JP5463966B2 - 導光板、面光源装置および液晶表示装置 - Google Patents

導光板、面光源装置および液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、エッジライト型の面光源装置に用いられる導光板に関するものである。
液晶パネルを背面側から照明する面光源装置が広く普及している(例えば、特許文献1〜3参照)。面光源装置は、大別すると、光学部材の直下に光源を配置する直下型と、光学部材の側方に光源を配置するエッジライト型と、に分類される。エッジライト型の面光源装置は、直下型の面光源装置と比較して、面光源装置の厚さを薄くすることができるといった利点を有している。
エッジライト型の面光源装置では、光源の側方に導光板が設けられており、光源からの光は、導光板の側面(入光面)から導光板内に入射する。導光板へ入射した光は、導光板の対向する一対の主面において反射を繰り返し、入光面に略直交する方向(導光方向)に導光板内を進んでいく。導光板内を進む光は、導光板からの光学的な作用により、導光板内を進むにつれて少しずつ出光面から出射していくようになる。この結果、導光板の出光面からの出射光量が導光方向に沿って均一化されるようになる。例えば、導光板内に散乱粒子が分散されている場合、導光板内を進む光を少しずつ導光板から出射させるようにすることができる。
また、面光源装置には、出射光量の面内分布を均一化させることだけでなく、正面方向輝度を向上させることや、光源光の利用効率を向上させること等も求められている。このため、通常の面光源装置では、導光方向に沿った光の成分について輝度の角度分布を調節するための光学シート(プリズムシート)や、導光方向と直交する方向に沿った光の成分について輝度の角度分布を調節するための光学シート(プリズムシート)等の種々の光学部材が、導光板の出光面側に配置されている(例えば、特許文献1および3参照)。また、光源光の利用効率を向上させるための反射シートが、導光板の背面側に配置されている(例えば、特許文献1および3参照)。
特開2007−227405号公報 特開2008−296587号公報 特開平9−145931号公報
ところで、液晶表示装置においては、液晶パネルを構成するカラーフィルタや偏光板などの光学部材、導光板、導光板の出光面および背面に配置される光学シートなどによる光損失が大きいという問題がある。中でも樹脂を含有する部材、特に紫外線硬化性樹脂を用いた部材による短波長領域の光の損失率が高く、画像の色温度が低下する傾向がある。そこで、色温度の低下を抑制することが求められている。
上記課題を解決するために、カラーフィルタの透過率特性を調整して色温度を補正することが考えられる。しかしながら、色温度を補正するためには、短波長領域の光すなわち青色の光が上記のような部材によって減衰した分だけ、長波長領域の光すなわち赤色や緑色の光の透過率を下げることになり、長波長領域の光は吸収されてしまうため、エネルギー効率が低下するという問題がある。
また、色温度を高めるために、光源自体の色温度を高くすることが考えられる。しかしながら、光源のエネルギーを高くして光源自体の色温度を高くしても、上記のような部材によりエネルギーの高い短波長領域の光は損失されてしまうため、エネルギー効率が悪いという問題がある。特に、白色発光ダイオード(LED)の場合、色温度を高くするには、青色から緑色または赤色への変換率が少なくなるように蛍光体の濃度を調整する必要があり、結果として視感度に優れる緑色への変換率が低くなるので、エネルギー効率が下がってしまう。また、光源が発光ダイオード(LED)である場合、光源の色温度を調整することは非常に困難である。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、色温度を高めるとともに、エネルギー利用効率を向上させることが可能な導光板、面光源装置および液晶表示装置を提供することを主目的とする。
本発明者ら上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エッジライト型の面光源装置に使用される導光板において、導光板内に散乱粒子を分散させた場合に、所定の屈折率の関係を満たすベース樹脂および散乱粒子を用いることで、短波長領域の光を有効に出射させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、出光面と、上記出光面に対向する背面と、上記出光面および上記背面の間の側面のうち対向する一対の上記側面に各々設けられた二つの入光面とを有する導光板であって、ベース樹脂に散乱粒子が分散された本体部を備え、波長442nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNSW、波長633nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNLWとしたとき、ΔNSW>ΔNLWであり、上記散乱粒子の平均粒径が0.7μm以上5μm以下の範囲内であることを特徴とする導光板を提供する。
本発明によれば、ΔNSW>ΔNLWであるので、短波長領域の光の散乱効率を高め、短波長領域の光を有効に利用することができる。したがって、本発明の導光板を用いることにより、色温度を高め、エネルギー利用効率を向上させることが可能となる。また、対向する二つの入光面を有するので、短波長領域の光の利用効率を高めたことによる色ムラの発生を防ぐことが可能である。
また本発明は、出光面と、上記出光面に対向する背面と、上記出光面および上記背面の間の側面のうち少なくとも一つの上記側面に設けられた入光面とを有する導光板であって、ベース樹脂に散乱粒子が分散された本体部を備え、波長442nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNSW、上記ベース樹脂の屈折率をN1SW、波長633nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNLW、上記ベース樹脂の屈折率をN1LWとしたとき、
0.002≦(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≦0.004
であることを特徴とする導光板を提供する。
本発明によれば、(N2SW/N1SW)−(N2LW/N1LW)の値が所定の範囲内であるので、短波長領域の光の散乱効率を高め、短波長領域の光を有効に利用することができる。したがって、本発明の導光板を用いることにより、色温度を高め、エネルギー利用効率を向上させることが可能となる。
また本発明においては、上記本体部の上記出光面側に、上記入光面に直交する方向(導光方向)に対して交差する方向に配列された複数の単位プリズムを有する光学要素部が形成されていることが好ましい。光学要素部によって、導光方向に対して交差する方向に沿った光の成分に対し、優れた集光作用を及ぼすことができるからである。
さらに本発明においては、上記光学要素部が電離放射線硬化型樹脂の硬化物を含有することが好ましい。これにより、光学要素部に十分に優れた光学特性を付与することができるからである。
また本発明は、上述の導光板と、上記導光板の上記入光面に配置された光源と、上記導光板の上記背面に配置された反射シートと、上記導光板の上記出光面に配置され、複数の単位プリズムを有する光学シートとを備えることを特徴とする面光源装置を提供する。
さらに本発明は、上述の面光源装置と、上記面光源装置の上記光学シート側に配置された液晶パネルとを備えることを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明によれば、上述の導光板を有するので、エネルギーの高い短波長領域の光を有効に出光させることができ、画面内の入力エネルギーを高めることなく、画像の色温度を高くすることが可能である。
本発明によれば、ベース樹脂および散乱粒子が所定の屈折率の関係を満たすので、短波長領域の光の利用効率が高く、色温度を高めるとともに、エネルギー利用効率を向上させることが可能であるという効果を奏する。
