JP2010095089A - ハイブリッド車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置の入出力電力指令値を生成する制御装置と電力変換装置および回転電機を制御する制御装置とが個別に設けられているハイブリッド車両において、回転電機の回転速度(回転数)が急変した場合に、制御装置間の伝送遅れに起因する指令値変更遅れによって発生する蓄電装置の過充電を抑制する。
【解決手段】モータジェネレータMG2の回転速度が急変等したときに、本来HV−ECU21によって設定されるモータジェネレータMG1,MG2の駆動指令値(トルク指令値)の少なくとも1つを、モータジェネレータMG2の回転速度を検出する制御装置MG−ECU22によって、HV−ECU21からの駆動指令値の変更を待つことなく、モータジェネレータMG2の回転速度の変化に対応して修正する。
【選択図】図1

Description

この発明は、蓄電装置を備えたハイブリッド車両およびその制御方法に関し、特に、蓄電装置の過大な充放電の抑制制御に関する。
蓄電装置を搭載した電動車両において、各蓄電装置の過大な電力による充放電を抑制する技術が、たとえば特開2006−094691号公報(特許文献1)に記載されている。
この特許文献1によれば、回転電機により入出力される計算上の電力と実際の電力との偏差に対して、その偏差の変化量を時間軸方向に平滑化する「なまし処理」を施し、平滑化後の偏差を用いて蓄電装置への入出力許容電力制限値を算出している。そして、車両が変速状態のときやスリップ状態のときのように駆動状態が大きく変化するときには、この「なまし処理」に使用する時定数を通常より小さい値を用いて処理を行い、これによって蓄電装置への入出力許容電力制限値を迅速に変化させることにより、蓄電装置の過大な充放電を抑制させている。
特開2006−094691号公報
ハイブリッド車両の制御においては、電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit))で構成される制御装置の処理能力の問題から、制御機能毎に個別のECUを設けるとともに、ECU間でデータや情報を通信することによって、全体での協調的な車両制御を行う構成が現実的になっている。たとえば、ハイブリッド車両では、車両駆動用電動機の力行動作による電力消費および回生動作による発電について、蓄電装置が充放電可能な電力範囲内で実行する必要があるが、上記のような構成の下、電動機を制御するECUと、電動機の駆動指令を設定するECUとが別個となる構成が採用される場合がある。
このような構成では、電動機で回転数等の駆動状態が急激に変化した場合にも、この駆動状態の変化に対応した電動機の駆動指令に反映されるまでに、ECU間通信の所要時間を含む時間遅れが発生してしまう。この結果、特に、発電を行う電動機に対する駆動指令を、電動機の駆動状態の変化に対応して迅速に修正することができなくなることにより、蓄電装置の過充電が発生する可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転電機の駆動指令を生成する制御装置と電力変換装置および回転電機を制御する制御装置とが個別に設けられているハイブリッド車両において、回転電機の回転数(回転数)が急変した場合に、制御装置間の伝送遅れによる駆動指令変更遅れに起因する蓄電装置の過充電発生を抑制することである。
本発明のハイブリッド車両は、第1および第2の回転電機と、充電可能な蓄電装置を含む直流電源部と、第1および第2の制御装置を備えている。第1の回転電機は主として発電機として動作し、第2の回転電機は車両の駆動輪の回転と同期して回転し、駆動輪に動力を加えるように構成されている。そして、電力変換装置は直流電源部と第1および第2の回転電機との間に接続され、第1および第2の回転電機と前記直流電源部との間で双方向の電力変換を行う。第1の制御装置は、第1および第2の回転電機の駆動指令を生成する。第2の制御装置は、第1の制御装置との間で互いに情報を授受可能に構成され、第1制御装置からの駆動指令に従って第1および第2の回転電機が作動するように電力変換装置を制御する。また、第2の制御装置は、第1および第2の回転電機にそれぞれ設けられたセンサの出力に基づいて、第1および第2の回転電機の回転数を検出する速度検出部を含んでいる。また、第1の制御装置は、車両の状態と、速度検出部によって検出された第1および第2の回転電機の回転数に基づく第1および第2の回転電機の入出力電力に従って、駆動指令を生成する駆動指令生成部を含む。さらに、第2の制御装置は、第1の制御装置からの駆動指令と、速度検出部によって検出された回転電機の回転数とに基づいて算出された第1および第2の回転電機の入出力電力に従って、蓄電装置の充放電電力を算出する充放電電力算出部と、第1の制御装置からの駆動指令と充放電電力算出部によって算出された蓄電装置の充放電電力とに従って、電力変換装置により、第1および第2の回転電機を制御する駆動制御部とをさらに含んでいる。そして、駆動制御部は、算出された蓄電装置の充電電力が蓄電装置の充電電力上限値を超えるときには、充電電力が前記充電電力上限値以下となるように第1の制御装置からの駆動指令を修正する指令修正部を有している。
上記ハイブリッド車両によれば、本来第1の制御装置から通信によって伝送される回転電機の駆動指令の変更を待つことなく、回転電機の回転数を検出する制御装置(第2の制御装置)によって回転電機の駆動指令を修正することができる。したがって、車両の駆動状態が急変等して、蓄電装置の充電電力上限値を超過する場合、制御装置間でのデータ通信を伴うことなく、回転電機の回転数を検出する制御装置(第2の制御装置)にて、回転数の急激な変化を反映した回転電機の駆動指令の設定が可能となる。この結果、制御装置間の通信遅れに起因する蓄電装置の指令値変更遅れによって引き起こされる、蓄電装置の過充電を抑制することができる。
好ましくは、駆動制御部は、充放電電力算出部において算出された蓄電装置の充電電力が蓄電装置の充電電力上限値を超えるときには、充電電力上限値の超過分に対応して、第1の回転電機の発電電力を低下させるように第1の回転電機の駆動指令を修正する。
このような構成とすることにより、駆動状態の急激な変化によって蓄電装置への充電電力が充電電力上限値を超えるときには、主に発電機として動作する第1の回転電機の駆動指令を修正し、発電電力を減少させることができる。これにより、制御装置間の通信遅れに起因する回転電機の駆動指令変更の遅れによって発生する、蓄電装置の過充放を抑制することができる。
さらに好ましくは、ハイブリッド車両は、燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
エンジンの出力軸と第1および第2の回転電機の出力軸とがそれぞれ結合された複数の回転要素を互いに相対回転可能に連結し、いずれか2つの出力軸の回転数が定められると、他の1つの出力軸の回転数が強制的に定まるように構成された動力分割機構とをさらに備えている。そして、駆動制御部は、第1の回転電機の修正後の駆動指令を用いた場合の第1の回転電機およびエンジンの回転数が、第1の回転電機およびエンジンのそれぞれの設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように、第1の回転電機の駆動指令を再修正する。
このような構成とすることで、第1の回転電機の駆動指令を修正する場合に、第1の回転電機やエンジンの回転数が上記上限値以下となる範囲に限定して修正することで、設備保護を図った上で、蓄電装置の過充電の発生を抑制することができる。具体的には、発電機として駆動される第1の回転電機の発電電力を減少させるように駆動指令を修正すると、当該回転電機および動力分割機構によって接続されているエンジンの回転数が増加する可能性があるところ、設備保護の観点から、第1の回転電機やエンジンの設備定格から予め決定される回転数上限を超えないように考慮して、第1の回転電機の駆動指令を修正することができる。
また好ましくは、駆動制御部は、充放電電力算出部において算出された蓄電装置の充電電力が蓄電装置の充電電力上限値を超えるときには、充電電力上限値の超過分に対応して、第2の回転電機の消費電力を増加するように第2の回転電機の駆動指令を修正する。
このような構成とすることにより、駆動状態の急激な変化によって蓄電装置への充電電力が充電電力上限値を超えるときには、電動機として駆動される第2の回転電機の駆動指令を修正して消費電力を増加させることができる。これにより、制御装置間の通信遅れに起因する回転電機の駆動指令の遅れによって発生する、蓄電装置の過充電を抑制することができる。
また好ましくは、駆動制御部は、第2の回転電機の修正後の駆動指令が、所定の基準値以下となるように第2の回転電機の駆動指令を再修正する。
