JP2010123626A - 抵抗体製造用粉末とこれを用いた抵抗体を含む点火プラグ並びにこれらの製造方法。 - Google Patents

抵抗体製造用粉末とこれを用いた抵抗体を含む点火プラグ並びにこれらの製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】抵抗値の安定化を図りつつ流動性に優れた抵抗体製造用粉末とこれを用いた信頼性の高い点火プラグとこれらの製造方法との提供を目的とする。
【解決手段】電磁波ノイズを吸収すべく点火プラグ100内に配設される抵抗体4を形成する抵抗体製造用粉末40(PGLN)を、ガラス粉末として平均粒径20μm以下、より好ましくは12μm以下のガラス細粒(SPGL)と導電性粉末として平均粒径100nm以下のカーボン(NPCB)と骨材粉末として平均粒径10μm以下のジルコニア粉末(PZr)とを含む集合体からなり、100μmから300μm以下の大きさの粒径に造粒した顆粒を用いることにより、流動性、充填性が向上し、抵抗値のばらつきの低い点火プラグ100が実現できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の点火を行う点火プラグに内蔵され、放電ノイズの低減に用いられる抵抗体製造用の粉末とこれを用いた抵抗体を含む点火プラグ並びにこれらの製造方法に関するものである。
従来、自動車エンジンなどの内燃機関の点火には、絶縁体を介して対向する中心電極と接地電極との間に高電圧を印加して火花放電を発生させて燃焼室内の混合気を着火する点火プラグが広く用いられており、このような火花放電による点火においては、放電時に高周波の電磁波ノイズが発生する虞がある。このため、点火プラグの中心電極と端子金具との間に抵抗体を直列に介装して、電磁波ノイズの吸収が図られている。
このような電磁波ノイズ吸収用の抵抗体について、特許文献1には、カーボン又はグラファイトからなる導電材料が0.5〜2.0重量%と、ガラス質充填材料が40〜80重量%と、第1骨材及び第2骨材からなる2種の無機材料が残量を占める組成割合で構成され、他の骨材と異なる平均粒径の骨材の1種にジルコニアを用い、ガラス質充填材料としてSiO−BO−KO系ガラスを用いて高周波雑音の抑制効果に優れた抵抗入りプラグ用抵抗体が開示されている。
また、特許文献2には、スパークプラグにおいて抵抗体が、ガラス粉末と導電性材料粉末とを混合して焼結した焼結体として構成され、ガラス粉末の粒径は、粒径100μm以下の微粒ガラスと、粒径100〜800μmの粗粒ガラスとを含有し、それらの重量比を所定の範囲設定することにより、抵抗値のバラツキを押さえて負荷寿命を長くしたスパークプラグが開示されている。
さらに、特許文献3には、スパークプラグの製造設備及びスパークプラグの製造方法として、絶縁体の貫通孔に対し、その一方の端部側に端子金具が固定され、その他方の端部側に中心電極が固定されるとともに、該貫通孔において端子金具と中心電極との間に、導電性ガラスシール層や抵抗体等の原料粉末の充填層が形成された組立体を製造し、次いで絶縁体の軸線方向において中心電極側が端子金具側よりも高温となるように組立体を加熱し、貫通孔に対する中心電極の位置を固定して、端子金具を貫通孔の軸方向において中心電極に近づく方向に加圧することにより、貫通穴内の原料粉末の充填層を中心電極と端子金具との間でプレスする方法が開示されている。
例えば、図9に示すような、従来の電磁波ノイズ吸収用の抵抗体に用いられるガラス粗粒を含む抵抗体製造用粉末(CMRST)の製造方法では、細かい粒子のガラス粉末として平均粒径12μm程度のガラス細粒(SPGL)が用いられ、骨材粉末として平均粒径7μm程度のジルコニア粉末(PZr)が用いられ、導電性材料として平均粒径80nm程度のカーボン微粉(NPCB)が用いられ、粗い粒子のガラス粉末として平均粒径300μm程度のガラス粗粒(CPGL)が用いられている。
図9に示す、製造方法では、一次配合工程(P1z)においてガラス細粒(SPGL)とジルコニア粉末(PZr)とカーボン微粉(NPCB)とが所定の割合で計量・配合され、粉砕・混合工程(P2z)においてガラス細粒とジルコニア粉末とカーボン微分とが均一に混合されつつ、平均粒径4μm程度に粉砕された抵抗成分粉末(PRST)となり、二次配合工程(P3z)において抵抗成分粉末(PRST)とガラス粗粒(CPGL)とが所定の割合で計量・配合され、混合工程(P4z)においてガラス粗粒(CPGL)の表面を抵抗成分粉末(PRST)が覆うように均一に分散した粗粒含有抵抗体製造用粉体(CMRST)が得られる。
特開昭63−261801号公報 特開平9−306636号公報 特開平11−251033号公報
ところが、図9に示す製造方法によって得られる粗粒含有抵抗体製造用粉末(CMRST)は、図10(顕微鏡写真)、図11(模式図)に示すように、数μm程度の細いガラス細粒(SPGL)とジルコニア粉末(PZr)とが300μm程度の粗いガラス粗粒(CPGL)の表面を覆うように付着しており、さらに、これらの表面が80nm程度の極めて細かいカーボン微粉(NPCB)によって覆われた状態となっている。
