JP2003206673A - 開閉体制御用検知装置及び開閉体制御装置 - Google Patents

開閉体制御用検知装置及び開閉体制御装置

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JP2003206673A JP2002278869A JP2002278869A JP2003206673A JP 2003206673 A JP2003206673 A JP 2003206673A JP 2002278869 A JP2002278869 A JP 2002278869A JP 2002278869 A JP2002278869 A JP 2002278869A JP 2003206673 A JP2003206673 A JP 2003206673A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両のウインド制御において、挟み込み検知
機能と操作意思検知機能を、共通の光学式センサを使用
した簡素な構成で実現する。 【解決手段】 車両の窓ガラス10に挟み込まれる可能
性のある領域を含む所定の検出エリアA1にある物体を
検出可能な反射型センサユニット8を設け、窓ガラス1
0が動作している動作状態では挟み込み検知モードに移
行し、この挟み込み検知モードにおいて検出エリアA1
内に物体が検出されたときには、異物の挟み込み防止動
作を指令し、少なくとも窓ガラス10が停止している停
止状態では操作意思検知モードに移行し、この操作意思
検知モードにおいて検出エリアA1内に物体が検出され
たときには、窓ガラス10の動作(例えば、全開動作)
を指令する判定器6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の窓ガラスな
どの開閉体を制御し、閉動中の開閉体に人の指などが挟
まれることを検知して開閉体の閉動を強制的に停止させ
る挟み込み防止機能を備えた開閉体制御装置(例えば、
パワーウインド制御装置)、及びそのための検知装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、挟み込み防止機能を備えた開閉体
制御装置としては、全閉位置よりも手前の領域におい
て、例えば開閉体を駆動するモータの電流が一定のしき
い値を越えたときに挟み込みが起こったと判定するもの
や、或いは、前記モータの作動速度を検知するためのパ
ルス発生器が出力するパルス信号の周期がしきい値以上
になったときに挟み込みと判定するものがある。ところ
が、上述したようにモータの負荷や速度に基づいて挟み
込み判定を行う方式では、挟み込みを事前に検知するこ
とができない。そこで、光学式センサによって、挟み込
まれる可能性のある検出エリアに人の手などの物体があ
ることを非接触で検出し、これにより挟み込み防止動作
(閉動中の開閉体を強制停止させ、場合により開方向に
反転作動させる動作)を行う方式が考えられている。そ
して、このように光学式センサを使用する方式にあって
は、同じ光学式センサを使用して他の検知機能をも実現
させようとするものが、提案されている。即ち、特許文
献1には、光学式センサによって車両の窓ガラスに挟み
込まれる可能性のある物体を検知して挟み込み防止機能
を実現するとともに、同じ光学式センサを使用して車両
内への侵入を検知して防犯機能(車両盗難防止等)を実
現させようとした装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−198648号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように光学式センサを使用する検知装置を備えたもの
でも、開閉体を通常に動作させるための使用者による操
作については、あくまでスイッチの操作部(操作ノブな
ど)を押し引きするなどの通常の操作のみによって実行
される構成となっていた。例えば、車両におけるパワー
ウインド制御装置では、ドアの肘置き部などに設けられ
た操作ノブの操作によって、使用者の操作意思を検知し
てウインドの開閉動作(全開位置又は全閉位置まで自動
的に動作するオート動作含む)を制御している。このた
め、使用者がウインドを開閉しようとする際には、多く
の場合、使用者は目視によって操作ノブの位置を確認す
る必要があり、特に車両走行中の操作の容易性や安全性
が確保困難であるという問題があった。例えば、有料道
路の料金所などでは、車両が完全に停止していない状態
で運転者がウインド操作を行う必要があり、運転者が操
作ノブを視認するために一時的に前方から視線を外す可
能性があるため、安全上問題がないとはいえない。そこ
で、使用者の操作意思を光学式センサにより非接触で検
知することが要望されるが、この場合、挟み込み検知と
操作意思検知のそれぞれのために別個に光学式センサを
設ける単純な発想の構成では、大型化やコスト増を招来
する弊害がある。
【0005】また、特許文献1に開示された装置では、
光学式センサの検出エリアが、挟み込み検知のための必
要最小限のエリア(窓ガラスと窓枠との間の領域)に固
定されており、他の検知機能(即ち、侵入検知機能)で
もこの検出エリアのままで物体検出が行われている。こ
のため、他の検知機能について、検知漏れが生じたり、
誤検知が生じたりする恐れがあった。例えば、特許文献
1の図1に具体的に開示された装置では、光学式センサ
の投光部を含むセンサヘッドが、車両の前席と後席の間
のセンタピラーの上部に車両前方水平方向に向けて配置
され、前席の窓の上部に向けて検出用の光ビームを照射
する構成(前席窓の後方側下部が検出エリアとなってい
ない構成)となっている。このため、窓ガラスをこじ開
けて侵入しようとする侵入者を検知することはできて
も、前席窓の後方側下部の非検出エリアを使用して窓ガ
ラスを破損させて侵入する侵入者を検知することはでき
ない。即ち、前席窓の後方側下部に侵入検知のための検
出エリアの死角がある。また、特許文献1では、光学式
センサの検出エリアが車室内外方向においてどのように
設定されているかについての記載が、見当たらない。こ
のため、仮に光学式センサの検出エリアが車室外(窓ガ
ラスの外)にも分布しているとすると、窓ガラスの外に
例えば車両の適正なユーザが接近しただけで、侵入検知
機能が働いて誤って警報出力等が実行される恐れがあ
る。なお、特許文献1の図1に具体的に開示された装置
では、挟み込み検知機能かその他の検知機能かに無関係
に、次のような実用上の問題点もある。即ち、車両の前
席窓用の光学式センサが、センタピラー上部に車両前方
に向けて設置されているため、車両のダッシュボード表
面又はダッシュボード上の物体によって照射光が反射
し、場合によっては誤検出が生じる恐れがあった。そこ
で本発明は、挟み込み検知機能と他の有用な検知機能
(操作意思検知機能又は/及び侵入検知機能)が、共通
の光学式センサを使用した簡素な構成で効果的に実現可
能な開閉体制御用検知装置及びこれを使用した開閉体制
御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明の開閉体
制御用検知装置は、開閉体に挟み込まれる可能性のある
領域を含む所定の検出エリアにある物体を検出可能な光
学式センサと、少なくとも開閉体が閉方向に動作してい
る動作状態では挟み込み検知モードに移行し、この挟み
込み検知モードにおいて前記光学式センサにより前記検
出エリア内に物体が検出されたことを条件として、異物
の挟み込み防止動作を指令する挟み込み防止信号を出力
し、少なくとも開閉体が停止している停止状態では操作
意思検知モードに移行し、この操作意思検知モードにお
いて前記光学式センサにより前記検出エリア内に物体が
検出されたことを条件として、開閉体の動作を指令する
動作信号を出力する処理手段とを備えたものである。こ
の装置であれば、挟み込み検知機能と他の有用な検知機
能(操作意思検知機能)が、共通の光学式センサを使用
した簡素な構成で効果的に実現できる。具体的には、挟
み込み検知機能が従来どおり実現できるとともに、例え
ば車両の運転者が運転席窓付近の検出エリアに手を伸ば
すだけで、停止している運転席窓の窓ガラス(開閉体)
を動作させることができるようになり、車両の走行中で
も前方から視線を外すことなく容易にウインド操作が可
能となる。しかも、共通の光学式センサによって、これ
ら二つの機能(挟み込み検知機能及び操作意思検知機
能)が実現されるため、装置の簡素化(コスト増や大型
化の回避)が図れる。
【0007】また、本願第2の発明の開閉体制御用検知
装置は、開閉体に挟み込まれる可能性のある領域を含む
所定の検出エリアにある物体を検出可能な光学式センサ
と、少なくとも開閉体が閉方向に動作している動作状態
では挟み込み検知モードに移行し、この挟み込み検知モ
ードにおいて前記光学式センサにより前記検出エリア内
に物体が検出されたことを条件として、異物の挟み込み
防止動作を指令する挟み込み防止信号を出力し、防犯機
能が要求される防犯要求状態では侵入検知モードに移行
し、この侵入検知モードにおいて前記光学式センサによ
り前記検出エリア内に物体が検出されたことを条件とし
て、防犯動作を指令する防犯信号を出力する処理手段と
を備え、前記検出エリアが、開閉体が開閉する開口部
(例えば、車両の窓)の全体に及んでいる(即ち、前記
開口部に沿った面方向において前記開口部全体と重なる
領域を含んでいる)ものである。この装置であれば、挟
み込み検知機能と他の有用な検知機能(侵入検知機能)
が、共通の光学式センサを使用した簡素な構成で効果的
に実現できる。具体的には、挟み込み検知機能が従来ど
おり実現できるとともに、例えば車両の窓ガラス(開閉
体)をこじ開けたり、破損させることによる侵入を検知
できる。この場合、検出エリアが開口部全体に及んでい
