JP2010113158A - 基体の反射率向上剤及びそれを用いた高反射性基体の製造方法 - Google Patents

基体の反射率向上剤及びそれを用いた高反射性基体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基体の反射率を向上させることのできる簡便な手段を提供すること
【解決手段】酸化チタン、並びに、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムを含む反射率向上剤を用いて基体の表面処理を行う
【選択図】図1

Description

本発明は、基体の光反射率を増大させる反射率向上剤、及び、当該反射率向上剤で表面処理を行うことを特徴とする高反射性基体の製造方法に関する。
光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する光電池の分野においては、例えば、アモルファスシリコン型、多結晶型等の太陽電池が知られており、現在は、不透明のものが主流であるが、アモルファスシリコン等の使用量が大幅に少ない透明又は半透明の薄膜タイプの太陽電池も存在している。また、アモルファスシリコンを使用しないタイプの太陽電池も存在しており、例えば、非シリコン系の半導体材料である銅-インジウム-ガリウム-セレン系材料を使ったCIGS型、或いは、色素増感型の太陽電池が知られている。しかし、これらはいずれも発電効率が低いため、各タイプとも高発電効率を目指した取り組みが進められている。
また、各種のディスプレイの中で、液晶ディスプレイは、液晶自体が発光体でないため、液晶パネル背面側に、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)や発光ダイオード(LED)を光源としたバックライトが備えられている。バックライトからの光を有効に視聴者側へ伝達するには、液晶パネル以外の方向に照射される光を高い効率で反射して液晶パネルに導く必要がある。
そこで、高い反射効率を備えた光学素子等の各種基体が求められている。これまでは、AgやAlを中心とする金属化合物の表面を利用する光不透過タイプの高反射体が主流であったが、光透過タイプで且つ高反射率を有する基体を得ることができれば、透明型又は半透明型の太陽電池のシースルー特性を維持しつつ、太陽電池を透過した光を再び太陽電池に戻して発電効率を改善したり、或いは、ディスプレイの視覚特性を維持しつつ、バックライト等の照明装置のエネルギー消費を低減することが可能になる。また、不透明型の太陽電池には、黒色のバックシートが使用されているが、その光吸収性を低減することも可能となる。しかしながら、従来の光透過タイプの高反射性基体は、反射膜の光吸収性が高く、透明性に難点があるといわれていた。
なお、特開2007−22844号公報には、酸化チタンと酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムを含む複合物からなる酸化物複合膜を基体表面に形成することが記載されているが、当該酸化物複合膜の反射率等の光学特性については開示されていない。
特開2007−22844号公報
本発明は、上記の従来技術に鑑みて為されたものであり、光電池、ディスプレイ等の様々な用途に使用される高反射性基体を好適に製造するために、任意の基体の反射率を向上させることのできる簡便な手段を提供することをその目的とする。
本発明の目的は、酸化チタン、並びに、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムを含む反射率向上剤によって達成される。
前記酸化チタンは、過酸化チタンであることが好ましい。また、前記酸化チタンは、アモルファス型及び/又はアナターゼ型であることが好ましい。
前記酸化チタンの少なくとも一部が金属ドープ酸化チタンであることが好ましい。
本発明の反射率向上剤には、前記酸化チタンと、前記酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムとが、モル比で1:0.01〜1:0.5の割合で含有されていることが好ましい。
本発明の反射率向上剤は、更に
(1)陽イオン;
(2)正電荷を有する導電体又は誘電体;並びに
(3)正電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体
からなる群から選択される1種又は2種以上の、正電荷物質を含有することができる。
また、本発明の反射率向上剤は、更に
(4)陰イオン;
(5)負電荷を有する導電体又は誘電体;
(6)負電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体;
からなる群から選択される1種又は2種以上の、負電荷物質を含有することができる。
そして、本発明の反射率向上剤は前記正電荷物質及び負電荷物質を共に含有することができる。
本発明の高反射性基体の製造方法は、前記反射率向上剤を基体の表面に塗布し、加熱及び/又は露光することにより実施される。
前記基体の少なくとも一部は光透過性であることが好ましい。また、前記表面は平滑であることが好ましい。
本発明の高反射性基体は、前記製造方法により得られうるものであり、高光透過性層又は低光反射性層を更に備えることができる。また、本発明の高反射性基体は、50nm〜300nmの平均厚さの高反射性膜を表面に備えることが好ましい。
前記高反射性基体は、光学素子又は光電池の構成部品として好適に使用することができる。
本発明によれば、基体の材質及び形状に係わらず、簡易な方法により、反射率が向上した基体を提供することができる。したがって、本発明により、高反射性の基体を、簡便、且つ、経済的に製造することができる。本発明により得られた基体は、例えば、高反射性が求められるディスプレイ用光学素子、或いは、光電池の構成物品として特に好適に使用することができる。
また、本発明の基体は、高反射性でありながら、高い光透過性を発揮することができる。すなわち、本発明の基体は高い反射性と共に高い透明性を備えることができる。特に、本発明の基体が、高光透過性層又は低光反射性層を有する場合は、これらの層と当該基体が有する高反射性との組み合わせにより、この効果が増大する。
本発明では、酸化チタン、並びに、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムを含む反射率向上剤を必須に含む組成物である反射率向上剤を基体の表面に塗布して加熱処理することによって、高反射性基体を製造する。すなわち、本発明は、前記反射率向上剤並びに当該反射率向上剤を使用する高反射性基体の製造方法に関する。したがって、本発明は、前記反射率向上剤を用いた基体の表面処理方法でもある。なお、反射率の「向上」とは、反射率を増大させて、反射性を高めることを意味する。また、「光」とは、紫外線、可視光線、赤外線等の電磁波を意味しており、ここで「可視光線」とは380nmから780nmの波長を有する電磁波を意味する。
本発明により表面処理される基体としては、各種の光透過性又は光不透過性基体を使用することができる。基体の少なくとも一部、好ましくは全部が光透過性であることが好ましい。基体の材質としては、特に限定されるものではなく、親水性又は疎水性の無機系基体及び有機系基体、或いは、それらの組み合わせを使用することができる。
無機系基体としては、例えば、各種の金属、セラミック等からなる光不透過性基体、並びに、ソーダライムガラス、石英ガラス、耐熱ガラス等の透明若しくは半透明ガラス、又は、インジウムスズ酸化物(ITO)等の金属酸化物からなる光透過性基体が挙げられる。また、有機系基体としては、例えば、プラスチックからなる基体が挙げられる。プラスチックをより具体的に例示すると、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ボリカーボネート、アクリル樹脂、PET等のポリエステル、ポリアミド、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、及び、ポリウレタン、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。耐熱性の点では無機系基体が好ましく、特に、少なくとも一部若しくは好ましくは全部が光透過性の基体が好ましい。なお、有機系基体の材質としては熱硬化性樹脂が好ましい。
基体の形状は特に限定されるものではなく、立方体、直方体、球形、紡錘形、シート形、フィルム形、繊維状等の任意の形状をとることができる。基体表面はコロナ放電処理又は紫外線照射処理等によって親水性化又は疎水性化されていてもよい。基体表面は平面及び/又は曲面を備えていてもよく、また、エンボス加工されていてもよいが、平滑面が好ましい。
本発明において使用される反射率向上剤は、少なくとも、酸化チタン、並びに、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムを含む液状の組成物である。本発明の目的を達成するためには、酸化チタン、並びに、ジルコニウム及び/又はハフニウムを含有する層が、最終的に、基体表面に形成されていればよい。前記層は、CVD、スパッタリング等の乾式法を用いて形成されてもよいが、以下においては、液状の高反射率膜形成剤を使用する経済的に優れた方法を説明する。
本発明で使用される酸化チタンとは、チタンの酸化物の意味であり、例えば、TiO、TiO、TiO、TiO/nHO等の各種の一酸化チタン、二酸化チタン、過酸化チタン等が挙げられるが、ペルオキソ基を有する過酸化チタンが好ましい。また、酸化チタンは微粒子状であることが好ましい。酸化チタンは、アモルファス型、アナターゼ型、ブルッカイト型、ルチル型のいずれの結晶形であってもよいが、アモルファス型及びアナターゼ型が好ましく、アナターゼ型が特に好ましい。アモルファス型とアナターゼ型との混合物であってもよい。アナターゼ型酸化チタンと酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムとの組み合わせにより処理された基体は酸化チタンの光半導体特性を妨げることはない。なお、酸化チタンとして、本発明では、市販の各種結晶型の酸化チタンのゾル液を使用してもよい。
また、酸化チタンの少なくとも一部は金属ドープ酸化チタンが好ましい。前記金属としては、金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウムからなる群から選択された金属元素の少なくとも1つが好ましい。なお、金属ドープ酸化チタンとしては、市販の各種結晶型の酸化チタンのゾル液と各種金属のゾル液を混合したものを使用してもよい。
金属ドープ酸化チタンとしては、特に、金属ドープ過酸化チタンが好ましい。金属ドープ過酸化チタンの製造方法としては、一般的な二酸化チタン粉末の製造方法である塩酸法又は硫酸法をベースとする製造方法を採用してもよいし、各種の液体分散チタニア溶液の製造方法を採用してもよい。そして、上記金属は、製造段階の如何を問わず過酸化チタンと複合化することができる。
