JP2010105105A - 自動生産装置 - Google Patents

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Kei Kakinuma
圭 柿沼
Yoshiaki Ono
義明 小野
Masahito Deguchi
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Abstract

【課題】小型かつ低コストで、多品種に容易に対応可能な汎用性の高い自動生産装置を提供する。
【解決手段】架台2上でワークWに対して複数の作業を行う自動生産装置1は、架台上に設置されてワークの搬送及び複数の作業を行う2基の多関節アーム部6A、6Bと、2基の多関節アーム部に交換可能に取付けられ、ワークの搬送及び複数の作業の少なくとも1つに対応する形状に形成された複数の作業ハンド7と、基台15Aと、基台上に設置されて複数の作業のうち少なくとも1つに使用される作業機構16A〜16Fとを有し、架台上かつ2基の多関節アーム部の少なくとも一方の作業範囲内に交換可能に配置された複数の作業ユニット8と、架台上に設けられ、作業ユニットの配置位置を規定する位置決め手段17と、2基の多関節アーム部及び複数の作業ユニットと接続され、ワークの搬送及び複数の作業を制御する制御部23と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、小型部品や製品を生産する自動生産装置に関する。
近年、顧客のニーズの多様化による製品競争の激化から製品のライフサイクルは短縮化する傾向にあり、製品の種類もニーズの多様化に合わせて多品種にわたるようになってきた。従来の生産ラインや生産装置は製品毎に変更、または新規に構築しており、多品種生産の現在ではコストがかかりすぎるため、コストダウンにつなげることが困難である。そこで、製造においては、単に自動化するだけではなく、多品種中少量生産に対応できる汎用性の高い生産装置への要求が高まっている。
また、消費電力削減、スペース生産効率向上、装置コスト削減などの観点から、従来のような大規模な装置ではなく、生産する部品・製品に見合った大きさの装置が求められている。
この分野における従来技術として、テーブル上に作業モジュールを直線状に並べて設置し、生産ラインを構成するものであって、各作業モジュールは3つまたは4つのユニットから成り立ち、ユニットを交換して作業モジュールを組み替えることにより、様々な製品に対応できるようにする生産ラインシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、微小部品生産に関しては、搬送手段によって搬送される被組立物をクリーン化された室内ユニットに導入し、該室内ユニットを少なくとも1つ設け、該室内ユニットの1つに供給される微小部品と被組立物の相対的位置ずれを計測手段で計測し、微小部品の組立作業、締結結合作業、調整作業、検査作業を行う室内ユニットを有し、該室内ユニットを着脱可能に構成した微小部品自動製造システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−59180号公報 特許3094669号公報
しかしながら、特許文献1に記載の生産ラインシステムでは、様々な製品に対応させるために、すべてのモジュール内のユニット、または作業ロボットを組み替えなければならず、人手による組み換え・調整が煩雑であるという問題がある。また、ラインの形態をとっているため、一つの生産システムを構築するのに、搬送装置や作業ロボット、及び位置決め手段が作業モジュール毎に必要になり、結果として装置サイズが大きくなってしまい、装置コストも高くなってしまうという課題もある。
また、特許文献2に記載の微小部品自動製造システムでも、上記特許文献1と同様に一つの生産システムを構築するのに、搬送装置や作業ロボット、及びクリーン化手段等が室内ユニット毎に必要になるため、装置サイズの大きさや装置コストの課題は同様に存在する。
さらに、搬送系が室内ユニットの外側にも出ているため、完全にクリーン環境にするにはクリーンルームが必要となり、装置以外にも莫大なコストがかかるという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、小型かつ低コストで、多品種に容易に対応可能な汎用性の高い自動生産装置を提供することを目的とする。
