JP5196872B2 - X線管用高電圧コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、X線管に高圧ケーブルを接続するX線管用高電圧コネクタに関する。
X線管は、陰極側から放出し加速した電子ビームを陽極側に配置の陽極ターゲットに衝突させ、陽極ターゲットからX線を放射させる電子管であって、例えば医療診断、非破壊検査、分析評価などの種々の用途におけるX線発生手段として使用されている。このX線管は、その動作時には、その用途に応じて陽極および陰極間に数10kV〜200kV範囲の高電圧が印加される。そして、例えば材料分析等に使用されるエンドウィンドウ型X線管のように、X線管の陽極および陰極間の印加電圧が数10kV程度である場合には、X線管は高圧ケーブル等の部品を備えたコネクタに装着できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、従来のX線管用高電圧コネクタについて図8を参照して説明する。図8はX線管が分離された状態のX線管用高電圧コネクタをX線管と共に概略的に示した断面図である。X線管用高電圧コネクタ100は金属製のハウジング101、高圧ケーブル102等から構成されている。ハウジング101は、高圧ケーブル102の挿通口を一部に備えた有底円筒状に形成され、ハウジング101内には弾力性のある絶縁部材103が成型した状態で充填されている。
そして、絶縁部材103は、ハウジング101の図の上方に位置する開口104側では、X線管200の真空外囲器201の一部たとえば絶縁容器201a部分の外形に合わせて凹んだ真空外囲器受入空間105が形成されるようにほぼ筒状に構成されている。また、真空外囲器受入空間105に連続して、真空外囲器201から突出した陽極202部分の外形に合わせて凹んだ陽極用空間106が設けられている。
また、ハウジング101の底部から内部に挿通される高圧ケーブル102は芯線部分102aおよび被覆部分102bから構成され、その芯線部分102aは高電圧端子107と電気的に接続されている。この高電圧端子107は例えば銅あるいは真鍮で形成され、陽極用空間106にその一部が露出する円板状部分107aおよび高圧ケーブル102を囲む筒状部分107bから構成されている。円板状部分107aは、陽極用空間106よりも外側、例えばハウジング101の中心から離れる方向に鍔状に広がり、筒状部分107bの外面は例えばハウジング101の筒状側部と平行になっている。そして、高電圧端子107および高圧ケーブル102は絶縁部材103に一体モールドされ埋め込まれる形になっている。
一方、X線管200は、全体が上述したような真空外囲器201で構成されている。そして、真空外囲器201は、図の下方部分の絶縁容器201aおよび上方部分の金属容器201bで構成され、絶縁容器201aおよび金属容器201bは互いに気密接合されている。ここで、絶縁容器201aは、金属容器201bから離れるにしたがって外径が徐々に小さくなり、陽極202部分が貫通する底部開口を封止するように構成されている。金属容器201bは、フランジ部b1、金属筒状部b2、および径が徐々に小さくなる金属傾斜部b3で構成され、金属傾斜部b3の先端に出力窓203が設けられている。
そして、真空外囲器201内の中央に陽極202が配置されている。陽極202の一端例えば出力窓203と対向する部分に陽極ターゲット204が設けられ、他端は絶縁容器201aの底部を貫通して真空外囲器201外に延出している。陽極ターゲット204の外側に集束電極205が設けられ、集束電極205の外側に陰極フィラメント206が設けられている。そして、陰極フィラメント206から放出された電子ビームが集束電極205で集束され、陽極ターゲット204に衝突する。電子ビームの衝突で陽極ターゲット204がX線を放射し、出力窓203からX線が出力される。
上記の構成において、X線管200の絶縁容器201aおよび真空外囲器201の外まで延びた陽極202端部を、それぞれハウジング101の真空外囲器受入空間105部分および陽極用空間106に挿入し、真空外囲器201をハウジング101と結合させる。この場合、例えば真空外囲器201のフランジ部b1とハウジング101の開口端部をネジ(図示せず)などで着脱できるように固定し、同時に、真空外囲器受入空間105部分を囲む絶縁部材103の筒状部分に絶縁容器201a部分を密着させ、両者の接触部分における電気的絶縁を確保する。
