JP2010131989A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体の感光ムラを補正して画質を向上させることができるとともに、画像形成動作の即応性を高めることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、感光ドラム130の回転変速中、感光ドラム130の回転基準位置信号122を基に、減速ギア137に設けられたギアフォトセンサ138のギアフォトセンサ出力信号144のパルス数を計測して、感光ドラム130のおおよその副走査位置を特定する。そして、画像形成装置は、感光ドラム130の速度安定後、この特定された副走査位置からの時間計測に基づき、適正なアドレスを演算し、テーブルメモリ160から副走査方向および主走査方向の感光ムラ補正用データを取得し、感光ムラ補正を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光体を回転させながら感光体に照射される光を走査して感光体に画像を形成する画像形成装置に関する。
近年、電子写真プリンタの高性能化が進み、印刷の即時応答性の向上、印刷速度の向上および印刷画質の向上と、低コストとを並立させる技術が開発されてきている。
応答性を評価する指標として、ユーザによる印刷の指示から画像が形成された1枚目の記録媒体の出力が完了するまでの時間であるFPOT(First Print Out Time)やFCOT(First Copy Out Time)がある。このFPOT、FCOTが数秒以下であることが望まれる。
ところで、電子写真プリンタの感光ドラムの感光層の厚さ(以下、膜厚)は、製造精度の限界により均一にならない。また、感光ドラムは画像形成中に記録媒体、中間転写体、またはクリーニング部材と接触するため、感光ドラムの表面が削れる。このとき、感光ドラム表面の各位置において削れ量が異なる。これも感光ドラムの膜厚が不均一になる一つの要因である。このような感光ドラムを帯電、露光した場合、感光ドラム表面の電位特性が均一にならない。そのため出力画像に濃度のむらが生じてしまう。そこで、感光ドラム表面の電位特性が不均一であることによる画像濃度のむらを補正し画質の向上を図るために、感光ドラム表面の電位特性のばらつきを補正する技術がある。その技術として特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4に示すものが知られている。これらの従来技術は、露光手段が感光ドラム上を露光するときに、露光する位置に応じてレーザ露光量を調整することで感光ドラムの感光ムラを補正する技術である。これにより、印刷画質の向上、それによる許容ムラレベルの向上、およびムラが許容される高耐久長寿命な感光ドラムの製造の低コスト化が可能となってきている。
図6は、感光ドラム表面の電位特性のばらつきを補正して画像形成を行う画像形成装置における光書込部の構成を概略的に示す図である。この画像形成装置は、1感光ドラム4ビームレーザ同時走査型の電子写真方式におけるプリンタである。説明を簡単にするため、図6においては、一般の電子写真プロセスに伴う構成である、帯電、現像、転写、定着等の、紙媒体に画像を形成する部分の構成は省略されている。
図6に示す画像形成装置は、マルチビームレーザ光書込部1100、システム制御部1140、画像データ処理部1150、感光ドラム1130等を有する。システム制御部1140は、装置全体を制御するものであり、CPU、ROM、RAM、機器を制御するユーザインターフェイス(図示せず)等からなる。
画像データ処理部1150は、ASICで構成され、システム制御部1140内のCPUからのレジスタアクセスにより相互に情報通信を行いながら動作する。また、感光ドラム1130の側方には、感光ドラム1130を駆動して回転させるドラム駆動部1136が設けられている。
図7は、図6の画像形成装置における感光ドラム1130の回転開始時の各部の動作を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートには、感光ドラム1130の駆動状態1201、感光ドラム1130の感光ムラ補正処理の有効/無効状態1202、および回転基準位置信号(ドラム基準信号)1122が示される。回転基準位置信号1122は、回転基準位置センサ1120および回転位置マーク1121によって得られる。図7中、各状態a〜状態eは、システム制御部1140による制御状態の判定や、制御指示による状態遷移に対応している。
図8は、図6の画像形成装置における画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。図8中(A)はシステム制御部1140内のCPUの動作を示す。図8中(B)は画像データ処理部1150(ASIC)内の感光ムラ補正部1161の動作を示す。また、図8中、各デバイスの入出力信号による情報伝達が破線で示されている。
図6、図7および図8を用いて、画像形成装置の動作を説明する。システム制御部1140は、初期状態として、画像形成装置を画像形成停止およびドラム停止中にする(ステップS101)。この状態は図7の駆動状態aで示される。一方、感光ムラ補正部1161は、初期状態では、ムラ補正を行なっていない状態にあり、図7のムラ補正処理の無効状態dで待機している。
