JP2010097034A - マイクロレンズシート、及びそれを用いたバックライトユニット・ディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の利用効率が高く、サイドローブが発生せず、所望の配光分布が得られ、また光源をエリア分割駆動した際に、明暗の境界や光漏れが発生しないマイクロレンズシートを提供し、さらにこのマイクロレンズシートを用いた輝度向上効果の大きいバックライト、及びディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】透明基材上に透明樹脂組成物の硬化物からなる光学素子を有する光制御シートにおいて、頂部が球面の一部をなし、底部の最長部の長さLが5μm〜100μm、高さが5μm〜100μmである錐状の凸部、あるいは凹部が無数に配列して形成された凹凸部を有しており、前記頂部の前記球面の曲率半径rの前記Lに対する比r/Lが0.01〜0.6である、光の出射方向、範囲、色、輝度分布の何れか1つを少なくとも制御する複数の光学素子を配列していることを特徴とする光制御シート。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロレンズシート、該マイクロレンズシートを使用するバックライトユニット、該バックライトユニットを有するディスプレイ装置に関する。
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用した液晶表示装置は、たとえばOA分野でカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
このような液晶表示装置においては、液晶パネルの背面側に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する、いわゆるバックライト方式が採用されている。
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットを大別すると、冷陰極管(CCFL)などの光源ランプを光透過性に優れたアクリル樹脂などからなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆるエッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載された液晶表示装置としては、たとえば図16に示すものが一般に知られている。図16に示すように、上部に偏光板71、73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その背面側に略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリルなどの透明な基材からなる導光板79が設置されており、該導光板79の上面(光出射側)に拡散フィルム(拡散層)78が設けられている。この導光板79の下面には、導光板79に導入された光を効率よく液晶パネル72方向に均一となるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。導光板79の側端部には、光源ランプ76が取り付けられている。この光源ランプ76の光を効率よく導光板79中に入射させるために、光源ランプ76の背面側を覆うように高反射率のランプリフレクター81が設けられている。上記散乱反射パターン部は、白色の二酸化チタン(TiO)粉末を透明な接着剤などに混合した混合物を、所定パターンたとえばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与し、光出射面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫である。
最近では、図17に示すように、光利用効率を向上させ高輝度化を図るために、拡散フィルム78と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)74、75を設けることが提案されている。このプリズムフィルム74,75は導光板79の光出射面から出射され、拡散フィルム78で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
しかし、図16に例示した装置では、視野角の制御が拡散フィルム78の拡散性のみに依存するため、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなるという現象が避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
また、図17に例示したプリズムフィルムを用いる装置では、プリズムフィルムが2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
一方、直下型方式は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置が用いられている。
直下型方式の液晶表示装置としては、図18に例示する装置が一般的に知られている。図18に示すように、上部に偏光板71、73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に蛍光管などからなる光源51が設けられている。光源51から出射された光を、拡散フィルム82で拡散させ、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させる。光源51からの光を効率よく照明光として利用するために、光源51の背面にはリフレクター52が配置されている。
輝度を増大させるために、図19に示すように拡散フィルム85上に輝度強調フィルム86(Brightness Enhancement Film:BEF、米国3M社の登録商標)を配置し、図20に示すようにその上に拡散フィルム82を配置する方法が採用されている。
BEFは、透明部材上に断面三角形状の単位プリズムが一方向に周期的に配列されたフィルムである。このプリズムは光の波長に比較してサイズ(ピッチ)が大きい。BEFは、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を観察者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。「軸上」とは、観察者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向側である。BEFは、このように軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させる。
プリズムの反復的アレイ構造が1方向のみの並列では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能である。水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、2枚のシートを組み合わせ、プリズム群の並列方向が互いに略直交するように重ねて用いられる。
BEFの採用により、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。
BEFに代表されるプリズムの反復的アレイ構造を有する輝度制御部材を採用したディ
スプレイは、特許文献1乃至3に例示されるように多数の特許文献に開示されている。
上記のようなBEFを輝度制御部材として用いた光学シートでは、光源からの光が屈折して、制御された角度で出射されることによって、観察者の視覚方向の光の強度を高めるように制御することができる。
しかし、同時に観察者の視覚方向に進むことなく横方向に無駄に出射する想定外の光線が存在する。図21の破線Bに示すように、BEFを用いた光学シートから出射される光強度分布は、観察者の視覚方向すなわち視覚方向に対する角度が0°(軸上方向にあたる)における光強度が最も高められるが、正面より±90°近辺に小さな光強度ピークも生じる。即ち、横方向から無駄に出射される光(サイドローブ)が増えるという問題がある。このような光強度ピークを有する輝度分布は望ましくない。図21の実線Aのように、±90°近辺での光強度ピークのない滑らかな輝度分布の方が好ましい。一方、軸上輝度のみが過度に向上すると、輝度分布の曲線のピーク幅が著しく狭くなって極端な輝度変化が起きる。滑らかなプロファイルを実現するには、プリズムシートの上に別の拡散フィルムを設置する必要がある。この拡散フィルムには、プリズムシート側の面に、プリズムシートを保護するための保護層を設ける。
