JP2010097855A - X線管装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線管装置を提供する。
【解決手段】X線管装置は、陽極ターゲット35a、陰極36、並びに真空外囲器31を有したX線管30と、ハウジング20と、冷却液7と、冷却液に直接若しくは間接的に接した筒部46、並びに筒部の一端側を閉塞しハウジングの外側に露出した底部47を有し、真空外囲器の一部を形成する高電圧絶縁部材40と、底部に設けられ陽極ターゲットに高電圧を供給する高電圧供給端子44と、筒部の内面に接合された接合部35cを含み、真空外囲器の内部に位置し陽極ターゲットを支持する支持体35bと、を備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、X線管装置に関する。
医療診断機器等に用いられるX線管装置は、高電圧発生装置から高電圧ケーブルを介して高電圧が供給され作動する。高電圧ケーブルの先端には高電圧コネクタが設けられており、X線管装置側の高電圧コネクタ接続部に着脱自在に取り付けられて、X線管装置のカソードまたはアノードに高電圧を供給している。
例えば、X線管装置の高電圧コネクタ接続部に圧力をかけて取り付けられる方式の高電圧コネクタが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。圧力により高電圧コネクタの電気絶縁ゴムと、X線管装置の高電圧コネクタ接続部の電気絶縁部材の間の空気層が取り除かれ、互いの表面がしっかりと密着する。この結果、密着界面に沿った放電通路を断つことが可能となる。このような方式の高電圧コネクタを使用することのメリットは、高電圧絶縁のために絶縁油を使用した場合に比べて、X線管装置がコンパクトになることである。
特開2002−216682号公報 米国特許6556654号明細書
上述したX線管装置では、次のような問題があった。すなわち、上記した高電圧コネクタとX線管装置の高電圧コネクタ接続部の組合せでは、X線管の発熱が増加した場合には、カソードまたはアノードから伝わってくる熱の放熱機能に限界があるため、高電圧コネクタの電気絶縁性ゴム部材が許容温度を越えて変形し、X線管の高電圧コネクタ接続部の電気絶縁性部材との密着が低下してしまう。この結果、高電圧コネクタとX線管装置の高電圧コネクタ接続部の密着界面に沿った放電が比較的早期に発生する問題がある。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線管装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の態様に係るX線管装置は、
陽極ターゲット、電子を放出する陰極、並びに前記陽極ターゲット及び陰極を収納した真空外囲器を有したX線管と、
前記X線管を収納したハウジングと、
前記ハウジングの内部に充填された冷却液と、
前記冷却液に直接若しくは間接的に接した筒部、並びに前記筒部の一端側を閉塞し前記ハウジングの外側に露出した底部を有し、前記真空外囲器の一部を形成する高電圧絶縁部材と、
前記底部に設けられ前記陽極ターゲットに高電圧を供給する高電圧供給端子と、
前記筒部の内面に接合された接合部を含み、前記真空外囲器の内部に位置し前記陽極ターゲットを支持する支持体と、を備えている。
また、本発明の他の態様に係るX線管装置は、
陽極ターゲット、電子を放出する陰極、並びに前記陽極ターゲット及び陰極を収納した真空外囲器を有したX線管と、
前記X線管を収納したハウジングと、
前記ハウジングの内部に充填された冷却液と、
前記冷却液に直接若しくは間接的に接した筒部、並びに前記筒部の一端側を閉塞し前記ハウジングの外側に露出し底部を有し、前記真空外囲器の一部を形成する高電圧絶縁部材と、
前記底部に設けられ前記陰極に高電圧を供給する高電圧供給端子と、
前記筒部の内面に接合された接合部を含み、前記真空外囲器の内部に位置し前記陰極を支持する支持体と、を備えている。
この発明によれば、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線管装置を提供することができる。また、高電圧絶縁部材は冷却液に接するため、陽極ターゲット又は陰極からの熱を効果的に冷却液に放散できるため、高電圧絶縁部材に接続された高電圧コネクタの温度を低くでき、長期にわたって高電圧コネクタの絶縁性を確保することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るX線管装置10について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るX線管装置10を示す縦断面図である。X線管装置10は、有底筒状であるハウジング20と、ハウジング20内に収容されたX線管30と、ハウジング20の内部に充填された冷却液7と、X線管30をハウジング20から支持するための高電圧絶縁部材40、50とを備えている。
