JP2010112426A - 油圧式オートテンショナおよびベルト伝動装置 - Google Patents

油圧式オートテンショナおよびベルト伝動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リターンスプリングの荷重とリークダウンタイムを適切に設定することにより、シリンダとロッドの過度の収縮を防止する。
【解決手段】内部に作動油が充填されたシリンダ17内にロッド21を挿入し、そのロッド21の下端部に設けられたプランジャ22を、シリンダ内径面間にリーク隙間24をもって摺動自在に嵌合して、そのプランジャ22の下方に圧力室25を形成し、かつ、上方にリザーバ室26を設け、プランジャ22に、圧力室25とリザーバ室26を連通する通路28を形成し、その通路28に圧力室25の圧力がリザーバ室26の圧力よりも高くなると通路28を閉じるチェックバルブを設け、シリンダ17とロッド21を伸張する方向に付勢するリターンスプリング31をシリンダ17の外側に設け、リーク隙間24におけるリークダウンタイムの下限設定値を0.65s/mm以上とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、エアコンのコンプレッサやウォータポンプ等の自動車補機を駆動するベルトの張力調整用に用いられる油圧式オートテンショナ、およびその油圧式オートテンショナを用いたベルト伝動装置に関する。
モータ・ジェネレータが搭載され、通常走行時に、モータ・ジェネレータを発電動作に切換え、エンジンの駆動により駆動輪を回転し、かつ前記モータ・ジェネレータやエアコンのコンプレッサ等の自動車補機を駆動し、一方、車両の停止時には、エンジンを停止させ、かつモータ・ジェネレータを発動動作に切換えて補機を駆動するようにしたアイドルストップ対応車においては、アイドルストップ後のエンジンの再始動に際し、前記モータ・ジェネレータでエンジンを駆動するようにしている。
上記のような自動車補機を駆動するベルトを備えたベルト伝動装置においては、エンジンの駆動時におけるベルトの弛み側にテンションプーリを接触させ、そのテンションプーリを支持する揺動可能なプーリアームにオートテンショナの調整力を付与してベルトの張力を一定に保つようにしている。
上記オートテンショナとして、特許文献1に記載されたものが知られている。この油圧式オートテンショナにおいては、作動油が充填されたシリンダの底面にスリーブ嵌合孔を形成し、そのスリーブ嵌合孔に下端部が圧入されたスリーブ内にロッドの下部を軸方向に摺動可能に挿入してスリーブ内に圧力室を形成し、ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの底面間にリターンスプリングを組込んでロッドとシリンダを伸張する方向に付勢している。
また、ばね座の外周とシリンダの上部外周に弾性を有するベローズの両端部を嵌合してシリンダとスリーブ間に密閉されたリザーバ室を形成し、前記スリーブとロッドの摺動面間に形成されるリーク隙間を介して前記圧力室とリザーバ室を連通し、前記スリーブの下端部とスリーブ嵌合孔の圧入面間にリザーバ室の下部と前記圧力室とを連通する通路を形成し、前記シリンダとロッドを収縮させる方向の押込み力が負荷されて前記圧力室の圧力がリザーバ室の圧力よりも高くなると前記通路を閉じるチェックバルブを設けている。
このように構成された油圧式オートテンショナは、自動車補機を駆動するベルトの張力が大きくなり、そのベルトからテンションプーリおよびプーリアームを介して前記押込み力が負荷されて、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力よりも高くなると、前記チェックバルブが前記通路を閉じて、圧力室の作動油が前記リーク隙間を通ってリザーバ室へ流れ、前記シリンダとロッドが前記リターンスプリングの荷重と前記押込み力とが釣り合う位置まで収縮する。このとき、前記押込み力は、リーク隙間を通る作動油の粘性抵抗による油圧ダンパ作用によって緩衝される。
一方、ベルトの張力が弛んで、前記シリンダとロッドを伸張する方向の力が負荷されると、リザーバ室の作動油が通路を通って圧力室に流れて、前記シリンダとロッドが伸張方向に相対移動し、ベルトの弛みを吸収する。このようにして、この油圧式オートテンショナは、ベルトの張力を一定に保つようにしている。
特表2000−504395号公報
