JPH05152093A - X線管およびこれを用いたx線ctスキヤナシステム - Google Patents

X線管およびこれを用いたx線ctスキヤナシステム

Info

Publication number
JPH05152093A
JPH05152093A JP3159374A JP15937491A JPH05152093A JP H05152093 A JPH05152093 A JP H05152093A JP 3159374 A JP3159374 A JP 3159374A JP 15937491 A JP15937491 A JP 15937491A JP H05152093 A JPH05152093 A JP H05152093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray tube
ray
high voltage
container
scanner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3159374A
Other languages
English (en)
Inventor
Isamu Takagi
勇 高木
Shigeru Tanaka
茂 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP3159374A priority Critical patent/JPH05152093A/ja
Publication of JPH05152093A publication Critical patent/JPH05152093A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は小型でX線CT撮影用の回転に適した
X線管およびこれを架台内に収容したX線CTスキャナ
システムを提供することを目的とする。 【構成】本発明のX線管は、X線管本体と、このX線管
本体を納め、高圧ケーブルの引出し口を有する容器と、
この容器内で前記X線管本体に接続し、この容器内から
前記引出し口を介して引き出される高圧ケーブルを備え
る。また本発明のX線スキャナシステムは、被検体を収
容する架台を備え、この架台内で被検体にX線を照射し
て透過X線を検出するスキャナ手段において、この架台
がさらに前記X線管を周回可能に搭載し、かつこのX線
管に前記高圧ケーブルを通じて管電圧を供給するスリッ
プリングおよびブラシと、前記管電圧供給用の高電圧発
生手段の少なくとも一方を内蔵するX線CTスキャナシ
ステムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異常な放電がなく、ま
た小型でX線CT(Computed Tomography)撮影用の回転
に適したX線管およびこれを用いたX線CTスキャナシ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】X線CTスキャナシステムは照射線とし
てX線を用い、人体の各部のX線吸収度に応じた分布を
再生像(断層像)として得るものであるが、その標準的
な構成は図8に示す通りである。
【0003】すなわち、X線を発生し、被検者に向けて
照射するX線管およびこのX線管に被検者を挟んで対向
し被検者を透過したX線を検出するX線検出器は架台
(スキャナ本体)1に納められ、被検者(図示せず)を
載置する寝台2の天板2aは、寝台制御ユニット3の制
御下に、架台1の空洞部1aに出し入れされる。X線管
には、X線高電圧発生器4からX線発生のための電子加
速用高電圧(管電圧)および管電流が供給される。
【0004】X線検出器は被検者を透過したX線量を忠
実に電荷量に変換するが、この電荷量は画像再構成のた
め高速プロセッサシステム5に送られる。高速プロセッ
サシステム5でのデ−タ処理(画像再構成)がすむと、
コンソール6に据付られたCRTディスプレイ7で画像
表示が行われる。コンソール6は、スキャナ本体1、高
速プロセッサ5およびCRTディスプレイ7を制御する
コンピュータに接続する。
【0005】他方、再構成された画像や生デ−タ(画像
再構成前のデ−タ)は、高速ディスクシステム8または
光ディスクシステム9(それぞれ磁気ディスクと光ディ
スクを利用)に保管し、適宜再利用することができる。
その他、大形フィルムに画像を記録するハードコピー装
置としてマルチフォーマットカメラ10も用意される。
【0006】また、寝台2、架台1のあるスキャナ室と
コンソール6のある操作室は通常互いに仕切られている
ため、コンソール6を操作するオペレータは、スキャナ
室に設けられる図示しないテレビカメラに通ずる患者監
視モニタ11により、寝台2または架台空洞部1aにお
ける被検者に異状がないかどうかを知ることができる。
最後に符号12は、このX線CTスキャナシステム全体