真空外囲器201とハウジング101が結合すると、高圧ケーブル102は、高電圧端子107を通して陽極202部分と接触し電気的に接続される。このようにして、X線管用高電圧コネクタ100は、X線管200を高圧ケーブル102に着脱自在に電気接続できる。そして、高電圧印加の下に作動するX線管200が故障した場合でも、そのX線管200を上記コネクタから取り外し新しいX線管と交換できることから、高圧ケーブル等の部品が再利用できることになる。
特開2002−216682号公報
ところで、例えば上記分析評価あるいは爆発物の検査等に用いられるX線管において、陽極および陰極間の印加電圧が例えば100kV以上と高電圧化し、放射するX線が高出力化してくると、X線管の陽極ターゲットからの発熱量が大幅に増加するようになる。しかしながら、従来のX線管用高電圧コネクタはその放熱機能が充分でなく、上記発熱量の増大に伴い絶縁部材103の温度が上昇し絶縁部材103の絶縁耐性が低下するようになる。そして、X線管用高電圧コネクタは、その電圧耐性が低減し、絶縁破壊が生じ易くなるという問題があった。上記絶縁部材103は、高圧ケーブル102および高電圧端子107をハウジング101に封入する機能を有しているが、充分な熱伝導率をもたず高温化する陽極の放熱が充分に行えないことから、上記の問題はX線管が高出力化あるいは高電圧化すると共に顕著になってくる。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、X線管の高出力化あるいは高電圧化に充分に対応でき、絶縁破壊が生じないで高圧ケーブルと安定した電気接続を可能にするX線管用高電圧コネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるX線管用高電圧コネクタは、陽極および陰極フィラメントが真空外囲器内に収納され前記陽極の一部が前記真空外囲器の外まで延びたX線管の前記陽極の一部に接続されて高電圧を供給するX線管用高電圧コネクタであって、高電圧電源に接続される高圧ケーブル端部に接続され、前記X線管の陽極の一部が挿入接続される嵌合部を有して前記陽極を前記高圧ケーブル端部と電気的に接続する高電圧端子と、前記高圧ケーブル端部および前記高電圧端子を収納し、内部に充填された絶縁封止部材により絶縁して保持する金属材料あるいは熱伝導性のある絶縁体材料で形成されたハウジングと、前記ハウジング内壁に固定され前記高電圧端子に熱的に接触し前記絶縁封止部材より熱伝導率の大きい高熱伝導絶縁部材と、を有し、前記高熱伝導絶縁部材は、前記陽極から前記高電圧端子を経て伝達される熱を前記ハウジングに放熱する構成になっている。
本発明によれば、高出力化あるいは高電圧化したX線管においても、絶縁破壊が生じないで高圧ケーブルと安定した電気接続を可能にしたX線管用高電圧コネクタを実現できる。
以下に本発明の好適な実施形態のいくつかについて図面を参照して説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は一部省略される。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るX線管用高電圧コネクタについて図1ないし図4を参照して説明する。ここで、図1はX線管用高電圧コネクタの一例を概略的に示す縦断面図であり、図2は上記X線管用高電圧コネクタにおけるX線管の装着側から見た正面図である。図3および図4は、それぞれ図1に示すX線管用高電圧コネクタにおけるX−X矢視およびX−X矢視の横断面図である。
図1に示すように、X線管用高電圧コネクタ10は、カップ状すなわち有底筒状のハウジング11、高圧ケーブル12等から構成されている。ここで、ハウジング11は、全体が金属材料あるいは熱伝導性のある絶縁体材料で形成され、フランジ部11a、筒状部11bおよびこの筒状部11bの一方の開口を封止する底部11cから構成されている。このハウジング11内には絶縁封止部材である例えば弾力性のある絶縁充填材13が成型した状態で充填されている。
