JP2008057177A - 旋回式建設機械 - Google Patents

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奈津子 堀
Takayuki Shimodaira
貴之 下平
Takeshi Takahashi
高橋  毅
Takayuki Ono
孝之 大野
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Abstract

【課題】 左,右の縦板間の間隔を大きくすることにより、作業装置に作用する横方向荷重等に対する剛性を高め、耐久性、寿命を向上できるようにする。
【解決手段】 上部旋回体3の旋回フレーム5を、横幅寸法Wにわたって左,右方向に延びた底板6と、底板6の左,右方向両側を前,後方向に延びる縦板7,8とにより構成する。縦板7,8の前部側には、ブーム部材32,33の基端側を回動可能に支持するブームブラケット9,12を設け、後部側にはカウンタウエイト26が取付けられる左,右のウエイト取付部22,23を設ける。掘削作業に伴う横方向荷重がバケット35側からアーム34、左ブーム部材32,右ブーム部材33を介してブームブラケット9,12に付加される場合でも、左,右方向に大きく離間した縦板7,8により旋回フレーム5の剛性を高めることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば土砂等の掘削作業を行う油圧ショベルとして好適に用いられる旋回式建設機械に関する。
一般に、旋回式建設機械としての油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前部に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより構成され、この作業装置を作動させることによって土砂等の掘削作業を行うものである。
そして、このような油圧ショベルの上部旋回体は、下部走行体上に旋回輪を介して取付けられる旋回フレームと、該旋回フレーム上に設けられ運転室を画成するキャブまたはキャノピーと、該キャブまたはキャノピーの後側に位置して前記旋回フレーム上に設けられ内部に原動機および油圧ポンプ等が収容される機械室を画成する建屋カバーと、該建屋カバーの後側に位置して前記旋回フレーム上に設けられ前記作業装置に対する重量バランスをとるカウンタウエイトとにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、この場合の旋回フレームは、下面側が下部走行体上に旋回輪を介して取付けられる底板および該底板上に立設され前,後方向に延びる左,右一対の縦板からなるセンタフレームと、該センタフレームの左,右両側に複数の張出ビームを介して溶接により接合され前,後方向に延びる左サイドフレーム,右サイドフレームとにより構成されている。
そして、前記左,右の縦板は、その前端側が作業装置用の支持ブラケットとなり、後端側が前記カウンタウエイトを取付けるためのウエイト取付部となっている。また、左,右の縦板は、作業装置のブーム基端側を左,右方向から挟むように、例えばキャブの幅寸法等に比較して十分に小さな間隔(左,右方向の離間寸法)をもって前記底板上に溶接により固着(立設)されているものである。
特開2001−342646号公報
ところで、上述した従来技術では、例えば土砂等の掘削作業を行っている途中でバケット等に車両の左,右方向に向けた外力(以下、横方向荷重という)が付加されると、この横方向荷重が作業装置のアーム、ブームを介して旋回フレームの左,右の縦板に曲げ荷重となって伝わることがある。
この場合、左,右の縦板は、旋回フレームの底板上に比較的小さな間隔(左,右方向の離間寸法)をもって立設され前,後方向へと延びる構成であるため、車両の前,後方向に付加される荷重に対しては大なる剛性を有している。しかし、車両の左,右方向に付加される横方向荷重に対しては、必ずしも十分な剛性を左,右の縦板に与えることができない。
この結果、従来技術による旋回フレームでは、掘削作業の途中等で大きな横方向荷重が作業装置のバケット、アームおよびブームを介して左,右の縦板間に付加されると、例えばブームの基端側を支持した支持ブラケットの部分が横方向荷重の影響で損傷、破損される可能性があり、その耐久性、寿命を十分に延ばすことができないという問題がある。
また、左,右の縦板は、その後端側が左,右のウエイト取付部となり、旋回フレームの後端側でカウンタウエイトを下側から支持し固定する構成としている。しかし、これらの縦板の左,右方向の間隔は、カウンタウエイトの横幅(全幅)寸法に比較して1/3以下程度となる小さい寸法である。
このため、例えば車両の走行時、作業時にカウンタウエイトを左,右方向に振動させるようなローリング振動が発生すると、左,右の縦板がローリング振動の影響を受け易く、例えば縦板上に設けたエンジンマウント部、熱交換器取付部、燃料タンクまたは作動油タンク等の取付部が摩耗、損傷され、耐久性、寿命が低下するという問題がある。
また、左,右の縦板は、旋回フレームの底板上で左,右方向のほぼ中央となる位置に設ける構成としているので、例えば縦板の左側位置に運転室を配置し、運転室内の居住スペース等を良好に確保するために横幅寸法を広く取るようにすると、この寸法分だけ旋回フレームの幅方向(左,右方向)寸法を大きくする必要が生じ、旋回フレームが大型化し重量が増大する原因になるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、作業装置の左,右方向に作用する横方向荷重等に対する剛性を高めて、耐久性、寿命を向上することができるようにした旋回式建設機械を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、左,右の縦板間の間隔を大きくすることにより、カウンタウエイトの左,右方向の振動(ローリング振動)に対する耐久性を向上させ、各縦板の捩れ変形等を小さく抑えることができるようにした旋回式建設機械を提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、左,右の縦板の間に運転室を配置することにより、旋回フレームの幅方向寸法を特に広げることなく、運転室内の居住性、操作性等