JP2010111153A - 自動車用光輝性積層フィルム - Google Patents

自動車用光輝性積層フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2010111153A
JP2010111153A JP2008283151A JP2008283151A JP2010111153A JP 2010111153 A JP2010111153 A JP 2010111153A JP 2008283151 A JP2008283151 A JP 2008283151A JP 2008283151 A JP2008283151 A JP 2008283151A JP 2010111153 A JP2010111153 A JP 2010111153A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
laminated film
anchor coat
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008283151A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5373369B2 (ja
Inventor
Seinosuke Mizuno
精之助 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ply Inc
Original Assignee
Nippon Ply Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Ply Inc filed Critical Nippon Ply Inc
Priority to JP2008283151A priority Critical patent/JP5373369B2/ja
Publication of JP2010111153A publication Critical patent/JP2010111153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5373369B2 publication Critical patent/JP5373369B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】柔軟性や成形性に優れるとともに、深みのある金属光沢を発現することができる新規な自動車用光輝性積層フィルムを提供する。
【解決手段】樹脂成形体Mの表面に貼着される金属光輝層20を含む自動車用光輝性積層フィルム10Aであって、金属光輝層20は銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、金属光輝層20の上面側には、密着性と保護性を高めるための上部アンカーコート層40を介してアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなる透明樹脂塗膜層30が形成されているとともに、金属光輝層20の下面側には前記樹脂成形体Mとの密着性と保護性を高めるための裏面にプライマー層60または粘着層65が施された下部アンカーコート層45が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の外装部品等の樹脂成形体の表面に貼着される自動車用光輝性積層フィルムに関する。
一般に、自動車の外装部品等の樹脂成形体には、耐候性、耐久性、装飾性等の観点から、その表面に適宜の積層フィルムが貼着され、特に、外面に金属光沢を発現させる場合には金属光輝層を含む自動車用光輝性積層フィルムが用いられる。このような自動車用光輝性積層フィルムでは、例えば、樹脂成形体に貼着されるベースフィルム層の上面に接着剤層を介して装飾PETフィルム層を積層し、ベースフィルム層と装飾PETフィルム層との間に金属蒸着層を形成するように構成される(例えば、特許文献1参照。)。
上記従来の自動車用光輝性積層フィルムにあっては、装飾PET層が柔軟性や成形性への影響を極力少なくしつつ耐久性等の性能を十分に確保できる厚みで形成される。しかしながら、上記自動車用光輝性積層フィルムでは、装飾PET層を有するため、十分な柔軟性や成形性を得ることが困難であり、真空成形や射出成形、押出成形等の適宜の成形方法で樹脂成形体と一体成形した際に、樹脂成形体の角に相当する部分等にしわができる等の不具合が生じることがあった。
また、柔軟性や成形性を確保するために、装飾PET層の代わりにフッ素フィルム層を形成することも可能であるが、このような場合ではフッ素フィルム特有の白濁により金属蒸着層の発色が鈍ることが問題であった。
特開2005−324398号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、柔軟性や成形性に優れるとともに、深みのある金属光沢を発現することができる新規な自動車用光輝性積層フィルムを提供するものである。
すなわち、請求項1の発明は、樹脂成形体の表面に貼着される金属光輝層を含む自動車用光輝性積層フィルムであって、前記金属光輝層は銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、前記金属光輝層の上面側には、密着性と保護性を高めるための上部アンカーコート層を介してアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなる透明樹脂塗膜層が形成されているとともに、前記金属光輝層の下面側には前記樹脂成形体との密着性と保護性を高めるための裏面にプライマー層または粘着層が施された下部アンカーコート層が形成されていることを特徴とする自動車用光輝性積層フィルムに係る。
