JP2003077109A - 磁気ヘッド検査装置及び磁気ヘッド検査方法 - Google Patents
磁気ヘッド検査装置及び磁気ヘッド検査方法Info
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Abstract
を低減するとともに、歩留まりを向上させる。 【解決手段】 磁気ヘッド11を検査するための磁気ヘ
ッド検査装置10において、磁気ヘッド11には所定の
搬送波周波数と変調周波数とで振幅変調された振幅変調
電流が印加される。校正用磁界発生源14は、この磁気
ヘッド11に対して一定の強度及び周波数の磁界を発生
させ、磁気ヘッド11の測定ばらつきを校正する。磁気
ヘッド測定装置12は、磁気ヘッド11に生じた高周波
磁界を測定する。また、必要に応じて、交換用磁性体探
針13を使用することにより磁気ヘッド測定装置12内
の探針の交換が行われる。
Description
を行うための磁気ヘッド検査装置及び磁気ヘッド検査方
法に関する。
顕微鏡(Magnetic Force Microsocpe;MFM)がよく利用
される。例えば、特開平6−349027号公報は、薄
膜磁気ヘッドのウェハ検査工程において、ウェハ上に複
数の薄膜磁気ヘッドが形成されている状態で、媒体と当
該薄膜磁気ヘッドのヘッドギャップとが接する面に溝を
設け、この溝に磁気力顕微鏡の探針を挿入し、上記ヘッ
ドギャップ面の形状及び上記薄膜磁気ヘッドの電磁変換
特性を検査する方法を開示している。
Probe Microscope; SPM)の一種であり、磁性体もしく
は非磁性体に磁性体を付着させた先鋭な探針(MFM探
針)と被測定試料から生じる磁界との力学的相互作用を
検出する装置である。分解能は、測定方式や探針形状に
もよるが、数十nmと非常に高く、サブミクロンオーダー
の磁気特性評価に非常に有効である。
針はカンチレバーといわれる板バネによって支えられて
おり、MFM探針の質量とカンチレバーのバネ定数によっ
て決まる機械的共振周波数を有する。したがって、通常
モードのMFM測定では機械的共振周波数(一般的数十kHz
〜数百kHz)よりも高い周波数の応答を測定することは
できない。
る検査方法においても、高周波電流を記録ヘッドに印加
して上記MFM測定を行うが、測定されるMFM信号からは上
記制限のため所望の応答を得ることはできず、高周波成
分はDC信号に含まれた状態となっている。また、測定さ
れるMFM信号のDC成分は、ヘッドの他からの寄与、例え
ばヘッド磁極から発生しているDC磁界によるMFM相互作
用も含んでいる。そのような測定条件では、磁気ヘッド
から生じている真の磁界分布を測定することはできな
い。言い換えれば、厳密な磁気ヘッドの検査は困難であ
る。
した際にティップバリエーション(tip variation)に
よって測定値にばらつきが生じるという問題がある(被
測定試料である磁気ヘッドが同じでも異なる場合があ
る)。これは、MFM探針先端の磁性体の状態(形状、膜
厚、コンタミネーションなど)がMFM探針によって少し
ずつ異なっていること、MFM探針を支えているカンチレ
バーの変位を測定する光学系アライメントのばらつき、
カンチレバー背面に付着しており上記光学系アライメン
トで必要な金属薄膜の反射率の違いによる検出感度のば
らつきなどによる。
する工程では、ティップバリエーションの影響を補償す
る必要があるが、上述した文献にはそのような問題を解
決する方法は述べられていない。
定することができず、得られた測定データはティップバ
リエーションにより測定ばらつきが生じるという問題が
あった。
行うにあたっては、例えばスピンスタンドを用いて測定
が行われている。この場合、磁気ヘッドをHGA(Head gi
mbals assembly)の状態で測定する必要がある。すなわ
ち、不良品となるものも含めてHGAの状態で測定してい
るため、歩留まりの向上に限界があるという問題があっ
た。
あり、ティップバリエーションによる測定ばらつきを低
減するとともに、歩留まりを向上させることのできる磁
気ヘッド検査装置及び磁気ヘッド検査方法を提供するこ