本発明の反射率向上剤は、例えば、ジルコニウム化合物及び/又はハフニウム化合物の存在下に、四価チタンの化合物の溶液と塩基性溶液とを反応させて、チタンの水酸化物とジルコニウムの水酸化物及び/又はハフニウムの水酸化物との混合物を形成し、その後、該混合物を酸化剤でペルオキソ化することにより調製することができる。具体的には、以下の第1〜第3の製造方法、並びに、従来から知られているゾル−ゲル法が挙げられる。
[第1の製造方法]
まず、四塩化チタン等の四価チタンの化合物とアンモニア等の塩基とを反応させて、水酸化チタンを形成する。次に、この水酸化チタンを酸化剤でペルオキソ化し、超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。この反応は好ましくは水性媒体中で行なわれる。さらに、任意に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させることも可能である。上記の各工程のいずれかにおいて、酸化ジルコニウム及び酸化ハフニウムの少なくとも1つを混合する。若しくは、アモルファス型過酸化チタンの形成と同様の工程をジルコニウム化合物及び/又はハフニウム化合物について行い、各々の過酸化物を形成し、後に、所定量のアモルファス型過酸化チタンと混合してもよい。
ペルオキソ化用酸化剤は特に限定されるものではなく、チタンのペルオキソ化物、すなわち過酸化チタンが形成できるものであれば各種のものが使用できるが、過酸化水素が好ましい。酸化剤として過酸化水素水を使用する場合は、過酸化水素の濃度は特に制限されることはないが、30〜40%のものが好適である。ペルオキソ化前には水酸化チタンを冷却することが好ましい。その際の冷却温度は1〜5℃が好ましい。
図1に上記第1の製造方法の一例を示す。図示される製造方法では、四塩化チタン水溶液とアンモニア水等の塩基性溶液とを、酸化ジルコニウム及び酸化ハフニウムの少なくとも1つが共存する状態で混合し、当該金属の水酸化物及びチタンの水酸化物の混合物を生成させる。必要に応じて金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウム及びそれらの化合物の少なくとも1つの存在下で混合してもよい。その際の反応混合液の濃度及び温度については、特に限定されるわけではないが、希薄且つ常温とすることが好ましい。この反応は中和反応であり、反応混合液のpHは最終的に7前後に調整されることが好ましい。
このようにして得られた金属及びチタンの水酸化物は純水で洗浄した後、5℃前後に冷却され、次に、過酸化水素水でペルオキソ化される。これにより、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムを含み、必要に応じて金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウムの少なくとも1つの金属を含む、アモルファス型のペルオキソ基を有する過酸化チタン微細粒子を含有する水性分散液を製造することができる。
[第2の製造方法]
四塩化チタン等の四価チタンの化合物を酸化剤でペルオキソ化し、これとアンモニア等の塩基とを反応させて超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。この反応は好ましくは水性媒体中で行なわれる。さらに、任意に加熱処埋することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させることも可能である。上記の各工程のいずれかにおいて酸化ジルコニウム及び酸化ハフニウムの少なくとも1つを混合する。必要に応じて、金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウム及びそれらの化合物の少なくとも1つを混合してもよい。
[第3の製造方法]
四塩化チタン等の四価チタンの化合物を、酸化剤及び塩基と同時に反応させて、水酸化チタン形成とそのペルオキソ化とを同時に行い、超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。この反応は好ましくは水性媒体中で行なわれる。さらに、任意に加熱処埋することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させることも可能である。上記の各工程のいずれかにおいて酸化ジルコニウム及び酸化ハフニウムの少なくとも1つを混合する。必要に応じて、金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウム及びそれらの化合物の少なくとも1つを混合してもよい。
なお、第1乃至第3の製造方法において、アモルファス型過酸化チタンと、これを加熱して得られるアナターゼ型過酸化チタンとの混合物を酸化チタンとして使用できることは言うまでもない。
[ゾル−ゲル法による製造方法]
チタンアルコキシドに、水、アルコール等の溶媒、酸又は塩基触媒を混合撹拌し、チタンアルコキシドを加水分解させ、超微粒子の過酸化チタンのゾル溶液を生成する。この加水分解の前後のいずれかにおいて、酸化ジルコニウム及び酸化ハフニウムの少なくとも1つを混合する。必要に応じて、金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウム及びそれらの化合物の少なくとも1つを混合してもよい。なお、このようにして得られる過酸化チタンは、ペルオキソ基を有するアモルファス型である。
上記チタンアルコキシドとしては、一般式:Ti(OR´)(ただし、R´はアルキル基)で表示される化合物、又は上記一般式中の1つ或いは2つのアルコキシド基(OR´)がカルボキシル基或いはβ−ジカルボニル基で置換された化合物、或いは、それらの混合物が好ましい。
上記チタンアルコキシドの具体例としては、Ti(O−isoC、Ti(O−nC、Ti(O−CHCH(C)C、Ti(O−C1735、Ti(O−isoC[CO(CH)CHCOCH、Ti(O−nC[OCN(COH)、Ti(OH)[OCH(CH)COOH]、Ti(OCHCH(C)CH(OH)C、Ti(O−nC(OCOC1735)等が挙げられる。
また、前記第1〜第3の製造方法と上記ゾル−ゲル法によるチタン塩溶液と他の金属化合物から別々に水酸化物を作成し、それらを混合したうえで酸化剤を加えてもよいし、各々別々に中和反応させ、ジルコニウムの過酸化物やハフニウムの過酸化物を形成し、それらの過酸化物を所要の濃度となるように、その後に混合してもよい。
以下、本発明で使用する原料を更に説明する。
(四価チタンの化合物)
酸化チタンの製造に使用する四価チタンの化合物としては、塩基と反応させた際に、オルトチタン酸(HTiO)とも呼称される水酸化チタンを形成できるものであれば各種のチタン化合物が使用でき、例えば四塩化チタン、硫酸チタン、硝酸チタン、燐酸チタン等のチタンの水溶性無機酸塩がある。それ以外にも蓚酸チタン等のチタンの水溶性有機酸塩も使用できる。なお、これらの各種チタン化合物の中では、水溶性に特に優れ、かつ酸化チタンの分散液中にチタン以外の成分が残留しない点で、四塩化チタンが好ましい。
また、四価チタンの化合物の溶液を使用する場合は、当該溶液の濃度は、水酸化チタンのゲルが形成できる範囲であれば特に制限されるものではないが、比較的希薄な溶液が好ましい。具体的には、四価チタンの化合物の溶液濃度は、5〜0.01重量%が好ましく、0.9〜0.3重量%がより好ましい。
(塩基)
上記四価チタンの化合物と反応させる塩基は、四価チタンの化合物と反応して水酸化チタンを形成できるものであれば、各種のものが使用可能であり、それにはアンモニア、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、苛性カリ等が例示できるが、アンモニアが好ましい。
また、上記の塩基の溶液を使用する場合は、当該溶液の濃度は、水酸化チタンのゲルが形成できる範囲であれば特に制限されるものではないが、比較的希薄な溶液が好ましい。具体的には、塩基溶液の濃度は、10〜0.01重量%が好ましく、2.0〜0.5重量%がより好ましい。特に、塩基溶液としてアンモニア水を使用した場合のアンモニアの濃度は、10〜0.01重量%が好ましく、4.0〜1.0重量%がより好ましい。
(酸化剤)
上記で形成された水酸化チタンを酸化する酸化剤としては、酸化後、ペルオキソ化物が形成できるものであれば各種の酸化剤が制限なく使用できるが、製造された被膜形成液中に、金属イオンあるいは酸イオンなどの残留物の生じない過酸化水素が望ましい。
(金属化合物)
ジルコニウム、ハフニウム、並びに、金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウムの化合物としては、それぞれ以下のものが例示できる。
Zr化合物:Zr(OH)、ZrCl、ZrO、ZrSiO4、ZrClO・8H
Hf化合物:Hf(OH)、HfCl、HfO
Au化合物:AuCl、AuCl、AuOH、Au(OH)、AuO、AuO
Ag化合物:AgNO、AgF、AgClO、AgOH、Ag(NH)OH、AgSO
Pt化合物:PtCl、PtO、Pt(NH)Cl、PtO、PtCl、〔Pt(OH)2−
Cu化合物:Cu(OH)、Cu(NO、CuSO、CuCl、Cu(CHCOO)
Ni化合物:Ni(OH)、NiCl
Co化合物:Co(OH)NO、Co(OH)、CoSO、CoCl
Sn化合物:SnO、SnO、SnCl2、SnCl
Al化合物:Al、Al(OH)、AlCl
第1乃至第3の製造方法で得られる水性分散液中の過酸化チタン濃度(共存するジルコニウム、ハフニウム、金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウムを含む合計量)は、0.05〜15重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。また、ジルコニウム、ハフニウム、金、銀、白金、銅、ニッケル、コバルト、スズ、アルミニウムの配合量については、チタンと金属成分とのモル比で、本発明からは1:1が望ましいが、水性分散液の安定性から1:0.01〜1:0.5が好ましく、1:0.02〜1:0.1がより好ましい。これらの方法で製造された酸化チタン等の金属化合物は無定型であるか、又は、2〜20nmの粒径を有する粒子として存在する。
市販の過酸化チタンとしては、例えば、アモルファス型過酸化チタン水分散液SP185、シリカドープアモルファス型過酸化チタン水分散液SPS185、銀ドープチタニア水分散液SP−10(サスティナブル・テクノロジー(株))を挙げることができる。市販の酸化ジルコニウムを含む過酸化チタンとしては、例えば、銅及びジルコニウムドープチタニア水分散液Z18−1000SuperAを挙げることができる。
本発明で使用される反射率向上剤は、上記のようにして得られたアモルファス型過酸化チタン及び/又はアナターゼ型過酸化チタンを含むことが好ましい。アナターゼ型過酸化チタンとしては、アモルファス型過酸化チタンが加熱(典型的には後述する基体表面塗布後)により転移したものであってもよいが、アモルファス型過酸化チタンが加熱により転移したものではないアナターゼ型過酸化チタンが好ましい。すなわち、反射率向上剤に含まれるアナターゼ型過酸化チタンはアモルファス型過酸化チタンの一部が加熱により転移してin−situで形成されたものであってもよいが、その少なくとも一部(好ましくは全部)は外部より別途添加されたものであることが好ましい。
