JP2010112094A - 建設機械 - Google Patents

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Tetsuya Matsumoto
哲也 松本
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Abstract

【課題】 第1ブームに対する第2ブームの折れ角度を、1本のポジショニングシリンダを用いて適正な角度に保つ。
【解決手段】 第2ブーム18に、第1ブーム12との連結部を挟んで前側シリンダ取付部21と後側シリンダ取付部22とを設け、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、これら前側シリンダ取付部21と後側シリンダ取付部22とのうちいずれか一方に選択的に取付ける構成とする。これにより、第2ブーム18に対し、折れ角度を大きくする方向に最大荷重が作用する場合でも、折れ角度を小さくする方向に最大荷重が作用する場合でも、この最大荷重をポジショニングシリンダ31によって確実に受けることができる。従って、掘削作業、吊荷作業等の作業内容に関わらず、第2ブーム18の折れ角度を単一のポジショニングシリンダ31を用いて常時適正な角度に保つことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械、特に、作業装置として第1ブームと第2ブームとを備えた建設機械に関する。
一般に、建設機械の代表例としての油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより大略構成されている。そして、作業装置は、通常、基端側が上部旋回体に回動可能に連結されたブームと、該ブームの先端側に回動可能に連結されたアームと、該アームの先端側に回動可能に連結された掘削バケット等の作業具と、これらブーム、アーム、作業具を作動させるブームシリンダ、アームシリンダ、作業具シリンダとにより構成されている。
また、作業装置の可動範囲を広げるため、ブームを第1ブームと第2ブームとに2分割した2ピースブーム仕様の作業装置が知られている。この2ピースブームは、基端側が上部旋回体に回動可能に連結された第1ブームと、該第1ブームの先端側に回動可能に連結された第2ブームと、上部旋回体に対して第1ブームを俯仰動させるブームシリンダと、第1ブームに対して第2ブームを俯仰動させるポジショニングシリンダとにより構成され、第2ブームの先端側には、アームが回動可能に連結される構成となっている。
ここで、2ピースブーム仕様の作業装置は、ポジショニングシリンダによって第1ブームに対して第2ブームを俯仰動させることにより、作業内容に応じて第1ブームに対する第2ブームの折れ角度を適宜に調整することができる構成となっている。この場合、ポジショニングシリンダは、掘削作業時の土砂等がシリンダロッドに衝突するのを防止するため、通常、ボトム側を下側としロッド側を上側とした状態で第1ブームと第2ブームとの間に設けられる。
そして、従来技術による2ピースブーム仕様の作業装置としては、第1ブームの先端側と第2ブームの基端側とを連結する連結部の位置を基準として、ポジショニングシリンダを第1ブームの前面側(腹面側)に配置する構成と、前記連結部を基準として第1ブームの後面側(背面側)に配置する構成とが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−93199号公報
ここで、ポジショニングシリンダを第1ブームの後面側(背面側)に配置した2ピースブーム仕様の作業装置において、アームの先端側にバックホー等の標準バケットを取付けた場合には、この標準バケットによって地面を掘削するときに、第1ブームに対する第2ブームの折れ角度が大きくなる方向(ポジショニングシリンダを縮小させる方向)に最大荷重が作用する。この場合には、ポジショニングシリンダのボトム側油室に圧油を供給し、ポジショニングシリンダの伸長方向に力を発生させることにより、第2ブームの折れ角度が大きくなる方向(ポジショニングシリンダを縮小させる方向)に作用する最大荷重を受けることができ、掘削作業時における第2ブームの折れ角度を適正に保つことができる。
一方、ポジショニングシリンダを第1ブームの前面側(腹面側)に配置した2ピースブーム仕様の作業装置において、アームの先端側にクラムシェルバケットを取付けた場合には、このクラムシェルバケットによって掬った土砂を吊上げるときに、第1ブームに対する第2ブームの折れ角度が小さくなる方向(ポジショニングシリンダを縮小させる方向)に最大荷重が作用する。この場合には、ポジショニングシリンダのボトム側油室に圧油を供給し、ポジショニングシリンダの伸長方向に力を発生させることにより、第2ブームの折れ角度が小さくなる方向(ポジショニングシリンダを縮小させる方向)に作用する最大荷重を受けることができ、吊荷作業時における第2ブームの折れ角度を適正に保つことができる。
なお、ポジショニングシリンダを第1ブームの後面側(背面側)に配置した状態で、クラムシェルバケットを用いた吊荷作業を行う場合には、第2ブームの折れ角度が小さくなる方向(ポジショニングシリンダを伸長させる方向)に最大荷重が作用する。この場合には、ポジショニングシリンダのロッド側油室に圧油を供給し、ポジショニングシリンダの縮小方向に力を発生させたとしても、ピストンの受圧面積が小さいため、第2ブームの折れ角度が小さくなる方向への最大荷重を確実に受けることができない。
また、ポジショニングシリンダを第1ブームの前面側(腹面側)に配置した状態で、標準バケットを用いた掘削作業を行う場合には、第2ブームの折れ角度が大きくなる方向(ポジショニングシリンダを伸長させる方向)に最大荷重が作用する。この場合には、ポジショニングシリンダのロッド側油室に圧油を供給し、ポジショニングシリンダの縮小方向に力を発生させたとしても、ピストンの受圧面積が小さいため、第2ブームの折れ角度が大きくなる方向への最大荷重を確実に受けることができない。
一方、他の従来技術による2ピースブーム仕様の作業装置として、第1ブームの後面側(背面側)に配置した第1のポジショニングシリンダと、第1ブームの前面側(腹面側)に配置した第2のポジショニングシリンダとの2本のポジショニングシリンダを備えた作業装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−220851号公報
この特許文献2の従来技術によれば、例えば標準バケットを用いた掘削作業時には、第1のポジショニングシリンダのボトム側油室に圧油を供給して伸長方向に力を発生させることにより、第2ブームの折れ角度が大きくなる方向(第1のポジショニングシリンダを縮小させる方向)に作用する最大荷重を確実に受けることができる。
一方、クラムシェルバケットを用いた土砂等の吊荷作業時には、第2のポジショニングシリンダのボトム側油室に圧油を供給して伸長方向に力を発生させることにより、第2ブームの折れ角度が小さくなる方向(第2のポジショニングシリンダを縮小させる方向)に作用する最大荷重を確実に受けることができる。
しかし、上述した特許文献2による従来技術では、第1ブームに対する第2ブームの折れ角度を調整するために2本のポジショニングシリンダを設ける構成であるため、ポジショニングシリンダが2本必要となる上に、これら各ポジショニングシリンダを連結するための連結ピン、連結ピンの抜止め機構等も2個づつ必要となる。この結果、作業装置の構成が複雑化し、組立工数が増大してしまうだけでなく、製造コストの上昇を招くという問題がある。