ハウジング20には、ゴムベローズ21が設けられ、冷却液7の圧力調整が行われている。ハウジング20の外部には、冷却液7の流れを作り出す冷却液循環ポンプ22が設けられている。さらに、ハウジング20の外部には、冷却液7の熱を外部に放出させる熱交換器23が設けられている。なお、図1中には、出力窓24、それぞれ高電圧絶縁部材40、50をハウジング20に対し液密に支持する円環状の支持部材25、26を示している。
X線管30は、全体が真空外囲器31で構成されている。真空外囲器31は、金属材製の金属容器32と、高電圧絶縁部材40とを備えている。高電圧絶縁部材40には、陽極35(陽極ターゲット35a)が設けられ、金属容器32には、陰極36が設けられている。真空外囲器31の中央部には陽極35と同電位とされた反跳電子トラップ37が配置されている。
金属容器32には出力窓32aが設けられ、反跳電子トラップ37には出力窓37aが設けられている。陽極35と陰極36との間に高電圧を印加すると、陰極36から放出された電子が陽極ターゲット35aに衝突する。電子ビームの衝突で陽極ターゲット35aがX線を放射し、出力窓32a、37aからX線が出力される。なお、陽極ターゲット35aに衝突した電子ビームの一部はほとんどエネルギを失うことなく反射する。この反射した電子(反跳電子)は反跳電子トラップ37に捉えられるため、陽極ターゲット35aや、高電圧絶縁部材40、50や、真空外囲器31の表面に衝突することがなくなる。これにより、X線管30の焦点がぼやけることや、高電圧絶縁部材40、50のチャージアップを防止することができる。
高電圧絶縁部材40は、真空外囲器31の一部を形成している。高電圧絶縁部材40は、冷却液7に直接接した筒部46と、筒部46の一端側を閉塞し、ハウジング20の外側に露出した底部47とを有している。ここでは、底部47は、ハウジング20の外側に露出した平坦な外部端面41を有している。
底部47には高電圧供給端子44が設けられている。高電圧供給端子44は、底部47の一部を貫通して設けられている。高電圧供給端子44は、陽極ターゲット35aに高電圧を供給するものである。
陽極35は、陽極ターゲット35aと、支持体35bとを有している。支持体35bは、底部47に間隔を置いて位置している。支持体35bは、筒部46の内面に接合された接合部35cを含み、真空外囲器31の内部に位置し、陽極ターゲット35aを支持するものである。接合部35cは、支持体35bのコア部にろう付けされている。接合部35cを含み、陽極35は、金属で形成されている。
図1、図2及び図3に示すように、接合部35cは、可撓性を示すものである。このため、接合部35cは、高温時に弾性変形し熱応力の少なくとも一部を緩和するものである。この実施の形態において、接合部35cは、筒部46の内面に対向した凹凸面35dを有している。凸部35eは、接合部35cの周りに互いに隣合って並べられている。筒部46の内面に、接合部35cの凸部35eが接合されている。
図1に示すように、高電圧絶縁部材40の内面には、メタライズ層11が形成されている。メタライズ層11は、高電圧供給端子44及び接合部35cに接続されている。このため、高電圧供給端子44、メタライズ層11及び支持体35bを介して陽極ターゲット35aに高電圧が供給される。この実施の形態において、メタライズ層11は銅で形成されている。このため、メタライズ層11を形成する際、接合部35cを筒部46に銅付けすることができる。高電圧供給端子44及び接合部35cを繋ぐメタライズ層11の形状を幅の狭い帯状とすることにより、メタライズ層11を介した陽極35からの不要な熱伝導を抑制することができる。
高電圧絶縁部材50は、柱体状に形成され、下端側にハウジング20の外部に露出する外部端面51、下端側に真空外囲器31の内部に位置する内部端面52、及び冷却液7に接する側面53を有している。このため、高電圧絶縁部材50も真空外囲器31の一部を形成している。
