JP2010133200A - 車両ドア開度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイングドアに対して用いることができ、ユーザに痛みを感じさせず、且つ、指など、ドアに挟まれる可能性がある部分が人体の極一部であっても挟み込みを防止することができる車両ドア開度制御装置を提供する。
【解決手段】車両ドア(スイングドア)30のドアミラー32の下部に設けたレーザセンサ9により、車両ドア30の表面に対し、車両ドア30が開扉される方向に所定角度ずれた走査平面を走査するようにレーザ光を送光するとともに、物体によって反射された反射光を受光する。このレーザセンサ9によるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、人検出範囲40に物体が存在するか否かを判断するし、人検出範囲40に物体の存在が検知されたことに基づいて、車両ドア30の半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両のドアに指など人体の一部を挟みこんでしまうことを防止する車両ドア開度制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載されているように、車両のドアと車体との間における異物の挟み込みを検知する装置が知られている。この特許文献1に記載の装置は、スライドドアに感圧センサが備えられており、この感圧センサが異物からの押圧反力を検出する。
特開2002−235480号公報
特許文献1のように感圧センサを用いる場合、実際に異物を挟み込んだ後にしか異物を検知することができない。そのため、車両ドアに指など人体の一部を挟み込むことを防止する目的で特許文献1の技術を用いる場合、人体の一部を挟み込んだ後にしか挟み込んだことを検知できない。すなわち、ユーザがある程度痛みを感じた後にしか挟み込んだことを検知することができない。また、指などを少ししか挟みこんでいない場合には、挟み込んだことを検知できない恐れがある。
また、特許文献1の装置はスライドドアを対象としたものであるが、スイングドアにおいても挟み込みを防止する装置が備えられることが好ましい。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、スイングドアに対して用いることができ、ユーザに痛みを感じさせず、且つ、指など、ドアに挟まれる可能性がある部分が人体の極一部であっても挟み込みを防止することができる車両ドア開度制御装置を提供することにある。
その目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両のスイングドアを半ドア状態から全閉状態へ閉め込むことができるドア自動閉装置とともに前記スイングドアに用いられ、前記スイングドアと前記車両の車体との間に人体が挟みこまれてしまうことを防止する車両ドア開度制御装置であって、前記スイングドアの回転軸の近傍において当該スイングドアに設置され、前記スイングドアの表面に対し、前記スイングドアが開扉される方向に所定角度ずれた走査平面を走査するようにレーザ光を送光するとともに、物体によって反射された反射光を受光するレーザセンサと、前記レーザセンサによるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、前記走査平面内の所定の人検出範囲に物体が存在するか否かを判断する人判断手段と、前記人判断手段によって前記人検出範囲に物体の存在が検知されたことに基づいて、前記自動閉装置による前記半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止するドア閉制限手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、ドアと車体との間の物体を検知しているのではなく、ドア表面よりもドアが開扉される方向へ所定角度ずれた走査平面の物体を検知している。そのため、スイングドアと車体とにより人体の一部を実際に挟み込んでしまう前に、人が存在する可能性を検知することができ、人検出範囲に物体の存在を検知した場合に、半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止するので、ユーザに痛みを感じさせることなく、挟み込みを防止することができる。なお、本明細書において、半ドア状態とは、スイングドアがほぼ閉じた状態であるが、スイングドア縁部と車体との間が、指あるいは人体の他の一部分が挟まれない程度には開いている状態を意味する。
さらに、本発明は、前述のように、人検知範囲を、ドア表面よりもドアが開扉される方向へ所定角度ずれた走査平面上としているので、車両側方に位置する人がドアと車体との隙間へ手を伸ばしている状態では、人検知範囲に人の胴体部分が位置する場合が多い。そのため、実際に挟み込まれてしまう部分が指など人体の極一部であって、その部分を直接検出することが困難であるとしても、本発明では人検出範囲に物体(すなわち人)を検知することができる。従って、ドアに挟まれる可能性がある部分が人体の極一部であっても挟み込みを防止することができる。
なお、自動閉装置は、スイングドアを半ドア状態以上の開度から全閉状態まで自動で閉めていくことができる機能を有していてもよいし、半ドア状態から全閉状態まで閉め込む機能のみを有していてもよい。
請求項2では、請求項1において、前記スイングドアの開度を検出する開度検出手段と、前記開度検出手段によって前記スイングドアが開扉しつつあると判断できる場合に、前記レーザセンサによるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、前記スイングドアの開扉方向に前記スイングドアに接触する可能性がある障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段と、前記障害物判定手段により、前記障害物が存在すると判定されると、前記スイングドアの開度を制限する開度制限手段と、をさらに備えることを特徴とする。
