JP2010098502A - 中継システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放送用信号の品質に応じて、当該放送用信号の全部又は一部を出力することで、消費電力を低減できる中継システムを提供すること。
【解決手段】放送用信号に対して、所定処理を行う中継システム1であって、放送用信号に含まれる所定帯域の信号を抽出する13セグフィルタ3fと、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部のみを抽出する1セグフィルタ3gと、放送用信号の品質レベルを所定値に基づいて判定する品質判定部5fと、品質判定部5fによって放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合に、所定帯域の信号の全てが13セグフィルタ3fを介して外部へ出力され、品質判定部5fによって放送用信号の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合に、所定帯域の信号の一部のみが1セグフィルタ3gを介して外部へ出力されるように、13セグフィルタ3f及び1セグフィルタ3gを切り替える切替部とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、放送用信号を中継する中継システムに関する。
従来からTV放送の放送システムにおいては、放送電波を山間部等の難視聴地域に伝送するために中継システムが利用されている。この中継システムは、山の頂上付近に建てられた中継所の内部に設置され、放送局から送信された放送波をアンテナで受信し、ここで信号の増幅やノイズの除去などを行って、再び送信信号を構成してこれを放送波として目的の難視聴地域に向けて送信するものである。
図13は、従来の中継システムの構成を示したブロック図である。この中継システム200は、受信アンテナ201、受信変換部202、送信変換部203、PA(Power Amp)204、及び送信アンテナ205を備えて構成されていた。受信アンテナ201は、図示しない放送局から送信された放送波を受信して放送用信号として受信変換部202に出力する。受信変換部202は、放送用信号を所定の中間信号に変換し、中間信号に対するノイズ除去や信号増幅を行った後、この中間信号を送信変換部203に出力する。送信変換部203は、中間信号を目的の周波数の放送用信号に変換し、この放送用信号をPA204に出力する。PA204は、放送用信号を増幅して送信アンテナ205に出力し、送信アンテナ205は放送用信号を放送波として送信する。
ここで、受信変換部202及び送信変換部203の各々には、出力制御装置(以下、スケルチ202a、203a)が内蔵されていた。これらスケルチ202a、203aは、中継システム200から出力されるノイズを抑制する。すなわち、受信変換部202や送信変換部203の内部には、図示しないAGC(Automatic Gain Control)が設けられており、このAGCを用いて利得を自動制御することで、受信変換部202や送信変換部203からの出力レベルを所定レベルに維持する。このため、放送休止中等の理由によって放送波がない時には、受信変換部202や送信変換部203に対する入力レベルが低いものと判定してノイズを最大利得で増幅してしまい、これら受信変換部202や送信変換部203からノイズが出力され、不要放射となってしまう。この問題を防止するため、スケルチ202a、203aにより、受信変換部202や送信変換部203に対する入力レベルを判定し、当該入力レベルが所定レベル(以下「スケルチレベル」)以下である場合には、AGCの増幅機能をOFFとすること等により、放送用信号の出力を遮断していた(例えば特許文献1参照)。
特開2004−048141号公報
しかしながら、従来の中継システム200においては、スケルチ202a、203aにおけるAGCの制御を入力レベルのみに基づいて行っていたので、例えば、放送休止中等の理由によって放送波がない時に、他の地域の同一チャンネルの放送波がスケルチレベル以上のレベルで中継システム200に飛び込んできた場合、スケルチ202a、203aは放送用信号の出力を継続してしまう可能性があった。
このような問題を防止するためには、スケルチ202a、203aの制御を入力レベル以外の情報に基づいて行うことも考えられる。例えば、中継を行うべき所定の放送波(以下「希望波」)であるか否かを識別するための識別情報を当該放送波に含めておき、スケルチ202a、203aでは、当該識別情報に基づいて放送波の判別を行い、希望波である場合には放送用信号の出力を継続し、希望波でない場合には放送用信号の出力を遮断することが考えられる。
一方、従来の中継システム200は、放送用信号の特性(例えば、振幅特性、位相特性、又は周波数特性等)に基づいて当該放送用信号の信号品質を評価することができなかった。これにより、例えば、地上デジタル放送のデジタル放送用信号は、1つのチャンネルに画像情報や音声情報のみならず、多数の付加情報が組み込まれているため、当該デジタル放送用信号の信号品質が低い場合に、これら多数の付加情報の全部又は一部に不具合を有するおそれがあった。しかしながら、この中継システム200は、放送用信号の信号品質が低い場合であっても、当該放送用信号を受信変換部202又は送信変換部203を介してPA204へ伝送し、当該PA204によって増幅させ、そして当該PA204から送信アンテナ205へ出力していた。