を良好に保つことができ、機械全体の小型、軽量化を図ることができるようにした旋回式建設機械を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回輪を介して旋回可能に搭載される旋回フレームを有し該旋回フレーム上に運転室、機械室およびカウンタウエイトが設けられた上部旋回体と、ブームの基端側が該上部旋回体の前側に俯仰動可能に取付けられ先端側には作業用アタッチメントが設けられた作業装置とを備えてなる旋回式建設機械に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴によると、前記上部旋回体の旋回フレームは、当該旋回フレームの全幅にわたって左,右方向に延び下面側に前記旋回輪が取付けられる底板と、該底板の左側端部,右側端部に位置しそれぞれ前,後方向に延びて設けられた左,右の縦板とを有する構成とし、前記ブームは、前記旋回フレームの左,右方向に離間した左,右一対のブーム部材により構成し、前記左,右の縦板の前部側には、該左,右のブーム部材の基端側を俯仰動可能に支持する左,右のブームブラケットを設け、前記各縦板の後部側には、前記カウンタウエイトが取付けられる左,右のウエイト取付部を設ける構成としたことにある。
また、請求項2の発明によると、前記運転室は、前記左,右のブームブラケットの間に位置して前記底板に設け、前記機械室は、前記運転室の後側に位置して前記左,右の縦板間に設ける構成としている。
また、請求項3の発明によると、前記左,右のブーム部材は、前記各ブームブラケットの位置から前記左,右の縦板と平行になって前方に延びる左,右の平行腕部と、該各平行腕部の先端側から互いに接近する方向に傾斜して延びる左,右の傾斜腕部とにより構成している。
また、請求項4の発明によると、前記左,右のブーム部材は、前記各ブームブラケットの位置から互いに接近する方向に斜め前方に傾斜して延び全体としてV字状をなす構成としている。
さらに、請求項5の発明によると、前記左,右のブーム部材の先端側には、該左,右のブーム部材間に位置してアームを俯仰動可能に設け、該アームの先端側には前記作業用アタッチメントを回動可能に設ける構成としている。
上述の如く、請求項1に記載の発明によれば、上部旋回体の旋回フレームを、底板と左,右の縦板とから構成し、これらの縦板は、前記底板の左側端部,右側端部に位置して前,後方向に延びるように設けると共に、左,右の縦板の前部側には、左,右のブーム部材の基端側を俯仰動可能に支持する左,右のブームブラケットを設け、後部側にはカウンタウエイトが取付けられる左,右のウエイト取付部を設ける構成としているので、例えば従来技術で用いている左,右のサイドフレームを廃止でき、底板と左,右の縦板のみで旋回フレームを構成することができる。そして、底板上に設ける左,右の縦板間の間隔を、旋回フレームの横幅(全幅)寸法まで大きく拡げることができ、左,右のブーム部材の基端側を俯仰動可能に支持する左,右のブームブラケットも、左,右方向に大きく離して設けることができる。
この結果、例えば土砂等の掘削作業時に作業装置の作業用アタッチメント(例えば、バケット)から横方向荷重がアームおよび左,右のブーム部材を介して左,右のブームブラケット(左,右の縦板)に付加される場合でも、左,右方向に大きく離間した各縦板は、その一方側で横方向荷重を前,後方向の引張り荷重として、他方側では前,後方向の圧縮荷重として受承することができる。そして、掘削作業時の負荷(例えば、横方向荷重等)を、前,後方向の荷重に対して大なる剛性をもった左,右の縦板により安定して受承(吸収)することができる。これにより、横方向荷重等に対する各縦板の剛性を高めることができ、旋回フレーム全体の耐久性、寿命を向上することができる。
また、旋回フレームの後端側でカウンタウエイトを支持する左,右のウエイト取付部を、左,右方向に大きく離間して配設する構成としているので、カウンタウエイトの左,右両側部位を下側から安定して支持することができ、例えば走行中や作業中に車両に発生する左,右方向の振動(ローリング振動)がカウンタウエイトに伝わるのを抑制することができる。そして、このようなローリング振動に対する旋回フレーム(左,右の縦板)の耐久性を向上でき、各縦板の捩れ変形等を小さく抑えることができる。
また、請求項2に記載の発明は、例えばキャブまたはキャノピーからなる運転室を、左,右のブームブラケットの間に位置して底板上に設け、運転室の後側には左,右の縦板間に位置して機械室を設ける構成としているので、旋回フレームの幅方向寸法を特に広げることなく、左,右の縦板(ブームブラケット)間に広いスペースを確保して運転室を配置でき、運転室内の居住性、操作性等を良好に保つことができる。このため、旋回フレームの幅方向(左,右方向)寸法を、運転室のために余分に大きくする必要がなくなり、旋回フレームの小型、軽量化を図ることができる。
また、運転室の後側には、左,右の縦板間に位置して機械室を設ける構成としているので、例えば機械室内に収容する建設機械の原動機等を左,右の縦板間に大きなスペースを確保して、例えば横置き状態で配置することができる。そして、従来技術のように縦板を跨いで原動機等を配置する必要がなくなるので、例えばエンジンマウント部、熱交換器取付部、燃料タンクまたは作動油タンク等の取付部が、前述したローリング振動等の影響で摩耗、損傷されるのを防止でき、それぞれの耐久性、寿命等を向上することができる。
一方、請求項3に記載の発明は、左,右のブーム部材を、各ブームブラケットの位置から左,右の縦板と平行になって前方に延びる左,右の平行腕部と、該各平行腕部の先端側から互いに接近する方向に傾斜して延びる左,右の傾斜腕部とにより構成しているので、旋回フレームの左,右方向に離間した左,右のブーム部材は、平行腕部と傾斜腕部との間に位置する長さ方向の中間部を相手方のブーム部材に向けて「く」の字状に屈曲する構成とすることができる。このため、例えば土砂等の掘削作業時に作業装置の作業用アタッチメントが横方向荷重を受けても、左,右のブーム部材のうち一方のブーム部材は、横方向荷重を前,後方向の引張り荷重として一方のブームブラケット(縦板)に伝えることができ、他方のブーム部材は、他方のブームブラケット(縦板)に対し前記横方向荷重を前,後方向の圧縮荷重として伝えることができる。この結果、掘削作業時の負荷(例えば、横方向荷重等)を、前,後方向の荷重に対して大なる剛性をもった左,右の縦板により安定して受承(吸収)することができる。
