JP2011207428A - エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】助手席乗員用のエアバッグ装置において、インストルメントパネルに近接した保護対象物への影響を抑制する。エアバッグの製造コストを低減する。
【解決手段】エアバッグ11の外殻部20の下面部22に開口部34を設け、別体のプリーツ面部35で覆う。プリーツ面部35は、プリーツ基布45を第1の折返し線部51及び第2の折返し線部52で折り返してプリーツ部55を形成し、さらに、第1の折返し線部51の端部を第3の折返し線部53で反対方向に短く折り返して補助プリーツ部56を形成する。補助プリーツ部56によりプリーツ部55の側部を縫合した縫製線部50の部分が補強され、簡略な構成でエアバッグ11の強度を向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、車両のインストルメントパネルに備えられる助手席乗員用のエアバッグに関する。
従来、自動車の助手席の乗員を保護する助手席乗員用のエアバッグ装置が用いられている。このエアバッグ装置は、助手席の乗員に対向するインストルメントパネルに備えられ、制御装置が自動車の衝突を検出した状態で、インフレータからエアバッグの内部にガスを供給する。すると、エアバッグは、インストルメントパネルの上面でカバー体を押し開き、フロントガラスに沿って膨出し、さらに助手席に座った乗員の前方に膨張展開し、乗員を拘束して保護するようになっている。
このようなエアバッグ装置について、仮に、乗員がインストルメントパネルに極めて近接した状態でエアバッグが膨出すると、エアバッグは上方から乗員の頭上に被さるように展開することになる。
この点、エアバッグの下面に基布を折り返したタック面部を設けた構成が知られている。この構成では、障害物がこのタック面部に当接した際には、このタック面部が容易に変形し、障害物に対する衝撃を抑制できる(例えば、特許文献1参照。)。また、このタック面部は、エアバッグの外殻部の下面部に開口部を設け、別体の基布を複数カ所で折り返した状態で縫い付けて構成され、簡略な製造工程で製造コストの低減が容易となっている。
特開2009−241642号公報 (第1頁、図1、図6)
上記従来のように、エアバッグの外殻部に別体の折り返した基布を縫い付ける構成では、折り返した部分がそれぞれ展開するような挙動を生じるため、折り返した部分を外殻部に縫い付けた縫製部分に応力が集中しやすい。特に、高温環境下ではエアバッグの内圧が大きくなりやすく、また、容量の小さいエアバッグについては、基布の伸び代が小さくいわば硬めのエアバッグとなるため、折り返した部分を外殻部に縫い付けた縫製部分に大きな応力が加わる傾向となる。そこで、この縫製部分を保護するため、基布の厚さ寸法を大きくし、あるいは補強用に別体の基布を重ねて縫い付けるなどの対策を施すと、製造コストの低減が困難となる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、基布を折り返して縫製され保護対象物に対する衝撃を抑制できるとともに製造コストを低減できるエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、ガスが導入されて膨張展開する袋状をなす外殻部を具備し、この外殻部は、第1の折返し線部及び第2の折返し線部で折り返されるとともに、前記第1の折返し線部に沿った第3の折返し線部で前記第1の折返し線部を含む部分が折り返され、これら第1の折返し線部、第2の折返し線部、及び第3の折返し線部と交差する縫製線部で互いに縫合されてひだ形状が保持されたプリーツ面部を備えたものである。
請求項2記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、外殻部は、開口部を設けた一般部と、前記一般部とは別体の基布で構成され、プリーツ面部が設けられ、前記開口部を覆った状態で縫製線部により前記一般部に縫合されたプリーツ基布とを備えたものである。