本発明の導光板の一例を示す概略斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 本発明に用いられるベース樹脂および散乱粒子の屈折率の波長依存性の一例を示すグラフである。 本発明の導光板の他の例を示す概略斜視図である。 図4のB−B線断面図である。 本発明の導光板の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の面光源装置の一例を示す概略斜視図である。 図7のC−C線断面図である。 本発明の面光源装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の導光板、面光源装置および液晶表示装置について詳細に説明する。
A.導光板
まず、本発明の導光板について説明する。本発明の導光板は、ベース樹脂および散乱粒子の屈折率の関係式に応じて、二つの実施態様に分けることができる。以下、各実施態様について説明する。
I.第1実施態様
本実態態様の導光板は、出光面と、上記出光面に対向する背面と、上記出光面および上記背面の間の側面のうち対向する一対の上記側面に各々設けられた二つの入光面とを有する導光板であって、ベース樹脂に散乱粒子が分散された本体部を備え、波長442nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNSW、波長633nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNLWとしたとき、ΔNSW>ΔNLWであり、上記散乱粒子の平均粒径が0.7μm以上5μm以下の範囲内であることを特徴とするものである。
本実施態様の導光板について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は本実施態様の導光板の一例を示す概略斜視図および断面図であり、図2は図1のA−A線断面図である。図1および図2に示すように、導光板1は、一対の主面を有する四角形板状の部材として構成され、一方の主面である出光面3aと、出光面3aに対向するもう一方の主面である背面3bと、出光面3aおよび背面3bの間の四つの側面のうち対向する一対の側面である二つの入光面4a,4bとを有している。また、図2に示すように、導光板1は、ベース樹脂5に散乱粒子6が均一に分散された本体部2を有している。ベース樹脂5および散乱粒子6は屈折率が異なり、散乱粒子6は本体部2内を進む光L1〜L4に対して屈折によって光の進路方向を変化させる作用を及ぼすようになっている。
図1および図2に示す導光板を有する面光源装置においては、導光板1の入光面4a,4bに光源が配置される。光源からの入射光は、入光面4a,4bを介し、導光板1に入射する。図2において、導光板1へ入射した光は、導光板1の出光面3aおよび背面3bにて、反射、特に導光板1をなす材料と空気との屈折率差に起因して全反射を繰り返す。そのため、入光面4aを介して入射した光L1〜L3は入光面4aに直交する方向(導光方向D1)へ進んでいき、入光面4bを介して入射した光L4は入光面4bに直交する方向(導光方向D2)へ進んでいく。
導光板1の本体部2はベース樹脂5に散乱粒子6が均一に分散されたものである。そのため、図2に例示するように、導光板1内を進む光L1〜L4は、散乱粒子6によって進行方向を不規則に変更される。例えば、導光板1内を進む光が全反射臨界角未満の入射角度で出光面3aおよび背面3bに入射することもある。この場合、光は導光板1の出光面3aおよび背面3bから出射し得るようになる。導光板1内を進行する光L1〜L4と導光板1内に分散された散乱粒子6との衝突は、導光板1内の導光方向D1,D2に沿った各区域において生じる。このため、導光板1内を進んでいる光L1〜L4は、少しずつ出光面3aから出射するようになる。これにより、導光板1の出光面3aから出射する光の量を導光方向D1,D2に沿って均一化させることができる。
図3(a)、(b)は、本実施態様に用いられるベース樹脂および散乱粒子の屈折率の波長依存性の一例を示すグラフである。本実施態様においては、図3(a)、(b)に例示するように、ΔNSW>ΔNLWであり、短波長(青)でのベース樹脂および散乱粒子の屈折率差の絶対値は、長波長(赤)でのベース樹脂および散乱粒子の屈折率差の絶対値よりも大きい。そのため、図2に例示するように、入光面4aから近い順に近傍領域11a、中間領域11b、遠隔領域11cと三分割した場合、入光面4aを介して入射した光については、入光面4aに近い近傍領域11aにて短波長領域(青)の光が長波長領域(赤)の光に比べて強く散乱される。このとき、全反射臨界角未満の入射角度で出光面3aに入射した光は、出光面3aから出射される。したがって、短波長領域(青)の光は中間領域11b、さらには遠隔領域11cに到達する前に散乱されて出射される。入光面4bを介して入射した光についても、入光面4aを介して入射した光と同様である。よって本実施態様においては、短波長領域(青)の光を有効に利用することができる。その結果、色温度を高めるとともに、エネルギー利用効率を向上させることが可能となる。光源自体の色温度を高くしなくとも、導光板によって色温度を高めることができるのである。
図2において、導光板1は、一対の主面を有する四角形板状の部材として構成され、同行方向D1,D2に厚みが一定であるため、入光面4aからの入射光はその反対面(4b)から、また入光面4bからの入射光はその反対面(4a)から、光漏れが生じる場合がある。上述したように短波長領域(青)の光は入光面4a,4bの近傍領域11a,12aにて強く散乱されるので、入光面の反対面での短波長領域(青)の光の漏れを抑制することができる。一方、短波長領域(青)の光に比べて、長波長領域(赤)の光は入光面の反対面で光漏れが生じる可能性が高くなるが、長波長領域(赤)の光はエネルギーが低く色温度が低いため、多少の光漏れであれば色温度およびエネルギー利用効率に関して大きな影響にはならない。また、長波長領域(赤)の光は色温度が低いため、入光面の反対面にて長波長領域(赤)の光が漏れることにより、全体として色温度が高くなることも期待できる。この場合、例えばカラーフィルタの透過率特性を調整して色温度を補正しなくとも、導光板によって色温度を高めることができる。
また図2において、上述したように入光面4aを介して入射した光については、入光面4aに近い近傍領域11aにて短波長領域(青)の光が長波長領域(赤)の光に比べて強く散乱され、短波長領域(青)の光は中間領域11b、さらには遠隔領域11cに到達する前に散乱されて出射されるので、近傍領域11aと遠隔領域11cとで出射光の色合いに差が生じ、中間領域11bでは近傍領域11aおよび遠隔領域11cの間で過渡的な色合いになる。同様に、入光面4bを介して入射した光についても、近傍領域12aと遠隔領域12cとで出射光の色合いに差が生じ、中間領域12bでは近傍領域12aおよび遠隔領域12cの間で過渡的な色合いになる。従来のように四つの側面のうち一つの側面のみが入光面である場合には、上記のような出射光の色合いに差があると色ムラが発生することになる。これに対し本実施態様においては、対向する一対の側面が入光面であるため、入光面4aの近傍領域11aは入光面4bの遠隔領域12cとなり、入光面4aの遠隔領域11cは入光面4bの近傍領域12aとなるので、近傍領域、中間領域、遠隔領域での出射光の色合いの差を互いに相殺することができ、色ムラの発生を回避することが可能である。特に、導光方向の長さが長いほど色ムラが問題となるが、本実施態様においては導光方向の長さが長くとも、色ムラが生じにくい。
本実施態様においては、波長442nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNSW、上記ベース樹脂の屈折率をN1SW、波長633nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNLW、上記ベース樹脂の屈折率をN1LWとしたとき、
0.002≦(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≦0.004
であることが好ましい。