また、請求項4に記載の発明は、左,右のブーム部材を各ブームブラケットの位置から互いに接近する方向に斜め前方に傾斜させ全体としてV字状をなす構成としているので、この場合でも、例えば土砂等の掘削作業時に作業装置の作業用アタッチメントが横方向荷重を受けるときには、左,右のブーム部材のうち一方のブーム部材は、横方向荷重を前,後方向の引張り荷重として一方のブームブラケット(縦板)に伝えることができ、他方のブーム部材は、他方のブームブラケット(縦板)に対し前記横方向荷重を前,後方向の圧縮荷重として伝えることができる。この結果、掘削作業時に発生する横方向荷重等の負荷を、前,後方向の荷重に対して大なる剛性をもった左,右の縦板により安定して受承(吸収)することができる。
さらに、請求項5に記載の発明によると、左,右のブーム部材の先端側には、該左,右のブーム部材間に位置してアームを俯仰動可能に設け、該アームの先端側には作業用アタッチメントを回動可能に設ける構成としているので、左,右のブーム部材は、その先端側でアームの基端側を左,右両側から挟んだ状態で、このアームを俯仰動可能に支持することができ、前記アームの先端側には、例えばバケット等の作業用アタッチメントを回動可能に設けることができる。
以下、本発明の実施の形態による旋回式建設機械として油圧ショベルを例に挙げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
ここで、図1ないし図10は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は旋回式建設機械として油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、左,右の履帯2A,2Aにより自走可能となった装軌式の下部走行体2と、後述の上部旋回体3および作業装置30とにより大略構成されている。
3は下部走行体2の上側に旋回輪4を介して旋回可能に搭載された上部旋回体を示し、該上部旋回体3は、後述の旋回フレーム5、キャブ25、カウンタウエイト26および建屋カバー27等により構成されている。
5は上部旋回体3のフレームを構成する旋回フレームで、この旋回フレーム5は、図3〜図6に示す如く鋼板等を用いて前,後方向と左,右方向とに延びる略長方形の平板体として形成された底板6と、該底板6の左,右両側に設けられ前,後方向に延びた左,右の縦板7,8と、後述の前ビーム15および後ビーム18等とにより構成されている。そして、旋回フレーム5は、上部旋回体3の車幅に対応した横幅寸法W(全幅)を図3、図4に示す如く有している。
ここで、旋回フレーム5の底板6は、旋回フレーム5の全幅(横幅寸法W)にわたって左,右方向に延び、その下面中央部側には、図3、図4中に一点鎖線で示す旋回輪4が複数のボルト等を用いて取付けられるものである。また、底板6には、旋回輪4の後側となる位置に大きな切欠き開口6Aが形成され、該切欠き開口6Aは、幅広な略U字形状をなして後述の縦板7,8間を後方へと延びている。
そして、底板6の切欠き開口6A内には、後述の後ビーム18、中間ビーム19等が骨組み構造をなして配設されている。これにより、底板6の後部側は、旋回フレーム5に必要な剛性が確保されると共に、切欠き開口6Aによる軽量化も図られるものである。
7,8は底板6と共に旋回フレーム5を構成する左,右の縦板で、該左,右の縦板7,8は、底板6の左側端部,右側端部から上向きに立設されると共に、底板6の左側端部,右側端部に沿って前,後方向に延びている。そして、左,右の縦板7,8は、旋回フレーム5の全幅(図4に示す横幅寸法W)にほぼ対応する寸法分だけ底板6の左,右方向に大きく離間して設置されている。
また、縦板7,8の上端には、後述のブームブラケット9,12よりも後側となる位置にフランジ板7A,8Aが溶接して設けられ、このフランジ板7A,8Aは、縦板7,8の後端位置まで前,後方向に延びている。そして、フランジ板7A,8Aの後端側は、後述するウエイト取付部22,23の一部を構成するものである。
9は縦板7の前部側に設けられた左側のブームブラケットを示し、該ブームブラケット9は、後述の左ブーム部材32を上,下に俯仰動(回動)可能に支持するもので、縦板7の前部側に左側のブラケット板10を並設することにより構成されている。そして、このブラケット板10は、縦板7の前部側にほぼ対応したブラケット形状をなして形成されている。
ここで、左側のブラケット板10は、図4に示す如く左側の縦板7に対し間隔aをもって底板6上に立設され、縦板7と左,右方向で対向して前,後方向に延びている。また、縦板7とブラケット板10との間には、図5に示すように斜め上向きに延びる補強板11が溶接により接合して設けられ、該補強板11は、縦板7とブラケット板10との間を一体的に連結することによりブームブラケット9の機械的強度を増大させるものである。
12は縦板8の前部側に設けられた右側のブームブラケットで、該ブームブラケット12は、後述の右ブーム部材33を俯仰動(回動)可能に支持するもので、縦板8の前部側に右側のブラケット板13を並設することにより構成されている。そして、右側のブラケット板13は、縦板8の前部側にほぼ対応したブラケット形状をなして形成されている。
ここで、右側のブラケット板13についても、図4に示すように右側の縦板8に対し間隔aをもって底板6上に立設され、縦板8と左,右方向で対向して前,後方向に延びている。そして、縦板8とブラケット板13との間にも、図6に示す如く斜め上向きに延びる補強板14が同様に設けられている。なお、前述した間隔aは、後述するブーム部材32,33(図8に示すボス部32D,33D)の寸法bよりも僅かに大きい寸法に設定されるものである。
15は左,右のブームブラケット9,12間に設けられた前ビームで、該前ビーム15は、図4に示すように左,右のブラケット板10,13間に位置して底板6上に溶接により固着されている。そして、前ビーム15は、左,右のブラケット板10,13間で底板6を補強する横梁を構成するものである。この場合、前ビーム15は、図6に示すように横断面がコ字状またはU字状をなす鋼材等を用いて形成され、底板6の上面に溶接により接合されている。