る(例えば車両における窓の上部等に限定されていな
い)ため、侵入検知における検知漏れがなくなり、防犯
装置としての信頼性を高められる利点が得られる。しか
も、共通の光学式センサによって、これら二つの機能
(挟み込み検知機能及び侵入検知機能)が実現されるた
め、装置の簡素化(コスト増や大型化の回避)が図れ
る。
【0008】なお、「防犯要求状態」とは、他の検知機
能(挟み込み検知等)が不要であり、車両盗難や車上荒
らしなどの犯罪に対向する防犯機能が必要な状態、或い
はそのような防犯機能の作動が使用者によって指示され
ている状態を意味する。具体的には、開閉体を駆動制御
するシステムの機能停止状態や電源ダウン状態などをこ
の防犯要求状態としてもよく、例えば車両においては、
イグニション(IG)スイッチのオフ状態をこの防犯要
求状態とすることができる。ちなみに、車両におけるI
Gスイッチがオフ状態でも、アクセサリ(ACC)スイ
ッチがオン状態の場合には、パワーウインドが作動可能
なシステムとされている場合も多い。このため、このよ
うな場合には、さらにACCスイッチがオフされた状態
を、この防犯要求状態としてもよい。また、使用者が操
作する専用の操作手段がオンしていることを必要条件と
して、上記防犯要求状態が成立する構成としてもよい。
このようにすれば、例えばIGスイッチをオフした場合
でも、使用者の都合で車両の侵入検知が働かないように
設定するこができる。また、例えばIGスイッチがオフ
で、かつドアロックがオンの状態(ドアの施錠装置が施
錠されている状態)を、上記防犯要求状態としてもよ
い。ドアロックがオンであることが、上記防犯要求状態
の必要条件であれば、適正なユーザ(例えば車両の持ち
主)が正常な手段(キー又はキーレスエントリーシステ
ムなどの正規な手段)でドアを開けて車内に入った場合
にまで防犯機能が働いてしまう不具合を容易に回避でき
る。
【0009】なお、本願の各発明における「開閉体」と
しては、例えば車両におけるパワーウインドの窓部材
(例えば、窓ガラス)、或いは車両におけるサンルーフ
やスライドドアの開閉体などがあり得るが、モータなど
によって駆動され、挟み込み検知等が必要な開閉体であ
れば、いかなるものであってもよい。また、「光学式セ
ンサ」は、検出エリアに光を照射し、その反射光又は透
過光に基づいて検出エリアにある物体を検出するもので
もよいし、或いは、検出エリアにある物体からの赤外線
等に基づいて物体を検出するもの(光を照射しないも
の)でもよい。後者であれば、投光部や投光のための制
御処理が不要になる。
【0010】なお、本願各発明を車両における前席窓に
適用する場合、光学式センサのセンサヘッド(投光部又
は/及び受光部を含む部分)は、前席窓の前方位置(例
えばフロントピラーの下端近傍など)に後方側に向けて
配置されることが望ましい。このように配置されると、
車両のダッシュボード表面又はダッシュボード上の物体
によって照射光が反射して誤検出が生じる恐れ、或い
は、ダッシュボード表面又はダッシュボード上の物体か
らの赤外線等によって誤検出が生じる恐れが解消され
る。また、車両の前席窓は車両前方側に向かって上下幅
が狭くなる形状が一般的であるため、このように前席窓
の前方にセンサヘッドを配置する構成であると、窓全体
に及ぶ検出エリア(特に侵入検知についての死角のない
もの)を簡素な構成で容易に設定できる。例えば、1個
の発光素子に1個の光学レンズを組み合わせて投光広が
り角を窓幅に合わせて広げたり、1個の受光素子に1個
の光学レンズを組み合わせて受光広がり角を窓幅に合わ
せて広げるだけで、死角のない十分な検出エリアが設定
できる場合が多い。
【0011】また、「処理手段」は、開閉体を駆動制御
するための制御処理を実行する制御手段(例えば、マイ
クロコンピュータを含むもの)とは別個のものとして構
成されていてもよいが、前記制御手段の一機能として実
現されていてもよい。また、この処理手段は、光学式セ
ンサのセンサヘッドと一体化されたユニット内の回路に
よって構成されていてもよいが、センサヘッドとは別個
のユニット内に設けられていてもよい。また、「挟み込
み防止動作」とは、閉方向に動作している開閉体を強制
停止させ、場合によりさらに開方向に開閉体を反転動作
させることを意味する。また、「防犯動作」とは、侵入
による盗難等を防止するための対応処理を意味し、具体
的には、警報音の出力、警報用のランプ点灯、侵入を報
知する信号の外部送信などがありうる。
【0012】また、第1の発明における「検出エリア」
は、少なくとも開閉体に挟み込まれる可能性のある物体
が検出できるような領域(例えば、車両における窓枠内
の上部、又は/及びその近傍の領域)を含むように設定
されていればよいが、好ましくは第2の発明と同様に、
開閉体が開閉する開口部の全体に及んでいることが望ま
しい。このようにすれば、他の検知機能のためのエリア
が、例えば車両における窓の上部等に限定されず、検知
漏れが解消される利点がある。即ち、例えば車両におけ
る窓の上部等に物体(使用者の手など)を差し出さなく
ても、操作意思を容易かつ確実に伝えられる。また、各
発明における「検出エリア」は、開閉体が開閉する開口
部の内側(例えば、車両の窓ガラスよりも車室内側)に
分布していることが望ましい。この場合、誤検知等が起
き難いという利点がある。特に、侵入検知においては、
例えば車両の窓ガラスに外部から接近した物体(例え
ば、正規のユーザの身体等)があっただけで、警報出力
等が実行されるという不具合が解消される。また、操作
意思検知においては、例えば車室外から窓開閉操作が可
能となって防犯性が低下するといった不利を解消でき
る。
【0013】また、第1の発明における「開閉体の動
作」とは、動作信号の出力が継続している時だけ開閉体
が動作するマニュアル動作でもよいし、動作信号の出力
が停止しても例えば全開位置まで自動的に動作するオー
ト動作でもよいまた、第1の発明における「動作信号」
は、原則的には開閉体の開方向への動作を指令する信号
のみであることが望ましい。開閉体の閉方向への動作を
指令する信号であると、操作意思検知モードにおける検
出によって開閉体が閉方向へ動作することになり、特別
な態様(例えば、後述するように時間的条件を付加した
もの)としない限り、次のような不具合現象が起こりう
るからである。即ち、例えば車両の搭乗者が検出エリア
に手を伸ばして、停止していた車両のウインドを閉方向
へ動作させると、処理手段のモードは挟み込み検知モー
ドに移行するため、その搭乗者が手を伸ばした状態をそ
のまま維持していた場合、即座に挟み込み検知モードで
の検出が行われて挟み込み防止信号が出力され、挟み込
み防止動作(例えば、ウインドの強制停止)が行われ
る。次いで、挟み込み防止動作によってウインドが強制
停止すると、処理手段のモードは操作意思検知モードに
移行するため、その搭乗者が手を伸ばした状態をそのま
ま維持していた場合、即座に操作意思検知モードでの検
出が行われて動作信号が再度出力され、再度ウインドの
閉方向への駆動制御が行われる。こうして、その搭乗者
が手を伸ばした状態を維持している限り、上述したよう
な動作の無限の繰り返しになるという現象が起こりうる
からである。
【0014】また、第1の発明の好ましい態様は、光学
式センサの受光感度又は/及び投光パワーを各モード毎
に異ならせることによって、操作意思検知モードでの検
出エリアを挟み込み検知モードよりも狭くする検出エリ
ア調整手段を備えたものである。このような構成である
と、操作意思検知モードでの検出エリアが光学式センサ
のセンサヘッド付近の狭い領域に限定されるため、空間
的な制限によって操作意思の誤検知の可能性が減る。例
えば、車両の搭乗者が車両のウインド付近(センサヘッ
ドから離れた位置)に意味無く手を伸ばしただけで、ウ
インドが不用意に動作してしまう不具合の可能性が低減
される。また、第1の発明の好ましい他の態様は、光学
式センサの検出出力に基づいて、光学式センサのセンサ
ヘッドから検出された物体までの距離(光軸方向の距
離)を判定する距離判定手段を備え、操作意思検知モー
ドにおいて、光学式センサにより物体が検出され、さら
に、検出された物体が検出エリアよりも前記センサヘッ
ドに向かって狭いエリア内にあると前記距離判定手段に
より判定されたことを条件として、処理手段が動作信号
を出力するものである。この構成でも、やはり操作意思
検知モードでの実質的な検出エリアがセンサヘッド付近
の狭い領域に限定されるため、操作意思の誤検知の可能
性が減る利点がある。なお、ここでの「距離判定手段」
は、例えば光学式センサの投光部から光が照射されてか
ら、光学式センサの受光部で反射光が受信されるまでの
時間をカウントし、この時間から距離を判定するマイク
ロコンピュータ等の機能により実現できる。
【0015】また、第1の発明の好ましい他の態様は、
前記操作意思検知モードでの検出エリアが、開閉体の閉
側の領域と、開閉体の開側の領域とに2分割されてお
り、前記光学式センサの検出出力に基づいて、検出され
た物体が前記二つの領域の何れにあるかを判定する位置
判定手段を備え、前記操作意思検知モードにおいて、前
記光学式センサにより物体が検出され、さらに、検出さ
れた物体が前記閉側の領域内にあると前記位置判定手段
により判定された場合に、前記処理手段が開閉体の一方
向(開方向又は閉方向のうちの一方)への動作を指令す
る信号を前記動作信号として出力し、前記光学式センサ
により物体が検出され、さらに、検出された物体が前記
開側の領域内にあると前記位置判定手段により判定され
た場合には、前記処理手段が開閉体の他方向(開方向又
は閉方向のうちの他方)への動作を指令する信号を前記
動作信号として出力するものである。この場合、使用者
(例えば、車両の搭乗者)が、開閉体の停止状態(操作
