JP2010087651A - 導波管・ストリップ線路変換器 - Google Patents

導波管・ストリップ線路変換器 Download PDF

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Abstract

【課題】 整合素子及びストリップ線路を電磁的に結合させた導波管・ストリップ線路変換器の広帯域化を実現することを目的とする。
【解決手段】 導波管2の矩形からなる開口部21が、誘電体基板1の下面によって閉鎖され、当該誘電体基板1の上面には、導波管2を短絡させる短絡板3が形成されるとともに、当該短絡板3の切り込み11内にはストリップ線路5が形成されている。また、上記誘電体基板1の下面には、上記ストリップ線路5と電磁的に結合された整合素子7が形成されている。上記整合素子7を非形成領域7hを取り囲む矩形枠の形状であって、開口部21の長辺2Lに平行な方向について非対称な形状とすることにより、異なる2つの共振周波数によって帯域幅の広い周波数特性を実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導波管・ストリップ線路変換器に係り、更に詳しくは、マイクロ波、ミリ波を伝送するための導波管及びストリップ線路間において電力変換を行う導波管・ストリップ線路変換器に関する。
導波管及びストリップ線路を接続する場合、導波管及びストリップ線路の伝送電力を相互に変換することができる導波管・ストリップ線路変換器が用いられる(例えば、特許文献1)。一般的な導波管・ストリップ線路変換器では、ストリップ線路から短絡面までの距離を管内波長λの1/4にするための短絡導波管ブロックが必要となる。このため、マイクロ波やミリ波用の導波管・ストリップ線路変換器ではその小型化が難しく、また、製造時に短絡面の位置決めを高精度で行う必要があった。このような問題点を解決するために改良された導波管・ストリップ線路変換器が知られている(例えば、特許文献2)。
図8及び図9は、特許文献2に記載された従来の導波管・ストリップ線路変換器の構成を示した図である。図8は斜視図、図9は、図8の誘電体基板1の平面図であり、図中の(a)に誘電体基板1の上面、(b)に誘電体基板1の下面が示されている。この導波管・ストリップ線路変換器109は、導波管2の開口部が、誘電体基板1の下面に密着固定されており、当該誘電体基板1の上面には短絡板3が形成され、その切り込み11内にストリップ線路5が形成されている。一方、誘電体基板1の下面には矩形からなる整合素子7が形成されている。ストリップ線路5及び整合素子7は、誘電体基板1を挟んで近接して配置されることにより互いに電磁的に結合し、この電磁的結合によって電力変換が行われる。従って、短絡導波管ブロックを必要としない導波管・ストリップ線路変換器を実現することができる。しかも、上記誘電体基板1上に高周波回路を形成することができるため、装置全体を更に小型化することができる。
図10は、上記導波管・ストリップ線路変換器109の周波数特性の一例を示した図である。図中では、周波数faにおいて透過量が最大、反射量が最小となっており、また、反射量が−20dB以下となる周波数の幅はW2となっている、つまり、導波管・ストリップ線路変換器109の周波数特性は、中心周波数がfa、帯域幅がW2となっている。この周波数特性は整合素子7の形状によって決まることから、共振周波数faが導波管2及びストリップ線路5の管内波長や、誘電体基板1内の伝搬波長と一致させることができるように、整合素子7の形状が決められる。
特開平10−126114号公報 特開2002−359508号公報
しかしながら、特許文献2に記載された導波管・ストリップ線路変換器109は、帯域幅W2が狭いため、整合素子7の形状等に僅かな誤差が生じ、その共振周波数が少しずれた場合であっても、導波管・ストリップ線路変換器109の変換効率が著しく低下してしまう。その結果、特性がばらつきやすくなり、製造歩留まりを低下させてしまうという問題があった。また、整合素子7の加工精度を更に向上させようとすれば、製造コストも増大するという問題が生じる。