ΔNSW/N1SWは短波長(青)での散乱のしやすさを示し、ΔNLW/N1LWは長波長(赤)での散乱のしやすさを示す。そして、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)は、波長による散乱の差、すなわち、二つの入光面のうち、一方の入光面から入射した光についての近傍領域、中間領域、遠隔領域での出射光の色合いの相違、ならびに他方の入光面から入射した光についての近傍領域、中間領域、遠隔領域での出射光の色合いの相違を示している。(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)が小さいと、各入光面から入射した光について近傍領域、中間領域、遠隔領域での出射光の色合いの相違が少なくなる。一方、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)が大きいと、各入光面から入射した光について近傍領域、中間領域、遠隔領域での出射光の色合いの相違が多くなり、短波長領域(青)の光が中間領域に到達する前に散乱されて出射されてしまい、中間領域にて色温度が低くなるおそれがある。よって、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≦0.004であれば、短波長領域(青)の光が中間領域に到達する前に散乱されて出射されるのを抑制し、それぞれの入光面から入射した光について近傍領域および中間領域での色ムラを抑制することができる。また、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≧0.002であれば、それぞれの入光面に近い近傍領域にて短波長領域(青)の光が長波長領域(赤)の光に比べて強く散乱され、短波長領域(青)の光を有効に利用することができる。
また本実施態様において、散乱粒子の平均粒径は0.7μm以上5μm以下の範囲内である。
ここで、光の散乱は、粒径dと光の波長λとの関係により3つの場合に大別できる。一般に、d≫λのときは幾何光学的散乱、d〜λのときはミー散乱、d≪λのときはレイリー散乱のそれぞれの散乱特性を示すとされている。また、光の散乱には、粒径だけでなく屈折率差も大きく影響する。
幾何光学的散乱では、光の散乱は粒子表面の反射によって起こり、粒子の比表面積が大きいほど光の散乱能力が大きくなる。そのため、散乱粒子の粒径が可視光の波長に対して大きい場合には、ベース樹脂および散乱粒子の屈折率差よりも、散乱粒子の粒径が大きいことに起因する粒子表面の反射の影響が大きくなる。その結果、ベース樹脂および散乱粒子の屈折率差に波長依存性があるとしても、波長によらず散乱作用が同等になる。例えば図2において、散乱粒子6の粒径が可視光の波長に対して非常に大きい場合、入光面4a,4bの近傍領域11a,12a、中間領域11b,12b、遠隔領域11c,12cでは可視光全域の光が一様に散乱されることになる。
また、散乱効率が最大となる粒径は波長によって異なることが知られている。すなわち、粒径が同一であっても波長に応じて散乱効率が異なる。そのため、粒径は、波長による散乱効率の相違が小さくなるような範囲であることが好ましい。粒径が比較的小さい場合には、波長による散乱効率の相違が小さくなる傾向にある。
一方、粒径が小さくなると、屈折率差に起因する屈折による散乱の影響が小さくなり、上述の屈折率の関係式の影響が小さくなってしまう。そのため、粒径は光の拡散が屈折率差によって支配的に起こる範囲であることが好ましい。
したがって、本実施態様においては、散乱粒子の平均粒径を上記範囲内とする。
図4および図5は本実施態様の導光板の他の例を示す概略斜視図および断面図であり、図5は図4のB−B線断面図である。図4に例示するように、導光板1は、一方の主面である出光面3aと、出光面3aに対向するもう一方の主面である背面3bと、出光面3aおよび背面3bの間の四つの側面のうち対向する一対の側面である二つの入光面4a,4bとを有している。また、図5に例示するように、導光板1は、ベース樹脂5に散乱粒子6が均一に分散された本体部2と、本体部2の出光面3a側に形成された光学要素部7とを有している。
本体部2は、導光板1の背面3bおよび入光面4a,4bを構成し、光学要素部7は導光板1の出光面3aを構成している。本体部2は、出光面3a側および背面3b側にて導光板1の板面と平行な平らな面を有している。すなわち、本体部2は、入光面4a,4bに直交する方向(導光方向D1,D2)ならびに導光板1の板面の法線方向ndの両方向と平行な任意の断面において、同一の断面形状を有している。
光学要素部7は、本体部2上に形成された支持部(ランド部)9と、支持部9上に形成され、導光板1の出光面3aを構成する複数の単位プリズム8とを有している。光学要素部7は、本体部2側にて導光板1の板面と平行な平らな面を有し、その一方で出光面3a側にて導光板1の板面に対して傾斜した凹凸面を有している。
図4に例示するように、光学要素部7は、入光面4a,4bに直交する方向(導光方向D1,D2)と交差する方向に配列された複数の単位プリズム8を有している。すなわち、各単位プリズム8の配列方向Pと導光方向D1,D2とが交差している。また、各単位プリズム8は、配列方向Pと交差する方向に線状に延びている。特に、図4においては、複数の単位プリズム8は、導光方向D1,D2に直交する方向に隙間なく配列されている。また、各単位プリズム8は、その配列方向Pに直交する方向、すなわち導光方向D1,D2に直線状に延びている。そして、各単位プリズム8は、柱状に形成され、その長手方向に沿って同一の断面形状を有している。
図5に例示するように、各単位プリズム8の断面形状は、出光面3a側に突出する三角形形状となっている。特に、図5においては、単位プリズム8の配列方向Pと平行な面内での輝度の角度分布において、正面方向輝度を集中的に向上させるという観点から、単位プリズム8の断面形状が二等辺三角形形状となっており、かつ、単位プリズム8は、断面の二等辺三角形状が正面方向ndを中心として左右対称的となるように配置されている。また、単位プリズム8の出光面3a側に突出する頂部18は、断面の二等辺三角形状の等辺の間に位置する頂角によって構成されている。
図4に例示するように、光学要素部7は、導光方向D1,D2と交差する方向、特に導光方向D1,D2と直交する方向に配列された複数の単位プリズム8を有している。このような光学要素部7によれば、導光方向D1,D2に対して交差する方向に沿った光の成分に対し、効果的に光学的作用を及ぼすことができる。
具体的には、図5に例示するように、単位プリズム8を介して導光板1を出射する光L11,L12,L13は、導光板1の出光面3a、すなわち単位プリズム8の出光面3a側(プリズム面側)にて屈折する。この屈折により、正面方向ndから傾斜した方向に進む光L11,L12,L13の進行方向(出射方向)は、主として、導光板1内を通過している際における光の進行方向と比較して、正面方向ndに対してなす角度が小さくなるように曲げられる。このような作用により、単位プリズム8は、導光方向と直交する方向に沿った光の成分について、光の進行方向を正面方向nd側に絞り込むことができる。すなわち、単位プリズム8は、導光方向と直交する方向に沿った光の成分に対して、集光作用を及ぼすようになる。
このように本実施態様によれば、導光板からの出射光量の導光方向に沿った均一化を図るだけでなく、導光方向と交差する方向に沿った光の成分に対して集光作用を及ぼすことができる。
なお、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
また、本明細書において、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面(凹凸面の場合は包絡面にも相当)のことを指す。
さらに、「正面方向」とは、導光板の板面に対する法線の方向ndであり、導光板を有する面光源装置の発光面の法線方向等にも一致する。
さらに、本明細書において、「プリズム」や「レンズ」という用語は、入射光に対して種々の光学的作用(例えば、反射や屈折)を及ぼし得る形状要素(光学要素)を意味するものである。また、「プリズム」および「レンズ」等の用語は、形状要素(光学要素)として、呼称の違いのみに基づいて互いから区別されるものではない。
以下、本実施態様の導光板における各構成について説明する。
1.本体部
本実施態様における本体部は、ベース樹脂に散乱粒子が均一に分散されたものである。本実施態様においては、ベース樹脂および散乱粒子の屈折率差の関係がΔNSW>ΔNLWを満たし、散乱粒子の平均粒径が所定の範囲内となっている。