上記のように、電動機として駆動される第2の回転電機の消費電力を増加させるように駆動指令を修正することは、車両の駆動力を増加することを意味する。そのため、駆動指令を大きく修正すると、車両の減速時間が延びる等、運転者に違和感を与える可能性がある。そのため、このように駆動指令が所定の上限値以下となるように修正することで、運転者に違和感を与えない範囲での修正が可能となる。
また好ましくは、駆動制御部は、充放電電力算出部において算出された蓄電装置の充電電力が充電電力上限値を超えるときには、充電電力上限値の超過分に対応して、第1の回転電機の発電電力を低下させるように、第1の回転電機の駆動指令を再修正するとともに、第2の回転電機の消費電力を増加するように、第2の回転電機の駆動指令を再修正する。
このような構成とすることで、第1の回転電機の発電電力を低下させるとともに、第2の回転電機の消費電力を増加させることができる。そのため、上記のように、設備定格によって第1の回転電機による発電電力の低下が制限される場合であっても、第2の回転電機で充電電力上限値の超過分の電力を減少させることができ、蓄電装置の過充電を抑制することができる。
また好ましくは、ハイブリッド車両は、燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
エンジンの出力軸と、第1および第2の回転電機の出力軸とがそれぞれ結合された複数の回転要素を互いに相対回転可能に連結し、いずれか2つの出力軸の回転数が定められると、他の1つの出力軸の回転数が強制的に定まるように構成された動力分割機構とをさらに備えている。そして、駆動制御部は、第1の回転電機の修正後の駆動指令を用いた場合の第1の回転電機およびエンジンの回転数が、第1の回転電機およびエンジンの各々の設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように第1の回転電機の駆動指令を修正するとともに、第2の回転電機の修正後の駆動指令が、所定の基準値以下となるように、第2の回転電機の前記駆動指令を修正する。
このような構成とすることで、上記と同様に第1の回転電機およびエンジンの設備保護を図りながら、運転者に違和感を与えない範囲で第1および第2の回転電機の駆動指令の修正が可能となる。
本発明のハイブリッド車両の制御方法は、互いに情報を授受可能に構成された第1の制御装置および第2の制御装置によるハイブリッド車両の制御方法であって、当該ハイブリッド車両は、主として発電機として動作する第1の回転電機と、車両の駆動輪の回転と同期して回転し、駆動輪に動力を加える第2の回転電機と、充電可能な蓄電装置を含む直流電源部と、直流電源部と第1および第2の回転電機との間に接続され、第1および第2の回転電機と直流電源部との間で双方向の電力変換を行う電力変換装置とを備えている。そして、第2の制御装置により、回転電機に設けられたセンサの出力に基づいて、第1および第2の回転電機の回転数を検出するステップと、第1の制御装置により、上記速度検出部によって検出された回転数に基づく回転電機の入出力電力に従って、回転電機の駆動指令を生成するステップとを含んでいる。また、第2の制御装置により、第1の制御装置からの駆動指令および第2の制御装置で検出した回転数に基づいて算出される第1および第2の回転電機の入出力電力に従って、蓄電装置の充放電電力を算出するステップと、第1の制御装置からの駆動指令に従って、電力変換装置により、第1および第2の回転電機を制御するステップとをさらに備えている。そして、上記回転電機を制御するステップは、蓄電装置の充放電電力を算出するステップにより算出された蓄電装置の充電電力が、蓄電装置の充電電力上限値を超えるときには、上記充電電力上限値以下となるように第1の制御装置からの駆動指令を修正するステップを含んでいる。
好ましくは、回転電機を制御するステップは、蓄電装置の充放電電力を算出するステップにより算出された蓄電装置の充電電力が充電電力上限値を超えるときには、充電電力上限値の超過分に対応して、第1の回転電機の発電電力を低下させるように第1の回転電機の駆動指令を修正する。
さらに好ましくは、回転電機を制御するステップは、第1の回転電機の修正後の駆動指令を用いた場合の第1の回転電機およびエンジンの回転数が、それぞれの設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように、第1の回転電機の駆動指令を再修正するステップをさらに含む。
また好ましくは、回転電機を制御するステップは、蓄電装置の充放電電力を算出するステップにより算出された蓄電装置の充電電力が充電電力上限値を超えるときには、充電電力上限値の超過分に対応して、第2の回転電機の消費電力を増加するように第2の回転電機の駆動指令を修正する。
さらに好ましくは、第2の回転電機の修正後の駆動指令が、所定の基準値以下となるように、第2の回転電機の駆動指令を再修正するステップをさらに含む。
あるいは好ましくは、回転電機を制御するステップは、蓄電装置の充放電電力を算出するステップにより算出された蓄電装置の充電電力が充電電力上限値を超えるときには、充電電力上限値の超過分に対応して、第1の回転電機の発電電力を低下させるように第1の回転電機の駆動指令を修正するとともに、第2の回転電機の消費電力を増加するように第2の回転電機の駆動指令を修正する。
また好ましくは、回転電機を制御するステップは、第1の回転電機の修正後の駆動指令を用いた場合の第1の回転電機およびエンジンの回転数が、第1の回転電機およびエンジンのそれぞれの設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように、第1の回転電機の駆動指令を修正するとともに、第2の回転電機の修正後の駆動指令が、所定の基準値以下となるように、第2の回転電機の駆動指令を修正するステップをさらに含む。
上記のような制御方法の構成によっても、制御装置間の通信遅れに起因する蓄電装置の指令値変更遅れによって発生する、蓄電装置の過充電を抑制することができる。
本発明によれば、回転電機の駆動指令を生成する制御装置と電力変換装置および回転電機を制御する制御装置とが個別に設けられているハイブリッド車両において、制御装置間の伝送遅れによる駆動指令変更遅れに起因する蓄電装置の過充電発生を抑制することができる。
以下において、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従う、ハイブリッド車両100の全体ブロック図である。なお、ハイブリッド車両100は、充電可能な蓄電装置からの電力によって走行可能であれば、その構成は特に限定されるものではない。
図1を参照して、ハイブリッド車両100は、直流電源部10と、駆動力発生部20と両者を制御する制御部30と、平滑コンデンサCと、電圧センサ18と、駆動論40とを備える。
駆動力発生部20は、インバータ23−1,23−2と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構34と、駆動軸24と、エンジン28と、回転角センサ15−1,15−2と、電流センサ26−1,26−2とを備える。
インバータ23−1,23−2は、主正母線MPLおよび主負母線MNLに互いに並列して接続される。そして、インバータ23−1,23−2は、制御部30に含まれるMG−ECU(Electronic Control Unit)22からの駆動信号PWI1,PWI2に基づいて、主正母線MPLおよび主負母線MNLから供給される駆動電力(直流電力)を交流電力に変換してそれぞれモータジェネレータMG1,MG2へ出力する。また、インバータ23−1,23−2は、それぞれモータジェネレータMG1,MG2が発電する交流電力を直流電力に変換して回生電力として主正母線MPLおよび主負母線MNLへ出力する。すなわち、モータジェネレータMG1,MG2は、それぞれインバータ23−1,23−2から供給される交流電力を受けて回転駆動力を発生する。また、モータジェネレータMG1,MG2は、外部から回転力を受けて交流電力を発生する。モータジェネレータMG1,MG2は、たとえば、永久磁石が埋設されたロータとY結線された三相コイルを有するステータとを備える三相交流回転電機から成る。そして、モータジェネレータMG1,MG2は、動力分割機構34と連結され、また動力分割機構34を介してエンジン28とも連結される。また、モータジェネレータMG2は駆動軸24を介して駆動輪40とも連結されており、モータジェネレータMG2およびエンジン28の駆動力が駆動輪40へ伝達される。そして、制御部30によって、エンジン28の発生する駆動力とモータジェネレータMG1,MG2の発生する駆動力とが最適な比率となるように制御が実行される。
なお、モータジェネレータMG1,MG2のいずれか一方を専ら電動機として機能させ、他方のモータジェネレータを専ら発電機として機能させてもよい。本実施の形態においては、モータジェネレータMG1をエンジン出力を用いて発電可能な発電機として機能させ、モータジェネレータMG2を、駆動輪を駆動する電動機として機能させるものとする。