意思検知モード)において、前記閉側の領域に例えば手
などの物体を差し出せば、開閉体の例えば閉方向への動
作が実現され、逆に前記開側の領域に例えば手を差し出
せば、開閉体の例えば開方向への動作が実現される。こ
のため、使用者は非接触の操作によって閉方向又は開方
向の任意の方向へ開閉体を容易に動作させることができ
る。なお、ここでの「位置判定手段」は、例えば光学式
センサの投光部又は受光部をスキャンして検出(受光信
号のサンプリング)を行うようにし、得られたデータ
(受光量のスキャン角度量に対する波形など)から物体
のスキャン方向の位置を判定する手段(例えば、マイク
ロコンピュータなど)を設けることによって実現でき
る。
【0016】また、第1の発明の好ましい他の態様は、
前記操作意思検知モードでの検出エリアが、開閉体の開
閉方向に複数の領域に分割されており、前記複数の領域
には、開閉体の動作態様がそれぞれ設定され、前記光学
式センサの検出出力に基づいて、検出された物体が前記
複数の領域の何れにあるかを判定する位置判定手段を備
え、前記操作意思検知モードにおいて、前記光学式セン
サにより前記検出エリア内に物体が検出された場合、前
記処理手段が、前記位置判定手段により判定された領域
に対して設定された動作態様で開閉体を動作させる信号
を前記動作信号として出力するものである。この場合、
使用者(例えば、車両の搭乗者)が、開閉体の停止状態
(操作意思検知モード)において、前記複数の領域の何
れかに例えば手などの物体を差し出せば、その領域に対
して設定された動作態様での開閉体の動作が実現され
る。このため、使用者は非接触の操作によって何れか任
意の態様で開閉体を容易に動作させることができる。な
お、前記複数の領域は多数(例えば、四つ以上)設定さ
れ、開閉体の各種の動作態様(例えば、車両のパワーウ
インドにおける全開までのオート動作、開方向へのマニ
ュアル動作、閉方向へのマニュアル動作、及び全閉まで
のオート動作)がいずれかの領域に割り当てられている
構成が好ましい。こうすれば、各種の動作態様のうちの
任意のものが、非接触で容易に操作可能となるからであ
る。
【0017】また、第1の発明の好ましい他の態様は、
前記操作意思検知モードでの検出エリアが、開閉体の開
閉方向に複数の領域に分割されており、前記光学式セン
サの検出出力に基づいて、検出された物体が前記複数の
領域の何れにあるかを判定する位置判定手段を備え、前
記操作意思検知モードにおいて、前記光学式センサによ
り物体が検出された場合、前記処理手段が、前記位置判
定手段により判定された領域の位置(例えば、その領域
の中心位置、或いは上端位置又は下端位置など)まで開
閉体を動作させる信号を前記動作信号として出力するも
のである。この場合、使用者(例えば、車両の搭乗者)
が、開閉体の停止状態(操作意思検知モード)におい
て、前記複数の領域の何れかに例えば手などの物体を差
し出せば、その領域の位置までの開閉体の動作が実現さ
れる。このため、使用者は非接触の操作によって何れか
任意の領域の位置まで開閉体を容易に動作させることが
できる。なおこの場合、開閉体が動作する位置は、使用
者が例えば手などを差し出した領域に対応するため、開
閉体が動作する位置が分かり易く、使用者が意図する位
置まで開閉体を動作させて停止させる操作が直感的で容
易になる利点がある。
【0018】また、第1の発明の好ましい他の態様は、
操作意思検知モードにおいて、光学式センサにより物体
が所定エリア内に規定の検出時間以上検出され続けたと
きにのみ、処理手段が動作信号を出力するものである。
なお、「所定エリア」とは、操作意思検知モードでの実
質的な検出エリアを意味し、前述のように距離判定手段
を備えて狭いエリア内に物体があることを動作信号の出
力条件とする態様の場合には、その狭いエリアを意味す
る。このように規定の検出時間以上検出されることを、
動作信号の出力条件として付加した場合には、時間的な
制限によって操作意思の誤検知の可能性が減る。例え
ば、車両の搭乗者が車両のウインド付近の所定エリアに
一時的に意味無く手を伸ばしただけで、ウインドが不用
意に動作してしまう不具合の可能性が低減される。
【0019】また、第1の発明の好ましい他の態様は、
操作意思検知モードにおいて、光学式センサにより物体
が所定エリア内に規定の検出時間以上検出され続け、そ
の後、所定エリア内に規定の非検出時間以上検出されな
かったときにのみ、処理手段が動作信号を出力するもの
である。操作意思検知にこのような条件を付加する構成
であると、時間的な制限によって操作意思の誤検知の可
能性がさらに減るとともに、操作意思検知によって開閉
体が閉方向に動作する場合の前述の不具合現象(モード
が次々と切り替わり、開閉体の閉動と強制停止などの挟
み込み防止動作が無限に繰り返される現象)が回避され
る。この場合、所定エリア内に使用者が例えば手をかざ
し続けたり、或いは一時的に手をかざしたり引っ込めた
りしたとしても、手を所定エリア内に検出時間以上かざ
した後、所定エリア内から非検出時間以上引っ込めると
いう動作がなされなければ、動作信号は出力されずに開
閉体は停止したままだからである。また、例えば車両の
ウインドに適用された場合、光学式センサが車外の明暗
(例えば、車両が橋を渡っている際の橋脚の有無による
明暗の繰り返しパターン)に反応して誤動作し、動作信
号が使用者の意図に無関係に出力されてしまう(ウイン
ドが勝手に動いてしまう)不具合が発生する可能性も極
めて低くなるからである。
【0020】またこの態様の場合には、上記不具合現象
が解消されて、操作意思検知によって開閉体が閉方向に
動作する態様が問題なく実施できる結果、次のような副
次的な効果も得られる。即ち、操作意思検知によって開
閉体が例えば全閉位置まで動作する設定の場合、適当な
位置にきた時に例えば使用者が所定エリア内に手を出す
ことによって挟み込み検知が行われて開閉体が強制停止
するので、前述したように検出エリアを分割しなくて
も、結果的に開閉体を無段階に任意の位置まで動作させ
て停止させることができるようになる。またこの態様の
場合、例えば所定エリアに差し出した手を、所定エリア
外に引き戻さないと、操作意思検知による開閉体の動作
が実行されない。このため、開閉体の動作が閉方向への
動作である場合の次のような問題点も解消される。即
ち、操作意思検知モードにおける単純な検出(上述した
ような条件付加がない態様)によって開閉体が閉方向へ
動作する態様であると、挟み込み検知が適正になされな
い恐れがあるが、これが解消される。例えば車両の運転
者が検出エリアに手を伸ばして、停止していた運転席窓
の窓ガラスを閉方向へ動作させると、処理手段のモード
は挟み込み検知モードに移行するが、その際にその運転
者が手を伸ばした状態をそのまま維持していた場合、そ
の搭乗者の手の後方側(光学式センサの後方側)に例え
ば別の搭乗者(後部座席の子供など)が手を出している
と、この別の搭乗者の手は運転者の手で遮られて検出さ
れず、この別の搭乗者の手が窓ガラスで押し上げられ挟
まれる恐れが全くないとはいえない。即ち、操作意思検
知のために差し出した使用者の手などが、挟み込み検知
の際の検出エリアの死角を作ることになる。しかし、前
述したように差し出した手などを引き戻さないと動作し
ない構成であれば、このような死角は必ず生じないた
め、この問題が解消される。
【0021】また、第1の発明の好ましい他の態様とし
ては、処理手段が、防犯機能が要求される防犯要求状態
では侵入検知モードに移行し、この侵入検知モードにお
いて光学式センサにより検出エリア内に物体が検出され
たことを条件として、防犯動作を指令する防犯信号を出
力するものでもよい。この態様であれば、挟み込み検知
機能と他の有用な検知機能(操作意思検知機能及び侵入
検知機能)が、共通の光学式センサを使用した簡素な構
成で効果的に実現できる。
【0022】なお、上述した第1の発明の検知装置を使
用した開閉体の制御装置の動作において、操作意思検知
によって開閉体の全開動作(全開までのオート動作)を
実行した後は、例えば次のような動作が行われる構成と
すればよい。まず、第1の態様としては、前記処理手段
からの動作信号に応じて開閉体を全開位置まで動作させ
た後、開閉体を全開位置で維持した状態で動作を完了す
る態様があり得る。この場合、操作意思検知の際の制御
処理が簡素化される利点がある。なおこの場合、全開位
置に維持された開閉体を使用者が全閉位置等に再度動作
させたい場合には、例えば通常の接触式のスイッチ操作
によって行えることはいうまでもない。次に、第2の態
様としては、前記処理手段からの動作信号に応じて開閉
体を全開位置まで動作させた後、光学式センサにより物
体が所定エリア内に検出されている限り開閉体を全開位
置で維持し、光学式センサにより物体が所定エリア内に
検出されない状態が規定時間以上継続したときには、直
前の位置或いは全閉位置まで開閉体を復帰させて動作を
完了する態様でもよい。この場合使用者は、所定エリア
内に手などを差し出すだけで、開閉体を全開位置に動作
させることができ、さらにその後、差し出した手を引き
戻すだけで、開閉体を直前の位置或いは全閉位置まで戻
すことができる。このため、例えば車両の窓に適用され
た場合、車両の運転者が料金所などで窓をあけてその後
窓を閉める操作が、視線を移すことなく、また自然な手
の動きによって、極めて楽に行える効果が得られる。次
に、第3の態様としては、前記処理手段からの動作信号
に応じて開閉体を全開位置まで動作させた後、光学式セ
ンサにより物体が所定エリア内に検出されない状態が第
1の規定時間以上継続したときには、直前の位置或いは
全閉位置まで開閉体を復帰させて動作を完了し、光学式
センサにより物体が所定エリア内に検出された状態が第
2の規定時間以上継続したときには、開閉体を全開位置
