JP2023173952A - 印刷パラメータ調整装置、印刷パラメータ調整装置の制御方法、印刷システム、及び印刷システムの制御方法、及びプログラム - Google Patents

印刷パラメータ調整装置、印刷パラメータ調整装置の制御方法、印刷システム、及び印刷システムの制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】低処理負荷の下で印刷物の読取画像と基準画像の全体の位置合わせを精度よく行い、且つ文字を構成する線分の特性を評価して文字部の線幅等を調整することにより、印刷物の文字品位を低下させることのない良好な印刷物を提供する。【解決手段】印刷処理パラメータを用いて印刷された印刷済みシートを読取手段で読み取った検査画像と基準画像とを位置合わせすることにより、全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを取得する。当該全体位置合わせパラメータを適用して変形補正を行った検査画像と基準画像とを比較することにより、印刷済みシートの印刷欠陥を検査する。同時に当該全体位置合わせパラメータを適用した検査画像に当該特徴点位置合わせパラメータをさらに適用する。この検査画像における抽出された個々の文字を構成する線分の特性と基準画像の文字を構成する線分の特性との差分に応じて、印刷処理パラメータを調整する。【選択図】 図9

Description

本開示は、印刷パラメータの調整技術に関する。
印刷システムに検査装置を組み込んで、印刷物の印刷欠陥を検査する自動検査技術が知られている。自動検査技術では、印刷装置から出力された印刷済みシートを、検査装置においてスキャンして読取画像を取得し、これを見本となる基準画像と比較することにより、印刷欠陥の有無を検査する。そして、検査結果を印刷パラメータにフィードバックして、次回以降の印刷処理に活かすことも行われている。ここで、検査に先立ち、読取画像と基準画像とを位置合わせすることが必要となるが、この印刷位置合わせを行う技法としては、例えば特許文献1の技術がある。特許文献1の技術は、基準画像から抽出された特徴点、及び印刷物をスキャンして得られた読取画像の印刷物の四隅の角を示す頂点を用いて、基準画像と読取画像の位置合わせを行うというものである。
特開2021-135197号公報
例えば文字の品位を調整する印刷パラメータを検査結果に基づいて高精度で調整するには、読取画像と基準画像を精度良く位置合わせした後に検査を行う必要がある。特許文献1に係る技術では、読取画像の全体と基準画像の全体の位置合わせを高解像度で行うことで精度良く行うことが可能となるが、処理負荷が高くなってしまう。一方、例えば文字ブロック領域を用いて画像全体の位置合わせを行う方法もある。この方法によれば、処理負荷は小さくて済むが、文字ブロック領域のサイズ(文字の並び方向の長さ)はシート全体と比べると小さい(長さが短い)ため、抽出できる特徴点も少なくなり、位置合わせの精度が低下してしまう。
本開示は上記の問題に鑑みてなされたものであり、検査結果に基づいて高精度で処理負荷を抑制しつつ、文字の品位を保つ印刷パラメータを調整できるようにすることを目的とする。
本開示に係る印刷処理のパラメータを調整する装置は、印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得する取得手段と、前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出する抽出手段と、前記位置合わせされた検査画像における前記文字領域に対応する文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において文字部分に適用する調整パラメータを調整する調整手段と、を備える、ことを特徴とする。
本開示の技術によれば、検査結果に基づいて高精度で処理負荷を抑制しつつ、文字の品位を保つ印刷パラメータを調整することが可能となる。
実施形態1に係る印刷システム101を含むネットワーク構成例を示す図。 印刷システム101のハードウェア構成例を示す断面図。 印刷システム101、外部コントローラ102、及びクライアントPC103の概略の機能ブロック図。 プリント動作及び印刷済みシートの検査処理の手順を示すフローチャート。 (a)点状の欠陥を強調するためのフィルタを示す図、(b)線状の欠陥を強調するためのフィルタを示す図。 全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成する処理の手順を示すフローチャート。 (a)~(d)紙頂点を抽出する処理の一例を示す図。 (a)~(d)生成された基準画像からの特徴点の抽出の例を示す図。 実施形態1における文字画質調整の手順を示すフローチャート。 (a)及び(b)個々の文字に関する文字領域の抽出を示す図、(c)変形補正の例を示す図。 (a)~(c)文字特性の定量化を説明するための模式図。 文字太り度αと調整レベルLcの関係を示すテーブルの一例を示す図。 (a)~(e)調整レベルLcの値に応じて調整を行った画像を示す図。 実施形態2における全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成する処理の手順を示すフローチャートを示す図。 (a)~(c)実施形態2における生成された基準画像からの特徴点の抽出の例を示す図。 実施形態2における文字画質調整の手順を示すフローチャートを示す図。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、各実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが必須のものとは限らない。尚、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
<実施形態1>
≪印刷システム≫
図1は、実施形態1に係る印刷システムを含むネットワーク構成例を示す図である。図1に示すように、印刷システム101は、外部コントローラ102と接続されている。印刷システム101及び外部コントローラ102は、画像処理システムを構成する。印刷システム101と外部コントローラ102は、内部LAN105及びビデオケーブル106を介して通信可能に接続されている。外部コントローラ102は、外部LAN104を介してクライアントPC103と通信可能に接続されている。
クライアントPC103は、外部LAN104を介して外部コントローラ102に対して印刷指示を行うことが可能である。クライアントPC103にはプリンタドライバがインストールされている。当該プリンタドライバは、印刷データを外部コントローラ102により処理可能なプリンタ記述言語(PDL=Page Description Language)のデータに変換する機能を有する。ユーザは、クライアントPC103を操作することにより、当該クライアントPC103にインストールされた各種アプリケーションからプリンタドライバを介して印刷システム101に対する印刷指示を行うことができる。プリンタドライバは、ユーザからの印刷指示に基づいて、外部コントローラ102に対して印刷データすなわちPDLデータを送信する。外部コントローラ102は、クライアントPC103からPDLデータを受信すると、受信したPDLデータ解析及び解釈を行う。解釈の結果に基づきラスタライズ処理を行い、印刷システム101に合わせた解像度のビットマップ画像(印刷画像データ)を生成し、印刷システム101に対して印刷ジョブを投入し、印刷処理パラメータを用いて印刷を実行する。解像度は、通常600dpiで、高精細の場合は1200dpiの印刷システムが多い。以下、解像度は、600dpiとして説明を行う。
印刷システム101は、それぞれ異なる機能を有する複数の装置を備え、製本処理等の種々の処理が実行可能となるように構成されている。本実施形態では、印刷システム101は、印刷モジュール107、インサータ108、検査モジュール109、大容量スタッカ110、及びフィニッシャ111を備える。印刷モジュール107によって画像が印刷され、印刷モジュール107から排紙された印刷済みシートは、インサータ108、検査モジュール109、大容量スタッカ110、及びフィニッシャ111の順に、各装置の内部に搬送される。本実施形態では、印刷システム101は画像形成装置の一例であるが、印刷システム101に含まれる印刷モジュール107が画像形成装置と称される場合もある。
印刷モジュール107は、印刷モジュール107の下部に配置された給紙部から給紙及び搬送される記録材に対してトナーを用いて画像を形成(印刷)する。インサータ108は、印刷モジュール107から搬送される一連の印刷済みシート群に対して例えば任意の位置で区切るための仕切りシート等を挿入する装置である。検査モジュール109は、印刷モジュール107によって画像が印刷され、搬送路を通じて搬送された印刷済みシートに印刷欠陥を検査する装置である。より具体的には、検査モジュール109は、搬送された印刷済みシートに印刷された画像を読み取り、得られた読取画像を、予め登録された基準画像と比較することで、印刷済みシートに印刷された画像が正常であるか否か、すなわち、印刷欠陥の有無を判定する。