16は底板6から前方に突出して設けられた前側のキャブベッドで、該前側のキャブベッド16は、図4に示す如く平面形状がコ字状をなす枠体として形成され、その後端側は底板6と前ビーム15とに溶接により接合されている。そして、キャブベッド16は、左,右のブームブラケット9,12間で底板6上に固着され、後述のキャブ25を後側のキャブベッド17との間で下側から安定した状態で支持するものである。
17,17は後側のキャブベッドで、これらのキャブベッド17,17は、前ビーム15よりも後方となる位置で底板6上に設けられ、左,右方向で互いに離間(対向)して配置されている。そして、キャブベッド17は、図5、図6に示すように横断面がコ字状またはU字状をなす鋼材等を用いて形成され、底板6の上面に溶接により接合されている。
ここで、後側のキャブベッド17,17は、前側のキャブベッド16との間で後述のキャブ25を下側から支持するものである。また、これらのキャブベッド17は、左,右方向の端部がブラケット板10,13の後部側に接合され、ブームブラケット9,12を側方から補強する機能も有している。
18は旋回フレーム5の後部側に設けられた後ビームで、該後ビーム18は、底板6(切欠き開口6A)の後端側に位置して左,右の縦板7,8間に突合わせ溶接等により接合されている。そして、後ビーム18は、縦板7,8の後端側を左,右方向で一体的に連結し、後述するウエイト取付部22,23等の剛性を高めるものである。
19は後側のキャブベッド17と後ビーム18との間に設けられた中間ビームで、該中間ビーム19は、底板6の切欠き開口6A内を左,右方向に延び、その両端が左,右の縦板7,8に突合わせ溶接等により固着されている。そして、中間ビーム19は、縦板7,8の長さ方向途中部位を左,右方向で一体的に連結している。
また、後ビーム18と中間ビーム19との間には、左,右に離間して前,後方向に延びる複数の補強ビーム20,21等が溶接により接合して設けられている。そして、これらの後ビーム18、中間ビーム19および補強ビーム20,21は、底板6の切欠き開口6A内に骨組み構造をなして設けられ、後述するウエイト取付部22,23等の剛性を高めると共に、旋回フレーム5の後部側重量を低減するものである。
22,23は縦板7,8の後部側に設けられた左,右のウエイト取付部で、該ウエイト取付部22,23は、図5、図6に示すように底板6の後端側とフランジ板7A,8Aの後端側との間に複数の筒状スリーブ24,24,…を接合して設けることにより、所謂Iフランジ構造をなして構成されている。そして、左,右のウエイト取付部22,23には、図1、図2に示す後述のカウンタウエイト26が各筒状スリーブ24内に挿通される取付ボルト(図示せず)等を用いて着脱可能に取付けられるものである。
25は旋回フレーム5のブームブラケット9,12間に位置して底板6上に設けられた運転室を構成するキャブで、該キャブ25は、旋回フレーム5の底板6上に前側のキャブベッド16と後側のキャブベッド17,17とを介して防振状態で取付けられている。そして、キャブ25は、左,右のブームブラケット9,12間に広いスペースをもって配置され、運転室としての居住性、操作性等を向上できるものである。
26は旋回フレーム5の後端側に設けられたカウンタウエイトで、該カウンタウエイト26は、図1に示すように左,右両側をウエイト取付部22,23上に載置した状態で、取付ボルト(図示せず)等を用いて着脱可能に取付けられるものである。そして、カウンタウエイト26は、旋回フレーム5の後端側で後述の作業装置30に対する重量バランスをとるものである。
27はキャブ25とカウンタウエイト26との間に位置して旋回フレーム5上に機械室を形成する建屋カバーで、該建屋カバー27は、キャブ25の後側に位置して旋回フレーム5上に設けられ、内部に原動機、熱交換器および油圧ポンプ(図示せず)等を収容するものである。また、建屋カバー27とキャブ25との間には、図2中の左側に位置して作動油タンク28が旋回フレーム5上に設置され、その右側には燃料タンク29が設置されている。
30は上部旋回体3の前部に俯仰動可能に設けられた作業装置で、該作業装置30は、図1ないし図3に示すように後述のブーム31、アーム34、バケット35、リンク36,37、ブームシリンダ38、アームシリンダ39およびバケットシリンダ40等によって構成されるものである。
31は旋回フレーム5のブームブラケット9,12に俯仰動可能に設けられたブームで、該ブーム31は、図2、図3に示す如く旋回フレーム5の左,右方向で互いに離間して2分割するように設けられた左,右一対のブーム部材32,33(以下、左ブーム部材32,右ブーム部材33という)により構成されている。
この場合、左ブーム部材32は、1枚または複数枚の鋼板等を用いて頑丈な構造に形成され、右ブーム部材33についても同様な構造に形成されている。そして、左ブーム部材32,右ブーム部材33は、図2,図3に示す如く後述するアーム34の左,右両側に、例えば「ハ」の字状をなして配設されるものである。
ここで、左ブーム部材32,右ブーム部材33は、その長さ方向一側(基端側)に位置しブームブラケット9,12の位置から縦板7,8と平行になって前方へと互いに平行に延びる平行腕部32A,33Aと、該平行腕部32A,33Aの先端側から互いに接近する方向に角度θ(図2参照)分だけ斜めに屈曲して延びた傾斜腕部32B,33Bとにより構成されている。
そして、左ブーム部材32は、平行腕部32Aと傾斜腕部32Bとの間に位置する長さ方向中間部が相手方の右ブーム部材33に向けて「く」の字状に屈曲する角度θの屈曲部32Cとなっている。また、左ブーム部材32には、図8に示す如く平行腕部32Aの基端側に寸法bのボス部32Dが設けられ、このボス部32Dが旋回フレーム5のブームブラケット9(図1〜図3参照)に連結ピン等を用いて上,下方向に回動可能に連結されるものである。
また、左ブーム部材32には、傾斜腕部32Bの先端側に左ブラケット部32Eが設けられ、該左ブラケット部32Eは、後述する右ブラケット部33Eとの間でアーム34のボス部34Aを挟むように互いに平行に延びる構成となっている。そして、後述するアーム34の基端側は、左ブラケット部32Eと右ブラケット部33Eとの間に連結ピン等を用いて回動可能に連結されるものである。