したがって、中継システム200は、これら付加情報の一部に不具合を有する放送用信号を不要放射することで、当該放送用信号に対して無駄な電力を消費する可能性があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、放送用信号の品質に応じて、当該放送用信号の全部又は一部を出力することで、消費電力を低減できる中継システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の中継システムは、放送用信号に対して、周波数変換を含む所定処理を行う中継システムであって、前記放送用信号に含まれる所定帯域の信号を抽出する第1のフィルタ手段と、前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部のみを抽出する第2のフィルタ手段と、前記放送用信号の品質レベルを所定値に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段によって前記放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合に、前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の全てが前記第1のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力され、前記判定手段によって前記放送用信号の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合に、前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部のみが前記第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されるように、前記第1のフィルタ手段及び前記第2のフィルタ手段を切り替える切替手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の中継システムは、請求項1に記載の中継システムにおいて、前記切替手段は、前記判定手段によって前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部の品質レベルが所定レベル未満と判定された場合に、当該放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部が前記第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されないように、前記第1のフィルタ手段及び前記第2のフィルタ手段を切り替えることを特徴とする。
請求項3に記載の中継システムは、請求項2に記載の中継システムにおいて、前記判定手段を、前記第1のフィルタ手段、前記第2のフィルタ手段、及び前記切替手段よりも前段に配置したことを特徴とする。
請求項4に記載の中継システムは、請求項1から3のいずれか一項に記載の中継システムにおいて、前記放送用信号を当該中継システムの外部から入力する入力端子と、前記放送用信号を当該中継システムの外部へ出力する出力端子と、前記入力端子から入力された前記放送用信号を受信変換した後に、当該放送用信号を前記出力端子側へ出力する受信変換部と、前記受信変換部から出力された前記放送用信号を送信変換した後に、当該放送用信号を前記出力端子側へ出力する送信変換部と、前記受信変換部又は前記送信変換部から出力された前記放送用信号の出力遮断制御を行うスケルチとを備え、前記第1のフィルタ手段、前記第2のフィルタ手段、及び前記切替手段を、前記受信変換部又は前記送信変換部に設け、前記判定手段を前記スケルチに設けたことを特徴とする。
請求項5に記載の中継システムは、請求項1から4のいずれか一項に記載の中継システムにおいて、電力を蓄電する蓄電手段を備え、前記切替手段は、蓄電手段にて蓄電された電力によって当該中継システムが駆動する場合に、前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部が前記第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されるように、前記第1のフィルタ手段及び前記第2のフィルタ手段を切り替えることを特徴とする。
請求項6に記載の中継システムは、請求項1から5のいずれか一項に記載の中継システムにおいて、前記放送用信号は、デジタル放送用信号であって、前記第1のフィルタ手段は、13セグメント用のデジタルフィルタであり、前記第2のフィルタ手段は、1セグメント用のデジタルフィルタであることを特徴とする。
請求項1に記載の中継システムによれば、判定手段によって放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合に、放送用信号に含まれる所定帯域の信号が第1のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力され、判定手段によって放送用信号の品質レベルが所定レベル未満である場合には、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部が第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されるので、これら第1のフィルタ手段や第2のフィルタ手段によるフィルタ範囲を適切に設定することで、放送用信号の品質レベルに応じて当該放送用信号の出力を制限することができ、付加情報の一部に不具合を有する放送用信号を不要放射することを回避でき、放送用信号を出力する際に必要な消費電力を低減することができる。
請求項2に記載の中継システムによれば、判定手段によって放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部の品質レベルが所定レベル未満と判定された場合に、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部を当該中継システムの外部へ出力させないので、放送用信号を出力する際に必要な消費電力を一層低減することができる。特に、このような信号出力の遮断を、第1のフィルタ手段及び第2のフィルタ手段に対する切り替え機構を用いて行うことで、別途の遮断機構を設ける必要がなくなり、当該中継システムを一層簡易に構成することができる。
請求項3に記載の中継システムによれば、判定手段を、第1のフィルタ手段、第2のフィルタ手段、及び切替手段よりも前段に配置したことで、放送用信号の品質レベルを判定してから切替手段を切り替えることができる。このため、例えば、放送用信号の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合に、切替手段を用いて第1のフィルタ手段及び第2のフィルタ手段を切り替えることで信号出力を遮断するような制御を行っても、放送用信号の品質レベルが所定レベル以上になった場合には、この事実を検知して信号出力を開始できる。
請求項4に記載の中継システムによれば、第1のフィルタ手段、第2のフィルタ手段、及び切替手段を、受信変換部又は送信変換部に設け、判定手段をスケルチに設けたことで、スケルチを用いて、識別情報に基づく出力遮断制御とフィルタ選択判定の両方を行うことができ、別途の判定機構を設ける必要がなくなり、中継システムを一層簡易に構成することができる。
