JP2010103359A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐圧を向上できる半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板11上の素子領域に設けられるゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極14と、ゲート電極を挟むように半導体基板中に隔離して設けられるソースSまたはドレインDと、半導体基板中に形成される素子分離溝35中の底部および所定の深さDpの側面部にわたって設けられるp型絶縁層15−1と、絶縁層15−1と共に素子分離溝の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板中に設けられ、素子分離溝の側壁方向に沿ってソースまたはドレインと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットするp型不純物拡散層15−2と、絶縁層上おける素子分離溝中の所定の深さDpに設けられる第1素子分離絶縁膜12−1と、第1素子分離絶縁膜上に設けられる第2素子分離絶縁膜12−2とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体装置は、半導体基板11上の素子領域に設けられるゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極14と、ゲート電極を挟むように半導体基板中に隔離して設けられるソースSまたはドレインDと、半導体基板中に形成される素子分離溝35中の底部および所定の深さDpの側面部にわたって設けられるp型絶縁層15−1と、絶縁層15−1と共に素子分離溝の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板中に設けられ、素子分離溝の側壁方向に沿ってソースまたはドレインと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットするp型不純物拡散層15−2と、絶縁層上おける素子分離溝中の所定の深さDpに設けられる第1素子分離絶縁膜12−1と、第1素子分離絶縁膜上に設けられる第2素子分離絶縁膜12−2とを具備する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、例えば、高耐圧系トランジスタ等に適用されるものである。
近年、例えば、NAND型フラッシュメモリなどの不揮発性メモリは、高集積化、大容量化が進んでおり、チップサイズのさらなる縮小化が求められている。このチップサイズの縮小のため、1単位セルサイズ及び周辺回路部のサイズをそれぞれ縮小する必要がある。ここで、周辺回路部に着目すると、高耐圧系トランジスタのゲート長及び素子分離絶縁膜を縮小してチップシュリンクを進めている。
しかしながら、高耐圧系トランジスタのゲート長や素子絶縁膜を小さくすると、隣接する高耐圧系トランジスタ間で、素子分離絶縁膜を介してパンチスルーおよびフィールド反転が発生し、高耐圧系トランジスタの耐圧が低下する、という問題がある。
加えて、素子分離絶縁膜を、例えば、ポリシラザン(PSZ:部分安定化ジルコ二ア:Partial Stabilized Zircon)等で形成した場合、素子分離絶縁膜中にある電荷が基板へ蓄積する。そのため、例えば、素子領域のコーナー部(角部)等において、逆ナローチャネル効果が発生し、高耐圧系トランジスタの特性が劣化する、という問題もある。
上記のように、従来の半導体装置およびその製造方法は、耐圧が低下する、という問題があった。
この出願に係る発明に関連する文献公知発明としては、例えば、次のような特許文献1がある。
特開2001−319978号公報
この発明は、耐圧を向上できる半導体装置およびその製造方法を提供する。
この発明の一態様によれば、半導体基板上の素子領域に設けられるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極と、前記ゲート電極を挟むように前記半導体基板中に隔離して設けられるソースまたはドレインと、前記半導体基板中に形成される素子分離溝中の底部および所定の深さの側面部にわたって設けられる第1導電型の絶縁層と、前記絶縁層と共に前記素子分離溝の底部および所定の深さの側面部を挟むように前記半導体基板中に設けられ、前記素子分離溝の側壁方向に沿って前記ソースまたはドレインと所定の距離をもってオフセットする第1導電型の不純物拡散層と、前記絶縁層上おける前記素子分離溝中の所定の深さに設けられる第1素子分離絶縁膜と、前記第1素子分離絶縁膜上に設けられる第2素子分離絶縁膜とを具備する半導体装置を提供できる。
この発明の一態様によれば、半導体基板の表面領域中にチャネル領域を形成する工程と、素子分離領域における半導体基板中に、素子分離溝を形成する工程と、前記素子分離溝中に第1導電型の絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層上に第1素子分離絶縁膜を形成する工程と、前記素子分離溝の所定の深さまで、前記絶縁層および第1素子分離絶縁膜を残存させる工程と、前記絶縁層中の第1導電型の不純物を前記半導体基板中に固層拡散させ、前記絶縁層と共に前記素子分離溝の底部および所定の深さの側面部を挟むように前記半導体基板中に第1導電型の不純物拡散層を形成する工程と、前記素子分離溝中を埋めるように、前記絶縁層上および第1素子分離絶縁膜上に第2素子分離絶縁膜を形成する工程と、前記半導体基板上の素子領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を挟むように前記半導体基板中に隔離してソースまたはドレインを形成する工程とを具備する半導体装置の製造方法を提供できる。
この発明によれば、耐圧を向上できる半導体装置およびその製造方法が得られる。
[概要]
まず、この発明の概要について、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、この発明の概要を説明するための平面図である。図2および図3は、図1中のII−II線およびIII−IIIに沿った断面図である。尚、図1の平面図においては、ゲート電極の側壁に沿って設けられる側壁(スペーサ)の図示を省略している。
まず、この発明の概要について、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、この発明の概要を説明するための平面図である。図2および図3は、図1中のII−II線およびIII−IIIに沿った断面図である。尚、図1の平面図においては、ゲート電極の側壁に沿って設けられる側壁(スペーサ)の図示を省略している。
この発明の例では、耐圧を向上できる半導体装置を提案する。
