JP2010120550A - 弾性クローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クローラ式走行車両に装着されるときにその循環方向Cdが指定される弾性クローラ1であって、ゴムにより無端帯状に形成されたクローラ本体4と、クローラ本体の幅方向内方から端縁に向けて延びた複数のラグ6と、周方向に間隔をおいてクローラ本体内に埋め込まれた複数の芯金2と、で形成され、芯金は、その長手方向の両端のその幅方向同一の側の角近傍に、クローラ本体の内周側に肉厚に盛り上がった緩衝部29を有し、循環方向に循環するときに緩衝部が循環方向の側に位置するようにクローラ本体内に配されている。
【選択図】 図1
Description
しかし、弾性クローラは鉄製のクローラに比べて強度が弱く、縁石等に弾性クローラの端が乗り上げると乗り上げた端が折れ曲がり、これが繰り返されると疲労により内部に微細な亀裂が生じ易い。そして、さらに端の折れ曲がり等が繰り返されると、この微細な亀裂は応力集中により成長して芯金との境界にまで達し、場合によっては弾性クローラの端の欠損を引き起こすことが、従来問題となっていた。
前記第2の緩衝部は、2つの面が交わって形成される交線をその表面に含まないように肉厚に盛り上げられ、または折り曲げられ傾斜したその角近傍の側面が交差する面による角を有さず曲面であるのが好ましい。
前記緩衝部は、2つの面が交わって形成される交線をその表面に含まないように肉厚に盛り上げられ、または折り曲げられ傾斜したその角近傍の側面が交差する面による角を有さず曲面であるのが好ましい。
好ましくは、前記角が前記クローラ本体の内周側に折り曲げられて形成された緩衝部は、前記芯金をその長手方向外方から見たときに曲げられた側の表面の最大傾斜角度θが15度以上45度以下である。
好ましくは、前記芯金の長手方向の両端の周囲に前記クローラ本体における他の部分に比べて硬度の高いゴムが使用される。
前記ラグは、前記幅方向の内方から前記循環方向の側に傾斜して前記幅方向の端縁に向けて延びている。
本発明に係る他の弾性クローラは、ゴムにより無端帯状に形成されたクローラ本体と、前記クローラ本体の周方向に間隔をおいて前記クローラ本体内に埋め込まれた複数の芯金と、前記周方向に間隔をおいて配され前記クローラ本体の外周側の面から突出し前記クローラ本体の幅方向の両側でそれぞれ前記幅方向の内方から前記周方向に略直交して前記幅方向の端縁に向けて延びた複数のラグと、で形成され、前記芯金は、その長手方向の両端のその幅方向のいずれかの側の角近傍に、前記クローラ本体の内周側に肉厚に盛り上がった緩衝部または前記角が前記クローラ本体の内周側に折り曲げられて形成された緩衝部を有し、前記周方向に隣り合う前記芯金のそれぞれの一部が前記周方向において前記ラグの1つと重なり、かつ1つの前記ラグと重なる隣り合う前記芯金のそれぞれの前記緩衝部が互いに遠い位置となるように配されて形成される。
以下の説明において、クローラ式走行車両に装着されたときにおける弾性クローラ1の接地側を「外周側」といい、接地側の反対側を「内周側」という。また、クローラ式走行車両が走行するときに弾性クローラ1が循環する方向を「周方向」、このときの周方向に直交し、かつクローラ式走行車両の転輪等の回転軸に平行な方向を「幅方向」というものとする。
芯金2は、金属等の硬質材料によって形成される。芯金2は、図3ないし図5を参照して、全体として略長い形状を有し、その中央の突起付設部21、突起付設部21に対して長手方向両側に配された翼部22,22、ならびに突起付設部21と翼部22,22とが連続する部分に配されたいずれも1対の第1側部突起23,23および第2側部突起24,24で構成される。
突起部26は、その突出する端が略平面である転輪走行面34となっており(図5参照)、転輪走行面34は、平面視(図3)において全体として周方向のいずれか一方に延びている。そして、1対の突起部26,26は、芯金2においてその各転輪走行面34,34が周方向の互いに異なる一方の側に延びるように形成されている。転輪走行面34,34は、弾性クローラ1が装着されたクローラ式走行車両が走行するときに、転輪から弾性クローラ1が脱落しないように転輪を案内するためのものである。
