JP2010128157A - 定着装置およびそれを具備した画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期動作時の予備加熱、予備待機を必要とすることなくトナーの定着処理ができ、また装置的に大幅なコストダウンと小型化を実現することのできる定着装置及びそれを具備した画像形成装置を提供。
【解決手段】半導体レーザー光を未定着のトナー画像に照射してトナーの定着を行う定着装置において、前記半導体レーザーは波長照射領域の異なる2種類のレーザー光照射手段からなり、1のレーザー光照射手段は、シアントナーにおける80%以上の吸収率となる波長であって、マゼンタトナーにおける80%以上の吸収率となる波長を照射するものであり、また他のレーザー光照射手段は、イエロートナーにおける80%以上の吸収率となる波長を照射するものであることを特徴とするものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に係り、より詳細には、記録紙上に形成された未定着画像を、レーザー光照射手段により定着する定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置(例えばプリンタ)には、用紙上に形成されたトナー像を熱溶融することによって用紙上に定着させる定着装置が備えられている。この定着装置の一例として、定着ローラと加圧ローラとから構成されるローラ対方式の定着装置が知られている(特許文献1を参照)。
定着ローラは、アルミなどの金属製中空芯金の表面に弾性層が形成されたローラ部材であり、この芯金の内部に熱源としてハロゲンランプが配置された構成である。そして、温度制御装置が、定着ローラ表面に設けられた温度センサから出力される信号に基づいてハロゲンランプをオン/オフ制御することによって、定着ローラ表面の温度を制御する。
加圧ローラは、芯金上に被覆層としてシリコンゴムなどの耐熱性弾性層を設けたローラ部材である。この加圧ローラは、定着ローラ周面に対して圧接され、加圧ローラの上記弾性層の弾性変形によって、定着ローラと加圧ローラとの間にニップ領域が形成される。
上記の構成において、定着装置では、未定着のトナー像が形成された用紙を定着ローラと加圧ローラとの間のニップ領域に挟み込み、これら両ローラを回転させることによって上記用紙を搬送するとともに、定着ローラ周面の熱により用紙上のトナー像を溶融させて用紙に定着させる。
しかし、従来のローラ対方式は、朝一電源投入直後は、定着ローラ及び加圧ローラは、室温状態にあるため、電源ON後、所定温度にまで上昇させる必要があるため、ウォームアップ時間を要する。また、コピー動作が行われていない待機状態では、ローラ表面を所定温度に保持する必要があるため、コピー動作が行われていない時も常に加熱していなければならない。これらコピー動作以外に、無駄なエネルギーを消費する。
そこで、無駄なエネルギーを消費せず効率よくトナーのみを定着させる方法として、レーザーパワーを利用してトナーを定着させる定着装置が提案されている(特許文献2を参照)。
特許文献2によれば、低出力の半導体レーザーを複数用いて、複数のレーザー光の光源と光源から発光された各々のレーザー光を同一領域のトナー像に焦点を重ねることで、パワー不足を補いトナーを溶かし定着を行うことが記載されている。
これにより、低出力で安価な半導体レーザーを使うことが可能なため、装置全体も簡単なものにできると記載されている。
しかしながら、カラートナーを定着させる場合に問題がある。弱い半導体レーザーを複数個使用してパワー不足を補ったとしても、カラートナーのような、特定の吸収波長しか吸収しないトナーの場合、レーザー光が照射する波長と、トナーの吸収波長が異なっている場合、全く加熱されないため、効率よく定着させることができない。カラートナー(通常は、C,M,Y)は夫々別々の吸収波長を有しているため、半導体レーザーのような特定の波長でトナーを加熱することが困難である。また、一つのレーザー光の波長に対応したカラートナーの吸収波長を作るには、トナーに光吸収材を添加する必要があり、これは、トナーのにごりや、コストアップにつながるといった課題がある。
フルカラートナー(Y,M,C)及び黒(B)トナーの光吸収波長に対応した波長のレーザー光を照射して定着可能な画像形成装置を提供することを提案しているが、各トナーの吸収波長毎に最適な波長のレーザーを使用するため、4種類の波長のレーザーが必要となり、コストアップや大型化の課題がある(特許文献3を参照)。
