JP2010106199A - 接着剤用硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】末端又は側鎖に脂環式エポキシ基を1個以上含有する特定のオルガノシロキサン化合物を含むことを特徴とする接着剤用硬化性組成物。
【選択図】なし
Description
ができる旨の記載はあるが、剥離性についての記載は全くない。
[1]下記一般式(1)、(2)又は(3)で表されるエポキシ基含有オルガノシロキサン化合物を含むことを特徴とする接着剤用硬化性組成物:
置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、R16、R17は独立に置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基または下記一般式(4)で表される一価炭化水素基であり、R18は水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基であり、n、
qは1以上の整数であり、pは0以上の整数であり、mは3から6までの整数である。)
;
)。
[3]3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボン酸3,4-エポキシシクロヘキシルメチルをさらに含む[2]に記載の接着剤用硬化性組成物。
する工程を含むことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載の接着剤用硬化性組成物の製造方法:
あり、n、qは1以上の整数であり、pは0以上の整数であり、mは3から6までの整数
である。);
線照射によって容易に短時間で硬化することから、紙、金属、プラスチックの保護コーティング剤、塗料用ベース材料としても有用である。
本発明の接着剤用硬化性組成物(以下単に硬化性組成物ともいう)は一般式(1)、(2)又は(3)で表されるエポキシ基含有オルガノシロキサン化合物を含むことを特徴とする。
立に置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、R16、R17は置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基または下記一般式(4)で表される一価炭化水素基であり、R18は水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基であり、n、q
は1以上の整数であり、pは0以上の整数であり、mは3から6までの整数である。
前記置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基における置換基は、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基であり、それらの例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロへキシル基、n−オクチル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、フェニル基、p−t−ブチルフェニル基、p−トリル基、o−トリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基が挙げられる。
R16、R17として好ましい置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基は、メチル基、エチル基、フェニル基である。
qは1以上の整数であるが、好ましくは1〜30の整数であり、より好ましくは2〜10の整数である。
mは3から6までの整数であるが、好ましくは4から5までの整数である。
基であり、n、qは1以上の整数であり、pは0以上の整数であり、mは3から6までの
整数である。
チル基またはフェニル基であり、R13は水素原子またはメチル基である。
前記置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基における置換基の例、R14
〜R17として好ましい置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基は、前述の
一般式(1)〜(3)の化合物および一般式(4)で表わされる一価炭化水素基について述べたのと同様である。
式(8)で表される化合物のアルケニル基の割合、即ち、アルケニル基とSiH基の数の比(アルケニル基/SiH基)は通常0.8以上、好ましくは0.98〜1.5とする。この比が0.8より小さいとSiHの残存による他の副反応が起こりやすくなる。また、アルケニル基を過剰に用いすぎた場合、すなわち前記比が大きすぎる場合には、エポキシ基及びアルケニル基を含有する化合物が多く残留するために、蒸留精製等の余分な操作が必要となる場合がある。