請求項3記載のエアバッグは、請求項1または2記載のエアバッグにおいて、車両の座席前方に位置する設置面部内に折り畳んで収納され、ガスが導入されて前記設置面部から上方に膨出しさらに後方に膨出して前記座席に着席した乗員に対向して展開するエアバッグであって、プリーツ面部は、外殻部の下面に設けられたものである。
請求項1記載のエアバッグによれば、外殻部に、第1の折返し線部及び第2の折返し線部で折り返されたひだ形状を有するプリーツ面部を設けたため、このプリーツ面部に保護対象物が当接すると、プリーツ面部が外殻部の内側に向かい容易に変形し、保護対象物への衝撃を抑制して保護できる。基布を折り返して縫合した部分には、外殻部の内側にガスが導入されて膨張展開する際に大きな力が加わるが、第1の折返し線部を第3の折返し線部で折り返して複数枚の基布を重ねた状態としたため、第1の折返し線部を縫製線部で縫合した部分を強度を向上して保護できる。別体の補強部材を用い、あるいは強度の大きい厚さ寸法の大きい基布を用いる構成に比べ、構成を簡略化して製造コストを低減できる。さらに、第3の折返し線部で折り返した部分を変形させることにより、プリーツ面部をより大きく変形させ、保護対象物への衝撃を抑制できる。
請求項2記載のエアバッグによれば、請求項1の効果に加え、プリーツ基布を複数回折返し開口部を覆って一般部に縫製線部で縫合するとの簡略な構成及び作業で製造でき、製造コストを低減できる。
請求項3記載のエアバッグによれば、請求項1または2の効果に加え、エアバッグの外殻部は上方から後方に膨出した状態で、着席した乗員の前方に膨張展開し、着席した乗員を保護する。エアバッグが設置面部から膨出する時点で、設置面部に極めて近接して位置する保護対象物に対して、外殻部の下面に設けたプリーツ面部が上方から対向し、この保護対象物を保護できる。
本発明のエアバッグの一実施の形態を模式的に示す説明図であり、(a)は断面図、(b)は一部を切り欠いた斜視図である。 同上エアバッグの一部を切り欠いた底面図である。 同上エアバッグが展開した状態を示す側面図である。 同上エアバッグが展開した状態を模式的に示す断面図である。 本発明のエアバッグの一実施の形態を模式的に示す一部の断面図である。
以下、本発明のエアバッグの一実施の形態を図面を参照して説明する。
図3及び図4において、1はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置1は、車両である自動車の設置面部としてのインストルメントパネル2の内側に配置され、すなわち、被保護物である乗員が着席した助手席の座席の前方に配置されて、助手席乗員用のエアバッグ装置1を構成している。なお、以下、前方(図3及び図4に示す矢印F方向)、両側方向、及び上下方向などの方向は、それぞれエアバッグ装置1を自動車に取り付けた状態における自動車の直進方向に合わせて説明する。また、図3及び図4のDは、インストルメントパネル2に極めて近接した状態の小柄な乗員を模したダミーである。
そして、インストルメントパネル2は、上側から後側すなわち助手席側に向かう滑らかな曲面状などに形成され、このインストルメントパネル2の内側に配置された被取付部材としてのステアリングメンバに、正面側を上方から後方に向けて傾斜した状態でねじ止めなどしてエアバッグ装置1が固定されている。また、このインストルメントパネル2の上方には、前側下方から上側後方に向かって傾斜したウインドシールドとしてのフロントガラス4が位置している。
そして、このエアバッグ装置1は、袋状のエアバッグ11と、ベース体としてのケース体12と、このケース体12に組み合わされる図示しないリテーナ、インフレータ15、及びリッドとも呼ばれるカバー体16などを備えている。
そして、ケース体12は、リアクションカンあるいはリテーナなどとも呼ばれるもので、金属板を折曲しあるいは溶接などして、上側を開口部である突出口とした略箱状に形成されている。そして、このケース体12の内側に、折り畳んだエアバッグ11が収納されている。
また、インフレータ15は、略円柱状あるいは円盤状などをなし、本実施の形態では、点火器及び薬剤を収納した円盤状のインフレータ本体部、このインフレータ本体部の外周部の上部に設けられたガス噴射口、及びコネクタなどを備えた2個のインフレータ15が用いられている。そして、これら2個のインフレータ15がエアバッグ11の内側に上部を挿入した状態で配置され、リテーナを用いてエアバッグ11とともにケース体12の底部に固定されている。