特開平11−038802号公報 特開2005−55516号公報 特開2008−107576号公報
本発明は、初期動作時の予備加熱、予備待機を必要とすることなくトナーの定着処理ができ、また装置的に大幅なコストダウンと小型化を実現することのできる定着装置及びそれを具備した画像形成装置を提供しようとするものである。
本発明者は、所定の波長光に対してトナーが容易に溶融するには、トナーがその照射波長光に対して80%以上の吸収率を有していることを見出し、そして、カラートナーにおいて、シアン、マゼンタ、イエローの各トナーにおける80%以上の吸収率の波長領域の異なりに着目し、かかる波長領域を踏まえてトナー定着のための半導体レーザーのレーザー光照射手段が2種類で可能であることを見出し、上記課題を解決したものである。
即ち、本発明の定着装置およびそれを具備した画像形成装置は、以下の構成又は構造を有することを特徴とするものである。
本発明は、半導体レーザー光を未定着のトナー画像に照射してトナーの定着を行う定着装置において、前記半導体レーザーは波長照射領域の異なる2種類のレーザー光照射手段からなり、1のレーザー光照射手段は、シアントナーにおける80%以上の吸収率となる波長であって、マゼンタトナーにおける80%以上の吸収率となる波長を照射するものであり、また他のレーザー光照射手段は、イエロートナーにおける80%以上の吸収率となる波長を照射するものであることを特徴とするものである。
また、画像形成装置はかかる定着装置を具備するものである。
また、トナーによって吸収率が80%以上となる波長領域は異なるが、カラートナーでの一般的なマゼンタ、シアン、イエローのトナーの300〜800nmでの波長吸収率は、後述する図6〜8に示された。
これらの結果において、2種類のレーザー光照射手段において、一般的なトナーでの波長照射域の選択範囲は、本発明において、1のレーザー光照射手段の波長は555nm〜590nmの波長域の範囲にあり、他のレーザー光照射手段の波長は380nm〜480nmの波長域の範囲にあることが好ましいことも分かった。
本発明は、前記各レーザー光照射手段は搬送される記録部材の画像情報に基づいて照射制御され、且つその記録部材上に形成されたトナーの位置及びトナーの色情報に基づいて、前記記録部材への前記各レーザー光照射手段の照射位置が制御されることが好ましい。
尚、この場合の画像情報の取得手段は定着装置に具備させても良く、定着装置を具備する画像形成装置に設けても良い。例えば、画像形成装置にあっては、コピー対象である原稿のスキャンニングの際にこれらの画像情報を取得して良い。
このような情報の取得によるレーザー光照射手段の照射にあっては、記録部材上において、トナーが載っている部分のみを効率良く加熱できる。記録部材上に形成されたトナーが例えば、シアントナーである場合、位置情報と色情報から、シアントナーが載っている部分のみ選択的に、1のレーザー光照射手段で照射させる。同様に、マゼンタトナーが載っている部分も1のレーザー光照射手段で照射させる。イエロートナーが載っている部分はイエロー定着用の他のレーザー光照射手段で照射させる。
また、記録部材上に形成されたトナーのうち重ね合わせたトナー層が形成されている場合、その重ね合わせたトナー層のトナー色のいずれか1つのトナー色に対応したレーザー波長のみを照射してもよい。このときは、ある1色のトナーが吸収した熱で、他のトナーを溶融させるだけのエネルギーを照射して定着させる。
尚、記録部材上に、シアントナー、マゼンタトナーが重なって積層されている場合、シアン及びマゼンタ定着用の1のレーザー光照射手段で照射させる。また、黒色のトナーの場合は、1のレーザー光照射手段及び他のレーザー光照射手段のいずれかで照射することができる。
本発明では、前記レーザー光照射手段のそれぞれは、搬送される記録部材面に対向する複数の半導体レーザーから構成され、且つ複数の半導体レーザーが搬送記録部材面の幅方向に並設されることを特徴とする。
例えば、1個の半導体レーザーをレーザー光照射手段とし、その半導体レーザーの照射方向を制御する制御手段を設けて、1個の半導体レーザーの照射方向を変えて指向性に対応させるか、紙面の幅方向に移動スキャンさせて行うことは可能である。しかし、この場合、定着プロセスに時間がかかるため高速で定着させるのに限界がある。また、レーザー制御において、装置の複雑化、コストアップになる。一方、紙面の紙搬送方向に対する幅方向上に、複数の半導体レーザーを並べることで、迅速な定着と簡素化が可能となる。
