JP5401606B2 - スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の点火に用いられるスパークプラグ及びその製造方法に関し、特に内部に抵抗体を有するスパークプラグ及びその製造方法に関する。
自動車エンジン等の内燃機関の点火用に使用されているスパークプラグは、一般に、筒状の主体金具と、この主体金具の内孔に配置される筒状の絶縁体と、この絶縁体の先端側軸孔に配置される中心電極と、他端側軸孔に配置される端子金具と、主体金具の先端側に一端が接合され、他端が中心電極と対向して火花放電間隙を形成する接地電極とを備える。さらに、エンジンの動作に伴って発生する電波ノイズを防止することを目的として、軸孔内における中心電極と端子金具との間に抵抗体が設けられてなるスパークプラグも知られている。
ところで、近年の自動車等の内燃機関は、高出力化及び高効率化が求められ、自由なエンジン設計及びエンジン自体の小型化等のために、小型化したスパークプラグの開発が求められている。スパークプラグを小型化するためには、絶縁体の内孔径の小径化が不可避である。しかし、絶縁体を小径化すると、従来のスパークプラグの設計では、負荷寿命性能が低下したり、端子金具の絶縁体への固着力が低下したりすることがあった。
このような課題に対して、例えば、特許文献1の請求項1には、「・・・前記導電性ガラスシール層の直径Dが3.3mm以下の範囲にあり、且つ前記導電性ガラスシール層と前記抵抗体との接合面は、曲面状に形成されていることを特徴とするスパークプラグ」が記載されている。この発明によると、「抵抗体と導電性ガラスシール層との密着性を強化して、耐振動性能及び抵抗体負荷寿命特性に優れ、且つ小径化されたスパークプラグを提供することができる」(段落番号0012欄参照。)と記載されている。
特開2009−245816号公報
この発明は、負荷寿命性能に優れたスパークプラグ及びその製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、
(i)軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔の一端側で保持される中心電極と、
前記軸孔に収容される第二構成部を有し、前記軸孔の他端側で保持される端子金具と、
前記軸孔内で前記中心電極と前記端子金具とを電気的に接続する接続部と、
を備えたスパークプラグにおいて、
前記接続部は、気孔率が5.0%以下である抵抗体を含み、
前記軸孔における前記端子金具が保持されている側を前記軸線方向の後端側としたとき、
前記中心電極の後端から前記接続部を構成する接続部材の後端までの長さを充填長(D)、前記中心電極の後端から前記第二構成部の先端までの長さを接続部長(C)とすると、充填長(D)と接続部長(C)との差の前記充填長(D)に対する割合を示す収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下であることを特徴とするスパークプラグであり、
前記(i)の好ましい態様は、
(ii)前記抵抗体の気孔率が4.0%以下であり、
(iii)前記軸孔の前記抵抗体が配置されている部位における内径を接続部径(B)とすると、前記接続部径(B)が2.9mm以下であり、かつ前記抵抗体の気孔率が1.2%以下であり、
(iv)前記軸孔の前記抵抗体が配置されている部位における内径を接続部径(B)とすると、前記接続部径(B)が2.9mm以下であることを特徴とする。
前記課題を解決するための他の手段として、
(vi)軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔の一端側で保持される中心電極と、
前記軸孔に収容される第二構成部を有し、前記軸孔の他端側で保持される端子金具と、
前記軸孔内で前記中心電極と前記端子金具とを電気的に接続し、少なくとも抵抗体を有する接続部と、
を備えたスパークプラグにおいて、
前記軸孔における前記端子金具が保持されている側を前記軸線方向の後端側としたとき、
前記中心電極の後端から前記接続部を構成する接続部材の後端までの長さを充填長(D)、前記中心電極の後端から前記第二構成部の先端までの長さを接続部長(C)とすると、充填長(D)と接続部長(C)との差の前記充填長(D)に対する割合を示す収縮率((D−C)/D)×100が35%以上であることを特徴とするスパークプラグであり、
前記(vi)の好ましい態様は、
(vii)前記収縮率((D−C)/D)×100が69%以下であり、
(viii)前記軸孔の前記抵抗体が配置されている部位における内径を接続部径(B)とすると、前記接続部径(B)が2.9mm以下であり、かつ、前記収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下であり、
(ix)前記接続部は、気孔率が5.0%以下である抵抗体を含むことを特徴とする。
前記(i)及び(vi)の好ましい態様として、
(x)前記第二構成部の先端部は、凹凸状の表面を備え、前記先端部の直径を先端部径(A)とすると、前記先端部径(A)と前記接続部径(B)との比(A/B)が0.85以上0.97以下であることを特徴とする。
前記他の課題を解決するための手段として、
(xi)
軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔の一端側で保持される中心電極と、
前記軸孔から露出する第一構成部を有し、前記軸孔の他端側で保持される端子金具と、
前記軸孔内で前記中心電極と前記端子金具とを電気的に接続する接続部と、
を備えたスパークプラグの製造方法であって、