その半導体装置の構成とは、例えば、図1乃至図3に示すものである。
図示するように、半導体装置10は、半導体基板(Si-sub)11上の素子領域に設けられるゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極14と、ゲート電極を挟むように半導体基板中に隔離して設けられるソースSまたはドレインDと、半導体基板中に形成される素子分離溝35中の底部および所定の深さDpの側面部にわたって設けられるp型絶縁層15−1と、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板中に設けられ、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースまたはドレインと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットするp型不純物拡散層15−2と、p型絶縁層上おける素子分離溝35中の所定の深さDpに設けられる第1素子分離絶縁膜12−1と、第1素子分離絶縁膜上に設けられる第2素子分離絶縁膜12−2とを具備する。
その半導体装置の構成とは、例えば、図1乃至図3に示すものである。
図示するように、半導体装置10は、半導体基板(Si-sub)11上の素子領域に設けられるゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極14と、ゲート電極を挟むように半導体基板中に隔離して設けられるソースSまたはドレインDと、半導体基板中に形成される素子分離溝35中の底部および所定の深さDpの側面部にわたって設けられるp型絶縁層15−1と、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板中に設けられ、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースまたはドレインと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットするp型不純物拡散層15−2と、p型絶縁層上おける素子分離溝35中の所定の深さDpに設けられる第1素子分離絶縁膜12−1と、第1素子分離絶縁膜上に設けられる第2素子分離絶縁膜12−2とを具備する。
上記の構成によれば、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板中に設けられるp型不純物拡散層15−2を具備する。そのため、半導体基板11と同じ導電型であるp型不純物拡散層15−2が、パンチスルーストップとして働き、半導体装置10のゲート長や素子絶縁膜12を小さくした場合であっても、チャネル長方向およびチャネル幅方向において隣接する半導体装置間で、素子分離絶縁膜12を介して発生するパンチスルーおよびフィールド反転を防止できるため、半導体装置の耐圧を向上できる点で、有利である。
さらに、p型不純物拡散層15−2は、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースまたはドレインと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットする。そのため、p型不純物拡散層15−2は、n型不純物拡散層であるソースまたはドレインと接触する構造とならないため、pn接合部の接合リークによる耐圧悪化も防止できる。
加えて、p型絶縁層15−2上おける素子分離溝35中の所定の深さDpに設けられる第1素子分離絶縁膜12−1と、第1素子分離絶縁膜上に設けられる第2素子分離絶縁膜12−2とを具備する。そのため、p型絶縁層15−1および第2素子分離絶縁膜12−2が、第1素子分離絶縁膜12−1中の電荷が半導体基板11中に蓄積することを防止するバリア膜と働き、かかる電荷蓄積による半導体装置10の特性の劣化を防止することができる。これは、例えば、第1素子分離絶縁膜12−2をポリシラザン(PSZ:部分安定化ジルコ二ア:Partial Stabilized Zircon)等の固定電荷の含有量が多い材料等で形成した場合により有効である。
以下、最良と思われるいくつかの実施形態および比較例について説明する。尚、この説明においては、全図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。また、以下の説明においてはNAND型フラッシュメモリを一例に挙げて説明する。
[第1の実施形態(NAND型フラッシュメモリに適用した一例)]
次に、図4乃至図18A,図18Bを用いて、この発明の第1の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法を説明する。
<1.構成例>
1−1.全体構成例
まず、図4を用いて、NAND型フラッシュメモリの全体構成例を説明する。図4は、本例に係るNAND型フラッシュメモリを示すブロック図である。
次に、図4乃至図18A,図18Bを用いて、この発明の第1の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法を説明する。
<1.構成例>
1−1.全体構成例
まず、図4を用いて、NAND型フラッシュメモリの全体構成例を説明する。図4は、本例に係るNAND型フラッシュメモリを示すブロック図である。
図示するように、NAND型フラッシュメモリは、メモリセルアレイ21、ビット線制御回路22、カラムデコーダ23、データ入出力バッファ24、データ入出力端子25、ワード線制御回路26、制御回路27、および制御信号入力端子28により構成される。
メモリセルアレイ21は、複数のブロック(BLOCK)により構成されている。このメモリセルアレイ21には、ワード線を制御するワード線制御回路26、ビット線を制御するビット制御回路22、および制御回路27が接続されている。
ビット線制御回路22は、ビット線を介してメモリセルアレイ21中のメモリセルのデータを読み出し、ビット線を介してメモリセルアレイ21中のメモリセルの状態を検出する。また、ビット線制御回路22は、ビット線を介してメモリセルアレイ21中のメモリセルに書き込み制御電圧を印加してメモリセルに書き込みを行う。ビット線制御回路22には、カラムデコーダ23、データ入出力バッファ24、制御回路27が接続されている。
ビット線制御回路22内にはデータ記憶回路(図示せず)が設けられ、このデータ記憶回路は、カラムデコーダ23によって選択される。データ記憶回路に読み出されたメモリセルのデータは、データ入出力バッファ24を介してデータ入出力端子25から外部へ出力される。データ入出力端子25は、例えば、NAND型フラッシュメモリ外部のホスト機器等に接続される。
