JP2010092532A - 磁気特性検査方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査対象の磁界発生面がクラウン加工等が施されて平坦でない場合であっても、磁界発生素子の記録特性を擬似メディアを用いることなくを検査することが可能な、磁界発生素子の特性検査方法及び装置を提供する。
【解決手段】センサユニット17は、微動ユニットによる支持によりX,Y,Z方向に微動可能である。この微動ユニットをX,Y方向に所定量だけ移動させ、その位置で薄膜磁気ヘッド素子のライト素子31が発生する磁界をセンサユニット17の磁気センサ175で読み取る。その際、センサユニット17はローバーへの対向面に凸部17a,17b,17cを有しているため、ローバー20にクラウン加工が施されていてもヘッド素子21と磁気センサ175の対向間隔を所定値に維持でき、ばらつきの無い測定値が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばハードディスクドライブに用いられる薄膜磁気ヘッド素子等の磁界発生素子の磁気特性検査方法及び装置に関する。
薄膜磁気ヘッド素子は、対を成すライト素子とリード素子で構成される。図14は、薄膜磁気ヘッド素子の構成を例示する断面図である。薄膜磁気ヘッド素子21において、ライト素子31は、コイル32に流れる電流から電磁誘導により発生する磁界によって信号を磁気ディスク50に記録する。リード素子41は、磁気抵抗素子(MR素子42)で磁気ディスク50上の磁界の向きを検出することによって信号を再生する。
図15は、薄膜磁気ヘッド素子の形成されたスライダの例示的な斜視図である。本図に示されるように、薄膜磁気ヘッド素子21は電極22とともにスライダ2の端部に位置する。図16は、スライダの製造方法の概念的説明図である。スライダを製造する際にはまず、ウェハ上に多数の薄膜磁気ヘッド素子を形成し、それを棒状に切断する(図16(A)→(B))。この棒状のものがローバーである。そしてローバーをさらに個片に切断することでスライダが得られる(図16(B)→(C))。1本のローバーから一般的に約80個のスライダが得られる。すなわち、1本のローバーには約80個の薄膜磁気ヘッド素子が存在する。
スライダは、図17(A),(B)に例示のように、HGA(Head Gimbal Assembly)の一部を成す。すなわち、スライダ2は、ロードビーム3及びフレキシャ5を有するサスペンション7(ジンバル)に組み付けられる。ロードビーム3は、金属製の板バネからなり、先端部にはフレキシャ5側に突出したディンプル11が形成されている。ロードビーム3及びフレキシャ5は、先端部を除いて例えば溶接されて一体化され、サスペンション7を成す。フレキシャ5は、本体部5aと、長方形状のタング5bとを有する。タング5bは、本体部5a先端側の辺のみが本体部5aに接続され、その他の辺は切断されている。タング5bの背面はディンプル11によって付勢(押圧)され、タング5bはロードビーム3と略平行となる。スライダ2は、タング5b上に固定され、タング5bを介してディンプル11に付勢されて実際の記録・再生において最適な姿勢が保たれる。
ハードディスクドライブ(以下「HDD」)では、高速回転する磁気ディスクとHGAのスライダとが非接触の状態で信号が磁気ディスクに記録され、また信号が磁気ディスクから再生される。HGAの最終検査は、実際のHDDに対する記録・再生と同じような状況を作り出して行う必要がある。これは例えば動特性検査といわれる。HGAの動特性検査に関しては種々の方法が提案されており、一般的には、HGAによる擬似メディアへのデータの記録(書込み)及び再生(読出し)の結果をオリジナルデータと比較して、出力レベルやビット欠落などを基にHGAの特性が評価される。
HGAの特性を検査する装置としては、例えば下記特許文献1に記載されたものが知られている。
特開2002−373476号公報
HGAが最終検査をパスしないと、サスペンション等の高価なパーツも廃棄しなければならず、結果的にコスト増大につながる。従って、最終検査段階での不良品発生率は可能な限り低いことが望ましい。そこで検討すると、HGAが最終検査をパスしない原因の1つとして、薄膜磁気ヘッド素子の不良が考えられる。薄膜磁気ヘッド素子の不良はさらに、ライト素子の不良とリード素子の不良に分けられる。
ここで、リード素子については、外部磁界を与えることで特性(静特性)を得ることが可能なため、スライダ以降の工程のみならずローバーやウェハの状態で静特性検査を行うことができる。このため、リード素子が不良の薄膜磁気ヘッド素子を有するスライダは早い段階において比較的高い確率で除外することが可能である。つまり、HGAの最終検査の際にリード素子が不良である確率は比較的低い。
一方、ライト素子の特性を検査する際にはディスクと薄膜磁気ヘッド素子とのギャップを高精度で管理する必要があるため、HGAの最終検査よりも前の工程でライト素子の検査をするのは困難といえる。このため、ライト素子についてはHGAの最終検査だけで良否判定をせざるを得ないのが現状である。従って、HGAの最終検査の際に不良のライト素子が存在する確率はリード素子の場合と比較して高い。
このような問題は、垂直磁気記録方式ではより顕著となる。というのも、垂直磁気記録方式では水平磁気記録方式よりも記録密度が大きい(エネルギー分布が狭い)ため、薄膜磁気ヘッド素子の歩留まりが悪いからである。また、垂直磁気記録方式ではライト素子の特性を検査する際にディスクと薄膜磁気ヘッド素子とのギャップをナノメートル単位で管理する必要があり、HGAの最終検査よりも前の工程でライト素子の検査をするのは水平磁気記録方式の場合よりもさらに困難である。なお、水平磁気記録方式であっても垂直磁気記録方式であっても再生原理(読込み原理)は同じため、リード素子については上記の理由からHGAの最終検査に不良品が残る確率は比較的低い。
そこで、スライダ一つ一つを測定する方法ではなく、スライダ形状にする前(切断前)の状態であるローバー状態で各薄膜磁気ヘッド素子のライト素子の検査をも含んだ特性検査を行うことが要望されている。
図18は本出願人提案の特願2008−130235号の構成の概要であり、ローバー20を固定し、ローバー20の各薄膜磁気ヘッド素子(リード素子及びライト素子)21に対して、センサユニット17(リード素子に相当する磁気センサを含む)を近接させ、各薄膜磁気ヘッド素子21の発生磁界の状態をセンサユニット17で読み取るようにしている。このために、センサユニット17はローバー20の長手方向であるX方向に薄膜磁気ヘッド素子21の配列間隔毎に移動可能であるとともに、センサユニット17を薄膜磁気ヘッド素子21に対向させた状態にてX方向にΔX、これに直交するY方向にΔY微動可能となっている。
ところで、図18のローバー20において、各薄膜磁気ヘッド素子21が記録媒体に対面してリード/ライトを行う磁界発生面(図18の上面)には、クラウンと呼ばれる微小凸面加工がなされている。この理由は、小型磁気ディスク装置では、ディスク起動時の磁気ヘッドと記録媒体間の面接触摩擦によるモータトルク増大を避けるため、記録媒体に対する磁気ヘッドの浮上特性に実質的に影響を与えない程度の、僅かに凸面のクラウン形状となるものが要求されているからである。
