JP2010127165A - 送風装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気調和機用の除加湿装置などに適した、薄型コンパクトで、圧損が小さく、低騒音、低駆動力の送風装置を提供する。
【解決手段】遠心ファンと、該遠心ファンの羽根車外周に設けられた斜流遠心方向の空気吹出通路と、上記遠心ファンの羽根車の空気吸込口を包囲する形で設けられ、上記遠心ファンの羽根車の回転軸と直交する方向に延びて開口された袖型の空気吸込流路とを備えてなる送風装置であって、箱状のファンケーシングの4つの側壁面中の1つの側壁面に上記空気吸込流路の空気流入口を、上記箱状のファンケーシングの4つの側壁面中の上記空気流入口のない3つの側壁面の各々に上記空気吹出通路からの空気吹出口を設けた。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、遠心ファンを用いた送風装置に関するものである。
例えばトランク型の空気調和機用室外機の上部に設置される除加湿装置などの送風装置には、軸方向に可及的に薄型コンパクトで、静音かつ高効率な遠心ファンを用いた斜流遠心方向の送風装置が採用されている。
このような送風装置の例として、例えば遠心ファンの回転軸に交差する方向の片側に延びている空気吸い込み通路内に、その吸い込み通路の奥まで気体を導く仕切りガイド部材を設けることにより、当該遠心ファンが、上記吸い込み通路の奥の領域からも十分に気体を吸い込むことができ、かつ上記吸込み口の全領域からバランスよく空気を吸い込むことができるようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2002−98092号公報 特開2006−194235号公報
しかし、上記特許文献1の送風装置では、遠心ファンとして前進翼構造の多翼ファン(いわゆるシロッコファン)、送風通路として渦型のスクロール通路を用いており、高速の空気流がスクロール部出口から空気吹出口の吹出グリル部に向かって吹き出されるために、圧損が大きく、また同吹出グリル部での干渉による発生音のために運転騒音が大きい。また、所要軸動力も大きい。特に大風量低静圧の使用点では運転騒音、所要軸動力共に大となる。
また、その他の斜流遠心方向の送風装置では、一般に斜流遠心方向への空気吹出案内部材が羽根車主板部に対して軸方向に突出しており、薄型コンパクト化を狙いとするものには適さない。さらに、全方向Uターン吹出構造となっているなど、適用できる用途は限られる(例えば上記特許文献2参照)。
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、装置本体の薄型化を可能としながら、ファンケーシング3面方向へのワイドな吹出と空気吹出口の吹出グリル部における低圧損、低干渉音、大風量低静圧の使用点でのファン性能向上効果を実現した高性能の送風装置を提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明の課題解決手段は、遠心ファンと、該遠心ファンの羽根車外周に設けられた斜流遠心方向の空気吹出通路と、上記遠心ファンの羽根車の空気吸込口を包囲する形で設けられ、上記遠心ファンの羽根車の回転軸と直交する方向に延びて開口された袖型の空気吸込流路とを備えてなる送風装置であって、箱状のファンケーシングの4つの側壁面中の1つの側壁面に上記空気吸込流路の空気流入口を、上記箱状のファンケーシングの4つの側壁面中の上記空気流入口のない3つの側壁面の各々に上記空気吹出通路からの空気吹出口を設けたことを特徴としている。
このような構成によると、袖型の空気吸込流路の存在にもかかわらず、当該遠心ファンが同空気吸込流路の奥の領域からも十分に空気を吸い込むことができ、かつ上記遠心ファンの空気吸込口の全領域からバランスよく空気を吸い込むことができるようになり、箱状のファンケーシングの可及的な薄型化を図りながらも、有効なファン性能を得ることができるようになる。
しかも、同箱状のファンケーシング3面方向に開口した斜流遠心方向の空気吹出通路および空気吹出口により、ワイドな空気の吹き出しが可能となるので、空気吹出通路下流側空気吹出口の吹出グリル部における圧損が可及的に低減され、かつ空気吹出口の吹出グリル部における干渉音が低減される。また、所要軸動力も小さくなる。
そして、それらの結果、特に大風量低静圧の使用点での、ファン性能が良好となる。
(2) 請求項2の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1の発明の課題解決手段において、斜流遠心方向の空気吹出通路の下流部を、その上流側に比べて通路断面積が拡大される袖型の空気吹出流路としたことを特徴としている。
このような構成によると、空気吹出通路下流側空気吹出口部分の圧損が効果的に低減され、空気吹出グリル部分で生じる干渉音も大きく低減される。
(3) 請求項3の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1又は2の発明の課題解決手段において、斜流遠心方向の空気吹出通路の通路壁外周面部を利用して袖型の空気吸込通路を形成したことを特徴としている。
このような構成によると、斜流遠心方向の空気吹出通路外周面を有効に利用できるので、袖型の空気吸込流路の軸方向寸法が大きくなる。このため、吸込み旋回流が緩和、安定化され、逆予旋回流入による悪影響が小さくなり、より良好な性能が得られる。
(4) 請求項4の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2又は3の発明の課題解決手段において、斜流遠心方向の空気吹出通路は、空気吹出通路上流側において、ファンケーシングの前板の一部を斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するように空気吹出口方向に傾斜又は曲成させることによって形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、空気吹出通路上流側において、ファンケーシングの前板の一部を空気吹出口方向に傾斜又は曲成させることによって容易に斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成することができ、そのようにして形成された斜流遠心方向への空気吹出案内面によって、スムーズな斜流遠心方向への空気の吹出しが実現される。