システム制御部1140は、画像形成開始が指示されるのを待つ(ステップS102)。画像形成開始が指示されると、システム制御部1140は、ドラムモータ駆動部136およびポリゴンモータ駆動部103aの起動を指示し、画像形成準備動作を開始する(ステップS103)。この画像形成準備動作において、ドラムモータ駆動部1136は、このドラムモータ駆動部1136への回転指示信号1141に従って、感光ドラム1130の駆動を開始する。これと同時に、ポリゴンミラーモータ駆動部1103aは、感光ドラム1130をレーザ光により露光走査するための回転指示信号1142に従って、ポリゴンミラー1103を一定速度で回転させる駆動を開始する。このとき、感光ドラム1130の駆動状態1201は駆動状態bとなる。
システム制御部1140は、感光ドラム1130、およびポリゴンミラー1103の駆動開始からの所定の待ち時間が経過するのを待つ(ステップS104)。この場合、所定の待ち時間が経過すると、感光ドラム1130の駆動状態1201は画像形成に必要な安定した一定速度に達した駆動状態cとなる。
システム制御部1140は、回転基準位置信号(ドラム基準信号)1122の入力を確認する(ステップS105)。上記の駆動状態b、駆動状態cでは、感光ドラム1130の回転基準位置センサ1120の位置を感光ドラム1130上の回転位置マーク1121が通過する度に、回転基準位置信号1122が発生する。
感光ドラム1130の回転速度が安定した一定速度になった(駆動状態c)後、ポリゴンミラー1103の回転速度が安定し、さらに、回転基準位置信号1122が入力されたタイミングから、システム制御部1140は、感光ムラ補正指示を行う(ステップS106)。これにより、感光ムラ補正のレジスタアクセス指示1143が発生し、ムラ補正処理の有効/無効状態1202が有効状態eとなる。
システム制御部1140は、感光ムラ補正指示を行った後、画像形成動作を行う(ステップS107)。この画像形成動作中、画像データ処理部1150は、システム制御部1140からの作像のレジスタアクセス指示1143により、画像データ処理を開始する。
外部のパソコン(図示せず)から入力された画像データ1151は、ラインバッファ制御部1152に送られ、マルチレーザ数のラインバッファ1153にデータとして蓄積される。この蓄積された画像データは、BD信号1135のタイミングで、ラインバッファ1153からマルチレーザ数分のデータとして同時に読み出され、感光ドラムムラ補正画像処理部(乗算部)1154に送られる。
ここで、感光ドラムムラ補正画像処理の流れを説明する。感光ムラ補正部1161は、感光ドラム1130が安定した速度の駆動状態cに至った後、回転基準位置信号1122が入力されたタイミングから、アドレス演算を行う(ステップS201)。このアドレス演算は、走査開始位置を示すBD信号1135と、水晶発振器から出力される基準クロック信号をカウントしたときのカウント値とに基づいて行われる。BD信号1135は、レーザ走査においてビーム露光開始位置を制御するためのレーザ光センサに入射したレーザ光によって発生する信号である。このアドレス演算により、ムラ補正データを取り出すための適正なアドレスが選択されるようになる。
感光ムラ補正部(メモリコントローラ)1161は、テーブルメモリ1160から補正データを読み出す(ステップS202)。このテーブルメモリ1160は、感光ドラム1130の膜厚の不均一性に起因する画像濃度ムラのテーブルデータを保持しており、感光ドラム1130の膜厚の不均一性に起因する電位特性、すなわち感光ムラに合わせて予め用意されている。
感光ムラ補正部1161は、メモリデータバス1162を経由して伝送された感光ムラの補正データを、画像データと乗算されるデータに適合させるための処理を適合処理部1163で逐次行う(ステップS203)。さらに、感光ムラ補正部1161は、適合処理部1163からの感光ムラ補正用データを乗算部1154に逐次伝送する(ステップS204)。乗算部1154は、感光ムラ補正用データを画像データに乗算する。この後、感光ムラ補正部1161は本動作を終了する。
このように、感光ドラム1130が一定速度の駆動状態cに至った後、回転基準位置信号1122が入力されることで、BD信号1135とクロック信号に基づき、感光ムラ補正データを取り出すためのアドレスが選択される。これ以降、感光ムラ補正部1161が感光ムラ補正を行っている状態となり、図7の感光ムラ補正処理の有効/無効状態1202が有効状態eとなる。
乗算部1154での感光ムラ補正処理が行われた画像データは、レーザPWM変調器1155に伝送される。レーザPWM変調器1155は、レーザ電流駆動部1106を経由して4ビームマルチレーザ半導体チップ1101の点滅駆動を行う。
レーザ光は、コリメータレンズ1102で集光された後、ポリゴンミラー1103で反射・走査され、fθレンズ1104を透過する。さらに、レーザ光は、ポリゴンミラー1103の回転により、レーザ光路1105を辿って、4ビームマルチレーザによる露光スポット1131の走査線1133の軌跡の通り、感光ドラム1130上を露光走査される。この露光走査により、感光ドラム1130上には、静電潜像が形成される。静電潜像が形成された後、システム制御部1140は、これ以降のトナー現像、紙媒体への転写、紙媒体への加熱・加圧定着を行い、画像形成動作を終了する。
システム制御部1140は、所定の画像サイズに応じた作像時間が経過すると、画像形成動作が終了したか否かを判断する(ステップS108)。画像形成動作が終了すると、システム制御部1140は、感光ドラム1130の減速指示の回転指示信号1141を出力し(ステップS109)、感光ドラム1130の停止を確認するまで待つ(ステップS110)。停止を確認すると、つまり減速が終了すると、システム制御部1140は、本動作を終了する。
画像形成装置は、このような動作を行うことで、適正な感光ムラ補正および適正なレーザ書出ズレ補正が施された静電潜像を形成する。
特開昭63−49779号公報 特開2004−223716号公報 特開2007−187829号公報 特開2007−34233号公報
