JP2012090705A - 蒸気滅菌器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】初期閉蓋状態からの真空引きに伴って蓋4を正規閉蓋状態に保持する正規閉蓋装置を備え、正規閉蓋装置は、蓋側のロック部材33と、チャンバー側のロック部材と、チャンバー側ロック部材に対して蓋側ロック部材をロックするよう作動機構によって作動するロックピン35を備え、チャンバー側ロック部材に対する蓋側ロック部材のロック位置が、環状パッキン6の圧縮代の減少に対応して調整可能となるように調整ネジ43を設けたこと。
【選択図】図4
Description
蒸気滅菌器に関する。
持された蓋によって、チャンバーの前面開口を密閉する蒸気滅菌器において、蓋が閉じた
状態をロックするロック手段と、このロック状態検出スイッチを設け、この検出スイッチ
が検知していない場合は、滅菌動作が開始可能にならないようにしたものがある。(特許
文献1参照)。
円周上で時計回り或いは反時計回りに回動するロック板を設け、蓋が閉じた状態を閉蓋検
出スイッチが検出したことにより、電動機によってロック板が一方向へ回動してロックバ
ーが固定側ロック部のロック孔と蓋側ロック部のロック孔に進入して蓋をロック状態に保
持し、ロック板がロック状態に回動したことをロック位置検出スイッチが検出したことに
より通電されて、ロック板をロック位置に保持するようプランジャを進出させるロック板
保持用ソレノイドを設け、プランジャの進出を検出するプランジャ検出スイッチの検出に
よって滅菌動作が開始可能となるものである。
つ、ロック板はロック板保持用ソレノイドによって回動したロック位置に保持されるため
、蓋が閉じた状態を二重の安全手段によって保持でき、蒸気滅菌器の安全確保に適したも
のである。また、ロック板がプランジャによって回動位置に保持されたことは、プランジ
ャ検出スイッチで検出されるため、このプランジャ検出スイッチが検知していない場合は
、滅菌動作が開始可能とならない。このため、蓋がチャンバーの前面開口を閉じ、その状
態が保持されていない限り滅菌動作の開始はないため、蒸気滅菌器の運転開始の安全性確
保に優れたものとなっている。
を高温蒸気状態とするために、チャンバー内を真空ポンプによって真空引きする。そして
、このチャンバー内の高温蒸気によって収容した被滅菌物の滅菌を行なうために、チャン
バーの前面開口と蓋との密閉を保つ環状パッキンが蓋の裏側に設けられる。被滅菌物をチ
ャンバーに収容した状態で、この環状パッキンがチャンバーの開口周縁部に当接するよう
に蓋を手動で閉じたとき、蓋をその状態に保持する閉蓋機構が備えられており、これによ
ってその閉蓋状態からチャンバー内を真空ポンプによって真空引きすることによって、蓋
がチャンバーの前面開口へ引き寄せられ、この環状パッキンが十分に圧縮された密閉状態
となる。
を発揮するが、構成が複雑であるため構成の簡素化が望まれる。本発明は、パッキンが十
分に圧縮された正規閉蓋状態を、特許文献1のものとは異なる構成でもって、簡素化され
た構成のロック手段によって保持できる技術を提供するものである。
よるヘタリが生じ、その圧縮代が少なくなる(パッキンの厚さが小さくなる)。このよう
な場合、蓋側のフックがチャンバー側の係止部に係止したとき、パッキン部分に隙間が生
じる状態になった場合は、チャンバー内を真空引きできなくなる。このような場合、従来
は、新品の環状パッキンと交換していた。
の圧縮代が少なくなった場合において、直ちに環状パッキンを新品と交換することなく、
継続使用のままでチャンバーの前面開口と蓋との間の気密保持ができる技術を提供するも
のである。
、その真空引きに伴って環状パッキンを圧縮しつつ蓋がチャンバー側へ吸引移動し、その
蓋が所定位置まで吸引移動した時、ロック装置によって蓋をロックする構成とすることに
より、チャンバー内が所定の低圧に達した状態を保持できるようにするものである。
係止したとき、圧縮代が少なった環状パッキンによってチャンバーの前面開口と蓋との密
閉が保たれる状態から真空引きを開始する場合、その真空引き開始時点では、この圧縮代
の減少分だけ蓋がチャンバー側へ寄った状態であるため、真空引きに伴ってその蓋がロッ
ク装置によってロックされる所定位置まで吸引移動する距離が短くなる。そのため、チャ
ンバー内が所定の低圧に達する前にロック装置によって蓋がロックされることとなり、チ
ャンバー内を所定の低圧にすることができなくなる。このような場合、従来は、新品の環
状パッキンと交換していた。
直ちに環状パッキンを新品と交換することなく、継続使用のままでチャンバー内を所定の
低圧まで真空引きできるようにするものである。
前面開口を閉じるようにヒンジ部で回動可能に支持された蓋と、前記蓋を閉じたとき前記
チャンバーの前面開口周縁部と前記蓋との間を密閉する環状パッキンと、前記チャンバー
内を真空引きする真空ポンプと、前記チャンバー内の真空引きの前に蓋側係止部とチャン
バー側係止部との係止によって前記蓋を初期閉蓋状態に保持する初期閉蓋装置と、前記初
期閉蓋状態からの前記真空引きに伴って前記蓋を正規閉蓋状態に保持する正規閉蓋装置を
備え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する蒸気滅菌器であっ
て、
前記正規閉蓋装置は、蓋側のロック部材と、チャンバー側のロック部材と、前記チャン
バー側ロック部材に対して前記蓋側ロック部材をロックするよう作動機構によって作動す
るロックピンを備え、
前記チャンバー側ロック部材に対する前記蓋側ロック部材のロック位置が、前記環状パ
ッキンの圧縮代の減少に対応して調整可能なるように調整ネジを設けたことを特徴とする
。
前面開口を閉じるようにヒンジ部で回動可能に支持された蓋と、前記蓋を閉じたとき前記
チャンバーの前面開口周縁部と前記蓋との間を密閉する環状パッキンと、前記チャンバー
内を真空引きする真空ポンプと、前記チャンバー内の真空引きの前に蓋側係止部とチャン
バー側係止部との係止によって前記蓋を初期閉蓋状態に保持する初期閉蓋装置と、前記初
期閉蓋状態からの前記真空引きに伴って前記蓋を正規閉蓋状態に保持する正規閉蓋装置を
