JP2010121121A - セルロース誘導体、樹脂組成物、セルロース誘導体からなる成型体、及びこの成型体から構成される電気電子機器用筺体 - Google Patents

セルロース誘導体、樹脂組成物、セルロース誘導体からなる成型体、及びこの成型体から構成される電気電子機器用筺体 Download PDF

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Abstract

【課題】吸水率が低く、良好な熱可塑性、強度及び破断伸度を有し、成形加工に適したセルロース誘導体、これを含む樹脂組成物、セルロース誘導体からなる成型体、及びこの成型体から構成される電子機器用筺体の提供を目的とする。
【解決手段】セルロースに含まれる水酸基の水素原子の少なくとも一部が、短鎖アシル基および長鎖アシル基によって置換されたセルロース誘導体。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース誘導体、樹脂組成物、成形体、電気電子機器用筺体に関する。
コピー機、プリンター等の電気電子機器を構成する部材には、その部材に求められる特性、機能等を考慮して、各種の素材が使用されている。例えば、電気電子機器の駆動機等を収納し、当該駆動機を保護する役割を果たす部材(筺体)にはPC(Polycarbonate)、ABS(Acrylonitrile−butadiene−styrene)樹脂、PC/ABS等が一般的に多量に使用されている(例えば、特許文献1参照)。これらの樹脂は、石油を原料として得られる化合物を反応させて製造されている。
ところで、石油、石炭、天然ガス等の化石資源は、長年月の間、地中に固定されてきた炭素を主成分とするものである。このような化石資源、又は化石資源を原料とする製品を燃焼させて、二酸化炭素が大気中に放出された場合には、本来、大気中に存在せずに地中深くに固定されていた炭素を二酸化炭素として急激に放出することになり、大気中の二酸化炭素が大きく増加し、これが地球温暖化の原因のひとつと考えられている。したがって、化石資源である石油を原料とするABS、PC等のポリマーは、電気電子機器用部材の素材としては、優れた特性を有するものの、化石資源である石油を原料とするものであるため、地球温暖化の防止の観点からは、その使用量の低減が望ましい。
一方、植物由来の樹脂は、元々、植物が大気中の二酸化炭素と水とを原料として光合成反応によって生成したものである。そのため、植物由来の樹脂を焼却して二酸化炭素が発生しても、その二酸化炭素は元々、大気中にあった二酸化炭素に相当するものであるから、大気中の二酸化炭素の収支はプラスマイナスゼロとなり、結局、大気中のCOの総量を増加させない、という考え方がある。このような考えから、植物由来の樹脂は、いわゆる「カーボンニュートラル」な材料と称されている。石油由来の樹脂に代わって、カーボンニュートラルな材料を用いることは、近年の地球温暖化を防止する上で急務となっている。
このため、PCポリマーにおいて、石油由来の原料の一部としてデンプン等の植物由来資源を使用することにより石油由来資源を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、より完全なカーボンニュートラルな材料を目指す観点から、さらなる改良が求められている。
特開昭56−55425号公報 特開2008−24919号公報
本発明者らは、カーボンニュートラルな樹脂として、セルロースを使用することに初めて着目した。しかし、セルロースは一般的に熱可塑性を持たないため、加熱等により成形することが困難であり、成形加工に適さない。また、たとえ熱可塑性を付与できたとしても、耐衝撃性等の強度が大きく減衰する問題がある。更には、破断伸度の点でも改良の余地がある。また、吸水率の低減化も必要である。
そこで、本発明の目的は、吸水率が低く、良好な熱可塑性、強度及び破断伸度を有し、成形加工に適したセルロース誘導体及び樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、セルロースの分子構造に着目し、当該セルロースを特定構造のセルロース誘導体にすることにより、吸水率が低く、良好な熱可塑性、耐衝撃性及び破断伸度を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題は以下の手段により達成することができる。
1. セルロースに含まれる水酸基の水素原子の少なくとも一部が、短鎖アシル基及び長鎖アシル基によって置換されたセルロース誘導体。
2. 前記短鎖アシル基が炭素数2〜4の脂肪族アシル基であり、かつ前記長鎖アシル基が炭素数5〜20の脂肪族鎖状アシル基である上記1に記載のセルロース誘導体。
3. 前記炭素数5〜20の脂肪族鎖状アシル基が分岐構造を有する上記2に記載のセルロース誘導体。
4. 前記短鎖アシル基がプロピオニル基である上記1〜3のいずれかに記載のセルロース誘導体。
5. 前記短鎖アシル基がアセチル基である上記1〜3のいずれかに記載のセルロース誘導体。
6. 上記1〜5のいずれかに記載のセルロース誘導体を含有する樹脂組成物。
7. 上記1〜5のいずれかに記載のセルロース誘導体又は上記6に記載の樹脂組成物を成形して得られる成形体。
8. 上記7に記載の成形体から構成される電気電子機器用筺体。
本発明のセルロース誘導体又は樹脂組成物は、優れた熱可塑性を有するため、成形体とすることができる。また、本発明のセルロース誘導体又は樹脂組成物によって形成された成形体は、吸水率が低く、良好な耐衝撃性、破断伸度等を有するため、耐衝撃性及び破断伸度が必要な部材、例えば、電気電子機器用筺体として好適に使用することができる。また、植物由来の樹脂であるため、温暖化防止に貢献できる素材として、従来の石油由来の樹脂に代替できる。
本発明のセルロース誘導体は、セルロースに含まれる水酸基の水素原子の少なくとも一部が、短鎖アシル基及び長鎖アシル基によって置換されたセルロース誘導体である。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.セルロース誘導体
