JP2010129887A - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子特性を向上させることが可能な半導体レーザ素子を提供する。
【解決手段】この半導体レーザ素子100は、窒化物系半導体からなる活性層5と、活性層5上に形成された上部クラッド層8と、上部クラッド層8の途中の深さまでドライエッチングされることによって形成されたリッジ部11とを備えている。上部クラッド層8は、AlGaNから構成されており、上部クラッド層8中には、屈折率の異なるエッチング終点モニター層8aが形成されている。このエッチング終点モニター層8aは、AlxGa1-xNの組成から構成されており、そのAl組成比xは、0.15以上0.3以下に設定されている。また、上記エッチング終点モニター層8aは、0.015μm以上0.03μm以下の厚みに形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体レーザ素子およびその製造方法に関し、特に、窒化物系の半導体レーザ素子およびその製造方法に関する。
窒化物系半導体、特に窒化ガリウム(GaN)は、ガリウム砒素系の化合物半導体に比べて大きなバンドギャップを有することから、高密度光ディスク用光源として青紫色レーザダイオードに用いられている他、さらには白色光源やプロジェクター光源、フルカラーディスプレイ、医療分野など応用分野が多岐にわたり、今後さらに市場が拡大することが予想される。
ところが、窒化物系半導体を用いた電子デバイスの製造においては、結晶が化学的に非常に安定であることからエッチングが困難である一方、ウェットエッチングによるエッチング手法は、ガリウム砒素系の化合物半導体のように量産に適用できるほどの十分な検討がなされていない。
このような事情により、窒化物系半導体のエッチングではドライエッチングが主流となっている。
また、窒化物系半導体を用いた窒化物系半導体レーザ素子では、基板上に窒化物系半導体層を積層した後、素子に注入される電流の経路を狭窄して発光効率を高めるとともに発振閾値電流を低減するために、積層した窒化物系半導体層(半導体素子層)の上部に断面凸状のリッジ部を設けるのが一般的である。このリッジ部は、通常、ドライエッチングによって加工される。
この場合のエッチング深さ(残し厚)は、素子特性に大きな影響を与えることから、厳格な制御が要求される。
そこで、従来、エッチングレート(エッチング速度)の小さいエッチング停止層を所定の位置に形成することによって、エッチング停止層でエッチングを停止させ、これによって、リッジ部形成時のエッチング制御性を向上させることが可能な窒化物系半導体のドライエッチング方法が知られている。このドライエッチング方法では、エッチングレートからエッチング対象となる半導体層のエッチング時間を予め設定し、このエッチング時間に基づいてエッチングを行う。また、エッチングレートの小さい上記エッチング停止層は、エッチング対象となる半導体層の下層側に形成される。このため、エッチング深さがエッチング停止層に達すると、エッチング停止層でエッチングの進行が抑制される(エッチング速度が低下する)ので、エッチング停止層の位置でエッチングを停止させ易くすることが可能となる。なお、このようなドライエッチング方法は、たとえば、特許文献1または2に記載されている。
特開2003−229412号公報 特開2003−229413号公報
しかしながら、上記した従来のドライエッチング方法では、予め設定されたエッチング時間に基づいてエッチングが行われるため、ウェハ毎に半導体層の層厚がばらついた場合などには、エッチング停止層を超えてエッチングされたり、エッチング停止層に達する前にエッチングが停止されたりするという不都合がある。このような場合には、エッチング深さ(残し厚)が所望の値に設定されなくなるので、素子特性が低下するという問題点がある。また、素子特性がばらついたり、製造歩留が低下したりするという問題点もある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、素子特性を向上させることが可能な半導体レーザ素子を提供することである。
この発明のもう1つの目的は、素子特性のばらつきを抑制することが可能であるとともに、製造歩留を向上させることが可能な半導体レーザ素子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による半導体レーザ素子は、窒化物系半導体からなる活性層と、活性層上に形成されたクラッド層と、クラッド層の少なくとも一部がエッチングされることによって形成されたリッジ部とを備えている。そして、クラッド層は、異なる屈折率を有するエッチング終点モニター層を含んでいる。
この第1の局面による半導体レーザ素子では、上記のように、活性層上に形成されたクラッド層に、このクラッド層とは異なる屈折率を有するエッチング終点モニター層を形成することによって、たとえば、紫外光を照射しながらドライエッチングを行うことにより、その反射光の干渉波形からエッチング深さがエッチング終点モニター層に達したか否かを検知することができる。このため、エッチング終点モニター層に対するエッチングの進行に応じた所定のタイミングでエッチングを停止すれば、クラッド層の残し厚を所望の厚みに制御することができる。これにより、たとえば、出力光の遠方放射パターン(FFP(Far Field Pattern))の特性低下や、Kink(半導体レーザ素子の光出力−動作電流特性における非直線性)レベルの低下などを抑制することができる。すなわち、素子特性を向上させることができる。なお、上記した残し厚とは、半導体層(クラッド層)におけるエッチング後に残したい部分の設計膜厚をいう。
