JP2010109022A - はんだバンプの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板1の上に形成されているソルダーレジスト6開口部内のCuパッド5上に厚さ:1.0〜5.0μmを有するSnまたはSn基はんだ合金膜2を形成し、このSnまたはSn基はんだ合金膜2の上にバンプ形成用はんだペーストを用いてはんだバンプ4を形成する方法において、前記SnまたはSn基はんだ合金膜2は、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有した低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3.0μmのSnまたはSn基はんだ合金粉末からなるSnまたはSn基はんだ合金ペーストを塗布し、その後、リフロー処理して形成することを特徴とする。
【選択図】図4
Description
Pb:30〜60質量%を含有し、残部がSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Pb系合金粉末、
Sn:3〜10質量%を含有し、残部がPbおよび不可避不純物からなる成分組成を有するPn−Sn系合金はんだ合金粉末、
Sn:40〜100質量%を含有し、残部がAg,Cu,Bi,Sb,InおよびZnの群よりえらばれた1種または2種以上からなる成分組成を有するPbフリーSn基はんだ合金粉末、などが知られている。
前記ロジンの具体的なものとしては、ロジンおよびその変性ロジン等の誘導体からなるロジン系樹脂、合成樹脂、またはこれらの混合体などが知られており、前記ロジンおよびその変性ロジン等の誘導体からなるロジン系樹脂の具体的なものとしては、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、ホルミル化ロジン、ロジンエステル、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、その他各種ロジン誘導体等があり、合成樹脂の具体的なものとしては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂等がある。
有機ハロゲン化合物の具体的なものとして、塩化パラフィン、テトラブロモエタン、ジブロモプロパノール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどがあり、
有機酸の具体的なものとして、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、フェニルコハク酸、マレイン酸、サルチル酸、アントラニル酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、セバシン酸、ステアリン酸、アビエチン酸、安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ドデカン酸などがあり、さらに有機アミンの具体的なものとして、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリブチルアミン、アニリン、ジエチルアニリンなどがあり、
多価アルコールとしてはエリスリトール、ピロガロール、リビトールなどがあることが知られている(特許文献1参照)。
この開口部7内部のSnまたはSn基はんだ合金メッキ層からなるSnまたはSn基はんだ合金膜2の上にバンプを形成するには、図2の断面図に示されているように、ソルダーレジスト6の上にステンシルマスク3を載置し、ステンシルマスク3の開口部にバンプ形成用はんだペースト4を充填し、その後、図3の断面図に示されているようにステンシルマスク3を除去したのちリフロー処理すると、バンプ形成用はんだペースト8は溶融し、図4に示されるようにバンプ4が形成される。このバンプ4はその後必要に応じて頭部の押しつぶし処理(コイニング処理)を施してその頭部の高さを揃えることが行われる。
(イ)SnまたはSn基はんだ合金膜2を、電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法に換えて、SnまたはSn基はんだ合金ペーストを塗布してリフロー処理して形成すれば、このSnまたはSn基はんだ合金ペーストを塗布してリフロー処理して形成したSnまたはSn基はんだ合金膜2は、従来のメッキ法のような大きな設備を必要とすることなく簡単に形成することができ、また、このSnまたはSn基はんだ合金ペーストをリフロー処理して形成したSnまたはSn基はんだ合金膜2はその表面がフラックスにより被覆されていることから、メッキ層のように酸洗またはプラズマ処理などの表面酸化膜除去処理を施す必要が無く、さらに、このSnまたはSn基はんだ合金ペーストをリフロー処理して形成したSnまたはSn基はんだ合金膜2はメッキ層に比べて表面粗さが小さく、滑らかであって、ミッシングバンプを発生させることが少ない、