この請求項2によれば、挟み込みを防止するために備えているレーザセンサを用いてドアを開扉していくときにスイングドアに接触する可能性がある障害物の存在を検出することができる。そのため、ドアを全閉する際の挟み込みを防止するために用いるセンサと、ドアを開扉していく際に障害物がドアに接触することを防止するために用いるセンサとを別々に設ける場合よりも、装置構成を簡単にすることができる。
請求項3では、前記スイングドアの開度を検出する開度検出手段をさらに備え、前記人検出範囲は、前記走査平面上且つ前記スイングドアよりも後方であって、そのスイングドアのドア縁部に手が届く可能性があるドア後方人検出範囲を含んでおり、前記人判断手段は、前記開度検出手段によって前記スイングドアが閉扉しつつあると判断できる場合に、前記レーザセンサによるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、前記ドア後方人検出範囲における物体の存在範囲を連続して判断することにより、前記物体の幅および高さを判断し、判断した幅および高さに基づいて物体が人か否かを判断するものであり、前記ドア閉制限手段は、前記人判断手段によって前記ドア後方人検出範囲に人の存在が検知されたことに基づいて、前記自動閉装置による前記半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止する一方、そのドア後方人検出範囲に検出された物体が人でないと判断された場合には、前記自動閉装置による前記半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止しないことを特徴とする。
スイングドアを閉扉していく過程で走査平面へのレーザ光の送光・受光結果に基づいて物体の存在範囲を連続的に判断すれば、物体の高さおよび幅を検出することができる。また、人体の高さおよび幅の範囲は予め設定可能である。
そこで、この請求項3では、スイングドアが閉扉しつつあると判断できる場合に、レーザセンサによるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、ドア後方人検出範囲における物体の存在範囲を連続して判断することにより物体の幅および高さを判断し、判断した幅および高さに基づいて物体が人か否かを判断している。そして、ドア後方人検出範囲に検出された物体が人であると判断した場合には、半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止する一方、ドア後方人検出範囲に検出された物体が人ではないと判断した場合には閉め込みを禁止しない。そのため、ドア後方人検出範囲に存在する物体が人ではなく荷物等の動かない物体であって、挟み込みを防止する必要がないにも係わらず全閉状態への閉め込みを禁止してしまうことを抑制できる。
請求項4は、ユーザがドアロック操作を行った場合、前記スイングドアが半ドアの状態において前記人判断手段によって前記人検出範囲に物体の存在を検知しているとしても、前記自動閉装置に前記スイングドアを全閉させることを特徴とする。
人検出範囲に物体の存在を検出しているとしても誤検出の可能性もあり、また、人ではない物体の可能性もあるので、このように、ユーザがドアロック操作を行った場合、ユーザの意思を優先させて、スイングドアを全閉とするのである。
請求項5は、シフトポジションがPポジションからそれ以外のポジションへ変化した場合、前記スイングドアが半ドアの状態において前記人判断手段によって前記人検出範囲に物体の存在を検知しているとしても、前記自動閉装置に前記スイングドアを全閉させることを特徴とする。
前述のように、人検出範囲に物体の存在を検出しているとしても誤検出の可能性もある。そのため、シフトポジションがPポジションからそれ以外のポジションへ変化した場合、車両が近く走行を開始する可能性が高いことから、走行時の安全性を優先させて、スイングドアを全閉とするのである。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による車両ドア開度制御装置の全体構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両ドア開度制御装置は、主に、種々の制御処理を実行するECU1、各種のスイッチ6〜8やセンサ9〜11、及び車両ドアを開扉したり、閉扉したりするための開閉モータ12とラッチ解除モータ13から構成される。つまり、開閉モータ12とラッチ解除モータ13は請求項のドア自動閉装置として機能しており、車両ドアは、ユーザのスイッチ操作により2種類のモータを用いて自動的に開閉される。
本実施形態の車両ドア開度制御装置が制御対象とする車両ドアは、スイングドアであればどの座席の側方にあるスイングドアでもよく、たとえば、運転席の側方のスイングドアを対象としてもよく、助手席の側方のスイングドアを対象としてもよい。また、制御対象とする車両ドアは車両のいずれか1枚のスイングドアのみでもよく、また、複数枚の車両ドアでもよい。複数枚の車両ドアを制御対象とする場合には、図1に示す構成が複数枚の車両ドア分だけ設けられる。
図1における各種のスイッチ6〜8は車室内に設けられて、ユーザ(車両の乗員)によって操作されるもので、その内、開スイッチ6は、車両ドアを開扉させるために操作され、閉スイッチ7は、開扉された車両ドアを閉扉させるために操作され、停止スイッチ8は、開扉中或いは閉扉中の車両ドアを停止させるために操作される。これらのスイッチ6〜8が操作されると、各々の操作信号がECU1に出力される。