とを目的とする。
検査装置は、磁気ヘッドを検査するための磁気ヘッド検
査装置であって、前記磁気ヘッドに対して一定の強度及
び周波数の磁界を発生させる校正用磁界発生源と、前記
校正用磁界発生源によって磁界が発生する前記磁気ヘッ
ドに所定の搬送波周波数と変調周波数とで振幅変調され
た振幅変調電流を印加する電流印加手段と、前記電流印
加手段からの振幅変調電流の印加によって前記磁気ヘッ
ドに生じる高周波磁界を測定する磁気ヘッド測定装置と
を具備することを特徴とする。
は、磁気ヘッドを検査するための磁気ヘッド検査方法で
あって、前記磁気ヘッドをセットするステップと、前記
磁気ヘッドを検査する解析項目を選択するステップと、
前記磁気ヘッドに所定の搬送波周波数と変調周波数とで
振幅変調された振幅変調電流を印加するステップと、前
記選択された解析項目に応じて、前記振幅変調電流が印
加された前記磁気ヘッドの測定を高周波磁気力顕微鏡を
用いて行うステップと、前記測定により得られる前記磁
気ヘッドのデータを解析して評価を行うステップと、前
記評価の結果に基づいて前記磁気ヘッドの合否を判定す
るステップとを有することを特徴とする。
施形態を説明する。
係る磁気ヘッド検査装置の要部を示すブロック図であ
る。
しての磁気ヘッド11を検査するための磁気ヘッド測定
装置12、磁気ヘッド測定装置12に対して用意された
交換用磁性体探針13、及び磁気ヘッド11の測定ばら
つきを校正するための校正用磁界発生源14を有する。
バー(row bar)の形態で供給され、磁気ヘッド検査装
置10に備えられる固定用冶具により固定される。な
お、ロー・バーとは、磁気ヘッド製造工程においてウェ
ハからスライダに加工する過程で当該ウェハを短冊状に
切断したものをいう。また、上記磁気ヘッド11は、HG
Aの状態でも測定可能である。
ブ顕微鏡(Scanning Probe Microsocpe; SPM)の一形態
である高周波磁気力顕微鏡(High-Frequency Magnetic
Force Microscope; HF-MFM)が組み込まれている。通常
のMFMとの違いとしては、カンチレバーの機械的共振周
波数以上の周波数応答を測定できる点にある。このよう
なHF-MFMを採用することにより、真の高周波磁界分布に
対応した測定を行うことができ、磁気ヘッドを精度よく
検査することができる。なお、HF-MFMは、R. Proksch a
nd P. Neilson, S. Austvold and J. J. Schmidt, Appl
ied Physics Letters 74 (1999) 1308. (Digital Instr
uments et.al.)や、特願2000-82590号(現時点では未公
開)に示される技術を用いて構築することができる。
ド11に振幅変調電流を印加することができる。もちろ
ん、振幅変調電流だけでなく、他の信号も印加できるよ
うになっている。また、磁気ヘッド測定装置12は、磁
気ヘッド11の特性を測定し得られたデータを保存・解
析することができる。
11を高分解能に測定するために、磁性体もしくは非磁
性体に磁性体を付着させた磁性体探針が組み込まれてお
り、その探針を交換するために上記交換用磁性体探針1
3が使用され、必要に応じて交換が行われる。
らの方法で交換してもよい。また、交換用磁性探針13
は、磁気ヘッド検査装置10内に保存することもできる
が、保存せず必要時に調達して交換するようにしてもよ
い。
に対し、一定の強度及び周波数の磁界を発生させる。こ
の校正用磁界発生源14は、均一な磁界を発生できるも
のならばどのような形態のものでもよいが、MFMで測定
できる平坦さが必要であり、走査範囲が限られる(例え
ば50μm角以内)。また、校正用磁界発生源14は、
交流電流と直流電流のいずれを磁気ヘッド11に印加し
てもよいが、印加した電流に対する実際の磁界の大きさ
を見積もることができるものであることが望ましい。具
体的な磁界発生源としては、SiもしくはSiO2、シリコン
ナイトライドなどの一般的な基板上に作成したマイクロ
コイルや微細なワイヤや、磁気ヘッドが挙げられる。