上述のように、一般的にはBEFを用いた光学シートを複数枚重ね合わせて用いている。しかし、光学シートの枚数が多いと、コストが上昇し、ディスプレイの組立作業が煩雑になり、光学シートの間のゴミの影響により小型化や薄型化の妨げになるなどの問題が生じる。
また、液晶表示装置に対する市場ニーズとして、表示品位を保ちつつ、低消費電力化、低価格化、資源の使用量削減による環境負荷の低減が強く要請されている。しかも、カラー液晶表示装置の液晶パネルのパネル透過率は、モノクロ液晶表示装置に比べ格段に低く、装置自体の低消費電力を得るためにバックライトユニットの輝度向上を図ることが必須となっている。
また光源をエリアごとにエリア分割駆動することで、明るい画像を表示する場所の光源を発光し、暗い画像を表示する場所の光源を消灯、または発光量を小さくすることで、明暗の差が大きくなりコントラストを大きくすることが可能である。さらに、発光する色の調整が可能な光源を使用すれば、発光する光の色を調整し、ディスプレイ装置の表示可能色範囲が拡大するため、表示画像の品質を向上することができる。
さらに、上述のように不要な光源を消灯、または発光量を小さくすることで、光源の駆動電力を低減することが可能となるため、バックライトユニット、およびディスプレイ装置の消費電力を小さくすることが可能となる。
しかし、光源のエリア分割駆動をおこなった場合、点灯している光源と、消灯している光源が隣接する。従来の光学部材では、点灯している光源と、消灯している光源間に発生する明暗の境界が視認される課題があった。また、点灯している光源の光が、消灯している光源の表示部に入射する(光漏れ)ことで、本来は暗く表示される画像が、明るく表示されてしまう課題があった。
特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報
低消費電力化および低価格化のためには、部品点数を減らすことが考えられる。しかし、従来のプリズムレンズを用いた場合にはサイドローブの影響を低減するために、レンズシートと液晶パネルとの間に拡散フィルムを設ける必要があり、光のロス、コストアップ、環境負荷の増加の原因となっている。このように、従来は、上述した全ての要求を十分に満たすことは実現できていなかった。
また従来のプリズムレンズでは、光源のエリア分割駆動を実施した場合、上述の明暗の境界や、光漏れが発生し、全ての要求を十分に満たすことは実現できていなかった。
本発明の目的は、光の利用効率が高く、サイドローブが発生せず、所望の配光分布が得られ、また光源をエリア分割駆動した際に、明暗の境界や光漏れが発生しないマイクロレンズシートを提供し、さらにこのマイクロレンズシートを用いた輝度向上効果の大きいバックライト、及びディスプレイ装置を提供することにある。
請求項1の発明は、透明基材上に
透明樹脂組成物の硬化物からなる光学素子を有する光制御シートにおいて、
頂部が球面の一部をなし、底部の最長部の長さLが5μm〜100μm、高さが5μm〜100μmである錐状の凸部、あるいは凹部が無数に配列して形成された凹凸部を有しており、前記頂部の前記球面の曲率半径rの前記Lに対する比r/Lが0.01〜0.6である、光の出射方向、範囲、色、輝度分布の何れか1つを少なくとも制御する複数の光学素子を配列していることを特徴とする光制御シートである。
請求項2の発明は、前記光学素子同士の距離が、3μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光制御シートである。
請求項3の発明は、複数の前記光学素子がランダムに配列していることを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の光制御シートである。
請求項4の発明は、前記光学素子の前記底部が多角形で、かつ、凸部湾曲した多角レンズ部が隙間無く密に配置されている請求項1に記載の光制御シートである。
請求項5の発明は、前記光学素子の開口部が多角形で、かつ、凹状に湾曲した多角凹レンズ部が隙間無く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学シートである。
請求項6の発明は、前記光学素子の左右方向の光拡散能と前後方向の光拡散能とが異なる異方性を有する請求項1乃至5に記載の光制御シートである。
請求項7の発明は、前記光学素子が略円錐形状のマイクロレンズからなることを特徴とする請求項1乃至4、及び請求項6に記載の光制御シートである。
請求項8の発明は、前記マイクロレンズの前記底面が略楕円面の部分的形状を有する請求項7に記載の光制御シートである。
請求項9の発明は、前記マイクロレンズの表面粗さ(Ra)が、0・01μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項7に記載の光制御シートである。
請求項10の発明は、前記マイクロレンズの内部に前記マイクロレンズを構成する前記透明樹脂とは異なる屈折率を有する拡散剤が含有されていることを特徴とする請求項7に記載の光制御シートである。
請求項11の発明は、重畳される複数の請求項1乃至10に記載の光制御シートを備えており、前記光制御シートが、一方の面に複数の光学素子アレイ表面を有する光制御シートユニットである。
請求項12の発明は、光源と、
前記光源から出光した光を投光面から面状に投光する手段と、前記投光面側に配置された請求項1乃至10に記載の前記光制御シート、あるいは請求項11に記載の前記光制御シートユニットとを備えたことを特徴とするバックライトユニットである。
請求項13の発明は、請求項12に記載の前記バックライトユニットと、
前記バックライトユニットの出光面側に配置された表示部とを備えたことを特徴とするディスプレイ装置である。
上述の手段を講じることにより、光の利用効率が高く、サイドローブが発生せず、所望の配光分布が得られ、また光源をエリア分割駆動した際に、明暗の境界や光漏れが発生しないマイクロレンズシートを得ることができ、また、このマイクロレンズシートを用いた輝度向上効果の大きいバックライト、及びディスプレイ装置を得ることができた。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示す本発明の実施の一形態にかかるディスプレイ装置27は、観察者側Fへ光を照射するバックライトユニット13の上に、表示部21を重ねて設けた構成の液晶表示装置である。バックライトユニット13からの光を表示部21から観察者側Fに向けて画像信号によって表示制御された表示光を出射することで、平面状の画像を表示するものである。
尚、以下では、図1の上方向を観察者側Fとし、下方向を背面側と称する。
また、ディスプレイ装置27は、表示部21を備える液晶表示装置としているが、少なくともバックライトユニット13を含んだ構成であれば、投射型スクリーン装置、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等のように、バックライトユニット13からの光を表示光として画像表示を行う表示部の種類は問わない。
光源41は、表示部21の画像表示に用いる光を供給するものである。
ここで、本願発明に用いられる光源41としては、以下のようなものが挙げられる。
光源41は線光源であり、細径の棒状の冷陰極管が、液晶表示パネルを照明するために用いられる。ここでは、光源41として冷陰極管を用いたが、本発明はこれに限定されず、線光源であれば、どのようなものでもよい。
光源41としては、例えば、通常の蛍光管、冷陰極管、熱陰極管、外部電極管、水銀レス希ガス蛍光ランプ、列状に配置された発光ダイオード(以下、LEDとする)、半導体レーザ等の光源を用いることができ、特に、冷陰極管、外部電極管又、列状に配列された発光ダイオードが好ましい。
