JP2010112188A - エンジンの再始動制御装置及び再始動制御方法 - Google Patents

エンジンの再始動制御装置及び再始動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アイドルストップ後の再始動時であっても未燃ガスの吹き抜けを防止できるエンジンの再始動制御装置及び再始動制御方法を提供する。
【解決手段】アイドルストップ指令に基づく燃料カットによるエンジン回転の減速中に再始動指令があったか否かを判定する再始動指令判定手段(S5)と、再始動指令があったときには、エンジンがクランキングを開始するまでに逆回転するか否かを判定する揺り戻し判定手段(S7)と、エンジンのクランキングを開始するまでにエンジンが逆回転すると判定されるときには、クランキングを開始してエンジンが正回転してから、燃料噴射を開始する燃料噴射制御手段(ステップS10〜S12)と、を備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、エンジンの再始動を制御する装置及び方法に関する。
近時、燃費向上や排気エミッションの低減などを目的として、無用なアイドリングを防止するアイドルストップ装置が知られている。そしてたとえば特許文献1では、アイドルストップ中に再始動要求があったときは、その再始動要求と同時に燃料噴射を再開している。
特開2006−214408号公報
しかしながら、前述のように再始動要求と同時に燃料噴射を再開しては、エンジンが完全停止する直前の揺り戻し中に燃料噴射を再開する可能性がある。揺り戻し中に燃料を噴射しては、未燃ガスが吸気ポートや排気ポートから吹き抜けてしまって排気エミッションが増大するおそれがある。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、アイドルストップ後の再始動時であっても未燃ガスの吹き抜けを防止できるエンジンの再始動制御装置及び再始動制御方法を提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、アイドルストップ指令に基づく燃料カットによるエンジン回転の減速中に再始動指令があったか否かを判定する再始動指令判定手段(ステップS5)と、再始動指令があったときには、エンジンがクランキングを開始するまでに逆回転するか否かを判定する揺り戻し判定手段(ステップS73)と、エンジンのクランキングを開始するまでにエンジンが逆回転すると判定されるときには、クランキングを開始してエンジンが正回転してから、燃料噴射を開始する燃料噴射制御手段(ステップS10〜S12)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、アイドルストップ指令に基づく燃料カットによるエンジン回転の減速中に再始動指令があった場合であって、エンジンのクランキングを開始するまでにエンジンが逆回転すると判定されるときには、クランキングを開始してエンジンが正回転してから、燃料噴射を開始するようにしたので、燃料が未燃のまま吸気ポートや排気ポートから吹き抜けてしまうことを確実に防止できる。
以下では図面等を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明によるエンジン再始動制御装置を使用するシステムの一例を示す図である。
エンジン再始動制御装置1は、エンジン10に搭載されたクランク角センサ20と、SSG(Side mount Starter Generator)30と、燃料インジェクタ40と、点火プラグ50と、を備え、これらがコントローラ70によって制御される。なお本実施形態では図示の如く直列4気筒エンジンを例示する。
クランク角センサ20は、エンジン回転速度及びエンジン回転方向を検出する。詳細は後述する。
SSG30は、ベルト12を介してエンジン10のクランク軸11と同期回転する。SSG30は、エンジン始動時にクランク軸11をクランキングするスタータ機能を有する。またSSG30は、エンジン運転中にクランク軸11の駆動力によって発電するオルタネータ機能をも有する。SSG30は、コントローラ70のSSG制御信号に応じてスタータ又はオルタネータとして機能する。
燃料インジェクタ40は、コントローラ70の噴射信号に応じて燃料噴射時期及び燃料噴射期間(燃料噴射量)を制御する。
点火プラグ50は、コントローラ70の点火信号に応じて点火時期を制御する。
コントローラ70は、クランク角センサ20などからの信号に基づいて、SSG30の作動、燃料インジェクタ40の燃料噴射時期及び燃料噴射期間(燃料噴射量)、点火プラグ50の点火時期などを制御する。コントローラ70は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ70を複数のマイクロコンピュータで構成してもよい。