磁界発生源14に大きい電流を流した場合、信号線が焼
ききれるおそれがあるので、印加する電流の電流密度は
10 -8A/cm2以下であることが望ましい。
成をより詳細に示す図である。
磁性体探針13や校正用磁界発生源14のほか、磁気ヘ
ッド測定装置12の構成要素として、探針101、カン
チレバー102、圧電素子103、信号発生器104、
信号発生器106、電流値モニタ107、走査用圧電素
子108、変位検出計109、位相検出器110、同期
検波器111、振幅/直流電圧変換回路(RMS−DC
回路)112、フィードバック回路113を有してお
り、またコンピュータ114も備えられる。
磁性体を付着させて磁化された交換可能なMFM探針であ
る。
るものである。
支え、探針101とは反対側に取り付けてあり、探針1
01及びカンチレバー102を振動させる。
号(共振周波数:ωr)を印加する。
変調周波数ωmとで振幅変調された振幅変調電流を発生
するAM信号発生器のほか、直流電流を発生する直流信
号発生器、ならびに直流と交流を加算した電流を発生す
る信号発生器を含んでおり、磁気ヘッド11に電流を印
加して磁界を発生させる。
流れる電流を測定する。
気ヘッド11との3次元の相対位置を定める。
の変位を検出する。
出力と変位検出計109の出力との位相差を出力する。
ら出力された信号のうち、上記AM信号発生器の変調成
分に同期した成分を検波する。
路)112は、変位検出計109の出力の実効値(root
mean square)を出力する。
電圧変換回路112の出力があらかじめ設定しておいた
値になるように(探針−試料間距離が一定となるよう
に)、走査用圧電素子108を制御する。
の出力から得られる高周波磁界の情報とフィードバック
回路113の出力から得られる表面形状の情報を記録・
保存し、装置10全体の制御や各種パラメータの監視を
行う。また、このコンピュータ114は、解析項目の選
択処理を行い、選択した解析項目に対応するデータを解
析・評価したり、磁気ヘッド11の合否を判定したりす
ることが可能である。
ける磁気ヘッド測定は、基本的には次のような手順で行
う。
周波数ωc、変調周波数(ωm)された電流を印加す
る。
と、探針−試料間相互作用によって磁気ヘッド11に生
じた高周波(ωc)磁界成分が低周波(ωm)の相互作
用成分に変換される。
レバー102の共振周波数ωrと変調周波数ωmをωm
<<ωrなる条件にし、圧電素子103と外部信号を用い
てカンチレバー102を機械的共振周波数(ωr)で場
の強度に関係なくほぼ一定の振幅を保ちながら、カンチ
レバー振動の位相変化(位相シフト)もしくは周波数変
化(周波数シフト、T. R. Albrecht, P. Gru¨tter, D.
Horne, and D. Rugar, Journal of Applied Physics,
69 (1991) 668.)に含まれる変調周波数(ωm)に同期
した成分を測定する。これにより、高い分解能の高周波
磁界を安定して測定できる。
り、真の高周波磁界を測定できることが可能となる。ま
た、装置内部にティップバリエーションを補償する校正
用磁界発生源を組み込んであるため、測定ばらつきの問
題を改善することが可能となる。また、スピンスタンド
を用いずに、ロー・バーの状態で電磁変換特性を測定で
きるため、歩留まりを向上させることが可能となる。
ある場合の例を説明するための図である。図示の校正用
磁界発生源14aは、環状の導体である。形成された円
の半径がrで、円の中心から点Pまでの距離がzである
場合、導体に電流Iが流れているときの点Pでの磁界の
強さは、H=Ir2/{2(r2+z2)3/2} (AT
/m)となる。
ある場合を例示したが、もちろん他の形状として、例え
ば線状を採用してもよい。
てMSMイメージ(MagnetoresistiveSensitive Mapping I
mage)を取得するための一構成例を示す図である。な
お、MSMについては、Magnetoresistive Sensitive Mapp
ing(G. A. Gibson and S. Schultz IEEE Trans. Magn.