備え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する蒸気滅菌器であっ
て、
前記初期閉蓋装置は、前記環状パッキンの圧縮代の減少に対応して、前記蓋側係止部と
の係止位置が調整可能なるように前記チャンバー側係止部の取り付け位置が変更可能であ
り、
前記正規閉蓋装置は、蓋側のロック部材と、チャンバー側のロック部材と、前記チャン
バー側ロック部材に対して前記蓋側ロック部材をロックするよう作動機構によって作動す
るロックピンを備え、
前記チャンバー側ロック部材に対する前記蓋側ロック部材のロック位置が、前記環状パ
ッキンの圧縮代の減少に対応して調整可能なるように調整ネジを設けたことを特徴とする
。
動部材を上下動するようにモータによって上下動するモータ側作動部材を備え、前記ロッ
ク作動部材に対して前記モータ側作動部材は、前記ロック作動部材を押し上げ作用はする
が引っ張り下降作用は行なわない当接関係にあることを特徴とする。
パッキンの圧縮代の減少に対応して調整可能なるように、調整ネジの突出状態が変更可能
であるため、環状パッキンの圧縮代の減少に対応して調整ネジの突出長さを調整すること
により、初期閉蓋状態から真空引きした場合、チャンバー内が所定の低圧に達した状態で
蓋がロックされ正規閉蓋状態になる。このため、蒸気滅菌器の使用によって環状パッキン
の圧縮代が減少した場合、直ちに環状パッキンを新品と交換することなく調整ネジの調整
によって、その環状パッキンを継続して使用できるものとなる。
部が前方位置である正規の位置にセットされ、環状パッキンの圧縮代が減少した状態では
、チャンバー側係止部が正規の位置よりも後方位置である調整位置にセットされるため、
環状パッキンの圧縮代が減少した場合においても、蓋を閉じたときのチャンバー側係止部
に対する作動アームの係止状態が、環状パッキンの圧縮代が減少していない正常状態と同
様の状態に調整され、環状パッキンによる蓋とチャンバーとの初期閉蓋状態を所期の正規
状態に保つことができる。このため、環状パッキンの圧縮代が減少していない正常状態及
び減少した状態のいずれにおいても、チャンバー内の所期の真空引きが可能となる。更に
、第1発明同様の効果でもって、初期閉蓋状態から真空引きした場合、チャンバー内が所
定の低圧に達した状態で蓋がロックされ正規閉蓋状態になる。このため、蒸気滅菌器の使
用によって環状パッキンの圧縮代が減少した場合、直ちに環状パッキンを新品と交換する
ことなく調整ネジの調整によって、その環状パッキンを継続して使用できるものとなる。
作動部材は、当接関係であって連結状態にないため、チャンバー側係止部の位置調整がロ
ック作動部材の上下動作に悪影響を及ぼさない構成となり、環状パッキンの圧縮代が減少
した状態でのチャンバー側係止部の位置調整がし易い構成となる。また、閉蓋保持装置の
組み立て及び各部の調整もし易くなる。
面開口を閉じるようにヒンジ部で回動可能に支持された蓋と、前記蓋を閉じたとき前記チ
ャンバーの前面開口周縁部と前記蓋との間を密閉する環状パッキンと、前記チャンバー内
を真空引きする真空ポンプと、前記チャンバー内の真空引きの前に蓋側係止部とチャンバ
ー側係止部との係止によって前記蓋を初期閉蓋状態に保持する初期閉蓋装置と、前記初期
閉蓋状態からの前記真空引きに伴って前記蓋を正規閉蓋状態に保持する正規閉蓋装置を備
え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する蒸気滅菌器であって
、前記正規閉蓋装置は、蓋側のロック部材と、チャンバー側のロック部材と、前記チャン
バー側ロック部材に対して前記蓋側ロック部材をロックするよう作動機構によって作動す
るロックピンを備え、前記チャンバー側ロック部材に対する前記蓋側ロック部材のロック
位置が、前記環状パッキンの圧縮代の減少に対応して調整可能なるように調整ネジを設け
たものであり、以下に本発明の実施例を記載する。
1は、外装ケース1Aで覆われた構成であり、外装ケース1Aの内部には、立法形または
縦長直方形に骨組みされた基礎台2の水平基板2Aに、前面開口3Aの円筒状の横型チャ
ンバー3が固定状態に取り付けられ、チャンバー3の円形状の前面開口3Aを密閉状態に
保持する蓋4が、チャンバー3の一側部(図では右側)においてヒンジ部5にて開閉回動
可能に支持されている。
態において、蒸気滅菌器1を運転して、チャンバー3内を高温状態とし、被滅菌物の滅菌
が行なわれる。蓋4によってチャンバー3の前面開口3Aを良好な密閉状態とするために
、パッキン6がチャンバー3または蓋4に設けられる。図示のものは、蓋4の裏側周縁に
環状パッキン6を備え、この環状パッキン6がチャンバー3の前面開口3Aの環状フラン
ジ3A1に密着する構成である。
菌時間の設定、その他の設定等を行なうが、このような選択・設定及びこれらに係る表示
のための操作パネル部PAが、外装ケース1Aの前面上部に設けられている。
内での滅菌のために使用する所定量の加熱用水を溜めたポリプロピレン製で内容量が約2
0リットル程度の注排水タンク8と、真空ポンプ7の水封及び冷却用の水を溜める内容量
が約20リットル程度の冷却タンク9が、引き出し自在に収容され、その奥側にはチャン
バー3内を真空引きする真空ポンプ7等を収容している。10は注排水タンク8及び冷却
タンク9の出し入れ用のスロープ板であり、使用時に引き出せるように、基礎台2の下部
に収容可能に設けられている。蒸気滅菌器1の移動のために、基礎台2の底部4隅部にキ
ャスタ11が設けられている。
閉蓋状態を検出する閉蓋検出装置S1と、蓋4を正規閉蓋状態に保持する閉蓋保持装置P
2と、チャンバー3内を真空引きする真空ポンプ7と、チャンバー3内の圧力を検出する
圧力スイッチ12とを備える。閉蓋装置P1は、蓋4側からチャンバー3側へ向けて突出
したフックとしての作動アーム31Aと、前記作動アーム31Aが係脱するよう前記チャ
ンバー3側に設けた係止部31Bを備え、閉蓋検出装置S1は、作動アーム31Aが係止
部31Bに係止した閉蓋状態を検出する第1検出スイッチSW1と、作動アーム31Aと
は別個に蓋4側からチャンバー3側へ向けて突出するよう設けられた作動部32によって
閉蓋状態を検出する第2検出スイッチSW2を備える。また、閉蓋保持装置P2は、蓋4