ヒドロシリル化反応終了後、反応混合物を水洗や活性炭処理などの一般的な方法により精製して付加反応触媒を除去する。溶剤を使用した場合は、加熱及び/又は減圧下で留去して、エポキシ基含有オルガノシロキサン化合物を得る。本発明の接着剤用硬化性組成物の製造方法は、このようなエポキシ基含有オルガノシロキサン化合物を製造する工程を有することを特徴としている。
本発明の接着剤用硬化性組成物に含有されるエポキシ基含有オルガノシロキサン化合物の、全シロキサン単位中のエポキシ基含有シロキサン単位の割合は、通常2〜100%である。2%未満では硬化性組成物の硬化性が低下するおそれがある。なお、80%を超えると該組成物の硬化物の剥離性が不十分となる場合があるので、前記エポキシ基含有シロキサン単位の割合は、好ましくは5〜80%であり、より好ましくは20〜60%である。
シ基が反応し、エポキシ基が開環してしまうことがあるし、反応装置や精製装置に意図せずに水が混入することにより、エポキシ基が加水分解を受けジオールに変換されたり、この副反応によって生成したジオール中の水酸基が、更に他のエポキシ基と反応するとエポキシ当量が増加してしまう。このような意図しない反応が起きていないことを確認する上でも、エポキシ当量の測定は重要であり、反応混合物又は生成品のエポキシ当量を確認し、理論値に対して2倍以上の値になっていないことを確認しておいたほうがよい。
本発明の接着剤用硬化性組成物としては、前述の一般式(1)、(2)または(3)で表わされるエポキシ基含有オルガノシロキサン化合物を、それ単独で用いることができる。また、重合開始剤などの成分を含有させることにより、光硬化に適した組成物とすることもでき、熱硬化に適した組成物とすることもできる。
本発明の硬化性組成物には、上記エポキシ基含有オルガノシロキサン化合物、3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボン酸3,4-エポキシシクロヘキシルメチルに加えて、更に剥離性を調整するために重合度又はエポキシ基含有率の異なる同種のオルガノシロキサン、あるいはエポキシ基含有の異種のオルガノシロキサンを含有させ、紫外線硬化性オルガノシロキサン組成物とすることができる。この組成物は各成分の所定量を均一に混合することによって得られる。
ルシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレ
ート、エチレン1,2−ジ(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸)エステル、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸アリル、フェニルグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、o−、m−、p−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエーテル等が例示できる。
ッ素変性ポリマー)、チクソ剤、レベリング剤、帯電防止剤、消泡剤、顔料、他種のオルガノポリシロキサンなどを添加してもよいし、また本発明の硬化性組成物は、有機溶剤で希釈して使用してもよい。
レーコート紙などの紙基材、ポリエチレンラミネート上質紙、ポリエチレンラミネートクラフト紙などのラミネート紙、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドなどの合成樹脂から得られるプラスチックフィルム,シート等、アルミニウムなどの金属箔等が挙げられる。
れば容易に硬化する。紫外線の光源としては高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、水銀アーク灯などが例示できる。上記塗膜を硬化させるためには、高圧水銀ランプ(80W/cm)を使用した場合には5〜20cmの距離から0.01〜600秒間照射すればよい。
S:試料の採取量(g)
A:0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液使用量(ml)
B:空試験での0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液使用量(ml)
f:0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液のファクター
温度計、滴下ロート、撹拌装置、およびジムロート冷却管を備え、オイルバス中に設置した2L三ツ口フラスコに、窒素雰囲気下において3,4−エポキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(メタ)アリルエステル456.56(g)、トルエン314.90(g)、およびPt-VTS(白金
のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体)触媒(白金換算3%のイソプロピルアルコー
ル溶液)0.0607(g)を仕込んだ。
