JP5012221B2 - バックライトユニット、およびディスプレイ装置 - Google Patents
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バックライトユニットは種々の構成が知られているが、液晶表示素子の背面側に、複数の冷陰極管を平行に配列して、さらにその背面を反射板で囲った直下型のバックライトユニットがよく用いられている。このような直下型のバックライトユニットでは、光源の光強度分布が一様でないため、照度ムラが発生し易く、集光した光を光拡散板などによって拡散させたり、透過光量を制限したりすることで、照度ムラを低減している。
このようなバックライトユニットの一例として、例えば、特許文献1には、規則的に配置した複数の光源と、反射板と、光源および反射板からの光が透過する際に出射方向を制御する光制御部材(光学シート)と、光拡散シートとを少なくとも備える直下方式の照明装置であって、光源が略線状であり、光入射側から光出射側に向かって反射板、光源、光制御部材、光拡散シートがこの順に配置され、光制御部材の光源からの光が入射する面または光が主に出射する面の少なくとも1面に光源の長手方向と略平行な帯状の凹凸形状が周期的に形成され、光拡散シートの光出射面に複数の凸部が形成されているものが記載されている。
特許文献1に記載の技術では、光制御部材に楕円形断面などの傾斜角度が変化する凹凸形状を設けることで、入射角度に応じた輝度ムラを抑えようとしている。
このような構成では、入射光の入射角に応じて、光源の直上に浅い入射角で入射する光と光源から離れた位置に大きな入射角で入射する光との透過光量のバランスを制御できるが、個々の凸部が、種々の入射角の光を正面方向に透過するように種々の傾きを備える構成としている。そのため、ある程度は光源イメージに起因する照度ムラを低減することができるものの、一定の入射角の光に対する集光性能は相対的に低下している。実際には、光源から凸部に直接入射する光は、個々の凸部に対して略一定の入射角となるので、傾斜角の角度範囲が広くなるほど、集光性能が悪化することになり、光源イメージに起因する照度ムラをさらに低減しようとすれば、正面輝度が落ち、光利用効率が低下してしまうという問題がある。そのため、低消費電力を求められるノートパソコンなどの電池駆動機器などにはさらなる光利用効率の向上が求められている。
この発明によれば、光源からの光が、光学シートに到達すると、入射光は、各プリズム群に対応する光源の近傍に向けて略反射される。このため、各プリズム群に直接入射してそれぞれに対応する光源の像を結ぶ光は、光学シートを略透過せず、プリズムを透過する光は、一方のシート面の空間で散乱反射された光となり、光学シートを透過した光からは光源のイメージが観察されない状態となる。このため、光源イメージに起因する照度ムラが抑制される。
略三角柱状とは、頂角に加工上必要な微小な丸みや平面部が形成されている場合や、三角柱状の2つの側面が曲率を有している場合を含むものとする。
この発明によれば、プリズム群内の複数のプリズムの配列ピッチを変化させて配列することで、頂角の二等分線の傾斜が大きい場合でも、製造が容易な形状に形成することができる。
また、配列ピッチをランダムに変えた場合には、プリズムの配置の規則性に基づく照度ムラやモアレ模様なども併せて防止することができる。
この発明によれば、例えば、プリズムの透過光の拡散度合いを制御して、視野角を変化させる光拡散シートや、プリズムの透過光の偏光特性を制御して、偏光分布に基づく照度ムラを制御する偏光フィルムや、正面輝度を向上するための輝度上昇フィルムなどの光学制御シートを積層することにより、例えば、視野角や、偏光特性や、正面輝度などの光透過性を向上させることができる。
この発明によれば、光反射層により、プリズム群と対応する光源との間に開口が形成され、隣接する光源から入射する光を光反射層によって光源側に戻すことができるので、隣接する光源からの入射光による照度ムラを低減するとともに、光利用効率を向上することができる。
この発明によれば、請求項1〜4のいずれかに記載のバックライトユニットを用いるので、請求項1〜4のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を備える。
