JP2010089813A - ガラスびん - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスびんの強度劣化を最小限とし、ガラスびん、特にリターナブルガラスびんの大幅な軽量化を実現する。
【解決手段】底面の外周部に所定間隔で形成された放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングを有するガラスびんにおいて、放射突条の高さと円周突条の高さの比を1:0.03〜0.25とすることで、外側輪郭形状の最下部に擦り傷がつきにくく、円周突条に発生する応力も小さくなるので、ガラスびんの強度劣化が少なくなり、大幅な軽量化が実現される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軽量リターナブルびんに好適なナーリング形状を有するガラスびんに関する。
ガラスびんの底面には通常ナーリングと呼ばれる突部が形成されている。これは、主に、成形直後のガラスびんがコンベア上に置かれるときのサーマルショックやその後の工程での機械的衝撃によって発生する欠点(微小なクラック)を少なくするためである。すなわち、コンベア面にはナーリングが接触し、接触面積が小さくなるので、欠点の発生が少なくなる。
ナーリングには種々の形状があるが、ほとんどは底面の外周部に所定間隔で放射状(半径方向又は半径方向からやや傾いた方向)に形成したものである。
また、下記特許文献1,2には、底面の外周部に所定間隔で形成された放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングが開示されている。円周突条の主目的は、ナ−リングを成形する際、底型の形状通りにガラスが埋まるよう、空気逃げの役割を果たさせることである。特許文献1,2においては、円周突条の高さを放射突条の高さよりも低くし、交差部に大きな突起が形成されるのを防止すると共に、成形のための底型の摩耗・欠けを少なくして底型の耐久性を増している。
この種の従来のナーリングは、放射突条の高さと円周突条の高さの比が、1:0.5〜0.7の範囲にあった。
実公昭60−31051号公報 実開平1−66312号公報
近年、省エネルギー、省資源化が重視され、ガラスびんも軽量化が望まれている。軽量化により当然にガラスびんの肉厚が薄くなるが、強度は保たなければならない。ガラスびんは、表面に欠点がない場合は非常に大きな強度を有するが、表面に微小なクラックや擦り傷などの欠点があると、極端に強度が小さくなる。すなわち、ガラスびんにウォータハンマの衝撃や内圧が加わると、欠点の部分が引き金となってガラスが割れやすくなる。リターナブルガラスびんの場合、びんが繰り返し使用されるため、流通段階で擦り傷などの欠点が生じやすく、繰り返し使うほど強度が減少し、割れが発生するおそれが大きくなる。ビールやコーラのような炭酸飲料用のリターナブルびんは、内圧が加わるために、割れの発生する可能性がさらに大きい。
したがって、リターナブルびん、さらには炭酸飲料用のリターナブルびんを大幅に軽量化することは困難であるとされていた。従来のリターナブルびんのL値は全て1.5以上である。
本発明は、成形時及び流通時において、びん底部に欠点が生じにくいナーリング形状とすることで、ガラスびんの強度劣化を最小限とし、リターナブルびん、さらには炭酸飲料用のリターナブルびんの大幅な軽量化を実現することを課題としてなされたものである。
〔請求項1〕
本発明は、底面の外周部に所定間隔で形成された放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングを有するガラスびんにおいて、
前記放射突条の高さと前記円周突条の高さの比が、1:0.03〜0.25であることを特徴とするガラスびんである。
〔請求項2〕
また本発明は、前記放射突条の高さが0.4〜0.6mm、前記円周突条の高さが0.02〜0.1mmである請求項1に記載のガラスびんである。
〔請求項3〕
また本発明は、底面の外周部に所定間隔で形成された放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングを有するガラスびんにおいて、
前記放射突条の高さと前記円周突条の高さの比が、1:0.03〜0.13であることを特徴とするガラスびんである。