そして、カバー体16は、合成樹脂により、インストルメントパネル2と一体あるいは別体に形成され、ケース体12の突出口を覆うようになっている。また、このカバー体16には、他の部分より薄肉で容易に破断する溝状の破断予定部(テアライン)が平面略H字状あるいは略C字状などに形成されている。
また、エアバッグ11は、図1ないし図4に示すように、単数あるいは複数の基布を縫い合わせてエアバッグ本体である袋状の外殻部20が構成され、この外殻部20は、膨張展開した状態で、前側の基端側から後側の正面側に向かい幅寸法及び厚さ寸法が拡大する形状となる。そして、このエアバッグ11の外殻部20は、上面部21と、この上面部21の下方に対向する下面部22と、これら上面部21と下面部22との両側部同士を連結する両側一対の側面部24,24と、これら上面部21と下面部22との正面側を連結する正面部26とを備えている。そしてさらに、基端側においては、これら上面部21と下面部22とが直接的に接続され、これら上面部21、下面部22、側面部24,24、及び正面部26に囲まれて、外殻部20が立体的に構成されている。
そして、このエアバッグ11の外殻部20には、基端の近傍の下面部22に位置し、ガス導入部30が設けられ、このガス導入部30には、ガス導入口31と、このガス導入口31を囲む複数の取付孔32が形成されている。なお、このガス導入口31は、2個のインフレータのインフレータ本体部が挿入される2カ所の円孔を連結した形状となっている。さらに、エアバッグ11には、単数あるいは複数の排気口33が形成され、本実施の形態では、各側面部24の上側の基端寄りの部分にそれぞれ円孔状の排気口33が形成されている。
さらに、このエアバッグ11の外殻部20の下面部22には、ガス導入部30の正面側に位置し、四角孔状の開口部34が形成され、この開口部34を覆うようにして、プリーツ面部35が設けられている。このプリーツ面部35は、後述するように、基布を複数カ所で折り返した状態で外周部を開口部34の縁部に縫い合わせて形状を保持したもので、外部から力が加わっていない状態では平板状をなすとともに、外部から力が加わった状態では平面の基布よりも容易に変形するようになっている。
なお、以下、エアバッグ11の外殻部20について、プリーツ面部35を除く部分を一般部37として説明する。
そして、エアバッグ11の外殻部20の基布(パネル)の構成は、種々の構成を採り得るものであるが、本実施の形態では、一般部37について、下側基布41と、上側基布42と、正面基布43との3枚の基布の外周部同士を一般外殻縫合線44で縫い合わせて袋状としたいわゆる3ピースバッグであり、プリーツ面部35は、1枚のプリーツ基布45により構成されている。また、下側基布41及び上側基布42には、例えばガス導入部30の近傍の両面に、強度や耐熱性を向上する補助的な基布として、防炎布あるいは補強布などとも呼ばれる複数のアシストパネル47a,47b,47c,47d,47e,47fが重ねて縫い合わされている。また、開口部34は、下側基布41から正面基布43にかかる部分に形成されている。
また、プリーツ面部35は、プリーツ基布45を所定の折り線に沿って複数回折り返した状態で形状を保持し、開口部34より縦横とも寸法の大きい四角状に形成されている。そして、このプリーツ面部35は、内面側から開口部34を略気密に覆い、開口部34の外周部に沿って糸で縫い合わせた縫製線部50により一般部37を構成する下側基布41及び正面基布43に縫合して連結されている。
そして、プリーツ基布45は、平面上に広げた状態では略四角状で、両側方向を長手方向とする互いに並行な複数組ここでは3組の折り線に沿って折り返され、複数ここでは3個のプリーツ(ひだ)が形成されたプリーツ形状が構成されている。そして、各組の折り線は、第1の折返し線部51、第2の折返し線部52、第3の折返し線部53であり、各第1の折返し線部51を所定方向に折返し、各第2の折返し線部52を反対方向に折り返すことにより、3個のプリーツ部55が形成され、さらに、第3の折返し線部53で各第1の折返し線部51の先端部近傍を反対方向に折り返すことによりそれぞれのプリーツ部55に補助プリーツ部56が形成されている。なお、この実施の形態では、折返しが完了した状態で、第3の折返し線部53と第2の折返し線部52とは1枚のプリーツ基布45を介してほぼ位置が重なるように設定されている。