側のロック部材33及びチャンバー3側のロック部材34の両方に係止する係止状態にて
、蓋4を正規閉蓋状態に保持するロックピン35と、ロックピン35を前記係止状態と非
係止状態とに作動するモータ36を備え、第1検出スイッチSW1と第2検出スイッチS
W2の両方が閉蓋状態を検出した状態で真空ポンプ7が作動し、真空ポンプ7によるチャ
ンバー3内の圧力が所定の低圧に達したことを圧力スイッチ12が検出したとき、モータ
36の回転動作に伴ってロックピン35が前記係止状態となる。
態にしなければ危険である。本発明では、蓋4が閉じた状態を二重の安全手段によって保
持できるロック装置は、閉蓋装置P1、閉蓋検出装置S1、及び閉蓋保持装置P2を備え
ている。
固定した蓋支持体30Bの左端側に設けられ、蓋支持体30Bの右端側がヒンジ部5にて
開閉回動可能に支持され、それによって、蓋4が左右に開閉可能である。
らチャンバー3側へ向けて突出した作動アーム31Aが、蓋支持体30Bに溶接等にて取
り付けられている。またチャンバー3側には、作動アーム31Aの先端係止部31A1が
係脱する棒状のチャンバー側係止部31Bを設けている。チャンバー側係止部31Bは、
通常状態では、蓋4が閉じるときの作動アーム31Aの先端が衝突する上方位置を保つよ
うに、コイルバネSPの引っ張りにて保持されている。
の前面の孔1A1から進入して、チャンバー側係止部31Bを押すことに伴って、チャン
バー側係止部31BがコイルバネSPに抗して下方へ移動し、作動アーム31Aの先端が
チャンバー側係止部31Bを乗り越えたとき、チャンバー側係止部31BがコイルバネS
Pの引っ張りにて上方へ復帰することにより、作動アーム31Aの先端係止部31A1が
チャンバー側係止部31Bに係止する構成である。
基板37に取り付けられており、チャンバー側係止部31Bは、支持基板37に軸38で
回動可能に支持された回動板39に取り付けられ、コイルバネSPは、その一端が回動板
39に取り付けられ他端が支持基板37に取り付けられている。
れて、上記同様に、作動アーム31Aの先端係止部31A1がチャンバー側係止部31B
に係止する構成としたものであってもよい。いずれにしても、チャンバー側係止部31B
または作動アーム31Aがバネによって付勢されていて、蓋4を閉じることによって、そ
のバネ力に抗して作動アーム31Aがチャンバー側係止部31Bを乗り越えた後、そのバ
ネ力にて作動アーム31Aがチャンバー側係止部31Bに係止する構成であればよい。
に抗して作動アーム31Aがチャンバー側係止部31Bを乗り越えた後、作動アーム31
Aがチャンバー側係止部31Bの係止から開放され、蓋4を開くことができる。
、作動アーム31Aが係止部31Bに係止した状態(閉蓋状態)を検出する第1検出スイ
ッチSW1は、支持基板37に取り付けたバネ性の補助作動板40を介して作動アーム3
1Aの前進及び後退によってスイッチ動作をする構成である。このため、上記のように、
蓋4を閉じることによって、作動アーム31Aが前進し、チャンバー側係止部31Bを乗
り越えた後、作動アーム31Aの先端係止部31A1がチャンバー側係止部31Bに係止
する動作に伴って、作動アーム31Aの先端が補助作動板40の下方に延びたバネ性作動
辺40Aを押すことにより、第1検出スイッチSW1の作動辺SW11が押され、第1検
出スイッチSW1がONとなる。なお、第1検出スイッチSW1を押す動作安定のために
設けた補助作動板40を省略して、作動アーム31Aの先端が第1検出スイッチSW1の
作動辺SW11を直接押す構成でもよい。
閉蓋状態を検出する第2検出スイッチSW2は、チャンバー3の側面部に取り付けられて
いる。チャンバー3側のロック部材34を構成する上ロック辺34Aと下ロック辺34B
が、上下位置に間隔を存して水平配置状態となるように、チャンバー3の側面部に溶接に
て固定されている。第2検出スイッチSW2は、下ロック辺34Bの下面に取り付け具4
2によって取り付けられている。第2検出スイッチSW2は第1検出スイッチSW1と同
様の構成である。この構成において、上記のように、蓋4が閉じるとき、作動部32の先
端が外装ケース1Aの前面の孔1A2から進入して、第2検出スイッチSW2の作動辺が
押され、第2検出スイッチSW2がONとなる。
ー3側のロック部材34、ロックピン35及びロックピン35を上下作動するモータ36
を含む作動機構を備えており、蓋4側のロック部材33は、蓋支持体30Bの左端側に固
定されてチャンバー3側へ向けて突出した四角枠状をなし、その先端部に調整ネジ43を
備えている。蓋4が閉じるとき、ロック部材33が外装ケース1Aの前面の孔1A3から
進入して、チャンバー3側の上ロック辺34Aと下ロック辺34Bの間に進入する関係で
ある。ロックピン35は、後述のようにモータ36の回転に伴って垂直方向に上下動する
ように、ロック作動部材44に固定されている。
下作動するロック孔45、46、及び47をそれぞれ形成している。ロック孔46及び4
7は上下対向位置であり、ロックピン35の外径よりも若干大きい直径に形成され、ロッ
ク孔45は、実施例では四角形状の孔で形成し、前後左右の長さL1、L2がロックピン
35の外径よりも若干大きく、且つロック孔46及び47の直径よりも若干大きい寸法に
形成している。なお、ロック孔45は円形孔でもよく、その場合も、ロックピン35の外
径よりも若干大きく、且つロック孔46及び47の直径よりも若干大きい寸法に形成する
。このような寸法関係は、ロックピン35が上ロック辺34A、ロック部材33及び下ロ
ック辺34Bを挿通したロック状態となるように、上下動がスムースに行なえるためであ
る。
基板37に取り付けたモータ36と、モータ36の回転によって回転する円形状のカム板
48と、カム板48の円周部に下端が回動可能に支持された第1作動部材49と、第1作
動部材49の上端に回動可能に連結され、モータ36の支持基板37に取り付けた支持部
51に上下動可能に支持された第2作動部材50と、第2作動部材50の上端に当接また
は連結したロック作動部材44を備えている。実施例では、第2作動部材50の上端にロ
ック作動部材44が当接した構成である。