動力分割機構34、モータジェネレータMG1,MG2およびエンジン28の出力軸が互いに相対回転可能に連結されており、いずれか2つの出力軸の回転数が定められると、他の一つの出力軸の回転数が強制的に定まるように構成される。
本実施の形態1では、動力分割機構34としては遊星歯車機構を使用しており、動力分割機構34はいずれも図示しないが、サンギヤと、リングギヤと、サンギヤおよびリングギヤの両方に噛合うピニオンギヤと、ピニオンギヤをサンギヤの周りに回転可能に支持するプラネタリキャリアとを含む。また、動力分割機構34は、第1〜第3の回転軸(図示しない)を有する。第1の回転軸はエンジン28に接続されるプラネタリキャリアの回転軸である。第2の回転軸は、モータジェネレータMG1に接続されるサンギヤの回転軸である。第3の回転軸は、モータジェネレータMG2に接続されるリングギヤの回転軸である。第3の回転軸には、図示しないギヤが設けられ、このギヤを介して駆動軸24と動力の伝達をする。
電流センサ26−1は、インバータ23−1とモータジェネレータMG1間の各相の電流値を検出し、MG−ECU22に出力する。電流センサ26−2も同様に、インバータ23−2とモータジェネレータMG2間の各相の電流値を検出し、MG−ECU22に出力する。なお、電流センサ26−1,26−2は、モータジェネレータMG1,MG2のすべての相の電流を検出しなくても、それぞれ3相のうちの2相を検出すれば足りる。
回転角センサ15−1,15−2は、モータジェネレータMG1,MG2の回転角θ1,2を検出し、MG−ECU22に出力する。MG−ECU22では、回転角θ1,2に基づき、モータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2および角速度ω1,2を算出できる。回転角センサとしては、たとえばレゾルバなどが用いられる。なお、回転角センサ15−1,15−2については、回転角θ1,2をMG−ECU22にてモータ電圧や電流から直接演算することによって、配置を省略することもできる。
一方、直流電源部10は、蓄電装置11と、コンバータ12と、電流センサ14と、電圧センサ16とを含む。
蓄電装置11は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置11は、たとえば、リチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池などの二次電池、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子により構成される。蓄電装置11はコンバータ12に接続される。
コンバータ12は、主正母線MPLおよび主負母線MNLに接続される。コンバータ12は、制御部30に含まれるMG−ECU22からの駆動信号PWC1に基づいて、蓄電装置11と主正母線MPLおよび主負母線MNLとの間で電圧変換を行なう。
電流センサ14は、蓄電装置11に対して入出力される電流Ib1を検出し、その検出値を制御部30のMG−ECU22およびHV−ECU21へ出力する。なお、各電流センサ14は、蓄電装置から出力される電流(放電電流)を正値として検出し、蓄電装置に入力される電流(充電電流)を負値として検出する。なお、この図1では、電流センサ14が正極線の電流を検出する場合が示されているが、電流センサ14は負極線の電流を検出してもよい。
電圧センサ16は、蓄電装置11の電圧Vb1を検出し、その検出値をMG−ECU22およびHV−ECU21へ出力する。
平滑コンデンサCは、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に接続され、主正母線MPLおよび主負母線MNLに含まれる電力変動成分を低減する。電圧センサ18は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間の電圧Vhを検出し、その検出値をMG−ECU22へ出力する。
制御部30は、HV−ECU21とMG−ECU22とを含む。HV−ECU21は、蓄電装置11および車両全体を制御し、モータジェネレータMG1,MG2の動作指令を生成する。MG−ECU22は、HV−ECU21によって生成された動作指令に基づき、コンバータ12,インバータ23−1,23−2およびモータジェネレータMG1,MG2を制御する。また、HV−ECU21とMG−ECU22は、通信回線25で互いに通信接続されており、相互に情報の授受が可能となっている。なお、MG−ECU22は、コンバータを制御する制御装置とインバータ・MGを制御する制御装置に分割する構成としてもよい。また、HV−ECU21とMG−ECU22間の通信接続は、相互に情報の授受が可能であればその構成は限定されず、有線であっても無線であってもよい。
HV−ECU21およびMG−ECU22は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)と、記憶装置と、入出力バッファと、CPU間の通信装置とを含み、各センサの入力や各機器への制御指令の出力およびCPU間通信による双方向の情報の授受を行い、ハイブリッド車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、少なくとも一部を専用のハードウェア(電子回路)で構築して処理することも可能である。
HV−ECU21は、電流センサ14および電圧センサ16,18からの各検出値、ならびにMG−ECU22から通信回線25を通じて伝送されるモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2に基づいて、蓄電装置11の充電状態を示す状態量(以下「SOC(State of Charge)」とも称する。)1、充放電電力上限値Win1、Wout1、入出力電力指令値PRの算出を行なう。また、図示されない各センサの検出信号、走行状況およびアクセル開度などに基づいて車両要求パワーを算出し、その算出した車両要求パワーに基づいてモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,2を算出する。そして、HV−ECU21は、これらの情報をMG−ECU22へ通信回線25を通じて送信する。
MG−ECU22は、回転角センサ15−1,15−2からの信号に基づいてモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,MRN2を検出しHV−ECU21に通信回線25を通じて送信する。また、MG−ECU22は、HV−ECU21から送信される上記入出力電力指令値に基づき、蓄電装置11の充放電電力が目標電力である入出力電力指令値になるように、コンバータ12を駆動するための駆動信号PWC1を生成する。そして、MG−ECU22は、その生成した駆動信号PWC1をコンバータ12へ出力しコンバータ12を制御する。
MG−ECU22は、モータジェネレータMG1,MG2の発生トルクが、HV−ECU21から受信したトルク指令値TR1,2となるようにインバータ23−1,23−2に対し駆動信号PWI1,PWI2を出力し、インバータ23−1,23−2を制御する。
また、MG−ECU22は、上記のインバータ23−1,23−2に対する駆動信号PWI1,PWI2の生成において、駆動状態の急変等によって蓄電装置11への充電電力が充電電力上限値Win1を超えている場合には、後述するHV−ECU21から受信したモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,2を修正する、トルク修正制御を行なう。
次に、上記のMG−ECU22によるトルク修正制御の概念を、図2を用いて説明する。
図2を参照して、図中の「MG1」,「MG2」はそれぞれモータジェネレータMG1,MG2の電力を示している。また、「Pb」は蓄電装置11の充放電電力を示している。値が正の場合は消費電力,放電電力を示し、値が負の場合は発電電力,充電電力を示す。
なお、図2において、上段は駆動輪のグリップ前の状態を示し、中段および下段はグリップ後の状態を示している。なお、下段に本実施の形態によるトルク修正制御を適用した場合の状態を示し、中段には比較例としてトルク修正制御を適用しなかった場合の状態を示す。
グリップ前は、モータジェネレータMG1はエンジン出力により発電を行なっている。またモータジェネレータMG2の出力は、モータジェネレータMG1の発電電力より大きく、不足分の電力を蓄電装置11から持ち出している(図2上段)。
駆動輪が上記の状態からグリップすると、駆動輪の回転数は急激に低下し、モータジェネレータMG2の消費電力も低下する。そうすると、駆動力発生部20において、モータジェネレータMG1の発電電力が消費されなくなり、駆動力発生部20から蓄電装置11へ余剰の発電電力が流れ込むことになる。