そして、このように折られたプリーツ面部35は、例えば仮縫いなどして形状が保持され、開口部34を覆うように外殻部20の一般部37の内面側から重ねられたうえ、縫製線部50により下側基布41及び正面基布43に略気密に縫い付けられている。この時、第2の折返し線部52が外殻部20の内側に位置するとともに正面側に向いている。また、第1の折返し線部51は外殻部20の外側に位置するとともに、第3の折返し線部53で折り返されているため正面側に向いた状態となっている。さらに、この状態で、開口部34の両側部の縫製線部50は、全ての折返し線部51,52,53を交差ここでは直交して横断し、すなわち全てのプリーツ部55及び補助プリーツ部56を横断して、これらプリーツ部55及び補助プリーツ部56の形状を保持する。そこで、外部から力が加わっていない状態では、プリーツ面部35は、下側基布41とほぼ同一面上に位置し、外殻部20の一般部37の下面部22と滑らかに連続している。一方、エアバッグ11の外殻部20の外部から力が加わった際には、プリーツ面部35は、特に中央部分が内側に凹設されるように容易に変形し、いわばポケット部を形成するようになっている。
なお、この実施の形態では、開口部34は、下側基布41から正面基布43にかかる部分に形成され、縫製線部50の正面側の部分は一般外殻縫合線44と重ねて形成されているが、この構成に限られず、下側基布41に開口部34を形成し、この開口部34を囲む縫製線部50から独立して一般外殻縫合線44を形成することもできる。
そして、エアバッグ装置1の組立については、エアバッグ11の内側にリテーナを挿入した状態で、エアバッグ11を所定の形状に折り畳み、一部のアシストパネル47f及び必要に応じてラッピング部材などを用いて折り畳み形状を保持する。そして、リテーナに設けたボルトを取付孔32に挿入するなどして、エアバッグ11とインフレータ15とをケース体12に固定するとともに、エアバッグ11をケース体12に収納する。そして、このケース体12をインストルメントパネル2に取り付けるとともに、突出口をカバー体16で覆い、さらに、インフレータ15と制御装置と接続などする必要な配線を行うことにより、自動車にエアバッグ装置1が設置される。
そして、このように構成されたエアバッグ装置1は、自動車の衝突などの際には、図示しない制御装置の衝突検出センサからの信号によりインフレータ15を起動させ、このインフレータ15からガスを噴射させる。すると、このガスは、ガス導入口31の部分からエアバッグ11の内部に導入され、基端側から正面側に供給され、エアバッグ11の外殻部20を膨張展開させる。すると、このエアバッグ11は、カバー体16を内側から押圧し、このカバー体16を破断予定部に沿って破断して扉状に開き、エアバッグ11の突出口を形成する。続いて、エアバッグ11は、この突出口から突出し、膨張展開して、助手席に着席した乗員を拘束し、乗員に加わる衝撃を緩和して保護する。
このエアバッグ11の膨張展開の際、外殻部20は、一端上方に向かい、フロントガラス4に沿って後方に展開し、後方すなわち正面側にのびきった後、下降する挙動を示す。
そこで、図3及び図4に示すように、インストルメントパネル2に極めて近接し例えば頭部をインストルメントパネル2に接触させたダミーDが存在する場合には、エアバッグ11は、このダミーDを上方から下方に向かって押さえるような挙動となる。
この状態で、エアバッグ11の下面部22には、外殻部20の一般部37の開口部34を覆ってプリーツ面部35が設けられているため、ダミーDがプリーツ面部35に当接すると、図4の矢印に示すように各プリーツ部55が外殻部20の内側及び前後に逃げるように移動し、プリーツ面部35が外殻部20の内側及に向かって凹設されるように容易に変形して、いわばポケット部を形成し、このポケット部にダミーDの一部を受け入れ、ダミーDに対する衝撃を抑制し、また、インストルメントパネル2とエアバッグ11との間にダミーDが挟まれることもなく、障害値を小さくして保護できる。