前記軸孔の一端側に中心電極が配置される第一工程と、
前記接続部を形成する接続部形成用粉末が充填される第二工程と、
前記端子金具の先端部が前記接続部形成用粉末に接触するように前記軸孔内に配置される第三工程と、
前記接続部形成用粉末が加熱されるとともに前記端子金具により荷重を加えられる第四工程と、
を有し、
前記第三工程において、前記軸孔における前記中心電極が配置されている側を前記軸線方向の先端側としたとき、前記絶縁体の後端から前記第一構成部の先端までの前記軸線方向の長さを露出長(H)(mm)、前記軸孔の前記接続部形成用粉末が配置されている部位における内径を粉末部径(B’)(mm)としたときに、露出長(H)と粉末部径(B’)とが次の(1)〜(3)の式を満たすことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
(1)H≧−3.1B’+18
(2)H≧−0.85B’+11
(3)B’≦5
前記(xi)の好ましい態様として、
(xii)前記露出長(H)(mm)と前記粉末部径(B’)(mm)とが、H≦2.0B’+22.4を満たし、
(xiii)前記粉末部径(B’)(mm)が、B’≦2.9を満たし、
(xiv)前記露出長(H)(mm)と前記粉末部径(B’)(mm)とが、H≧−3.1B’+19を満たし、
(xv)前記端子金具の先端部は、凹凸状の表面を備え、前記先端部の直径を先端部径(A)とすると、前記先端部径(A)と前記粉末部径(B’)との比(A/B’)が0.85以上0.97以下であることを特徴とする。
第1の発明のスパークプラグは、気孔率が5.0%以下、特に4.0%以下である抵抗体を含むので、負荷寿命性能に優れたスパークプラグを提供することができる。
第1の発明のスパークプラグは、前記接続部径(B)が2.9mm以下であるとき、気孔率が1.2%以下である抵抗体を含むと、より一層負荷寿命性能に優れたスパークプラグを提供することができる。
第1の発明のスパークプラグは、さらに前記収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下であるので、負荷寿命性能が良好であると共に、端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを提供することができる。また、端子金具を絶縁体の軸孔に挿入して接続部を形成する接続部形成用粉末に荷重をかける際に絶縁体の破壊が生じることによる不良品発生率が低減されたスパークプラグを提供することができる。
第1の発明のスパークプラグの前記接続部径(B)が2.9mm以下であると、負荷寿命性能の向上に対して、より一層効果が高い。
第2の発明のスパークプラグは、前記収縮率((D−C)/D)×100が35%以上であるので、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを提供することができる。
第2の発明のスパークプラグは、さらに前記収縮率((D−C)/D)×100が69%以下であるので、端子金具を絶縁体の軸孔に挿入して接続部形成用粉末に荷重をかける際に絶縁体の破壊が生じることによる不良品発生率が低減されたスパークプラグを提供することができる。
第2の発明のスパークプラグは、前記接続部径(B)が2.9mm以下のとき、前記収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下、特に45%以下であると、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力により一層優れたスパークプラグを提供することができ、また端子金具を絶縁体の軸孔に挿入して接続部形成用粉末に荷重をかける際に絶縁体の破壊が生じることによる不良品発生率がより一層低減されたスパークプラグを提供することができる。
第2の発明のスパークプラグは、さらに気孔率が5.0%以下である抵抗体を含むので、負荷寿命性能に優れたスパークプラグを提供することができる。
第1の発明のスパークプラグ及び第2の発明のスパークプラグは、前記先端部径(A)と前記接続部径(B)との比(A/B)が0.85以上0.97以下であるので、抵抗体の気孔率及び/又は前記収縮率を特定の範囲内に調整し易くなり、その結果、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを提供することができる。
この発明のスパークプラグの製造方法は、前記第三工程において、前記露出長(H)と前記粉末部径(B’)とが前記(1)〜(3)の式を満たすと、気孔率及び/又は前記収縮率が特定の範囲内になるので、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを容易に製造することができる。
この発明のスパークプラグの製造方法において、前記露出長(H)と前記粉末部径(B’)とがH≦2.0B’+22.4を満たすと、端子金具を絶縁体の軸孔に挿入して接続部形成用粉末に荷重をかける際に絶縁体破壊が生じることによる不良品発生率を低減することができる。
この発明のスパークプラグの製造方法において、前記粉末部径(B’)が2.9mm以下であると、負荷寿命性能の向上に対して、より一層効果が高い。
この発明のスパークプラグの製造方法は、前記先端部径(A)と前記粉末部径(B’)との比(A/B’)が0.85以上0.97以下であると、抵抗体の気孔率及び/又は前記収縮率を特定の範囲内に調整し易くなるので、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを容易に製造することができる。