また、第1ブームに対する第2ブームの折れ角度を調整するときには、第1のポジショニングシリンダと第2のポジショニングシリンダとに対して同時に圧油を供給する必要がある。このため、例えば油圧ポンプからポジショニングシリンダに供給される圧油の流量が等しい場合には、1本のポジショニングシリンダに圧油を供給する場合に比較して、2本のポジショニングシリンダに同時に圧油を供給するのに時間がかかり、第2ブームの折れ角度の調整作業に多大な時間が必要となるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、第1ブームに対する第2ブームの折れ角度を、1本のポジショニングシリンダを用いて適正な角度に保つことができ、作業装置の構成を簡素化することができるようにした建設機械を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため本発明は、自走可能な車体と、該車体に俯仰動可能に設けられた作業装置とからなり、前記作業装置は、基端側が前記車体に回動可能に連結された第1ブームと、該第1ブームの先端側に回動可能に連結された第2ブームと、前記車体に対して前記第1ブームを俯仰動させるブームシリンダと、前記第1ブームに対して前記第2ブームの折れ角度を調整すべく該第2ブームを俯仰動させるポジショニングシリンダとを備えてなる建設機械に適用される。
そして、請求項1の発明の特徴は、前記第2ブームには、前記第1ブームとの連結部の位置よりも前側に位置する前側シリンダ取付部と、前記第1ブームとの連結部を挟んで前記前側シリンダ取付部とは反対側に位置する後側シリンダ取付部とを設け、前記ポジショニングシリンダは、その基端側を前記第1ブームの基端側または前記車体に取付け、先端側を前記前側シリンダ取付部と前記後側シリンダ取付部とのうちいずれか一方に選択的に取付ける構成としたことにある。
請求項2の発明は、前記ポジショニングシリンダは、その先端側を前記前側シリンダ取付部に取付ける場合と前記後側シリンダ取付部に取付ける場合とで、1本の共通なシリンダを用いる構成としたことにある。
請求項3の発明は、前記第1ブームには、前記ポジショニングシリンダの基端側を前記第1ブームの基端側または前記車体に取付けた状態で前記ポジショニングシリンダの先端側を前記前側シリンダ取付部と前記後側シリンダ取付部とに交換して取付けることができるように、前記ポジショニングシリンダが通過するのを許すシリンダ通過溝を設ける構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記第1ブームには、前記ポジショニングシリンダの一部を収容するシリンダ収容溝を設ける構成としたことにある。
請求項5の発明は、前記第1ブームの基端側は第1ブーム連結ピンを用いて前記車体に取付け、前記ポジショニングシリンダの基端側はポジショニングシリンダ連結ピンを用いて前記第1ブームの基端側に取付ける構成としたことにある。
請求項6の発明は、前記第1ブームの基端側は第1ブーム連結ピンを用いて前記車体に取付け、前記ポジショニングシリンダの基端側は、前記第1ブーム連結ピンを用いて前記第1ブームの基端側と同軸に前記車体に取付ける構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、ポジショニングシリンダの先端側を、例えば標準バケットを用いた掘削作業、クラムシェルバケットを用いた吊荷作業等の作業内容に応じて、第2ブームの前側シリンダ取付部と後側シリンダ取付部とのうちいずれか一方に選択的に取付けることができる。このため、第2ブームの折れ角度が大きくなる方向に最大荷重が作用する場合には、ポジショニングシリンダの先端側を第2ブームの後側シリンダ取付部に取付けることにより、第2ブームに作用する最大荷重を確実に受けることができる。また、第2ブームの折れ角度が小さくなる方向に最大荷重が作用する場合には、ポジショニングシリンダの先端側を第2ブームの前側シリンダ取付部に取付けることにより、第2ブームに作用する最大荷重を確実に受けることができる。
この結果、掘削作業、吊荷作業等の作業内容に関わらず、第1ブームに対する第2ブームの折れ角度を、単一のポジショニングシリンダを用いて常時適正な角度に保つことができ、掘削作業、吊荷作業等の作業性を高めることができる。また、単一のポジショニングシリンダを用いて第2ブームの折れ角度を調整することにより、例えば2本のポジショニングシリンダを用いる場合に比較して、第2ブームの折れ角度の調整に要する時間を短縮することができる。さらに、単一のポジショニングシリンダを用いることにより、作業装置の構成を簡素化することができ、製造コストの低減にも寄与することができる。
請求項2の発明によれば、ポジショニングシリンダの先端側を前側シリンダ取付部に取付ける場合でも、後側シリンダ取付部に取付ける場合でも、1本のシリンダを共用することができる。従って、前側シリンダ取付部に取付けるポジショニングシリンダと、後側シリンダ取付部に取付けるポジショニングシリンダとを別々に用意する必要がなく、部品点数を低減することができる。
請求項3の発明によれば、ポジショニングシリンダの基端側を第1ブームの基端側または車体に取付けた状態で、ポジショニングシリンダの先端側を第2ブームの前側シリンダ取付部と後側シリンダ取付部とに交換して取付けるときに、ポジショニングシリンダは、第1ブームに設けたシリンダ通過溝を通過することができる。このため、例えばポジショニングシリンダの先端側を第2ブームの前側シリンダ取付部から取外すことにより、ポジショニングシリンダは、第1ブームの基端側または車体との取付部を支点として回動し、第1ブームのシリンダ通過溝を通過して第2ブームの後側シリンダ取付部へと移動することができる。この結果、ポジショニングシリンダの先端側を、第2ブームの前側シリンダ取付部と後側シリンダ取付部とに交換して取付けるときの作業性を高めることができる。また、ポジショニングシリンダの基端側を、第1ブームのシリンダ収容溝内に収容することができるので、掘削作業時の土砂等がポジショニングシリンダに衝突するのを抑え、ポジショニングシリンダを土砂等から保護することができる。
請求項4の発明によれば、第1ブームの基端側または車体に取付けたポジショニングシリンダの基端側を、第1ブームのシリンダ収容溝内に収容することができる。このため、掘削作業時の土砂等がポジショニングシリンダに衝突するのを抑えることができ、ポジショニングシリンダを土砂等から保護することができる。
請求項5の発明によれば、ポジショニングシリンダの基端側を第1ブームの基端側から取外すと共に、ポジショニングシリンダの先端側を第2ブームの前側シリンダ取付部または後側シリンダ取付部から取外すことにより、ポジショニングシリンダ全体を第1ブームから取外すことができる。このため、ポジショニングシリンダの先端側を第2ブームの前側シリンダ取付部または後側シリンダ取付部に交換して取付ける作業を確実に行うことができる。
請求項6の発明によれば、ポジショニングシリンダの基端側が第1ブーム連結ピンを用いて第1ブームの基端側と同軸に車体に取付けられているので、第1ブームにシリンダ通過溝が設けられている場合には、例えばポジショニングシリンダの先端側を第2ブームの前側シリンダ取付部から取外すことにより、ポジショニングシリンダの先端側は、第1ブーム連結ピンを支点として回動し、第1ブームのシリンダ通過溝を通過して第2ブームの後側シリンダ取付部へと移動することができる。この結果、ポジショニングシリンダの基端側を第1ブーム連結ピンを介して車体に取付けたまま、当該ポジショニングシリンダの先端側を、第2ブームの前側シリンダ取付部と後側シリンダ取付部とに交換して取付けることができ、このときの作業性を高めることができる。
以下、本発明に係る建設機械の実施の形態を、ホイール式の油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1ないし図8は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は建設機械としてのホイール式の油圧ショベルで、該油圧ショベル1の車体は、自走可能なホイール式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより大略構成されている。そして、上部旋回体3の前部側には、土砂等の掘削作業を行う後述の作業装置11が俯仰動可能に設けられている。
ここで、下部走行体2は、トラックフレーム2Aと、このトラックフレーム2Aに設けられ、油圧モータ(図示せず)によって駆動される前,後、左,右の車輪2B,2B,…とにより構成されている。そして、下部走行体2は、各車輪2Bを駆動することにより公道、作業現場等を走行する構成となっている。