ホスト機器は、例えば、マイクロコンピュータ等であって、データ入出力端子25から出力されたデータを受ける。さらに、ホスト機器は、NAND型フラッシュメモリの動作を制御する各種コマンドCMD、アドレスADD、及びデータDTを出力する。ホスト機器からデータ入出力端子25に入力された書き込みデータは、データ入出力バッファ24を介して、カラムデコーダ23によって選択された上記データ記憶回路(図示せず)に供給される。一方、コマンド及びアドレスは制御回路27に供給される。
ワード線制御回路26は、メモリセルアレイ21中のワード線を選択し、選択されたワード線に読み出し、書き込みあるいは消去に必要な電圧を印加する。
制御回路27は、上記メモリセルアレイ21、ビット線制御回路22、カラムデコーダ23、データ入出力バッファ24、およびワード線制御回路26に接続される。接続された上記構成回路は、制御回路27によって制御される。制御回路27は、制御信号入力端子28に接続され、ホスト機器から制御信号入力端子28を介して入力されるALE(アドレス・ラッチ・イネーブル)信号等の制御信号によって制御される。
ここで、上記ワード線制御回路26、ビット線制御回路22、カラムデコーダ23、制御回路27は、書き込み回路、および読み出し回路を構成している。
1−2.ブロック(BLOCK)の構成例
次に、図5を用いて、メモリセルアレイ21を構成するブロックの構成例について説明する。ここでは、1つのブロックBLOCK1を例に挙げて説明する。また、本例の場合、このブロックBLOCK1中のメモリセルトランジスタは、一括して消去される。即ち、ブロックは消去単位である。
次に、図5を用いて、メモリセルアレイ21を構成するブロックの構成例について説明する。ここでは、1つのブロックBLOCK1を例に挙げて説明する。また、本例の場合、このブロックBLOCK1中のメモリセルトランジスタは、一括して消去される。即ち、ブロックは消去単位である。
ブロックBLOCK1は、WL方向に配置された複数のメモリセルユニットMUから構成される。メモリセルユニットMUは、電流経路が直列接続される8個のメモリセルトランジスタMTからなるNANDストリングと、NANDストリングの一端に接続される選択ランジスタS1と、NANDストリングの他端に接続される選択トランジスタS2とから構成される。
本例では、NANDストリングは、8個のメモリセルトランジスタMTから構成されるが、2つ以上のメモリセルトランジスタから構成されていればよく、特に、8個に限定されるというものではない。
メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上に、順次トンネル絶縁膜、浮遊電極、ゲート間絶縁膜、および制御電極が設けられる積層構造である。
選択トランジスタS1は、ソース線SLに接続され、セレクトゲートトランジスタS2は、ビット線BLに接続される。
ワード線WLは、WL方向に延び、WL方向の複数のメモリセルトランジスタMTの制御電極に共通に接続される。セレクトゲート線SGSは、WL方向に延び、WL方向の複数の選択トランジスタS1に共通に接続される。セレクトゲート線SGDも、WL方向に延び、WL方向の複数の選択トランジスタS2に共通に接続される。
選択トランジスタS1は、ソース線SLに接続され、セレクトゲートトランジスタS2は、ビット線BLに接続される。
ワード線WLは、WL方向に延び、WL方向の複数のメモリセルトランジスタMTの制御電極に共通に接続される。セレクトゲート線SGSは、WL方向に延び、WL方向の複数の選択トランジスタS1に共通に接続される。セレクトゲート線SGDも、WL方向に延び、WL方向の複数の選択トランジスタS2に共通に接続される。
1−3.ワード線制御回路の回路構成例
次に、図6を用いて、ワード線制御回路の構成例を説明する。図6は、本例に係るワード線駆動回路26の回路構成例を示す図である。
図示するように、本例に係るワード線制御回路26は、転送トランジスタTGTD,TGTS,TR0〜TR7,SGD駆動回路31,WL駆動回路32,およびSGS駆動回路33を備えている。
次に、図6を用いて、ワード線制御回路の構成例を説明する。図6は、本例に係るワード線駆動回路26の回路構成例を示す図である。
図示するように、本例に係るワード線制御回路26は、転送トランジスタTGTD,TGTS,TR0〜TR7,SGD駆動回路31,WL駆動回路32,およびSGS駆動回路33を備えている。
転送トランジスタTGTD,TGTS,TR0〜TR7は、ゲートが転送ゲート線TGに共通接続された高耐圧系のトランジスタである。この転送ゲート線TGには、いずれかのブロックを選択するブロック選択信号BSが入力される。
転送トランジスタTGTDの電流経路の一端はセレクトゲートSGDに接続され、電流経路の他端は配線L-SGDを介してSGD駆動回路31に接続されている。この転送トランジスタTGTD,配線L-SGD,およびSGD駆動回路31は、セレクトゲート電圧発生回路を構成している。
転送トランジスタTR0〜TR7の電流経路の一端はワード線WL0〜WL7に接続され、電流経路の他端は配線L-WLを介してWL駆動回路32に接続されている。この転送トランジスタTR0〜TR7,配線L-WL,およびWL駆動回路32は、ワード線電圧発生回路を構成している。
転送トランジスタTGTSの電流経路の一端はセレクトゲートSGSに接続され、電流経路の他端は配線L-SGSを介してSGS駆動回路33に接続されている。転送トランジスタTGTS,配線L-SGS,およびSGS駆動回路33は、セレクトゲート電圧発生回路を構成している。
1−4.転送トランジスタの構成例
次に、ワード線駆動回路を構成する転送トランジスタの構成例について、図7乃至図9を用いて説明する。ここでは、上記図6中の転送トランジスタTR0を一例に挙げて、説明する。尚、図7の平面図において、ゲート電極14の側壁に沿って設けられる側壁(スペーサ)17の図示を省略している。
次に、ワード線駆動回路を構成する転送トランジスタの構成例について、図7乃至図9を用いて説明する。ここでは、上記図6中の転送トランジスタTR0を一例に挙げて、説明する。尚、図7の平面図において、ゲート電極14の側壁に沿って設けられる側壁(スペーサ)17の図示を省略している。
図示すように、第1の実施形態に係る転送トランジスタTR0は、ゲート絶縁膜13、ゲート電極14、スペーサ17、ソースSまたはドレインD、p型絶縁層15−1、p型不純物拡散層15−2、第1素子分離絶縁膜12−1、第2素子分離絶縁膜12−2、ソースコンタクト配線SC、ドレインコンタクト配線DC、および層間絶縁膜30を備える。
ゲート絶縁膜13は、半導体基板(Si-sub)11上の素子領域に設けられ、例えば、シリコン酸化(SiO2)膜等により形成される。
ゲート電極14は、ゲート絶縁膜13上に設けられ、上記浮遊電極層FGおよび制御電極層CGが互いに導通された二層構造である。
スペーサ17は、ゲート電極14の側壁に沿って設けられ、例えば、シリコン窒化(SiN)膜等により形成される。
