をより正確に認識できる。
(17)表示部22,282は、サンプル又は生産機械100,200,300の外観に対してレーザー光を照射するレーザーポインターを含むように構成されてもよい。
欠陥情報をレーザーポインターで表示することで、欠陥が存在する場所を強調して表示でき、作業者にとってわかりやすい。また、作業者130に限らず周囲の作業者も欠陥情報を把握することができる。
(18)表示部22,282は、サンプル又は生産機械100,200,300の外観に重ね合わせて、欠陥情報を投影する投影装置を含むように構成されてもよい。
これにより、欠陥情報を空間に自由に投影することができるため、作業者130に限らず周囲の作業者も欠陥情報を把握することができる。
(19)生産機械が製品として印刷物10を製造する印刷機100であることが好ましい。
これにより、印刷物10の欠陥を特定、把握、確認あるいは判断しやすくなる。また、肉眼ではわかりにくい欠陥の場所や欠陥の種類も視認できる。このため、印刷機械100で印刷物10の欠陥を検査する作業の効率が向上する。
(20)生産機械が製品として製函用シート材51を製造する製函機200であることが好ましい。
これにより、製函用シート材51の欠陥を特定、把握、確認あるいは判断しやすくなる。また、肉眼ではわかりにくい欠陥の場所や欠陥の種類も視認できる。このため、製函機200で製函用シート材51の欠陥を検査する作業の効率が向上する。
(21)生産機械が製品として段ボールシート60を製造するコルゲータ300であることが好ましい。
これにより、段ボールシート60の欠陥を特定、把握、確認あるいは判断しやすくなる。また、肉眼ではわかりにくい欠陥の場所や欠陥の種類も視認できる。このため、コルゲータ300で段ボールシート60の欠陥を検査する作業の効率が向上する。
(22)本発明は、図8のフローチャートに示すように、製品を製造する生産機械において、製品の欠陥を検知する検査作業を支援するための方法として構成することもできる。この方法は、製品上の欠陥が存在する場所と欠陥の種類とを特定する欠陥情報を取得するステップ(図8のS1)と、製品のサンプルを認識するステップ(図8のS2)と、サンプル又はサンプルの画像に欠陥情報を重ね合わせて表示するステップ(図8のS3)と、を備える。
なお、検査支援装置20は、前述したような段ボールシート、印刷物、製函用シート材などシート製品を製造する生産機械に限らず、その他の生産機械に適用できる。
10 印刷物
10a 印刷物の束
10b サンプル
20 検査支援装置
22 ディスプレイ装置(表示部)
24 撮像装置(識別部)
25 センサ装置(識別部)
26 通信装置(取得部)
28 制御装置
100 印刷機
130 作業者
160 識別情報付与装置
200 製函機
220 サンプルの画像
222 欠陥箇所マーカー画像
224 文字列情報
226 外観画像
228 原因箇所マーカー画像
230 束画像
232 範囲画像
282 表示制御部(表示部)
284 画像処理部(識別部)
286 取得制御部(取得部)
288 特定部
300 コルゲータ

Claims (22)

  1. 製品を製造する生産機械において、前記製品の欠陥を検知する検査作業を支援するための検査支援装置であって、
    前記製品上の欠陥が存在する場所と前記欠陥の種類とを特定する欠陥情報を取得する取得部と、
    前記製品のサンプルを認識する認識部と、
    前記サンプル又は前記サンプルの画像に前記欠陥情報を重ね合わせて表示する表示部と、を備える
    ことを特徴とする検査支援装置。
  2. 前記表示部は、前記サンプル又は前記サンプルの画像上の前記欠陥が存在する場所に、前記欠陥情報を重ね合わせて表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の検査支援装置。
  3. 前記認識部として、前記サンプルの画像を撮像する撮像装置を備え、
    前記表示部として、前記サンプルの画像を表示するとともに、前記サンプルの画像に前記欠陥情報を重ね合わせて表示可能なディスプレイ装置を備えており、
    前記認識部と前記表示部とを備えた携帯端末装置により構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の検査支援装置。
  4. 前記携帯端末装置は、前記ディスプレイ装置として、透過式ディスプレイ装置を有し、前記表示部は、前記透過式ディスプレイ装置を透過して視界に入る前記サンプルに前記欠陥情報を重ね合わせて表示することを特徴とする請求項3に記載の検査支援装置。
  5. 前記生産機械が前記製品としてシート製品を生産するものである
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の検査支援装置。