アイドルストップ中に再始動要求があった場合に、その再始動要求と同時に燃料噴射を再開しては、エンジンが完全停止する直前の揺り戻し中に燃料噴射を再開する可能性がある。揺り戻し中に燃料を噴射しては、未燃ガスが吸気ポートや排気ポートから吹き抜けてしまって排気エミッションが増大するおそれがある。そこで本件発明者は、適切に燃料噴射を再開することで、未燃ガスが吹き抜けないようにしたのである。具体的な動作については後述する。
図2は本発明によるエンジン再始動制御装置を使用するクランク角センサの一例を示す図であり、図2(A)はクランク軸方向からクランク角センサを見た図であり、図2(B)はクランク角センサによる回転方向検出方法を説明する図である。
クランク軸11には全周に一定間隔ごとに凹凸が形成されたリングギア13が固設される。そしてこのリングギア13の凹凸を検出する2つのクランク角センサ(第1クランク角センサ20−1及び第2クランク角センサ20−2)が設けられる。
第1クランク角センサ20−1及び第2クランク角センサ20−2は、所定の位相をおいてリングギア13の凹凸を検出する。エンジンが正回転しているときは、たとえば図2(B)の左側に示すように先に第2クランク角センサ20−2から検出信号が出力され、遅れて第1クランク角センサ20−1から検出信号が出力される。しかしながらエンジンが逆回転すると、たとえば図2(B)の右側に示すように先に第1クランク角センサ20−1から検出信号が出力され、遅れて第2クランク角センサ20−2から検出信号が出力される。このように2つのクランク角センサを使用すれば、センサの検出信号の順序によってクランク軸の回転方向を識別できるのである。
以下ではコントローラ70の具体的なエンジン再始動制御ロジックについてフローチャートに沿って説明する。
図3は、本発明によるエンジン再始動制御装置の動作を説明するメインフローチャートである。なおコントローラ70はこの処理を微少時間(たとえば10ミリ秒)サイクルで繰り返し実行する。
ステップS1においてコントローラ70は、クランキングが完了しているか否かを判定する。クランキングが完了していればステップS2へ処理を移行し、完了していなければステップS8へ処理を移行する。
ステップS2においてコントローラ70は、アイドルストップ後の再始動準備中であるか否かを判定する。再始動準備中になるまではステップS3へ処理を移行し、再始動準備中になったらステップS8へ処理を移行する。
ステップS3においてコントローラ70は、アイドルストップ指令の有無を判定する。アイドルストップ指令があるまではステップS4へ処理を移行し、アイドルストップ指令があったらステップS5へ処理を移行する。
ステップS4においてコントローラ70は、エンジンの運転を制御する。具体的な処理内容は後述する。
ステップS5においてコントローラ70は、再始動指令の有無を判定する。再始動指令があるまではステップS6へ処理を移行し、再始動指令があったらステップS7へ処理を移行する。
ステップS6においてコントローラ70は、アイドルストップ処理を実行する。具体的な処理内容は後述する。
ステップS7においてコントローラ70は、エンジン再始動準備処理を実行する。具体的な処理内容は後述する。
ステップS8においてコントローラ70は、カウンタをインクリメントする。
ステップS9においてコントローラ70は、カウンタに基づいてSSGの応答遅れ時間が経過したか否かを判定する。時間が経過するまではステップS11へ処理を移行し、時間が経過したらステップS10へ処理を移行する。
ステップS10においてコントローラ70は、クランキング処理を実行する。具体的な処理内容は後述する。
ステップS11においてコントローラ70は、燃料噴射開始許可フラグが1であるか否かを判定する。燃料噴射開始許可フラグが1になるまでは処理を一旦抜け、1になったらステップS12へ処理を移行する。
ステップS12においてコントローラ70は、燃料噴射を開始する。具体的な処理内容は後述する。
図4は、エンジン運転ルーチンを説明するフローチャートである。
ステップS41においてコントローラ70は、SSGをオルタネータモードに設定する。これによりSSGはエンジン運転中にクランク軸の駆動力によって発電する。
ステップS42においてコントローラ70は、燃料インジェクタの燃料噴射制御及び点火プラグの点火時期制御を実行する。
なおこれらはエンジンが通常運転中の制御であり、従来から公知の制御方法を用いればよいので詳細な説明は省略する。
図5は、アイドルストップルーチンを説明するフローチャートである。
ステップS61においてコントローラ70は、SSGをニュートラルモードに設定する。ニュートラルモードとは、SSGが発電もクランキングもしないモードである。