本発明のセルロース誘導体は、セルロース((C10)に含まれる水酸基の水素原子の少なくとも一部が、短鎖アシル基と長鎖アシル基に置換されている。
すなわち、本発明のセルロース誘導体は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する。
Figure 2010121121
上記一般式(1)において、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。但し、R、R、及びRの少なくとも一部が、短鎖アシル長鎖アシル基に置換されている。
短鎖アシル基と長鎖アシル基による置換は、複数存在するR、R及びRの一部でよいため、短鎖アシル基や長鎖アシル基でないR、R及びRは水素原子でも他の置換基であってもよい。
本発明において、短鎖アシル基とは、炭素数が比較的少なく、鎖中に酸素、硫黄などのヘテロ原子を含んでよいアシル基を意味する。短鎖アシル基としては、炭素数が2〜4の脂肪族アシル基が好ましく、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基が好ましく、アセチル基、プロピオニル基がより好ましい。
長鎖アシル基とは、短鎖アシル基よりも炭素数が多く、鎖中に酸素、硫黄などのヘテロ原子を含んでよいアシル基を意味する。長鎖アシル基としては、耐衝撃性、及び破断伸度の観点から、炭素数5〜20の脂肪族鎖状アシル基(直鎖又は分岐構造を有する脂肪族アシル基)が好ましく、炭素数5〜20の分岐構造を有する脂肪族鎖状アシル基がより好ましい。長鎖アシル基の炭素数は、耐衝撃性、及び吸湿抑制の観点から8以上が特に好ましい。
長鎖アシル基は、具体的には2−メチルブチリル基、3−メチルブチリル基、n−ヘキサノイル基、2−メチルバレリル基、2−エチルブチリル基、2−メチルヘキサノイル基、n−オクタノイル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンタノイル基、n−ドデカノイル基、n−ラウロイル基、2−ブチルオクタノイル基、n−ミリストイル基、n−パルミトイル基、2−ヘキシルデカノイル基、n−ステアロイル基、イソステアロイル基、n−アラキノイル基、などが挙げられ、好ましくは2−エチルブチリル基、3−メチルブチリル基、2−エチルブチリル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンタノイル基、2−ヘキシルデカノイル基、イソステアロイル基であり、より好ましくは2−エチルブチリル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンタノイル基である。
本発明のセルロース誘導体は、短鎖アシル基が炭素数2〜4の脂肪族アシル基であり、かつ長鎖アシル基が炭素数5〜20の脂肪族鎖状アシル基であることが好ましい。
本発明のセルロース誘導体は、上記のようにβ−グルコース環の水酸基に含まれる水素原子の少なくとも一部が短鎖アシル基と長鎖アシル基によって置換されていることにより、熱可塑性を発現することができ、成形加工に適したものである。また、本発明のセルロース誘導体は、吸水率が低く、成形体としても優れた強度及び破断伸度を発現することができる。更には、セルロースは完全な植物由来成分であるため、カーボンニュートラルであり、環境に対する負荷を大幅に低減することができる。
なお、本発明にいう「セルロース」とは、多数のグルコースがβ−1,4−グリコシド結合によって重合した高分子化合物であって、セルロースのグルコース環における2位、3位、6位の炭素原子に結合している水酸基が無置換であるものを意味する。
また、「セルロースに含まれる水酸基」とは、セルロースのグルコース環における2位、3位、6位の炭素原子に結合している水酸基を指す。
本発明のセルロース誘導体は、その全体のいずれかの部分に短鎖アシル基と長鎖アシル基を含んでいればよく、同一の繰り返し単位からなるものであってもよいし、複数の種類の繰り返し単位からなるものであってもよい。また、本発明のセルロース誘導体は、ひとつの繰り返し単位において短鎖アシル基と長鎖アシル基の両方を含有する必要はない。
例えば、(1)R、R及びRの一部が短鎖アシル基で置換されている単量体と、R、R及びRの一部が長鎖アシル基で置換されている単量体とから構成される重合体であってよいし、(2)ひとつの繰り返し単位のR、R及びRに短鎖アシル基及び長鎖アシル基の両方が置換されている単一の単量体から構成される重合体であってもよい。更には、(3)一般式(1)で表される繰り返し単位であって異なる種類の繰り返し単位が、ランダムに重合されている重合体であってもよい。
なお、重合体の一部には、無置換の繰り返し単位(すなわち、前記一般式(1)において、R、R及びRすべてが水素原子である繰り返し単位)を含んでいてもよいし、R、R及びRの一部が炭化水素基などで置換されていてもよい。
炭素数5〜20の長鎖アシル基の鎖状部位は、直鎖構造及び分岐構造のいずれであってもよいが、分岐構造を有する脂肪族からなることが好ましく、カルボニル基のα位に分岐構造を有する脂肪族からなることがより好ましい。これにより、ガラス転移温度(Tg)を高くすることができたり、耐衝撃性等の強度を向上させることができる。
従来、セルロースに長鎖アシル基を置換すると、Tgが著しく下がると考えられていたが、本発明では剛直なグルコピラノース環を主鎖骨格として有しているため、従来考えられていたようなTgの大きな低下は見られなかった。
分岐の脂肪族部位を有する長鎖アシル基としては、2−エチルブチリル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンタノイル基等が特に好ましい。
短鎖アシル基及び長鎖アシル基は、さらなる置換基を有していてもよい。さらなる置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基等が挙げられる。
セルロース誘導体中の短鎖アシル基及び長鎖アシル基の置換位置、並びにβ−グルコース環単位当たりの短鎖アシル基及び長鎖アシル基の数(置換度)は特に限定されない。