レーザセンサ9は、例えば車両ドアに取り付けられたドアミラーの下部に設けられ、レーザ光を発光する発光素子、発光素子が発光したレーザ光の照射方向を所定の平面内で変化させ、その平面をレーザ光により走査させる走査機構、物体によって反射されたレーザ光を受光する受光素子、レーザ光の照射から受光までの経過時間から物体までの距離を算出する制御回路などから構成される。レーザセンサ9は、物体を検出すると、その物体までの距離をECU1に出力する。
レーザセンサ9における走査機構は、例えば図2に示されるように、レーザ光を反射させるミラー21、ミラー21を回転させるモータ20、レンズ24、及びレンズ25から構成される。ミラー21は、略柱状であって、その一端面に発光素子22が発生したレーザ光の反射面が形成され、他端面に物体によって反射されたレーザ光を受光素子23に向けて反射する反射面が形成されたものである。このミラー21を、モータ20によって両反射面を貫通する回転軸回りに回転させることにより、その回転軸を中心とする平面を走査するように、複数のレーザ光を出射することができる。なお、レンズ24は、レーザ光がビーム状または所定の広がり角となるように設計されたレンズである。レンズ25は受信光を集光させるためのレンズである。レーザセンサ9の走査平面及び走査角度範囲に関しては、後に詳細に説明する。
なお、図2に示した走査機構は一例であって、その他の公知の構成を採用しても良い。例えば、ミラー及びそのミラーの駆動部を、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術によって半導体基板上に形成しても良い。また、ミラーとして、ポリゴンミラーを用いても良い。
車速センサ10は、車両の走行速度に応じた速度信号を発生する。開度検出手段として機能する開度センサ11は、車両ドアが開扉されたときの車両ドアの開度を検出して、検出信号を発生する。これら車速センサ10及び開度センサ11からの信号もECU1に入力される。
ECU1は、上述したスイッチ6〜8の操作信号及び各センサ9〜11からの信号を受ける入力インターフェース(I/F)2、予め定められたプログラムに従って各種の演算処理を行なうCPU3、プログラムや後述する障害物検出範囲データおよび人検出範囲データを記憶する不揮発性メモリ4、及び開閉モータ12、ラッチ解除モータ13を駆動する駆動信号を出力するモータドライバ5などから構成されている。
ここで、車両ドアを自動的に開閉する際の、開閉モータ12及びラッチ解除モータ13の動作について説明する。
ラッチ解除モータ13は、車両ドアの内部に設置され、車両ドアを閉位置に保持する図示しないラッチ機構に作用して、当該ラッチ機構を解除するものである。これにより、車両ドアは開扉が可能な状態となる。
開閉モータ12も、車両ドアの内部に設置され、図示しないドア開閉機構を駆動することによって、車両ドア11を設定開度(最大開度)まで開扉させたり、閉扉させたりする。ただし、ECU1が、車両ドアと車体との間に人体の一部を挟み込む恐れがあると判断した場合には、ECU1が開閉モータ12を停止させて車両ドアの閉め込みを停止させる。この場合、ECU1が請求項のドア閉制限手段として機能する。また、車両ドアの開扉中に、停止スイッチ8が操作されたり、車両ドアと接触する可能性がある障害物が検出されたときには、設定開度未満の開度であっても、開閉モータ12による車両ドアの開扉が停止される。この場合、車両ドアの開度は、開閉モータ12が停止した時点の開度に保持される。
次に、レーザセンサ9から出射されるレーザ光による走査平面及び走査角度範囲について、図3〜図5に基づいて説明する。
図3に示すように、ドアミラー32の下部に設けられたレーザセンサ9は、車両ドア30の表面に対し、車両ドア30が開扉される方向に所定角度φずれた平面(レーザセンサ9の走査平面)を走査するようにレーザ光を出射する。
ここで、図3に示すように、車両ドア30は車両の車体側面に対し図示しない支持軸を中心として、円弧状に回転可能に支持されている。従って、車両ドア30が開扉されるとき、車両ドア30の回転最外周端部は点線31に沿って移動する。つまり、点線31は、車両ドア30の回転最外周端部の軌跡を示している。
そして、本実施形態では、図3に示すように、レーザセンサ9の走査平面と車両ドア30の回転最外周端部の軌跡を示す点線31とが交差する位置Aがドアミラー32の先端位置33よりも車両ドア30に近くなるように走査平面の角度が設定されている。
上述したように、レーザセンサ9の走査平面は、車両ドア30の表面に対し、車両ドア30が開扉される方向に所定角度φずれた位置に設定されている。このため、車両ドア30から所定角度φまでの範囲内だけに物体が存在する場合、レーザセンサ9は、その物体を検出することができない。
ここで、車両ドア30にドアミラー32が設けられていれば、そのドアミラー32の先端が車両の車幅方向における最外点となる。このため、通常、車両は、ドアミラー32が障害物に接触しないような位置に駐車される。従って、レーザセンサ9の走査平面が、車両ドア30の回転最外周端部に対応する位置Aにおいて、ドアミラー32の先端位置33よりも車両ドア30に近くなるように設定されていれば、開扉の際にレーザセンサ9が障害物を検知できない不感帯エリアを実質的に無くすことができる。
また、このように、車両ドア30の表面に対して所定角度φずれた平面をレーザセンサ9の走査平面とすることにより、図4に示すように、車両ドア30が開扉される間中、常に、車両ドア30よりも所定角度φだけ先行した位置において、障害物を検出することができる。換言すれば、車両ドア30の表面に対して所定角度φずれた平面をレーザセンサ9の走査平面とすることで、車両ドア30を開扉する際に、車両ドア30の可動範囲全体に渡って、車両ドア30と接触する可能性がある障害物を検出することが可能となる。