図1は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグの断面全体説明図である。 図2は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグの要部断面説明図である。 図3は、この発明に係るスパークプラグの製造方法における製造工程の一例を示す絶縁体等の断面説明図である。 図4は、粉末部径と露出長との関係を示すグラフである。
この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを図1に示す。図1はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグ1の断面全体説明図である。なお、絶縁体の軸線をOとし、図1では紙面下方を、すなわち中心電極が保持されている側を軸線Oの先端方向、紙面上方を、すなわち端子金具が保持されている側を軸線Oの後端方向として、説明する。
このスパークプラグ1は、軸線O方向に延在する軸孔2を有する絶縁体3と、前記軸孔2の先端側で保持される中心電極4と、前記軸孔2の後端側で保持される端子金具5と、前記軸孔2内で前記中心電極4と前記端子金具5とを電気的に接続する接続部6と、前記絶縁体3を収容する主体金具7と、一端が前記主体金具7の先端面に接合されると共に他端が前記中心電極4と間隙を介して対向するように配置された接地電極8とを備える。
前記主体金具7は、略円筒形状を有しており、絶縁体3を収容して保持するように形成されている。主体金具7における先端方向の外周面にはネジ部9が形成されており、このネジ部9を利用して図示しない内燃機関のシリンダヘッドにスパークプラグ1が装着される。主体金具7は、導電性の鉄鋼材料、例えば、低炭素鋼により形成されることができる。このネジ部9は小径化を図るためにM12以下とされるのが好ましい。
前記絶縁体3は、主体金具7の内周部に滑石(タルク)10又はパッキン11等を介して保持されている。絶縁体3の軸孔2は、軸線Oの先端側で中心電極4を保持する小径部12と、接続部6を収容し、小径部12の内径よりも内径が大きい中径部14とを有し、小径部12と中径部14との間に後端側に向かって拡径するテーパ状の第一段部13を有する。絶縁体3は、絶縁体3における先端方向の端部が主体金具7の先端面から突出した状態で、主体金具7に固定されている。絶縁体3は、機械的強度、熱的強度、電気的強度等を有する材料であることが望ましく、このような材料として、例えば、アルミナを主体とするセラミック焼結体が挙げられる。
前記中心電極4は、小径部12に収容され、第一段部13に中心電極4の後端に設けられた径大のフランジ部17が係止され、先端が絶縁体3の先端面から突出した状態で主体金具7に対して絶縁保持されている。中心電極4は、熱伝導性及び機械的強度等を有する材料で形成されることが望ましく、例えば、インコネル(商標名)等のNi基合金で形成される。中心電極4の軸心部は、Cu又はAgなどの熱伝導性に優れた金属材料により形成されてもよい。
前記接地電極8は、例えば、略角柱体に形成されてなり、一端が主体金具7の先端面に接合され、途中で略L字に曲げられて、その先端部が中心電極4の先端部と間隙を介して対向するように、その形状及び構造が設計されている。接地電極8は、中心電極4を形成する材料と同様の材料により形成される。
前記中心電極4と前記接地電極8とが対向する面には、白金合金及びイリジウム合金等により形成される貴金属チップ29,30が設けられていてもよく、前記中心電極4及び前記接地電極8のいずれか一方にのみ貴金属チップが設けられていてもよい。この態様のスパークプラグ1においては、前記中心電極4及び前記接地電極8の両方に貴金属チップ29,30が設けられており、各貴金属チップ29,30の間に火花放電間隙gが形成されている。
前記端子金具5は、中心電極4と接地電極8との間で火花放電を行なうための電圧を外部から中心電極4に印加するための端子である。端子金具5は、軸孔2の内径よりも外径が大きく、軸孔2から露出して、絶縁体3の軸線O方向の後端側端面にその一部が当接する第一構成部18と第一構成部18の軸線O方向の先端側端面から先端方向に延在し、軸孔2に収容される略円柱状の第二構成部19とを有する。前記第二構成部19は、軸線Oの先端側に位置する先端部20と先端部20と第一構成部18との間に位置する胴部21とを有する。前記第二構成部19における先端部20と胴部21とは中径部14に収容される。先端部20は凹凸状の表面を備え、この態様においては先端部20の外周面にローレット加工が施されている。先端部20の表面が、例えばローレット加工により形成された凹凸構造を有すると、端子金具5と接続部6との密着性が良好になり、その結果、端子金具5と絶縁体3とが強固に固定される。端子金具5は、例えば、低炭素鋼等で形成され、その表面にNi金属層がメッキ等で形成されている。
前記接続部6は、軸孔2内で中心電極4と端子金具5との間に配置され、中心電極4と端子金具5とを電気的に接続する。接続部6は、抵抗体22を有し、この抵抗体22により電波ノイズの発生を防止する。接続部6は、抵抗体22と中心電極4との間に第一シール層23を、抵抗体22と端子金具5との間に第二シール層24を有し、第一シール層23と第二シール層24とは、絶縁体3と中心電極4、また絶縁体3と端子金具5とを封着固定している。
抵抗体22は、ホウケイ酸ソーダガラス等のガラス粉末、ZrO等のセラミック粉末、カーボンブラック等の非金属導電性粉末、及び/又は、Zn、Sb、Sn、Ag、Ni等の金属粉末等を含有する抵抗体組成物を焼結して形成された抵抗材により構成されることができる。この抵抗体22の抵抗値は、通常100Ω以上である。