例えば、短鎖アシル基の置換度DS(繰り返し単位中、β−グルコース環の2位、3位及び6位の水酸基に対する短鎖アシル基の数)は、通常1.0程度以上、好ましくは1.5〜2.5程度とすればよい。
長鎖アシル基の置換度DS(繰り返し単位中、β−グルコース環のセルロース構造の2位、3位及び6位の水酸基に対する長鎖アシル基の数)は通常0.1程度以上、好ましくは0.3〜1.5程度とすればよい。このような範囲の置換基とすることにより、破断伸度、脆性等を向上させることができる。
また、セルロース誘導体中に存在する無置換の水酸基の数も特に限定されない。
水素原子の置換度DS(繰り返し単位中、2位、3位及び6位の水酸基が無置換である割合)は通常0.01〜1.5程度、好ましくは0.05〜1.2程度とすればよい。DSを0.01以上とすることにより、樹脂組成物の流動性を向上させることができる。また、DSを1.5以下とすることにより、樹脂組成物の流動性を向上させたり、熱分解の加速・成形時の樹脂組成物の吸水による発泡等を抑制させたりできる。
なお、各置換度の総和(DS+DS+DS)は3である。
本発明のセルロース誘導体の分子量は、数平均分子量(Mn)が5000〜500000の範囲が好ましく、10000〜300000の範囲が更に好ましく、25000〜200000の範囲が最も好ましい。また、重量平均分子量(Mw)は、10000〜100000の範囲が好ましく、20000〜600000の範囲が更に好ましく、50000〜500000の範囲が最も好ましい。分子量分布(Mw/Mn)は1.1〜5.0の範囲が好ましく、1.5〜3.5の範囲が更に好ましい。この範囲の平均分子量とすることにより、成形体の成形性、力学強度等を向上させることができる。また、この範囲異の分子量分布とすることにより、成形性等を向上させることができる。
本発明における、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)の測定は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて行うことができる。具体的には、テトラヒドロフランを溶媒とし、ポリスチレンゲルを使用し、標準単分散ポリスチレンの構成曲線から予め求められた換算分子量較正曲線を用いて求めることができる。
以下に具体的な短鎖アシル基及び長鎖アシル基の組み合わせを示すが、下記に限定されるものではない。なお、*はセルロースに含まれる水酸基の水素原子にかわって酸素原子に結合する部位を表す。
Figure 2010121121
Figure 2010121121
2.セルロース誘導体の製造方法
本発明のセルロース誘導体の製造方法は特に限定されず、セルロースを原料とし、セルロースの水酸基の水素原子を短鎖アシル基及び長鎖アシル基によって置換することにより製造することができる。セルロースの原料としては特に制限はなく、例えば、綿、リンター、パルプ等を用いることができる。
好ましい製造方法の態様は、セルロースエーテル(β−グルコース環の2位、3位及び6位の水酸基の水素原子の少なくとも一部が炭化水素基に置換されたセルロース誘導体)に、塩化アシルを、必要に応じて塩基存在下で、反応させる工程を含むものである。
セルロースの水酸基の水素原子を短鎖アシル基で置換する場合に使用する塩化アシルとしては、例えば、アセチルクロライド、プロピオニルクロライド、ブチリルクロライド等が挙げられる。好ましくは、アセチルクロライド、プロピオニルクロライドであり、より好ましくはアセチルクロライドである。
長鎖アシル基で置換する場合に使用する塩化アシルとしては、例えば、2−メチルブチリルクロライド、3−メチルブチリルクロライド、n−ヘキサノイルクロライド、2−メチルバレリルクロライド、2−エチルブチリルクロライド、2−メチルヘキサノイルクロライド、n−オクタノイルクロライド、2−エチルヘキシルクロライド、2−プロピルペンタノイルクロライド、n−ラウロイルクロライド、2−ブチルオクタノイルクロライド、n−ミリストイルクロライド、n−パルミトイルクロライド、2−ヘキシルデカノイルクロライド、n−ステアロイルクロライド、イソステアロイルクロライド、n−アラキノイルクロライド、などが挙げられ、好ましくは2−エチルブチリルクロライド、3−メチルブチリルクロライド、2−エチルブチリルクロライド、2−エチルヘキシルクロライド、2−プロピルペンタノイルクロライド、2−ヘキシルデカノイルクロライド、イソステアロイルクロライド、より好ましくは2−エチルブチリルクロライド、2−エチルヘキシルクロライド、2−プロピルペンタノイルクロライドである。
塩基としては、例えば、ピリジン、ルチジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ジエチルブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、炭酸カリウム等を使用することができる。中でも、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等が好ましい。
そのほかの具体的な製造条件等は、常法に従うことができる。例えば、「セルロースの事典」131頁〜164頁(朝倉書店、2000年)等に記載の方法を参考にすることができる。
また、塩化アシルは市販のものを用いても良いし、カルボン酸よりハロゲン化したものを用いてもよい。カルボン酸よりハロゲン化する場合、ハロゲン化の手段としては第4版実験化学講座22巻に記載の方法を参考にすることができる。
3.セルロース誘導体を含む樹脂組成物及び成型体
本発明の樹脂組成物は、本発明のセルロース誘導体を含有しており、必要に応じてその他の添加剤を含有することができる。
樹脂組成物に含まれる成分の含有割合は、特に限定されない。好ましくはセルロース誘導体を75質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは80〜100質量%含有する。
本発明の樹脂組成物は、本発明のセルロース誘導体のほか、必要に応じて、フィラー、難燃剤等の種々の添加剤を含有していてもよい。
