JP2010096126A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、排気中のNOxを除去するべく排気中にNOx還元剤として尿素水を噴射する還元剤噴射弁と、該噴射弁に尿素水を供給する還元剤供給装置と、該噴射弁及び供給装置並びにエンジンを作動制御するECUとを備え、ECUによりインジェクタの燃料噴射制御を行うことでフィルタを再生可能に構成された排気浄化装置において、還元剤噴射弁に冷却作用を有する尿素水が十分に供給されない状態になった場合に、還元剤噴射弁を排気熱から確実に保護する。
【解決手段】ECUにおいて、還元剤噴射弁への尿素水供給圧Prが所定圧以下であると判定(ステップSA2でYESと判定)した場合、及び所定圧を上回ると判定しても尿素水の残量Mrが所定量未満であると判定(ステップSA3でYESと判定)した場合には、フィルタ再生時にける目標フィルタ温度を低く設定するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンの排気中に液状のNOx還元剤を噴射することで該排気中に含まれるNOxを還元除去するエンジンの排気浄化装置に関する技術分野に属する。
一般に、この種のエンジンの排気浄化装置では、排気中に噴射するNOx還元剤として尿素水を使用し、該尿素水が排気熱により加水分解されることで生じるアンモニアを選択還元型触媒上でNOxと還元反応させることで、NOxを還元除去するようになっている。尿素水は通常、尿素水タンク内に貯留されていて、タンク内に配設された供給ポンプにより噴射ノズルや噴射弁等の噴射アクチュエータに供給される。
例えば、特許文献1に示す排気浄化装置では、噴射アクチュエータとして噴射ノズルを採用していて、噴射ノズルより噴射される尿素水の量を、排気中のNOx量に応じた適切な量に制御するべく、供給ポンプの駆動圧や噴射エア圧を制御するようにしている。そして、この排気浄化装置では、ポンプやエアアシスト装置等を含む尿素水噴射系に異常が生じた場合には、尿素水の噴射を停止して尿素水が無駄に消費されるのを防止している。
また、特許文献2に示す排気浄化装置では、噴射アクチュエータとして電磁式の噴射弁を採用している。この排気浄化装置では、噴射ノズルに比べて劣る噴射弁の耐熱性を向上させるべく、噴射弁の周囲に冷却媒体を循環させる冷却室を設けるようにしている。
また、上述の排気中のNOxを除去するための排気浄化装置の他に、ディーゼルエンジン等の排気中に含まれる排気微粒子を除去する排気浄化装置も知られており、例えば、特許文献3に示すものでは、エンジンの排気通路内に配設したフィルタにより排気中の排気微粒子を捕集するとともに、捕集された排気微粒子が閾量を超えたときにはフィルタの目詰まりを防止するために、排気微粒子を除去してフィルタ再生を行うようになっている。具体的には、この排気浄化装置では、フィルタ再生時に膨張行程にあるシリンダー内に未燃燃料を追加噴射することで、未燃燃料をフィルタ上流側に配設された酸化触媒に供給して酸化反応させ、この反応熱によってフィルタ温度を排気微粒子の着火温度まで上昇させることで排気微粒子を燃焼除去する。
特開2005−113708号公報 特開2007−321647号公報 特開2006−214311号公報
ところで、エンジンの排気中のNOx除去性能を向上させるためには、噴射ノズル方式(上記特許文献1に示す方式)に比べて尿素水(NOx還元剤)の噴射量を高精度で制御可能な噴射弁方式(上記特許文献2に示す方式)を採用することが好ましい。そして、この噴射弁方式を採用したNOx浄化装置に、上記特許文献3に示す排気微粒子除去技術を適用すれば、排気中のNOxに加えて排気微粒子も除去することができて、装置の排気浄化性能を向上させることができる。
しかしながら、この場合には、以下のような噴射弁(還元剤噴射弁)の熱害問題が生じる。すなわち、噴射弁に供給される尿素水は、噴射弁を冷却して排気熱から保護する作用を有しているが、噴射弁に尿素水を供給する供給ポンプに異常が生じたり、尿素水タンク内の尿素水が不足したりして噴射弁に尿素水が十分に供給されなくなると、噴射弁が熱的に厳しい状態に晒されることとなる。そして、この状態で、フィルタ再生が実行されると、フィルタ温度の上昇に伴い排気温度が上昇する結果、噴射弁の温度がその耐熱限界を上回ってしまうという問題がある。
この問題を解決するべく、上記特許文献2に示すように噴射弁の周囲に冷却室を設けることも考えられるが、この場合、冷却室を形成するための部品や、冷却室に冷媒を供給するための冷媒供給装置が別途必要となり、この結果、装置構成が複雑化するとともにコスト増加を招くという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気微粒子を捕集するためのフィルタと、フィルタを昇温してその再生を行うフィルタ再生手段と、排気中のNOxを除去するべく排気中に液状のNOx還元剤を噴射する還元剤噴射弁と、該噴射弁にNOx還元剤を供給する還元剤供給装置とを備えたエンジンの排気浄化装置において、還元剤噴射弁に冷却作用を有するNOx還元剤が十分に供給されない状態になった場合に、還元剤噴射弁を排気熱から確実に保護しようとすることにあり、特に、フィルタ再生手段によるフィルタ再生時の排気温度の上昇に起因して、還元剤噴射弁の温度がその耐熱温度を上回るのを確実に防止しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、還元剤供給装置の異常や尿素水の不足により還元剤噴射弁にNOx還元剤が十分に供給されない状態にある場合には、フィルタ再生手段によるフィルタ再生を非実行とするか又はフィルタ再生を実行したとしてもその後の排気温度の上昇を極力抑えるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該還元剤噴射弁に該NOx還元剤を供給する還元剤供給装置と、該還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、該排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置を対象とする。
