JP5218837B2 - はんだバンプの形成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、Cuパッドの表面にはんだペーストを用いてSn膜を一層簡単に形成し、このSn膜の上にはんだバンプを形成する方法に関するものである。
一般に、バンプをはんだペーストを用いて形成することは知られており、このバンプ形成用はんだペーストは、フラックス:5〜15質量%を含有し、残部がはんだ合金粉末からなる混合体からなるもので、前記はんだ合金粉末は、平均粒径が0.1〜60μmの範囲内にあり、
Pb:30〜60質量%を含有し、残部がSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Pb系合金粉末、
Sn:3〜10質量%を含有し、残部がPbおよび不可避不純物からなる成分組成を有するPn−Sn系合金はんだ合金粉末、
Sn:40〜100質量%を含有し、残部がAg,Cu,Bi,Sb,InおよびZnの群よりえらばれた1種または2種以上からなる成分組成を有するPbフリーSn基はんだ合金粉末、などが知られている。
さらに、前記フラックスは、ロジン、活性剤、チクソ剤および溶剤からなることが知られており、その配合組成は、活性剤:0.05〜10質量%、溶剤:20〜55質量%、チクソ剤:1.0〜10質量%を含有し、さらに必要に応じてその他添加剤を0.05〜5質量%を含有し、残部がロジンからなることが知られている。
前記ロジンの具体的なものとしては、ロジンおよびその変性ロジン等の誘導体からなるロジン系樹脂、合成樹脂、またはこれらの混合体などが知られており、前記ロジンおよびその変性ロジン等の誘導体からなるロジン系樹脂の具体的なものとしては、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、ホルミル化ロジン、ロジンエステル、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、その他各種ロジン誘導体等があり、合成樹脂の具体的なものとしては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂等がある。
また、溶剤の具体的なものとして、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、芳香族系、炭化水素類等の溶剤が知られており、具体的には、ベンジルアルコール、エタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル、ドデカン、テトラデセン、α−ターピネオール、テルピネオール、2−メチル2,4−ペンタンジオール、2−エチルヘキサンジオール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジイソブチルアジペート、へキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2−ターピニルオキシエタノール、2−ジヒドロターピニルオキシエタノールなどが単独またはこれらを混合したものが知られている。
また、チクソ剤の具体的なものとして、硬化ヒマシ油、カルナバワックス、アミド類、ヒドロキシ脂肪酸類、ジベンジリデンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール類、蜜蝋、ステアリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸エチレンビスアミドなどが知られており、さらにこれらに必要に応じてカプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸のような脂肪酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸のようなヒドロキシ脂肪酸、酸化防止剤、界面活性剤、アミン類などを添加したものであっても良い。
活性剤は、アミンのハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物、有機酸、有機アミン、多価アルコールなどがあり、前記アミンのハロゲン化水素酸塩の具体的なものとして、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、ジフェニルグアニジン塩酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、エチルアミン塩酸塩、エチルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアニリン臭化水素酸塩、ジエチルアニリン塩酸塩、トリエタノールアミン臭化水素酸塩、モノエタノールアミン臭化水素酸塩などがあり、
