JP2010116133A - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグの円滑な展開性能を安定的に確保することができるサイドエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】チューブ用布12と基布11とから上部区画室及び下部区画室に開口するインナーチューブ13が形成される。チューブ用布12はその両側縁部において基布11に固定されることから、エアバッグ10の展開時に当該チューブ用布12を含むインナーチューブ13が暴れることが抑制される。したがって、エアバッグ10の展開時において、インナーチューブ13は潰れにくくなり、インフレータ104のガス噴出口から噴出したガスが前記両区画室の内部へ円滑に供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に側方から衝撃が加わった場合にエアバッグを膨張展開させ、衝撃を緩和して乗員を保護するサイドエアバッグ装置に関するものである。
従来、図10に示されるように、側突等、車両にその横方向から大きな衝撃力が作用した場合に、車両の側部とシートに着座した搭乗者との間においてエアバッグを膨張展開させるようにしたサイドエアバッグ装置が知られている(例えば特許文献1参照。)。エアバッグは、通常は折り畳まれた状態で例えばシートバックの側部に収容される。
図11に示されるように、展開状態において、エアバッグ100は、その内部がテザー101によって上部区画室102aと下部区画室102bとに区画されている。上部区画室102aはその展開時に、車両シートに着座した搭乗者の胸部を主に保護する部分であり、下部区画室102bは展開時に搭乗者の腰部を主に保護する部分である。エアバッグ100の内部には、これら区画室102a,102bを連通するインナーチューブ103が設けられている。当該インナーチューブ103の内部には、ガス噴出口104aからガスを噴出するインフレータ104が内挿されている。そして、側突時等、車両に対して横方向の大きな衝撃力が作用した場合、インフレータ104のガス噴出口104aからガスが噴出され、その噴出されたガスはインナーチューブ103を通じて上部区画室102a及び下部区画室102bに流入する。
特開2007−276522号公報
ところが、前記従来のサイドエアバッグ装置には、次のような問題があった。すなわち、図12に示されるように、前記インナーチューブ103は、エアバッグ本体100aと別部品とされている。そしてインナーチューブ103は、インフレータ104が収容されるリテーナ105の側方へ突設されたボルト106を通じてエアバッグ本体100aとともに車両側の取付対象であるケースに固定されていた。このように、インナーチューブ103はボルト106を介して、リテーナ105によって部分的に前記ケースとの間で挟持されることにより固定されていたために、エアバッグ101の展開時において、当該エアバッグ本体100aの内部におけるインナーチューブ103のリテーナ105で挟持されていない部分(自由に動ける部分)の動きが不安定となるおそれがあった。ここで、インナーチューブ103の上下方向における長さは、製品仕様等により決まる。そして、図11に二点鎖線で示されるように、当該インナーチューブ103の長さが大きくなるほど、リテーナ105で挟持されない部分の長さは大きくなるため、当該挟持されない部分の不安定な動きはいっそう顕著なものになることが懸念される。例えばインナーチューブ103の自由に動ける部分がエアバッグ本体100aの内部で暴れることにより、インナーチューブ103が潰れた状態となり、これによりインフレータ104のガス噴出口104aから噴出したガスが上部区画室102a及び下部区画室102bの内部へ円滑に供給されないことが懸念される。そして、上部区画室102a及び下部区画室102b内へのガスの供給が円滑に行われるか否かは、エアバッグの展開性能を安定的に維持できるかどうかにもつながる。