本発明は、架台上でワークに対して複数の作業を行う自動生産装置であって、前記架台上に設置されて前記ワークの搬送及び前記複数の作業を行う2基の多関節アーム部と、前記2基の多関節アーム部に交換可能に取付けられ、前記ワークの搬送及び前記複数の作業の少なくとも1つに対応する形状に形成された複数の作業ハンドと、基台と、前記基台上に設置されて前記複数の作業のうち少なくとも1つに使用される作業機構とを有し、前記架台上かつ前記2基の多関節アーム部の少なくとも一方の作業範囲内に交換可能に配置された複数の作業ユニットと、前記架台上に設けられ、前記作業ユニットの配置位置を規定する位置決め手段と、前記2基の多関節アーム部及び前記複数の作業ユニットと接続され、前記ワークの搬送及び前記複数の作業を制御する制御部と、を備えることを特徴としている。
なお、本発明においてワークとは、単独の部品、及び複数の部品が組み合わされた製品又は半製品を含む。
本発明の自動生産装置によれば、ワークに対して行う複数の作業の内容に応じて架台上の作業ユニットを適宜選択、交換することにより、様々な工程に対応することが可能となる。また、2基の多関節アーム部が備えられているので、複数の作業を同時に行うことが可能となり、多関節アーム部が1基の場合に比べ作業をより迅速に行うことができる。そして、多関節アーム部が1基の場合に比べ多関節アーム部の1基当たりの作業範囲を狭くすることができるので、各多関節アーム部を小型にすることが可能となる。
できる。
また、上記の自動生産装置において、前記架台上に台座が設置され、該台座上に支持部が配置され、前記2基の多関節アーム部の基端部は前記支持部の側面に固定されることがより好ましい。
また、上記の自動生産装置において、前記支持部は前記台座に対し回転可能に支持されていることがより好ましい。
この場合、台座に対し支持部を回転させることで、2基の多関節アーム部を協調して回転させることをより容易に行うことができる。
各々の前記作業ユニットは、前記基台の形状及び大きさが同一に形成されており、前記基台及び前記架台の少なくとも一方には、前記作業ユニットが誤った方向で配置されることを防止する誤配置防止部を有し、各々の前記作業機構において、前記ワークの作業が行われる作業位置の平面視における前記基台上の座標が同一に設定されていてもよい。この場合、架台上の作業ユニットの種類にかかわらず、同一の作業位置にワークを搬送するように多関節アーム部を制御すればよいので、制御部の制御が簡素となり、より好適に制御することができる。
本発明の自動生産装置は、前記2基の多関節アーム部及び前記作業ユニットを覆うカバーと、前記カバーに取付けられ、前記カバー内の空気を清浄にするクリーンユニットと、をさらに備えてもよい。
この場合、クリーンルーム等を設置せずに、クリーン環境下でワークの作業を行うことができる。
各々の前記作業ユニットは、加工、組立、調整、計測、洗浄、接着、検査、溶接、ハンダ付けのうちのいずれかを前記複数の作業として行うように構成されてもよい。
この場合、様々な工程に対応可能な自動生産装置を構成することができる。
前記作業ハンドは、前記作業に対応した前記作業ユニットに着脱自在に取付けられてもよい。
この場合、作業ユニット及び作業ハンドの設置を同時に行うことができるので、ワークの種類の変更に伴う作業ユニット及び作業ハンドの交換作業をより簡素で容易、かつ短時間にすることができる。
本発明の自動生産装置によれば、小型かつ低コストで、多品種に容易に対応可能な汎用性の高い自動生産装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態について、図1から図12を参照して説明する。図1は、本実施形態の自動生産装置1を示す斜視図であり、図2は自動生産装置1の平面図である。
なお、図1については、構成を見やすくするために、後述する作業ユニット8の詳細および位置決め手段17を省略して示しており、図2については、架台2上の構成を見やすくするため、後述するカバー9を除いて示している。図3は位置決め手段17及び作業ユニット8の詳細を示す図である。