ンジ37Aが水平基板2Aの上に、取り付けフランジ37Aに形成した孔を貫通して、水
平基板2Aの孔に螺合するネジにて所定位置に取り付けられ、上端部は上ロック辺34A
の側面に形成した孔72に螺合するネジ73にて取り付けられている。
なるように、上辺44Aと下辺44Bと連結辺44Cにて略コ字状をなし、上辺44Aの
先端部にロックピン35が下方へ向けて垂直状態に固定されている。また、上辺44Aと
下辺44Bには、上ロック辺34A及び下ロック辺34Bを貫通する二本のガイドピン5
2A、52Bが垂直状態に固定されており、二本のガイドピン52A、52Bによって、
上下動が円滑に行なえる構成である。また、第2作動部材50の上端は、ロック作動部材
44の下辺44Bの下面に当接する関係であり、後述のように、モータ36の回転によっ
て第2作動部材50が下降することによって、自重にて下降する仕組みである。
53A、53Bを形成している。上下の孔53A及び上下の孔53Bによって、ガイドピ
ン52A、52Bの上下動が保持されるようにするために、孔53A、53Bの直径と、
ガイドピン52A、52Bの直径を同等にして、孔53A、53Bによってガイドピン5
2A、52Bが、殆んどガタツキが無い状態で上下動可能に保持される構成であれば、モ
ータ36の回転によってロックピン35が安定して上下動することができる。
Aを密閉状態に保持するための十分な強度を保つために、チャンバー3の側面部に溶接に
て固定される。この溶接作業において、上ロック辺34A及び下ロック辺34Bの取り付
け位置に若干の誤差が生じることがある。孔53A、53Bの直径と、ガイドピン52A
、52Bの直径が同等である場合には、この誤差が生じた場合には、孔53Aと53Bの
対応位置にズレが生じ、孔53A、53B内をガイドピン52A、52Bが上下動できな
いようになる。この溶接作業によって生じる孔53Aと53Bの対応位置のズレに対処す
るために、上ロック辺34A及び下ロック辺34Bの孔53Aの一方または両方を大きく
し、また上ロック辺34A及び下ロック辺34Bの孔53Bの一方または両方を大きくす
る方法がある。このようにした場合は、蒸気滅菌器1ごとに上下の孔53Aとガイドピン
52Aとの対応、及び上下の53Bとガイドピン52Bとの対応が異なり、孔53A、5
3Bとガイドピン52A、52Bとの間にガタツキが生じて、孔53A、53B内をガイ
ドピン52A、52Bが安定した状態で上下動できないようになることが懸念される。
ー3の側面部に溶接にて固定される構成であっても、孔53Aとガイドピン52A、孔5
3Bとガイドピン52Bとの間にガタツキが生じない安定状態でもって、ガイドピン52
A、52Bの上下動が達成できる構成としている。
よりも十分大きい寸法とし、上ロック辺34A及び下ロック辺34Bの間に、ガイドピン
52A、52Bの直径と同等の貫通孔55A、55Bのガイドパイプ54A、54Bを取
り付ける。このガイドパイプ54A、54Bは、図10に示すように、それぞれガイドピ
ン52A、52Bが挿通された状態で、ガイドパイプ保持部材56の上辺56Aと下辺5
6Bに亘って取り付けられる。この取り付けは、図3、図11及び図12に示すように、
上ロック辺34Aと下ロック辺34Bとの間にガイドパイプ54A、54Bが配置されて
、孔53Aの範囲内に貫通孔55A全体が入り、孔53Bの範囲内に貫通孔55B全体が
入る状態で、保持部材56をロック部材34にネジ57によって取り付けている。実施例
では、ガイドパイプ保持部材56を下ロック辺34Bにネジ57によって取り付けている
。
ドパイプ54A、54B内でのガイドピン52A、52Bの上下動、及びロックピン35
の上下動がスムースになる位置で、ネジ57を締めつけ固定する。第2作動部材50の上
端にロック作動部材44が連結されず当接した構成であるため、ガイドパイプ保持部材5
6のこの取り付けは、モータ36の回転によって第2作動部材50が上下動する機構に影
響を与えないので、調整がし易くなる。また、第2作動部材50の上端はロック作動部材
44の下辺44Bの下面に当接し、両者が連結状態にない関係であるため、支持基板37
の取り付け調整が、ロック作動部材44の上下動作には悪影響を及ぼさない構成となる。
ッチSW3が支持基板37の上部に取り付けられている。モータ36の回転によってロッ
クピン35がロック位置に下降したとき、第3検出スイッチSW3の作動辺SW31がロ
ック作動部材44の上辺44Aによって押されて、第3検出スイッチSW3がONする。
また、モータ36の回転によってロックピン35が非ロック位置へ上昇したとき、ロック
作動部材44の上辺44Aによる第3検出スイッチSW3の作動辺SW31の押しが解除
され、第3検出スイッチSW3がOFFする仕組みである。上記ロック位置は、蓋4側の
ロック部材33がロックピン35によって蓋4が閉じた状態に保持される状態であり、ま
た、上記非ロック位置は、ロックピン35が蓋4側のロック部材33から外れて、取っ手
部30を引っ張ることにより、蓋4を開くことができる状態である。
気滅菌器1を運転可能状態とするために、電源スイッチ60をON状態にする。この状態
で、図3のように、カム板48のカム部である窪み48Aに第4検出スイッチSW4の作
動辺SW41が進入して第4検出スイッチSW4がOFFしている場合は、モータ36が
停止しており、図3の実線及び図11の二点鎖線のように、第1作動部材49及び第2作
動部材50を介してロック作動部材44が上昇位置に支持されており、ロックピン35が
上昇した非ロック位置である。この状態は、ロックピン35の下端が、上ロック辺34A
と下ロック辺34Bとの間の空間へ突出していない状態であり、スタンバイ状態と称する
。
スイッチSW4の作動辺SW41が窪み48Aから外れてカム板48の円周部に当節して
おり、第4検出スイッチSW4がONしているため、制御部の動作によってモータ36が
始動し、カム板48が回転し、図3のように、窪み48Aに第4検出スイッチSW4の作
動辺SW41が進入して第4検出スイッチSW4がOFFしたとき、モータ36が停止し
、蒸気滅菌器1はスタンバイ状態となる。このスタンバイ状態は、操作パネル部PAに設
けた表示部65にLEDの点灯にて表示される。