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、エアバッグの円滑な展開性能を安定的に確保することができるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、インフレータのガス噴出口から噴出されるガスによってエアバッグを車両の側部と搭乗者との間で膨張展開させるサイドエアバッグ装置であって、前記エアバッグは、その内部を上部区画室及び下部区画室に区画されるとともに、その内部には前記両区画室にそれぞれ開口端部が位置する態様でインナーチューブが設けられ、該インナーチューブには前記インフレータが内挿され、前記エアバッグの膨張展開時には前記インフレータからのガスが前記インナーチューブを介して前記両区画室に供給されるサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグは、所定形状をなす基布がその中央部分で二つ折りされてこの折り返された部分の周縁部が縫合されることにより形成され、前記インナーチューブは、前記基布の内面における前記中央部分にチューブ用布を重ね合わせるとともに、当該チューブ用布の前記中央部分を境として互いに反対側に位置する二つの側縁部を前記基布に縫合した上で、前記チューブ用布を前記基布の内面に対して離間させることにより形成されてなることをその要旨とする。
この構成によれば、チューブ用布はその両側縁が基布に縫いつけられることにより固定される。すなわち、このチューブ用布と基布とから上部区画室及び下部区画室に開口するインナーチューブが形成される。そして前述したように、チューブ用布はその両側縁部において基布に固定されることから、エアバッグの展開時に当該チューブ用布を含むインナーチューブが暴れることが抑制される。したがって、エアバッグの展開時において、インナーチューブは潰れにくくなり、インフレータの噴出口から噴出したガスが前記両区画室の内部へ円滑に供給される。ひいては、エアバッグの展開性能を安定的に維持することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサイドエアバッグ装置において、前記インナーチューブは、前記基布の中央部分に沿う方向へ折り返して二枚重ねとされるとともに、その折り返しの部分を上側に向けて設けられていることをその要旨とする。
例えばその強度を確保するためにチューブ用布は、二枚重ねにすることが望ましい。しかしこの場合には、二枚の布の間にインフレータを誤って挿入するおそれがある。この点、本発明によれば、チューブ用布を折り返すことにより二枚重ねとし、しかもその折り返し部分は上側、すなわちインフレータの挿入側に向けて配置される。これにより、チューブ用布を二枚重ねの構成とした場合であれ、それら布間にインフレータを誤って挿入することが回避される。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置において、前記インフレータは、側方へ突設するボルトを有するリテーナに収容された状態で前記インナーチューブに挿入され、前記エアバッグは前記ボルトを介して取付対象に固定され、前記インナーチューブには前記ボルトが内側から挿通されるボルト孔を形成するとともに、当該インナーチューブの上部区画室側の部位には当該上部区画室とインナーチューブの内部とを連通する連通孔を形成し、前記連通孔は、前記ボルトが挿通される挿通孔と重ならないように設けられていることをその要旨とする。
この構成によれば、ボルトが連通孔に誤って挿通されることを回避することができる。
本発明によれば、エアバッグの円滑な展開性能を安定的に確保することができる。
以下、本発明を自動車用のサイドエアバッグ装置に具体化した一実施の形態を図1〜図9(a),(b)に基づいて説明する。なお、本実施の形態のエアバッグ装置は、基本的には先の図10〜図12に示される装置と同様の構成とされるところ、インナーチューブの構成の点で当該装置と異なる。したがって、図10〜図12に示されるサイドエアバッグ装置と同様の部材構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図1に示すように、エアバッグ10は、所定形状をなす基布11がその中央部分で二つ折りされてこの折り返された部分の周縁部が縫合されることにより袋状に形成されている。このエアバッグ10の内部において、基布11の内面における中央部分には、後述する複数の補強布を介してチューブ用布12が重ね合わせられている。そして、当該チューブ用布12の前記中央部分を境として互いに反対側に位置する二つの側縁部は、基布11に縫合されている。また、チューブ用布12は、その中央部が基布11の内面11aに対して離間されている。すなわち、このチューブ用布12と基布11のチューブ用布12に対応する部分とからインナーチューブ13が形成されている。このインナーチューブ13は、その両端開口部が、先の図7に示される上部区画室102a及び下部区画室102bに開口している。