また、左ブーム部材32の平行腕部32Aには、図9に示すように屈曲部32Cの下側となる位置に後述するブームシリンダ38用のシリンダブラケット32Fが設けられている。そして、左ブーム部材32の傾斜腕部32Bには、屈曲部32Cの上側となる位置に後述するアームシリンダ39用のシリンダブラケット32Gが設けられている。
一方、右ブーム部材33についても、平行腕部33Aと傾斜腕部33Bとの間の長さ方向中間部に左ブーム部材32側に向けて「く」の字状に屈曲する角度θの屈曲部33Cが設けられ、平行腕部33Aの基端側には、図8に示す如く寸法bのボス部33Dが設けられている。そして、右ブーム部材33のボス部33Dは、旋回フレーム5のブームブラケット12(図2、図3参照)に連結ピン等を用いて上,下方向に回動可能に連結されるものである。
また、右ブーム部材33(傾斜腕部33B)の先端側には、左ブラケット部32Eとの間でアーム34の基端側を挟むように互いに平行に延びる右ブラケット部33Eが設けられ、該右ブラケット部33Eは、アーム34の基端側(ボス部34A)を左ブラケット部32Eとの間で回動可能に支持するものである。さらに、右ブーム部材33にも、後述するブームシリンダ38用のシリンダブラケット33Fと、後述するアームシリンダ39用のシリンダブラケット33Gとが設けられている。
34はブーム31の先端側に俯仰動可能に設けられたアームで、該アーム34は、基端側のボス部34Aがブーム部材32,33のブラケット部32E,33E間に挟まれた状態で、連結ピン等を用いてブラケット部32E,33E間に回動可能に連結されている。また、アーム34の基端側には、ボス部34Aから離間して一対にシリンダブラケット34B,34Bが設けられ、該各シリンダブラケット34Bには、後述するアームシリンダ39のロッド側がボールジョイント39Bを介して取付けられる。
35はアーム34の先端側に回動可能に設けられた作業用アタッチメントとしてのバケットで、該バケット35は、後述のバケットシリンダ40によりリンク36,37等を介して上,下方向に回動される。そして、バケット35は、先端側の各爪部35Aにより土砂等の掘削作業を行うものである。
38,38はブーム31を上,下に俯仰動する左,右のブームシリンダで、該各ブームシリンダ38のうち左側のブームシリンダ38は、図1に示すように左ブーム部材32のシリンダブラケット32Fと旋回フレーム5のブームブラケット9との間にそれぞれ回動可能に連結して取付けられている。
また、右側のブームシリンダ38は、右ブーム部材33のシリンダブラケット33Fと旋回フレーム5のブームブラケット12との間にそれぞれ回動可能に連結して取付けられている。そして、左,右のブームシリンダ38が伸長するときには、ブーム31(ブーム部材32,33)が上向きに仰動され、各ブームシリンダ38が縮小するときには、ブーム31が下向きに仰動されるものである。
39,39はアーム34をブーム31に対して上,下に俯仰動する左,右のアームシリンダで、該各アームシリンダ39は、シリンダのボトム側にボールジョイント39Aが取付けられ、ロッド側には他のボールジョイント39Bが取付けられている。そして、左側のアームシリンダ39は、ボトム側が図1に示す如く左ブーム部材32のシリンダブラケット32Gにボールジョイント39Aを介して揺動可能に取付けられ、ロッド側はアーム34のシリンダブラケット34Bにボールジョイント39Bを介して揺動可能に取付けられている。
また、右側のアームシリンダ39については、ボトム側が図2、図3に示す如く右ブーム部材33のシリンダブラケット33Gにボールジョイント39Aを介して揺動可能に取付けられ、ロッド側はアーム34のシリンダブラケット34Bにボールジョイント39Bを介して揺動可能に取付けられている。
40はバケット35をアーム34の先端側で上,下に回動するアタッチメントシリンダとしてのバケットシリンダで、該バケットシリンダ40は、アーム34とバケット35との間にリンク36,37等を介して回動可能に連結して取付けられている。
本実施の形態による油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
まず、作業現場等で油圧ショベル1を走行駆動するときには、下部走行体2の履帯2A,2Aを走行用の油圧モータ(図示せず)等で駆動することにより車両を前進または後進させる。また、上部旋回体3を下部走行体2上で旋回輪4を介して左,右方向に旋回させることにより、下部走行体2に対して作業装置30全体を任意の方向に配向することができる。
そして、この状態で土砂等の掘削作業を行うときには、左,右のブームシリンダ38を伸縮することにより上部旋回体3の前方側でブーム31(左ブーム部材32,右ブーム部材33)を上,下に俯仰動する。また、左,右のアームシリンダ39を伸縮することによりブーム31の先端側でアーム34を上,下に俯仰動する。
そして、このときにバケットシリンダ40を伸縮させることによりアーム34の先端側でリンク36,37を介してバケット35を上,下に回動し、バケット35の各爪部35Aを地面等に突当てつつ、掘削した土砂をバケット35内に掻込むようにして土砂の掘削作業、排土作業等を行うものである。
ところで、このような掘削作業の途中において、車両の左,右方向に向けた横方向荷重Fが、バケット35からアーム34へと図2中に例示する矢示方向に付加されると、この横方向荷重Fがアーム34、ブーム31を介して旋回フレーム5の左,右の縦板7,8に曲げ荷重となって伝わり、最悪の場合には、ブーム31の基端側を支持したブームブラケット9,12等が横方向荷重Fの影響で損傷、破損される虞れもある。
そこで、本実施の形態にあっては、上部旋回体3の旋回フレーム5を、その全幅(図3、図4に示す横幅寸法W)にわたって左,右方向に延びた底板6と、底板6の左,右方向両側部位を前,後方向に延びるように底板6上に立設された左,右の縦板7,8とにより構成している。
そして、これらの縦板7,8の前部側には、ブーム31(左ブーム部材32,右ブーム部材33)の基端側を回動可能に支持する左,右のブームブラケット9,12を設け、後部側にはカウンタウエイト26が取付けられる左,右のウエイト取付部22,23を設ける構成としている。