上記第1の局面による半導体レーザ素子において、好ましくは、クラッド層およびエッチング終点モニター層は、それぞれ、AlGaNから構成されており、上記エッチング終点モニター層が、クラッド層中に形成されている。このように構成すれば、素子電気特性や光学特性などの素子特性に悪影響を与えずに、エッチング終点モニター層を、クラッド層とは異なる屈折率に構成することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子において、好ましくは、エッチング終点モニター層は、AlxGa1-xNの組成からなり、エッチング終点モニター層のAl組成比xは、0.15以上0.3以下である。このように構成すれば、エッチング終点モニター層のAl組成比xが、0.3よりも大きくなることに起因して、電圧上昇が大きくなり過ぎるという不都合が生じるのを抑制することができる。また、エッチング終点モニター層のAl組成比xが、0.15よりも小さくなることに起因して、干渉波形の検出が困難になるという不都合が生じるのを抑制することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子において、クラッド層は、AlGaNから構成されているとともに、エッチング終点モニター層は、GaNから構成されており、エッチング終点モニター層は、クラッド層中に形成されていてもよい。このように構成した場合でも、素子電気特性や光学特性などの素子特性に悪影響を与えずに、干渉波形の検出を容易にすることができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子において、好ましくは、エッチング終点モニター層は、0.015μm以上0.03μm以下の厚みを有する。このように構成すれば、エッチング終点モニター層の厚みが、0.015μmよりも小さくなることに起因して、干渉波形の検出が困難になるという不都合が生じるのを抑制することができる。また、エッチング終点モニター層の厚みが、0.03μmよりも大きくなることに起因して、電圧上昇が大きくなり過ぎるという不都合が生じるのを抑制することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子において、リッジ部は、エッチング終点モニター層を含むように構成されていてもよい。
上記第1の局面による半導体レーザ素子において、クラッド層上に接触するように形成されたGaNからなるコンタクト層をさらに備えていてもよい。
この発明の第2の局面による半導体レーザ素子の製造方法は、基板上に、窒化物系半導体からなる活性層と、活性層上に配されるとともにAlGaNからなるクラッド層とを含む半導体素子層を形成する工程と、ドライエッチング法を用いて半導体素子層をエッチングすることにより、半導体素子層にリッジ部を形成する工程とを備えている。そして、半導体素子層を形成する工程は、クラッド層の層中に、クラッド層とは異なる屈折率を有するエッチング終点モニター層を形成する工程を含み、リッジ部を形成する工程は、半導体素子層に紫外光を照射して、半導体素子層に含まれる層によって反射された反射光の干渉波形を観測しながら、エッチング終点モニター層に対するエッチングの進行に応じた所定のタイミングでエッチングを停止させる工程を含む。
この第2の局面による半導体レーザ素子の製造方法では、上記のように、活性層上に形成されたクラッド層に、このクラッド層とは異なる屈折率を有するエッチング終点モニター層を形成することによって、紫外光を照射しながらドライエッチングを行うことにより、その反射光の干渉波形からエッチング深さがエッチング終点モニター層に達したか否かを検知することができる。このため、エッチング終点モニター層に対するエッチングの進行に応じた所定のタイミングでエッチングを停止すれば、クラッド層の残し厚を所望の厚みに制御することができる。これにより、リッジ部の形成時におけるエッチング加工深さの精度を向上させることができる。また、ウェハ毎の半導体層の層厚がばらついた場合でも、クラッド層の残し厚を所望の厚みに制御することができるので、素子特性のばらつきを抑制することができるとともに、製造歩留を向上させることができる。
上記第2の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、好ましくは、半導体素子層を形成する工程は、エッチング終点モニター層を、Al組成比xが0.15以上0.3以下であるAlxGa1-xNから構成する工程を有する。このように構成すれば、エッチング終点モニター層のAl組成比xが、0.3よりも大きくなることに起因して、電圧上昇が大きくなり過ぎるという不都合が生じるのを抑制することができる。また、エッチング終点モニター層のAl組成比xが、0.15よりも小さくなることに起因して、干渉波形の検出が困難になるという不都合が生じるのを抑制することができる。
上記第2の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、好ましくは、半導体素子層を形成する工程は、エッチング終点モニター層を、GaNから構成する工程を有する。このように構成した場合でも、素子電気特性や光学特性などの低下を抑制しながら、容易に、干渉波形の検出を行うことができる。
上記第2の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、好ましくは、干渉波形によるエッチング終点モニター層を検知するための波長は、330nm以上340nm以下である。このように構成すれば、干渉波形により、エッチング終点モニター層を容易に検知することができるので、容易に、エッチング終点モニター層に対するエッチングの進行に応じた所定のタイミングでエッチングを停止することができる。
上記第2の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、半導体素子層を形成する工程は、クラッド層上にGaNからなるコンタクト層を接触するように形成する工程をさらに含んでいてもよい。
この場合において、干渉波形によるクラッド層を検知するための波長は、350nm以上450nm以下であり、クラッド層を検知してからエッチング終点モニター層を検知するまでの時間を計測することにより、クラッド層のエッチングレートを測定する工程をさらに備えていてもよい。
さらにこの場合において、測定されたエッチングレートを用いてオーバーエッチング時間を決定し、決定したオーバーエッチング時間の間、エッチングを継続させて、所定の位置でエッチングを停止させる工程をさらに備えていてもよい。このように構成した場合でも、容易に、クラッド層の残し厚を所望の厚みに制御することができる。