前記反射率向上剤中の酸化チタンの濃度は、基体の表面処理の程度に応じて適宜変更することができるが、典型的には0.01〜10重量%であり、好ましくは0.1〜5重量%であり、より好ましくは0.2〜2.0重量%である。
本発明の反射率向上剤は、水、アルコール又はこれらの混合物である水性媒体、或いは、有機溶媒等の非水性媒体を含むことができる。溶解性、作業性、環境保全の点では、本発明の反射率向上剤は水性媒体を含むことが好ましい。これらの媒体の濃度は典型的には50〜99.9重量%であり、好ましくは60〜99.8重量%であり、より好ましくは70〜99.6重量%である。
本発明の反射率向上剤は、基体の表面に塗布されて加熱される。これにより、基体表面の反射率が増大し、光透過性が低減する。反射率向上剤の塗布手段及び塗布方法は特に限定されるものではなく任意の手段及び方法を使用することができ、例えば、ディップ工法、スプレー工法、スリットコータ工法、ロールコーター工法、スピンコーター工法、スポンジシート工法等の任意の塗布方法を使用することができる。
前記加熱は、特に限定されるものではないが、常温〜800℃がより好ましく、100〜650℃が更により好ましく、200〜550℃が更により好ましい。200℃未満の場合は、紫外線等の400nm以下の波長を有する電磁波を基体の種類に合わせて選択して、基体を露光することが好ましい。照射時間は長波長>短波長の関係がある。加熱時間も特に限定されるものではないが、1分から3時間が好ましく、1分から1時間がより好ましく、1分から30分が更により好ましい。
加熱により、反射率向上剤中に過酸化チタンが存在する場合は、過酸化チタンは酸化チタン(二酸化チタン)に変化する。このとき、更に、アモルファス型酸化チタンはアナターゼ型酸化チタンに転移する(一般に、アモルファス型酸化チタンは、100℃で2時間以上加熱することによりアナターゼ型に転移する)。したがって、本発明の反射率向上剤中にアモルファス型過酸化チタンが含まれる場合は、アモルファス型過酸化チタン→アモルファス型酸化チタン→アナターゼ型酸化チタンのプロセスにより得られたアナターゼ型酸化チタンが基体表面上に存在する。更に、前記反射率向上剤中アナターゼ型過酸化チタンが既に含まれている場合は、加熱により、そのままアナターゼ型酸化チタンに変化する。
加熱処理された基体の表面には、酸化チタン微粒子と酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムの微粒子が共存する、高反射性膜が形成される。この高反射性膜により、基体表面の反射率が増大し、結果的に、基体の光透過率が低下する。前記高反射性膜の平均膜厚は基体の反射率が向上する限り特に限定されるものではないが、0.05から1μm(50〜1000nm)が好ましく、100〜800nmがより好ましく、120〜600nmが更により好ましく、150〜400nmが特に好ましい。
本発明では、基体の表面自体に研磨等の物理的加工を行うことが不要である。また、反射率向上剤は塗布により基体表面に適用されるので、広範囲に亘って基体表面を処理することができる。更に、レンズのように複雑な形状を有する基体であっても容易に表面処理を行うことができる。 したがって、本発明では、基体の材質及び形状に係わらず適用可能な簡易な方法により基体の反射率を向上させることが可能である。これにより、例えば、光透過性基体であっては、基体の透明性を維持しつつ、その反射率を増大させることができる。特に、本発明により得られる高反射性膜と、高光透過性層又は低光反射性層とを組み合わせて使用する場合は、高光透過性層又は低光反射性層による透過光増大と高反射性膜による光吸収が実質的に相殺されるため、全体として、透過率が低下することがない。したがって、本発明の基体は、高反射性のみならず、高反射性と高透明性が求められる用途に好適に使用することができる。
本発明の反射率向上剤には、上記の成分の他に、各種の正電荷物質、負電荷物質、又は、これらの混合物を配合することができる。これにより、基体表面の汚染が回避又は低減されるので、長期亘って、高反射性を維持することができる。
正電荷物質としては、例えば、陽イオン;正電荷を有する導電体又は誘電体;正電荷を有する導電体と誘電体又は半導体との複合体;或いは、これらの混合物が挙げられる。
前記陽イオンとしては、特に限定されるものではないが、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属のイオン;カルシウム等のアルカリ土類金属のイオン;アルミニウム、錫、セシウム、インジウム、セリウム、セレン、クロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銅、マンガン、タングステン、ジルコニウム、亜鉛等の金属元素のイオンが好ましく、特に銅イオンが好ましい。更に、メチルバイオレット、ビスマルクブラウン、メチレンブルー、マラカイトグリーン等のカチオン性染料、第4級窒素原子含有基により変性されたシリコーン等のカチオン基を備えた有機分子も使用可能である。イオンの価数も特に限定されるものではなく、例えば、1〜4価の陽イオンが使用可能である。
前記金属イオンの供給源として、金属塩を使用することも可能である。具体的には、塩化アルミニウム、塩化第1及び第2錫、塩化クロム、塩化ニッケル、塩化第1及び第2アンチモン、塩化第1及び第2鉄、塩化セシウム、三塩化インジウム、塩化第1セリウム、四塩化セレン、塩化第2銅、塩化マンガン、四塩化タングステン、オキシ二塩化タングステン、タングステン酸カリウム、オキシ塩化ジルコニウム、塩化亜鉛、炭酸バリウム等の各種の金属塩が挙げられる。更に、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化クロム、水酸化インジウム等の金属水酸化物、ケイタングステン酸等の水酸化物、又は、油脂酸化物等の酸化物も使用可能である。
正電荷を有する導電体又は誘電体としては、上記の陽イオン以外の、正電荷が発生した導電体又は誘電体を挙げることができ、例えば、使用される導電体は耐久性の点から金属が望ましく、アルミニウム、錫、セシウム、インジウム、セリウム、セレン、クロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銀、銅、マンガン、白金、タングステン、ジルコニウム、亜鉛等の金属や酸化金属が挙げられる。また、これらの金属の複合体又は合金も使用することができる。導電体の形状は特に限定されるものではなく、粒子状、薄片状、繊維状等の任意の形状をとることができる。
導電体としては、一部の金属の金属塩も使用可能である。具体的には、塩化アルミニウム、塩化第1及び第2錫、塩化クロム、塩化ニッケル、塩化第1及び第2アンチモン、塩化第1及び第2鉄、硝酸銀、塩化セシウム、三塩化インジウム、塩化第1セリウム、四塩化セレン、塩化第2銅、塩化マンガン、塩化第2白金、四塩化タングステン、オキシ二塩化タングステン、タングステン酸カリウム、塩化第2金、オキシ塩化ジルコニウム、塩化亜鉛等の各種の金属塩が例示できる。また、水酸化インジウム、ケイタングステン酸等の水酸化物又は酸化物等も使用可能である。
正電荷を有する誘電体としては、例えば、摩擦により正に帯電した羊毛、ナイロン等の誘電体が挙げられる。
次に、前記複合体によって正電荷を付与する原理を図2に示す。図2は図示を省略する基体の表面上又は表面層中に、導電体−誘電体又は半導体−導電体の組み合わせを配列した概念図である。導電体は、内部に自由に移動できる自由電子が高い濃度で存在することによって、表面に正電荷状態を有することができる。なお、導電体として陽イオンを含む導電性物質を使用することも可能である。
一方、導電体に隣接する誘電体又は半導体は、導電体の表面電荷状態の影響により誘電分極される。この結果、導電体に隣接する側には負電荷が、また、非隣接側には正電荷が誘電体又は半導体に発生する。これらの作用により導電体−誘電体又は半導体−導電体の組み合わせの表面は正電荷を帯びることとなり、基体表面に正電荷が付与される。前記複合体のサイズ(複合体を通過する最長軸の長さをいう)は1nmから100μm、好ましくは1nmから10μm、より好ましくは1nmから1μm、より好ましくは1nmから100nmの範囲とすることができる。
本発明において使用される複合体を構成する導電体は耐久性の点から金属が望ましく、アルミニウム、錫、セシウム、インジウム、セリウム、セレン、クロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銀、銅、マンガン、白金、タングステン、ジルコニウム、亜鉛等の金属が挙げられる。また、これらの金属の酸化物や複合体又は合金も使用することができる。導電体の形状は特に限定されるものではなく、粒子状、薄片状、繊維状等の任意の形状をとることができる。
導電体としては、一部の金属の金属塩も使用可能である。具体的には、塩化アルミニウム、塩化第1及び第2錫、塩化クロム、塩化ニッケル、塩化第1及び第2アンチモン、塩化第1及び第2鉄、硝酸銀、塩化セシウム、三塩化インジウム、塩化第1セリウム、四塩化セレン、塩化第2銅、塩化マンガン、塩化第2白金、四塩化タングステン、オキシ二塩化タングステン、タングステン酸カリウム、塩化第2金、オキシ塩化ジルコニウム、塩化亜鉛、リン酸鉄リチウム等の各種の金属塩が例示できる。また、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化クロム等の上記導電体金属の水酸化物、並びに、酸化亜鉛等の上記導電体金属の酸化物も使用可能である。
導電体としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリチオフェンビニロン、ポリイソチアナフテン、ポリアセチレン、ポリアルキルピロール、ポリアルキルチオフェン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンビニロン、ポリメトキシフェニレン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリアントラセン、ポリナフタレン、ポリピレン、ポリアズレン等の導電性高分子も使用可能である。
半導体としては、例えば、C、Si、Ge、Sn、GaAs、Inp、GeN、ZnSe、PbSnTe等があり、半導体酸化金属や光半導体金属、光半導体酸化金属も使用可能である。好ましくは、酸化チタン(TiO)の他に、ZnO、SrTiOP、CdS、CdO、CaP、InP、In、CaAs、BaTiO、KNbO、Fe、Ta、WO、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS、InSb、RuO、CeO等が使用されるが、Na等で光触媒能を不活性化したものが望ましい。