のためのシステムトランスである。
【0007】さて、このようなX線CTスキャナシステ
ムにおいては、X線管は架台1内部において空洞部1a
の周囲を回転するわけであるが、図9はこのX線CTス
キャナシステムに用いられるX線管20の構成を示す。
【0008】すなわち、X線の発生・照射に係るX線管
本体を納める導電性容器21の突出した2本の高圧ケー
ブル差入れ口21a,21bには、それぞれ管電圧・管
電流を供給するプラスの高圧ケーブル23aとマイナス
の高圧ケーブル23bに取り付けられたブッシング24
aと24bが差し入れられる。
【0009】一方、容器21内においては、高圧ケーブ
ル差入れ口21a,21bの延長上に、X線管本体と容
器21の双方に連絡して、ブッシング24a,24bを
納める絶縁性のレセプタクルが設けられる。そして、容
器21内においては、X線管本体と容器21間の絶縁を
保つため、レセプタクルとX線管本体を浸漬して、絶縁
油が充填される。また、符号21cは、X線管本体から
照射されたX線がX線管容器21の外部に向けて通過す
る照射口である。
【0010】ブッシング24a,24bは所定長L
(「沿面距離」とよぶ。高電圧端子とアース端子間の絶
縁を確保するための距離で、高電圧の大きさに比例した
長さが必要である。)の絶縁性の筒部25に高圧ケーブ
ル23a,23bを通し、高圧ケーブル23a,23b
はそれぞれ筒部25先端に設けられる3本の高電圧端子
26に接続する。そして高電圧端子26はレセプタクル
の対応する端子を介してX線管本体に接続する。また、
レセプタクル22a,22bに挿入されるブッシング2
4a,24bは、高圧ケーブル23a,23bとの境界
部付近に通されるホルダ・リング27が容器21の高圧
ケーブル差入れ口21a,21bに締付け・固着される
ことにより、レセプタクル内で安定に保持される。
【0011】ここで容器21に固着されるホルダ・リン
グ27は、高電圧端子26とはブッシング筒部25の沿
面距離Lを保たれた上で容器21とともにアースされる
が、ホルダ・リング27と高電圧端子26間の絶縁が不
十分だと、高電圧端子26からホルダ・リング27に放
電が生じてX線管に正常なパワーを供給できなくなり、
スキャンが不可能となったり、CT画像に異常が発生し
たりする。そこで高電圧端子26からの放電を防止する
ため、レセプタクル内部における絶縁筒25の周囲の空
隙にも絶縁材を介在させる必要がある。
【0012】ところが、容器21内でレセプタクルを浸
漬する流動性の絶縁油も、レセプタクルと絶縁筒25と
の間の空隙にあっては、X線管の架台内における回転時
にホルダ・リング27の締付け部を通じて漏洩のおそれ
があるため、充填することはできない。そこで、これま
では半流動性の絶縁グリースを絶縁筒25の周囲に塗布
していた。
【0013】しかし、X線管20は高電圧が印加される
と80℃程度まで昇温するが、X線管20の使用に伴っ
てこの昇温が繰返されると、絶縁グリースはやがて乾燥
し、絶縁性能が低下する。このため、従来は絶縁グリー
スが常に所定の絶縁性能を発揮できるように、定期的に
ブッシング24a,24bをレセプタクルから取外し、
絶縁グリースの乾燥状態を点検して、絶縁グリースの塗
り直しを行っていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、絶縁グリー
スの適当な点検・塗り直し時期を定めるのは、X線管の
使用頻度を前もって把握するのが難しいことから困難で
ある。また比較的温度の高い環境下で使用されれば絶縁
グリースは乾燥しやすくなる。このため、X線管の使用
頻度または使用条件によっては、所定の定期交換前に絶
縁グリースの絶縁性能が低下し、放電が発生してCT画
像に異状が見られるすることがあった。
【0015】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、高電圧端子からの異常な放電を防止するとともに、
小型でX線CT撮影のための回転に適したX線管および
これを用いたX線CTスキャナシステムを提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、X線を発生・放射するX線管本体と、この
X線管本体を納め、高圧ケーブルの引出し口を有する容
器と、この容器内で前記X線管本体に接続し、この容器
内から前記引出し口を介して引き出される管電圧供給用
の高圧ケーブルを備えたX線管を提供する。
【0017】本発明はまた、被検体を収容する架台を備
え、この架台内で被検体にX線を照射して透過X線を検
出するスキャナ手段と、前記スキャナ手段にX線発生用
の高電圧を供給する高電圧発生手段と、前記検出された
透過X線を基に被検体の断層像を再構成する画像再構成
手段と、前記再構成された断層像を表示する画像表示手
段と、前記スキャナ手段、画像再構成手段および画像表