また、上部旋回体3は、下部走行体2のトラックフレーム2A上に旋回可能に取付けられたベースとなる旋回フレーム4と、該旋回フレーム4の前部左側に設けられ運転室を画成するキャブ5と、旋回フレーム4の後端側に設けられ作業装置11との重量バランスをとるカウンタウエイト6と、カウンタウエイト6の前側に設けられエンジンおよび油圧ポンプ等(いずれも図示せず)を収容する建屋カバー7とにより大略構成されている。
ここで、旋回フレーム4は、図2等に示すように、前,後方向に延びる厚肉な底板4Aと、該底板4A上に立設され、左,右方向に所定の間隔をもって前,後方向に延びた左,右の縦板4B,4Bとを含む強固な支持構造体をなしている。そして、左,右の縦板4Bの前部側には、後述する第1ブーム12の基端側が回動可能に取付けられるブームブラケット部4B1と、後述するブームシリンダ29の基端側が回動可能に取付けられるシリンダブラケット部4B2が設けられている。また、左,右の縦板4Bの後端側にはカウンタウエイト6が取付けられる構成となっている。
次に、11は作業装置を示し、この作業装置11は、上部旋回体3を構成する旋回フレーム4の前部側に俯仰動可能に設けられている。そして、作業装置11は、後述の第1ブーム12、第2ブーム18、アーム24、バケット26、ブームシリンダ29、ポジショニングシリンダ31、アームシリンダ34、バケットシリンダ35等により構成されている。
12は旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に回動可能に連結された第1ブームで、該第1ブーム12は、後述の第2ブーム18と共に2ピースブームを構成するものである。ここで、第1ブーム12は、図3及び図4等に示すように、後述のブーム本体13、ブームフート部14、第2ブーム取付ブラケット15、シリンダ通過溝16等により構成されている。
13は第1ブーム12のベースとなるブーム本体で、該ブーム本体13は、左,右方向で対面しつつ前,後方向に延びた左,右のウェブ板13A,13Bと、左,右のウェブ板13A,13Bの前端側を閉塞する前閉塞板13Cと、左,右のウェブ板13A,13Bの内側に間隔をもって配置された長方形の枠状をなす内壁板13Dと、これら左,右のウェブ板13A,13B、前閉塞板13C、内壁板13Dを挟んで上,下方向で対面した上,下のフランジ板13E,13Fとにより、全体として略直方体の箱状に形成されている。
ここで、内壁板13Dは、左,右のウェブ板13A,13Bと対面する左内板13D1,右内板13D2と、これら左,右の内板13D1,13D2の前端側を連結する前内板13D3とからなる枠状に形成されている。また、上フランジ板13Eと下フランジ板13Fの中央部には、内壁板13Dに沿って前,後方向に延びる長方形の長孔13G,13Hがそれぞれ形成されている。そして、これら内壁板13Dと上,下の長孔13G,13Hとにより、後述のシリンダ通過溝16が構成されている。
一方、左ウェブ板13Aと内壁板13Dの左内板13D1との間で後述するブームフート部14の近傍位置には、円筒状のポジショニングシリンダ取付ボス13Jが配設されている。また、右ウェブ板13Bと内壁板13Dの右内板13D2との間でブームフート部14の近傍位置には、他のポジショニングシリンダ取付ボス13Kが、ポジショニングシリンダ取付ボス13Jと同心上に配設されている。そして、これらポジショニングシリンダ取付ボス13J,13K間には、後述するポジショニングシリンダ31のボトム側端部31Aが、後述の基端側ポジショニングシリンダ連結ピン32を用いて取付けられる構成となっている。
14は第1ブーム12の基端側に設けられたブームフート部で、該ブームフート部14は、左,右方向に延びる筒体からなり、ブーム本体13を構成する左,右のウェブ板13A,13B、内壁板13Dの左,右の内板13D1,13D2、上,下のフランジ板13E,13Fの基端部に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、ブームフート部14の内周側はピン挿通孔14Aとなり、該ピン挿通孔14Aには、後述の第1ブーム連結ピン17が挿通される構成となっている。
15は第1ブーム12の先端側に設けられた左,右一対の第2ブーム取付ブラケットで、これら左,右の第2ブーム取付ブラケット15は、後述する第2ブーム18が回動可能に連結されるものである。ここで、左,右の第2ブーム取付ブラケット15は、略三角形をなす平板からなり、ブーム本体13を構成する左,右のウェブ板13A,13B、前閉塞板13C、上,下のフランジ板13E,13Fの先端部に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、各第2ブーム取付ブラケット15の先端側には、後述の第2ブーム連結ピン23が挿通されるピン挿通孔15Aがそれぞれ穿設されている。
16は第1ブーム12の長さ方向の中間部に設けられたシリンダ通過溝で、該シリンダ通過溝16は、第1ブーム12内に後述のポジショニングシリンダ31が通過する空間を形成するものである。ここで、シリンダ通過溝16は、ブーム本体13を構成する上,下のフランジ板13E,13Fの長孔13G,13Hと、これら長孔13G,13Hの周囲を取囲む内壁板13Dとによってブーム本体13内に画成され、第1ブーム12を前,後方向に貫通している。また、シリンダ通過溝16の溝幅は、ポジショニングシリンダ31の外径寸法よりも大きく、シリンダ通過溝16の溝長さは、ポジショニングシリンダ31を最縮小させたときの長さ寸法よりも大きく設定されている。
そして、後述するポジショニングシリンダ31の基端側を第1ブーム12(ブーム本体13)の各ポジショニングシリンダ取付ボス13J,13Kに連結し、ポジショニングシリンダ31の先端側を後述の第2ブーム18から取外した状態とする。この状態では、ポジショニングシリンダ31の先端側を、シリンダ通過溝16を通じて、後述する第2ブーム18の前側シリンダ取付部21と後側シリンダ取付部22との間で回動させることができる構成となっている。この場合、シリンダ通過溝16の周囲は、長方形の枠状をなす内壁板13Dによって閉塞されているので、第1ブーム12は十分な強度を有している。
17は旋回フレーム4のブームブラケット部4B1と第1ブーム12の基端側との間を連結する第1ブーム連結ピンで、該第1ブーム連結ピン17は、旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に対し、第1ブーム12を回動可能に支持するものである。そして、第1ブーム連結ピン17は、第1ブーム12を構成するブームフート部14のピン挿通孔14Aとブームブラケット部4B1とに挿通されている。これにより、第1ブーム12は、旋回フレーム4に対し第1ブーム連結ピン17を中心として上,下方向に回動(俯仰動)する構成となっている。
18は第1ブーム12の先端側に回動可能に連結された第2ブームで、該第2ブーム18は、後述のポジショニングシリンダ31により、後述の第2ブーム連結ピン23を支点として、第1ブーム12に対して上,下方向に回動(俯仰動)するものである。ここで、第2ブーム18は、左,右方向で一定の間隔をもって対面する左,右のウェブ板18Aと、該各ウェブ板18Aを挟んで上,下方向で対面する上,下のフランジ板18B,18Cとにより大略構成され、下フランジ板18Cの基端側は、上方に屈曲して上フランジ板18Bの基端側に固着される基端側端板18Dとなり、この基端側端板18Dによって、上,下のフランジ板18B,18C間が閉塞されている。
そして、第2ブーム18は、長さ方向の中間部が後述の第2ブーム連結ピン23を介して第1ブーム12に連結されており、この第2ブーム連結ピン23の位置が、第1ブーム12との連結部位となっている。また、第2ブーム18の先端側には、左,右一対のアーム取付ブラケット19が設けられ、このアーム取付ブラケット19には、後述するアーム24の基端側が回動可能に連結される構成となっている。さらに、第2ブーム18を構成する上フランジ板18Bの基端側には、後述のアームシリンダ34が取付けられる左,右一対のアームシリンダ取付ブラケット20が設けられている。
21は第2ブーム18のうち第1ブーム12との連結部(第2ブーム連結ピン23の位置)よりも前側(アーム24側)に設けられた前側シリンダ取付部で、該前側シリンダ取付部21は、第2ブーム18の下フランジ板18Cに下向きに突設された、略三角形状をなす左,右一対の板体により構成されている。