このエアバッグ10は、以下の(S−1)〜(S−6)の工程を経て製造される。
<S−1>
図2(a)に示されるように、基布11は、その左右方向における中央部において上下に延びる折り返し線L1を中心に左右対称をなすハート形に形成されている。基布11としては、シリコンコート布及びノンコート布等が採用可能であるところ、本例ではノンコート布を使用している。このノンコート布は、コート布に比べて軽量である。また、ノンコート布はシリコンコート布に比べて柔軟性(可撓性)に優れることから、折り畳み性がよく折り癖が付けやすい。
そしてエアバッグ10を形成するに際してはまず、この基布11において、袋状のエアバッグ10の内面になる側の側面の中央上部に第1の補強布21を縫合する。第1の補強布21は、長方形状をなし、図2(b)に示されるように、その下端側が上方へ折り返された状態で基布11に縫合される。すなわち、図2(a)に示されるように、第1の補強布21は、その上下方向へ延びる中心軸が前記折り返し線L1に一致するように配置され、同図に二点鎖線で示されるU字状の縫合線S1に沿って縫合される。なお、第1の補強布21は、その上端側を下方へ折り返すようにしてもよい。
<S−2>
次に、図3(a),(b)に示されるように、第2の補強布22、第3の補強布23をこの順に基布11に重ね、これら第2及び第3の補強布22,23を基布11に縫合する。すなわち、第2の補強布22は、基布11の外形形状に対応するとともに、その上縁部は、前記第1の補強布21の折り返された部分を覆うように上側に凸をなす曲線形状とされている。また、第2の補強布22において基布11と反対側の側面(紙面手前側の面)には、シリコンコーティングが施されている。そしてこの第2の補強布22は、図3(a)に二点鎖線で示されるように、その上縁部に沿う縫合線S2に沿って縫合される。一方、第3の補強布23は、下端部が折り返された第1の補強布21とほぼ同一形状且つ同一サイズの長方形状をなし、第2の補強布22を介して第1の補強布21に対応して重ねられる。そしてこの第3の補強布23は、図3(a)に二点鎖線で示されるように、その左右の側縁部において基布11の折り返し線L1に沿って延びる一対の縫合線S3a,S3bに沿って縫合される。
この後、第3の補強布23において、折り返し線L1の右側であって、かつ第2の補強布22に対応する部位には、リテーナ105の2つのボルト106が挿通される2つのボルト孔24が、右側の縫合線S3bに沿って、かつ第2の補強布22、第1の補強布21及び基布11を貫通して形成される。また、第3の補強布23において第2の補強布22の上縁部を基準として上側へはみ出している部分、正確には基布11、第1の補強布21及び第3の補強布23が重なっている部分(図3(b)参照)には、折り返し線L1に一致する直線状のスリットSLが形成される。このスリットSLは、第3の補強布23の上縁部に対応する部位から第2の補強布22の上縁部に対応する部位までの間にわたって形成される。
<S−3>
次に、図4(a),(b)に示されるように、前述したチューブ用布12及び2つのテザー布101を基布11に縫合する。チューブ用布12は、基布11の前記折り返し線L1に沿って延びる長方形状の布が下方へ折り返されることにより二枚重ねとされるとともに、その折り返し部分が上側を向くように配置されている。この折り返された状態のチューブ用布12は、第3の補強布23において、第2の補強布22の上縁部を基準とする下側の部分を覆う長方形状をなしている。そして、この折り返された状態のチューブ用布12は、図4(a)に二点鎖線で示されるように、その左右の側縁部において基布11の折り返し線L1に沿って延びる一対の縫合線S4a,S4bに沿って縫合される。