高電圧絶縁部材50の内部には、陰極36に接続され、外部端面51側へ導出する高電圧供給端子54が設けられている。高電圧供給端子54は、高電圧絶縁部材50に対し、低膨張合金であるKOV部材55で支持されている。KOV部材55及び陰極36間、並びにKOV部材55及び高電圧絶縁部材50間は、ろう付けされている。
高電圧絶縁部材40、50は、熱伝導率の大きい窒化アルミニウムやベリリア等のセラミクスを用いて形成した方が好ましい。また、セラミクスとして、アルミナや窒化珪素等を用いても良い。
高電圧コネクタ100は、有底筒状のハウジング101と、ハウジング101内にその先端が挿入された高電圧ケーブル102と、ハウジング101内に充填され、高電圧ケーブル102の端子102aをハウジング101の開口部側に向けて固定するエポキシ樹脂材製の固定部103と、この固定部103と底部47の外部端面41との間に挿入されたシリコーン樹脂材製のシリコーンプレート104とを備えている。
この実施の形態において、高電圧コネクタ100の電気絶縁材としての固定部103は、底部47の外部端面41に間接的に密着されている。なお、固定部103は、外部端面41に直接密着されていても良い。高電圧コネクタ100は、高電圧供給端子44に高電圧を与えるものである。
高電圧コネクタ200は、有底筒状のハウジング201と、ハウジング201内にその先端が挿入された高電圧ケーブル202と、ハウジング201内に充填され、高電圧ケーブル202の端子202aをハウジング201の開口部側に向けて固定するエポキシ樹脂材製の固定部203と、この固定部203と高電圧絶縁部材50の外部端面51との間に挿入されたシリコーン樹脂材製のシリコーンプレート204とを備えている。
このように構成されたX線管装置では、次のように用いられる。高電圧コネクタ100、200をハウジング20に取り付ける際に、シリコーンプレート104、204が、それぞれ固定部103、203と、高電圧絶縁部材40、50の外部端面41、51とに密着するように押圧する。
次に、高電圧コネクタ100、200に所定の高電圧を印加すると、陰極36から陽極35表面の陽極ターゲット35aに電子ビームが放射され、陽極ターゲット35aからX線が出力窓32a、37aから外部へ照射される。
上記のように構成されたX線管装置によれは、X線の照射が続くと、陽極35及び陰極36の温度が上昇する。陽極35の熱は、高電圧絶縁部材40に伝達される。陰極36の熱は、高電圧供給端子54を介して高電圧絶縁部材50に伝達される。高電圧絶縁部材40、50は、これらの側面が冷却液7に接しているため、冷却されている。すなわち、陽極35及び陰極36の熱は、冷却液7に放散され、高電圧コネクタ100、200の温度を低くでき、長期にわたって絶縁性を確保することができる。
接合部35cは、可撓性を示すものである。このため、陽極35と高電圧絶縁部材40との良好な接続状態の安定化を図ることができる。
冷却液7は、冷却液循環ポンプ22で循環され、熱交換器23により熱が外部に放出される。なお、冷却液7として、熱伝達率が最も高い、水を主成分とする水系冷却液を用いることができるため、高電圧絶縁部材40、50を効率よく冷却できる。水系の冷却液7は、熱伝達率が高いため、冷却液7全体がより均一な温度となる。また、水系の冷却液7は、絶縁油に比べて、比熱が大きい(絶縁油の約2倍)ため、X線管30の放熱による冷却液の温度上昇が低く抑えられる。
上記したことから、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線管装置10を提供することができる。また、高電圧絶縁部材40、50は冷却液に接するため、陽極ターゲット35a及び陰極36からの熱を効果的に冷却液7に放散できるため、高電圧絶縁部材40、50に接続された高電圧コネクタ100、200の温度を低くでき、長期にわたって高電圧コネクタの絶縁性を確保することができる。
ここで、図4及び図5に示すように、上記X線管装置10において、高電圧絶縁部材40は、冷却液7に接した熱伝達促進部16をさらに備えていても良い。熱伝達促進部16は、筒部46の側面に、例えばろう付けにより接合された襞状の包囲体である。熱伝達促進部16は、それぞれV字形の断面を有し、筒部46の延出した方向に沿って延び、筒部46の側面から外側に向かって突出し、筒部46を中心に筒部46の側面の周りに互いに隣接して並べられた複数の凸部16aで形成されている。熱伝達促進部16は、金属等の熱伝導率の高い材料で形成されている。なお、筒部46は、熱伝達促進部16を介して冷却液7に間接的に接している。