また、導光板の平行溝と同等の長さを有する円柱状または角柱状の透明な導光体を用い、その導光体の上面および底面にLEDを配置したLED光源を光源の代わりに用いても良い。このようなLED光源は、導光体の上面および底面からLEDの光を入射して導光体の側面からLEDの光を出射することができる。
本発明において、隣接する線光源の中心間の距離は、15mm〜150mmであることが好ましく、20mm〜60mmであることがより好ましい。上述の距離を上記範囲とすることにより、直下型バックライト装置13の消費電力を低減できるとともに、当該バックライト装置13の組み立てが容易になり、かつ発光面の輝度むらを抑えることができる。
以上のような態様において、隣接する線光源の中心間の距離は、すべての箇所で均一となっていてもよいし、部分的に変化していてもよい。ここで部分的に変化する場合とは、例えば、直下型バックライト装置の中央部分において点光源間の間隔が狭まるような場合などである。
線光源と拡散板25は、拡散板25の入射面と線光源の中心位置との最短距離の寸法が、2mm〜30mm以下となるように設置する。拡散板25の入射面と線光源の中心位置との最短距離の寸法は、5mm〜25mmであることがさらに好ましい。
線光源は、エリアごとにエリア分割駆動を行うことが好ましい。
エリア分割駆動を実施することで、明るい画像を表示する場所の線光源を発光し、暗い画像を表示する場所の線光源を消灯、または発光量を小さくすることで、明暗の差が大きくなりコントラストを大きくすることが可能である。
さらに、上述のように不要な線光源を消灯、または発光量を小さくすることで、線光源の駆動電力を低減することが可能となるため、バックライトユニット、およびディスプレイ装置の消費電力を小さくすることが可能となる。
光源41が線光源である場合において、その線光源の本数は、特に限定されない。例えば、本発明の直下型バックライト装置13を32インチの液晶表示装置に用いる場合には、線光源の本数としては、例えば、16本、14本、12本、8本等の偶数本や、奇数本とすることができる。
また光源41は、線光源に限らず点光源でもよく、特に水銀を用いない材料構成であり、また発光効率が良いLEDが好ましい。
図2(a)は、携帯電話などのモバイル機器に用いられる、青色に発光する青色LED素子50を、LED用レンズ53内部に塗工された黄色に発光する蛍光体51で覆い、擬似白色に発光する方式の白色LED46である。
この方式では単色のLED素子の表面、例えば、封止ガラスの上に蛍光体を塗ったり、覆うだけで擬似白色発光が実現できるので簡便な製法で作製することができる。
また本発明に用いる光源41は、上述のものに限らず、一つの単色LED素子に少なくとも1種類以上の蛍光体で覆ったものであってもよい。これにより更に発光の色調を広げることが可能となる。
次に、図2(b)は、図2(a)のLED用レンズ53にプリズム形状を付加したものである。プリズムを用いることにより、白色LED46から出射される光の配光分布を調整することができる。
図2(c)は、擬似白色発光するLEDの他の方式として、単色に発光するLED素子(赤色LED素子48、緑色LED素子49、青色LED素子50)を組み合わせて、擬似白色に発光する方式である。この場合、上述のような図2(a)の場合と比較して、蛍光体51がLED素子からの発熱で劣化する問題を回避でき、また各LED素子の光量を調節することで任意の色彩を得ることができる。
図3は、単色に発光する単色LED(赤色LED54、緑色LED55、青色LED56)を組み合わせて点光源ユニットとして構成したものである。この場合、図3(b)のように赤色LED54、緑色LED55、青色LED56を一個ずつ組み合わせて点光源ユニットとして構成してもよいし、図3(c)のように、光出力が弱い色(例えば、緑色LED55)を複数個配置して点光源ユニット52として構成してもよい。
上述の点光源ユニット52を形成することで、各色のLEDを時分割で発色させるフィールドシーケンシャル法を用いてカラー表示させる構成にすることも可能である。
上述の点光源ユニット52を形成する場合、LEDの数は限定されない。また上述の点光源ユニット52を配置する場合、隣接する点光源ユニット同士では、隣接するLEDの発光する色は異なることが好ましい。その理由は、隣接するLEDの発光する色を同じにした場合、隣接するLEDの発光する色の強度が強くなり、観察者側Fから色ムラとして視認されるためである。
また点光源としては上述のLEDに限定されるものではない。例えば、図4に示すように、単色の半導体レーザー(赤色半導体レーザー57、緑色半導体レーザー58、青色半導体レーザー59)の光を、ファイバ60に通して混色し、半導体レーザー用レンズ61から出射してもよい。他にも通常の蛍光ランプ、ハロゲンランプであってもよい。
上述の各点光源を組み合わせて点光源ユニット52を構成してもよい。例えば、白色LEDと、単色LEDである赤色LEDとを組み合わせて点光源ユニットを構成してもよい。上述の構成では、赤色LEDの赤色光を発光することにより、白色LEDの白色光に赤色を補色することが可能となる。そのため、色再現性の向上が可能となる。
また上述の点光源41bおよび、点光源ユニット52を場所ごとにエリア分割駆動してもよい。
場所ごとにエリア分割駆動することで、明るい画像を表示する場所の点光源41bおよび、点光源ユニット52を発光し、暗い画像を表示する場所の点光源41bおよび、点光源ユニット52を消灯、または発光量を小さくすることで、明暗の差が大きくなりコントラストを大きくすることが可能である。
さらに、上述のように不要な点光源41bおよび、点光源ユニット52を消灯、または発光量を小さくすることで、点光源41bおよび、点光源ユニット52の駆動電力を低減することが可能となるため、バックライトユニット13、およびディスプレイ装置27の消費電力を小さくすることが可能となる。
次に、複数の点光源の配置の態様について説明する。
図5は、複数の点光源41b、あるいは点光源ユニット52の配置態様を模式的に示す平面図である。図5(a)に示すように、複数の点光源41b、あるいは点光源ユニット52を配置する第1の態様としては、直下型バックライト装置の縦方向および横方向に沿って、所定の間隔で配置した構成とすることができる。また、図5(b)に示すように、第2の態様としては、図5(a)における点光源41b、あるいは点光源ユニット52のC1〜C4を取り除いたような構成、すなわち、四角形の四頂点のそれぞれに点光源41b、あるいは点光源ユニット52を配置し、さらに、この矩形の対角線の交点に点光源41b、あるいは点光源ユニット52を配置したような構成とすることができる。さらに、図5(c)に示すように、第3の態様としては、正六角形が連続して形成されたハニカム構造の各頂点に点光源41b、あるいは点光源ユニット52をそれぞれ配置したような構成とすることができる。あるいは、図5(d)に示すように点光源41b、あるいは点光源ユニット52を線状に配置したような構成とすることができる。
以上のような態様において、点光源41b、あるいは点光源ユニット52間の距離は、すべての箇所で均一となっていてもよいし、部分的に変化していてもよい。部分的に変化する場合とは、例えば、直下型バックライト装置の中央箇所などにおいて点光源間の間隔が狭まるような場合などである。
本発明において、隣接する点光源ユニットの中心間の距離は、15mm〜150mmであることが好ましく、20mm〜60mmであることがより好ましい。上述の距離を上記範囲とすることにより、直下型バックライト装置の消費電力を低減できるとともに、当該装置の組み立てが容易になり、かつ発光面の輝度むらを抑えることができる。
点光源41b、あるいは点光源ユニット52の中心位置と拡散板の入射面との最短距離の寸法は、直下型バックライト装置の厚みと輝度の均一度を考慮して設計すればよいが、1mm〜30mmであることが好ましく、3mm〜25mmであることがより好ましい。点光源41b、あるいは点光源ユニット52の中心位置と拡散板の入射面との最短距離の寸法を上述の範囲とすることにより、輝度むらを低減でき、かつ点光源の発光効率の低下を防ぐことができる。あわせて、バックライトユニット13全体の厚さを薄くできる。