誘電体としては、強誘電体であるチタン酸バリウム(PZT)いわゆるSBT、BLTや次に挙げる PZT、PLZT―(Pb、La)(Zr、Ti)O、SBT、SBTN―SrBi(Ta、Nb)、BST―(Ba、Sr)TiO、LSCO―(La、Sr)CoO、BLT、BIT―(Bi、La)Ti12、BSO―BiSiO等の複合金属が使用可能である。また、有機ケイ素化合物であるシラン化合物、シリコーン化合物、いわゆる有機変性シリカ化合物、また、有機ポリマー絶縁膜アリレンエーテル系ポリマー、ベンゾシクロブテン、フッ素系ポリマーパリレンN、またはF、フッ素化アモルファス炭素等の各種低誘電材料も使用可能である。
次に、正電荷を帯びる基体表面から汚染物質が除去される機構を図3に示す。
まず、基体表面に正電荷が付与される(図3(1))。
基体表面に汚染物質が堆積し、太陽光等の電磁波の作用により光酸化される。光酸化反応とは、太陽光をはじめとした電磁波の作用により、有機物又は無機物表面の水分(HO)、酸素(O)からヒドロキシルラジカル(・OH)や一重項酸素()が生成される際に当該有機物又は無機物から電子(e)が引き抜かれて酸化される現象をいう。この酸化により、有機物では分子構造が変化し、劣化と称される変色又は脆化現象がみられ、無機物、特に金属では錆が発生する。これら「酸化」された有機物又は無機物の表面は、電子(e)の引き抜きにより、正に帯電する。こうして汚染物質にも正電荷が付与される(図3(2))。
基体表面と汚染物質との間に正電荷同士の静電反発が発生し、反発離脱力が汚染物質に発生する。これにより、基体表面への汚染物質の固着力が低減される(図3(3))。
風雨等の物理的な作用により、汚染物質は基体から容易に除去される(図3(4))。これにより、基体はセルフクリーニングされる。
負電荷物質としては、例えば、陰イオン;負電荷を有する導電体又は誘電体;負電荷を有する導電体と誘電体又は半導体との複合体;或いは、これらの混合物が挙げられる。
前記陰イオンとしては、特に限定されるものではないが、フッ化物イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン;水酸化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン等の無機系イオン;酢酸イオン等の有機系イオンが挙げられる。イオンの価数も特に限定されるものではなく、例えば、1〜4価の陰イオンが使用可能である。
負電荷を有する導電体又は誘電体としては、上記の陰イオン以外の、負電荷が発生した導電体又は誘電体を挙げることができ、例えば、金、銀、白金、スズ等の金属;石墨、硫黄、セレン、テルル等の元素;硫化ヒ素、硫化アンチモン、硫化水銀等の硫化物;粘土、ガラス粉、石英粉、石綿、澱粉、木綿、絹、羊毛等;コンジョウ、インジゴ、アニリンブルー、エオシン、ナフトールイエロー等の染料のコロイドが挙げられる。これらの中でも金、銀、白金、スズ等の金属のコロイドが好ましく、特に銀コロイドがより好ましい。この他に、既述した各種の導電体からなる電池の負電極、並びに、負に帯電したテフロン(登録商標)、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエステル等の誘電体が挙げられる。
半導体としては既述したものを使用することができる。
負電荷を帯びた基体表面は、図3に示した正電荷を帯びた基体の場合と同様に、負の電荷を帯びた汚染物質を静電的に反発するので、当該汚染物質の基体表面への付着を回避することができる。
一方、汚染物質の中には、正電荷を当初有していたが他物体との相互作用(摩擦等)により負電荷を帯びるに至ったもの等が存在する。このような正及び負の両方の電荷を帯びた汚染物質は単一の電荷のみを帯びた基体表面に容易に吸着される。そこで、その場合には正及び負の両方の電荷を基体に付与することにより、これら汚染物質が基体表面に付着することを防止することができる。
例えば、花粉等の正電荷及び負電荷の両方を有する汚染物質には、本発明の反射率向上剤に正電荷物質と負電荷物質の両者を配合することにより、これらの基体への付着を回避又は低減することができる。例えば、正電荷と負電荷を有する基体の表面では、黄砂やカリオン粘土微粉末、藻菌類や花粉、水道水中の塩化物イオン等のように負電荷や両性電荷を有する汚染誘引物質も、静電的に反発して、基体表面への付着が妨げられる。したがって、そのような不純物の付着による基体表面特性の変化を防止して、基体表面を清浄に維持することが可能となる。なお、正電荷量又は負電荷量の一方が過剰に大きいと、負電荷を有する不純物又は光酸化により正電荷を帯びた汚染物質を吸着する傾向が強まり、結果的に基体表面が汚染されるおそれがあるので、基体表面では見かけ上、正電荷量及び負電荷量が均衡している状態が好ましく、具体的には、基体表面の帯電圧が−50Vから50Vの範囲内であることが好適である。
また、正電荷又は負電荷の帯電量が比較的少ない絶縁物(例えばシリコーンオイル)からなる汚染物質は、当該物質の種類によっては、基体表面に強い正電荷又は負電荷のみが存在すると、汚染物質の表面電荷が反転してしまい、結果的に当該基体表面に当該汚染物質が吸着する恐れがあるので、正電荷物質及び負電荷物質の両者を共存させることによって、そのような吸着を回避又は低減することで反射率の低下を防ぐことができる。
前記反射率向上剤は、各種金属(Ag、Pt)を含んでいてもよい。また、金属塩等の各種物質を、機能を失活させない程度の範囲で含むことできる。前記金属塩としては、例えば、アルミニウム、錫、クロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銀、セシウム、インジウム、セリウム、セレン、銅、マンガン、カルシウム、白金、タングステン、ジルコニウム、亜鉛等の金属塩があり、それ以外にも一部の金属或いは非金属等については水酸化物又は酸化物も使用可能である。具体的には、塩化アルミニウム、塩化第一及び第二錫、塩化クロム、塩化ニッケル、塩化第一及び第二アンチモン、塩化第一及び第二鉄、硝酸銀、塩化セシウム、三塩化インジウム、塩化第一セリウム、四塩化セレン、塩化第二銅、塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化第二白金、四塩化タングステン、オキシ二塩化タングステン、タングステン酸カリウム、塩化第二金、オキシ塩化ジルコニウム、塩化亜鉛等の各種金属塩が例示できる。また、金属塩以外の化合物としては、水酸化インジウム、ケイタングステン酸、シリカゾル、水酸化カルシウム等が例示できる。
ところで、これらの正電荷物質、負電荷物質又はこれらの組み合わせは、基体表面を親水性とするので、基体表面における水滴の形成が防止又は低減される。
本発明では、前記高反射性膜と基体表面との間に中間層が存在してもよい。前記中間層は、例えば、基体に親水性若しくは疎水性又は撥水性若しくは撥油性を付与することのできる各種の有機又は無機物質からなることができる。
本発明により得られた基体は任意の分野に使用することができ、特に、光の反射率向上、或いは、光の反射率向上と共に光の透過性が求められる機器の部品として有効である。例えば、太陽電池等の光電池の背面パネル、及び、バックシート:液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、ブラウン管テレビ等の各種ディスプレイの背面パネル;レンズ等の光学素子;窓ガラス等の建築部材;並びに、各種の受光体、発光体、プロジェクター、偏光ガラス、光学ガラス等に使用することができる。特に、屋外で使用される太陽電池等の半透明型又は透明型の光電池の背面パネル及び不透明型の黒色バックシート等に使用する場合は、高反射性により発電効率の向上に寄与すると共に、半透明型又は透明型の(シースルー型)の場合には高透明性により太陽電池の商品特性を生かすことができる。
更に、正電荷物質、負電荷物質又はこれらの混合物を含む反射向上剤を使用して基体を表面処理した場合は、基体表面の親水化による水滴の形成防止効果と相まって、基体表面における静電反発によって長期間に亘って汚染物質の付着が回避又は低減されるので、基体の高反射性を経時的に維持することができる。
本発明の反射率向上剤は、高透過性又は低反射性の表面と組み合わせて使用することで、より一層、高反射特性を発揮することができる。例えば、高透過性層又は低反射性層と組み合わせて本発明により得られる高反射性膜を基体に付与することで、光反射性を更に向上させながら透明性を維持することができる。
高透過性又は低反射性の表面を形成する方法は特に限定されるものではないが、反射率低減剤として、熱分解性有機化合物、並びに、酸化チタン及び/又は有機ケイ素化合物及び/又は無機ケイ素化合物を必須に含む組成物である反射率低減剤を使用することができる。市販の反射率低減剤としては、チタニア・ハイコートZT:ZT16−50A(サスティナブル・テクノロジー社製)がある。
熱分解性有機化合物は、加熱により分解する有機化合物であれば特に限定されないが、加熱により分解してガスを放出するものが好ましい。加熱温度としては、400℃以上が好ましく、450℃以上がより好ましく、500℃以上が更により好ましい。熱分解性有機化合物としては、例えば、糖又は糖アルコール、水溶性有機高分子、及び、これらの混合物が挙げられるが、糖又は糖アルコールが好ましく、糖が更に好ましい。
ここで、「糖」とは、多数のヒドロキシ基とカルボニル基を有する炭水化物であり、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類等が挙げられる。単糖類としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、リボース、エリトロース等が挙げられる。二糖類としては、マルトース、ラクトース、スクロース(ショ糖)等が挙げられる。オリゴ糖類としては、フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等が挙げられる。多糖類としては、デンプン、セルロース、ペクチン等が挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、混合物であってもよい。使用性の観点からは、糖としては高水溶性のものが好ましい。したがって、本発明においては、単糖類及び二糖類からなる群から選択される1つ又は2種以上の混合物が好適に使用される。
「糖アルコール」とは、糖のカルボニル基が還元されたものである。糖アルコールとしては、具体的には、エリスリトール、トレイトール、アラビニトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、マルチトイノシトール等が挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、また、二種類以上の混合物として使用されてもよい。
「水溶性有機高分子」としては、水溶性である限り任意の熱分解性有機高分子を使用することができるが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体等のポリエーテル;ポリビニルアルコール;ポリアクリル酸(アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の塩を含む)、ポリメタクリル酸(アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の塩を含む)、ポリアクリル酸−ポリメタクリル酸(アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の塩を含む)共重合体;ポリアクリルアミド;ポリビニルピロリドン等を挙げることができる。