以上のように、本発明によれば、素子特性を向上させることが可能な半導体レーザ素子を容易に得ることができる。
また、本発明によれば、素子特性のばらつきを抑制することが可能であるとともに、製造歩留を向上させることが可能な半導体レーザ素子の製造方法を容易に得ることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の全体斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の断面図である。図3は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の平面図である。なお、図1では、AR(Anti−Reflection)コーティング層およびHR(High−Reflection)コーティング層の図示は省略している。また、図2は、図3のA−A線に沿った断面を示している。まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子100の構造について説明する。
第1実施形態による半導体レーザ素子100は、図1および図3に示すように、互いに対向する一対の共振器端面20を有している。この一対の共振器端面20は、レーザ光が出射される光出射端面20aと、光出射端面20aと反対側の光反射端面20bとからなる。また、第1実施形態による半導体レーザ素子100は、劈開により形成され、共振器端面20と直交する一対の側端面30を有している。さらに、第1実施形態による半導体レーザ素子100は、図3に示すように、共振器端面20と直交する方向(<1−100>方向)に、約500μm〜約800μmの長さL(共振器長L)を有するとともに、共振器端面20に沿った方向(<11−20>方向)に、約200μm〜約300μmの幅W(共振器幅W)を有している。
また、第1実施形態では、図2に示すように、n型GaN基板1上に、約0.1μm〜約10μmの厚みを有するn型GaNからなる下部コンタクト層2が形成されている。下部コンタクト層2上には、約0.5μm〜約3.0μmの厚みを有するn型Al0.1Ga0.9Nからなる下部クラッド層3が形成されている。下部クラッド層3上には、0.2μm以下(たとえば、約0.05μm)の厚みを有するn型GaNからなる下部ガイド層4が形成されている。下部ガイド層4上には、活性層5が形成されている。
この活性層5は、Inx1Ga1-x1Nからなる3つの量子井戸層と、Inx2Ga1-x2Nからなる4つの障壁層(但しx1>x2)とが交互に積層された多重量子井戸(MQW)構造を有している。なお、量子井戸層は、たとえば、約4nmの厚みを有するInx1Ga1-x1N(x1=0.05〜0.1)から構成されており、障壁層は、たとえば、約8nmの厚みを有するInx2Ga1-x2N(x2=0〜0.05)から構成されている。
また、活性層5上には、約0.1μmの厚みを有するp型GaNからなる上部ガイド層6が形成されている。上部ガイド層6上には、約30nmの厚みを有するp型Al0.3Ga0.7Nからなる蒸発防止層7が形成されている。蒸発防止層7上には、凸部と、凸部以外の平坦部とを有するp型Al0.1Ga0.9Nからなる上部クラッド層8が形成されている。この上部クラッド層8は、凸部と平坦部との合計厚みが約0.5μmに構成されているとともに、平坦部の厚み(残し厚)が約60nm〜約150nmに構成されている。
ここで、第1実施形態では、上部クラッド層8中に、約15nm(約0.015μm)〜約30nm(約0.03μm)の厚みを有するエッチング終点モニター層8aが形成されている。このエッチング終点モニター層8aは、AlxGa1-xNの組成から構成されており、そのAl組成比xが、0.15以上0.3以下に設定されている。また、エッチング終点モニター層8aは、蒸発防止層7から約60nm〜約150nm上方の位置に形成されている。すなわち、エッチング終点モニター層8aは、上部クラッド層8の凸部と平坦部との境界部に形成されている。なお、上記半導体層2〜9によって、半導体素子層10が構成されている。
また、上部クラッド層8の凸部上には、約0.1μmの厚みを有するp型GaNからなる上部コンタクト層9が形成されている。この上部コンタクト層9と上部クラッド層8の凸部とによって、ストライプ状(細長状)のリッジ部11が構成されている。このリッジ部11は、図3に示すように、共振器端面20と直交する方向(<1−100>方向)に延びるように形成されている。また、図1および図2に示すように、リッジ部11は、断面メサ状に形成されている。なお、n型GaN基板1は、本発明の「基板」の一例である。また、上部クラッド層8は、本発明の「クラッド層」の一例であり、上部コンタクト層9は、本発明の「コンタクト層」の一例である。
また、図2に示すように、リッジ部11を構成する上部コンタクト層9上には、所定の厚みを有するPdからなるp側オーミック電極12がストライプ状(細長状)に形成されている。また、図1および図3に示すように、共振器端面20と側端面30との角部(四隅)であってリッジ部11を避けた部分に、段差部40が形成されている。この段差部40は、エッチングによって形成されている。
また、リッジ部11の両脇には、約0.1μm〜約0.3μmの厚みを有するとともに、電流狭窄を行うための埋め込み層13が形成されている。具体的には、リッジ部11上部のp側オーミック電極12を除く部分に、SiO2やTiO2などの誘電体膜からなる埋め込み層13が形成されている。
埋め込み層13の上面上には、p側オーミック電極12よりも大きい平面積を有するp側パッド電極14が、p側オーミック電極12の一部を覆うように形成されている。このp側パッド電極14は、図1〜図3に示すように、p側オーミック電極12の一部を覆っている部分において、p側オーミック電極12と直接接触している。また、p側パッド電極14は、埋め込み層13側からNi層(図示せず)およびAu層(図示せず)が順次積層された多層構造からなる。