請求項2の発明は、樹脂成形体の表面に貼着される金属光輝層を含む自動車用光輝性積層フィルムであって、前記金属光輝層は銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、前記樹脂成形体表面に貼着されるベースフィルム層と接着剤層を介して接合され、前記金属光輝層の上面側には、密着性と保護性を高めるための上部アンカーコート層を介してアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなる透明樹脂塗膜層が形成されているとともに、前記金属光輝層の下面側には前記接着剤層との密着性と保護性を高めるための下部アンカーコート層が形成されていることを特徴とする自動車用光輝性積層フィルムに係る。
請求項3の発明は、前記ベースフィルム層の裏面にプライマー層または粘着層が施されている請求項2に記載の自動車用光輝性積層フィルムに係る。
請求項4の発明は、前記上部及び下部アンカーコート層が、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂の単独またはこれらの混合物からなり、厚みが0.01〜1μmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルムに係る。
請求項5の発明は、前記金属光輝層の厚みが0.015〜0.075μmである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルムに係る。
請求項6の発明は、前記透明樹脂塗膜層の厚みが3〜100μmである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルムに係る。
請求項7の発明は、前記透明樹脂塗膜層上面に保護フィルム層を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルムに係る。
請求項1の発明に係る自動車用光輝性積層フィルムによれば、樹脂成形体の表面に貼着される金属光輝層を含む自動車用光輝性積層フィルムであって、前記金属光輝層は銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、前記金属光輝層の上面側には、密着性と保護性を高めるための上部アンカーコート層を介してアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなる透明樹脂塗膜層が形成されているとともに、前記金属光輝層の下面側には前記樹脂成形体との密着性と保護性を高めるための裏面にプライマー層または粘着層が施された下部アンカーコート層が形成されているため、十分な柔軟性や成形性を得ることができ、深みのある金属光沢を効果的に発現することができる。
請求項2の発明に係る自動車用光輝性積層フィルムによれば、樹脂成形体の表面に貼着される金属光輝層を含む自動車用光輝性積層フィルムであって、前記金属光輝層は銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、前記樹脂成形体表面に貼着されるベースフィルム層と接着剤層を介して接合され、前記金属光輝層の上面側には、密着性と保護性を高めるための上部アンカーコート層を介してアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなる透明樹脂塗膜層が形成されているとともに、前記金属光輝層の下面側には前記接着剤層との密着性と保護性を高めるための下部アンカーコート層が形成されているため、十分な柔軟性や成形性を得ることができ、深みのある金属光沢を効果的に発現することができる。
請求項3の発明によれば、請求項2において、前記ベースフィルム層の裏面にプライマー層または粘着層が施されているため、ベースフィルム層と樹脂成形体との接着性を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3において、前記上部及び下部アンカーコート層が、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂の単独またはこれらの混合物からなり、厚みが0.01〜1μmであるため、上部及び下部アンカーコート層による密着性を十分に得ることができるとともに、経済的にも有利な自動車用光輝性積層フィルムを得ることができる。
請求項5の発明によれば、請求項1ないし4において、前記金属光輝層の厚みが0.015〜0.075μmであるため、目的とする金属光輝性を得ることができ、外観的、製造的及び価格的に有利な自動車用光輝性積層フィルムを得ることができる。
請求項6の発明によれば、請求項1ないし5において、前記透明樹脂塗膜層の厚みが3〜100μmであるため、十分な耐候性等の性能を得ることができるとともに、経済的にも有利な自動車用光輝性積層フィルムを得ることができる。