この絶縁充填材13は、高出力化したエンドウィンドウ型X線管を装着する場合には、ハウジング11の図の上方に位置する開口14側から図の下方の奥に向かって内径縮小し、X線管の真空外囲器の一部である絶縁容器部分の外形に合わせて凹んだ真空外囲器受入空間15が形成されるように、ほぼ筒状に構成されている。そして、図1ないし図3に示すように、ハウジング軸mを中心軸とし、ハウジング11の中心領域に位置する高電圧端子16が絶縁充填材13に埋め込まれ封入されている。ここで、この高電圧端子16の上部には、真空外囲器受入空間15に連続して、例えば図8に示したように真空外囲器から突出した陽極部分の外形に合わせて凹んだ陽極用空間17が設けられている。この高電圧端子16は例えば銅あるいは真鍮等の低抵抗率の金属材料により形成されている。
図1および図4に示すように、高熱伝導絶縁部材18が、上記高電圧端子16と底部11cの間にあってこれ等に接合して、例えば複数本(図4では4本)の円柱、角柱等の柱状で、ハウジング軸mを囲むようにして軸mにそってケーブル通路18bが形成され、底部11cに固定される。さらに絶縁充填材13によりハウジング11内に封入されている。
高熱伝導絶縁部材18は、例えば窒化アルミニウム(AlN)あるいはベリリア等の熱伝導率が高く電気絶縁性のあるセラミックス材料により形成されると好適である。ここで、絶縁充填材13の熱伝導率が2W/m・K以下であるのに対して、高熱伝導絶縁部材18は、AlNを使用する場合その熱伝導率が150W/m・K以上と大幅に増大する。上記ベリリア材料では、母材である酸化ベリリウム(BeO)に酸化マグネシウム(MgO)と酸化アルミニウム(Al)を適度に添加し高温焼成したものが好ましい。この場合の熱伝導率は200W/m・K以上になりAl金属並みになる。
その他に使用できる高熱伝導絶縁部材18としては、炭化珪素(SiC)、窒化珪素(SiN)、酸化アルミニウムあるいは窒化ホウ素(BN)のようなセラミックスが挙げられる。ここで、ハウジング11が金属製の場合には、ハウジング11は接地電位に固定される。そして、高電圧端子16とハウジング11間の電気絶縁を確保する上から、高熱伝導絶縁部材18は電気絶縁性の高い窒化アルミニウムあるいはベリリアが好ましくなる。他方、ハウジング11が絶縁体材料から成る場合には、ハウジング11はフローティング状態になり、電気絶縁性が低い炭化珪素であっても充分に使用できるようになる。
上記高熱伝導絶縁部材18と高電圧端子16および管底部11cの接合は、例えば耐熱性のある樹脂接着剤による接着、あるいはロウ材等の溶着により行うとよい。ここで、樹脂接着剤としては、例えば銀(Ag)粉末入りのポリイミド樹脂あるいはシリコン樹脂が好適に使用できる。ここで、上記接合においては適宜に金属コバールを介在させても構わない。
なお、絶縁充填材13としては、高圧ケーブル12、高電圧端子16および高熱伝導絶縁部材18をハウジング11に封入する機能をもつ樹脂が用いられるが、その中でエポキシ樹脂、シリコン樹脂あるいはシリコンゴム等が好適に使用できる。その他に、ポリイミド樹脂系、ポリエステル樹脂系あるいはポリウレタン樹脂系等の熱硬化性樹脂材料が使用される。
図1および図4に示すように、ハウジング11の底部から内部に貫通する高圧ケーブル12は、芯線部分12aおよび被覆部分12bから構成され、複数本の柱状の高熱伝導絶縁部材18の間隙のケーブル通路を通り、その芯線部分12aが高電圧端子16に挿入された姿態に電気的に接続されている。ここで、この高圧ケーブル12の一部先端は、高電圧端子16と共に絶縁充填材13に埋め込まれる形になっている。そして、ハウジング11のフランジ部11aには所定位置(図2では4箇所)にネジ穴19が設けられ、このネジ穴19にネジ等(不図示)を螺合させてX線管にX線管用高電圧コネクタ10を嵌着できるようになっている。
上記X線管用高電圧コネクタ10は、例えば図8で示したようなX線管200が装着された状態でその雰囲気の空気で自然冷却されるようになっていてもよい。ここで、このX線管用高電圧コネクタ10は、図示しないが、それが組み込まれる装置において、ハウジング11の外側から冷却ファンを用いた気体冷媒による冷却機構、あるいは熱交換器を用いた液体冷媒による冷却機構によって冷却されるようになっていると好適である。更に、ハウジング11の外壁に例えば多数のフィン状のヒートシンクである放熱板が取り付けられていると好適である。