また、図2に示すように、n型GaN基板1の裏面上には、n型GaN基板1の裏面側から順に、Hf層(図示せず)およびAl層(図示せず)が順次積層された多層構造からなるn側電極15が形成されている。なお、n側電極15上には、マウントを容易にするために、Au層などからなるメタライズ層が形成されていてもよい。
また、図3に示すように、光出射端面20aには、たとえば、反射率5%〜35%のARコーティング層16が形成されている。一方、光反射端面20bには、たとえば、反射率95%のHRコーティング層17が形成されている。なお、ARコーティング層16の反射率は、発振出力により所望の値に調整されている。また、ARコーティング層16は、たとえば、Al23から構成されており、HRコーティング層17は、たとえば、SiO2、TiO2の多層膜から構成されている。上記以外の材料として、たとえば、SiN、ZrO2、Ta25、MgF2などの誘電体膜を用いてもよい。
なお、上記した第1実施形態の半導体レーザ素子100は、リッジ部11の両側にリッジテラス部が形成されていてもよい。
図4〜図17は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための図である。次に、図1および図4〜図17を参照して、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子100の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、リッジ部11の両側にリッジテラス部11aが形成された半導体レーザ素子の製造方法について説明する。
まず、図4に示すように、所定領域に転位集中領域1aを有するとともに、転位集中領域1aの近傍に、転位集中領域1aに沿うように<1−100>方向に延びるストライプ状の溝部1bが形成されたn型GaN基板1を準備する。なお、n型GaN基板1に形成された溝部1bは、約2μm〜約100μm(たとえば約60μm)の幅aを有しているとともに、n型GaN基板1の厚み方向に約1μm〜約10μm(たとえば約3μm)の深さbを有している。
次に、図5および図6に示すように、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて、n型GaN基板1上に、窒化物系の半導体各層2〜9を順次積層することによって、半導体素子層10を形成する。具体的には、図6に示すように、n型GaN基板1上に、約0.1μm〜約10μmの厚みを有するn型GaNからなる下部コンタクト層2、約0.5μm〜約3.0μmの厚みを有するn型Al0.1Ga0.9Nからなる下部クラッド層3、0.2μm以下(たとえば、約0.05μm)の厚みを有するn型GaNからなる下部ガイド層4および活性層5を順次成長させる。なお、活性層5を成長させる際には、Inx1Ga1-x1N(x1=0.05〜0.1)からなる3つの量子井戸層と、Inx2Ga1-x2N(x2=0〜0.05)からなる4つの障壁層とを交互に成長させる。これにより、下部ガイド層4上に、3つの量子井戸層と4つの障壁層とからなるMQW構造を有する活性層5が形成される。
続いて、活性層5上に、約0.1μmの厚みを有するp型GaNからなる上部ガイド層6、約30nmの厚みを有するp型Al0.3Ga0.7Nからなる蒸発防止層7、約0.5μmの厚みを有するp型Al0.1Ga0.9Nからなる上部クラッド層8、約0.1μmの厚みを有するp型GaNからなる上部コンタクト層9を順次成長させる。
ここで、第1実施形態では、上部クラッド層8の形成途中に、供給する原料ガスの組成比(Al組成比)を変えることによって、上部クラッド層8中に、屈折率の異なるエッチング終点モニター層8aを形成する。このとき、エッチング終点モニター層8aは、その組成がAlxGa1-xN(x=0.15〜0.3)となるように構成するとともに、蒸発防止層7から約60nm〜約150nm上方の位置に、約0.015μm〜約0.03μmの厚みで形成する。
なお、半導体各層2〜9(半導体素子層10)は、上記のようなn型GaN基板1上に結晶成長されているので、溝部1b上では、様々な方向から成長が進行して会合部に欠陥(結晶欠陥)が生じる一方、溝部1b以外の領域上では規則正しく成長が進行して、欠陥(結晶欠陥)を伴う成長の会合が抑えられている。このため、n型GaN基板1上に形成される半導体各層2〜9(半導体素子層10)において、転位集中領域1aおよび溝部1b以外の領域の上方に位置する領域は、結晶欠陥や歪みが抑えられているので、この領域にリッジ部11を形成することにより、製造歩留を向上させることが可能になるとともに、素子特性の優れた半導体レーザ素子を得ることが可能となる。
続いて、図7に示すように、真空蒸着法などを用いて、上部コンタクト層9上に、所定の厚みを有するPdからなるp側オーミック電極12を形成する。そして、上部コンタクト層9とp側オーミック電極12とのオーミック接触が得られるように、高温で電極の合金化(アニール処理)を行う。その後、フォトリソグラフィ技術を用いてマスク層50を形成し、このマスク層50をマスクとしてエッチングすることにより、p側オーミック電極12のパターニングを行う。
次に、図8に示すように、蒸着法またはスパッタ法を用いて、約0.1μmの厚みを有するSiO2などからなる誘電体膜13aを形成した後、上記マスク層50(図7参照)を利用してリフトオフすることにより、p側オーミック電極12上の部分を除去する。
そして、図9に示すように、リッジ部11の形成領域を避けた領域であって、最終的に半導体レーザ素子をバー状態に切り出す工程(後述するバー分割工程)の際に劈開面となる部分(劈開予定線P1と劈開予定線P2との交点部分)に、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を用いて所定の深さを有する溝部40aを形成する。具体的には、反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて誘電体膜13a(図8参照)を除去した後、ICP(Inductive Coupled Plasma)エッチング装置(誘導結合型プラズマ装置)を用いたドライエッチングなどにより、少なくとも、活性層5(図8参照)までの深さを有する上記溝部40aを形成する。