図1及び図2に示すように、自動生産装置1は、箱体状の架台2上に設置されてワークWの搬送及び複数の作業を行う双腕ロボット3と、双腕ロボット3の先端部に交換可能に取付けられる複数の作業ハンド7A、7Bと、架台2上かつ双腕ロボット3の作業範囲内に交換可能に配置された複数の作業ユニット8(8A〜8F)と、架台2上に設けられ、各作業ユニット8の配置位置をそれぞれ規定する位置決め手段17と、架台2上の各機構を覆うカバー9とを備えて構成されている。本実施形態において、ワークWは、それぞれがビームスプリッタの部品である略三角柱状の第1部品W1、第2部品W2で構成されている。
架台2は、上面が平坦になっており、双腕ロボット3及び6つの作業ユニット8Aないし8Fが配置されている。架台2の正面には、ワークWが搬入されるワーク搬入口10とワークWが搬出されるワーク搬出口11が設けられている。ワーク搬入口10及びワーク搬出口11では、エアシリンダやコンベア、単軸ロボット等の図示しない搬送機構によって、架台2の上面との間でワークWのやり取りを行う。
双腕ロボット3は、架台2上に配置される台座4と、台座4上面に配置された胴部(支持部)5と、基端が胴部5の左右側面に固定された垂直多関節型の作業アーム(多関節アーム部)6A、6Bから構成されている。台座4は、架台2上とは限らず、後述するカバー9や制御部23等の天井や側面に設置してもよい。また、作業アーム6A、6Bは6自由度以上を有していることが望ましいが、例えば片側の作業アームが6自由度でもう片側の作業アームが7自由度のように互いに自由度が異なっていても良く、作業アーム6A、6Bの基端を胴部5の前面に設置しても良いし、胴部5の前方に斜めに設置しても良い。また、台座4に旋回駆動機構を設けて胴部5を台座4に対して旋回可能に構成しても良い。
作業アーム6A、6Bの先端には、ワークWの搬送を行う作業ハンド7A、7Bが着脱自在に装着されている。作業ハンド7は複数あり、各々が作業ユニットで行われる作業に対応した形状に形成されている。図1においては、搬送用の作業ハンド7A、7B以外の作業ハンド7は、双腕ロボット3の近傍に配置されたハンドマガジン14A、14Bに収容されている。ハンドマガジン14A、14Bの位置は、作業アーム6A、6Bの可動エリア内であれば良く、個数も特に限定されない。
作業ユニット8Aないし8Fは、いずれも架台2上に設置される基台15Aと、それぞれ基台15A上に設けられた作業機構16Aないし16Fと、各作業機構16Aないし16Fの外周を覆う側壁部15Bとを備えて構成されている。作業機構16Aないし16Fは、例えば、加工、組立、調整、計測、洗浄、接着、検査、溶接、ハンダ付け等の各種作業又は工程のうち、特定の作業又は工程をワークWに対して行うのに必要な機械要素を有して構成されている。各作業ユニット8は、作業アーム6A、6Bの少なくとも一方の作業範囲内に配置されている。そして、各作業ユニット8の上部は開口しており、上部の開口から作業ハンド7のアクセスが可能となっている。
なお、作業機構16Aないし16Fは、実際にはそれぞれ異なる形状を有するが、説明を理解しやすくするため、すべての作業機構を同一形状に簡略化して示している。
図2、3に示すように、各作業ユニット8の基台15Aは共通に用いることが可能であり、長辺と短辺とを有する略長方形の同一形状となっている。また、各作業ユニット8において、ワークWに対して作業が行われる作業位置PAないしPFは、平面視において、基台15A上における座標が同一に設定されている。すなわち、いずれの作業ユニット8においても、作業位置と基台15Aの双腕ロボット3に対向する側の長辺S1との距離L1と、作業位置と基台15Aの双腕ロボット3に向かって右側に位置する短辺S2との距離L2が同一に設定されている。
また、双腕ロボット3の近傍には、ワーク搬入口10から搬送機構によって搬入されたワークWが運ばれる搬入ステージ10A、及び作業の終わったワークWが置かれてワーク搬出口11まで搬送機構によって運ばれる搬出ステージ11Aが設けられている。
図3に示すように、位置決め手段17は、架台2上面に突出して設けられた複数の当接部18と、作業ユニット8を架台2上面に固定するクランプ部19とを備えて構成されている。