図5は、レーザセンサ9による走査角度範囲を説明するための図である。図5に示すように、レーザセンサ9の走査角度範囲は、レーザセンサ9の設置位置(ドアミラー32の下部)から水平に車両前方に向かう方向が開始位置(走査角度0°)に設定されている。これにより、車両ドア30において、レーザセンサ9の設置位置から車両前方の範囲に存在する部分に接触する可能性がある障害物も検出可能となる。
レーザセンサ9からのレーザ光は、上述した開始位置から、図5において時計回りの方向に所定のステップ角度θxで繰り返し出射される。そして、例えばレーザセンサ9から上空に向かってほぼ真上に伸びる角度(図5の例では、走査角度約260°)が終了位置として設定される。これにより、図5に示すように、レーザ光の出射の開始位置から終了位置までの範囲が、レーザセンサ9の走査角度範囲となる。
従って、上述した走査平面及び走査角度範囲にレーザ光を走査させることにより、車両ドア30と車体との間に挟み込んでしまう恐れがある人体の一部を、車両ドア30のほぼ全面に渡り単一のレーザセンサ9にて検出することができる。加えて、開扉時に車両ドア30と接触する可能性がある障害物についても、車両ドア30のほぼ全面に渡り単一のレーザセンサ9にて検出することができる。
ここで、レーザセンサ9が、図5に示す走査角度範囲をレーザ光で走査したとき、レーザ光は車両ドア30以外の車体部分、地面、或いは車両ドア30と接触する可能性が無い障害物によって反射され、その反射光がレーザセンサ9によって受光される場合がある。車両ドア30を開扉していく際、そのような、車両ドア30の可動範囲外に存在する障害物が検出されても、車両ドア30の開度を制限する必要はない。
そこで、本実施形態では、レーザセンサ9によって物体が検出された場合、その物体が車両ドア30の可動範囲に存在するか、可動範囲外に存在するかを正確に判定するために、予め不揮発性メモリ4に障害物検出範囲データを記憶させている。この障害物検出範囲データは、レーザセンサ9の設置位置からレーザ光の各々の走査角度θにおける、車両ドア30の端部までの距離データ(設定距離L)からなるものである。
また、車両ドア30を閉めていく際に、車両ドア30と車体との間に挟み込む恐れがない物体を検出しても、車両ドア30の閉め込みを停止する必要はない。そこで、本実施形態では、レーザセンサ9によって検出された物体が人であった場合に、その人が手などを伸ばせば車両ドア30と車体との間に挟み込まれてしまうような場所にその人が位置しているかを正確に判定するために、予め不揮発性メモリ4に人検出範囲データを記憶させている。
この人検出範囲データは、レーザ光の各々の走査角度θにおけるレーザセンサ9の設置位置からの距離データ(設定距離L)である点で上記障害物検出範囲データと共通するが、設定距離Lが障害物検出範囲データと異なっている。人検出範囲データにおける設定距離Lは、車両ドア30よりも後方(車両ドア30の回転軸からその回転軸とは反対側の側縁部30a(以下、後側縁部)へ向かう方向)であって、その後側縁部30aに手が届く距離を考慮して設定されている。
すなわち、図6に示すように、人検出範囲40は、車両ドア30の後側縁部30aよりも車両ドア30の後方であって、車両ドア30の後側縁部30aに手が届く可能性があるドア後方人検出範囲41を含む範囲に設定されている。また、図6に示す人検出範囲40は、上記ドア後方人検出範囲41に加えて、車両ドア30に対向するドア対向人検出範囲42(前述の障害物検出範囲と重複する範囲)と、車両ドア30よりもドア下方のドア下方人検出範囲43も含んでいる。
なお、この人検出範囲40は走査平面内にあり、この走査平面は車両ドア30よりも車体から遠くなる側に位置することから、車両ドア30を閉めていくときにドア対向人検出範囲42に検出された人が車両ドア30と車体との間に挟まれる可能性はそれほど高くない。そのため、人検出範囲40にドア対向人検出範囲を含まなくてもよい。また、車両ドア30と地面との間の隙間に人が存在する可能性は低いことから、ドア下方人検出範囲43を人検出範囲に含まないようにしてもよい。なお、ドア対向人検出範囲42を人検出範囲に含めない場合、人検出範囲に含まれるための距離の下限値が0でないことになる。そのため、この場合、人検出範囲データには、上限の設定距離と下限の設定距離とが、レーザ光の各々の走査角度θに対して記憶されることになる。
次にECU1の制御内容を説明する。ECU1は、レーザセンサ9に対してレーザ光を出射する走査角度を指示する。レーザセンサ9がその指示された走査角度でレーザ光を出射したとき、障害物等の物体からの反射光を受光すると、物体までの距離Xを算出し、ECU1に出力する。
ECU1は、その距離Xに基づいて、車両ドア30の開扉時には、車両ドア30に接触する可能性がある障害物が存在するか否かの判定を行い、車両ドア30の閉扉時には、車両ドア30と車体との間に挟みこんでしまう可能性がある人が存在するか否かの判定を行う。
まず、車両ドア30の開扉時のECU1の制御内容を説明する。ECU1は、レーザセンサ9が出射したレーザ光の走査角度θに基づき、記憶している障害物検出範囲データから、対応する車両ドア30の端部までの設定距離Lを抽出する。そして、レーザセンサ9によって実際に検出された障害物までの距離Xと、抽出された設定距離Lとを比較する。この比較により、実際の距離Xが設定距離Lよりも短ければ、障害物は車両ドア30の可動範囲内に存在し、車両ドア30と接触する可能性があると判断することができる。一方、実際の距離Xが設定距離Lよりも長ければ、障害物は車両ドア30の可動範囲外に存在し、車両ドア30を開扉する際、なんら影響を及ぼすものではないと判断することができる。