上述した通り、導波管・ストリップ線路変換器109の周波数特性は、整合素子109の大きさによって調整することができる。具体的には、中心周波数faは、開口部の短辺と平行な辺の長さ(整合素子長)によって調整される。また、帯域幅W2は、開口部21の長辺と平行な辺の長さ(整合素子の幅)によって調整される。しかしながら、整合素子7の幅を調整したとしても、帯域幅W2を十分に広げることはできず、この様な方法により帯域幅W2を広げるには限界があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、整合素子及びストリップ線路を電磁的に結合させた導波管・ストリップ線路変換器の広帯域化を実現することを目的とする。また、所望の周波数特性を有する導波管・ストリップ線路変換器の設計を容易化することを目的とする。
第1の本発明による導波管・ストリップ線路変換器は、導波管の矩形からなる開口部を閉鎖する第一面を有する誘電体基板と、上記誘電体基板の第二面に形成され、上記導波管を短絡させる短絡板と、上記誘電体基板の第一面に形成された整合素子と、上記短絡板の切り込み内に形成され、上記整合素子と電磁的に結合するストリップ線路とを備え、上記整合素子は、非形成領域を取り囲む形状であって、上記開口部の長辺に平行な方向について非対称な形状を有する。
整合素子を非形成領域を取り囲む形状にすることによって、1つの整合素子内に2以上の共振経路を形成することができる。この整合素子を開口部の長辺に平行な方向について非対称な形状とすることによって、上記共振経路の共振長を異ならせることができる。つまり、2以上の異なる共振長を有する整合素子を実現することができる。このような整合素子をストリップ線路と電磁的に結合させる整合素子として用いることによって、小型の導波管・ストリップ線路変換器を広帯域化することができる。
第2の本発明による導波管・ストリップ線路変換器は、上記構成に加えて、上記整合素子が、上記開口部の各辺とそれぞれ平行な4辺からなる矩形枠であって、上記4辺の長さの和が上記導波管の管内波長に略一致する矩形枠の外縁又は内縁の一部を変形させた形状からなる。
この様な構成により、矩形枠の大きさによって中心周波数を決定する一方で、その一部を変形させて非対称の形状にすることによって、帯域幅を広げることができる。このため、所望の中心周波数及び帯域幅を有する導波管・ストリップ線路変換器を容易に設計することが可能になる。
本発明による導波管・ストリップ線路変換器は、ストリップ線路と電磁的に結合させる整合素子が、非形成領域を取り囲む形状であって、上記開口部の長辺に平行な方向について非対称な形状を有する。この様な構成により、1つの整合素子を2以上の異なる周波数に共振させることができるので、導波管・ストリップ線路変換器によって電力変換することができる周波数帯域の幅を広げることができる。
従って、従来の広帯域の導波管・ストリップ線路変換器に比べて帯域幅を広げることができるので、整合素子の形状等に誤差が生じた場合であっても、所望の変換周波数をカバーすることができる。従って、高精度の加工技術を用いることなく、製造歩留まりの低下を抑制し、製造コストを低減することができる。
特に、整合素子を4辺の長さの和が導波管2の管内波長に略一致する矩形枠の外縁又は内縁の一部を変形させた形状とすることにより、所望の中心周波数及び帯域幅が得られる整合素子を容易に設計することが可能になる。
図1〜図3は、本発明の実施の形態による導波管・ストリップ線路変換器の一構成例を示した図である。図1には展開斜視図、図2には平面図、図3には図1のA−A切断線による断面図が示されている。
この導波管・ストリップ線路変換器100は、ストリップ線路5が形成された誘電体基板1によって構成される。この誘電体基板1は、導波管2の開口部21に配置され、導波管2及びストリップ線路5の伝送電力を相互に変換することができる。
導波管2は、導電性材料からなる管壁22によって囲まれた中空部23を有し、この中空部23内を電波が伝搬する。この導波管2は、管壁22が2つの狭壁及び2つの広壁からなる方形導波管であり、伝搬方向に直交する中空部23の断面は、広壁に相当する長辺2Lと狭壁に相当する短辺2Sからなる長方形となっている。さらに、導波管2の一端には開口部21が形成されている。この開口部21は、導波管2を伝搬方向に直交する切断面によって切断することによって形成され、中空部23と同一の形状からなる。