大容量スタッカ110は、多数の印刷済みシートを積載可能な装置である。フィニッシャ111は、搬送された印刷済みシートに対して、ステイプル処理、パンチ処理、中綴じ製本処理等のフィニッシング処理を実行する装置である。フィニッシャ111による処理後のシートは所定の排紙トレイに排紙される。
図1の構成例では、印刷システム101に外部コントローラ102が接続されているが、本実施形態はこれとは異なる構成にも適用可能である。例えば、印刷システム101が外部LAN104に接続され、外部コントローラ102を介さずに、クライアントPC103から印刷システム101へ印刷データが送信される構成が用いられてもよい。この場合、印刷データに対するデータ解析及びラスタライズは、印刷システム101において実行される。
図2は、印刷システム101のハードウェア構成例を示す断面図である。以下では、図2を参照して印刷システム101の具体的な動作例について説明する。
印刷モジュール107において、給紙デッキ301、302には、各種シートが収納される。各印刷デッキに収納されたシートのうち、最も上に位置するシートが1枚ずつ分離されて搬送路303へ給紙される。画像形成ステーション304~307は、それぞれ感光ドラム(感光体)を含み、それぞれ異なる色のトナーを用いて、感光ドラムにトナー像を形成する。具体的には、画像形成ステーション304~307は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のトナーをそれぞれ用いてトナー像を形成する。
画像形成ステーション304~307において形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト308上に順に重ね合わせて転写される(一次転写)。中間転写ベルト308に転写されたトナー像は、中間転写ベルト308の回転に従って二次転写位置309まで搬送される。二次転写位置309では、搬送路303を搬送されてきたシートに、中間転写ベルト308からトナー像が転写される(二次転写)。二次転写後のシートは、定着ユニット311へ搬送される。定着ユニット311は、加圧ローラ及び加熱ローラを備える。これらのローラ間をシートが通過する間に熱及び圧力が記録材に加えられることで、シートにトナー像を定着させる定着処理が行われる。定着ユニット311を通過したシートは、搬送路312を通って、印刷モジュール107とインサータとの接続部315へ搬送される。このようにして、シートにカラー画像が形成(印刷)される。
シートの種類に応じて更なる定着処理が必要な場合には、定着ユニット311を通過したシートは、定着ユニット313が設けられた搬送路314へ導かれる。定着ユニット313は、搬送路314を搬送されるシートに対して更なる定着処理を行う。定着ユニット313を通過した記録材は、接続部315へ搬送される。また、両面印刷を行う動作モードが設定されている場合には、第1面に画像が印刷され、搬送路312又は搬送路314を搬送された記録材は、反転パス316へ導かれる。反転パス316で反転した記録材は両面搬送路317へ導かれ、二次転写位置309まで搬送される。これにより、二次転写位置309において記録材の第1面とは反対側の第2面にトナー像が転写される。その後、定着ユニット311(及び定着ユニット313)をシートが通過すると、トナーがシートの第2面に定着し、シートの第2面へのカラー画像の形成が完了する。
印刷モジュール107における画像の形成(印刷)が完了し、接続部315まで搬送された印刷済みシートは、インサータ108内へ搬送される。インサータ108は、挿入するシートがセットされるインサータトレイ321を備える。インサータ108は、インサータトレイ321から給紙したシートを、印刷モジュール107から搬送される一連の印刷済みシート群における任意の挿入位置に挿入し、後段の装置(検査モジュール109)へ搬送する処理を行う。インサータ108を通過した印刷済みシートは、順に検査モジュール109へ搬送される。
検査モジュール109は、インサータ108からの印刷済みシートが搬送される搬送路333上に、CIS(Contact Image Sensor)を有する画像読取部331及び332を備える。画像読取部331及び332は、搬送路333を介して対向する位置に配置される。画像読取部331及び332は、それぞれ、記録材の上面(第1面)及び下面(第2面)を読取るように構成される。なお、画像読取部は、例えば、CISに代えてラインスキャンカメラによって構成されてもよい。
検査モジュール109は、搬送路333を搬送される印刷済みシートに印刷された画像に印刷欠陥を検査する処理を行う。具体的には、検査モジュール109は、搬送中の印刷済みシートが所定の位置に到達したタイミングにおいて、画像読取部331及び332を用いて、当該印刷済みシートの画像を読取る読取処理を行う。更に、検査モジュール109は、読取処理により得られた画像に基づいて、記録材に印刷された画像を検査する。検査モジュール109を通過した印刷済みシートは、順に大容量スタッカ110へ搬送される。
本実施形態では、検査モジュール109は、印刷済みシートに印刷された画像を読取って得られた読取画像と、予め登録された基準画像とを比較することにより、印刷欠陥を検査する処理を行う。検査処理における画像の比較方法には、例えば、画素ごとの画素値を比較する方法、エッジ検出により得られたオブジェクトの位置を比較する方法、OCR処理による文字データの抽出を用いる方法があり得る。ここで、OCR処理とは、Optical Character Recognition処理のことをいう。また、検査モジュール109は、予め設定された検査項目について検査処理を行う。検査項目の例には、画像の印刷位置のずれ、画像の色合い、画像の濃度、画像に生じたスジ又はカスレ、印刷抜け等がある。
大容量スタッカ110は、印刷済みシートの搬送方向の上流側に配置されている検査モジュール109から搬送されてきた印刷済みシートが積載されるトレイとして、スタックトレイ341を備える。検査モジュール109を通過した印刷済みシートは、大容量スタッカ110内の搬送路344を搬送される。搬送路344を搬送される印刷済みシートが搬送路345へ導かれることにより、当該印刷済みシートはスタックトレイ341に積載される。
大容量スタッカ110は、排紙トレイとしてエスケープトレイ346を更に備える。本実施形態では、エスケープトレイ346は、検査モジュール109による検査結果において、印刷された画像に異常があると判定された印刷済みシートの排紙に使用される。搬送路344を搬送される印刷済みシートが搬送路347へ導かれることにより、エスケープトレイ346へ搬送される。大容量スタッカ110において積載及び排紙されずに搬送された印刷済みシートは、搬送路348を通じて後段のフィニッシャ111へ搬送される。
大容量スタッカ110は、搬送される印刷済みシートの向きを反転させるための反転部349を更に備える。反転部349は、例えば、大容量スタッカ110に入力された記録材の向きと、スタックトレイ341に積載されて大容量スタッカ110から出力される際の印刷済みシートの向きとを同一とするために用いられる。なお、大容量スタッカ110において積載されずにフィニッシャ111へ搬送される印刷済みシートに対しては、反転部349による反転動作は行われない。
フィニッシャ111は、印刷済みシートの搬送方向の上流側の装置(検査モジュール109)から搬送されてきた印刷済みシートに対して、ユーザによって指定されたフィニッシング機能を実行する。本実施形態では、フィニッシャ111は、例えば、ステイプル機能(1個所又は2箇所綴じ)、パンチ機能(2穴又は3穴)、及び中とじ製本機能等のフィニッシング機能を有する。フィニッシャ111は、2つの排紙トレイ351、352を備える。フィニッシャ111によるフィニッシング処理が行われない場合には、フィニッシャ111へ搬送されてきた印刷済みシートは、搬送路353を通じて排紙トレイ351へ排紙される。フィニッシャ111によってステイプル処理等のフィニッシング処理が行われる場合には、フィニッシャ111へ搬送されてきた印刷済みシートは、搬送路354へ導かれる。フィニッシャ111は、搬送路354を搬送される印刷済みシートに対して、処理部355において、ユーザによって指定されたフィニッシング処理を実行し、当該印刷済みシートを排紙トレイ352へ排紙する。
≪制御部≫
図3は、印刷システム101、外部コントローラ102、及びクライアントPC103の概略の機能ブロック図である。
印刷システム101の印刷モジュール107は、通信I/F(インタフェース)201、ネットワークI/F204、ビデオI/F205、CPU206、メモリ207、HDD208、UI表示部225を備える。印刷モジュール107は更に、画像処理部202、プリント部203を備える。これらは、それぞれ、システムバス209を介して互いに接続される。
通信I/F201は、通信ケーブル260を介してインサータ108、検査モジュール109、大容量スタッカ110及びフィニッシャ111と接続される。CPU206は、通信I/F201を介して、それぞれの装置の制御のための通信を行う。ネットワークI/F204は、内部LAN105を介して外部コントローラ102と接続され、制御データ等の通信に用いられる。ビデオI/F205は、ビデオケーブル106を介して外部コントローラ102と接続され、画像データ等のデータの通信に用いられる。なお、印刷モジュール107(印刷システム101)と外部コントローラ102とは、外部コントローラ102による印刷システム101の動作の制御が可能であれば、ビデオケーブル106のみで接続されていてもよい。