図1は、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置の概略構成を示す模式的な断面図である。図2は、本発明の実施形態に係るバックライトユニットの概略構成を示す模式的な部分断面図である。図3は、本発明の実施形態に係る光学シートのプリズムの形状を説明する模式説明図である。なお、各図は模式図のため寸法比は誇張され、一部の部材個数は過少に描かれている(以下も同じ)。
光源部20とプリズムシート1とは、バックライトユニット23を構成している。
以下では、このような配置に基づいて、図1の上方向を単に表示画面側、下方向を単に背面側と称する場合がある。
光源20aは、適宜の線状光源を採用することができるが、本実施形態では、一例として冷陰極管を採用している。
プリズム群1aは、光源20aの延在方向と直交する方向(図示左右方向)に、光源20aの配列ピッチu(図2参照)と同ピッチで配置されている。
プリズム群1aの断面形状は図1では模式的に表されており、具体的には、図2に示すように、断面形状がそれぞれ異なる略三角柱状の複数のプリズム10が、プリズム群1a内で、プリズム群1aの配列方向と同方向に互いに平行に配列されている。
以下では、プリズム群1aの正面に対向する光源20aを、プリズム群1aに対応する光源20aと称する。
各プリズム10の延在方向に直交する断面は、基材部1bと点Aで交差し基材部1bに対して角度αだけ傾斜された境界面10aと、基材部1bと点Bで交差し基材部1bに対して角度βだけ傾斜された境界面10bとをプリズムの屈折面として備え、境界面10a、10bとが交差する位置にプリズム頂点Pが形成されている。
ただし、境界面10a、10bの交差部分は、例えば加工上などの理由から、角R(丸み)が設けられたり、面取りが施されたりした形状とされていてもよく、このような場合には、プリズム頂点Pは、境界面10a、10bの延長線上に形成される仮想的な交点を意味する。
プリズム10の頂角∠APB=θtは、本実施形態では90°としている。
また、プリズム群1a内の各プリズム10の境界面10a、10bは、いずれも図3に示すプリズム10の延在方向に直交する平面内で、光源20aの光源中心Qとプリズム頂点Pとを結ぶ光線dが、∠APBの二等分線となるような位置に形成される。すなわち、基材部1bとプリズム10との界面における光線dの交点を点Cとすると、∠CPA=∠CPB=θt/2に設定する。
ここで、図示では簡略化して光線dを直線に描いているが、基材部1bへの入射時における屈折あるいは基材部1bからプリズム10への入射時における屈折がある場合には、その分を考慮してプリズム頂点Pの位置が決定される。
配列ピッチWは、各プリズム10において一定値をとるようにしてもよいし、プリズム群1a内で規則的、あるいは段階的に変化させたり、不規則に変化させたりしてもよい。
例えば、配列ピッチWが一定であると、場合によっては、プリズム群1a内の周縁のプリズム10でプリズム頂点Pの高さが低くなりすぎ、加工上、形状精度が出しにくくなる可能性があるが、このような場合、配列ピッチWを周縁側で大きくすることで、形状精度を出しやすい高さにすることができる。
また、配列ピッチWが規則的であると、液晶表示部22の画素ピッチなどによっては、モアレが発生する可能性があるが、このような場合、配列ピッチWを不規則とすることによって、モアレを防止することができる。
基材部1b、各プリズム群1aは、それぞれ、上記材質のうちから、同一あるいは異なる材質を用いて一体成形してもよいし、また、上記材質のいずれかで形成されたフィルム状あるいはシート状の基材部1b上に、上記材質のいずれかからなるプリズム群1aを、例えばキュアリング成形してもよい。
図4は、本発明の実施形態に係る光学シートの作用を説明する模式的な断面図である。図5は、本発明の実施形態に係る光学シート、および比較例に係る光学シートの輝度分布を示すグラフである。横軸は放射角(単位、deg)、縦軸は相対光強度を示す。ここで、相対光強度は、それぞれのピーク強度を1としている。図6は、本発明の実施形態に係る光学シートの照度分布のシミュレーション結果の一例を示す照度分布図である。図7は、比較例に係る光学シートの照度分布のシミュレーション結果の一例を示す照度分布図である。図6、7は、いずれもX(mm)が光源の延在方向の位置、Y(mm)がプリズムの配列方向の位置を示す。また、グレースケールの区分けを示す数値は、同一の基準照度に対する照度を表す相対値である。