を閉じることによって、作動アーム31Aがチャンバー側係止部31Bに係止して第1検
出スイッチSW1がONし、また、作動部32によって第2検出スイッチSW2がONと
なる。この状態で表示部65のLEDがっ消灯する。更に、蓋4側のロック部材33が、
上ロック辺34Aと下ロック辺34Bの間進入した状態となる。作動アーム31Aがチャ
ンバー側係止部31Bに係止した状態は、環状パッキン6がチャンバー3の前面開口3A
の環状フランジ3A1に当接して若干押された閉蓋状態であり、この状態を初期閉蓋状態
または仮閉蓋状態と称することができる。これは、環状パッキン6が十分圧縮されてチャ
ンバー3の前面開口3Aが所期の完全密閉状態となる正規閉蓋状態に達する以前の段階で
ある。
スイッチ61によって、滅菌条件を設定した後、操作パネル部PAに設けたスタートスイ
ッチ62をON操作することにより、滅菌モードが指令される。設定した滅菌条件の温度
及び時間は、操作パネル部PAに設けた上下の表示部63にそれぞれ表示される。
るとき、スタートスイッチ62がONしたときにスタートし、制御部の動作によって進行
する。滅菌モードのスタートによって、真空ポンプ7がON(通電にて運転)してチャン
バー3内が真空引きされ、チャンバー3内が所定の低圧状態に保たれる。滅菌モードの進
行状況は、操作パネル部PAに設けたプロセスモニタ64に順次表示されるので、それに
よって現在の進行状況を視認できる。
状パッキン6を圧縮させつつチャンバー3側へ引っ張られ、チャンバー3の密閉状態が進
行する。このようにして、チャンバー3内が真空引きによってチャンバー3内が低圧とな
り、例えば0.07MPaのような所定の低圧に達したことを圧力スイッチ12が検出し
たとき制御部の動作によってモータ36が始動し、その回転動作に伴ってカム板48が回
転し、第1作動部材49及び第2作動部材50が下降する。
ていた支持が解除されるため、ロック作動部材44は自重で下降可能となり、ロックピン
35がロック孔45へ入るように下降を始める。しかし、まだ環状パッキン6の圧縮が十
分でないため、ロックピン35は調整ネジ43の上に当接し、ロック作動部材44の下降
が阻止されている。
で真空引きを行なうことによって、環状パッキン6の圧縮が進むことにより、蓋4がチャ
ンバー3側へ吸引されることに伴ってロック部材33がチャンバー3側へ移動し、これと
共に調整ネジ43がチャンバー3側へ移動するため、上記のような調整ネジ43によるロ
ックピン35の下降阻止状態は解除され、ロック作動部材44及びロックピン35等の自
重によってロック作動部材44及びロックピン35が下降する。
が下降し、それに伴ってロックピン35が調整ネジ43の先端側を下降し、ロック孔45
、46、及び47に嵌った状態となり、ロックピン35によって蓋4側のロック部材33
がロックされた状態、即ち、図9、図11の実線及び図12に示すように、蓋4が開くこ
とが阻止されたロック状態に保持される。この状態は、図4に実線で示すように、調整ネ
ジ43の先端がロックピン35の側面に当接または近接した状態であり、少なくとも調整
ネジ43の先端がロックピン35の側面に対向した位置で、蓋4が開くことが阻止される
正規閉蓋状態である。このような正規閉蓋状態となるように、製造段階で調整ネジ43の
突出長さが予め調整されている。
44の上辺44Aによって押されるため、第3検出スイッチSW3がONし、モータ36
が停止し、真空ポンプ7がOFF(通電OFF)して真空引きが停止され、所定の低圧を
圧力スイッチ12が検出した状態において、制御部の動作によって、次の工程に移行し、
121℃〜134℃のように所定の高温蒸気の雰囲気のもとで、被滅菌物の滅菌工程が行
われる。所定の滅菌工程の終了によって、チャンバー3内の高温蒸気が排気された後、チ
ャンバー3内を電気ヒータで加熱する乾燥工程を経て、滅菌モードが終了する。
度の所定圧力に上昇していることを圧力スイッチ12が検出したとき、制御部の動作によ
ってモータ36が始動し、カム板48が回転し、第1作動部材49及び第2作動部材50
が上昇して、ロック作動部材44を上昇させる。この上昇は、ガイドパイプ54A、54
Bに案内されてガイドピン52A、52Bが下降し、それに伴ってロックピン35がロッ
ク孔47及び45から外れた状態となり、ロックピン35による蓋4側のロック部材33
のロックが解除された非ロック状態となる。
ッチSW4の作動辺SW41が進入して第4検出スイッチSW4がOFFするため、モー
タ36が停止し、蒸気滅菌器1は、次の滅菌モードの開始を待つスタンバイ状態となる。
このスタンバイ状態は、操作パネル部PAに設けた表示部65にLEDの点灯にて表示さ
れる。
P力に抗して作動アーム31Aがチャンバー側係止部31Bを乗り越えた後、作動アーム
31Aがチャンバー側係止部31Bの係止から開放され、蓋4がチャンバー3の前面開口
3Aを開放するため、被滅菌物を取り出せる状態となる。
規閉蓋状態に保持するロックピン35がロック作動部材44に取り付けられ、モータ36
の回転動作によって上下動するロック作動部材44は、ロック作動部材44に取り付けた
二本のガイドピン52A、52Bが、チャンバー側ロック部材34に取り付けたガイドパ
イプ54A、54B内を上下摺動する関係によって、チャンバー側ロック部材34の取り
付け状態に誤差があっても、安定した上下動が達成できるものとなる。
て検出されることにより、滅菌動作の開始状態となるため、チャンバー3内の真空引きが
不良で蓋4が確実に密閉状態になっていない状態では、滅菌動作が開始されず、安全且つ
安定動作が得られるものである。
じでも、蒸気滅菌器1の使用による経年変化によってその圧縮代が少なくなり(環状パッ
キン6の厚さが薄くなる)、蓋4によるチャンバー3の密閉効果に差異が生じ、密閉不良
の状態となることが懸念される。このため、本発明では、環状パッキン6の圧縮代が少な
くなった場合でも、調整によって蓋4によるチャンバー3の正規の密閉効果が得られるよ
うにする技術を提供する。
の環状パッキン6による蓋4とチャンバー3との閉蓋状態を所期の正規状態に調整する技
術を提供するものであり、蓋4側の作動アーム31Aがチャンバー側係止部31Bに係止