(5) 請求項5の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2又は3の発明の課題解決手段において、斜流遠心方向の空気吹出通路は、羽根車の主板側に近接するファンケーシングの後板と斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するファンケーシングの前板の一部との間に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、羽根車の主板側に近接するファンケーシングの後板と斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するファンケーシングの前板との間に形成された斜流遠心方向の空気吹出通路によって、斜流遠心方向へのスムーズな空気の吹出しが実現される。
(6) 請求項6の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2又は3の発明の課題解決手段において、斜流遠心方向の空気吹出通路は、主板遊嵌用の凹部を有して羽根車の主板外周部を包設するファンケーシング後板の外周部と斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するファンケーシング前板の外周部との間に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、主板遊嵌用の凹部を有して羽根車の主板外周部を包設するファンケーシング後板の外周部と斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するファンケーシング前板の外周部との間に形成された斜流遠心方向の空気吹出通路によって、斜流遠心方向へのスムーズな空気の吹出しが実現される。
(7) 請求項7の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5又は6の発明の課題解決手段において、空気吹出通路には、それぞれ空気吹出方向への吹き分けガイドが設けられていることを特徴としている。
このようにすると、各空気吹出口毎の適切な吹き分けが可能となり、かつ同吹き分けガイドが適切な形状と寸法であれば、ファン性能は劣化しない。
しかも、同吹き分けガイドを支柱部材として利用すると、その支柱機能により、送風機の強度が大きく向上する。
(8) 請求項8の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,6又は7の発明の課題解決手段において、上記空気吸込流路における遠心羽根車の設置位置を、本来の中心位置から偏心させ、吸込空気流路の誘引加速側が反誘引加速側よりも広くなるようにしたことを特徴としている。
このようにすると、空気の吸込および吹出作用共にスムーズになり、より良好なファン性能が得られる。
(9) 請求項9の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7又は8の発明の課題解決手段において、上記羽根の反主板側端面にシュラウドが設けられていることを特徴としている。
以上の各発明の構成は、上記遠心羽根車が、羽根の先端側端面にシュラウドが設けられた構成であっても、同シュラウドの存在に影響されることなく、有効な騒音低減効果が得られ、シュラウド付の羽根車を備えてなる遠心送風機においても、その低騒音化が図られる。
(10) 請求項10の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7又は8の発明の課題解決手段の構成において、羽根の反主板側端面にシュラウドが設けられていないことを特徴としている。
以上の構成は、上記遠心送風機が、羽根の先端側端面にシュラウドが設けられていない構成であっても、有効な騒音低減効果が得られ、シュラウドのない羽根車を備えてなる遠心送風機においても、その低騒音化が図られる。
(11) 請求項11の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10の発明の課題解決手段の構成において、空気吸込流路の空気流入口側ファンケーシングを長手方向に延設し、該延設部に機外空気を取り入れるための外気吸入口を設けるとともに、該外気吸入口の下流側に除湿手段および加湿手段を設け、除湿手段を介して除湿された空気を上記空気吸込流路を介して遠心ファンに供給する一方、加湿手段を介して加湿された空気を別の送風手段で必要な場所に搬送する除加湿装置に適用したことを特徴としている。
このような構成によると、低圧損、低騒音で、軸方向に可及的薄型コンパクトな除加湿装置を構成することができる。
以上の結果、本願発明の送風装置によると、低圧損、低騒音で、軸方向に可及的薄型コンパクトな除加湿装置等の空気調和装置に適した斜流遠心送風装置を提供することができる。
以下、本願発明の幾つかの最良の実施の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
(最良の実施の形態1)
先ず図1〜図4は、本願発明の最良の実施の形態1に係る送風装置の構成を示している。
この送風装置1は、方形箱状の偏平なファンケーシング11と、該ファンケーシング11内に設けられた軸長の短かい遠心ファン2と、該遠心ファン2の羽根車21の外周3面方向(箱状のファンケーシング11の3つの側壁面方向)に設けられた斜流遠心方向の空気吹出通路3,3,3と、上記遠心ファン羽根車21のベルマウス構造の空気吸込口4を包囲する形で設けられ、上記遠心ファン羽根車21の回転軸と直交する一つの方向に開口された矩形形状(断面コの字形状)の空気吸込流路5とを備えるとともに、上記遠心ファン羽根車21の空気吸込口4は、その吸込枠11d側部分が上記空気吸込流路5中に所定寸法Sだけ突出した構成となっている。