〔請求項4〕
また本発明は、前記放射突条の高さが0.4〜0.6mm、前記円周突条の高さが0.02〜0.05mmである請求項3に記載のガラスびんである。
〔請求項5〕
また本発明は、
L値=0.44×びんの質量(g)÷びんの満量容量(ml)0.77
としたときに、L値が1.2以下の軽量リターナブルびんである請求項1〜4のいずれかに記載のガラスびんである。
〔請求項6〕
また本発明は、
L値=0.44×びんの質量(g)÷びんの満量容量(ml)0.77
としたときに、L値が1.2以下の炭酸飲料の包装に用いる軽量リターナブルびんである請求項3又は4に記載のガラスびんである。
〔請求項7〕
また本発明は、前記円周突条が、前記放射突条の中央を挟んで2列形成されている請求項1〜6のいずれかに記載のガラスびんである。
〔請求項8〕
また本発明は、前記円周突条が、前記放射突条の中央よりも外側に1列のみ形成されている請求項1〜6のいずれかに記載のガラスびんである。
〔請求項9〕
また本発明は、外周面に熱硬化性樹脂のコーティング被膜が形成され、底面の少なくともナーリング部分に前記コーティング被膜が形成されていない請求項1〜8のいずれかに記載のガラスびんである。
ガラスびんの強度劣化の原因となる欠点が、流通段階でどのように生じるか、いろいろな流通段階を想定した加傷実験を行った結果、次のようなことが判明した。
(1)ガラスびんの強度劣化の原因となる欠点は、主にびん底面に発生するすり傷であり、特に、外側輪郭形状(ナーリングを含まないびん本体の外側の輪郭形状)の最下部P(図2)付近に生じる擦り傷である。この最下部付近は、擦り傷が生じやすく、しかも、ウォータハンマの衝撃や内圧により発生する応力が大きい部分だからである。
(2)外側輪郭形状の最下部に擦り傷が生じる原因は、例えばびんを露天で保管した際びん底に砂などの異物が付着し、運搬時などに異物が床面や運搬用箱の底面と擦れ合うことなどによる。したがって、ナーリングは、外側輪郭形状の最下部に異物が付着しにくい形状のものが好ましい。
(3)放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングは、外側輪郭形状の最下部に異物が付着しにくい。
図1はこの種のナーリングが形成されたガラスびんの略底面図、図2は図1におけるA−A切断端面図である。図1に示されるように、ガラスびん底面の外周部に所定間隔で所定長さの放射突条1が形成され、これに交差して円周突条2,3が2列形成されている。図2に示されるように、放射突条1は、外側輪郭形状6の最下部Pを跨いで形成され、円周突条2は最下部Pの外側に、円周突条3は最下部Pの内側に形成されている。このように、外側輪郭形状の最下部Pは、放射突条と円周突条に囲まれているため、砂などの異物が付着しにくく、擦り傷がつきにくい。ただし、外側の円周突条2には異物が付着し、擦り傷が生じる。
前記の、放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングを有するガラスびん底面について、内圧により発生する応力(円周方向応力、以下同じ)の解析を行った。その結果、次のことが判明した。
(1)放射突条の表面に生じる応力は非常に小さく、したがって、放射突条に生じた欠点はびんの強度劣化に殆ど影響しない。
(2)円周突条の表面には大きな応力が生じ、円周突条に生じた欠点はびんの強度劣化に大きく影響する。
従来の放射突条の高さは0.3mm程度、円周突条の高さは0.2mm程度で、放射突条の高さと円周突条の高さの比は、1:0.5〜0.7の範囲にある。
図7は、円周突条の高さが0.2mmの従来のガラスびんに内圧1MPaが作用した場合のびん外表面の応力分布(放射突条の間の谷部における直径方向断面)を示している。円周突条2,3の部分は応力が突出しており、外側輪郭形状の最下部Pよりもかなり大きな応力が発生している。このナーリングは、外側輪郭形状の最下部P付近には欠点が生じにくいが、繰り返し使用される過程で外側の円周突条2に擦り傷が生じるので、当該部分に発生する大きな応力により、びんが破損するおそれがあり、軽量リターナブルびんとして採用できない。
本発明は、上記の所見に基づいて完成されたものである。