示手段の動作を制御するシステム制御手段を有するX線
CTスキャナシステムにおいて、前記架台がさらに前記
X線管を周回可能に搭載し、かつこのX線管に前記高圧
ケーブルを通じて管電圧を供給するスリップリングおよ
びブラシと、前記高電圧発生手段の少なくとも一方を内
蔵するX線CTスキャナシステムを提供する。
【0018】
【作用】本発明のX線管は、高圧ケーブルを容器の中に
まで引き込んでX線管本体と接続させたため、高圧ケー
ブルの周囲にも絶縁油を充填して高圧ケーブルとX線管
本体の接続部からの放電を防止することができる。
【0019】また、本発明のX線管は、従来の容器外部
に突出する高圧ケーブル差入れ口を不要にできるため、
X線管全体の小型化・軽量化が可能になる。よってこの
X線管を周回可能に納めるX線CTスキャナシステムの
架台は小型化でき、かつX線管の周回に伴う遠心力が小
さくなるため、架台構成部材の強度的な負担も減る。
【0020】
【実施例】以下図1ないし図7を参照して本発明の実施
例を説明する。
【0021】図1は、本発明の第1実施例に係るX線管
30の斜視図である。
【0022】このX線管30は、導電性の容器31から
2本の高圧ケーブル32a,32b(それぞれプラスと
マイナス用)を直に引き出す。すなわち、この高圧ケー
ブル32a,32bは容器31内部でその一端がX線管
本体に接続し、他端はそれぞれブッシング33a,33
bを介して図示しない高圧発生器もしくは高圧スリップ
リングに接続する。
【0023】なお、符号34a,34bはブッシング3
3a,33bおよび高圧ケーブル32a、32bを高電
圧発生器もしくは高圧スリップリングに固定・支持する
ためのホルダ・リングである。また高圧ケーブル32
a,32bは、容器31にも、アース電位となるフラン
ジリング35a,35bを介して固定・支持される。
【0024】さて図2は、図1のII−II線断面図であ
る。図1と対応する箇所には同一の符号を付して説明を
省略する。
【0025】すなわち、本実施例のX線管30において
は、容器31は、内部のX線管本体37と高圧ケーブル
32aの引出し口との間に絶縁性のレセプタクル38を
設ける。そして、高圧ケーブル32aは、レセプタクル
38内部に、実際には絶縁性のブッシング36で包囲さ
れて引き込まれ、X線管本体37に接続する。高圧ケー
ブル32bについても同じである。
【0026】なお、X線管本体37は、インサートチュ
ーブ37aの中にタングステンフィラメントや集束電極
等からなる陰極と陽極ターゲット等を備える。タングス
テンフィラメントは、高圧ケーブル32bを介して供給
されるフィラメント加熱電流によって加熱され、熱電子
を放出する。この熱電子は管電圧によって加速され、陽
極ターゲットに衝突するが、このときX線が発生する。
発生したX線は、容器31の照射口31aから外部に放
射される。陽極ターゲットを流れる管電流は、フィラメ
ント加熱電流を変化させることによって調整される。
【0027】ブッシング36は、ともに絶縁性の筒部3
6aとそのフランジ36bからなり、筒部36aはレセ
プタクル38に差し込まれる。
【0028】一方、レセプタクル38は、容器31のブ
ッシング差込み口周囲を液密にシールして設けられた導
電性のフランジスリーブ39に固着され、ブッシング3
6のフランジ36bはOリング40を介して容器31外
からフランジスリーブ39に押し当てられる。そして、
ブッシング36のフランジ36bは、フランジスリーブ
39にフランジリング35aを嵌め合せ、このフランジ
リング35aに通される締付けネジ42を、フランジ3
6bのネジ穴に締付けることにより容器31に固定・支
持される。
【0029】他方、高圧ケーブル32aに接続してブッ
シング36の筒部36aから突出した3本の高電圧端子
43は、それぞれレセプタクル38の奥端部に設けられ
た3個の端子44に接続する。これら端子44のそれぞ
れにはリード線45が接続され、各高電圧端子43はこ
の端子44とリード線45を介してX線管本体37と接
続される。
【0030】本実施例においては、容器31の内部およ
びレセプタクル38とブッシング筒部36aの間に絶縁
油46を充填する。ここで容器31のブッシング差込み
口はフランジスリーブ39によって液密にシールされ、
ブッシング36のフランジ36bとフランジスリーブ3
9の間もOリング40によって液密を保たれるため、X
線管30が回転に伴ってどのような姿勢を取ろうとも、
絶縁油46が容器31外部に漏洩することはない。
【0031】なお、絶縁油パッキング材としてのOリン
グ40は、ゴムリング等で代替することもできる。
【0032】本実施例においては、高電圧端子43は、
アース電位であるフランジリング35aとはブッシング
筒部36aの軸長+周端から高電圧端子43までの距離
L1に相当する沿面距離を保たれるが、ブッシング筒部
36aの外表面とフランジリング35aの間に空隙はな