しかしながら、上記従来の画像形成装置の性能向上技術には、次のような問題があった。
すなわち、感光体の加速制御から定速制御に切換えたときに、回転基準位置センサ1120と感光ドラム1130に設けられた回転位置マーク1121との位置関係によって画像形成を直ちに行うことができない場合がある。感光ドラム1130の電位特性のばらつきを補正は、回転基準位置信号(ドラム基準信号)1122が生成されたことに応じて開始される。回転基準位置信号(ドラム基準信号)1122は、回転基準位置センサ1120に感光ドラム1130上の回転位置マーク1121が通過することによって生成される。つまり、感光ドラム1130が定速回転している状態で、画像形成がいつでも開始できる状態であっても、回転基準信号1122が生成されなければ画像形成を開始することができない。そのため、感光ドラム1130の回転速度が定速になってからほぼドラム1回転を終了するまで画像形成を開始することができない場合があり、その場合はFPOTが低下することになる。
例えば、80mmφのドラムで、表面速度251mm/secで回転させると、ドラムが1回転に要する時間は次のようになる。
80×3.14÷251=251mm÷251=1sec
従って、回転位置マーク1121が回転基準位置センサ1120を通過した直後に感光ドラム1130の加速制御が終了して定速制御に変わったとすると、画像出力が最大で1sec遅れることになる。このように、約1secの待ち時間が必要となり、画像補正を前提としたプリンタにとっては、大きな性能低下となる。
ここで、上記のように、感光ドラム1130が定速回転状態になったとしても、ポリゴンミラーが定速回転状態になる迄は画像形成を開始できない。従って、感光ドラム1130が定速回転状態になる迄に要する時間よりもポリゴンミラーが定速回転状態になる迄に要する時間が長ければ、上記の問題は低減するか、或いは生じない。
しかしながら、近年のポリゴンミラーは軽量化が進んでおり感光ドラムが定速回転状態になる迄に要する時間よりも短い時間で、ポリゴンミラーが定速回転状態になる。そのため、近年の画像形成装置は、感光ドラムが定速回転状態になったことに応じて画像形成可能な状態になる。そのため、上記の課題が生じる虞がある。
そこで、本発明は、感光体の感光ムラを補正して画質を向上させることができる、且つ画像形成動作の即応性を高めることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、感光体と、駆動モータによって前記感光体の回転駆動する駆動手段と、前記感光体を露光する露光手段と、前記露光手段の光量を補正する補正データを前記感光体の露光位置に対応づけて記憶する記憶手段と、前記感光体に設けられる基準位置が前記感光体の回転中に所定の位置を通過することに応じて第1の信号を生成する第1の信号生成手段と、前記第1の信号の1周期内に複数の周期が含まれるような第2の信号を前記感光体の回転に応じて生成する第2の信号生成手段と、前記駆動手段によって前記感光体が加速制御される間、前記第1の信号が入力されたことに応じて前記第2の信号をカウントし、前記感光体の回転速度が前記加速制御から定速制御に切換えられたときの露光位置を前記第2の信号のカウント値に基づいて特定し、特定した露光位置に対応した補正データを前記記憶手段から読み出し、前記記憶手段から読み出された前記補正データに基づいて前記露光手段の光量を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、感光体の回転速度の加速制御中であっても露光位置を特定することができる。このため、加速制御から定速制御に切り替えられたときに感光体の基準位置が所定の回転位置を通過するのを待つことなく補正データに基づく光量の補正を行うことができる。
これにより、感光体の感光ムラを補正して画質を向上させることができ、且つ画像形成動作の即応性を高めることができる画像形成装置を提供することが可能となる。
第1の実施形態の画像形成装置における光書込部の構成を概略的に示す図である。 画像形成装置における感光ドラムの回転開始時の各部の動作を示すタイミングチャートである。 画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態における画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態の画像形成装置における光書込部の構成を概略的に示す図である。 従来の画像形成装置における光書込部の構成を概略的に示す図である。 画像形成装置における感光ドラムの回転開始時の各部の動作を示すタイミングチャートである。 画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基いて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態の画像形成装置における光書込部の構成を概略的に示す図である。この画像形成装置は、1感光ドラム4ビームレーザ同時走査型の電子写真方式のプリンタとして構成されている。なお、説明を簡単にするため、図1においては、一般の電子写真プロセスに伴う、帯電、現像、転写、定着等の紙媒体に画像を形成する部分の構成は省略されている。
図1に示す画像形成装置は、マルチビームレーザ光書込部100、システム制御部140、画像データ処理部150、感光ドラム130等を有する。システム制御部140は、装置全体を制御するものであり、CPU、ROM、RAM、機器を制御するユーザインターフェイス(図示せず)等からなる。
画像データ処理部150は、ASICで構成され、システム制御部140内のCPUからのレジスタアクセスにより相互に情報通信を行いながら動作する。