本発明の樹脂組成物は、フィラー(強化材)を含有してもよい。フィラーを含有することにより、樹脂組成物によって形成される成形体の機械的特性を強化することができる。
フィラーとしては、常用のものを使用できる。フィラーの形状は、繊維状、板状、粒状、粉末状等いずれでもよい。また、無機物でも有機物でもよい。
具体的には、無機フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維及び硼素繊維等の繊維状の無機フィラーや;ガラスフレーク、非膨潤性雲母、カーボンブラック、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、石膏、ノバキュライト、ドーソナイト、白土等の板状や粒状の無機フィラーが挙げられる。
有機フィラーとしては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、再生セルロース繊維、アセテート繊維等の合成繊維、ケナフ、ラミー、木綿、ジュート、麻、サイザル、マニラ麻、亜麻、リネン、絹、ウール等の天然繊維、微結晶セルロース、さとうきび、木材パルプ、紙屑、古紙等から得られる繊維状の有機フィラーや、有機顔料等の粒状の有機フィラーが挙げられる。
樹脂組成物がフィラーを含有する場合、その含有量は特に限定されないが、セルロース誘導体100質量部に対して、通常30質量部以下、好ましくは5〜10質量部である。
本発明の樹脂組成物は、難燃剤を含有してもよい。これによって、その燃焼速度の低下又は抑制といった難燃効果を向上させることができる。
難燃剤は、特に限定されず、常用のものを用いることができる。例えば、臭素系難燃剤、塩素系難燃剤、リン含有難燃剤、ケイ素含有難燃剤、窒素化合物系難燃剤、無機系難燃剤等が挙げられる。これらの中でも、樹脂との複合時や成形加工時に熱分解してハロゲン化水素が発生して加工機械や金型を腐食させたり、作業環境を悪化させたりすることがなく、また、焼却廃棄時にハロゲンが気散したり、分解してダイオキシン類等の有害物質の発生等によって環境に悪影響を与える可能性が少ないことから、リン含有難燃剤及びケイ素含有難燃剤が好ましい。
リン含有難燃剤としては、特に限定されることはなく、常用のものを用いることができる。例えば、リン酸エステル、リン酸縮合エステル、ポリリン酸塩などの有機リン系化合物が挙げられる。
リン酸エステルの具体例としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチルなどを挙げることができる。
リン酸縮合エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェート並びにこれらの縮合物などの芳香族リン酸縮合エステル等を挙げることができる。
また、リン酸、ポリリン酸と周期律表1族〜14族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミンとの塩からなるポリリン酸塩を挙げることもできる。ポリリン酸塩の代表的な塩として、金属塩としてリチウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、鉄(II)塩、鉄(III)塩、アルミニウム塩など、脂肪族アミン塩としてメチルアミン塩、エチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、エチレンジアミン塩、ピペラジン塩などがあり、芳香族アミン塩としてはピリジン塩、トリアジン等が挙げられる。
また、前記以外にも、トリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート)などの含ハロゲンリン酸エステル、また、リン原子と窒素原子が二重結合で結ばれた構造を有するホスファゼン化合物、リン酸エステルアミドを挙げることができる。
これらのリン含有難燃剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ケイ素含有難燃剤としては、二次元又は三次元構造の有機ケイ素化合物、ポリジメチルシロキサン、又はポリジメチルシロキサンの側鎖又は末端のメチル基が、水素原子、置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基で置換又は修飾されたもの、いわゆるシリコーンオイル、又は変性シリコーンオイルが挙げられる。
置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、アミノ基、エポキシ基、ポリエーテル基、カルボキシル基、メルカプト基、クロロアルキル基、アルキル高級アルコールエステル基、アルコール基、アラルキル基、ビニル基、又はトリフロロメチル基等が挙げられる。
これらのケイ素含有難燃剤は1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記リン含有難燃剤又はケイ素含有難燃剤以外の難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、メタスズ酸、酸化スズ、酸化スズ塩、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化第一錫、酸化第二スズ、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アンモニウム、オクタモリブデン酸アンモニウム、タングステン酸の金属塩、タングステンとメタロイドとの複合酸化物、スルファミン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ジルコニウム系化合物、グアニジン系化合物、フッ素系化合物、黒鉛、膨潤性黒鉛等の無機系難燃剤を用いることができる。これらの他の難燃剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物が難燃剤を含有する場合、その含有量は特に限定されないが、セルロース誘導体100質量部に対して、通常30質量部以下、好ましくは2〜10質量部である。この範囲とすることにより、耐衝撃性・脆性等の向上や、ペレットブロッキングの発生を抑制できる。