このため、図10、11に示す粗粒含有抵抗体製造用粉末(CMRST)や、特許文献2にあるような、従来の粗粒ガラスと微粒ガラスとを含有する抵抗体製造用の粉末では、流動性の悪い粗粒ガラスの影響が大きく反映され、粗粒ガラスは破砕されたものであるので表面に角が多く存在し流動性に劣り、加えて抵抗体を製造すべく点火プラグの絶縁体内に充填する際にもスタッキングしやすく、充填性が低い。
特に、特許文献2にある抵抗体用原料には、粗粒ガラスを迂回するように導電経路を形成させ導電経路を長くすることによって高い抵抗値を得ているため、100μ〜800μmという極めて大きい粗粒ガラスが含まれている。そのため、特許文献2にあるような抵抗体用の原料の流動性は極めて低いものと推察される。
したがって、点火プラグを製造する際に、一端を中心電極によって閉塞された略筒状に形成された絶縁体の貫通孔にこのような粗粒ガラスを含む従来の抵抗体製造用粉末を充填しようとすると、流動性が悪く、絶縁体内に均一に充填されない虞がある。このような不均一な充填状態では電磁波ノイズ低減用抵抗体の抵抗値が不安定となり、充分な電磁波ノイズ抑制効果が発揮されない虞がある。
加えて、近年、点火プラグの小型化が進み、絶縁体に設けられる貫通孔の内径がφ3mm程度と極めて細くなる傾向にあり、抵抗体製造用粉末の流動性、充填性の更なる向上が改めて重要な課題となっている。
また、従来の抵抗体製造用粉末の流動性の低さによって、充填途中で抵抗体製造用粉末が製造装置内に残留したり、抵抗成分粒子がガラス粗粒から剥離し易く、抵抗値が不安定になったりする虞もある。
さらに、導電性材料として用いられるカーボン粒子は極めて細かい粒子であるため、製造装置に付着し易く、飛散により職場環境に影響を与える虞もあるので製造装置や職場環境の清掃、メンテナンスに要する負担も大きい。
そこで、かかる実情に鑑み、本発明は、抵抗値の安定化を図りつつ流動性に優れた抵抗体製造用粉末とこれを用いた信頼性の高い点火プラグとこれらの製造方法との提供を目的とする。
請求項1の発明では、電磁波ノイズを吸収すべく点火プラグ内に配設される抵抗体を形成する抵抗体製造用粉末を、ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末とを含む集合体からなり、所定の粒径を有する略球状の顆粒とする。
請求項1の発明によれば、抵抗体製造用粉末は略球状であるので流動性が向上し、これを用いた抵抗体を製造する際の取り扱いが容易となり、生産性が向上する。加えて、略球状であるので、これを所定の空間内に充填して抵抗体とする際の充填性が向上し、充填量の均一を図り、得られる抵抗体の抵抗値を安定化できると期待される。
ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末との混合物からなる抵抗体製造用粉末を抵抗体としたときには、ガラス粉末と骨材粉末との複合的な焼結体内部に導電性粉末が網目状に連結して導電経路を形成しこれが抵抗ネットワーク構造を形成することによって所定の抵抗値となっていると推察される。従来のガラス粗粒を含む抵抗体では、充填性が低いので粒子間の空隙が広く、抵抗体としたときには、ガラス粗粒表面にのみ存在する導電性材料によって導電経路が太く形成される。このため、それぞれの導電経路の抵抗値は低くなり、ガラス粗粒を迂回させることによって導電経路を長くして所望の抵抗値を得ているものと推察される。
一方、本発明の顆粒状の抵抗体製造用粉末を用いた場合、顆粒表面のみならず顆粒内の個々のガラス粉末及び骨材粉末の表面にも導電性材料が存在するので、これを抵抗体としたときに極めて細い導電性経路が極めて複雑に絡み合った編み目構造を形成するものと推察される。このため、それぞれの導電経路の抵抗値が高くなるものの、緻密に抵抗ネットワークが張り巡らされるので、従来のようにガラス粗粒を用いずとも所望の抵抗値が得られ、優れた電磁波ノイズ吸収効果が発揮されるものと推察される。
具体的には、請求項2の発明のように、上記顆粒は、その平均粒径を100μmから300μmの範囲の大きさとするのが良い。
従来、点火プラグの電磁波ノイズ吸収用抵抗体に用いられる原料には、粗粒ガラスを添加しないと所望の抵抗値を得られないとされてきたが、本発明者らの鋭意試験により、抵抗体製造用粉末を請求項2の発明に記載の大きさの顆粒とすることにより、流動性と充填性とを良好にできる上に、抵抗体としたときに安定した抵抗値が得られることが判明した。一方、本発明の範囲をはずれ、平均粒径100μm以下の顆粒とすると、流動性、充填性は向上するにもかかわらず、安定した抵抗値が得られないことが判明した。また、平均粒径300μm以上の顆粒とすると流動性は良好となるが、充填性が低下し、その結果、安定した抵抗値が得られないことが判明した。