(ロ)市販されている通常のバンプ形成用Sn基はんだ合金ペーストをリフロー処理してメッキ膜と同じ厚さの5μm以下のSn基はんだ合金膜を形成することは前記通常のバンプ形成用Sn基はんだ合金ペーストに含まれているSn基はんだ合金粉末の粒径が大きいために困難であるが、Sn基はんだ合金粉末として平均粒径が最も微細な0.1〜3μmの範囲内を有するSnまたはSn基はんだ合金粉末を使用し、この平均粒径:0.1〜3μmを有するSnまたはSn基はんだ合金粉末に、通常のチクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有したフラックス(通常のフラックスにはチクソ剤が1〜10質量%含まれている)を20〜35質量%混合して得られたSnまたはSn基はんだ合金ペーストを用いると、基板上のソルダーレジストの開口部のCuパッドの上に塗布することができ、その後、リフロー処理を施すと、基板上のソルダーレジストの開口部のCuパッド上に電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法などのメッキ法により形成したメッキ層の厚さとほぼ同等の厚さを有するSnまたはSn基はんだ合金膜を形成することができる、
(ハ)前記(ロ)記載のSnまたはSn基はんだ合金ペーストの粘度は60〜120Pa・sを有することが好ましい、などの研究結果が得られたのである。
(1)基板の上に形成されているソルダーレジストの開口部内のCuパッド上に厚さ:1〜5μmを有するSnまたはSn基はんだ合金膜を形成し、このSnまたはSn基はんだ合金膜の上にバンプ形成用はんだペーストを用いてバンプを形成する方法において、前記SnまたはSn基はんだ合金膜は、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有した低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSnまたはSn基はんだ合金粉末からなるSnまたはSn基はんだ合金ペーストを塗布し、その後、リフロー処理して形成するはんだバンプの形成方法、
(2)前記SnまたはSn基はんだ合金ペーストは、粘度:60〜120Pa・sを有する前記(1)記載のはんだバンプの形成方法、に特徴を有するものである。
この開口部7内部のSnまたはSn基はんだ合金膜2の上にバンプを形成するには、図2の断面図に示されているように、ソルダーレジスト6の上にステンシルマスク3を載置し、ステンシルマスク3の開口部7´にバンプ形成用はんだペースト4を充填し、その後、図3の断面図に示されているようにステンシルマスク3を除去したのちリフロー処理すると、バンプ形成用はんだペースト4は溶融し、図3に示されるようにバンプ3が形成される。このバンプ3はその後必要に応じて頭部の押しつぶし処理(コイニング処理)を施してその頭部の高さを揃えることが行われる。
(3)低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSnまたはSn基はんだ合金粉末からなるSnまたはSn基はんだ合金ペーストに特徴を有するものである。
ここで、低チクソ剤フラックスとは、通常のバンプ形成用はんだペーストに使用されているフラックスにおいて、チクソ剤の含有量を0.1〜1質量%未満となるように少なくしたフラックスである。
したがって、この発明は、
(4)前記低チクソ剤フラックスは、活性剤:0.05〜10質量%、溶剤:20〜55質量%、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有し、残部がロジンからなる配合組成を有する前記(3)記載のSnまたはSn基はんだ合金膜を形成するためのSnまたはSn基はんだ合金ペースト、に特徴を有するものである。
前記このSnまたはSn基はんだ合金ペーストに含まれる平均粒径:0.5〜3μmの微細なSnまたはSn基はんだ合金粉末は、N2ガス雰囲気中にてSnイオンを始め、その他金属イオンを含む水溶液に還元剤である2価クロム水溶液を加えた後、一定時間攪拌混合することにより作製する。水溶液中には、はんだ微細粉末の凝集を防止するために分散剤を加えている。この時、水溶液のpH、分散剤の種類、水溶液の混合速度を制御することで粉末の形状と粒径をコントロールできる。