本発明の樹脂組成物は、前記のセルロース誘導体、フィラー及び難燃剤以外にも、本発明の目的を阻害しない範囲で、成形性・難燃性等の各種特性をより一層改善する目的で他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、例えば、前記セルロース誘導体以外のポリマー、可塑剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、離型剤(脂肪酸、脂肪酸金属塩、オキシ脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族部分鹸化エステル、パラフィン、低分子量ポリオレフィン、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド、脂肪族ケトン、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル、変成シリコーン)等が挙げられる。更に、染料や顔料を含む着色剤などを添加することもできる。
前記セルロース誘導体以外のポリマーとしては、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマーのいずれも用い得るが、成形性の点から熱可塑性ポリマーが好ましい。セルロース誘導体以外のポリマーの具体例としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー(エチレン−プロピレンブロックコポリマーなど)、ポリブテン−1及びポリ−4−メチルペンテン−1等のポリオレフィン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びその他の芳香族ポリエステル等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6T、ナイロン12等のポリアミド、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ポリアセタール(ホモポリマー及び共重合体を含む)、ポリウレタン、芳香族及び脂肪族ポリケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性澱粉樹脂、ポリメタクリル酸メチルやメタクリル酸エステル−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ABS樹脂、AES樹脂(エチレン系ゴム強化AS樹脂)、ACS樹脂(塩素化ポリエチレン強化AS樹脂)、ASA樹脂(アクリル系ゴム強化AS樹脂)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ビニルエステル系樹脂、無水マレイン酸−スチレン共重合体、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体)、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド等の熱可塑性ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などのフッ素系ポリマー、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリイミドなどを挙げることができる。
また、各種アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩(いわゆるアイオノマー)、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体)、ジエン系ゴム(例えば、1,4−ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン)、ジエンとビニル単量体との共重合体(例えば、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエンにスチレンをグラフト共重合させたもの、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体)、ポリイソブチレン、イソブチレンとブタジエン又はイソプレンとの共重合体、ブチルゴム、天然ゴム、チオコールゴム、多硫化ゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ポリエーテルゴム、エピクロロヒドリンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、その他ポリウレタン系やポリエステル系、ポリアミド系などの熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
更に、各種の架橋度を有するものや、各種のミクロ構造、例えばシス構造、トランス構造等を有するもの、ビニル基などを有するもの、あるいは各種の平均粒径(樹脂組成物中における)を有するものや、コア層とそれを覆う1以上のシェル層から構成され、また隣接し合った層が異種の重合体から構成されるいわゆるコアシェルゴムと呼ばれる多層構造重合体なども使用することができ、更にシリコーン化合物を含有したコアシェルゴムも使用することができる。
これらのポリマーは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物がセルロース誘導体以外のポリマーを含有する場合、その含有量は、セルロース誘導体100質量部に対して30質量部以下が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、可塑剤を含有してもよい。これにより、難燃性及び成形性をより一層向上させることができる。可塑剤としては、ポリマーの成形に常用されるものを用いることができる。例えば、ポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤及びエポキシ系可塑剤等が挙げられる。