当接部18は例えば丸棒状の部材であり、作業ユニット8の双腕ロボット3に対向する側の長辺S1と、双腕ロボット3に向かって右側に位置する短辺S2に対応する位置に取付けられている。したがって、各々の作業ユニット8の長辺S1及び短辺S2を当接部18に突き当てて基台15Aを配置することによって、作業ユニット8を架台2上の所定の位置に位置決めすることができる。なお、当接部18の形状や配置位置は、基台15Aを架台2上で位置決めすることができれば特に制限はなく、スペース等の諸条件に応じて適宜変更してよい。
クランプ部19は、作業ユニット8側の被固定部材19Aと、架台2上に設けられた固定部材19Bとから構成されており、当接部18によって位置決めされた作業ユニット8の基台15Aを所定位置に固定する。
クランプ部19は、当接部18に当接する長辺S1及び短辺S2に設けられてもよいし、当接部18に当接しない長辺及び短辺に設けられてもよい。また、被固定部材19Aが架台2に設けられ、固定部材19Bが作業ユニット8に設けられてもよい。
さらに、基台15Aの下面には、下方に向かって突出する突起部20Aが設けられており、架台2には、作業ユニット8が架台2上において正しい向きにセットされた時に突起部20Aと嵌合する嵌合孔20Bが設けられている。そして、突起部20A及び嵌合孔20Bによって、誤配置防止部20が構成されている。
誤配置防止部20の設置位置及び個数は、作業ユニット8の長辺S1と反対側の長辺が当接部18に当接した際に、少なくとも1つの突起部20Aと嵌合孔20Bとが嵌合しなくなる、すなわち、突起部20Aと架台2の上面とが干渉して作業ユニット8が設置できなくなる位置でさえあれば、特に制限されない。
また、作業ユニット8の側壁部15Bには接続孔15Cが設けられており、架台2の下方から延出するコネクタ21が、接続孔15Cを通って各々の作業ユニット8の作業機構と電気的に接続されている。各々のコネクタ21は、後述する制御部に接続されている。
カバー9は、架台2上に配置された双腕ロボット3、各作業ユニット8、及びハンドマガジン14等の各機構を覆うように設けられており、ユーザが図示しない扉を介して架台2上の各機構にアクセス可能に構成されている。
また、カバー9の上面には公知のクリーンユニット22が取付けられており、カバー9内の空気を清浄にして、自動生産装置1の作業環境を清浄に保持できるようになっている。
図4は、自動生産装置1の各部のつながりを示すブロック図である。図4に示すように、架台2上に設置された双腕ロボット3、作業ユニット8Aないし8F、及びクリーンユニット22は自動生産装置1全体の動作制御を行う制御部23に接続されている。制御部23には、複数種類の製品及び部品の生産プログラムが格納されている。また、制御部23には、ユーザが各種情報を制御部23に入力するための入力部24が接続されている。
制御部23は、図1に示すように、自動生産装置1の架台2上の後方側の側面に一体に組み込まれてもよいし、自動生産装置1に接続されたコンピュータ等の外部機器に格納されてもよい。
上記のように構成された自動生産装置1の使用時の動作について、特に作業アーム6A、6BでワークWを組立てる動作に重点を置いて、以下に説明する。なお、図5から図12においては説明の便宜のために、作業アーム6A、6Bの周辺の部品のみを模式的に示した。
まずユーザは、カバー9の図示しない扉を開け、ワークWに対して行われる各種作業に対応する作業ユニット8を架台2上に配置する。このとき、図3に示すように、基台15Aの長辺S1及び短辺S2を位置決め手段17の当接部18に当接させて各々の作業ユニット8を位置決めしながら誤配置防止部20の突起部20Aを嵌合孔20Bと嵌合させ、クランプ部19を介して架台2上に固定する。
併せて、設置された作業ユニット8に対応する作業ハンド7をハンドマガジン14A、14Bにセットする。
そして、側壁部15Bの接続孔15Cを通して、コネクタ21を各々の作業ユニット8の作業機構と接続する。そして、カバー9の扉を閉めて自動生産装置1を起動する。
なお、作業ユニット8は、架台2上の6箇所すべてに配置されなくてもよいし、必ずしも工程順に配置されなくてもよい。
自動生産装置1が起動されると、クリーンユニット22が作動し、カバー9内の空気を清浄にして作業の準備をする。クリーンユニット22はワークWに対する作業中も動作を継続し、カバー9内のクリーン環境を保持する。