上述した障害物検出範囲データを用いて、障害物が車両ドア30の可動範囲内に存在するか否か判定した一例が、図7及び図8に示されている。図7及び図8では、例えば走査角度θ1〜θ3において、障害物までの距離X1〜X3が算出され、その距離X1〜X3と、それぞれの走査角度θ1〜θ3に対して記憶されている設定距離L1〜L3とを比較した例を示している。この際、設定距離L1〜L3は、図7に示すように、レーザレーダ9の設置位置から、各々のレーザ光の走査角度θ1〜θ3における車両ドア30の端部までの距離である。
図7及び図8の例では、走査角度θ1、θ3において検出された障害物までの距離X1、X3は、設定距離L1,L3と比較した結果、障害物までの距離X1,X3が設定距離L1,L3よりも長いと判定されている。その結果、走査角度θ1、θ3においては、図8に示すように、車両ドア30に接触する可能性がある障害物は存在しないと判定される。一方、走査角度θ2において検出された障害物までの距離X2は、設定距離L2と比較した結果、障害物までの距離X2が設定距離L2よりも短いと判定されている。このため、図8に示すように、走査角度θ2において、車両ドア30に接触する可能性がある障害物が存在すると判定される。
次に、車両ドア30の閉扉時のECU1の制御内容を説明する。ECU1は、レーザセンサ9が出射したレーザ光の走査角度θに基づき、記憶している人検出範囲データから、対応する設定距離Lを抽出する。そして、レーザセンサ9によって実際に検出された物体までの距離Xと、抽出された設定距離Lとを比較する。この比較により、検出された物体が人検出範囲に含まれるか否かを判断する。図9は、車両ドア30がほぼ閉じており、車両側方において車両ドア30よりもやや後方に人がいる状態を示しているが、たとえば、この図9に示す位置に人が位置している場合、人検出範囲に含まれていると判断することになる。
次に、ECU1において実行される車両ドア開度制御処理をフローチャートに従って説明する。まず、車両ドア30の開扉時の処理を図10及び図11のフローチャートに従って説明する。図10のフローチャートは、車両ドア30の開扉時の開度制御処理のメインルーチンを示しており、図11のフローチャートは、メインルーチンにおける障害物検知処理の詳細を示している。
図10のフローチャートのステップS100では、車両の乗員によって開スイッチ6がオンされたか否かを判定する。開スイッチ6がオンされたと判定された場合には、ステップS110の処理に進み、車速センサ10からの車速信号が、車速=0を示しているか否かを判定する。つまり、ステップS110では、車両が停車している状態であるか否かを判定している。
ステップS110において車速=0と判定された場合には、ステップS120に進み、モータドライバ5から開閉モータ12及びラッチ解除モータ13に駆動信号を出力して、車両ドアの開扉を開始させる。続くステップS130では、レーザセンサ9による障害物の検出結果に基づいて、車両ドア30と接触する可能性がある障害物を検知する。この障害物検知処理は後に詳細に説明する。
ステップS140では、車両ドア30の開度が、車両ドア30を自動開扉する際の設定(最大)開度になったか否かを、開度センサ11の検出信号に基づいて判定する。このステップS140の判定処理において、車両ドア30の開度が設定開度になったと判定されると、図10のメインルーチンに示す処理は終了される。一方、車両ドア30の開度がまだ設定開度に達していないと判定されると、ステップS150の処理に進む。
ステップS150では、障害物検知処理の検知結果に基づいて、車両ドア30に接触する可能性がある障害物が存在するか否かを判定する。このステップS150の判定処理において、障害物は存在しないと判定された場合、ステップS120に戻る。このように、ステップS120からステップS150までの処理を繰り返し実行することにより、車両ドア30が開扉される間中、車両ドア30に対する障害物の検知が継続して実行される。
ステップS150の判定処理で、障害物が存在すると判定された場合、ステップS160において、障害物を検出した後も、開閉モータ12の駆動を継続し、開閉モータ12によって、障害物を検知した時点の車両ドア30の開度から所定角度φ未満の角度だけ車両ドア30の開度を大きくする。これにより、車両ドア30が障害物に接触しない範囲で、極力、車両ドア30を大きく開くことができるので、車両の乗員の利便性を向上できる。
ただし、車両ドア30の開扉直後であって、実質的に車両ドア30が閉じられているときに、障害物が検出されたときには、単にラッチ解除モータ13によってラッチ機構を解除するに留め(車両ドアは半ドア状態となる)、それ以上、車両ドア30の開度を増加させないことが好ましい。
車両ドア30が実質的に閉じられているとき、すなわち、レーザセンサ9が障害物の検知を開始した直後に、障害物が検出された場合、車両ドア30とその障害物との正確な距離を求めることができないためである。ただし、車両ドアが全く開扉動作を行わないと車両ドアの故障と間違われる虞があるため、ラッチ解除モータ13によってラッチ機構を解除することが好ましい。
ステップS170では、開閉モータ12の駆動を停止することにより、車両ドア30の開扉を停止させ、車両ドア30の開度を保持する。
次に、図11のフローチャートに従い、障害物検知処理について説明する。
まず、ステップS200では、CPU3が不揮発性メモリ4から障害物検出範囲データを読み込む。続くステップS210では、走査角度θnを走査角度範囲の開始位置に相当する値(0°)に設定する。ステップS220では、走査角度θnが、レーザ光の走査角度範囲の終了位置に相当する上限角度に達したか否かを判定する。このステップS220の判定処理において、上限角度に達したと判定された場合には、ステップS230において、走査角度θnを、レーザ光の走査角度範囲の開始位置に対応する値(0°)にリセットする。