また空気吸込流路5は、同遠心ファン羽根車21の空気流上流側に突出した環状の空気吸込口4の外周囲を囲み、かつ上記斜流遠心方向の空気吹出通路3,3,3と、ファンケーシング11の前板部11cおよび該前板部11cの内側に形成された通路壁11e部分を介して仕切られている。
ファンケーシング11は、上記遠心ファン2の羽根車21を支持する後板部11aと、該後板部11aの外周から前方に延びる側板部11bと、該側板部11bの反後板部側一端(前端)から内側に水平に延び、その内壁側に上記通路壁11eを形成しているとともに中央部に上記ベルマウス構造の空気吸込口4を有して、上記遠心ファン2の羽根車21の羽根21b,21b・・・の前端部側を覆う前板部11cとからなり、上記側板部11bの3方部分には、上記後板部11aの外周と上記通路壁11eおよび前板部11cの外周部とによって、上記羽根車21の空気出口部分からファンケーシング11の空気吹出口3e部分にかけて斜流遠心方向に延びる所定の長さの空気吹出通路3,3,3が形成されている。
この実施の形態の場合、上記通路壁11eは、図2に示されるように、ファンケーシング11の前板部11cの内側の内壁部の一部所定幅部分を後板部11a方向に所定の高さだけ高く起立(膨出)させ、その空気流上流側の羽根車21の羽根21b,21b・・・の外周に対向する面を空気吹出口3e方向に半径方向の径を拡大させながら傾斜又は曲成させることによって、図2に示すような斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを形成する一方、その遠心方向(半径方向)の長さをファンケーシング11の外周端までの長さに比べて所定の長さ短かくして、上記斜流遠心方向の空気吹出通路3の下流側部分を、通路断面積が段部形状に大きく拡大される袖型の空気吹出流路構造として、空気吹出口3e部分における圧損の低減を図るようにしている。
また上記前板部11cは、その中央部が上記遠心ファン2の羽根車21の羽根21b,21b・・・の内径に対応して漏斗形状(入口側が広く、出口側が次第に狭くなる形状)に開口され、上述のようにベルマウス構造の空気吸込口4を形成しているとともに、同空気吸込口4の上流側所定の幅の吸込枠11d部分は、上記前板部11c面から上記所定寸法Sだけ空気吸込流路5内に突出して、その外周囲に、深さLの空気吸込口4内に吸込まれて行く吸込空気の整流空間を形成している。
なお、この場合、上記空気吸込口4の吸込枠11d部分の外周は、全体として環状体に形成されているが、同環状体は、断面方形の空気吸込流路5の形状に対応した方形のものに形成され、その対角部の形状を相当の大きさのアール面とした円形に近い環状枠部材に形成されている。
一方、空気吸込流路5は、上記ファンケーシング11の前板部11cの外周部に対して、例えば前板12a、側板12b,12b、背板12cよりなり、背板12cに対向する面が開口したファンケーシング11の一側から他側方向に延びる矩形構造(断面コの字形状)の袖形の筺体(空気吸込流路形成用の板状筺体)12を、上記通路壁11eを形成している前板部11cとの間に各々所定の通路高さH(ファンケーシング11の前板部11cと前板12aとの間の間隔),L(ファンケーシング11の前板部11c中央の内側空気吸込口4の吸込枠11d部分と前板12aとの間の間隔)(但し、H>L)を保った状態で、上記前板部11cおよび空気吸込口4を覆って前板部11cの外周側に一体に取り付けることによって形成されている。
この実施の形態の場合、同空気吸込流路5の空気取入れ用の開口(空気流入口)5aは、上記ファンケーシング11の空気吹出通路3のない1面の側板部11b側に設けられている。また、同空気取入れ用の開口5aに対向する空気吸込流路奥壁面は上記背板12cにより閉じられている。
さらに、上記遠心ファン2の羽根車21は、所定の直径の円形の主板21aと、該主板21aの外周部一面側に所定の間隔を保って周方向に複数枚立設された羽根(翼)21b,21b・・・と、該複数枚の羽根21b,21b・・・のスパン方向他端部の外周面に前端側曲成部aを嵌合一体化して設けられた循環流形成用のリング部材21cとからなり、上記主板21aの中央部側ボス部21dをファンモータ6の回転駆動軸6aに対して固着一体化し、ファンモータ6を介して上記ファンケーシング11の後板部11aの中央部に連結して支持されている。
なお、上記羽根21b,21b・・・を支持している主板21aの外周部は、上記ファンケーシング11の後板部11aの板厚深さ内に形成された所定の深さの主板嵌合凹部7内に遊嵌される形で回転可能に設置されている。これにより、同主板21a外周部の内面と後板部11aの主板嵌合凹部7の外周の空気吹出通路内壁面3aとが同一平面高さとなるように形成されている。
すなわち、上記羽根車21の空気出口部から斜流遠心方向に延びる上記3面方向の空気吹出通路3,3,3は、それぞれ上述のように上記ファンケーシング3方の側板部11b,11b,11b部分に各々空気吹出グリルを備えた空気吹出口3e,3e,3eを開口させることによって形成されているが、同空気吹出通路3,3,3は、上記ファンケーシング11の前板部11cの内壁部の一部所定幅部分を上記後板部11a側に所定の高さ膨出させて通路壁11eを形成するとともに、その内周面側の内径を回転軸方向主板側にかけて次第に拡大させることにより、同内周面を空気吹出口3e,3e,3e方向に傾斜又は曲成させて、その上流側部分に図2のような斜流遠心方向への空気吹出案内面3c,3c,3cを形成し、これによって同空気吹出通路3,3,3を斜流遠心方向の空気吹出通路としている。
なお、この場合、同空気吹出通路3,3,3の上記後板部11a側通路壁面3aの高さは、上記後板部11aの主板嵌合凹部7内への嵌合寸法を利用して上記羽根車21の主板21aの外周部側羽根取付部の羽根面側の高さに等しい高さ(同一平面上)に形成されている。他方、同空気吹出通路3,3,3の上述した前板部11c側通路壁11e部分の通路面3dの高さは、上記羽根車21の羽根他端部側リング部材21cの斜流遠心方向に延びる後端部(非曲成部側端部)bの上面の高さに略等しくなるように形成されている。