く、絶縁油46が介在するため、高電圧端子43からブ
ッシング筒部36a表面を介してフランジリング35a
に向かう放電は発生しない。
【0033】図3は本発明の第2実施例に掛かるX線管
で用いられるブッシング50の側面図である。本実施例
のX線管の実質的構成は前実施例で示したものと異なら
ない。そこでブッシング50についても、対応する箇所
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】本実施例に掛かるブッシング50は、セラ
ミック等の絶縁性筒部50aの周面が波状をなしてい
る。筒部50aは例えばセラミックの成形法を種々変更
することにより任意の形状にすることにできる。したが
って、この筒部50aの沿面距離Lsの軸方向の成分は
直線的に計測した軸長L2より長くなるため、このブッ
シング50は軸長を短くしてこれを納めるX線管容器の
小型化を可能にしながら、長い沿面距離Lsによって高
電圧端子43からフランジリング35aに向かう放電を
防止し、絶縁性を向上することができる。
【0035】図4は本発明の第3実施例に掛かるX線管
60の断面図である。図2に示した部材と対応する部材
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0036】本実施例のX線管60は、容器31に直接
高圧ケーブル61を引き入れる。高圧ケーブル61は容
器31内で高電圧端子43とリード線45を介してX線
管本体37と接続する。容器31の高圧ケーブル引入れ
口には、高圧ケーブル61との間に耐油性のシール材6
2を液密に取り付ける。そして容器31内には高圧ケー
ブルの心線61cを浸漬して絶縁油46が充填される。
なお符号61a,61bは、それぞれ高圧ケーブル61
の被覆材と高圧ケーブル端末部のモールドを示す。
【0037】ここで高圧ケーブルの被覆材61aの内部
には電界シールドが埋め込まれており、この電界シール
ドは容器31付近で端末処理し、容器31と接続するこ
とによりアース電位となる。
【0038】本実施例の場合は、前記実施例と同様、絶
縁油46漏洩のおそれなく高電圧端子43からの放電を
防止でき、しかもブッシングもレセプタクルも使用しな
いため、X線管60はさらに小型化・軽量化できる。な
お、高圧ケーブル61は、容器31内において所定長の
沿面距離が必要である。ただし、高圧ケーブル61の心
線61cは容器31内でくね曲がらせておけば、容積の
小さい容器でも十分な沿面距離をとることができる。ま
た、絶縁油46のおかげで絶縁状態がよいため、短い沿
面距離で十分な耐圧が保てる。
【0039】図5は、本発明の第4実施例に掛かるX線
CTスキャナシステムに採用される架台内部の斜視図で
ある。この架台においては、先に図8に示した架台空洞
部1aと同様の空洞部を取り囲んでスリップリング71
が配置される。本実施例に掛かるX線CTスキャナシス
テムの架台以外の構成要素は、図8に示したものと実質
的に同一である。
【0040】スリップリング71は架台内部の回転部と
固定部を結ぶ各種ケーブルを置き換えたもので、リング
状になった電気的導体のレール71aを含む。そしてこ
のレール71a上を同じく電気的導体の摺動子(ブラ
シ)72がスライドする。ブラシ72は、例えば先に第
3実施例で説明した高圧ケーブル61に固定・接続され
てスライダ73に納められる。
【0041】先に図8に示したX線高電圧発生器4で発
生した高電圧は架台内部のスリップリング71に引入れ
られる。X線管(例えば第3実施例のX線管60)はス
リップリング71と同心円的に架台1内部を周回する
が、このX線管60はスリップリング71のレール71
aからブラシ72と高圧ケーブル61を通じて管電圧を
給電される。このように架台内にスリップリング71と
ブラシ72を導入すると、高圧ケーブル61の長さを短
縮でき、ケーブル捌きが複雑になるのを避けることがで
きる。
【0042】図に示したレール71aは、X線管に印加
される高電圧(120〜140kV)を送電する高圧用
のものであるが、X線管の制御用信号を伝達する低圧用
のレールを収めることもできる。
【0043】図6は、本発明の第5実施例に掛かるX線
CTスキャナシステムにおける架台75の模式断面図で
ある。本実施例のX線CTスキャナシステムは、X線高
電圧発生器76をX線管60とともに架台75の回転台
(図示せず)に取付ける。この場合は通常の商用電源
(低圧;100〜500V)、あるいは中圧(1〜10
kV)発生器から、それぞれ低圧または中圧を図5のス
リップリング71(低圧用または中圧用のレールを備え
る)とブラシ72を通じて高電圧発生器76に供給す
る。本実施例に掛かるX線CTスキャナシステムの架
台、高電圧発生器以外の構成要素は、図8に示したもの
と実質的に同一である。
【0044】この架台75内には、空洞部75aに収容
される被検体Pを取り囲んで多数のX線検出器(図示せ