で維持した状態で動作を完了する態様がある。この場
合、上記第2の態様の効果に加えて、例えば差し出した
手を第2の規定時間以上そのまま維持することで、開閉
体を全開位置にその後も維持する操作もできることにな
り、使用者の利便性がさらに向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願の各発明を車両のパワ
ーウインド(以下、場合により単にPWという)に適用
した実施の形態例を、図面に基づいて説明する。 (第1形態例)まず、第1形態例を説明する。図1
(a)は、本例の検知装置の構成を示す図である。ま
た、図1(b)及び図1(c)は、検知装置のセンサヘ
ッドの設置位置や検出エリアの分布を説明する図であ
り、このうち図1(b)は車両の前席ドアを車室内側か
ら見た側面図である。また図1(c)は、図1(b)に
おいて符号Cで示す方向から前席ドアと検出エリアを見
た図である。また図2は、本例の検知装置の主な処理内
容を示すフローチャートである。本例の検知装置は、図
1(a)に示すように、反射型の光学式センサを構成す
る発光素子1(例えば、発光ダイオード;LED)及び
受光素子2(例えば、フォトダイオード;PD)と、受
光素子2に通電するための抵抗2aと、発光素子1を駆
動するドライブ回路3と、受光素子2の出力を増幅する
増幅器4と、増幅器4の出力信号のピークホールドを行
うピークホールド回路5と、ドライブ回路3やピークホ
ールド回路5を制御し、ピークホールド回路5の出力や
PW動作状態信号を読み取ってPW制御信号を出力する
判定器6と、受光信号入力判定のしきい値などを登録す
るための記憶装置7(例えば、半導体メモリ)とを備え
る。
【0024】ここで、発光素子1及び受光素子2を含む
センサヘッドは、図1(b)に示すように運転席窓9の
前方側(フロントピラーの下端近傍)に取り付けられた
センサユニット8内に設けられ、後方側に光軸を向けて
配置されている。そして図1(b)の如く、側面から見
て運転席窓9の全体に及ぶ検出エリアA1内にある物体
が、この光学式センサによって検出可能となっている。
ここで、検出エリアA1は、図1(c)に示すように車
両の窓ガラス10よりも車室内側近傍に分布している。
また、このような検出エリアA1は、例えば図11
(a),(b)に示すように、1個の発光素子1に1個
の光学レンズ1aを組み合わせて投光広がり角を窓幅に
合わせて広げたり、1個の受光素子2に1個の光学レン
ズ2aを組み合わせて受光広がり角を窓幅に合わせて広
げるだけで、容易に設定できる。なお、本形態例では侵
入検知を行わないので、検出エリアA1は必ずしも窓全
体に及ぶものでなくてもよく、側面から見て例えば窓9
の上部半分くらいの領域として設定されていてもよい。
【0025】また、ドライブ回路3、増幅器4、ピーク
ホールド回路5、判定器6、及び記憶装置7は、センサ
ユニット8内に設けられていてもよいし、他のユニット
(例えば、PW制御ユニット)内に設けられていてもよ
い。本形態例では、センサユニット8内に設けられてい
るとして説明する。なお、PW制御ユニット(図示省
略)は、一般的には運転席ドアの肘置き部等に設けら
れ、各座席の窓ガラスの開閉を操作する操作ノブなどの
操作面が表面に露出するようになっている。また図示省
略しているが、PW制御ユニット内には、PWのモータ
を駆動制御するためのリレーやマイクロコンピュータ
(以下、マイコンという)を含むPW制御回路が形成さ
れた基板が内蔵され、PW制御部20(図11(c)参
照)を構成している。ここで、PW制御回路は、上記操
作ノブの操作状態や後述するPW制御信号の状態に応じ
て、前記モータを正転又は逆転させて、各座席の窓ガラ
スを上昇(閉動)又は下降(開動)させるための回路で
あり、その回路構成は一般的なものでよいため、詳細説
明を省略する。そして上記判定器6は、例えばマイコン
を含む回路であり、上記PW制御回路におけるマイコン
と信号の授受を行って、本発明の処理手段として機能す
る。少なくとも図1(a)に示すように、PW動作状態
信号(窓ガラスが動作中か否かを示す信号)が上記PW
制御回路から判定器6に常時又は定期的に入力され、P
W制御信号が判定器6から上記PW制御回路に適宜出力
される。ここで、PW制御信号としては、例えば運転席
窓9について、挟み込み防止動作を指令する信号(挟み
込み防止信号)と、開閉体の動作(この場合、全開動
作)を指令する信号(動作信号)とがあり、後述する他
の形態例では、さらに防犯動作を指令する信号(防犯信
号)がありうる。
【0026】次に、判定器6の処理内容について、図2
により説明する。判定器6は、例えば図示省略した車両
のIGスイッチがオンになると稼働して、光学式センサ
による検出動作を実行する。即ち、ドライブ回路3を作
動させて発光素子1から検出エリアA1に光ビームを照
射し、その際のピークホールド回路5の出力を読み取っ
てしきい値と比較するという検出動作を、例えば周期的
に実行する。そして、しきい値を超える受光信号入力が
あると、図2に示す一連の処理(例えばサブルーチン)
を毎回実行する。まず、ステップS1で窓開け意思検出
モードか否かを判定する。具体的には、前述したPW動
作状態信号を読み取ってその時点で運転席窓9の窓ガラ
ス10が動作しているか否かを判定し、動作状態であれ
ば挟み込み検知モードに移行してステップS2に進み、
停止状態であれば窓開け意思検出モードに移行してステ
ップS4に進む。なお、窓開け意思検出モードは、窓の
全開動作を使用者が意図していることを検出するモード
であり、本願発明の操作意思検知モードの一態様であ
る。ステップS2では、挟み込み異物(挟み込まれる恐
れのある物体)が検知されたとして、次のステップS3
で挟み込み防止動作(窓ガラス10の動作停止又は反転
動作)を指令する信号(挟み込み防止信号)を出力し、
一連の処理を終了する(例えば、サブルーチン開始前の
ステップにリターンする)。なお、前述したPW制御回
路では、この挟み込み防止信号を受信すると、窓ガラス
10の動作方向が閉方向であることを確認した上で挟み
込み防止動作の制御を実行する。一方、ステップS4で
は、窓開け意思が検知されたとして、次のステップS5
で窓全開動作(窓ガラス10を全開位置まで動作させる
オート動作)を指令する信号(動作信号)を出力し、一
連の処理を終了する。なお、前述したPW制御回路で
は、この動作信号を受信すると、窓ガラス10を開方向
に動作させ、全開位置で停止させる制御を実行する。そ
して、前述の操作ノブの操作によって閉方向の動作が新
たに指令されない限り、この全開状態を維持する。
【0027】以上説明した第1形態例によれば、挟み込
み検知機能と窓開け意思検知機能が、共通の光学式セン
サを使用した簡素な構成で効果的に実現できる。具体的
には、挟み込み検知機能が従来どおり実現できるととも
に、例えば図1(b)に示すように、車両の運転者が運
転席窓9付近の検出エリアA1内に手Hを伸ばすだけ
で、停止している運転席窓9の窓ガラス10(開閉体)
を全開動作させることができるようになり、車両の走行
中でも前方から視線を外すことなく容易にウインド操作
(全開操作)が可能となる。しかも、共通の光学式セン
サによって、これら二つの機能(挟み込み検知機能及び
窓開け意思検知機能)が実現されるため、装置の簡素化
(コスト増や大型化の回避)が図れる。また本形態例で
は、光学式センサのセンサヘッドが、運転席窓9の前方
位置(フロントピラーの下端近傍)に後方側に向けて配
置されているから、車両のダッシュボード表面又はダッ
シュボード上の物体によって照射光が反射して誤検出が
生じる恐れが解消される。また、車両の前席窓は車両前
方側に向かって上下幅が狭くなる形状が一般的であるた
め、このようにセンサヘッドを配置する構成であると、
窓全体に及ぶ検出エリアを前述したように簡素な構成で
容易に設定できる利点もある。また本形態例では、検出
エリアA1が窓9の全体に及んでいるので、操作意思検
知の検知漏れがなくなり、例えば窓9の上部等に物体
(使用者の手Hなど)を差し出さなくても、操作意思を
容易かつ確実に伝えられる。また、検出エリアA1は、
窓9の内側(窓ガラス10よりも車室内側)に分布して
いるため、例えば車室外から窓開閉操作が可能となって
防犯性が低下するといった不利を解消できる。また本形
態例では、光学式センサによる操作意思検知によって
は、窓ガラス10を必ず開方向に動作させる構成である
ため、既述したような不具合現象の発生等の問題が確実
に回避される。
【0028】(第2形態例)次に、第2形態例を説明す
る。図3(a)は、本例の検知装置の構成を示す図であ
る。また、図3(b)及び図3(c)は、検知装置のセ
ンサヘッドの設置位置や検出エリアの分布を説明する図
である。また図4(a),(b)は、検出特性(受光信
号の波形としきい値の関係)を示す図である。また図5
は、本例の検知装置の主な処理内容を示すフローチャー
トである。図3(a)に示すように、本例の検知装置の
構成は、第1形態例(図1(a))に対して、バッファ
又は増幅器として機能する回路4aが追加されたもので
あり、他は第1形態例と同様である。なお、第1形態例
と同じ要素や処理ステップには同符号を付して重複する
説明をなるべく省略する(他の形態例も同様)。
【0029】回路4aは、判定器6によって切り替え制
御され、多段増幅器における一部増幅器、又はバッファ
として機能する。この場合判定器6は、窓開け意思検出
モード(PW動作状態信号によって窓ガラス10の停止
が判定されている状態)では、回路4aをバッファに切
り替えて受光信号系の増幅率(受光感度)を比較的低く
する。一方、窓開け意思検出モード以外の状態(挟み込
み検知モードを含む)では、回路4aを一部増幅器に切
り替えて受光信号系の増幅率(受光感度)を高めに設定