また、光源41から発光した光の一部は、光源41の背面側に設置された反射板43に入射し反射される。
反射板43は、光源41からの光を反射することができるのであれば、どのような材料で形成してもよく、例えばPETやPP(ポリプロピレン)等にフィラーや空気を混練後延伸することによりボイドを形成して反射率を高めた樹脂シート、透明もしくは白色の樹脂シート表面にアルミ蒸着などで鏡面を形成したシート、アルミ等の金属箔もしくは金属箔を担持した樹脂シート、あるいは表面に十分な反射性を有する金属薄板により形成することができる。
光源41から発光した光の一部と、反射板43で反射された光は、拡散板25の入射面に入射する。
拡散板25に入射した光は、拡散板25の入射面の凹凸構造や拡散板25内部の拡散領域と透明樹脂との屈折率差や拡散板25の出射面の凹凸構造により拡散される。
拡散板25は、透明樹脂に光拡散領域が分散されて形成されている。
前記透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、アクリロニトリルポリスチレン共重合体などを用いることができる。
前記光拡散領域は、光拡散粒子からなることが好ましい。好適な拡散性能を容易に得ることができるためである。
前記光拡散粒子としては、無機酸化物または樹脂からなる透明粒子を用いることができる。無機酸化物からなる透明粒子としては、例えば、シリカ、アルミナなどを用いることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを用いることができる。
また、先に記載した透明粒子から2種類以上の透明粒子を組み合わせて使用してもよい。さらにまた、透明粒子の大きさ、形状は、特に規定されない。
前記光拡散領域として前記光拡散粒子を用いた場合には、拡散板25の厚さが0.1〜5mmであることが好ましい。
拡散板25の厚みが0.1〜5mmである場合には、最適な拡散性能と輝度を得ることができる。逆に、0.1mm未満の場合には、拡散性能が足りず、5mmを超える場合には、樹脂量が多いため吸収による輝度低下が生じる。
なお、前記透明樹脂として熱可塑性樹脂を用いた場合には、前記光拡散領域として気泡を用いてもよい。熱可塑性樹脂の内部に形成された気泡の内部表面が光の乱反射を生じさせ、光拡散粒子を分散させた場合と同等以上の光拡散機能を発現させることができる。そのため、拡散板25の膜厚をより薄くすることが可能となる。
このような拡散板25として、白色PETや白色PPなどを挙げることができる。白色PETは、PETと相溶性のない樹脂や酸化チタン(TiO2)、硫酸化バリウム(BaSO4)のようなフィラーをPETに分散させた後、該PETを2軸延伸法で延伸することにより、該フィラーの周りに気泡を発生させて形成する。
なお、熱可塑性樹脂からなる拡散板25は、少なくとも1軸方向に延伸されてなればよい。少なくとも1軸方向に延伸されれば、フィラーの周りに気泡を発生させることができるためである。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂、スピログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、脂環式オレフィン共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィンポリマー,アクリロニトリルポリスチレン共重合体およびこれらを成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物などを用いることができ、特に制限されることはない。
前記光拡散領域として気泡を用いた場合には、拡散板25の厚さが25〜500μmであることが好ましい。
拡散板25の厚さが25μm未満の場合には、シートのこしが不足し、製造工程やディスプレイ内でしわを発生しやすくなるので好ましくない。また、拡散板25の厚さが500μmを超える場合には、光学性能に格別問題はないが、剛性が増すためロール状に加工しづらく、またスリットができないなど、従来の拡散板と比較して得られる薄さのメリットが少なくなるので好ましくない。
さらに拡散板25の表面には凹凸形状(図示せず)を形成してもよい。この凹凸形状により拡散板25から出射する光を拡散して、光の均一性をより向上させることができる。
この場合、凹凸形状は中心線平均粗さRaが3μm〜1,000μmであるプリズム形状、またはレンズ形状が好ましい。凹凸形状がプリズム形状の場合、プリズム形状は多角形が好ましく、そのプリズム頂角は40度〜170度、プリズムのピッチは20μm〜700μmが好ましい。
またプリズム形状は角錐形状、角錐台形状でもよい。また上述の凹凸形状は、凹凸形状に入射する光の照度または輝度に対応して形状を変化させてもよく、例えば、凹凸形状に入射する光の照度または輝度が大きい領域では、上述のプリズム頂角を小さくしてもよい。
また凹凸形状は、梨地状などのマット面に形成してもよい。
さらに、この場合の拡散板25の全光線透過率は40%以上98%以下、ヘイズは20%〜100%、吸水率は0.25%以下が好ましい。
全光線透過率が40%未満の場合、拡散板25を透過する光量が少ないため、光のロスが大きくなり、暗くなる問題が生じる。
ヘイズが20%未満の場合、拡散板25の拡散性能が不足してしまうため、光の均一化が不十分となり明るさムラが発生する問題が生じる。
吸水率が0.25%を超える場合、拡散板25が外気から水分を吸収することによる反りが発生する問題が生じる。
上述の拡散板25は、公知の技術である共押出成型法、射出成形法、熱プレス法、注形重合法等を用いて製造することができる。
なお、拡散板25に凹凸形状をつける方法としては、上述の共押出形成法、射出成形法で拡散板25を形成中に、凹凸形状を賦型するための金型に圧力をかけて密着させ、凹凸形状を転写することができる。
あるいは、拡散板25の入射面、あるいは射出面に、UV硬化樹脂などのような放射線硬化樹脂を用いて成形することもできる。たとえば、共押出法により拡散板25を板状部材として成形した後に、拡散板25の入射面、あるいは射出面に凹凸形状をUV成形して形成することができる。
また凹凸形状を形成したフィルムを別体として形成して、接着材又は粘着材からなる接合層を介して、凹凸形状を形成したフィルムと凹凸形状のない拡散板25を張り合わせて形成してもよい。
上述の凹凸形状を形成したフィルムの製造方法は、透光性フィルム上にUVや放射線硬化樹脂(UVや放射線で硬化する材料を含む樹脂であれば特に種類は限定しない)を用いて凹凸形状を成形したものであってもよい。ここで透光性フィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ベンジルメタクリレートやMS樹脂、その他のアクリル系樹脂、あるいはCOP(シクロオレフィンポリマー)等の光学的に透明な部材を使用するのが好ましい。
またはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PAN(ポリアクリロニトリル共重合体)、AS(アクリロニトリルスチレン共重合体)等を用いて、当該技術分野では良く知られている押出成形法、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって形成してもよい。
拡散板25から出射された拡散光は、光制御シート1の入射面17aに入射する。
光制御シート1は、拡散板25から出射した拡散光を光制御シート1の出射面から出射する際に、光の出射方向、範囲、色、輝度分布の何れか1つを少なくとも制御するものである。
本発明の光制御シート1の概略図を、図6(a)、図6(b)に示す。
本発明の光制御シート1は、光透過基材17上に、光学素子3を形成した構造を有する。
光学素子3の形状は、略円錐形状であり、また円錐頂部は球面の一部をなす。
ここで、光学素子3の底部の最長部の長さをL、頂部に形成する球面の曲率半径をr、高さをH、傾斜角をθとする。
光学素子3の形状が、略円錐形状であることで、光制御シート1の面方向における全方向にて拡散板25からの光を集光することが可能となる。