請求項5に記載の中継システムによれば、蓄電手段にて蓄電された電力によって当該中継システムが駆動する場合に、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部が第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されるので、災害等によって停電した場合であっても、放送用信号を低電力で長時間中継することができる。
請求項6に記載の中継システムによれば、デジタル放送用信号の品質レベルが所定レベル以上の場合には、13セグメントのデジタル放送用信号を13セグメント用のデジタルフィルタを介して当該中継システムの外部に出力させ、デジタル放送用信号の品質レベルが所定レベル未満の場合には、1セグメントのデジタル放送用信号を1セグメント用のデジタルフィルタを介して当該中継システムの外部に出力させることができ、デジタル放送用信号を出力する際に必要な消費電力を低減することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る中継システムの各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態の基本的概念
まず、各実施の形態の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る中継システムは、TV放送の放送システムにおいて、放送電波を入力信号として受信し、これに周波数変換を含む処理を施して出力信号を生成する機能を備えるものである。この種の中継システムにおいて、入力信号は、発振器からの所定周波数の信号と混合され、その処理のために一旦中間信号に変換される。この状態でフィルタ回路によって信号ノイズの除去が施され、必要な信号増幅などが行われる。これらの処理を経た中間信号は、入力信号と同じかあるいは任意の周波数に、再度変換され出力される。
本発明に係る中継システムの代表的な例としては、TV放送用の中継システムがある。この中継システムは、TV放送の放送システムにおいて、放送電波を山間部等の難視聴地域に中継するためのものであり、特に、本発明に係るものは、放送用信号を所定周波数の中間信号に変換した後、該中間信号を所定周波数の放送用信号に変換する信号変換機能を備えた中継システムである。各実施の形態が適用される中継システムは、その形式として、放送電波を受信する受信所と難視聴地域に電波を送信する送信所とが分離され光ファイバーなどの伝送路によって接続された分離型か、受信機と送信機が一箇所にある非分離型かを問わない。以下の実施の形態では、この放送電波の中継用の中継システムを例に挙げて説明する。なお、中継システムの構成としては、分波方法によって、SCPA(Single Channel Power Amplifier)とMCPA(Multi Channel Power Amplifier)に大別でき、本発明はいずれの構成にも同様に適用できるが、以下ではSCPAの例について説明する。
この中継システムの特徴の一つは、概略的に、放送用信号の品質を判定する判定手段の判定結果に基づいて、第1のフィルタ手段及び第2のフィルタ手段を切り替える切替手段を備えている点にある。この中継システムによれば、判定手段によって放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合に、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の全てが第1のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力され、判定手段によって放送用信号の品質レベルが所定レベル未満である場合には、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部のみが第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されるので、これら第1のフィルタ手段や第2のフィルタ手段によるフィルタ範囲を適切に設定することで、放送用信号の品質レベルに応じて当該放送用信号の出力を制限することができ、付加情報の一部に不具合を有する放送用信号を不要放射することを回避でき、放送用信号を出力する際に必要な消費電力を低減することができる。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、各実施の形態の具体的内容について説明する。最初に、各実施の形態に係る中継システムの構成を説明し、次いで、この中継システムを用いて行われる処理について説明する。
〔実施の形態1〕
まず実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、判定手段を、第1のフィルタ手段、第2のフィルタ手段、及び切替手段よりも後段に配置した形態である。
(構成)
図1は、実施の形態1に係る中継システムの構成を概念的に示すブロック図である。図2は、図1の要部の構成を具体的に示すブロック図である。図1及び図2に示すように、中継システム1は、概略的に、受信アンテナ2、受信変換部3、送信変換部4、デジタルスケルチ5、PA6、送信アンテナ7、電源部8、入力端子9a、9a、及び出力端子9b、9bを備えて構成されている。
受信アンテナ2は、放送局から送信された放送波を受信して放送用信号として受信変換部3に出力する受信手段である。受信変換部3は、受信アンテナ2から出力された放送用信号を所定の中間信号に変換して送信変換部4に出力する中間信号変換手段である。受信変換部3の詳細については後述する。送信変換部4は、受信変換部3から出力された中間信号を目的の周波数の放送用信号に変換する放送用信号変換手段である。これら受信変換部3や送信変換部4においては、中間信号に対するノイズ除去や信号増幅が行われる。デジタルスケルチ5は、放送用信号又は当該放送用信号に基づいて生成された中間信号の出力遮断制御を行うためのもので、特許請求の範囲におけるスケルチに対応する。デジタルスケルチ5の詳細については後述する。PA6は、デジタルスケルチ5から出力された放送用信号を増幅して送信アンテナ7に出力する増幅手段である。送信アンテナ7は、PA6によって増幅された放送用信号を放送波として送信する送信手段である。