並行して、制御部23は、コネクタ21を介して設置された作業ユニット8の種別及び位置を認識する。ユーザは、入力部24を介して、各々の作業ユニット8を使用して行う工程の順番(すなわち作業ユニット8の使用順)や、対応する作業ハンド7の種類等の作業に必要な各種情報を制御部23に入力する。
各種情報の入力後、ユーザは図示しないワーク供給装置を動作させて、ワーク搬入口10から順次ワークWを供給する。供給されたワークWは、自動的に架台2上の搬入ステージ10Aまで移動する。
双腕ロボット3は、搬入ステージ10A上のワークWに対して、入力部24から入力された情報にもとづいて、所定の順序で各工程における作業を行う。なお、以下の説明は、架台2上に作業ユニット8Aないし8Fが図1及び図2に示す位置に設置されており、作業ユニット8A、8B、8Cの順番で各作業ユニットに対応する作業が第1部品W1に行われ、作業ユニット8F、8Eの順番で各作業ユニットに対応する作業が第2部品W2に行われる。そして、第1部品W1と第2部品W2が接着されてワークWを組立てた組立て体W3が製造され、最後に作業ユニット8Dで組立て体W3の検査が行われて排出されるという想定で説明する。
まず、双腕ロボット3の作業アーム6Aは、先端に取付けられた搬送専用の作業ハンド7Aによって搬入ステージ10A上の第1部品W1を把持し、作業ユニット8Aの作業位置PAまで搬送して該作業位置PAに載置する。同様に作業アーム6Bは、先端に取付けられた搬送専用の作業ハンド7Bによって搬入ステージ10A上の第2部品W2を把持し、作業ユニット8Fの作業位置PFまで搬送して該作業位置PFに載置する。
作業ユニット8Aでは、作業機構16Aによって第1部品W1に対する所定の作業が行われ、作業ユニット8Fでは、作業機構16Fによって第2部品W2に対する所定の作業が行われる。
作業アーム6A、6Bは必要に応じて作業ハンド7A、7Bをハンドマガジン14A、14Bに設置された対応する形状のものと交換して、当該作業を行ったり、補助したりする。
作業ユニット8Aにおける作業が終了した後、双腕ロボット3の作業アーム6Aは、作業ハンド7Aを作業ハンド7に交換して、作業位置PAにある第1部品W1を把持し、次工程を行う作業ユニット8Bの作業位置PBに搬送して載置する。同様に、作業ユニット8Fにおける作業が終了した後、双腕ロボット3の作業アーム6Bは、作業ハンド7Bを作業ハンド7に交換して、作業位置PFにある第2部品W2を把持し、次工程を行う作業ユニット8Eの作業位置PEに搬送して載置する。このとき、作業ユニット8Aおよび8Fにおいて使用した作業ハンドが搬送も可能な形状であれば、作業ハンドを交換せずにそのまま第1部品W1、W2の搬送を行ってもよい。
続いて、作業位置PBにある第1部品W1に対して、作業ユニット8Bに対応する作業が作業ユニット8Aにおける作業と同様の手順で行われる。作業後の第1部品W1は、上記と同様の手順で作業ユニット8Cの作業位置PCに搬送され、第1部品W1の1つの面に接着剤が塗布される。
続いて、作業アーム6A、6Bの各作業ハンド7で第1部品W1、W2を把持し、図5に示すように、第1部品W1の面W4と第2部品W2の面W5を対峙させる。この時、上述した作業により面W4に接着剤が塗布されている。また、第1部品W1は作業アーム6Aの作業ハンド7により角部W6が把持され、第2部品W2は作業アーム6Bの作業ハンド7により角部W7が把持されている。
次に、図6に示すように、作業アーム6A、6Bの各作業ハンド7で第1部品W1の面W4と第2部品W2の面W5を当接させて空中で保持し、第1部品W1と第2部品W2を接着してビームスプリッタである組立て体W3を製造する。
次に、図7に示すように、作業アーム6Aの作業ハンド7で組立て体W3を把持したまま、作業アーム6Bの作業ハンド7による角部W7の把持を解消し、作業アーム6Bの作業ハンド7を移動して第2部品W2の上部を把持する。
次に、図8に示すように、作業アーム6Aの作業ハンド7による組立て体W3の把持を解消し、作業アーム6Bの作業ハンド7により組立て体W3を検査のために作業ユニット8Dの作業位置PD上に搬送する。そして、組立て体W3の天面及び底面が水平になるようにして、作業機構16Dの投光装置16D1から所定の強度の検査光Bを照射し、第1部品W1の面W4と第2部品W2の面W5を接着した箇所で反射した検査光Bの強度を受光装置16D2で検出して、組立て体W3の第1部品W1側の検査光Bの透過や反射に関する検査を行う。