HDD208には、各種プログラム又はデータが保存される。CPU206は、HDD208に保存されたプログラムを実行し、印刷モジュール107全体の動作を制御する。メモリ207には、CPU206が各種処理を行う際に必要となるプログラム及びデータが格納される。メモリ207は、CPU206のワークエリアとして動作する。UI表示部225は、ユーザからの各種設定の入力及び操作の指示を受け付け、設定情報及び印刷ジョブの処理状況等、各種情報の表示に使用される。
インサータ108は、給紙部からの挿入シートの給紙、及び印刷モジュール107から搬送される印刷済みシートの搬送を制御する。
検査モジュール109は、通信I/F211、CPU214、メモリ215、HDD216、画像読取部331および332、及びUI表示部241を備える。これらのデバイスは、システムバス219を介して互いに接続される。通信I/F211は、通信ケーブル260を介して印刷モジュール107と接続される。CPU214は、通信I/F211を介して、検査モジュール109の制御に必要な通信を行う。CPU214は、メモリ215に格納された制御プログラムを実行することにより、検査モジュール109の動作を制御する。メモリ215には、検査モジュール109用の制御プログラムが保存される。
検査において見本となる基準画像に関しては、PDLデータをラスタライズしたビットマップ画像が基準画像としてHDD216に保存されている。別法として、画像読取部331及び332が、CPU214の指示に従って、搬送された見本となる画像を読み取り、CPU214が読み取った画像を基準画像としてHDD216に保存してもよい。以下の「検査処理」の項では、PDLデータをラスタライズしたビットマップ画像を基準画像として使用した例を用いて説明を行う。
CPU214は更に、画像読取部331及び332によって読み取られた検査画像と、HDD216に保存されている基準画像と比較し、その比較結果に基づいて、印刷済みシートに印刷された画像を検査する処理を行う。
また、PDLデータをラスタライズしたビットマップ画像を文字用基準画像とし、前記検査画像を文字用基準画像と比較することにより、印刷済みシートに印刷された文字再現を検査し、文字の調整パラメータを求める文字画質調整処理が行われる。
UI表示部241は、検査結果、文字画質調整結果及び設定画面等の表示に使用される。操作部はUI表示部241と兼用され、ユーザによって操作され、ユーザから各種指示(例えば、検査モジュール109の設定変更、及び基準画像の登録指示、検査する文字種やサイズの指定等)を受け付ける。HDD216には、検査と文字画質調整に必要な各種設定情報及び画像データが保存される。HDD216に保存された各種設定情報及び画像データは再利用が可能である。
大容量スタッカ110は、搬送路を搬送されてきた印刷済みシートを、スタックトレイへ排紙するか、エスケープトレイへ排紙するか、又は印刷済みシートの搬送方向の下流側に接続されているフィニッシャ111へ搬送する制御を行う。
フィニッシャ111は、印刷済みシートの搬送及び排紙を制御し、ステイプル、パンチ、又は中綴じ製本等のフィニッシング処理を行う。
外部コントローラ102は、CPU251、メモリ252、HDD253、キーボード256、ディスプレイ254、ネットワークI/F255、257、及びビデオI/F258を備える。これらのデバイスは、システムバス259を介して互いに接続される。CPU251は、HDD253に保存されたプログラムを実行することにより、外部コントローラ102全体の動作(例えば、クライアントPC103からの印刷データの受信、RIP処理、及び印刷システム101への印刷データの送信)を制御する。メモリ252には、CPU251が各種処理を行う際に必要となるプログラム及びデータが格納される。メモリ252は、CPU251のワークエリアとして動作する。
HDD253には、各種プログラム及びデータが保存される。キーボード256は、ユーザからの外部コントローラ102の操作指示の入力に使用される。ディスプレイ254は、例えば、外部コントローラ102における実行中のアプリケーションの情報、及び操作画面の表示に使用される。ネットワークI/F255は、外部LAN104を介してクライアントPC103と接続され、印刷指示等のデータの通信に用いられる。ネットワークI/F257は、内部LAN105を介して印刷システム101と接続され、印刷指示等のデータの通信に用いられる。外部コントローラ102は、内部LAN105及び通信ケーブル260を介して、印刷モジュール107、インサータ108、検査モジュール109、大容量スタッカ110、及びフィニッシャ111と通信可能に構成される。ビデオI/F258は、ビデオケーブル106を介して印刷システム101と接続され、画像データ(印刷データ)等のデータの通信に用いられる。
クライアントPC103は、CPU261、メモリ262、HDD263、キーボード265、ディスプレイ264、及びネットワークI/F266を備える。これらのデバイスは、システムバス269を介して互いに接続される。CPU261は、HDD263に保存されたプログラムを実行することにより、システムバス269を介して各デバイスの動作を制御する。これにより、クライアントPC103による各種処理が実現される。例えば、CPU261は、HDD263に保存された文書処理プログラムを実行することにより、印刷データの生成及び印刷指示を行う。メモリ262は、CPU261が各種処理を行う際に必要となるプログラム及びデータがされる。メモリ262は、CPU261のワークエリアとして動作する。
HDD263には、各種アプリケーション(例えば、文書処理プログラム)及びプリンタドライバ等のプログラム、及び各種データが保存される。キーボード265は、ユーザからのクライアントPC103の操作指示の入力に使用される。ディスプレイ264は、例えば、クライアントPC103における実行中のアプリケーションの情報、及び操作画面の表示に使用される。LANI/F266は、外部LAN104を介して外部コントローラ102と通信可能に接続される。CPU261は、LANI/F266を介して、外部コントローラ102と通信する。
図1の構成例では、印刷システム101に外部コントローラ102が接続されているが、本実施形態はこれとは異なる構成にも適用可能である。例えば、印刷システム101が外部LAN104に接続され、外部コントローラ102を介さずに、クライアントPC103から印刷システム101へ印刷データが送信される構成が用いられてもよい。この場合、印刷データに対するデータ解析、解釈及びラスタライズは、印刷システム101によって実行される。
≪検査処理≫
図4は、印刷モジュール107によって実行されるプリント動作と、検査モジュール109によって実行される印刷物の検査処理の手順を示すフローチャートである。尚、図4以降のフローチャートにおける記号「S」はステップを意味する。図4の各ステップの処理は、印刷モジュール107のCPU206と検査モジュール109のCPU214によって実行される。本実施形態では、印刷設定として、大容量スタッカ110を印刷物の排紙先とする設定(即ち、大容量スタッカ110のスタックトレイ341を排紙先とする設定)が予め行われている。
また、検査画像の検査を実施する前に、位置合わせパラメータを用いて検査画像を基準画像に対する位置合わせを行う。この位置合わせパラメータは、画像全体を位置合わせするときに用いられる「全体位置合わせパラメータ」と、特徴点を位置合わせするときに用いられる「特徴点位置合わせパラメータ」を含む。
S401では、クライアントPC103や外部コントローラ102の印刷指示により、プリント動作を開始する。本実施形態では、説明を簡単にするために、PDLデータは、文字画像を含むPDF(Portable Document Format)とし、当該PDFを外部コントローラ102にダイレクトプリントを指示した例で、以降の説明を行う。
S402では、前記PDFの印刷ジョブは、外部コントローラ102のCPU251は、PDFファイル内の記載から、文字をフォント種、フォントサイズ、用紙の指定位置などに関する項目のPDL解釈を行う。
S403では、CPU251は、PDL解釈部で解釈した通りの解像度設定に従ったビットマップにラスタライズする。そして、S404では、CPU251は、ラスタライズされたビットマップを基準画像として作成する。S405では、基準画像を外部コントローラ102のHDD253に一時保存し、その後、検査モジュール109へ送り、検査モジュール109のHDD216に保存する。基準画像の解像度は、600dpiとして以降の後説明を行う。
S406では、CPU251は、ラスタライズしたビットマップデータをビデオI/F258から、ビデオケーブル106を通して、印刷モジュール107のビデオI/F205に送信する。ビットマップデータを受け取った印刷モジュール107のCPU206は、プリント部203において、印刷を行う。