このクラウン形状に起因して、図18のセンサユニット17とローバー20の位置関係が不安定となる。例えば、ローバー20の横断面(長手方向に垂直な断面)を示す図19(A)ではローバー20に対してセンサユニット17が右下がりに傾斜して接触しているため、ローバー20側の薄膜磁気ヘッド素子のライト素子に対してセンサユニット17の磁気センサ(リード素子)が極めて近接あるいは接触することになり、リード/ライト素子間の対向間隔(Magnetic Space)Gが過小となる。これに反し、図19(B)ではローバー20に対してセンサユニット17が右上がりに傾斜して接触しているため、ローバー20側の薄膜磁気ヘッド素子のライト素子に対してセンサユニット17の磁気センサ(リード素子)が相当離間した状態となり、リード/ライト素子間の対向間隔Gが過大となる。
図19で述べたようにクラウン形状によりローバー20に対するセンサユニット17の接触状態が不安定になると、センサユニット17とローバー20のリード/ライト素子間の対向間隔が測定毎にばらつくことになり、その結果、測定条件がばらつき、得られる測定値に悪影響を与えるおそれがある。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、検査対象の磁界発生面がクラウン加工等が施されて平坦でない場合であっても、磁界発生素子の記録特性を擬似メディアを用いることなくを検査することが可能な、より詳しくは、HGAの最終検査よりも前に薄膜磁気ヘッド素子等の磁界発生素子の記録特性を検査することの可能な、磁気特性検査方法及び装置を提供することにある。
本発明の第1の態様は、磁気特性検査方法である。この方法は、所定の電流が供給されて前記所定の電流に基づく磁界を発生する磁界発生素子を検査対象とし、前記磁界発生素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記磁界発生素子に対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段とを用い、
前記センサ保持手段により前記磁気センサを前記磁界発生素子に近接する方向に駆動して前記凸部を前記磁界発生素子に接触させる第1工程と、
前記凸部の接触状態を維持して前記磁気センサと前記磁界発生素子との相対位置を所定の範囲内で変化させる第2工程と、
前記第2工程で変化させた前記相対位置において前記磁界発生素子の発生磁界を前記磁気センサで読み取る第3工程と、
前記第2及び第3工程を所定回数繰り返した後で、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記磁界発生素子の特性を評価する第4工程とを有するものである。
第1の態様の磁気特性検査方法において、前記磁界発生素子の磁界発生面が凸面であってもよい。
本発明の第2の態様は、磁気特性検査方法である。この方法は、1対のライト素子とリード素子を有する薄膜磁気ヘッド素子が複数個1列に整列して一体とされ、個片に切断することで1つの薄膜磁気ヘッド素子をそれぞれ有する複数のスライダとなるローバーを検査対象とし、前記薄膜磁気ヘッド素子のライト素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記ローバーに対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段とを用い、
前記センサ保持手段により前記磁気センサを前記ローバーに近接する方向に駆動して前記凸部を前記ローバーに接触させる第1工程と、
前記凸部の接触状態を維持して前記磁気センサと前記ライト素子との相対位置を所定の範囲内で変化させる第2工程と、
前記第2工程で変化させた前記相対位置において前記ライト素子の発生磁界を前記磁気センサで読み取る第3工程と、
前記第2及び第3工程を所定回数繰り返した後で、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記ライト素子の特性を評価する第4工程とを有し、
複数のライト素子に関して前記第1ないし第4工程を実行するものである。
第2の態様の磁気特性検査方法において、前記センサユニットは磁界発生部をさらに有し、前記第3工程では前記薄膜磁気ヘッド素子の前記リード素子によって前記磁界発生部の発生する磁界を読み取り、当該読み取った磁界に基づいて前記第4工程で前記リード素子の特性も評価してもよい。
第2の態様の磁気特性検査方法において、前記ローバーの磁界発生面が凸面であってもよい。
第1又は第2の態様の磁気特性検査方法において、前記第4工程では、前記第3工程で前記磁界を読み取った前記磁気センサからの出力値を所定の基準値と比較することにより前記ライト素子の良否を判定してもよい。
本発明の第3の態様は、磁気特性検査装置である。この装置は、所定の電流が供給されて前記所定の電流に基づく磁界を発生する磁界発生素子を検査対象として所定位置に保持する素子保持手段と、
前記磁界発生素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記磁界発生素子に対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、
前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段と、
前記センサ保持手段を駆動して、前記磁界発生素子と前記磁気センサとの相対位置を制御する相対位置制御手段と、
前記相対位置制御手段によって前記磁界発生素子に前記磁気センサを接触させた状態としつつ前記相対位置を所定の範囲内で変化させ、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記磁界発生素子の特性を評価する検査ユニットとを備える。
第3の態様の磁気特性検査装置において、前記磁界発生素子の磁界発生面が凸面であってもよい。
本発明の第4の態様は、磁気特性検査装置である。この装置は、1対のライト素子とリード素子を有する薄膜磁気ヘッド素子が複数個1列に整列して一体とされ、個片に切断することで1つの薄膜磁気ヘッド素子をそれぞれ有する複数のスライダとなるローバーを、所定位置に保持するローバー保持手段と、
前記薄膜磁気ヘッド素子のライト素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記ローバーに対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、
前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段と、
前記センサ保持手段を駆動して、前記ライト素子と前記磁気センサとの相対位置を制御する相対位置制御手段と、
前記相対位置制御手段によって前記ローバーに前記磁気センサを接触させた状態としつつ前記相対位置を所定の範囲内で変化させ、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記ライト素子の特性を評価する検査ユニットとを備える。