28, 2310 (1992).)を参照されたい。
素子103に信号を印加した状態で、磁気ヘッド11に
流れる直流電流を差動増幅器を通じて取り出し、この取
り出された信号と信号発生器104の信号とをロックイ
ン処理して、MSMイメージを取得することができる。
画像やグラフの形で取得される。図5中の(A)は磁気
ヘッドを上方からみた高周波磁界の2次元画像であり、
図5中の(B)はそのラインプロファイルを示す。
よる磁気ヘッド検査方法を説明する。
ッド検査装置10にセットし(ステップS101)、磁
気ヘッド測定装置12が磁気ヘッド11を検査する解析
項目を選択する(ステップS102)。解析項目として
は、高周波磁界分布や局所的な高周波磁界強度の見積り
だけでなく、高周波漏れ磁界、水平磁界成分の再構成計
算、各種電磁変換特性の予想なども用意されており、各
々を任意に選択できる。
調周波数ωmの振幅変調電流を印加し(ステップS10
3)、高周波磁気力顕微鏡で高周波磁界を測定する(ス
テップS104)。なお、ここでは高周波磁界を測定す
るだけでなく、表面形状も測定してもよい。これによ
り、表面形状に対応した磁界発生位置を確認することが
できる。
タを解析・評価し(ステップS105)、その結果に基
づいて合否判定を行う(ステップS106)。合格であ
る場合には合格処理を行い(ステップS107)、不合
格である場合には不合格処理を行う(ステップS10
8)。
い(ステップS109)、測定を終了しない場合は上記
の各ステップを繰り返し、測定を終了する場合は当該磁
気ヘッド検査を終了する。
込む以前の状態で磁気ヘッドの検査を行うことができる
ため、HGA歩留まりの大幅な改善が可能となる。
よる磁気ヘッド検査方法を説明する。
形態(図6)では得られない特性、例えば再生部の形状
や感度評価、飽和磁界現象などを得るための処理を含ん
でいる。
ッド検査装置10にセットし(ステップS201)、磁
気ヘッド測定装置12が磁気ヘッド11を検査する解析
項目を選択する(ステップS202)。解析項目として
は、高周波磁界分布や局所的な高周波磁界強度の見積り
だけでなく、高周波漏れ磁界、水平磁界成分の再構成計
算、各種電磁変換特性の予想なども用意されており、各
々を任意に選択できる。
調周波数ωmの振幅変調電流を印加し(ステップS20
3)、高周波磁気力顕微鏡で高周波磁界を測定する(ス
テップS204)。なお、ここでは高周波磁界を測定す
るだけでなく、表面形状も測定してもよい。これによ
り、表面形状に対応した磁界発生位置を確認することが
できる。
タを解析・評価する(ステップS205)。また、上記
高周波磁界の測定以外についても評価を行うか否かを判
別する(ステップS206)。
う場合は、評価・解析手法を選択し(ステップS20
7)、選択した手法により評価を実施する(ステップS
208)。なお、評価・解析手法としては、高周波磁界
だけでは得られない磁気ヘッド特性、例えばMagnetores
istive Sensitive Mapping(G. A. Gibson and S. Schu
ltz IEEE Trans. Magn. 28, 2310 (1992).)による再生
部の形状もしくは感度の測定や、記録部の飽和現象の解
析などが挙げられる。
否判定を行う(ステップS209)。合格である場合に
は合格処理を行い(ステップS210)、不合格である
場合には不合格処理を行う(ステップS211)。
い(ステップS212)、測定を終了しない場合は上記
の各ステップを繰り返し、測定を終了する場合は当該磁
気ヘッド検査を終了する。
の実施形態で得られる効果に加え、再生ヘッドや磁気飽
和特性も含めた総合的な評価を行うことができるという
効果がある。
よる磁気ヘッド検査方法を説明する。
の劣化によって所定の検査結果が得られない場合があ
る。具体的には、分解能の悪化や測定信号のS/Nの低下
などが上げられる。ここでいう劣化とは、測定中におけ
る物理的に探針先端が先鋭でなくなること、磁性膜を付
着するような探針では磁性膜がはがれてしまうこと、探
針の着磁がうまく行かないこと等を含む。そのような場
合、MFM探針を新しく変更する必要がある。こうした事
情を考慮し、この第3の実施形態は、MFM探針を交換す
る処理を含んでいる。
ている探針を交換する必要がある否かを判別する(ステ
ップS301)。もし交換の必要があれば、探針を交換
する(ステップS302)。なお、探針の交換は、手動
と自動のどちらで行ってもよい。また、交換用の探針
は、磁気ヘッド検査装置10内に保存することもできる
し、保存せず必要時に調達するようにしてもよい。
ッド検査装置10にセットし(ステップS303)、磁
気ヘッド測定装置12が磁気ヘッド11を検査する解析
項目を選択する(ステップS304)。解析項目として
は、高周波磁界分布や局所的な高周波磁界強度の見積り
だけでなく、高周波漏れ磁界、水平磁界成分の再構成計
算、各種電磁変換特性の予想なども用意されており、各
々を任意に選択できる。
調周波数ωmの振幅変調電流を印加し(ステップS30
5)、高周波磁気力顕微鏡で高周波磁界を測定する(ス
テップS306)。なお、ここでは高周波磁界を測定す
るだけでなく、表面形状も測定してもよい。これによ
り、表面形状に対応した磁界発生位置を確認することが
できる。