S407では、検査モジュール109のCPU214は、画像読取部331及び332で、前記印刷された印刷済みシートを読み取り、S408では、検査画像として検査モジュール109のHDD216に保存する。画像読取部331及び332において、前記印刷された印刷済みシートを読取る際の解像度は、文字画質検査設定で指定されている解像度、又は画像読取部331及び332の最高解像度で読み取り、文字の細かい部分を読み取れるようにしておく。本実施形態では、読取解像度は、600dpiとして以降の説明を行う。
次に、S409では、画像読取部331及び332による印刷済みシートの検査画像は150dpiに解像度変換が行なわれる。S410では、CPU214は、後述する全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成する演算を行い、S411では全体位置合わせパラメータ及び特徴点合わせパラメータが検査モジュール109のメモリ215に保存される。
S412では、S410において作成された全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータに基づき、S408において保存した検査画像の変形補正を行い、基準画像とS412において変形補正を行った検査画像との位置合わせが行なわれる。S413では、CPU214は、S412において得られた変形補正を行った検査画像と基準画像とを比較する処理を行う。画像の比較処理が完了すると、S414では、CPU214は、比較処理における基準画像との比較の結果、印刷された画像が正常であるか否かを判定する。
印刷された画像が正常であるか否かの判定は以下のように行う。まず、基準画像と検査画像との差分画像に対し、特定の形状を強調するためのフィルタ処理を行う。一例として、図5(a)には、点状の欠陥を強調するためのフィルタを、図5(b)には、線状の欠陥を強調するためのフィルタを示す。強調処理を行った差分画像に対し、差分値が閾値以上なら“1”、閾値以下なら“0”となるような、二値化処理を行う。二値化処理を行った画像において、閾値を越えて“1”となった画素が存在するか否かを判断し、存在していなければ正常と判断し、存在していれば正常でないと判断する。ただし、検査処理は、上記方法に限定されるものではなく、ユーザが所望の欠陥を検出可能な処理であれば、その種類を限定するものではない。
CPU214は、印刷された画像が正常である場合には、処理をS414からS415へ進め、印刷された画像が正常であることを示す検査結果を、検査モジュール109のUI表示部241に表示する。更にCPU214は、S416において、印刷モジュール107に対して、印刷物を大容量スタッカ110のスタックトレイ341に排紙するよう指示する。印刷モジュール107は、検査モジュール109からの指示に基づいて、大容量スタッカ110に対して、搬送される印刷済みシートをスタックトレイ341に排紙するよう指示する。
一方、CPU214は、印刷された画像が正常ではない(画像に異常がある)場合には、処理をS414からS417へ処理を進め、印刷された画像が正常ではないことを示す検査結果を、検査モジュール109のUI表示部241に表示する。更にCPU214は、S418において、印刷モジュール107に対して、印刷済みシートを大容量スタッカ110のエスケープトレイ346に排紙するように指示する。印刷モジュール107は、検査モジュール109からの指示に基づいて、大容量スタッカ110に対して、搬送される印刷済みシートをエスケープトレイ346に排紙するよう指示する。
S419において、全ページの印刷及び検査処理が終了していない場合、印刷モジュール107のCPU206と検査モジュール109のCPU214は、S403からS418の処理を継続する。また、全ページの印刷及び検査処理が終了したことを示す信号を受信すると、図4の手順による印刷処理及び検査処理を終了する。
本実施形態では、「検査画像」に対して変形補正を行う例を示したが、「基準画像」に対して変形補正を行っても同一の処理を行うことができる。
≪変形補正≫
次に、図6、図7(a)~図7(d)及び図8(a)~図8(d)に基づき、図4の検査処理のフローチャートのS410において行う全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成する処理について説明する。
図6は、図4の検査処理のフローチャートのステップS410において行う全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成する処理の手順を示すフローチャートである。
まずS601で、検査モジュール109のCPU214は、後述する手順により、画像読取部331及び332によって撮影された検査画像から紙頂点を抽出する処理を行う。「紙頂点」とは、記録材の四隅(4つの角)を示す。紙頂点の抽出処理が完了すると、CPU214は処理をS602へ進める。
次に、S602では、CPU214は、S601において得られた紙頂点の位置情報に基づき全体位置合わせパラメータを作成する。通常、印刷済みシートの斜行又は画像読取部での読取時の搬送速度の変動の影響により、検査画像に含まれる、印刷済みシートに相当する部分の画像の形状は歪んだ状態になってしまう。
S602において、CPU214は、読取画像から得られた4つの紙頂点の位置(座標)と、印刷済みシートのサイズに応じた形を示す4つの紙頂点の位置(座標)とが一致するように、補正パラメータを算出する。本実施形態においては、アフィン変換を用いて画像変形補正を行う。(x、y)の座標位置を(x´、y´)に変形補正させるに際して、下記の式(1)のa~fが補正パラメータとなる。
Figure 2023173952000002
次にS603では、CPU214は、基準画像から特徴点を抽出する。画像全体の位置合わせに適した特徴点として、画像内のコーナー特徴量が大きい点が考えられる。ここで、コーナー特徴とは、ある局所近傍において方向の異なる2つの際立ったエッジが存在するような特徴であり、コーナー特徴量は、このエッジ特徴の強度を表す量である。
ただし、画像の位置合わせに用いられる複数の特徴点は、画像内で互いにある程度離れた位置に分散していることが望ましい。このため、CPU214は、基準画像から抽出される、上述のコーナー特徴量の大きい点のうちで、画像全体に分散した位置に存在するものを、特徴点として抽出する。なお、特徴点の抽出例については図8(a)~図8(d)を参照して後述する。
特徴点の抽出が完了すると、次にS604では、CPU214は、検査画像から得られた特徴点の位置(座標)と、基準画像の特徴点の位置(座標)とが一致するように、特徴点位置合わせパラメータを算出する。本実施形態においては、アフィン変換を用いて特徴点の画像変形補正を行う。
そして、図4及び図6のフローチャートに示すステップS411におけるアフィン変換パラメータである全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを検査モジュール109のメモリ215に保存する。
図7(a)~図7(d)は、紙頂点を抽出する処理の一例を示す図である。本実施形態では、画像読取部331及び332によって撮影される検査画像は、印刷済みシート以外の部分である背景が暗く映り、印刷済みシートの部分は明るく映る画像となる例を用いている。
CPU214は、画像読取部331及び332によって得られた検査画像を、任意の閾値を用いて二値化する。図7(a)は二値化された画像を示しており、xは主走査方向、yは副走査方向をそれぞれ示している。
次に、CPU214は、二値化された画像から、印刷済みシートのエッジの位置を検出する。本実施形態では、印刷済みシートは長方形であるので、印刷済みシートのエッジは長方形の4つの辺(上辺、下辺、左辺、及び右辺)に相当する。図7(b)は、二値化された画像における、印刷済みシートの上辺付近を拡大して示している。CPU214は、印刷済みシートの上辺に相当するエッジの位置を検出するために、図7(c)に示すように、主走査方向(x方向)において所定の間隔WEごとに、副走査方向(図7(c)において上から下の方向)に、二値化された画像を走査する。CPU214は、この走査により、画素値の変化(背景部分に対応する値から印刷済みシート部分に対応する値への変化)が生じる位置を、エッジ位置として検出する。
次に、CPU214は、図7(d)に示すように、検出したエッジ位置についての近似直線を求める。具体的には、印刷済みシートの上辺について得られた複数個の座標に対して最小二乗法を適用して近似直線TLを求める。同様に、CPU214は、印刷済みシートの下辺、左辺及び右辺について、それぞれ近似直線BL、LL及びRLを求める。
最後に、CPU214は、4つの近似直線についての4つの交点の位置を、印刷済みシートの紙頂点の位置として定め、処理を終了する。
図8(a)~図8(d)は、基準画像からの特徴点の抽出の例を示す図である。本実施形態では、S403においてラスタライズされたビットマップを基準画像としているので、最初から図8(b)に示す基準画像を得ることができる。画像読取部331及び332を用いて基準画像を得ることも可能である。この場合の基準画像の取得方法を以下に説明する。