両側の翼部22,22に設けられた緩衝部29,29は、いずれも芯金2の幅方向(ここでは芯金2における長手方向に直交する方向をいう)における同じ一方の側の端縁に連続する。両側の緩衝部29,29は、芯金2の幅方向に対してこの一方の側に偏って配されており、芯金2の幅方向の他方の側の端縁に至る前で消滅する。緩衝部29の盛り上がり部分における表面30は、2つの面が交わって形成される交線を含まないものである。また、翼部22は、少なくともその幅方向の端面、外周側の表面および緩衝部29以外の内周側の表面が、2つの面が交わって形成される交線を含まない曲面で連続している(図2〜5参照)。したがって、緩衝部29の表面は、連続する曲面で形成されている。
第1側部突起23,23は、それぞれが突起付設部21と翼部22,22とが連続する部分における互いに異なる一方の、いずれも芯金2の幅方向の緩衝部29,29が配された側の側面から突出している。
芯金2は、クローラ本体4に、突起部26,26が内周側になり、緩衝部29,29が、クローラ式走行車両が通常の走行をするときに循環方向Cdの側に位置するようにして、周方向に略等間隔に埋め込まれる。弾性クローラ1において、芯金2に設けられた緩衝部29,29は、内周側に盛り上がる。ここで「循環方向Cd」とは、クローラ式走行車両がその目的のために走行するときに弾性クローラ1が循環する方向であり、周方向のうちの一方の方向をいう。通常の「循環方向Cd」は、クローラ式走行車両が前進するときの弾性クローラ1が循環する方向である。
クローラ本体4は、肉厚帯状のゴムの両端が接合されて無端帯状に形成されたものである。クローラ本体4は、埋め込まれた隣り合う芯金2,2の間における幅方向の中央に、内周側と外周側とを貫通する係合孔41,…,41を備えている。係合孔41は、弾性クローラ1が装着されるクローラ式走行車両の駆動輪の爪に係合されて、駆動輪の回転により弾性クローラ1を循環運動させるためのものである。
ここでいう硬度の高いゴムとは、「JIS K 6253」に準拠したデュロメータによる計測値(デュロメータ硬さ)が70度以上90度以下のゴムをいう。なお、クローラ本体4の他の部分およびラグ6,…,6のデュロメータ硬さは、翼部22の長手方向端部の周囲ARに使用されるゴムの硬度よりも低い硬度であることを前提として、硬度が65度以上80度以下のゴムが選択される。
ラグ6は、幅方向内方の端の根元(ねもと)が周方向において、1つの係合孔41(41a)を中心としてこの係合孔41に隣り合う2つの係合孔41(41b),41(41c)の略端まで至っている。幅方向におけるラグ6(6a)の、走行時に地面に接する接地端面61の端は、係合孔41(41a)を周方向において略中央として、この係合孔41(41a)の周方向の両側に配された芯金2,2のそれぞれの幅の略中央まで達する、それ自体の幅が広いものである。
ラグ6(6a)における、端縁62に対応する根元(ねもと)64は、端縁62に類似する形状で幅方向内方から端縁に延びている。その幅方向内方起点近傍では、根元64は、芯金2(2a)における循環方向Cdの側の端に略重なり、重なった状態で循環方向Cdの側に凸となる曲線で循環方向Cdと反対の側に傾きながら、長手方向の端から内方に翼部22の略3分の1の位置で芯金2(2a)との重なりを外れる。根元64は、その後、循環方向Cdと反対の側に傾いたまま、循環方向Cdと反対の側に隣り合う芯金2(2b)の長手方向の端近くでこの芯金2(2b)に重なり、直ぐに重なりを外れてクローラ本体4の端に達する。