ジシロキサン168.58(g)を内温が42℃を超えないように調整しながら10時間かけて滴下
した。滴下終了後、40℃で一昼夜熟成させた。
チャートおよびIRを図1および2ならびに図3に示す。
それぞれの観測されたNMRスペクトルを解析した結果、1H-NMRの観測結果では2(ppm)に
脂環エポキシに帰属されるピークが観測され、同様に13C-NMRの測定結果からは50(ppm)付近にエポキシシクロヘキサンのエポキシ基に由来する明瞭なピークが認められた。
以上の解析結果から、ここで得られた生成物は下記の構造で示される目的化合物であることが確認できた。
温度計、滴下ロート、撹拌装置、およびジムロート冷却管を備え、オイルバス中に設置した1L三ツ口フラスコに、窒素雰囲気下において3,4−エポキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(メタ)アリルエステル 155.78(g)、トルエン 108.32(g)、およびPt-VTS(
白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体)触媒(白金換算3%のイソプロピルアル
コール溶液)0.0260(g)を仕込んだ。
けて滴下した。滴下終了後、60℃で一昼夜熟成させ、GC分析によって原料である1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサンのピークが消失したことを確認した。
びIRを図4および5ならびに図6に示す。
それぞれの観測されたNMRスペクトルを解析した結果、1H-NMRの観測結果では2(ppm)に
脂環エポキシに帰属されるピークが観測され、同様に13C-NMRの測定結果からは50(ppm)付近にエポキシシクロヘキサンのエポキシに由来する明瞭なピークが認められた。
以上の解析結果から、ここで得られた生成物は下記の構造で示される目的化合物である
ことが確認できた。
温度計、滴下ロート、撹拌装置、およびジムロート冷却管を備え、オイルバス中に設置した1L三ツ口フラスコに、窒素雰囲気下において3,4−エポキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(メタ)アリルエステル213.95(g)、トルエン150.32 (g)、およびPt-VTS触媒
(白金換算3%のイソプロピルアルコール溶液)0.0315(g)を仕込んだ。
される生成物を268.10(g)を得られた。
温度計、滴下ロート、撹拌装置、およびジムロート冷却管を備え、オイルバス中に設置した1000mL三ツ口フラスコに、窒素雰囲気下において3,4−エポキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(メタ)アリルエステル150.12(g)、トルエン200.59(g)、およびPt-VTS触媒(白金換算3%のイソプロピルアルコール溶液)0.0217(g)を仕込んだ。
けて滴下した。滴下終了後、60℃で一昼夜熟成させた。
以下に述べる実施例および比較例における剪断密着力の測定方法を説明する。
25mm×100mmに加工したガラスエポキシ基板((株)セイナック社製)の下端に評価をす
る硬化性組成物を下端より15mm塗布し、同様に加工した300μm膜厚のシクロオレフィンポリマー押出成形シート(ゼオノア1020R、日本ゼオン(株)社製)を25mm×15mmの範囲で貼り合わせ、上から1(kg)の荷重を30秒間与えた。作成した試験片をUV照射機(メタルハライ
ドランプ出力800W:照度計での実測値で17.7mW/cm2のもの)で120秒間のUV照射を与える
ことで硬化性組成物を硬化させた。
た。
25mm×100mmに加工したガラスエポキシ基板((株)セイナック社製)の下端に評価をす
る硬化性組成物を下端より15mm塗布し、同様に加工したガラスエポキシ基板を25mm×15mmの範囲で貼り合わせ、上から1(kg)の荷重を30秒間与えた。作成した試験片を恒温槽中で80℃で一時間、加えて170℃で一時間加熱することで硬化性組成物を硬化させた。
設置して、引っ張り試験機を用いて10mm/分の速度で引っ張ることで接着部分に負荷を与え、貼り合わせ部位を破断するに要した力(N/mm2)を剪断密着力として測定した。
150mLの蓋付きポリ容器に合成例1で合成した樹脂10.34(g)を量り取った。そこに0.21(g)の芳香族スルホニウム塩(CPI-101A、三新化学工業(株)社製)および0.52(g)のフュームドシリカ(AEROSIL R974、日本アエロジル(株)社製)を加え、自転・公転ハイブリッドミキサーにて撹拌5分間および脱泡5分間の条件で混練し、硬化性組成物Aを得た。
実施したところ、試験片5つの評価結果を平均して求められた剪断密着力は0.87(N/mm2
)であり、ガラスエポキシ基板に塗布した硬化性組成物Aの硬化物はシクロオレフィンポ
リマー押出成形シートから綺麗に剥がれていた。
合成例2で合成した樹脂を用いた他は実施例1と同様の操作で硬化性組成物Bを作成し