第一シール層23及び第二シール層24は、ホウケイ酸ソーダガラス等のガラス粉末、Cu、Fe等の金属粉末を含むシール粉末を焼結して形成されたシール材により構成されることができる。第一シール層23及び第二シール層24の抵抗値は、通常数100mΩ以下である。
なお、接続部6は、第一シール層23と第二シール層24とがなく抵抗体22のみにより形成されていてもよく、また第一シール層23又は第二シール層24の一方と抵抗体22とにより形成されていてもよい。以下において、接続部6を構成する抵抗材及び/又はシール材を総称して接続部材、接続部6を形成する抵抗体組成物及び/又はシール粉末を総称して接続部形成用粉末ということもある。
第1の発明のスパークプラグは、前記接続部6における抵抗体22の気孔率が5.0%以下であり、好ましくは4.0%以下であり、より好ましくは1.2%以下であり、通常0.3%以上である。前記抵抗体22の気孔率が前記範囲内にあると、負荷寿命性能に優れたスパークプラグを提供することができる。抵抗体22の気孔率が低いすなわち抵抗体の気孔が小さく、またその数の少ない抵抗体に高エネルギーの電流が流れた際に抵抗体中に複数の導通経路が分散されていることで、抵抗体の抵抗値が上昇し難くなると推定される。抵抗体22の気孔率が5.0%を超えると、抵抗体22の抵抗値が比較的短い時間で上昇し易くなり、負荷寿命性能に劣る。また、気孔率が高いと抵抗が一部分に集中し易くなり、その部分が劣化してしまう。
また、図2に示すように、前記中心電極4の後端から前記接続部6における第二シール層24を構成するシール材の後端までの長さを充填長(D)、前記中心電極4の後端から前記第二構成部19の先端までの長さを接続部長(C)とすると、充填長(D)と接続部長(C)との差の前記充填長(D)に対する割合を示す収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下であるのが好ましい。前記収縮率((D−C)/D)×100が前記範囲内にあると、密度の高い抵抗体が得られ、負荷寿命性能が良好になることを発見した。また、第二構成部19の先端部20の外周に接続部材が適度に充填されるので端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを提供することができる。また、前記収縮率の範囲内であれば、端子金具5を軸孔2に挿入して接続部6を形成する接続部形成用粉末に荷重をかける際に絶縁体3が破壊するのを抑制することができるので、不良品発生率を低減することができる。
前記第二構成部19の先端部20は、凹凸状の表面を備え、先端部20の直径を先端部径(A)、軸孔2の抵抗体22が配置されている部位における内径を接続部径(B)とすると、前記先端部径(A)と前記接続部径(B)との比(A/B)が0.85以上0.97以下であるのが好ましい。前記先端部20が凹凸状の表面を備えていると、先端部20とシール材との接触面積が増大し、先端部20と第二シール層24との密着性が良好になるので、端子金具5と絶縁体3とが強固に固定される。また、前記比(A/B)が前記範囲内にあると、端子金具5を軸孔2に挿入して接続部形成用粉末に荷重をかける際に端子金具5から接続部形成用粉末に効果的に圧力を伝達することができるので、前記気孔率及び/又は前記収縮率を好適な範囲に調整し易い。その結果、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを提供することができる。
第1の発明のスパークプラグは、前記接続部径(B)が2.9mm以下であると、気孔率を前記範囲内にすることによる負荷寿命性能の向上に対する効果が高い。
第2の発明のスパークプラグは、前記収縮率((D−C)/D)×100が35%以上であり、69%以下であるのが好ましい。前記収縮率((D−C)/D)×100が前記範囲内にあると、密度の高い抵抗体が得られるので負荷寿命性能に優れ、また第二構成部19の先端部20の外周に接続部材が適度に充填されるので端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを提供することができる。前記収縮率((D−C)/D)×100が35%より小さいと、抵抗体22の抵抗値が比較的短い時間で上昇し易くなり、負荷寿命性能に劣る。前記収縮率((D−C)/D)×100が69%より小さいと、端子金具5を軸孔2に挿入して接続部6を形成する接続部形成用粉末に荷重をかける際に絶縁体3が破壊するのを抑制することができる。
第2の発明のスパークプラグは、前記接続部径(B)が2.9mm以下のとき、前記収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下であるのが好ましい。前記接続部径(B)が2.9mm以下であり、かつ、前記収縮率((D−C)/D)×100が前記範囲内にあると、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力により一層優れたスパークプラグを提供することができ、また端子金具5を軸孔2に挿入して接続部6を形成する接続部形成用粉末に荷重をかける際に絶縁体3が破壊するのをより一層抑制することができる。
前記接続部6における抵抗体22は、さらにその気孔率が5.0%以下、好ましくは4.0%以下、より好ましくは1.2%以下である。抵抗体の気孔率は通常0.3%以上である。