接地端面61における、循環方向Cdと反対の側の幅方向の内方からクローラ本体4の幅方向端側に続く端縁65は、芯金2(2b)とその幅略中央で重なる位置を起点として、循環方向Cdの側に凸となる曲線となって循環方向Cdと反対の側に傾いて延び、芯金2(2b)の翼部22の端から略3分の2の位置で、芯金2(2b)との重なりを外れる。端縁65は、芯金2(2b)と循環方向Cdと反対の側で隣り合う芯金2(2c)の長手方向の端から内方に翼部22の略3分の1の位置で、芯金2(2c)に重なる。端縁65は、さらに翼部22を斜めに横切りながら、その長手方向端における循環方向Cdと反対の側の端で芯金2(2c)との重なりを外れ、周方向に延びる幅方向の外方の端縁63と交差する。
ラグ6,…,6は、弾性クローラ1において、幅方向両側に対称に配され、または各係合孔41,…,41について幅方向一方の側に交互に千鳥状となるように配される。
抗張体8は、複数のスチールコード等の抗張力コードが幅方向に1列に並べられて形成されている。各抗張体8は、それぞれが芯金2における翼部22の外周側を周方向全体にわたり巻回された状態で、クローラ本体4に埋め込まれている。
図6は他の弾性クローラに使用される芯金2Bの平面図、図7は芯金2Bの翼部22Bにおける長手方向端部近傍の斜視図、図8は図6における右側面図である。
芯金2Bにおいて、先に説明した弾性クローラ1における芯金2と同一の構成を有する部分については説明を省略し、図6ないし図8において芯金2と同一の符合を付す。
緩衝部29Bがその内周側の循環方向Cd側(走行路面に最初に接地する側)になるように芯金2Bが埋め込まれて形成された弾性クローラは、弾性クローラ1と同様に、芯金2Bの長手方向端部に生じやすいゴムの亀裂の発生が防止される。
図9は他の弾性クローラに使用される芯金2Cの正面図、図10は芯金2Cの裏面図、図11は図9における右側面図である。
芯金2Cにおいて、先に説明した弾性クローラ1における芯金2と同一の構成を有する部分については説明を省略し、図9ないし図11において芯金2と同一の符合を付す。
芯金2Cは、突起部26,26が突出する側に設けられた緩衝部29,29の他に、平板状の部分27,27の緩衝部29,29とは反対側に、第2緩衝部31C,31Cを有する点で、先に説明した芯金2と異なる。
第2緩衝部31Cの盛り上がる側における表面32Cは、2つの面が交わって形成される交線を含まないものである。第2緩衝部31Cの表面は、連続する曲面で形成されている。
芯金2Cは、クローラ本体4に、突起部26,26が内周側になり、緩衝部29C,29Cがクローラ式走行車両が走行するときの循環方向Cdになるようにして、周方向に略等間隔に埋め込まれる。
例えば、芯金2Cが上記のように埋め込まれて形成され、図1に示されるラグ6,…,6パターン(ラグ6の形状と配置形態)を有する弾性クローラでは、装着されたクローラ式走行車両が後進(通常の走行と逆方向への走行)する時(弾性クローラが循環方向Cdと反対側に循環する時)に、ラグ6は、幅方向の端側においてより変形しやすい。一方、図1等に示される前述した弾性クローラ1では、幅方向における芯金2の端の外周側のゴム厚は、ラグ6と周方向において重なるために大きくなっており、そのため応力緩和が大きい。
芯金2Dにおいて、先に説明した弾性クローラ1における芯金2と同一の構成を有する部分については説明を省略し、図12および図13において芯金2と同一の符合を付す。
芯金2Dは、緩衝部29D,29Dの盛り上がる部分が球体の一部で形成されている。すなわち、緩衝部29Dの盛り上がる側における表面30Dは、そのいずれの部分における法線も同じ1つの点を通過する。また、芯金2Dは、芯金2Cと同様に、緩衝部29Dに対して翼部22Dの幅方向の反対側に配されて外周側に盛り上がる第2緩衝部31D,31Dを有する。第2緩衝部31Dは、緩衝部29Dと同一の形状、つまり盛り上がる部分が球体の一部で形成されている。
芯金2Dは、クローラ本体4に、突起部26,26が内周側になり、緩衝部29D,29Dがクローラ式走行車両が走行するときの循環方向Cdになるようにして、周方向に略等間隔に埋め込まれる。
芯金2Dを、第2緩衝部31D,31Dを有しない形態としてもよい。