請求項7の発明によれば、請求項1ないし6において、前記透明樹脂塗膜層上面に保護フィルム層を有するため、当該自動車用光輝性積層フィルムの張り合わせ工程及び該自動車用光輝性積層フィルムが貼着された材料の加工工程、あるいは輸送、保管中において、当該自動車用光輝性積層フィルムの傷つきを防止することができる。
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1は本発明の第一実施例に係る自動車用光輝性積層フィルムの概略断面図、図2は第二実施例に係る自動車用光輝性積層フィルムの概略断面図、図3は第三実施例に係る自動車用光輝性積層フィルムの概略断面図である。
図1に示すように、本発明の第一実施例に係る自動車用光輝性積層フィルム10Aは、金属光輝層20を含み、樹脂成形体Mの表面に貼着されるものであって、金属光輝層20の上面側に上部アンカーコート層40を介して透明樹脂塗膜層30が形成されているとともに、金属光輝層20の下面側に下部アンカーコート層45が形成されている。実施例の樹脂成形体Mは、例えば、PC、ABS、PVC、PP等の樹脂によって形成された自動車用モールディング等の自動車用外装部品等からなる。なお、図中の符号55は公知のキャリアフィルムを表す。
金属光輝層20は、銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、後述する透明樹脂塗膜層30を透過して金属光沢が発現される。この金属光輝層(金属蒸着層)20は、公知のスパッタリング法、電子ビーム蒸着法あるいはイオンプレーティング法等の物理的成膜法を適宜選択して成膜される。実施例では、公知のDCマグネトロンスパッタ法を用いた。また、前記各金属には従来公知のものが使用される。
金属光輝層20の厚みとしては、0.015〜0.075μmであることが好ましく、特には、0.02〜0.05μmが好ましい。厚みが0.075μmを超える場合、金属光輝層20にクラックが生じやすくなって、外観的、製造的及び価格的な観点から問題となる。一方、厚みが0.015μm未満である場合、目的とする金属光輝性が低下する問題がある。
透明樹脂塗膜層30は、透明性や耐候性に優れたアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなり、これらのいずれか1種類、もしくは混合物からなるものを用いることができる。アクリル系樹脂としては、アクリル酸、又はメタクリル酸、あるいはそれらのメチルエステル、エチルエステル等のアルキルエステル類の重合体や、これらの単量体と、これと共重合可能なアルケニルベンゼン類や、α、β−不飽和単体量体のコモノマーとの共重合体が好適に使用される。ウレタン系樹脂としては、ポリイソシアネートや、ポリオール等(活性水素化合物)を主成分とした組成物が好適に使用される。
この透明樹脂塗膜層30は、グラビアロールコーティング法等の公知の手法によって形成され、その厚みは3〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜25μmである。実施例では、キャリアフィルム55の裏面に、グラビアロールコーティング法によりアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂を塗着して形成される。透明樹脂塗膜層30の厚みが3μm未満となると耐候性等の性能を十分に確保することが困難となり、100μmを超えると価格的な観点から問題となる。なお、要求される耐候性としては、当該自動車用光輝性積層フィルム10A単品でのサンシャインウェザーメーター2000時間処理による色差のΔEが少なくとも3以内であることが好ましく、耐候性を向上させるために透明樹脂塗膜層30に公知の紫外線吸収剤を添加してもよい。
上部アンカーコート層40は、金属光輝層20と透明樹脂塗膜層30との間に形成されて、両者の密着性と保護性を高めるものである。この上部アンカーコート層40は、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂の単独またはこれらの混合物を主成分としたものからなる。
上部アンカーコート層40にあっては、上記の樹脂を有機溶剤に溶解させた塗料をグラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等の通常の印刷法を用いて金属光輝層20の上面に塗布し、乾燥させて形成される。上部アンカーコート層40の厚みとしては、金属光輝層20と透明樹脂塗膜層30との密着性が十分得られるならば特に限定されるものではなく、例えば0.01〜1μmが好ましい。厚みが0.01μm未満の場合は密着性の効果が少なく、厚みが1μmを超えると十分な密着性を得ることができず経済的にも不利となる問題がある。
下部アンカーコート層45は、金属光輝層20と樹脂成形体Mとの間に形成されて、両者の密着性と保護性を高めるものであり、その裏面には樹脂成形体Mとの接着性を向上するために公知のプライマー処理によってプライマー層60が施される。下部アンカーコート層45は、上部アンカーコート層40と同様に、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂の単独またはこれらの混合物を主成分としたものからなる。なお、下部アンカーコート層45の裏面には、プライマー層60の代わりに公知の粘着処理によって粘着層65を施すことも可能である。