このように、本実施の形態によれば、ガスが導入されて膨張展開する袋状をなす外殻部20を備えたエアバッグ装置1のエアバッグ11について、外殻部20に、第1の折返し線部51及び第2の折返し線部52で折り返されたひだ形状を有するプリーツ面部35を設けたため、このプリーツ面部35に保護対象物が当接すると、このプリーツ面部35が外殻部20の内側に向かい容易に変形し、保護対象物への衝撃を抑制して保護できる。
そして、基布を折り返して縫合した部分である各プリーツ部55には、外殻部20の内側にガスが導入されて膨張展開する際に大きな力いわゆる応力が集中して加わるが、いわば山部の応力集中部である第1の折返し線部51の端部のみを第3の折返し線部53で反対方向に短く折り返して複数枚の基布を重ねた状態としたため、別体の補強布を重ねた構成あるいは基布の厚さを増した構成と同様に補強され、第1の折返し線部51を縫製線部50で縫合した部分を強度を向上して保護できる。また、第3の折返し線部53で折り返した補助プリーツ部56が変形することにより、いわば伸び代が大きくなり、縫合した部分への応力の集中を抑制できる。
そこで、例えば、高温環境下ではエアバッグ11の内圧が大きくなりやすく、また、容量の小さいエアバッグ11については、基布の伸び代が小さくいわば硬めのエアバッグ11となるため、折り返した部分を外殻部に縫い付けた縫製部分に大きな応力が集中して加わる傾向となるが、このような条件下においても、応力集中箇所を保護できる。
さらに、第3の折返し線部53で折り返した部分を、プリーツ部55とともに変形を容易にする補助プリーツ部56として機能させ、より深い変形を容易にして、いわば陥没度を大きくして、保護対象物への衝撃のさらなる抑制を図ることができる。特に、第3の折返し線部53は、各プリーツ部55の折りを戻す方向に折り返しているため、各プリーツ部55のより深い変形を容易にできる。
また、1枚のプリーツ基布45を折り返してプリーツ面部35を形成し、補助プリーツ部56も外側に位置する第1の折返し線部51をさらに外側に折り返す簡略な構成で実現され、最小限の基布使用量の増加のみで対応でき、別体の補強部材を用い、あるいは強度の大きい厚さ寸法の大きい基布を用いる構成に比べ、構成を簡略化して製造コストを低減できる。
さらに、一般部37とは別体の1枚のプリーツ基布45を折り返してプリーツ面部35を形成し、一般部37に形成した開口部34を覆うように縫合して構成したため、プリーツ基布45を複数回折返し開口部34を覆って一般部37に縫製線部50で縫合するとの簡略な構成及び作業で製造でき、製造コストを低減できる。
このようにして、自動車の助手席前方に位置するインストルメントパネル2に備えられるいわゆるトップマウントタイプの助手席乗員用のエアバッグ装置1のエアバッグ11について、外殻部20の下面部22に容易に変形するプリーツ面部35を備えたため、インストルメントパネル2に極めて近接した保護対象物に対して、プリーツ面部35を対向させて保護し、OOP性能を向上することができる。
また、プリーツ面部35は、両側部が縫合されており、外部から力が加わらない状態では、平板状の形状が保持され、外殻部20の下面部22と連続的な面形状を保持し、外殻部20の内側に突出しない。さらに、外殻部20の内側に位置する第2の折返し線部52は、正面側を向くように配置されている。そこで、外殻部20の内側に常時突出する袋状の部分を設ける構成に比べ、エアバッグ11の折り畳み作業時などの取り扱いが容易になり、安定した特性を実現しつつ製造コストを低減できる。さらに、このプリーツ面部35は、ダミーDがない通常の展開時には、外殻部20の内側に突出しないため、外殻部20の内側に導入されるガス流に影響を与えず、エアバッグ11の円滑な展開を容易にして本来の乗員拘束性能を維持できるとともに、このガス流により影響を受けることがなく、ガス流に耐えるコーティングなどの構成を簡略化して製造コストを低減できる。