この場合、筒部46の側面に熱伝達促進部16が設けられているため、熱伝達促進部16を設けない場合に比べ冷却液7と接する表面積が増える。つまり、高電圧絶縁部材40を一層冷却することができ、高電圧コネクタ100の変形を一層抑制することができ、高電圧コネクタ100及び外部端面41の密着界面に沿った放電を一層抑制することができる。
熱伝達促進部16の形状は、上記した例に限定されるものではなく、種々変形可能であり、形状を変えても冷却液7と接する総表面積を大きくできれば良く、これにより、高電圧コネクタ100の変形を抑制することができ、高電圧コネクタ100及び外部端面41の密着界面に沿った放電を抑制することができる。
また、図6及び図7に示すように、接合部35cの形状は、上記した例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、凸部35eは、接合部35cの延出した方向に沿って互いに隣合って並べられていても良い。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るX線管装置10について説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るX線管装置10を示す縦断面図である。図8において、図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
X線管装置10においては、高電圧絶縁部材50が陰極36にのみ用いられている。陽極35は、ケーブル38により外部に接続され、その周囲はゴム材39で防水が施されている。真空外囲器31は、高電圧絶縁部材50及び高電圧絶縁部材50の一端側を閉塞した蓋部33で形成されている。蓋部33は金属材料で形成され、陽極35及びケーブル38は、真空外囲器31の内側で接続されている。
高電圧絶縁部材50は、真空外囲器31の一部を形成している。高電圧絶縁部材50は、冷却液7に直接接した筒部56と、筒部56の一端側を閉塞し、ハウジング20の外側に露出した底部57とを有している。ここでは、底部57は、ハウジング20の外側に露出した平坦な外部端面51を有している。高電圧供給端子54は、底部57の一部を貫通して設けられている。高電圧供給端子54は、陰極36に高電圧を供給するものである。筒部56には、出力窓56aが形成されている。
支持体36bは、底部57に間隔を置いて位置している。支持体36bは、筒部56の内面に接合された接合部36cを含み、真空外囲器31の内部に位置し、陰極36を支持するものである。接合部36cは、可撓性を示すものである。このため、接合部36cは、高温時に弾性変形し熱応力の少なくとも一部を緩和するものである。KOV部材55及び陰極36間、並びにKOV部材55及び支持体36b間は、ろう付けされている。
上記のように構成されたX線管装置によれは、X線の照射が続くと、陽極35及び陰極36の温度が上昇する。陽極35の熱は、蓋部33に伝達される。陰極36の熱は、高電圧供給端子54及び支持体36bを介して高電圧絶縁部材50に伝達される。蓋部33及び高電圧絶縁部材50は、外面が冷却液7に接しているため、冷却されている。すなわち、陽極35及び陰極36の熱は、冷却液7に放散され、高電圧コネクタ200の温度を低くでき、長期にわたって絶縁性を確保することができる。
接合部36cは、可撓性を示すものである。このため、支持体36bと高電圧絶縁部材50との良好な接続状態の安定化を図ることができる。
上記したことから、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線管装置10を提供することができる。また、高電圧絶縁部材50は冷却液に接するため、陰極36からの熱を効果的に冷却液7に放散できるため、高電圧絶縁部材50に接続された高電圧コネクタ200の温度を低くでき、長期にわたって高電圧コネクタの絶縁性を確保することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るX線管装置10について説明する。
図9は、本発明の第3の実施の形態に係るX線管装置10を示す縦断面図である。図9において、図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
X線管装置10においては、高電圧絶縁部材40が陽極35にのみ用いられている。陰極36は、ケーブル38により外部に接続され、その周囲はゴム材39で防水が施されている。真空外囲器31は、高電圧絶縁部材40及び高電圧絶縁部材40の一端側を閉塞した蓋部33で形成されている。蓋部33は金属材料で形成されている。筒部46には、出力窓46aが形成されている。