ず)が円周状に固定配置される。そして、扇状のX線ビ
ームを放射するX線源60が被検体Pの周りを連続回転
する。
【0045】X線管60は第3実施例で説明したよう
に、絶縁油46を充填した容器31内に高圧ケーブル6
1を直接引き込み、X線本体37と接続させるわけであ
るが、本実施例においては図7にも示すように、+と−
の高圧ケーブルの心線61cをそれぞれオイルホース7
7で被覆し、オイルホース77は耐油性シール62を介
して容器31に接続して容器31内に充填された絶縁油
46がオイルホース77内の高圧ケーブル61の周囲を
流通できるようにする。図7において、図4と対応する
部材には同一の符号を付して説明を省略した。
【0046】ここで絶縁油は高電圧発生器76にも納め
られる。そして、オイルホース77はX線管60から高
電圧発生器76に延び、高電圧発生器76においてもX
線管60におけるのと同様に接続されるため、X線管6
0と高電圧発生器76の双方に充填された絶縁油46を
このオイルホース77を介して両者間で循環させること
ができる。これは高電圧のために発熱するX線管60と
高電圧発生器76の双方に共通の冷媒(すなわち絶縁油
46)を循環させて効率的に冷却するためである。
【0047】さらに本実施例によれば、高圧ケーブル心
線61cの外側に絶縁油46が存在するため、被覆材が
不要で耐圧設計が簡単になるだけでなく、オイルホース
77と高圧ケーブル心線61cを一体化することによ
り、省スペース化を達成でき、ケーブルの本数を半分に
してケーブル捌きを容易にすることもできる。
【0048】そして本実施例においては高電圧発生器7
6内に、絶縁油を冷却するための熱交換器78(例えば
ファン)を設けるが、この熱交換器78は別ユニットと
して架台75内の他の箇所に設けてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のX線管
は、X線管本体と高圧ケーブルの接続部からの放電を防
止しながら、小形化・軽量化を図ることができる。よっ
て、このX線管を周回可能に納めるX線CTスキャナシ
ステムの架台は小型化でき、狭い場所でも設置が可能に
なるとともに、X線管の周回に伴う遠心力が小さくなる
ため、架台構成部材の強度的な負担も減る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るX線管の斜視図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】本発明の第2実施例に係るX線管で用いられる
ブッシングの側面図。
【図4】本発明の第3実施例に係るX線管の断面図。
【図5】本発明の第4実施例に係るX線CTスキャナシ
ステムの架台に収容されるスリップリングおよびブラシ
の斜視図。
【図6】本発明の第5実施例に係るX線CTスキャナシ
ステムの架台の模式断面図。
【図7】上記X線CTスキャナシステムで用いられるX
線管の断面図。
【図8】X線CTスキャンシステムの構成図。
【図9】従来のX線管の斜視図。
【符号の説明】
31 容器 32a,32b 高圧ケーブル 37 X線管本体 46 絶縁油 71 スリップリング 72 ブラシ 75 架台 76 高電圧発生器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を発生・放射するX線管本体と、こ
    のX線管本体を納め、高圧ケーブルの引出し口を有する
    容器と、この容器内で前記X線管本体に接続し、この容
    器内から前記引出し口を介して引き出される高圧ケーブ
    ルを備えたX線管。
  2. 【請求項2】 前記容器は内部に絶縁油を充填される請
    求項1記載のX線管。
  3. 【請求項3】 前記高圧ケーブルはオイルホースで包囲
    されて前記容器から引き出され、高圧ケーブルの外周囲
    には容器外においても前記絶縁油が充填される請求項2
    記載のX線管。
  4. 【請求項4】 前記容器は前記X線管と前記高圧ケーブ
    ルの引出し口を結ぶ絶縁性のレセプタクルを納め、前記
    高圧ケーブルはこのレセプタクル内で絶縁性のブッシン
    グに包囲される請求項2記載のX線管。
  5. 【請求項5】 前記ブッシングは波状の周面を有する請
    求項4記載のX線管。
  6. 【請求項6】 被検体を収容する架台を備え、この架台
    内で被検体にX線を照射して透過X線を検出するスキャ
    ナ手段と、前記スキャナ手段にX線発生用の高電圧を供
    給する高電圧発生手段と、前記検出された透過X線を基
    に被検体の断層像を再構成する画像再構成手段と、前記
    再構成された断層像を表示する画像表示手段と、前記ス
    キャナ手段、画像再構成手段および画像表示手段の動作
    を制御するシステム制御手段を有するX線CTスキャナ