前記水溶性有機高分子は、糖又は糖アルコールの溶解助剤として機能することができるので、糖又は糖アルコールと共に配合することが好ましい。これにより糖又は糖アルコールを反射率低減剤に良好に溶解させることができる。
前記組成物中の熱分解性有機化合物の濃度は、基体の表面処理の程度に応じて適宜変更することができるが、典型的には0.01〜15重量%であり、好ましくは0.05〜10重量%であり、より好ましくは1.0〜5.0重量%である。
前記有機ケイ素化合物としては、例えば、各種の有機シラン化合物、並びに、シリコーンオイル、シリコーンゴム及びシリコーンレジン等のシリコーンが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、混合物であってもよい。シリコーンとしては、分子中にアルキルシリケート構造若しくはポリエーテル構造を有するもの、又は、アルキルシリケート構造及びポリエーテル構造の両方を有するものが好ましい。ここで、アルキルシリケート構造とは、シロキサン骨格のケイ素原子にアルキル基が結合した構造をさす。一方、ポリエーテル構造とは、エーテル結合を有する構造をさし、これらに限定されるものではないが、具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド―ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリエチレンポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリテトラメチレングリコール―ポリプロピレンオキサイド共重合体等の分子構造が挙げられる。そのなかでも、ポリエチレンオキサイド―ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体は、そのブロック度及び分子量により、基体表面における濡れ性を制御できる観点から好適である。
有機ケイ素化合物としては、分子中にアルキルシリケート構造及びポリエーテル構造の双方を有するシリコーンが特に好ましい。具体的には、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等のポリエーテル変性シリコーンが好適である。これは公知の方法で製造することができ、例えば、特開平4―242499号公報の合成例1,2,3,4や、特開平9−165318号公報の参考例記載の方法等により製造することができる。特に、両末端メタリルポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体とジヒドロポリジメチルシロキサンとを反応させて得られるポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体変性ポリジメチルシロキサンが好適である。具体的には、TSF4445、TSF4446(GE東芝シリコーン(株))、KPシリーズ(信越化学工業(株))、並びに、SH200、SH3746M、DC3PA、ST869A(東レ・ダウコーニング(株))等を用いることができる。
前記組成物中の有機ケイ素化合物の濃度は、基体の表面処理の程度に応じて適宜変更することができるが、典型的には0.01〜5.0重量%であり、好ましくは0.05〜2.0重量%であり、より好ましくは0.1〜1.0重量%である。
前記無機ケイ素化合物としては、シリカ(二酸化ケイ素)、窒化ケイ素、炭化ケイ素、シラン等が挙げられるが、シリカが好ましい。シリカとしては、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、沈降シリカ等を使用することができるがコロイダルシリカが好ましい。市販のコロイダルシリカとしては、例えば、PL−1,PL−3(扶桑化学工業(株))、ポリシリケートとして、WM−12(多摩化学工業(株)製)、シリカゾル51(コルコート(株)製)等を用いることができる。
前記組成物中の無機ケイ素化合物の濃度は、基体の表面処理の程度に応じて適宜変更することができるが、典型的には0.01〜98重量%であり、好ましくは0.1〜90重量%であり、より好ましくは10〜80重量%である。
前記反射率低減剤は、水、アルコール又はこれらの混合物である水性媒体、或いは、有機溶媒等の非水性媒体を含むことが好ましい。熱分解性有機化合物の溶解性の点では、反射率低減剤は水性媒体を含むことが好ましい。これらの媒体の濃度は典型的には50〜99.9重量%であり、好ましくは60〜99重量%であり、より好ましくは70〜97重量%である。
前記反射率低減剤は、基体の表面に塗布されて加熱される。これにより、基体表面の反射率が低減し、光透過性が向上する。反射率低減剤の塗布手段及び塗布方法は特に限定されるものではなく任意の手段及び方法を使用することができ、例えば、ディップ工法、スプレー工法、ロールコーター工法、スピンコーター工法、スポンジシート工法等の任意の塗布方法を使用することができる。
前記加熱は、反射率低減剤中の熱分解性有機化合物が分解する温度以上であれば特に限定されるものではないが、熱分解性有機化合物が糖又は糖アルコール、或いは、水溶性有機高分子の場合は、水蒸気、炭酸ガス等の分解ガスが発生する温度以上が好ましく、400℃以上がより好ましく、450℃以上が更により好ましく、500℃以上が更により好ましい。加熱温度の上限については特に限定されるものではないが、基体の各種特性への影響の点からは、1000℃以下とすることが好ましく、850℃以下がより好ましく、800℃以下が更により好ましい。加熱時間も熱分解性有機化合物の炭化を十分に行える限り特に限定されるものではないが、1分から3時間が好ましく、1分から1時間がより好ましく、1分から30分が更により好ましい。
加熱処理された基体の表面には、反射率低減剤中の熱分解性有機化合物由来の分解物(水蒸気、炭酸ガス等)の噴出により、多数の微細な凹凸を表面に有する多孔質層が形成される。この微細な凹凸により、基体表面の反射率が低減され、結果的に、基体の光透過率が向上する。したがって、前記多孔質層は低反射性膜であるともいえる。前記多孔質層の平均層厚は基体の透過率が向上する限り特に限定されるものではないが、0.05から0.3μm(50〜300nm)が好ましく、80〜250nmがより好ましく、100〜250nmが更により好ましく、120〜200nmが特に好ましい。
前記多孔質層の表面は、最大高さ(Rmax)50nm以下の表面粗さを有することが好ましく、最大高さは、より好ましくは30nm以下である。但し、多孔質層は、基板面から形成されており、孔の深さは層厚さ分、又は、表層厚さのものもある。このような多数の微細な凹凸の存在により、基体の表面における反射率が低減し、その結果、当該基体の光透過率が向上する。多孔質層に含まれる酸化チタンの粒径は、1nm〜100nmが好ましく、1nm〜50nmがより好ましく、1nm〜20nmが更により好ましい。
ここでは、基体自体の表面にエッチング処理等によって微細な凹凸を形成するのではなく、その表面に薄い多孔質層を形成することによって基体表面に微細な凹凸を形成するので、基体自体への微細加工が不要であり、凹凸形成が容易である。また、多孔質層の前駆体である反射率低減剤は塗布により基体表面に適用されるので、広範囲に亘って基体表面を処理することができ、更に、レンズのように曲面を有する基体であっても容易に凹凸を形成することができる。
各種の高透過性層又は低反射性層の表面と組み合わせて本発明の反射率向上剤を使用することにより、基体の材質及び形状に係わらず適用可能な簡易な方法で基体の反射率を向上させることが可能であり、これにより、光学特性が向上した高反射性基体、特に高反射性であって且つ透明の基体を提供することができる。
図4は、本発明の反射率向上剤と、高透過性又は低反射性層を組み合わせて使用する一態様を示す概略断面図である。
図4に示す態様において、1は光透過性基体を表し、2は上記の反射率低減剤により形成された低反射性膜を表し、3は本発明の反射率向上剤により形成された高反射性膜を表す。
図4(a)に示す例では、光透過性基体1のA側表面に高反射性膜3が形成されており、B側表面には低反射性膜2が形成されている。
図4(b)に示す例では、光透過性基体1のA側表面に低反射性膜2が形成されており、低反射性膜2の表面に、更に高反射性膜3が形成されている。
図4(c)に示す例では、光透過性基体1のA側及びB側の両面に低反射性膜2が形成されており、そのB側表面には更に高反射性膜3が形成されている。
前記図4(a)(b)(c)の3タイプの基体は、高反射性で且つ透明であることができ、入射光がA、B、どちら側でも、もしくは両側からきた場合でもこの効果は発揮される。
図5は、本発明の反射率向上剤と、上記の反射率低減剤を組み合わせて使用する他の態様を示す概略断面図である。
図5に示す例は、2つのシースルー型(半透明型)発電体4、4’を備えた光電池を示しており、発電体4のA側表面には低反射性膜2が形成され、発電体4’のB側表面には高反射性膜3aが形成されている。また、発電体4及び発電体4’の間にも高反射性膜3bが存在している。この例では、A側からの光は低反射性膜2のために良好に発電体4に到達し、発電が行われる。発電体4を通過した光はその一部が高反射性膜3bによって反射され、再度、発電体4に届く。これにより、発電体4の発電効率が向上する。一方、発電体4を通過した光は発電体4’に到達し、発電が行われる。そして、発電体4’を通過した光は高反射性膜3aによって反射され、再度、発電体4’に届く。そして、発電体4’を再度通過した光は高反射性膜3bによって反射されて発電体4’再び到達する。これが繰り返されて、発電体4’には高反射性膜3aと3bの両方から光が届けられる。これにより、発電体4’の発電効率も向上する。
このタイプの場合は、高反射性膜3の膜厚を調整することによって、高反射の波長帯を選択することができるので、発電体4、4’の発電波長帯と組み合わせることで、より発電効率が向上する。例えば、膜厚が薄い(80nm〜180nm)と低波長側、厚い(180nm〜280nm)と高波長側へ光のピーク波長帯を調整することができる。
図6は、本発明の反射率向上剤を使用する他の態様を示す概略断面図である。
図6に示す例では、バックシート1’の一方の表面に本発明により形成された高反射性膜3が設けられており、高反射性膜3の表面に更に発電体4が配設されている。この例では、高反射性膜3によってバックシート1’の反射性が高められているので、発電体4の発電効率が改善される。
このように、本発明の反射率向上剤を使用して、そして、必要に応じて上記の反射率低減剤を併用して、発電体を適宜処理することにより、光電池の発電効率を向上させることができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に例証するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)ジルコニウムドープアモルファス型過酸化チタン水分散液