ステップS240では、レーザセンサ9に対して、設定された走査角度θnにおいてレーザ光を出射するように指示する。レーザセンサ9は、出射したレーザ光に対する反射光を受光した場合、レーザ光の受発光時間差に基づいて、障害物までの距離を算出する。なお、レーザセンサ9は規定時間内にレーザ光の反射光を受光しない場合、設定距離Lnよりも長くなるように定められた距離Xnを出力する。
ステップS250では、レーザセンサ9から入力された障害物までの距離Xnと設定処理Lnとの大小関係を判定する。このステップS250の判定処理において、障害物までの距離Xnが設定距離Lnよりも大きいと判定すると、障害物は車両ドア30の可動範囲内に存在しないとみなせるので、ステップS260の処理に進む。ステップS260では、走査角度θnを所定のステップ角θxだけ増加することにより、走査角度θnを更新する。そして、ステップS220の処理に戻り、更新された走査角度θn又はリセットされた走査角度θnでレーザセンサ9からレーザ光を出射させる。
一方、ステップS250において、障害物までの距離Xnが設定距離Ln以下であると判定されると、ステップS270に進んで、車両ドア30に接触する可能性がある障害物が存在すると判定する。このステップS270における処理がなされると、図10のメインルーチンにおけるステップS150の判定処理において、障害物ありと判定されるようになる。
なお、図11のフローチャートに示す障害物検知処理においては、車両ドア30が開扉されている間、障害物が検知されない限り、ステップS220からステップS260までの処理が繰り返し行なわれる。そして、その障害物検知処理の繰り返し処理と並列的に(時分割に)、メインルーチンのステップS120からS150までの処理も繰り返し実行される。
次に、車両ドア30の閉扉時に、ECU1において実行されるドア開度制御処理を、図12及び図13のフローチャートに従って説明する。図12のフローチャートは、車両ドア30の閉扉時の開度制御処理のメインルーチンを示しており、図13のフローチャートは、図12に続いて実行する処理を示している。
図12のフローチャートのステップS300では、車両の乗員によって閉スイッチ7がオンされたか否かを判定する。閉スイッチ7がオンされたと判定された場合には、ステップS310の処理に進み、車速センサ10からの車速信号が、車速=0を示しているか否かを判定する。
ステップS310において車速=0と判定された場合には、ステップS320に進み、モータドライバ5から開閉モータ12及びラッチ解除モータ13に駆動信号を出力して、車両ドアの閉扉を開始させる。続くステップS330では、開度センサ11からの信号に基づき車両ドア30が全閉したか否かを判断する。車両ドア30が全閉である場合には後述するステップS370へ進み、ステップS370にてドア閉を停止させる。一方、まだ、全閉でない場合にはステップS340へ進む。
ステップS340は請求項の人判断手段としての処理であり、レーザセンサ9による物体の検出結果に基づいて、人検出範囲に存在する物体を検知する。このステップS340の物体検知処理は、前述の図11の障害物検知処理において、障害物検出範囲データを読み込むことに代えて人検出範囲データを読み込む点が障害物検知処理と異なるのみであるので詳細な説明は省略する。
続くステップS350では、車両ドア30の開度が所定角度以内であり、且つ、人検出範囲に物体が検知したか否かを判断する。ここでの所定角度とは、車両ドア30の後側縁部30aと車体との間の距離が平均的な人の幅程度となるような角度など、比較的狭い角度であるが半ドア状態のドア開度よりも大きい角度である。
このステップS350の判断が否定判断である場合にはステップS330へ戻り、全閉となったか否かを判断する。一方、ステップS350の判断が肯定判断の場合には、ステップS360へ進み、半ドア状態となったか、すなわち、ドア開度が予め設定された半ドア状態の開度となったことを検出したか否かを判断する。半ドア状態となったことを検出していない場合には、このステップS360の判断を繰り返し実行する。そのため、人検出範囲に物体が検知したとしても、半ドア状態までは車両ドア30が閉じられることになる。
そして、半ドア状態を検出した場合にはステップS370へ進み、車両ドア30の閉扉が停止させられる。その後、図13を実行する。
図13のフローチャートのステップS400では、半ドア状態か否かを判断する。既に半ドア状態ではなくなっている場合には処理を終了する。一方、未だ半ドア状態である場合にはステップS410にて物体検知処理を行う。この物体検知処理はステップS340と同じ内容である。
続くステップS420では、上記ステップS410の結果に基づいて、人検出範囲に物体が検出されたか否かを判断する。物体が検出されない場合には、車両ドア30と車体との間に人体の一部を挟み込む恐れはないと考えられるので、ステップS450へ進んで、ドア全閉処理を行なう。
一方、ステップS420が肯定判断である場合にはステップS430へ進み、ドアロック指示が無いか否かを判断する。ドアロック指示があった場合にはステップS430を否定判断する。この場合には、半ドア状態にて人検出範囲に物体が検出されているものの、ドアロック指示があったことを優先させ、ステップS450へ進み、ドア全閉処理を実行する。
