JP2010120383A - リライタブル媒体の情報を消去するサーマル消去ヘッド及びそれを用いたプリンタ - Google Patents

リライタブル媒体の情報を消去するサーマル消去ヘッド及びそれを用いたプリンタ Download PDF

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述恂 董
Chuntao Wang
春涛 王
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敏▲剛▼ 区
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Abstract

【解決手段】消去ヘッドは、基板と、該基板の上に配置された発熱体とを備え、前記発熱体が被消去記録媒体へ熱を伝導する熱伝導経路に温度検出層が配置されている。前記発熱体が被消去記録媒体へ熱を伝導する熱伝導経路には、絶縁層と前記温度検出層とが順番に被覆されていることが好ましい。前記温度検出層の表面には、保護膜が更に被覆されていることが好ましい。前記絶縁層は、前記発熱体の表面を被覆する他に、両側に延長して前記基板を被覆していることが好ましい。前記発熱体は、前記基板の長手方向に沿ってライン状に配置される複数の発熱点からなることが好ましい。前記基板はセラミクス基板であり、該セラミクス基板と前記発熱体との間にはガラス上薬層が設けられている。
【効果】消去ヘッドの温度検出抵抗は測定しようする目標温度を正確に反映することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は情報記録装置に関し、特にリライタブル媒体を消去する消去ヘッドに関する。本発明は同時に前記消去ヘッドを備えたプリンタに関する。
環境保護の意識とリサイクルの意識とが高まるにしたがって、情報の書き込みと消去とを繰り返すことができるリライタブル媒体がますます広く使われるようになってきた。このリライタブル媒体に対しては、書き込みと消去という二つの操作を行うことができ、書き込み操作によって記録媒体に希望の情報を記録させ、消去操作によって記録媒体に既に書き込んだ情報を消去することができる。
典型的なリライタブル媒体は、基材と可逆性感熱記録層(単に記録層と言われる)を含む、熱によるリライタブル記録媒体である。基材の違いによって、リライタブル媒体は、通常リライタブルカード又はリライタブルシートと言われている。前記可逆性感熱記録層は、基材に無色の染料と酸化剤を添加することで、基材の上に形成されたものである。このようなリライタブル媒体に対して、前記書き込み操作は、記録層を適当に加熱して記録層を相対的に染色することで行われる。前記消去操作は、記録層を適当に加熱して記録層を退色させることで行う。リライタブルカードを例とすると、加熱の温度がある染色の温度より高いと、記録層は画像又は文字に染色され、再度加熱する温度が該染色の温度より低いと、記録層が退色されることになり、既に記録した画像又は文字が消去される。
前記書き込みの操作と消去の操作とを実現するために、リライタブル媒体を用いたプリンタは、通常、感熱印刷ヘッドと熱消去ヘッドとが設けられており、それぞれ記録層を染色させたり退色させたりして、書き込み操作と消去操作とを実現している。
伝統的な消去ヘッドには、通常リライタブル媒体の記録層を加熱するための発熱体が含まれている。発熱体がリライタブル媒体の記録層を加熱し、発熱体の温度が設定した温度に達すると、リライタブル媒体の記録層は退色され、可視情報が消去されることになる。消去の効果を保証し、同時に、発熱体の温度が高すぎてリライタブル媒体が焼損すること又は消去ヘッドが焼損することを防止するために、発熱体の加熱温度が常に設定温度の許容範囲内に精度良く保持されているように、消去ヘッドに温度検出装置を設けて発熱体の温度を制御することが必要である。
発明の名称が「リライタブル媒体上に印刷された画像を消去するための加熱ヘッド」であり、特許番号がUS7,206,009である米国特許には消去ヘッドが開示されている。図1は該特許の消去ヘッドの正面図であり、図2は図1に示した消去ヘッドのC方向から見た図である。
図1及び図2に示すように、放熱板05の上方には、感熱離隔層04と基板01が順番に設けられている。基板01の表面には、長手方向に沿って少なくとも一つの発熱体02を設けると同時に、同様に基板01の長手方向に沿って延長する温度検出抵抗03が設けられている。前記温度検出抵抗03は、自身の温度が変化すると、その抵抗値も変化する。