図8(a)は、画像読取部331及び332によって得られた画像を示している。この画像に対して紙頂点を用いて変形補正を行い、図8(b)に示すように変形補正された画像を基準画像とする。
S603に関連して上述したように、画像全体の位置合わせ用に適した特徴点として、画像内のコーナー特徴量が大きい点が考えられる。コーナー特徴量を検出する方法の1つとして、例えばHarrisコーナー検出法が知られている。Harrisコーナー検出法では、主走査方向の微分画像及び副走査方向の微分画像から、コーナー特徴量画像を求める。このコーナー特徴量画像は、コーナー特徴を構成する2つのエッジのうち、弱い方のエッジ量を表現した画像となっている。コーナー特徴は、2つのエッジのどちらも強いエッジであるはずなのに、相対的に弱い方のエッジであっても、強いエッジ量を持っているか否かでコーナー特徴量の大きさを表現している。
図8(c)は、図8(b)に示す画像に対して、Harrisコーナー検出法を適用して得られた画像であり、当該画像において、所定の値より大きい特徴量を有する画素が白で表現されている。図8(c)の画像では、コーナー特徴量が比較的大きい点が、画像内で複数存在しており、特徴点として抽出される。
図8(d)は、図8(c)に示すよう画像から抽出された所定数(本例では6個)の特徴点のうちの1つであり、図8(b)において正方形によって示される特徴点の位置を中心とした、近傍の33画素の画像の拡大図である。検査処理では、処理対象の検査画像に対して、特徴点に相当する位置の近傍において、図8(d)に示すような画像と一致する部分を探索することにより、処理対象の検査画像に含まれる特徴点の位置(座標)が取得される。
本実施形態では、画像変形補正としてアフィン変換を用いたが、ホモグラフィ変換などを用いてもよい。
≪文字画質調整≫
次に、本実施形態の文字画質調整について説明する。図9は、本実施形態における文字画質調整の手順を示すフローチャートである。
S401では、クライアントPC103や外部コントローラ102の印刷指示により、プリント動作を開始する。本実施形態では、説明を簡単にするため、PDLデータは、文字画像を含むPDF(Portable Document Format)とし、このPDFを外部コントローラ102にダイレクトプリントを指示した例で、以降の説明を行う。
S402では、前記PDFの印刷ジョブは、外部コントローラ102のCPU251は、PDFファイル内の記載から、文字をフォント種、フォントサイズ、用紙の指定位置などに関する項目のPDL解釈を行う。
次に、S901では、S402にて解釈されたPDLの文字データに基づき、文字画質調整の際に参照する個々の文字に対応する文字領域が決定される。次に、S902では、図4の検査処理フローのS405にて検査モジュール109のHDD216に保存された基準画像と、検査モジュール109のHDD216に保存された画像読取部331及び332による検査画像を読み出す。そして、S903では、S901における個々の文字に対応する文字領域の解析結果に基づき、基準画像と検査画像から評価する個々の文字に対応する文字領域の抽出を行う。
図10(a)は基準画像において抽出した文字の一部分を示した図である。破線によって示した矩形1001はPDL解釈部から得られた文字位置情報を示しており、矩形の左上座標(x1,y1)と右下座標(x2,y2)で文字座標が与えられる。図10(b)は読取画像において抽出した文字の一部分を示した図である。ここで、検査画像データは読み取り時の位置ずれや拡縮等により、基準画像の文字位置情報から求めた矩形1002内に文字が収まらない場合がある。そのため検査画像から文字を抽出する際には少し大きめの範囲(破線によって示した矩形1003)によって抽出するのが望ましい。
次に、S904では、図4の検査処理フローのS411にて検査モジュール109のメモリ215に保存された、紙頂点を用いた全体位置合わせパラメータと、特徴点を用いた特徴点文字位置合わせパラメータを読み出す。そして、S905では、全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータに基づき検査画像の文字に対して変形補正を行うことにより、基準画像の文字と検査画像の文字の位置合わせが完了する。図10(c)は基準文字画像1004と位置合わせ後の読取文字画像1005を示している。
本実施形態では、検査処理フローにおいて作成した全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを個々の文字に対応する文字領域の変形補正に使用した。本実施形態の文字画質調整では文字の太り、又は細りなどを基準画像と検査画像の差分を用いて評価して、調整パラメータを決定する。そのような文字の評価をするためには、基準画像と検査画像との精度の高い位置合わせが必要である。
例えば、全体位置合わせパラメータの代わりに所定の文字数を有する文字ブロック領域を用いてシート全体の位置合わせを行うことを考える。上記の文字ブロック領域が狭い場合、文字ブロック領域を使って倍率や傾きの補正を行うと、シート全体に比べて長さが短い領域で決定するので、補正精度が低下してしまう。また、特徴点を用いた特徴点位置合わせパラメータを作成する際の特徴量の数も少ししか抽出できない場合もあり、同様に補正精度が低下してしまう。
また、文字評価は高解像度(本実施形態では600dpi)の基準画像と検査画像の画像データで行うので、高解像度の画像全体において変形補正を行うと処理負荷が大きくなる。したがって、画像全体に対しては、基準画像及び検査画像の解像度を変換して低解像度にした変換基準画像及び変換検査画像に対して変形補正処理を行うことにより、処理負荷を低減させる。その後、基準画像と検査画像の個々の文字に対応する文字領域に対しては高解像度の状態において変形補正を行い、文字の線分特性の評価を行う。
次に、S906では、CPU214は文字特性の定量化を行う。まず、S905では、位置合わせした基準文字画像と検査文字画像の差分データを生成する。具体的には、基準文字画像と検査文字画像の同じ位置の画素ごとに、画素値の差分値を計算する。差分値は下記の式(2)を用いて算出する。
Figure 2023173952000003
図11(a)~図11(c)は、文字特性の定量化を説明するための模式図である。図11(a)は図10(c)の基準文字画像の一部1006を、図11(b)は図11(c)の検査文字画像の一部1007をそれぞれ拡大した図である。黒の画素が文字部を表している。ここでは、説明を簡略化するため2値化(白255、黒0)した画像を用いているが、RGB各色8bitのカラー画像をそのまま用いても構わない。
図11(c)は図11(a)と図11(b)から求めた差分データである。図11(c)において、黒の画素の差分値が0であり、白の画素の差分値が255であり、斜線網掛けの画素の差分値が-255である。
次に、差分データを基に印刷物の文字太り量を算出する。まず、差分データの中で負の差分値が予め定めた負の閾値(th1)以下の画素数N1を計算する。続いて、正の差分値が予め定めた正の閾値(th2)以上の画素数N2を計算する。そして、N1とN2の画素数の差(N1-N2)の、検査文字画像の文字部画素数に対する割合から文字太り度αを、式(3)を用いて算出する。
Figure 2023173952000004
図11(c)の場合、簡単のためth1、th2ともに0とすると、差分データにおいて、N1は1、N2は8となる。よって、図11(b)の文字太り度αの値は、上述した式(3)を用いると、下記の式(4)によって示される。
Figure 2023173952000005
文字の一部を用いて説明を行ったが、実際には同様の計算を文字全体に対して実施する。以上の処理により、文字特性を文字太り度αにより定量化できる。
αが正値をとる場合、文字太りと判断されるため、調整パラメータを変更し文字を細らせるように制御する。一方、αが負値をとる場合、文字細りと判断されるため、調整パラメータを変更し文字を太らせるように制御する。具体的な文字画質調整処理については詳述する。
次に、S907において、検査画像内の検査対象文字をすべて処理したかを判定する。未処理の文字が残っている場合にはS903に戻り、次の定量化対象文字の抽出を行う。
全ての検査対象文字の検査が終了した場合、S908では、文字画質調整が必要か否かを判断する。文字太り度αが許容値の範囲内の場合、文字画質調整を実施せず文字画質調整フローを終了する。文字太り度αが許容値の範囲外の場合、処理はS909に進み文字画質調整を実施する。
S909では、S906において求めた文字太り度αをもとに文字画質調整を実施する。まず文字太り度αを基に調整レベルLcを決定する。調整レベルLcは、例えば、文字太り度αと調整パラメータを対応付けたテーブルを予め用意しておき、それを参照して決定する。
図12は文字太り度αと調整レベルLcの関係を示すテーブルの一例である。例えば図11(c)の場合、求めた文字太り度αは、α≒-0.23であったので、図12のテーブルを参照し調整レベルLcは“+1”と決定できる。調整レベルLcが決定されると、検査モジュール109は求められた調整レベルLcを次回以降の印刷処理にフィードバックする。
具体的には、次のレンダリングから始まる一連の工程において、印刷モジュール107の画像処理部202が図4に示される「プリント処理」(S406)において調整レベルLcを用いて印刷処理パラメータを調整することにより、文字部分の画質を調整する。