する状態が、実質同じ状態となるように、チャンバー側係止部31Bの取り付け位置を調
整可能とするものである。具体的には、環状パッキン6の圧縮代が減少していない正常状
態では、チャンバー側係止部31Bが前方位置である正規の位置にセットした取り付け状
態とし、環状パッキン6の圧縮代が減少した状態では、チャンバー側係止部31Bが正規
の位置よりも後方位置である調整位置にセットされるように、調整可能としたものである
。この構成について、以下に説明する。
ジ37Aを水平基板2Aの上面にネジ止めし、上端部は上ロック辺34Aの側面にネジ止
めする。その具体的構成として、水平基板2Aには、前方部に調整ネジ孔70A、70B
が前後配置に形成され、後方部には固定ネジ孔70C、70Dが形成されている。一方、
取り付けフランジ37Aには、前方部に調整ネジ孔70Aに対応するネジ貫通孔71A、
及び調整ネジ孔70Bに対応するネジ貫通孔71Bが形成され、後方部には固定ネジ孔7
0Cに対応するネジ貫通長孔71C、及び固定ネジ孔70Dに対応するネジ貫通長孔71
D形成されている。また、支持基板37の上端部には、ネジ73が緩く貫通する(所謂バ
カ孔状態である)貫通孔74が形成され、上ロック辺34Aの側面にはネジ73が螺合す
る固定ネジ孔72が形成されている。
6の支持基板37は、その下部の取り付けフランジ37Aにおいて、図13(イ)に示す
ように、ネジ貫通孔71Aを調整ネジ孔70Aに対応させる。これによって、ネジ貫通孔
71Bは調整ネジ孔70Bからズレた非対応状態である。これと共に、固定ネジ孔70C
にネジ貫通長孔71Cが対応し、固定ネジ孔70Dにネジ貫通長孔71Dが対応する状態
となる。この状態で、ネジ貫通孔71Aを貫通して調整ネジ孔70Aにネジ41Aを螺合
し、ネジ貫通長孔71Cを貫通して固定ネジ孔70Cにネジ41Cを螺合し、ネジ貫通長
孔71Dを貫通して固定ネジ孔70Dにネジ41Dを螺合する。また、支持基板37の上
部は、貫通孔74を貫通して固定ネジ孔72にネジ73を螺合する。これによって、モー
タ36の支持基板37は、基礎台2の水平基板2Aに垂直状態に固定され、チャンバー側
係止部31Bが前方位置である正規の位置にセットされる。このため、蓋4を閉じること
によって作動アーム31Aの先端係止部31A1がチャンバー側係止部31Bに係止した
とき、環状パッキン6がチャンバー3の前面開口3Aの周縁部に当接密着して若干圧縮さ
れた状態となる。この状態から上記のように真空引きによって、環状パッキン6の圧縮が
進むことにより、モータ36が回転し、ロック作動部材44及びロックピン35が下降し
、蓋4がロック状態となる。
の下部の取り付けフランジ37Aにおいて、図13(ロ)に示すように、ネジ貫通孔71
Bを調整ネジ孔70Bに対応させる。これによって、ネジ貫通孔71Aは調整ネジ孔70
Aからズレた非対応状態である。これと共に、固定ネジ孔70Cにネジ貫通長孔71Cが
対応し、固定ネジ孔70Dにネジ貫通長孔71Dが対応する状態となる。この状態で、ネ
ジ貫通孔71Bを貫通して調整ネジ孔70Bにネジ41Aを螺合し、ネジ貫通長孔71C
を貫通して固定ネジ孔70Cにネジ41Cを螺合し、ネジ貫通長孔71Dを貫通して固定
ネジ孔70Dにネジ41Dを螺合する。また、支持基板37の上部は、貫通孔74を貫通
して固定ネジ孔72にネジ73が螺合する。これによって、モータ36の支持基板37は
、基礎台2の水平基板2Aに垂直状態に固定され、チャンバー側係止部31Bが正規の位
置よりも後方位置である調整位置にセットされる。このため、蓋4を閉じることによって
作動アーム31Aの先端係止部31A1がチャンバー側係止部31Bに係止したとき、圧
縮代が減少した環状パッキン6は、チャンバー3の前面開口3Aの周縁部に当接密着して
若干圧縮された状態となる。この状態から上記のように真空引きによって、環状パッキン
6の圧縮が進むことにより、モータ36が回転し、ロック作動部材44及びロックピン3
5が下降し、蓋4がロック状態となる。
止部31Bが前方位置である正規の位置にセットされるように、モータ36の支持基板3
7の取り付け位置を前方に固定し、環状パッキン6の圧縮代が減少した状態では、チャン
バー側係止部31Bが正規の位置よりも後方位置である調整位置にセットされるように、
モータ36の支持基板37の取り付け位置を後方に固定する。このため、環状パッキン6
の圧縮代が減少した場合には、蓋4を閉じたときの環状パッキン6による蓋4とチャンバ
ー3との閉蓋状態を所期の正規状態に調整することができる。
はロック作動部材44の下辺44Bの下面に当接し、両者が連結状態にない関係であるた
め、ロック作動部材44の上下動作には悪影響を及ぼさない構成となる。
31Bの位置が調整できない構成であれば、環状パッキン6の圧縮代が減少していない正
常状態では問題ないが、環状パッキン6の圧縮代が減少した状態では、蓋4を閉じること
によって作動アーム31Aの先端係止部31A1がチャンバー側係止部31Bに係止した
とき、環状パッキン6がチャンバー3の前面開口3Aの周縁部に当接せずに、僅かな隙間
が生じる虞がある。この状態において、チャンバー3内の真空引きを行なった場合、この
隙間から外気が吸い込まれて所期の真空引きが達成できない虞が生じる。
作動アーム31Aとチャンバー側係止部31Bとの係止位置を変更することにより、初期
閉蓋状態(または仮閉蓋状態)において、環状パッキン6がチャンバー3の前面開口3A
の周縁部に当接密着して若干圧縮された状態となるため、環状パッキン6の圧縮代の減少
した場合にも、チャンバー3内の真空引きが良好に行なえるものとなる。
ける構成である場合は、上記のようにモータ36の支持基板37の取り付け位置の調整構
成と同様に、この支持部材の取り付け位置を調整できるようにすればよい。その場合は、
モータ36の支持基板37の取り付け位置は変更しなくてよく、第2作動部材50の上端
とロック作動部材44の下辺44Bとが連結された構成とすることができる。
階であるが、この調整位置を3段階、4段階とすることによって、環状パッキン6の圧縮
代の減少の程度に応じた細かい調整が可能となる。
菌器1ごとに、環状パッキン6の圧縮代の程度に応じて、蓋4側のロック部材33のロッ