前記発明が提供する消去ヘッドは、発熱体02が発熱すると、前記温度検出抵抗03は、基板01を通って伝導してきた熱量及び放射によって得た熱量を受けることで、温度が上昇し、その抵抗値が変化する。温度検出抵抗03が検出回路に接続されると、該温度検出抵抗03の抵抗変化を検出することで発熱体02の温度情報を得ることができる。
前記消去ヘッドには、温度検出抵抗03と発熱体02との間に一定の距離を有し、記録媒体との間にも一定の距離を有し、且つ両者が異なる方向に位置するという欠点がある。このように、温度検出抵抗03が検出する温度、発熱体02の温度及び記録媒体の温度の間には、何れも差異が存在している。これはすなわち、温度検出抵抗03の検出温度と実際の加熱温度とに誤差が存在するということであり、そして、該誤差の範囲は、具体的な製品の技術的パラメーターのばらつきによって明瞭な差異があり、誤差を補正することは困難である。また、発熱体02の温度変化が温度検出抵抗03まで伝導されるのに時間がかかるため、発熱体02の実際の温度は温度検出抵抗03の検出結果より明らかに遅延することになる。前記欠点は消去操作の効果に何れも影響を及ぼしている。
前記欠点に対して、本発明の解決しようする課題は、その温度検出装置の検出誤差が小さく、且つ検出結果の遅延の問題が存在しない消去ヘッドを提供することにある。本発明は同時に前記消去ヘッドを用いたプリンタを提供することにある。
本発明の消去ヘッドは、基板と、該基板の上に配置された発熱体とを備える消去ヘッドであって、前記発熱体が被消去記録媒体へ熱を伝導する熱伝導経路上には、温度検出層が配置されている。
好ましくは、前記発熱体が被消去記録媒体へ熱を伝導する熱伝導経路には、絶縁層と前記温度検出層とが順番に被覆されている。
好ましくは、前記温度検出層の表面は、更に保護膜で被覆されている。
好ましくは、前記絶縁層は、前記発熱体の表面を被覆する他に、両側に延長して前記基板を被覆している。
好ましくは、前記発熱体は、前記基板の長手方向に沿ってライン状に配置される複数の発熱点からなる。
好ましくは、前記基板はセラミクス基板であり、該セラミクス基板と前記発熱体との間にガラス上薬層が設けられている。
好ましくは、前記基板の発熱体が設けられていない一方の面には、放熱板が取り付けられている。
好ましくは、前記放熱体は、基体の長手方向に沿って縦方向に配置され、且つ中間部が広くて両端部が狭い。
好ましくは、前記放熱体の電極は、その長手方向又は幅方向の両端に配置されている。
本発明は同時に前記何れか一項の技術案に記載の消去ヘッドを備えたプリンタを提供する。
従来の技術と比べると、本発明が提供する消去ヘッドの温度検出抵抗は、温度検出層の方式を採用し、そして、前記発熱体が被消去記録媒体へ熱を伝導する熱伝導経路上に配置されている。このように、前記温度検出層が発熱体と記録媒体との間に位置し、加えて温度検出層、発熱体、及び記録媒体との距離が何れも小さいので、温度検出層は、測定しようする目標温度を正確に反映させることができる。
本発明の好適な実施方式において、前記発熱体の基板上の縦方向の配置は、中間部が広くて両端部が狭い方式を採用する。この方式は発熱体の両端部の熱伝導が早くて中間部が遅い問題をある程度修正でき、発熱体全体の長さ方向に垂直な方向における各断面の温度が一致するようになり、消去の温度がより制御しやすくなる。
特許番号がUS7,206,009である米国特許に提供された消去ヘッドの正面図である。 図1に示す消去ヘッドのCから見た図である。 本発明の第一実施形態により提供される消去ヘッドの正面図である。 図3のA−Aにおける断面図である。 本発明の第一実施形態により提供される消去ヘッドに関する回路である。 本発明の第二実施形態により提供される消去ヘッドの正面図である。 本発明の第二実施形態における第一電極と第二電極が発熱体の幅方向の両側に位置することを示す図である。 本発明の第二実施形態の第一電極と第二電極が発熱体の長手方向の両端に位置することを示す図である。
図3は本発明の第一実施形態により提供される消去ヘッドの平面図である。図4は図3のA−Aにおける断面図である。次に、本発明の消去ヘッドの構成を図3と図4を組み合わせて説明する。