本実施形態では、X線管が上述したように高出力化あるいは高電圧化し、動作時においてその真空外囲器から突出する陽極部分が従来に増して高温(例えば200〜300℃程度)になる場合であっても、発生した熱量は、X線管の陽極端部に対して極めて高い熱伝導で結合している高電圧端子16および高熱伝導絶縁部材18を流れ、速やかにハウジング11側に放出される。そして、このハウジング11に放出された熱量は、例えば上述したような冷却機構により放散される。このために、X線管が上記高電圧、高出力に動作しても、このX線管が装着されている本実施形態のX線管用高電圧コネクタ10の温度は、従来のX線管用高電圧コネクタのようには上昇しない。そして、温度上昇に伴う絶縁充填材13の絶縁破壊は皆無あるいは大幅に低減する。このようにして、絶縁破壊が生じない高圧ケーブルとの安定した電気接続を可能にするX線管用高電圧コネクタが実現される。
上記実施形態の高熱伝導絶縁部材18としては種々の形状のものが考えられる。例えば、高熱伝導絶縁部材18は筒状または環状とし、一体構造部材の中心部にその中心軸に沿って穿孔されたケーブル通路が形成され、高圧ケーブルの芯線先端部がこのケーブル通路に挿通されるように構成されていてもよい。
上記実施形態では高圧ケーブル12は、ハウジング11内の絶縁充填材13に埋め込まれた形になっているが、X線管用高電圧コネクタ10に対して着脱自在に取り付けられるようになっていてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図5ないし図7を参照して説明する。ここで、図5はX線管用高電圧コネクタの一例を概略的に示す縦断面図である。図6は、図5に示すX線管用高電圧コネクタにおけるX−X矢視の横断面図である。図7はこのX線管用高電圧コネクタに装着されるX線管の一例を示す縦断面図である。
図5に示すように、X線管用高電圧コネクタ20は、第1の実施形態で説明したのと同様に、ハウジング11、高圧ケーブル12等から構成されている。ここで、ハウジング11は、全体が例えばアルミニウム合金のような金属材料により形成され、フランジ部11a、筒状部11bおよび底部11cから構成されている。このハウジング11内には絶縁充填材13が成型した状態で充填されている。
ここで、図5および図6に示すように、絶縁充填材13は、上端に図2で説明したのと同様なフランジ部11aを有し例えば有底円筒状に形成されたハウジング11内に、ハウジング軸mを中心軸とする高電圧端子16および高熱伝導絶縁部材18aを例えば一体モールドして取り付けている。また、この絶縁充填材13の上面はフラット面21になっている。そして、高電圧端子16の上部には、X線管の真空外囲器から突出した陽極部分の外形に合わせて凹んだ嵌合部の陽極用空間17が設けられている。この高電圧端子16は例えば銅あるいは真鍮等の低抵抗率の金属材料により形成される。
そして、図5および図6に示すように、高熱伝導絶縁部材18aは、複数の円盤体の積層構造に形成され、上記高電圧端子16と底部11cとに接合する構成になっている。ここで、高熱伝導絶縁部材18aにおいて、それぞれの円盤体は、第1の実施形態と同様に例えばAlNあるいはベリリア等の熱伝導率が高く電気絶縁性のあるセラミックスで形成されている。これ等の高熱伝導絶縁部材18aの円盤体は、第1の実施形態で説明したように、樹脂接着剤による接着によりそれぞれ接合し、更に高電圧端子16および管底部11cに結合している。ここで、上記高熱伝導絶縁部材18aとしては、その他に、第1の実施形態で説明したような窒化珪素、窒化ホウ素等のセラミックスを使用することができる。ここで、異なるセラミックスが積層する構造体になっていても構わない。
図5に示すように、ハウジング11の筒状部11bの側部から内部に貫通する高圧ケーブル12は、芯線部分12aおよび被覆部分12bから構成され、その芯線部分12aが高電圧端子16内部に挿入する姿態に電気的に接続されている。ここで、この高圧ケーブル12の一部先端は、高電圧端子16と共に絶縁充填材13に埋め込まれる形になっている。
上記高圧ケーブル12の一部先端、高電圧端子16および高熱伝導絶縁部材18aをハウジング11内に封入する絶縁充填材13としては、第1の実施形態で説明したように、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂系、ポリエステル樹脂系あるいはポリウレタン樹脂系等の熱硬化性樹脂材料が使用できる。