このように基布11を開いた状態でチューブ用布12を縫合することにより、当該チューブ用布12は基布11に対して正確な取付け位置(第3の補強布23に合致する位置)に取り付けられる。また、チューブ用布12を二枚重ねにすることにより、強度が確保される。さらに、チューブ用布12と第3の補強布23との間には、最終的にはインフレータ104が収容されたリテーナ105が上方から挿入されるところ、前述したようにチューブ用布12の折り返された部分を上側に向けることにより、当該リテーナ105を挿入する際に、これが二枚の布間に誤って挿入されることが防止される。図4(a)に二点鎖線で示されるように、リテーナ105は、チューブ用布12と第3の補強布23との間において、2つのボルト孔24,24に対応して配置される。
なお、図4(a)に示されるように、折り返されたチューブ用布12の上部(折り返し部分側)には、3つの連通孔25が形成されている。また、これら連通孔25は、前記第3の補強布23に形成されたボルト孔24に重ならないように配置されている。2つのテザー布101は、帯状に形成されるとともに、チューブ用布12の上下方向における中央部付近から図中の左斜め下、及び右斜め下へ延びるように、正確には折り返し線L1を中心とする線対称となるように配置される。そして2つのテザー布101は、それらの長手方向に沿って延びる縫合線S5に沿って縫合される。
<S−4>
次に、図5に示されるように、基布11を前述した折り返し線L1に沿って内側に折り返す。この際、チューブ用布12は、図1に示されるように、基布11に対して離間する方向へ引っ張られた状態(引き起こされた状態)に保持される。そしてこのチューブ用布12と、基布11のチューブ用布12に対応する部分(正確には、第3の補強布23)とからインナーチューブ13が形成される。
そして次に、図5に示されるように、互いに一致する2つのテザー布101同士をこれらの長手方向に沿って延びる縫合線S6に沿って縫合する。2つのテザー布101同士が縫合されることにより、エアバッグ10の内部は、その上部に位置する上部区画室102aと同じく下部に位置する下部区画室102bとに区画される。なお、インナーチューブ13の上側の開口部13aは上部区画室102aに、同じく下側の開口部13bは下部区画室102bにそれぞれ開口している。
この後、基布11の外周縁部を縫合線S7に沿って縫合し、さらに図5に二点鎖線で示されるように、2つに折り返された基布11の中央部付近を円環状に縫合することによりシーム部26を形成する。
ここで、縫合線S7は、折り返された基布11の外周縁部に沿って設定される。縫合線S7の下側の端部は当該基布11の折り返し部分の下部に対応し、同じく上側の端部は第3の補強布23の側縁部に対応している。すなわち、この段階において、折り返された基布11の折返し部分側の上部は縫合されない。そして、前述したように、また図6(a)に示されるように、折り返された基布11の折返し部分側の上部にはスリットSLが形成されている。このため、当該基布11の折返し部分側の上部は、図6(b)に示されるように、スリットSLを境として外方へ開くことができる。当該基布11の折返し部分側の上部は、インフレータ104が収容されたリテーナ105の挿入口27となる。
<S−5>
次に、図7に示されるように、折り返された基布11の挿入口27を介して、インフレータ104が収容されたリテーナ105をインナーチューブ13に挿入する。ここで、前述したように、基布11の折返し部分側の上部はスリットSLを境として外方へ開くことができ(図6(b)参照)、しかも当該スリットSLはインナーチューブ13の上側の開口部13a(チューブ用布12の上縁部)の近傍まで延設されている。このため、基布11の折返し部分側の上部を外方へ開きつつリテーナ105をインナーチューブ13へ挿入することができる。すなわち、リテーナ105のインナーチューブ13への挿入作業の円滑化が図られる。
また、リテーナ105をインナーチューブ13へ挿入しつつ、2つのボルト106を基布11のボルト孔24に内側から挿通する。この際、チューブ用布12の連通孔25は、第3の補強布23、第2の補強布22及び基布11を貫通するボルト孔24に重ならないように配設されていることから、仮に、リテーナ105をインナーチューブ13の外側、すなわちエアバッグ10の膨張室(上部区画室102a又は下部区画室102b)側となる部位に誤って挿入したとしても、ボルト106を連通孔25に誤って挿入することはない。ボルト106を連通孔25に挿入しようとしても、ボルト106の位置に各連通孔25が対応しないため、挿入しようとしてもできないからである。したがって、リテーナ105を誤った部位に挿入することが防止され、確実にインナーチューブ13の内部に、リテーナ105を挿入することができる。