そして、上記還元剤供給装置の異常を検出する異常検出手段と、上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段と、上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、該異常が検出されない場合に比べて、上記フィルタ再生手段による上記フィルタ再生時の目標フィルタ温度を低下させる目標フィルタ温度変更手段と、をさらに備えているものとする。
この構成によれば、異常検出手段により還元剤供給装置の異常が検出された場合には、
噴射禁止手段によって、還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射が禁止されるとともに、目標フィルタ温度変更手段によって、目標フィルタ温度設定が変更され、異常検出手段により還元剤供給装置の異常が検出されない場合に比べて目標フィルタ温度が低く設定される。
したがって、還元剤供給装置に異常が生じることにより冷却作用を有するNOx還元剤の還元剤噴射弁への供給が不足する状況下(つまり還元剤噴射弁の冷却が不足する状況下)では、還元剤供給装置に異常が生じていない場合に比べてフィルタ再生時のフィルタ温度を低くすることができて、フィルタの温度上昇に起因する排気温度上昇を極力抑制することができる。よって、還元剤による還元剤噴射弁の冷却が不足する状況下において、還元剤噴射弁を排気熱から確実に保護することができる(つまり還元剤噴射弁の温度がその耐熱温度を上回るのを確実に防止することができる)。
また、還元剤供給装置に異常が生じた場合には、噴射弁による還元剤の噴射を禁止するようにしたことで、還元剤噴射弁の異常作動や噴射口からの還元剤の漏れを確実に防止することができる。
請求項2の発明では、エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該還元剤噴射弁に該NOx還元剤を供給する還元剤供給装置と、該還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、該排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置を対象とする。
そして、上記還元剤供給装置の異常を検出する異常検出手段と、上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段と、上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、該異常が検出されない場合に比べて、上記所定閾量を低下させる所定閾量変更手段と、をさらに備えているものとする。
この構成によれば、異常検出手段により還元剤供給装置の異常が検出された場合には、
噴射禁止手段によって、還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射が禁止されるとともに、所定閾量変更手段によって、閾量設定が変更され、異常検出手段により還元剤供給装置の異常が検出されない場合に比べて上記所定閾量が低く設定される。
したがって、還元剤供給装置に異常が生じることにより冷却作用を有するNOx還元剤の還元剤噴射弁への供給が不足する状況下では、還元剤供給装置に異常が生じていない場合に比べて、フィルタ再生時に燃焼除去される排気微粒子量(所定閾量)を低減することができ、排気温度の上昇を極力抑制することができる。よって、還元剤による還元剤噴射弁の冷却が不足する状況下において、還元剤噴射弁を排気熱から確実に保護することができる。また、還元剤噴射弁による還元剤の噴射も禁止されるので、還元剤噴射弁の異常作動や還元剤漏れも防止することができる。こうして、請求項1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項3の発明では、エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該還元剤噴射弁に該NOx還元剤を供給する還元剤供給装置と、該還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、該排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置を対象とする。
そして、上記還元剤供給装置の異常を検出する異常検出手段と、上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段と、上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記フィルタ再生手段による上記フィルタの再生を禁止するフィルタ再生禁止手段と、をさらに備えているものとする。
この構成によれば、異常検出手段により還元剤供給装置の異常が検出された場合には、
噴射禁止手段によって、還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射が禁止されるとともに、フィルタ再生禁止手段によって、フィルタ再生手段によるフィルタ再生が禁止される。