しかし、この実施の形態の場合、同通路壁11e部分よりも空気流下流側(空気吹出口3e側)では、同様の通路壁がなく、空気吹出通路3,3,3は上記ファンケーシング11の前板部11cの内壁面側まで大きく拡大され、同内壁面が通路壁面となっている。
すなわち、同構成では、上記斜流遠心方向の空気吹出通路3,3,3の下流部(空気吹出口3e側部分)を、通路断面積が大きく拡大される袖型の空気吹出流路としている。
このような構成によると、空気吹出通路3,3,3の下流側空気吹出口3e,3e,3e部分における圧損が効果的に低減され、空気吹出グリル部分で生じる干渉音も大きく低減される。
また、この実施の形態の場合、上記空気吸込口4の空気吸込枠11dの上記リング部材21c側(ファンケーシング11内送風路の上記リング部材21cに対応する部分)には、図示のように所定の広さの空気流通空間8が形成されており、上記羽根車21の空気出口部のリング部材取付端側から上記空気吸込口4の背面側を通って再度上記羽根車21の空気入口部側に吸い込まれる空気の循環流を容易且つ確実に形成し、斜流遠心方向に吹き出される吹出気流の乱れを抑制するようになっている。
このような構成の送風装置では、上記ファンモータ6が駆動されて、上記遠心ファン2の羽根車21が図1の矢印のように回転すると、上記空気吸込流路5の空気取り入れ口5aから空気吸込流路5内に、図1中の矢印で示すように空気が吸い込まれ、同空気吸込流路5内の空気が上記ベルマウス構造の空気吸込口4から上記羽根車21の羽根21b,21b・・・間に旋回しながら吸い込まれて行くが、該円形の空気吸込口4に対して、該空気吸込口4への空気吸込方向と上記空気吸込流路5内への空気流入方向とが直交する状態となるために、上記のような構造であっても空気吸込流路5の通路面積が小さい場合には上記空気吸込口4内へのスムーズな吸込旋回流が形成されにくく、上記空気吸込口4付近に不安定な流れが生じやすくなる。その結果、風量−静圧特性が不安定となり、運転音が大きくなる問題がある。
そこで、この実施の形態では、上記遠心ファン羽根車21側の環状の空気吸込口4の吸込枠11d部分を、上記空気吸込流路5中に所定寸法Sだけ突出した、外周面側が鉤形で内周面側が円弧面状の環状部材に構成している。これは、より具体的には、同構造の空気吸込口4を形成する前板部11cを一部所定幅空気吸込方向に寸法Sだけ突出させることによって実現されている。
したがって、同吸込方向に凸の環状部材となって空気吸込流路5内に寸法Sだけ突出させることにより形成される空気吸込口4外周囲の深さSの整流空間で軸直交方向への吸込空気流の縮流作用が実現され、それによる整流効果によって空気吸込口4部分に安定した吸込旋回流が形成されるようになり、空気吸込口4および羽根車21内への空気吸込状態がスムーズで安定したものとなる。
その結果、風量−圧力特性が向上し、静音化、軸動力の低減が実現される。
また、同構成における空気吸込流路5は、上記遠心ファン羽根車21の上記環状に突出した空気吸込口4の外周囲を囲み、かつ上記斜流遠心方向の空気吹出通路3,3,3とその通路壁11eを形成している前板部11cを介して仕切られている。
したがって、上記斜流遠心方向の空気吹出通路3,3,3の通路壁11eを形成している前板部11cの前面を有効に利用しながら、上記袖型の空気吸込流路5のファン回転軸方向の寸法Hを可能な限り大きくすることができる(H=L+S)。このため、空気吸込口4内への吸込み旋回流が十分に緩和、安定化され、逆予旋回流入による悪影響が小さくなり、より良好な性能が得られるようになる。
そして、以上のようにしてスムーズに羽根車21内に吸い込まれた空気流は、同羽根車21の羽根21b,21b・・・の外周から遠心方向に吹き出され、上記空気吹出通路3,3,3上流側斜流遠心方向への空気吹出案内面3cによりガイドされて斜流遠心方向外方に吹き出されて行くが、この時、上記各羽根21b,21b・・・は、その反主板側端部の位置が空気吸込側から空気吹出側に向かうにしたがって、主板21a側に近づく斜流方向への傾斜翼とされており、さらに同羽根21b,21b・・・の反主板側の端部にはシュラウドに代えて、その後端部b側が同じ傾斜方向(斜流方向)にストレートに伸びるリング部材21cが設けられている。しかも、このリング部材21cは、その前端部a側が上述のように底板11d内側の空気流通空間8内に少し延びて円弧状に曲成されている。
したがって、同リング部材21cによる循環流の生成作用もより容易となる一方、上記斜流遠心方向への主流の流れも一層スムーズなものになる。
また、このようなシュラウドレス構造の遠心ファン羽根車の場合、シュラウド付遠心ファン羽根車の場合よりも空気入口側部分の内径およびそれに対応した空気吸込口4の内径を大きくすることができるので、空気吸込口4手前での逆予旋回流流入による悪影響が効果的に緩和され、より静音化が顕著となる。
以上のように、羽根車21の環状に突出した空気吸込口4に対して袖形の空気吸込流路5を設けるようにすると、遠心ファン羽根車21の空気吸込口4から直接吸込空気を吸い込むことが難しい場合等においても、遠心ファン羽根車21の空気吸込口4に所望の方向から空気を供給することができ、また、その場合において、上述のような環状凸部の空気吸込口4構造を採用すると、その縮流作用でスムーズな吸込作用(吸込旋回流生成作用)を実現することができ、より静音化、軸動力の低減に寄与することができるようになる。
しかし、同構成のままでは、上記空気吸込流路5の空気取入れ口5aから取り入れられた空気流が環状の空気吸込口4部分に必ずしもスムーズな層流状態で旋回方向に進入するとは限らず、同部分で必ずしも適正な縮流作用が実現されるとは限らない。
そこで、この実施の形態では、このような問題を解決するために、さらに上記空気吸込流路5の上流部、特に上記遠心ファン2の羽根車21への空気吸込口4の中心部よりも上記空気取入れ口5a側であって、かつ上記羽根車21への空気吸込口4の外周面よりも半直径方向外側に位置して、上記空気吸込流路5の左右の側板12b,12bに平行な一対の整流部材13,13を設けて、上記空気取り入れ口5a側から空気吸込口4方向への空気の流れを層流状態に整流することによって、上述した環状で凸部構造の空気吸込口4の周辺に一層安定した吸込方向への旋回流を形成するようにしており、それによって、より有効に風量−圧力特性を向上させるとともに、可及的な静音化、軸動力の低減を図るようにしている。