ソースSまたはドレインDは、ゲート電極14を挟むように半導体基板11中に隔離して設けられるn型不純物拡散層(nS、nD)、およびn+型不純物拡散層(n+S、n+D)により構成される。n+型不純物拡散層(n+S、n+D)は、ソースコンタクト配線SCおよびドレインコンタクト配線DCとの接続する位置にそれぞれ設けられる。
p型絶縁層15−1は、半導体基板11中に形成される素子分離溝35中の底部および所定の深さDpの側面部にわたって設けられる。p型絶縁層15−1は、後述するが、例えば、ボロン(B)等のp型不純物が導入されたBSG膜等により形成される。
例えば、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、素子分離溝35の底部からの深さの半分(1/2)程度であることが望ましい。さらに、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、素子分離溝35の底部からの深さの1/4程度以上から1/2程度以下であることが望ましい。
p型不純物拡散層15−2は、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に設けられ、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースまたはドレインと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットする。
例えば、上記オフセットする所定の距離(dS,dD)は、p型不純物拡散層15−2とn型不純物拡散層であるソースSまたはドレインDとが、pn接合部の接合リークを生じない程度の距離であることが望ましい。
第1素子分離絶縁膜12−1は、p型絶縁層15−1上おける素子分離溝35中の所定の深さDpに設けられる。例えば、第1素子分離絶縁膜12−1は、ポリシラザン(PSZ:部分安定化ジルコ二ア:Partial Stabilized Zircon)等の固定電荷の含有量が多い絶縁材料により形成される。
第2素子分離絶縁膜12−2は、第1素子分離絶縁膜12−1上に設けられ、例えば、TEOS(Tetraethylorthosilicate)膜等の固定電荷の少ない絶縁材料により形成される。
ソースコンタクト配線SCは、n+不純物拡散層n+S上に設けられる。
ドレインコンタクト配線DC、n+不純物拡散層n+D上に設けられる。
層間絶縁膜30は、転送トランジスタTR0上を覆うように設けられ、例えば、シリコン酸化(SiO2)膜等により形成される。
ドレインコンタクト配線DC、n+不純物拡散層n+D上に設けられる。
層間絶縁膜30は、転送トランジスタTR0上を覆うように設けられ、例えば、シリコン酸化(SiO2)膜等により形成される。
<2.製造方法例>
次に、図10乃至図18A,図18Bを用いて、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。この説明においては、上記転送トランジスタTR0を例に挙げ、図10のフローにそって説明する。ここで、図11A乃至図18Aは、各製造工程において図7中のA−A線に沿った断面図である。図11B乃至図18Bは、各製造工程において図7中のB−B線に沿った断面図である。
(ステップST1−1(Well & Channel Impla))
まず、例えば、イオン注入法等を用いて、半導体基板(Si-sub)11中にボロン(B)等のp型不純物やリン(P)やヒ素(As)等のn型不純物を導入し、所定のpウェル(P-well)およびnウェル(N-well)を形成する(図示せず)。
次に、図10乃至図18A,図18Bを用いて、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。この説明においては、上記転送トランジスタTR0を例に挙げ、図10のフローにそって説明する。ここで、図11A乃至図18Aは、各製造工程において図7中のA−A線に沿った断面図である。図11B乃至図18Bは、各製造工程において図7中のB−B線に沿った断面図である。
(ステップST1−1(Well & Channel Impla))
まず、例えば、イオン注入法等を用いて、半導体基板(Si-sub)11中にボロン(B)等のp型不純物やリン(P)やヒ素(As)等のn型不純物を導入し、所定のpウェル(P-well)およびnウェル(N-well)を形成する(図示せず)。
続いて、図11Aおよび図11Bに示すように、例えば、イオン注入法等を用いて、半導体基板(Si-sub)11中にボロン(B)等のp型不純物を注入し、チャネル領域CHを形成する。
(ステップST1−2)
続いて、図12Aおよび図12Bに示すように、半導体基板11上に、フォトレジスト33を塗布し、このフォトレジスト33に露光および現像を行い、フォトレジスト33を素子領域のみに残存させたマスクパターンを形成する。
続いて、図12Aおよび図12Bに示すように、半導体基板11上に、フォトレジスト33を塗布し、このフォトレジスト33に露光および現像を行い、フォトレジスト33を素子領域のみに残存させたマスクパターンを形成する。
続いて、上記フォトレジスト33をマスクとして用い、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)法等によるエッチングを行い、素子分離領域における半導体基板11中に素子分離用の溝35を形成する。その後、上記フォトレジスト33を除去する。
(ステップST1−3)
続いて、図13Aおよび図13Bに示すように、素子分離溝35内および素子領域における半導体基板11上に、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、ボロン(B)等のp型不純物が導入されたBSG膜を堆積し、p型絶縁層15−1を形成する。
続いて、図13Aおよび図13Bに示すように、素子分離溝35内および素子領域における半導体基板11上に、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、ボロン(B)等のp型不純物が導入されたBSG膜を堆積し、p型絶縁層15−1を形成する。
(ステップST1−4)
続いて、図14Aおよび図14Bに示すように、p型絶縁層15−1上に、素子分離溝35内を埋め込むように、例えば、CVD法を用いて、ポリシラザン(PSZ)等を堆積し、第1素子分離絶縁膜12−1を形成する。
続いて、図14Aおよび図14Bに示すように、p型絶縁層15−1上に、素子分離溝35内を埋め込むように、例えば、CVD法を用いて、ポリシラザン(PSZ)等を堆積し、第1素子分離絶縁膜12−1を形成する。
(ステップST1−5)
続いて、図15Aおよび図15Bに示すように、例えば、RIE法等によりエッチングを行い、素子分離溝35の所定の深さDpまで、p型絶縁層15−1および第1素子分離絶縁膜12−1を残存させる。この際のエッチング工程は、本例の場合に限られず、例えば、ウェットエッチング等の等方的なエッチングを用いることも可能である。