尚、搬送記録部材面の幅方向とは、搬送方向を長手と仮定した場合のその幅を意味し、幅方向は後述の態様では搬送方向と直角にしているが、搬送方向と直角である必要はなく、記録部材面の幅領域全体を直接レーザー照射できる限り、搬送方向に対して少し傾いた幅方向であっても良い。
本発明の定着装置およびそれを具備した画像形成装置によれば、4色(Y、M、C、BK)フルカラートナーをレーザー照射で定着する際、使用するレーザー手段が2種類の半導体レーザーで済み、大幅なコストダウンと小型化が実現できる。しかも、各トナーの吸収率が80%以上と、溶融に十分なレーザー波長を使用する為、十分な定着性が得られるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、画像形成装置の概略図である。図2は、本実施例の定着装置の概略図である。図3は、本実施形態におけるコピー操作に係るフローチャートを示す。図4は、重ね合わせたトナーを定着するときの概略図である。図5は、本実施形態における搬送紙面に対向するレーザー光照射装置の複数の半導体レーザーの並設状態を示す図を示す。図6は、シアントナーの可視光吸収スペクトルを示す図である。図7は、マゼンタトナーの可視光吸収スペクトルを示す図である。図8は、イエロートナーの可視光吸収スペクトルを示す図である。図9は、黒トナーの可視光吸収スペクトルである。図10は、本実施例に係る画像形成装置の制御ブロック図である。
図1は、乾式電子写真方式のカラー画像形成装置の内部構造を示している。画像形成装置は、例えばネットワーク上の各端末装置から送信される画像データ等に基づいて、所定の記録紙に対して多色又は単色の画像を形成する。
上記画像形成装置は、可視像形成ユニット50(50Y・50M・50C・50B)、記録紙搬送手段30、定着装置40、供給トレイ20を備えている。
上記画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色に対応して、4つの可視像形成ユニット50Y・50M・50C・50Bが並設されている。つまり、可視像形成ユニット50Yは、イエロー(Y)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット50Mは、マゼンダ(M)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット50Cは、シアン(C)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット50Bは、ブラック(B)のトナーを用いて画像形成を行う。具体的な配置としては、記録紙Pの供給トレイ20と定着装置40とを繋ぐ記録紙の搬送路に沿って4組の可視像形成ユニット50を配設した、所謂タンデム式である。
可視像形成ユニット50は、それぞれ実質的に同一の構成を有し、すなわち、それぞれに、感光体ドラム51、帯電器52、レーザ光照射手段53(ここでは、感光体ドラムへ潜像を書き込むためのレーザー光照射手段)、現像器54、転写ローラ55クリーナユニット56、が設けられており、搬送される記録紙Pに各色トナーを多重転写する。
ここで、上記感光体ドラム51は、形成される画像を担持するものである。上記帯電器52は、感光体ドラム51表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。レーザー光照射手段53は、画像形成装置に入力された画像データに応じて、帯電器5によって帯電した感光体ドラム51表面を露光して、該感光体ドラム51表面に静電潜像を形成する。上記現像器52は、感光体ドラム51表面に形成された静電潜像を、各色のトナーによって顕像化する。転写ローラ55は、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されており、後述する記録紙搬送手段30により搬送された記録紙Pに、形成されたトナー像を転写させている。ドラムクリーナユニット56は、現像器52での現像処理、及び、感光体ドラム51に形成された画像の転写後に、感光体ドラム51表面に残留したトナーを、除去・回収する。以上のような、記録紙Pに対するトナー像の転写は、4色について4回繰り返される。
上記記録紙搬送手段30は、駆動ローラ31、アイドリングローラ32、搬送ベルト33からなり、記録紙Pに可視像形成ユニット50にてトナー像が形成されるように、記録紙Pを搬送するものである。駆動ローラ31およびアイドリングローラ32は、無端状の搬送ベルト33を架張するものであり、駆動ローラ31が所定の周速度に制御されて回転することで、無端状の搬送ベルト33を回転させている。搬送ベルト33は、外側表面に静電気を光照射させており、記録紙Pを静電吸着させながら、上記記録紙Pを搬送している。