電源部8(図2のみに示す)は、中継システム1を構成する各機器に電力を供給する電力供給手段であり、AC100V等の商用電源に図示しないコンセントを介して接続されている。この電源部8は、蓄電部8aを備えて構成されている。蓄電部8aは、電力を蓄電するためのものであり、特許請求の範囲における蓄電手段に該当する。例えば、蓄電部8aは、通常時には電源部8の図示しないコンセントから電力を充電する場合を除いて待機しており、災害等による停電時には中継システム1の各機器に電力を供給する。
入力端子9aは、受信アンテナ2から出力された放送用信号を後段の機器(ここでは受信変換部3)に入力する入力手段である。入力端子9aは、送信変換部4から出力された放送用信号をデジタルスケルチ5へ入力する入力手段である。出力端子9bは、PA6から出力された放送用信号を送信アンテナ7へ出力する出力手段である。出力端子9bは、デジタルスケルチ5から出力された放送用信号をPA6へ出力する出力手段である。なお、これら受信アンテナ2、送信変換部4、PA6、送信アンテナ7、電源部8、入力端子9a、9a、及び出力端子9b、9bについては、従来と同様に構成できるので、その詳細は省略する。
(構成−受信変換部)
次いで、受信変換部3の構成について詳細に説明する。受信変換部3は、ミキサ3a、発振器3b、アンプ3c、切替部3d,3e、13セグフィルタ3f、1セグフィルタ3g、入力端子3h、及び出力端子3iを備えて構成されている。
ミキサ3aは、放送用信号と発振器3bからの発振信号との差分の周波数の中間信号を生成するものである。発振器3bは、発振子を使用して基準発振周波数を制御するものである。アンプ3cは、増幅器であり、放送用信号を増幅し、或いはミキサ3a等で減衰した放送用信号を増幅する。
切替部3d,3eは、13セグフィルタ3f及び1セグフィルタ3gを切り替えるための切替手段である。切替部3dは、13セグフィルタ3f及び1セグフィルタ3gよりも前段に配置されている。また、切替部3eは、13セグフィルタ3f及び1セグフィルタ3gよりも後段に配置されている。13セグフィルタ3fは、放送用信号に含まれる所定帯域の信号を抽出するフィルタ手段であり、特許請求の範囲における13セグメント用のデジタルフィルタに対応する。具体的には、13セグフィルタ3fは、地上デジタル放送の場合において、デジタル放送用信号の1チャンネルの信号から、ノイズを除去して13セグメントのみを抽出する。1セグフィルタ3gは、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部を抽出するフィルタ手段であり、特許請求の範囲における1セグメント用のデジタルフィルタに対応する。具体的には、1セグフィルタ3gは、地上デジタル放送の場合において、デジタル放送用信号の1チャンネルの信号から、ノイズ及び不要セグメントを除去して1セグTV放送用の1セグメントのみを抽出する。入力端子3hは、放送用信号を入力端子9aからアンプ3cに入力する入力手段である。出力端子3iは、放送用信号を送信変換部4へ出力する出力手段である。
(構成−デジタルスケルチ)
次いで、デジタルスケルチ5の構成について詳細に説明する。図3は、図1及び図2のデジタルスケルチ5の構成を示すブロック図である。デジタルスケルチ5は、入力端子5a、出力端子5b、復調部5c、NIT取得部5d、NIT判定部5e、スケルチ制御部5f、入出力インターフェース(以下「入出力I/F」)5g、チャンネル表示器5h、チャンネル設定SW5i、同期表示灯5j、NIT受信表示灯5k、NIT設定SW5m、スケルチ表示灯5n、制御SW5p、及びリセットSW5qを備えて構成されている。
入力端子5aは、前段機器(ここでは送信変換部4)からの放送用信号の入力を受け付ける入力手段である。出力端子5bは、後段機器(ここではPA6)へ放送用信号を出力する出力手段である。復調部5cは、入力端子5aから出力端子5bに至る線路から放送用信号を取得し、当該取得した放送用信号を復調してNIT取得部5dに出力する。
NIT取得部5dは、放送用信号に多重されたNIT(Network Information Table)を取得してNIT判定部5eに出力する識別情報取得手段である。NITは、中継システム1によって中継を行うべき放送用信号を識別するための識別情報である。このNITには、放送用信号の物理チャンネル及び周波数が含まれている。ただし、識別情報の具体的種類は任意であり、NITに代えて、SDT(Service Description Table)、BIT(Broadcaster Information Table)、EIT(Event Information Table)、CDT(Common Data Table)を含む、任意の情報を用いることができる。
NIT判定部5eは、NIT取得部5dにて取得されたNITに基づいて、入力端子5aを介して入力された放送用信号に対する出力遮断制御の要否を判定する判定手段である。例えば、NIT判定部5eは、中継システム1によって中継を行うべき放送用信号のNITを予め保持しており、このNITとNIT取得部5dにて取得されたNITとが相互に一致するか否かを判定することで、放送用信号の適否を判定する。これら2つのNITが相互に一致する場合におけるNIT判定部5eの判定結果を「NIT一致」、相互に一致しない場合におけるNIT判定部5eの判定結果を「NIT不一致」と称する。なお、NIT判定結果としては、この他にも、NITが取得できなかった場合(NIT無)や、NITに何らかのエラーがあった場合(NITエラー)が存在する。
スケルチ制御部5fは、NIT判定部5eの判定結果に基づいて出力遮断制御を行うスケルチ制御手段である。例えば、スケルチ制御部5fは、NIT判定部5eの判定結果がNIT不一致である場合にのみ、放送用信号の出力を遮断し、判定結果が他の場合には、放送用信号の出力を継続する。このスケルチ制御部5fは、品質判定部5fを備えている。品質判定部5fは、放送用信号の品質レベルを所定値に基づいて判定するもので、特許請求の範囲における判定手段に対応する。例えば、品質判定部5fは、中継システム1によって中継を行うべき放送用信号の品質指標となる所定値を予め保持しており、この放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であるか否かを判定する。なお、放送用信号の品質指標となる所定値は任意であるが、例えば、変調誤差比、ビット誤り率、受信電力レベル、C/N(Carrier/Noize)比、同期状態等が該当する。