これにより、例えば特許文献1等の従来技術で用いている左,右のサイドフレームを廃止することができ、底板6と左,右の縦板7,8によって旋回フレーム5を構成することができる。そして、底板6上に立設する左,右の縦板7,8間の間隔を、旋回フレーム5の全幅(横幅寸法W)まで大きく拡げることができ、左ブーム部材32,右ブーム部材33の基端側を回動可能に支持する左,右のブームブラケット9,12も、左,右方向に大きく離間して設けることができる。
この結果、例えば土砂等の掘削作業時に作業装置30のバケット35側から横方向荷重F(図2参照)がアーム34およびブーム31(左ブーム部材32,右ブーム部材33)を介して左,右のブームブラケット9,12、縦板7,8に付加される場合でも、左,右方向に大きく離間した縦板7,8は、その一方側で横方向荷重Fを前,後方向の引張り荷重f1 として、他方側では前,後方向の圧縮荷重f2 として受承することができる。
即ち、この場合の左ブーム部材32,右ブーム部材33は、長さ方向の中間部が前述したように「く」の字状に屈曲しているので、図2中に例示した横方向荷重Fに対して、左ブーム部材32は屈曲部32Cの角度θを小さくするように弾性変形して、横方向荷重Fを前,後方向の引張り荷重f1 として左側のブームブラケット9、縦板7に伝えることができる。
また、このときに右ブーム部材33は、横方向荷重Fにより屈曲部33Cの角度θを大きくするように弾性変形して、横方向荷重Fを右側のブームブラケット12、縦板8に対し前,後方向の圧縮荷重f2 として伝えることができる。なお、横方向荷重Fが図2中に例示した方向とは逆向きの場合には、左側の縦板7に前,後方向の圧縮荷重が伝えられ、右側の縦板8には引張り荷重が伝えられる。
そして、左,右の縦板7,8は、前,後方向の荷重に対して大なる剛性をもって底板6上に立設されているので、掘削作業時の負荷(例えば、図2中に例示した横方向荷重F等)を左,右の縦板7,8により安定して受承(吸収)することができ、旋回フレーム5全体の耐久性、寿命を向上することができる。
また、旋回フレーム5の後端側でカウンタウエイト26を支持する左,右のウエイト取付部22,23についても、左,右の縦板7,8により左,右方向に大きく離間して配設されている。このため、カウンタウエイト26の左,右両側部位をウエイト取付部22,23により下側から安定して支持することができ、例えば走行中や作業中に車両に発生する左,右方向の振動(ローリング振動)がカウンタウエイト26に伝わるのを抑制することができる。
そして、重量物であるカウンタウエイト26を伴ったローリング振動に対して、左,右の縦板7,8が捩れ変形したりするのを小さく抑えることができ、このようなローリング振動等に対する旋回フレーム5(左,右の縦板7,8)の捩り剛性を高め、耐久性、寿命を向上することができる。
また、運転室を構成するキャブ25を左,右のブームブラケット9,12間に位置して旋回フレーム5の底板6上にキャブベッド16,17等を介して設ける構成としているので、旋回フレーム5の横幅寸法Wを特に広げることなく、左,右の縦板7,8、ブームブラケット9,12間に広いスペースを確保してキャブ25を配置でき、キャブ25内の居住性、操作性等を良好に保つことができる。
そして、旋回フレーム5の横幅寸法Wを、キャブ25の設置スペースのために従来技術の如く余分に大きくする必要がなくなる。この結果、旋回フレーム5全体の小型、軽量化を図ることが可能となり、油圧ショベル1全体の重量を軽減して製造コスト等を削減することができる。
また、旋回フレーム5の底板6上には、左,右の縦板7,8間に位置して建屋カバー27を設ける構成としているので、例えば建屋カバー27内に収容するエンジン等の原動機(図示せず)を左,右の縦板7,8間に大きなスペースを確保して、例えば横置き状態で配置することができる。
そして、縦板7,8を跨いで原動機等を配置する必要がなくなるので、例えばエンジンマウント部、熱交換器取付部(図示せず)、作動油タンク28、燃料タンク29等の取付部(図示せず)が、前述したローリング振動等の影響で摩耗、損傷されるのを防止でき、それぞれの耐久性、寿命等を向上することができる。
一方、左ブーム部材32,右ブーム部材33のシリンダブラケット32G,33Gとアーム34のシリンダブラケット34B,34Bとの間には、一対のアームシリンダ39をそれぞれボールジョイント39A,39Bを介して取付ける構成としている。
このため、各アームシリンダ39の伸縮動作によりアーム34が左ブーム部材32,右ブーム部材33に対して上,下に俯仰動するときの動きを、各ボールジョイント39A,39Bにより滑らかにすることができ、左ブーム部材32,右ブーム部材33に対するアーム34の俯仰動を安定させることができる。
また、左ブーム部材32,右ブーム部材33は、先端側の左ブラケット部32E,右ブラケット部33E間でアーム34のボス部34Aを左,右両側から挟んだ状態で連結ピン等により回動可能に連結し、アーム34の基端側を上,下に俯仰動可能に支持することができ、アーム34の先端側には、例えばバケット35等の作業用アタッチメントを回動可能に設けることができる。
次に、図11は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
しかし、本実施の形態の特徴は、油圧ショベル41の上部旋回体42にキャブ43を設けて運転室を構成すると共に、このキャブ43を左,右のブームブラケット9,12間にステップ44,45と一緒に配置する構成としたことにある。
ここで、本実施の形態による油圧ショベル41は、前記第1の実施の形態で述べた油圧ショベル1とほぼ同様に構成され、下部走行体2、作業装置30および上部旋回体42を備えている。そして、上部旋回体42には、旋回フレーム5上にカウンタウエイト26、建屋カバー27、作動油タンク28および燃料タンク29等が設けられている。
この場合、キャブ43の横幅寸法は、第1の実施の形態で述べたキャブ25に比較してステップ44,45の寸法分だけ小さくなっている。しかし、キャブ43に隣接して設けたステップ44,45は、オペレータ等が上部旋回体42の建屋カバー27、作動油タンク28または燃料タンク29上等に登り降りするときに、昇降用のステップとして活用することができ、メンテナンス時の作業性等を大幅に向上することができる。
