JP2010095929A - ファスナー金具用調整受金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ファスナー金具や受金具の取付け位置に誤差があったり、シール部材の断面収縮があっても、所要の締付け力を簡便な調整器孔によって簡単かつ的確に確保できる調整受金具を提供する。
【解決手段】ベース板はフック板を摺動案内するガイド爪板部を有し、ベース板の正面側に添接されるフック板の先端部に、ファスナー金具の掛金アームの先端掛金部が係合するフック部を形成し、フック部とは反対側位置において立ち上げたビス支持板部にフック板の摺動方向に貫通したビス受孔を形成し、フック部とは反対側位置において立ち上げた連結板部にフック板の摺動方向に貫通した螺子孔を形成し、ビス支持板部のビス受孔より挿入した調整ビスを連結板部の螺子孔に螺合し、調整ビスの回転操作によってフック板をファスナー金具に対して進退させる。
【選択図】図7

Description

本発明は機器収納用ボックス本体と蓋体等といったように二つの締め付け対象物を締付け施錠するのに使用されるファスナー金具用調整受金具に関する。
これまでの締付け施錠方式では、一方の締付け対象物の正面側にフック部を形成した単一部品よりなる受金具を固着し、他方の締付け対象物の正面側に複数部品からなるファスナー金具を固着している。
このファスナー金具は、締付け対象物に固着される基板の一方端部の軸受板部に操作レバーの基端部を第1枢軸によって連結し、操作レバーの中間部に第2枢軸によって掛金アームの基端部を連結し、掛金アームの先端部に受金具のフック部に係合する掛金部を設けたものである(特許文献1参照)。
このファスナー金具では、掛金アームの先端掛金部が受金具のフック部に係合した締付け施錠状態において、第2枢軸が先端掛金部と第1枢軸を通る基準直線よりも基板の側に来るため、掛金アームに装備した圧縮コイルバネの弾性力は操作レバーを時計回り方向に回転させる力として作用し、操作レバーは締付け対象物の正面に押し付けられる。
このような締付け施錠方式においては、所要の締付け力を確保するには、ファスナー金具と受金具が正規の設計位置に取付けられる必要があるが、取付けに使用した固着具の外径と固着孔の内径との寸法差によって、ファスナー金具と受金具との取付け関係位置に誤差が存在することがある。
また、経年使用中に、一方の締付け対象物(蓋体)を他方の締付け対象物(ボックス本体)に対して取付けるヒンジ部分に狂いや歪みが発生して、ファスナー金具と受金具との取付け関係位置が正規位置からずれてしまうことがある。
あるいはまた、二つの締付け対象物の間に介在するパッキングやシール部材が経年変化して断面積が収縮し、ファスナー金具と受金具との取付け関係位置が本来あるべき位置からずれてしまうことがある。
このような事態に対応するためには、ファスナー金具と受金具との取付け関係位置を調整するための機能をファスナー金具または受金具に持たせることが望まれるが、これまで簡便な調整機構を備えたファスナー金具や受金具は提供されていなかった。
実公平4−39599号公報
本発明の課題は、ファスナー金具と受金具との取付け関係位置に誤差が存在していたり、パッキングやシール部材に断面収縮が発生しても、簡便な調整構造によって所要の締付け力を簡単かつ的確に確保できるファスナー金具用調整受金具を提供することである。
本発明のファスナー金具用調整受金具は、ベース板とフック板と調整ビスとから構成されており、前記ベース板は前記フック板を直線的に摺動案内する一対のガイド爪板部を主体部分に形成してあり、ベース板の前記主体部分の正面側に添接された前記フック板の先端部には、ファスナー金具の掛金アームの先端掛金部が係合するフック部を形成してあり、前記フック部とは反対側位置において前記フック板に立ち上げたビス支持板部には、前記フック板の摺動方向に貫通したビス受孔を形成してあり、前記フック部とは反対側位置において前記フック板に立ち上げた連結板部には、前記フック板の摺動方向に貫通した螺子孔を形成してあり、前記ビス支持板部の前記ビス受孔より挿入した前記調整ビスを前記連結板部の前記螺子孔に螺合し、前記調整ビスの回転操作によって前記フック板を前記ファスナー金具に対して進退させるようにしたものである。
本発明のファスナー金具用調整受金具は、前記ベース板の前記ビス支持板部の前記ビス受孔を通して前記フック板の前記連結板部の前記螺子孔に螺合した前記調整ビスを適宜方向に回転操作することによって、前記フック板を前記ファスナー金具に対して進退させるという簡便な調整機構を備えており、ファスナー金具と受金具との取付け関係位置に誤差や狂いが存在しても、正規位置へと簡単かつ的確に修正することができる。
また、締付け対象物に装着されたパッキングやシール部材に経年変化により断面収縮が発生しても、前記簡便な調整機構によってファスナー金具と受金具との取付け関係位置を本来のあるべき位置へと、所要の締付け力を簡単かつ的確に維持ないし回復することができる。
図示の実施例では調整受金具Rのベース板1は、一方の締付け対象物Aの正面側に上下2個の固着孔2を通るビス等の固着具によって固着される。ベース板1の右側端部の正面側には上下一対のガイド爪板部3,3がL字状に切り起こされている。ベース板1の主体部分の正面に添接され、ガイド爪板部3,3に嵌挿されたフック板4は、左右方向に直線的に摺動案内される。
ベース板1の左側端部の正面側にはベース板1の主体部分に対して直角にビス支持板部5が折り曲げ形成されており、ビス支持板部5の中央部には左右方向に貫通したビス受孔6が形成されている。フック板4の右側端部である先端部に形成されたフック部7は、ベース板1の主体部分の背面延長線を越えない範囲内において斜め後方に屈曲している。