ステップS62においてコントローラ70は、燃料インジェクタからの燃料噴射を停止する。
ステップS63においてコントローラ70は、燃料噴射停止時のエンジン回転速度NE0をメモリに記憶する。
図6は、エンジン再始動準備ルーチンを説明するフローチャートである。
ステップS71においてコントローラ70は、SSGを励磁モードに設定する。励磁モードとは、SSGをスタータとして機能させる前に励磁するモードである。
ステップS72においてコントローラ70は、記憶してある燃料噴射停止時のエンジン回転速度NE0と、現在のエンジン回転速度NEと、に基づいて、エンジン回転速度の減速度を算出する。そしてこのエンジン回転速度の減速度を、あらかじめROMに格納された例えば図9に示す特性のマップに適用することで、揺り戻し発生閾値NE1を設定する。なお揺り戻し発生閾値NE1は、エンジン回転速度の減速度が大きいほど大きい。
ステップS73においてコントローラ70は、現在のエンジン回転速度NEが揺り戻し発生閾値NE1よりも大きいか否かを判定する。大きければステップS74へ処理を移行し、そうでなければ処理を一旦抜ける。
ステップS74においてコントローラ70は、燃料噴射開始許可フラグに1をセットする。
図7は、クランキングルーチンを説明するフローチャートである。
ステップS101においてコントローラ70は、SSGをスタータモードに設定する。スタータモードとは、SSGをスタータとして機能させてクランク軸をクランキングするモードである。
ステップS102においてコントローラ70は、SSGがクランキング中であり、かつエンジンが正回転か否かを判定する。肯定的であればステップS103へ処理を移行し、そうでなければ処理を一旦抜ける。
ステップS103においてコントローラ70は、燃料噴射開始許可フラグに1をセットする。
図8は、燃料噴射開始ルーチンを説明するフローチャートである。
ステップS121においてコントローラ70は、燃料噴射を最初に開始する気筒を決定する。具体的には、エンジンがいわゆる直噴タイプであれば圧縮行程の気筒を燃料噴射を最初に開始する気筒として設定する。しかしながら圧縮行程の極後半に燃料を噴射しては、噴射した燃料が十分気化する前に点火時期になってしまうおそれがある。そこでこのような場合は、次に圧縮行程になる気筒を燃料噴射を最初に開始する気筒として設定する。十分気化する前に点火時期になるか否かを判定するための基準値は、エンジン回転速度に応じて設定すればよい。またエンジンがいわゆるポート噴射タイプであれば吸気行程の気筒を燃料噴射を最初に開始する気筒として設定する。しかしながらこの場合も、噴射した燃料が十分気化する前に点火時期になってしまうおそれがあるときには、次に吸気行程になる気筒を燃料噴射を最初に開始する気筒として設定すればよい。すなわち直噴タイプであってもポート噴射タイプであっても、燃料噴射を再開したときに、供給された燃料が十分に燃焼する気筒から燃料噴射を開始するのである。
ステップS122においてコントローラ70は、決定した気筒から順次燃料噴射を開始する。
次に図10を参照して本発明によるエンジン再始動制御装置の実際の作動について説明するが、まず始めに本実施形態の理解を容易にするために比較形態の制御について説明する。なお比較形態を破線で示す。
比較形態では、時刻t1でアイドルストップ指令があり、エンジン回転が低下中の時刻t2で再始動指令があったら、その時点で燃料噴射を再開していた(図10(B))。SSGは始動指令を受けても実際に駆動を開始するまでに励磁時間などを必要とするので応答遅れが生じてしまう。そのため時刻t2でSSG指令があってもエンジン回転は低下し続け、圧縮乗り越えができずに時刻t3で逆回転し始めて揺り戻しが発生する。揺り戻し中に噴射された燃料は、未燃のまま吸気ポートや排気ポートから吹き抜けてしまって排気エミッションが増大するおそれがある。
以上を踏まえて本実施形態について説明する。なおフローチャートとの対応を分かりやすくするために、冒頭にSを付したステップ番号を併記する。
アイドルストップ指令があるまでは、コントローラ70は、ステップS1→S2→S3→S4の処理を繰り返して、エンジンを運転する。さらに詳しくはSSGをオルタネータモードに設定して発電しながら(図10(A);ステップS41)、点火及び燃料噴射を制御する(ステップS42)。これにより図10(C)に示すようにエンジン回転速度は維持される。
時刻t1でアイドルストップ指令があったら再始動指令があるまでは、コントローラ70は、ステップS1→S2→S3→S5→S6の処理を繰り返して、アイドルストップを実行する。さらに詳しくはSSGをニュートラルモードに設定して(図10(A);ステップS61)、燃料噴射を停止するとともに(図10(B);ステップS62)、燃料噴射停止時のエンジン回転速度NE0を記憶する(ステップS63)。これにより図10(C)に示すようにエンジン回転速度は低下する。