ポリエステル系可塑剤の具体例としては、アジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ロジンなどの酸成分と、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのジオール成分からなるポリエステルや、ポリカプロラクトンなどのヒドロキシカルボン酸からなるポリエステル等が挙げられる。これらのポリエステルは単官能カルボン酸若しくは単官能アルコールで末端封鎖されていてもよく、またエポキシ化合物などで末端封鎖されていてもよい。
グリセリン系可塑剤の具体例としては、グリセリンモノアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、グリセリンジアセトモノオレート及びグリセリンモノアセトモノモンタネート等が挙げられる。
多価カルボン酸系可塑剤の具体例としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステル、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリヘキシルなどのトリメリット酸エステル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸n−オクチル−n−デシル、アジピン酸メチルジグリコールブチルジグリコール、アジピン酸ベンジルメチルジグリコール、アジピン酸ベンジルブチルジグリコールなどのアジピン酸エステル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸エステル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのアゼライン酸エステル、セバシン酸ジブチル、及びセバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
ポリアルキレングリコール系可塑剤の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド)ブロック及び/又はランダム共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール類のエチレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のプロピレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のテトラヒドロフラン付加重合体などのポリアルキレングリコールあるいはその末端エポキシ変性化合物、末端エステル変性化合物、及び末端エーテル変性化合物等が挙げられる。
エポキシ系可塑剤とは、一般にはエポキシステアリン酸アルキルと大豆油とからなるエポキシトリグリセリドなどを指すが、その他にも、主にビスフェノールAとエピクロロヒドリンを原料とするような、いわゆるエポキシ樹脂も使用することができる。
その他の可塑剤の具体例としては、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレートなどの脂肪族ポリオールの安息香酸エステル、ステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミド、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチルなどのオキシ酸エステル、ペンタエリスリトール、各種ソルビトール等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物が可塑剤を含有する場合、その含有量は、セルロース誘導体100質量部に対して通常5質量部以下であり、0.005〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜1質量部である。
本発明の成形体は、本発明のセルロース誘導体又は本発明のセルロース誘導体及び添加剤(好ましくはフィラー)を含む樹脂組成物を成形することにより得られる。より具体的には、本発明のセルロース誘導体又は本発明のセルロース誘導体及びフィラー等を含む樹脂組成物を加熱等により溶融し、各種の成形方法により成形することによって得られる。
成形方法としては、例えば、射出成形、押し出し成形、ブロー成形等が挙げられる。
加熱温度は、通常160〜260℃であり、好ましくは180〜240℃である。
本発明の成形体の用途は、とくに限定されるものではないが、例えば、電気電子機器(家電、OA・メディア関連機器、光学用機器及び通信機器等)の内装又は外装部品、自動車、機械部品、住宅・建築用材料等が挙げられる。これらの中でも、優れた耐熱性及び耐衝撃性を有しており、環境への負荷が小さい観点から、例えば、コピー機、プリンター、パソコン、テレビ等といった電気電子機器用の外装部品(特に筺体)として好適に使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
下記合成例により、実施例及び比較例に使用するセルロース誘導体を合成した。
<合成例1:プロピオニルセルロースの合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにセルロース(日本製紙製:KCフロックW400)50g、ジメチルアセトアミド1800mLを量り取り120℃で2時間攪拌した。次いでリチウムクロライド150gを添加し更に1時間撹拌した。反応液を室温まで戻した後、室温下でプロピオニルクロリド73g滴下し、更に90℃で2時間撹拌した。反応溶液を水/メタノール(1/1=v/v)10Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノールで3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のプロピオニルセルロース(プロピオニル置換度2.0)を白色粉体として得た(71.8g)。