ここで、調整レベルLcを用いた画像処理部202での文字画質調整の一例について、図13(a)~図13(e)を用いて説明する。図13(a)、図13(b)、図13(d)、及び図13(e)は順に、図13(c)の画像に対して、調整レベルLcの値に応じて段階的に調整を行った画像を示す。ここでは図13(a)、及び図13(b)は、それぞれ調整レベルLcが“-2”で1(=0.5×2)画素細らせた線、及び調整レベルLcが“-1”で0.5(=0.5×1)画素細らせた線を示している。図13(d)、及び図13(e)は、それぞれ調整レベルLcが“+1”で0.5(=0.5×1)画素太らせた線、及び調整レベルLcが“+2”で1(=0.5×2)画素太らせた線の画像を示している。
1画素分の幅を細らせる調整は、図13(a)に示すように、入力画像である図13(c)の線の画像において、線の一番外側部分の一方においてすべての画素に対して、データを255(白にする)にすることにより行われる。1画素分の幅を太らせる調整は、図13(e)に示すように、入力画像である図13(c)の線の画像において、線の一番外側部分の一方において1画素外側の部分のすべての画素に対して、データを0(黒にする)にすることにより行われる。
次に0.5画素分の幅を細らせる調整は、図13(b)に示すように、入力画像である図13(c)の線の画像において、線の一番外側部分の一方において画素を1画素おきに、データを255(白にする)にすることにより行われる。0.5画素分の幅を太らせる調整は、図13(d)に示すように、入力画像である図13(c)の線の画像において、線の一番外側部分の一方において1画素外側の部分の画素を1画素おきに、データを0(黒にする)にすることにより行われる。
そして、S910にて、全ページの印刷および文字画質調整処理が終了していない場合、印刷モジュール107のCPU206と検査モジュール109のCPU214は、S402~S909の処理を継続する。また、全ページの印刷および検査処理が終了したと信号を受信すると、図9の手順による印刷処理と文字画質調整処理を終了する。
≪効果≫
以上説明したように、検査処理及び文字画質調整を行う際、基準画像及び検査処理において印刷済みシート全体から読み取った検査画像の解像度を変換して低解像度にした後、全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成している。これにより、処理負荷を低減させることが可能となる。上記の全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを、検査画像全体の変形補正に使用し、変形補正された検査画像と基準画像と比較することにより、検査画像の印刷欠陥を検査する。同時に、基準画像と検査画像の個々の文字に対応する文字領域に対しては高解像度の状態において全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを用いて変形補正を行い、個々の文字の文字画質調整を行う。したがって高解像度の基準画像と検査画像において個々の文字の文字画質調整を精度良く高速に行うことが可能となる。
<実施形態2>
次に、図4、図14、図15(a)~図15(c)、及び図16に基づき本開示に係る印刷システムの実施形態2について説明する。実施形態1では、検査処理において画像変形補正を印刷済みシートの紙頂点、及び基準画像の全面から特徴点を抽出し、紙頂点を用いた全体位置合わせパラメータ、及び特徴点を用いた特徴点位置合わせパラメータを作成する。その後、全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを用いて、個々の文字に対応する文字領域の変形を補正していた。実施形態2では、印刷画像データを複数のエリアに分割し、各エリアから特徴点を抽出してそれぞれのエリアの特徴点位置合わせパラメータを作成し、変形の少ないエリアから個々の文字に対応する文字領域を抽出し、個々の文字を検査して補正を行う。また、印刷システムの構成は実施形態1と同様なので説明は省略する。
≪変形補正≫
図14は、実施形態2における全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成する処理の手順を示すフローチャートである。
まずS1401では、実施形態1と同様に、検査モジュール109のCPU214は、画像読取部331および332によって読み取られた検査画像から紙頂点を抽出する処理を行い、紙頂点の抽出処理が完了すると、CPU214は処理をS1402へ進める。
次に、S1402では、CPU214は、S1401において得られた紙頂点の位置情報に基づき全体位置合わせパラメータを作成する。
S1403では、CPU214は、基準画像を複数のエリアに分割する。そして、S1404では、それぞれの分割エリアから実施形態1と同様に特徴点を抽出する。特徴点の抽出が完了すると、S1405で、CPU214は、読取画像から得られた特徴点の位置(座標)と、基準画像の特徴点の位置(座標)とが一致するように、分割エリアごとに特徴点位置合わせパラメータを算出する。実施形態2においては、アフィン変換を用いて画像変形補正を行う。
そして、図4及び図14のフローチャートに示すステップS411における、アフィン変換パラメータである全体位置合わせパラメータ及び分割エリアごとの特徴点位置合わせパラメータを検査モジュール109のメモリ215に保存する。
図15(a)~図15(c)は、実施形態2における基準画像からの特徴点の抽出の例を示す図である。
実施形態2においても、ラスタライズされたビットマップを基準画像としているので、最初から図15(b)に示す基準画像を得ることができ、図15(b)に示すように、基準画像を複数のエリアへ分割する。図15(b)では基準画像を4つのエリアに分割した例を示す。
画像読取部331及び332を用いて基準画像を複数のエリアへ分割することも可能であるので、以下にその方法の概略を説明する。図15(a)は、画像読取部331及び332によって得られた画像を示している。この画像に対して、紙頂点を用いて変形補正を行い、変形補正された画像を基準画像とする。図15(b)に示すように、当該基準画像を複数のエリアへ分割する。
図15(c)は、図15(b)に示す画像に対して、実施形態1と同様にHarrisコーナー検出法を適用して得られた画像であり、当該画像において、所定の値より大きい特徴量を有する画素が白で表現されている。
図15(c)の画像では、4つに分割された各エリアにコーナー特徴量が比較的大きい点が、複数存在しており、特徴点として抽出される。そして、分割された各エリアの中で特徴点をそれぞれ3箇所抽出する。処理対象の検査画像に対して、特徴点に相当する位置の近傍において、図15(c)に示すような画像と一致する部分を探索することにより、処理対象の読取画像に含まれる特徴点の位置(座標)が取得される。取得された特徴点の位置(座標)を用いて、分割エリアごとにアフィン変換パラメータである特徴点位置合わせパラメータが算出される。
分割したエリアごとに特徴点位置合わせパラメータが変化する理由としては、以下の事象が考えられる。例えば、画像読取部331及び332による読み取り位置での印刷済みシートが通過する際に、先端部と後端部で搬送速度が変化することや、印刷済みシートが空気中の湿気を吸湿することにより印刷済みシートの平面性が失われたりすることなどが挙げられる。
≪文字画質調整≫
図16は、実施形態2における文字画質調整の手順を示すフローチャートである。
S401では、クライアントPC103や外部コントローラ102の印刷指示により、プリント動作を開始する。実施形態2では、説明を簡単にするため、PDLデータは、文字画像を含むPDF(Portable Document Format)とし、このPDFを外部コントローラ102にダイレクトプリントを指示した例で、以降の説明を行う。
S402では、上記PDFの印刷ジョブにおいて、外部コントローラ102のCPU251は、PDFファイル内の記載から、文字をフォント種、フォントサイズ、用紙の指定位置などに関する項目のPDL解釈を行う。
次に、S1601では、S402にて解釈されたPDLの文字データに基づき、文字画質調整の際に参照する文字領域が決定される。S1602では、検査モジュール109のHDD216に保存された基準画像と、検査モジュール109のHDD216に保存された画像読取部331及び332によって読み取られた検査画像を読み出す。そして、S1603では、図4の欠陥検品処理フローのステップS411にて検査モジュール109のメモリ215に保存された紙頂点を用いた全体位置合わせパラメータと、特徴点を用いた分割されたエリアごとの特徴点位置合わせパラメータを読み出す。
S1604では、分割されたエリアごとの特徴点位置合わせパラメータから、変形が少ないエリアを選択する。そして、S1605では、選択されたエリア内のS1601において取得した文字の位置に基づき、文字評価のために領域抽出する個々の文字に対応する文字領域を決定する。選択されたエリアに文字評価のための個々の文字に対応する文字領域が無い場合は、別の変形が少ないエリアを選択し、文字画質検査のために領域抽出する個々の文字に対応する文字領域を決定する。そして、S1606では、全体位置合わせパラメータ及び選択されたエリアの特徴点位置合わせパラメータに基づいて検査画像の文字領域に対して変形補正を行うことで、基準画像の文字領域と検査画像の文字領域の位置合わせが完了する。