ベース樹脂および散乱粒子の屈折率差の関係はΔNSW>ΔNLWを満たしていればよく、ΔNSWとΔNLWとの差は特に限定されない。また、ΔNSWおよびΔNLWも特に限定されない。なお、ΔNSWが大きすぎるとベース樹脂および散乱粒子の材料選択が困難となることから、ΔNSWの上限値は通常0.2程度である。
ベース樹脂および散乱粒子の屈折率差は、ΔNSW>ΔNLWを満たしていればよく、例えば図3(a)、(b)に示すように波長が長くなるにつれてベース樹脂および散乱粒子の屈折率差が単調に減少する。
また、ベース樹脂および散乱粒子の屈折率の関係は、上述したように、0.002≦(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≦0.004を満たすことが好ましい。
ベース樹脂および散乱粒子の屈折率は、上述のベース樹脂および散乱粒子の屈折率差の関係を満たしていればよく、ΔNSW、ΔNLW、N1SW、N1LWを定める各波長において、例えば図3(a)に示すようにベース樹脂の屈折率が散乱粒子の屈折率よりも高くてもよく、図3(b)に示すようにベース樹脂の屈折率が散乱粒子の屈折率よりも低くてもよい。
具体的に、ベース樹脂は、屈折率が1.48〜1.60程度のものを用いることができる。また、散乱粒子は、屈折率が1.35〜3.0程度のものを用いることができる。
散乱粒子の平均粒径は、上述したように、0.7μm以上5μm以下の範囲内であり、中でも1μm以上3μm以下であることが好ましい。
なお、平均粒径は、溶液中の散乱粒子を動的光散乱方法で測定し、粒径分布を累積分布で表したときの50%粒子径(d50 メジアン径)を意味する。上記平均粒径は、日機装(株)製のMicrotrac粒度分析計を用いて測定することができる。
散乱粒子としては、本体部内を進む光に対して屈折によって光の進路方向を変化させる作用を及ぼし得るものであり、上述の屈折率の関係を満たすものであれば特に限定されるものではなく、屈折率、分散性等を考慮して適宜選択される。散乱粒子としては、無機系粒子、有機系粒子のいずれも用いることができる。具体的には、無機系粒子としては、シリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、ジルコニア(二酸化ジルコニウム)等の粒子が挙げられる。また、有機系粒子としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の粒子が挙げられる。これらの粒子は、1種単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
散乱粒子の形状としては、例えば、真球などの略球形、楕円球形、不定形等が挙げられる。中でも、分散安定性に優れることから、略球形が好ましい。
散乱粒子の含有量は、散乱性や分散性等に応じて適宜調整されるものであり、例えば、本体部の全質量に対して0.005質量%〜1質量%の範囲内とすることができる。
本実施態様においては、散乱粒子の平均粒径、密度、屈折率等を調節することにより、出光面からの出射光量を導光方向に沿って均一化させることができる。
ベース樹脂としては、上述の屈折率の関係を満たすものであれば特に限定されるものではなく、導光板に用いられる一般的な樹脂、具体的には紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等の電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂などを使用することができる。例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、ベース樹脂とは、モノマーやオリゴマーの他、ポリマーを含む概念である。
本体部は、可視光領域380nm〜780nmにおける平均透過率が50%以上であることが好ましく、より好ましくは70%以上、特に好ましくは85%以上である。
なお、上記透過率は、紫外可視分光光度計(例えば、(株)島津製作所製 UV−3100PC)を用い、室温、大気中で測定した値である。
本体部の形状は平板状であれば特に限定されるものではなく、例えば、略方形であってもよく、円板状であってもよい。なお、略方形とは、正方形や長方形等の方形の他に、角が欠けている形状や角が丸みを帯びた形状も含む。
本体部の厚みは適宜調整されるものであり、特に限定されない。中でも、本体部の厚みは一定であることが好ましい。特に、本実施態様の導光板がテレビ用途の液晶表示装置に用いられる大型の導光板である場合、本体部の厚みは一定であることが好ましい。大型の場合には、本体部を楔型にすることが困難となるからである。
本体部の作製方法としては、例えば、押し出し成型法、射出成型法などが挙げられる。中でも、押し出し成型法が好ましく用いられる。本体部の平均厚さに対する本体部の長さの比が大きく、本体部が平たくとも、精度良く本体部を形成することができるからである。具体的には、ベース樹脂となる熱可塑性樹脂中に散乱粒子を分散させ、散乱粒子を含む熱可塑性樹脂を押し出し成型することによって、本体部を作製することができる。
2.光学要素部
本実施態様においては、上記本体部の出光面側に、入光面に直交する方向(導光方向)に対して交差する方向に配列された複数の単位プリズムを有する光学要素部が形成されていることが好ましい。光学要素部は、導光方向に対して交差する方向に配列された複数の単位プリズムを有するので、導光方向に対して交差する方向に沿った光の成分を集光することができる。
単位プリズムの断面形状としては、例えば、三角形形状、台形等の四角形、五角形、六角形等の種々の多角形形状とすることができる。また、単位プリズムの断面形状は、円形状または楕円形状の一部分に相当する形状であってもよい。中でも、単位プリズムの断面形状は、三角形形状であることが好ましく、二等辺三角形形状であることがより好ましい。また、単位プリズムの断面形状は、正面方向を中心として左右対称であることが好ましい。特に、図5に例示するように、単位プリズム8の断面形状が二等辺三角形形状であり、断面の二等辺三角形状が正面方向ndを中心として左右対称的となるように配置されていることが好ましい。単位プリズムの配列方向と平行な面内での輝度の角度分布において、正面方向輝度を集中的に向上させることができるからである。
なお、「三角形形状」とは、厳密な意味での三角形形状のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む略三角形形状、さらには、三角形形状と概ね同一の光学的機能を期待することが可能な略三角形形状などを含む。一例として、種々の目的から頂角に面取り加工(例えば、10μm程度以下の角R)を施された略三角形形状も、ここでいう「三角形形状」に含むものとする。
単位プリズムの突出高さは10μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。すなわち、単位プリズムの断面形状が直角二等辺三角形状である場合には、単位プリズムの配列方向に沿った、単位プリズムの底面の幅が20μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。単位プリズムが大き過ぎると、視認されやすくなり、また、液晶パネルの画素の配列と単位プリズムの配列との干渉に起因したモアレ縞が視認されやすくなるためである。
なお、単位プリズムの突出高さは、図5において、導光板1の板面への法線方向ndに沿った支持部9表面に対する単位プリズム8の突出高さHをいう。また、単位プリズムの底面の幅は、図5において、支持部9表面での単位プリズム8の配列方向Pに沿った、単位プリズム8の底面の幅Wをいう。
また、単位プリズムの断面形状が二等辺三角形状である場合には、正面方向輝度を集中的に向上させる観点から、等辺の間に位置するとともに出光面側に突出する頂角の角度が60°以上120°以下であることが好ましく、特に90°であることが好ましい。
なお、頂角の角度とは、図5において、等辺の間に位置するとともに出光面3a側に突出する頂角の角度θaをいう。
単位プリズムの配列としては、入光面に直交する方向(導光方向)に対して交差する方向に複数の単位プリズムが配列されていれば特に限定されないが、通常は複数の単位プリズムが隙間なく配列される。また、単位プリズムの配列方向としては、単位プリズムの配列方向と導光方向とが交差するように複数の単位プリズムが配列されていれば特に限定されないが、通常は単位プリズムの配列方向と導光方向とが直交するように複数の単位プリズムが配列される。すなわち、単位プリズムの稜線が導光方向と略一致するように複数の単位プリズムが配列される。