、同様に評価を実施したところ、剪断密着力は0.79(N/mm2)であり、ガラスエポキシ基
板に塗布した硬化性組成物Bの硬化物はシクロオレフィンポリマー押出成形シートから綺麗に剥がれていた。
150mLの蓋付きポリ容器に合成例1で合成した樹脂4.97(g)を量り取った。そこに0.12(g)の芳香族スルホニウム塩(サンエイドSI-100L、三新化学工業(株)社製)および0.25(g)のフュームドシリカ(AEROSIL R974、日本アエロジル(株)社製)を加え、自転・公転ハイ
ブリッドミキサーにて撹拌5分間および脱泡5分間の条件で混練し、硬化性組成物Cを得た
。
合成例2で合成した樹脂を用いた他は実施例3と同様の操作で硬化性組成物Dを作成し
、同様に評価を実施したところ剪断密着力は4.34(N/mm2)であり、ガラスエポキシ基板
に塗布した硬化性組成物Dの硬化物は、該硬化性組成物Dを塗布した基板に接着しており、硬化性組成物Dを塗布していないガラスエポキシ基板から綺麗に剥がれていた。
1,3-ビス(3-グリシジロキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンを用いた他
は実施例1と同様の操作で硬化性組成物Eを作成し、同様に評価を実施したところ、剪断
密着力は0.04(N/mm2)であり、ガラスエポキシ基板に塗布した硬化性組成物Eの硬化物
はシクロオレフィンポリマー押出成形シートから綺麗に剥がれていた。
ビスフェノール−A型液状エポキシ樹脂(jER-828、ジャパンエポキシレジン(株)社製)を用いた他は実施例1と同様の操作で硬化性組成物Fを作成し、同様に評価を実施した
ところ剪断密着力は0.08(N/mm2)であり、ガラスエポキシ基板に塗布した硬化性組成物
Fの硬化物はシクロオレフィンポリマー押出成形シートから綺麗に剥がれていた。
1,3-ビス(3-グリシジロキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンを用いた他
は実施例3と同様の操作で硬化性組成物Gを作成し、同様に評価を実施したところ剪断密
着力は0.71(N/mm2)であり、ガラスエポキシ基板に塗布した硬化性組成物Gの硬化物は
、該硬化性組成物Gを塗布した基板に接着しており、硬化性組成物Gを塗布していないガラスエポキシ基板から綺麗に剥がれていた。
ビスフェノール−A型液状エポキシ樹脂(jER-828、ジャパンエポキシレジン(株)社製)を用いた他は実施例4と同様の操作で硬化性組成物Hを作成し、同様に評価を実施した
ところ剪断密着力は0.89(N/mm2)であり、ガラスエポキシ基板に塗布した硬化性組成物
Hの硬化物は、該硬化性組成物Hを塗布したガラスエポキシ基板に接着しており、硬化性組成物Hを塗布していないガラスエポキシ基板から綺麗に剥がれていた。
Claims (5)
- 下記一般式(1)、(2)又は(3)で表されるエポキシ基含有オルガノシロキサン化合物を含むことを特徴とする接着剤用硬化性組成物:
置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、R16、R17は独立に置換もしくは非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基または下記一般式(4)で表される一価炭化水素基であり、R18は水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基であり、n、
qは1以上の整数であり、pは0以上の整数であり、mは3から6までの整数である。)
;
)。 - さらにオニウム塩系光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の接着剤用硬化性組成物。
- 3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボン酸3,4-エポキシシクロヘキシルメチルをさらに含む請求項2に記載の接着剤用硬化性組成物。
- 前記エポキシ基含有オルガノシロキサン化合物の、全シロキサン単位中のエポキシ基含有シロキサン単位の割合が5〜80%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接着剤用硬化性組成物。
- 下記一般式(5)、(6)、又は(7)で表されるオルガノヒドロシロキサン化合物と、下記一般式(8)で表されるエポキシ基及びアルケニル基を含有する化合物とをヒドロシリル化反応させることにより、エポキシ基含有オルガノシロキサン化合物を製造する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の接着剤用硬化性組成物の製造方法:
あり、n、qは1以上の整数であり、pは0以上の整数であり、mは3から6までの整数
である。);
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