前記第二構成部19の先端部20は、凹凸状の表面を備え、前記先端部径(A)と前記接続部径(B)との比(A/B)は0.85以上0.97以下であるのが好ましい。前記先端部20が凹凸状の表面を備えていると、先端部20とシール材との接触面積が増大し、先端部20と第二シール層24との密着性が良好になるので、端子金具5と絶縁体3とが強固に固定される。また、前記比(A/B)が前記範囲内にあると、端子金具5を軸孔2に挿入して接続部形成用粉末に荷重をかける際に端子金具5から接続部形成用粉末に効果的に圧力を伝達することができるので、前記気孔率及び/又は前記収縮率を好適な範囲に調整し易い。その結果、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを提供することができる。
前記気孔率は、抵抗体22を軸線O方向に切断し、この切断面に鏡面研磨を施し、この研磨面をSEM観察(例えば、加速電圧20kV、スポットサイズ50、COMPO像、組成像)して研磨面全体が写された画像を取得し、この画像から気孔部分の面積割合を測定することにより求めることができる。気孔の面積割合は、例えば、Soft Imaging System GmbH社製のAnalysis Fiveを用いて測定することができる。この画像解析ソフトを用いる場合には、研磨面の全体画像で気孔部分が選択されるように、適切な閾値を設定する。
前記(A)〜(D)それぞれの寸法は、スパークプラグを軸線Oに直交する方向からX線透過装置で撮影し、該当箇所を測定することにより得ることができる。図2に示すように、先端部径(A)は、例えば、第二構成部19の先端から軸線Oの後端方向へ1mmの部位における軸線Oに直交する方向の距離を測定する。接続部径(B)は、抵抗体22の軸線O方向における中心部分における中径部14の軸線Oに直交する方向の距離を測定する。接続部長(C)は、中心電極4の後端から第二構成部19の先端までの軸線O方向の長さを測定する。充填長(D)は、中心電極4の後端から第二シール層24を構成するシール材の後端までの軸線O方向の長さを測定する。第二シール層24の後端側には軸孔2の内周面に付着しているシール材が認められる。この軸孔2の内周面に付着しているシール材の軸線O方向の後端がシール材の後端となる。後述する第四工程の前に軸孔2内に充填されていたシール粉末は、荷重及び熱が加えられ、圧縮されて第二シール層24を構成するシール材となる。一方、シール粉末の一部は軸孔2の内周面に付着したままシール材となって残留する。したがって、軸線Oの最後端にあるシール材の位置は、荷重及び熱が加えられる前に軸孔2内に充填されていたシール粉末の後端の位置と同じであると推定される。よって、充填長(D)と接続部長(C)との差(D−C)は、第四工程前後における接続部6の軸線O方向の収縮長さを示す。
なお、この実施形態においては、接続部6は第一シール層23と抵抗体22と第二シール層24とを有し、軸線Oの先端方向から第一シール層23、抵抗体22、第二シール層24の順に配設されているが、第一シール層23と第二シール層24とがなく、抵抗体22のみで接続部6が形成される態様、抵抗体22と第一シール層23とで接続部6が形成される態様、抵抗体22と第二シール層24とで接続部6が形成される態様でもよい。したがって、図1及び2に示される実施形態のスパークプラグ1において、軸孔2の内周面に付着して残存する成分は第二シール層24を構成するシール材であるが、例えば、第二シール層24がなく、第一シール層23と抵抗体22とで接続部6が形成される態様の場合には、軸孔2の内周面に付着して残存する成分として抵抗体22を構成する抵抗材が認められる。この場合には、中心電極4の後端から抵抗材の最も軸線O方向の後端側に位置する箇所までの軸線O方向の長さが充填長(D)となる。
前記スパークプラグ1は、例えば次のようにして製造される。スパークプラグ1の製造工程のうち絶縁体と中心電極と端子金具とを配設及び固定する工程を中心にして、以下に説明する(図3参照。)。
まず、公知の方法により中心電極4、接地電極8、主体金具7、端子金具5及び絶縁体3を所定の形状に作製し(準備工程)、主体金具7の先端面に、レーザ溶接等により接地電極8の一端部を接合する(接地電極接合工程)。
一方、絶縁体3の軸孔2内に中心電極4を挿入して、軸孔2の第一段部13に中心電極4のフランジ部17を係止し、小径部12に中心電極4を配置する(第一工程)。
次いで、第一シール層23を形成するシール粉末15、抵抗体22を形成する抵抗体組成物25、及び第二シール層24を形成するシール粉末16をこの順に前記軸孔2内の後端側から入れて、プレスピン26を軸孔2内に挿入して60N/mm以上の圧力で予備圧縮して、中径部14にシール粉末15,16と抵抗体組成物25とを充填する(第二工程)。
次いで、前記軸孔2内の後端側から端子金具5の先端部20を挿入して、先端部20がシール粉末16に接触するように端子金具5を配置する(第三工程)。
次いで、接続部形成用粉末27をシール粉末15,16に含まれるガラス粉末のガラス軟化点以上の温度、例えば800〜1000℃の温度で3〜30分にわたって加熱しつつ、端子金具5の第一構成部18の先端面が絶縁体3の後端面に当接するまで圧入して、接続部形成用粉末27に荷重を加える(第四工程)。
こうして接続部形成用粉末27を構成するシール粉末15,16及び抵抗体組成物25が焼結して第一シール層23、第二シール層24及び抵抗体22が形成される。また、フランジ部17と軸孔2との間隙及び先端部20と軸孔2との間隙に第一シール層23及び第二シール層24を構成するシール材が充填されて、軸孔2内に中心電極4と端子金具5とが封着固定される。
次いで、接地電極8が接合された主体金具7に、中心電極4及び端子金具5等が固定された絶縁体3を組み付ける(組立工程)。
最後に、接地電極8の先端部を中心電極4側に折り曲げて、接地電極8の一端が中心電極4の先端部と対向するようにして、スパークプラグ1が製造される。