そして、S1607では、個々の文字に対応する文字領域に対して基準画像と検査画像の比較を行うことで、実施形態1と同様の文字特性の定量化を行う。次に、S1608において、検査画像の選択されたエリア内の全ての検査対象文字に対して処理が完了したかを判定する。未処理の文字が残っている場合にはS1605に戻り、次の定量化対象文字を抽出する。
全ての検査対象文字の検査が終了した場合、S1609において文字画質調整が必要か否かを判断する。文字太り度αが許容値の範囲内である場合、文字画質調整を実施せずに文字画質調整フローを終了する。文字太り度αが許容値の範囲外である場合、S1610に進み、実施形態1と同様の文字画質調整を実施する。
すなわち、上述の文字太り度αから調整レベルLcが決定され、検査モジュール109は求められた調整レベルLcを次回以降の印刷処理にフィードバックする。具体的には、次のレンダリングから始まる一連の工程において、印刷モジュール107の画像処理部202が図4に示される「プリント処理」(S406)において調整レベルLcを用いて印刷処理パラメータを調整することにより、文字部分の画質を調整する。
S1611では、全ページの印刷処理及び文字画質調整処理が終了していない場合、印刷モジュール107装置のCPU206と検査モジュールのCPU214は、S402~S1610の処理を継続する。また、全ページの印刷処理及び検査処理が終了したことを示す信号を受信すると、図16の手順における印刷処理及び文字画質調整処理を終了する。
≪効果≫
以上説明したように、検査処理及び文字画質調整を行う際、検査処理において印刷済みシート全体を複数のエリアに分割して変形補正情報を作成する。そして、変形補正の少ないエリア内の個々の文字に対応する文字領域を用いて文字特性の定量化を行い、文字画質調整を行う。
実施形態1においては、印刷済みシート全体に対して全体位置合わせパラメータ及び特徴点位置合わせパラメータを作成して制御を実行した。一方、実施形態2の検査処理では、印刷済みシート全体のみならず、検査画像の部分的な変形に対処することも可能となる。例えば、画像読取部による読み取り時の印刷物の搬送速度変化や、吸湿による印刷物の平面度低下などによる読取画像の部分的な変形に対して変形補正を行うことができる。また、文字画質調整では、変形補正の少ないエリアを選択している。したがって文字領域の変形補正量が少ないので、補正誤差が少なくなり、文字領域に対して基準画像と検査画像の位置合わせの精度を上げることが可能となり、文字画質調整を精度良く行うことができる。
また、実施形態2では、印刷済みシートを4つのエリアに分割したが、分割数をこれに限られず、適宜変更しても構わない。実施形態2では、アフィン変換を用いた変形補正を行ったが、ホモグラフィ変換などの補正処理を行ってもよい。
上述した実施形態の開示は、以下の構成及び方法を含む。
(構成1)印刷処理のパラメータを調整する装置であって、印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得する取得手段と、前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出する抽出手段と、抽出された前記文字領域に対応する文字について、前記位置合わせされた検査画像における当該文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において文字部分に適用する調整パラメータを調整する調整手段と、を備える、ことを特徴とする装置。
(構成2)前記位置合わせパラメータは、前記印刷済みシート全体の位置合わせを行う全体位置合わせパラメータ、及び特徴点の位置合わせを行う特徴点位置合わせパラメータを含む、ことを特徴とする構成1に記載の装置。
(構成3)前記全体位置合わせパラメータ及び前記特徴点位置合わせパラメータは、アフィン変換パラメータである、ことを特徴とする構成2に記載の装置。
(構成4)前記抽出手段は、前記検査画像及び前記基準画像を複数のエリアに分割し、分割エリアごとに、前記位置合わせパラメータを用いて前記検査画像と前記基準画像を位置合わせすることにより、変形の少ない前記分割エリアを選択し、変形の少ない前記分割エリアから前記個々の文字に対応する文字領域を抽出する、ことを特徴とする構成1に記載の装置。
(構成5)前記検査画像及び前記基準画像の解像度の変換を実行した、解像度変換された検査画像及び解像度変換された基準画像を用いて位置合わせは行われ、前記位置合わせパラメータを取得する、ことを特徴とする構成1に記載の装置。
(構成6)前記解像度変換された検査画像及び前記解像度変換された基準画像の解像度は、前記検査画像及び前記基準画像の解像度より低い解像度である、ことを特徴とする構成5に記載の装置。
(構成7)前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分が所定の閾値を超えた場合には、前記調整パラメータを調整する、ことを特徴とする構成1乃至構成6のいずれか一項に記載の装置。
(構成8)前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分の値に応じて、前記調整パラメータを段階的に調整する、ことを特徴とする構成1乃至構成7に記載の装置。
(方法1)印刷処理のパラメータを調整する装置の制御方法であって、印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得するステップと、前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出するステップと、抽出された前記文字領域に対応する文字について、前記位置合わせされた検査画像における当該文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において文字部分に適用する調整パラメータを調整するステップと、を備える、ことを特徴とする装置の制御方法。
(構成9)文字部分に適用する補正パラメータを用いてシートに印刷処理を行う印刷手段と、印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得する取得手段と、前記検査画像に前記位置合わせパラメータを適用した位置合わせされた検査画像と前記基準画像とを比較することにより、前記印刷済みシートの印刷欠陥を検査する検査手段と、前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出する抽出手段と、抽出された前記文字領域に対応する文字について、前記位置合わせされた検査画像における当該文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において前記文字部分に適用する調整パラメータを調整する調整手段と、を備える、ことを特徴とする印刷システム。
(構成10)前記位置合わせパラメータは、前記印刷済みシート全体の位置合わせを行う全体位置合わせパラメータ、及び特徴点の位置合わせを行う特徴点位置合わせパラメータを含む、ことを特徴とする構成9に記載の印刷システム。
(構成11)前記全体位置合わせパラメータ及び前記特徴点位置合わせパラメータは、アフィン変換パラメータである、ことを特徴とする構成10に記載の印刷システム。
(構成12)前記抽出手段は、前記検査画像及び前記基準画像を複数のエリアに分割し、分割エリアごとに、前記位置合わせパラメータを用いて前記検査画像と前記基準画像を位置合わせすることにより、変形の少ない前記分割エリアを選択し、変形の少ない前記分割エリアから前記個々の文字に対応する文字領域を抽出する、ことを特徴とする構成9に記載の印刷システム。
(構成13)前記検査画像及び前記基準画像の解像度の変換を実行した、解像度変換された検査画像及び解像度変換された基準画像を用いて位置合わせは行われ、前記位置合わせパラメータを取得する、ことを特徴とする構成9に記載の印刷システム。
(構成14)前記解像度変換された検査画像及び前記解像度変換された基準画像の解像度は、前記検査画像及び前記基準画像の解像度より低い解像度である、ことを特徴とする構成13に記載の印刷システム。
(構成13)前記検査画像及び前記基準画像の解像度の変換を実行した、解像度変換された検査画像及び解像度変換された基準画像を用いて位置合わせは行われ、前記全体位置合わせパラメータ及び前記特徴点位置合わせパラメータを取得する、ことを特徴とする構成9に記載の印刷システム。
(構成14)前記解像度変換された検査画像及び前記解像度変換された基準画像の解像度は、前記検査画像及び前記基準画像の解像度より低い解像度である、ことを特徴とする構成14に記載の印刷システム。
(構成15)前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分が所定の閾値を超えた場合には、前記調整パラメータを調整する、ことを特徴とする構成9乃至構成14のいずれか一項に記載の印刷システム。