マルチビームレーザ光書込部100は、感光体としての感光ドラム130の表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する。マルチビームレーザ光書込部100には、4ビームマルチレーザ半導体チップ101、コリメータレンズ102、ポリゴンミラー103、fθレンズ104が設けられている。更に、マルチビームレーザ光書込部100には、レーザ電流駆動部106およびポリゴンミラーモータ駆動部(ポリゴンモータ)103aが設けられている。ポリゴンミラーモータ駆動部103aは、レーザ光を走査するポリゴンミラー103を駆動する。
また、画像データ処理部150には、ラインバッファ制御部152、感光ドラムムラ補正画像処理部(乗算部)154が設けられている。更に、画像データ処理部150には、レーザPWM変調器155、不揮発性メモリ(テーブルメモリ)160および感光ムラ補正部(メモリコントローラ)161が設けられている。ラインバッファ制御部152には、画像データを入力するラインバッファ153が設けられている。
また、テーブルメモリ160(補正データ保持手段)は、感光ドラム130の膜厚の不均一性、即ち、電位特性に起因する画像濃度ムラを補正するためのムラ補正データをテーブル形式で保持している。感光ムラ補正部161には、テーブルメモリ160に保持されたムラ補正データを、画像データと乗算されるデータに適合するための適合処理部163が設けられている。さらに、感光ムラ補正部161には、カウンタメモリ(図示せず)、基準クロック生成手段として機能する水晶発振器が供給するクロック(基準クロック)を計時するハードウエアカウンタ(図示せず)が設けられている。更に、感光ムラ補正部161には、後述するギアフォトセンサ138の出力信号(ギアフォトセンサ出力信号144)を計測するギアカウンタ(図示せず)等も設けられている。
また、画像形成装置には、感光ドラム130の回転駆動を行うためのDCブラシレスモータ(駆動モータ)136および駆動部139が設けられている。DCブラシレスモータ136には、モータの動力を感光ドラム130に伝達する減速ギア137(ギア部材)、小ギアマーク(図示せず)が設けられている。更に、DCブラシレスモータ136には、小ギアマークを読み取る第1の信号生成手段(第1の検知手段)であるところのギアフォトセンサ138(信号発生手段)が設けられている。
また、感光ドラム130の側方には、走査開始位置を表すBD信号を発生するBDセンサ134(垂直基準検知手段)、回転基準位置センサ120(回転基準検知手段)が設けられている。回転基準位置センサ120は、感光ドラム130の側面に設けられた回転位置マーク121を感光ドラム130の回転中に読み取って、回転基準位置信号122を出力する第2の信号生成手段(第2の検知手段)として機能する。
図2は、画像形成装置における感光ドラム130の回転開始時の各部の動作を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートには、感光ドラム130の駆動状態201、感光ドラム130のムラ補正処理の有効/無効状態202、ギアフォトセンサ138の出力信号144および回転基準位置信号122が示される。回転基準位置信号122は、回転基準位置センサ120および回転位置マーク121によって得られる。また、図2中の各状態a〜状態fは、システム制御部140による制御状態の判定や、制御指示による状態遷移に対応している。
図3は、画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。図3中(A)はシステム制御部140内のCPUの動作を示す。図3中(B)は画像データ処理部150(ASIC)内の感光ムラ補正部161の動作を示す。また、図3中、各デバイスの入出力信号による情報伝達が破線で示されている。
図1、図2および図3を用いて、画像形成装置の動作を説明する。システム制御部140は、初期状態として、画像形成装置を画像形成停止およびドラム停止中にする(ステップS1)。この状態は図2の駆動状態aで示される。また、感光ムラ補正部161は、初期状態では、感光ムラ補正を行なっていない状態にあり、図2のムラ補正処理の無効状態d(図2参照)で待機している。
システム制御部140は、画像形成開始が指示されるのを待つ(ステップS2)。画像形成開始が指示されると、システム制御部140は、DCブラシレスモータ(ドラムモータ)136およびポリゴンモータ駆動部103aの起動を指示し、画像形成準備動作を開始する(ステップS3)。この画像形成準備動作において、駆動部139は、システム制御部140からの回転指示信号141に従って、DCブラシレスモータ136を駆動し、感光ドラム130の駆動を開始する。これと同時に、ポリゴンミラーモータ駆動部103aは、システム制御部140からの回転指示信号142に従って、ポリゴンミラー103を一定速度で回転させる駆動を開始する。この感光ドラム130の駆動状態201は、駆動状態b(図2参照)となる。
システム制御部140は、感光ドラム130の回転基準位置信号(ドラム基準信号)122の入力を確認するまで待つ(ステップS4)。感光ドラム130の回転基準位置信号122の入力が確認されると、システム制御部140は、各モータの駆動開始からの所定の待ち時間が経過するのを待つ(ステップS5)。この場合、所定の待ち時間が経過すると、感光ドラム130の駆動状態201が画像形成に必要な安定した一定速度に達し、駆動状態cとなる。
感光ドラム130が回転を始めた駆動状態b、駆動状態cでは、感光ドラム130の回転基準位置センサ120の位置を感光ドラム130上の回転位置マーク121が通過する度に、回転基準位置信号122が発生する。また、感光ドラム130の回転は、ギアフォトセンサ138が減速ギア137の小ギアマーク(図示せず)を読み取ることで検知される。