なお、前記第二工程において軸孔内に充填する抵抗体組成物25及びシール粉末16としては、前述した組成を有する抵抗体組成物25及びシール粉末16を用いることができる。
この発明のスパークプラグの製造方法は、前記第三工程において、絶縁体3の後端から第一構成部18の先端までの軸線O方向の長さを露出長(H)(mm)、軸孔2の接続部形成用粉末27が配置されている部位における内径を粉末部径(B’)(mm)としたときに、露出長(H)と粉末部径(B’)とが次の(1)〜(3)の式を満たす。
(1)H≧−3.1B’+18
(2)H≧−0.85B’+11
(3)B’≦5
前記(1)〜(3)の式を示すグラフを図4に示す。露出長(H)と粉末部径(B’)とが前記(1)〜(3)の式を満たすと、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを容易に製造することができる。
第三工程において軸孔2内に配置された端子金具5は、その第二構成部19が露出長(H)の長さ分だけ軸孔2内に挿入されずに露出している。第四工程において露出長(H)がほぼ0になるまで端子金具5が軸孔2内に圧入されて、接続部形成用粉末27に荷重が加えられるので、前記(1)及び(2)の式に示されるように、露出長(H)が特定の値よりも大きいと、接続部形成用粉末27が端子金具5により適度に圧縮加熱される。その結果、形成された抵抗体22の気孔率及び前記収縮率が好適な範囲となる。すなわち、抵抗体22の気孔率が5.0%以下、前記収縮率が35%以上であるスパークプラグが得られる。
また、粉末部径(B’)が小さい程端子金具5の強度が低くなるので、端子金具5が軸孔2内に圧入される際に撓み易くなる。したがって、粉末部径(B’)が前記(3)B’≦5の範囲、特に(5)B’≦2.9では、粉末部径(B’)が小さい程露出長(H)を大きくすると、抵抗体の気孔率及び前記収縮率が好適な範囲となり、負荷寿命性能が向上する。ただし、露出長(H)の値が大き過ぎて、(4)H≦2.0B’+22.4の範囲外になると、端子金具5により接続部形成用粉末27に荷重を加える際に、絶縁体3の第一段部13付近が破壊したり亀裂が生じたりして不良品発生率が高くなるおそれがある。
露出長(H)と粉末部径(B’)とは、さらにB’≦2.9のとき(6)H≧−3.1B’+19を満たすのが好ましく、B’≧2.9のとき(7)H≧−0.85B’+12を満たすのが好ましい。前記(6)、(7)の式を満たすと負荷寿命性能により一層優れたスパークプラグを製造することができる。
端子金具5の先端部20は、凹凸状の表面を備えるのが好ましく、また、先端部径(A)と粉末部径(B’)との比(A/B’)が0.85以上0.97以下であるのが好ましい。先端部20の表面が凹凸構造を有すると、先端部20とシール材との接触面積が増大し、先端部20と第二シール層24との密着性が良好になるので、端子金具5と絶縁体3とが強固に固定される。また、前記比(A/B’)が前記範囲内にあると、端子金具5で接続部形成用粉末27に荷重を加える際に効果的に圧力を伝達することができるので、好適な抵抗体の気孔率及び/又は前記収縮率を有するスパークプラグを製造することができる。したがって、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れたスパークプラグを容易に製造することができる。
前記粉末部径(B’)は、軸線Oに直交する方向からX線透過装置で撮影し、中心電極4の後端から端子金具5の先端部までの間の中心部分における軸孔2の内径を測定することにより得ることができる。
この発明に係るスパークプラグは、自動車用の内燃機関例えばガソリンエンジン等の点火栓として使用され、内燃機関の燃焼室を区画形成するヘッド(図示せず)に設けられたネジ穴に前記ネジ部9が螺合されて、所定の位置に固定される。この発明に係るスパークプラグは、如何なる内燃機関にも使用することができるが、小径化したスパークプラグにおいて特に効果が発揮されるから、スパークプラグの省スペース化が要求される内燃機関に好適に使用されることができる。
この発明に係るスパークプラグは、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、前記スパークプラグ1は、端子金具5の先端部20にローレット加工が施されているが、先端部20の表面はシール材との密着性が良好になる形状、例えば凹凸状であれば特に限定されず、ネジ切加工等により形成された形状であってもよい。また、先端部20の外周面全体が凹凸状であってもよいし、表面の一部が凹凸状であってもよい。
<スパークプラグの作製>
図1に示すスパークプラグを、前述した製造工程にしたがって作製した。第二工程において、絶縁体の軸孔内に入れたシール粉末は、ガラス粉末を50質量%、導通成分(金属粉末)を50質量%を混合した粉末であり、抵抗体組成物は、ガラス粉末を80質量%、セラミック粉末を15質量%、カーボンブラックを5質量%を混合した粉末であった。
軸孔内に入れたシール粉末と抵抗体組成物とはプレスピンにて100N/mmの圧力で予備圧縮した。第四工程においては、抵抗体組成物とシール粉末とを構成する接続部形成用粉末を900℃で10分にわたって加熱しつつ端子金具を軸孔内に圧入した。
スパークプラグは、先端部径(A)、接続部径(B)、粉末部径(B’)、接続部長(C)、充填長(D)及び露出長(H)を表1〜表3に示すように変化させて作製した。
なお、前記各種寸法は、前述したように、X線透過装置及びノギスを用いて該当箇所を測定した。粉末部径(B’)と接続部径(B)とは同じ値であった。