また、この発明のバンプの形成方法において使用する特殊なSnまたはSn基はんだ合金ペーストを構成する低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤は、通常より少なければ少ないほど良いが、粉末の沈降防止やステンシル印刷時のマスク除去後の形状保持特性を付与させるために入れる。しかし、この発明では平均粒径を0.5〜3μmの微細なSnまたはSn基はんだ合金粉末を用いるために沈降しにくくまたCuパッド上のソルダーレジスト開口部にステンシルマスクを用いず埋め込むことから形状保持特性を必要としないために低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤の量を1質量%未満とした。しかし、低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤の量が0.1質量%未満ではSnまたはSn基はんだ合金粉末がペースト保管中に沈下するようになるので好ましくない。したがって、低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤は0.1〜1質量%未満に定めた。
この発明において、バンプを形成するためのはんだペースト4は、通常の市販のはんだ合金粉末に通常のフラックスを混合したものであって、一般に市販されている公知のはんだペーストを使用することができる。
表1に示される平均粒径を有するSn粉末a〜eを用意した。また、ロジン、ハロゲン系活性剤(ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩)、有機酸及びチクソ剤(水素添加ひまし油)を溶剤であるジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールと共に加熱溶解した後、冷却する工程を経て得られた表2に示される低チクソ剤フラックスA〜Eを作製した。
次に、表1に示される平均粒径を有するSn粉末a〜eと表2に示されるフラックスA〜Eを表3に示される割合となるとなるように配合し混練することにより表3に示される粘度を有する本発明ペースト1〜7および比較ペースト1〜5を得た。
一方、ガラエポ基板の上に形成されたCuパッド側に開口径:100μmを有するソルダーレジスト(厚み:20μm)を形成し、ソルダーレジストの開口部に表3の本発明ペースト1〜7および比較ペースト1〜5を埋め込み、その後、最大温度:260℃でリフロー処理を行った後、フラックス残渣を洗浄し、ソルダーレジストの開口部底部に表3に示される厚さを有するSnリフロー処理膜を形成した。
ついで、ソルダーレジストの上に開口部を有するステンシルマスク( マスク開口径:130μm、マスク厚み:40μm、バンプピッチ175μm)を載置し、このステンシルマスクの開口部に通常のPb系はんだペースト[市販のRMAフラックス10重量%を含有し、残部が平均粒径11.1μmのはんだ合金粉末(成分組成:Sn:63重量%を含有し、残部がPbおよび不可避不純物)からなり、ペースト粘度:235Pa・sを有する]を印刷し、ステンシルマスクを除去してリフロー炉を用いて最大温度220℃でリフローし、500個のバンプを前記Snリフロー処理膜上に形成した。その後、フラックス残渣を洗浄し、光学顕微鏡を用いてミッシングバンプ数をカウントし、その結果を表3に示した。
ガラエポ基板の上に形成されたCuパッド側に開口径:100μmを有するソルダーレジスト(厚み:20μm)を形成し、ソルダーレジストの開口部底部に通常の浸漬メッキ法により、厚み:2μmを有する浸漬Snメッキ層を形成した。
ついで、ソルダーレジストの上に実施例1〜7および比較例1〜5で用意した開口部を有するステンシルマスク( マスク開口径:130μm、マスク厚み:40μm、バンプピッチ175μm)を載置し、このステンシルマスクの開口部に実施例1〜7および比較例1〜5で用意した通常のPb系はんだペースト[市販のRMAフラックス10質量%を含有し、残部が平均粒径11.1μmのはんだ合金粉末(成分組成:Sn:63質量%を含有し、残部がPbおよび不可避不純物)からなり、ペースト粘度:235Pa・sを有する]を印刷し、ステンシルマスクを除去してリフロー炉を用いて最大温度220℃でリフローし、500個のバンプを前記Snメッキ膜上に形成した。その後、フラックス残渣を洗浄し、光学顕微鏡を用いてミッシングバンプ数をカウントし、その結果を表3に示した。
表4に示される平均粒径を有するSn基はんだ合金粉末f〜jを用意した。また、ロジン、ハロゲン系活性剤(ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩)、有機酸及びチクソ剤(水素添加ひまし油)を溶剤であるフェニルグリコール、α−テレピネオールと加熱溶解した後、冷却する工程を経て得られた表5に示される低チクソ剤フラックスF〜Jを作製した。
