本発明は、複数のLEDを設けた外形形状が蛍光灯型のLED照明装置に関する。
従来、蛍光灯型のLED照明装置においては、蛍光灯の外形形状を模した導光カバー内に、複数のLEDを所定の間隔で軸方向に配列したLEDアレイを光源として設けた構成が有る(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、蛍光灯からは全方位に均一な照射強度の光が発光されるのに対して、LEDからは方位角に依存した照射強度の光が発光される。具体的には、LEDは発光面の法線方向からの方位角が増すごとに光の照射強度が減衰する指向性を有する。
また、LEDを覆う導光カバーとLED間の距離が十分でないと、導光カバーでの光の拡散が不十分となり、照明装置として必要な光の照射角度が確保できない。さらに、導光カバーの形状とLED光の指向性が適合していないと、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域が明確に識別されてしまう。
特に、砲弾型LEDの光の照射角度は、蛍光灯照明器具に要求される光の照射角度と比較して狭いことから、拡散材を添加した円筒状の導光カバーにより、LEDの光の照射角度を拡大する構成が有る。しかし、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域は発生してしまう。
このため、砲弾型LEDに適合する2層構造の導光カバーと、該導光カバーに拡散剤を添加する構成により、LEDの光の照射角度を拡大して光の照射強度分布が一様になるようにすることで、導光カバーの面上で均一な明領域を形成する構成が有る(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献2に示された構成では、アクリル樹脂により形成された2層構造の導光カバーの重量が大きいことから、天井に配設された蛍光灯のソケットに装着して使用する場合に、天井の耐荷重値を超えてしまう問題が有った。また、2層構造の導光カバーは、構造上、材料費が掛かり、且つ量産性に劣る問題があった。さらに、LEDと導光カバー間の距離が近いため、放熱性が悪い問題が有った。
そこで、本発明は前述の技術的な課題に鑑み、導光カバーの面上に均一な明領域を形成し、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性が良好なLED照明装置の提供を目的とする。
前述の課題を解決すべく、本発明に係るLED照明装置は、複数のLEDと、前記複数のLEDを支持する基板と、前記複数のLEDが発する光の等光照射強度形状に従って成型された楕円形状の内壁を設けた導光カバーとを有することを特徴とする。
本発明に係るLED照明装置によれば、導光カバーの面上に均一な明領域を形成でき、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性が良好である。
以下、本発明のLED照明装置に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明のLED照明装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
[第1の実施形態]
まず、本実施形態のLED照明装置1について、図1乃至図5を参照しながら具体的に説明する。図1にLED照明装置1の斜視図を示し、図2にLED照明装置1の断面図を示し、図3にLED照明装置1の側面図を示す。また、図4にLED照明装置1を構成する導光カバー2の断面図を示し、図5に導光カバー2の斜視図を示す。
LED照明装置1は、導光カバー2、口金3、給電ピン4、LED5、LED基板6、及びヒートシンク7から構成される。この様なLED照明装置1は、蛍光灯のソケットに給電ピン4を接続して使用される。以下、LED照明装置1を構成する各構成部材について説明する。
LED照明装置1を構成する導光カバー2は、LED5から一定の範囲の方位角において発せられる光の光量が等しい等高線に相当する楕円形状の内壁を有し、複数のLED5を配設したLED基板6を覆うように配設される。この様な導光カバー2は、拡散材を含有したアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、又は超臨界状態で形成された発泡樹脂から成る。また、導光カバー2は、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dから形成される。以下、導光カバー2を構成する各部について説明する。
導光カバー2の楕円形状部2Aは、LED基板6に配設されたLED5の上方に位置する部位である。この様な楕円形状部2Aの内壁に係る形状である楕円径E1は、長径28.5mm及び短径23.5mmである。同様に、楕円形状部2Aの外壁に係る形状である楕円径E2は、内壁の楕円形状と同一の中心におく、例えば長径30.0mm及び短径25.0mmである。従って、楕円形状部2Aの厚みは1.5mmである。また、側面部2Bは、LED基板6に配設されたLED5の側面に位置する部位である。この様な側面部2Bの外壁に係る形状である横幅W1は、例えば25mmである。同様に、側面部2Bの内壁に係る形状である横幅W2は、例えば22mmである。従って、側面部2Bの厚みW4は1.5mmである。なお、側面部2Bの高さH3は、例えば9.8mmである。
導光カバー2の後方部2Cは、LED基板6に配設されたLED5の後方であって、側面部2Bの下方に位置する部位である。この様な後方部2Cの内壁に係る形状である内径R1は、例えば5mmである。同様に、後方部2Cの外壁に係る形状である外径R2は、例えば6.5mmである。従って、後方部2Cの厚みは1.5mmである。また、固定部2Dは、LED基板6に配設されたLED5の下方であって、後方部2Cに隣接する部位である。この様な固定部2Dの長さW3は、例えば4.8mmである。同様に、固定部2Dの厚みH4は、例えば1.5mmである。