ク孔45への調整ネジ43の突出長さを調整する。即ち、環状パッキン6が新品時には、
環状パッキン6の圧縮代が十分大きいため、ロック孔45への調整ネジ43の突出長さが
短い正規状態であり、図5で示す実線状態のように、また図6〜図8に示すように、調整
ネジ43の先端が下降したロックピン35の側面に当接または近接した状態であり、少な
くとも調整ネジ43の先端がロックピン35の側面に当接した位置で、蓋4が開くことが
阻止される正規閉蓋状態である。
に係止した状態から真空引きし、その真空引きに伴って環状パッキン6を圧縮しつつ蓋4
がチャンバー3側へ吸引移動し、その蓋4が所定位置まで吸引移動した時、ロック装置の
正規閉蓋装置P2によって蓋4をロックする構成とすることにより、チャンバー3内が所
定の低圧に達した状態を保持できるようにしている。
は、真空引きを開始する段階で、図4に4Pで示すように、この圧縮代の減少分PLだけ
蓋4がチャンバー3側へ寄る状態となるため、真空引きに伴ってその蓋4が所定位置まで
吸引移動する距離が短くなる。そのため、チャンバー3内が所定の低圧に達する前に正規
閉蓋装置P2によって蓋4がロックされることとなり、チャンバー3内を所定の低圧にす
ることができなくなる。
、環状パッキン6の圧縮代が少なくなったことを確認した場合は、上記の調整によって、
チャンバー側係止部31Bの後退した位置で、初期閉蓋状態(または仮閉蓋状態)におけ
る蓋側の作動アーム31Aとチャンバー側係止部31Bとの係合となるが、この場合、図
4に示すように、この圧縮代の減少分PLだけ蓋4がチャンバー3側へ寄る状態となる。
引され、ロックピン35が調整ネジ43の先端から外れる時点までの距離、即ちロック作
動部材44及びロックピン35が下降可能位置まで蓋4が移動する距離が、圧縮代が少な
く前の正規の環状パッキン6の場合よりも短くなる。このため、圧力スイッチ12が0.
07MPaの低圧を検出した時点で、既にロックピン35が調整ネジ43の先端から外れ
た状態となれば、直ちにロック作動部材44及びロックピン35が下降し、第3検出スイ
ッチSW3が動作する。また、ロックピン35が調整ネジ43の先端から外れた後、圧力
スイッチ12が0.07MPaの低圧を検出したとき、直ちにロック作動部材44及びロ
ックピン35が下降し、第3検出スイッチSW3が動作する。
低圧に達していない状態であるため、0.07MPaを超えて所定の低圧に達したことを
圧力スイッチ12が検出していない。このため、制御部によって滅菌動作は開始されず、
例えば表示部65のLEDを点滅させて滅菌動作不良を警告する。このため、蒸気滅菌器
1の使用者は、チェックにより、環状パッキン6の圧縮代が少なくなったことを確認でき
る。
たことを確認した場合、調整ネジ43を回してロック孔45への調整ネジ43の突出長さ
を、図5の二点鎖線で示す状態となるように正規状態よりもLXだけ長くする。LXとP
Lが略等しい状態とすれば、少なくなった環状パッキン6の圧縮代を調整ネジ43の突出
長さによって補正することができることとなる。
ば、チャンバー3内が低圧となり、例えば0.07MPaのような所定の低圧に達したこ
とを圧力スイッチ12が検出したときモータ36が始動し、その回転動作に伴ってカム板
48が回転し、第1作動部材49及び第2作動部材50が下降し、環状パッキン6の圧縮
が十分でないため、ロックピン35は調整ネジ43の上に当接し、ロック作動部材44の
下降が阻止される。この状態から更に0.07MPaを超えて所定の低圧を圧力スイッチ
12が検出するまで真空引きを行なうことによって、環状パッキン6の圧縮が進むことに
より、蓋4がチャンバー3側へ吸引されることに伴ってロック部材33がチャンバー3側
へ移動し、これと共に調整ネジ43がチャンバー3側へ移動して、ロックピン35が調整
ネジ43の先端から外れ、ロック作動部材44及びロックピン35等の自重によって、ロ
ックピン35が調整ネジ43の先端側を下降し、ロックピン35がロック孔45、46、
及び47に嵌り、ロックピン35が調整ネジ43の先端に当接して、蓋4が開くことが阻
止される状態となる。即ち、図4〜図8に示すように、ロックピン35によって蓋4側の
ロック部材33がロックされて、蓋4が開くことが阻止されたロック状態に保持される。
れぞれ異なる場合において、所期の圧縮代を備えた環状パッキン6の場合は、図4の実線
状態とし、それよりも圧縮代の小さい環状パッキン6の場合は、図4の二点鎖線状態のよ
うに、ロック孔45への調整ネジ43の突出長さを調整することにより、上記同様にして
、ロックピン35が調整ネジ43の先端に当接して、蓋4が開くことが阻止される状態と
なり、蓋4を閉じて真空引きを行った後の正規閉蓋状態の維持ができることとなり、所期
の滅菌工程の進行によって、所期の滅菌効果が得られるものとなる。
保つために、蓋側の作動アーム31Aとチャンバー側係止部31Bとの係合位置を調整し
たが、このような調整構造を備えない場合でも、環状パッキン6の圧縮代が少なくなった
ことを確認した場合は、調整ネジ43を回してロック孔45への調整ネジ43の突出長さ
を、図4の二点鎖線状態となるように正規状態よりも若干長くすることにより、上記同様
にして、ロックピン35が調整ネジ43の先端に当接して、蓋4が開くことが阻止される
状態となり、蓋4を閉じて真空引きを行った後の正規閉蓋状態の維持ができる。
43の突出長さを、正規位置よりも若干長い第1長さとし、また、環状パッキン6の圧縮
代の減少程度が大きい場合は、ロック孔45への調整ネジ43の突出長さを、第1長さよ
りも長い第2長さとするように、複数段階に調整することにより、より細かい調整が可能
となる。このように、環状パッキン6の圧縮代の程度に応じて、ロック孔45への調整ネ
ジ43の突出長さを調整することにより、蓋4を閉じて真空引きを行った後の正規閉蓋状
態の維持ができることとなり、所期の滅菌工程の進行によって、所期の滅菌効果が得られ
るものとなる。
ロック位置が、環状パッキン6の圧縮代の減少に対応して調整可能なるように、調整ネジ
43の突出状態が変更可能であるため、初期閉蓋状態から真空引きした場合、正規閉蓋状
態における蓋4のロックを所期の状態とすることができ、チャンバー3内を所定の低圧状