入出力I/F5gは、外部機器との間で有線又は無線により通信を行うための入出力手段である。例えば、外部機器としては、上述した遠方監視装置が想定される。また、入出力I/F5gは、NIT取得部5dにて取得されたNITを遠方監視装置に送信する送信手段である。
チャンネル表示器5hは、当該中継システム1によって中継を行うべき放送用信号のチャンネル番号を表示する表示手段であり、例えば、7セグメント表示器によって構成される。また、チャンネル表示器5hは、NIT取得部5dにて取得されたNITを表示する識別情報出力手段である。チャンネル設定SW5iは、中継を行うべき放送用信号のチャンネル番号を設定するための入力スイッチである。同期表示灯5jは、放送用信号との同期状態を示す表示手段、NIT受信表示灯5kは、放送用信号からのNITの取得状態を示す表示手段、スケルチ表示灯5nは、出力遮断制御の状態を示す表示手段であり、これらは例えばLED(Liquid Emitting Diode)を用いて構成される。NIT設定SW5mは、中継を行うべき放送用信号のNITを設定するための入力スイッチである。
制御SW5pは、出力遮断制御を自動的に解除することで、放送用信号をいわゆるスルー状態で出力端子5bに出力させるための指示手段であり、この制御SW5pが押圧されると、当該制御SW5pが再び押圧されるまで押圧状態が機械的に保持され、押圧状態が保持されている間は、基本条件と連続条件の充足の有無に関わらず、出力遮断制御が解除される。リセットSW5qは、スケルチ制御部5fをリセットするためのリセット手段である。
(処理)
次に、この中継システム1のデジタルスケルチ5において行われる各種の処理について説明する。この処理は、NITを中継システム1に設定するための設定処理、及び放送用信号の中継を行うための中継処理に大別される。なお、特記しない制御に関しては、スケルチ制御部5fが行うこととする。
(処理−設定処理)
最初に、設定処理について説明する。図4は、実施の形態1に係る中継システム1の設定処理のフローチャートである。この設定処理は、中継処理に先立つ任意のタイミングで開始されるもので、入力端子5aに放送用信号を入力している状態で、チャンネル設定SW5iを押すことにより開始される。チャンネル設定SW5iが押されると、復調部5cにて復調された放送用信号からNIT取得部5dにて取得されたNITと、このNITに含まれるチャンネル番号(物理チャンネル)が、チャンネル表示器5hに表示される(SA1)。例えば、NITとチャンネル番号は交互に表示され、NITの桁数がチャンネル表示器5hの表示桁数より多い場合には、NITは複数に分割して順次表示される。操作者は、これらチャンネル番号及びNITの表示内容を目視することで、現在の放送用信号の内容を確認でき、この放送用信号が希望波によるものであるか否かを確認することができる。そして、操作者は、この表示内容が希望波のチャンネル番号及びNITに一致している場合には、NIT設定SW5mを押すことで、NIT設定を指示する。この指示を受けたNIT判定部5eは(SA2、Yes)、その時点においてチャンネル表示器5hに表示していたNITを内部に保持することで、NITの設定を行う(SA3)。なお、NITが取得できない場合には、その旨を示す所定の表示(例えば「−」)をチャンネル表示器5hに表示する。また、この際、NITの到来タイミングと、NITの取得/判定タイミングを合致させる同期処理を行う。これにて設定処理が終了する。
(中継処理)
次に、中継システム1について説明する。図5は、実施の形態1に係る中継システム1の中継処理のフローチャートである。また、図6は、図1及び図2の受信変換部3の切替部3d,3eの切り替え状況を示す概略図であり、(a)は、切替部3d,3eを13セグフィルタ3fに接続した状況を示し、(b)は、切替部3d,3eを1セグフィルタ3gに接続した状況を示す。また、図7は、実施の形態1に係る中継システム1の放送用信号を示す概略図であり、(a)は、13セグフィルタ3fを介して伝送された放送用信号を示し、(b)は、1セグフィルタ3gを介して伝送された放送用信号を示す。
まず、NIT取得部5dは、復調部5cにて復調された放送用信号からNITを取得すると(SB1、Yes)、当該NITをNIT判定部5eに出力すると共に(SB2)、NITを含む報知信号を生成して、当該報知信号を入出力I/F5gを介して遠方監視装置に送信する(SB3)。この報知信号を受信した遠方監視装置は、当該受信した報知信号に含まれるNITを表示部に表示する。従って、遠方監視装置は、デジタルスケルチ5によって取得されたNITの内容を、監視者に対して視覚的に提供することができる。
また、NIT判定部5eは、NIT取得部5dにて取得されたNITと、設定処理によって内部に保持したNITとが、相互に一致するか否かを判定する(SB4)。そして、NIT判定部5eは、この判定結果を示す信号をスケルチ制御部5fに出力する(SB5)。スケルチ制御部5fは、NIT判定部5eからの判定結果に基づいて、出力遮断の要否を判定し(SB6)、この判定の結果に基づいて出力遮断制御を行う。ここで、スケルチ制御部5fは、NITが不一致の場合には(SB6、Yes)、出力を遮断する(SB7)。
一方、NITが一致の場合には(SB6、No)、品質判定部5fは、予め当該品質判定部5fに設定された所定値に基づいて、NIT判定部5eによって判定された放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であるか否かを判定する(SB8)。例えば、品質判定部5fは、放送用信号の変調誤差比が所定の変調誤差比以上であるか否かを判定する。具体的には、品質判定部5fは、放送用信号の変調誤差比が所定の変調誤差比以上であると判定した場合には、当該放送用信号を「品質レベルが所定レベル以上」とする。また、品質判定部5fは、放送用信号の変調誤差比が所定の変調誤差比未満であると判定した場合には、当該放送用信号を「品質レベルが所定レベル未満」とする。
ここで、放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合には(SB8、Yes)、図6(a)に示すように、スケルチ制御部5fは、切替部3d,3eを13セグフィルタ3fに接続させる(SB9)。これにより、放送用信号が13セグフィルタ3fを介してPA6へ伝送される。そして、図7(a)に示すように、この放送用信号は、例えば、デジタル放送用信号の場合、13セグメント全部を含む所定帯域の信号のみが抽出されると同時にノイズ成分が除去された状態で、PA6及び送信アンテナ7を介して中継システム1の外部へ出力される。