請求項3の発明では、上記ガラス粉末は、その平均粒径を20μm以下の大きさとする。
本発明者らの鋭意試験により、請求項3の発明によれば、極めて流動性、充填性に優れ、抵抗値バラツキの少ない抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が実現できることが判明した。
本発明の範囲を外れ、上記ガラス粉末に20μm以上の大きさのものを用いると、顆粒の大きさの如何に関わらず、流動性が低下することが判明した。これは、上記ガラス粉末の大きさが大きくなると、顆粒表面にガラス粉末の端面によって形成される突起が引っかかり摩擦力が増すためと推察される。
より望ましくは、請求項4の発明のように、上記ガラス粉末は、その平均粒径を12μm以下の大きさとするのが良い。
本発明者らの鋭意試験により、請求項4の発明によれば、顆粒の大きさの如何に関わらず流動性、充填性が良好となることが判明した。また、本発明と請求項2ないし4のいずれか1項に記載の発明とを併用することによって相乗効果を生み、最も安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が実現できることが判明した。
より具体的には、上記ガラス粉末は、請求項5の発明のように、B−SiO系、BaO−SiO−BO系、ZnO−B−SiO系、BaO−CaO−B−SiO系、NaO−SiO−B系、KO−SiO−B系、Al−B−SiO系、BaO−B系、BiO−B系、SiO−MgO−Al系のいずれかから選択される1種以上を含有せしめる。
請求項5の発明によれば、流動性、充填性にとみ、安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が実現できる。また、本発明の抵抗体製造用粉末を用いて点火プラグの電磁波ノイズ吸収用抵抗体を製造したとき、点火プラグの絶縁体との密着性が良好で優れた耐久性と電磁波ノイズ吸収性とを兼ね備えた電磁波ノイズ吸収用の抵抗体を実現できる。
また、上記導電性粉末は、請求項6の発明のように、その平均粒径を100nm以下とするのが望ましい。
請求項6の発明によれば、上記導電性材料が顆粒内に均一に分散し、極めて安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が実現できる。
上記導電性粉末は、請求項7の発明のように、黒鉛、アモルファスカーボン、カーボンブラックのいずれかから選択される1種以上からなる粒子状炭素とするのが望ましい。
請求項7の発明によれば、流動性、充填性に優れ、安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が安価な材料で実現できる。
上記骨材粉末は、請求項8の発明のように、その平均粒径を、10μm以下とするのが望ましい。
請求項8の発明によれば、上記骨材粉末が顆粒内に均一に分散し、極めて安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が実現できる。
より具体的には、上記骨材粉末は、請求項9の発明のように、Al、SiO、SiC、Si、ZrOのいずれかから選択される1種以上を含有する絶縁性セラミック粒子とするのが望ましい。
請求項9の発明によれば、流動性、充填性に優れ、安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が実現できる。また、請求項9の発明にある材料は比抵抗が大きな絶縁体であり、抵抗体としたときには、ガラス質材料の間に介在して、導電性経路に適度な迂回路を形成し、電磁波ノイズ吸収効果に優れた抵抗体を実現できる。
請求項10の発明では、上記ガラス粉末は40〜80重量%とし、上記導電性粉末は0.5〜2.0重量%とし、上記骨材が残量を占めるとする。
請求項10の発明によれば、流動性、充填性に優れ、安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末が実現できる。
請求項11の発明では、電磁波ノイズを吸収すべく点火プラグ内に配設される抵抗体を形成する抵抗体製造用粉末の製造方法において、ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末を所定の割合で配合する一次配合工程と、該一次配合工程で配合した材料を粉砕、混合して所定の粒径を有する抵抗成分粉末となす粉砕・混合工程と、該粉砕・混合工程で得られた上記抵抗成分粉末と所定の造粒助剤とを所定の割合で配合し二次配合原料となす二次配合工程と、該二次配合工程で得られた二次配合原料を、ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末とが均一に分散した集合体であって、所定の粒径を有する略球状の顆粒に造粒せしめる造粒工程とを具備する。