上記記録紙Pは、このようにして、搬送ベルト33に搬送されながらトナー像を転写されたあと、駆動ローラ31の曲率により搬送ベルト33から剥離され、定着装置40に搬送される。
定着装置40は、記録紙Pに適度な熱を与えて、トナーを溶解して記録紙に固定することで、堅牢な画像を形成する。ここで、上記定着装置について、図2を用いて詳細に説明する。
定着装置40は、2種類のレーザー光照射手段(光源)及び記録紙Pを搬送する紙搬送装置107で構成されている。
紙搬送装置107は、2本のテンションローラ101、及び102と、耐熱性の無端ベルト103から構成されており、記録紙Pは、ベルト103上を搬送する。
レーザー光照射手段は、半導体レーザーからなり、半導体レーザーは、炭酸ガスレーザー等の他のレーザーに比べ、安価で、小型である。また、半導体素子の配合や、材料の組成で400nm〜800nmの領域で任意の波長のレーザーを光照射させることができる。
レーザーが使用する波長は各色トナーにおける吸収率が80%以上の範囲で選択される。吸収率が80%より小さくなると、トナーがレーザー光を十分吸収せず、十分な定着性が得られないからである。
トナーの吸収率の測定条件は、当社カラー複合機(マシン名:MX−7001N)に搭載しているカラー用トナー各色(シアン、マゼンタ、イエロー)をTHF(テトラヒドロフラン)溶媒に溶解させ、濃度を0.018%に調整する。一方、測定器として、分光光度計U−3300(日立製作所)を用い、上記調整した溶液を1cm角(つまり分光光度計の光路の進行方向に対する溶液が光路を通過する長さが1cm)の石英セルに入れ、上記分光光度計で800−300nmの範囲において、透過率を測定する。透過率を測定したとき、最も透過率が低いピーク位置を吸収率100%とし、透過率が100%の部分を吸収率0%とする。これらの値を元に、各波長での吸収率を算出する。本実施例で用いたトナーは、0.018%でトナーの透過率のピークがほぼ0%付近に達したが、透過率のピークが頭打ちした場合(例えば、濃度が濃すぎて、広い波長領域で、透過率のピークが0%で推移している場合)は、濃度が濃いので濃度を薄めピーク波長が検出できるようにする。
したがって、本実施例では、各色の光吸収波長のピーク領域に対応した波長のレーザー光を照射する半導体レーザー光照射手段を用いる。
例えば、レーザー光照射手段104がシアントナー及びマゼンタトナー定着用のものであり、照射する波長は、シアントナー及びマゼンタトナーの光吸収ピーク領域が80%以上の吸収率で共通する波長の領域550nm〜590nmに対応した波長のレーザーを照射する。
図6にシアントナーの可視光吸収スペクトルを示す。
図7にマゼンタトナーの可視光吸収スペクトルを示す。
レーザー光照射手段106は、イエロートナー定着用のものであり、イエロートナーの光吸収ピーク領域380nm〜500nmに対応した波長のレーザーを照射する。
図8にイエロートナーの可視光吸収スペクトルを示す。
黒トナーの可視光吸収スペクトルを図9に示す。
黒トナーは400nm〜800nmの領域で光を吸収するので、どのレーザー波長を用いて定着させてもよい。実施例に示したレーザー光照射手段の配置は、順番を変えてもよい。
また、図2においては、レーザー光源から直接記録紙上のトナーに対して照射しているが、レーザー光源と記録紙の間にレンズを設け、光源からでた光をレンズにより集光させ、集光した光を照射してもよい。
また、図5に示すように、各色定着用レーザー光照射装置は複数の半導体レーザーを紙搬送方向に対する幅方向に並設させている。
通常、一つ半導体レーザーで、紙全面を光照射する場合、紙の搬送方向以外に、搬送される紙の幅方向にレーザーを移動スキャンさせる必要やレーザー照射方向を換える制御作動装置などの必要がある。このような作動制御は、定着プロセスに時間がかかるため高速で定着させるのに限界がある。また、紙面上に煩雑な作動装置を設置する必要がある。このためコストアップになる。
これに対して、本実施態様では、紙搬送方向に対する紙幅方向のライン上に、複数の半導体レーザーを並べることで、紙搬送方向と紙幅方向にレーザーを移動させる必要がないため、必要最低限の構成で使用することができ、高速で、定着させることが可能である。
図10は、本実施例に係る画像形成装置の制御ブロック図である。