導光カバー2に係る、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dを含めた外壁に係る高さH1は、例えば26.3mmである。同様に、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dを含めた内壁に係る高さH2は、例えば23.3mmである。また、導光カバー中心OPから固定部2Dの端面までの空間に係る長さW5は、例えば6.2mmである。また、導光カバー2の長さL1は、例えば300mmである。なお、導光カバー2の形状の算出については、図6乃至図13を参照しながら後述する。また、導光カバー2に含有させる拡散材については、図19を参照しながら後述する。
LED照明装置1を構成する口金3は、導光カバー2、LED基板6、及びヒートシンク7を一体に支持し、且つ、給電ピン4を接続する固定部材であり、導光カバー2の両端部に対面同一に配設される。この様な口金3は、例えばアルミニウム又はプラスチックにより、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成される。なお、当該遮蔽された面に給電ピン4が接続される。また、導光カバー2にLED基板6及びヒートシンク7が組み込まれた状態で、口金3が導光カバー2の両端部をそれぞれ覆うように対面同一に挿入して固定されることにより、LED照明装置1が一体として形成される。
LED照明装置1を構成する給電ピン4は、蛍光灯のソケットに接続して用いられる給電用の端子であり、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成された口金3の該遮蔽された面に、2つ接続される、この様な給電ピン4は、例えば磁性金属により円柱形状部から形成される。なお、給電ピン4は、市販されている一般的な蛍光灯に配設された給電ピンの仕様と同様である。
LED照明装置1を構成するLED5は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)であり、長方形状の板状部から形成されるLED基板6上に所定の間隔で配設される。この様なLED5には、例えば砲弾型の白色LEDを用いる。具体的には、例えば日亜化学工業株式会社製で、品名が白色LED、及び型名がNSPWR70CSS−K1の砲弾型白色LEDを用いる。なお、砲弾型LEDは、表面実装であるチップ型LEDと比較して発熱量が少ない利点がある。また、隣接するLED5の中心間距離は、例えば8.5mmである。この様な隣接するLED5の中心間距離は、複数のLED5から形成されるLEDアレイ光源において、隣接するLEDからそれぞれ放射される光により均一になるように、LED5に印加する駆動電流及び熱抵抗等を考慮して決定する。また、複数のLED5は、アノードとカソードがそれぞれ並列接続され、図示せぬ電源部から供給される所定の駆動電流により発光する。
LED照明装置1を構成するLED基板6は、複数のLED5を所定の間隔により配設するための支持部材であり、長方形状の板状部から形成される。この様なLED基板6には、例えばガラス繊維を編んだ布にエポキシ樹脂を含浸させたガラスエポキシ基板を用いる。なお、LED基板6には、複数のLED5のリードフレームを貫通させて半田固定するための穴が所定の位置に設けられている。また、複数のLED5を並列接続するための回路が、ガラエポキシ基板上にCuパターンで形成される。さらに、LED基板6の両端部には、給電ピン4とLED5とを電気的に接続するための図示せぬリード線が設けられており、リード線の一端に形成されたソケット又は半田固定により、リード線が給電ピン4に接続される。
LED照明装置1を構成するヒートシンク7は、LED5に駆動電流を印加して発光させることによりLED5から発生した熱を、LED5が実装されたLED基板6を経て放熱させるための金属板であり、LED基板6と導光カバー2の間に配設される。この様なヒートシンク7は、熱伝導率が高く軽量である例えばアルミニウムを用いる。また、ヒートシンク7の上部をLED基板6の両端部に密着させた状態で接合し、且つ、ヒートシンク7の下部を導光カバー2と口金3の隙間に接合する。なお、LED照明装置1の重量、及びLED基板6を貫通するように配設されたLED5のリードフレームを考慮して、LED基板6下方の中央部が中空になるように、ヒートシンク7の外形を形成する。
次に、LEDの光照射分布強度に係る指向性データに基づいた導光カバーの最適化について、図6乃至図13を参照しながら具体的に説明する。
まず、LEDの光照射分布強度に係る指向性データの方位角を変換する。具体的には、方位角(°)に対する相対強度(au)のデータを、方位角x(rad)に対する相対強度y(au)のデータに変換する。図6に変換されたLEDの光照射分布強度に係る指向性データの一例を示す。また、該LEDの照射強度に係る指向性データに基づいて近似多項式を導出する。なお、数1に近似多項式を示し、表1に近似多項式の係数の一例を示す。
導出した近似多項式を社内製の光学設計ソフトに入力して、LEDの光照射分布強度に係る指向性特性を計算する。具体的には、LEDの発光点中心から半径r、及びLEDの発光点中心上の法線方向から角度ωを成す任意のP点における光強度I (ω,r) は、数2により算出される。その後、極座標(ω,r)をZ-X座標に変換することで、図7に示すように、LEDの光照射分布強度に係る指向性特性図が生成される。