したがって、還元剤供給装置に異常が生じることにより冷却作用を有するNOx還元剤の還元剤噴射弁への供給が不足する状況下では、排気温度の上昇要因となるフィルタ再生が実行されることもない。また、還元剤噴射弁による還元剤の噴射も禁止されるので、還元剤噴射弁の異常作動や還元剤漏れも防止することができる。よって、請求項1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項4の発明では、エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該NOx還元剤を貯留しておくタンクを有しかつ該タンク内のNOx還元剤を該還元剤噴射弁に供給する還元剤供給装置と、上記還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、該排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置を対象とする。
そして、上記タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回った状態を検出する残量検出手段と、上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、該状態が検出されない場合に比べて上記目標フィルタ温度を低下させる目標フィルタ温度変更手段と、をさらに備えているものとする。
この構成によれば、残量検出手段によって、タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回る状態が検出された場合には、目標フィルタ温度変更手段によって、目標フィルタ温度設定が変更され、残量検出手段により還元剤残量が所定レベルを下回ることが検出されない場合に比べて目標フィルタ温度が低く設定される。
したがって、タンク内のNOx還元剤の残量が不足しているために還元剤噴射弁に十分に還元剤を供給できない状況下(つまり還元剤による還元剤噴射弁の冷却が不足する状況下)においては、フィルタ再生時におけるフィルタ温度が上昇することによる排気温度の上昇を極力抑制することができる。よって、請求項1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項5の発明では、エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該NOx還元剤を貯留しておくタンクを有しかつ該タンク内のNOx還元剤を該還元剤噴射弁に供給する還元剤供給装置と、上記還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、該排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置を対象とする。
そして、上記タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回った状態を検出する残量検出手段と、上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、該状態が検出されない場合に比べて上記所定閾量を低下させる所定閾量変更手段と、をさらに備えているものとする。
この構成によれば、残量検出手段によって、タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回る状態が検出された場合には、所定閾量変更手段により閾量設定が変更され、残量検出手段により還元剤残量が所定レベルを下回ることが検出されない場合に比べて、上記所定閾量が低く設定される。
したがって、タンク内のNOx還元剤の残量が不足しているために還元剤による還元剤噴射弁の冷却が不足する状況下では、フィルタ再生時に燃焼除去される排気微粒子量を低減して排気温度の上昇を極力抑制することができる。よって、請求項1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項6の発明では、エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該NOx還元剤を貯留しておくタンクを有しかつ該タンク内のNOx還元剤を該還元剤噴射弁に供給する還元剤供給装置と、上記還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、該排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置を対象とする。
そして、上記タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回った状態を検出する残量検出手段と、上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、上記フィルタ再生手段によるフィルタ再生を禁止するフィルタ再生禁止手段と、をさらに備えているものとする。
この構成によれば、残量検出手段によって、タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能なレベルにないことが検出された場合には、フィルタ再生禁止手段によって、フィルタ再生手段によるフィルタ再生が禁止される。