画像形成装置1は、たとえばスキャナとプリンタと周辺機器とを備えた複合機であり、原稿画像を読み取る読取部605、読み取った原稿画像を適正な電気信号に変換して画像データを生成する画像処理部606、生成された画像データを印刷出力する画像形成部607、図示しない定着部のレーザー光照射を制御する定着制御部602、後処理装置であるフィニッシャーやソーターなどの周辺機器を制御する周辺機器制御部608、画像形成装置1の操作部である入力部603と表示部604を備えている。
制御部601は、画像処理部606から受信した画像情報の印字位置情報(印刷ジョブに対して、1ページ毎のどの位置に印字するかといった信号を指す)と、各色情報(前述の印字位置情報に対応して、1ページ毎のどの位置にどの色のトナーを印字するかといった信号を指す)を定着制御部602へ送信し、定着制御部602は、受信した印字位置情報と各色情報とに基づいて各レーザー装置を駆動してレーザー光を照射する制御を行う。
尚、画像情報入手部(例えば、読取部)及び画像処理部は画像形成装置に一般に設けられるが、定着装置自体にこれらの機能を独立して含めることもできる。
図3は、本実施態様におけるコピー操作に係るフローチャートを示す。
尚、画像形成装置1の図示しないプリンタドライバの画面からユーザーが印刷指示を行った場合でも、ユーザーの印刷指示信号に基づいて、本フローチャートによる制御適応できることはいうまでもない。
制御部601は、入力部603の図示しないコピーボタンをユーザーが押下した場合、(ユーザーがコピーしたい原稿は、スキャナに載置済み、若しくは原稿台に載置済みとする)ユーザーが押下した信号(印刷指示信号のこと)を受信した際、例えば、スキャナの画像読取部605で原稿画像を読み取り、読み取った信号を画像処理部606が画像処理し、前述の印字位置情報を受信する。
また、制御部601は、受信した印字位置情報と各色情報とに基づいて、まず、イエロー色(各色情報)の印字位置情報が含まれているか否かを判断し、イエロー色(各色情報)の印字位置情報が含まれているなら、定着制御部602へレーザー106のレーザー出力信号を送信してレーザー106を照射する制御を行う。
一方、イエロー色(各色情報)の印字位置情報が含まれていない場合は、次に、シアン色、マゼンタ色、黒色のいずれかの印字位置情報が含まれているか否かを判断する。
シアン色、マゼンタ色、黒色の各色情報が印字位置情報に含まれているならば、制御部601は定着制御部602へレーザー104の出力信号を送信してレーザー104を照射する制御を行う。
従って、ベルト103(図2)上に搬送されてきた未定着像をのせた記録紙Pは、レーザー光の照射により、効率的に定着させることができる。
ここで黒色は、レーザー光照射手段104で書き込むような制御を示しているが、黒色はどのレーザーを用いてもよい。
レーザー光は、通紙動作中に、画像情報から得られた印字位置情報と各色情報とに基づいて照射するので、画像形成装置の通紙動作以外では、すなわちウォームアップ時、及び待機時は、電力を必要としない。
尚、図10のフローチャートでは、レーザー104、及びレーザー106の照射を停止する為の制御を定着制御部602が監視する(記録紙Pの移動をベルト103の移動に対応して監視する。例えば図示しないベルト103を駆動させるモータの信号と図示しない記録紙Pの搬送を検出するアクチュエータの信号を監視する。また、記録紙Pが供給トレイ20から図示しない給紙ローラから給紙された時間から記録紙Pの移動時間を計測してレーザー104、及びレーザー106までの到達時間を算出しても良い。)ものとしたが、特に定着制御部602が監視しなくとも、制御部601からのレーザー104、及びレーザー106を照射する指示信号のみに基づいてレーザー104、及びレーザー106を照射する制御であっても良い。
また、記録部材上に形成されたトナーのうち重ね合わせたトナー層が形成されている場合、上述したように、各色対応したレーザーを同一位置に照射して各々のトナーを溶融するだけのエネルギーを与えて定着させてもよいが、別の方法として、その重ね合わせたトナー層のいずれか一つのトナーの色に対応したレーザー波長のみを照射することで、定着させることが可能である。
例えば、図4に示すように、記録部材上に、シアン(C)トナー、マゼンタ(M)トナー、イエロー(Y)トナー、黒(B)トナーがランダムに重なって積層されている場合、いずれか1色が吸収する波長のレーザーを照射する。図4の例では、すべてのトナー層中に、シアントナーが形成されているので、マゼンタトナー及びシアントナー定着用のレーザー光104を照射するとよい。
このとき、イエロートナーは光を吸収しないので光エネルギーは透過してシアントナー、(110、111)または、黒トナー(112、113)、へ光が到達する。