請求項11の発明によれば、簡易な工程により、流動性、充填性に優れ、安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末の製造が可能となる。
より具体的には、請求項12の発明のように、上記二次配合工程は、上記抵抗成分粉末を上記造粒助剤ともに分散媒に分散せしめてスラリー状となし、上記造粒工程は、上記二次配合工程で得られたスラリーを噴霧、乾燥して、顆粒としても良い。
請求項12の発明によれば、上記スラリー濃度、噴霧条件、乾燥条件の調整により顆粒の大きさを容易に制御できるので、流動性、充填性に優れ、安定した抵抗値を有する抵抗体を製造可能な抵抗体製造用粉末の製造が極めて容易となる。
請求項13の発明では、点火時の電磁波ノイズを抑制する抵抗体を内蔵する点火プラグであって、少なくとも、略長軸状の中心電極と、該中心電極を覆う絶縁体と、該絶縁体を介して上記中心電極に対向する接地電極と、上記中心電極と外部電源とを接続せしめる端子金具とを具備し、上記中心電極と上記端子金具との間に、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末からなる抵抗体を配設せしめる。
請求項13の発明によれば、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末を用いることによって抵抗体に特性を安定化させ、極めて信頼性の高い点火プラグが実現できる。
請求項14の発明では、点火時の電磁波ノイズを抑制する抵抗体を内蔵する点火プラグの製造方法において、少なくとも、略筒状に形成した絶縁体に略長軸状の中心電極を挿通し、上記絶縁体の先端開口を封止せしめて、上記絶縁体内部に請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末を充填する抵抗体製造用粉末充填工程を具備する。
請求項14の発明によれば、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末を用いることによって、絶縁体内に上記抵抗体製造用粉末を充填する際の流動性が高く、極めて充填率を高くすることができる。
請求項15の発明では、略柱状に形成した端子金具を上記絶縁体内に挿入しつつ、上記絶縁体内部に充填した上記抵抗体製造用粉末を軸方向に圧縮する抵抗体製造用粉末圧縮工程を具備する。
請求項15の発明によれば、元々の抵抗体製造用粉末の充填率が高いので圧縮時の圧力を小さくすることが可能となり、上記絶縁体、上記中心電極、上記端子金具にかかる荷重を小さくし、各部材の製造工程中の損傷を抑制し、歩留りを向上することも期待できる。また、装置に対する負荷も小さくなり、装置メンテナンスに要する労力も軽減できる。
請求項16の発明では、点火時の電磁波ノイズを抑制する抵抗体を内蔵する点火プラグの製造方法において、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末を予め金型内に充填し、加圧することによって略柱状の抵抗体製造用粉末成形体を形成する抵抗体製造用粉末成形体成型工程と、該抵抗体製造用粉末成形体成型工程により得られた抵抗体製造用粉末成形体を、略筒状に形成した絶縁体の先端開口を略長軸状の中心電極により封止せしめて、該絶縁体内に挿入する抵抗体製造用粉末成形体挿入工程とを具備する。
請求項16の発明によれば、絶縁体内に充填した抵抗体製造用粉末を端子金具によって圧縮する場合に比べて遙かに高い圧力で予め抵抗体製造用粉末を成形体とすることも可能となり、得られる抵抗体の抵抗値バラツキをさらに低減できると期待される。加えて、予め成形体とすることによって取り扱いが容易となり、リードタイムの短縮や、量産効果によるコスト削減も期待できる。
請求項17の発明では、上記端子金具を押圧しつつ、上記中心電極と上記抵抗体製造用粉末と上記端子金具とを具備する上記絶縁体を加熱後冷却し、上記抵抗体製造用粉末に含まれるガラス成分を溶融後、固化せしめて所望の抵抗値を有する抵抗体を形成しつつ、上記中心電極と上記端子金具と一体的に上記絶縁体内に固定する抵抗体形成固着工程と、
上記中心電極と上記抵抗体と上記端子金具との間に、導電性接着剤を充填し、これを加熱溶融することにより上記中心電極と上記抵抗体と上記端子金具とを導通せしめる接着工程と、略筒状のハウジング内に上記絶縁体を収納固定するとともに、上記ハウジングに延設した接地電極を上記中心電極に対向せしめる組付工程とを具備する。
請求項17の発明によれば、電磁波ノイズ低減用抵抗体の品質が高く、極めて信頼性の高い点火プラグを極めて容易に製造可能となる。
本発明の最大の特徴は、内燃機関の点火を行う点火プラグの放電時に発生する電磁波ノイズを吸収すべく点火プラグ内に配設される抵抗体を形成する抵抗体製造用粉末を、ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末とを含む集合体からなり、所定の粒径を有する略球状の顆粒とすることのより流動性、充填性を向上せしめ、点火プラグに内蔵する電磁波ノイズ吸収用の抵抗体としたときに極めて安定した抵抗値を実現可能とするものである。