次に、組立て体W3を作業アーム6A、6Bで持ち替えて姿勢を変更する。すなわち図9に示すように、作業アーム6Aの作業ハンド7で組立て体W3の第1部品W1側を側方から把持し、作業アーム6Bの作業ハンド7による組立て体W3の把持を解消する。その後、作業アーム6Bの作業ハンド7を組立て体W3から離間させる。そして、図10に示すように、作業アーム6Aの作業ハンド7を、作業ハンド7の軸回りに180°回転させることにより組立て体W3を回転させる(回転イ)。次に、作業アーム6Bの作業ハンド7で組立て体W3の第1部品W1側を把持し、作業アーム6Aの作業ハンド7による組立て体W3の把持を解消し、作業アーム6Bにより組立て体W3を作業ハンド7の軸回りに180°回転させる(回転ロ)。
このような作業により、図11に示すように、これまで組立て体W3の第1部品W1が配置させていた位置に第2部品W2を配置させ、組立て体W3の天面及び底面が水平になるようにする。そして、作業機構16Dの投光装置16D1から所定の強度の検査光Bを照射し、第1部品W1の面W4と第2部品W2の面W5を接着した箇所で反射した検査光Bの強度を受光装置16D2で検出して、組立て体W3の第2部品W2側の検査光Bの透過や反射に関する検査を行う。
次に、図12に示すように、組立て体W3は、作業アーム6Bの作業ハンド7によって搬送され搬出ステージ11A上に載置される。その後、組立て体W3はワーク搬出口11から次工程に送られる。
作業内容を変更する際は、カバー9の扉を開け、コネクタ21を作業ユニット8から抜き、クランプ部19の固定を外して必要な作業ユニットと交換する。必要に応じてハンドマガジン14内の作業ハンド7も交換した後、扉を閉め、ユーザが入力部24から当該作業に必要な情報等を制御部23に入力すると、設定が終了して当該作業を実行可能となる。
本発明の自動生産装置1によれば、ワークWに対して行われる各種作業に応じて、架台2上に配置する作業ユニット8を適宜選択、交換することによって、加工、組立、調整、計測、洗浄、接着検査、溶接、ハンダ付け等の様々な種類の工程に柔軟に対応できる自動生産装置を構成することができる。
また、双腕ロボット3の作業アーム6A、6Bに着脱自在に取付けられる作業ハンド7も、各々の作業ユニット8に対応して複数設けられ、交換可能にハンドマガジン14に設置されているので、作業に応じて作業ハンド7を交換することで、ワークWの搬送とワークWに対する複数の異なる作業を共通のロボットで行うことができる。したがって、作業ユニットごとにロボットを備える必要がなく、小型で構成が簡素であり、かつ製造コストが低く抑えられた自動生産装置を提供することができる。
双腕ロボット3の作業アーム6A、6BがワークWの搬送とワークWに対する作業をそれぞれ行うことができるので、複数の作業を同時に行うことができ、タクトタイムを短縮することができるという付加効果を得ることができる。
また、双腕ロボット3の作業アーム6Aの作業ハンド7Aと作業アーム6Bの作業ハンド7BがワークWの持ち替えを行い、ワークWの把持位置を自由に変更できるため、装置内にワーク反転装置などのワーク姿勢変更手段を備える必要がなく、小型で構成が簡素であり、かつ製造コストが低く抑えられた自動生産装置を提供することができる。
また、双腕ロボット3の作業アーム6Aの作業ハンド7Aと作業アーム6Bの作業ハンド7Bがお互いにワークW(W1、W2)を把持した状態で、空中でそれぞれのワークW(W1、W2)を互いに組付けることができるため、組立ジグ、組み立て用のステージ等位置決め手段や組立をするためのスペースを確保する必要がなく、小型で構成が簡素であり、かつ製造コストが低く抑えられた自動生産装置を提供することができる。
また、双腕ロボット3には2基の作業アーム6A、6Bが備えられているので、作業アームが1基の場合に比べ作業アームの1基当たりの作業範囲を狭くすることができるので、各作業アームを小型にすることが可能となる。
さらに、位置決め手段17によって、各作業ユニット8の基台15Aが所定の位置に確実に位置決めされて設置されるので、双腕ロボット3によるワークWの搬送及び作業を確実に行うことができる。
また、各作業ユニットは基台15Aの形状が同一に設定されているため、架台2上のすべての設置位置にすべての作業ユニットを設置することができ、装置の汎用性を向上させることができる。