この下部アンカーコート層45は、上記の樹脂を有機溶剤に溶解させた塗料をグラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等の通常の印刷法を用いて樹脂成形体Mの上面に塗布し、乾燥させて形成される。下部アンカーコート層45の厚みとしては、金属光輝層20と樹脂成形体Mとの密着性が十分得られるならば特に限定されるものではなく、例えば0.01〜1μmが好ましい。厚みが0.01μm未満の場合は密着性の効果が少なく、厚みが1μmを超えると十分な密着性を得ることができず経済的にも不利となる問題がある。
上記自動車用光輝性積層フィルム10Aでは、透明樹脂塗膜層30上面に保護フィルム層50を有することが好ましく勧められる。保護フィルム層50は、当該自動車用光輝性積層フィルム10Aが貼着されたり被覆されたりする樹脂成形体Mへの該フィルムの貼り合わせ工程及び該フィルムが貼着された材料の加工工程、あるいは輸送、保管中において、当該フィルムの傷つきを防止するものである。実施例では、裏面に透明樹脂塗膜層30が塗着されたキャリアフィルム55が保護フィルム層50としてそのまま使用される。また、保護フィルム層50の厚みは、9〜100μm、さらに好ましくは、12〜75μmとされる。厚みが9μm未満の場合は保護性能を満足できず、厚みが100μmを超える場合は価格的な観点から問題となる。なお、この保護フィルム層50は保護部分であり、最終的には剥離除去される。
なお、実施例の自動車用光輝性積層フィルム10Aでは、まず、キャリアフィルム55の裏面に透明樹脂塗膜層30が形成され、以下、上部アンカーコート層40、金属蒸着層20、下部アンカーコート層45、プライマー層60の順に各層が形成される。
図2に示す第二実施例に係る自動車用光輝性積層フィルム10Bは、金属光輝層20が樹脂成形体M表面に貼着されるベースフィルム層11と接着剤層15を介して接合される。なお、以下の説明において、第一実施例と同一の符号は同一の構成を表すものとして、その説明を省略する。
ベースフィルム層11は、樹脂成形体Mの材料の関係でその材質や厚み等が選択される。例えば、当該自動車用光輝性積層フィルム10Bが塩化ビニル樹脂の押出成形で押出成形品と一体成形される場合には、このベースフィルム層11としては塩化ビニル樹脂フィルムが好ましく使用される。一般的な材質としては、例えばポリオレフィン系樹脂の中でも特にポリプロピレン樹脂及び共重合成分を含む樹脂が使用され、その他にはポリマーアロイ樹脂としてABS樹脂なども使用することができる。要求性能として、耐熱性、耐水性等が必要となるため、耐熱安定剤等が含まれていてもよい。
ベースフィルム層11の厚みは30〜500μmであることが好ましく、特には50〜300μmである。厚みが30μm未満では接着性能が満足できず、500μmを超えると製造的及び価格的な観点から不利となる。
接着剤層15は、ベースフィルム層11と金属光輝層20とを接着するものであって、ベースフィルム層11の上面に公知のドライラミネータにて塗布して形成される。接着剤層15としては、2液硬化型のポリウレタン系接着剤等が好適に使用される。また、塗布して乾燥させた後の接着剤層15の厚みは、1〜10μm、さらに好ましくは2〜7μmである。厚みが1μm未満では満足な接着強度が得られず、10μmを超えると製造的及び価格的な観点から不利である。
この自動車用光輝性積層フィルム10Bでは、金属光輝層20の上面側に上部アンカーコート層40を介して透明樹脂塗膜層30が形成されている。この上部アンカーコート層40は、金属光輝層20と透明樹脂塗膜層30との密着性と保護性を高めることに加え、接着剤層15の溶剤が金属光輝層20を通過することにより透明樹脂塗膜層30がアタック(膨潤)されることを防止することができる。さらに、金属光輝層20の下面側には、接着剤層15との密着性と保護性を高めるための下部アンカーコート層45が形成されている。そのため、接着剤層15の溶剤により透明樹脂塗膜層30がアタック(膨潤)されることをより効果的に防止することができる。
また、図3に示す第三実施例の自動車用光輝性積層フィルム10Cのように、ベースフィルム層11の裏面に公知のプライマー処理によってプライマー層60を施してもよい。これにより、ベースフィルム層11と樹脂成形体Mとの接着性を向上させることができる。なお、ベースフィルム層11の裏面には、プライマー層60の代わりに公知の粘着処理によって粘着層65を施すことも可能である。
以上図示し説明したように、本発明の自動車用光輝性積層フィルム10A,10B,10Cは、いずれも従来の自動車用フィルムのような装飾PET層を不要とするため、十分な柔軟性や成形性を得ることができ、樹脂成形体Mと一体成形した場合であってもしわ等の不具合が生じることがない。しかも、金属光輝層20の金属光沢が透明樹脂塗膜層30を透過して発現されるため、従来の自動車用フィルムのようなフィルム表面の白化現象が抑制されて、深みのある金属光沢を効果的に発現することができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能である。
本発明の第一実施例に係る自動車用光輝性積層フィルムの概略断面図図である。 第二実施例に係る自動車用光輝性積層フィルムの概略断面図である。 第三実施例に係る自動車用光輝性積層フィルムの概略断面図である。
符号の説明
10A,10B,10C 自動車用光輝性積層フィルム
20 金属光輝層
30 透明樹脂塗膜層
40 上部アンカーコート層
45 下部アンカーコート層
50 保護フィルム層
60 プライマー層
65 粘着層
M 樹脂成形体