誘電体基板1は、その下面が導波管2の開口部21を閉鎖するように配置されている。この誘電体基板1は開口部21よりも広く、誘電体基板1上の閉鎖領域12によって開口部21が閉鎖され、閉鎖領域12周辺の誘電体基板1上に管壁22の端面が密着固定されている。更に、誘電体基板1の両面には、導電性金属の薄膜が形成されている。誘電体基板1の上面には、短絡板3及びストリップ線路5が設けられ、下面には、接地板6及び整合素子7が設けられている。これらの薄膜は、蒸着やスパッタリングなどの方法によって誘電体基板1上に成膜され、必要に応じてフォトエッチングなどの方法によってパターニングされている。
短絡板3は、誘電体基板1の閉鎖領域12の大部分を覆うように形成され、導波管2の短絡面を構成している。また、短絡板3には、閉鎖領域12に達するストリップ状の切り込み11が形成され、この切り込み11内にストリップ線路5が形成されている。
ストリップ線路5は、短絡板3から一定の距離を隔てて配置され、短絡板3とともにコプレーナ線路を形成している。短絡板3の切り込み11は、開口部21の短辺2Sと平行に延び、長辺2Lの一つと交差するように形成されており、ストリップ線路5は、誘電体基板1上において、閉鎖領域12内から導波管2の長手側へ引き出されている。
接地板6は、閉鎖領域12を残して、閉鎖領域12を取り囲むように形成されている。この接地板6に導波管2の端面を密着させることによって、接地板6及び導波管2を導通させている。
整合素子7は、接地板6と導通しないように、閉鎖領域12内に形成されている。この整合素子7は、その一部が誘電体基板1を挟んでストリップ線路5と重複するように配置され、ストリップ線路5と電磁的に結合されている。つまり、誘電体基板1を介して電磁波をストリップ線路5及び整合素子7間で伝搬させることができ、その波長は誘電体基板1の誘電率及び厚さによって決まる。このため、短絡導波管ブロックを用いる従来の構造に比べて加工が容易であり、また、小型化にも適している。
スルーホール8は、誘電体基板1の貫通孔に導電性材料を充填させることにより形成されている。このスルーホール8を介して、短絡板3及び接地板6を導通させ、短絡板3を導波管2と同電位に保持している。また、閉鎖領域12の周辺に複数のスルーホール8を配置し、閉鎖領域12を導電性材料で取り囲むことによって、誘電体基板1における電力損失を抑制している。このとき、上記誘電体基板1の閉鎖領域12は、内部に誘電体を充填させた一種の導波管として機能している。
図4は、図1のストリップ線路5、整合素子7及び開口部21の配置の一例を示した図である。この図では、開口部21の長辺が左右方向、短辺が上下方向に延びるように示されている。整合素子7は、矩形枠の一部を変形させた左右非対称の形状からなる。この矩形枠は、開口部21の各辺とそれぞれ平行な4辺からなり、導電性薄膜が形成されていない矩形の非形成領域7hを取り囲む形状からなる。この整合素子7は、左右対称の矩形枠の一部に凸部を付加することによって左右非対称に変形させた形状からなる。ストリップ線路5は、このような整合素子7の下辺又は上辺の一部と重なるように配置されている。
理論上、導波管2内には短辺2Sに平行な電界しか存在しないことが知られている。このため、略矩形枠の形状からなる整合素子7には、2つの共振経路P1,P2が存在することになる。一方の共振経路P1は、非形成領域7hの右側を通る経路であり、他方の共振経路P2は、非形成領域7hの左側を通る経路である。矩形枠の2辺の長さをL1、L2とすれば、整合素子7が完全な矩形枠である場合、共振経路P1,P2の長さは、いずれも(L1+L2)となる。しかしながら、整合素子7の形状を左右非対称にし、2つの共振経路P1,P2の長さを異ならせることによって、異なる2つの共振長を有する整合素子7を形成することができる。
なお、導波管2内の電界は長手中央において最大となることから、整合素子7は、導波管2の長辺2Lを垂直二等分する中心線2Cを通るように配置されていることが望ましい。また、インピーダンス整合は、ストリップ線路5の整合素子7への挿入長ρを調整することによって行うことができる。
図5は、図1の導波管・ストリップ線路変換器100の透過量及び反射量の周波数特性を示した図である。透過量及び反射量は、散乱パラメータS21,S11として求められる値であり、横軸に周波数をとって、従来装置の特性とともに示されている。図中の実線T1及びR1は、図1の導波管・ストリップ線路変換器100の透過量及び反射量を示す特性曲線である。一方、破線T2及びR2は、図10に示した従来の導波管・ストリップ線路変換器109の透過量及び反射量である。