一方、放送用信号の品質レベルが所定レベル未満と判定された場合には(SB8、No)、図6(b)に示すように、スケルチ制御部5fは、切替部3d,3eを1セグフィルタ3gに接続させる(SB10)。これにより、放送用信号が1セグフィルタ3gを介してPA6へ伝送される。そして、図7(b)に示すように、この放送用信号は、例えば、デジタル放送用信号の場合、1セグTV放送用の1セグメントのみを含む所定帯域の信号のみが抽出されると同時にノイズ成分が除去された状態で、PA6及び送信アンテナ7を介して中継システム1の外部へ出力される。
また、スケルチ制御部5fは、ステップSB10で処理した放送用信号を出力させるために、所定時間経過するまで待機し(SB11)、所定時間が経過した場合には(SB11、Yes)、放送用信号の品質レベルが変化した可能性があるために再度の品質レベル判定を行うべく、ステップSB9に移行して切替部3d,3eを13セグフィルタ3fに接続する。そして、スケルチ制御部5fは、ステップSB1に戻り、ステップSB1〜SB6を経て、ステップSB8の判定を行う。以降同様に、これらステップSB1からSB11を繰り返す。なお、スケルチ制御部5fは、他の方法で放送用信号の品質レベルを取得できる場合(例えば受信変換部3の前段から取得された信号をスケルチ制御部5fに入力する場合)には、当該取得した品質レベルが所定レベル以上に変化するまでは、SB10における1セグフィルタ3gへの接続状態を継続し、当該取得した品質レベルが所定レベル以上に変化した時点でステップSB9に移行して13セグフィルタ3fへの接続に復帰させてもよい。
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、品質判定部5fによって放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合に、放送用信号が13セグフィルタ3fを介して当該中継システム1の外部へ出力され、品質判定部5fによって放送用信号の品質レベルが所定レベル未満である場合には、放送用信号が1セグフィルタ3gを介して当該中継システム1の外部へ出力されるので、放送用信号の品質レベルに応じて当該放送用信号の出力を制限することができ、付加情報の一部に不具合を有する放送用信号を不要放射することを回避でき、放送用信号を出力する際に必要な消費電力を低減することができる。特に、デジタル放送用信号の品質レベルが所定レベル以上の場合には、13セグメントのデジタル放送用信号を13セグフィルタ3fを介して当該中継システム1の外部に出力させ、デジタル放送用信号の品質レベルが所定レベル未満の場合には、1セグメントのデジタル放送用信号を1セグフィルタ3gを介して当該中継システム1の外部に出力させることができるので、消費電力を効果的に低減できる。
また、13セグフィルタ3f、1セグフィルタ3g、及び切替部3d,3eを、受信変換部3又は送信変換部4に設け、品質判定部5fをデジタルスケルチ5に設けたことで、デジタルスケルチ5を用いて、NITに基づく出力遮断制御とフィルタ選択判定の両方を行うことができ、別途の判定機構を設ける必要がなくなり、中継システム1を一層簡易に構成することができる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、蓄電手段を設け、この蓄電手段にて蓄電された電力による中継システムの駆動状況に基づいて、第1のフィルタ手段及び第2のフィルタ手段を切り替える形態である。ただし、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の名称又は符号を必要に応じて付して、その説明を省略する(実施の形態3においても同じ)。
(構成)
実施の形態2に係る中継システム1は、図1、2に示した実施の形態1の中継システム1とほぼ同様に構成でき、スケルチ制御部5fの後述する制御内容のみが異なるため、その構成の説明は省略する。
(処理)
実施の形態2に係る中継システム1のデジタルスケルチ5において行われる各種の処理は、実施の形態1と同様の設定処理と、実施の形態1とは一部が異なる中継処理に大別される。以下では、中継処理についてのみ説明する。
(中継処理)
図8は、実施の形態2に係る中継システム1の中継処理のフローチャートである。この中継処理におけるステップSC1〜SC7とSC9〜SC12は、図5に示した実施の形態1の中継処理のステップSB1〜SB7とSB8〜SB11とそれぞれ同じであるため、その説明を省略する。ここでは、出力遮断制御が不要であると判定された場合(SC6、No)、スケルチ制御部5fは、中継システム1が蓄電部8aによって駆動しているか否かを判定する(SC8)。ここで、中継システム1が蓄電部8aによって駆動していない場合には(SC8、No)、品質判定部5fは、NIT判定部5eによって判定された放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であるか否かを判定する(SC9)。
一方、中継システム1が蓄電部8aによって駆動している場合(SC8、Yes)、スケルチ制御部5fは、切替部3d,3eを1セグフィルタ3gに接続させる(SC11)。このことにより、放送用信号の1セグメントのみが外部へ出力されるので、放送用信号を低電力で長時間中継することができる。
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、蓄電部8aにて蓄電された電力によって当該中継システム1が駆動する場合に、放送用信号が1セグフィルタ3gを介して当該中継システム1の外部へ出力されるので、災害等によって停電した場合であっても、放送用信号を低電力で長時間中継することができる。
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。この実施の形態3は、判定手段を第1のフィルタ手段、第2のフィルタ手段、及び切替手段よりも前段に配置した形態である。
(構成)