上記のように構成されたX線管装置によれは、X線の照射が続くと、陽極35及び陰極36の温度が上昇する。陽極35の熱は、支持体35bを介して高電圧絶縁部材40に伝達される。陰極36の熱は、蓋部33に伝達される。高電圧絶縁部材40及び蓋部33は、外面が冷却液7に接しているため、冷却されている。すなわち、陽極35及び陰極36の熱は、冷却液7に放散され、高電圧コネクタ100の温度を低くでき、長期にわたって絶縁性を確保することができる。
接合部35cは、可撓性を示すものである。このため、支持体35bと高電圧絶縁部材40との良好な接続状態の安定化を図ることができる。
上記したことから、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線管装置10を提供することができる。また、高電圧絶縁部材40は冷却液に接するため、陽極35からの熱を効果的に冷却液7に放散できるため、高電圧絶縁部材40に接続された高電圧コネクタ100の温度を低くでき、長期にわたって高電圧コネクタの絶縁性を確保することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態に係るX線管装置10について説明する。
図10は、本発明の第4の実施の形態に係るX線管装置10を示す縦断面図である。図10において、図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
X線管装置10は、ステータコイル910、ロータ920、軸受け930、固定体1及び回転体2を備えている。固定体1は円柱状に形成され、このテーパ部は、支持体35bのテーパ穴に嵌合され、固定されている。支持体35bには、円環状のスリット溝が形成されている。回転体2は筒状に形成され、固定体1と同軸的に設けられている。回転体2の外面にロータ920が取り付けられている。
高電圧は、高電圧コネクタ100から、高電圧供給端子44、メタライズ層11、支持体35b、固定体1及び回転体2を介して陽極ターゲット35aに供給される。
このように構成されたX線管装置10では、ステータコイル910に所定の電流を印加することでロータ920が回転し、陽極ターゲット35a(陽極35)が回転する。次に、高電圧コネクタ100、200に所定の高電圧を印加すると、陰極36から陽極ターゲット35aの表面に電子ビームが放射され、陽極ターゲット35aからX線が出力窓32a、37aから外部へ照射される。
上記のように構成されたX線管装置によれは、X線の照射が続くと、陽極35及び陰極36の温度が上昇する。陽極35の熱は、高電圧絶縁部材40に伝達される。陰極36の熱は、高電圧絶縁部材50に伝達される。高電圧絶縁部材40、50は、これらの側面が冷却液7に接しているため、冷却されている。すなわち、陽極35及び陰極36の熱は、冷却液7に放散され、高電圧コネクタ100、200の温度を低くでき、長期にわたって絶縁性を確保することができる。
接合部35cは、可撓性を示すものである。このため、支持体35bと高電圧絶縁部材40との良好な接続状態の安定化を図ることができる。
上記したことから、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線管装置10を提供することができる。また、高電圧絶縁部材40、50は冷却液に接するため、陽極ターゲット35a及び陰極36からの熱を効果的に冷却液7に放散できるため、高電圧絶縁部材40、50に接続された高電圧コネクタ100、200の温度を低くでき、長期にわたって高電圧コネクタの絶縁性を確保することができる。
ここで、図11に示すように、上記X線管装置10において、高電圧絶縁部材40は、冷却液7に接した熱伝達促進部16をさらに備えていても良い。熱伝達促進部16を設けた場合、熱伝達促進部16を設けない場合に比べ冷却液7と接する高電圧絶縁部材40の表面積が増える。つまり、高電圧絶縁部材40を一層冷却することができ、高電圧コネクタ100の変形を一層抑制することができ、高電圧コネクタ100及び外部端面41の密着界面に沿った放電を一層抑制することができる。
なお、この発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、高電圧供給端子44及び支持体35bを接続する部材は、メタライズ層11に限定されるものではなく、種々変形可能であり、高電圧供給端子44及び支持体35bを接続するように構成されていれば良い。