タを解析・評価する(ステップS307)。また、上記
高周波磁界の測定以外についても評価を行うか否かを判
別する(ステップS308)。
う場合は、評価・解析手法を選択し(ステップS30
9)、選択した手法により評価を実施する(ステップS
310)。なお、評価・解析手法としては、高周波磁界
だけでは得られない磁気ヘッド特性、例えばMagnetores
istive Sensitive Mapping(G. A. Gibson and S. Schu
ltz IEEE Trans. Magn. 28, 2310 (1992).)による再生
部の形状もしくは感度の測定や、記録部の飽和現象の解
析などが挙げられる。
否判定を行う(ステップS311)。合格である場合に
は合格処理を行い(ステップS312)、不合格である
場合には不合格処理を行う(ステップS313)。
い(ステップS314)、測定を終了しない場合は上記
の各ステップを繰り返し、測定を終了する場合は当該磁
気ヘッド検査を終了する。
の実施形態で得られる効果に加え、探針を交換すること
ができるので、測定の繰り返しによる探針の劣化を回避
できるという効果がある。
よる磁気ヘッド検査方法を説明する。
に示したように探針を交換しながら測定する場合、探針
を交換する前後の実験結果が異なる場合がある(被測定
試料である磁気ヘッドが同じでも異なる場合がある)。
その結果、大量の磁気ヘッドを検査工程では、所定の検
査を適切に行うことができないことがあり得る。これ
は、探針先端の磁性体の状態(形状、膜厚、コンタミネ
ーションなど)が探針によって少しずつ異なっているこ
と、探針を支えているカンチレバーの変位を測定する光
学系アライメントのばらつき、カンチレバー背面に付着
しており上記光学系アライメントで必要な金属薄膜の反
射率の違いによる検出感度のばらつきなどによる。この
ようなばらつきが、ティップバリエーションと呼ばれる
ものである。
は、その探針の感度を校正し、得られる測定信号を規格
化する必要がある。そこで、この第4の実施形態は、感
度校正を行いながら、大量の磁気ヘッドを検査する処理
を含んでいる。
ている探針を交換する必要がある否かを判別する(ステ
ップS401)。もし交換の必要があれば、探針を交換
する(ステップS402)。なお、探針の交換は、手動
と自動のどちらで行ってもよい。また、交換用の探針
は、磁気ヘッド検査装置10内に保存することもできる
し、保存せず必要時に調達するようにしてもよい。
ッド検査装置10にセットする(ステップS403)。
定ばらつきをなくすための校正を実行するか否かを判別
する(ステップS404)。当該測定ばらつきをなくす
ための校正を行う必要がある場合は、校正処理を行う
(ステップS405)。
ド11を検査する解析項目を選択する(ステップS40
6)。解析項目としては、高周波磁界分布や局所的な高
周波磁界強度の見積りだけでなく、高周波漏れ磁界、水
平磁界成分の再構成計算、各種電磁変換特性の予想など
も用意されており、各々を任意に選択できる。
調周波数ωmの振幅変調電流を印加し(ステップS40
7)、高周波磁気力顕微鏡で高周波磁界を測定する(ス
テップS408)。なお、ここでは高周波磁界を測定す
るだけでなく、表面形状も測定してもよい。これによ
り、表面形状に対応した磁界発生位置を確認することが
できる。
タを解析・評価する(ステップS409)。また、上記
高周波磁界の測定以外についても評価を行うか否かを判
別する(ステップS410)。
う場合は、評価・解析手法を選択し(ステップS41
1)、選択した手法により評価を実施する(ステップS
412)。なお、評価・解析手法としては、高周波磁界
だけでは得られない磁気ヘッド特性、例えばMagnetores
istive Sensitive Mapping(G. A. Gibson and S. Schu
ltz IEEE Trans. Magn. 28, 2310 (1992).)による再生
部の形状もしくは感度の測定や、記録部の飽和現象の解
析などが挙げられる。
否判定を行う(ステップS413)。合格である場合に
は合格処理を行い(ステップS414)、不合格である
場合には不合格処理を行う(ステップS415)。
い(ステップS416)、測定を終了しない場合は上記
の各ステップを繰り返し、測定を終了する場合は当該磁
気ヘッド検査を終了する。
の実施形態で得られる効果に加え、ティップバリエーシ
ョンの影響を低減して測定を行うことができるという効
果がある。
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種
々変形して実施することが可能である。
ィップバリエーションによる測定ばらつきを低減すると
ともに、歩留まりを向上させることのできる磁気ヘッド
検査装置及び磁気ヘッド検査方法を提供できる。
ド検査装置の要部を示すブロック図。
す図。
を説明するための図。
ジを取得するための一構成例を示す図。
画像及びそのラインプロファイルを示す図。
明するためのフローチャート。
明するためのフローチャート。
明するためのフローチャート。
明するためのフローチャート。
Claims (19)
- 【請求項1】 磁気ヘッドを検査するための磁気ヘッド
検査装置であって、 前記磁気ヘッドに対して一定の強度及び周波数の磁界を