従来の断面三角形状のプリズムがストライプ状に形成されているプリズムシートでは、三角形状のプリズム構造にて、光を集光する。そのため、断面が三角形状でない方向、例えば、ストライプと同一の方向では、光を集光しない。
本発明のように、光学素子3の形状が、略円錐形状とした場合には、全方向にて断面構造が略三角形状となるため、光の集光しない方向が発生せずに、効率的に集光することが可能となる。
本発明の光制御シート1の光学的作用について図7を用いて説明する。
入射面17aから入射した光線J1〜J2は、空気と光透過基材17との屈折率差により偏向されて光制御シート1へ入射する。そして単位レンズにより空気層と単位レンズとの屈折率差により屈折(光線J1)又は反射(光線J2)され偏向されることで、画面正面方向への光量を増やす。ここで画面正面方向へと集光するために重要な点は、空気と光制御シート1との屈折率差により入射光が偏向されることが挙げられる。これにより、例えば光制御シート1の屈折率が一般的な樹脂材料値として1.5としたとき、180度方向に広がる拡散光が、約90度範囲に偏向される。この90度範囲に偏向された光が光学素子3により更に偏向され、正面方向へと集光する。
光学素子3の円錐頂部が球面の一部をなすことで、図8に示すように+60°以上及び−60°以下に出るサイドローブを低減することが可能となる。
ここで、図8に傾斜角45度で頂部に球面を有しない円錐形状の光学素子3と、傾斜角45度で頂部にr/Lが0.6となる球面を有する円錐形状の光学素子3の視野角分布を示す。
頂部に球面を有しない円錐形状では、0度に最大ピークを持つが、サイドローブが生じ、60度付近に谷間Vaが生じる。サイドローブはディスプレイ装置27としては不要な方向への射出光であるが、サイドローブ自体がディスプレイ装置27を観察する上で問題となるのではなく、0度のメインピークとサイドローブとの谷間Vaの輝度が低いことが問題となる。谷間Vaの角度からディスプレイ装置27を観察すると、表示部21の画面が暗くなってしまうためである。従って、サイドローブを低減させてもこの谷間Vaの輝度が低すぎる場合、ディスプレイ装置27として望ましくない。
サイドローブとなる光制御シート1の出射光は頂点近傍から出射される光であり、円錐頂部が球面の一部をなすことで頂点近傍からのサイドローブを低減することが可能となる。
略円錐形状である光学素子3は、底部の最長部の長さLが5μm〜100μm、高さHが5μm〜100μmの範囲内であり、かつ頂部に形成される球面の曲率半径rの前記Lに対する比r/Lが0.01〜0.6であることが好ましい。
底部の最長部の長さLが5μm未満の場合、光の回折現象の影響が大きくなり、色分散が発生してしまい、観察者側Fより色ムラとして視認されてしまう問題が生じる。
また底部の最長部の長さLが100μmを超える場合、光学素子3が大きいため、観察者側Fより視認されてしまうという問題が生じるため好ましくない。最長部の長さLを20μm以下にすると、光制御シート1から観察者側にヘイズがほぼ0であるクリアな部材を使用した場合でも、観察者側から視認されず、より好ましい。
次に高さHが5μm未満の場合、光学素子3の形状を十分な精度で成形することが出来なくなるため好ましくない。
また高さHが100μmを超える場合、高さHが高いため光学素子3を形成することが困難となるため好ましくない。これは、光学素子3を金型に各種樹脂を充填して硬化させる方法で形成する製造方法において、高さHが100μmを超える場合、金型の奥に各種樹脂が充填しなくなるため、光学素子3の頂部の形状が歪になってしまうためである。
r/Lが0.01未満の場合、円錐頂部球面の曲率が小さいため、サイドローブ低減効果が不足しているので、サイドローブが発生する問題が生じる。
r/Lが0.6を超える場合、円錐頂部球面の曲率が大きいため、正面方向(出射角度0度方向)の光の低下が大きくなるため、好ましくない。
また上述の曲率の範囲にすることで、光源41に、点光源41bおよび、点光源ユニット52を使用し、場所ごとに明るさのエリア分割駆動をした場合に適している。
図9に示すように、点光源41bおよび、点光源ユニット52をエリア分割駆動した場合、点灯する点光源41cと、点灯しない点光源41dが隣接する状態が発生する。点光源41cと、点光源41dの中間にある光学素子3には、光制御シート1の入射面17aに斜め方向に入射する(光線J3)。
図9(a)のように、r/Lが0.05未満の場合、光学素子3の円錐頂部球面の曲率が小さいため、光線J3は観察者側Fに偏向されるか、あるいは、横方向から出射される光(サイドローブ)となる。この場合、正面から観察した場合、明領域と、暗領域が形成される。ちなみに、横方向から出射される光は、正面から観察した場合、明るさ向上には寄与しない。このように明領域と、暗領域との間に、中間領域が形成されない場合、点光源41cと、点光源41dの境界が観察者側から視認されてしまう。点光源41bの設置可能な数は、発熱の問題、コストの問題、消費電力の問題、点光源サイズの問題から、表示部の画素数より多く設置することは困難であるため、エリア分割駆動の解像度は、表示部の解像度よりも小さくなる。そのため、点光源41cと、点光源41dによって発生する明暗の境界が観察者側から視認されてしまうと、表示部で表示される画像では存在しない、明暗の境界が発生する場合が生じ、表示品質が損なわれる課題が生じる。
図9(b)のように、r/Lが0.5以上0.6以内の場合、光学素子3の円錐頂部球面に曲率を有するため、光線J3は観察者側Fから、ある一定値の角度範囲で偏向され、明領域と、中間領域と、暗領域とが形成される。このように中間領域が形成されることで、点光源41cと、点光源41dの境界が観察者側から視認されることを防ぐことが可能となる。
図9(c)のように、r/Lが0.6を超える場合、円錐頂部球面の曲率が大きいため、中間領域の範囲が大きくなる。このように中間領域が過度に大きくなると、正面から観察した場合、点灯していない点光源41d上も明るく視認されてしまうため、表示部で表示される画像では暗い画像が明るく表示されてしまう課題が発生してしまう。以降、この現象をエリア分割駆動の明るさ漏れと呼ぶ。
上述の理由により、光源41として、点光源を使用して、明るさのエリア分割駆動を行う場合は、r/Lが0.05〜0.6であることが好ましい。
また点光源に、図2(c)に示す、単色に発光するLED素子(赤色LED素子48、緑色LED素子49、青色LED素子50)を組み合わせて、擬似白色に発光する白色LED、あるいは図3に示す、単色に発光する単色LED(赤色LED54、緑色LED55、青色LED56)を組み合わせた点光源ユニットを使用した場合、エリア分割駆動にて明るさだけでなく、色を制御することが可能となるため、ディスプレイ装置の色表示領域を拡大することが可能となる。
この場合、図10に示すように、点光源41bおよび、点光源ユニット52をエリア分割駆動した場合、色調の異なる点光源41e、点光源41fが隣接する状態が発生する。点光源41eと、点光源41fの中間にある光学素子3には、光制御シート1の入射面17aに斜め方向に入射する(光線J3)。
図10(a)のように、r/Lが0.4未満の場合、光学素子3の円錐頂部球面の曲率が小さいため、光線J3は観察者側Fに偏向されるか、あるいは、横方向から出射される光(サイドローブ)となる。この場合、正面から観察した場合、色領域1と、色領域2が形成される。ちなみに、横方向から出射される光は、正面から観察した場合、色領域形成には寄与しない。このように色領域1と、色領域2との間に、混色領域が形成されない場合、点光源41eと、点光源41fの境界が観察者側から視認されてしまう。点光源41bの設置可能な数は、発熱の問題、コストの問題、消費電力の問題、点光源サイズの問題から、表示部の画素数より多く設置することは困難であるため、エリア分割駆動の解像度は、表示部の解像度よりも小さくなる。そのため、点光源41eと、点光源41fによって発生する色の境界が観察者側から視認されてしまうと、表示部で表示される画像では存在しない、色の境界が発生する場合が生じ、表示品質が損なわれる課題が生じる。