その後、図10に示すように、p側オーミック電極12上の略中央部に、約1μm〜約2μmの幅を有するとともに、<1−100>方向に延びるストライプ状(細長状)のレジスト60を形成する。このレジスト60をマスクとして、Arガスを主とする反応性イオンエッチング(RIE)法などのドライエッチングにより、p側オーミック電極12の不要部分を除去する。そして、図11に示すように、レジスト60および誘電体膜13aをマスクとして上部クラッド層8の途中の深さまでドライエッチングを行うことにより、リッジ部11を形成する。このときのドライエッチングには、ICPエッチング装置を用いる。また、ドライエッチングに使用するエッチングガスは、塩素ガス、アルゴンガス(20%〜30%)および窒素ガス(5%〜15%)の塩素系混合ガスとする。
ここで、第1実施形態では、リッジ部11を形成するためのドライエッチングは、ウェハ表面にXeランプを光源とする紫外光(波長:300nm〜450nm)を照射し、その反射光の干渉波形をモニター(観察)しながら行う。このとき、330nm〜340nm(たとえば、330nm)の波長を光検出器で検出することによって、この波長の干渉波形をモニターしておく。そして、エッチング深さがエッチング終点モニター層8aに達すると、エッチング終点モニター層8aと上部クラッド層8との屈折率差等に起因して、干渉波形が急激に変化(極大化)するため、この変化(極大化)を感知(検知)した直後にエッチングを停止する。これにより、エッチング終点モニター層8aを形成した位置(蒸発防止層7から約60nm〜約150nm上方の位置)で、ドライエッチングを制度よく停止することが可能となるので、上部クラッド層8の残し厚を、設定値(約60nm〜約150nm)となるように、制度よく制御することが可能となる。
このようにして、上部クラッド層8の凸部と上部コンタクト層9とによって構成されるとともに、<1−100>方向に延びるストライプ状(細長状)のリッジ部11が形成される。また、リッジ部11の両側には、リッジテラス部11aが形成される。また、上記した溝部40aは、後の工程で劈開されることによって半導体レーザ素子100の段差部40(図1参照)に形成される。
なお、第1実施形態では、リッジ部11の形成時に、エッチングガスとして上記塩素系混合ガスを用いることにより、図12に示すように、リッジ部11の隅部11b(リッジ部11の裾部分)にエッチングの先端が切れ込んだ切り込み状の溝部(マイクロトレンチ)MT(ノッチ状のオーバーエッチング)を低減(深さdMTを低減)することが可能となる。このため、これによっても、上部クラッド層8の残り厚の制御性を向上させることが可能となる。
続いて、図13に示すように、真空蒸着法やスパッタ法などを用いて、SiO2やTiO2などの誘電体膜を形成することにより、電流狭窄のための埋め込み層13を約0.1μm〜約0.3μmの厚みで形成する。その後、リフトオフにより、埋め込み層13のリッジ部11上に位置する部分を除去する。なお、埋め込み層13の形成に、プラズマCVD法などのリフトオフに適さない製膜方法を用いる場合には、リッジ部11上のレジスト60を一旦除去し、埋め込み層13を全面に形成した後、埋め込み層13上の全面にレジストを塗布する。このとき、レジストは、リッジ部11のような尖った部分が他の部分よりも厚みが小さく塗布されるため、レジストの全面に微弱な露光を施してレジストの上部を溶解させることにより、リッジ部11の上部のみを露出させることが可能となる。
その後、図14に示すように、真空蒸着法などを用いて、基板(ウェハ)側(埋め込み層13側)からNi層(図示せず)およびAu層(図示せず)を順次形成することにより、埋め込み層13上に、多層構造からなるp側パッド電極14を形成する。
次に、基板(ウェハ)を分割し易くするために、n型GaN基板1の裏面を研削または研磨することにより、n型GaN基板1を約80μm〜約200μmの厚みまで薄くする。
そして、図15に示すように、n型GaN基板1の裏面上に、真空蒸着法などを用いて、n型GaN基板1の裏面側からHf層(図示せず)およびAl層(図示せず)を順次形成することにより、多層構造からなるn側電極15を形成する。なお、n側電極15の形成前に、n側の電気特性の調整などの目的でドライエッチングやウェットエッチングを行ってもよい。
続いて、図16に示すように、劈開により基板(ウェハ)を分離して共振器端面20を形成する。基板(ウェハ)の劈開は、スクライブ/ブレーク法やレーザスクライブなどの手法を用いて、劈開予定線P1に沿って行う。これにより、劈開予定線P1の位置で基板(ウェハ)が分離されて、リッジ部11の延びる方向と直交する方向(<11−20>方向)に沿った共振器端面20が形成される。このとき、上記溝部40aが形成されていることにより、平滑な共振器端面20が得られる。
また、基板(ウェハ)の分離により、一方の素子(チップ)の光出射端面20aとなるべき共振器端面20と、隣接する他方の素子(チップ)の光反射端面20bとなるべき共振器端面20とが同時に形成される。なお、上記した素子分離の工程(バー分割工程)により、バー状態に切り出される。
そして、図17に示すように、蒸着法やスパッタ法などの手法を用いて、バーの端面(共振器端面20)にコーティングを施す。具体的には、光出射端面20aに、Al23などからなるARコーティング層16を形成する。また、光反射端面20bに、SiO2およびTiO2などの多層膜からなるHRコーティング層17を形成する。
最後に、<1−100>方向に沿った劈開予定線P2でバーを分離することにより、個々のチップ(半導体レーザ素子)に個片化する。このようにして、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子100が製造される。
上記のようにして製造された第1実施形態による半導体レーザ素子100は、図18に示すように、サブマウント110を介してステム120上にマウントされ、ワイヤ130によってリードピンと電気的に接続される。そして、キャップ140がステム120上に溶接されることにより、キャンパッケージ型の半導体レーザ装置150に組み立てられる。