発生させる校正用磁界発生源と、 前記校正用磁界発生源によって磁界が発生する前記磁気
ヘッドに所定の搬送波周波数と変調周波数とで振幅変調
された振幅変調電流を印加する電流印加手段と、 前記電流印加手段からの振幅変調電流の印加によって前
記磁気ヘッドに生じる高周波磁界を測定する磁気ヘッド
測定装置とを具備することを特徴とする磁気ヘッド検査
装置。 - 【請求項2】 前記磁気ヘッド測定装置は、一部もしく
は全部が磁性体からなる交換可能な磁性体探針を有する
ことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項3】 前記電流印加手段は、直流電流を印加す
ることができることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘ
ッド検査装置。 - 【請求項4】 前記電流印加手段は、交流電流を印加す
ることができることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘ
ッド検査装置。 - 【請求項5】 前記電流印加手段は、電流密度が10-8
A/cm2以下の印加電流を印加することを特徴とする請求
項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項6】 前記校正用磁界発生源は、環状の導体を
有し、前記磁気ヘッドに電流を印加することができるこ
とを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項7】 前記校正用磁界発生源は、線状の導体を
有し、前記磁気ヘッドに電流を印加することができるこ
とを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項8】 前記校正用磁界発生源は、電流を印加す
ることができ、かつ印加した電流に対する磁界の大きさ
を見積もることができるものであること特徴とする請求
項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項9】 前記校正用磁界発生源は、磁気ヘッドを
有することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド検査
装置。 - 【請求項10】 前記校正用磁界発生源は、前記磁気ヘ
ッドに直流電流を印加することができることを特徴とす
る請求項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項11】 前記校正用磁界発生源は、前記磁気ヘ
ッドに交流電流を印加することができることを特徴とす
る請求項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項12】 前記校正用磁界発生源は、電流密度が
10-8A/cm2以下の印加電流を印加することを特徴とす
る請求項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項13】 前記磁気ヘッドに直流電流を印加する
直流電流印加源と、前記直流電流印加源によって直流電
流が印加された前記磁気ヘッドの電圧を測定する電圧測
定回路と、 前記電圧測定回路の出力電圧のうち、所定の周波数を同
期検波する同期検波回路とを更に具備することを特徴と
する請求項1記載の磁気ヘッド検査装置。 - 【請求項14】 前記磁気ヘッドに直流と交流を加算し
た電流を印加する電流印加源と、 前記磁気ヘッド測定装置から出力される所定の信号を所
定の周波数成分で同期検波する同期検波回路とを更に具
備することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド検査
装置。 - 【請求項15】 磁気ヘッドを検査するための磁気ヘッ
ド検査方法であって、 前記磁気ヘッドをセットするステップと、 前記磁気ヘッドを検査する解析項目を選択するステップ
と、 前記磁気ヘッドに所定の搬送波周波数と変調周波数とで
振幅変調された振幅変調電流を印加するステップと、 前記選択された解析項目に応じて、前記振幅変調電流が
印加された前記磁気ヘッドの測定を高周波磁気力顕微鏡
を用いて行うステップと、 前記測定により得られる前記磁気ヘッドのデータを解析
して評価を行うステップと、 前記評価の結果に基づいて前記磁気ヘッドの合否を判定
するステップとを有することを特徴とする磁気ヘッド検
査方法。 - 【請求項16】 前記磁気ヘッドに定電流を印加するス
テップと、 前記定電流の印加された前記磁気ヘッドの電圧を測定す
るステップとを更に有することを特徴とする請求項15
記載の磁気ヘッド検査方法。 - 【請求項17】 前記測定で得られる出力電圧のうち、
所定の周波数を同期検波するステップを更に有すること
を特徴とする請求項15記載の磁気ヘッド検査方法。 - 【請求項18】 前記磁気ヘッドの測定に使用する探針
を交換するステップを更に有することを特徴とする請求
項15記載の磁気ヘッド検査方法。 - 【請求項19】 前記磁気ヘッドの測定ばらつきを校正
するステップを更に有することを特徴とする請求項15
記載の磁気ヘッド検査方法。
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