種々の試験の結果、これらの整流部材13,13が最も有効に機能する設置範囲が、上記遠心ファン2の羽根車21への空気吸込口4の中心部よりも上記空気取入れ口5a側であって、かつ上記羽根車21への空気吸込口4の外周面よりも半直径方向外側の位置であり、この設置範囲内で最も安定した吸込旋回流を形成することができることが確認された。
また、この場合、上記左右一対の整流部材13,13は、例えば図4に示すように、その上流端13a側吸込空気流との対向面が大径のアール面で、下流側端部13bに近くなるほど厚さが薄くなる断面紡錘形状(流線形状)のものよりなっており、形状抵抗が小さく、後流渦の発生も少ない。したがって、図1の矢印方向に流入する吸込気流が、空気吸込口4の左右両外側部分に層流状態でスムーズに案内され、同部分から空気吸込口4内に均等な旋回成分を伴いながらスムーズに吸込まれて行く。
したがって、このような構成によると、上述の位置に設けられた略断面紡錘形状の上記整流部材13,13による整流効果によって空気吸込口4部分に、さらに安定した吸込旋回流が形成されるようになる。
その結果、さらに風量−圧力特性が向上し、一層の静音化、軸動力の低減が実現される。
なお、この場合において、さらに上記整流部材13,13の大径の上流端13aの上下面部分に各々螺条孔13cを形成し、ファンケーシング11および空気吸込流路5の筺体12とビスネジで締結するようにすると、空気吸込流路5の筺体12をファンケーシング11に連結する連結補強部材としても有効なものとなる。
また、上記のように整流部材13,13を設けた空気吸込流路5の上流側中央部において、例えば図1に示すように、左右両方向への分流壁18を設けてもよい。この分流壁18は、図示のように、上流側がファン回転方向(吸込空気の旋回方向)へ少し傾いた状態で設置するのが好ましい。
このようにすると、上記左右の整流部材13,13側への流れが空気吸込流路5の入口側で適切に分流されて、より整流部材13,13による整流効果が高くなる。
一方、この送風装置では、さらに上記空気吸込流路5終端の背板12c左右の隅部(側板12b,12bと背板12cとの間の両コーナー部)には、断面三角形状(直角三角柱状)の気流ガイド15,15が設けられている。
このように、適切なサイズの三角柱状の気流ガイド15,15を空気吸込流路5奥側背板12c左右の隅部に設置すると、同部分での旋回方向への空気の回りが良くなり、さらに滑らかで安定した吸込み旋回流が形成されるようになるので、上述の作用に加えて、さらに風量−圧力特性の向上、静音化、軸動力の低減が図られる。
また、この場合、該三角柱状(直角三角柱状)の気流ガイド15,15の上端部を、例えばネジ穴を備えた窪み付のものにすることにより、同窪み部をビス取付け座として利用することができる。
この気流ガイド15は、例えば空気吸込流路の幅寸法をLとした時、その短片部の長さは0.1L程度のものが最適であり、大きくし過ぎるとファン性能を劣化させる。
また、この送風装置では、図示のように、上記空気吸込流路5の前板12a上の遠心ファンの羽根車21の空気吸込口4との対向部には、円錐面14bとその頂部が小径のフラット面14aとからなる所定の高さの円錐台形状の整流部材14が設けられている。
このような構成によると、上述の作用に加えて、さらに該円錐台形状の整流部材14の付設により、該整流部材14を中心軸として、さらに滑らかで、安定した吸込み旋回流が形成されるようになり、さらなる風量―圧力特性の向上、静音化、軸動力の低減が図られる。
また、この送風装置では、図示のように、空気吸込流路5の終端の背板12cの中央部には断面長楕円形状の干渉防止部材17が設けられている。
このようにすると、流入加速側の空気流と反流入加速側の空気流との衝突干渉が防止され、さらなる風量−圧力特性の向上、静音化、軸動力の低減が図られる。
さらに、この実施の形態では、例えば図1に示すように、以上の構成における空気吸込流路5に対する羽根車21の設置位置を、本来のケーシング内中心位置(例えばファンケーシング11の対角線の交わる位置)OからO′位置に偏心させ(図1のa>bおよび図3のa>b参照)、それによって空気吸込流路5および空気吹出通路3共にファン性能を向上させることができるようにしている。
そして、その上で、上記ファンケーシング11の前板部11cの内側に設けられた通路壁11eの斜流遠心方向への空気吹出案内面3cが、その出口端側に対してファン回転軸主板側方向に直径を拡大させる形で対応せしめられている。
このような構成によると、先ず相対的に誘引加速側の空気吸込流路が広くなることから、同誘引加速側では効率良く多量の空気が吸込まれるようになり、全体としてスムーズかつ効率的な吸込が可能となり、よりファン性能が向上する。
そして、それに対応して、上述のように上記ファンケーシング11の前板部11cの背面側の一部が、斜流遠心方向へ膨出され、同膨出部を上流側通路壁11eとして斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを形成するように空気吹出口方向に傾斜又は曲成させることによって、斜流遠心方向への空気吹出通路を形成している。
したがって、このような構成によると、同空気吹出通路3の上流側において、ファンケーシング11の前板部11c内壁部の一部である膨出部を空気吹出口方向に傾斜又は曲成させることによって容易に斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを形成することができることはもちろん、そのようにして形成された斜流遠心方向への空気吹出案内面3cによって、スムーズな斜流遠心方向への空気の吹出しが実現される。したがって、吹出効率も向上し、さらにファン性能が向上する。
また、この実施の形態では、図3に示すように、それらファン送風路の構成に対応して、上記空気吹出通路3部分において、各々舌部を備えて各空気吹出口3e,3e,3e方向へスムーズに空気を吹き分ける第1〜第3の空気吹き分けガイド16a〜16cを設けている。したがって、上述した3つの空気吹出通路3,3,3から、その誘引状態に応じて、よりスムーズに空気が吹き出されるようになる。そして、必要に応じ、該吹き分けガイド16a〜16cをファンケーシング11の補強部材としての支柱として用いるようにしている。