図14は他の弾性クローラに使用される芯金2Eの平面図、図15は図14における右側面図である。
芯金2Eは、翼部22E,22Eの長手方向端の略中央から幅方向の一方の端に、その端縁に沿った一定範囲で肉厚に盛り上がる緩衝部29E,29Eを有する。ここで「一定範囲」とは、翼部22Eの端縁から長手方向内方に向けて10〜20mmの範囲であって、翼部22Eの幅方向においてその幅の3分の1以上3分の2以下の範囲である。各緩衝部29E,29Eの表面30E,30Eは、その最も高い位置から翼部22Eの幅方向端縁に向けた面33E,33Eが、なだらかな裾野状となっている。
芯金を、芯金2Eにおける第2緩衝部31E,31Eを有しないものとして形成することができる。芯金2Eは、緩衝部29E,29Eの裾野状の面33E,33Eをクローラ式走行車両が走行するときの循環方向Cdになるようにして、クローラ本体4に、周方向に略等間隔に埋め込まれる。
芯金2Fにおいて、先に説明した芯金2Bと同一の構成を有する部分については説明を省略し、図16において芯金2Bと同一の符合を付す。
芯金2Fは、芯金2Bが有する緩衝部29B,29Bのほかに、緩衝部29Bと全く同じ形状の第2緩衝部31Fを翼部22F,22Fのそれぞれの長手方向端部近傍に有する。第2緩衝部31Fは、緩衝部29Fに対して翼部22Fの幅方向の反対側に配されて外周側に折れ曲がっている。第2緩衝部31Fにおける折り曲げられ傾斜した角近傍の側面は、端面が直交する角を有しない曲面(R状)となっている。
図17において、弾性クローラ1Gは、それぞれ複数の2種類の芯金2Ga,2Gb、クローラ本体4、ラグ6G,…,6G、および1対の抗張体等からなる。
それぞれの芯金2Ga,2Gbは、金属等の硬質材料によって形成され、全体として略長い形状を有する。また、芯金2Ga,2Gbは、その中央の突起付設部21、突起付設部21に対して長手方向両側に配された翼部22,22、突起付設部21と翼部22,22とが連続する部分に配されたいずれも1対の第1側部突起および第2側部突起で構成される。芯金2Ga,2Gbにおける突起付設部21、翼部22,22、第1側部突起および第2側部突起は、弾性クローラ1の芯金2におけるものと同一の構成を有する。これらについては、以下の説明および図17において芯金2におけるものと同一の符合を付し、説明を省略する。
さて、芯金2Gaと芯金2Gbとは、それぞれの緩衝部29Ga,29Gbの位置に相違がある。
芯金2Gaにおける緩衝部29Ga,29Gaは、翼部22の端において、より近い方の突起部26における転輪走行面34が延びた周方向の一方の側に偏って設けられ、他方の側の端縁に至る途中で隆起が終了している。一方、芯金2Gbにおける緩衝部29Gb,29Gbは、翼部22の端において、より近い方の突起部26における転輪走行面34が延びた周方向の一方の側とは反対の側に偏って設けられ、この転輪走行面34が延びた一方の周方向の側の端縁に至る途中で隆起が終了している。
各緩衝部29Ga,29Ga,29Gb,29Gbは、芯金2における緩衝部29と同じく、翼部22の幅方向一方の端縁から他方の端縁に向けて翼部22の幅の3分の1以上3分の2以下の範囲で設けられる。また、緩衝部29の盛り上がりの程度は、平板状の部分27に対して3〜10mmとするのが好ましい。
2種類の芯金2Ga,2Gbは、その長手方向がクローラ本体4の幅方向となるようにして、クローラ本体4内に周方向に交互に並べて埋設されている。
クローラ本体4は、上述した弾性クローラ1におけるクローラ本体4と本質的に同じである。したがって、クローラ本体4は、埋め込まれた隣り合う芯金2Ga,2Gbの間における幅方向の中央に、内周側と外周側とを貫通する係合孔41,…,41を備えている。また、クローラ本体4における芯金2Ga,2Gbの各翼部22,22の長手方向端部の周囲には、他の部分に比べて硬度の高いゴムが使用される。
次に、ラグ6Gの形状を説明する。