態に維持できることとなり、所期の滅菌を達成できるものとなる。
菌器に適用できるものであり、本発明の技術範囲において種々の形態を包含するものであ
る。
2・・・・・基礎台
3・・・・・チャンバー
3A・・・・前面開口
3A1・・・環状フランジ
4・・・・・蓋
5・・・・・ヒンジ部
6・・・・・環状パッキン
7・・・・・真空ポンプ
8・・・・・注排水タンク
9・・・・・冷却タンク
10・・・・スロープ板
12・・・・圧力スイッチ
30・・・・取っ手部
30B・・・蓋支持体
31A・・・作動アーム
31B・・・チャンバー側係止部
32・・・・作動部
33・・・・蓋側ロック部材
34・・・・チャンバー側ロック部材
34A・・・上ロック辺
34B・・・下ロック辺
35・・・・ロックピン
36・・・・モータ
37・・・・支持基板
37A・・・取り付けフランジ
41・・・・ネジ
43・・・・調整ネジ
44・・・・ロック作動部材
45、46、47・・・・ロック孔
48・・・・カム板
49・・・・第1作動部材
50・・・・第2作動部材
52A、52B・・・・・ガイドピン
53A、53B・・・・・孔
54A、54B・・・・・ガイドパイプ
55A、55B・・・・・貫通孔
56・・・・ガイドパイプ保持部材
SP・・・・コイルバネ
SW1・・・第1検出スイッチ
SW2・・・第2検出スイッチ
SW3・・・第3検出スイッチ
SW4・・・第4検出スイッチ
Claims (3)
- 滅菌器本体内に前面開口の横型チャンバーが設けられ、前記チャンバーの前面開口を閉
じるようにヒンジ部で回動可能に支持された蓋と、前記蓋を閉じたとき前記チャンバーの
前面開口周縁部と前記蓋との間を密閉する環状パッキンと、前記チャンバー内を真空引き
する真空ポンプと、前記チャンバー内の真空引きの前に蓋側係止部とチャンバー側係止部
との係止によって前記蓋を初期閉蓋状態に保持する初期閉蓋装置と、前記初期閉蓋状態か
らの前記真空引きに伴って前記蓋を正規閉蓋状態に保持する正規閉蓋装置を備え、前記チ
ャンバー内に収納された被滅菌物を高温蒸気下で滅菌する蒸気滅菌器であって、
前記正規閉蓋装置は、蓋側のロック部材と、チャンバー側のロック部材と、前記チャン
バー側ロック部材に対して前記蓋側ロック部材をロックするよう作動機構によって作動す
るロックピンを備え、
前記チャンバー側ロック部材に対する前記蓋側ロック部材のロック位置が、前記環状パ
ッキンの圧縮代の減少に対応して調整可能なるように調整ネジを設けたことを特徴とする
蒸気滅菌器。 - 滅菌器本体内に前面開口の横型チャンバーが設けられ、前記チャンバーの前面開口を閉
じるようにヒンジ部で回動可能に支持された蓋と、前記蓋を閉じたとき前記チャンバーの
前面開口周縁部と前記蓋との間を密閉する環状パッキンと、前記チャンバー内を真空引き
する真空ポンプと、前記チャンバー内の真空引きの前に蓋側係止部とチャンバー側係止部
との係止によって前記蓋を初期閉蓋状態に保持する初期閉蓋装置と、前記初期閉蓋状態か
らの前記真空引きに伴って前記蓋を正規閉蓋状態に保持する正規閉蓋装置を備え、前記チ
ャンバー内に収納された被滅菌物を高温蒸気下で滅菌する蒸気滅菌器であって、
前記初期閉蓋装置は、前記環状パッキンの圧縮代の減少に対応して、前記蓋側係止部と
の係止位置が調整可能なるように前記チャンバー側係止部の取り付け位置が変更可能であ
り、
前記正規閉蓋装置は、蓋側のロック部材と、チャンバー側のロック部材と、前記チャン
バー側ロック部材に対して前記蓋側ロック部材をロックするよう作動機構によって作動す
るロックピンを備え、
前記チャンバー側ロック部材に対する前記蓋側ロック部材のロック位置が、前記環状パ
ッキンの圧縮代の減少に対応して調整可能なるように調整ネジを設けたことを特徴とする
蒸気滅菌器。 - 前記ロックピンを取り付けたロック作動部材を上下動するようにモータによって上下動
するモータ側作動部材を備え、前記ロック作動部材に対して前記モータ側作動部材は、前
記ロック作動部材を押し上げ作用はするが引っ張り下降作用は行なわない当接関係にある
ことを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気滅菌器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010239277A JP2012090705A (ja) | 2010-10-26 | 2010-10-26 | 蒸気滅菌器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010239277A JP2012090705A (ja) | 2010-10-26 | 2010-10-26 | 蒸気滅菌器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012090705A true JP2012090705A (ja) | 2012-05-17 |
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ID=46384797
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JP2010239277A Pending JP2012090705A (ja) | 2010-10-26 | 2010-10-26 | 蒸気滅菌器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2012090705A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7563059B2 (ja) | 2020-09-09 | 2024-10-08 | Toppanホールディングス株式会社 | 糊供給装置 |
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- 2010-10-26 JP JP2010239277A patent/JP2012090705A/ja active Pending
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