このようにしても、同吹き分けガイド16a〜16cが適切な形状と寸法であれば、ファン性能は劣化しない。
しかも、その支柱機能により、送風機側ファンケーシング11の強度が向上する。
さらに、同送風装置では、それに加えて同斜流遠心方向の空気吹出通路3の下流側(空気吹出口3e部分)を、通路断面積が大きく拡大される袖型の空気吹出流路3としている。
このような構成によると、空気吹出通路3の下流側空気吹出口3e部分の圧損が効果的に低減され、空気吹出グリル部分で生じる干渉音も一層有効に低減される。
以上のように、この発明では、遠心ファン2と、該遠心ファン2の羽根車21の外周に設けられた斜流遠心方向の空気吹出通路3と、上記遠心ファン2の羽根車21の空気吸込口4を包囲する形で設けられ、上記遠心ファン2の羽根車21の回転軸6aと直交する方向に延びて開口された袖型の空気吸込流路5とを備えてなる送風装置において、箱状のファンケーシング11の4つの側壁面11b,11b・・中の1つの側壁面に上記空気吸込流路5の空気流入口5aを、上記箱状のファンケーシング11の4つの側壁面11b,11b・・中の上記空気流入口5aのない3つの側壁面の各々に上記空気吹出通路3からの空気吹出口3eを設けている。
このような構成によると、袖型の空気吸込流路5の存在にもかかわらず、当該遠心ファン2が同空気吸込流路5の奥の領域からも十分に空気を吸い込むことができ、かつ上記遠心ファン2の空気吸込口4の全領域からバランスよく空気を吸い込むことができるようになり、箱状のファンケーシング11の可及的な薄型化を図りながらも、可及的に有効なファン性能を得ることができる。
しかも、同箱状のファンケーシング11の3面方向に開口した斜流遠心方向の空気吹出通路3および空気吹出口3eにより、ワイドな空気の吹き出しが可能となるので、空気吹出通路3の下流側空気吹出口3eの吹出グリル部における圧損が可及的に低減され、かつ空気吹出口3eの吹出グリル部における干渉音が低減される。また、所要軸動力も小さくなる。
そして、それらの結果、特に大風量低静圧の使用点での、ファン性能が良好となる。
また、この発明では、上記斜流遠心方向の空気吹出通路3の下流部(空気吹出口3e部分)を、通路断面積が大きく拡大される袖型の空気吹出通路3としている。
このような構成によると、空気吹出通路3の下流側空気吹出口3e部分の圧損が効果的に低減され、空気吹出グリル部分で生じる干渉音も大きく低減される。
また、この発明では、斜流遠心方向の空気吹出通路3の通路壁外周面部(前板部11c前面部)を利用して袖型の空気吸込流路5を形成している。
このような構成によると、斜流遠心方向の空気吹出通路3の通路壁外周面部(前板部11c前面部)を有効に利用できるので、袖型の空気吸込流路5の軸方向寸法を大きくすることができる。このため、吸込み旋回流が緩和、安定化され、逆予旋回流入による悪影響が小さくなり、より良好な性能が得られる。
また、この発明では、斜流遠心方向の空気吹出通路3は、当該空気吹出通路3上流側において、ファンケーシング11の前板部11cの内壁部の一部を後板部11a側に膨出させた後、その半径方向内周面側を斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを形成するように、空気吹出口方向に拡径しながら傾斜又は曲成させることによって形成されている。
このような構成によると、上述のように下流側が通路断面積の大きい袖型の空気吹出流路となった空気吹出通路3の上流側において、ファンケーシング11の前板部11cの内壁部の一部を空気吹出口3e方向に膨出させ、その半径方向内周面を拡径しながら空気吹出口方向に傾斜又は曲成させることによって容易に斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを形成することができ、そのようにして形成された斜流遠心方向への空気吹出案内面3cによって、スムーズな斜流遠心方向への空気の吹出しが実現される。
また、この発明では、斜流遠心方向の空気吹出通路3は、羽根車21の主板21a側に近接するファンケーシング11の後板部11aと斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを形成しているファンケーシング11の前板部11cとの間に形成されている。
このような構成によると、羽根車21の主板21a側に近接するファンケーシング11の後板部11aと斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを有する通路壁11eを形成するファンケーシング11の前板部11cとの間に形成された斜流遠心方向の空気吹出通路3によって、斜流遠心方向へのスムーズな空気の吹出しが実現される。
また、この発明では、上記斜流遠心方向の空気吹出通路3は、主板21a遊嵌用の凹部7を有して羽根車21の主板21a外周部を包設するファンケーシング11の後板部11aの外周部と斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを有する通路壁11eを形成するファンケーシング11の前板部11cの外周部との間に形成されている。
このような構成によると、主板21a遊嵌用の凹部7を有して羽根車21の主板外周部を包設するファンケーシング11の後板部11aの外周部と斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを有する通路壁11eを形成するファンケーシング11の前板部11cの外周部との間に形成された斜流遠心方向の空気吹出通路3によって、斜流遠心方向へのスムーズな空気の吹出しが実現される。
また、この発明では、上記空気吹出通路3部分において、各々舌部を備えて各空気吹出口3e,3e,3e方向へスムーズ空気を吹き分ける吹き分けガイド16a〜16cを設けている。したがって、上述した3つの空気吹出通路3,3,3からスムーズに空気が吹き出される。そして、必要に応じ、該吹き分けガイド16a〜16cをファンケーシング11の補強部材としての支柱として用いるようにしている。