したがって、タンク内のNOx還元剤の残量が不足しているために還元剤による還元剤噴射弁の冷却が不足する状況下では、排気温度の上昇要因となるフィルタ再生が実行されることもない。よって、請求項1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項7の発明では、請求項4乃至6のいずれか一つの発明において、上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段をさらに備えているものとする。
この構成によれば、タンク内のNOx還元剤の残量が不足している場合には、噴射禁止手段によって、還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射が禁止される。したがって、例えば還元剤噴射弁に接続された供給配管内に残る還元剤が、噴射弁の噴射口から漏れ出るのを確実に防止することができる。
以上説明したように、本発明のエンジンの排気浄化装置によると、還元剤供給装置の異常や尿素水残量の不足により還元剤噴射弁にNOx還元剤が十分に供給されない状態にある場合には、フィルタ再生手段によるフィルタ再生を非実行とするか又はフィルタ再生を実行したとしてもその後の排気温度の上昇を極力抑えるようにしたことで、還元剤噴射弁を排気熱から確実に保護することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンの排気浄化装置1を示し、本実施形態では、この排気浄化装置1は、ディーゼルエンジン(図示省略)の排気浄化処理に適用される。
このエンジンは、直列4気筒エンジンとされ、符号2は、該エンジンの各気筒から排出された燃料ガス(排気)を大気中へと導く排気通路であり、排気通路2の上流側端部は、複数に分岐して各気筒の燃焼室に排気ポートを介して連通している。
排気浄化装置1は、エンジンの各気筒(燃焼室)より排出される燃焼ガス(排気)に含まれるHC、CO等の有害物質を酸化して浄化する酸化触媒部3と、排気中に含まれる煤等の排気微粒子を捕集するフィルタ4と、排気中のNOxを還元して浄化するNOx触媒部5(SCR: Selective Catalytic Reduction)と、該エンジン及び排気浄化装置1の作動を制御するECU6とを含んでおり、これら酸化触媒部3、フィルタ4、及びNOx触媒部5は、排気通路2の上流側から下流側に向かって順に配設されている。
上記酸化触媒部3は、多孔質のセラミックス製ハニカム担体のセル表面にPt(白金)などの貴金属を担持して触媒層をコートした酸化触媒3aを有していて、排気中のCO、HCを酸化してCO及びHOを生成する酸化反応を促進するものである。
上記フィルタ4は、多孔質のセラミックス製のディーゼル・パティキュレート・フィルタであって、そのセル表面にはPtなどの貴金属を担持した触媒層をコートさせている。この触媒金属の反応熱により後述のフィルタ再生時における昇温性能の向上を図っている。
上記排気通路2におけるフィルタ4の上流側及び下流側は、差圧検出流路7を介して連通しており、この差圧検出流路7には、フィルタ上流側及び下流側間の差圧ΔPを検出するべく差圧検出センサ8が設けられている。上記フィルタ4には、フィルタ温度Tfを検出するためのフィルタ温度検出センサ9が設けられており、各センサ8,9の検出信号は不図示の電気接続ラインを介してECU6へと出力される。ECU6は、差圧検出センサ8により検出された差圧ΔPを基に、フィルタ4に捕集された(堆積した)排気微粒子の量を算出する。ここで、ECU6は、該検出された差圧ΔPと該排気微粒子量とが比例するものとして(差圧ΔPが大きいほど排気微粒子量が多いものとして)排気微粒子量の算出を行う。そして、ECU6は、該算出した排気微粒子量が所定閾量を超える場合には、排気微粒子を燃焼させるべく後述のフィルタ再生制御を実行する。尚、本実施形態では、フィルタ4の上流側及び下流側間の差圧ΔPを検出するために差圧検出流路7を設けるようにしているが、これに限ったものではなく、例えば、フィルタ4の上流側及び下流側にそれぞれ圧力センサを設けて、該両圧力センサの検出圧の差分値を差圧ΔPとして算出するようにしてもよい。
上記NOx触媒部5は、選択還元型NO触媒5aを有しており、選択還元型NO触媒5aは、ゼオライト又はアルミナなどの基材表面にPtなどの貴金属を担持させたもの等からなる。
上記NOx触媒部5の上流側には、NOx触媒5aにNOx還元剤としての尿素水を噴射供給する還元剤噴射弁15が設けられている。還元剤噴射弁15は、ECU6により作動制御される高性能の電磁弁からなるものであって、その先端の噴射口を排気通路2に臨ませて配設されている。還元剤噴射弁15より尿素水(尿素の水溶液)が噴射されると、噴射された尿素水が排気熱により加水分解してアンモニアが発生する。発生したアンモニアは、NOx触媒5aに吸着されてNOxとの間で還元反応(脱硝反応)が促進されることで、NOxをHOと無害な窒素Nに分解する。この反応は、化学反応式で次式(1)〜(3)のように表される。
(NHCO+HO→2NH+CO・・・(1)
4NH+4NO+O→4N+6HO・・・(2)
4NH+2NO+O→3N+6HO・・・(3)
上記NOx触媒部5よりも下流側には、図示しないアンモニア浄化触媒が設けられており、このアンモニア浄化触媒は、上記NOxと反応することなくNOx触媒を通過したスリップアンモニアを浄化することで、刺激臭を有するアンモニアが未浄化のまま大気中に放出されるのを防止している。
上記NOx触媒部5には、NOx触媒5aの温度Tsを検出するためのNOx触媒温度センサ11設けられており、NOx触媒部5の上流側及び下流側にはそれぞれ、該NOx触媒部5に供給される排気中のNOx濃度Dn1を検出する上流側NOxセンサ12と、NOx触媒部5を通過後の排気中のNOx濃度Dn2を検出する下流側NOxセンサ13とが設けられており、各センサ11乃至13の検出信号は不図示の電気接続ラインを介してECU6へと出力され、ECU6は、後述するように、該各センサ11乃至13からの検出信号を基に、還元剤噴射弁15の作動を制御する。