ここで、黒トナー112、113は、マゼンタトナー及びシアントナー定着用のレーザー光104の光を吸収する。したがって、イエロートナーは光により直接加熱溶融されないが、隣接するシアントナー、マゼンタトナーもしくは、黒トナーの熱により溶融させることができる。このように他のレーザーを同時に加熱する必要がなくても定着できる。
上記、重ね合わせたトナー層が形成しているときに照射されるレーザー光のエネルギーは、一般的な複写機上に形成される未定着画像の単位面積当たり1層のトナーが溶融されるエネルギーを見積もると、一般的なカラー用のポリエステルトナーを用いた場合、比熱は、1.42(J/g℃)、比重は、0.817、トナー層の厚みは、16μm、トナーが溶融する温度が110℃、室温20℃、光熱変換効率(照射した光エネルギーをトナーが吸収して熱エネルギーに変わる割合)を100%とすると、単位面積当たり1層のトナーが溶融するエネルギーは、約0.17J/cmである。
しかし実際は、トナーに与えた熱が、紙や、空気中等に一部熱逃げするので、それ以上の熱エネルギーを必要とする。
上記計算式は、ほんの一例であり、使用するトナーにより物性が異なるので、各トナーの物性に応じた計算式で必要なエネルギーを見積もればよい。
したがって、1層のトナーを溶融するのに必要なエネルギーを0.17(J)/cmとすると、重ね合わせたトナー層で最大4層のトナーを溶融するのに最低限必要なエネルギーは4×0.17(J)=0.68(J)/cmであるので、照射するレーザー光のエネルギーは0.68(J)/cm以上が必要である。
尚、本発明の定着装置およびそれを具備した画像形成装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の定着装置およびそれを具備した画像形成装置は、初期動作時の予備加熱、予備待機を必要とすることなくトナーの定着処理ができ、また装置的に大幅なコストダウンと小型化を実現することのできる産業上の利用可能性の高いものである。
図1は、画像形成装置の概略図である。 図2は、本実施例の定着装置の概略図である。 図3は、本実施形態におけるコピー操作に係るフローチャートを示す。 図4は、重ね合わせたトナーを定着するときの概略図である。 図5は、本実施形態における搬送紙面に対向するレーザー光照射装置の複数の半導体レーザーの並設状態を示す図を示す。 図6は、シアントナーの可視光吸収スペクトルを示す図である。 図7は、マゼンタトナーの可視光吸収スペクトルを示す図である。 図8は、イエロートナーの可視光吸収スペクトルを示す図である。 図9は、黒トナーの可視光吸収スペクトルである。 図10は、本実施例に係る画像形成装置の制御ブロック図である。

Claims (5)

  1. 半導体レーザー光を未定着のトナー画像に照射してトナーの定着を行う定着装置において、
    前記半導体レーザーは波長照射領域の異なる2種類のレーザー光照射手段からなり、1のレーザー光照射手段は、シアントナーにおける80%以上の吸収率となる波長であって、マゼンタトナーにおける80%以上の吸収率となる波長を照射するものであり、また他のレーザー光照射手段は、イエロートナーにおける80%以上の吸収率となる波長を照射するものであることを特徴とする定着装置。
  2. 前記1のレーザー光照射手段の照射波長は555nm〜590nmの波長域の範囲にあり、他のレーザー光照射手段の照射波長は380nm〜480nmの波長域の範囲にある請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記各レーザー光照射手段は搬送される記録部材の画像情報に基づいて照射制御され、且つその記録部材上に形成されたトナーの位置及びトナーの色情報に基づいて、前記記録部材への前記各レーザー光照射手段の照射位置が制御される請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記レーザー光照射手段のそれぞれは、搬送される記録部材面に対向する複数の半導体レーザーから構成され、且つ複数の半導体レーザーが搬送記録部材面の幅方向に並設されることを特徴とする請求項1から3の何れかの項に記載の定着装置。
  5. 請求項1から4の何れかの項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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