続いて、図15Aおよび図15Bに示すように、例えば、RIE法等によりエッチングを行い、素子分離溝35の所定の深さDpまで、p型絶縁層15−1および第1素子分離絶縁膜12−1を残存させる。この際のエッチング工程は、本例の場合に限られず、例えば、ウェットエッチング等の等方的なエッチングを用いることも可能である。
この工程の際、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、素子分離溝35の底部からの深さの半分(1/2)程度となるように、例えば、エッチング工程の電圧、濃度等の反応条件を選択することが望ましい。さらに、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、半導体基板11の表面からの深さの1/4程度から1/2程度となるように、例えば、エッチング工程の電圧、濃度等の反応条件を選択することが望ましい。
(ステップST1−6(固層拡散工程))
続いて、図16Aおよび図16Bに示すように、アニールを行い、p型絶縁層15−1中のボロン(B)等のp型の不純物を半導体基板11中に固層拡散させ、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に設けられるp型不純物拡散層15−2を形成する。
続いて、図16Aおよび図16Bに示すように、アニールを行い、p型絶縁層15−1中のボロン(B)等のp型の不純物を半導体基板11中に固層拡散させ、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に設けられるp型不純物拡散層15−2を形成する。
ここで、この工程の前のステップST1−5において、p型絶縁層15−1上に、第1素子分離絶縁膜12−1が形成されている。そのため、第1素子分離絶縁膜12−1がキャップ材として働き、この固層拡散工程の際に、p型絶縁層15−1中のp型の不純物が、素子領域等に拡散し、特性劣化となることを防止できる。
(ステップST1−7)
続いて、図17Aおよび図17Bに示すように、素子分離溝35中を埋めるように、p型絶縁層15−1上および第1素子分離絶縁膜12−1上に、例えば、CVD法を用いてTEOS(Tetraethylorthosilicate)膜等を堆積し第2素子分離絶縁膜12−2を形成する。
続いて、図17Aおよび図17Bに示すように、素子分離溝35中を埋めるように、p型絶縁層15−1上および第1素子分離絶縁膜12−1上に、例えば、CVD法を用いてTEOS(Tetraethylorthosilicate)膜等を堆積し第2素子分離絶縁膜12−2を形成する。
(ステップST1−8、ST1−9)
続いて、図18Aおよび図18Bに示すように、素子領域における半導体基板11上に、例えば、熱酸化を行うことによってシリコン酸化(SiO2)膜等を形成し、ゲート絶縁膜13を形成する。
続いて、図18Aおよび図18Bに示すように、素子領域における半導体基板11上に、例えば、熱酸化を行うことによってシリコン酸化(SiO2)膜等を形成し、ゲート絶縁膜13を形成する。
続いて、ゲート絶縁膜13上に、例えば、ポリコン等を順次堆積し浮遊電極層FGおよび制御電極層CGからなるゲート電極14を形成する。この工程においては、メモリセルアレイ21におけるメモリセルトランジスタMTの浮遊電極FGおよび制御電極CGと同時に形成する。
続いて、ゲート電極14の側壁に沿って、例えば、シリコン窒化(SiN)膜等を形成し、スペーサ17を形成する。
続いて、素子分離絶縁膜12,ゲート電極14,およびスペーサ17をマスクとして用い、例えば、イオン注入法等を用いて、リン(P)やヒ素(As)等のn型の不純物を半導体基板11中に注入し、n型不純物拡散層(nS、nD)およびn+型不純物拡散層(n+S、n+D)からなるソースSおよびドレインDを形成する。この工程の際、p型不純物拡散層15−2が、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースSまたはドレインDと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットするように形成する。例えば、上記オフセットする所定の距離(dS,dD)は、p型不純物拡散層15−2とn型不純物拡散層であるソースSまたはドレインDとが、pn接合部の接合リークを生じない程度の距離であることが望ましい。
続いて、転送トランジスタTR0上を覆うように、例えば、CVD法を用いてシリコン酸化(SiO2)膜等を堆積し、層間絶縁膜30を形成する(図示せず)。
続いて、n+型不純物拡散層(n+S、n+D)上に、ソースコンタクト配線SCおよびドレインコンタクト配線DCを形成する(図示せず)。
以上の製造方法により、第1の実施形態に係る転送トランジスタTR0を製造する。
<3.第1の実施形態に係る作用効果>
上記第1の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法によれば、少なくとも下記(1)乃至(5)の効果が得られる。
以上の製造方法により、第1の実施形態に係る転送トランジスタTR0を製造する。
<3.第1の実施形態に係る作用効果>
上記第1の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法によれば、少なくとも下記(1)乃至(5)の効果が得られる。
(1)耐圧を向上できる。
図8および図9に示すように、第1の実施形態に係る転送トランジスタTR0は、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に設けられるp型不純物拡散層15−2を備える。そのため、半導体基板11と同じ導電型であるp型不純物拡散層15−2が、パンチスルーストップとして働き、転送トランジスタTR0のゲート長や素子絶縁膜12を小さくした場合であっても、チャネル長方向およびチャネル幅方向において隣接する転送トランジスタ間で、素子分離絶縁膜12−1、12−2を介して発生するパンチスルーおよびフィールド反転を防止できるため、転送トランジスタTR0の耐圧を向上できる点で有利である。
図8および図9に示すように、第1の実施形態に係る転送トランジスタTR0は、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に設けられるp型不純物拡散層15−2を備える。そのため、半導体基板11と同じ導電型であるp型不純物拡散層15−2が、パンチスルーストップとして働き、転送トランジスタTR0のゲート長や素子絶縁膜12を小さくした場合であっても、チャネル長方向およびチャネル幅方向において隣接する転送トランジスタ間で、素子分離絶縁膜12−1、12−2を介して発生するパンチスルーおよびフィールド反転を防止できるため、転送トランジスタTR0の耐圧を向上できる点で有利である。