本発明においては、放射突条の高さと円周突条の高さの比を、1:0.03〜0.25 とし、円周突条の高さを従来に較べて格段に低くしている。円周突条の高さをこの範囲内にすることで、次のような作用効果を生じる。
(1)円周突条の本来の目的である、ナ−リングを成形する際底型の形状通りにガラスが埋まるようにする空気逃げの役割を充分果たすことができる。比が0.03未満では、空気逃げの働きが不十分となる可能性がある。
(2)砂などの異物が外側輪郭形状の最下部付近に付着するのを防ぐ効果を充分果たすことができる。比が0.03未満では、その効果が不十分となる可能性がある。
(3)円周突条自身に擦り傷が発生しにくくなる。比が0.25を越えると、円周突条自身に発生する擦り傷が多くなり、強度劣化が大きくなる可能性がある。
(4)内圧に対する円周突条外表面の応力が小さくなり、擦り傷による強度劣化が少なくなる。比が0.25を越えると、前記応力が外側輪郭形状の最下部よりも大きくなって、繰り返し使用によってびんが割れやすくなる可能性がある。
放射突条、円周突条の高さは、外側輪郭形状から突条表面までの高さの最大値である。外側輪郭形状は、ナーリングを含まないびん本体の外側の輪郭形状で、具体的には、次のように求めることができる。
図2,3に示すように、2つの放射突条1,1の間の谷部の断面を求め、その円周突条2,3の部分を除いた部分が外側輪郭形状の主要部となる。円周突条2,3の部分は、円周突条を形成しない場合の仮想輪郭形状4,5が外側輪郭形状となる。仮想輪郭形状は、円周突条の両側の輪郭を、折れ曲がらないように(微分可能に)滑らかに繋いだ形状である。通常、円周突条の両側は同じ曲率の面(断面においては線)となっているので、これと同じ曲率の曲面(曲線)で繋げばよい。円周突条の両側が異なる曲率a,bとなっているときは、曲率a〜bの範囲の曲率の曲面(曲線)で折れ曲がらないように滑らかに両側を繋げて得ることができる。
突条の高さは、図3に示すように、外側輪郭形状6に直角な線で外側輪郭形状から突条表面までの高さhを計り、その最大値を求める。
また本発明においては、放射突条の高さと円周突条の高さの比が、1:0.03〜0.13であることが最も好ましい。
円周突条の比を0.13以下にすると、請求項1の場合よりも、円周突条自身に擦り傷が発生しにくくなり、かつ、内圧に対する円周突条外表面の応力が小さくなり、擦り傷による強度劣化が非常に少なくなる。これにより、炭酸飲料の包装に用いる軽量リターナブルびん(L値1.2以下)として使用しても、従来の非軽量リターナブルびん(L値1.5以上)と同等の回数繰り返し使用できる。
本発明のガラスびんは、円周突条により外側輪郭形状の最下部付近に擦り傷がつきにくく、かつ、円周突条自体にも擦り傷がつきにくく、円周突条に発生する内圧による応力も小さいので、繰り返し利用するリターナブルびんとして使用しても、強度劣化が少ない。
したがって、リターナブルびん、さらには炭酸飲料用のリターナブルびんとして用い、しかも大幅に軽量化することが可能となる。
本発明において、放射突条の具体的な高さは0.4〜0.6mmと、従来の0.3mm程度よりもやや高いことが望ましい。
図8は、高さ0.3mm(従来)と0.5mm(本発明)の放射突条の内圧に対する応力状態を示している。トーンの濃い部分程応力が少ない。図9は、高さ0.3mm(従来)と0.5mm(本発明)の放射突条の内圧(1MPa)に対する応力が、接地からの高さh(図8)にしたがってどのように変化するかを示している。
仮に、放射突条の、接地から高さ(h)が0.2mmの位置に擦り傷が入った場合、高さ0.3mmの放射突条の当該部分の応力は約6.5MPaであるのに対し、高さ0.5mmの放射突条の場合は約3.0MPaで、応力が約半分になる。したがって、放射突条の高さを従来よりも大きくすることで、放射突条部分の擦り傷による強度劣化を抑制することができる。
本発明において、円周突条の具体的な高さは0.02〜0.1mmと、従来の0.2mm程度よりも大幅に低くすることが望ましい。
0.02mm未満であると、成形時における底型の空気逃げの作用、及び異物が外側輪郭形状の最下部付近に付着するのを防ぐ効果が不十分になる可能性がある。
0.1mmを越えると、円周突条自身に擦り傷が発生する可能性が大きくなり、また、円周突条表面に発生する応力が大きくなりすぎ、繰り返し使用による強度劣化でびん割れが起こりやすくなる。