    システムにおいて、前記架台は請求項1記載のX線管を
    周回可能に搭載し、かつ高電圧が供給されるスリップリ
    ングと、前記高圧ケーブルに接続してこのスリップリン
    グを摺動する導電ブラシを備えたことを特徴とするX線
    CTスキャナシステム。
  7. 【請求項7】 前記X線CTスキャナシステムに搭載さ
    れるX線管は請求項2記載のX線管を含む請求項6記載
    のX線CTスキャナシステム。
  8. 【請求項8】 被検体を収容する架台を備え、この架台
    内で被検体にX線を照射して透過X線を検出するスキャ
    ナ手段と、前記スキャナ手段にX線発生用の高電圧を供
    給する高電圧発生手段と、前記検出された透過X線を基
    に被検体の断層像を再構成する画像再構成手段と、前記
    再構成された断層像を表示する画像表示手段と、前記ス
    キャナ手段、画像再構成手段および画像表示手段の動作
    を制御するシステム制御手段を有するX線CTスキャナ
    システムにおいて、前記架台は請求項1記載のX線管を
    周回可能に搭載するとともに、前記高電圧発生手段をも
    内蔵し、この高電圧発生手段は前記高圧ケーブルおよび
    絶縁油の充填されたオイルホースを介して前記X線管と
    接続するX線CTスキャナシステム。
  9. 【請求項9】 前記X線CTスキャナシステムに搭載さ
    れるX線管は請求項3記載のX線管を含む請求項8記載
    のX線CTスキャナシステム。
  10. 【請求項10】 前記高電圧発生手段は前記絶縁油の熱
    交換器を内蔵する請求項9記載のX線CTスキャナシス
    テム。
  11. 【請求項11】 前記X線CTスキャナシステムは低電
    圧または中電圧が供給されるスリップリングと、前記高
    電圧発生手段に接続してこのスリップリングを摺動する
    導電ブラシを備える請求項9記載のX線CTスキャナシ
    ステム。
JP3159374A 1990-07-05 1991-07-01 X線管およびこれを用いたx線ctスキヤナシステム Pending JPH05152093A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3159374A JPH05152093A (ja) 1990-07-05 1991-07-01 X線管およびこれを用いたx線ctスキヤナシステム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-176402 1990-07-05
JP17640290 1990-07-05
JP3159374A JPH05152093A (ja) 1990-07-05 1991-07-01 X線管およびこれを用いたx線ctスキヤナシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05152093A true JPH05152093A (ja) 1993-06-18

Family

ID=26486194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3159374A Pending JPH05152093A (ja) 1990-07-05 1991-07-01 X線管およびこれを用いたx線ctスキヤナシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05152093A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001190537A (ja) * 2000-01-12 2001-07-17 Toshiba Corp 医療用画像機器
US7031433B2 (en) 2004-02-27 2006-04-18 Hamamatsu Photonics K.K. X-ray source and a nondestructive inspector
JP2008293868A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Toshiba Corp X線管用高電圧コネクタ
JP2009117083A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Toshiba Corp X線管装置
JP2010218917A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Toshiba Corp X線管装置
JP2011165673A (ja) * 2011-04-18 2011-08-25 Toshiba Corp X線管装置