例えば、図4の示すように、プリズム10の延在方向に直交する面(図示紙面)内において、光源20aの直上に位置するプリズム10Aと、それから角度φだけずれた方向に位置プリズム10Bとを考え、光線LA、LBとして、光源20aの中心Qとプリズム10A、10Bのプリズム頂点PA、PBとを結ぶ光線dA、dBに平行に進むものを考える。
このような光線LAに対しては、プリズム10Aは、上記のような屈折率1.5前後の透明材料では、光線LAは、境界面10b、10aで全反射され、図示紙面内では再帰性反射プリズムとして振る舞うため、光線dAに平行に進んで光源20a上に戻る。そして、光源20aで反射されたり、光源20aを透過し反射板20bで反射されたりすることで、一部の光が、光線LAとは異なる経路をたどって、プリズム10に再入射する。
したがって、プリズム10Bにおいても、光源20aから直接プリズム10Bに入射する光は、ほとんど光源20a上に一旦反射され、プリズム10Bを直接透過する光が抑制される。
したがって、プリズムシート1から出射されるのは、光源20aから反射板20bなどを通して散乱反射された光を集光したものほとんどであり、光源部20から直接入射して透過する光はきわめて少なくなる。このため、プリズムシート1の表示画面側から観察すると、光源20aの光源の像を結ぶ光はきわめて少ない状態であり、各光源20aに対応するプリズム群1aによって光源イメージに起因する照度ムラが低減される。
このとき、プリズムシート1を透過した光は、光源イメージによる照度ムラが抑制されるとともに、プリズム10の集光作用によって、正面輝度が良好となっているので、画質の良好な画像を表示することができる。
計算に用いたプリズムシート1の諸元は、基材部1bは、材質がPET(屈折率1.57)、厚さ95μmであり、プリズム1は、材質が屈折率1.55の一般的な紫外線硬化型樹脂、プリズム頂角=90°、配列ピッチW=50μmである。光源20aとプリズムシート1との距離は、15mmとした。
一方、比較例のプリズムシートは、基材部が基材部1bと同じで、その一方の面に、プリズムシート1と同様な材質、配列ピッチWでの直角二等辺三角形断面を有するプリズムを配列したものである。
プリズムシート1の輝度分布は、図5の曲線200に示すように、放射角0degから約35degの間で相対光強度が約0.85〜1の略平坦な分布を示し、放射角約30degから約55degにかけて急峻に減少し、放射角約55degから90degの間でより緩やかに減少する分布を示す。
一方、比較例のプリズムシートでは、図5の曲線201に示すように、放射角0degから約35degまでは、相対光強度0.85以上の良好な輝度を示すが、放射角約35degから約50degの範囲で、相対光強度が略0まで急激に減少して谷部201aが形成され、放射角約50degから90degまでの間で、放射角約68degで相対光強度約0.26にピーク値を有する山形の分布(こぶ状部201b)が形成されている。
したがって、プリズムシート1と比較例とは、ともに、放射角が小さい範囲では、良好な輝度を有する点は同様であるが、比較例が、放射角約45degで輝度が0となり、約68degの方向に小さな輝度ピークを有するこぶ状部201bを伴った輝度分布を有するのに対して、プリズムシート1の輝度分布は、放射角が増大するにつれて、徐々に輝度が低下する分布を示し、約68deg近辺の相対光強度も比較例に比べて小さくなっている。したがって、輝度ムラが少なく、良好な視野角が得られる。そのため、良好な画像を観察することができるものである。
一方、プリズムシート1では、隣り合うプリズム10の断面形状が異なるため、同一入射角でも各プリズム10からの出射方向がそれぞれ異なるため、それらが重ね合わされて指向性が弱められ、こぶ状部201bなどを有しない輝度分布が得られている。
プリズム頂角の大きさを変えると、反射性能が変化するため、輝度ムラが変化する。そこで、プリズムシート1において、プリズム頂角のみを80°〜100°まで変えて、他の諸元を上記と同様にしたものを作製し、輝度ムラを目視評価した結果を次の表1に示す。
表1の結果より、プリズム頂角は、90°が最も良好であり、90°±5°の範囲で良好となっていることが分かる。したがって、プリズムシート1のプリズム頂角は、略90°であればよく、少なくとも85°〜95°の範囲で変化させてもよいことが分かる。