第4の態様の磁気特性検査装置において、前記ローバーの磁界発生面が凸面であってもよい。
第4の態様の磁気特性検査装置において、前記相対位置制御手段は、前記ローバーを前記センサユニットに対して相対的に、前記ローバーの長手方向と平行に移動可能な直線移動手段と、
前記センサユニットを、前記ライト素子に対して相対的に、前記ローバーの長手方向に平行な第1の方向に移動可能な第1の移動手段と、前記第1の方向に直交し前記ローバーの磁界発生面に略平行な第2の方向に移動可能な第2の移動手段と、
前記センサユニットを、前記ライト素子に対して相対的に、前記ローバーの磁界発生面に接離自在とする第3の方向に移動可能な第3の移動手段とを有するとよい。
この場合、前記第1ないし第3の移動手段のうち、少なくともひとつはピエゾ素子を用いたものであってもよい。
第4の態様の磁気特性検査装置において、前記センサユニットと前記ローバーとを撮像可能な撮像装置と、前記撮像装置の撮像信号を画像処理する画像処理装置とを有し、前記センサユニット及び前記ローバーにそれぞれ設けられたマーカーを前記撮像装置で撮像し、各マーカーを基準として、前記センサユニットと前記ライト素子との位置合わせを行うとよい。
この場合、前記画像処理装置は、各マーカを撮像した撮像信号の画像処理によって、前記撮像装置の光軸と略垂直な第1の軸方向の位置合わせと共に、前記撮像装置の光軸と略平行な第2の軸方向に対しての位置合わせを行なうとよい。
さらに、前記撮像装置は高倍率狭焦点カメラであり、前記第2の軸方向に対しての位置合わせは、前記高倍率狭焦点カメラにより撮像された各マーカのコントラスト差によって、各マーカの前記第2の軸方向における距離を測定することにより行うとよい。
第4の態様の磁気特性検査装置において、前記検査ユニットは、前記磁界を読み取った結果としての前記磁気センサからの出力値を所定の基準値と比較することにより前記ライト素子の良否を判定するものであってもよい。
第4の態様の磁気特性検査装置において、前記センサユニットは磁界発生部をさらに有し、前記薄膜磁気ヘッド素子の前記リード素子によって前記磁界発生部の発生する磁界を読み取った結果に基づいて前記検査ユニットが前記リード素子の特性も評価してもよい。
第3又は第4の態様の磁気特性検査装置において、前記センサユニットに前記凸部が少なくとも3カ所設けられているとよい。
第3又は第4の態様の磁気特性検査装置において、前記磁気センサを覆う位置に前記凸部が位置するか、あるいは前記凸部に前記磁気センサが含まれているとよい。
あるいは、対をなした前記凸部の間に前記磁気センサが位置していてもよい。
第3又は第4の態様の磁気特性検査装置において、前記凸部の少なくとも表面がDLC膜であるとよい。この場合、前記DLC膜の膜厚を変化させることによって、前記磁気センサと、前記ローバー側の薄膜磁気ヘッド素子との対向間隔を制御してもよい。また、前記DLC膜の膜厚は最大50nmであるとよい(膜厚50nm以下にするとよい)。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現をシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、磁気センサを有するセンサユニットは、ローバー等の磁界発生素子に接触したときに前記磁界発生素子に対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有しているため、前記磁界発生素子における検査対象の磁界発生面がクラウン加工等が施されて平坦でない場合であっても前記対向間隔を一定に保持して、前記磁界発生素子の発生する磁界を前記磁気センサで読み取ることができる。この結果、HGAの最終検査のように擬似メディアを用いることなく、前記磁気センサで読み取った前記磁界発生素子の発生する磁界に基づいて前記磁界発生素子の特性をばらつきなく高精度で評価することができる。
また、図19(B)のような場合には、前記磁界発生素子に対する前記磁気センサの対向間隔が過大で前記磁界発生素子の発生する磁界を前記磁気センサで読み取ることが困難で十分な測定ができなくなる可能性があるが、そのような事態の発生を未然に回避して検査効率の向上を図ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態におけるセンサユニットの構造を示し、図2は、本発明の実施の形態に係る磁気特性検査装置100の構成を例示する概略斜視図を示し、図3は図2の装置の各部の動きを説明する模式図である。ここでは、水平面内で互いに直交する2方向を第1及び第2の方向(X方向及びY方向)、鉛直方向を第3の方向(Z方向)と定義する。
まず、図2及び図3で全体構成から説明すると、磁気特性検査装置100は、基台11と、基台11の水平部に対してX方向(ローバー移動軸Hx方向)に駆動されるローバー保持手段としての保持台12と、基台11の垂直部に取り付けられたYZ調整部13と、第1ないし第3の方向の移動(微動)手段としての微動ユニット15と、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段としてのセンサホルダ16と、センサホルダ16の先端側に取り付けられたセンサユニット17と、撮像装置としての高倍率狭焦点カメラ18と、検査ユニット19とを備える。また、狭焦点カメラ18に付随してその撮像範囲を照らす照明181及び狭焦点カメラ18の撮像信号を画像処理する画像処理装置182が設けられる。
基台11の水平部上に、直線移動手段によりローバー移動軸Hx方向に移動自在に支持された保持台12は、例えば真空吸着によりローバー20を検査対象の磁界発生面が上側になるように保持する。保持台12に保持された状態で、ローバー20は長手方向がX方向と平行で、ローバー20の磁界発生面はXY平面と略平行となっている。なお、保持台12による保持は真空吸着に替えて機械的チャックとしてもよい。ここで、保持台12の上面(ローバー20の保持面)は、ローバー20とセンサユニット17との距離変動を所定値以内、つまりローバー20とセンサユニット17との磁界が測定可能な距離以内に収めるのに必要な平面度(Z方向)が確保されている。ローバー20は、1対のライト素子31とリード素子41を有する薄膜磁気ヘッド素子21が複数個1列に整列して一体とされ、個片に切断することで1つの薄膜磁気ヘッド素子21をそれぞれ有する複数のスライダとなるものである。なお、実際には図2のローバー20の右側面に薄膜技術でライト素子31及びリード素子41が形成されており、ローバー20の磁界発生面(検査対象となる面)に臨むライト素子31及びリード素子41の寸法は微小であるが、図2では模式的に大きく書いてある。
保持台12はローバー20を各薄膜磁気ヘッド素子21の配列間隔に相当する距離だけ順次移動させてセンサユニット17の下方に各薄膜磁気ヘッド素子21を順次位置させる機能を持つ。
基台11の垂直部に取り付けられたYZ調整部13は、微動ユニット15をY方向(Hy方向)及びZ方向(Hz方向)に移動調整する機能を持ち、微動ユニット15によるセンサユニット17の微動範囲において薄膜磁気ヘッド素子21の発生磁界を読み取り可能なように初期設定するのに用いられる。