22は第2ブーム18のうち第1ブーム12との連結部(第2ブーム連結ピン23の位置)を挟んで前側シリンダ取付部21とは反対側に設けられた後側シリンダ取付部で、該後側シリンダ取付部22は、第2ブーム18の基端側端板18Dに後向きに突設された、略三角形状をなす左,右一対の板体により構成されている。そして、これら前側シリンダ取付部21と後側シリンダ取付部22のうちいずれか一方に、後述するポジショニングシリンダ31の先端側を選択的に取付けることができる構成となっている。
23は第1ブーム12の先端側と第2ブーム18との間を連結する第2ブーム連結ピンで、該第2ブーム連結ピン23は、第1ブーム12に対し第2ブーム18を回動可能に支持するものである。そして、第2ブーム連結ピン23は、第1ブーム12に設けられた第2ブーム取付ブラケット15のピン挿通孔15Aと、第2ブーム18の長さ方向の中間部に設けられたボス(図示せず)とに挿通されている。これにより、第2ブーム18は、第1ブーム12に対し、第2ブーム連結ピン23を中心として上,下方向に回動する構成となっている。
ここで、第2ブーム連結ピン23の両端側は、第1ブーム12の第2ブーム取付ブラケット15から左,右方向に突出するようになっており、この第2ブーム取付ブラケット15から突出した第2ブーム連結ピン23の突出端部には、後述する左,右のブームシリンダ29のロッド側端部29Bが取付けられる構成となっている。
24は第2ブーム18の先端側に回動可能に連結されたアームで、該アーム24は、左,右のウェブ板と上,下のフランジ板とによって囲まれた角筒体として形成されている。そして、アーム24は、第2ブーム18のアーム取付ブラケット19にアーム連結ピン25を用いてピン結合され、このアーム連結ピン25を中心として上,下方向に回動(俯仰動)する構成となっている。また、アーム24の基端側には、後述のアームシリンダ34が取付けられるアームシリンダ取付ブラケット24Aと、後述のバケットシリンダ35が取付けられるバケットシリンダ取付ブラケット24Bとが設けられている。
26はアーム24の先端側に回動可能に連結されたバックホーバケット(以下、単にバケットという)で、該バケット26は、土砂等の掘削作業に用いられる標準バケットである。ここで、図1に示すように、バケット26には左,右一対のアーム取付ブラケット26Aが設けられ、該アーム取付ブラケット26Aは、アーム24の先端側にバケット連結ピン27を介して取付けられている。また、バケット26のアーム取付ブラケット26Aとアーム24との間にはバケットリンク28が設けられ、該バケットリンク28の中間部位には、後述するバケットシリンダ35の先端側が連結される構成となっている。
29,29は第1ブーム12を挟んで左,右に設けられた左,右のブームシリンダで、これら左,右のブームシリンダ29は、旋回フレーム4に対して第1ブーム12を俯仰動させるものである。ここで、ブームシリンダ29の基端側(ボトム側)にはボトム側端部29Aが設けられ、該ボトム側端部29Aは、旋回フレーム4のシリンダブラケット部4B2に連結ピン30を用いて回動可能に取付けられている。一方、ブームシリンダ29の先端側(ロッド側)にはロッド側端部29Bが設けられ、該ロッド側端部29Bは、第1ブーム12と第2ブーム18との間を連結する第2ブーム連結ピン23に回動可能に取付けられている。
次に、31はポジショニングシリンダを示し、このポジショニングシリンダ31は、第1ブーム12と第2ブーム18との間に設けられている。そして、ポジショニングシリンダ31は、第2ブーム連結ピン23を中心とした第1ブーム12と第2ブーム18との角度、即ち、第1ブーム12に対する第2ブーム18の折れ角度(図5中の角度θ)を調整するものである。
ここで、ポジショニングシリンダ31の基端側(ボトム側)にはボトム側端部31Aが設けられ、該ボトム側端部31Aは、第1ブーム12に設けられたシリンダ通過溝16内に収容された状態で、第1ブーム12の基端側に設けられた左,右のポジショニングシリンダ取付ボス13J,13Kに、基端側ポジショニングシリンダ連結ピン32を介して回動可能に取付けられている。
一方、ポジショニングシリンダ31の先端側(ロッド側)にはロッド側端部31Bが設けられ、該ロッド側端部31Bは、第2ブーム18の下フランジ板18Cに設けられた前側シリンダ取付部21と、第2ブーム18の基端側端板18Dに設けられた後側シリンダ取付部22とのうちいずれか一方のシリンダ取付部に、先端側ポジショニングシリンダ連結ピン33を用いて選択的に取付けられる構成となっている。
ここで、図5及び図6は、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、先端側ポジショニングシリンダ連結ピン33を用いて第2ブーム18の後側シリンダ取付部22に取付けた状態を示している。この状態は、第1ブーム連結ピン17と第2ブーム連結ピン23とを結ぶ仮想線を基準として、第1ブーム12の後面側(背面側)、即ち第1ブーム12の上フランジ板13E側(アーム24とは反対側)にポジショニングシリンダ31を配置した状態を示している。
このように、ポジショニングシリンダ31を第1ブーム12の後面側(背面側)に配置した状態では、図5に示す如くポジショニングシリンダ31を伸長させることにより、第1ブーム12に対する第2ブーム18の折れ角度を小さくし、図6に示す如くポジショニングシリンダ31を縮小させることにより、第2ブーム18の折れ角度を大きくする構成となっている。
この場合、ポジショニングシリンダ31のボトム側油室に圧油が供給されたときのピストンの受圧面積は、ロッド側油室に圧油が供給されたときのピストンの受圧面積よりも大きいから、ポジショニングシリンダ31が伸長するときの力は、縮小するときの力よりも大きくなる。従って、ポジショニングシリンダ31の先端側(ロッド側端部31B)を第2ブーム18の後側シリンダ取付部22に取付けた状態では、折れ角度が小さくなる方向に第2ブーム18を回動させるときの力(ポジショニングシリンダ31が伸長するときの力)は、折れ角度が大きくなる方向に第2ブーム18を回動させるときの力(ポジショニングシリンダ31が縮小するときの力)よりも大きくなる。
このため、例えばバケット26を用いた掘削作業時において、第2ブーム18に対して折れ角度が大きくなる方向に最大荷重が作用する場合には、予めポジショニングシリンダ31の先端側を第2ブーム18の後側シリンダ取付部22に取付けることにより、掘削作業時に第2ブーム18に作用する最大荷重を確実に受けることができる構成となっている。
次に、図7及び図8は、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、先端側ポジショニングシリンダ連結ピン33を用いて第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に取付けた状態を示している。この状態は、第1ブーム連結ピン17と第2ブーム連結ピン23とを結ぶ仮想線を基準として、第1ブーム12の前面側(腹面側)、即ち第1ブーム12の下フランジ板13F側(アーム24側)にポジショニングシリンダ31を配置した状態を示している。
このように、ポジショニングシリンダ31を第1ブーム12の前面側(腹面側)に配置した状態では、図7に示す如くポジショニングシリンダ31を縮小させることにより、第1ブーム12に対する第2ブーム18の折れ角度を小さくし、図8に示す如くポジショニングシリンダ31を伸長させることにより、第2ブーム18の折れ角度を大きくする構成となっている。
この場合、ポジショニングシリンダ31の先端側(ロッド側端部31B)を第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に取付けた状態では、折れ角度が大きくなる方向に第2ブーム18を回動させるときの力(ポジショニングシリンダ31が伸長するときの力)は、折れ角度が小さくなる方向に第2ブーム18を回動させるときの力(ポジショニングシリンダ31が縮小するときの力)よりも大きくなる。