Claims (7)

  1. 樹脂成形体の表面に貼着される金属光輝層を含む自動車用光輝性積層フィルムであって、
    前記金属光輝層は銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、
    前記金属光輝層の上面側には、密着性と保護性を高めるための上部アンカーコート層を介してアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなる透明樹脂塗膜層が形成されているとともに、
    前記金属光輝層の下面側には前記樹脂成形体との密着性と保護性を高めるための裏面にプライマー層または粘着層が施された下部アンカーコート層が形成されている
    ことを特徴とする自動車用光輝性積層フィルム。
  2. 樹脂成形体の表面に貼着される金属光輝層を含む自動車用光輝性積層フィルムであって、
    前記金属光輝層は銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、銀、又はアルミニウムのいずれかもしくは複数により形成される金属蒸着層よりなり、前記樹脂成形体表面に貼着されるベースフィルム層と接着剤層を介して接合され、
    前記金属光輝層の上面側には、密着性と保護性を高めるための上部アンカーコート層を介してアクリル系樹脂又はウレタン系樹脂よりなる透明樹脂塗膜層が形成されているとともに、
    前記金属光輝層の下面側には前記接着剤層との密着性と保護性を高めるための下部アンカーコート層が形成されている
    ことを特徴とする自動車用光輝性積層フィルム。
  3. 前記ベースフィルム層の裏面にプライマー層または粘着層が施されている請求項2に記載の自動車用光輝性積層フィルム。
  4. 前記上部及び下部アンカーコート層が、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂の単独またはこれらの混合物からなり、厚みが0.01〜1μmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルム。
  5. 前記金属光輝層の厚みが0.015〜0.075μmである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルム。
  6. 前記透明樹脂塗膜層の厚みが3〜100μmである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルム。
  7. 前記透明樹脂塗膜層上面に保護フィルム層を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の自動車用光輝性積層フィルム。
JP2008283151A 2008-11-04 2008-11-04 自動車用光輝性積層フィルム Active JP5373369B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008283151A JP5373369B2 (ja) 2008-11-04 2008-11-04 自動車用光輝性積層フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008283151A JP5373369B2 (ja) 2008-11-04 2008-11-04 自動車用光輝性積層フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010111153A true JP2010111153A (ja) 2010-05-20
JP5373369B2 JP5373369B2 (ja) 2013-12-18

Family

ID=42300091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008283151A Active JP5373369B2 (ja) 2008-11-04 2008-11-04 自動車用光輝性積層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5373369B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014104707A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Nippon Purai Kk 自動車用光輝性積層フィルム
JP2020142433A (ja) * 2019-03-06 2020-09-10 日本プライ株式会社 樹脂成形品の表面処理方法
JP2021192986A (ja) * 2019-11-11 2021-12-23 尾池工業株式会社 積層フィルム、金属調製品、金属調看板