このとき、駆動力発生部20の出力変化がモータジェネレータMG1,MG2の駆動指令に直ちに反映されることが望ましいが、図1のように、モータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2の検出はMG−ECU22が行なっており、一方でモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値の生成はHV−ECU21が行なっている。そのため、両ECU間での通信遅れによって、HV−ECU21がモータジェネレータMG2の回転数急変を検出するまでの時間遅れが発生し、駆動力発生部20の出力変化がモータジェネレータMG1,MG2へのトルク指令値に直ちに反映されない状態が発生する。これにより、モータジェネレータMG1での余剰の発電電力が、蓄電装置11に流れ込み、蓄電装置11の充電電力上限値Win1を超える状況が発生する可能性がある(図2中段)。
そこで、本実施の形態1のトルク修正制御では、駆動輪を駆動するモータジェネレータMG2の回転数の急変などのように駆動状態が急激に変化することによって、蓄電装置11の充電電力がその蓄電装置11の充電電力量上限値Win1を超える場合には、モータジェネレータMG2の回転数MRN2を検出しているMG−ECU22によって、HV−ECU21から伝送されたモータジェネレータMG1のトルク指令TR1を修正することとした。このトルク修正制御により、HV−ECU21がモータジェネレータMG2の回転数の急変を検出し、回転電機のトルク指令値を変更するまでの間に、MG−ECU22によって、HV−ECU21からのトルク指令値の変更を待つことなく、迅速にトルク指令値の変更が可能となる。したがって、制御装置間の伝送遅れに起因する蓄電装置の充電電力が過大になることを抑制することができる。(図2下段)
次に、図3により制御部30のHV−ECU21およびMG−ECU22によるの制御の詳細について説明する。図3は、本実施の形態1による、制御部30によって実行されるトルク修正制御に関する制御構成を示す機能ブロック図である。
図3を参照して、まずHV−ECU21は、駆動指令生成部400および第1伝送部410を含む。また、MG−ECU22は、第2伝送部420と、速度検出部430と、充放電電力算出部440と、駆動制御部450とを含む。図3に示した各機能ブロックは、HV−ECU21およびMG−ECU22内の各CPU(図示しない)に予め格納されたプログラムの実行によって実現される。あるいは、各機能ブロックに対応する機能を実現するように実装された電子回路(ハードウェア)によって各機能ブロックを構成するようにしてもよい。
HV−ECU21の駆動指令生成部400は、電流センサ14および電圧センサ16の検出値に基づいて、蓄電装置11の状態量であるSOC1および充放電電力上限値Win1,Wout1を算出する。そして、駆動指令生成部400は、アクセル開度センサ(図示しない)よりアクセルペダルの操作量を示すアクセル開度信号ACCを、車速センサ(図示しない)から車両速度を示す車速信号VSを受け、これらに基づいて駆動発生部20の車両要求パワーを算出する。
駆動指令生成部400は、この車両要求パワーを、上記蓄電装置11のSOC1で表される充電電力と、蓄電装置11の充放電電力上限値Win1およびWout1とを考慮して、モータジェネレータMG1,MG2へ分配制御を行う。このとき、ハイブリッド自動車の場合には、モータジェネレータMG1,MG2に加えて、エンジンに対してもパワー分配を行う。そして、モータジェネレータMG1,MG2に分配された要求パワーと、MG−ECU22から伝送されたモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2とから、モータジェネレータMG1,MG2に対するトルク指令値TR1,2を設定する。
HV−ECU21の第1伝送部410は、MG−ECU22から送信されるモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2を受信し、駆動指令生成部400に出力する。また、第1伝送部410は、駆動指令生成部400にて生成されたモータジェネレータMG1,MG2に対するトルク指令値TR1,2および蓄電装置11の充放電電力上限値Win1,Wout1を、MG−ECU22に対して送信する。
一方、MG−ECU22においては、速度検出部430は、モータジェネレータMG1,MG2の回転角センサ15−1,15−2の回転角θ1,2の入力を受け、モータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2を算出する。そして、速度検出部430は、この回転数MRN1,2を第2伝送部420、充放電電力算出部440、駆動制御部450へ出力する。
第2伝送部420は、速度検出部430から入力されたモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2をHV−ECU21に送信するとともに、HV−ECU21から送信されるトルク指令値TR1,2および充放電電力上限値Win1,Wout1を受信し、充放電電力算出部440および駆動制御部450に出力する。
充放電電力算出部440は、第2伝送部420を経由してHV−ECU21から送信されたモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令TR1,2と速度検出部430で検出されたされたモータジェネレータMG1,MG2の現在の回転数MRN1,2に基づいて、モータジェネレータMG1,MG2での発電電力および消費電力を算出する。そして、これらを加算することで、蓄電装置11への入出力電力指令値PR*を算出する。
ここで算出された入出力電力指令値PR*は、MG−ECU22の速度検出部430にて検出した現在の回転数MRN1,2を直接用いているため、伝送遅れ等の影響がなく、回転数の急変が発生した場合でもその回転数の変化を反映したものとなる。
駆動制御部450は、第2伝送部420を経由してHV−ECU21から送信された、蓄電装置11の充放電電力上限値Win1,Wout1、およびモータジェネレータMG1,MG2に対するトルク指令値TR1,2の入力を受ける。また、駆動制御部450は、速度検出部430からモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2の入力を受け、充放電電力算出部440から蓄電装置11への入出力電力指令値PR*の入力を受ける。さらに、電圧センサ18の電圧検出値Vhと、モータジェネレータMG1,MG2の電流MCRT1,2および電気角θ1,2の入力を受け、これらの情報から、インバータ23−1,23−2への制御指令値PWI1,PWI2を生成して出力する。以下、図4を用いて駆動制御部450の詳細を説明する。
図4を参照して、駆動制御部450は、判定部460と、指令修正部470と、インバータ制御部480とを含む。
判定部460は、充放電電力算出部440で算出された入出力電力指令値PR*と充電電力上限値Win1とを比較し、蓄電装置11が過充電となるか否かを判定し、その情報を指令修正部470へ出力する。
指令修正部470は、入出力電力指令値PR*が充電電力上限値Win1以下である場合は、HV−ECU21にて生成されたモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,2を、修正後のトルク指令値TRF1,2として設定する。
具体的には、指令修正部470は、入出力電力指令値PR*が充電電力上限値Win1を超過する場合は、充電電力上限値Win1を超過する電力ΔP(=PR*−Win1)と、モータジェネレータMG1の回転数MRN1から算出される角速度ω1より、モータジェネレータMG1でのトルク修正値ΔTR1(=ΔP/ω1)を算出する。そして、HV−ECU21にて生成されたモータジェネレータMG1のトルク指令値TR1からこのトルク修正値ΔTR1を差し引いたものを修正後のトルク指令値TRF1に設定する。また、モータジェネレータMG2については、HV−ECU21にて生成されたモータジェネレータMG2のトルク指令値TR2をTRF2として設定する。
そして、指令修正部470は、最終的に修正されたトルク指令値TRF1,2をインバータ制御部480に出力する。
インバータ制御部480は、指令修正部470から入力された修正後のトルク指令値TRF1,2と、電圧センサ18の電圧検出値Vhと、モータジェネレータMG1,MG2の電流MCRT1,2および電気角θ1,2を用いて、インバータ23−1,23−2のスイッチング素子を制御するように、インバータ23−1,23−2への制御指令値PWI1,PWI2を生成して出力する。
なお、指令修正部470においては、設備保護を目的として、設定された修正後のトルク指令値TRF1,2を用いた場合に、モータジェネレータMG1およびエンジン28の回転数がそれぞれの設備定格に基づいて決定される所定の回転数上限値を超過するか否かを判定する。そして、回転数上限値を超過する場合は、モータジェネレータMG1およびエンジン28のそれぞれの回転数が上限値以下となるように、上記で設定したトルク指令値TRF1,2を再修正する。