本発明の第1の実施の形態に係るX線管装置を示す縦断面図。 図1に示した接合部を示す正面図。 図1に示した接合部を示す平面図。 本発明の第1の実施の形態に係るX線管装置の変形例を示す縦断面図。 図4の線A−Aに沿ったX線管装置を示す断面図。 本発明の第1の実施の形態に係るX線管装置の接合部の変形例を示す正面図。 本発明の第1の実施の形態に係るX線管装置の接合部の変形例を示す平面図。 本発明の第2の実施の形態に係るX線管装置を示す縦断面図。 本発明の第3の実施の形態に係るX線管装置を示す縦断面図。 本発明の第4の実施の形態に係るX線管装置を示す縦断面図。 本発明の第4の実施の形態に係るX線管装置の変形例を示す縦断面図。
符号の説明
7…冷却液、10…X線管装置、11…メタライズ層、16…熱伝達促進部、16a…凸部、20…ハウジング、22…冷却液循環ポンプ、23…熱交換器、30…X線管、31…真空外囲器、35…陽極、35a…陽極ターゲット、35b…支持体、35c…接合部、35d…凹凸面、35e…凸部、36…陰極、36b…支持体、36c…接合部、40…高電圧絶縁部材、41…外部端面、44…高電圧供給端子、46…筒部、47…底部、50…高電圧絶縁部材、51…外部端面、54…高電圧供給端子、56…筒部、56a…出力窓、57…底部、100…高電圧コネクタ、104…シリコーンプレート、200…高電圧コネクタ、204…シリコーンプレート。

Claims (12)

  1. 陽極ターゲット、電子を放出する陰極、並びに前記陽極ターゲット及び陰極を収納した真空外囲器を有したX線管と、
    前記X線管を収納したハウジングと、
    前記ハウジングの内部に充填された冷却液と、
    前記冷却液に直接若しくは間接的に接した筒部、並びに前記筒部の一端側を閉塞し前記ハウジングの外側に露出した底部を有し、前記真空外囲器の一部を形成する高電圧絶縁部材と、
    前記底部に設けられ前記陽極ターゲットに高電圧を供給する高電圧供給端子と、
    前記筒部の内面に接合された接合部を含み、前記真空外囲器の内部に位置し前記陽極ターゲットを支持する支持体と、を備えたX線管装置。
  2. 陽極ターゲット、電子を放出する陰極、並びに前記陽極ターゲット及び陰極を収納した真空外囲器を有したX線管と、
    前記X線管を収納したハウジングと、
    前記ハウジングの内部に充填された冷却液と、
    前記冷却液に直接若しくは間接的に接した筒部、並びに前記筒部の一端側を閉塞し前記ハウジングの外側に露出し底部を有し、前記真空外囲器の一部を形成する高電圧絶縁部材と、
    前記底部に設けられ前記陰極に高電圧を供給する高電圧供給端子と、
    前記筒部の内面に接合された接合部を含み、前記真空外囲器の内部に位置し前記陰極を支持する支持体と、を備えたX線管装置。
  3. 前記高電圧絶縁部材の内面に形成され、前記接合部に接続されたメタライズ層をさらに備え、
    前記高電圧供給端子は、前記底部の一部を貫通して前記メタライズ層に接続されている請求項1又は2に記載のX線管装置。
  4. 前記接合部は、可撓性を示し、高温時に弾性変形し熱応力の少なくとも一部を緩和する請求項1又は2に記載のX線管装置。
  5. 前記接合部は、前記筒部の内面に対向した凹凸面を有し、
    前記筒部の内面に、前記接合部の凸部が接合されている請求項4に記載のX線管装置。
  6. 前記高電圧絶縁部材は、前記冷却液に接した熱伝達促進部をさらに有している請求項1又は2に記載のX線管装置。
  7. 前記熱伝達促進部は、前記高電圧絶縁部材自体の表面に形成された凹凸パターンである請求項6に記載のX線管装置。
  8. 前記熱伝達促進部は、金属で形成されている請求項6に記載のX線管装置。
  9. 前記冷却液は、水系冷却液である請求項1又は2に記載のX線管装置。
  10. 前記高電圧供給端子に高電圧を与える高電圧コネクタをさらに備え、
    前記底部は、前記ハウジングの外側に露出した平坦な端面を有し、
    前記高電圧コネクタの電気絶縁材は、前記底部の端面に直接または間接的に密着されている請求項1又は2に記載のX線管装置。
  11. 前記冷却液の流れを前記ハウジング内に作り出す冷却液循環ポンプをさらに備えている請求項1又は2に記載のX線管装置。
  12. 前記冷却液の熱を外部に放出する熱交換器をさらに備えている請求項1又は2に記載のX線管装置。
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