このようにしても、同吹き分けガイド16a〜16cが適切な形状と寸法であれば、ファン性能は劣化しない。
しかも、その支柱機能により、送風機側ファンケーシング11の強度が向上する。
また、この発明では、上記空気吸込流路5における遠心羽根車21の設置位置を、本来の中心位置OからO′に偏心させ、吸込空気流路の誘引加速側が反誘引加速側よりも広くなるようにする一方、ファンケーシング11の前板部11cの内壁部の一部を膨出させて斜流遠心方向への空気吹出案内面3cを形成し、同案内面3cをその出口端3d部分に対して軸方向に拡径させている。
このようにすると、空気の吸込および吹出作用共にスムーズになり、より良好なファン性能が得られる。
また、この発明では、上記羽根車21の羽根21b,21b・・・の反主板側端面にシュラウドが設けられていない。
以上のような構成は、上記の如く遠心ファン2が、羽根車21の羽根21b,21b・・・の先端側端面にシュラウドが設けられていない構成であっても、有効な騒音低減効果が得られ、シュラウドのない遠心羽根車21を備えてなる遠心送風機においても、その低騒音化が図られる。
以上の結果、この発明の送風装置によると、低圧損、低騒音で、大風量低静圧の使用点でのファン性能が良好な軸方向に可及的薄型コンパクトな斜流遠心送風装置を提供することができる。
(変形例)
以上の構成では、遠心ファン2の羽根車21の羽根21b,21b・・・の先端側端面にシュラウドが設けられていない場合について述べたが、この発明の構成は、上記遠心羽根車21が、羽根21b,21b・・・の先端側端面にシュラウドを有する構成の場合であっても、同シュラウドの存在に影響されることなく、有効な騒音低減効果が得られ、シュラウド付の羽根車を備えてなる遠心送風機においても、その低騒音化が図られる。
(最良の実施の形態2)
次に図5は、本願発明の最良の実施の形態2に係る送風装置の構成を示している。
この送風装置1では、上記最良の実施の形態1の構成における送風装置1の空気吹出通路3,3,3の前板11d内側の通路壁11c部分を、ファンケーシング11の側板部11b側から、そのままの厚さで羽根車21側に延設することによって、空気吹出通路3,3,3の下流側を、図2のような通路断面積が拡大する袖型ではないストレートな等径の空気吹出通路とし、その半径方向内周面側(上流側)に上記最良の実施の形態1のものと同様の斜流遠心方向への空気吹出案内面3c,3c,3cを形成したことを特徴とするものである。
その他の部分の構成は、全て上記最良の実施の形態1のものと同様の構成である。
このような構成の場合、上記空気吹出口3e部分における圧損低減の効果は得られないものの、その他の点については、上記最良の実施の形態1のものと全く同様の作用効果を得ることができる。
(最良の実施の形態3)
次に図6および図7は、上述した本願発明の最良の実施の形態1に係る送風装置を採用して構成した本願発明の最良の実施の形態3に係る除加湿機能を備えた空気調和装置の構成を示している。
この空気調和装置では、上記最良の実施の形態1に係る送風装置1の空気取り入れ口5a側ファンケーシング11部分を所定の長さ側方に延設し、その途中に除加湿装置20A、加湿空気送風装置20Bを設けることによって除加湿機能をもった空気調和装置を構成したことを特徴とするものである。なお、図6では、上記最良の実施の形態1に係る送風装置1を図1中のD−D線で切断した断面で示している。また図1中の分流壁18は、図示を省略している。
すなわち、同装置では、先ず上述した最良の実施の形態1の構成の送風装置1を上記袖型の空気吸込流路5を上方側にした形で、圧縮機、熱交換器等を備えた通常の空気調和機用室外機ユニット40の本体ケーシングの上部一端側に設置する一方、その空気吸込流路5およびファンケーシング11の空気取入れ口5a側ケーシング部分を空気取入れ口5aおよび側板部11bを残した状態で室外機ユニット40の他端側まで右側方に長く延設し、同延設端側上部に加湿空気の吹出口33を、また該加湿空気の吹出口33と上記送風装置1側空気取入れ口5aおよび側板部11bとの間に除加湿装置20Aと該除加湿装置20Aの加湿部によって加湿された空気を室内機側に供給する加湿空気送風装置20Bをそれぞれ設けている。
上記除加湿装置20Aは、例えば水分の吸放湿が可能なゼオライト等のメソポーラスな材料を図7に示すような通気性のあるハニカムロータ22に形成し、同ハニカムロータ22をモータにより水平回転可能に軸支するとともに、その軸支部を中心として上下仕切壁27a,27bにより左側の除湿空間(水分凝縮空間)Dと右側の加湿空間(水分脱着加湿空間)Wとの左右2室に仕切り、それら除湿空間Dおよび加湿空間Wの各々に外気吸込口23,24を設けている。そして、加湿空間Wには、上記ハニカムロータ22の右半分部分を加熱し、吸着水分を脱着する電気ヒータ25を設置している。
他方、加湿空気吹き出し用の加湿空気送風装置20Bは、上記加湿空間Wと仕切壁28を介して左右方向に仕切られ、下部側連通路26を介して下部側ベルマウス構造の加湿空気吸込口34部分が上記加湿空間Wの下部側に連通せしめられている。
この加湿空気送風装置20Bの遠心ファン32の羽根車31も、上記最良の実施の形態1の送風装置1の羽根車21と同様に所定の直径の円形の主板31aと、該主板31aの外周部一面側に所定の間隔を保って周方向に複数枚立設された羽根(翼)31b,31b・・・と、該複数枚の羽根31b,31b・・・のスパン方向他端部の外周面に前端側曲成部を嵌合一体化して設けられた循環流形成用のリング部材31cとからなり、上記主板31aの中央部側ボス部31dをファンモータ36の駆動軸36aに固着一体化し、ファンモータ36を介して上記ファンケーシング11の後板部11aの下面に吊設して支持されている。