円周突条の高さが従来の0.2mmであると、円周突条がない場合に較べて、内圧(1MPa)に対する応力が約7MPa増加する(図7)。これに対し、円周突条の高さが0.1mmであると、円周突条がない場合に較べて、内圧(1MPa)に対する応力は約4.5MPa程度の増加にとどまり、高さ0.2mmの場合に較べて約35%も応力増加が少なくなる。これにより、軽量リターナブルびん(L値1.2以下)として使用しても、従来の非軽量リターナブルびん(L値1.5以上)と同等の回数繰り返し使用できる。
本発明において、円周突条の具体的な高さは0.02〜0.05mmと、従来の0.2mm程度よりもさらに大幅に低くすることが最も望ましい。
円周突条の高さが0.05mmであると、円周突条がない場合に較べて、内圧(1MPa)に対する応力は約3MPa程度の増加にとどまり、高さ0.2mmの場合に較べて約57%も応力増加が少なくなる。これにより、炭酸飲料包装用の軽量リターナブルびん(L値1.2以下)として使用しても、従来の非軽量リターナブルびん(L値1.5以上)と同等の回数繰り返し使用できる。
本発明において、円周突条は、放射突条の中央(外側輪郭形状の最下部P)を挟んで外側と内側の2列形成することができる。
図4は、放射突条1の中央(外側輪郭形状の最下部P)を挟んで外側と内側に2列、円周突条2,3が形成されている場合の応力分布(内圧1MPa)を示している。放射突条及び円周突条は、びん底面の外周部の全周に形成されている。この場合、放射突条1の高さは0.5mm、円周突条2,3の高さは0.03mmである。このガラスびんの略底面図は図1と同様になる。
図4は、図2に比較して、円周突条部分の応力が格段に小さくなっている。特に、繰り返し使用による擦り傷が発生する可能性がある外側の円周突条2の部分の応力が外側輪郭形状の最下部P部分よりも小さいので、繰り返し使用による強度劣化が小さくなっている。内側の円周突条3の部分の応力は外側輪郭形状の最下部P部分よりもやや大きいが、内側の円周突条3には繰り返し使用による擦り傷の発生が少ないので、強度劣化にはあまり影響しない。
また本発明において、円周突条は、放射突条の中央よりも外側に1列のみ形成することができる。
図5、6は、放射突条1の中央(外側輪郭形状の最下部P)の外側のみに1列、円周突条2を形成した場合である。放射突条1の高さは0.5mm、円周突条2の高さは0.03mmである。
この場合は、円周突条2の位置を、図4の円周突条2の位置よりも更に外側に寄せてあるので、当該部分の応力が外側輪郭形状の最下部P部分よりも大幅に小さくなっている。外側輪郭形状の最下部付近の擦り傷を防止するのは、主に外側の円周突条であるから、このガラスびんは、繰り返し使用によっても外側輪郭形状の最下部P付近に擦り傷がつきにくく、かつ、円周突条に発生する応力もきわめて小さいので、繰り返し使用による強度劣化が非常に少なく、軽量リターナブルびん、さらには炭酸飲料用の軽量リターナブルびんにきわめて好適である。
本発明のガラスびんは、
L値=0.44×びんの質量(g)÷びんの満量容量(ml)0.77
としたときに、L値が1.2以下の軽量リターナブルびんとすることができる。
この式で表されるL値は、エムハート社(スイス)が提唱し、現在では日本ガラスびん協会においてもガラスびんの軽量度を表す指標として用いられており、L値が小さいほど大幅に軽量化されていることになる。なお、「びんの満量容量」とは、びん口上端いっぱいまでの容量である。
本発明のガラスびんは、繰り返し使用による強度劣化が少ないので、リターナブルびんでありながら、従来のL値1.5以上からL値1.2以下への大幅な軽量化が可能である。
さらに、ビールやコーラのような炭酸飲料の包装に用いるガラスびんは、内圧がかかるために軽量化が困難であったが、本発明のガラスびんは、炭酸飲料用のびんについても、L値1.2以下の大幅な軽量化が可能である。
本発明において、びんの外周面に熱硬化性樹脂のコーティング被膜を形成することができる。熱硬化性樹脂のコーティング剤としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を主成分とする周知のコーティング剤を使用できる。