ラグ6Gは、1つの係合孔41の幅方向横において、周方向両側でこの係合孔41に並ぶ係合孔41,41の近傍までの幅(周方向の大きさ)を有し、クローラ本体4の幅方向の端まで、全体として周方向に直交して延びている。ラグ6Gは、幅方向の端まで略周方向に直交して延びている点で、周方向の一方に傾斜しながら幅方向の内方から幅方向の端まで延びる弾性クローラ1のラグ6(図1参照)と異なっている。
このような形状を有するラグ6Gは、周方向中央を幅方向に分断する面に対して略面対称である。
弾性クローラ1Gは、周方向に隣り合う芯金2Ga,2Gbとラグ6Gとの周方向における重なり方が留意されている。すなわち、芯金2Ga,2Gbは、これらの緩衝部29Ga,29Gbが、周方向においていずれもラグ6Gの接地端面61から離れた側に偏るように配されている。つまり、弾性クローラ1Gにおいては、幅方向一方の側で特定のラグ6Gと周方向に重なる芯金2Ga,2Gbのそれぞれの緩衝部29Ga,29Gbは、隣り合う翼部22,22の先端における互いに近い側の角(かど)に位置するのではなく、それぞれ互いに離れた側の角に位置するように考慮されている。
弾性クローラ1Gは、ラグ6Gの形状およびこのラグ6Gに周方向において重なる2つの芯金2G,2Gの各緩衝部29Ga,29Gbが、図17に示されるように、ラグ6Gの周方向中央を幅方向に分断する面に対して略面対称である。このことから、弾性クローラ1Gは、その循環方向を考慮することなくクローラ式走行車両に装着される。
このように形成された弾性クローラは、弾性クローラ1Gと同様に、幅方向一方の側で特定のラグと隣り合う芯金2Ga,2Gbとを周方向において重ならせ、それぞれの芯金の緩衝部を、隣り合う翼部22,22の先端におけるそれぞれ互いに離れた側の角に位置するように形成することができる。
上述の実施形態において、芯金2,2B〜2F,2Ga,2Gbが埋め込まれた弾性クローラ1,1Gの構成を、組み合わせの異なる他の芯金2,2B〜2F,2Ga,2Gbが埋め込まれた弾性クローラとすることができる。例えば、芯金2B〜2Fを、周方向におけるラグ6,…,6との位置関係について、図1の弾性クローラ1に示されるようにクローラ本体4内に配することができる。また、弾性クローラ内において、芯金2B〜2Fの翼部22B〜22Eの長手方向端部の周囲(図2におけるAR相当部分参照)に、クローラ本体における他の部分に比べて硬度の高いゴムを使用してもよい。
弾性クローラ1,1Gにおいて、係合孔41は内周側と外周側とを貫通するものとして形成されたが、係合孔を、内周側と外周側とを貫通させず単に凹状の穴として形成してもよい。
その他、弾性クローラ1,1Bおよび芯金2,2B〜2F,2Ga,2Gbの各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
2,2B〜2F,2Ga,2Gb 芯金
4 クローラ本体
6,6G ラグ
29,29B〜29F,29Ga,29Gb 緩衝部
30,30B〜30F (緩衝部の)表面
31C〜31F 第2の緩衝部(第2緩衝部)
Cd 循環方向
Sf (緩衝部の)側面
Claims (10)
- クローラ式走行車両に装着されるときにその循環方向が指定される弾性クローラであって、
ゴムにより無端帯状に形成されたクローラ本体と、
前記クローラ本体の周方向に間隔をおいて配され前記クローラ本体の外周側の面から突出し前記クローラ本体の幅方向の内方から前記幅方向の端縁に向けて延びた複数のラグと、
前記周方向に間隔をおいて前記クローラ本体内に埋め込まれた複数の芯金と、で形成され、
前記芯金は、
その長手方向の両端のその幅方向の同一の側の角近傍に、前記クローラ本体の内周側に肉厚に盛り上がった緩衝部または前記角が前記クローラ本体の内周側に折り曲げられて形成された緩衝部を有し、
前記循環方向に循環するときに前記緩衝部が前記循環方向の側に位置するよう前記クローラ本体内に配されている
ことを特徴とする弾性クローラ。 - クローラ式走行車両に装着されるときにその循環方向が指定される弾性クローラであって、