なお、エンジン28の回転数については、以下のように算出することができる。
前述のように、動力分割機構34には遊星歯車機構を使用しているため、エンジン28の回転数およびモータジェネレータMG1,MG2の回転数については、図5に示す共線図に示すように直線上に並ぶように連動して動く。
図5を参照して、エンジン回転数Neはプラネタリキャリアの回転数である。また、モータジェネレータMG1の回転数Ngはサンギヤの回転数であり、モータジェネレータMG2の回転数Nmはリングギヤの回転数である。
そして、エンジン回転数Ne,モータジェネレータMG1の回転数NgおよびモータジェネレータMG2の回転数Nmは式(1)で示す関係が成立する。
Ne=Ng×1/(1+ρ)+Nm×ρ/(1+ρ)・・・(1)
これにより、モータジェネレータMG1,MG2の回転数よりエンジン28の回転数を算出することができる。なお、エンジン回転数については、HV−ECU21がエンジン28に設置された図示しないセンサによって検出した回転数を、MG−ECU22が伝送により受信したものを使用してもよい。
また、図5を用いて、上記トルク修正制御を行った場合の、動力分割機構34の変化を説明する。
再び図5を参照して、駆動論40がグリップする前を直線W1の状態とすると、この状態から、駆動輪40がグリップして回転数が低下すると、それに同期してモータジェネレータMG2の回転数Nmが低下することによって、直線W2の状態となる。
モータジェネレータMG1は回転数に抵抗するトルクにより発電を行っているので、モータジェネレータMG1の発電電力を低下するようにトルク指令値を修正すると、それによりモータジェネレータMG1の回転数は増加し、直線W3の状態になる。このとき、動力分割機構34によって、モータジェネレータMG1の回転数の増加に伴ってエンジン回転数も増加する。
次に、図6,図7に、図4,図5に示したトルク修正制御の制御処理手順を示すフローチャートを示す。図6,図7に示したフローチャートは、本実施の形態に係る制御装置であるHV−ECU21,MG−ECU22にそれぞれ予め格納されたプログラムを所定のサイクルタイム(たとえば10ms)で繰り返し実行することによって実現される。
まず、図6を参照して、HV−ECU21はステップ(以下、ステップをSと略す。)800において、MG−ECU22によって検出されたモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2を通信により受信する。
そして、HV−ECU21は、S810およびS820にて、前述の駆動指令生成部400の機能に対応した処理を行うことによって、蓄電装置11の充放電電力上限値Win1、Wout1およびモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,TR2を算出する。
そして、HV−ECU21は、S830にて、S810〜820で算出したモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,TR2および蓄電装置11の充放電電力上限値Win1、Wout1をMG−ECU22に送信する。
図7を参照して、MG−ECU22は、S500にてHV−ECU1から送信されたトルク指令値TR1,TR2および充放電電力上限値Win1、Wout1を受信する。
次にMG−ECU22は、S510にて回転角センサ15−1,15−2の検出値よりモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2を検出し、S520にてHV−ECU21にこの回転数MRN1,2を送信する。
S530にて、MG−ECU22は、HV−ECU21から受信したモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,2とS520で検出したモータジェネレータMG1,MG2の現在の回転数MRN1,2とから、モータジェネレータMG1,MG2のそれぞれの入出力電力を算出する。そして、これらを加算することにより、蓄電装置11への入出力電力指令値PR*が算出される。
その後、MG−ECU22は、S530で算出された回転数急変の状態を反映した入出力電力指令値PR*を、HV−ECU21から受信した充電電力上限値Win1と比較し、上限値を超過するか否かを判定する(S540)。
入出力電力指令値PR*が充電電力上限値Win1以下の場合(S540にてNO)は、蓄電装置11の過充電は発生しないので、MG−ECU22は、HV−ECU21から受信したモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,2を用いてインバータ23−1,23−2を制御する(S600)。
入出力電力指令値PR*が充電電力上限値Win1を超過する場合(S540にYES)には、MG−ECU22は、まず充電電力上限値Win1を超過する電力ΔPに相当するモータジェネレータMG1のトルク修正値ΔTR1を算出する。そして、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1からトルク修正値ΔTR1を差し引いた修正後のトルク指令値TRF1を算出する(S550)。
次に、MG−ECU22は、S550で算出した修正後のトルク指令値TRF1を用いたときの、モータジェネレータMG1の回転数を算出する(S555)。そして、、MG−ECU22は、モータジェネレータMG1の設備定格に基づいて設定される所定の回転数上限値を超過するか否かを判定する(S560)。
モータジェネレータMG1の回転数が、モータジェネレータMG1の設備定格の回転数上限値を超過する場合(S560にてYES)は、MG−ECU22は、モータジェネレータMG1の回転数が設備定格に基づいて定まる回転数上限値以下となるように、トルク指令値を再修正(S570)する。その後、S580に処理が移される。
トルク指令修正後のモータジェネレータMG1の回転数が、モータジェネレータMG1の設備定格の回転数上限値以下の場合(S560にてNO)は、MG−ECU22は、S570をスキップし、S580の処理に進む。
MG−ECU22は、モータジェネレータMG1の設備定格の回転数上限以下の場合はS550で修正されたトルク指令値によるモータジェネレータMG1の回転数を用いて、エンジン28の回転数を算出する。また、モータジェネレータMG1の設備定格の回転数上限を超過する場合には、S570で再修正したトルク指令値TRF1によるモータジェネレータMG1の回転数を用いて、エンジン28の回転数を算出する(S575)。なお、エンジン28の回転数は、エンジン28に設けられた回転数センサ(図示しない)による検出値を使用してもよい。
そして、MG−ECU22は、S575にて算出したエンジン回転数が、エンジン28の設備定格に基づく回転数上限値を超過するか否かを判定する(S580)。
エンジン28の回転数が、エンジンの所定の回転数上限値以下の場合(S580にてNO)は、モータジェネレータMG1についてはS550もしくはS570で修正されたトルク指令値TRF1を用いてインバータ23−1を制御する。モータジェネレータMG2については、HV−ECU21から受信したモータジェネレータMG2のトルク指令値TR2を用いてインバータ23−2を制御する(S600)。
また、エンジン28の回転数が、エンジンの所定の回転数上限を超過する場合(S580にてYES)は、エンジン28の回転数が回転数上限値となるように、モータジェネレータMG1の回転数を算出し、その回転数に基づいてトルク指令値TRF1を再修正する(S590)。その後、最終的に決定されたモータジェネレータMG1の修正後のトルク指令値TRF1と、HV−ECU21から受信したモータジェネレータMG2のトルク指令値TR2を用いてインバータ23−1,23−2を制御する(S600)。
このような処理を行なうことで、モータジェネレータMG1およびエンジンの設備定格回転数の範囲内に収めるように図りながら、蓄電装置11の過充電を抑制することが可能となる。
このように、図6,図7に示すフローチャートに従った制御処理をHV−ECU21,MG−ECU22が実行することによって、図3に示したのと同様の本実施の形態1によるトルク修正制御が実現できる。
次に、図8,図9を用いて、MG−ECU22によるモータジェネレータMG1のトルク指令の修正制御の有無による蓄電装置の充電電力の時間的な変化を説明する。なお、図8,図9では駆動輪40がグリップした際の充電電力の場合について説明する。