上記実施形態の高熱伝導絶縁部材18aは、例えばセラミックス材料が一体構造に形成されているものであってもよい。また、第1の実施形態で説明したのと同様に、高圧ケーブル12は、X線管用高電圧コネクタ20に対して着脱自在に取り付けられるようになっていてもよい。
そして、上述したようなX線管用高電圧コネクタ10は、X線管を装着した状態で、例えば液体冷媒である絶縁流体が満たされている外側ハウジング内に置かれて冷却されるようになっていると好適である。ここで、上記絶縁流体は外側ハウジング内を流れ熱交換器で排熱する。また、金属製のハウジング11は、後述されるがそれに電気接続するX線管の真空外囲器と共に接地電位に固定されることから、X線管はその動作が熱的および電気的に極めて安定したものになる。
次に、第2の実施形態のX線管用高電圧コネクタ20に装着されるX線管の一例について図7を参照して説明する。図7に示すように全体が例えば筒状の真空外囲器31で構成されている。そして、この真空外囲器31は、その底部の円板状の絶縁容器31aおよび有底円筒状の金属容器31bが互いに気密接合された構成になっている。この金属容器31bには、複数のネジ穴311bをもつフランジ部312bが設けられている。
そして、真空外囲器31内の中央に陽極32が配置されている。陽極32の一端は傾斜面となりその面上に陽極ターゲット33が設けられ、他端は絶縁容器31aを貫通し気密封止されて真空外囲器31外に延出している。陽極ターゲット33の上方部に集束電極34が設けられ、集束電極34の内側に陰極フィラメント35が設けられている。そして、陰極フィラメント35から放出された電子ビームが集束電極34で集束され、陽極ターゲット33に衝突する。電子ビームの衝突で陽極ターゲット33がX線を放射し、出力窓36からX線が出力されるようになっている。ここで、集束電極34、陰極フィラメント35等の陰極アッセンブリ体は、金属容器31bの天井部を気密封止して貫通する絶縁体管37内を通り外部電源に接続されるようになっている。
上記の構成のX線管のX線管用高電圧コネクタ20への装着では、真空外囲器31の外まで延びた陽極32端部を、X線管用高電圧コネクタ20の高電圧端子の陽極用空間17に挿入し、そのフラット面21部分に弾性のある例えばシリコン樹脂あるいはシリコンゴム等を介装して絶縁容器31aを接触させ、真空外囲器31をハウジング11と結合させる。この場合、真空外囲器31のフランジ部312bとハウジング11のフランジ部11aに設けたネジ穴19,311bにボルト等を例えば螺合させて互いに締結させる。このようにして、X線管はX線管用高電圧コネクタ20に着脱自在に固定され、同時に、真空外囲器31の金属容器31bはハウジング11と電気接続され接地電位に固定される。
本実施形態では、第1の実施形態で説明したのと同様の効果が生じる。この場合には、高圧ケーブル12がハウジング11の側部から内部に導入される構造になることから、高熱伝導絶縁部材18aの占める容積は第1の実施形態の場合のそれよりも容易に増加させることが可能になる。このために、このX線管用高電圧コネクタ20は、X線管の陽極ターゲットで発生する熱量の放熱能力が第1の実施形態の場合よりも増大することから、X線管の更に高電圧化あるいは高出力化した動作において、高圧ケーブルとの安定した電気接続を可能にする。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものでない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形、変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、X線管用高電圧コネクタが固定陽極型X線管を装着する場合について示されているが、回転陽極型X線管を装着するものであってもよい。但し、この場合には、陽極を回転させるために誘導磁界を発生させるいわゆるステータコイルも同時に装着できるようにするとよい。そして、例えばX線CTのような医療用診断システムに組み込まれる場合には、回転陽極型X線管を装着したX線管用高電圧コネクタは、第2の実施形態で説明した絶縁流体の冷媒によりそのハウジングの外壁から放熱し易い構造にしておくとよい。その外壁の構造はフィン構造以外に種々の形態が可能である。