また、インフレータ104は、ガス噴射口104aを下に向けてリテーナ105に収容されるところ、当該インフレータ104のガス噴射口104aと反対側の端部から延びる電線104bは、図8に示されるように、スリットSLを介して基布11の外部へ導出される。
<S−6>
最後に、当該基布11の折返し部分側の上部に形成された挿入口27を閉塞する。すなわち、図9(a)に示すように、基布11の折返し部分側の上部に設定された縫合線S8に沿って縫合する。この縫合線S8は、基布11の外周縁部に沿う縫合線S7の上側の端部に対して少し左側に位置する部分に交わる円弧を描きつつ斜め右下へ延びて折り返し線L1に交わるように設定される。したがって、この縫合線S8に沿って縫合することにより挿入口27は閉塞される。これにより、インフレータ104のガス噴出口104aから噴出されるガスが、基布11の折返し部分側の上部、すなわち挿入口27から漏洩することが抑制される。なお、図9(b)に併せて示されるように、スリットSLにおいて、当該縫合線S8よりも下側の部分は縫合されることはない。この縫合されない部分は、電線104bを外部へ引き出すべく開放される導出部28として機能する。
以上で、エアバッグ10の製造が完了となる。そして、このエアバッグ10は、図1に示されるように、その前端(図5における左側)から後端へ向けて折り畳まれた状態で、リテーナ105のボルト106を介して車両側の取付対象に固定される。すなわち、エアバッグ10は、ボルト106を介して、リテーナ105によって部分的に前記取付対象との間で挟持されることにより固定される。なお、車両に対する側突時等において、インフレータ104のガス噴出口104aから噴出されるガスは、インナーチューブ13の上下の開口部13a,13bを介して上部区画室102a及び下部区画室102bに流入する。この際、インナーチューブ13の内部は、チューブ用布12の3つの連通孔25を介して上部区画室102aの内部に連通している。このため、インフレータ104からのガスは、各連通孔25を介して上部区画室102aの内部にいっそう円滑に供給される。
<実施の形態の効果>
従って、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)チューブ用布12はその両側縁を基布11に縫いつけることにより固定するようにした。すなわち、このチューブ用布12と基布11とから上部区画室102a及び下部区画室102bに開口するインナーチューブ13が形成される。そして前述したように、チューブ用布12はその両側縁部において基布11に固定されることから、エアバッグ10の展開時に当該チューブ用布12を含むインナーチューブ13が暴れることが抑制される。したがって、エアバッグ10の展開時において、インナーチューブ13は潰れにくくなり、インフレータ104のガス噴出口104aから噴出したガスが上部区画室102a及び下部区画室102bの内部へ円滑に供給される。ひいては、エアバッグ10の展開性能を安定的に維持することができる。
なお、インナーチューブ13の上下方向における長さは、製品仕様等により決まるところ、当該インナーチューブ13の長さが図5等に示される長さよりも大きく設定されることも想定される。この場合には、例えば図9(a)に示されるように、インナーチューブ13のリテーナ105で挟持されない部分の上下方向における長さも大きくなる。しかし、この場合であれ、インナーチューブ13のリテーナ105で挟持されない部分がエアバッグ10の内部で暴れることはない。これは、チューブ用布12は、その両端縁の全長にわたって基布11に縫いつけられることによりその自由な動きが規制され、確実に基布11に固定されるからである。
(2)強度を確保するためにチューブ用布12は、二枚重ねにすることが望ましい。しかしこの場合には、二枚の布の間にインフレータ104(正確には、それが収容されたリテーナ105)を誤って挿入するおそれがある。この点、本実施の形態によれば、チューブ用布12を折り返すことにより二枚重ねとし、しかもその折り返し部分は上側、すなわちインフレータ104の挿入側に向けて配置される。これにより、チューブ用布12を二枚重ねする構成を採用した場合であれ、それら布間にインフレータ104を誤って挿入することが回避される。