このようにプリズム頂角が90°と異なる場合、プリズム10で反射された光は、光源20a上もしくは光源20aの近傍に戻ることになるが、光源イメージが観察されにくくするには、光源20aから直接に入射する光の透過を抑制することが重要である。このため、戻り光は必ずしも光源20a上に戻す必要はなく、光源20aの近傍に戻すことができれば十分である。また、光源部20内に反射できれば、光利用効率を向上するが可能である。
いずれも図示Y方向(縦方向)の3箇所の位置に、光源を配置しその間隔を14.76mmとした。そして光源20aの背面に5mm離して配置した反射板20bでの反射を含めた光源からの光線追跡を行って、約44mm×44mmの正方形の範囲の正面輝度(放射角0°)の各位置での照度を計算し、照度の大きさを、各位置におけるグレースケール画像で表したものである。図中のスケールに示すように、白色に近いほど高輝度を表す。
図7に結果を示す比較例では、光源20aの配置位置の直上において、光源20aのイメージに応じた帯状の高輝度領域が形成されるのに対して、図6に示すプリズムシート1では、光源20aの配置位置に対応する照度ムラは観察されず、全体的に照度が均一化されていることが分かる。
図8は、本発明の実施形態の第1および第2変形例に係る光学シートを用いたバックライトユニットの概略構成を示す模式的な部分断面図である。
光学シート21Aは、上記実施形態のプリズムシート1と、プリズムシート1の表示画面側に積層配置された光拡散シート2(光学制御シート)とからなる。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
この光拡散シート2は、透明樹脂とこの透明樹脂の中に分散された透明粒子とを具備して構成されており、これら透明樹脂の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものとされる。透明樹脂の屈折率と透明粒子の屈折率の差は、0.02以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得られない。また、屈折率差は、0.5以下であることが好ましい。
なお、光拡散シート2は、光拡散シート2に入射した光を散乱させつつ、表示画面側に透過させる必要がある。このため、光拡散シート2に含まれる透明粒子の平均粒径は、0.5μm〜10.0μmであることが望ましく、より好ましくは1.0μm〜5.0μmである。
また、光拡散シート2の透明粒子としては、無機酸化物からなる透明粒子又は樹脂からなる透明粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体や、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子や、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリフルオロビニリデン(PVDF)、及びエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等の含フッ素ポリマー粒子や、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら透明粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
そして、これら透明樹脂中に透明粒子を分散して、押し出し成形することにより、板状の光拡散シート2を製造することができる。光拡散シート2の厚さは、1mm〜5mmであることが望ましい。1mm未満の場合、光拡散シート2は薄くこしがないのでたわみやすくなってしまう。一方、5mmを越えると、光源部20からの光の透過率が悪くなってしまう。
本実施形態では、一例として、透明樹脂として、屈折率1.57のMS樹脂、透明粒子として、屈折率1.50のMS樹脂フィラーを採用し、厚さは3.0mmとしている。
離間して配置する場合には、プリズムシート1に積層一体化する場合に比べて、少ない拡散度合いでも良好な拡散性能を得ることができるので光利用効率を向上することができる。
また、プリズムシート1に積層一体化する場合には、離間する場合に比べて、拡散度合いを高める必要があるものの、取り扱いが容易となり、バックライトユニット23Aを組み立てる手間も低減されるので、製造効率を向上することができる。