<合成例2:ブチリルセルロースの合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにセルロース(日本製紙製:KCフロックW400)50g、ジメチルアセトアミド1800mLを量り取り120℃で2時間攪拌した。次いでリチウムクロライド150gを添加し更に1時間撹拌した。反応液を室温まで戻した後、室温下でブチリルクロリド84g滴下し、更に90℃で2時間撹拌した。反応溶液を水/メタノール(1/1=v/v)10Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノールで3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のブチリルセルロース(ブチリル置換度1.80)を白色粉体として得た(77.3g)。
<合成例3:アセチルセルロース−2−エチルヘキサノエート(P−1)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにアセチルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセルロースA:アセチル置換度2.15)80g、ピリジン1000mlを量り取り、室温で攪拌した。ここに2−エチルヘキサノイルクロリド87.6gをゆっくりと滴下し、3時間還流した。反応後、室温に戻し、氷冷下、メタノール200mLを加えてクエンチした。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノールで3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のセルロース誘導体(P−1)を白色粉体として得た(86.9g)。
<合成例4:アセチルセルロースドデカノエート(P−2)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにアセチルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセルロースB:アセチル置換度2.45)80g、ピリジン1000mlを量り取り、室温で攪拌した。ここにドデカノイルクロリド72.4gをゆっくりと滴下し、更に60℃で6時間攪拌した。反応後、室温に戻し、氷冷下、メタノール200mLを加えてクエンチした。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノール溶媒で3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のセルロース誘導体(P−2)を白色粉体として得た(107.0g)。
<合成例5:アセチルセルロース−2−オクチルウンデカノエート(P−3)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにアセチルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセルロースA:アセチル置換度2.15)80g、ピリジン1000mlを量り取り、室温で攪拌した。ここに2−オクチルウンデカノイルクロリド163.2gをゆっくりと滴下し、更に60℃で6時間攪拌した。反応後、室温に戻し、氷冷下、メタノール200mLを加えてクエンチした。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノール溶媒で3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のセルロース誘導体(P−3)を白色粉体として得た(98.4g)。
<合成例6:プロピオニルセルロース−2−エチルブチレート(P−4)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにプロピオニルセルロース(合成例1:プロピオニル置換度2.00)70g、ピリジン1000mlを量り取り、室温で攪拌した。ここに2−エチルブチリルクロリド70gをゆっくりと滴下し、更に60℃で6時間攪拌した。反応後、室温に戻し、氷冷下、メタノール200mLを加えてクエンチした。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノール溶媒で3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のセルロース誘導体(P−4)を白色粉体として得た(81.9g)。
<合成例7:ブチリルセルロース−3−メチルブチレート(P−5)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにブチリルセルロース(合成例2:ブチリル置換度1.80)70g、ピリジン1000mlを量り取り、室温で攪拌した。ここに3−メチルブチリルクロリド91.4gをゆっくりと滴下し、更に60℃で6時間攪拌した。反応後、室温に戻し、氷冷下、メタノール200mLを加えてクエンチした。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノール溶媒で3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のセルロース誘導体(P−5)を白色粉体として得た(83.2g)。
<合成例8:アセチルセルロースオクタノエート(P−6)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにアセチルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセルロースA:アセチル置換度2.15)80g、ピリジン1000mlを量り取り、室温で攪拌した。ここにn−オクタノイルクロリド87.6gをゆっくりと滴下し、3時間還流した。反応後、室温に戻し、氷冷下、メタノール200mLを加えてクエンチした。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノールで3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することにより目的のセルロース誘導体(P−6)を白色粉体として得た(88.1g)。