なお、上記の実施の形態では、プリーツ面部35について、第3の折返し線部53で折り返した補助プリーツ部56は、外殻部20の外側に位置する第1の折返し線部51についてのみ形成したが、外殻部20の外側と内側とに形成し、あるいは外殻部20の内側のみに形成することもできる。
また、第3の折返し線部53の折りの方向については、第1の折返し線部51の部分を外殻部20の外側に向かって折り返したが、反対に内側に向かって折り返すこともできる。
さらに、上記の各実施の形態において、第3の折返し線部53は、図5に示すように、第1の折返し線部51の先端部をロール状とするなど複数回折返すこともできる。この構成では、プリーツ面部35の縫製部分の強度をさらに向上できるとともに、プリーツ面部35をより大きく変形させることが容易になる。
また、上記の各実施の形態において、プリーツ部55は3カ所としたが、この構成に限られず、1カ所、2カ所、あるいは4カ所以上とすることもできる。
また、上記の各実施の形態においては、各プリーツ部55における第1ないし第3の折返し線部51,52,53の向き、形状、大きさなどは互いに同じものとしたが、互いに異ならせることもできる。
また、エアバッグ11のパネル構成や、インフレータ15の構成は、上記の実施の形態に限られず、他の構成を採ることもできる。
また、上記の各実施の形態においては、インストルメントパネル2に設置される助手席乗員用のエアバッグ装置1のエアバッグ11の下面にプリーツ面部35を設けたが、この構成に限られず、任意の箇所の応力を緩和する構成として種々のエアバッグに適用できる。例えば、ステアリングホイールに備えられる運転席用や座席の背部に備えられる後席用のエアバッグ装置のエアバッグに適用することもできる。
また、上記の各実施の形態においては、プリーツ面部35について、一般部37とは別体のプリーツ基布45で構成したが、この構成に限られず、一般部37とプリーツ基布45とを一体の1枚の基布とし、この1枚の基布の一部をたわませて折り返した部分を縫合し、プリーツ面部35を構成することもできる。
また、上記の各実施の形態においては、第3の折返し線部53を第1の折返し線部51の長手方向の全長にわたって折り返して形成したが、この構成に限られない。例えば、縫製線部50で縫合される部分の近傍のみを折返し、第1の折返し線部51の長手方向の両端部に第3の折返し線部53すなわち補助プリーツ部56を設けることもできる。
本発明は、車両の助手席乗員用のインストルメントパネルに備えるエアバッグ装置に適用できる。
2 設置面部としてのインストルメントパネル
11 エアバッグ
20 外殻部
34 開口部
35 プリーツ面部
37 一般部
45 プリーツ基布
50 縫製線部
51 第1の折返し線部
52 第2の折返し線部
53 第3の折返し線部

Claims (3)

  1. ガスが導入されて膨張展開する袋状をなす外殻部を具備し、
    この外殻部は、第1の折返し線部及び第2の折返し線部で折り返されるとともに、前記第1の折返し線部に沿った第3の折返し線部で前記第1の折返し線部を含む部分が折り返され、これら第1の折返し線部、第2の折返し線部、及び第3の折返し線部と交差する縫製線部で互いに縫合されてひだ形状が保持されたプリーツ面部を備えた
    ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 外殻部は、
    開口部を設けた一般部と、
    前記一般部とは別体の基布で構成され、プリーツ面部が設けられ、前記開口部を覆った状態で縫製線部により前記一般部に縫合されたプリーツ基布と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  3. 車両の座席前方に位置する設置面部内に折り畳んで収納され、ガスが導入されて前記設置面部から上方に膨出しさらに後方に膨出して前記座席に着席した乗員に対向して展開するエアバッグであって、
    プリーツ面部は、外殻部の下面に設けられた
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。
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