図1を参照して、本発明の第1の実施形態として、点火ノイズ低減抵抗体用粉末の製造方法について説明する。
一次配合工程(P1)では、ガラス粉末として、平均粒径20μm以下、より好ましくは12μm以下のガラス細粒(SPGL)と、導電性粉末として、平均粒径100nm以下、より好ましくは80nm以下のナノ粒子カーボン(NPCB)と、骨材粉末として、平均粒径10μm以下、より好ましくは7μm程度のジルコニア(PZr)とを所定の割合で計量・配合する。
一次粉砕・混合工程(P2)では、一次配合工程(P1)で配合した材料を粉砕、混合する。一次粉砕・混合工程(P2)により、それぞれの材料が均一に分散した状態となり、かつ、所定の粒径(例えば、平均粒径4μm程度)を有する抵抗成分粉末(PRST)が得られる。なお、一次粉砕・混合工程(P2)は、湿式、乾式のいずれで行っても良いし、粉砕メディアの有無を問わない。
二次配合工程(P3)では、一次粉砕・混合工程(P2)で得られた抵抗成分粉末(PRST)と例えば、水、分散材、結合材等の所定の造粒助剤とを所定の割合で配合する。
二次粉砕・混合工程(P4)では、二次配合工程で得られた二次配合原料をさらに粉砕・混合することによって、ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末とが均一に分散したスラリー状態とする。
造粒工程(P5)では、例えばスプレードライヤー等の造粒装置によって、二次粉砕・混合工程(P4)で得られたスラリーを所定の粒径を有する略球状の顆粒に造粒する。このとき、顆粒の大きさは平均粒径100μm〜300μmの範囲に調整するのが望ましい。以上の工程により、ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末とが均一に分散して略球状の集合体をなした顆粒状抵抗体製造用粉末(PGLN(40))が得られる。
なお、上記ガラス粉末は、B−SiO系、BaO−SiO−BO系、ZnO−B−SiO系、BaO−CaO−B−SiO系、NaO−SiO−B系、KO−SiO−B系、Al−B−SiO系、BaO−B系、BiO−B系、SiO−MgO−Al系のいずれかから選択される1種以上を用いるのが望ましい。
また、上記導電性材料は、黒鉛、アモルファスカーボン、カーボンブラックのいずれかから選択される1種以上からなる粒子状炭素とするのが望ましい。
さらに、上記骨材粉末は、Al、SiO、SiC、Si、ZrOのいずれかから選択される1種以上を含有する絶縁性セラミック粒子とするのが望ましい。
図2、図3に本発明の第1の実施形態における抵抗製造用粉末(PGLN(40))の外観を示す。図2に示すように、抵抗製造用粉末PGLNは略球状の顆粒であり、図3に示すように、ガラス粉末(SPGL)と骨材粉末(PZr)とが均一な状態に分散しており、その粒子一つ一つの表面を導電性粉末(NPCB)が覆っている。
図4を参照して、本発明の第2の実施形態における点火プラグ100の概要について説明する。
点火プラグ100は、略筒状に形成された絶縁体1と、絶縁体1の先端に固定される中心電極2と、本発明の第1の実施形態における抵抗体製造用粉末を用いて形成した抵抗体4と、中心電極2と外部に設けられる図略の電源とを抵抗体4を介して接続する端子金具6と、中心電極2と抵抗体4と端子金具6との導通を図る導電性接着層3、5と絶縁体1をその内部に収納しつつ図略の内燃機関に固定するハウジング7とハウジング7の先端側に延設して中心電極2に対して所定の放電距離を隔てて対向する接地電極71とによって構成されている。
絶縁体1は、アルミナ等の絶縁性セラミックスが用いられ、その基端側頭部は、端子金具6とハウジング7との間でリークを生じないように、延面距離を拡大すべくコルゲート状に形成されている。
中心電極2は、Ni合金等の導電性の良い金属が用いられ、中心電極2の先端には耐久性を向上すべくイリジウム等の耐熱性金属からなる放電チップ21を設けたものもある。また、内部には導電性と放熱性を良好にすべく、銅、同合金等の芯材が内蔵されている。
端子金具6は、ステンレス、アルミニウム等の金属が用いられている。
導電性接着層3、5には、ガラス粉末と銅、鉄並びにこれらの合金等の金属粉末を混合した導電性接着剤30、50が用いられている。
ハウジング7は、炭素鋼等が用いられている。ハウジング7はその内部に公知のパッキング、シール部材等を介して絶縁体1を加締め固定している。
ハウジングの先端側外周には内燃機関のプラグホールに固定するためのネジ部が設けられ、基端側にはネジ部を締め付けるための六角部が設けられている。
なお、本実施形態において、抵抗体4の抵抗値は、5kΩ程度であり、導電性接着層3、5の抵抗値は数mΩ程度である。