さらに、図9に示すように、p型不純物拡散層15−2は、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースDおよびドレインDと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットする。そのため、p型不純物拡散層15−2は、n型不純物拡散層であるソースSおよびドレインDと接触する構造とならないため、pn接合部の接合リークによる耐圧悪化も防止できる点で、耐圧向上に対して有利である。
(2)素子分離絶縁膜起因の特性劣化を防止でき、信頼性を向上できる。
加えて、転送トランジスタTR0は、p型絶縁層15−1上おける素子分離溝35中の所定の深さDpに設けられる第1素子分離絶縁膜12−1と、第1素子分離絶縁膜12−1上に設けられる第2素子分離絶縁膜12−2とを備える。そのため、p型絶縁層15−1および第2素子分離絶縁膜12−2が、第1素子分離絶縁膜12−1中の電荷が半導体基板11中に蓄積することを防止するバリア膜と働き、かかる電荷蓄積による転送トランジスタTR0の特性の劣化を防止することができる。これは、例えば、第1素子分離絶縁膜12−2をポリシラザン(PSZ:部分安定化ジルコ二ア:Partial Stabilized Zircon)等の固定電荷の含有量が多い絶縁材料で形成した場合により有効である。
加えて、転送トランジスタTR0は、p型絶縁層15−1上おける素子分離溝35中の所定の深さDpに設けられる第1素子分離絶縁膜12−1と、第1素子分離絶縁膜12−1上に設けられる第2素子分離絶縁膜12−2とを備える。そのため、p型絶縁層15−1および第2素子分離絶縁膜12−2が、第1素子分離絶縁膜12−1中の電荷が半導体基板11中に蓄積することを防止するバリア膜と働き、かかる電荷蓄積による転送トランジスタTR0の特性の劣化を防止することができる。これは、例えば、第1素子分離絶縁膜12−2をポリシラザン(PSZ:部分安定化ジルコ二ア:Partial Stabilized Zircon)等の固定電荷の含有量が多い絶縁材料で形成した場合により有効である。
また、第1素子分離絶縁膜12−1は、素子分離溝35中の所定の深さDpに設けられる。換言すると、第1素子分離絶縁膜12−1は、素子領域であるチャネル領域CHと素子分離領域との界面であって、素子領域のコーナー部(角部)においては、設けられていない構成となる。そのため、本例に係る第1素子分離絶縁膜12−1の構成は、その形成される深さを素子分離溝35中の所定の深さDpとすること等により、従来使用されている埋め込み材を素子領域側壁部から分離する構成と言える。そのため、固定電荷の影響を回避することができ、信頼性を向上することが可能となる。
例えば、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、素子分離溝35の底部からの深さの半分(1/2)程度であることが望ましい。さらに、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、半導体基板11の表面からの深さの1/4程度から1/2程度であることが望ましい。
その結果、上記(1)のように、p型不純物拡散層15−2を、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースDおよびドレインDと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットすることができる。そのため、p型不純物拡散層15−2は、n型不純物拡散層であるソースSおよびドレインDと接触する構造とならないため、pn接合部の接合リークによる耐圧悪化も防止できる。
(3)微細化に対して有利である。
上記のように、微細化の進行により、例えば、高耐圧系の転送トランジスタTR0等のゲート長や素子絶縁膜を小さくすると、隣接する転送トランジスタ間で、素子分離絶縁膜12を介してパンチスルーおよびフィールド反転が発生し、高耐圧系トランジスタの耐圧が低下し得る。加えて、素子分離絶縁膜12−1を、例えば、ポリシラザン等で形成した場合、素子分離絶縁膜12−1中にある電荷が基板へ蓄積する。そのため、例えば、素子領域のコーナー部(角部)において、逆ナローチャネル効果が発生し、高耐圧系の転送トランジスタTR0の特性が劣化し得る。
上記のように、微細化の進行により、例えば、高耐圧系の転送トランジスタTR0等のゲート長や素子絶縁膜を小さくすると、隣接する転送トランジスタ間で、素子分離絶縁膜12を介してパンチスルーおよびフィールド反転が発生し、高耐圧系トランジスタの耐圧が低下し得る。加えて、素子分離絶縁膜12−1を、例えば、ポリシラザン等で形成した場合、素子分離絶縁膜12−1中にある電荷が基板へ蓄積する。そのため、例えば、素子領域のコーナー部(角部)において、逆ナローチャネル効果が発生し、高耐圧系の転送トランジスタTR0の特性が劣化し得る。
しかしながら、上記(1)および(2)において示したように、第1の実施形態に係る転送トランジスタTR0の構成によれば、上記微細化の進行により、例えば、高耐圧系の転送トランジスタTR0等のゲート長や素子絶縁膜が小さくなった場合であっても、パンチスルーおよびフィールド反転を防止でき、逆ナローチャネル効果の発生を防止することができ、転送トランジスタTR0の耐圧を向上することができる。その結果、微細化に対して有利である。
(4)製造コストの低減に対して有利である。
上記図16Aおよび図16Bに示したように、p型不純物拡散層15−2を形成する際には、アニールを行い、p型絶縁層15−1中のボロン(B)等のp型の不純物を半導体基板11中に固層拡散させ、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に形成する。
上記図16Aおよび図16Bに示したように、p型不純物拡散層15−2を形成する際には、アニールを行い、p型絶縁層15−1中のボロン(B)等のp型の不純物を半導体基板11中に固層拡散させ、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に形成する。
p型不純物拡散層15−2は固層拡散により形成することができる。そのため、例えば、素子分離溝35の底部に対して、p型不純物を形成するためのイオン注入工程等を省略することができる点で、製造コストの低減に対して有利である。
ここで、この工程の前において、p型絶縁層15−1上に、第1素子分離絶縁膜12−1が形成されている。そのため、第1素子分離絶縁膜12−1がキャップ材として働き、この固層拡散工程の際に、p型絶縁層15−1中のp型の不純物が、素子領域等に拡散し、特性劣化となることを防止できる。