する。これにより、例えば図3(b)に示すように、窓
開け意思検出モードでの検出エリア(窓開け意思検出エ
リアA2)を、挟み込み検知モードでの検出エリア(挟
み込み検出エリアA1)よりも狭くすることができる。
なお、この場合の回路4aと判定器6は、本願発明の検
出エリア調整手段を構成している。また図4(a)は、
受光感度が高めに設定されている場合の検出特性であ
り、挟み込み検出エリアA1内の物体であれば、窓開け
意思検出エリアA2外であっても、受光信号のピーク値
がしきい値を超えて検出されることを示している。また
図4(b)は、受光感度が低めに切り替えられた場合の
検出特性を示しており、挟み込み検出エリアA1内の物
体であっても、窓開け意思検出エリアA2外であれば、
受光信号のピーク値がしきい値を下回って無視される
(検出されない)ことを示している。
【0030】次に、判定器6の処理内容について、図5
により説明する。判定器6は、例えばIGスイッチがオ
ンになると稼働して、受光感度が高めに設定された状態
での検出動作を、例えば周期的に実行する。そして、し
きい値を超える受光信号入力があると、図5に示す一連
の処理(例えばサブルーチン)を毎回実行する。まず、
ステップS1で窓開け意思検出モードか否かを判定し、
窓開け意思検出モード(停止状態)であればステップS
11に進む。ステップS11では、受光感度を低めに設
定し、次のステップS12では、発光素子1から再度投
光し検出動作を行う。そして、しきい値を超える受光信
号が入力された場合には、ステップS13を経てステッ
プS4,S5に進み、窓全開動作を指令する信号(動作
信号)を出力した後、ステップS14に進む。一方、し
きい値を超える受光信号が入力されなかった場合には、
ステップS13を経てステップS14に進み、受光感度
を高めに戻して一連の処理を終了する。
【0031】以上説明した第2形態例によれば、第1形
態例と同じ効果に加えて以下の効果が得られる。即ち、
窓開け意思検出モードでの検出エリアA2が光学式セン
サのセンサヘッド付近の狭い領域に限定されるため、空
間的な制限によって操作意思の誤検知の可能性が減る。
例えば、車両の搭乗者が車両のウインド付近(センサヘ
ッドから離れた位置)に意味無く手を伸ばしただけで、
窓ガラス10が不用意に動作してしまう不具合の可能性
が低減される。さらにこの場合には、図3(c)に示す
ように、運転席ハンドルの若干右前方に窓開け意思検出
エリアA2が位置することになるため、運転者がハンド
ルを持つ右腕を若干伸ばして窓側に差し出すという負担
感のない自然な動作で、窓ガラス10の全開動作を極め
て容易かつ快適に指令することができるという優れた効
果も得られる。
【0032】(第3形態例)次に、第3形態例を説明す
る。図6(a)に示すように、本例の検知装置の構成
は、判定器6がドライブ回路3に対してパワー選択信号
を出力し、発光素子1からの投光パワーを高又は低に切
り替えられる構成としたものであり、他は第1形態例と
同様である。このような構成によっても、図4(a),
(b)に示した第2形態例と同様の検出特性が得られ、
第2形態例と同様の処理により第2形態例と同様の効果
が得られる。なおこの場合には、判定器6とドライブ回
路3が、本願発明の検出エリア調整手段を構成してい
る。
【0033】(第4形態例)次に、第4形態例を説明す
る。図6(b)に示すように、本例の検知装置では、ピ
ークホールド回路5が削除されており、他は第1形態例
と同様である。そして判定器6は、例えばIGスイッチ
がオンになると稼働して、図7に示す一連の処理を例え
ば周期的に繰り返し実行する。以下、この図7の処理に
ついて説明する。まず、ステップS1で窓ガラス10が
停止状態か否か(窓開け意思検出モードか否か)を判定
し、動作状態であれば挟み込み検知モードに移行してス
テップS21に進み、停止状態(窓開け意思検出モー
ド)であればステップS23に進む。ステップS21で
は、発光素子1から投光して検出動作を実行し、受光信
号(この場合、増幅器4の出力)を読み取って、ステッ
プS22でその受光信号が規定のしきい値を超えたか否
か判定する。そして、しきい値を超える受光信号入力が
あれば、ステップS2,S3に進んで挟み込み防止信号
を出力して1シーケンスの処理を終了し、しきい値を超
える受光信号入力がなければ、PW制御信号(動作信
号)を出力しないで1シーケンスの処理を終了する。
【0034】一方、次のステップS23では、発光素子
1から投光して検出動作を開始し、即座に次のステップ
S24でカウンタの計時動作を開始する。次いで、カウ
ンタの計時動作を継続しつつ(ステップS25)、ステ
ップS26で受光信号が規定のしきい値を超えたか否か
判定する。そして、しきい値を超える受光信号入力があ
れば、ステップS27に進んでカウンタの計時動作をス
トップし、次のステップS28でカウンタの計時結果
(発光から受光までの時間)から検出物体までの距離を
演算する。次いでステップS29で、演算した距離が前
述の窓開け意思検出エリアA2(図3(b))内の距離
であるか否か判定し、エリアA2内であれば、ステップ
S4,S5に進んで窓全開動作を指令するPW制御信号
(動作信号)を出力し、1シーケンスの処理を終了す
る。なお、演算した距離がエリアA2内でなければ、P
W制御信号を出力しないで1シーケンスの処理を終了す
る。一方、ステップS26の判定でしきい値を超える受
光信号入力がなければ、ステップS30に進んでカウン
タの計時値が規定の最大値に到達したか否か判定し、規
定の最大値に到達していれば検出エリアA1内に物体が
存在しないと判定できるので、ステップS31でカウン
タの値をクリアして1シーケンスの処理を終了する。な
お、ステップS30においてカウンタの計時値が規定の
最大値に到達していなければ、ステップS25に戻って
受光信号の読み取り動作及びカウンタの計時動作を継続
し、ステップS26の判定を繰り返し実行する。以上説
明した第4形態例によっても、窓開け意思検出モードで
の実質的な検出エリアがセンサヘッド付近の狭い領域
(エリアA2)に限定されるため、第2形態例と同じ効
果が得られる。
【0035】(第5形態例)次に、第5形態例を説明す
る。図8(a)は、本例の検知装置のセンサヘッドの設
置位置や検出エリアの分割状態を説明する図である。図
8(a)に示すように、本例の操作意思検知モードでの
検出エリアA2は、開閉体の閉側の領域aと、開閉体の
開側の領域bとに2分割されている。そして、本例の検
知装置では、投光部又は受光部の広がり角度が狭いまま
とされ、投光部又は受光部の光軸方向を検出エリアA2
全体を網羅するように上下に変化させるスキャン機構
(図示省略)が設けられ、これを判定器6が制御して検
出時にスキャン動作が実行される。また判定器6では、
例えば一般的なレーザレーダ装置などと原理的に同様の
処理によって、物体が所定エリア内に存在すること及び
その物体が存在する方位が把握され、この方位に基づい
て、操作意思検知モードで検出した物体が閉側の領域a
にあるのか、或いは開側の領域bにあるのかが判定され
るようになっている。そして判定器6は、操作意思検知
モードにおいて、検出された物体が閉側の領域a内にあ
ると判定すると、窓ガラス10の例えば閉方向への動作
(マニュアル動作又は全閉までのオート動作)を指令す
る信号をPW制御信号として出力し、検出された物体が
開側の領域b内にあると判定すると、窓ガラス10の例
えば開方向への動作(マニュアル動作又は全開までのオ
ート動作)を指令するPW制御信号を出力する。なお、
このような判定器6の制御処理は、例えば図5の一連の
処理におけるステップS12,S13,S4,S5の代
わりに実行すればよい(フローチャートの図示は省略す
る)。またこの場合には、上記スキャン機構と判定器6
が、本願発明の位置判定手段を構成している。
【0036】以上説明した第5形態例によれば、第2形
態例と同じ効果に加えて次のような利点がある。即ちこ
の場合、使用者(例えば、車両の運転者)が、窓ガラス
10の停止状態(操作意思検知モード)において、閉側
の領域aに例えば手Hを差し出せば、窓ガラス10の例
えば閉方向への動作が実現され、逆に開側の領域bに手
Hを差し出せば、窓ガラス10の例えば開方向への動作
が実現される。このため、使用者は非接触の操作によっ
て閉方向又は開方向の任意の方向へ窓ガラス10を容易
に動作させることができる。
【0037】(第6形態例)次に、第6形態例を説明す
る。図8(b)は、本例の検知装置のセンサヘッドの設
置位置や検出エリアの分割状態を説明する図である。図
8(b)に示すように、本例の操作意思検知モードでの
検出エリアA2は、窓ガラス10の開閉方向(この場
合、略上下方向)に複数の領域a〜fに分割されてお
り、各領域には窓ガラス10の動作態様がそれぞれ設定
されている。例えば、領域aには全閉までのオート動作
が、領域b,cには閉方向へのマニュアル動作が、領域
d,eには開方向へのマニュアル動作が、領域fには全
開までのオート動作が割り当てられている。或いは、各
領域には各領域の位置までのオート動作が設定されてい
てもよい。そして、本例の検知装置でも、第5形態例と
同様のスキャン機構が設けられ、これを判定器6が制御
して検出時にスキャン動作が実行され、操作意思検知モ
ードで検出した物体が何れの領域にあるのかが判定され
るようになっている。そして判定器6は、判定された領
域に対して設定された動作態様で窓ガラス10を動作さ
せる信号をPW制御信号として出力する。
【0038】以上説明した第6形態例によれば、第2形
態例と同じ効果に加えて次のような利点がある。即ちこ
の場合、使用者(例えば、車両の運転者)が、ウインド
停止状態(操作意思検知モード)において、複数の領域
a〜fの何れかに例えば手Hを差し出せば、その領域に
対して設定された動作態様での開閉体の動作が実現され