(3)インフレータ104は、側方にボルト106が突設されたリテーナ105に収容された状態でインナーチューブ13に挿入される。そして、ボルト106を介してエアバッグ10は車両側の取付対象(図6に示される車両シートに固定されるケース等)に固定される。このようなエアバッグ10の取付け態様を前提として、インナーチューブ13にはボルト106が内側から挿通されるボルト孔24を形成するとともに、当該インナーチューブ13の上部区画室側の部位には当該上部区画室102aとインナーチューブ13の内部とを連通する連通孔25を形成した。そしてこの連通孔25は、ボルト106が挿通されるボルト孔24と重ならないように設けた。このため、ボルト106を連通孔25に誤って挿通されることはない。
エアバッグの要部断面図。 (a)は、エアバッグの第1の製造工程を示す基布の正面図、(b)は図2(a)の1−1線断面図。 (a)は、エアバッグの第2の製造工程を示す基布の正面図、(b)は図3(a)の2−2線断面図。 (a)は、エアバッグの第3の製造工程を示す基布の正面図、(b)は図4(a)の3−3線断面図。 エアバッグの第4の製造工程を示す基布の正面図。 (a)は、製造途中のエアバッグに形成されたスリットを示す要部斜視図、(b)は、製造途中のエアバッグへのリテーナ及びインフレータの挿入態様を示す要部斜視図。 エアバッグの第5の製造工程において、インナーチューブへのリテーナ及びインフレータの挿入態様を示す要部斜視図。 インフレータの電線がエアバッグの外部に引き出された状態を示す要部斜視図。 (a)は、エアバッグの第6の製造工程において、リテーナ及びインフレータの挿入口が縫合された状態を示す要部正面図、(b)は、挿入口が縫合された状態のエアバッグをスリット側から見た側面図。 エアバッグが展開した状態を示すサイドエアバッグ装置の正面図。 展開した状態のエアバッグの正面図。 図11の4−4線断面図。
符号の説明
10…エアバッグ、11…基布、12…チューブ用布、13…インナーチューブ、24…ボルト孔、25…連通孔、102a…上部区画室、102b…下部区画室、104…インフレータ、104a…ガス噴出口、105…リテーナ、106…ボルト。

Claims (3)

  1. インフレータのガス噴出口から噴出されるガスによってエアバッグを車両の側部と搭乗者との間で膨張展開させるサイドエアバッグ装置であって、前記エアバッグは、その内部を上部区画室及び下部区画室に区画されるとともに、その内部には前記両区画室にそれぞれ開口端部が位置する態様でインナーチューブが設けられ、該インナーチューブには前記インフレータが内挿され、前記エアバッグの膨張展開時には前記インフレータからのガスが前記インナーチューブを介して前記両区画室に供給されるサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグは、所定形状をなす基布がその中央部分で二つ折りされてこの折り返された部分の周縁部が縫合されることにより形成され、
    前記インナーチューブは、前記基布の内面における前記中央部分にチューブ用布を重ね合わせるとともに、当該チューブ用布の前記中央部分を境として互いに反対側に位置する二つの側縁部を前記基布に縫合した上で、前記チューブ用布を前記基布の内面に対して離間させることにより形成されてなるサイドエアバッグ装置。
  2. 請求項1に記載のサイドエアバッグ装置において、
    前記インナーチューブは、前記基布の中央部分に沿う方向へ折り返して二枚重ねとされるとともに、その折り返しの部分を上側に向けて設けられているサイドエアバッグ装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置において、
    前記インフレータは、側方へ突設するボルトを有するリテーナに収容された状態で前記インナーチューブに挿入され、前記エアバッグは前記ボルトを介して取付対象に固定され、
    前記インナーチューブには前記ボルトが内側から挿通されるボルト孔を形成するとともに、当該インナーチューブの上部区画室側の部位には当該上部区画室とインナーチューブの内部とを連通する連通孔を形成し、
    前記連通孔は、前記ボルトが挿通される挿通孔と重ならないように設けられているサイドエアバッグ装置。
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