有機ハロゲン化合物の具体的なものとして、塩化パラフィン、テトラブロモエタン、ジブロモプロパノール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどがあり、
有機酸の具体的なものとして、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、フェニルコハク酸、マレイン酸、サルチル酸、アントラニル酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、セバシン酸、ステアリン酸、アビエチン酸、安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ドデカン酸などがあり、さらに有機アミンの具体的なものとして、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリブチルアミン、アニリン、ジエチルアニリンなどがあり、
多価アルコールとしてはエリスリトール、ピロガロール、リビトールなどがあることが知られている(特許文献1参照)。
近年、半導体チップと基板との接合にはフリップチップ接合が行われている。このフリップチップ接合方法は、図1の断面図に示されるように、まず、基板1の表面に形成されたCuパッド5の側に開口部7を有するソルダーレジスト6を形成し、ついでソルダーレジスト6の開口部7内のCuパッド5の上にSnまたはSn基はんだ合金膜2を形成する。このSnまたはSn基はんだ合金膜2は、電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法により形成され、100%Snメッキ層、またはAg,Au,Cu,Bi,Sb,InおよびZnの内の1種または2種以上を合計で0〜7質量%を含有し、残部がSnおよび不可避不純物からなるSn基はんだ合金メッキ層からなることが知られており、このSnまたはSn基はんだ合金メッキ層は厚さ:0.1〜5μmを有することが知られている。
この開口部7内部のSnまたはSn基はんだ合金メッキ層からなるSnまたはSn基はんだ合金膜2の上にバンプを形成するには、図2の断面図に示されているように、ソルダーレジスト6の上にステンシルマスク3を載置し、ステンシルマスク3の開口部にバンプ形成用はんだペースト4を充填し、その後、図3の断面図に示されているようにステンシルマスク3を除去したのちリフロー処理すると、バンプ形成用はんだペースト8は溶融し、図4に示されるようにバンプ4が形成される。このバンプ4はその後必要に応じて頭部の押しつぶし処理(コイニング処理)を施してその頭部の高さを揃えることが行われる。
特開2006−165336号公報
しかし、前記ソルダーレジスト6の開口部7内に電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法などのメッキ法により形成したメッキ層からなるSnまたはSn基はんだ合金膜2は、湿式処理により形成されることからその表面が酸化されやすい。この表面が酸化されたSnまたはSn基はんだ合金膜2は、その上にバンプ形成用はんだペーストを印刷し、リフローしてバンプを形成しようとしても、酸化されたSnまたはSn基はんだ合金膜2との濡れ性が悪いためにミッシングバンプ発生の原因となる。これを防止するために、一般に前記メッキ法により形成したSnまたはSn基はんだ合金膜2はバンプ形成前に酸洗またはプラズマ処理などの表面酸化膜除去処理が施されるが、この酸洗またはプラズマ処理を行うために設備を必要とし、工程も増えることからコストがかかる。さらに、メッキ層からなるSnまたはSn基はんだ合金膜2は湿式法により形成するために大きな設備を必要とし、手間がかかるとともに、メッキ浴は一般に浴寿命が比較的短いことから短期間で交換しなければならず不経済である。また、狭い幅を有する開口部7の底にメッキ法により形成したSnまたはSn基はんだ合金膜2は表面粗さのバラツキが大きく、酸化度も大きいために、その上にバンプ形成用はんだペーストを印刷し、リフローしてバンプを形成しようとしても、酸化されたSnまたはSn基はんだ合金膜2との濡れ性が悪いためにこれもミッシングバンプ発生の原因となる。
そこで、本発明者らは、かかる課題を解決すべく研究を行った結果、
(イ)Sn膜2を、電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法に換えて、Snペーストを塗布してリフロー処理して形成すれば、このSnペーストを塗布してリフロー処理して形成したSn膜2は、従来のメッキ法のような大きな設備を必要とすることなく簡単に形成することができ、また、このSnペーストをリフロー処理して形成したSn膜2はその表面がフラックスにより被覆されていることから、メッキ層のように酸洗またはプラズマ処理などの表面酸化膜除去処理を施す必要が無く、さらに、このSnペーストをリフロー処理して形成したSn膜2はメッキ層に比べて表面粗さが小さく、滑らかであって、ミッシングバンプを発生させることが少ない、