(構成16)前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分の値に応じて、前記調整パラメータを段階的に調整する、ことを特徴とする構成9乃至構成15のいずれか一項に記載の印刷システム。
(方法2)文字部分に適用する補正パラメータを用いてシートに印刷処理を行うステップと、印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得するステップと、前記検査画像に前記位置合わせパラメータを適用した位置合わせされた検査画像と前記基準画像とを比較することにより、前記印刷済みシートの印刷欠陥を検査するステップと、前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出するステップと、抽出された前記文字領域に対応する文字について、前記位置合わせされた検査画像における当該文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において前記文字部分に適用する調整パラメータを調整するステップと、を備える、ことを特徴とする印刷システムの制御方法。
(その他の実施例)
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

Claims (20)

  1. 印刷処理のパラメータを調整する装置であって、
    印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得する取得手段と、
    前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出する抽出手段と、
    前記位置合わせされた検査画像における前記文字領域に対応する文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において文字部分に適用する調整パラメータを調整する調整手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記位置合わせパラメータは、前記印刷済みシート全体の位置合わせを行う全体位置合わせパラメータ、及び特徴点の位置合わせを行う特徴点位置合わせパラメータを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記全体位置合わせパラメータ及び前記特徴点位置合わせパラメータは、アフィン変換パラメータである、ことを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記抽出手段は、前記検査画像及び前記基準画像を複数のエリアに分割し、分割エリアごとに、前記位置合わせパラメータを用いて前記検査画像と前記基準画像を位置合わせすることにより、変形の少ない前記分割エリアを選択し、変形の少ない前記分割エリアから前記個々の文字に対応する文字領域を抽出する、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 前記検査画像及び前記基準画像の解像度の変換を実行した、解像度変換された検査画像及び解像度変換された基準画像を用いて位置合わせは行われ、前記位置合わせパラメータを取得する、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 前記解像度変換された検査画像及び前記解像度変換された基準画像の解像度は、前記検査画像及び前記基準画像の解像度より低い解像度である、ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分が所定の閾値を超えた場合には、前記調整パラメータを調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  8. 前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分の値に応じて、前記調整パラメータを段階的に調整する、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  9. 印刷処理のパラメータを調整する装置の制御方法であって、
    印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得するステップと、
    前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出するステップと、
    抽出された前記文字領域に対応する文字について、前記位置合わせされた検査画像における当該文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において文字部分に適用する調整パラメータを調整するステップと、
    を備える、
    ことを特徴とする装置の制御方法。
  10. コンピュータを、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の装置として機能させるためのプログラム。
  11. 文字部分に適用する補正パラメータを用いてシートに印刷処理を行う印刷手段と、
    印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得する取得手段と、
    前記検査画像に前記位置合わせパラメータを適用した位置合わせされた検査画像と前記基準画像とを比較することにより、前記印刷済みシートの印刷欠陥を検査する検査手段と、
    前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出する抽出手段と、
    抽出された前記文字領域に対応する文字について、前記位置合わせされた検査画像における当該文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において前記文字部分に適用する調整パラメータを調整する調整手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする印刷システム。
  12. 前記位置合わせパラメータは、前記印刷済みシート全体の位置合わせを行う全体位置合わせパラメータ、及び特徴点の位置合わせを行う特徴点位置合わせパラメータを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の印刷システム。
  13. 前記全体位置合わせパラメータ及び前記特徴点位置合わせパラメータは、アフィン変換パラメータである、ことを特徴とする請求項12に記載の印刷システム。
  14. 前記抽出手段は、前記検査画像及び前記基準画像を複数のエリアに分割し、分割エリアごとに、前記位置合わせパラメータを用いて前記検査画像と前記基準画像を位置合わせすることにより、変形の少ない前記分割エリアを選択し、変形の少ない前記分割エリアから前記個々の文字に対応する文字領域を抽出する、ことを特徴とする請求項11に記載の印刷システム。
  15. 前記検査画像及び前記基準画像の解像度の変換を実行した、解像度変換された検査画像及び解像度変換された基準画像を用いて位置合わせは行われ、前記位置合わせパラメータを取得する、ことを特徴とする請求項11に記載の印刷システム。
  16. 前記解像度変換された検査画像及び前記解像度変換された基準画像の解像度は、前記検査画像及び前記基準画像の解像度より低い解像度である、ことを特徴とする請求項15に記載の印刷システム。
  17. 前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分が所定の閾値を超えた場合には、前記調整パラメータを調整する、ことを特徴とする請求項11に記載の印刷システム。
  18. 前記個々の文字に対応する文字領域において、前記位置合わせされた検査画像の文字を構成する線分の特性と前記基準画像の文字を構成する線分の特性との差分の値に応じて、前記調整パラメータを段階的に調整する、ことを特徴とする請求項11に記載の印刷システム。
  19. 文字部分に適用する補正パラメータを用いてシートに印刷処理を行うステップと、
    印刷済みシートを読み取って得られた検査画像と検査における基準となる基準画像とを位置合わせした際の位置合わせパラメータを取得するステップと、
    前記検査画像に前記位置合わせパラメータを適用した位置合わせされた検査画像と前記基準画像とを比較することにより、前記印刷済みシートの印刷欠陥を検査するステップと、
    前記基準画像から個々の文字に対応する文字領域を抽出するステップと、
    抽出された前記文字領域に対応する文字について、前記位置合わせされた検査画像における当該文字を構成する線分の特性と前記基準画像における当該文字を構成する線分の特性との差分に応じて、次回以降の印刷処理において前記文字部分に適用する調整パラメータを調整するステップと、
    を備える、
    ことを特徴とする印刷システムの制御方法。
  20. コンピュータを、請求項11乃至請求項18のいずれか一項に記載の印刷システムとして機能させるためのプログラム。
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