微動ユニット15は、例えばピエゾ素子(圧電素子)を用いたものであり、センサホルダ16をX,Y,Z方向(ピエゾPx,Py,Pz方向)に高精度(例えばnmオーダー)で微動可能に支持する。センサホルダ16は例えば可撓性アームであり、この先端側にはセンサユニット17が磁界発生面を下側にして固定支持される。従ってセンサユニット17は、YZ調整部13によりHy方向及びHz方向に移動可能であり、かつ、微動ユニット15による支持によりPx,Py,Pz方向(第1ないし第3の方向)に微動可能である。
センサユニット17は、磁気ヘッド素子と同等の機能を有するもの、つまりライト素子に相当する磁界発生部(図示省略)と図1に示すようにリード素子に相当する磁気センサ175とを有するものであり、センサホルダ16に支持された状態でローバー20と磁界発生面同士が略平行に対向して互いの発生磁界を検出できる距離にある必要がある。
前述したように、ローバー20の検査対象の磁界発生面はクラウン加工により僅かに凸面となっている。このため、センサユニット17のローバーへの対向面が単なる平坦面であると、図19(A)や(B)に述べた問題が発生する。そこで、図1(A),(B)のように、センサユニット17の対向面の3カ所(例えば、二等辺三角形の各頂点)に凸部17a,17b,17cを形成し、そのうちローバー20のライト素子31に対向する凸部17a(二等辺が交わった頂点位置にあるもの)の基部に磁気センサ175(具体的にはリード素子相当のMR素子)を配置している。凸部17a,17b,17cの形成は、例えば対向面(接触面)をドライエッチングして凸部17a,17b,17cとなる部分のみを残すことにより行うことができる。磁気センサ175の表面側には当初からセンサユニット17の対向面に形成されていた耐摩耗性非磁性膜としてのDLC(Diamond-Like Carbon)膜172が所定厚みで残されている。但し、エッチング後にDLC膜172を所定厚みで形成してもよい。
センサユニット17は可撓性のセンサホルダ16に固定されており、センサユニット17の3カ所の凸部17a,17b,17cをローバー20に常時接触させた状態で後述する薄膜磁気ヘッド素子21の検査を行うようにする(但し、1個の薄膜磁気ヘッド素子21の検査が終了して次の薄膜磁気ヘッド素子21をセンサユニット17の下方に直動移動するときはセンサユニット17はローバー20に対し非接触とする。)。センサユニット17の3カ所の凸部17a,17b,17cのうち、基部に磁気センサ175が含まれている(配置されている)凸部17aはローバー20の幅方向(長手方向に直交する方向)の一方の端部寄り位置(薄膜磁気ヘッド素子21のライト素子31の位置)に接触可能な位置であり、残りの2カ所の凸部17b,17cはローバー20の幅方向の他方の端部寄り位置に接触可能な配置である。つまり、センサユニット17の対向面の平坦な中間部がローバー20のクラウン形状に当接して図19(A),(B)で述べたリード/ライト素子間の対向間隔(Magnetic Space)Gのばらつきを発生させることを回避する。
図1(A),(B)のように、センサユニット17に3カ所の凸部17a,17b,17cを形成しておき、薄膜磁気ヘッド素子21の検査中は、それらをローバー20に常時接触させた状態に維持すれば、リード/ライト素子間の対向間隔Gを安定維持できる。
なお、ローバー20のクラウン形状はローバーの品種によって異なるが、クラウンの高低差H:10〜30nm程度であり、このときセンサユニット凸部の高さT:約2000nm(=約2μm)、凸部のDLC膜の厚み:1〜3nm程度に設定することができる。
狭焦点カメラ18の支持機構は、図2及び図3に示すようにX方向及びZ方向(Cx方向及びCz方向)に移動自在なXZ調整部183と、これに搭載されていてY方向(焦点調整軸Cy方向)に移動自在なカメラ保持台184とを有しており、狭焦点カメラ18はカメラ保持台184に固定支持されている。
検査ユニット19は、ローバー20が有する各薄膜磁気ヘッド素子21のリード素子及びライト素子の動作指令及び検査データ取得、さらに検査データの解析及び判定を行う機能を有している。この検査ユニット19は、センサユニット17の電極及びローバー20の検査対象となっている薄膜磁気ヘッド素子21の各電極と電気的に接続される。つまり、図4(センサユニットの凸部は省略して図示)あるいは図2、図3に模式的に示されるように、薄膜磁気ヘッド素子21の電極22に検査ユニット19に接続するプローブ191が接している。センサユニット17の電極と検査ユニット19間は通常の配線による接続でもよい。各検査ユニット19の有する電流発生手段から各薄膜磁気ヘッド素子21のライト入力用電極間に磁界発生電流を流し、各薄膜磁気ヘッド素子21の発生磁界をセンサユニット17で検出した結果(つまり磁電変換で得られたリード出力用電極間の電圧値)に基づいて各薄膜磁気ヘッド素子21の記録特性が検査ユニット19の有する出力判定手段によって評価される。また、検査ユニット19の有する電流発生手段からセンサユニット17のライト入力用電極間に磁界発生電流を流し、センサユニット17の発生磁界を各薄膜磁気ヘッド素子21のリード素子で検出した結果(つまり磁電変換で得られたリード出力用電極間の電圧値)に基づいて各薄膜磁気ヘッド素子21の再生特性が検査ユニット19の有する出力判定手段によって評価することもできる。測定及び評価手順の詳細は図6で後述する。
ローバー20が有する薄膜磁気ヘッド素子21とセンサユニット17との位置合わせ(アライメント)、つまり両者の相対位置は、ナノメートルオーダー(例えば1nm程度)で管理する必要がある。センサユニット17のオープンループによる機械的な位置決めは5μm程度の誤差は残る可能性があるため、センサユニット17の素子(リード用の磁気センサ175又はライト用の磁界発生部)とローバー20の測定対象となる薄膜磁気ヘッド素子21(ライト素子31又はリード素子41)の位置決めは最終的にクローズドループによるアライメントが望ましいと言える。
そこで、XYZの3方向について、測定前段階でのアライメントを行うことが、効率の良い(無駄な時間を要さない)装置動作や理想位置での測定を行う上で有効である。XYZの3方向共にアライメントの方法は異なる。
XYアライメント:図5(センサユニットの凸部の図示は省略)に示すように、センサユニット17、ローバー20共にウェハ加工工程で用いる加工マーカ176,206が存在し、この加工マーカ176,206を基準としてローバー20とセンサユニット17の位置決めを行なうことができる。加工マーカ176,206はウェハプロセスにより形成されるので、パターン電極と同等の精度を有している。図2或いは図3の狭焦点カメラ18によって、加工マーカ176,206を撮像する。
X方向位置決めは各マーカ176,206を画像処理装置182で画像認識し、両マーカ176,206のX方向の幾何学的基準を求めて位置合わせする周知の方法で実行できる。
Y方向位置決めは、狭焦点カメラ18の被写界深度特性を利用して、ローバー20の加工マーカ206とセンサユニット17の加工マーカ176の画像データにおけるエッジのコントラスト差(ボケ)によってY方向位置を判断する。この技術そのものは公知であり、狭焦点カメラ18は顕微鏡レベルの高倍率とし、照明181は短波長の紫外線を用いることが好ましい。