光学要素部は、複数の単位プリズムを有するものであればよく、例えば、本体部上に形成された支持部と、支持部上に形成された複数の単位プリズムとを有していてもよく、複数の単位プリズムのみを有していてもよい。図5に例示するように、光学要素部7が単位プリズム8とともに支持部(ランド部)9を有する場合には、本実施態様の導光板を有する面光源装置を液晶表示装置に組み込んだ際に、線状に延びる単位プリズムに対応する筋を視認しにくくすることができる。また、支持部を有する場合には、導光板の製造過程において、成型された光学要素部を離型する際、ならびに、離型後の導光板の加工、取り扱い時に、単位プリズムが本体部から剥離するのを防ぐことができる。
光学要素部が支持部と複数の単位プリズムとを有する場合、支持部の厚みは、2μm〜20μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜10μmの範囲内であることがさらに好ましい。
なお、支持部の厚みは、図5において、導光板1の板面への法線方向ndに沿った支持部9の厚みtsをいう。
光学要素部に用いられる材料としては、複数の単位プリズムを形成することができる材料であれば特に限定されるものではなく、単位プリズムに用いられる一般的な樹脂材料、具体的には紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等の電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂などを使用することができる。
中でも、樹脂材料としては、電離放射線硬化型樹脂が好ましく用いられる。すなわち、光学要素部は、電離放射線硬化型樹脂の硬化物を含有することが好ましい。電離放射線硬化型樹脂を用いることで、高精度に光学要素部を作製することができる。したがって、光学要素部に十分に優れた光学特性を付与することができるとともに、光学的作用を維持しながら、単位プリズムの突出高さを低くし、導光板、さらには面光源装置を薄型化することができる。
電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂を用いることができる。紫外線硬化性樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、エポキシ系等の単量体(モノマー)、プレポリマー、または、これらの混合系を挙げることができる。
また、光学要素部は、上記本体部と同一の材料で構成されていてもよい。すなわち、光学要素部は、本体部と同様に、ベース樹脂に散乱粒子が分散されたものであってもよい。この場合には、本体部および光学要素部を同時に形成することができる。
一方、光学要素部が、上記本体部と異なる材料で構成されている場合、光学要素部は散乱粒子を含有しない、すなわち単一な樹脂材料から構成されていることが好ましい。光学要素部が単一な樹脂材料から構成されている場合には、出光面を平滑な面とすることができるので、導光板内を進む光が出光面をなす単位プリズムによる反射を繰り返して、導光板内を入光面から反対面へと進むようになり、これにより、導光板の出光面からの出射光量の導光方向に沿った均一化を効果的に図ることができる。
光学要素部の作製方法としては、複数の単位プリズムを形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、押し出し成型法、射出成型法、熱転写加工法、プレス成型法などが挙げられる。光学要素部の作製方法は、例えば、樹脂材料の種類や、光学要素部および本体部に用いる材料の同異などに応じて、適宜選択される。光学要素部および本体部に同一の材料を用いる場合には、光学要素部および本体部を同時に形成してもよく、別々に形成してもよい。
例えば、電離放射線硬化型樹脂を用いて、光学要素部を形成する場合は、図6(a)〜(d)に例示するように導光板を製造することができる。まず、図6(a)に示すように、作製されるべき光学要素部の形状に対応した賦形面62を有する型60を、賦形面62が上方を向くようにして配置する。次に、図6(b)に示すように、計量された電離放射線硬化型樹脂7a(例えば紫外線硬化性樹脂)を、賦形面62上の一辺に沿って点状に並べて塗布または線状に塗布する。その後、図6(c)に示すように、本体部2の光学要素部が形成されるべき面63が型60の賦形面62に対面するようにして、別途準備された本体部2を型60上に位置決めして配置する。そして、ゴムロール66a,66bによって型60と本体部2とを互いに向けて押圧しながら、ゴムロール66a,66bを作製されるべき単位プリズムの長手方向に転がすことにより、型60と本体部2との間に略均一な厚みの電離放射線硬化型樹脂7aからなる層を形成する。その後、図6(d)に示すように、電離放射線硬化型樹脂7aに対して電離放射線67を照射することによって、電離放射線硬化型樹脂7aからなる層を硬化させ、光学要素部を形成する。そして、本体部2上に形成された、電離放射線硬化型樹脂7aの硬化物を含有する光学要素部を型60から剥がす。これにより、図6(e)に示すように、本体部2上に電離放射線硬化型樹脂7aの硬化物を含有する光学要素部7が形成された導光板が得られる。
電離放射線硬化型樹脂からなる層を硬化させる際、紫外線硬化性樹脂を用いた場合には紫外線を照射することによって紫外線硬化性樹脂を硬化させることができ、また、電子線硬化性樹脂を用いた場合には電子線を照射することによって電子線硬化性樹脂を硬化させることができる。
3.その他の構成
本実施態様においては、均一に光を放出させるために、導光板の背面に、ドットパターンが形成されていてもよい。ドットパターンは、導光方向に平行な方向に配列し、ドットの占有面積が導光方向に平行な方向に対して導光板の中間に近いほど大きくなるようにドット径および/またはドット数を変化させて形成されている。
ドットパターンの形状は、特に限定されず、一般的な形状とすることができ、例えば、円形、楕円形、方形、三角形、多角形等が挙げられる。
ドットパターンの形成方法としては、例えば、二酸化チタン等の白色顔料を含む白色インキをシルクスクリーン印刷法等を用いて印刷する方法、レーザーによってドットパターンに相当する部位に凹凸を形成する方法を用いることができる。
また、光の均一性を高めるために、導光板の背面に、複数の単位プリズムを有する第2光学要素部が形成されていてもよい。なお、第2光学要素部については、上記光学要素部と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
II.第2実施態様
本実施態様の導光板は、出光面と、上記出光面に対向する背面と、上記出光面および上記背面の間の側面のうち少なくとも一つの上記側面に設けられた入光面とを有する導光板であって、ベース樹脂に散乱粒子が分散された本体部を備え、波長442nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNSW、上記ベース樹脂の屈折率をN1SW、波長633nmでの上記ベース樹脂および上記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNLW、上記ベース樹脂の屈折率をN1LWとしたとき、
0.002≦(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≦0.004
であることを特徴とするものである。
上記第1実施態様に記載したように、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≧0.002であれば、入光面に近い近傍領域にて短波長領域(青)の光が長波長領域(赤)の光に比べて強く散乱され、短波長領域(青)の光を有効に利用することができる。よって本実施態様においては、色温度を高めるとともに、エネルギー利用効率を向上させることが可能となる。光源自体の色温度を高くしなくとも、導光板によって色温度を高めることができるのである。
また、上記第1実施態様に記載したように、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≦0.004であれば、短波長領域(青)の光が中間領域に到達する前に散乱されて出射されるのを抑制し、近傍領域および中間領域での色ムラを抑制することができる。したがって本実施態様においては、短波長領域の光の利用効率を高めたことによる色ムラを低減することが可能である。