上記還元剤噴射弁15には、該噴射弁15に尿素水を供給するための還元剤供給装置20が接続されている。還元剤供給装置20は、尿素水を貯留する尿素水タンク21と、尿素水タンク21内から還元剤噴射弁15へと延びる供給配管22と、供給配管22に設けられ、尿素水タンク21内に貯留された尿素水を吸い込んで還元剤噴射弁15へと供給する供給ポンプ23と、を備えている。尚、図1中、符号26は、供給ポンプ23の上流側に配設されたろ過フィルタである。
供給ポンプ23の下流側には圧力制御弁24が設けられており、圧力制御弁24は、該ポンプ23から還元剤噴射弁15へと供給される尿素水圧Prが既定値を超えないように、余剰分の尿素水を戻り管25を介して尿素水タンク21内へと戻すように構成されている。
供給配管22における圧力制御弁24と還元剤噴射弁15との間には、該噴射弁15に供給される尿素水の供給圧Prを検出するための圧力センサ10が設けられている。尿素水タンク21内には、尿素水残量Mrが所定量(尿素水を供給ポンプ23により還元剤噴射弁15に供給可能な尿素水残量の下限値)を下回ったことを検出する残量センサ14が設けられている。残量センサ14としては、例えばフロート式センサやサーミスタ等を使用することができる。各センサ10,14の検出信号は不図示の電気接続ラインを介してECU6へと出力される。ECU6は、詳細は後述するように、圧力センサ10及び残量センサ14からの各検出情報を基に、還元剤噴射弁15への尿素水の供給量が不足する尿素水供給不足状態(尿素水の供給が停止する状態を含む)にあるか否かを判定して、当該状態にあると判定したときには、噴射弁15の温度がその耐熱温度を超えるのを防止するべく後述の排気温度抑制制御を実行する。
ECU6は、CPUやROM及びRAM等からなる周知のマイクロコンピュータで構成されていて、上記各センサ8乃至14及びエンジンに取り付けられた各種センサ(図示省略)からの検出信号を基に、エンジン、還元剤噴射弁15及び供給ポンプ23の作動を制御する。
ECU6におけるエンジンの作動制御は、エンジンの各気筒内(燃料室内)に燃料を噴射する不図示のインジェクタ(燃料噴射弁)や吸気通路に設けられた吸気絞り弁の作動を制御することで行われる。ECU6によるインジェクタを用いた燃料噴射制御は、エンジン出力を発生させるために、各気筒の圧縮上死点付近で燃料を噴射するメイン噴射制御と、フィルタ再生のために、該メイン噴射制御に続いて各気筒の膨張行程にて燃料を噴射する追加噴射制御と、を含んでいる。
ECU6にて追加噴射制御、つまりフィルタ再生制御が実行されると、以下のようにしてフィルタ再生が行われる。すなわち、追加噴射制御の実行により各気筒の燃焼室内に噴射された燃料は、未燃状態のまま排気通路2内を通って酸化触媒部3へと供給される。そして、酸化触媒3a上で燃料中の未燃HCが酸化され、この酸化時の反応熱によって排気通路2を流れる排気が昇温される。こうして、昇温された排気がフィルタ4に流入してフィルタ4を加熱する。この結果、フィルタ4に捕集されている排気微粒子の温度が上昇して着火温度に達することで排気微粒子が燃焼してフィルタ4が再生される。
ECU6は、フィルタ再生時に、排気微粒子が確実にその着火温度に達するように、フィルタ温度Tfを予め設定した目標フィルタ温度に制御する。具体的には、ECU6は、フィルタ温度検出センサ9の検出温度を基に、追加噴射制御実行時におけるインジェクタの燃料噴射量(追加噴射量)と燃料噴射時期とを制御することで、フィルタ温度Tfを目標フィルタ温度に制御する。
また、ECU6は、圧力センサ10の検出圧力(つまり尿素水の還元剤噴射弁15への供給圧Pr)が所定圧以下であるか否かを判定して、所定圧以下であると判定した場合には、還元剤供給装置20に異常が生じて上記尿素水供給不足状態になっているものとして、排気温度抑制制御を実行する。より詳細には、ECU6は、還元剤供給装置20に異常が生じていると判定した場合には、異常が生じていないと判定した場合(圧力センサ10の検出圧力が所定圧を超える場合)に比べて、フィルタ再生時における目標フィルタ温度を低く設定する。また、ECU6は、還元剤供給装置20に異常が生じていると判定した場合には、還元剤噴射弁15及び供給ポンプ23の作動を禁止する。ここで、還元剤供給装置20の異常とは、供給ポンプ23や圧力制御弁24の故障、供給配管22の接続不良、及び供給配管22の詰まり等が考えられる。
また、ECU6は、尿素水の供給圧Prが所定圧を超えると判定した場合、つまり還元剤供給装置20に異常が生じていないと判定した場合であっても、残量センサ14により尿素水タンク21内の尿素水残量Mrが上記所定量未満であることが検出されたときには、タンク21内の尿素水不足により尿素水供給不足状態になっているものとして、上述の排気温度抑制制御を実行するとともに、還元剤噴射弁15及び供給ポンプ23の作動を禁止する。
次に、ECU6における排気温度抑制制御及び還元剤噴射弁制御について、図2のフローチャートを基に説明する。
最初のステップSA1では、上記各センサ8乃至14からの検出信号を読み込んで、還元剤噴射弁15に供給される尿素水の供給圧Pr、尿素水タンク21内の尿素水残量Mr、NOx触媒温度Ts、上流側NOx濃度Dn1、下流側NOx濃度Dn2に関する情報を取得する。
ステップSA2では、ステップSA1で算出した尿素水供給圧Prが所定圧以下であるか否かを判定し、この判定がYESであるときにはステップSA7に進み、NOであるときにはステップSA3に進む。