図に示すように、該消去ヘッドは、長尺状であり、縦方向に配置された複数の機能層が重ねられてなる。動作時に記録媒体に向く表面を上表面とし、長さ方向に垂直な横断面において、下から上に、放熱板1、基板2、発熱体3、絶縁層4、温度検出層5、及び保護膜6を順番に含む。本実施形態において、前記基板2の材料は、セラミクスであり、また、その上表面には、断熱作用を有するガラス上薬20が一層被覆されている。発熱体3はガラス上薬20の表面に形成されており、前記ガラス上薬20は、発熱体3の熱が基板を通って下へ拡散することを阻止する作用を発揮する。ガラス上薬20の断熱作用が著しいにも拘わらず、わずかの熱が基板2を通って下へ拡散し得る。したがって、基板2の下表面には放熱板1が設置され、前記放熱板1は、前記発熱体3から下まで伝導する熱を発散させるためであり、蓄積過熱により基板2の回路が焼損させるのを避けるためである。したがって、放熱板1は、高い熱伝導性を有する金属材料で作製し、材料はアルミニウムであることが好ましい。
基板2のガラス上薬20の表面には、消去ヘッドの長手方向に沿って発熱体3が設置され、該発熱体3は、前記基板の長手方向に沿ってライン状に配置される複数の発熱点からなる。発熱体3の作用は、リライタブル媒体の記録層を加熱することである。発熱体3の材料は、通常は電気エネルギーを熱エネルギーに転化する材料であり、例えば、PTC又はカーボン抵抗である。
発熱体3の上側の外側表面には一層の絶縁層4が被覆されており、通常の絶縁材料が採用され、例えば二酸化ケイ素であり、その厚さは約3〜5μmである。
絶縁層4の上側の表面には、発熱体3の上方の位置に対応して一層の温度検出層5が被覆されている。該温度検出層5は、発熱体3の加熱温度を検出するために用いられる。温度検出層5は、温度の変化に従ってその抵抗値が変化可能な材料で作成され、通常はNTC、PTC又は金属材料である。
温度検出層5の上側の表面には、一層の保護膜6が被覆されている。保護膜6の厚さは約4〜8μmである。保護膜6は、リライタブル媒体の記録層に接触し、保護膜6の下の各材料層の摩損を防止するために用いられる。消去の動作を行う時に、前記消去ヘッドはその保護膜6で読み書き可能な記録媒体を抑えることで、前記発熱体3から放出された熱を読み書き可能な記録媒体に伝導し、且つ読み書き可能な記録媒体を退色させ、これにより、消去の効果を達成する。
前記発熱体3及び読み書き可能な媒体の温度を検出するために、前記温度検出層5を回路に接続することが必要である。また、前記発熱体3も電源を投入して作動させることが必要である。図5は前記に関する回路を示す。
図5は本実施形態により提供される消去ヘッドに関する回路である。図5に示すように、R1は発熱体3の抵抗を示し、R2は温度検出層の抵抗を示す。24V電源の正極は、直列に接続されたスイッチBと発熱体抵抗R1を介して電源のグランドに接続されている。5V電源の正極は、直列に接続された第1抵抗R3と温度検出抵抗R2を介して電源のグランドに接続されている。第1抵抗R3と温度検出層抵抗R2との共通点がA/D検出器に接続されており、該温度検出抵抗R2の抵抗値を得るために用いられる。
前記回路の動作原理は、温度検出層の抵抗R2の抵抗値と発熱体3の温度との対応関係を利用して、発熱体3の温度が常に設定温度の範囲内に保持されるように、発熱体3に通電するか否かを制御している。検出工程において、スイッチBを閉じると、発熱体3は通電されて発熱し、断熱層2の作用の下、熱量が絶縁層4と温度検出層5と保護膜6とを通して記録媒体へ伝導される。温度検出層の抵抗R2は発熱体3の温度の上昇に従って変化する。A/D検出器は温度検出層の抵抗R2の抵抗値が予め設定した閾値の抵抗Raより大きいことを検出すると、発熱体3の温度が消去の温度Tになっていることを意味する。したがって、スイッチBを開いて発熱体3の通電を切るように制御する。A/D検出器は温度検出層の抵抗R2の抵抗値が閾値の抵抗Raより小さいことを検出すると、発熱体3の温度は消去温度Tより低いことを意味する。したがって、スイッチBを閉じ、発熱体3に通電して発熱させる。こうして、発熱体3の温度は常に設定温度に保持される。同時に、温度検出層5が絶縁層4と保護膜6との間に位置し、絶縁層4と保護膜6の厚さは通常、数μmであり、このようにすると、温度検出層5と発熱体3及びリライタブル媒体との距離が数μmになり、したがって、温度検出層5の抵抗値は実際の加熱温度を正確に反映することができる。
前記実施形態において、消去ヘッドを構成する各層中では、最も基本的なものは基板と発熱体と温度検出層とである。その他の各層は補助的な作用を発揮している。本実施形態において、前記基板はセラミクス基板を採用しているが、実際には他の材料で作成された基板を前記発熱体が取り付けられた基底としてもよい。