時刻t2で再始動指令があったら、コントローラ70は、ステップS1→S2→S3→S5→S7と処理を進めて、エンジン再始動準備を実行する。さらに詳しくはSSGを励磁モードに設定して(図10(A);ステップS71)、減速度に基づいて揺り戻し発生閾値NE1を算出し(ステップS72)、その揺り戻し発生閾値NE1よりも現在のエンジン回転速度NEが大きいか否かを判定する(ステップS73)。図10では揺り戻し発生閾値NE1よりも現在のエンジン回転速度NEが小さいので、処理を一旦抜ける。
次サイクル以降はアイドルストップ後の再始動準備中であるので、コントローラ70は、ステップS1→S2→S8→S9→S11と処理を繰り返して、SSGの応答遅れ時間の経過を待つ。その間にエンジン回転は低下し続け、圧縮乗り越えができずに時刻t3で逆回転し始めて揺り戻しが発生するが、燃料噴射を再開していないので、未燃ガスが吸気ポートや排気ポートから吹き抜けてしまうおそれがない。
時刻t4でSSGの応答遅れ時間が経過したら、コントローラ70は、ステップS1→S2→S8→S9→S10の処理を進めて、クランキングする。さらに詳しくはSSGをスタータモードに設定して(図10(A);ステップS101)、クランキングする。そしてエンジンが正回転するまでは、コントローラ70は、ステップS1→S8→S9→S10→S101→S102→S11の処理を繰り返す。
時刻t5でエンジンが正回転したら、コントローラ70は、ステップS1→S8→S9→S10→S101→S102→S103へ処理を進めて燃料噴射開始許可フラグに1を設定し、さらにステップS11→S12と処理を進めて、燃料噴射を最初に開始する気筒を決定し(ステップS121)、決定した気筒から順次燃料噴射を開始する(ステップS122)。
次に図11を参照して揺り戻し発生閾値NE1を設定する理由について説明する。
本実施形態では、アイドルストップ中に再始動指令があった場合に揺り戻し発生閾値NE1を設定し(ステップS72)、その揺り戻し発生閾値NE1よりも現在のエンジン回転速度NEが大きいときには(図11(B)の時刻t21;ステップS73でYes)、すぐに燃料噴射開始を許可する(図11(A)の時刻t21;ステップS74)。
揺り戻し発生閾値NE1よりも現在のエンジン回転速度NEが小さいときには(図11(B)の時刻t22;ステップS73でNo)、SSGの応答遅れ時間の経過を待つ。エンジン回転が低下して、圧縮乗り越えができずに時刻t32で逆回転し始めて揺り戻しが発生する。そしてSSGの応答遅れ時間が経過してからスタータのクランキングを開始する(図11(B)の時刻t42;ステップS101)。エンジンが正回転したら(図11(B)の時刻t52;ステップS102でYes)、燃料噴射開始を許可する(図11(A)の時刻t52;ステップS103)。
このようにしたのでSSGの応答遅れを考慮しても、エンジンが逆回転(揺り戻し)するおそれがないときには、すぐに燃料噴射の開始を許可して燃料を噴射するので、エンジン始動を無駄に遅延させてしまうことがない。またエンジンが逆回転(揺り戻し)するおそれがあるときには、エンジンをクランキングして正回転してから燃料噴射の開始を許可して燃料を噴射するので、燃料が未燃のまま吸気ポートや排気ポートから吹き抜けてしまうことがない。
次に図12を参照して揺り戻し発生閾値を減速度に基づいて設定する理由について説明する。
本実施形態では、アイドルストップ指令に基づく燃料カットによってエンジン回転が減速するときの減速度が大きいほど、揺り戻し発生閾値を大きく設定する。
SSGの応答遅れは、SSGをスタータとして機能させる前に励磁するときに要する時間であり、SSGの仕様によって決まる。SSGの応答遅れは、ほぼ一定時間である。すなわち図12(B)に示した、減速度大のときの再始動指令時刻t23からクランキング開始時刻t43までの時間と、減速度小のときの再始動指令時刻t24からクランキング開始時刻t44までの時間と、は、ほぼ一定である。
そこでエンジン回転速度の減速度が大きいときは、揺り戻し発生閾値を大きく設定しておく。このようにすれば時刻t23以前に再始動指令があったら、エンジンが逆回転し始める前に確実にSSGを駆動してクランキングを開始できるのである。
またエンジン回転速度の減速度が小さいときは、揺り戻し発生閾値を小さく設定しておく。このようにすれば時刻t24以降に再始動指令があったときしかエンジンが逆回転し始めないので、燃料噴射をわざわざ遅延させて不要に始動を遅らせてしまうことを防止できるのである。