感光ドラム130が回転を始めた駆動状態b(加速制御中)、駆動状態c(定速制御)では、ギアフォトセンサ出力信号144が周期的に発生する。ギアフォトセンサ出力信号144は、感光ドラム130への減速比とギアのマークの間隔に応じて発生する。本実施形態では、感光ドラム130の1周回に対して400回発生する比率で、減速ギア137およびギアフォトセンサ138が構成されている。ここでは、感光ドラム130のドラム径は80mmφ、感光ドラム130の周長は約251mmであり、ギアフォトセンサ出力信号144の出力間隔は、251/400=0.62mm程に相当するものとしている。
なお、ギアフォトセンサ138の出力信号144と感光ドラム130の回転基準位置センサ120の回転基準位置信号122は、本実施形態の画像形成装置の機械的誤差(メカバラツキ)により、同時に遷移するとは限らない。ただし、減速比とドラム周径については機械的な精度の問題がある。しかし、本実施の形態では、感光ドラム130の回転基準位置信号122が出力される間に計測(累積カウント)されるギアフォトセンサ138の出力信号数のバラツキは、1カウント以下程度に抑制されるように設計されている。
また、図2の状態aと状態bにおいて、感光ドラムムラ補正画像処理部(乗算部)154は、システム制御部140からのレジスタアクセス指示により、第1のモード(モード1)状態になっている。第1のモードは、感光ドラム130の回転基準位置センサ120の回転基準位置信号122を基準に、ギアカウンタでギアフォトセンサ出力信号144を計測(累積カウント)するモードである。第1のモードでは、感光ドラム130の現在の回転位置を検知し、更新し続ける。このギアカウンタは、前述のように、感光ムラ補正部161に設けられている。
ギアカウンタは、回転基準位置センサ120の出力信号(回転基準位置信号)122によって値がクリア(初期化)された後にギアフォトセンサ出力信号144の計測を開始し、ギアフォトセンサ出力信号144のパルス数を計測する。
一方、感光ムラ補正部161は、最初の回転基準位置信号122が発生するまで待つ(ステップS21)。最初の回転基準位置信号122が発生すると、感光ムラ補正部161のムラ補正処理の状態202は、図2の状態fとなる。
システム制御部140は、この回転基準位置信号122とギアフォトセンサ出力信号144の組合せから回転位置(回転方向の副走査位置)を検知する(ステップS22)。このステップS22の処理は副走査位置検知手段に相当する。
なお、図2の状態f以降におけるギアフォトセンサ出力信号144の波形は、本実施形態の機能の理解を容易にする、感光ドラム130の1周回に対し、ギアフォトセンサ信号144が8回出力されるように示されている。
本実施形態の画像形成装置は、第1のモードは、感光ムラ補正を行わない非ムラ補正のモードとなっている。また、ポリゴンミラー103の回転速度が安定した後に、感光ドラム130の駆動状態201が安定速度(定速制御)となり、駆動状態cとなる。
前述したように、システム制御部140は、ドラムモータおよびポリゴンミラーモータの駆動後、ステップS4で最初の回転基準位置信号122の入力待ちを行う。システム制御部140は、ステップS3で感光ドラム130の回転指示信号141を出力してから所定時間が経過した後(回転変速終了後)に、レジスタアクセス指示143により、感光ムラ補正指示を行う(ステップS6)。
一方、感光ムラ補正部161は、レジスタアクセス指示143を待ち(ステップS23)、このレジスタアクセス指示143を受け取ると、第2のモード状態に切り替わる。第2のモードは、感光ムラ補正データを取り出すための適正なアドレス(感光ドラム130上の露光位置)を選択するモードである。第2のモードでは、感光ムラ補正部161は、感光ムラ補正を適正に行うべく、上記の適正なアドレスに応じた補正データに基づいて露光量を制御する。そして、図2のムラ補正処理の状態202が有効状態eとなる。
この第1のモード(モード1)から第2のモード(モード2)へのモード切換えの際に、本実施形態の特徴である、感光ドラム130上の位置情報の受け渡しが行なわれる。すなわち、感光ムラ補正部161は、第1のモード(モード1)で検知されていた感光ドラム130上の位置情報を、回転基準位置信号を基準とした時間に換算し、第2のモード(モード2)の初期カウンタ値としてロードする(ステップS24)。このステップS24の処理は位置取得手段に相当する。
図2の例では、状態eに遷移したタイミングでは、ギアフォトセンサ出力信号144の累積カウント値は「3」である。ここで、ギアフォトセンサ138の1カウントは、251mm/8回である約31mm(≒125msec)に相当するので、10MHzの水晶発振器のクロックカウンタで1250カウントとなる。従って、累積カウント値の「3」は、94.1mm(≒375msec=3750カウント)に相当する。
モード1からモード2への切換え時、感光ムラ補正部161は、モード2用クロックカウンタの初期カウンタ値として、「3750」をロードし、モード2の動作を開始する。
モード2において、感光ムラ補正部161は、BD信号135と、水晶発振器からのクロック(基準クロック)を用いたハードウエアカウンタによる計時とに基づき、適正なアドレスを演算する(ステップS25)。感光ムラ補正部161は、適正なアドレスを演算するこの場合、回転基準位置センサの出力信号122を基準にする。
すなわち、ハードウエアカウンタのカウント値は、回転基準位置センサの出力信号122を基準としてクリアされ、当該ハードウエアカウンタによる計時が再開される。そして、上記の演算された適正なアドレスに従って、感光ドラム130の回転方向である副走査方向、およびこれに垂直な主走査方向の感光ムラ補正用データが取得される。