表4に示される平均粒径を有するSn基はんだ合金粉末f〜jと表5に示されるフラックスF〜Jを表6に示される割合となるとなるように配合し混練することにより表6に示される粘度を有する本発明ペースト8〜14および比較ペースト6〜10を得た。
一方、ガラエポ基板の上に形成されたCuパッド側に開口径:100μmを有するソルダーレジスト(厚み:20μm)を形成し、ソルダーレジストの開口部に表6の本発明ペースト8〜14および比較ペースト6〜10を埋め込み、その後、最大温度:245℃でリフロー処理を行った後、フラックス残渣を洗浄し、ソルダーレジストの開口部底部に表3に示される厚さを有するSn基はんだリフロー処理膜を形成した。
ついで、ソルダーレジストの上に開口部を有するステンシルマスク( マスク開口径:130μm、マスク厚み:40μm、バンプピッチ175μm)を載置し、このステンシルマスクの開口部に通常のPbフリーはんだペースト[市販のRMAフラックス11重量%を含有し、残部が平均粒径11.4μmのはんだ合金粉末(成分組成:Ag:3質量%、Cu:0.5質量%を含有し、残部がSnおよび不可避不純物)からなり、ペースト粘度:240Pa・sを有する]を印刷し、ステンシルマスクを除去してリフロー炉を用いて最大温度240℃でリフローし、500個のバンプを前記Sn基はんだリフロー処理膜上に形成した。その後、フラックス残渣を洗浄し、光学顕微鏡を用いてミッシングバンプ数をカウントし、その結果を表6に示した。
ガラエポ基板の上に形成されたCuパッド側に開口径:100μmを有するソルダーレジスト(厚み:20μm)を形成し、ソルダーレジストの開口部底部に通常の無電解メッキ法により、厚み:2μmを有する無電解Sn−Agメッキ膜を形成した。
ついで、ソルダーレジストの上に実施例8〜14および比較例6〜10で用意した開口部を有するステンシルマスク( マスク開口径:100μm、マスク厚み:20μm、バンプピッチ175μm)を載置し、このステンシルマスクの開口部に実施例8〜14および比較例6〜10で用意した通常のPbフリーはんだペースト[市販のRMAフラックス11質量%を含有し、残部が平均粒径11.4μmのPbフリーはんだ合金粉末(成分組成:Ag:3質量%、Cu:0.5質量%を含有し、残部がSnおよび不可避不純物)からなり、ペースト粘度:240Pa・sを有する]を印刷し、ステンシルマスクを除去してリフロー炉を用いて最大温度240℃でリフローし、500個のバンプを前記Sn−Agメッキ膜上に形成した。その後、フラックス残渣を洗浄し、光学顕微鏡を用いてミッシングバンプ数をカウントし、その結果を表6に示した。
Claims (4)
- 基板の上に形成されているソルダーレジスト開口部内のCuパッド上に厚さ:1〜5μmを有するSnまたはSn基はんだ合金膜を形成し、このSnまたはSn基はんだ合金膜の上にバンプ形成用はんだペーストを用いてはんだバンプを形成する方法において、前記SnまたはSn基はんだ合金膜は、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有した低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSnまたはSn基はんだ合金粉末からなるSnまたはSn基はんだ合金ペーストを塗布し、その後、リフロー処理して形成することを特徴とするはんだバンプの形成方法。
- 前記SnまたはSn基はんだ合金ペーストは、粘度:60〜120Pa・sを有することを特徴とする請求項1記載のはんだバンプの形成方法。
- チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有した低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSnまたはSn基はんだ合金粉末からなることを特徴とする請求項1または2記載のSnまたはSn基はんだ合金膜を形成するためのSnまたはSn基はんだ合金ペースト。
- 前記低チクソ剤フラックスは、活性剤:0.05〜10質量%、溶剤:20〜55質量%、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有し、残部がロジンからなる配合組成を有することを特徴とする請求項3記載のSnまたはSn基はんだ合金膜を形成するためのSnまたはSn基はんだ合金ペースト。
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