<合成例9:2−エチルヘキサノイルセルロース(H−5)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにセルロース(日本製紙製:KCフロックW400)50g、ジメチルアセトアミド1800mLを量り取り120℃で2時間攪拌した。次いでリチウムクロライド150gを添加し更に1時間撹拌した。反応液を室温まで戻した後、室温下で2−エチルヘキシルクロリド130g滴下し、更に90℃で2時間撹拌した。反応溶液を水/メタノール(1/1=v/v)10Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノールで3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することによりセルロース誘導体(H−5)(2−エチルヘキシル置換度2.12)を白色粉体として得た(113.5g)。
得られたセルロース誘導体について、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を表1に示す。表1には後述の比較例のセルロース誘導体についても記載してある。
また、得られたセルロース誘導体について、短鎖アシル基の置換度DS、長鎖アシル基の置換度DS、及び水素原子の置換度DSは、Cellulose Communication 6,73−79(1999)に記載の方法を利用して、H−NMRにより決定した。結果は表2に記載した。
Figure 2010121121
<セルロース誘導体からなる成型体の作製と物性測定>
[試験片作製]
上記で得られたセルロース誘導体(P−1)を射出成型機((株)井元製作所製、半自動射出成型機)に供給してシリンダー温度190℃、金型温度30℃、射出圧力1.5kgf/cmにて4×10×80mmの多目的試験片(衝撃試験片)及び全長80mm、端部幅20mm、つかみ具間距離50mm、つかみ具間幅10mm、厚み2mmのダンベル状試験片(引っ張り試験片)を成型した。
同様にセルロース誘導体(P−2)〜(P−5)、比較例としてH−1(特開2002−293802号公報の実施例1に記載のアダマンチルカルボニル基を有するセルロースアセテート)、H−2(ダイセル社製ジアセチルセルロースA:アセチル置換度2.15)、H−3(ダイセル社製ジアセチルセルロースB:アセチル置換度2.45)、H−4(イーストマンケミカル社製:セルロースアセテートプロピオネート480−20)、及び前記H−5を表2の成型条件に従って成型し、多目的試験片(衝撃試験片)及びダンベル状試験片(引っ張り試験片)を作製した。
各ポリマー成型におけるシリンダー温度はメルトフローレートが6〜9g/10minの範囲となる温度に設定、金型温度は30℃とした。
各試験片について下記方法により評価した。結果は表2に示した。
[メルトフローレート測定]
ISO1133に準拠してMELTINDEXER(東洋精機製)において荷重2kgにて測定した。
[物性測定]
得られた試験片について、下記の方法にしたがってシャルピー衝撃強度、破断伸度、及び平衡含水率を測定した。結果を表2に示す。
シャルピー衝撃強度
ISO179に準拠して、射出成型にて成型した上記多目的試験片(衝撃試験片)に入射角45±0.5°、先端0.25±0.05mmのノッチを形成し、23℃±2℃、50%±5%RHで48時間以上保存した後、シャルピー衝撃試験機(東洋精機製)によってエッジワイズにて衝撃強度を測定した。
破断伸度
ISO527に準拠して、射出成型にて成型した上記ダンベル状試験片を23℃±2℃、50%±5%RHで48時間以上調整した後、テンシロン(エー・アンド・デイ社製)で引っ張り速度5mm/minで引っ張り試験を実施し、破断点での伸び(%)を計測した。
平衡含水率(吸水率)
ASTM−D570に準拠して、上記多目的試験片の23℃、65%RHでの平衡含水率をカールフィシャーにて測定した。
平衡含水率(%)=100×(Ww−Wd)/Ww
Ww=23℃、65%RHでの多目的試験片の平衡質量、Wd=多目的試験片の乾燥質量
Figure 2010121121
表2の結果から明らかなように、本発明のセルロース誘導体から得られる試験片は、シャルピー衝撃強度が高く、吸水率が低く、破断伸度が大きい。このことから、セルロースに短鎖アシル基と長鎖アシル基の双方を修飾することによって、吸水率が低下するとともに、耐衝撃性・吸湿性・柔軟性が向上することがわかる。即ち、セルロース中の水酸基を、短鎖アシル基及び長鎖アシル基の双方で置換することで、耐衝撃性・吸湿性・柔軟性の鼎立という予期せぬ効果が得られたことが理解できる。また、比較例5のH−5は、柔らかすぎるため、表中に「‐」で示したように、評価ができなかった。

Claims (8)

  1. セルロースに含まれる水酸基の水素原子の少なくとも一部が、短鎖アシル基および長鎖アシル基によって置換されたセルロース誘導体。
  2. 前記短鎖アシル基が炭素数2〜4の脂肪族アシル基であり、かつ前記長鎖アシル基が炭素数5〜20の脂肪族鎖状アシル基である請求項1に記載のセルロース誘導体。
  3. 前記炭素数5〜20の脂肪族鎖状アシル基が分岐構造を有する請求項2に記載のセルロース誘導体。
  4. 前記短鎖アシル基がプロピオニル基である請求項1〜3のいずれかに記載のセルロース誘導体。
  5. 前記短鎖アシル基がアセチル基である請求項1〜3のいずれかに記載のセルロース誘導体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のセルロース誘導体を含有する樹脂組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のセルロース誘導体又は請求項6に記載の樹脂組成物を成形して得られる成形体。
  8. 請求項7に記載の成形体から構成される電気電子機器用筺体。
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