本実施形態の画像形成装置では、このような形態で感光ドラムムラ補正が開始される。すなわち、従来は、感光ドラムムラ補正が開始は、図8AのステップS104、S105の手順を経て行なわれる。具体的には、従来は、感光ドラム130の駆動開始後、所定時間が経過して感光ドラム130の回転速度が安定したとしても、さらに、回転基準位置信号122の入力を待って、感光ドラムムラ補正が開始される。
しかし、本実施形態では、上記ロードの機能(感光ドラム130上の位置情報の受け渡し)を行なっている。このため、本実施形態では、感光ドラム130の回転速度が安定した後に直ちに感光ドラムムラ補正が開始される。これにより、本実施の形態では、感光ドラム130の感光ムラを補正して画質を向上させるに当たり、画像形成動作の即応性を高めることが可能となる。
システム制御部140は、ステップS6で感光ムラ補正指示を行った後、画像形成動作を行う(ステップS7)。画像形成中、画像データ処理部150は、システム制御部140からの作像のレジスタアクセス指示143により、画像データ処理を開始する。また、外部のパソコン(図示せず)から画像データ151が入力され、ラインバッファ制御部152に送られ、マルチレーザ数のラインバッファ153にデータとして蓄積される。蓄積されたデータは、BD信号135のタイミングで、ラインバッファ153からマルチレーザ数分のデータとして並列に読み出され、感光ドラムムラ補正画像処理部154に送られる。
次に、感光ドラムムラ補正画像処理の流れを説明する。まず、感光ムラ補正部(メモリコントローラ)161は、感光ドラムムラのテーブルデータを記憶する不揮発メモリ(テーブルメモリ)160(記憶手段)から、補正データを読み出す(ステップS26)。この補正データは、前述したように、画像形成装置に備え付けられた感光ドラム130の表面を露光する場合の電位特性に合わせて予めテーブルメモリ160に記憶されている。
感光ムラ補正部161は、感光ドラムムラのテーブルデータを、メモリデータバス162を経由して適合処理部163に伝送し、適合処理部163で画像データと乗算されるムラ補正用データに適合させる処理を行う(ステップS27)。感光ムラ補正部161は、適合処理されたムラ補正用データを逐次、乗算部154に伝送する(ステップS28)。この後、感光ムラ補正部161は本動作を終了する。
本実施形態では、感光ドラム130のレーザ露光位置に合わせたテーブルデータを選択して読み出すために、感光ムラ補正部161は、前述した初期カウント値と、水晶発振器からのクロック信号による計時とに基づき、感光ドラム130上の副走査方向の位置を特定する。さらに、感光ムラ補正部161は、BD信号135と、水晶発振器からのクロック信号による計時とに基づき、感光ドラム130上の主走査方向の位置(主走査位置)を特定する。この感光ムラ補正部161の動作は、主走査位置検知手段に相当する。
このようにして特定された感光ドラム130表面上の2次元位置に基づき、テーブルメモリ160から、2次元データとしてのムラ補正データを取り出すための適正なアドレスが選択されるようになる。これ以降、感光ムラ補正部161は、ムラ補正を行っている状態となり、図2のムラ補正処理の状態202が有効な状態eとなる。
感光ドラムムラ補正画像処理部(乗算部)154では、ラインバッファ153からの画像データと感光ムラ補正データとの演算(乗算)が行われる。この演算により感光ムラ補正処理が行われた画像データは、レーザPWM変調器155に伝送され、レーザ電流駆動部106を経由して4ビームマルチレーザ半導体チップ101の点滅駆動に供される。
レーザ光は、コリメータレンズ102で集光された後、ポリゴンミラー103で反射・走査され、fθレンズ104を透過する。さらに、レーザ光は、ポリゴンミラー103に回転により、感光ドラム130へのレーザ光路105を辿って、ポリゴンミラー103の回転により、4ビームマルチレーザによる露光スポット131の走査線133の軌跡の通り、感光ドラム130上を露光走査される。この露光走査により、感光ドラム130上には、静電潜像が形成される。
静電潜像が形成された後、システム制御部140は、これ以降のトナー現像、紙媒体への転写、紙媒体への加熱・加圧定着を行い、画像形成動作を終了する。
システム制御部140は、画像サイズに応じた所定の作像時間が経過すると、画像形成動作が終了したか否かを判断し(ステップS8)、終了していない場合、ステップS7の処理に戻る。一方、画像形成動作が終了すると、システム制御部140は、感光ドラム130の減速指示を行う(ステップS9)。システム制御部140は、減速終了、つまり感光ドラム130の回転停止が確認されるのを待ち(ステップS10)、回転停止が確認されると、本動作を終了する。
このように、第1の実施形態の画像形成装置は、感光ドラム130の回転変速中、感光ドラム130の回転基準位置信号122を基に、ギアフォトセンサ138のギアフォトセンサ出力信号144のパルス数を計測して、感光ドラム130のおおよその副走査位置を特定する。次に、画像形成装置は、感光ドラム130の回転速度が安定した後、この特定された副走査位置からの時間計測に基づき、適正なアドレスを演算する。そして、画像形成装置は、算出した適正なアドレスに基いて、テーブルメモリ160から副走査方向および主走査方向の感光ムラ補正用データを取得し、感光ムラ補正を行う。
上記動作により、感光ドラム130には、適正なドラムムラ補正および適正なレーザ書出ズレ補正がなされた静電潜像が形成される。これにより、感光ドラム130の感光ムラを補正して画質を向上させることができ、且つ、画像形成動作の即応性を高めることができる。