本実施形態における点火プラグ100は、第1の実施形態における抵抗体製造用粉末40(PGLN)を用いて製造した抵抗体4が載置されているため、中心電極2と接地電極71との間に高電圧が印加され火花放電が起きたときに発生する電磁波ノイズが良好に吸収される。
図5を参照して、本発明の第2の実施形態における点火プラグ100の製造方法について説明する。
本図(a)に示すように、絶縁体1に設けた貫通孔の内部に中心電極1を挿通し、先端側で固定する。このとき、絶縁体1の貫通孔は先端側で小径に縮径されており、中心電極の基端側に設けられた拡径部が係止される。
本図(b)に示すように、中心電極2によって貫通孔の先端側が閉塞された状態の絶縁体1内に、導電性接着剤30及び第1の実施形態における抵抗体製造用粉末40(PGLN)をホッパーH等から順次充填する。抵抗体製造用粉末40(PGLN)を充填した後再度導電性接着剤50を充填する。このとき、抵抗体製造用粉末40(PGLN)は、顆粒状であるため、ホッパーH等の装置を汚す虞がない。
抵抗体製造用粉末40(PGLN)は、極めて流動性が良いので速やかに絶縁体1内に充填され、抵抗体製造用粉末40(PGLN)は、略球状顆粒であるので、本図(c)に示すように、細密充填となり易い。
次いで、本図(d)に示すように、端子金具6を絶縁体1内に挿入しつつ、端子金具6によって導電性接着剤30、50、抵抗体製造用粉末40(PGLN)を中心軸に沿って先端方向に圧縮する。
次いで本図(e)に示すように、導電性接着剤30、50、抵抗体製造用粉末40(PGLN)を加熱溶融しつつ、さらに端子金具6を押圧する。
加熱・冷却によって、導電接着剤30、50、抵抗体製造用粉末40(PGLN)は、本図(f)に示すように、それぞれ導電接着層3、5、抵抗体4となり、絶縁体1内で一体に固定され、導通状態となり、中心電極2と端子金具6との間に抵抗体4が直列に介装された状態となる。
これを公知の方法によりハウジング7内に収納固定することにより本発明の第2の実施形態における点火プラグ100が完成する。
本発明の第1の実施形態における抵抗体製造用粉末40(PGLN)の特性並びに第2の実施形態における点火プラグに適用した場合の本発明の効果について説明する。
試料1から試料12まで、ガラス粉末の平均粒径φDPGLと造粒した顆粒径φDGLNの条件を変えて、抵抗体製造用粉末40(PGLN)の流動性と、点火プラグ100の絶縁体1内に充填したときの充填性と、得られた抵抗体の抵抗値とについて鋭意調査を行った。その結果を表1に示す。
流動性の評価方法は、得られた顆粒を所定の流動路から流出する際の流動距離の測定により流動性を評価する流動性試験装置を用いて行い、流動路を転がりながら直線的に通過する場合を最適状態と評価し◎で示し、ほとんど直線的に転がる場合を良好状態と評価し○で示し、僅かに曲がりながら転がる場合を低劣状態と評価し△で示した。
充填性については、実際に絶縁体1内に充填したものを軸方向に切断し、充填性を確認し、空隙の全くない状態を最適状態と評価し◎で示し、僅かに空隙の存在する場合を良好状態と評価し○で示し、大きな空隙の存在する場合を低劣状態と評価し△で示した。
抵抗値については、得られた点火プラグの中心電極と端子金具との間の抵抗値を測定し、ばらつき3σが0.80以下の場合を良好状態と評価し◎で示し、バラツキ3σが0.8以上1.60以下の場合を良好状態と評価し○で示し、バラツキ3σが1.6以上の場合を低劣状態と評価し△で示した。
従来、点火プラグの電磁波ノイズ吸収用抵抗体に用いられる原料には、粗粒ガラスを添加しないと所望の抵抗値を得られないとされてきたが、表1に示すように、本発明者らの鋭意試験により、抵抗体製造用粉末40(PGLN)を100μm〜300μmの大きさの顆粒とすることにより、流動性と充填性とを良好にできる上に、抵抗体としたときに最も安定した抵抗値が得られることが判明した。
一方、平均粒径100μm以下の顆粒とすると、流動性、充填性は向上するにもかかわらず、安定した抵抗値が得られないことが判明した。また、平均粒径300μm以上の顆粒とすると流動性は良好となるが、充填性が低下し、その結果、安定した抵抗値が得られないことが判明した。
また、ガラス粉末の粒径φDPGLを20μm以下とすることにより流動性、充填性が向上し、抵抗値バラツキも小さくなり、12μm以下とすることにより、さらに流動性、充填性が向上できることが判明した。
一方、ガラス粉末に20μm以上の粒径を有するものを用いると、顆粒の大きさの如何に関わらず、流動性が低下することが判明した。これは、上記ガラス粉末の粒径が大きくなると、顆粒表面にガラス粉末の端面によって形成される突起が引っかかり摩擦力が増すためと推察される。
図6、図7を参照して本発明の第3の実施形態における点火プラグの製造方法について説明する。本実施形態においては、本発明の第1の実施形態における抵抗体製造用粉末を予め金型等を用いて所定形状の抵抗体粉末成形体を成型した点が上記実施形態と相違する。なお、上記実施形態と同様の部分については同じ符号を付したので説明を省略し、特徴的な部分についてのみ説明する。