図10(b)のように、r/Lが0.4以上0.6以内の場合、光学素子3の円錐頂部球面に曲率を有するため、光線J3は観察者側Fから、ある一定値の角度範囲で偏向され、色領域1と、混色領域と、色領域2とが形成される。このように混色領域が形成されることで、点光源41eと、点光源41fの境界が観察者側から視認されることを防ぐことが可能となる。
図10(c)のように、r/Lが0.6を超える場合、円錐頂部球面の曲率が大きいため、混色領域の範囲が大きくなる。このように混色領域が過度に大きくなると、正面から観察した場合、混色領域が点光源41f上の大部分を覆ってしまい、表示部で表示される画像とは、異なる色の画像が表示されてしまう課題が発生してしまう。以降、この現象をエリア分割駆動の色漏れと呼ぶ。
上述の理由により、光源41として、点光源を使用して、明るさのエリア分割駆動を行う場合は、r/Lが0.4〜0.6であることが好ましい。
次に高輝度なディスプレイ装置27を得るための該略円錐形状の傾斜角θは30度〜60度、更には40度〜50度の範囲であることが望ましい。
傾斜角θが30度未満の場合は、略円錐形状の傾斜面での光の偏向作用が小さくなってしまうため、集光効率が低下してしまうため好ましくない。また傾斜角θが60度を超える場合は、傾斜面で観察者側Fに向う光が、全反射される確率が過大になり、傾斜面を透過する光が少なくなるため、光制御シート1の透過光量が少なくなってしまうため好ましくない。傾斜角を40度〜50度の範囲にした場合、傾斜面の十分な偏向作用の発生、過大な全反射作用の防止が、可能となるため、非常に光の利用効率が大きい。
光学素子3の空気と接する表面を表面粗さ(算術平均表面粗さRa、JIS B0601 1994)が、0・01μm以上10μm以下であることが好ましい。空気と接する表面を粗すことにより、光が散乱し、光制御シート1の拡散機能を向上させることや、サイドローブの低減が可能となるからである。
表面粗さRaが0・01μm未満の場合、表面の微細構造により、光の回折現象の影響が大きくない、色ムラが発生するため、好ましくない。
表面粗さRaが10μmを超える場合、表面粗さによる光の散乱効果が過大となるため、光制御シートの集光効果が小さくなってしまうため好ましくない。
光学素子3の内部に光学素子3を構成する透明樹脂とは異なる屈折率を有する拡散剤を混入してもよい。
光学素子3内部に拡散剤を混入することで、光が散乱し、光制御シート1の拡散機能を向上させることやサイドローブの低減、また点光源41bをエリア分割駆動した場合の明暗境界発生の防止が可能となる。
特に図11に示すように、光学素子3の頂部近傍に拡散層18を形成する場合が好ましい。サイドローブは、主に光学素子3の頂部近傍から出射される。これは、光学素子3の頂部近傍以外から、サイドローブが出射されると、隣接する光学素子3に入射して主に背面側に戻されるためである。そのため、拡散層18を光学素子3の頂部近傍に形成することで、頂部近傍以外から出射した光は不必要に拡散することがなく、頂部近傍から出射した光だけを拡散することができるので、光のロスがなく、効率良くサイドローブを防ぐことが可能とる。
このような拡散剤としては、無機酸化物または樹脂からなる透明粒子を用いることができる。無機酸化物からなる透明粒子としては、例えば、シリカ、アルミナなどを用いることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを用いることができる。
また、先に記載した透明粒子から2種類以上の透明粒子を組み合わせて使用してもよい。さらにまた、透明粒子の大きさ、形状は、特に規定されない。
なお、光学素子3の透明樹脂として熱可塑性樹脂を用いた場合には、拡散剤として気泡を用いてもよい。熱可塑性樹脂の内部に形成された気泡の内部表面が光の乱反射を生じさせ、光拡散粒子を分散させた場合と同等以上の光拡散機能を発現させることができる。
本発明における光制御シート1の光学素子3は、上記の形状に限定されるものではない。例えば、前記光学素子3が非対称である場合や、異なる形状(傾斜角、曲率、高さ、円錐頂部)の単位レンズが複数配列されてなる光制御シート1もあり得る。更には図10に示されるように、底面が楕円である略楕円錐形状を用いる場合も、本発明の主旨を逸脱するものではない。
底面が楕円である略楕円錐形状を用いる場合、配光分布を光制御シートの面方向に対して均一でなく、任意に視野角を大きくしたり、小さくしたりすることが可能となる。
例えば、ディスプレイ装置27の垂直方向に対しての視野角は小さく、水平方向の視野角を大きくしたい場合は、楕円の長軸をディスプレイ装置の水平方向に、楕円の短軸をディスプレイ装置の垂直方向にそれぞれ略一致させることで、所望の配光分布を得ることが可能となる。
この場合、図12(a)に示すように各光学素子3の底面の楕円の長軸方向を略一致させてもよい。このようにすることで、各光学素子の配光分布を略一致することが可能となるため、正面方向の明るさを大きくすることが可能となる。
また図12(b)に示すように、各光学素子3の底面の楕円の長軸方向を不均一にしてもよい。このようにすることで、各光学素子3の配置による周期性がなくなるため、光制御シート1と表示部の画素とのモアレを低減することが可能となる。
光学素子3は、光学素子同士の距離Mを3μm以上30μm以下にして、配置することが好ましい。
光学素子同士の距離Mが3μm未満の場合、平坦部で生じる微細構造による光の回折現象で色ムラが発生してしまうため、好ましくない。
光学素子同士の距離Mが30μmを越える場合、集光効果に付与しない光学素子3間の平坦部の面積が大きくなるため、光制御シート1の集光効果が低下するので好ましくない。
また、光学素子3は図13に示すように、光学素子3間に隙間を有してランダムに配置してもよい。ランダムに配置することで、光学素子3の配置パターンと、表示装置の画素間との干渉で発生するモアレを防ぐことが可能となるため、好ましい。
ここで、「ランダム」とは、光制御シート1の任意の領域において、光学素子3の配置について規則性を実質的に持たないことを意味する。したがって、任意の領域における微小領域において光学素子3の配置に規則性を有していても、任意の領域全体において光学素子3の配置について規則性を持たないものもここでいう「ランダム」に含まれる。
光学素子3は、図14、図15に示すように、底面を多角形状にして光学素子3を隙間なく配置することが好ましい。隙間なく配置することで、集光効果に付与しない光学素子3間の平坦部をほぼ無くすことが可能となるため、より集光効率を高めることが可能となる。また、隙間無く配置することで、平坦部による微細構造が形成されないため、光の回折現象による色ムラの発生を防止することが可能となる。
隙間なく配置する方法としては、底面を正六角形(図14(a))、正方形(図14(b))、正三角形(図14(c))にすることで、底面の形状を略同一にして配置することが可能となる。底面の形状を略同一にすることで、光学素子3の寸法、形状を略同一にすることが可能となるため、ムラが生じない光制御シート1を作成することが可能となるので、好ましい。
特に底面を正六角形にした場合、底面同士の連結部の形状が直線状ではなく、より複雑なジクザグ形状にすることができるため、連結部の形状と、表示装置の画素間との干渉で発生するモアレを防ぐことが可能となるので、より好ましい。
また図15に示すように、底面を異なる多角形を組み合わせて隙間なく配置してもよい。
この場合、光学素子3の形状(傾斜角、頂部の曲率)は略同一であることが好ましい。傾斜角、頂部の曲率が略同一であることで、光学素子3同士の配光分布のムラが発生しないため好ましい。光学素子3の高さは、底面の面積が大きいほど高さは大きくなり、底面の面積が小さいほど高さは小さくなる。光制御シート1の出射面側が他の部材と接触した場合、例えば、光制御シート1の出射面側が表示装置と接触した場合、光学素子3同士で高さの差を設けることで、確実に密着しない光学素子3を設けることが可能となるため好ましい。
これは、光学素子3が他部材と密着し周りの空気がない場合、光学素子3と空気との屈折率差が生じないため、所望の光の偏向作用が働かないため、光学素子3が他の部材と密着しないことが好ましいためである。