また、架台2及び基台15Aには、誤配置防止部20が設けられているので、作業ユニット8の設置向きを間違えると、誤配置防止部20の干渉によって設置不能となる。したがって、基台15Aが本実施形態のように、平面視において長方形等の点対称な形状であっても、向きを誤ることなく的確に設置することができる。
さらに、各作業ユニットにおける作業位置PAないしPFの平面視における基台15A上の座標が同一に設定されているので、どの作業ユニットを配置しても作業が行われる作業位置の平面視における座標が同一となる。したがって、双腕ロボット3の作業ハンド7は、設置された作業ユニットの種類にかかわらず、作業位置の座標にワークWを移動させればよいため、制御部23による双腕ロボット3の制御を簡素にして、自動生産装置1をより好適に制御することができる。
加えて、クリーンユニット22を有するカバー9が架台2上の双腕ロボット3及び作業ユニット8を覆っているので、クリーンルームを設置することなく、清浄環境下でワークWに対する各種作業を行うことができる。
次に本発明の第2実施形態の自動生産装置について、図13を参照して説明する。本実施形態の自動生産装置と、上記第1実施形態の自動生産装置との異なる点は、各々の作業ユニットに、その作業ユニットにおいて用いられるべきの、対応する作業ハンドが取付けられている点である。
なお、上記第1実施形態に既出の各構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図13は、本実施形態における作業ユニット25の一例を示す斜視図である。側壁部26の一部は基台27と平行な底面を有する作業ハンド取付け部28となっており、作業ユニット25における作業に対応する作業ハンド29が着脱自在に収容されている。
本実施形態においては、作業ハンド取付け部28が側壁部26の一部に設けられている例を説明したが、これに代えて、作業ハンド取付け部28が基台27や作業機構に設けられても構わない。
本実施形態の自動生産装置においては、双腕ロボット3が作業ユニット25の作業位置にワークWを搬送した後、必要に応じてハンドマガジン14で搬送専用の作業ハンド7A、または7Bを取り外し、作業ハンド取付け部28において、作業アーム6A、または6Bの先端に作業ハンド29を装着し、作業等が行われる。
本実施形態の自動生産装置においても上述の第1実施形態の自動生産装置1と同様の効果を得ることができる。
さらに、作業ユニット25に対応する作業ハンド29が作業ハンド取付け部28に収容され、作業ユニット25と一体となっている。したがって、ハンドマガジン14の設置スペースを小さくし、装置のサイズをより小さくすることができる。また、ワークの種類の変更に伴う作業ユニットの交換作業の際には、使用される作業ユニット25を架台2上に設置するだけで、対応する作業ハンド29の設置も同時に終了する。したがって、装置動作前の作業ユニット及び作業ハンドの交換作業をより容易に、かつ短時間にすることができる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の各実施形態においては、作業ユニットが側壁部を有する例を説明したが、作業ユニットは側壁部を有さず、基台及び作業機構のみで構成されてもよい。
また、誤配置防止部の設置位置及び構成も上述の実施形態における態様に限定されない。例えば、架台2上において作業ユニット設置時に基台の長辺S1と反対側の長辺が位置する部分に、作業ユニットが異なる向きで設置された際にクランプ部の被固定部材と干渉するように突起等を設けることによって誤配置防止部が設置されてもよい。同様に、作業ユニットが異なる向きで設置された際に、当接部と干渉するように、突起等を基台に設けることによって誤配置防止部としても構わない。
また、上述の各実施形態においては、ロボットとして垂直多関節ロボットが使用される例を説明したが、垂直多関節ロボットに代えて、水平多関節ロボット、xyzの直交ロボットを用いてもよい。
また、上述の各実施形態においては、2基の作業アーム6A、6Bの基端が架台2上に配置される胴部5にともに固定された場合について説明した。しかし、この構成に限ることなく、2基の作業アーム6A、6Bの基端は共通する部品を介することなく、それぞれが別々に、架台2、カバー9および制御部23等の天井や側面に固定されてもよい。