る。このため、使用者は非接触の操作によって何れか任
意の態様(例えば、全開までのオート動作、開方向への
マニュアル動作、閉方向へのマニュアル動作、或いは全
閉までのオート動作)で窓ガラス10を容易に動作させ
ることができる。なお、各領域a〜fの位置までのオー
ト動作が設定されている場合には、複数の領域a〜fの
何れかに例えば手Hを差し出せば、その領域の位置まで
の窓ガラス10の動作が実現される。即ち、窓ガラス1
0が動作する位置は、使用者が例えば手Hなどを差し出
した領域に対応するため、窓ガラス10が動作する位置
が分かり易く、使用者が意図する位置まで窓ガラス10
を動作させて停止させる操作が直感的で容易になる。
【0039】(第7形態例)次に、第7形態例を説明す
る。図9は、本例の検知装置の主な処理内容を示すフロ
ーチャートである。本形態例は、第1形態例における処
理内容(図2)にステップS40〜S45を追加したも
のであり、他は第1形態例と同様である。以下、追加部
分を説明する。この場合、ステップS5で窓全開動作を
指令した後、まずステップS40でタイマの計時動作を
開始する。次いでステップS41で、発光素子1から投
光して検出動作を開始し、次のステップS42で受光信
号が規定のしきい値を超えたか否か判定する。そして、
しきい値を超える受光信号入力があれば、ステップS4
3に進んでタイマをクリアし(即ち、計時値をゼロにし
て計時動作を再開し)、しきい値を超える受光信号入力
がなければ、ステップS44に進む。そしてステップS
44では、タイマの計時値が第1規定時間(例えば、3
〜10秒程度)を超えたか否か判定し、超えていればス
テップS45に進み、超えていなければステップS41
に戻って処理を繰り返す。次にステップS45では、窓
位置復帰動作を指令するPW制御信号を出力し、1シー
ケンスの処理を終了する。なお、前述したPW制御回路
では、この窓位置復帰動作を指令するPW制御信号を受
信すると、窓ガラス10を全開動作直前の位置(ステッ
プS5で出力された指令により全開動作が実行される直
前の位置)、或いは全閉位置に動作させ、全開動作直前
の位置或いは全閉位置で停止させる制御を実行する。そ
して、前述の操作ノブの操作或いは検知装置の操作意思
検知によって新たな動作指令がなされない限り、この状
態を維持する。
【0040】以上説明した第7形態例によれば、操作意
思検知によって窓ガラス10が全開位置まで動作する
と、その後、使用者の手Hなどの物体が所定エリア内に
検出されている限り窓ガラス10は全開位置で維持さ
れ、物体が所定エリア内に検出されない状態が第1規定
時間以上継続したときには、直前の位置或いは全閉位置
まで窓ガラス10が自動的に動作して一連の動作が完了
する。このため、使用者は所定エリア内に手Hなどを差
し出すだけで、窓ガラス10を全開位置に動作させるこ
とができ、さらにその後、差し出した手Hを引き戻すだ
けで、窓ガラス10を直前の位置或いは全閉位置まで戻
すことができる。このため、例えば車両の運転者が料金
所などで窓9をあけてその後窓9を閉める操作が、視線
を移すことなく、また自然な手の動きによって、極めて
楽に行えるという特有の効果が得られる。
【0041】(第8形態例)次に、第8形態例を説明す
る。図10は、本例の検知装置の主な処理内容を示すフ
ローチャートである。本形態例は、第1形態例における
処理内容(図2)にステップS50〜S60を追加した
ものであり、他は第1形態例と同様である。以下、追加
部分を説明する。この場合、ステップS5で窓全開動作
を指令した後、まずステップS50でタイマの値をクリ
アし、フラグflgの値を「1」に初期設定する。次に、
ステップS51でタイマの計時動作を開始する。次いで
ステップS52で、発光素子1から投光して検出動作を
開始し、次のステップS53で受光信号が規定のしきい
値を超えたか否か判定する。そして、しきい値を超える
受光信号入力があれば、ステップS57に進み、しきい
値を超える受光信号入力がなければ、ステップS54に
進む。次にステップS54では、フラグflgの値が
「0」か否か判定し、「0」ならばステップS55に進
み、「0」でないならステップS60に進む。そしてス
テップS55では、タイマの計時値が第1規定時間(例
えば、3〜10秒程度)を超えたか否か判定し、超えて
いればステップS56に進んで窓位置復帰動作を指令す
るPW制御信号を出力し、1シーケンスの処理を終了す
る。また、超えていなければステップS52に戻って処
理を繰り返す。なお、ステップS60では、タイマをク
リアして計時動作を再開するとともに、フラグflgの値
を「0」に更新してステップS52に戻る。一方、ステ
ップS57では、フラグflgの値が「1」か否か判定
し、「1」ならばステップS58に進み、「1」でない
ならステップS59に進む。そしてステップS58で
は、タイマの計時値が第2規定時間(例えば、5〜20
秒程度)を超えたか否か判定し、超えていれば窓位置復
帰動作を指令するPW制御信号を出力しないで1シーケ
ンスの処理を終了する。また、超えていなければステッ
プS52に戻って処理を繰り返す。なお、ステップS5
9では、タイマをクリアして計時動作を再開するととも
に、フラグflgの値を「1」に更新してステップS52
に戻る。
【0042】以上説明した第8形態例であると、第7形
態例の効果に加えて、例えば差し出した手Hを第2規定
時間以上そのまま維持することで、窓ガラス10を全開
位置にその後も維持する操作もできることになり、使用
者の利便性がさらに向上する。なお、図10に示す処理
におけるフラグflgの値は、物体が所定エリアに検出さ
れている限り「1」となり、物体が所定エリアに検出さ
れなくなると「0」に維持される。このため、例えば使
用者が全開動作後の操作を迷ったりして短時間で手を出
したり戻りたりしたときには、このフラグflgの値がそ
の都度変化して、各規定時間を超える前であればステッ
プS54又はS57の分岐処理でステップS60又はS
59に進み、タイマの計時動作が最初からやり直しにな
る。したがってこのような場合は、全開動作後に窓位置
復帰動作を実行するか否かが、その分だけいつまでも猶
予されることになり、安全性や快適性が確保される。
【0043】(第9形態例)次に、本願第2の発明に対
応する第9形態例を説明する。図11(a),(b)
は、投光部や受光部の構成を説明する図であり、図11
(c)は本例の検知装置を含むシステム構成を示す図で
ある。図11(c)に示すように、本例では、車両のI
Gスイッチのオンオフ状態を示す信号(IG ON,O
FF信号)がセンサユニット内の判定器6に入力され、
また判定器6からは防犯動作を指令する侵入信号(本願
発明の防犯信号に相当)を出力可能となっている。な
お、出力された侵入信号は、この場合車両に設けられた
車両侵入伝達装置21に入力され、車両侵入伝達装置2
1がこの侵入信号を受けて防犯動作(警報音の出力、侵
入を報知する信号の外部への送信など)を実現する処理
を実行する構成となっている。また防犯動作は、侵入検
知がいったんなされると、図示省略したリセットスイッ
チ(例えば車両侵入伝達装置21に設けられたもの)が
操作されない限り、継続的に実行されることが望まし
い。また図11(c)では、検出エリアA1が窓全体を
カバーする態様を例示しているが、ドア全体をカバーす
る態様でもよい。
【0044】次に、本例における判定器6の処理内容に
ついて、図12により説明する。判定器6は、例えば車
両のバッテリを電源とする適正な電力が供給されると稼
働して、図12に示す一連の処理を例えば周期的に実行
する。まず、ステップS61でIG ON,OFF信号
を読み取り、その時点でIGスイッチがオン状態になっ
ているか否かを判定する。そして、オフ状態ならば防犯
要求状態であるとして侵入検知モードに移行し、ステッ
プS62に進む。また、オン状態ならばステップS66
に進む。そして、ステップS62では、発光素子1から
投光して検出エリアA1に対する検出動作を開始し、次
のステップS63で受光信号が規定のしきい値を超えた
か否か判定する。しきい値を超える受光信号入力があれ
ば、ステップS64に進み、同受光信号入力がなけれ
ば、1シーケンスの処理を終了する。次にステップS6
4では、侵入検出がなされたとして、ステップS65で
侵入信号を車両侵入伝達装置21に対して出力する。
【0045】一方、ステップS66では、挟み込み検知
モードの判定を行う。即ち、窓ガラス10が動作中が否
か判定し、動作中であれば挟み込み検知モードに移行し
てステップS67に進み、そうでなければ1シーケンス
の処理を終了する(この場合、操作意思検知は行わな
い)。そして、ステップS67では、検出エリアA1に
対する検出動作を実行し、次のステップS68で受光信
号が規定のしきい値を超えたか否か判定する。しきい値
を超える受光信号入力があれば、ステップS2,S3に
進み、挟み込み異物が検知されたとして、挟み込み防止
動作を指令するPW制御信号(挟み込み防止信号)を出
力し、同受光信号入力がなければ、ステップS66に戻
って処理を繰り返す。なお、ステップS65,S3を減
ると1シーケンスの処理を終了する。
【0046】以上説明した第9形態例によれば、挟み込
み検知機能と他の有用な検知機能(侵入検知機能)が、
共通の光学式センサを使用した簡素な構成で効果的に実
現できる。具体的には、挟み込み検知機能が従来どおり
実現できるとともに、車両の窓ガラス10をこじ開けた
り、破損させることによる侵入を検知できる。この場
合、検出エリアA1が窓9の全体に及んでいる(例えば
窓9の上部等に限定されていない)ため、侵入検知にお
ける検知漏れがなくなり、防犯装置としての信頼性を高
められる利点が得られる。しかも、共通の光学式センサ
によって、これら二つの機能(挟み込み検知機能及び侵