導光カバーの表面におけるLED光源の照度分布を算出する。なお、まず1個のLED光源による光の照度分布を求める。図8に示すように、導光カバーを長径:2RL及び短径:2RSの楕円形状に設定する。ここで、LED光源の発光点を、導光カバーの導光カバー中心Oから距離Zd離れたLED発光中心位置O'に設定する。なお、距離Zdは光学設計ソフトの運用者が任意に設定する。数2を用いて、導光カバーの任意のP点における光強度I (ω,r)が算出される。また、図9に示すように、P点での導光カバーの法線(P−P')と入射光との成す角度θを求め、P点での照度I'が数3により算出される。なお、LED発光中心位置O'に位置する単一光源から光が到達する範囲内において、導光カバー面上の全ての点における照度I'が計算される。
1つのLED光源が配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を、図10に示す。なお、図10の縦軸は図8に示したYtであり、図10の横軸は図9に示した導光カバー面上の指向性特性を求めるための方位角φzである。また、複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を、図11に示す。
導光カバー形状は楕円形状であるため、図10及び図11に示した平板形状の導光カバーによる照度分布が、図12と数4に基づいて楕円座標に変換されることにより、楕円形状の導光カバーによる照度分布が算出される。
導光カバーをLED光源の方位角φzから見た場合における、楕円形状の導光カバー面上の照度を、図13に示す。なお、図12中のP1点及びP2点における照射分布を計算し、方位角φzに基づいて導光カバー面上の平均照度を導出し、表2に示すように方位角0°の基準照度に対する、導光カバー面上の各方位角における指向性特性が算出される。
次に、導光カバー形状、LED仕様、及びLED配置位置の各条件による、導光カバー面上における照度分布に係るシミュレーション結果について、図14乃至図17を参照しながら具体的に説明する。
図14に導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が短い場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図15に導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図16に導光カバー形状が最適形状、LED仕様が表面実装型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図17に本発明に係る実施形態における、導光カバー2形状が最適設計された楕円形状、LED5仕様が砲弾型、LED5と導光カバー2の距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。
図14においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が5mmと不十分であることから、導光カバーでの光の拡散が不十分である。また、必要な光の照射角度が確保できていないため、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域が明確に現れている。また、図15においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離は17.7mmと適正ではあるものの、導光カバー形状とLED光の指向性が適合していないことから、特に導光カバーの広角部分の面上において光の明領域と暗領域が現れている。図16においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が20.1mmと適正で、導光カバー形状が最適形状であることから、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域の差が小さく、良好な照明特性が得られている。
本発明に係る実施形態に係る図17においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が16.5mmと適正、導光カバー形状が最適設計された楕円形状、及びLED仕様が発熱量が少ない砲弾型としていることから、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域の差が小さく、良好な照明特性が得られている。また、導光カバーの形状を最適設計していることから、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れている。
次に、上述した社内製の光学設計ソフトの解析精度の検証結果について、図18を参照しながら具体的に説明する。図18にプリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値を示す。
プリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値は、LEDが砲弾型及び表面実装型によらず、実用上問題無い誤差内で一致している。なお、図18に示した各測定値及びシミュレーション値を表3に示す。また、LEDの光の指向角は製造誤差により個体差を有する。
次に、導光カバー2に添加する拡散材の濃度設定の検証結果について、図19を参照しながら具体的に説明する。図19に拡散材の濃度を変化させた導光カバーの各透過率に対する光の指向性を示す。
導光カバー2に添加する拡散材の濃度設定により、LED照明装置1の使用用途に応じた最適な指向性が得られる。なお、図19に示す各測定値を表4に示す。また、指向性の測定は、導光カバー2から1.5mの距離で行った。各測定において、LED5に印加した駆動電流は同一である。図19及び表4に示すように、導光カバー2に添加する拡散材の量を増やすと、照射強度は低下するものの、指向性が小さくなる。具体的には、例えば、導光カバー2に添加する拡散材が相対的に少ない、透過率が80%の導光カバー2においては、0°の指向角における透過率を100%とした場合、±67.5°の指向角では透過率が39.1%に減衰する。しかし、導光カバー2に添加する拡散材が相対的に多い、透過率が20%の導光カバー2においては、0°の指向角における透過率を100%とした場合、±67.5°の指向角でも52.7%の透過率を有する。すなわち、導光カバー2に添加する拡散材の量を調整することにより、指向角度の依存性を制御することができる。