ステップSA3では、残量センサ14により、尿素水タンク21内の尿素水残量Mrが所定量未満であることが検出されたか否かを判定し、この判定がYESであるときにはステップSA7に進み、NOであるときにはステップSA4に進む。
ステップSA4では、ステップSA1で算出したNOx触媒温度Ts、上流側NOx濃度Dn1、及び下流側NOx濃度Dn2を基に、還元剤噴射弁15による尿素水の目標噴射量Qを算出する。ここで、還元剤噴射弁15による尿素水の噴射量が多過ぎると、尿素水の加水分解により生じるアンモニアが上記アンモニア浄化触媒によって完全に浄化されずに大気中に放出される一方、尿素水の噴射量が少な過ぎると排気中のNOxを完全に還元除去することができない。このため、尿素水の目標噴射量Qは、排気中のNOxを十分に除去できかつ加水分解時のアンモニアの発生量が過剰にならないような噴射量として算出される。
ステップSA5では、還元剤噴射弁15による尿素水の噴射量が、ステップSA4で算出した目標噴射量Qになるように、該還元剤噴射弁15に対して必要な制御信号を出力する。
ステップSA6では、フィルタ再生時における目標フィルタ温度の設定値を第1設定温度U(例えば650℃)とし、しかる後にリターンする。
ステップSA2又はSA3の判定がYESであるときに進むステップSA7では、還元剤噴射弁15の作動を停止(禁止)するべく、該噴射弁15への駆動信号の出力を停止する。
ステップSA8では、フィルタ再生時における目標フィルタ温度の設定値を、上記第1設定温度Uよりも低い第2設定温度V(<U)とし、しかる後にリターンする。
以上の如く上記実施形態1では、ECU6は、圧力センサ10及び残量センサ14からの各検出情報を基に、上記尿素水供給不足状態にあるか否かを判定して(ステップSA2及びSA3の判定を実行して)、当該状態にあると判定したときには(ステップSA2又はSA3の判定がYESであるときには)、当該状態にないと判定したとき(ステップSA2及びSA3の判定が共にNOであるとき)に比べて、フィルタ再生時における目標フィルタ温度を低く設定する(ステップSA8の処理を実行する)。
これによれば、尿素水供給不足状態にあるために尿素水による還元剤噴射弁15の冷却を十分に行うことができない状況下において、ECU6によりフィルタ再生制御が実行された場合には、フィルタ温度Tfは、第1設定温度Uよりも低い第2設定温度Vまでしか上昇せず、還元剤噴射弁15に尿素水が十分に供給されている場合に比べて、フィルタ再生時におけるフィルタ温度Tfを低くすることができて、排気温度の上昇を抑制することができる。よって、還元剤噴射弁15が排気熱により加熱されて、該噴射弁温度が耐熱温度を上回るのを確実に防止することができる。
また、ECU6は、上記尿素水供給不足状態にあると判定したときには(ステップSA2又はSA3の判定がYESであるときには)、還元剤噴射弁15の作動を停止する(ステップSA7の処理を実行する)ように構成されている。
これにより、還元剤噴射弁15の噴射口から尿素水が漏れ出るのを確実に防止することができるとともに、還元剤噴射弁15の駆動熱の発生を抑制して、該噴射弁15の温度がその耐熱温度を上回るのをより一層確実に防止することが可能となる。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2を示し、ECU6における排気温度抑制制御を上記実施形態1とは異ならせたものである。すなわち、本実施形態では、ECU6における排気温度抑制制御は、フィルタ再生を開始する際の閾値であるフィルタ4の排気微粒子堆積量(つまり所定閾量)を変更することで行われる。尚、フィルタ4、各触媒部3,5、及び還元剤供給装置20等のハードウェア構成は、以下の実施形態において上記実施形態1と同様であるものとする。
本発明の実施形態3に係るECU6における排気温度抑制制御及び還元剤噴射弁制御について、図3のフローチャートを基に説明する。
ステップSB1乃至SB5ではそれぞれ、実施形態1におけるステップSA1乃至SA5と同様の処理を行う。
ステップSB6では、所定閾量を第1設定量Xとしてリターンする。
ステップSB7では、実施形態1におけるステップSA7と同様の処理を行う。
ステップSB8では、所定閾量を第1設定閾量Xよりも少ない第2設定量Y(<X)としてリターンする。
以上の如く上記実施形態2では、ECU6は、圧力センサ10及び残量センサ14からの各検出情報を基に、上記尿素水供給不足状態にあるか否かを判定して(ステップSB2及びSB3の判定を実行して)、当該状態にあると判定したときには(ステップSB2又はSB3の判定がYESであるときには)、当該状態にないと判定したとき(ステップSB2及びSB3の判定が共にNOであるとき)に比べて、上記所定閾量を低く設定する(ステップSB8の処理を実行する)ように構成されている。
これによれば、尿素水供給不足状態にあるために尿素水による還元剤噴射弁15の冷却を十分に行うことができない状況下においては、フィルタ4に堆積排気微粒子量が、第1設定量Xよりも少ない第2設定量Yに達したときに、ECU6によるフィルタ再生制御が実行される。このため、還元剤噴射弁15に尿素水が十分に供給されている場合に比べて、フィルタ再生時に燃焼するべき排気微粒子量を低減して単位時間あたりの燃焼量を低下させることができ、排気温度の上昇を確実に抑制することができる。こうして、上記実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態3)