第1実施形態では、上記のように、活性層5上に形成された上部クラッド層8に、この上部クラッド層8とは異なる屈折率を有するエッチング終点モニター層8aを形成することによって、紫外光を照射しながらドライエッチングを行うことにより、その反射光の干渉波形からエッチング深さがエッチング終点モニター層8aに達したか否かを容易に検知することができる。このため、エッチング終点モニター層8aを、エッチングを停止させたい位置に形成することによって、エッチング終点モニター層8aを検知(感知)したタイミングでエッチングを停止すれば、上部クラッド層8の残し厚を所望の厚み(約約60nm〜約150nm)に設定することができる。これにより、出力光の遠方放射パターン(FFP(Far Field Pattern))の特性低下や、Kink(半導体レーザ素子の光出力−動作電流特性における非直線性)レベルの低下などを抑制することができる。すなわち、上記のように構成することによって、素子特性を向上させることができる。また、上記のように構成することによって、ウェハ毎に半導体層の層厚がばらついた場合でも、上部クラッド層8の残し厚を所望の厚みに制御することができるので、素子特性のばらつきを抑制することができるとともに、製造歩留を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上部クラッド層8およびエッチング終点モニター層8aを、それぞれ、AlGaNから構成するとともに、上記エッチング終点モニター層8aを、上部クラッド層8中に形成することによって、素子電気特性や光学特性などの素子特性に悪影響を与えずに、エッチング終点モニター層8aを、上部クラッド層8とは異なる屈折率に構成することができる。
また、第1実施形態では、エッチング終点モニター層8aを、AlxGa1-xNの組成から構成し、そのAl組成比xを、0.15以上0.3以下に設定することによって、エッチング終点モニター層8aのAl組成比xが、0.3よりも大きくなることに起因して、電圧上昇が大きくなり過ぎるという不都合が生じるのを抑制することができる。また、エッチング終点モニター層8aのAl組成比xが、0.15よりも小さくなることに起因して、干渉波形の検出が困難になるという不都合が生じるのを抑制することができる。すなわち、エッチング終点モニター層8aのAl組成比xを0.15よりも小さくした場合には、干渉波形の変化が不明確となる(波形変化を感知することができなくなる。)。このことは、コンピュータシミュレーションにより確認されている。一方、エッチング終点モニター層8aのAl組成比xを0.3よりも大きくすれば、干渉波形の変化は顕著に認められるものの、電圧上昇が大きくなり過ぎてしまう。
また、第1実施形態では、エッチング終点モニター層8aの厚みを、0.015μm以上0.03μm以下とすることによって、エッチング終点モニター層8aの厚みが、0.015μmよりも小さくなることに起因して、干渉波形の検出が困難になるという不都合が生じるのを抑制することができる。また、エッチング終点モニター層8aの厚みが、0.03μmよりも大きくなることに起因して、電圧上昇が大きくなり過ぎるという不都合が生じるのを抑制することができる。すなわち、エッチング終点モニター層8aは、厚みが大きくなり過ぎると電圧上昇を招くことから、出来るだけ小さい厚みであるのが好ましいが、エッチング終点モニター層8aの厚みを0.015μmよりも小さくした場合には、干渉波形の変化が不明確となる(波形変化を感知することができなくなる。)。このことは、コンピュータシミュレーションにより確認されている。一方、エッチング終点モニター層8aの厚みを0.03μmよりも大きくすれば、干渉波形の変化は顕著に認められるものの、電圧上昇が大きくなり過ぎてしまう。
また、第1実施形態では、干渉波形によるエッチング終点モニター層8aを検知するための波長を、330nm以上340nm以下(たとえば、330nm)とすることによって、エッチング終点モニター層8aを容易に検知することができる。
(第2実施形態)
図19は、本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の断面図である。次に、図19を参照して、本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子200について説明する。
この第2実施形態による半導体レーザ素子200では、エッチング終点モニター層8aを超えた上部クラッド層8の途中の深さまでドライエッチングを行うことによって、リッジ部11が形成されている。すなわち、第2実施形態では、エッチング終点モニター層8aを検知した後、一定時間経過後にエッチングを停止することによってリッジ部11が形成されている。このため、エッチング終点モニター層8aを含むようにリッジ部11が形成されている。なお、第2実施形態では、上記第1実施形態よりも、エッチング終点モニター層8aが上方に形成されている。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
図20は、本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。次に、図4〜図11、図13〜図18および図20を参照して、本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子200の製造方法について説明する。
まず、図4〜図6に示した第1実施形態と同様の方法を用いて、n型GaN基板1上に半導体素子層10を形成する。次に、図7〜図11に示した第1実施形態と同様の方法を用いて、リッジ部11を形成する。