以上、第1の実施形態に係るLED照明装置1によれば、複数のLEDが発する光の等光照射強度形状に従って成型された楕円形状の内壁を設けた導光カバー2により、導光カバー2の面上に均一な明領域を形成でき、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性を良好にできる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るLED照明装置について説明する。第2の実施形態においては、光照射強度分布特性に大きく律速する導光カバーの内壁形状については第1の実施形態と同一とし、導光カバーの外壁形状は既存の蛍光灯に合わせて円筒形状にすることに特徴を有する。なお、それ以外のLED照明装置に係る構成は、第1の実施形態で述べたLED照明装置1の構成と同様である。そこで、本実施形態においては、第1の実施形態と異なる構成を中心にして具体的に説明する。
第2の実施形態に係るLED照明装置について、図20乃至図22を参照しながら具体的に説明する。図20にLED照明装置の断面図を示し、また、図21にLED照明装置を構成する導光カバー8の断面図を示し、図22に導光カバー8の斜視図を示す。
LED照明装置は、第2の実施形態に特有の構成部材である導光カバー8、及び口金9に加えて、第1の実施形態と同様の給電ピン4、LED5、LED基板6、及びヒートシンク7から構成される。この様なLED照明装置1は、蛍光灯のソケットに給電ピン4を接続して使用される。以下、第2の実施形態に特有の構成部材である導光カバー8、及び口金9について説明する。
LED照明装置を構成する導光カバー8は、LED5から一定の範囲の方位角において発せられる光の光量が等しい等高線に相当する楕円形状の内壁と、既存の蛍光灯に合わせた円筒形状の外壁とを有し、複数のLED5を配設したLED基板6を覆うように配設される。この様な導光カバー8は、拡散材を含有したポリカーボネート、又は超臨界状態で形成された発泡樹脂から成る。また、導光カバー8は、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dから形成される。以下、導光カバー8を構成する各部について説明する。
導光カバー8の楕円形状部8Aは、LED基板6に配設されたLED5の上方に位置する部位である。この様な楕円形状部8Aの内壁に係る形状である楕円径E1は、例えば長径28.5mm及び短径23.5mmである。なお、楕円径E1の導光カバー中心OPは、LED5の発光中心に相当する。同様に、楕円形状部8Aの外壁に係る形状である外径R4は、例えば半径15mmである。また、側面部8Bは、LED基板6に配設されたLED5の側面に位置する部位である。この様な側面部8Bの外壁に係る形状である直径W6は、例えば30mmである。同様に、側面部8Bの内壁に係る形状である横幅W7は、例えば22mmである。なお、側面部8Bの高さH7は、例えば9.8mmである。
導光カバー8の固定部8Dは、LED基板6に配設されたLED5の下方であって、側面部8Bに隣接する部位である。この様な固定部8Dの長さW8は、例えば4.8mmである。同様に、固定部8Dの厚みH8は、例えば1.5mmである。また、導光カバー8に係る、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dを含めた外壁に係る高さH5は、例えば26.3mmである。同様に、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dを含めた内壁に係る高さH6は、例えば23.3mmである。また、導光カバー中心OPから固定部8Dの端面までの空間に係る長さW10は、例えば6.2mmである。なお、導光カバー8の側面部の厚みW9は、例えば4mmである。また、導光カバー8の長さL1は、例えば300mmである。
LED照明装置を構成する口金3は、導光カバー8、LED基板6、及びヒートシンク7を一体に支持し、且つ、給電ピン4を接続する固定部材であり、導光カバー8の両端部に対面同一に配設される。この様な口金3は、例えばアルミニウム又はプラスチックにより、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成される。該円筒形状部の内径は、導光カバー8の外径R4に対応する。なお、当該遮蔽された面に給電ピン4が接続される。また、導光カバー8にLED基板6及びヒートシンク7が組み込まれた状態で、口金3が導光カバー8の両端部をそれぞれ覆うように対面同一に挿入して固定されることにより、LED照明装置1が一体として形成される。
以上、第2の実施形態に係るLED照明装置によれば、導光カバー8による光照射強度分布特性に大きく律速する導光カバーの内壁形状については第1の実施形態と同一とし、導光カバー8の外壁形状は既存の蛍光灯に合わせて円筒形状にすることにより、蛍光灯を使用していたユーザに違和感を感じさせないようにすることができる。
なお、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態においては、導光カバー2及び導光カバー8を発泡樹脂により形成することで、拡散による光ロスの少ない、軽量なカバーが実現できる。例えば、株式会社カワタの超臨界不活性ガスを用いたマイクロセルラー発泡プロセスを用いる。該発泡プロセスによれば、プラスチック内に二酸化炭素ガスを一定量挿入した後、圧力と温度等を高速で制御することにより、微細な気泡の生成することができ、且つ、気泡密度すなわち透過率を制御することができる。