すなわち、DCブラシレスモータ136が加速制御途中であっても、ギアフォトセンサ出力信号(回転駆動パルス)の累積精度で、感光ドラム130の回転位置(副走査位置)を検知することが可能となる。従って、第1のモードでモータ回転速度が安定した直後に、感光ドラムムラ補正を開始することができ、FCOTあるいはFPOTが大幅に改善する。このように、本実施形態では、感光ドラム130の回転駆動を開始した後、最初のムラ補正を開始するまでの時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、DCブラシレスモータ136から感光ドラム130への駆動伝達系のギアとフォトセンサとからなる構成など、周期ジッタの許容された構成であっても、回転駆動パルスを発生できさえすればよい。従って、本実施形態では、上記の効果を低コストで実現することができる。また、本実施形態では、感光ドラム130の全面に亘って高画質な静電潜像を得ることができる。
なお、安価なエンコーダ信号を常時用いた「常時モード1」となるムラ補正であっても、感光ムラを補正できる場合がある。しかし、場合によっては、モータ回転ムラによる周期ジッタが重畳し、感光ムラ補正部から受ける影響で露光データにピッチムラが発生する虞がある。これに対し、本実施形態では、第2のモードへの切替機能によって信号ジッタの影響を受けなくなるので、ピッチムラが発生しなくなる。ピッチムラとは、異常濃度変動による画像の濃度変動筋ムラのことである。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、感光ドラム130の回転駆動を開始した後、最初のムラ補正を開始するまでの時間を短縮していた。これに対し、第2の実施形態では、前回の作像を終えて感光ドラム130の減速途中に、改めて次回の作像を開始したい場合などにおいて、最初のムラ補正を迅速に開始するようにしている。すなわち、第2実施形態では、感光ドラム130が一旦、作像時の一定速度でない状態になってから、感光ムラ補正を再開するまでの時間を短縮するようにしている。なお、第2の実施形態においても、第1のモードで感光ドラム130の回転位置を計測し続け、第2のモードでその回転位置を用いる。
図4は、第2の実施形態における画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。図4中(A)はシステム制御部140内のCPUの動作を示す。図4中(B)は画像データ処理部150(ASIC)内の感光ムラ補正部161の動作を示す。また、図4中、各デバイスの入出力信号による情報伝達が破線で示されている。なお、第2の実施形態の画像形成装置の構成は前記第1の実施形態の画像形成装置の構成と同じであるので、同一の符号を用いることでその説明を省略する。また、第2の実施形態(図4参照)のステップ処理において、前記第1の実施形態(図3参照)と同一のステップ処理ついては、同一のステップ番号を付すことによりその説明を省略する。ここでは、異なるステップ処理について説明する。
システム制御部140は、作像終了後、ステップS9で感光ドラム130の減速指示があってから、ステップS10で減速終了となるまで待つ間に、画像形成再開の指示があったか否かを判別する(ステップS9A)。画像形成再開の指示がない場合、システム制御部140はステップS10の処理に進む。
一方、画像形成再開の指示があった場合、システム制御部140は、ステップS3の処理に戻る。この画像形成再開の指示によって、第1のモードの動作が再び行われることになる。これにより、再開時、感光ムラ補正を開始するまでの待ち時間が、停止からの起動時と同様に不要となる。
従って、システム制御部140は、ステップS5で所定時間待った後、即時に、ステップS6で感光ドラムムラ補正開始を指示する。そして、システム制御部140からのレジスタアクセス指示143により、画像データ処理部150は、画像データ処理を開始する。
このように、第2の実施形態の画像形成装置は、感光ドラム130の減速途中から最初の感光ムラ補正を開始するまでに必要な時間を短縮する。また、画像形成装置は、第1のモードで感光ドラム130の位置を随時計測し続け、その位置を第2のモードで用いる。これにより、前回の作像を終えて減速の途中に、改めて次回の作像を開始したい場合など、感光ドラム130が一旦、作像時の一定速度でない状態になってから、再度、感光ムラ補正を開始するまでの時間を短縮することができる。
[第3の実施形態]
第1の実施形態では、第1のモードにおいて、感光ドラム130の絶対位置を検出するために、ギアフォトセンサ138が設けられていたが、感光ドラム130の絶対位置は概略わかればよいので、ギアフォトセンサ138を用いた構成でなくてもよい。そこで、第3の実施形態では、DCブラシレスモータ136の回転に同期したFG信号を用いて感光ドラム130の絶対位置を検出している。
図5は、第3の実施形態の画像形成装置における光書込部の構成を概略的に示す図である。第3の実施形態の画像形成装置は第1の実施形態の画像形成装置とほぼ同様の構成を有するので、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を使用することでその説明を省略し、ここでは異なる部分について説明する。
駆動伝達系の減速ギア137は、感光ドラム130とDCブラシレスモータ136との間に取り付けられ、感光ドラム軸に軸支される大きなギアとモータ軸に軸支される小さなギアを有する。
ホール素子およびアンプバッファ538は、DCブラシレスモータ136のモータ軸の周囲に設けられ、DCブラシレスモータ136の回転に同期したFG信号544を出力する。FG信号544は、DCブラシレスモータ136を駆動するDCブラシレスモータドライバ装置539に伝達されるとともに、画像データ処理部150内の感光ムラ補正部161にも伝達される。