ここで、第2実施形態では、ウェハ表面にXeランプを光源とする紫外光(波長:300nm〜450nm)を照射し、その反射光の干渉波形をモニター(観察)しながらリッジ部11を形成するためのドライエッチングを行うときに、350nm〜450nm(たとえば、400nm前後)の波長の干渉波形も同時にモニターしておく。これにより、上部コンタクト層9から上部クラッド層8にかけてのエッチングの進行をモニターすることが可能となる。すなわち、干渉波形の変化により、エッチング深さが上部クラッド層8に達したことを検知することが可能となる。したがって、上部クラッド層8を検知した時間と、エッチング終点モニター層8aを検知した時間との差分を取ることにより、上部クラッド層8の平均のエッチングレートを算出することができる。
そして、算出したエッチングレートを用いて、エッチング終点モニター層8aを検知した後、素子設計上の残し厚にするためのオーバーエッチング時間を決定し、決定したオーバーエッチング時間の経過直後にエッチングを停止する。これにより、図20に示すように、所望の位置(蒸発防止層7から約60nm〜約150nm上方の位置)で、ドライエッチングを制度よく停止することが可能となるので、上部クラッド層8の残し厚を、設定値(約60nm〜約150nm)となるように、制度よく制御することが可能となる。
その後、図13〜図17に示した第1実施形態と同様の方法を用いることにより、本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子200が製造される。なお、上記のようにして製造された第2実施形態による半導体レーザ素子200は、第1実施形態と同様、キャンパッケージ型の半導体レーザ装置に組み立てられる。具体的には、図18に示した半導体レーザ装置150において、半導体レーザ素子100の代わりに、第2実施形態による半導体レーザ素子200が搭載される。
第2実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、基板にn型GaN基板を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、InGaN、AlGaN、および、AlGaInNなどからなる基板や、サファイア基板などの絶縁性基板を用いてもよい。なお、基板上に結晶成長される窒化物系半導体層の各層(エッチング終点モニター層は除く)については、その厚みや組成等は、所望の特性に合うものに適宜組み合わせたり、変更したりすることが可能である。たとえば、半導体層を追加または削除したり、半導体層の順序を一部入れ替えたりしてもよい。また、導電型を一部の半導体層について変更してもよい。すなわち、窒化物系半導体レーザ素子としての基本特性が得られる限り自由に変更可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、ストライプ状の溝部が形成された基板(n型GaN基板)を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、溝部が形成されていない基板を用いてもよい。また、転位集中領域が形成されておらずに溝部のみが形成されている基板(n型GaN基板)を用いてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、エッチング終点モニター層をAlGaNから構成した例を示したが、本発明は、これに限らず、エッチング終点モニター層をGaNから構成してもよい。このように構成した場合でも、素子電気特性や光学特性などの素子特性に悪影響を与えずに、干渉波形の検出を容易にすることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、p側オーミック電極をPdから構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、仕事関数の大きい材料であればPd以外の材料によってp側オーミック電極を構成してもよい。たとえば、Ni、PtまたはAuなどからp側オーミック電極を構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、劈開により共振器端面を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、劈開以外の方法を用いて、共振器端面(光出射端面、光反射端面)を形成してもよい。たとえば、ドライエッチングなどの手法を用いて、共振器端面を形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、リッジ部を断面メサ状に形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、メサ状以外の断面形状にリッジ部を形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、p側パッド電極を、埋め込み層側からNi層、およびAu層を順次積層することにより形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、埋め込み層側から、たとえば、Pd層、Mo層およびAu層を順次積層することによりp側パッド電極を形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、n側電極を、n型GaN基板の裏面側からHf層およびAl層を順次積層することにより形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、n型GaN基板の裏面側から、たとえば、Ti層およびAl層を順次積層することによりn側電極を形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、MOCVD法を用いて窒化物系半導体各層を結晶成長させた例を示したが、本発明はこれに限らず、MOCVD法以外の方法を用いて、窒化物系半導体各層を結晶成長させるようにしてもよい。MOCVD法以外の方法としては、たとえば、HVPE法(Hydride Vapor Phase Epitaxy)、および、MBE法(Molecular Beam Epitaxy)などが挙げられる。