本実施態様において、入光面は、出光面および背面の間の側面のうち少なくとも一つの側面に設けられていればよいが、中でも、対向する一対の側面にそれぞれ設けられていることが好ましい。すなわち、導光板は、対向する二つの入光面を有することが好ましい。上記第1実施態様の項に記載したように、色ムラの発生を回避することができるからである。
また、本実施態様においては、本体部の出光面側に、入光面に直交する方向(導光方向)に対して交差する方向に配列された複数の単位プリズムを有する光学要素部が形成されていることが好ましい。光学要素部は、導光方向に対して交差する方向に配列された複数の単位プリズムを有するので、導光方向に対して交差する方向に沿った光の成分を集光することができる。
なお、本体部、光学要素部、およびその他の構成については、上記第1実施態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
B.面光源装置
次に、本発明の面光源装置について説明する。
本発明の面光源装置は、上述の導光板と、上記導光板の上記入光面に配置された光源と、上記導光板の上記背面に配置された反射シートと、上記導光板の上記出光面に配置され、複数の単位プリズムを有する光学シートとを備えることを特徴とするものである。
図7および図8は、本発明の面光源装置の一例を示す概略斜視図および断面図であり、図8は図7のC−C線断面図である。図7および図8に示すように、面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板1と、導光板1の対向する二つの入光面4a,4bにそれぞれ配置された光源22a,22bと、導光板1の背面3bに配置された反射シート23と、導光板1の出光面3aに配置された光学シート24とを有している。
導光板1は、図4および図5に示す導光板1と同様である。光源22a,22bは、入光面4a,4bおよび導光板1の板面の両方と平行な方向に並べて配列された多数のLEDによって構成されている。反射シート23は、導光板1の背面3bから出射した光を反射して、再び導光板1内に入射させるための部材である。光学シート24は、入光側から入射した光の進行方向を変化させて出光側から出射させ、正面方向の輝度を集中的に向上させるための部材である。図7および図8においては、導光板1の板面、光学シート24のシート面、反射シート23のシート面、および面光源装置20の発光面は、互いに平行となっている。
図7および図8に示す例において、光学シート24は、導光板1の導光方向D1,D2に沿って配列された複数の単位プリズム27を有している。すなわち、各単位プリズム27の配列方向Qは、導光板1の導光方向D1,D2に対して平行となっている。また、単位プリズム27は、光学シート24のシート面上においてその配列方向Qに直交する方向に直線状に延びている。単位プリズム27は、その長手方向に直交する断面において三角形形状を有している。単位プリズム27の断面の三角形形状の頂角によってなされる頂部28は、入光側、すなわち導光板1側に向けて突出している。
図7および図8に示す面光源装置20においては、図9に例示するように、光源22a,22bで発光された光は、入光面4a,4bを介し、導光板1に入射する。図9に示すように、導光板1へ入射した光は、導光板1の出光面3aおよび背面3bにおいて、反射、とりわけ導光板1をなす材料と空気との屈折率差に起因して全反射を繰り返し、導光板1の入光面4a,4bに直交する方向(導光方向D1,D2)へ進んでいく。
導光板1の本体部2内には散乱粒子6が分散されているため、図9に示すように、導光板1内を進む光は、散乱粒子6によって進行方向を不規則に変更され、全反射臨界角未満の入射角度で出光面3aおよび背面3bに入射することもある。この場合、光は、導光板1の出光面3aおよび背面3bから、出射し得るようになる。出光面3aから出射した光L31,L32は、導光板1の出光面3aに配置された光学シート24へと向かう。一方、背面3bから出射した光は、図7および図8に示すように導光板1の背面に配置された反射シート23で反射され再び導光板1内に入射して導光板1内を進むことになる。
導光板1内を進行する光と導光板1内に分散された散乱粒子6との衝突は、導光板1内の導光方向に沿った各区域において生じる。このため、導光板1内を進んでいる光は、少しずつ出光面3aから出射するようになる。これにより、導光板1の出光面3aから出射する光の光量を導光方向D1,D2に沿って均一化させることができる。
導光板1から出射した光L31,L32は光学シート24へ入射する。上述したように、光学シート24は、導光板1側へ向けて頂角が突出する断面が三角形状の単位プリズム27を有している。単位プリズム27の長手方向は、導光方向D1,D2と交差する方向、図7〜図9においては導光方向D1,D2と直交する方向となっている。また、図9に示すように、導光板1をなす材料と空気との屈折率差に起因し、導光板1の出光面3aから出射する光の導光方向成分の出射角度(出射光の導光方向成分と導光板1の板面への法線方向ndとがなす角度)θeは、特定の角度範囲内(例えば65°〜85°)に偏る傾向がある。
これらのことから、図9に示すように、入光面4aからの入射光については、導光板1の出光面3aから出射した光の多くが、光学シート24の単位プリズム27の一方のプリズム面27aを透過して単位プリズム27へ入射し、その後、単位プリズム27の他方のプリズム面27bで全反射するように、光学シート24を設計することができる。同様に、入光面4bからの入射光については、導光板1の出光面3aから出射した光の多くが、光学シート24の単位プリズム27の一方のプリズム面27aを透過して単位プリズム27へ入射し、その後、単位プリズム27の他方のプリズム面27bで全反射するように、光学シート24を設計することができる。このようにして、光学シート24は、透過光の進行方向を正面方向に対する角度が小さくなるように変更することができる。すなわち、光学シート24は、透過光に対して偏向作用を及ぼすようになる。
このように、面光源装置20では、導光板1によって出射光量の導光方向に沿った分布を均一化するとともに出射光を集光させ、さらに、光学シート24によって光を偏向して正面方向輝度を向上させるようになっている。
上記面光源装置において、光学シートによる集光作用は、主として、単位プリズムの配列方向(導光方向)に沿った光の成分に対して及ぼされる。また、光源は、導光方向と平行に発光するのではなく、導光方向を中心として放射的に発光する。すなわち、導光板を通過する光には、導光板の板面への法線方向に沿った方向からの観察において、導光方向(入光面に直交する方向)に進む光だけでなく、この導光方向に対して交差した方向に進む光も含まれている。そして、導光板内を進む光の導光方向に交差した方向の成分に対し、光学シートは効果的な光学作用を及ぼすことはできない。このため、導光方向と交差する方向に沿った光の成分は集光されておらず、結果として、光源光の利用効率も十分とはならないことが予想される。
しかしながら、導光板が出光面側に光学要素部を有する場合には、光学要素部が、導光方向と交差する方向、特に導光方向と直交する方向に配列された複数の単位プリズムを有するので、導光方向に対して交差する方向に沿った光の成分に対し、効果的に光学的作用を及ぼすことができる。
本発明においては、上述の導光板を備えるので、短波長領域の光を有効利用し、エネルギー利用効率を高くすることができる。したがって、本発明の面光源装置を液晶表示装置に用いた場合には、画面内の入力エネルギーを高めることなく、画像の色温度を向上させることが可能である。
なお、導光板については、上記「A.導光板」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。以下、本発明の面光源装置における他の構成について説明する。
1.光学シート
本発明に用いられる光学シートは、導光板の出光面に配置され、複数の単位プリズムを有するものである。光学シートは、入光側から入射した光の進行方向を変化させて出光側から出射させ、正面方向の輝度を集中的に向上させるための部材である。
このような光学シートとしては、液晶表示装置に用いられる一般的なものを用いることができる。