(ロ)市販されている通常のバンプ形成用Sn基はんだ合金ペーストをリフロー処理してメッキ膜と同じ厚さの5μm以下のSn基はんだ合金膜を形成することは前記通常のバンプ形成用Sn基はんだ合金ペーストに含まれているSn基はんだ合金粉末の粒径が大きいために困難であるが、平均粒径が最も微細な0.1〜3μmの範囲内を有するSn粉末を使用し、この平均粒径:0.1〜3μmを有するSn粉末に、通常のチクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有したフラックス(通常のフラックスにはチクソ剤が1〜10質量%含まれている)を20〜35質量%混合して得られたSnペーストを用いると、基板上のソルダーレジストの開口部のCuパッドの上に塗布することができ、その後、リフロー処理を施すと、基板上のソルダーレジストの開口部のCuパッド上に電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法などのメッキ法により形成したメッキ層の厚さとほぼ同等の厚さを有するSn膜を形成することができる、
(ハ)前記(ロ)記載のSnペーストの粘度は60〜120Pa・sを有することが好ましい、などの研究結果が得られたのである。
この発明は、かかる研究結果にもとづいてなされたものであって、前記チクソ剤含有量が0.1〜1質量%未満を含有したフラックスを「低チクソ剤フラックス」と記すと、
(1)基板の上に形成されているソルダーレジストの開口部内のCuパッド上に厚さ:1〜5μmを有するSn膜を形成し、このSn膜の上にバンプ形成用はんだペーストを用いてバンプを形成する方法において、前記Sn膜は、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有した低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSn粉末からなるSnペーストを塗布し、その後、リフロー処理して形成するはんだバンプの形成方法、
(2)前記Snペーストは、粘度:60〜120Pa・sを有する前記(1)記載のはんだバンプの形成方法、に特徴を有するものである。
この発明のバンプの形成方法は、Sn膜を、Snペーストをリフロー処理することにより形成することを特徴とするものであり、この発明のバンプの形成方法において基板のCuパッドにはんだ合金バンプを形成するには、図1の断面図に示されるように、まず、基板1の表面に形成されたCuパッド5の側に開口部7を有するソルダーレジスト6を形成し、ついでソルダーレジスト6の開口部7内のCuパッド5の上にSnペーストを塗布し、その後、リフロー処理することによりCuパッド5の上にSn膜2を形成する。この時使用するSnペーストは、低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSn粉末からなる特殊なSnペーストを、ステンシルマスクを用いずにレジスト開口部のCuパッド5の上に埋め込み印刷することができる。このようにして形成されたSn膜の上には溶融フラックスが付着しているので、洗浄して除去することが一層好ましい。
この開口部7内部のSn膜2の上にバンプを形成するには、図2の断面図に示されているように、ソルダーレジスト6の上にステンシルマスク3を載置し、ステンシルマスク3の開口部7´にバンプ形成用はんだペースト4を充填し、その後、図3の断面図に示されているようにステンシルマスク3を除去したのちリフロー処理すると、バンプ形成用はんだペースト4は溶融し、図3に示されるようにバンプ3が形成される。このバンプ3はその後必要に応じて頭部の押しつぶし処理(コイニング処理)を施してその頭部の高さを揃えることが行われる。
この発明のバンプの形成方法においてSn膜2を形成するには低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSn粉末からなる特殊なSnペーストを使用するが、この発明は、低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSn粉末からなる特殊なSnペーストを含むものである。したがって、この発明は、
(3)低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSn粉末からなるSnペーストに特徴を有するものである。
ここで、低チクソ剤フラックスとは、通常のバンプ形成用はんだペーストに使用されているフラックスにおいて、チクソ剤の含有量を0.1〜1質量%未満となるように少なくしたフラックスである。
したがって、この発明は、
(4)前記低チクソ剤フラックスは、活性剤:0.05〜10質量%、溶剤:20〜55質量%、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有し、残部がロジンからなる配合組成を有する前記(3)記載のSnまたはSn基はんだ合金膜を形成するためのSnペースト、に特徴を有するものである。