本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の全体斜視図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の平面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための平面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための平面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための平面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子が搭載されたキャンパッケージ型の半導体レーザ装置の斜視図である。 本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の断面図である。 本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1 n型GaN基板(基板)
2 下部コンタクト層
3 下部クラッド層
4 下部ガイド層
5 活性層
6 上部ガイド層
7 蒸発防止層
8 上部クラッド層(クラッド層)
8a エッチング終点モニター層
9 上部コンタクト層(コンタクト層)
10 半導体素子層
11 リッジ部
12 p側オーミック電極
13 埋め込み層
14 p側パッド電極
15 n側電極
20 共振器端面
100、200 半導体レーザ素子
150 半導体レーザ装置

Claims (14)

  1. 窒化物系半導体からなる活性層と、
    前記活性層上に形成されたクラッド層と、
    前記クラッド層の少なくとも一部がエッチングされることによって形成されたリッジ部とを備え、
    前記クラッド層は、異なる屈折率を有するエッチング終点モニター層を含むことを特徴とする、半導体レーザ素子。
  2. 前記クラッド層および前記エッチング終点モニター層は、それぞれ、AlGaNから構成されており、
    前記エッチング終点モニター層が、前記クラッド層中に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記エッチング終点モニター層は、AlxGa1-xNの組成からなり、
    前記エッチング終点モニター層のAl組成比xは、0.15以上0.3以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記クラッド層は、AlGaNから構成されているとともに、前記エッチング終点モニター層は、GaNから構成されており、
    前記エッチング終点モニター層は、前記クラッド層中に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記エッチング終点モニター層は、0.015μm以上0.03μm以下の厚みを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  6. 前記リッジ部は、前記エッチング終点モニター層を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  7. 前記クラッド層上に接触するように形成されたGaNからなるコンタクト層をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  8. 基板上に、窒化物系半導体からなる活性層と、前記活性層上に配されるとともにAlGaNからなるクラッド層とを含む半導体素子層を形成する工程と、
    ドライエッチング法を用いて前記半導体素子層をエッチングすることにより、前記半導体素子層にリッジ部を形成する工程とを備え、
    前記半導体素子層を形成する工程は、
    前記クラッド層の層中に、前記クラッド層とは異なる屈折率を有するエッチング終点モニター層を形成する工程を含み、
    前記リッジ部を形成する工程は、
    前記半導体素子層に紫外光を照射して、前記半導体素子層に含まれる層によって反射された反射光の干渉波形を観測しながら、前記エッチング終点モニター層に対するエッチングの進行に応じた所定のタイミングでエッチングを停止させる工程を含むことを特徴とする、半導体レーザ素子の製造方法。
  9. 前記半導体素子層を形成する工程は、前記エッチング終点モニター層を、Al組成比xが0.15以上0.3以下であるAlxGa1-xNから構成する工程を有することを特徴とする、請求項8に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  10. 前記半導体素子層を形成する工程は、前記エッチング終点モニター層を、GaNから構成する工程を有することを特徴とする、請求項8に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  11. 干渉波形による前記エッチング終点モニター層を検知するための波長は、330nm以上340nm以下であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  12. 前記半導体素子層を形成する工程は、前記クラッド層上にGaNからなるコンタクト層を接触するように形成する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  13. 干渉波形による前記クラッド層を検知するための波長は、350nm以上450nm以下であり、
    前記クラッド層を検知してから前記エッチング終点モニター層を検知するまでの時間を計測することにより、前記クラッド層のエッチングレートを測定する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  14. 測定された前記エッチングレートを用いてオーバーエッチング時間を決定し、決定したオーバーエッチング時間の間、エッチングを継続させて、所定の位置でエッチングを停止させる工程をさらに備えることを特徴する、請求項13に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
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