なお、単位プリズムの断面形状、突出高さ、底面の幅、頂角の角度等については、上記「A.導光板」の項に記載した光学要素部の単位プリズムと同様とすることができる。
単位プリズムの配列方向としては、通常、導光方向に沿って複数の単位プリズムが配列される。すなわち、単位プリズムの稜線が導光方向と略直交するように複数の単位プリズムが配列される。また、単位プリズムの配列としては、導光方向に沿って複数の単位プリズムが配列されていれば特に限定されないが、通常は複数の単位プリズムが隙間なく配列される。
光学シートの配置としては、図7および図8に例示するように単位プリズム27の頂部28が導光板1側(光学シート24の入光側)に突出するように光学シート24が配置されていてもよく、図示しないが単位プリズムの頂部が光学シートの出光側に突出するように光学シートが配置されていてもよい。
光学シートの材料としては、複数の単位プリズムを有する光学シートを作製できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。
光学シートの厚みは、適宜調節すればよく、例えば、5μm〜100μm程度とすることができる。
光学シートの作製方法としては、一般的な方法を用いることができ、例えば、紫外線硬化性樹脂を、単位プリズムに対応する形状が表面に設けられた型を用いてエンボス処理した後に紫外線により硬化させる方法が挙げられる。
2.光源
本発明に用いられる光源は、導光板の入光面に配置されるものである。
光源としては、例えば、線状の冷陰極管等の蛍光灯、点状のLED(発光ダイオード)、白熱電球等を用いることができる。中でも、色再現性、小型化、低消費電力化に優れる点から、LEDが好ましい。
光源が白色発光するLEDである場合、光源の数が少なくとも均一な白色とすることができる。また、光源がそれぞれ、光の三原色に近い色の発光を行う3種類のLEDである場合、これら3種類のLEDがそれぞれ独立して配置されることにより白色の照明光が放出されるので、色バランス調整を容易に行うことができ、表示部の品位を高め、画像をより美しく見せることができる。
光源が複数のLEDが配列されたものである場合、LEDのピッチは、入光面の幅、光学要素部の単位プリズムや光学シートの単位プリズムのピッチなどに応じて適宜調整すればよい。
3.反射シート
本発明に用いられる反射シートは、導光板の背面に配置されるものである。反射シートは、導光板の背面から出射した光を反射して、再び導光板内に入射させるための部材である。
反射シートとしては、一般的な反射シートを用いることができ、例えば、白色の散乱反射シート、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を有するシート等を挙げることができる。具体的に、反射シートの材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET(白PET))、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、ポリオレフィン等の樹脂、ならびにアルミニウム、銀等の金属を挙げることができる。
反射シートに樹脂を用いる場合、反射性を高めるために、顔料を含む白色のシートであることが好ましい。顔料としては、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
反射シートに金属を用いる場合には、銀、アルミニウム、クロム等の高い反射率を有する金属膜を蒸着法、スパッタリング法、CVD法等により形成することができる。
反射シートとして市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、住友スリーエム(株)製の(ビキュイティ)ESR反射フィルム、東レ(株)製のE60V等が挙げられる。このような市販品を用いる場合、導光板と反射シートとの間に屈折率を整合させた樹脂等を介在させて貼り合わせてもよい。
反射シートの厚さは、特に限定されず、適宜調節すればよく、例えば、30μm〜300μm程度とすることができる。
4.その他の構成
本発明においては、透過光を拡散させる機能を有する拡散シートや、特定の偏光成分のみを透過し、それ以外の偏光成分を反射する偏光分離機能を有する偏光反射シート等が、光学シートの出光側に設けられていてもよい。
拡散シートは、光学シートから出射される光を拡散して輝度ムラを低減させる働きを有する部材である。
拡散シートとしては、液晶表示装置に用いられている一般的なものを用いることができる。拡散シートの材料としては、例えば、メタクリル酸メチルスチレン共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン等が挙げられる。
また、拡散シートには粒子が含まれていてもよい。粒子としては、シリカ、アルミナ等の無機系粒子、ならびにアクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフルオロビニリデン等のフッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等が挙げられる。これらの粒子は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。粒子の平均粒径は、散乱性の点から0.3μm〜2.0μmの範囲内であることが好ましい。粒子の含有量は、適宜調節すればよい。
拡散シートの厚さは適宜調節すればよく、例えば、5μm〜100μm程度とすることができる。
偏光反射シートは、光学シートから出射される光のうち、特定の偏光成分のみを透過し、それ以外の偏光成分を反射する偏光分離機能を有する部材である。液晶表示装置において、液晶セルと偏光反射シートとの間に偏光板が設けられている場合、偏光板は特定の偏光成分のみを選択的に透過するので、偏光反射シートを用いて特定の偏光成分以外の偏光成分を選択的に反射させ再利用することで、偏光板を通過する光の量を多くし、輝度を向上させることができる。
偏光反射シートとしては、液晶表示装置に用いられている一般的なものを用いることができる。偏光反射シートとして市販品を用いてもよく、例えば、住友スリーエム(株)製のDBEFシリーズを用いることができる。
C.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。
本発明の液晶表示装置は、上述の面光源装置と、上記面光源装置の上記光学シート側に配置された液晶パネルとを備えることを特徴とするものである。
図10は、本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図10に示すように、液晶表示装置30は、液晶パネル31と、液晶パネル31の背面側に配置され、液晶パネル31を背面側から面状に照らす面光源装置20とを備えている。液晶パネル31は、出光側に配置された上偏光板33と、入光側に配置された下偏光板34と、上偏光板33および下偏光板34の間に配置された液晶セル32とを有している。面光源装置20は、図7および図8に示す面光源装置20と同様である。図10において、導光板1の板面、光学シート24のシート面、反射シート23のシート面、液晶パネル31のパネル面、液晶表示装置30の表示面、および、面光源装置20の発光面は、互いに平行となっている。
液晶セル32は、図示しないが、一対の支持板と、支持板間に配置された液晶と、液晶分子の配向を一つの画素を形成する領域毎に電場によって制御する電極とを有する。支持板間の液晶は、一つの画素を形成する領域毎にその配向を変化させられ得るようになっている。この結果、液晶パネル31は、面光源装置20からの光の透過または遮断を画素毎に制御するシャッターとして機能し、画像を形成するようになる。すなわち、面光源装置20を出射した光は液晶パネル31に入射し、液晶パネル31は面光源装置20からの光を画素毎に選択的に透過させ、液晶表示装置30の観察者が映像を観察することができるようになる。
本発明においては、上述の面光源装置を備えるので、画像の色温度を向上させることが可能である。
なお、面光源装置については、上記「B.面光源装置」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。以下、本発明の液晶表示装置における他の構成について説明する。