図8は、比較例として本実施の形態1によるトルク修正制御を適用しない場合の充電電力の時間的な変化を示す。図8を参照して、時刻t1にて駆動輪40のグリップが発生し、モータジェネレータMG2の回転数が急変したときは、それに伴ってモータジェネレータMG2の消費電力PR2が急速に減少する。しかしながら、モータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2はMG−ECU22にて検出するため、HV−ECU21では駆動発生部2の変化に対応したモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値への変更が即座に行なえない。そのため、モータジェネレータMG1の発電電力を減少させることが遅れ、蓄電装置11の充電電力Pbが充電電力上限値のWin1を超過してしまう。
次に図9にて、本実施の形態1によるトルク修正制御を適用した場合の充電電力の時間的な変化を示す。図9を参照して、時刻t11において駆動輪40のグリップが発生し、図8同様にモータジェネレータMG2の回転数が急激に低下し、それに伴って蓄電装置11の充電電力Pbが増加し始める。しかしながら、本実施の形態1によるトルク修正制御によれば、蓄電装置11の充電電力Pbが蓄電装置11の充電電力上限値Win1を超過するとMG−ECU22が判断したときには、その超過分の発電電力を低下させるように、HV−ECU21から送信されたモータジェネレータMG1のトルク指令値TR1をMG−ECU22によって修正する。このようにすることで、モータジェネレータMG1の発電電力を減少させ、蓄電装置11が過充電となることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態1によるハイブリッド車両およびその制御方法によれば、モータジェネレータMG1,MG2の駆動指令(トルク指令値)を生成する制御装置(HV−ECU21)と電力変換装置およびモータジェネレータMG1,MG2を制御する制御装置(MG−ECU22)とが個別に設けられているハイブリッド車両において、モータジェネレータMG2の回転数が急変等し、蓄電装置11の充電電力が充電電力上限値を超過する場合、MG−ECU22にて、HV−ECU21からの駆動指令の変更を待つことなく、モータジェネレータMG1のトルク指令値を修正することが可能となる。これにより、制御装置間の伝送遅れによる駆動指令変更遅れに起因する蓄電装置11の過充電発生を抑制することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、蓄電装置11の充電電力上限値Win1を超過した電力に対応して、発電機として駆動されるモータジェネレータMG1の発電電力が低下するようにトルク指令値TR1を修正して、過充電発生を抑制するトルク修正制御を説明した。
以下の実施の形態2では、上記の充電電力上限値を超過した電力に対応して、電動機として駆動されるモータジェネレータMG2の消費電力を増加するようにトルク指令値TR2を修正することによって、過充電を抑制するトルク修正制御について説明する。
図10を用いて、図2で示したものと同様に、実施の形態2においてのトルク修正制御の概念を説明する。なお、図中の記号等において図2と重複するものの説明は繰り返さない。
図10を参照して、図10の上段はグリップ前の充放電の状態を示し、中段,下段はグリップ直後の状態を示している。そして、トルク修正制御を適用した場合の状態を下段に、比較例としてトルク修正制御を適用しない場合の状態を中段に示す。図2で説明したときと同様に、比較例では、制御装置間の通信遅れによってモータジェネレータMG1の発電電力の減少が遅れ、蓄電装置1の充電電力が上限値を越えてしまう。
そこで、実施の形態2のトルク修正制御では、MG−ECU22は、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1はそのままにして、電動機として駆動されるモータジェネレータMG2のトルク指令値TR2を消費電力が増加するように修正する。これにより、モータジェネレータMG1で発電される電力の一部を、モータジェネレータMG2で消費させる。そして、蓄電装置11へ流れ込む余剰の発電電力を減少させ、蓄電装置11の過充電の発生を抑制することができる。
ただし、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2を消費電力が増加する方向に過大に修正すると、その修正の程度によっては、駆動輪40のスリップが発生したり、減速の度合いが少なくなり車両乗員に違和感を与える可能性がある。そのため、トルク指令値の修正可能範囲には所定の上限値を設ける必要がある。
次に、図11に、実施の形態1で説明した図9に対応する、実施の形態2のトルク修正制御の有無での蓄電装置の充電電力の時間的推移を示す。
図11を参照して、時刻t21にて駆動輪のグリップが発生すると、モータジェネレータMG2の回転数MRN2が急激に減少し、それに伴いモータジェネレータMG2の消費電力PR2も減少する。そして、蓄電装置11への充電電力Pbが上昇し始める。しかし、本実施の形態2のトルク修正制御を適用した場合、MG−ECU22が蓄電装置11の充電電力Pbが充電電力上限値Win1を超過すると判断すると、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2を消費電力が増加する方向に修正する。これにより、モータジェネレータMG2の消費電力PR2が増加するので、充電電力Pbが充電電力上限値Win1を超過することを抑制することができる。このとき、モータジェネレータMG2への駆動力が増加するので、減速の度合いが少なくなり、モータジェネレータMG2の回転数MRN2は、本制御を適用しない場合と比較して若干高くなる。
図12は、実施の形態2におけるトルク修正制御の、MG−ECU22での制御処理手順を示すフローチャートである。
図12を参照して、S700−S740までは、実施の形態1のフローチャートである図5のS500−S540に対応する。MG−ECU22は、HV−ECU21から受信したモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,2およびMG−ECU22で検出したモータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2に基づいて、蓄電装置11の充電電力PR*を算出する(S700−S730)。そして、MG−ECU22は、この算出された充電電量PR*とHV−ECU21から受信した蓄電装置11の充電電力上限値Win1とを比較し、充電電力上限値Win1を超過するか否かを判定する(S740)。
充電電量PR*が充電電力上限値Win1を超過しない場合(S740にてNO)は、過充電は発生しないため、S780まで処理がスキップされて、MG−ECU22は、HV−ECU22から受信したトルク指令値TR1,2を用いて、インバータ23−1,23−2を制御する。
一方、充電電量PR*が充電電力上限値Win1を超過する場合(S740にてYES)は、MG−ECU22は、上記の超過分の電力ΔPとモータジェネレータMG2の回転数MRN2より算出される角速度ω2とから、モータジェネレータMG2へのトルク修正値ΔTR2(=ΔP/ω2)を算出し、それをHV−ECU21から送信されたトルク指令値TR2に加算して修正後のトルク指令値TRF2を算出する(S750)。
次に、MG−ECU22は、S760にて、算出された修正後のトルク指令値TRF2が、所定のトルク上限値を超過するか否かを判定する。そして、修正後のトルク指令値が所定上限値以下の場合(S760にてNO)は、MG−ECU22は、S750にて算出した修正後のトルク指令値とモータジェネレータMG1のトルク指令値TR1を用いてインバータ23−1,23−2を制御する(S780)。
修正後のトルク指令値が所定上限値を超過する場合(S760にてYES)は、MG−ECU22は、上記の所定上限値を新たにトルク指令値TRF2として再修正する(S770)。そして、MG−ECU22は、修正後のトルク指令値TRF2とモータジェネレータMG1のトルク指令値TR1を用いてインバータ23−1,23−2を制御する(S780)。
以上説明した実施の形態2のトルク修正制御によれば、回転電機の回転数が急変等したときに、蓄電装置への充電電力が充電電力上限値を超過する場合は、超過分の電力に対応させて、電動機として駆動されるモータジェネレータMG2のトルク指令値TR2を、モータジェネレータMG2の消費電力を増加させるように修正して、蓄電装置への充電電力を減少させることが可能となる。これにより、制御装置間の伝送遅れによる指令値変更遅れに起因して発生する蓄電装置の過充電の発生を抑制することができる。
なお、モータジェネレータMG2の負トルクによる回生ブレーキおよび油圧ブレーキ(図示せず)を協調制御する電子制御ブレーキシステム(ECB(Electroniallyc Controlled Brake System))を搭載した車両では、モータジェネレータMG2で増加する駆動パワーに対応させて、油圧ブレーキにて相殺するように制動力を発生させる構成とすることも可能である。