入検知機能)が実現されるため、装置の簡素化(コスト
増や大型化の回避)が図れる。
【0047】(第10形態例)次に、第9形態例の変形
である第10形態例を説明する。図11(c)に鎖線で
示すように、本例では、使用者が操作する図示省略した
操作手段(例えば、車両に別途設けられたスイッチ)が
オンしているか否かを示すセキュリティ信号(センサO
N,OFF信号とも呼ぶ)が判定器6に入力されるよう
になっており、判定器6は、上記セキュリティ信号が入
力されていることを必要条件として、防犯要求状態が成
立していると判定する。次に図13は、本例の検知装置
の主な処理内容を示すフローチャートである。これは、
第9形態例における処理内容(図12)にステップS6
1aを追加したものである。ステップS61aでは、セ
ンサON,OFF信号を読み取り、前記操作手段が操作
されているか否か(即ち、前記セキュリティ信号がON
か否か)を判定し、操作されている場合にはステップS
62に進んで侵入検知を行い、操作されていない場合に
は防犯要求状態が成立していないとして、侵入検知を実
施しないで処理を終了する。本形態例にすれば、IGス
イッチをオフした場合でも、使用者の都合で車両の侵入
検知が働かないように設定することができて便利であ
る。
【0048】(第11形態例)次に、第10形態例の変
形である第11形態例を説明する。図11(c)に鎖線
で示すように、本例では、図示省略したドアの施錠装置
が施錠状態にあるか否かを示すドアロック信号(ドアロ
ックON,OFF信号とも呼ぶ)が判定器6にさらに入
力されるようになっており、判定器6は、上記ドアロッ
ク信号が入力されていることを必要条件として、防犯要
求状態が成立していると判定する。但し本形態例では、
前述のセキュリティ信号(センサON,OFF信号)が
ONになっていると、それだけで防犯要求状態が成立し
ていると判定する。即ち本形態例では、前述のセキュリ
ティ信号(センサON,OFF信号)がOFFでも、I
G ON,OFF信号がOFFで、かつドアロック信号
がONになっていると、防犯要求状態が成立していると
判定し、また、セキュリティ信号がONになっている
と、IG ON,OFF信号やドアロック信号の状態に
無関係に、防犯要求状態が成立していると判定する。
【0049】次に図14は、本例の検知装置の主な処理
内容を示すフローチャートである。これは、第9形態例
における処理内容(図12)にステップS61a及びS
61bを追加したものである。処理が開始されると、ま
ずステップS61aで、前記セキュリティ信号がONか
否かを判定し、ONの場合にはステップS62に進んで
侵入検知を行い、ONでない場合にはステップS61に
進む。次いでステップS61では、IG ON,OFF
信号がONか否かを判定する。そして、OFFならばス
テップS61bに進み、ONならばステップS66に進
む。次にステップS61bでは、ドアロックON,OF
F信号を読み取り、ドアの施錠装置が施錠状態にあるか
否か判定し、施錠状態の場合にはステップS62に進ん
で侵入検知を行い、施錠されていない場合には防犯要求
状態が成立していないとして、侵入検知を実施しないで
ステップS61aに戻る(或いは、1シーケンスの処理
を終了して、次回の実行タイミングに新たにステップS
61aから処理を再開してもよい)。
【0050】本形態例によれば、セキュリティ信号がO
FFでも、IG ON,OFF信号がOFFで、かつド
アロック信号がONになっていると、防犯要求状態が成
立して侵入検知が働く。また、セキュリティ信号がON
になっていると、IG ON,OFF信号やドアロック
信号の状態に無関係に、防犯要求状態が成立して侵入検
知が働く。このため、ユーザが前述の操作手段をいちい
ち操作してセキュリティ信号をONになくても、或いは
ユーザが前述の操作手段の操作を忘れたとしても、侵入
検知を働かせるべき状態(IGがOFFでドアロックが
ONの状態)で自動的かつ確実に侵入検知が働く利点が
ある。また、ユーザが前述の操作手段を操作してセキュ
リティ信号をONにすれば、他の信号の状態にかかわら
ず必ず侵入検知が働くので、ユーザの意思を確実に反映
した高い防犯性が確保できるとともに、ユーザが前述の
操作手段を操作したのに侵入検知が働かず不信感を抱く
といった不具合が解消される効果がある。
【0051】なお、本発明は以上説明した各形態例の態
様に限られない。例えば、図15に示すような処理内容
として、挟み込み検知と操作意思検知と侵入検知が可能
な構成とすることもできる。この態様であれば、挟み込
み検知機能と他の有用な検知機能(操作意思検知機能及
び侵入検知機能)が、共通の光学式センサを使用した簡
素な構成で効果的に実現できる。また、前述の第1形態
例等では、操作意思検知がなされた場合に、ウインドを
全開動作(全開までのオート動作)させるようにしてい
るが、操作意思検知がなされている限りにおいて(即
ち、動作信号が継続的に出力されている限りにおいて)
ウインドを開方向に動作させる態様(いわゆる通常のマ
ニュアル操作と同様のもの)でもよい。この場合、使用
者が所定エリアに手などを差し出している限り、開方向
の動作が継続され、使用者が手などを引き戻せば、即座
に開方向の動作が停止するため、任意の位置で停止させ
る操作が可能である。また、光学式センサとして反射型
のものを使用しているが、物体から発せられる赤外線を
受光するタイプ(投光部を有しないもの)を使用しても
よい。この場合、発光素子を含めた投光部が不要にな
り、そのための制御処理(例えば、図5におけるステッ
プS12など)も不要になる。また、記述した判定器6
の処理は、その一部又は全部をPW制御部20内のPW
制御回路において行うようにしてもよい。
【0052】また、前述の第1形態例等では、開閉体
(窓ガラス10)が動作状態であれば、動作方向に無関
係に挟み込み検知モードに移行する処理内容となってい
るが、開閉体が閉方向に動作しているときだけ挟み込み
検知モードに移行する態様としてもよい。通常、開方向
への動作において挟み込みは生じないからである。ま
た、前述の第1形態例等では、基本的に1回の検出動作
で所定エリアに物体が検出されると(即ち、規定の受光
入力があると)、即座に操作意思が検知されたとして所
定の動作(例えば、全開動作や分割領域までのオート動
作など)を実行してしまうが、物体が所定エリア内に規
定の検出時間(例えば、0.5〜3秒程度)以上検出さ
れ続けたときにのみ、動作信号が出力されて全開動作等
が実行される構成としてもよい。或いは、物体が所定エ
リア内に規定の検出時間(例えば、0.5〜3秒程度)
以上検出され続け、その後、所定エリア内に規定の非検
出時間(例えば、0.5〜3秒程度)以上検出されなか
ったときにのみ、開閉体の動作が実行される構成として
もよい。この場合、課題を解決するための手段の欄で記
述したように、前述した不具合現象が回避されるなど実
用上の各種利点がある。また、前述した各種形態例で
は、車両の運転席窓に本発明の検知装置を適用した場合
を想定して説明したが、運転席以外のウインドにも適用
できるし、車両のウインド以外の開閉体にも適用可能で
あることはいうまでもない。また、本願発明の挟み込み
検知は、モータの負荷や速度等に基づく従来の挟み込み
判定と併用することもできる。
【0053】
【発明の効果】本願各発明の開閉体制御用検知装置によ
れば、挟み込み検知機能と他の有用な検知機能(操作意
思検知機能又は/及び侵入検知機能)が、共通の光学式
センサを使用した簡素な構成で効果的に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】検知装置(第1形態例)の構成等を示す図であ
る。
【図2】検知装置(第1形態例)の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図3】検知装置(第2形態例)の構成等を示す図であ
る。
【図4】検知装置(第2形態例)の検出特性を示す図で
ある。
【図5】検知装置(第2形態例)の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図6】検知装置(第3,際4形態例)の構成を示す図
である。
【図7】検知装置(第4形態例)の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図8】検知装置(第5,際6形態例)の検出エリアの
分割を示す図である。
【図9】検知装置(第7形態例)の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図10】検知装置(第8形態例)の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図11】検知装置(第9形態例)の構成等を示す図で
ある。
【図12】検知装置(第9形態例)の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図13】検知装置(第10形態例)の処理内容を示す
フローチャートである。
【図14】検知装置(第11形態例)の処理内容を示す
フローチャートである。
【図15】検知装置(その他の形態例)の処理内容を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 発光素子(光学式センサ) 2 受光素子(光学式センサ) 6 判定器(処理手段、検出エリア調整手段、距離判定
手段、位置判定手段) 8 センサユニット(センサヘッド)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B60R 25/10 621 G01V 9/04 J Fターム(参考) 2E052 AA09 BA06 CA06 EA14 EB01 GA06 GB06 GC06 GD09 HA01 KA01 3D127 AA02 BB01 CB05 CC05 DF03 DF35 FF06 FF12 5C084 AA02 AA07 BB33 CC25 DD31 EE06 GG18