作製したスパークプラグにおける抵抗体の気孔率は、前述した方法により求めた。すなわち、抵抗体の半断面のSEM画像(日本電子株式会社製のSEM(型式:JSM−6460LA)、加速電圧20kV、スポットサイズ50、COMPO像、組成像)から気孔部分の面積割合をSoft Imaging System GmbH社製 Analysis Fiveを用いて測定することにより求めた。
<評価方法>
(負荷寿命性能試験)
製造したスパークプラグを350℃の環境下に置き、20kVの放電電圧を印加して、1分間に3600回放電させ、この試験前後のスパークプラグの抵抗体の抵抗値(R、R)を測定した。上記試験を10回行い、初期抵抗値Rに対する試験後の抵抗値Rの平均値(R/R)が1.5倍以上になった時間を測定した。この時間が長いほど負荷寿命性能が良好である。評価結果を表1及び表2に示す。
(厳しい試験条件下での負荷寿命性能試験)
放電電圧を25kVにしたこと以外は前記負荷寿命性能試験と同様にして試験を行った。評価結果を表3に示す。
(絶縁体破壊による不良発生率の評価)
スパークプラグを50本作製したときに、製造工程中に絶縁体が破壊することにより不良品と判定された個数の割合を次の基準にしたがって評価した。評価結果を表1及び表2に示す。

×:30%以上
○:5%以上30%未満
◎:0%を超え5%未満
◎◎:0%
(端子固着力試験)
端子金具の第一構成部を治具にて挟み、この治具をオートグラフで引張り、端子金具が絶縁体から引き抜けたときの強さを測定した。端子固着力は次の基準にしたがって評価した。評価結果を表1及び表2に示す。

○:2500N以上3000N未満
◎:3000N以上3500N未満
◎◎:3500N以上、又は、端子金具が破壊
Figure 0005401606
Figure 0005401606
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この発明の範囲に含まれるスパークプラグは、表1〜表3に示されるように、負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れていた。一方、この発明の範囲外のスパークプラグは、負荷寿命性能試験で、抵抗体の抵抗値が上昇して、前記(R/R)の値が1.5倍以上になるまでの時間が短く、負荷寿命性能に劣っており、また端子金具の絶縁体への固着力にも劣っていた。
露出長(H)と粉末部径(B’)との関係を示すグラフを図4に示す。表1、2に示される評価結果を次の基準にしたがって分類し、記号の種類の違いにより表示した。

○:R/Rが1.5倍以上になった時間が250時間を超え、不良発生率の評価結果が「◎◎」又は「◎」、かつ端子固着力試験の評価結果が「◎◎」
◇:R/Rが1.5倍以上になった時間が50時間を超え250時間以下、不良発生率の評価結果が「◎◎」、かつ端子固着力試験の評価結果が「◎◎」
△:R/Rが1.5倍以上になった時間が250時間を超え、不良発生率の評価結果が「○」、かつ端子固着力試験の評価結果が「◎◎」
□:R/Rが1.5倍以上になった時間が250時間を超え、不良発生率の評価結果が「×」、かつ端子固着力試験の評価結果が「◎◎」
▲:R/Rが1.5倍以上になった時間が50時間以下、不良発生率の評価結果が「◎◎」、かつ端子固着力試験の評価結果が「◎」又は「○」
記号「▲」と記号「◇」、記号「◇」と記号「○」、記号「○」「△」と「□」との境界となる直線を引いてみたところ、次の5つの式が得られた。
H=−3.1B’+18・・・(i)
H=−3.1B’+19・・・(ii)
H=−0.85B’+11・・・(iii)
H=−0.85B’+12・・・(iv)
H=2.0B’+22.4・・・(v)
図4に示されるように、露出長(H)及び粉末部径(B’)が、前述の2つの式(i)、(iii)と以下の(vi)式とで囲まれる領域にあるとき、得られたスパークプラグは負荷寿命性能及び端子金具の絶縁体への固着力に優れていた。
B’=5・・・(vi)
また、粉末部径(B’)が小さくなるほど露出長(H)の下限値を大きくしなければ良好な評価結果が得られず、以下の(vii)式を境にして、良好な評価結果が得られる露出長(H)の下限値を示す境界線の傾きが変化した。換言すると、B’≦2.9の場合は、露出長(H)の値が前記(i)式より大きいとき、特に前記(ii)式より大きいときに、良好な評価結果が得られ、B’≧2.9の場合は、露出長(H)の値が前記(iii)式より大きいとき、特に前記(iv)式より大きいときに、良好な評価結果が得られた。また、露出長(H)の値が前記(v)式より小さいとき不良発生率が低かった。
B’=2.9・・・(vii)
1 スパークプラグ
2 軸孔
3 絶縁体
4 中心電極
5 端子金具
6 接続部
7 主体金具
8 接地電極
9 ネジ部
10 タルク
11 パッキン
12 小径部
13 第一段部
14 中径部
15 シール粉末
16 シール粉末
17 フランジ部
18 第一構成部
19 第二構成部
20 先端部
21 胴部
22 抵抗体
23 第一シール層
24 第二シール層
25 抵抗体組成物
26 プレスピン
27 接続部形成用粉末
29,30 貴金属チップ

Claims (14)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔の一端側で保持される中心電極と、
    前記軸孔に収容される第二構成部を有し、前記軸孔の他端側で保持される端子金具と、
    前記軸孔内で前記中心電極と前記端子金具とを電気的に接続する接続部と、
    を備えたスパークプラグにおいて、
    前記接続部は、気孔率が5.0%以下である抵抗体を含み、