このため、例えばバケット26に代えてクラムシェルバケット(図示せず)をアーム24の先端側に取付け、このクラムシェルバケットによって土砂等を吊上げる作業(吊荷作業)を行うときに、第2ブーム18に対して折れ角度が小さくなる方向に最大荷重が作用する場合には、予めポジショニングシリンダ31の先端側を第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に取付けることにより、吊荷作業時に第2ブーム18に作用する最大荷重を確実に受けることができる構成となっている。
34は第2ブーム18とアーム24との間に設けられたアームシリンダで、図1に示すように、アームシリンダ34のボトム側は、第2ブーム18のアームシリンダ取付ブラケット20にピン結合され、アームシリンダ34のロッド側は、アーム24のアームシリンダ取付ブラケット24Aにピン結合されている。従って、アームシリンダ34を伸縮させることにより、アーム24が第2ブーム18の先端側で上,下方向に回動する構成となっている。
35はアーム24とバケットリンク28との間に設けられたバケットシリンダで、該バケットシリンダ35のボトム側は、アーム24のバケットシリンダ取付ブラケット24Bにピン結合され、バケットシリンダ35のロッド側は、バケットリンク28の中間部にピン結合されている。従って、バケットシリンダ35を伸縮させることにより、バケット26がアーム24の先端側で上,下方向に回動する構成となっている。
第1の実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、この油圧ショベル1を用いて土砂の掘削作業等を行う場合には、まず、図5及び図6に示すように、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22に取付けた状態で、油圧ショベル1をホイール式の下部走行体2によって作業現場まで自走させる。
そして、作業現場において掘削作業を行う場合には、ポジショニングシリンダ31を伸縮させることにより、第1ブーム12に対する第2ブーム18の折れ角度を適宜に調整し、例えば掘削すべき立坑の深さに応じて最適な第2ブーム18の折れ角度を設定する。従って、この状態でブームシリンダ29を伸縮させることにより、第1ブーム12と第2ブーム18とは、一定の折れ角度を保ったまま旋回フレーム4に対して俯仰動する。
このようにして、一定の折れ角度を保って一体化した第1ブーム12と第2ブーム18とを、ブームシリンダ29の伸縮によって俯仰動させた状態で、アームシリンダ34を伸縮させて第2ブーム18の先端側でアーム24を回動させると共に、バケットシリンダ35を伸縮させてアーム24の先端側でバケット26を回動させることにより、地中に立坑を掘削することができる。
ここで、バケット26によって立坑を掘削するときには、第2ブーム18に対し折れ角度が大きくなる方向(ポジショニングシリンダ31を縮小させる方向)に最大荷重が作用する。これに対し、ポジショニングシリンダ31のボトム側油室に圧油を供給することにより、ポジショニングシリンダ31は伸長方向への力を発生する。この結果、バケット26を用いた掘削作業時に第2ブーム18に作用する最大荷重を、ポジショニングシリンダ31によって確実に受け、第2ブーム18の折れ角度を常時適正な角度に保つことができるので、掘削作業の作業性を高めることができる。
次に、例えばバケット26に代えてクラムシェルバケット(図示せず)をアーム24の先端側に取付け、このクラムシェルバケットによって土砂等を吊上げる作業(吊荷作業)を行う場合には、図7及び図8に示すように、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に交換して取付ける。
この場合には、まず、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22から先端側ポジショニングシリンダ連結ピン33を抜取り、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを後側シリンダ取付部22から取外した後、ポジショニングシリンダ31を最縮小させる。そして、ポジショニングシリンダ31のボトム側端部31Aを、第1ブーム12の各ポジショニングシリンダ取付ボス13J,13Kに取付けたまま、基端側ポジショニングシリンダ連結ピン32を中心として、自由端となったポジショニングシリンダ31の先端側を、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22から前側シリンダ取付部21へと回動させる。
このとき、第1ブーム12のブーム本体13には、ポジショニングシリンダ31の外径寸法よりも大きな溝幅を有し、最縮小したポジショニングシリンダ31の長さ寸法よりも大きな溝長さを有するシリンダ通過溝16が形成されている。このため、ポジショニングシリンダ31の先端側は、第1ブーム12のシリンダ通過溝16を通過することにより、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22から前側シリンダ取付部21へと容易に回動することができる。
そして、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、先端側ポジショニングシリンダ連結ピン33を用いて第2ブーム18の前側シリンダ取付部21にピン結合する。このようにして、簡単な交換作業を行うことにより、図7及び図8に示すように、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に交換して取付けることができる。
次に、クラムシェルバケットを用いて吊荷作業を行う場合には、ポジショニングシリンダ31を伸縮させることにより、第1ブーム12に対する第2ブーム18の折れ角度を適宜に調整した後、例えばブームシリンダ29を伸縮させることにより、クラムシェルバケットによって掬った土砂等の重量物を吊上げることができる。
ここで、クラムシェルバケットを用いて重量物を吊上げるときには、第2ブーム18に対し折れ角度が小さくなる方向(ポジショニングシリンダ31を縮小させる方向)に最大荷重が作用する。これに対し、ポジショニングシリンダ31のボトム側油室に圧油を供給することにより、ポジショニングシリンダ31は伸長方向への力を発生する。この結果、クラムシェルバケットを用いた吊荷作業時に第2ブーム18に作用する最大荷重を、ポジショニングシリンダ31によって確実に受け、第2ブーム18の折れ角度を常時適正な角度に保つことができるので、吊荷作業の作業性を高めることができる。
かくして、本実施の形態によれば、第2ブーム18に、第1ブーム12との連結部(第2ブーム連結ピン23)を挟んで前側シリンダ取付部21と後側シリンダ取付部22とを設けることにより、例えばバケット26を用いた掘削作業、クラムシェルバケットを用いた吊荷作業等の作業内容に応じて、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、第2ブーム18の前側シリンダ取付部21と後側シリンダ取付部22とのうちいずれか一方に選択的に取付けることができる。
これにより、第2ブーム18に対し、折れ角度を大きくする方向に最大荷重が作用する場合でも、折れ角度を小さくする方向に最大荷重が作用する場合でも、この最大荷重をポジショニングシリンダ31によって確実に受けることができる。この結果、掘削作業、吊荷作業等の作業内容に関わらず、第1ブーム12に対する第2ブーム18の折れ角度を、単一のポジショニングシリンダ31を用いて常時適正な角度に保つことができ、掘削作業、吊荷作業等の作業性を高めることができる。
また、例えば従来技術のように2本のポジショニングシリンダを用い、これら2本のポジショニングシリンダに同時に圧油を供給して第2ブームの折れ角度を調整する場合に比較して、1本のポジショニングシリンダ31に供給される圧油の流量が増大するので、第2ブーム18の折れ角度の調整に要する時間を短縮することができる。
さらに、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを前側シリンダ取付部21に取付ける場合でも、後側シリンダ取付部22に取付ける場合でも、1本のポジショニングシリンダ31を共用することができる。従って、前側シリンダ取付部21に取付けるポジショニングシリンダと、後側シリンダ取付部22に取付けるポジショニングシリンダとを別々に用意する必要がない。この結果、作業装置11全体の構成を簡素化することができ、部品点数の削減を図ることができるので、製造コストの低減にも寄与することができる。