ところで、上記油圧式オートテンショナをアイドルストップ対応車用のベルト伝動装置に採用した場合、エンジンをモータ・ジェネレータで再始動するとき、エンジン駆動時の弛み側のベルトが緊張して、油圧式オートテンショナに瞬間的に大きな押込み力が負荷されることになる。しかし、上記油圧式オートテンショナは、リターンスプリングをシリンダ内に配置しているので、リターンスプリングで大きな荷重を受けることができず、また、大きな荷重を受けることができるリターンスプリングを用いることができない。そのため、シリンダとロッドが過度に収縮して、テンションプーリの位置が大きく変化し、その結果、ベルト全体がゆるんでテンションプーリとの間でスリップが生じ、エンジンを安定よく始動することができなくなる可能性があった。
そこで、リターンスプリングで大きな荷重を受けることができなくても、シリンダとロッドを過度に収縮させない方法として、リークダウンタイムを大きくすることが考えられる。リークダウンタイムは、ロッドに押込み力を負荷したときに、ロッドが一定距離移動するのに要する時間であり、リーク隙間の大きさに基づいて変動する。リークダウンタイムを大きくしていくと、リーク隙間を通る作動油の粘性抵抗が大きくなっていくので、前記押込み力を緩衝する油圧ダンパ作用が大きくなり、シリンダとロッドの収縮方向の変位量が小さくなっていく。
しかし、リークダウンタイムを必要以上に大きくすると、シリンダとロッドの伸張方向の移動速度に比べて、収縮方向の移動速度が極めて遅くなるので、ベルトの振動に伴って、シリンダとロッドが伸張方向に相対移動して、ベルトの張力が必要以上に大きくなるポンプアップ現象が生じ、ベルトの耐久性を低下させるという問題が生じる。
この発明が解決しようとする課題は、リターンスプリングの荷重とリークダウンタイムを適切に設定することにより、シリンダとロッドの過度の収縮を防止することである。
上記の課題を解決するために、この発明の油圧式オートテンショナは、内部に作動油が充填されたシリンダ内にロッドを挿入し、そのロッドの下端部に設けられたプランジャを、前記シリンダ内径面間にリーク隙間をもって摺動自在に嵌合して、そのプランジャの下方に圧力室を形成し、かつ、上方にリザーバ室を設け、前記プランジャに、前記圧力室と前記リザーバ室を連通する通路を形成し、その通路に圧力室の圧力がリザーバ室の圧力よりも高くなると前記通路を閉じるチェックバルブを設け、前記シリンダとロッドを伸張する方向に付勢するリターンスプリングを前記シリンダの外側に設け、前記リーク隙間におけるリークダウンタイムの下限設定値を0.65s/mm以上としたのである。
このようにリターンスプリングをシリンダの外側に配置すると、シリンダとロッドを収縮させる方向の押込み力が負荷されたときに、リターンスプリングで大きな荷重を受けることができる。さらに、リークダウンタイムの下限設定値を0.65s/mm以上とすると、シリンダとロッドの収縮方向の変位量が十分に小さくなるので、シリンダとロッドの過度の収縮を防止することができる。
前記リークダウンタイムは、上限設定値を10s/mm以下とするのが好ましい。これ以上、リークダウンタイムを大きくすると、シリンダとロッドの伸張方向の移動速度に比べて、収縮方向の移動速度が極めて遅くなり、ポンプアップ現象が生じてしまうからである。
前記シリンダ内に筒状の鋼製のスリーブを挿入し、前記リーク隙間が、スリーブの内径面と前記プランジャとの間に形成されるようにしてもよい。このようにすると、プランジャの摺動によるシリンダの摩耗がスリーブによって防止される。そのため、シリンダをアルミ合金製にして、軽量化を図ることが可能となる。また、スリーブを鋼製にすると、スリーブ自体の摩耗が生じにくく、リーク隙間の大きさが変化しにくい。
前記油圧式オートテンショナは、車両の停止時に、エンジンを停止し、アイドルストップ後、モータ・ジェネレータでエンジンを再始動させるアイドルストップ対応車用のベルト伝動装置に適用することができる。
このようにすると、モータ・ジェネレータによるエンジンの再始動時に、瞬間的に過大なベルト張力が油圧式オートテンショナに作用しても、シリンダとロッドが過度に収縮しないので、テンションプーリの位置の変化が小さく、ベルトにスリップが生じない。そのため、エンジンを安定よく始動させることができる。
前記ベルト伝動装置において、前記油圧式オートテンショナのリターンスプリングの外径が前記プーリアームの揺動中心軸に設けられたボス部の軸方向幅内に収まるようにすれば、エンジンがコンパクトになる。