Zアライメント:ローバー20に接するまで、微動ユニット15でPz方向にセンサユニット17を下降させる。センサユニット17がローバー20に接することで可撓性を有するセンサホルダ16が撓み、ローバー20と図1に示したセンサユニット17の凸部17a,17b,17cとを接触させる。前述のようにセンサユニット17の対向面(接触面)をエッチングして接触面積を減らして3点の凸部17a,17b,17cを形成することでクラウン形状を持つローバー20への接触を安定させることができる。センサユニット17はセンサホルダ16に固定されており、センサホルダ16は可撓性を有するため、センサユニット17の接触部分がクラウンに影響されなければ、安定した対向間隔が得られる。可撓性を有するセンサホルダ16については、種々の構成が考えられ、例えばセンサユニット17を取り付けているセンサホルダ16そのものが板バネ状に可撓性を有する材料で作られている場合等が考えられる。センサホルダ16の変形例については図12及び図13を用いて後述する。
図6は、図2に示される磁気特性検査装置100による薄膜磁気ヘッド素子の磁気特性検査の流れを示す簡易フローチャートであり、この図に従って本実施の形態における磁気特性検査の流れを説明する。ここで、ローバー20に含まれる個々の薄膜磁気ヘッド素子21についての磁界測定点の数をNと定義する。
・ローバー保持工程…ローバー20を保持台12上面に例えば手供給もしくは所定の搬送機構を用いて配置し、保持台12の例えば真空吸着によってローバー20を保持し、「ローバー固定完了」とする。
・仮位置決め工程…保持台12をローバー移動軸Hx方向に直線移動させることによりセンサユニット17を、ローバー20に含まれる測定対象の薄膜磁気ヘッド素子21と対向するように仮位置決めする(「ローバーX軸仮位置決め完了」とする)。このとき、保持台12の移動量は、予め定められた数値(薄膜磁気ヘッド素子21の配列間隔)に基づいてもよいし、狭焦点カメラ18による撮像画像を基にした画像処理に基づいてもよい。
・ライト入力工程…ローバー20のライト素子31に、検査ユニット19の電流発生手段から記録用電気信号(磁界発生電流)を入力し、図4に示すライト素子のポール27から磁界を発生する。このライト素子への記録用電気信号の入力は測定終了まで継続していてもよい。
・ピエゾPz移動(下降)工程…微動ユニット15でセンサホルダ16をZ方向(下降方向)に微動させ、図1(A)のようにセンサユニット17の凸部17a,17b,17cをローバー20の磁界発生面に接触させる。このことは狭焦点カメラ18による撮像画像で確認することができる。これにより、磁気センサ175とローバー20のライト素子31間の対向間隔を安定に維持した状態とする。
・XYアライメント工程…センサユニット17の凸部17a,17b,17cがローバー20に接触した状態で、微動ユニット15によりセンサホルダ16をX方向及びY方向に微動させてセンサユニット17の磁気センサ175の読み込み信号が所定値以上となるようにセンサユニット17の位置を微調整して、測定開始点を定める。例えば、図4のように、薄膜磁気ヘッド素子21のライト素子のポール27とセンサユニット17の磁気センサ175(具体的にはMR素子)が正対する位置が測定開始点となる。
・ピエゾPx,Py移動工程(測定工程)…微動ユニット15をX,Y方向に所定量だけ移動させ、その位置でのセンサユニット17のリード出力電圧を記録する。これをN回繰り返す。これにより、Nカ所でのセンサユニット17のリード出力電圧が測定データとして記録される。これにより、所定の薄膜磁気ヘッド素子21について、所定エリアの磁界分布を測定することができる。
・ピエゾPz移動(上昇)工程…微動ユニット15でセンサホルダ16をZ方向(上昇方向)に微動させ、ローバー20からセンサユニット17を離間させる[ピエゾPz移動(上昇)]。
・出力工程…測定工程における測定結果を出力する(測定値プロット)。出力結果の一例を図7に示す。本図において、(A)は記録用電流の周波数が10MHzの場合の磁界分布を、(B)は同周波数が50MHzの場合の磁界分布を示している。この場合、単なる入/出力データの値で良/不良を判別するだけでなく、異なる周波数による磁束の出力データからオーバーライト特性をみることもできる。これは、既に記録してあるデータを上書き消去することが可能かどうかを判別する測定項目である。なお、記録用電流は直流(周波数=0Hz)でも測定可能である。
・リード出力評価工程…測定工程における測定結果に基づいて、測定した薄膜磁気ヘッド素子21の記録特性を検査ユニット19の出力判定手段が評価する。具体的には、複数カ所(Nカ所)の測定結果(出力値)を基準値(例えば、必要とされる磁界強度及び範囲に相当するもの)と比較する等により測定した薄膜磁気ヘッド素子21の良否を判定する。なお、前記基準値として測定点であるNカ所毎に異なるデフォルト値を定めておき、このデフォルト値に対するズレ量が所定範囲内であれば良好(OK)であると判断するような判定方法を採用することができる。
測定結果が良好(OK)の場合、次の薄膜磁気ヘッド素子21に対して仮位置決め工程から同様の流れで測定を行う。
一方、測定結果が不良(NG)の場合、そのローバー20の磁気特性検査は終了し、次の新規のローバー20を保持台12上に受け入れることになる。
通常はローバー20に含まれる薄膜磁気ヘッド素子21全てについて上記各工程(但し、ローバー保持工程はローバー交換時のみ実行するため省略)を実行する。なお、上記一連の工程は薄膜磁気ヘッド素子21の記録特性(書込み特性)を検査するものであったが、記録特性の検査に併せて再生特性(読出し特性)の検査をすることも可能である。この場合、上記測定工程においてはセンサユニット17のリード出力電圧を記録した後、検査ユニット19の電流発生手段から記録用電気信号(磁界発生電流)をセンサユニット17に入力し、これによりセンサユニット17が有する磁界発生部(薄膜磁気ヘッド素子21のライト素子と同様構成)の発生する磁界を薄膜磁気ヘッド素子21で読み取り、読み取った結果として出力される電圧も併せて記録する。そして検査ユニット19は薄膜磁気ヘッド素子21の再生特性(すなわち薄膜磁気ヘッド素子21のリード素子41の特性)も併せて評価する。
なお、図1(A),(B)において、磁気センサ175とローバー20側の薄膜磁気ヘッド素子21のライト素子31間の対向間隔Gは、センサユニット17における凸部17a,17b,17cの耐摩耗性非磁性膜としてのDLC膜172の膜厚で実質的に定まるが、図8(A),(B)のように凸部17a,17b,17cのDLC膜172の膜厚を変化させることで、磁気センサ175とローバー20側の薄膜磁気ヘッド素子のライト素子31間の対向間隔Gを制御可能である。図8(A)の構成でDLC膜172を最大限の厚みに設定した場合、DLC膜172の厚さは膜の特性を維持可能なレベルとして最大50nm程度である。また、図8(B)のように、DLC膜172の厚さの範囲内でエッチング処理して各凸部17a,17b,17cをDLC膜172のみで形成することも可能である。