ゴムにより無端帯状に形成されたクローラ本体と、
前記クローラ本体の周方向に間隔をおいて配され前記クローラ本体の外周側の面から突出し前記クローラ本体の幅方向の内方から前記幅方向の端縁に向けて延びた複数のラグと、
前記周方向に間隔をおいて前記クローラ本体内に埋め込まれた複数の芯金と、で形成され、
前記芯金は、
その長手方向の両端のその幅方向の同一の側の角近傍に、前記クローラ本体の内周側に肉厚に盛り上がった緩衝部または前記角が前記クローラ本体の内周側に折り曲げられて形成された緩衝部と、
その長手方向の両端のその幅方向における前記緩衝部が設けられた側とは反対側の角近傍に、前記クローラ本体の外周側に肉厚に盛り上がった第2の緩衝部または当該角が前記クローラ本体の外周側に折れ曲がった第2の緩衝部と、を有し、
前記循環方向に循環するときに前記緩衝部が前記循環方向の側に位置するよう前記クローラ本体内に配されている
ことを特徴とする弾性クローラ。 - 前記第2の緩衝部は、
2つの面が交わって形成される交線をその表面に含まないように肉厚に盛り上げられ、
または折り曲げられ傾斜したその角近傍の側面が交差する面による角を有さず曲面である
請求項2に記載された弾性クローラ。 - 前記緩衝部は、
2つの面が交わって形成される交線をその表面に含まないように肉厚に盛り上げられ、
または折り曲げられ傾斜したその角近傍の側面が交差する面による角を有さず曲面である
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された弾性クローラ。 - 前記芯金は、
長手方向の両端の前記緩衝部が前記ラグのいずれかに前記周方向において重なるように配されている
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載された弾性クローラ。 - 前記角が前記クローラ本体の内周側に折り曲げられて形成された緩衝部は、
前記芯金をその長手方向外方から見たときに曲げられた側の表面の最大傾斜角度θが15度以上45度以下である
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載された弾性クローラ。 - 前記芯金の長手方向の両端の周囲に前記クローラ本体における他の部分に比べて硬度の高いゴムが使用されている
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載された弾性クローラ。 - 前記芯金は、
長手方向の両端の前記第2の緩衝部が前記ラグのいずれかに前記周方向において重なるように配されている
請求項2または請求項3に記載された弾性クローラ。 - 前記ラグは、前記幅方向の内方から前記循環方向の側に傾斜して前記幅方向の端縁に向けて延びている
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載された弾性クローラ。 - ゴムにより無端帯状に形成されたクローラ本体と、
前記クローラ本体の周方向に間隔をおいて前記クローラ本体内に埋め込まれた複数の芯金と、
前記周方向に間隔をおいて配され前記クローラ本体の外周側の面から突出し前記クローラ本体の幅方向の両側でそれぞれ前記幅方向の内方から前記周方向に略直交して前記幅方向の端縁に向けて延びた複数のラグと、で形成され、
前記芯金は、
その長手方向の両端のその幅方向のいずれかの側の角近傍に、前記クローラ本体の内周側に肉厚に盛り上がった緩衝部または前記角が前記クローラ本体の内周側に折り曲げられて形成された緩衝部を有し、
前記周方向に隣り合う前記芯金のそれぞれの一部が前記周方向において前記ラグの1つと重なり、かつ1つの前記ラグと重なる隣り合う前記芯金のそれぞれの前記緩衝部が互いに遠い位置となるように配されて形成された
ことを特徴とする弾性クローラ。
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