一般に、導波管・ストリップ線路変換器の周波数特性は、整合素子7の共振周波数において、透過量が最大、反射量が最小となる。また、反射量が−20dB以下となる周波数の幅が帯域幅となる。
従来の導波管・ストリップ線路変換器109の反射量R2は、共振周波数fa付近において急峻に低下する1つの下向きピーク(谷)を有しているため、その帯域幅W2は狭い。これに対し、本実施の形態による導波管・ストリップ線路変換器100は異なる2つの共振周波数fa,fbを有しているため、その反射量R1は、2つの下向きピークを有し、これらの下向きピークが−20dBを越えることなく繋がっているために、その帯域幅W1は従来の帯域幅W2よりも広くなっている。
上述した通り、整合素子7は略矩形枠の形状であるため、2つの共振経路P1,P2の長さは、いずれも略(L1+L2)である。整合素子7の共振周波数は、共振長が1/2波長に相当する周波数となることから、導波管・ストリップ線路変換器100の中心周波数は、波長(L1+L2)×2に相当する周波数となる。つまり、整合素子7が略矩形枠の形状からなる場合、当該矩形枠の4辺の長さの和によって、導波管・ストリップ線路変換器100の中心周波数を制御することができる。なお、導波管・ストリップ線路変換器100よって電力変換を行うためには、導波管2及びストリップ線路5の管内波長や、ストッリップ線路5及び整合素子7間における誘電体基板1内の伝搬波長が、この中心周波数と一致している必要がある。
一方、2つの共振経路P1及びP2の差は、反射量の下向きピークの周波数差に相当する。このため、矩形枠の一部に凸部又は凹部を付加し、左右非対称の形状にすることによって、2つの共振経路P1及びP2に僅かな差を設けることによって、帯域幅W1を広げることができる。なお、不連続の共振周波数fa及びfbの差は、対応する2つの下向きピークの距離が、反射量R1が−20dBを越えることなく繋がる範囲内の値にしておく必要がある。
また、ストリップ線路5を形成する位置を開口部21の長辺に平行に移動させることによって、2つの周波数の変換率を調整することができる。すなわち、ストリップ線路5及び整合素子7の重複領域をより共振経路P1側に設けることによって、共振経路P1に対応する周波数の変換率を増大させ、共振経路P2に対応する周波数の変換率を低下させることができる。逆に、より共振経路P2側に設けることによって、共振経路P2に対応する周波数の変換率を増大させ、共振経路P1に対応する周波数の変換率を低下させることができる。
図6は、図1の導波管・ストリップ線路変換器100に適用することができる整合素子7の一例を示した図である。図中の(a)〜(c)は、図4の場合と同様、開口部21の長辺が左右方向、短辺が上下方向となるように示されている。(a)の整合素子7aは、矩形枠の右辺の内縁の一部を突出させて左右非対称に形成されている。この突出部は、短縮された共振経路を形成するためのものであり、内縁の頂角を含むように形成されていることが望ましい。(b)の整合素子7bは、矩形枠の右辺の外縁の一部を突出させて左右非対称に形成されている。この突出部は、延長された共振経路を形成するためのものであり、辺の中央を含むように形成されていることが望ましい。
(a)及び(b)では、いずれも矩形枠の右辺のみを変形させた整合素子7a,7bの例が示されているが、左辺のみを変形させても同様の効果を得ることができることは言うまでもない。また、左辺及び右辺をともに変形させてもよい。例えば、左右の一方の辺の内縁を突出させ、他方の外縁を突出させることによって、効果的に帯域幅を広げることができる。また、(a)及び(b)では、矩形枠の一部に凸部を設けて変形させる例を示したが、凹部を設けることによって非対称形に変形させることもできる。
(c)には、矩形枠内の非形成領域7hを分断するように、当該矩形枠の対角線に相当する形状を付加することによって左右非対称の形状に変形させたの整合素子7cの例が示されている。この整合素子7cを用いた場合でも帯域幅が広がることが実験によって確かめられた。つまり、本実施の形態による整合素子7は、左右非対称の形状であれば、2以上の非形成領域7hを取り囲む形状であってもよい。