  6. 前記欠陥情報は、前記製品の各々に固有の識別情報を紐づけており、
    前記サンプルに固有の前記識別情報を特定する特定部を備え、
    前記表示部は、前記特定された識別情報が前記欠陥情報に紐づけられている場合に、前記欠陥情報を重ね合わせて表示する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の検査支援装置。
  7. 前記欠陥情報は、複数の前記製品をまとめた集合体の各々に固有の識別情報と、前記集合体に含まれる製品の各々に固有の識別情報とを紐づけており、
    前記認識部が前記集合体を認識した場合に、前記集合体に固有の識別情報を特定するとともに、特定された前記集合体に含まれる製品の各々に固有の識別情報を特定する特定部を備え、
    前記表示部は、前記集合体に含まれる製品の各々に固有の識別情報が前記欠陥情報に紐づけられている場合に、前記集合体又は前記集合体の画像に、前記欠陥情報を重ね合わせて表示する
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の検査支援装置。
  8. 前記識別情報は、識別情報付与装置で付与されることを特徴とする請求項6又は7に記載の検査支援装置。
  9. 前記識別情報付与装置は、デジタル印刷機であることを特徴とする請求項8に記載の検査支援装置。
  10. 前記表示部は、前記サンプルが認識されたタイミングで、前記欠陥情報を重ね合わせて表示する
    ことを特徴する請求項1〜9の何れか一項に記載の検査支援装置。
  11. 前記欠陥情報は、前記生産機械上の前記欠陥の原因として推定される原因箇所を特定する原因箇所特定情報を含み、
    前記認識部は、前記生産機械の外観を認識し、
    前記表示部は、前記原因箇所特定情報に基づいて、前記認識された生産機械の外観上の前記原因箇所に、前記欠陥情報を重ね合わせて表示する
    ことを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に検査支援装置。
  12. 前記表示部は、前記生産機械の外観が認識されたタイミングで、前記欠陥情報を重ね合わせて表示する
    ことを特徴とする請求項11に記載の検査支援装置。
  13. 前記表示部は、前記欠陥の原因として複数の前記原因箇所が推定される場合、複数の前記原因箇所を並べて表示する
    ことを特徴とする請求項11又は12に記載の検査支援装置。
  14. 前記表示部は、前記欠陥の原因として推定される確実性の高さの順に、複数の前記原因箇所を表示する
    ことを特徴とする請求項13に記載の検査支援装置。
  15. 前記生産機械は、複数の加工ユニットを組み合わせて構成されており、
    前記原因箇所特定情報は、前記欠陥の原因として推定される前記加工ユニットと、前記加工ユニット上の前記原因箇所とを特定しており、
    前記表示部は、前記原因箇所特定情報に基づいて、前記欠陥の原因として推定される前記加工ユニット上の前記原因箇所に、前記欠陥情報を重ね合わせて表示する
    ことを特徴とする請求項11〜14の何れか一項に記載の検査支援装置。
  16. 前記認識部は、前記サンプル又は前記生産機械の外観の位置及び形状を検知するセンサ装置を含む
    ことを特徴とする請求項1〜15の何れか一項に記載の検査支援装置。
  17. 前記表示部は、前記サンプル又は前記生産機械の外観に対してレーザー光を照射するレーザーポインターを含む
    ことを特徴とする請求項1〜16の何れか一項に記載の検査支援装置。
  18. 前記表示部は、前記サンプル又は前記生産機械の外観に重ね合わせて、前記欠陥情報を投影する投影装置を含む
    ことを特徴とする請求項1〜16の何れか一項に記載の検査支援装置。
  19. 前記生産機械が前記製品として印刷物を製造する印刷機であることを特徴とする請求項1〜18の何れか一項に記載の検査支援装置。
  20. 前記生産機械が前記製品として製函用シート材を製造する製函機であることを特徴とする請求項1〜18の何れか一項に記載の検査支援装置。
  21. 前記生産機械が前記製品として段ボールシートを製造するコルゲータであることを特徴とする請求項1〜18の何れか一項に記載の検査支援装置。
  22. 製品を製造する生産機械において、前記製品の欠陥を検知する検査作業を支援するための方法であって、
    前記製品上の欠陥が存在する場所と前記欠陥の種類とを特定する欠陥情報を取得するステップと、
    前記製品のサンプルを認識するステップと、
    前記サンプル又は前記サンプルの画像に前記欠陥情報を重ね合わせて表示するステップと、を備える
    ことを特徴とする方法。
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