図4は、本発明の実施形態3を示し、ECU6における排気温度抑制制御を上記実施形態1及び2とは異ならせたものである。すなわち、本実施形態では、ECU6における排気温度抑制制御は、フィルタ再生手段によりフィルタ再生を禁止することで行われる。
本発明の実施形態3に係るECU6における排気温度抑制制御及び還元剤噴射弁制御について、図4のフローチャートを基に説明する。
ステップSC1乃至SC5ではそれぞれ、実施形態1におけるステップSA1乃至SA5と同様の処理を行う。
ステップSC6では、フィルタ再生禁止フラグを0とする。
ステップSC7では、実施形態1におけるステップSA7と同様の処理を行う。
ステップSC8では、フィルタ再生禁止フラグを1とする。
以上の如く上記実施形態3では、ECU6は、圧力センサ10及び残量センサ14からの各検出情報を基に、上記尿素水供給不足状態にあるか否かを判定して(ステップSC2及びSC3の判定を実行して)、当該状態にあると判定したときには(ステップSC2又はSC3の判定がYESであるときには)、フィルタ再生禁止フラグを1として(ステップSC8の処理を実行して)、その後にフィルタ再生条件が成立したとしても(フィルタ4に捕集された排気微粒子量が所定閾量以上になったとしても)フィルタ再生制御の実行を禁止する一方、当該状態にないと判定したとき(ステップSC2及びSC3の判定が共にNOであるとき)には、フィルタ再生禁止フラグを0として(ステップSC6の処理を実行して)、その後にフィルタ再生条件が成立した場合にはフィルタ再生制御を実行可能にするよう構成されている。
これによれば、尿素水供給不足状態にあるために尿素水による還元剤噴射弁15の冷却を十分に行うことができない状況下においては、排気温度の上昇要因であるフィルタ再生制御が実行されることもなく、排気温度の上昇を極力抑制することができる。よって、上記実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、上記各実施形態では、排気浄化装置1をディーゼルエンジンに適用した例を示したが、これに限ったものではなく、例えば火花点火式のガソリンエンジンに適用するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、フィルタ再生時におけるフィルタ4の昇温を、エンジンの各気筒の膨張行程における燃料の追加噴射により行うようにしているが、これに限ったものではなく、例えばフィルタ4の近傍に電気ヒータを設けておき、該電気ヒータによりフィルタ4を加熱することで行うようにしてもよい。
上記各実施形態では、酸化触媒3aをフィルタ4とは別にその上流側に設けるようにしているが、これに限ったものではなく、例えば酸化触媒3aを設けずにフィルタ4に酸化触媒機能を持たせるようにしてもよい。また、酸化触媒3aと、酸化触媒機能を有するフィルタ4とを設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態1及び2における排気温度抑制制御を組み合わせるようにしてもよい。具体的には、ECU6において、尿素水供給不足状態にあると判定した場合には、該状態にないと判定した場合に比べて、上記目標フィルタ温度及び所定閾量を共に低く設定するようにすればよい。こうすることで、上記実施形態1と同様の作用効果をより一層確実に得ることができる。
本発明は、エンジンの排気中に液状のNOx還元剤を噴射することで該排気中に含まれるNOxを還元除去するエンジンの排気浄化装置に有用であり、特に、排気中の排気微粒子を捕集するためのフィルタと、該フィルタを昇温して再生させるフィルタ再生手段とを備えた排気浄化装置に有用である。
本発明の実施形態に係るエンジンの排気浄化装置を示す概略構成図である。 ECUにおける排気温度抑制制御及び還元剤噴射弁制御を示すフローチャートである。 実施形態2を示す図2相当図である。 実施形態3を示す図2相当図である。
符号の説明
1 排気浄化装置
2 排気通路
4 フィルタ
6 ECU(フィルタ再生手段、異常検出手段、噴射禁止手段、目標フィルタ温度変更手段、所定閾量変更手段、フィルタ再生禁止手段、残量検出手段)
14 残量センサ(残量検出手段)
15 還元剤噴射弁
20 還元剤供給装置
24 圧力制御弁(異常検出手段)

Claims (7)

  1. エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該還元剤噴射弁に該NOx還元剤を供給する還元剤供給装置と、該還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに、該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置であって、
    上記還元剤供給装置の異常を検出する異常検出手段と、
    上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段と、
    上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、該異常が検出されない場合に比べて、上記目標フィルタ温度を低下させる目標フィルタ温度変更手段と、をさらに備えていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該還元剤噴射弁に該NOx還元剤を供給する還元剤供給装置と、該還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに、該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置であって、