一方、第1ブーム12には、ポジショニングシリンダ31が通過するシリンダ通過溝16を設けたので、ポジショニングシリンダ31は、ボトム側端部31Aを第1ブーム12の各ポジショニングシリンダ取付ボス13J,13Kに取付けたまま、基端側ポジショニングシリンダ連結ピン32を中心として回動し、第1ブーム12のシリンダ通過溝16を通過することができる。この結果、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、第2ブーム18の前側シリンダ取付部21と後側シリンダ取付部22とに交換して取付ける作業を容易に行うことができ、この交換時の作業性を高めることができる。
また、ポジショニングシリンダ31の基端側は、第1ブーム12のシリンダ通過溝16内に常に収容されているので、掘削作業時の土砂等がポジショニングシリンダ31に衝突するのを抑えることができ、ポジショニングシリンダ31を保護することができる。
次に、図9ないし図13は本発明の第2の実施の形態を示し、第2の実施の形態の特徴は、ポジショニングシリンダの基端側を、第1ブームの基端側と同軸に車体に取付ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、41は第2の実施の形態による作業装置で、該作業装置41は、上述した第1の実施の形態による作業装置11とほぼ同様に、後述の第1ブーム42、第2ブーム18、アーム24、バケット(図示せず)、ブームシリンダ29、後述のポジショニングシリンダ49、アームシリンダ34、バケットシリンダ(図示せず)等により構成されている。しかし、ポジショニングシリンダ31の基端側が、第1ブーム42の基端側と同軸で旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に取付けられる点で、第1の実施の形態による作業装置11とは異なるものである。
42は旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に回動可能に連結された第1ブームで、該第1ブーム42は第2ブーム18と共に2ピースブームを構成するものである。ここで、第1ブーム42は、図10及び図11等に示すように、後述のブーム本体43、左,右のブームフート部44,45、第2ブーム取付ブラケット46、シリンダ通過溝47等により構成されている。
43は第1ブーム12のベースとなるブーム本体で、該ブーム本体43は、左,右方向で対面しつつ前,後方向に延びた左,右の外側ウェブ板43A,43Bと、左,右の外側ウェブ板43A,43Bの前端側を閉塞する前閉塞板43Cと、左,右の外側ウェブ板43A,43Bの内側にそれぞれ間隔をもって配置された左,右の内側ウェブ板43D,43Eと、前閉塞板43Cの内側に配置され左,右の内側ウェブ板43D,43Eの前端側を閉塞する前内側閉塞板43Fと、これら左,右の外側ウェブ板43A,43B、前閉塞板43C、左,右の内側ウェブ板43D,43E、前内側閉塞板43Fを挟んで上,下方向で対面した上,下のフランジ板43G,43Hとにより構成されている。
この場合、左内側ウェブ板43Dと右内側ウェブ板43Eとは左,右方向で一定の間隔をもって対面し、上,下のフランジ板43G,43Hの基端側には、左,右の内側ウェブ板43D,43E間の間隔に対応する長溝状の切欠き部43Jが形成されている。
44,45は第1ブーム42の基端側に設けられた左,右のブームフート部で、該各ブームフート部44,45は、左,右方向に延びる筒体からなっている。ここで、左ブームフート部44は、ブーム本体43の左外側ウェブ板43A、左内側ウェブ板43D、上,下のフランジ板43G,43Hの基端部に固着されている。また、右ブームフート部45は、ブーム本体43の右外側ウェブ板43B、右内側ウェブ板43E、上,下のフランジ板43G,43Hの基端部に固着されている。そして、各ブームフート部44,45の内周側はピン挿通孔44A,45Aとなり、これら各ピン挿通孔44A,45Aには、後述の第1ブーム連結ピン48が挿通される構成となっている。
46は第1ブーム42の先端側に設けられた左,右一対の第2ブーム取付ブラケットで、これら左,右の第2ブーム取付ブラケット46は、略三角形をなす平板からなり、ブーム本体43を構成する左,右の外側ウェブ板43A,43B、前閉塞板43C、上,下のフランジ板43G,43Hの先端部に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、各第2ブーム取付ブラケット46の先端側には、ピン挿通孔46Aがそれぞれ穿設され、第2ブーム18は、各ピン挿通孔46Aに挿通された第2ブーム連結ピン23を介して各第2ブーム取付ブラケット46間に回動可能に取付けられる構成となっている。
47は第1ブーム42の長さ方向の中間部に設けられたシリンダ通過溝で、該シリンダ通過溝47は、第1ブーム42内に後述のポジショニングシリンダ49が通過する空間を形成するものである。ここで、シリンダ通過溝47は、ブーム本体43を構成する左,右の内側ウェブ板43D,43E、前内側閉塞板43F、上,下のフランジ板43G,43Hの切欠き部43Jとによってブーム本体43内に画成され、第1ブーム42を前,後方向に貫通している。
これにより、後述するポジショニングシリンダ49の基端側を、後述の第1ブーム連結ピン48を介して旋回フレーム4に取付けた状態で、ポジショニングシリンダ49の先端側を、シリンダ通過溝47を通じて、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22と前側シリンダ取付部21との間で回動させることができる構成となっている。
48は旋回フレーム4のブームブラケット部4B1と第1ブーム42の基端側との間を連結する第1ブーム連結ピンで、該第1ブーム連結ピン48は、旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に対し、第1ブーム42の左,右のブームフート部44,45を回動可能に支持するものである。また、第1ブーム連結ピン48は、後述するポジショニングシリンダ49の基端側と旋回フレーム4のブームブラケット部4B1との間も連結する構成となっている。
49はポジショニングシリンダを示し、該ポジショニングシリンダ49は、第1ブーム42に対する第2ブーム18の折れ角度を調整するものである。ここで、ポジショニングシリンダ49の基端側(ボトム側)にはボトム側端部49Aが設けられ、該ボトム側端部49Aは、第1ブーム42の基端側に設けられた左,右のブームフート部44,45間に配置された状態で、これら各ブームフート部44,45と同軸に、第1ブーム連結ピン48を用いて旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に取付けられている。
一方、ポジショニングシリンダ49の先端側(ロッド側)にはロッド側端部49Bが設けられ、該ロッド側端部49Bは、図12及び図13に示すように、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22と前側シリンダ取付部21とのうちいずれか一方のシリンダ取付部に、先端側ポジショニングシリンダ連結ピン33を用いて選択的に取付けられる構成となっている。
ここで、図12はポジショニングシリンダ49のロッド側端部49Bを第2ブーム18の後側シリンダ取付部22に取付けた状態、即ち、第1ブーム連結ピン48と第2ブーム連結ピン23とを結ぶ仮想線を基準として、第1ブーム12の後面側(背面側)にポジショニングシリンダ31を配置した状態を示している。
このように、第1ブーム12の後面側(背面側)にポジショニングシリンダ31を配置した状態では、標準バケット(図示せず)を用いた掘削作業時に、第2ブーム18に対して折れ角度を大きくする方向(ポジショニングシリンダ31を縮小させる方向)に最大荷重が作用したとしても、ポジショニングシリンダ31のボトム側油室に圧油を供給することにより、この第2ブーム18に作用する最大荷重を確実に受けることができる。