このような構成によると、上記送風装置1および加湿空気送風装置20Bが駆動され、かつハニカムロータ22、電気ヒータ25が駆動されると、先ず上記除湿空間Dの外気吸入口23から吸入された水分を含む外気がハニカムロータ22の左半分部分を通して吸着されることによりハニカムロータ22内に凝縮され、通過する外気は湿度が低くなった状態で送風装置1側の空気取入れ口5aから空気吸込流路5内に吸込まれ、同送風装置1内の空気吸込口4、羽根車21を介して空気吹出通路3,3,3から前後および側方の3方向にワイドに低圧損、低騒音でスムーズに吹き出される。
他方、上記加湿空間W側の外気吸入口24から吸入された水分を含む外気は、上記ハニカムロータ22の右半分を通過して下部側連通路26から加湿空気送風装置32の空気吸込口34を介して羽根車31内に吸込まれて行くが、同ハニカムロータ22の右半分部分は電気ヒータ25により加熱されるようになっており、同加熱によって上記除湿空間D側で吸湿され、凝縮された水分が脱着されて通過する外気が効率良く加湿される。
そして、同加湿されて湿度が高くなった外気が羽根車31により加湿空気吹出口33から吹き出され、図示しない所定のダクトを介して図示しない室内機ユニット側に供給され、室内の空気の湿度の調整が行われる。
このように本願発明は、熱交換器や加湿手段、除湿手段等各種の空気調和手段と組み合わせることによって、それら各空気調和機能をもった所望の空気調和装置を上述の各実施形態のものと同様の作用効果を伴う形で実現することができる。
本願発明の最良の実施の形態1に係る送風装置の構成を示す一部切欠平面図(図2のB−B)である。 同送風装置の中央断面図(図1のA−A)である。 同送風装置の水平断面図(図2のC−C)である。 同送風装置の整流部材の構成を示す斜視図である。 本願発明の最良の実施の形態2に係る送風装置の構成を示す中央断面図(図2と同様の断面図)である。 本願発明の最良の実施の形態3に係る空気調和装置の中央断面図である。 同装置の要部の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1は送風装置、2は遠心ファン、3は空気吹出通路、4は空気吸込口、5は空気吸込流路、5aは空気取り入れ口、6はファンモータ、11はファンケーシング、11aは後板部、11bは側板部、11cは前板部、11dは吸込枠、11eは通路壁、13は整流部材、14は整流部材、15は気流ガイド部材、20Aは除加湿装置、20Bは加湿空気送風装置、22はハニカムロータ、21は羽根車、21aは主板、21bは羽根、21cはリング部材、32は遠心ファン、33は加湿空気吹出口である。

Claims (11)

  1. 遠心ファンと、該遠心ファンの羽根車外周に設けられた斜流遠心方向の空気吹出通路と、上記遠心ファンの羽根車の空気吸込口を包囲する形で設けられ、上記遠心ファンの羽根車の回転軸と直交する方向に延びて開口された袖型の空気吸込流路とを備えてなる送風装置であって、箱状のファンケーシングの4つの側壁面中の1つの側壁面に上記空気吸込流路の空気流入口を、上記箱状のファンケーシングの4つの側壁面中の上記空気流入口のない3つの側壁面の各々に上記空気吹出通路からの空気吹出口を設けてなる送風装置。
  2. 斜流遠心方向の空気吹出通路の下流部を、その上流側に比べて通路断面積が拡大される袖型の空気吹出流路としたことを特徴とする請求項1記載の送風装置。
  3. 斜流遠心方向の空気吹出通路の通路壁外周面部を利用して袖型の空気吸込流路を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の送風装置。
  4. 斜流遠心方向の空気吹出通路は、空気吹出通路上流側において、ファンケーシングの前板の一部を斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するように空気吹出口方向に傾斜又は曲成させることによって形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の送風装置。
  5. 斜流遠心方向の空気吹出通路は、羽根車の主板側に近接するファンケーシングの後板と斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するファンケーシングの前板との間に形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の送風装置。
  6. 斜流遠心方向の空気吹出通路は、主板遊嵌用の凹部を有して羽根車の主板外周部を包設するファンケーシング後板の外周部と斜流遠心方向への空気吹出案内面を形成するファンケーシング前板の外周部との間に形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の送風装置。
  7. 空気吹出通路には、それぞれ空気吹出口方向への吹き分けガイドが設けられていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の送風装置。
  8. 空気吸込流路に対する遠心羽根車の設置位置を、本来の中心位置から偏心させ、吸込空気流路の誘引加速側が反誘引加速側よりも広くなるようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の送風装置。
  9. 羽根車の反主板側端面にシュラウドが設けられていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の送風装置。
  10. 羽根車の反主板側端面にシュラウドが設けられていないことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の送風装置。
  11. 空気吸込流路の空気流入口側ファンケーシングを長手方向に延設し、該延設部に機外空気を取り入れるための外気吸入口を設けるとともに、該外気吸入口の下流側に除湿手段および加湿手段を設け、除湿手段を介して除湿された空気を上記空気吸込流路を介して遠心ファンに供給する一方、加湿手段を介して加湿された空気を別の送風手段で必要な場所に搬送する除加湿装置に適用したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の送風装置。
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