さらに、架台上における作業ユニットの設置個数や準備される作業ユニットの数には特に制限はなく、適宜決定することができる。したがって、架台上の設置箇所の総数より多い数の作業ユニットを備え、それらの中から必要な作業ユニットが適宜選択されて架台上に設置されるように自動生産装置が構成されてもよい。
また、カバー及びクリーンユニットは本発明の自動生産装置には必須ではない。クリーン環境を必要としないワークを扱う場合は、これらの機構を設けずに自動生産装置を構成してもよい。
本発明の第1実施形態の自動生産装置を示す斜視図である。 同自動生産装置を示す平面図である。 同自動生産装置の架台及び作業ユニットを拡大して示す図である。 同自動生産装置の各部のつながりを示すブロック図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 同自動生産装置の使用時の動作の説明図である。 本発明の第2実施形態の自動生産装置における作業ユニットの一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 自動生産装置
2 架台
4 台座
5 胴部(支持部)
6A、6B 作業アーム
7、7A、7B、29 作業ハンド
8、8A、8B、8C、8D、8E、8F、25 作業ユニット
9 カバー
16A、16B、16C、16D、16E、16F 作業機構
17 位置決め手段
15A、27 基台
20 誤配置防止部
22 クリーンユニット
23 制御部
W ワーク

Claims (7)

  1. 架台上でワークに対して複数の作業を行う自動生産装置であって、
    前記架台上に設置されて前記ワークの搬送及び前記複数の作業を行う2基の多関節アーム部と、
    前記2基の多関節アーム部に交換可能に取付けられ、前記ワークの搬送及び前記複数の作業の少なくとも1つに対応する形状に形成された複数の作業ハンドと、
    基台と、前記基台上に設置されて前記複数の作業のうち少なくとも1つに使用される作業機構とを有し、前記架台上かつ前記2基の多関節アーム部の少なくとも一方の作業範囲内に交換可能に配置された複数の作業ユニットと、
    前記架台上に設けられ、前記作業ユニットの配置位置を規定する位置決め手段と、
    前記2基の多関節アーム部及び前記複数の作業ユニットと接続され、前記ワークの搬送及び前記複数の作業を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする自動生産装置。
  2. 前記架台上に台座が設置され、該台座上に支持部が配置され、前記2基の多関節アーム部の基端部は前記支持部の側面に固定されることを特徴とする請求項1に記載の自動生産装置。
  3. 前記支持部は前記台座に対し回転可能に支持されていることを特徴とする請求項2に記載の自動生産装置。
  4. 各々の前記作業ユニットは、
    前記基台の形状及び大きさが同一に形成されており、
    前記基台及び前記架台の少なくとも一方には、前記作業ユニットが誤った方向で配置されることを防止する誤配置防止部を有し、
    各々の前記作業機構において、前記ワークの作業が行われる作業位置の平面視における前記基台上の座標が同一に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動生産装置。
  5. 前記2基の多関節アーム部及び前記作業ユニットを覆うカバーと、
    前記カバーに取付けられ、前記カバー内の空気を清浄にするクリーンユニットと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の自動生産装置。
  6. 各々の前記作業ユニットは、加工、組立、調整、計測、洗浄、接着、検査、溶接、ハンダ付けのうちのいずれかを前記複数の作業として行うように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の自動生産装置。
  7. 前記作業ハンドは、前記作業に対応した前記作業ユニットに着脱自在に取付けられていることを特徴とする請求項4に記載の自動生産装置。
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