    上記還元剤供給装置の異常を検出する異常検出手段と、
    上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段と、
    上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、該異常が検出されない場合に比べて、上記所定閾量を低下させる所定閾量変更手段と、をさらに備えていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  3. エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該還元剤噴射弁に該NOx還元剤を供給する還元剤供給装置と、該還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに、該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置であって、
    上記還元剤供給装置の異常を検出する異常検出手段と、
    上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段と、
    上記異常検出手段により上記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、上記フィルタ再生手段による上記フィルタの再生を禁止するフィルタ再生禁止手段と、をさらに備えていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  4. エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該NOx還元剤を貯留しておくタンクを有しかつ該タンク内のNOx還元剤を該還元剤噴射弁に供給する還元剤供給装置と、上記還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに、該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置であって、
    上記タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回った状態を検出する残量検出手段と、
    上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、該状態が検出されない場合に比べて上記目標フィルタ温度を低下させる目標フィルタ温度変更手段と、をさらに備えていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  5. エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該NOx還元剤を貯留しておくタンクを有しかつ該タンク内のNOx還元剤を該還元剤噴射弁に供給する還元剤供給装置と、上記還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに、該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置であって、
    上記タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回った状態を検出する残量検出手段と、
    上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、該状態が検出されない場合に比べて上記所定閾量を低下させる所定閾量変更手段と、をさらに備えていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  6. エンジンの排気通路に設けられ、液状のNOx還元剤を排気中に噴射する還元剤噴射弁と、該NOx還元剤を貯留しておくタンクを有しかつ該タンク内のNOx還元剤を該還元剤噴射弁に供給する還元剤供給装置と、上記還元剤噴射弁よりも排気上流側に配設され、排気中に含まれる排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに捕集された排気微粒子の量が所定閾量以上になったときに、該フィルタを目標フィルタ温度まで昇温して該排気微粒子を燃焼除去することで該フィルタの再生を行うフィルタ再生手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置であって、
    上記タンク内のNOx還元剤の残量が、上記還元剤供給装置により該NOx還元剤を上記還元剤噴射弁へ供給可能な所定レベルを下回った状態を検出する残量検出手段と、
    上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、上記フィルタ再生手段によるフィルタ再生を禁止するフィルタ再生禁止手段と、をさらに備えていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれか一項に記載のエンジンの排気浄化装置において、
    上記残量検出手段により上記NOx還元剤の残量が上記所定レベルを下回った状態が検出された場合には、上記還元剤噴射弁による排気中へのNOx還元剤の噴射を禁止する噴射禁止手段をさらに備えていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
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