また上述の光学素子3を、開口部が多角形で、かつ、凹状に湾曲した多角凹レンズ部を隙間無く配置することで形成してもよい。光学素子を多角凹レンズを用いることで、光制御シート1と、表示装置との接触による輝度ムラの発生を防ぐことが可能となる。
上述のような単位レンズは、透光性基材17上にUVや放射線硬化樹脂を用いて成形されるか、またはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PAN(ポリアクリロニトリル共重合体)、AS(アクリロニトリルスチレン共重合体)等を用いて、当該技術分野では良く知られている押し出し成形法、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって形成する。
また上述の製造方法に使用する型は、光学素子3と略同一な形状、あるいは樹脂硬化時の縮小を考慮した形状であるダイヤモンドバイトで、金型を切削したものが好ましい。あるいは、金型を化学薬品で腐食させ、所望の形状を得るエッチング法を用いてもよい。あるいは、レジストなどの光感応性樹脂に対してレーザーを使用して露光・現像して、所望の形状を得る方法を用いてもよい。
光制御シート1の厚みに関しては光学特性への影響よりはむしろ製造プロセス或は要求される光制御シート1の物理特性等により決められる。例えば、UV成形により光制御構造を形成した場合、その光透過基材17厚さは、50um以下だとシワが出てしまうので、50μmを超える必要がある。さらにまた使用するバックライト・ユニット13やディスプレイ装置のサイズによりその基材厚みは変化する。例えば、対角37インチサイズ以上のディスプレイ装置27では基材厚さは0.05mmから3mmが望ましい。
光制御シート1から射出された光は、表示部に入射する。表示部21から観察者側Fに向けて画像信号によって表示制御された表示光を出射することで、平面状の画像を表示する。
以下に、本発明の光制御シート、バックライトユニット、およびディスプレイ装置の実施例を示す。
光源41として、線光源のCCFLを使用し、エリア分割駆動は実施しなかった。ランプ間隔は、隣接するランプ中心の距離が20mmとして、ランプ中心と拡散板25の入射面との距離は、12mmとした。
反射板43として、PET基材に空気を混練後延伸することによりボイドを形成して反射率を高めた樹脂シートを使用した。反射板とランプ中心との距離は、5mmとした。
拡散板25として、基材にポリスチレン樹脂を使用し、シリコーンフィラーを混合して押出法にて製造した拡散板を使用した。拡散板の板厚は、2mm、Hzは99.1%、全光線透過率は65%であった。
光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.01、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
表示部21として、偏光板31、33に挟まれた液晶パネルを使用した。
実施例1のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ光、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができた。
実施例2において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.06、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例1と同様の構成であった。
実施例2のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができた。
(比較例1)
比較例1において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.005、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例1と同様の構成であった。
比較例1のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができたが、サイドローブが発生してしまった。
(比較例2)
比較例2において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.65、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例1と同様の構成であった。
比較例1のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生しなかったが、明るさが不十分な表示画像になってしまった。
実施例3において、光源41として、点光源の白色LEDを使用し、明るさのエリア分割駆動を実施した。白色LEDは、青色LED素子と、封止ガラスの上に黄色蛍光体をぬった擬似白色発光を使用した。点光源41の配置方法は、隣接する白色LED中心位置の間隔が、垂直方向に27mm、水平方向に23.5mmとなる配列にて配置した。白色LEDの中心位置と拡散板25の入射面との距離は、20mmとした。
光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.05、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例1と同様の構成であった。
実施例3のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができた。また、点光源の明るさのエリア分割駆動の際にも、明暗の境界ムラ、およびエリア分割駆動の明るさ漏れは発生しなかった。
実施例4において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.65、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例3と同様の構成であった。
実施例4のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができた。また、点光源の明るさのエリア分割駆動の際にも、明暗の境界ムラ、およびエリア分割駆動の明るさ漏れは発生しなかった。
(比較例3)
比較例3において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.025、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例3と同様の構成であった。
比較例3のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができたが、点光源の明るさのエリア分割駆動の際に、エリア分割駆動の明るさ漏れは起きなかったが、点光源の明暗の境界が視認されてしまった。
(比較例4)
比較例4において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.65、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例3と同様の構成であった。
比較例4のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができたが、点光源の明るさのエリア分割駆動の際に、点光源の明暗の境界は視認されなかったが、エリア分割駆動の明るさ漏れが起こってしまった。
実施例5において、光源41として、図3(c)のように、単色に発光する単色LED(赤色LED54、緑色LED55、青色LED56。緑色LED55は2個設置)を組み合わせた点光源ユニットを使用し、明るさと色のエリア分割駆動。
点光源41の配置方法は、隣接する点光源ユニット中心位置の間隔が、垂直方向に27mm、水平方向に23.5mmとなる配列にて配置した。点光源ユニットの中心位置と拡散板25の入射面との距離は、20mmとした。
光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.4、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例1と同様の構成であった。