図6(a)〜(d)に順を追って示すように、略筒状のダイスDIと、ダイスDIの内径に摺動可能に挿入された下パンチBPとによって所定の容積を有するキャビティを形成し、該キャビティ内に、本発明の抵抗体製造用粉末40(PGLN)を充填し、上パンチUPを用いて軸方向に沿って加圧し、抵抗体粉末成形体41を形成し、上パンチUPを上昇させ、ダイスDIを下降させ抵抗体粉末成形体41を取り出す。
本実施形態においては、金型によって圧縮したときの強い圧力によって抵抗体製造用粉末40(PGLN)の顆粒が崩れ、さらに緻密化され、極めて密度の高い抵抗体粉末成形体41を形成することができる。
図7(a)〜(f)に順を追って示すように、中心電極2によって一端を閉塞した絶縁体2の貫通穴に抵抗体粉末成形体41を挿入し端子金具6を挿入しつつ、加熱、押圧する。
本実施形態によれば、絶縁体1内に充填した抵抗体製造用粉末40(PGLN)を端子金具6によって圧縮する場合に比べて、遙かに高い圧力で予め金型等を用いて抵抗体粉末成形体41の密度を高くできるので、得られる抵抗体4の抵抗値バラツキをさらに低減できる。加えて、予め成形体とすることによって取り扱いが容易となり、リードタイムの短縮や、量産効果によるコスト削減も期待できる。
図8(a)〜(f)に順を追って示すように、比較のために従来のガラス粗粒を含む抵抗体製造用粉末(CMRST)を、金型で圧縮した場合について示す。従来のガラス粗粒を含む抵抗体製造用粉末(CMRST)をダイスDI内に充填しても、流動性が低いので、充填密度が上がらず、さらに圧縮しても、粒子が粗いため成形体とはならず、金型から取り出したときにばらばらになってしまう。
なお、本発明は、上記実施形態に限定するものではなく、本発明の趣旨に反しない限りにおいて適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、点火プラグとして通常のスパークプラグに適用した場合について説明したが、本発明は、沿面放電プラグやプラズマジェットプラグやといった特殊な点火プラグにも適用可能である。
は、本発明の第1の実施懈怠における抵抗体用原料顆粒の製造方法を示すフローチャート。 は、本発明の第1の実施形態における抵抗体用原料顆粒の図面代用電子顕微鏡写真。 は、図2中A部を拡大した図面代用電子顕微鏡写真。 は、本発明の第2の実施形態における点火プラグの概要を示す断面図。 は、(a)から(f)の順を追って、本発明の第2の実施形態における点火プラグの製造方法の要部を示す模式図。 は、(a)から(d)の順を追って、本発明の第3の実施形態における点火プラグに用いられる抵抗体の製造方法を示す模式図。 (a)から(f)の順を追って、本発明の第3の実施形態における点火プラグの製造方法の要部を示す模式図。 比較例として示す従来の粗粒ガラス含有抵抗用原料の問題点を表す模式図。 比較例として示す従来の粗粒ガラス含有抵抗用原料の製造方法概要を示すフローチャート。 比較例として示す従来の粗粒ガラス含有抵抗用原料の図面代用顕微鏡写真。 比較例として示す従来の粗粒ガラス含有抵抗用原料の特徴を模式的に表す図面。
符号の説明
100 点火プラグ
1 絶縁体
2 中心電極
21 放電チップ
3、5 導電性接着層
4 ノイズ低減用抵抗体
40 抵抗体製造用粉末(PGLN
6 端子金具
7 ハウジング
71 接地電極

Claims (17)

  1. 電磁波ノイズを吸収すべく点火プラグ内に配設される抵抗体を形成する抵抗体製造用粉末であって、
    ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末とを含む集合体からなり、所定の粒径を有する略球状の顆粒であることを特徴とする抵抗体製造用粉末。
  2. 上記顆粒は、その平均粒径が100μmから300μmの範囲の大きさであることを特徴とする請求項1に記載の抵抗体製造用粉末。
  3. 上記ガラス粉末は、その平均粒径が20μm以下の大きさであることを特徴とする請求項1、又は、請求項2に記載の抵抗体製造用粉末。
  4. 上記ガラス粉末は、その平均粒径が12μm以下の大きさであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末。
  5. 上記ガラス粉末は、B−SiO系、BaO−SiO−BO系、ZnO−B−SiO系、BaO−CaO−B−SiO系、NaO−SiO−B系、KO−SiO−B系、Al−B−SiO系、BaO−B系、BiO−B系、SiO−MgO−Al系のいずれかから選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末。
  6. 上記導電性粉末は、その平均粒径が100nm以下であることを特徴とすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末。