一方、ドアロック指示がない場合にはステップS430を肯定判断してステップS440へ進む。ステップS440では、シフトポジションがPポジション以外になったか否かを判断する。この判断が否定判断の場合にはステップS410へ戻る。一方、肯定判断となった場合には、車両が近く走行を開始する可能性が高いと言える。また、人検出範囲に検出されている物体は人でない可能性もある。そこで、挟み込みを防止するよりも、走行時の安全性を優先させ、ステップS450へ進み、ドア全閉処理を実行する。
以上、説明した本実施形態によれば、車両ドア30と車体とにより人体の一部を実際に挟み込んでしまう前に、人が存在する可能性を検知して半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止することができる。従って、ユーザに痛みを感じさせることなく、挟み込みを防止することができる。
また、本実施形態によれば、人検知範囲を、ドア表面よりも車両ドア30が開扉される方向へ所定角度ずれた走査平面上としているので、車両側方に位置する人が車両ドア30と車体との隙間へ手を伸ばしている状態では、人検知範囲に人の胴体部分が位置する場合が多い。そのため、実際に挟み込まれてしまう部分が指など人体の極一部であって、その部分を直接検出することが困難であるとしても、人検出範囲に人を検知することができる。従って、車両ドア30に挟まれる可能性がある部分が人体の極一部であっても挟み込みを防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
たとえば、車両ドア30が閉扉される際、レーザセンサ9によるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、ドア後方人検出範囲41における物体の存在範囲を連続して判断することにより、物体の幅および高さを判断し、判断した幅および高さに基づいて物体が人か否かを判断するようにしてもよい。そして、人と判定した場合には半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止するが、人と判定しなかった場合には半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止しないようにしてもよい。
物体の高さの判定は、具体的には次のようにして行う。すなわち、車両ドア30が閉扉される際、走査角度範囲を開始角度(0°)から終了角度(260°)まで連続的に走査していく過程で人検出範囲に物体の存在が連続的に検出できる場合には、同一物体であるとして、走査角度θと物体までの距離Xとに基づいてその物体の高さも判定する。従って、図14に示されるように車両ドア30の少し後方に人が存在する場合、この人の高さも判定することになる。
また、物体の幅の判定は具体的には次のようにして行う。すなわち、車両ドア30が閉扉される際に、人検出範囲に物体が連続的に検出できる場合には、同一物体であるとして、連続的に物体が検出できているときの車両ドア30の開度および物体までの距離Xとに基づいて物体の幅を判定する。従って、図15に示されるように車両ドア30の少し後方に人が存在する場合、この人の幅を判定することになる。
そして、このようして判定した物体の高さが予め設定された人判定上限高さよりも低く、且つ、このようにして判定した物体の幅が予め設定された人判定下限幅よりも大きい場合に、その物体は人であると判定する。
また、上述した実施形態では、図5に示す走査角度範囲をレーザ光で走査させることにより、車両ドア30のほぼ全面に対して、衝突する可能性がある障害物を検知できるようにした。
しかし、通常、車両ドア30の上部にはウインドウが設けられており、車両の乗員はウインドウを介して車両の側方を容易に目視することができる。また、レーザセンサ9は、車両ドア30の回転軸近傍に設けられるため、そのレーザセンサ9の設置位置よりも車両前方に位置するドア部分は僅かであるとともに、車両ドアが開扉されるときの移動距離も小さい。
このため、車両ドアのウインドウが設けられた範囲や、レーザセンサ9の設置位置よりも車両前方のドア部分の範囲において、レーザセンサ9によって障害物を検知する必要性は相対的に低い。従って、図16に示すように、レーザセンサ9の設置位置の真下方向を走査角度範囲の開始位置とし、ウインドウよりも下方の車両ドア部分の上端位置付近を走査角度範囲の終了位置としても良い。このようなレーザ光の走査角度範囲によっても、車両の乗員にとって死角となりやすい、ウインドウ下方の車両ドア部分に対する障害物は漏れなく検知することができる。さらに、このようにレーザ光の走査角度範囲を狭めることにより、消費電力を低減することができるとともに、障害物検出の応答性が向上し、障害物検出精度を高めることができる。
また、上述した実施形態では、車両ドアを自動的に開扉する場合に、障害物の検知に応じて車両ドアの開度を制限する例について説明したが、車両ドアが車両の乗員によって手動で開閉される場合にも本発明による車両ドア開度制御装置を適用することができる。
また、上述した実施形態では、レーザセンサ9が車両ドア30のドアミラー32の下部に設けられたが、レーザセンサ9は、車両ドア30の本体に設けても良い。
また、上述した実施形態では、ECU1からの走査角度θnの指示に応じて、レーザセンサ9がレーザ光を出射し、そのレーザ光に対する反射光を受光した場合、レーザセンサ9が障害物までの距離を算出するものであった。しかしながら、ECU1とレーザセンサ9との役割分担は任意であり、例えば、ECU1にて、障害物までの距離を算出しても良いし、レーザセンサ9が走査角度θnを決定しつつレーザ光を出射するようにしても良い。ただし、レーザセンサ9が走査角度θnを決定する場合には、レーザセンサ9はその走査角度θnをECU1に連絡する必要がある。