本発明に用いられる液晶パネルとしては、一般的な液晶パネルを用いることができる。なお、液晶パネルの詳細については、種々の公知文献(例えば、「フラットパネルディスプレイ大辞典(内田龍男、内池平樹監修)」2001年工業調査会発行)に記載されているため、ここでの説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
<面光源装置の作製>
導光板と、光源と、反射シートと、光学シートとが、図7および図8に示すような位置関係で配置された面光源装置を準備した。
(導光板の作製)
導光板は、本体部と、本体部上に形成された光学要素部とを有するようにした。
光学要素部は、断面形状が直角二等辺三角形状の単位プリズムが隙間なく配列されたものとした。この光学要素部は、アクリル系紫外線硬化性樹脂を硬化させて作製した。
一方、本体部は、導光板の背面および出光面に平行で厚さが一定の平板状であり、ベース樹脂に散乱粒子が分散された矩形状の板材とした。この本体部は、ベース樹脂としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)を用い、散乱粒子としてシリコーン樹脂を用いて作製した。散乱粒子の平均粒径は2μm、シリコーン樹脂の波長442nmでの屈折率は1.455、波長633nmでの屈折率は1.439である。また、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の波長442nmでの屈折率は1.507、波長633nmでの屈折率は1.488である。すなわち、ΔNSW=0.052、ΔNLW=0.049であり、ΔNSW>ΔNLWであった。また、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)=0.002であった。
導光板は、対向する一対の側面がそれぞれ入光面をなすようにした。すなわち、一対の側面に対向してそれぞれ光源が配置されるようにした。
導光板の寸法は、光学要素部を構成する単位プリズムの高さHが23μm、単位プリズムの幅Wが50μmであり、光学要素部の支持部の厚さtsが2μm、光学要素部の平均厚さt2が14μm、本体部の平均厚さt1が3000μm、導光板の導光方向に沿った長さLが500mm、入光面の長手方向に沿った長さが900mmとなるようにした。
(光源)
発光部のサイズが1.6mm×0.8mmである多数のLEDチップを、各LEDチップの0.8mmの辺が導光板の厚み方向と平行となるようにして、2.0mmのピッチで入光面の長手方向に並べることによって、光源を構成した。上述したように導光板には二つの入光面が設けられており、LEDチップを多数配列してなる上記光源を各入光面にそれぞれ設けた。二つの光源は、導光板の対応する入光面との間に0.8mmの隙間が形成されるようにして配置した。
(反射シート)
導光板の背面に、厚さ250μmの白色ポリエステルフィルムからなる反射シートを配置した。
(光学シート)
導光板の出光面に、いわゆるプリズムシートとしての光学シートを配置した。光学シート(プリズムシート)は、厚さ125μmのポリエステルフィルム上に、アクリル系紫外線硬化型樹脂を用いて複数の単位プリズムを形成することで作製した。単位プリズムは、その長手方向に直交する断面において頂角が65°の二等辺三角形形状を有するようにした。この光学シートは、単位プリズムが導光板へ向けて突出し、かつ、単位プリズムの配列方向が導光板の導光方向と平行になるようにして配置した。
[比較例1]
ベース樹脂としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)を用い、散乱粒子としてガラスビーズを用いたこと以外は、実施例1と同様にして導光板および面光源装置を作製した。ガラスビーズの波長442nmでの屈折率は1.569、波長633nmでの屈折率は1.557である。ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の屈折率は上述した通りである。すなわち、ΔNSW=0.062、ΔNLW=0.069であり、ΔNSW<ΔNLWであった。また、(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)=−0.005であった。
[評価]
実施例1および比較例1の面光源装置について色温度を測定した。実施例1に対して、比較例1では色温度が2000K低かった。
[実施例2]
散乱粒子として、種々の屈折率を有するガラスビーズまたはアクリルスチレンビーズを用いたこと以外は、実施例1と同様にして導光板および面光源装置を作製した。試験番号1,4ではガラスビーズを用い、試験番号2,3ではアクリルスチレンビーズを用いた。
各面光源装置について、中央部と端部(入光面に近い領域)の色温度を測定した。下記表1に評価結果を示す。
Figure 0005463966
1 … 導光板
2 … 本体部
3a … 出光面
3b … 背面
4a,4b … 入光面
5 … ベース樹脂
6 … 散乱粒子
7 … 光学要素部
8 … 単位プリズム
9 … 支持部
11a … 入光面4aの近傍領域
11b … 入光面4aの中間領域
11c … 入光面4aの遠隔領域
12a … 入光面4bの近傍領域
12b … 入光面4bの中間領域
12c … 入光面4bの遠隔領域
20 … 面光源装置
22a,22b … 光源
23 … 反射シート
24 … 光学シート
27 … 単位プリズム
30 … 液晶表示装置
31 … 液晶パネル
D1 … 入光面4aからの入射光の導光方向
D2 … 入光面4bからの入射光の導光方向

Claims (6)

  1. 出光面と、前記出光面に対向する背面と、前記出光面および前記背面の間の側面のうち対向する一対の前記側面に各々設けられた二つの入光面とを有する導光板であって、
    ベース樹脂に散乱粒子が分散された本体部を備え、波長442nmでの前記ベース樹脂および前記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNSW、波長633nmでの前記ベース樹脂および前記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNLWとしたとき、ΔNSW>ΔNLWであり、
    前記散乱粒子の平均粒径が0.7μm以上5μm以下の範囲内であることを特徴とする導光板。
  2. 出光面と、前記出光面に対向する背面と、前記出光面および前記背面の間の側面のうち少なくとも一つの前記側面に設けられた入光面を有する導光板であって、
    波長442nmでの前記ベース樹脂および前記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNSW、前記ベース樹脂の屈折率をN1SW、波長633nmでの前記ベース樹脂および前記散乱粒子の屈折率差の絶対値をΔNLW、前記ベース樹脂の屈折率をN1LWとしたとき、
    0.002≦(ΔNSW/N1SW)−(ΔNLW/N1LW)≦0.004
    であることを特徴とする導光板。
  3. 前記本体部の前記出光面側に、前記入光面に直交する方向に対して交差する方向に配列された複数の単位プリズムを有する光学要素部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の導光板。
  4. 前記光学要素部が電離放射線硬化型樹脂の硬化物を含有することを特徴とする請求項3に記載の導光板。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の導光板と、
    前記導光板の前記入光面に配置された光源と、
    前記導光板の前記背面に配置された反射シートと、
    前記導光板の前記出光面に配置され、複数の単位プリズムを有する光学シートと
    を備えることを特徴とする面光源装置。
  6. 請求項5に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置の前記光学シート側に配置された液晶パネルと
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
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