びんの外周面に熱硬化性樹脂のコーティング被膜を形成することで、びんの外周面(ガラス表面)に擦り傷が付くのを防止でき、繰り返し使用による外周面の強度劣化を防止できるので、リターナブルびんに適している。なお、びんを回収した際にアルカリ洗浄が行われるが、熱硬化性樹脂被膜は耐アルカリ性に優れているので、この面からもリターナブルびんに適している。
ガラスびん底面の少なくともナーリング(放射突条1及び円周突条2)部分には、熱硬化性樹脂のコーティング被膜を形成することができない。コーティング被膜を形成すると、ナーリングの凹凸により被膜の厚さのムラが大きくなり、さらに、ナーリングの最下部が接地するので、当該部分からコーティング被膜が剥がれるからである。
図10は、びん外周面に熱硬化性樹脂のコーティング被膜を形成した実施例のガラスびん10を示している。ガラスびん10は、口部11、首部12、肩部13、胴部14、裾部15、底面16を有し、底面16の外周部にはナーリング(放射突条1及び円周突条)が形成されている。
この場合、コーティング被膜は肩部13、胴部14の全体と、裾部15の大部分に形成されている(図10の「コーティング範囲」)。このように、コーティング被膜はびん外周部の全体に設ける必要はなく、擦り傷のつきやすい主要部に形成すればよい。また、ナーリングを含む底面にはコーティング被膜は形成されていない。
上記実施例において、放射突条は正確に半径方向を向いた直線状のものであるが、半径方向からやや傾いて形成されていてもよいし、三日月形などの湾曲した形状や、稲妻形などの折れ曲がった形状としてもよい。
本発明のガラスびんは、平面視円形のものに限らず、異形のものであってもよい。
ガラスびんの略底面図である。 図1におけるA−A切断端面図である。 図2におけるB部拡大図である。 ガラスびんの内圧に対する応力分布説明図である。 ガラスびんの略底面図である。 ガラスびんの内圧に対する応力分布説明図である ガラスびんの内圧に対する応力分布説明図である 放射突条の応力説明図である。 放射突条の接地からの高さと応力の関係の説明図である。 実施例のガラスびん10の中央縦断略端面図である。
符号の説明
1 放射突条
2 円周突条
3 円周突条
4 仮想輪郭形状
5 仮想輪郭形状
6 外側輪郭形状
10 ガラスびん
11 口部
12 首部
13 肩部
14 胴部
15 裾部
16 底面

Claims (9)

  1. 底面の外周部に所定間隔で形成された放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングを有するガラスびんにおいて、
    前記放射突条の高さと前記円周突条の高さの比が、1:0.03〜0.25であることを特徴とするガラスびん
  2. 前記放射突条の高さが0.4〜0.6mm、前記円周突条の高さが0.02〜0.1mmである請求項1に記載のガラスびん
  3. 底面の外周部に所定間隔で形成された放射突条と、これに交差して形成された円周突条からなるナーリングを有するガラスびんにおいて、
    前記放射突条の高さと前記円周突条の高さの比が、1:0.03〜0.13であることを特徴とするガラスびん
  4. 前記放射突条の高さが0.4〜0.6mm、前記円周突条の高さが0.02〜0.05mmである請求項3に記載のガラスびん
  5. L値=0.44×びんの質量(g)÷びんの満量容量(ml)0.77
    としたときに、L値が1.2以下の軽量リターナブルびんである請求項1〜4のいずれかに記載のガラスびん
  6. L値=0.44×びんの質量(g)÷びんの満量容量(ml)0.77
    としたときに、L値が1.2以下の炭酸飲料の包装に用いる軽量リターナブルびんである請求項3又は4に記載のガラスびん
  7. 前記円周突条が、前記放射突条の中央を挟んで2列形成されている請求項1〜6のいずれかに記載のガラスびん
  8. 前記円周突条が、前記放射突条の中央よりも外側に1列のみ形成されている請求項1〜6のいずれかに記載のガラスびん
  9. 外周面に熱硬化性樹脂のコーティング被膜が形成され、底面の少なくともナーリング部分に前記コーティング被膜が形成されていない請求項1〜8のいずれかに記載のガラスびん
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