このように本実施形態によれば、アイドルストップ中に再始動指令があってエンジンのクランキングを開始した場合に、エンジンが逆回転(揺り戻し)するおそれがあるときには、エンジンが実際に正回転してから燃料噴射を開始するようにしたので、燃料が未燃のまま吸気ポートや排気ポートから吹き抜けてしまうことを確実に防止できる。
またSSGの応答遅れを考慮しても、エンジンが逆回転(揺り戻し)するおそれがないときには、すぐに燃料噴射の開始を許可して燃料を噴射するので、エンジン始動を無駄に遅延させてしまうことがない。
さらにエンジン回転速度の減速度に基づいて揺り戻し発生閾値を設定するので、エンジン状態に応じた燃料噴射タイミングになり、燃料噴射を不要に遅延させて始動を遅らせてしまうことを防止できるのである。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。
たとえば、上記説明では直列4気筒エンジンを例示して説明したが、気筒数や直列/V型などの型式は、直列4気筒エンジンに限定されない。種々のエンジンに適用可能である。
また上記説明では、エンジンをクランキングする装置としてSSGを例示したが、これには限られない。オルタネータ機能を持たずスタータ機能を持つ装置であってもよい。
本発明によるエンジン再始動制御装置を使用するシステムの一例を示す図である。 本発明によるエンジン再始動制御装置を使用するクランク角センサの一例を示す図である。 本発明によるエンジン再始動制御装置の動作を説明するメインフローチャートである。 エンジン運転ルーチンを説明するフローチャートである。 アイドルストップルーチンを説明するフローチャートである。 エンジン再始動準備ルーチンを説明するフローチャートである。 クランキングルーチンを説明するフローチャートである。 燃料噴射開始ルーチンを説明するフローチャートである。 エンジン回転速度の減速度と揺り戻し発生閾値との特性の一例を示すマップである。 本発明によるエンジン再始動制御装置の実際の作動について説明する図である。 揺り戻し発生閾値を設定する理由について説明する図である。 揺り戻し発生閾値を減速度に基づいて設定する理由について説明する図である。
符号の説明
1 エンジン再始動制御装置
10 エンジン
20 クランク角センサ
30 SSG(Side mount Starter Generator)
40 燃料インジェクタ
50 点火プラグ
70 コントローラ
ステップS5 再始動指令判定手段/再始動指令判定工程
ステップS10〜S12 燃料噴射制御手段/燃料噴射制御工程
ステップS73 揺り戻し判定手段/揺り戻し判定工程

Claims (5)

  1. アイドルストップ指令に基づく燃料カットによるエンジン回転の減速中に再始動指令があったか否かを判定する再始動指令判定手段と、
    再始動指令があったときには、エンジンがクランキングを開始するまでに逆回転するか否かを判定する揺り戻し判定手段と、
    エンジンのクランキングを開始するまでにエンジンが逆回転すると判定されるときには、クランキングを開始してエンジンが正回転してから、燃料噴射を開始する燃料噴射制御手段と、
    を備えるエンジン再始動制御装置。
  2. 前記揺り戻し判定手段は、エンジンがクランキングを開始するまでに逆回転するか否かを判定するための判定値を、エンジン回転速度の減速度に基づいて設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン再始動制御装置。
  3. 前記燃料噴射制御手段は、燃料噴射を再開して供給された燃料が十分に燃焼する気筒から燃料噴射を開始する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン再始動制御装置。
  4. 前記燃料噴射制御手段は、エンジンのクランキングを開始するまでにエンジンが逆回転しないと判定されるときには、再始動指令とともに燃料噴射を開始する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエンジン再始動制御装置。
  5. アイドルストップ指令に基づく燃料カットによるエンジン回転の減速中に再始動指令があったか否かを判定する再始動指令判定工程と、
    再始動指令があったときには、エンジンがクランキングを開始するまでに逆回転するか否かを判定する揺り戻し判定工程と、
    エンジンのクランキングを開始するまでにエンジンが逆回転すると判定されるときには、クランキングを開始してエンジンが正回転してから、燃料噴射を開始する燃料噴射制御工程と、
    を備えるエンジン再始動制御方法。
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