実施例5のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができた。また、点光源の色のエリア分割駆動の際にも、点光源ユニット間に色境界ムラ、およびエリア分割駆動の色漏れは発生しなかった。
実施例6において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.6、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例5と同様の構成であった。
実施例6のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができた。また、点光源の色のエリア分割駆動の際にも、点光源ユニット間に色境界ムラ、およびエリア分割駆動の色漏れは発生しなかった。
(比較例5)
比較例5において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.3、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例5と同様の構成であった。
比較例5のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができたが、点光源の色のエリア分割駆動の際に、エリア分割駆動の色漏れは発生しなかったが、点光源ユニット間に色境界ムラが発生した。
(比較例6)
比較例6において、光制御シート1として、光学素子3の形状が、傾斜角θが45度、r/Lが0.65、底部の形状を略円状にして、ランダムに配置したものを使用した。隣接する光学素子3間の距離Mは、5μmから20μmであった。
それ以外は、実施例5と同様の構成であった。
比較例6のバックライトユニット、ディスプレイ装置にて、サイドローブ、モアレは発生せず、十分明るい表示画像を得ることができたが、点光源の色のエリア分割駆動の際に、点光源ユニット間に色境界ムラは発生しなかったが、エリア分割駆動の色漏れが発生した。
実施例1乃至実施例6、および比較例1乃至比較例6より、光学素子3のr/Lを0.01以上0.6以内にすることで、サイドローブを発生させず、かつ十分な輝度を得ることができる光制御シート1を得ることができた。
また光学素子3のr/Lを0.05以上0.6以内にすることで、点光源を使用して、明るさのエリア分割駆動をした場合に、明るさの境界ムラや、エリア分割駆動の明るさ漏れを防ぐことが可能な光制御シート1を得ることができた。
さらに、光学素子3のr/Lを0.4以上0.6以内にすることで、点光源を使用して、色のエリア分割駆動をした場合に、色の境界ムラや、エリア分割駆動の色漏れを防ぐことが可能な光制御シート1を得ることができた。
本発明のディスプレイ装置を説明する概略図 点光源である白色LEDの一実施形態を説明する概略図 点光源である白色LEDの他実施形態を説明する概略図 点光源である半導体レーザーを説明する概略図 点光源、あるいは点光源ユニットの配置方法の一例を説明する概略図 本発明の光制御シートを説明する概略図 本発明の光制御シートの集光機能を説明する概略図 本発明の光制御シートの配光分布を説明する概略図 本発明の光制御シートにて、明るさのエリア分割駆動を実施した場合の概略図 本発明の光制御シートにて、色のエリア分割駆動を実施した場合の概略図 本発明の光制御シートにて、拡散層を形成した場合の一例を示す概略図 本発明の光学素子の一例を示す概略図 本発明の光学素子の配置方法の一例を示す概略図 本発明の光学素子の配置方法の一例を示す概略図 本発明の光学素子の配置方法の一例を示す概略図 従来のバックライトユニットを示す概略図 従来のバックライトユニットを示す概略図 従来のバックライトユニットを示す概略図 従来のバックライトユニットを示す概略図 従来のバックライトユニットを示す概略図 従来のバックライトユニットを示す概略図
符号の説明
1…光制御シート
3…光学素子
13…バックライトユニット
17…光透過基材
17a…光制御シートの入射面
18…拡散層
21…表示部
25…拡散板
25a…拡散板の入射面
25b…拡散板の出射面
27…ディスプレイ装置
31、33…偏光板
32…液晶パネル
41…光源
41a…線光源
41b、41c、41d、41e、41f…点光源
43…反射板(反射フィルム)
46…白色LED
47…LED基板
48…赤色LED発光素子
49…緑色LED発光素子
50…青色LED発光素子
51…蛍光体
52…点光源ユニット
53…LED用レンズ
54…赤色LED
55…緑色LED
56…青色LED
57…赤色半導体レーザー
58…緑色半導体レーザー
59…青色半導体レーザー
60…光ファイバ
61…半導体レーザー用レンズ
F…観察者側
C1、C2、C3、C4…点光源、あるいは点光源ユニットの配置位置
A…BEFの光強度分布
B…光制御シートの光強度分布
K…光
θ…光学素子の傾斜角
H…光学素子の高さ
L…光学素子底部の直径
r…光学素子頂部の球形の半径
X…平面視方向
Va…配光特性の谷間
M…隣接する光学素子間の距離
J1、J2、J3…光線

Claims (13)

  1. 透明基材上に
    透明樹脂組成物の硬化物からなる光学素子を有する光制御シートにおいて、
    頂部が球面の一部をなし、底部の最長部の長さLが5μm〜100μm、高さが5μm〜100μmである錐状の凸部、あるいは凹部が無数に配列して形成された凹凸部を有しており、前記頂部の前記球面の曲率半径rの前記Lに対する比r/Lが0.01〜0.6である、光の出射方向、範囲、色、輝度分布の何れか1つを少なくとも制御する複数の光学素子を配列していることを特徴とする光制御シート。
  2. 前記光学素子同士の距離が、3μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光制御シート。
  3. 複数の前記光学素子がランダムに配列していることを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の光制御シート。
  4. 前記光学素子の前記底部が多角形で、かつ、凸部湾曲した多角レンズ部が隙間無く密に配置されている請求項1に記載の光制御シート。
  5. 前記光学素子の開口部が多角形で、かつ、凹状に湾曲した多角凹レンズ部が隙間無く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  6. 前記光学素子の左右方向の光拡散能と前後方向の光拡散能とが異なる異方性を有する請求項1乃至5に記載の光制御シート。
  7. 前記光学素子が略円錐形状のマイクロレンズからなることを特徴とする請求項1乃至4、及び請求項6に記載の光制御シート。
  8. 前記マイクロレンズの前記底面が略楕円面の部分的形状を有する請求項7に記載の光制御シート。
  9. 前記マイクロレンズの表面粗さ(Ra)が、0・01μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項7に記載の光制御シート。
  10. 前記マイクロレンズの内部に前記マイクロレンズを構成する前記透明樹脂とは異なる屈折率を有する拡散剤が含有されていることを特徴とする請求項7に記載の光制御シート。
  11. 重畳される複数の請求項1乃至10に記載の光制御シートを備えており、前記光制御シートが、一方の面に複数の光学素子アレイ表面を有する光制御シートユニット。
  12. 光源と、
    前記光源から出光した光を投光面から面状に投光する手段と、前記投光面側に配置された請求項1乃至10に記載の前記光制御シート、あるいは請求項11に記載の前記光制御シートユニットとを備えたことを特徴とするバックライトユニット。
  13. 請求項12に記載の前記バックライトユニットと、
    前記バックライトユニットの出光面側に配置された表示部とを備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
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