    前記軸孔における前記端子金具が保持されている側を前記軸線方向の後端側としたとき、
    前記中心電極の後端から前記接続部を構成する接続部材の後端までの長さを充填長(D)、前記中心電極の後端から前記第二構成部の先端までの長さを接続部長(C)とすると、充填長(D)と接続部長(C)との差の前記充填長(D)に対する割合を示す収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下であることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記抵抗体の気孔率が4.0%以下であることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記軸孔の前記抵抗体が配置されている部位における内径を接続部径(B)とすると、前記接続部径(B)が2.9mm以下であり、かつ前記抵抗体の気孔率が1.2%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記軸孔の前記抵抗体が配置されている部位における内径を接続部径(B)とすると、前記接続部径(B)が2.9mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  5. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔の一端側で保持される中心電極と、
    前記軸孔に収容される第二構成部を有し、前記軸孔の他端側で保持される端子金具と、
    前記軸孔内で前記中心電極と前記端子金具とを電気的に接続し、少なくとも抵抗体を有する接続部と、
    を備えたスパークプラグにおいて、
    前記軸孔における前記端子金具が保持されている側を前記軸線方向の後端側としたとき、
    前記中心電極の後端から前記接続部を構成する接続部材の後端までの長さを充填長(D)、前記中心電極の後端から前記第二構成部の先端までの長さを接続部長(C)とすると、充填長(D)と接続部長(C)との差の前記充填長(D)に対する割合を示す収縮率((D−C)/D)×100が35%以上であることを特徴とするスパークプラグ。
  6. 前記収縮率((D−C)/D)×100が69%以下であることを特徴とする請求項に記載のスパークプラグ。
  7. 前記軸孔の前記抵抗体が配置されている部位における内径を接続部径(B)とすると、前記接続部径(B)が2.9mm以下であり、かつ、前記収縮率((D−C)/D)×100が38%以上67%以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載のスパークプラグ。
  8. 前記接続部は、気孔率が5.0%以下である抵抗体を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載のスパークプラグ。
  9. 前記第二構成部の先端部は、凹凸状の表面を備え、前記先端部の直径を先端部径(A)とすると、前記先端部径(A)と前記接続部径(B)との比(A/B)が0.85以上0.97以下であることを特徴とする請求項4又は7に記載のスパークプラグ。
  10. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔の一端側で保持される中心電極と、
    前記軸孔から露出する第一構成部を有し、前記軸孔の他端側で保持される端子金具と、
    前記軸孔内で前記中心電極と前記端子金具とを電気的に接続する接続部と、
    を備えたスパークプラグの製造方法であって、
    前記軸孔の一端側に中心電極が配置される第一工程と、
    前記接続部を形成する接続部形成用粉末が充填される第二工程と、
    前記端子金具の先端部が前記接続部形成用粉末に接触するように前記軸孔内に配置される第三工程と、
    前記接続部形成用粉末が加熱されるとともに前記端子金具により荷重を加えられる第四工程と、
    を有し、
    前記第三工程において、前記軸孔における前記中心電極が配置されている側を前記軸線方向の先端側としたとき、前記絶縁体の後端から前記第一構成部の先端までの前記軸線方向の長さを露出長(H)(mm)、前記軸孔の前記接続部形成用粉末が配置されている部位における内径を粉末部径(B’)(mm)としたときに、露出長(H)と粉末部径(B’)とが次の(1)〜(3)の式を満たすことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
    (1)H≧−3.1B’+18
    (2)H≧−0.85B’+11
    (3)B’≦5
  11. 前記露出長(H)(mm)と前記粉末部径(B’)(mm)とが、H≦2.0B’+22.4を満たすことを特徴とする請求項10に記載のスパークプラグの製造方法。
  12. 前記粉末部径(B’)(mm)が、B’≦2.9を満たすことを特徴とする請求項10又は11に記載のスパークプラグの製造方法。
  13. 前記露出長(H)(mm)と前記粉末部径(B’)(mm)とが、H≧−3.1B’+19を満たすことを特徴とする請求項12に記載のスパークプラグの製造方法。
  14. 前記端子金具の先端部は、凹凸状の表面を備え、前記先端部の直径を先端部径(A)とすると、前記先端部径(A)と前記粉末部径(B’)との比(A/B’)が0.85以上0.97以下であることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法。
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