(5)広チャネルトランジスタ(TR0)と狭チャネルトランジスタ(MT)とを同時に製造する場合により有利である。
ここで、逆ナローチャネル効果について考えると、広チャネルトランジスタ(例えば、転送トランジスタTR0等)と狭チャネルトランジスタ(例えば、メモリセルトランジスタMT等)を同時に製造するために、半導体基板11中のウェルとソースドレイン拡散層のプロファイルチューニングを行って、トランジスタ特性を満足させるような設計を行っている。一方、上記素子分離領域の埋め込み材(ポリシラザンなど)の固定電荷起因の逆ナローチャネル効果悪化が顕在化し、広チャネルトランジスタと狭チャネルトランジスタを両立させてスペックを満足させることが困難な傾向にある。
ここで、逆ナローチャネル効果について考えると、広チャネルトランジスタ(例えば、転送トランジスタTR0等)と狭チャネルトランジスタ(例えば、メモリセルトランジスタMT等)を同時に製造するために、半導体基板11中のウェルとソースドレイン拡散層のプロファイルチューニングを行って、トランジスタ特性を満足させるような設計を行っている。一方、上記素子分離領域の埋め込み材(ポリシラザンなど)の固定電荷起因の逆ナローチャネル効果悪化が顕在化し、広チャネルトランジスタと狭チャネルトランジスタを両立させてスペックを満足させることが困難な傾向にある。
しかしながら、上記(2)において説明したように、本例に係る構成およびその製造方法によれば、逆ナローチャネル効果を防止でき、信頼性を向上できる。
そのため、広チャネルトランジスタ(TR0)と狭チャネルトランジスタ(MT)とを同時に製造する場合により有利であると言える。
[第2の実施形態(p型絶縁層を除去する一例)]
次に、図19乃至図26A,図26Bを用いて、第2の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法について説明する。この実施形態は、p型絶縁層15−1を除去する一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
次に、図19乃至図26A,図26Bを用いて、第2の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法について説明する。この実施形態は、p型絶縁層15−1を除去する一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
<構成例>
まず、図19乃至図21を用いて、第2の実施形態に係る半導体装置の構成例について説明する。ここでは、転送トランジスタTR0を一例に挙げて説明する。
まず、図19乃至図21を用いて、第2の実施形態に係る半導体装置の構成例について説明する。ここでは、転送トランジスタTR0を一例に挙げて説明する。
図示するように、転送トランジスタTR0は、素子分離溝35中にp型絶縁層15−1が設けられていない点、および素子分離絶縁膜が第2素子分離絶縁膜12−2のみにより形成される点、で上記第1の実施形態と相違する。
p型不純物拡散層15−2は、素子分離溝35の側壁方向に沿ってソースSまたはドレインDと所定の距離(dS,dD)をもってオフセットする。また、p型不純物拡散層15−2は、素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部に沿って半導体基板11中に設けられる。
第2素子分離絶縁膜12−2は、上記と同様に、例えば、TEOS膜等の固定電荷の含有量の少ない絶縁材料により形成される。
<製造方法例>
次に、図22A,図22B乃至図26A,図26Bを用いて、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。この説明においては、上記転送トランジスタTR0を例に挙げ、上記第1の実施形態と重複する部分の説明は省略する。ここで、図22A乃至図26Aは、各製造工程において図19中のA−A線に沿った断面図である。図22B乃至図26Bは、各製造工程において図19中のB−B線に沿った断面図である。
(ステップST2−1)
まず、上記と同様の製造工程を用いて、半導体基板11中に、チャネル領域CHおよび素子分離溝35を形成する。
次に、図22A,図22B乃至図26A,図26Bを用いて、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。この説明においては、上記転送トランジスタTR0を例に挙げ、上記第1の実施形態と重複する部分の説明は省略する。ここで、図22A乃至図26Aは、各製造工程において図19中のA−A線に沿った断面図である。図22B乃至図26Bは、各製造工程において図19中のB−B線に沿った断面図である。
(ステップST2−1)
まず、上記と同様の製造工程を用いて、半導体基板11中に、チャネル領域CHおよび素子分離溝35を形成する。
続いて、図22Aおよび図22Bに示すように、素子分離溝35内および素子領域における半導体基板11上に、例えば、CVD法を用いて、ボロン(B)等のp型不純物が導入されたBSG膜を堆積し、p型絶縁層15−1を形成する。
(ステップST2−2)
続いて、図23Aおよび図23Bに示すように、p型絶縁層15−1上および素子分離溝35内を埋め込むように、例えば、CVD法を用いて、シリコン窒化(SiN)膜等を堆積し、キャップ材55を形成する。
続いて、図23Aおよび図23Bに示すように、p型絶縁層15−1上および素子分離溝35内を埋め込むように、例えば、CVD法を用いて、シリコン窒化(SiN)膜等を堆積し、キャップ材55を形成する。
(ステップST2−3)
続いて、図24Aおよび図24Bに示すように、例えば、RIE法等によりエッチングを行い、素子分離溝35の所定の深さDpまで、p型絶縁層15−1およびキャップ材55を残存させる。この際のエッチング工程は、本例の場合に限られず、例えば、ウェットエッチング等の等方的なエッチングを用いることも可能である。
続いて、図24Aおよび図24Bに示すように、例えば、RIE法等によりエッチングを行い、素子分離溝35の所定の深さDpまで、p型絶縁層15−1およびキャップ材55を残存させる。この際のエッチング工程は、本例の場合に限られず、例えば、ウェットエッチング等の等方的なエッチングを用いることも可能である。
この工程の際、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、半導体基板11の表面からの深さの半分(1/2)程度となるように、例えば、エッチング工程の電圧、濃度等の反応条件を選択することが望ましい。さらに、上記素子分離溝35中の所定の深さDpは、素子分離溝35の底部からの深さの1/4程度から1/2程度となるように、例えば、エッチング工程の電圧、濃度等の反応条件を選択することが望ましい。
(ステップST2−4(固層拡散工程))