また、キャブ43は、旋回フレーム5の左,右のブームブラケット9,12間にステップ44,45と共に配置する構成としているので、従来技術のキャブ等に比較して、その設置スペースを大きく確保することができ、オペレータの居住性、操作性等を向上できるものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態では、キャブ43を左,右のブームブラケット9,12間にステップ44,45と共に配置する構成としている。
このため、キャブ43内におけるオペレータの居住性、操作性等を向上することができ、オペレータ等が上部旋回体42の建屋カバー27上に登り降りしてメンテナンス作業等を行うときに、ステップ44,45を昇降用のステップとして活用することができる。
次に、図12は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
しかし、本実施の形態の特徴は、作業装置50のブーム51を、ラチス構造をなす左ブーム部材52と右ブーム部材(図示せず)とにより構成したことにある。そして、ブーム51の先端側には、各アームシリンダ39により上,下に俯仰動されるアーム34が設けられ、アーム34の先端側には、バケットシリンダ40により回動されるバケット35が設けれている。
ここで、左ブーム部材52は、第1の実施の形態で述べた左ブーム部材32とほぼ同様に平行腕部52A、傾斜腕部52B、長さ方向中間の屈曲部52C、基端側のボス部(図示せず)、先端側の左ブラケット部52E、ブームシリンダ38用のシリンダブラケット52Fと、アームシリンダ39用のシリンダブラケット52G等により構成されている。
また、ブーム51の右ブーム部材についても、ラチス構造をなして形成している点を除けば、第1の実施の形態で述べた右ブーム部材33とほぼ同様に構成されるものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態では、ブーム51の左ブーム部材52、右ブーム部材を、ラチス構造に形成することにより、ブーム51全体を頑丈で高強度に形成できると共に軽量化を図ることができる。
次に、図13および図14は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、左,右のブーム部材を直線状に延ばしてブーム全体がV字状をなすように構成したことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、61は旋回式建設機械として油圧ショベルで、該油圧ショベル61は、第1の実施の形態で述べた油圧ショベル1と同様に、装軌式の下部走行体2と、後述の上部旋回体62および作業装置70とにより大略構成されている。
62は本実施の形態で採用した上部旋回体で、該上部旋回体62は、第1の実施の形態で述べた上部旋回体3とほぼ同様に構成され、カウンタウエイト26および建屋カバー27等を有している。しかし、この場合の上部旋回体62は、後述の旋回フレーム63とキャブ69とが異なる形状に形成されている。
63は上部旋回体62のフレームを構成する旋回フレームで、該旋回フレーム63は、第1の実施の形態で述べた旋回フレーム5とほぼ同様に構成され、底板6、前ビーム15および後ビーム18等を備えている。そして、旋回フレーム63は、上部旋回体62の車幅に対応した横幅寸法W(全幅)を図14に示す如く有している。しかし、この場合の旋回フレーム63は、後述する左,右の縦板64,65が第1の実施の形態とは異なる形状に形成されている。
64,65は底板6と共に旋回フレーム63を構成する左,右の縦板で、該左,右の縦板64,65は、第1の実施の形態で述べた縦板7,8とほぼ同様に構成され、底板6の左側端部,右側端部から上向きに立設されると共に、底板6の左側端部,右側端部に沿って前,後方向に延びている。しかし、左,右の縦板64,65は、図13、図14に示す如くブームブラケット66,67を構成する前部側が、左,右方向の内側に向けて後述のキャブ69に近づく方向へと「く」字状に屈曲して形成されている点で、第1の実施の形態とは異なっているものである。
また、左,右の縦板64,65の上端には、図14示す如くブームブラケット66,67よりも後側となる位置にフランジ板64A,65Aが溶接して設けられ、このフランジ板64A,65Aは、縦板64,65の後端位置まで前,後方向に延びている。そして、フランジ板64A,65Aの後端側は、第1の実施の形態と同様にウエイト取付部22,23の一部を構成するものである。
68は底板6から前方に突出して設けられた前側のキャブベッドで、該前側のキャブベッド68は、第1の実施の形態で述べたキャブベッド16とほぼ同様に構成され、後述のキャブ69を後側のキャブベッド17との間で下側から支持するものである。しかし、この場合のキャブベッド68は、後述のキャブ69に対応して左,右方向の寸法が小さく形成されている。
69はブームブラケット66,67間に位置して底板6上に設けられた運転室を構成するキャブで、該キャブ69は、旋回フレーム63の底板6上に前側のキャブベッド68と後側のキャブベッド17,17とを介して防振状態で取付けられている。この場合、キャブ69は、第1の実施の形態で述べたキャブ25に比較して小さく形成されている。しかし、キャブ69は、例えば第2の実施の形態で述べたキャブ43とほぼ等しい横幅寸法を有しているものである。
70は本実施の形態で採用した作業装置で、該作業装置70は、後述のブーム71を除いて第1の実施の形態で述べた作業装置30とほぼ同様に構成され、アーム34、バケット35、ブームシリンダ38およびアームシリンダ39等を有している。
71は旋回フレーム63のブームブラケット66,67に俯仰動可能に設けられたブームで、このブーム71は、第1の実施の形態で述べたブーム31とほぼ同様に、旋回フレーム63の左,右方向で互いに離間して2分割するように設けられた左,右一対のブーム部材72,73(以下、左ブーム部材72,右ブーム部材73という)により構成されている。
しかし、本実施の形態では、ブーム71が図13,図14に示す如く全体としてV字状をなすように構成されている。即ち、ブーム71の左ブーム部材72と右ブーム部材73とは、左,右のブームブラケット66,67の位置から互いに接近する方向に斜め前方へと傾斜して直線状に延びるように配設されているものである。