図6は本発明の第二実施形態によって提供された消去ヘッドの平面図である。該実施形態の各層の構造は前記第一実施形態と基本的に同じであるが、基板における発熱体の縦方向の配置を改良した。
発熱体の両端と基板との接触面がより大きくなるため、その放熱速度が発熱体の中間部より明らかにに大きくなる。したがって、伝統的な消去ヘッドにおいて、その長手方向の各部分の温度が均一ではないことが多く、中間部が高く、両端部が低いため、各部分における消去の効果が異なる。
消去ヘッドの長手方向に各部分の発熱体の温度が均一にすることを保証するために、本実施形態においては、発熱体の形状も改良した。図のように、消去ヘッドの長手方向に沿って、発熱体3は、端部が狭く中間部が広いような形状に設置される。電極は発熱体の長手方向に沿って設置されてもよい。図7のように、第1の電極7と第2の電極7’は発熱体3の幅方向の両側に位置する。発熱体の長手方向に沿って電極を設置してもよく、図8のように、第1の電極8と第2の電極8’とは発熱体3の幅方向の両側に位置している。
次に、この構造の原理を解析する。解析の簡単のために、長手方向に沿って複数の幅が同じで小さい抵抗によって発熱体3を構成してもよい。抵抗値は抵抗の長さ(電流の方向)に正比例し、幅(電流の方向に垂直)に反比例する。したがって、図7のように発熱体3の電極を設置した場合、発熱体3の端部3aの抵抗が発熱体3の中間部3bの抵抗より小さく、図8のように発熱体3の電極を設置した場合、発熱体3の端部3aの抵抗が発熱体3の中間部3bの抵抗より大きくなる。
図7のように発熱体3の電極を設置した場合、両電極の間の電圧Uは一定であり、発熱量はP=U/Rとなる。したがって、抵抗値が小さい発熱体3の端部3aは、抵抗値が大きい発熱体3の中間部3bより発熱量が高い。図8のように発熱体3の電極を設置した場合、両電極の間の電流Iが同じであるため、発熱量はP=IRとなる。したがって、抵抗値の大きい発熱体3の端部3aは、抵抗値の小さい発熱体3の中間部3bより発熱量が高い。こうして、発熱体の両端の放熱速度が発熱体の中間部より大きくても、発熱体の端部3aの温度は、発熱体の中間部3bの温度に相当して保持される。したがって、消去ヘッドの長手方向における各部分の発熱体の温度が均一であることを保証することができる。
前記実施形態に提供された消去ヘッドはプリンタに適用され、このような消去ヘッドを用いるプリンタを得ることができる。
以上は本発明の好適な実施形態であるが、ここに限られるものではなくて、同業者は本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の改善及び変更をすることができ、これらの改善及び変更も本発明の範囲に含まれるとみなされるべきである。

Claims (10)

  1. 基板と、該基板の上に配置された発熱体とを備える消去ヘッドであって、前記発熱体が被消去記録媒体へ熱を伝導する熱伝導経路上には、温度検出層が配置されていることを特徴とする消去ヘッド。
  2. 前記発熱体が被消去記録媒体へ熱を伝導する熱伝導経路には、絶縁層と前記温度検出層とが順番に被覆されていることを特徴する、請求項1に記載の消去ヘッド。
  3. 前記温度検出層の表面は、更に保護膜で被覆されていることを特徴する、請求項2に記載の消去ヘッド。
  4. 前記絶縁層は、前記発熱体の表面を被覆している他に、更に両側に延長して前記基板を被覆していることを特徴する、請求項2に記載の消去ヘッド。
  5. 前記発熱体は、前記基板の長手方向に沿ってライン状に配置された複数の発熱点からなることを特徴する請求項2に記載の消去ヘッド。
  6. 前記基板はセラミクス基板であり、該セラミクス基板と前記発熱体との間にガラス上薬層が設けられていることを特徴する、請求項2に記載の消去ヘッド。
  7. 前記基板の発熱体が設けられていない一方の面には、放熱板が取り付けられていることを特徴する、請求項1〜6の何れか1項に記載の消去ヘッド。
  8. 前記放熱体は、基体の長手方向に沿って縦方向に配置され、且つ中間部が広くて両端部が狭いことを特徴する、請求項1に記載の消去ヘッド。
  9. 前記放熱体の電極は、その長手方向又は幅方向の両端に配置されていることを特徴する、請求項8に記載の消去ヘッド。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の消去ヘッドを備えたプリンタ。
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