続いて、図24Aおよび図24Bに示すように、アニールを行い、p型絶縁層15−1中のボロン(B)等のp型の不純物を半導体基板11中に固層拡散させ、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に設けられるp型不純物拡散層15−2を形成する。
続いて、図24Aおよび図24Bに示すように、アニールを行い、p型絶縁層15−1中のボロン(B)等のp型の不純物を半導体基板11中に固層拡散させ、p型絶縁層15−1と共に素子分離溝35の底部および所定の深さDpの側面部を挟むように半導体基板11中に設けられるp型不純物拡散層15−2を形成する。
ここで、この工程の前のステップST2−3において、p型絶縁層15−1上に、キャップ材55が形成されている。そのため、キャップ材55が、この固層拡散工程の際に、p型絶縁層15−1中のp型の不純物が、素子領域等に拡散し、特性劣化となることを防止できる。
(ステップST2−5)
続いて、図26Aおよび図26Bに示すように、例えば、RIE法やウェットエッチング法等を用いて、素子分離溝35内のp型絶縁層15−1およびキャップ材55を選択的に除去する。
続いて、図26Aおよび図26Bに示すように、例えば、RIE法やウェットエッチング法等を用いて、素子分離溝35内のp型絶縁層15−1およびキャップ材55を選択的に除去する。
続いて、素子分離溝35内に、例えば、CVD法を用いてTEOS膜等を埋め込み形成し、第2素子分離絶縁膜12−2を形成する(図示せず)。
続いて、上記と同様の製造工程を用いて、ゲート絶縁膜13、ゲート電極14、スペーサ17、ソースSまたはドレインD、層間絶縁膜30、およびソースコンタクト配線SC、ドレインコンタクト配線DCを形成する(図示せず)。
以上の製造方法により、第2の実施形態に係る転送トランジスタTR0を製造する。
上記のように、この実施形態に係る半導体装置およびその製造方法によれば、少なくとも上記(1)乃至(5)と同様の効果が得られる。
以上の製造方法により、第2の実施形態に係る転送トランジスタTR0を製造する。
上記のように、この実施形態に係る半導体装置およびその製造方法によれば、少なくとも上記(1)乃至(5)と同様の効果が得られる。
さらに、必要に応じて、第2の実施形態に係る構成およびその製造方法を適用することが可能である。
以上、第1、第2の実施形態を用いて本発明の説明を行ったが、この発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば各実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
11…半導体基板、13…ゲート絶縁膜、14…ゲート電極、S…ソース、D…ドレイン、35…素子分離溝、Dp…所定の深さ、15−1…p型絶縁層、15−2…p型不純物拡散層15−2、12−1…第1素子分離絶縁膜、12−2…第2素子分離絶縁膜。
Claims (5)
- 半導体基板上の素子領域に設けられるゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極と、
前記ゲート電極を挟むように前記半導体基板中に隔離して設けられるソースまたはドレインと、
前記半導体基板中に形成される素子分離溝中の底部および所定の深さの側面部にわたって設けられる第1導電型の絶縁層と、
前記絶縁層と共に前記素子分離溝の底部および所定の深さの側面部を挟むように前記半導体基板中に設けられ、前記素子分離溝の側壁方向に沿って前記ソースまたはドレインと所定の距離をもってオフセットする第1導電型の不純物拡散層と、
前記絶縁層上おける前記素子分離溝中の所定の深さに設けられる第1素子分離絶縁膜と、
前記第1素子分離絶縁膜上に設けられる第2素子分離絶縁膜とを具備すること
を特徴とする半導体装置。 - 前記第1導電型の不純物拡散層は、前記絶縁層中の第1導電型の不純物が固層拡散されることにより形成され、
前記第1素子分離絶縁膜は、ポリシラザンを含んで形成され、
前記第2素子分離絶縁膜は、TEOSを含んで形成されること
を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 前記素子分離溝の所定の深さは、前記素子分離溝の底部からの深さの1/4以上から1/2以下であること
を特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。 - 半導体基板の表面領域中にチャネル領域を形成する工程と、
素子分離領域における半導体基板中に、素子分離溝を形成する工程と、
前記素子分離溝中に第1導電型の絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層上に第1素子分離絶縁膜を形成する工程と、
前記素子分離溝の所定の深さまで、前記絶縁層および第1素子分離絶縁膜を残存させる工程と、
前記絶縁層中の第1導電型の不純物を前記半導体基板中に固層拡散させ、前記絶縁層と共に前記素子分離溝の底部および所定の深さの側面部を挟むように前記半導体基板中に第1導電型の不純物拡散層を形成する工程と、
前記素子分離溝中を埋めるように、前記絶縁層上および第1素子分離絶縁膜上に第2素子分離絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体基板上の素子領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極を挟むように前記半導体基板中に隔離してソースまたはドレインを形成する工程とを具備すること
を特徴とする半導体装置およびその製造方法。 - 前記素子分離溝の所定の深さまで、前記絶縁層および第1素子分離絶縁膜を残存させる際に、前記所定の深さを、前記素子分離溝の底部からの深さの1/4以上から1/2以下とし、
前記不純物拡散層を形成する際に、前記素子分離溝の側壁方向に沿って前記ソースまたはドレインと所定の距離をもってオフセットさせ、
前記第1素子分離絶縁膜を形成する際に、ポリシラザンを含んで形成し、
前記第2素子分離絶縁膜を形成する際に、TEOSを含んで形成すること
を特徴とする請求項1に記載の半導体装置およびその製造方法。
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JP2008274512A Withdrawn JP2010103359A (ja) | 2008-10-24 | 2008-10-24 | 半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010103359A (ja) |
-
2008
- 2008-10-24 JP JP2008274512A patent/JP2010103359A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120110 |