フック板4の左側端部である基端部にはフック板4の本体部分に対して直角な連結板部8が正面側に折り曲げ形成されている。連結板部8には螺子孔9が左右方向に貫通して形成されている。ビス支持板部5のビス受孔6より挿入して連結板部8の螺子孔9に螺合された調整ビス10の先端は、ファスナー金具Fの掛金アームの先端掛金部がフック部7に出入りするのを妨げない位置にある。
ファスナー金具Fの基板11は、他方の締付け対象物Bの正面側に左右2個の固着孔12を通るビス等の固着具によって固着される。基板11の左側端部に立ち上げ形成した軸受板部13には、操作レバー14の基端部が第1枢軸15によって連結されている。操作レバー14の中間部には第2枢軸16によって掛金アーム17の基端部が連結されている。操作レバー14の本体部分は断面U字状であり、基板11の大部分を正面側から包み込むようになっている。
掛金アーム17は一定長さ部分において相当接した左側アーム板材18及び右側アーム板材19と、前記相当接部分において左側アーム板材18と右側アーム板材19に嵌められた圧縮コイルバネ20とで構成されており、圧縮コイルバネ20は、左側アーム板材18の右端部のバネ受突起21と右側アーム板材19の左端部のバネ受突起22との間に圧縮されている。掛金アーム17は操作レバー14の外側に上下一対に装着されている。上下の掛金アーム17の左側アーム板材13,13の間には、棒状の先端掛金部23が固着されている。
ファスナー金具Fの掛金アーム17の先端掛金部23が調整受金具Rのフック板4のフック部7に係合した締付け施錠状態においては、第2枢軸16が先端掛金部23と第1枢軸15を通る基準直線Lよりも基板11の側に来るように第1枢軸15と第2枢軸16が配置されているため、圧縮コイルバネ20の弾性力は操作レバー14を第1枢軸15を中心に時計回り方向に回転させる力として作用しており、操作レバー14は締付け対象物Bの正面に押し付けられ、締付け施錠状態が堅持される。
この締付け施錠を解除するためには、第1枢軸15を中心に操作レバー14を反時計廻り方向に回転させる。この回転途中において第2枢軸16が前記基準直線Lを越えたとき、圧縮コイルバネ20の弾性力の作用方向は反転し、操作レバー14が第1枢軸15を中心に跳ね上げられる。これによって、掛金アーム17は調整金具Rの方向に移動することが可能となり、先端掛金部23がフック板4のフック部7から外される。
ファスナー金具Fや調整受金具Rの取付け位置に誤差や狂いが存在しているために所要の締付け力が得られないときには、ベース板1のビス支持板部5のビス受孔6よりフック板4の連結板部8の螺子孔9に螺合した調整ビス10を適宜方向に回すことによって、フック板4をファスナー金具Fに対して進退させ、所要の締付け力が確保されるように簡単かつ的確に調整することができる。
また、二つの締付け対象物A,B間に装着したパッキングやシール部材24に経年変化により断面収縮が発生したときには、同様に調整ビス10を適宜方向に回すことによってフック板4をファスナー金具Fに対して進退させ、フック板4のフック部7の位置を最適位置に調整し、所要の締付け力を簡単かつ的確に回復・維持することができる。
調整ビス10の首部の環状溝26には抜け止めワッシャー25が嵌められている。
本発明の一実施例に係るファスナー金具用調整受金具の正面図である。 図1の調整受金具の背面図である。 図1の調整受金具の左側面図である。 図1の調整受金具の右側面図である。 図1の調整受金具の底面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1の調整受金具の使用状態を示す正面図である。 図1の調整受金具の使用状態を示す底面図である。
符号の説明
A 一方の締付け対象物
B 他方の締付け対象物
F ファスナー金具
R 調整受金具
L 基準直線
1 調整受金具のベース板
2 ベース板の固着孔
3 ベース板のガイド爪板部
4 フック板
5 ベース板のビス支持板部
6 ビス支持板部のビス受孔
7 フック板のフック部
8 フック板の連結板部
9 連結板部の螺子孔
10 調整ビス
11 ファスナー金具の基板
12 基板の固着孔
13 基板の軸受板部
14 操作レバー
15 第1枢軸
16 第2枢軸
17 掛金アーム
18 掛金アームの左側アーム板材
19 掛金アームの右側アーム板材
20 圧縮コイルバネ
21 左側アーム板材のバネ受突起
22 右側アーム板材のバネ受突起
23 掛金アームの先端掛金部
24 シール部材
25 調整ビスの抜け止めワッシャー
26 調整螺子の環状溝

Claims (1)

  1. ベース板とフック板と調整ビスとから構成されており、前記ベース板は前記フック板を直線的に摺動案内する一対のガイド爪板部を主体部分に形成してあり、ベース板の前記主体部分の正面側に添接された前記フック板の先端部には、ファスナー金具の掛金アームの先端掛金部が係合するフック部を形成してあり、前記フック部とは反対側位置において前記フック板に立ち上げたビス支持板部には、前記フック板の摺動方向に貫通したビス受孔を形成してあり、前記フック部とは反対側位置において前記フック板に立ち上げた連結板部には、前記フック板の摺動方向に貫通した螺子孔を形成してあり、前記ビス支持板部の前記ビス受孔より挿入した前記調整ビスを前記連結板部の前記螺子孔に螺合し、前記調整ビスの回転操作によって前記フック板を前記ファスナー金具に対して進退させるようにしたファスナー金具用調整受金具。
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