この場合、プリズムシート1によって、すでに、光源イメージに起因する照度ムラは抑制されているので、それ以外の照度ムラを解消するような拡散性能を備えればよいため、光源イメージの照度ムラを解消させなければならない場合に比べて、光拡散シート2における光量損失を低減することができる。
本変形例のバックライトユニット23Bは、上記実施形態のプリズムシート1に代えて、光学シート21Bを備える。
光学シート21Bは、図8に示すように、上記実施形態のプリズムシート1と、プリズムシート1の表示画面側に積層配置された偏光フィルム3(光学制御シート)とからなる。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
このような構成によれば、画像表示に最適な偏光成分を取り出すことができる。
偏光フィルム3は、第1変形例の光拡散シート2と同様に、プリズムシート1と離間して設けてもよいし、プリズムシート1に積層一体化してもよい。積層一体化した場合には製造効率を向上することができる。
図9は、本発明の実施形態の第3変形例に係る光学シートを用いたバックライトユニットの概略構成を示す模式的な部分断面図である。
光学シート21Cは、上記実施形態のプリズムシート1と、プリズムシート1の表示画面側に積層配置された輝度上昇フィルム4(光学制御シート)とからなる。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
プリズム部4aは、プリズムシート1から出射された光を集光させることで、光透過性を制御するものである。
プリズム部4aとしては、一定の三角形断面を有する三角柱状の複数のプリズムを光源20aの延在方向に沿って延ばすとともに、延在方向に直交する方向に平行に配列したものを採用することができる。各プリズムの三角形断面は、直角二等辺三角形であることが好ましい。
プリズムシート1は、第1変形例の光拡散シート2と同様に、プリズムシート1と離間して設けてもよいし、プリズムシート1に積層一体化してもよい。積層一体化した場合には製造効率を向上することができる。
図10は、本発明の実施形態の第4変形例に係る光学シートを用いたバックライトユニットの概略構成を示す模式的な部分断面図である。
プリズムシート1Aは、上記実施形態のプリズムシート1の背面側において、各プリズム群1aの境界部に対向する位置に、ストライプ状の光反射層1cを形成したものである。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
光反射層1cの幅は、光源20aから基材部1bに対して直接入射する光を、光源20aが対向するプリズム群1a側に透過できるような開口部を形成できるような幅に設定する。
また、光反射層1cの反射率は、光源部20の光の利用効率を向上するために、表示光として用いる可視光の波長範囲の反射率を高反射率とすることが好ましい。例えば、波長540nmでの反射率が80%以上となるようにすることが好ましい。
一方、光源20aから、光源20aに対応するプリズム群1aに隣接するプリズム群1aに向かう光は、その一部が、光反射層1cによって光源部20側に反射される。そのため、隣接するプリズム群1aから斜め方向に透過する光が抑制され、プリズムシート1Aから表示画面側に向かう光の輝度分布が良好となるとともに、光利用効率を向上することができる
図11は、本発明の実施形態の第5変形例に係るバックライトユニットに用いる光源の概略構成を示す模式的な斜視図である。
線状光源30は、一方向に延設された支持体31上に、例えば、LEDなどの面光源からなる複数の発光素子32が配列され、発光素子32をプリズムシート1に対向させた状態で、光源20aと同様に配置したものである。
このような線状光源30によれば、各発光素子32の放射光が重ね合わされることで、表示画面側には、線状光源30の延在方向で線状とされ、延在方向に直交する断面内で、所定の放射角範囲を有する放射光分布が形成される。
このため、表示画面側に直接出射される光の角度範囲が狭いこと、および背面側に直接出射される光が存在しない点以外は、光源20aと同様である。
したがって、発光素子32から表示画面側に出射され、プリズムシート1に直接入射する光は、上記実施形態と同様に、略線状光源30上に反射され、反射板20b等によって散乱反射された光がプリズムシート1を透過するため、線状光源30の光源イメージに起因する照度ムラが抑制される。