一方、図13はポジショニングシリンダ49のロッド側端部49Bを第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に取付けた状態、即ち、第1ブーム連結ピン48と第2ブーム連結ピン23とを結ぶ仮想線を基準として、第1ブーム12の前面側(腹面側)にポジショニングシリンダ31を配置した状態を示している。
このように、第1ブーム12の前面側(腹面側)にポジショニングシリンダ31を配置した状態では、クラムシェルバケット(図示せず)を用いた吊荷作業時に、第2ブーム18に対して折れ角度を小さくする方向(ポジショニングシリンダ31を縮小させる方向)に最大荷重が作用したとしても、ポジショニングシリンダ31のボトム側油室に圧油を供給することにより、この第2ブーム18に作用する最大荷重を確実に受けることができる構成となっている。
第2の実施の形態による作業装置41は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動については第1の実施の形態によるものと格別差異はない。
然るに、第2の実施の形態によれば、第1ブーム42の基端側となる左,右のブームフート部44,45と旋回フレーム4のブームブラケット部4B1とを連結する第1ブーム連結ピン48を利用して、ポジショニングシリンダ49の基端側となるボトム側端部49Aを、第1ブーム42の基端側と同軸に旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に取付ける構成としている。
これにより、ポジショニングシリンダ31のボトム側端部31Aを第1ブーム12に取付けるために第1の実施の形態で用いた、基端側ポジショニングシリンダ連結ピン32、第1ブーム12の左,右のポジショニングシリンダ取付ボス13J,13K等を不要とすることができるので、この分、部品点数を削減することができ、作業装置41全体の製造コストを低減することができる。
次に、図14ないし図17は本発明の第3の実施の形態を示し、第3の実施の形態の特徴は、第1ブームにポジショニングシリンダの一部を収容するシリンダ収容溝を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、51は第3の実施の形態による作業装置で、該作業装置51は、上述した第1の実施の形態による作業装置11とほぼ同様に、後述の第1ブーム52、第2ブーム18、アーム24、バケット(図示せず)、ブームシリンダ29、ポジショニングシリンダ31、アームシリンダ34、バケットシリンダ(図示せず)等により構成されている。しかし、第1ブーム52に後述の後側シリンダ収容溝54と前側シリンダ収容溝55とが設けられている点で、第1の実施の形態による作業装置11とは異なるものである。
52は旋回フレーム4のブームブラケット部4B1に回動可能に連結された第1ブームで、該第1ブーム52は、後述のブーム本体53、後側シリンダ収容溝54、前側シリンダ収容溝55、ブームフート部56、第2ブーム取付ブラケット57等により構成されている。
53は第1ブーム52のベースとなるブーム本体で、該ブーム本体53は、左,右のウェブ板53A,53Bと、左,右のウェブ板53A,53Bの前端側を閉塞する前閉塞板53Cと、左,右のウェブ板53A,53Bの内側に配置された内壁板53Dと、これら左,右のウェブ板53A,53B、前閉塞板53C、内壁板53Dを挟んで上,下方向で対面した上,下のフランジ板53E,53Fとにより、全体として略直方体の箱状に形成されている。
ここで、内壁板53Dは、左,右のウェブ板53A,53Bと対面する左内板53D1,右内板53D2と、これら左,右の側板53D1,53D2の前端側を連結する前内板53D3とにより枠状に形成されている。この場合、前内板53D3は、長さ方向の中間部が後述のブームフート部56に向けてV型に折曲げられることにより、内壁板53D、及びブーム本体53の強度を高める構成となっている。そして、図14及び図15に示すように、内壁板53Dの前内板53D3を境にして、ブーム本体53内に後述の後側シリンダ収容溝54と前側シリンダ収容溝55とが画成されている。
一方、上フランジ板53Eと下フランジ板53Fの中央部には、内壁板53Dに沿って前,後方向に延びる長方形の長孔53G,53Hがそれぞれ形成されている。そして、内壁板53Dと上フランジ板53Eの長孔53Gとにより後側シリンダ収容溝54が構成され、内壁板53Dと下フランジ板53Fの長孔53Hとにより前側シリンダ収容溝55が構成されている。
また、左ウェブ板53Aと内壁板53Dの左内板53D1との間で後述するブームフート部56の近傍位置には、円筒状のポジショニングシリンダ取付ボス53Jが配設されている。また、右ウェブ板53Bと内壁板53Dの右内板53D2との間でブームフート部56の近傍位置には、他のポジショニングシリンダ取付ボス53Kが、ポジショニングシリンダ取付ボス53Jと同心上に配設されている。そして、左,右のポジショニングシリンダ取付ボス53J,53K間には、ポジショニングシリンダ31のボトム側端部31Aが、基端側ポジショニングシリンダ連結ピン32を介して回動可能に取付けられる構成となっている。
54は第1ブーム52の長さ方向の中間部に設けられた後側シリンダ収容溝で、該後側シリンダ収容溝54は、ブーム本体53を構成する内壁板53Dと、上フランジ板53Eの長孔53Gとにより、ブーム本体53内の後側(上フランジ板53E側)に形成されている。そして、後側シリンダ収容溝54は、図14に示すように、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを第2ブーム18の後側シリンダ取付部22に取付けたときに、このポジショニングシリンダ31の基端側を収容するものである。
55は後側シリンダ収容溝54と共に第1ブーム52の長さ方向の中間部に設けられた前側シリンダ収容溝で、該前側シリンダ収容溝55は、ブーム本体53を構成する内壁板53Dと、下フランジ板53Fの長孔53Hとにより、ブーム本体53内の前側(下フランジ板53F側)に形成されている。そして、前側シリンダ収容溝55は、図15に示すように、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に取付けたときに、このポジショニングシリンダ31の基端側を収容するものである。
56は第1ブーム52の基端側に設けられたブームフート部で、該ブームフート部56は、ブーム本体53を構成する左,右のウェブ板53A,53B、内壁板53Dの左,右の側板53D1,53D2、上,下のフランジ板53E,53Fの基端部に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、ブームフート部56の内周側はピン挿通孔56Aとなり、該ピン挿通孔56Aには第1ブーム連結ピン17が挿通される構成となっている。
57は第1ブーム52の先端側に設けられた左,右一対の第2ブーム取付ブラケットで、これら左,右の第2ブーム取付ブラケット57は、略三角形をなす平板からなり、ブーム本体53を構成する左,右のウェブ板53A,53B、前閉塞板53C、上,下のフランジ板53E,53Fの先端部に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、各第2ブーム取付ブラケット57の先端側には、ピン挿通孔57Aがそれぞれ穿設され、該各ピン挿通孔57Aに挿通された第2ブーム連結ピン23を介して、第2ブーム18が各第2ブーム取付ブラケット57間に回動可能に取付けられる構成となっている。
第3の実施の形態による作業装置51は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動については第1の実施の形態によるものと格別差異はない。
然るに、第3の実施の形態によれば、第1ブーム52の長さ方向の中間部に後側シリンダ収容溝54と前側シリンダ収容溝55とを形成している。これにより、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22に取付けたときには、図14に示すように、ポジショニングシリンダ31の基端側を後側シリンダ収容溝54内に収容することができる。