図7は、従来の整合素子7の形状の一例を比較例として示した図である。図中の(a)〜(c)は、図4の場合と同様、開口部21の長辺が左右方向、短辺が上下方向となるように示されている。(a)の整合素子7dは、非形成領域を内包しない矩形として形成されている。(b)の整合素子7eは、非形成領域を内包しない円形に形成されている。(c)の整合素子7fは、円形の非線形領域7hを取り囲むリング形状からなる。
(a)の整合素子7dの場合、その共振長は実線で示された共振経路P1の長さ、つまり、開口部21の短辺2Sと平行な整合素子7dの長さとなる。この整合素子7dの幅を広げることによって、破線で示された共振経路P2が寄与し、帯域幅を幾分広げることはできるが、十分な効果を得ることはできない。
(b)の整合素子7eは円形であることから、直径に相当する共振経路P1,P2の長さは同一となる。このため、(a)の場合よりも、反射特性の下向きピークがより急峻になり、帯域幅がより狭くなる。(c)の整合素子7fの場合、非形成領域7hを取り囲むように形成されているが、左右対称な形状であるため。その帯域幅は狭くなっている。
本実施の形態による導波管・ストリップライン変換器100は、導波管2の開口部21を閉鎖する誘電体基板1の第一面に整合素子7が形成され、第二面に形成されたストリップ線路5と電磁的に結合されている。このような整合素子7が、非形成領域7hを取り囲む形状であって、開口部21の長辺2Sに平行な方向について非対称の形状であれば、導波管・ストリップ線路変換器100を二重共振により広帯域化することができる。従って、高精度の加工技術を用いなくても、所望の周波数について電力変換を行う小型の導波管・ストリップ線路変換器を製造することができる。
特に、整合素子7の形状が、開口部21の各辺とそれぞれ平行な4辺からなる矩形枠であって、その4辺の長さの和が導波管2の管内波長に略一致する矩形枠の外縁又は内縁の一部を変形させた形状とすることによって、所望の周波数について電力変換を行う導波管・ストリップ線路変換器を容易に設計することができる。
なお、上記実施の形態では、整合素子7が、矩形枠を非対称に変形させた形状からなる場合について説明したが、本発明は、この様な場合には、限定されない。例えば、リング形状を開口部の長辺に平行な方向について非対称となるように変形させたものであってもよい。
本発明の実施の形態1による導波管・ストリップ線路変換器100を示した斜視図である。 図1の誘電体基板1の平面図である。 図2のA−A切断線による断面図が示されている。 図1のストリップ線路5、整合素子7及び開口部21の配置の一例を示した図である。 図1の導波管・ストリップ線路変換器100の透過量及び反射量の周波数特性を示した図である。 図1の導波管・ストリップ線路変換器100に適用することができる整合素子7の一例を示した図である。 従来の整合素子7の形状の一例を比較例として示した図である。 従来の導波管・ストリップ線路変換器109の構成を示した斜視図である。 図8の誘電体基板1の平面図である。 従来の導波管・ストリップ線路変換器の周波数特性を示した図である。
符号の説明
1 誘電体基板
2 導波管
2C 中心線
2L 長辺
2S 短辺
3 短絡板
5 ストリップ線路
6 接地板
7,7a〜7f 整合素子
8 スルーホール
12 閉鎖領域
21 開口部
22 管壁
23 中空部
100 導波管・ストリップ線路変換器
fa,fb 共振周波数
P1,P2 共振経路
R1,R2 反射量
T1,T2 透過量
W1,W2 帯域幅

Claims (2)

  1. 導波管の矩形からなる開口部を閉鎖する第一面を有する誘電体基板と、
    上記誘電体基板の第二面に形成され、上記導波管を短絡させる短絡板と、
    上記誘電体基板の第一面に形成された整合素子と、
    上記短絡板の切り込み内に形成され、上記整合素子と電磁的に結合するストリップ線路とを備え、
    上記整合素子は、非形成領域を取り囲む形状であって、上記開口部の長辺に平行な方向について非対称な形状を有することを特徴とする導波管・ストリップ線路変換器。
  2. 上記整合素子は、上記開口部の各辺とそれぞれ平行な4辺からなる矩形枠であって、上記4辺の長さの和が上記導波管の管内波長に略一致する矩形枠の外縁又は内縁の一部を変形させた形状からなることを特徴とする請求項1に記載の導波管・ストリップ線路変換器。
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