図8(A),(B)のように、DLC膜172の膜厚によって磁気センサ175とライト素子31間の対向間隔Gを意図的に制御可能であり、ライト素子31から任意の距離の磁界分布を測定でき、測定対象ローバー毎に最適な対向間隔Gを得ることが可能である。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 多数の薄膜磁気ヘッド素子21を有するローバー20にクラウン加工が施されていても、センサユニット17のローバーへの対向面の3カ所(例えば二等辺三角形の各頂点)に凸部17a,17b,17cを形成しておき、各凸部17a,17b,17cをローバー20の磁界発生面に接触させることでローバー20に対するセンサユニット17の姿勢を安定化することができる。従って、ローバー20に各凸部17a,17b,17cを接触させた状態で薄膜磁気ヘッド素子21の磁気特性検査を行う場合、ローバー20側ライト素子31と凸部17aの基部位置の磁気センサ175との対向間隔を所定値に維持して磁気測定が可能となり、ローバー毎に前記対向間隔がばらつくことに起因する測定誤差の発生を防止でき、測定精度の向上が図れる。
(2) 上記のようにローバー20の段階、つまり個片に切断してスライダとされる前の段階で各薄膜磁気ヘッド素子21の記録特性を検査することが可能なため、個々のスライダよりも取り扱いがし易く検査効率も良い。
(3) 薄膜磁気ヘッド素子21に対するセンサユニット17の位置を微動ユニット15の高精度な微動により制御するので、検査の信頼性が高い。そして、微動ユニット15によるセンサユニット17の高精度な位置制御により、薄膜磁気ヘッド素子21から発生する磁界を、薄膜磁気ヘッド素子21の近傍のNカ所でセンサユニット17により読み取り、各位置でのリード出力電圧に基づいて検査ユニット19により薄膜磁気ヘッド素子21の記録特性(すなわち薄膜磁気ヘッド素子21のライト素子31の特性)を評価することができる。
(4) 薄膜磁気ヘッド素子21の記録特性の検査に併せて再生特性も検査することも可能であり、効率的である。
(5) これらによって、HGAの最終検査のような擬似メディアを用いることなく、ローバー段階での各薄膜磁気ヘッド素子21の磁気特性検査を効率的にかつ高精度に実施でき、不良薄膜磁気ヘッド素子21を含むローバー20を除外することで、HGAの最終検査時に記録特性が不良の薄膜磁気ヘッド素子が残っている確率を減らすことができる。すなわち、記録特性が不良の薄膜磁気ヘッド素子のためにサスペンション等の高価なパーツを廃棄する無駄が少なくなるため、コスト低減の点で非常に有利である。
以下、本実施の形態の磁気特性検査装置100の具体的構成を説明する。
図9は、図2に示される磁気特性検査装置100の具体的な構成を例示する斜視図である。本図では、ローバー20の供給から検査、排出までを自動的に行う場合の構成を例示している。
筐体201は、上面が磁気特性検査装置100の作業スペースを成す。制御盤205は、筐体201に内蔵され、磁気特性検査装置100全体の動作を統括して制御する。カバー206は、図2に示した各部材(検査ユニット19以外)を囲むものである。供給部210は、順次供給される未検査のローバー20を搬送ホルダ130の下方に移送する。搬送ホルダ130は搬送軸215(X軸)に沿って横方向に移動可能であり、また、自身の内蔵する移動機構により上下方向(Z軸方向)に移動可能である。排出部220は、検査済みのローバー20を外部に移送する。搬送軸215の中間位置下方のカバー206内が、図2に示すローバー20を固定する保持台12やその他の測定のための機構を含む固定・測定部300となっている。モニタ207は、検査結果や装置全体の状況を使用者に知らせるためのものである。
図9の装置の流れを説明すると、まず、搬送ホルダ130は、供給部210によって移送されてきた未検査のローバー20を保持し、搬送軸215に沿って固定・測定部300の上方、つまり図2の保持台12(カバー206内)の上方まで右方向に移動して下降し、カバー206の上側開口を経由して保持台12上にローバー20を配置する。この状態で図6の手順に従ってローバー20の検査が実行され、検査が済むと搬送ホルダ130はローバー20を保持して上昇し、搬送軸215に沿って排出部220の上方まで右方向に移動してローバー20を排出する。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各工程には請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
センサユニット17に形成する凸部は図1以外の配置も可能であり、図10(A)は、図1(B)では凸部17b,17cとして2点配置としていた形状を、直線状に連続した直線状凸部17dに置き換えた構成である。その他は図1と同様である。通常、ローバー20のクラウン形状はローバー長手方向の変化が少ないため、図10(A)の形状でも対応可能である。また更なる変形例として、磁気センサ175がセンサユニット17の中央に配置されない図10(B)の構成としてもよい。この場合、三角形の頂点に位置するように凸部17i,17j,17kがセンサユニット17の対向面に形成され、ローバーのライト素子に対向可能な凸部17i,17jの一方の凸部17iの基部に磁気センサ175が配置されている。
図11は、センサユニット17の対向面において、ローバー20の幅方向一端部のライト素子に対向する側に対をなす2カ所の凸部17e,17fを形成し、幅方向他端部に対向する側に1カ所の凸部17gを形成し、さらに、凸部17e,17fよりも高さが低い凸部17hを形成するように凸部17e,17fの中間位置に磁気センサ175を配置している。
この場合、ローバー20のクラウン形状の磁界発生面に接触するのは3カ所の凸部17e,17f,17gであり、図1の場合と同様にローバー20に対するセンサユニット17の姿勢を安定化できる。また、凸部17e,17fよりも高さが低い凸部17hに磁気センサ175を設けたことで、ローバー20側ライト素子と磁気センサ175間に所要の対向間隔を確保できる。
センサユニット17を取り付ける可撓性を有するセンサホルダ16については、種々の構成が考えられる。例えばセンサユニット17を取り付けているセンサホルダ16そのものが板バネ状に可撓性を有する材料で作られている場合で、構成は単純であるが、図12の説明図に示すように、Z方向変化と共に板バネ状のセンサホルダ16が屈曲して若干のY方向変化が発生することは避けられない。このため、センサホルダを、剛性を有するセンサホルダ本体とZ方向のみに位置変動する可撓性部材とを組み合わせた構造とし、センサホルダ本体とセンサユニットの間に撓性部材を挟み、その可撓性部材によってセンサユニットを保持する構造を採用することがより好ましい。
図13の例では、微動ユニットで駆動されるセンサホルダ16は、剛性を有するホルダアーム161(センサホルダ本体)と、その先端側に固着された剛性を有するホルダベース162と、可撓性ホルダ部材163と、フレキシブル基板164とを有している(図13ではローバーに対向する面が上向きとして図示されている)。可撓性ホルダ部材163とフレキシブル基板164は一方の縁部がホルダベース162上に順次重ねられて固定され、フレキシブル基板164上にセンサユニット17が固着されている。