実施形態による車両ドア開度制御装置の全体構成を示すブロック図である。 レーザセンサ9における走査機構の一例を説明するための図である。 レーザセンサ9から出射されるレーザ光による走査平面を説明するための図である。 レーザセンサ9から出射されるレーザ光による走査平面が、車両ドアが開扉されるときに、車両ドアと一定の角度を保って移動する様子を示した図である。 レーザセンサ9から出射されるレーザ光による走査角度範囲を説明するための図である。 人検出範囲40を説明するための図である。 障害物検出範囲データを用いて、障害物が車両ドア30の可動範囲内に存在するか否かの判定例を説明するための説明図である。 障害物検出範囲データを用いて、障害物が車両ドア30の可動範囲内に存在するか否かの判定例の判定結果を示す図である。 車両ドア30がほぼ閉じており、車両側方において車両ドア30よりもやや後方に人がいる状態を示す図である。 車両ドア30の開扉時のドア開度制御処理のメインルーチンを示すフローチャートである。 図10のメインルーチンにおける障害物検知処理の詳細を示すフローチャートである。 車両ドア30の閉扉時のドア開度制御処理のメインルーチンを示すフローチャートである。 図12に続いて実行する処理を示すフローチャートである。 車両ドア30の少し後方に存在する人の高さを判定する処理を説明するための図である。 車両ドア30の少し後方に存在する人の幅を判定する処理を説明するための図である。 変形例における、レーザ光の走査角度範囲を示す図である。
符号の説明
1 ECU、 6 開スイッチ、 7 閉スイッチ、 8 停止スイッチ、 9 レーザセンサ、 10 車速センサ、 11 開度センサ、 12 開閉モータ、 13 ラッチ解除モータ、 30 車両ドア、 30a:後側縁部、 32 ドアミラー、 40:人検出範囲、 41:ドア後方人検出範囲、 42:ドア対向人検出範囲、 43:ドア下方人検出範囲

Claims (5)

  1. 車両のスイングドアを半ドア状態から全閉状態へ閉め込むことができるドア自動閉装置とともに前記スイングドアに用いられ、前記スイングドアと前記車両の車体との間に人体が挟みこまれてしまうことを防止する車両ドア開度制御装置であって、
    前記スイングドアの回転軸の近傍において当該スイングドアに設置され、前記スイングドアの表面に対し、前記スイングドアが開扉される方向に所定角度ずれた走査平面を走査するようにレーザ光を送光するとともに、物体によって反射された反射光を受光するレーザセンサと、
    前記レーザセンサによるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、前記走査平面内の所定の人検出範囲に物体が存在するか否かを判断する人判断手段と、
    前記人判断手段によって前記人検出範囲に物体の存在が検知されたことに基づいて、前記自動閉装置による前記半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止するドア閉制限手段と、を備えていることを特徴とする車両ドア開度制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記スイングドアの開度を検出する開度検出手段と、
    前記開度検出手段によって前記スイングドアが開扉しつつあると判断できる場合に、前記レーザセンサによるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、前記スイングドアの開扉方向に前記スイングドアに接触する可能性がある障害物が存在するか否かを判定する障害物判定手段と、
    前記障害物判定手段により、前記障害物が存在すると判定されると、前記スイングドアの開度を制限する開度制限手段と、をさらに備えることを特徴とする車両ドア開度制御装置。
  3. 請求項1において、
    前記スイングドアの開度を検出する開度検出手段をさらに備え、
    前記人検出範囲は、前記走査平面上且つ前記スイングドアよりも後方であって、そのスイングドアのドア縁部に手が届く可能性があるドア後方人検出範囲を含んでおり、
    前記人判断手段は、前記開度検出手段によって前記スイングドアが閉扉しつつあると判断できる場合に、前記レーザセンサによるレーザ光の送光・受光結果に基づいて、前記ドア後方人検出範囲における物体の存在範囲を連続して判断することにより、前記物体の幅および高さを判断し、判断した幅および高さに基づいて物体が人か否かを判断するものであり、
    前記ドア閉制限手段は、前記人判断手段によって前記ドア後方人検出範囲に人の存在が検知されたことに基づいて、前記自動閉装置による前記半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止する一方、そのドア後方人検出範囲に検出された物体が人でないと判断された場合には、前記自動閉装置による前記半ドア状態から全閉状態への閉め込みを禁止しないことを特徴とする車両ドア開度制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    ユーザがドアロック操作を行った場合、前記スイングドアが半ドアの状態において前記人判断手段によって前記人検出範囲に物体の存在を検知しているとしても、前記自動閉装置に前記スイングドアを全閉させることを特徴とする車両ドア開度制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    シフトポジションがPポジションからそれ以外のポジションへ変化した場合、前記スイングドアが半ドアの状態において前記人判断手段によって前記人検出範囲に物体の存在を検知しているとしても、前記自動閉装置に前記スイングドアを全閉させることを特徴とする車両ドア開度制御装置。
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