  7. 上記導電性粉末は、黒鉛、アモルファスカーボン、カーボンブラックのいずれかから選択される1種以上からなる粒子状炭素であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末。
  8. 上記骨材粉末は、その平均粒径が、10μm以下であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末。
  9. 上記骨材粉末は、Al、SiO、SiC、Si、ZrOのいずれかから選択される1種以上を含有する絶縁性セラミック粒子であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末。
  10. 上記ガラス粉末は40〜80重量%であり、上記導電性粉末は0.5〜2.0重量%であり、上記骨材が残量を占めることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末。
  11. 電磁波ノイズを吸収すべく点火プラグ内に配設される抵抗体を形成する抵抗体製造用粉末の製造方法において、
    ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末を所定の割合で配合する一次配合工程と、
    該一次配合工程で配合した材料を粉砕、混合して所定の粒径を有する抵抗成分粉末となす粉砕・混合工程と、該粉砕・混合工程で得られた上記抵抗成分粉末と所定の造粒助剤とを所定の割合で配合し二次配合原料となす二次配合工程と、
    該二次配合工程で得られた二次配合原料を、ガラス粉末と導電性粉末と骨材粉末とが均一に分散した集合体であって、所定の粒径を有する略球状の顆粒に造粒せしめる造粒工程とを具備することを特徴とする抵抗体製造用粉末の製造方法。
  12. 上記二次配合工程は、上記抵抗成分粉末を上記造粒助剤とともに分散媒に分散せしめてスラリー状となし、上記造粒工程は、上記二次配合工程で得られたスラリーを噴霧、乾燥して、顆粒となすことを特徴とする請求項11に記載の抵抗体製造用粉末の製造方法。
  13. 点火時の電磁波ノイズを抑制する抵抗体を内蔵する点火プラグであって、
    少なくとも、略長軸状の中心電極と、該中心電極を覆う絶縁体と、該絶縁体を介して上記中心電極に対向する接地電極と、上記中心電極と外部電源とを接続せしめる端子金具とを具備し、
    上記中心電極と上記端子金具との間に、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末からなる抵抗体を配設せしめたことを特徴とする点火プラグ。
  14. 点火時の電磁波ノイズを抑制する抵抗体を内蔵する点火プラグの製造方法であって、
    少なくとも、略筒状に形成した絶縁体に略長軸状の中心電極を挿通し、上記絶縁体の先端開口を封止せしめて、上記絶縁体内部に請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末を充填する抵抗体製造用粉末充填工程を具備することを特徴とする点火プラグの製造方法。
  15. 略柱状に形成した端子金具を上記絶縁体内に挿入しつつ、上記絶縁体内部に充填した上記抵抗体製造用粉末を軸方向に圧縮する抵抗体製造用粉末圧縮工程を具備することを特徴とする請求項14に記載の点火プラグの製造方法。
  16. 点火時の電磁波ノイズを抑制する抵抗体を内蔵する点火プラグの製造方法であって、
    請求項1ないし10のいずれか1項に記載の抵抗体製造用粉末を予め金型内に充填し、加圧することによって略柱状の抵抗体製造用粉末成形体を形成する抵抗体製造用粉末成形体成型工程と、
    該抵抗体製造用粉末成形体成型工程により得られた抵抗体製造用粉末成形体を、略筒状に形成した絶縁体の先端開口を略長軸状の中心電極により封止せしめて、該絶縁体内に挿入する抵抗体製造用粉末成形体挿入工程とを具備することを特徴とする点火プラグの製造方法。
  17. 上記端子金具を押圧しつつ、上記中心電極と上記抵抗体製造用粉末と上記端子金具とを具備する上記絶縁体を加熱後冷却し、上記抵抗体製造用粉末に含まれるガラス成分を溶融後、固化せしめて所望の抵抗値を有する抵抗体を形成しつつ、上記中心電極と上記端子金具と一体的に上記絶縁体内に固定する抵抗体形成固着工程と、
    上記中心電極と上記抵抗体と上記端子金具との間に、導電性接着剤を充填し、これを加熱溶融することにより上記中心電極と上記抵抗体と上記端子金具とを導通せしめる接着工程と、
    略筒状のハウジング内に上記絶縁体を収納固定するとともに、上記ハウジングに延設した接地電極を上記中心電極に対向せしめる組付工程とを具備することを特徴とする請求項15又は16に記載の点火プラグの製造方法。
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