前記Snペーストに含まれる平均粒径:0.5〜3μmの微細なSn粉末は、N2ガス雰囲気中にてSnイオンを始め、その他金属イオンを含む水溶液に還元剤である2価クロム水溶液を加えた後、一定時間攪拌混合することにより作製する。水溶液中には、はんだ微細粉末の凝集を防止するために分散剤を加えている。この時、水溶液のpH、分散剤の種類、水溶液の混合速度を制御することで粉末の形状と粒径をコントロールできる。
この発明のバンプの形成方法において使用する特殊なSnペーストに含まれるSn粉末の平均粒径を0.5〜3μmの範囲内に定めたのは、平均粒径が0.5μm未満では粉末の表面が酸化され、Snペーストに含まれるSn粉末が溶融後凝集しにくくなるので好ましくなく、一方、平均粒径が3μmを越えるとソルダーレジストに形成された開口部に対する充填性が悪くなり、5μm以下のコート膜形成が困難となるので好ましくないという理由によるものである。
また、この発明のバンプの形成方法において使用する特殊なSnペーストを構成する低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤は、通常より少なければ少ないほど良いが、粉末の沈降防止やステンシル印刷時のマスク除去後の形状保持特性を付与させるために入れる。しかし、この発明では平均粒径を0.5〜3μmの微細なSn粉末を用いるために沈降しにくくまたCuパッド上のソルダーレジスト開口部にステンシルマスクを用いず埋め込むことから形状保持特性を必要としないために低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤の量を1質量%未満とした。しかし、低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤の量が0.1質量%未満ではSn粉末がペースト保管中に沈下するようになるので好ましくない。したがって、低チクソ剤フラックスに含まれるチクソ剤は0.1〜1質量%未満に定めた。
また、この発明のバンプの形成方法において使用するSnペーストに含まれる低チクソ剤フラックスを20〜35質量%に定めたのは、20質量%未満ではSnの量が多くなり、Sn膜の厚みが5μmを越え、また、ペースト粘度が120Pa・sを越えて充填性が悪くなるので好ましくなく、一方、35質量%を越えて含有するとペースト粘度が60Pa・s未満となってSnペーストに含まれるSn粉末が沈降してしまうので好ましくないからである。
この発明において、バンプを形成するためのはんだペースト4は、通常の市販のはんだ合金粉末に通常のフラックスを混合したものであって、一般に市販されている公知のはんだペーストを使用することができる。
この発明の方法によると、乾式法で厚さ:1〜5μmのメッキ層とほぼ同じ厚さのSn膜を形成することができるので、従来の電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法などの湿式法によりメッキ層を形成する場合と比べて大きな設備を使用することなく簡単にSn膜を形成することができることからコストを低く抑えることができ、さらに、低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSnまたはSn基はんだ合金粉末からなるSnペーストを塗布し、その後、リフロー処理して形成されたSn膜は、従来の電気メッキ法、無電解メッキ法または浸漬メッキ法により形成されたメッキ層に比べて表面酸化膜の生成が少ないことから酸化膜除去処理を施す必要が無く、また表面粗さが小さく滑らかであるところから、その後のバンプ形成用ペーストを用いたバンプ形成工程においてミッシングバンプや接合強度の低下を抑制できるなど優れた効果を奏するものである。
実施例1〜7および比較例1〜5:
表1に示される平均粒径を有するSn粉末a〜eを用意した。また、ロジン、ハロゲン系活性剤(ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩)、有機酸及びチクソ剤(水素添加ひまし油)を溶剤であるジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールと共に加熱溶解した後、冷却する工程を経て得られた表2に示される低チクソ剤フラックスA〜Eを作製した。
次に、表1に示される平均粒径を有するSn粉末a〜eと表2に示されるフラックスA〜Eを表3に示される割合となるとなるように配合し混練することにより表3に示される粘度を有する本発明ペースト1〜7および比較ペースト1〜5を得た。