可撓性ホルダ部材163は、所要の切欠を形成することで、周縁部に部分的(放射状)に繋がった円形リング部163a及び円形リング部163aに部分的(放射状)に繋がったその内側の円板部163bを有している。円板部163bにはフレキシブル基板164側に向いた凸部(ディンプル)163cが形成されている。凸部163cは可撓性ホルダ部材163の可撓性によってZ方向にのみ移動自在である。ホルダベース162は可撓性ホルダ部材163の動きを妨げないように凹部162aを有する。
フレキシブル基板164にも同様の切欠が形成されることで、凸部163cに当接するセンサユニット配置領域164aが区画され、ここにセンサユニット17が凸部163cの真上位置となるように固着されている。つまり、センサユニット17はZ方向、及びピッチPx、ロールRy方向にフロート自在に支持される。従って、センサユニット17はローバー20の表面形状に追従して任意の姿勢を取り得る。
実施の形態では、仮位置決め工程においてローバー20をX方向に直線移動させて、順次測定対象の薄膜磁気ヘッド素子21がセンサユニット17の下方に位置するようにしたが、逆にセンサユニット17をX方向に直線移動させる構成でもよい。但し、この場合、狭焦点カメラ18及びこれに付随する機構もセンサユニット17と連動してX方向に直線移動する必要がある。
実施の形態ではセンサユニット17はリード素子とライト素子を具備する磁気ヘッド素子と同等の機能を有するものとしたが、変形例ではセンサユニット17は記録用の磁界を発生する機能を有さずに磁界を読み取るリード素子相当の磁気センサを備えるものとしてもよい。この場合でも薄膜磁気ヘッド素子の記録特性だけは検査可能である。
実施の形態では磁気特性検査の対象をローバーに含まれる薄膜磁気ヘッド素子としたが、変形例では、薄膜磁気ヘッド素子を有するローバーに限らず任意の磁界発生或いは磁界を有する素子や媒体を磁気特性検査の対象としてもよい。また、実施の形態では微動ユニット15としてピエゾ素子を用いたものを例示したが、変形例ではこれに替えて精密ボールネジをサーボモータで回転駆動する機構やリニアモータを採用してもよい。
本発明の実施の形態で用いるセンサユニットの構成であって、(A)は正面図、(B)は底面図。 本発明の実施の形態に係る磁気特性検査装置の構成を例示する概略斜視図。 図2の磁気特性検査装置を単純化した模式図。 図2の磁気特性検査装置におけるローバーとセンサユニットとの位置合わせ状態を例示した模式的拡大図。 ローバーとセンサユニットとのX方向及びY方向の位置合わせを説明する模式図。 図2に示される磁気特性検査装置による薄膜磁気ヘッド素子の磁気特性検査を流れを示す簡易フローチャート。 実施の形態における測定結果の出力例であって、(A)は記録用電流の周波数が10MHz、(B)は同周波数が50MHzの場合の磁界分布を示す説明図。 センサユニットにおける凸部のDLC膜の膜厚を変化させることで、磁気センサと薄膜磁気ヘッド素子のライト素子間の対向間隔(Magnetic Space)を制御可能であることを示し、(A)はDLC膜を最大限厚くした場合、(B)はDLC膜の厚さ内でエッチング処理して凸部を形成した場合を示す説明図。 図2に示される磁気特性検査装置の具体的な全体構成を例示する斜視図。 センサユニットの変形例を示す底面図。 センサユニットの他の変形例を示す底面図。 ローバーに対するセンサユニットのZ方向の位置合わせの際にY方向の位置変化が生じることを示す説明図。 センサユニットが固着されるセンサホルダの変形例を示す分解斜視図。 薄膜磁気ヘッド素子の構成を例示する断面図。 薄膜磁気ヘッド素子の形成されたスライダの例示的な斜視図。 スライダの製造方法の概念的説明図。 HGAの形状説明図であり、(A)は側面図、(B)は底面図。 本出願人が提案している薄膜磁気ヘッド素子の特性検査装置の概略構成図。 ローバーにクラウン加工が施されている場合の不都合を示し、(A)はローバー側のライト素子とセンサユニットの磁気センサ間の対向間隔が狭すぎる場合、(B)は同対向間隔が広すぎる場合の説明図である。
符号の説明
11 基台
12 保持台
13 XY調整部
15 微動ユニット
16 センサホルダ
17 センサユニット
17a〜17h 凸部
18 狭焦点カメラ
19 検査ユニット
20 ローバー
21 薄膜磁気ヘッド素子
22 電極
31 ライト素子
41 リード素子
100 磁気特性検査装置
130 搬送ホルダ
172 DLC膜
175 磁気センサ
176,206 マーカー
201 筐体
205 制御盤
206 カバー
207 モニタ
210 供給部
215 搬送軸
220 排出部
300 固定・測定部

Claims (23)

  1. 所定の電流が供給されて前記所定の電流に基づく磁界を発生する磁界発生素子を検査対象とし、前記磁界発生素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記磁界発生素子に対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、
    前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段とを用い、
    前記センサ保持手段により前記磁気センサを前記磁界発生素子に近接する方向に駆動して前記凸部を前記磁界発生素子に接触させる第1工程と、
    前記凸部の接触状態を維持して前記磁気センサと前記磁界発生素子との相対位置を所定の範囲内で変化させる第2工程と、
    前記第2工程で変化させた前記相対位置において前記磁界発生素子の発生磁界を前記磁気センサで読み取る第3工程と、
    前記第2及び第3工程を所定回数繰り返した後で、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記磁界発生素子の特性を評価する第4工程とを有する、磁気特性検査方法。
  2. 請求項1に記載の磁気特性検査方法において、前記磁界発生素子の磁界発生面が凸面である、磁気特性検査方法。
  3. 1対のライト素子とリード素子を有する薄膜磁気ヘッド素子が複数個1列に整列して一体とされ、個片に切断することで1つの薄膜磁気ヘッド素子をそれぞれ有する複数のスライダとなるローバーを検査対象とし、前記薄膜磁気ヘッド素子のライト素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記ローバーに対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、
    前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段とを用い、
    前記センサ保持手段により前記磁気センサを前記ローバーに近接する方向に駆動して前記凸部を前記ローバーに接触させる第1工程と、
    前記凸部の接触状態を維持して前記磁気センサと前記ライト素子との相対位置を所定の範囲内で変化させる第2工程と、
    前記第2工程で変化させた前記相対位置において前記ライト素子の発生磁界を前記磁気センサで読み取る第3工程と、