前記プーリアームのボス部を、そのエンジンから遠い方の側面がベルトのエンジンから遠い方の側縁と同一面上、または、その側縁よりもエンジン側に位置するように配置すれば、さらに、エンジンがコンパクトになる。
この発明の油圧式オートテンショナは、リターンスプリングで大きな荷重を受けることができ、リークダウンタイムの下限設定値を0.65s/mm以上としているので、シリンダとロッドの収縮方向の変位量が十分に小さく、シリンダとロッドの過度の収縮を防止することができる。そのため、ベルトが弛みにくく、ベルトとテンションプーリとの間でスリップが生じにくい。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は、通常走行時に、エンジンの駆動により駆動輪を回転し、車両の停止時に、エンジンを停止し、アイドルストップ後、モータ・ジェネレータでエンジンを再始動させるアイドルストップ対応車用のベルト伝動装置1を示す。
このベルト伝動装置1においては、エンジンのクランクシャフト2に取り付けたプーリ3と、ウォータポンプの回転軸4に取り付けたプーリ5と、モータ・ジェネレータの回転軸6に取り付けたプーリ7と、固定軸8に取り付けたアイドラプーリ9と、エアコンのコンプレッサの回転軸10に取り付けたプーリ11とにベルト12を掛け渡し、エンジンの駆動によってモータ・ジェネレータを発電動作に切り換え、車両の停止時に、発動動作に切換えられたモータ・ジェネレータでウォータポンプやエアコンなどの自動車補機を駆動するようにしている。
エンジンの駆動時に弛み側とされるベルト12にはテンションプーリ13が接触している。テンションプーリ13は、図2に示すように、揺動中心軸14を中心にして揺動自在に支持されたプーリアーム15によって回転自在に支持されている。プーリアーム15は、この発明の実施形態の油圧式オートテンショナ16の調整力が負荷されてテンションプーリ13をベルト12に押し付けている。
油圧式オートテンショナ16は、図3に示すように、上端が開口する有底筒状のシリンダ17を有している。シリンダ17はアルミ合金からなり、その内部に、有底筒状の鋼製のスリーブ18が挿入されて固定されている。また、シリンダの内部には作動油が充填されている。シリンダ17の内周上部には作動油の漏洩を防止するオイルシール19が組み込まれており、そのオイルシール19が菊形止め輪20によって抜止めされている。
また、シリンダ17には、菊形止め輪20およびオイルシール19をスライド自在に貫通するロッド21が挿入されており、内部には、ロッド21に負荷される押込み力を緩衝する油圧ダンパが組込まれている。
ロッド21の下端部にはプランジャ22が設けられており、そのプランジャ22がスリーブ18の内径面23に沿って摺動自在に嵌合されている。プランジャ22とスリーブ18の内径面23との間には微小なリーク隙間24が形成されている。
プランジャ22のスリーブ18への組込みにより、シリンダ17の内部は、圧力室25とリザーバ室26とに区画されている。プランジャ22の下方に形成された圧力室25には、プランジャ22をロッド21の下端部に押付けるプランジャスプリング27が組み込まれている。
また、プランジャ22には、圧力室25とリザーバ室26を連通する通路28が形成されており、その通路28の圧力室25側の開口には、チェックバルブが設けられている。チェックバルブは、ロッド21に押込み力が負荷されて圧力室25の圧力がリザーバ室26の圧力よりも高くなったときに通路28を閉じるチェックボール29と、チェックボール29の軸方向の移動範囲を規制するリテーナ30からなる。リテーナ30は、プランジャスプリング27の弾性力によって、プランジャ22の底面に押し付けられている。
シリンダ17の外側には、ロッド21のシリンダ17の外側に位置する上端部に取り付けられたばね座32とシリンダ17の外周下部に設けられたフランジ33間にリターンスプリング31が組込まれており、そのリターンスプリング31によってシリンダ17とロッド21が伸張する方向に付勢されている。リターンスプリング31は、シリンダ17の外側に配置されることで、大きな荷重を受けることができるようになっている。