一方、ガラエポ基板の上に形成されたCuパッド側に開口径:100μmを有するソルダーレジスト(厚み:20μm)を形成し、ソルダーレジストの開口部に表3の本発明ペースト1〜7および比較ペースト1〜5を埋め込み、その後、最大温度:260℃でリフロー処理を行った後、フラックス残渣を洗浄し、ソルダーレジストの開口部底部に表3に示される厚さを有するSnリフロー処理膜を形成した。
ついで、ソルダーレジストの上に開口部を有するステンシルマスク( マスク開口径:130μm、マスク厚み:40μm、バンプピッチ175μm)を載置し、このステンシルマスクの開口部に通常のPb系はんだペースト[市販のRMAフラックス10重量%を含有し、残部が平均粒径11.1μmのはんだ合金粉末(成分組成:Sn:63重量%を含有し、残部がPbおよび不可避不純物)からなり、ペースト粘度:235Pa・sを有する]を印刷し、ステンシルマスクを除去してリフロー炉を用いて最大温度220℃でリフローし、500個のバンプを前記Snリフロー処理膜上に形成した。その後、フラックス残渣を洗浄し、光学顕微鏡を用いてミッシングバンプ数をカウントし、その結果を表3に示した。
従来例:
ガラエポ基板の上に形成されたCuパッド側に開口径:100μmを有するソルダーレジスト(厚み:20μm)を形成し、ソルダーレジストの開口部底部に通常の浸漬メッキ法により、厚み:2μmを有する浸漬Snメッキ層を形成した。
ついで、ソルダーレジストの上に実施例1〜7および比較例1〜5で用意した開口部を有するステンシルマスク( マスク開口径:130μm、マスク厚み:40μm、バンプピッチ175μm)を載置し、このステンシルマスクの開口部に実施例1〜7および比較例1〜5で用意した通常のPb系はんだペースト[市販のRMAフラックス10質量%を含有し、残部が平均粒径11.1μmのはんだ合金粉末(成分組成:Sn:63質量%を含有し、残部がPbおよび不可避不純物)からなり、ペースト粘度:235Pa・sを有する]を印刷し、ステンシルマスクを除去してリフロー炉を用いて最大温度220℃でリフローし、500個のバンプを前記Snメッキ膜上に形成した。その後、フラックス残渣を洗浄し、光学顕微鏡を用いてミッシングバンプ数をカウントし、その結果を表3に示した。



表1〜3に示される結果から、本発明ペースト1〜7を使用した実施例1〜7により作製したバンプは、Sn浸漬メッキ層を使用した従来例により作製したバンプに比べて、ミッシングバンプの数が少ないことが分かる。また、比較ペースト1〜5を使用した比較例1〜5により作製したバンプは、比較例2、5で実施例と比べてミッシングバンプが多くなり、比較例1では若干のフラックス残渣がSnコート膜上に見られ、さらに比較例4は実施例と比べてペーストの印刷性(埋め込み性)が悪く、さらに比較例3ではSn膜の厚さが5μmを超えており、コート膜としては厚すぎるので好ましくないことがわかる。
基板のCuパッド側にSnまたはSn基はんだ合金膜およびソルダーレジストを形成した状態を示す断面説明図である。 基板表面のソルダーレジストの上にステンシルマスクを載置し、のソルダーレジストおよびステンシルマスクの開口部内部にペーストを充填した状態を示す断面説明図である。 ペーストを充填したのちステンシルマスクを除去した状態を説明するための断面説明図である。 SnまたはSn基はんだ合金膜上にバンプを形成した状態を説明するための断面説明図である。
1:基板、2:SnまたはSn基はんだ合金膜、3:ステンシルマスク、4:バンプ、5:Cuパッド、6:ソルダーレジスト、7:開口部、8:はんだ合金ペースト、

Claims (4)

  1. 基板の上に形成されているソルダーレジスト開口部内のCuパッド上に厚さ:1〜5μmを有するSn膜を形成し、このSn膜の上にバンプ形成用はんだペーストを用いてはんだバンプを形成する方法において、前記Sn膜は、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有した低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSn粉末からなるSnペーストを塗布し、その後、リフロー処理して形成することを特徴とするはんだバンプの形成方法。
  2. 前記Snペーストは、粘度:60〜120Pa・sを有することを特徴とする請求項1記載のはんだバンプの形成方法。
  3. チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有した低チクソ剤フラックス:20〜35質量%を含有し、残部が平均粒径:0.5〜3μmのSn粉末からなることを特徴とする請求項1または2記載のはんだバンプ形成方法におけるSn膜を形成するためのSnペースト
  4. 前記低チクソ剤フラックスは、活性剤:0.05〜10質量%、溶剤:20〜55質量%、チクソ剤:0.1〜1質量%未満を含有し、残部がロジンからなる配合組成を有することを特徴とする請求項3記載のSnペースト
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