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0254526U (ja) * 1988-10-12 1990-04-19
JPH10735A (ja) * 1996-06-13 1998-01-06 Nissha Printing Co Ltd 金属蒸着フィルム
JPH10193549A (ja) * 1997-01-08 1998-07-28 Hashimoto Forming Ind Co Ltd 金属光輝色を呈する装飾トリム、その製造方法および該方法に使用する積層フィルム
JP2004174881A (ja) * 2002-11-27 2004-06-24 Nippon Purai Kk 光輝性積層フィルム及び光輝性成形品
JP2005262447A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Wavelock Holdings Co Ltd 金属調加飾シート

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0254526U (ja) * 1988-10-12 1990-04-19
JPH10735A (ja) * 1996-06-13 1998-01-06 Nissha Printing Co Ltd 金属蒸着フィルム
JPH10193549A (ja) * 1997-01-08 1998-07-28 Hashimoto Forming Ind Co Ltd 金属光輝色を呈する装飾トリム、その製造方法および該方法に使用する積層フィルム
JP2004174881A (ja) * 2002-11-27 2004-06-24 Nippon Purai Kk 光輝性積層フィルム及び光輝性成形品
JP2005262447A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Wavelock Holdings Co Ltd 金属調加飾シート

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014104707A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Nippon Purai Kk 自動車用光輝性積層フィルム
JP2020142433A (ja) * 2019-03-06 2020-09-10 日本プライ株式会社 樹脂成形品の表面処理方法
JP2021192986A (ja) * 2019-11-11 2021-12-23 尾池工業株式会社 積層フィルム、金属調製品、金属調看板
JP6997491B2 (ja) 2019-11-11 2022-01-17 尾池工業株式会社 積層フィルム、金属調製品、金属調看板

Also Published As

Publication number Publication date
JP5373369B2 (ja) 2013-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6709018B2 (ja) 加飾フィルム及びそれと一体化した物品
JP6835500B2 (ja) 加飾フィルム及びそれを貼り付けた物品
JP5694641B2 (ja) ラッピング立体成形体及びその製造方法
JPH08511485A (ja) 金属化フィルムおよびそれから製造された装飾品
KR101557539B1 (ko) 금속 외관 효과를 구현한 인테리어 필름 및 그 제조방법
JP5373369B2 (ja) 自動車用光輝性積層フィルム
JP2021142708A (ja) 加飾シート及び加飾物品の製造方法
JP7244879B2 (ja) 金属調加飾フィルム、金属調車両内外装部材、金属調成形体
JP2014104707A (ja) 自動車用光輝性積層フィルム
WO2013150904A1 (ja) 化粧シート
JP4063644B2 (ja) 光輝性積層フィルム及び光輝性成形品
JP2006224324A (ja) 自動車用フィルム
JP2010184361A (ja) 自動車用着色積層フィルム
JP2018171836A (ja) 金属調加飾シート及びその成形体
JP6954652B2 (ja) 蒸着フィルム、黒色金属調製品、車両内外装部材、容器、筐体
JP5608059B2 (ja) 二次加工用化粧シートおよびそれを用いた化粧材の製造方法
CN114901467A (zh) 耐热性可收缩粘合剂膜
JP5393436B2 (ja) フィルムインモールド成形用加飾フィルム
JP3977520B2 (ja) 積層体
KR101244152B1 (ko) 차량도어용 고광택 블랙아웃 테이프
JP2005324398A (ja) 自動車用化粧フィルム
JP7400460B2 (ja) 金属調加飾シート、並びにそれを用いた金属調加飾成形体及び表示装置、並びに金属調加飾シートの製造方法
JP2003103699A (ja) 加飾シート、加飾成形品とその製造方法
JP5787326B2 (ja) 艶消調フィルム
WO2022168716A1 (ja) 化粧シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5373369

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250