図9は、実施の形態3に係る中継システムの構成を概念的に示すブロック図である。図10は、図10の要部の構成を具体的に示すブロック図である。図9及び図10に示す中継システム101は、図1、2に示した実施の形態1の中継システム1とほぼ同様に構成でき、デジタルスケルチ105の配置位置と、スケルチ制御部105f及び品質判定部105fの後述する制御内容のみが異なるため、その構成の説明は省略する。なお、品質判定部105fは、受信アンテナ102から出力された放送用信号の品質レベルを所定値に基づいて判定する。品質判定部105fの具体的構成は任意であるが、例えば、受信アンテナ102から出力された放送用信号のノイズを除去して、当該放送用信号の品質レベルを判定することができる図示しないノイズ解析部を備えてもよい。
(処理)
実施の形態3に係る中継システム101のデジタルスケルチ105において行われる各種の処理は、実施の形態1と同様の設定処理と、実施の形態1とは一部が異なる中継処理に大別される。以下では、中継処理についてのみ説明する。
(中継処理)
図11は、実施の形態2に係る中継システム101の中継処理のフローチャートである。図12は、図9及び図10の受信変換部103の切替部103d,103eの切り替え状況を示す概略図であり、出力遮断時の状況を示す。ただし、この中継処理におけるステップSD1〜SD9は、図5に示した実施の形態1の中継処理のステップSB1〜SB9とそれぞれ同じであるため、その説明を省略する。
放送用信号の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合(SD8、No)、品質判定部105fは、放送用信号に含まれる所定領域の信号の一部(ここではワンセグTV放送用の1セグメント)の品質レベルが所定レベル以上であるか否かを判定する(SD10)。例えば、品質判定部105fは、予め当該品質判定部105fに設定された所定値に基づいて、放送用信号に含まれる所定領域の信号の一部の変調誤差比が所定の変調誤差比以上であるか否かを判定する。具体的には、品質判定部105fは、放送用信号に含まれる所定領域の信号の一部の変調誤差比が所定の変調誤差比以上であると判定した場合には、当該放送用信号に含まれる所定領域の信号の一部を「品質レベルが所定レベル以上」とする。また、品質判定部105fは、放送用信号に含まれる所定領域の信号の一部の変調誤差比が所定の変調誤差比未満であると判定した場合には、当該放送用信号に含まれる所定領域の信号の一部を「品質レベルが所定レベル未満」とする。
ここで、放送用信号の所定領域の信号の一部の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合には(SD10,Yes)、図6(b)と同様に、スケルチ制御部105fは、切替部103d,103eを1セグフィルタ103gに接続させる(SD11)。一方、放送用信号の所定領域の信号の一部の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合には(SD10,No)、図12に示すように、スケルチ制御部105fは、例えば、切替部103dを13セグフィルタ103fに接続し、切替部103eを1セグフィルタ103gに接続させること等で、いかなる信号も中継システム101の外部に出力されないように、出力遮断制御を行う(SD12)。
(実施の形態3の効果)
実施の形態3によれば、品質判定部105fによって放送用信号に含まれる所定領域の信号の一部の品質レベルが所定レベル未満と判定された場合に、放送用信号を中継システム101の外部へ出力させないので、放送用信号を出力する際に必要な消費電力を一層低減することができる。特に、このような信号出力の遮断を、13セグフィルタ103f及び1セグフィルタ103gに対する切替部103d,103eを用いて行うことで、別途の遮断機構を設ける必要がなくなり、中継システム101を一層簡易に構成することができる。
また、品質判定部105fを、13セグフィルタ103f、1セグフィルタ103g、及び切替部103d,103eよりも前段に配置したことで、放送用信号の品質レベルを判定してから切替部103d,103eを切り替えることができる。このため、例えば、放送用信号の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合に、切替部103d,103eを用いて13セグフィルタ103f及び1セグフィルタ103gを切り替えることで信号出力を遮断するような制御を行っても、放送用信号の品質レベルが所定レベル以上になった場合には、この事実を検知して信号出力を再開できる。
また、品質判定部105fによって放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部の品質レベルが所定レベル未満と判定された場合に、放送用信号に含まれる所定帯域の信号の一部を当該中継システム101の外部へ出力させないので、放送用信号を出力する際に必要な消費電力を一層低減することができる。特に、このような信号出力の遮断を、13セグフィルタ103f及び1セグフィルタ103gに対する切り替え機構を用いて行うことで、別途の遮断機構を設ける必要がなくなり、当該中継システム101を一層簡易に構成することができる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(各実施の形態の構成)
各実施の形態では、受信変換部が、13セグフィルタ、1セグフィルタ、及び切替部を備えて構成しているが、これに限らず、その他の機器がこれらを備えて構成してもよい。例えば、送信変換部が、13セグフィルタ、1セグフィルタ、及び切替部を備えて構成することが該当する。なお、このような構成において、送信変換部は、スケルチ制御部にて切替部が制御されるように、スケルチと接続させる必要がある。
(フィルタ手段について)
フィルタ手段は、13セグフィルタと1セグフィルタとの組み合わせに限らず、複数の異なるフィルタを組み合わせてもよい。例えば、受信変換部には、13セグフィルタ、4セグフィルタ(地上デジタル放送の場合において、デジタル放送用信号の1チャンネルの信号から、ノイズを除去して4セグメントのみを抽出できるフィルタ)、及び1セグフィルタが並列配置されることが該当する。なお、このようなフィルタの組み合わせに対応できるように、切替部は各フィルタを切り替える機能を有する必要がある。