純水1,000mlに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス(株)製)20gとZrClO・8HO(三塩化ジルコニウム:和光純薬工業(株)製)1.696gを完全に溶かした溶液に純水を加え2,000mlにメスアップした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬(株)製)を10倍に希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化ジルコニウムと水酸化チタンの混合物を沈殿させた。この沈殿物を純水で上澄み液の導電率が0.8mS/m以下になるようデカンテーション洗浄を繰り返し、導電率が0.702mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.79%濃度の水酸化物が626g作製された。次いで、この分散液を室温下で35%過酸化水素水(タイキ薬品工業(株)製)を56g添加し16時間撹拌すると、黄褐色の0.88%濃度のジルコニウムが酸化物としてドープされたアモルファス型過酸化チタンを含む本発明の塗布液680gが得られた。濃度は、0.4w%であった。
(実施例2)ハフニウムドープアモルファス型過酸化チタン水分散液

純水1,000mlに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス(株)製)20gとHfCl(塩化ハフニウム:三津和化学(株)製)1.686gを完全に溶かした溶液に純水を加え2,000mlにメスアップした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬(株)製)を10倍に希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化ハフニウムと水酸化チタンとの混合物を沈殿させた。この沈殿物を純水で上澄み液の導電率が0.8mS/m以下になるようデカンテーション洗浄を繰り返し、導電率が0.772mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.90%濃度の混合水酸化物が491g作製された。次いで、この分散液を室温下で35%過酸化水素水(タイキ薬品工業(株)製)を112g添加し16時間撹拌すると、黄褐色の0.97%濃度の酸化ハフニウムがドープされたアモルファス型過酸化チタンを含む本発明の塗布液600gが得られた。濃度は0.4w%であった。
(実施例3)ジルコニウム+ハフニウムドープアモルファス型過酸化チタン水分散液