(実施の形態3)
実施の形態3として、上記の実施の形態1および実施の形態2の制御を制御構成を説明する。
図13に本実施の形態3での、MG−ECU22による、トルク修正制御の制御処理手順を示すフローチャートを示す。
図13を参照して、このフローチャートでは、前半でモータジェネレータMG1についてのトルク指令値TR1に対する修正を行い、その後モータジェネレータMG2についてのトルク指令値TR2の修正を行なっている。各処理ステップにおいて、実施の形態1および2と同様の処理については説明は繰り返さない。
前半のS500〜S590までは実施の形態1での処理と同様の処理を行なう。その後MG−ECU22は、S730において、S500〜S590までで修正処理されたモータジェネレータMG1の修正後のトルク指令値TRF1と、HV−ECU21から受信したモータジェネレータMG2のトルク指令値TR2と、モータジェネレータMG1,MG2の回転数MRN1,2に基づいて再度入出力電力指令値PR*を再算出する。
そして、実施の形態2同様に、S740〜S770の処理を行い、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2の修正を行なう。そして、最終的に修正されたモータジェネレータMG1,MG2の修正後のトルク指令値TRF1,2を用いてインバータ23−1,23−2を制御する(S780)。
このような構成とすることによって、蓄電装置11の充電電力が充放電電力上限値Win1を超過する分について、モータジェネレータMG1およびMG2の両者のトルク指令値を修正することによって、過充電を抑制することができる。すなわち、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1の修正の際に、設備定格に基づく回転数の上限によって、トルク指令値TR1の修正量が制限されるような場合であっても、モータジェネレータMG1で低下しきれなかった残りの充電電力を、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2をさらに修正することにより、蓄電装置装置の過充電を抑制することが可能となる。
なお、実施の形態3では前半でモータジェネレータMG1のトルク指令値の修正を行ない、後半でモータジェネレータMG1で修正しきれなかった残りの電力に対応してモータジェネレータMG2のトルク指令値の修正を行なう構成としたが、このような構成には限定されない。たとえば、モータジェネレータMG2の修正を前半に行ない、残りをモータジェネレータMG1で修正してもよいし、モータジェネレータMG1で低下させる発電電力とモータジェネレータMG2で増加させる消費電力の比率を事前に決定して、両者のトルク修正制御を並行して行なってもよい。ただし、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2の修正では、前述のようにモータジェネレータMG2(すなわち駆動輪)の回転数MRN2の増加を伴うため、制御の安定性および運転者の運転性より、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1を優先的に修正することが好ましい。
なお、本実施の形態1〜3においては、直流電源部10は、1つの蓄電装置を含むものとしたが、2つ以上の蓄電装置を含むものとしてもよい。この場合、蓄電装置の充放電電力上限値WinおよびWoutのそれぞれの総和を、上述した蓄電装置11の充放電電力上限値Win1,Wout1として取り扱うことにより、上記のトルク修正制御が適用できる。また、モータジェネレータについても、3つ以上を含むものとしてもよい。
なお、上記において、HV−ECU21およびMG−ECU22は、それぞれ本発明における「第1の制御装置」および「第2の制御装置」に対応する。また、インバータ23−1,23−2が、本発明における「電力変換装置」に対応する。また、モータジェネレータMG1が、本発明における「第1の回転電機」に対応し、モータジェネレータMG2が、本発明における「第2の回転電機」に対応する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に従う、ハイブリッド車両100の全体ブロック図である。 本実施の形態1による、トルク修正制御の概念を示す図である。 本実施の形態1による、制御部30によって実行される入出力電力指令値の修正処理に関する制御構成を示す機能ブロック図である。 本実施の形態1による、制御部30内の駆動制御部450の制御構成を示す機能ブロック図である。 本実施の形態1における、動力分割機構34の変化を説明する図である。 本実施の形態1による、HV−ECU21における制御処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態1による、MG−ECU22における制御処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態1の、モータジェネレータMG1のトルク指令の修正制御の有無による蓄電装置の充電電力の時間的な変化を示す図である。 本実施の形態1の、モータジェネレータMG1のトルク指令の修正制御の有無による蓄電装置の充電電力の時間的な変化を示す図である。 本実施の形態2による、トルク修正制御の概念を示す図である。 本実施の形態2の、モータジェネレータMG2のトルク指令の修正制御による蓄電装置の充電電力の時間的な変化を示す図である。 本実施の形態2による、MG−ECU22における制御処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態3による、MG−ECU22における制御処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 直流電源部、11 蓄電装置、12 コンバータ、14,26−1,26−2 電流センサ、15−1,15−2 回転角センサ、16,18 電圧センサ、20 駆動力発生部、23−1,23−2 インバータ、21 HV−ECU、22 MG−ECU、24 駆動軸、25 通信回線、28 エンジン、30 制御部、34 動力分割機構、40 駆動輪、400 駆動指令生成部、410 第1伝送部,420 第2電動部、430 速度検出部、440 充放電電力算出部、450 駆動制御部、460 判定部、470 指令修正部、480 インバータ制御部。

Claims (14)

  1. 主として発電機として動作する第1の回転電機と、
    車両の駆動輪の回転と同期して回転し、前記駆動輪に動力を加えるための第2の回転電機と、
    充電可能な蓄電装置を含む直流電源部と、
    前記直流電源部と前記第1および前記第2の回転電機との間に接続され、前記第1および前記第2の回転電機と前記直流電源部との間で双方向の電力変換を行う電力変換装置と、
    前記第1および前記第2の回転電機の駆動指令を生成する第1の制御装置と、
    前記第1の制御装置との間で互いに情報を授受可能に構成され、前記駆動指令に従って前記第1および前記第2の回転電機が作動するように前記電力変換装置を制御するための第2の制御装置とを備え、
    前記第2の制御装置は、
    前記第1および前記第2の回転電機にそれぞれ設けられたセンサの出力に基づいて、前記第1および前記第2の回転電機の回転数を検出する速度検出部を含み、
    前記第1の制御装置は、
    前記車両の状態と、前記速度検出部によって検出された前記第1および前記第2の回転電機の回転数に基づく前記第1および前記第2の回転電機の全体での入出力電力に従って、前記駆動指令を生成する駆動指令生成部を含み、
    前記第2の制御装置は、
    前記第1の制御装置からの前記駆動指令と、前記速度検出部によって検出された前記回転数とに基づいて算出された前記第1および前記第2の回転電機の入出力電力に従って、前記蓄電装置の充放電電力を算出する充放電電力算出部と、
    前記第1の制御装置からの前記駆動指令と、前記充放電電力算出部によって算出された前記充放電電力とに従って、前記電力変換装置により、前記第1および前記第2の回転電機を制御する駆動制御部とをさらに含み、
    前記駆動制御部は、
    前記充放電電力算出部によって算出された前記蓄電装置の充電電力が前記蓄電装置の充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力が前記充電電力上限値以下となるように前記第1の制御装置からの前記駆動指令を修正する指令修正部を有する、ハイブリッド車両。
  2. 前記指令修正部は、前記充放電電力算出部によって算出された前記充電電力が前記充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力上限値の超過分に対応させて、前記第1の回転電機の発電電力を低下させるように前記第1の回転電機の前記駆動指令を修正する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 前記ハイブリッド車両は、
    燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
    前記エンジンの出力軸と、前記第1および前記第2の回転電機の出力軸とがそれぞれ結合された複数の回転要素を互いに相対回転可能に連結し、いずれか2つの出力軸の回転数が定められると、他の1つの出力軸の回転数が強制的に定まるように構成された動力分割機構とをさらに備え、
    前記指令修正部は、前記第1の回転電機の修正後の前記駆動指令を用いた場合の前記第1の回転電機および前記エンジンの回転数が、前記第1の回転電機および前記エンジンのそれぞれの設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように、前記第1の回転電機の前記駆動指令を再修正する、請求項2に記載のハイブリッド車両。
  4. 前記指令修正部は、前記充放電電力算出部によって算出された前記充電電力が前記充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力上限値の超過分に対応させて、前記第2の回転電機の消費電力を増加させるように前記第2の回転電機の前記駆動指令を修正する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  5. 前記指令修正部は、前記第2の回転電機の修正後の前記駆動指令が、所定の基準値以下となるように前記第2の回転電機の前記駆動指令を再修正する、請求項4に記載のハイブリッド車両。
  6. 前記駆動制御部は、前記充放電電力算出部によって算出された前記充電電力が前記充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力上限値の超過分に対応させて、前記第1の回転電機の発電電力を低下させるように前記第1の回転電機の前記駆動指令を修正するとともに、前記第2の回転電機の消費電力を増加するように前記第2の回転電機の前記駆動指令を修正する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  7. 前記ハイブリッド車両は、
    燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
    前記エンジンの出力軸と、前記第1および前記第2の回転電機の出力軸とがそれぞれ結合された複数の回転要素を互いに相対回転可能に連結し、いずれか2つの出力軸の回転数が定められると、他の1つの出力軸の回転数が強制的に定まるように構成された動力分割機構とをさらに備え、
    前記駆動制御部は、前記第1の回転電機の修正後の前記駆動指令を用いた場合の前記第1の回転電機および前記エンジンの回転数が、前記第1の回転電機および前記エンジンのそれぞれの設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように前記第1の回転電機の前記駆動指令を再修正するとともに、前記第2の回転電機の修正後の前記駆動指令が、所定の基準値以下となるように、前記第2の回転電機の前記駆動指令を再修正する、請求項6に記載のハイブリッド車両。
  8. 互いに情報を授受可能に構成された第1の制御装置および第2の制御装置によるハイブリッド車両の制御方法であって、
    前記ハイブリッド車両は、
    主として発電機として動作する第1の回転電機と、
    車両の駆動輪の回転と同期して回転し、前記駆動輪に動力を加えるための第2の回転電機と、
    充電可能な蓄電装置を含む直流電源部と、
    前記直流電源部と前記第1および前記第2の回転電機との間に接続され、前記第1および前記第2の回転電機と前記直流電源部との間で双方向の電力変換を行う電力変換装置とを備え、
    前記制御方法は、
    前記第2の制御装置により、前記第1および前記第2の回転電機のそれぞれに設けられたセンサの出力に基づいて、前記第1および前記第2の回転電機の回転数を検出するステップと、
    前記第1の制御装置により、前記検出するステップによって検出された前記回転数に基づく前記第1および前記第2の回転電機の入出力電力に従って、前記第1および前記第2の回転電機の駆動指令を生成するステップと、
    前記第2の制御装置により、前記第1の制御装置からの前記駆動指令および前記回転数に基づく前記第1および前記第2の回転電機の入出力電力に従って、前記蓄電装置の充放電電力を算出するステップと、
    前記第2の制御装置により、前記第1の制御装置からの前記駆動指令と、前記充放電電力算出部によって算出された前記充放電電力とに従って、前記電力変換装置により、前記第1および前記第2の回転電機を制御するステップとを備え、
    前記制御するステップは、
    前記算出するステップにより算出された前記蓄電装置の充電電力が前記蓄電装置の充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力が前記充電電力上限値以下となるように前記第1の制御装置からの前記駆動指令を修正するステップを含む、ハイブリッド車両の制御方法。
  9. 前記修正するステップは、前記算出するステップによって算出された前記充電電力が前記充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力上限値の超過分に対応させて、第1の回転電機の発電電力を低下させるように前記第1の回転電機の前記駆動指令を修正する、請求項8に記載のハイブリッド車両の制御方法。
  10. 前記ハイブリッド車両は、
    燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
    前記エンジンの出力軸と、前記第1および前記第2の回転電機の出力軸とがそれぞれ結合された複数の回転要素を互いに相対回転可能に連結し、いずれか2つの出力軸の回転数が定められると、他の1つの出力軸の回転数が強制的に定まるように構成された動力分割機構とをさらに備え、
    前記修正するステップは、
    前記第1の回転電機の修正後の前記駆動指令を用いた場合の前記第1の回転電機および前記エンジンの回転数が、前記第1の回転電機および前記エンジンのそれぞれの設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように、前記第1の回転電機の前記駆動指令を再修正するステップをさらに含む、請求項9に記載のハイブリッド車両の制御方法。
  11. 前記修正するステップは、前記算出するステップによって算出された前記蓄電装置の充電電力が前記充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力上限値の超過分に対応させて、前記第2の回転電機の消費電力を増加させるように前記第2の回転電機の前記駆動指令を修正する、請求項8に記載のハイブリッド車両の制御方法。
  12. 前記修正するステップは、
    前記第2の回転電機の修正後の前記駆動指令が、所定の基準値以下となるように、前記第2の回転電機の前記駆動指令を再修正するステップをさらに含む、請求項11に記載のハイブリッド車両の制御方法。
  13. 前記制御するステップは、前記算出するステップによって算出された前記蓄電装置の充電電力が前記充電電力上限値を超えるときには、前記充電電力上限値の超過分に対応させて、前記第1の回転電機の発電電力を低下させるように前記第1の回転電機の前記駆動指令を修正するとともに、前記第2の回転電機の消費電力を増加させるように前記第2の回転電機の前記駆動指令を修正する、請求項8に記載のハイブリッド車両の制御方法。
  14. 前記ハイブリッド車両は、
    燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
    前記エンジンの出力軸と、前記第1および前記第2の回転電機の出力軸とがそれぞれ結合された複数の回転要素を互いに相対回転可能に連結し、いずれか2つの出力軸の回転数が定められると、他の1つの出力軸の回転数が強制的に定まるように構成された動力分割機構とをさらに備え、
    前記制御するステップは、
    修正後の前記駆動指令を用いた場合の前記第1の回転電機および前記エンジンの回転数が、前記第1の回転電機および前記エンジンのそれぞれの設備定格に基づいて設定される回転数上限値以下となるように、前記第1の回転電機の前記駆動指令を再修正するとともに、前記第2の回転電機の修正後の前記駆動指令が、所定の基準値以下となるように、前記第2の回転電機の前記駆動指令を再修正するステップをさらに含む、請求項13に記載のハイブリッド車両の制御方法。
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