一方、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを、第2ブーム18の後側シリンダ取付部22から前側シリンダ取付部21に交換して取付けるときには、ポジショニングシリンダ31のロッド側端部31Bを第2ブーム18の後側シリンダ取付部22から取外すと共に、ボトム側端部31Aを第1ブーム52の左,右のポジショニングシリンダ取付ボス53J,53Kから取外す。
このようにして、ポジショニングシリンダ31全体を第1ブーム42から取外した後、ポジショニングシリンダ31を第1ブーム52の前面側(下フランジ板53F側)へと移動させる。そして、図15に示すように、ポジショニングシリンダ31のボトム側端部31Aを、基端側ポジショニングシリンダ連結ピン32を用いて第1ブーム52の各ポジショニングシリンダ取付ボス53J,53Kに取付けると共に、ロッド側端部31Bを、先端側ポジショニングシリンダ連結ピン33を用いて第2ブーム18の前側シリンダ取付部21に取付ける。これにより、ポジショニングシリンダ31の基端側を後側シリンダ収容溝54内に収容することができる。
このように、第3の実施の形態においても、第1ブーム52に形成した後側シリンダ収容溝54、前側シリンダ収容溝55内に、ポジショニングシリンダ31の基端側を常に収容することができるので、掘削作業時の土砂等からポジショニングシリンダ31を保護することができる。しかも、後側シリンダ収容溝54と前側シリンダ収容溝55とを画成するため、内壁板53Dの前内板53D3をV型に折曲げて形成することにより、内壁板53D、及び第1ブーム52全体の強度を高めることができる。
なお、上述した第2の実施の形態では、第1ブーム42を、基端側が二股状に分岐した単一のブーム本体43と、該ブーム本体43の基端側に設けられた左,右のブームフート部44,45と、ブーム本体43の先端側に設けられた第2ブーム取付ブラケット46とにより構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図18に示す変形例のように左,右に二分割された第1ブーム61を用いてもよい。即ち、略直方体の箱状に分割された左,右のブーム本体62,63と、各ブーム本体62,63の基端側にそれぞれ設けられた左,右のブームフート部64,65と、各ブーム本体62,63の先端側にそれぞれ設けられた左,右の第2ブーム取付ブラケット66,67とを備え、左,右のブーム本体62,63間にシリンダ通過溝68が形成された第1ブーム61を用いてもよい。
また、上述した実施の形態では、建設機械として車輪2Bを有するホイール式の油圧ショベル1を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばクローラ式の油圧ショベルにも適用することができる。
本発明の第1の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。 第1の実施の形態による第1ブーム、第2ブーム、ポジショニングシリンダ等を示す一部破断の斜視図である。 第1ブームを単体で示す斜視図である。 第1ブームを図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。 ロッド側端部を第2ブームの後側シリンダ取付部に取付けたポジショニングシリンダが伸長した状態を示す一部破断の要部拡大図である。 ポジショニングシリンダが縮小した状態を示す図5と同様な要部拡大図である。 ロッド側端部を第2ブームの前側シリンダ取付部に取付けたポジショニングシリンダが縮小した状態を示す一部破断の要部拡大図である。 ポジショニングシリンダが伸長した状態を示す図7と同様な要部拡大図である。 第2の実施の形態による第1ブーム、第2ブーム、ポジショニングシリンダ等を示す一部破断の斜視図である。 第1ブームを単体で示す斜視図である。 第1ブームを図10中の矢示XI−XI方向からみた断面図である。 ポジショニングシリンダのロッド側端部を第2ブームの後側シリンダ取付部に取付けた状態を示す一部破断の要部拡大図である。 ポジショニングシリンダのロッド側端部を第2ブームの前側シリンダ取付部に取付けた状態を示す一部破断の要部拡大図である。 第3の実施の形態においてポジショニングシリンダのロッド側端部を第2ブームの後側シリンダ取付部に取付けた状態を示す一部破断の要部拡大図である。 ポジショニングシリンダのロッド側端部を第2ブームの前側シリンダ取付部に取付けた状態を示す一部破断の要部拡大図である。 第1ブームを単体で示す斜視図である。 第1ブームを図16中の矢示XVII−XVII方向からみた断面図である。 変形例による第1ブームを単体で示す斜視図である。
符号の説明
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
3 上部旋回体(車体)
11,41,51 作業装置
12,42,52,61 第1ブーム
16,47,68 シリンダ通過溝
17,48 第1ブーム連結ピン
18 第2ブーム
21 前側シリンダ取付部
22 後側シリンダ取付部
31,49 ポジショニングシリンダ
31A,49A ボトム側端部(基端側)
31B,49B ロッド側端部(先端側)
32 基端側ポジショニングシリンダ連結ピン
33 先端側ポジショニングシリンダ連結ピン
54 後側シリンダ収容溝
55 前側シリンダ収容溝

Claims (6)

  1. 自走可能な車体と、該車体に俯仰動可能に設けられた作業装置とからなり、前記作業装置は、基端側が前記車体に回動可能に連結された第1ブームと、該第1ブームの先端側に回動可能に連結された第2ブームと、前記車体に対して前記第1ブームを俯仰動させるブームシリンダと、前記第1ブームに対して前記第2ブームの折れ角度を調整すべく該第2ブームを俯仰動させるポジショニングシリンダとを備えてなる建設機械において、
    前記第2ブームには、前記第1ブームとの連結部の位置よりも前側に位置する前側シリンダ取付部と、前記第1ブームとの連結部を挟んで前記前側シリンダ取付部とは反対側に位置する後側シリンダ取付部とを設け、
    前記ポジショニングシリンダは、その基端側を前記第1ブームの基端側または前記車体に取付け、先端側を前記前側シリンダ取付部と前記後側シリンダ取付部とのうちいずれか一方に選択的に取付ける構成としたことを特徴とする建設機械。
  2. 前記ポジショニングシリンダは、その先端側を前記前側シリンダ取付部に取付ける場合と前記後側シリンダ取付部に取付ける場合とで、1本の共通なシリンダを用いる構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記第1ブームには、前記ポジショニングシリンダの基端側を前記第1ブームの基端側または前記車体に取付けた状態で前記ポジショニングシリンダの先端側を前記前側シリンダ取付部と前記後側シリンダ取付部とに交換して取付けることができるように、前記ポジショニングシリンダが通過するのを許すシリンダ通過溝を設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械。
  4. 前記第1ブームには、前記ポジショニングシリンダの一部を収容するシリンダ収容溝を設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械。
  5. 前記第1ブームの基端側は第1ブーム連結ピンを用いて前記車体に取付け、前記ポジショニングシリンダの基端側はポジショニングシリンダ連結ピンを用いて前記第1ブームの基端側に取付ける構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の建設機械。
  6. 前記第1ブームの基端側は第1ブーム連結ピンを用いて前記車体に取付け、前記ポジショニングシリンダの基端側は、前記第1ブーム連結ピンを用いて前記第1ブームの基端側と同軸に前記車体に取付ける構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の建設機械。
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