CN109302788A (zh) * 2017-07-25 2019-02-01 东芝电子管器件株式会社 X射线管装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001190537A (ja) * 2000-01-12 2001-07-17 Toshiba Corp 医療用画像機器
US7031433B2 (en) 2004-02-27 2006-04-18 Hamamatsu Photonics K.K. X-ray source and a nondestructive inspector
US7110505B2 (en) 2004-02-27 2006-09-19 Hamamatsu Photonics K.K. X-ray source and nondestructive inspector
JP2008293868A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Toshiba Corp X線管用高電圧コネクタ
JP2009117083A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Toshiba Corp X線管装置
JP2010218917A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Toshiba Corp X線管装置
JP2011165673A (ja) * 2011-04-18 2011-08-25 Toshiba Corp X線管装置
CN109302788A (zh) * 2017-07-25 2019-02-01 东芝电子管器件株式会社 X射线管装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6385280B1 (en) X-ray computed tomography apparatus with modulation of the x-ray power of the x-ray source
JPH05152093A (ja) X線管およびこれを用いたx線ctスキヤナシステム
JP2012034848A (ja) X線検出器およびx線ct装置
US4123657A (en) X-ray detector
US4051379A (en) Axial tomographic apparatus and detector
US2290226A (en) X-ray generating device
GB2026812A (en) Power supply arrangement for computerised tomographic apparatus
EP0726592B1 (en) X-ray tube having a getter shield and method
US7197115B2 (en) Cantilever and straddle x-ray tube configurations for a rotating anode with vacuum transition chambers
US4051378A (en) High speed x-ray pulsing device
JPS6343096B2 (ja)
US6164820A (en) X-ray examination system particulary for computed tomography and mammography
CN113303821B (zh) 一种x射线数字成像系统
CN110946607A (zh) 放射线摄影装置
US7001070B2 (en) X-ray tube coolant volume control system
US20050226386A1 (en) Electron collector system
US6901136B1 (en) X-ray tube system and apparatus with conductive proximity between cathode and electromagnetic shield
JP2006344445A (ja) X線管装置及びそれを用いたx線ct装置
US20160007949A1 (en) X-ray diagnostic apparatus
US2547996A (en) Portable x-ray unit
CA1129564A (en) Computer tomography method and apparatus
US4646333A (en) CT scanner
US4577339A (en) Cable termination for x-ray tubes
US6192106B1 (en) Field service flashable getter for x-ray tubes
KR101817989B1 (ko) 멀티소스를 갖는 x선 촬영장치