また、左ブーム部材72,右ブーム部材73には、その長さ方向中間部にシリンダブラケット72A,73Aが設けられ、該シリンダブラケット72A,73Aには、第1の実施の形態で述べたアームシリンダ39,39がボトム側のボールジョイント39A,39Aを介して取付けられている。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、左,右の縦板64,65は、前,後方向の荷重に対して大なる剛性をもって底板6上に立設されているので、掘削作業時の負荷(例えば、図13中に例示した横方向荷重F等)を左,右の縦板64,65により安定して受承(吸収)することができ、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができるものである。
なお、前記第1の実施の形態では、油圧ショベル1の下部走行体2を左,右の履帯2A等からなる装軌式走行体により構成する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばホイール式油圧ショベル等の旋回式建設機械にも適用できるものである。
また、前記第1の実施の形態では、油圧ショベル1の上部旋回体3に設けたキャブ25により運転室を構成する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば上部旋回体の運転室をキャノピー等により構成してもよいものである。
そして、上記の各点は、前記第2,第4の実施の形態で述べた油圧ショベル41,61についても、同様の変更が可能である。また、前記第2,第4の実施の形態で述べた油圧ショベル41,61についても、図12に示す第3の実施の形態で述べたようにラチス構造をなす左,右のブーム部材を採用できるものである。
本発明の第1の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。 図1の油圧ショベルを上方からみた平面図である。 図2中のキャブ、建屋カバーおよびカウンタウエイト等を取外した状態で上部旋回体の旋回フレームを作業装置と一緒に示す平面図である。 図3中の作業装置を取外した状態で旋回フレームを拡大して示す平面図である。 旋回フレームを図4中の矢示V−V方向からみた正面図である。 旋回フレームを図4中の矢示VI−VI方向からみた断面図である。 図1中の作業装置を拡大して示す正面図である。 図7の作業装置を上方からみた平面図である。 図7中のブームシリンダおよびアームシリンダをブームおよびアームから分解した状態で示す正面図である。 図9のブーム、アーム、バケット、ブームシリンダおよびアームシリンダ等を上方からみた平面図である。 第2の実施の形態による油圧ショベルを示す平面図である。 第3の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。 第4の実施の形態による油圧ショベルを示す平面図である。 図13中のキャブ、建屋カバーおよびカウンタウエイト等を取外した状態で上部旋回体の旋回フレームを作業装置と一緒に示す平面図である。
符号の説明
1,41,61 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体
3,42,62 上部旋回体
4 旋回輪
5,63 旋回フレーム
6 底板
7,64 左側の縦板
8,65 右側の縦板
9,66 左側のブームブラケット
12,67 右側のブームブラケット
22 左側のウエイト取付部
23 右側のウエイト取付部
25,69 キャブ(運転室)
26 カウンタウエイト
27 建屋カバー(機械室)
28 作動油タンク
29 燃料タンク
30,50,70 作業装置
31,51,71 ブーム
32,52,72 左ブーム部材
32A,33A,52A 平行腕部
32B,33B,52B 傾斜腕部
33,73 右ブーム部材
34 アーム
35 バケット(作業用アタッチメント)
38 ブームシリンダ
39 アームシリンダ
39A,39B ボールジョイント
40 バケットシリンダ(アタッチメントシリンダ)

Claims (5)

  1. 自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回輪を介して旋回可能に設けられる旋回フレームを有し該旋回フレーム上に運転室、機械室およびカウンタウエイトが搭載された上部旋回体と、ブームの基端側が該上部旋回体の前側に俯仰動可能に取付けられ先端側には作業用アタッチメントが設けられた作業装置とを備えてなる旋回式建設機械において、
    前記上部旋回体の旋回フレームは、当該旋回フレームの全幅にわたって左,右方向に延び下面側に前記旋回輪が取付けられる底板と、該底板の左側端部,右側端部に位置しそれぞれ前,後方向に延びて設けられた左,右の縦板とを有する構成とし、
    前記ブームは、前記旋回フレームの左,右方向に離間した左,右一対のブーム部材により構成し、
    前記左,右の縦板の前部側には、該左,右のブーム部材の基端側を俯仰動可能に支持する左,右のブームブラケットを設け、
    前記各縦板の後部側には、前記カウンタウエイトが取付けられる左,右のウエイト取付部を設ける構成としたことを特徴とする旋回式建設機械。
  2. 前記運転室は、前記左,右のブームブラケットの間に位置して前記底板に設け、前記機械室は、前記運転室の後側に位置して前記左,右の縦板間に設ける構成としてなる請求項1に記載の旋回式建設機械。
  3. 前記左,右のブーム部材は、前記各ブームブラケットの位置から前記左,右の縦板と平行になって前方に延びる左,右の平行腕部と、該各平行腕部の先端側から互いに接近する方向に傾斜して延びる左,右の傾斜腕部とにより構成してなる請求項1または2に記載の旋回式建設機械。
  4. 前記左,右のブーム部材は、前記各ブームブラケットの位置から互いに接近する方向に斜め前方に傾斜して延び全体としてV字状をなす構成としてなる請求項1または2に記載の旋回式建設機械。
  5. 前記左,右のブーム部材の先端側には、該左,右のブーム部材間に位置してアームを俯仰動可能に設け、該アームの先端側には前記作業用アタッチメントを回動可能に設ける構成としてなる請求項3または4に記載の旋回式建設機械。
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