    前記第2及び第3工程を所定回数繰り返した後で、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記ライト素子の特性を評価する第4工程とを有し、
    複数のライト素子に関して前記第1ないし第4工程を実行する、磁気特性検査方法。
  4. 請求項3に記載の磁気特性検査方法において、前記センサユニットは磁界発生部をさらに有し、前記第3工程では前記薄膜磁気ヘッド素子の前記リード素子によって前記磁界発生部の発生する磁界を読み取り、当該読み取った磁界に基づいて前記第4工程で前記リード素子の特性も評価する、磁気特性検査方法。
  5. 請求項3又は4に記載の磁気特性検査方法において、前記ローバーの磁界発生面が凸面である、磁気特性検査方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の磁気特性検査方法において、前記第4工程では、前記第3工程で前記磁界を読み取った前記磁気センサからの出力値を所定の基準値と比較することにより前記ライト素子の良否を判定する、磁気特性検査方法。
  7. 所定の電流が供給されて前記所定の電流に基づく磁界を発生する磁界発生素子を検査対象として所定位置に保持する素子保持手段と、
    前記磁界発生素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記磁界発生素子に対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、
    前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段と、
    前記センサ保持手段を駆動して、前記磁界発生素子と前記磁気センサとの相対位置を制御する相対位置制御手段と、
    前記相対位置制御手段によって前記磁界発生素子に前記磁気センサを接触させた状態としつつ前記相対位置を所定の範囲内で変化させ、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記磁界発生素子の特性を評価する検査ユニットとを備える、磁気特性検査装置。
  8. 請求項7に記載の磁気特性検査装置において、前記磁界発生素子の磁界発生面が凸面である、磁気特性検査装置。
  9. 1対のライト素子とリード素子を有する薄膜磁気ヘッド素子が複数個1列に整列して一体とされ、個片に切断することで1つの薄膜磁気ヘッド素子をそれぞれ有する複数のスライダとなるローバーを、所定位置に保持するローバー保持手段と、
    前記薄膜磁気ヘッド素子のライト素子の発生磁界を読み取る磁気センサを有するともに、前記ローバーに対する前記磁気センサの対向間隔を所定値に維持するための凸部を有するセンサユニットと、
    前記センサユニットを保持する、少なくとも一部に可撓性を有するセンサ保持手段と、
    前記センサ保持手段を駆動して、前記ライト素子と前記磁気センサとの相対位置を制御する相対位置制御手段と、
    前記相対位置制御手段によって前記ローバーに前記磁気センサを接触させた状態としつつ前記相対位置を所定の範囲内で変化させ、複数の前記相対位置の各々において前記磁気センサで読み取った前記磁界に基づいて前記ライト素子の特性を評価する検査ユニットとを備える、磁気特性検査装置。
  10. 請求項9に記載の磁気特性検査装置において、前記ローバーの磁界発生面が凸面である、磁気特性検査装置。
  11. 請求項9又は10に記載の磁気特性検査装置において、前記相対位置制御手段は、前記ローバーを前記センサユニットに対して相対的に、前記ローバーの長手方向と平行に移動可能な直線移動手段と、
    前記センサユニットを、前記ライト素子に対して相対的に、前記ローバーの長手方向に平行な第1の方向に移動可能な第1の移動手段と、前記第1の方向に直交し前記ローバーの磁界発生面に略平行な第2の方向に移動可能な第2の移動手段と、
    前記センサユニットを、前記ライト素子に対して相対的に、前記ローバーの磁界発生面に接離自在とする第3の方向に移動可能な第3の移動手段とを有する、磁気特性検査装置。
  12. 請求項11に記載の磁気特性検査装置において、前記第1ないし第3の移動手段のうち、少なくともひとつはピエゾ素子を用いたものである、磁気特性検査装置。
  13. 請求項9から12のいずれかに記載の磁気特性検査装置において、前記センサユニットと前記ローバーとを撮像可能な撮像装置と、前記撮像装置の撮像信号を画像処理する画像処理装置とを有し、前記センサユニット及び前記ローバーにそれぞれ設けられたマーカーを前記撮像装置で撮像し、各マーカーを基準として、前記センサユニットと前記ライト素子との位置合わせを行う、磁気特性検査装置。
  14. 請求項13に記載の磁気特性検査装置において、前記画像処理装置は、各マーカを撮像した撮像信号の画像処理によって、前記撮像装置の光軸と略垂直な第1の軸方向の位置合わせと共に、前記撮像装置の光軸と略平行な第2の軸方向に対しての位置合わせを行なう、磁気特性検査装置。
  15. 請求項14に記載の磁気特性検査装置において、前記撮像装置は高倍率狭焦点カメラであり、前記第2の軸方向に対しての位置合わせは、前記高倍率狭焦点カメラにより撮像された各マーカのコントラスト差によって、各マーカの前記第2の軸方向における距離を測定することにより行う、磁気特性検査装置。
  16. 請求項9から15のいずれかに記載の磁気特性検査装置において、前記検査ユニットは、前記磁界を読み取った結果としての前記磁気センサからの出力値を所定の基準値と比較することにより前記ライト素子の良否を判定するものである、磁気特性検査装置。
  17. 請求項9から16のいずれかに記載の磁気特性検査装置において、前記センサユニットは磁界発生部をさらに有し、前記薄膜磁気ヘッド素子の前記リード素子によって前記磁界発生部の発生する磁界を読み取った結果に基づいて前記検査ユニットが前記リード素子の特性も評価する、磁気特性検査装置。
  18. 請求項7から17のいずれかに記載の磁気特性検査装置において、前記センサユニットに前記凸部が少なくとも2カ所設けられている、磁気特性検査装置。
  19. 請求項7から18のいずれかに記載の磁気特性検査装置において、前記磁気センサを覆う位置に前記凸部が位置するか、あるいは前記凸部に前記磁気センサが含まれている、磁気特性検査装置。
  20. 請求項18に記載の磁気特性検査装置において、対をなした前記凸部の間に前記磁気センサが位置している、磁気特性検査装置。
  21. 請求項7から20のいずれかに記載の磁気特性検査装置において、前記凸部の少なくとも表面がDLC膜である、磁気特性検査装置。
  22. 請求項21に記載の磁気特性検査装置において、前記DLC膜の膜厚を変化させることによって、前記磁気センサと、前記ローバー側の薄膜磁気ヘッド素子との対向間隔を制御する、磁気特性検査装置。
  23. 請求項22に記載の磁気特性検査装置において、前記DLC膜の膜厚は最大50nmである、磁気特性検査装置。
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