実施の形態1に係る中継システムの構成を概念的に示すブロック図である。 図1の要部の構成を具体的に示すブロック図である。 図1及び図2のデジタルスケルチの構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る中継システムの設定処理のフローチャートである。 実施の形態1に係る中継システムの中継処理のフローチャートである。 図1及び図2の受信変換部の切替部の切り替え状況を示す概略図であり、(a)は、切替部を13セグフィルタに接続した状況を示し、(b)は、切替部を1セグフィルタに接続した状況を示す。 実施の形態1に係る中継システムの放送用信号を示す概略図であり、(a)は、13セグフィルタを介して伝送された放送用信号を示し、(b)は、1セグフィルタを介して伝送された放送用信号を示す。 実施の形態2に係る中継システムの中継処理のフローチャートである。 実施の形態3に係る中継システムの構成を概念的に示すブロック図である。 図10の要部の構成を具体的に示すブロック図である。 実施の形態3に係る中継システムの中継処理のフローチャートである。 図9及び図10の受信変換部の切替部の切り替え状況を示す概略図であり、出力遮断した状況を示す。 従来の中継システムの構成を示したブロック図である。
符号の説明
1、101、200 中継システム
2、102、201 受信アンテナ
3、103、202 受信変換部
3a、103a ミキサ
3b、103b 発振器
3c、103c アンプ
3d、3e、103d、103e 切替部
3f、103f 13セグフィルタ
3g、103g 1セグフィルタ
3h、103h 入力端子
3i、103i 出力端子
4、104、203 送信変換部
5、105 デジタルスケルチ
5a 入力端子
5b 出力端子
5c 復調部
5d NIT取得部
5e NIT判定部
5f、105f スケルチ制御部
5f、105f 品質判定部
5g 入出力I/F
5h チャンネル表示器
5i チャンネル設定SW
5j 同期表示灯
5k NIT受信表示灯
5m NIT設定SW
5n スケルチ表示灯
5p 制御SW
5q リセットSW
6、106、204 PA
7、107、205 送信アンテナ
8、108 電源部
8a、108a 蓄電部
9a、9a、109a、109a 入力端子
9b、9b、109b、109b 出力端子
202a、203a スケルチ

Claims (6)

  1. 放送用信号に対して、周波数変換を含む所定処理を行う中継システムであって、
    前記放送用信号に含まれる所定帯域の信号を抽出する第1のフィルタ手段と、
    前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部のみを抽出する第2のフィルタ手段と、
    前記放送用信号の品質レベルを所定値に基づいて判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記放送用信号の品質レベルが所定レベル以上であると判定された場合に、前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の全てが前記第1のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力され、前記判定手段によって前記放送用信号の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合に、前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部のみが前記第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されるように、前記第1のフィルタ手段及び前記第2のフィルタ手段を切り替える切替手段と、
    を備えることを特徴とする中継システム。
  2. 前記切替手段は、前記判定手段によって前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部の品質レベルが所定レベル未満であると判定された場合に、当該放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部が前記第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されないように、前記第1のフィルタ手段及び前記第2のフィルタ手段を切り替えること、
    を特徴とする請求項1に記載の中継システム。
  3. 前記判定手段を、前記第1のフィルタ手段、前記第2のフィルタ手段、及び前記切替手段よりも前段に配置したこと、
    を特徴とする請求項2に記載の中継システム。
  4. 前記放送用信号を当該中継システムの外部から入力する入力端子と、
    前記放送用信号を当該中継システムの外部へ出力する出力端子と、
    前記入力端子から入力された前記放送用信号を受信変換した後に、当該放送用信号を前記出力端子側へ出力する受信変換部と、
    前記受信変換部から出力された前記放送用信号を送信変換した後に、当該放送用信号を前記出力端子側へ出力する送信変換部と、
    前記受信変換部又は前記送信変換部から出力された前記放送用信号の出力遮断制御を行うスケルチとを備え、
    前記第1のフィルタ手段、前記第2のフィルタ手段、及び前記切替手段を、前記受信変換部又は前記送信変換部に設け、
    前記判定手段を前記スケルチに設けたこと、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の中継システム。
  5. 電力を蓄電する蓄電手段を備え、
    前記切替手段は、蓄電手段にて蓄電された電力によって当該中継システムが駆動する場合に、前記放送用信号に含まれる前記所定帯域の信号の一部が前記第2のフィルタ手段を介して当該中継システムの外部へ出力されるように、前記第1のフィルタ手段及び前記第2のフィルタ手段を切り替えること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に中継システム。
  6. 前記放送用信号は、デジタル放送用信号であって、
    前記第1のフィルタ手段は、13セグメント用のデジタルフィルタであり、
    前記第2のフィルタ手段は、1セグメント用のデジタルフィルタであること、
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の中継システム。
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