LED光源のように、指向性の強い光源では、光源イメージに起因する照度ムラを低減するには、拡散度合いの高い光拡散板などを用いる必要があるが、本発明では、このようなLEDを用いた線状光源30であっても、プリズムシート1に直接入射する光が抑制されるので、そのような光拡散板などを用いることなく、光源イメージに起因する照度ムラを抑制することができる。その結果、光利用効率を向上することができる。
この場合、本発明のプリズムシート1では、各発光素子32r、32g、32bから図2の紙面奥行き方向に交差する方向に出射される光は、線状光源30上の紙面奥行き方向の出射位置とは異なる位置に反射されるので、線状光源30の延設方向の光源イメージも抑制し、プリズムシート1を透過する光が、反射板20bなどによって散乱反射され均一化された光として、透過される作用効果がある。
したがって、線状光源30の延設方向における輝度ムラおよび色ムラが抑制された光が透過される。
この場合、従来技術では、光源イメージに起因する照度ムラに対応して、線状光源30R、30G、30Bの配置に起因する光源の配列方向への色ムラが生じるが、本発明では、このような色ムラも照度ムラと同様に抑制することができるので、白色光源として好適に用いることができる。
例えば、上記第1〜5変形例は、それぞれの光制御シートおよび光反射層を任意の組合せで備えた構成としてもよい。例えば、プリズムシート1、輝度上昇フィルム4、光拡散シート2をこの順に備えた構成としてもよい。
また例えば、プリズムシート1と2枚の輝度上昇フィルム4を備え、輝度上昇フィルム4を互いに90°交差する方向に配置してよい。この場合、光源20aの延在方向に直交する方向の集光性を向上し、正面輝度を向上することができる。
また上記に説明したすべてのバックライトユニットは、液晶表示部22と組み合わせてディスプレイ装置を構成することができる。
1a プリズム群
1b 基材部
1c 光反射層
2 光拡散シート(光学制御シート)
3 偏光フィルム(光学制御シート)
4 輝度上昇フィルム(光学制御シート)
10、10A、10B プリズム
20 光源部
20a 光源
21、21A、21B 光学シート
22 液晶表示部
23、23A、23B、23C、23D バックライトユニット
30 線状光源(光源)
100 ディスプレイ装置
Claims (5)
- ライン状の発光部が一定方向に平行に離間して配置された複数の光源と、該複数の光源の延在方向と同方向に延ばされるとともに前記複数の光源から離間して重なるように配置され、前記複数の光源と反対側に2つの屈折面を有する略三角柱状の複数のプリズムを備える光学シートと、を有するバックライトユニットであって、
前記複数のプリズムは、前記複数の光源のそれぞれを中心として前記複数の光源の配列ピッチと同幅となる範囲に複数のものが対向して配置されて複数のプリズム群を形成し、
該複数のプリズム群のそれぞれにおける各プリズムは、
前記複数の光源の延在方向と直交する断面において、前記2つの屈折面のなすプリズム頂角の大きさが、85°以上95°以下であり、
かつ、前記プリズム頂角の二等分線が、前記プリズム群に対向する前記光源の光源中心と前記プリズム頂角のプリズム頂点とを結ぶ直線になっている
ことを特徴とするバックライトユニット。 - 前記プリズム群内の複数のプリズムは、配列ピッチが変化された状態に配列されていることを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
- 前記光学シートを挟んで、前記複数の光源と反対側に、光透過性を制御する光学制御シートが積層されてなることを特徴とする請求項1または2に記載のバックライトユニット。
- 前記複数のプリズム群の境界位置に対向する、前記光学シートの前記複数の光源側のシート面上に、入射光を反射する光反射層を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバックライトユニット。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のバックライトユニットと、
該バックライトユニットからの光を表示光として画像表示を行う液晶表示部とからなるディスプレイ装置。
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