実施例1の分散液:実施例3の分散液:アモルファス型過酸化チタン(0.4w%)(SPS170:サスティナブル・テクノロジー(株)製)=1:1:1で混合してジルコニウム+ハフニウムドープアモルファス型過酸化チタン水分散液とした。濃度は0.4wt%であった。
(実施例4)ジルコニウム+ハフニウムドープアモルファス型+アナターゼ型過酸化チタン水分散液

実施例3の水分散液と、アナターゼ型過酸化チタン(SAS170:サスティナブル・テクノロジー(株)製)を1:1で混合して、ジルコニウム+ハフニウムドープアモルファス型+アナターゼ型過酸化チタン水分散液とした。濃度は0.4wt%であった。
(実施例5)ジルコニウム+正電荷金属ドープアモルファス型過酸化チタン水分散液

実施例1の分散液:正電荷付与過酸化チタン水分散液(Z18−1000A:サスティナブル・テクノロジー(株)製)=8:2で混合して、ジルコニウム+正電荷金属ドープアモルファス型過酸化チタン水分散液とした。濃度は0.4wt%であった。
(実施例6)ジルコニウム+負電荷金属ドープアモルファス型過酸化チタン水分散液

実施例1の分散液:負電荷付与過酸化チタン水分散液(P00138:サスティナブル・テクノロジー(株)社製)=1:1で混合してジルコニウム+負電荷金属ドープアモルファス型過酸化チタン水分散液とした。濃度は0.4wt%であった。
(実施例7)ジルコニウム+両性電荷金属ドープアモルファス型過酸化チタン水分散液

実施例5の分散液:実施例6の分散液=1:1で混合して、ジルコニウム+正電荷金属+負電荷金属ドープアモルファス型過酸化チタン水分散液とした。濃度は0.4wt%であった。
(比較例1)アモルファス型過酸化チタン水分散液

金属ドープの無いアモルファス型過酸化チタンのみの水分散液(SPS140:サスティナブル・テクノロジー(株)社製)をアモルファス型過酸化チタン水分散液とした。
(評価用基板の調製)

基板として建材用青フロートガラス(厚さ3mm、透明)を用意し、実施例1〜7及び比較例1の分散液を19g/m(wet状態)の量で、基板の片面に、市販スポンジシートを用いて塗布し、乾燥後、加熱槽にて200℃で30分維持して加熱固着させた。このようにして、以下の評価基板1〜7及び比較評価基板1を調製した。膜厚はおおよそ150nm〜180nmであった。なお、表面処理を行わないフロートガラスそのものを比較評価基板2とした。
評価基板1:実施例1を使用したもの
評価基板2:実施例2を使用したもの
評価基板3:実施例3を使用したもの
評価基板4:実施例4を使用したもの
評価基板5:実施例5を使用したもの
評価基板6:実施例6を使用したもの
評価基板7:実施例7を使用したもの