ばね座32には、ボルト35を介してプーリアーム15に回動可能に連結される連結片34が一体に形成されている。一方、シリンダ17の下端には、ボルト37を介してエンジンブロック38に回動可能に連結される連結片36が一体に形成されている。また、ばね座32の下面には、シリンダ17の上部開口を覆う円筒状のダストカバー39が一体に形成されている。
プランジャ22とスリーブ18の内径面23との間のリーク隙間24の大きさは、リークダウンタイムに基づいて決められる。リークダウンタイムは、ロッド21に押込み力を負荷したときに、ロッド21がシリンダ17内を一定距離移動するのに要する時間である。リークダウンタイムを大きくしていくと、リーク隙間24を通る作動油の粘性抵抗が大きくなり、油圧ダンパの緩衝作用が大きくなるので、図4に示すように、ロッド21の押込み方向の変位量が小さくなっていく。
ところで、リークダウンタイムを必要以上に小さくすると、ロッド21の押込み方向の変位量が必要以上に大きくなるので、ロッド21に押込み力が負荷されたときに、テンションプーリ13の位置が大きく変化し、その結果、ベルト12全体がゆるんでテンションプーリ13との間でスリップが生じる可能性がある。そこで、リークダウンタイムの下限設定値を0.65s/mm以上として、ロッド21の押込み方向の変位量を小さくした。
しかし、リークダウンタイムが必要以上に大きくなると、ロッド21の突出方向の移動速度に比べて、押込み方向の移動速度が極めて遅くなるので、ベルト12の振動に伴って、ロッド21が突出方向に相対移動し、ベルト12の張力が必要以上に大きくなってしまうポンプアップ現象が生じる可能性がある。そこで、リークダウンタイムの上限設定値を10s/mm以下として、ポンプアップ現象が生じないようにした。
図5に示すように、リターンスプリング31の外径は、プーリアーム15の揺動中心軸14に設けられたボス部40の軸方向幅W内に収まるようにしている。ボス部40は、そのエンジンブロック38から遠い方の側面41がベルト12のエンジンブロック38から遠い方の側縁42と同一面上に位置するように配置されている。これにより、エンジンをコンパクトに仕上げている。また、ボス部40の側面41は、ベルト12の側縁42よりもエンジンブロック38側に位置するようにしてもよい。
このように構成されたベルト伝動装置1は、エンジン駆動時に、ベルト12によって駆動される自動車補機の負荷変動やクランクシャフト2の角速度の変化によってベルト12の張力が変化し、そのベルト12に弛みが生じると、リターンスプリング31の押圧によってロッド21がシリンダ17から突出する方向に移動してベルト12の弛みを吸収する。
このとき、プランジャ22もロッド21と同方向に移動するため、圧力室25の容積が大きくなって圧力が低下し、その圧力がリザーバ室26の圧力より低くなると、チェックボール29が下方向に移動して通路28を開放する。そのため、リザーバ室26の作動油は通路28から圧力室25に流れ、ロッド21およびプランジャ22は突出方向に向けて急速に移動してベルト12の弛みを直ちに吸収する。
一方、ベルト12の張力が大きくなると、そのベルト12の張力がテンションプーリ13およびプーリアーム15を介して油圧式オートテンショナ16に作用する。このとき、ベルト張力が押込み力としてロッド21に負荷されて、圧力室25の圧力がリザーバ室26の圧力より高くなるので、チェックボール29が上方向に移動して通路28を閉じる。
押込み力がリターンスプリング31の荷重より大きい場合、圧力室25の作動油はスリーブ18とプランジャ22の摺動面間に形成されたリーク隙間24からリザーバ室26内に流れる。このとき、リーク隙間24を通る作動油の粘性抵抗による油圧ダンパ作用によって押込み力が緩衝され、その押込み力とリターンスプリング31の荷重とが釣り合う位置までロッド21がゆっくりと移動し、ベルト12の張力が一定に保持される。
一方、アイドルストップ後、エンジンを再始動させる際は、モータ・ジェネレータでエンジンを駆動するので、瞬間的に過大なベルト張力が油圧式オートテンショナ16に作用する。そのため、テンションプーリ13の位置が大きく変化し、その結果、ベルト12全体がゆるんでテンションプーリ13との間でベルト12にスリップが生じ、エンジンを安定よく始動することができなくなる可能性がある。
しかし、リターンスプリング31で大きな荷重を受けることができ、リークダウンタイムを0.65s/mm〜10s/mmの範囲に設定しているので、ロッド21の押込み方向の変位量が十分に小さく、テンションプーリ13の位置の変化が小さい。そのため、ベルト12が弛みにくく、モータ・ジェネレータによるエンジンの再始動を安定して行なうことができる。