実施例3の画像形成装置によれば、モータ付属のホール素子から得られるFG信号で十分な信号数が得られる条件である場合、感光ムラ補正部161は、このFG信号を回転駆動パルス発生部のパルスとして利用する。即ち、感光ドラム130に設けられた回転位置マーク121を回転基準位置センサ120が検知したときに生成されるパルス信号の1周期内に複数の周期のFG信号が生じるようなモータを使用する。このように、第1のモードでは感光ドラム130の概略の絶対位置がわかればよいので、センサを追加する必要も無く、さらに低コスト化を図ることができる。なお、モータからのFG信号を使用する代わりに、感光ドラム130にエンコーダを取り付け、感光ドラム130の回転に伴いエンコーダから出力される信号を用いても良い。
なお、本発明は、上記の各実施の形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または各実施の形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、本発明の適用範囲は、発光素子の光量変調方式には依存しないため、前述した各実施の形態のようにPWM方式であっても、また、特開2007−34233号公報に示すように電流変調方式であってもよく、種々の応用が可能である。
また、第1の実施形態の画像形成装置では、第1のモード中、非ムラ補正モードとなっているが、ある程度の最初の回転基準位置信号122の入力を待ってギアカウンタから得られる位置で補正を開始するようにしてもよい。また、最初の回転基準位置信号122の入力前から、初期の補正位置ズレを許容した上で、補正を既に開始するようにしても、本発明を実施することが可能である。これにより、画像形成中、感光ドラムムラ補正が早期に行える。
また、第1の実施形態の画像形成装置では、第2のモード切替前に、最初の回転基準位置信号122の入力を待つステップS4の処理がある。しかし、設計上の所定時間によって必ず感光ドラム130が1回転する設計の場合、この入力を待つステップS4の処理が無くても、本発明の実施は当然可能である。これにより、画像形成中、良質な感光ドラムムラ補正が早期に行える。
また、本発明は、画像形成装置として、本来の印刷装置の他、印刷機能を有するファクシミリ装置、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能等を有する複合機(MFP)であってもよいことは勿論である。
120…回転基準位置センサ
130…感光ドラム
136…DCブラシレスモータ
138…ギアフォトセンサ

Claims (5)

  1. 感光体と、
    駆動モータによって前記感光体の回転駆動する駆動手段と、
    前記感光体を露光する露光手段と、
    前記露光手段の光量を補正する補正データを前記感光体の露光位置に対応づけて記憶する記憶手段と、
    前記感光体に設けられる基準位置が前記感光体の回転中に所定の位置を通過することに応じて第1の信号を生成する第1の信号生成手段と、
    前記第1の信号の1周期内に複数の周期が含まれるような第2の信号を前記感光体の回転に応じて生成する第2の信号生成手段と、
    前記駆動手段によって前記感光体が加速制御される間、前記第1の信号が入力されたことに応じて前記第2の信号をカウントし、前記感光体の回転速度が前記加速制御から定速制御に切換えられたときの露光位置を前記第2の信号のカウント値に基づいて特定し、特定した露光位置に対応した補正データを前記記憶手段から読み出し、前記記憶手段から読み出された前記補正データに基づいて前記露光手段の光量を制御する制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段に基準クロックを供給するクロック生成手段を有し、
    前記制御手段は、前記駆動手段によって前記感光体が定速制御されている場合、前記第1の信号が生成されたことに応じて前記基準クロックをカウントし、前記基準クロックのカウント値に基づいて前記記憶手段から前記感光体の露光位置に対応する前記補正データを読み出し、読み出された補正データに基づいて前記露光手段の光量を制御し、前記感光体の加速制御から定速制御に切り換えられた後に前記第1の信号が生成されたことに応じて、前記第2の信号のカウントから前記基準クロックのカウントに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記感光体が定速制御されている場合、前記制御手段は、前記基準位置が前記所定の位置を通過したことに応じて前記第1の信号生成手段が前記第1の信号を生成したことに応じて前記基準クロックのカウントを初期化し、初期化された状態から前記基準クロックのカウントを開始することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の信号生成手段によって生成される前記第2の信号は、前記駆動モータに付属のホール素子から得られる信号であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の信号生成手段は、前記駆動モータの動力を前記感光体に伝達するギア部材の回転位置を検知するセンサを備え、
    前記第2の信号生成手段によって生成される前記第2の信号は、前記センサの出力信号であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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