本発明の第1の実施形態にかかるX線管用高電圧コネクタの一例を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるX線管用高電圧コネクタのX線管の装着側から見た正面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるX線管用高電圧コネクタのX−X矢視の横断面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるX線管用高電圧コネクタのX−X矢視の横断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるX線管用高電圧コネクタの一例を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるX線管用高電圧コネクタのX−X矢視の横断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるX線管用高電圧コネクタに装着するX線管を概略的に示した断面図である。 従来の技術におけるX線管が分離された状態のX線管用高電圧コネクタを概略的に示した断面図である。
符号の説明
10,20…X線管用高電圧コネクタ,11…ハウジング,11a,312b…フランジ部,11b…筒状部,11c…底部,12…高圧ケーブル,12a…芯線部分,12b…被覆部分,13…絶縁充填材,14…開口,15…真空外囲器受入空間,16…高電圧端子,17…陽極用空間,18,18a…高熱伝導絶縁部材,18b…ケーブル通路,19…ネジ穴,31…真空外囲器,31a…絶縁容器,31b…金属容器,311b…ネジ穴,32…陽極,33…陽極ターゲット,34…集束電極,35…陰極フィラメント,36…出力窓,37…絶縁体管

Claims (7)

  1. 陽極および陰極フィラメントが真空外囲器内に収納され前記陽極の一部が前記真空外囲器の外まで延びたX線管の前記陽極の一部に接続されて高電圧を供給するX線管用高電圧コネクタであって、
    高電圧電源に接続される高圧ケーブル端部に接続され、前記X線管の陽極の一部が挿入接続される嵌合部を有して前記陽極を前記高圧ケーブル端部と電気的に接続する高電圧端子と、
    前記高圧ケーブル端部および前記高電圧端子を収納し、内部に充填された絶縁封止部材により絶縁して保持する金属材料あるいは熱伝導性のある絶縁体材料で形成されたハウジングと、
    前記ハウジング内壁に固定され前記高電圧端子に熱的に接触し前記絶縁封止部材より熱伝導率の大きい高熱伝導絶縁部材と、
    を有し、
    前記高熱伝導絶縁部材は、前記陽極から前記高電圧端子を経て伝達される熱を前記ハウジングに放熱することを特徴とするX線管用高電圧コネクタ。
  2. 前記ハウジングは有底筒状の金属容器であり、前記高熱伝導絶縁部材は前記ハウジングの底部に配置されている請求項1に記載のX線管用高電圧コネクタ。
  3. 前記高熱伝導絶縁部材はケーブル通路を有しており、前記ハウジングに挿入された前記高圧ケーブルは前記ケーブル通路を通って前記高電圧端子に接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線管用高電圧コネクタ。
  4. 前記絶縁封止部材は弾性樹脂材料により形成され、前記高熱伝導絶縁部材はセラミックス材料により形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のX線管用高電圧コネクタ。
  5. 前記高熱伝導絶縁部材は、窒化アルミニウムあるいはベリリアにより形成されていることを特徴とする請求項4に記載のX線管用高電圧コネクタ。
  6. 前記絶縁封止部材はX線管の真空外囲器に接触する表面を有し、この表面形状は前記真空外囲器にほぼそって形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のX線管用高電圧コネクタ。
  7. 前記ハウジングは、気体冷媒あるいは液体冷媒による冷却機構により冷却されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載のX線管用高電圧コネクタ。
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