ベルト伝動装置1は、リークダウンタイムの下限設定値を0.65s/mm以上に設定することにより、ロッド21の押込み方向の変位量を小さくしているので、リターンスプリングの荷重を必要以上に大きくする必要がない。そのため、エンジン駆動時にベルト12の張力が必要以上に大きくならないようにすることができる。
上記実施形態では、プランジャ22とスリーブ18の内径面23との間にリーク隙間24を形成したが、スリーブ18を設けないで、プランジャ22とシリンダ17の内径面との間にリーク隙間を形成してもよい。
この発明の実施形態の油圧式オートテンショナを用いたベルト伝動装置を示す正面図 図1に示すベルト伝動装置の油圧式オートテンショナ近傍の拡大正面図 図2のIII−III線に沿った断面図 リークダウンタイムとロッドの押込み方向の変位量の関係を示す図 図2のベルト伝動装置の油圧式オートテンショナ近傍の側面図
符号の説明
2 クランクシャフト
3 プーリ
4 回転軸
5 プーリ
6 回転軸
7 プーリ
10 回転軸
11 プーリ
12 ベルト
13 テンションプーリ
14 揺動中心軸
15 プーリアーム
16 油圧式オートテンショナ
17 シリンダ
18 スリーブ
21 ロッド
22 プランジャ
23 内径面
24 リーク隙間
25 圧力室
26 リザーバ室
28 通路
31 リターンスプリング
38 エンジンブロック
40 ボス部
41 側面
42 側縁
W 軸方向幅

Claims (6)

  1. 内部に作動油が充填されたシリンダ(17)内にロッド(21)を挿入し、そのロッド(21)の下端部に設けられたプランジャ(22)を、前記シリンダ内径面間にリーク隙間(24)をもって摺動自在に嵌合して、そのプランジャ(22)の下方に圧力室(25)を形成し、かつ、上方にリザーバ室(26)を設け、前記プランジャ(22)に、前記圧力室(25)と前記リザーバ室(26)を連通する通路(28)を形成し、その通路(28)に圧力室(25)の圧力がリザーバ室(26)の圧力よりも高くなると前記通路(28)を閉じるチェックバルブを設け、前記シリンダ(17)とロッド(21)を伸張する方向に付勢するリターンスプリング(31)を前記シリンダ(17)の外側に設け、前記リーク隙間(24)におけるリークダウンタイムの下限設定値を0.65s/mm以上とした油圧式オートテンショナ。
  2. 前記リークダウンタイムの上限設定値を10s/mm以下とした請求項1に記載の油圧式オートテンショナ。
  3. 前記シリンダ(17)内に筒状の鋼製のスリーブ(18)を挿入し、前記リーク隙間(24)が、前記スリーブ(18)の内径面(23)と前記プランジャ(22)との間に形成される請求項1または2に記載の油圧式オートテンショナ。
  4. エンジンのクランクシャフト(2)に取り付けたプーリ(3)と、モータ・ジェネレータの回転軸(6)に取り付けたプーリ(7)と、補機の回転軸(4,10)に取り付けたプーリ(5,11)にベルト(12)を掛け渡し、前記エンジンの駆動時における前記ベルト(12)の弛み側にテンションプーリ(13)を接触させ、そのテンションプーリ(13)を支持する揺動自在なプーリアーム(15)に油圧式オートテンショナの調整力を付与することにより、前記ベルト(12)の張力を調整し、車両の停止時に、エンジンを停止し、アイドルストップ後、前記モータ・ジェネレータでエンジンを再始動させるアイドルストップ対応車用のベルト伝動装置において、
    前記油圧式オートテンショナが、請求項1から3のいずれかに記載の油圧式オートテンショナ(16)から成ることを特徴とするベルト伝動装置。
  5. 前記油圧式オートテンショナ(16)のリターンスプリング(31)の外径が前記プーリアーム(15)の揺動中心軸(14)に設けられたボス部(40)の軸方向幅(W)内に収まるようにした請求項4に記載のベルト伝動装置。
  6. 前記プーリアーム(15)のボス部(40)を、そのエンジン(38)から遠い方の側面(41)がベルト(12)のエンジン(38)から遠い方の側縁(42)と同一面上、または、その側縁(42)よりもエンジン(38)側に位置するように配置した請求項5に記載のベルト伝動装置。
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