比較評価基板1:比較例1を使用したもの
比較評価基板2:表面処理を行わない
(評価1)

評価基板1〜7、及び、比較評価基板1〜2について、紫外可視光分光光度計(ISV−469V550:日本分光(株)社製)を用いて、可視光反射率及び透過率を測定した。具体的には、各基板とも表面処理された側から光を照射して、可視光波長帯(780nm〜380nm)における反射率及び透過率を測定し、その平均を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2010113158
なお、基板の非表面処理側についても同様に計測したところ、比較評価基板2とほぼ同様であった。
表1の結果から、アモルファス型過酸化チタンによって表面処理された基板(比較評価基板1)、及び、表面処理を受けていない基板(比較評価基板2)に比較して、ジルコニウム及び/又はハフニウム、並びに、他の各種金属をドープした過酸化チタンからなる層を備える基板(評価基板1〜7)は入射光の反射性が高いことがわかる。しかも、評価基板1は比較的高い透過率をも有しており、高透明性を維持していることがわかる。
(参考例1)高透過性又は低反射性付与チタニア水分散液

チタニア水分散液(有効成分濃度0.6w%(ZT16−50A:サスティナブル・テクノロジー(株)社製))と、有機ケイ素水分散液(Z−B:サスティナブル・テクノロジー(株)社製)を10:2の割合で混合して、高透過性又は低反射性付与チタニア水分散液とした。
(評価用基板の調製)

基板として、建材用青フロートガラス(厚さ3mm、透明)及びポリカーボネートシート(厚さ2mm、透明、タキロン(株)製)を用意した。
ガラス基板の一方の表面に参考例1の分散液を16g/m(wet状態)の量で塗布し、市販スポンジシートを用いて塗布し、乾燥後、加熱槽にて200℃で30分維持して加熱固着させた。他方の面に実施例3の分散液を19g/m(wet状態)の量で同様に塗布・乾燥・加熱し、図4(a)に示される断面構造を有する評価基板8を得た。
ガラス基板の一方の表面に参考例1の分散液を16g/m(wet状態)の量で塗布し、市販スポンジシートを用いて塗布し、乾燥後、加熱槽にて200℃で30分維持して加熱固着させた。その表面に更に実施例3の分散液を19g/m(wet状態)の量で同様に塗布・乾燥・加熱し、図4(b)に示される断面構造を有する評価基板(ガラス)9を得た。ポリカーボネート基板についても同様の操作を行い、評価基板(PC)9を得た。
ガラス基板の両面に参考例1の分散液を16g/m(wet状態)の量で塗布し、市販スポンジシートを用いて塗布し、乾燥後、加熱槽にて200℃で30分維持して加熱固着させた。更に、一方の面に実施例3の分散液を19g/m(wet状態)の量で同様に塗布・乾燥・加熱し、図4(c)に示される断面構造を有する評価基板10を得た。
参考例1の分散液により得られる高透過性又は低反射性層の膜厚はおおよそ100〜120nmであり、実施例3の分散液により得られる高反射性層の膜厚はおおよそ150nm〜180nmであった。なお、表面処理を行わないガラス基板及びポリカーボネート基板そのものを、それぞれ、比較評価基板3及び4とした。
(評価2)

評価基板8〜10、及び、比較評価基板3〜4について、紫外可視光分光光度計(ISV−469V550:日本分光(株)社製)を用いて、可視光反射率及び透過率を測定した。具体的には、各基板とも表面処理された側から光を照射して、可視光波長帯(780nm〜380nm)における反射率及び透過率を測定し、その平均を求めた。結果を表2に示す。なお、表2中、括弧内の数値は図4に示すB側からの入射光について測定した値を示す。また、括弧外の数値は図4に示すA側からの入射光について測定した値を示す。
Figure 2010113158
表2の結果から、入射光がA側又はB側のいずれから基板に到達しても、その反射率向上傾向に差は見られない。したがって、評価基板8〜10は、その両面が高反射面として使用可能である。特に、図4(b)の断面構造に対応する評価基板9が最も反射率が高く、具体的には、実施例9 > 実施例10 >実施例8 の順で反射率が高かった。
評価基板(ガラス)9及び評価基板(PC)9のそれぞれについて比較評価基板3及び比較評価基板4との透過率及び反射率の波長依存性を図7及び図8に示す。これらの結果から、評価基板9は特に可視光線域(380nmから780nm)において、高い反射率を示すことが分かる。
酸化チタンの第1の製造方法の一例の概略を示す図 複合体による正電荷付与機構を示す概念図 正電荷を帯びる基体表面から汚染物質が除去される機構を示す概念図 本発明の反射率向上剤と、上記の反射率低減剤を組み合わせて使用する一態様を示す概略断面図 本発明の反射率向上剤と、上記の反射率低減剤を組み合わせて使用する他の態様を示す概略断面図 本発明の反射率向上剤を使用する他の態様を示す概略断面図 評価基板(ガラス)9と比較評価基板3の透過率及び反射率の波長依存性を示す図 評価基板(PC)9と比較評価基板4の透過率及び反射率の波長依存性を示す図
符号の説明
1・・・基体、1’・・・バックシート、2・・・低反射性膜、3・・・高反射性膜、4、4’・・・発電体

Claims (15)

  1. 酸化チタン、並びに、
    酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウム
    を含む反射率向上剤。
  2. 前記酸化チタンが、過酸化チタンである、請求項1記載の反射率向上剤。
  3. 前記酸化チタンが、アモルファス型及び/又はアナターゼ型である請求項1又は2記載の反射率向上剤。
  4. 前記酸化チタンの少なくとも一部が金属ドープ酸化チタンである、請求項1乃至3 のいずれかに記載の反射率向上剤。
  5. 前記酸化チタンと、前記酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムとが、モル比で1:0.01〜1:0.5の割合で含有されている、請求項1乃至4のいずれかに記載の反射率向上剤。
  6. 更に
    (1)陽イオン;
    (2)正電荷を有する導電体又は誘電体;並びに
    (3)正電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体
    からなる群から選択される1種又は2種以上の、正電荷物質を含有する、請求項1乃至5のいずれかに記載の反射率向上剤。
  7. 更に
    (4)陰イオン;
    (5)負電荷を有する導電体又は誘電体;
    (6)負電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体;
    からなる群から選択される1種又は2種以上の、負電荷物質を含有する、請求項1乃至5のいずれかに記載の反射率向上剤。
  8. 更に
    (1)陽イオン;
    (2)正電荷を有する導電体又は誘電体;並びに
    (3)正電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体
    からなる群から選択される1種又は2種以上の、正電荷物質
    及び
    (4)陰イオン;
    (5)負電荷を有する導電体又は誘電体;
    (6)負電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体;
    からなる群から選択される1種又は2種以上の、負電荷物質
    を含有する、請求項1乃至5のいずれかに記載の反射率向上剤。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の反射率向上剤を基体の表面に塗布し、加熱及び/又は露光することを特徴とする、高反射性基体の製造方法。
  10. 前記基体の少なくとも一部が光透過性である、請求項9記載の製造方法。
  11. 前記表面が平滑である、請求項9又は10記載の製造方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれかに記載の製造方法により得られる、高反射性基体。
  13. 高光透過性層又は低光反射性層を更に備える、請求項12記載の高反射性基体。
  14. 50nm〜300nmの平均厚さの高反射性膜を表面に備える、請求項12又は13記載の高反射性基体。
  15. 請求項12乃至14のいずれかに記載の高反射性基体を備える光学素子又は光電池。
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