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉体に挟み込まれる可能性のある領域
    を含む所定の検出エリアにある物体を検出可能な光学式
    センサと、 少なくとも開閉体が閉方向に動作している動作状態では
    挟み込み検知モードに移行し、この挟み込み検知モード
    において前記光学式センサにより前記検出エリア内に物
    体が検出されたことを条件として、異物の挟み込み防止
    動作を指令する挟み込み防止信号を出力し、少なくとも
    開閉体が停止している停止状態では操作意思検知モード
    に移行し、この操作意思検知モードにおいて前記光学式
    センサにより前記検出エリア内に物体が検出されたこと
    を条件として、開閉体の動作を指令する動作信号を出力
    する処理手段とを備えたことを特徴とする開閉体制御用
    検知装置。
  2. 【請求項2】 前記検出エリアは、開閉体が開閉する開
    口部の全体に及んでいることを特徴とする請求項1記載
    の開閉体制御用検知装置。
  3. 【請求項3】 前記検出エリアは、開閉体が開閉する開
    口部の内側に分布していることを特徴とする請求項1又
    は2記載の開閉体制御用検知装置。
  4. 【請求項4】 前記光学式センサの受光感度又は/及び
    投光パワーを各モード毎に異ならせることによって、前
    記操作意思検知モードでの検出エリアを前記挟み込み検
    知モードよりも狭くする検出エリア調整手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の開閉体
    制御用検知装置。
  5. 【請求項5】 前記光学式センサの検出出力に基づい
    て、前記光学式センサのセンサヘッドから検出された物
    体までの距離を判定する距離判定手段を備え、 前記処理手段は、前記操作意思検知モードにおいて、前
    記光学式センサにより物体が検出され、さらに、検出さ
    れた物体が前記検出エリアよりも前記センサヘッドに向
    かって狭いエリア内にあると前記距離判定手段により判
    定されたことを条件として、前記動作信号を出力するこ
    とことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の開
    閉体制御用検知装置。
  6. 【請求項6】 前記処理手段は、前記操作意思検知モー
    ドにおいて前記光学式センサにより物体が所定エリア内
    に規定の検出時間以上検出され続けたときにのみ、前記
    動作信号を出力することを特徴とする請求項1乃至5の
    何れかに記載の開閉体制御用検知装置。
  7. 【請求項7】 前記処理手段は、前記操作意思検知モー
    ドにおいて前記光学式センサにより物体が所定エリア内
    に規定の検出時間以上検出され続け、その後、所定エリ
    ア内に規定の非検出時間以上検出されなかったときにの
    み、前記動作信号を出力することを特徴とする請求項1
    乃至5の何れかに記載の開閉体制御用検知装置。
  8. 【請求項8】 前記処理手段は、防犯機能が要求される
    防犯要求状態では侵入検知モードに移行し、この侵入検
    知モードにおいて前記光学式センサにより物体が検出さ
    れたことを条件として、防犯動作を指令する防犯信号を
    出力することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記
    載の開閉体制御用検知装置。
  9. 【請求項9】 前記動作信号は、開閉体の開方向への動
    作を指令する信号であることを特徴とする請求項1乃至
    8の何れかに記載の開閉体制御用検知装置。
  10. 【請求項10】 前記動作信号は、開閉体の全開動作を
    指令する信号であることを特徴とする請求項1乃至8の
    何れかに記載の開閉体制御用検知装置。
  11. 【請求項11】 前記操作意思検知モードでの検出エリ
    アは、開閉体の閉側の領域と、開閉体の開側の領域とに
    2分割されており、 前記光学式センサの検出出力に基づいて、検出された物
    体が前記二つの領域の何れにあるかを判定する位置判定
    手段を備え、 前記処理手段は、前記操作意思検知モードにおいて、前
    記光学式センサにより物体が検出され、さらに、検出さ
    れた物体が前記閉側の領域内にあると前記位置判定手段
    により判定された場合に、開閉体の一方向への動作を指
    令する信号を前記動作信号として出力し、前記光学式セ
    ンサにより物体が検出され、さらに、検出された物体が
    前記開側の領域内にあると前記位置判定手段により判定
    された場合に、開閉体の他方向への動作を指令する信号
    を前記動作信号として出力することを特徴とする請求項
    1乃至8の何れかに記載の開閉体制御用検知装置。
  12. 【請求項12】 前記操作意思検知モードでの検出エリ
    アは、開閉体の開閉方向に複数の領域に分割されてお
    り、 前記複数の領域には、開閉体の動作態様がそれぞれ設定
    され、 前記光学式センサの検出出力に基づいて、検出された物
    体が前記複数の領域の何れにあるかを判定する位置判定
    手段を備え、 前記処理手段は、前記操作意思検知モードにおいて、前
    記光学式センサにより前記検出エリア内に物体が検出さ
    れた場合、前記位置判定手段により判定された領域に対
    して設定された動作態様で開閉体を動作させる信号を前
    記動作信号として出力することを特徴とする請求項1乃
    至8の何れかに記載の開閉体制御用検知装置。
  13. 【請求項13】 前記操作意思検知モードでの検出エリ
    アは、開閉体の開閉方向に複数の領域に分割されてお
    り、 前記光学式センサの検出出力に基づいて、検出された物
    体が前記複数の領域の何れにあるかを判定する位置判定
    手段を備え、 前記処理手段は、前記操作意思検知モードにおいて、前
    記光学式センサにより前記検出エリア内に物体が検出さ
    れた場合、前記位置判定手段により判定された領域の位
    置まで開閉体を動作させる信号を前記動作信号として出
    力することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載
    の開閉体制御用検知装置。
  14. 【請求項14】 開閉体に挟み込まれる可能性のある領
    域を含む所定の検出エリアにある物体を検出可能な光学
    式センサと、 少なくとも開閉体が閉方向に動作している動作状態では
    挟み込み検知モードに移行し、この挟み込み検知モード
    において前記光学式センサにより前記検出エリア内に物
    体が検出されたことを条件として、異物の挟み込み防止
    動作を指令する挟み込み防止信号を出力し、防犯機能が
    要求される防犯要求状態では侵入検知モードに移行し、
    この侵入検知モードにおいて前記光学式センサにより前
    記検出エリア内に物体が検出されたことを条件として、
    防犯動作を指令する防犯信号を出力する処理手段とを備
    え、 前記検出エリアは、開閉体が開閉する開口部全体に及ん
    でいることを特徴とする開閉体制御用検知装置。
  15. 【請求項15】 前記開閉体は車両における前席窓の窓
    部材であり、前記光学式センサのセンサヘッドは、前記
    前席窓の前方位置に後方側に向けて配置されることを特
    徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の開閉体制御
    用検知装置。
  16. 【請求項16】 請求項10記載の開閉体制御用検知装
    置を備え、 前記処理手段から動作信号が出力されると、開閉体を全
    開位置まで動作させた後、開閉体を全開位置で維持した
    状態で動作を完了することを特徴とする開閉体制御装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項10記載の開閉体制御用検知装
    置を備え、 前記処理手段から動作信号が出力されると、開閉体を全
    開位置まで動作させた後、前記光学式センサにより物体
    が所定エリア内に検出されている限り開閉体を全開位置
    で維持し、前記光学式センサにより物体が所定エリア内
    に検出されない状態が規定時間以上継続したときには、
    直前の位置或いは全閉位置まで開閉体を復帰させて動作
    を完了することを特徴とする開閉体制御装置。
  18. 【請求項18】 請求項10記載の開閉体制御用検知装
    置を備え、 前記処理手段から動作信号が出力されると、開閉体を全
    開位置まで動作させた後、前記光学式センサにより物体
    が所定エリア内に検出されない状態が第1の規定時間以
    上継続したときには、直前の位置或いは全閉位置まで開
    閉体を復帰させて動作を完了し、前記光学式センサによ
    り物体が所定エリア内に検出された状態が第2の規定時
    間以上継続したときには、開閉体を全開位置で維持した
    状態で動作を完了することを特徴とする開閉体制御装
    置。
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