また、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態においては、LED5を砲弾型の白色LEDとしたが、表面実装型の白色LEDを用いても良い。また、複数のLED5は白色LEDに限定されるものではなく、白色、緑色、青色、赤色、橙色、及び桃色の中の一色、若しくはそれらの組み合わせから成る構成としても良い。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す断面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す側面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す断面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係るLEDの照射強度の指向性データを示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係るLEDの照射強度の指向性特性を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバー面上の照度を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバー面上の照度を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る1つのLED光源が配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを楕円形状に設定するための基準座標を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバーをLED光源の方位角φzから見た場合における、楕円形状の導光カバー面上の照度を示す模式図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が短い場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が最適形状、LED仕様が表面実装型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置に係る導光カバー形状が楕円形状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る照射分布の測定値とシミュレーション値の比較を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る拡散材の濃度を変化させた導光カバーの各透過率に対する光の指向性を示す図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を示す断面図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す断面図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す斜視図である。
符号の説明
1 LED照明装置
2 導光カバー
2A 楕円形状部
2B 側面部
2C 後方部
2D 固定部
3 口金
4 給電ピン
5 LED
6 LED基板
7 ヒートシンク
8 導光カバー
8A 楕円形状部
8B 側面部
8D 固定部
9 口金
OP 導光カバー中心
O 導光カバー中心
O' LED発光中心位置
Zd 距離
E1,E2 楕円径
R1,R3 内径
R2,R4 外径
W1,W2,W7 横幅
W3,W5,W8,W10 長さ
W4,W9 厚み
W6 直径
H1,H2,H3,H5,H6,H7 高さ
H4,H8 厚み
L1 長さ
LED照明装置1を構成するLED5は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)であり、長方形状の板状部から形成されるLED基板6上に所定の間隔で配設される。この様なLED5には、例えば砲弾型の白色LEDを用いる。具体的には、例えば日亜化学工業株式会社製で、品名が白色LED、及び型名がNSPWR70CSS−K1の砲弾型白色LEDを用いる。なお、砲弾型LEDは、表面実装であるチップ型LEDと比較して発熱量が少ない利点がある。また、隣接するLED5の中心間距離は、例えば8.5mmである。この様な隣接するLED5の中心間距離は、複数のLED5から形成されるLEDアレイ光源において、隣接するLED5からそれぞれ放射される光により均一になるように、LED5に印加する駆動電流及び熱抵抗等を考慮して決定する。また、複数のLED5は、アノードとカソードがそれぞれ並列接続され、図示せぬ電源部から供給される所定の駆動電流により発光する。
次に、上述した社内製の光学設計ソフトの解析精度の検証結果について、図18を参照しながら具体的に説明する。図18にポリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値を示す。
ポリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値は、LEDが砲弾型及び表面実装型によらず、実用上問題無い誤差内で一致している。なお、図18に示した各測定値及びシミュレーション値
を表3に示す。また、LEDの光の指向角は製造誤差により個体差を有する。
本発明は、複数のLEDを設けた外形形状が蛍光灯型のLED照明装置に関する。
従来、蛍光灯型のLED照明装置においては、蛍光灯の外形形状を模した導光カバー内に、複数のLEDを所定の間隔で軸方向に配列したLEDアレイを光源として設けた構成が有る(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、蛍光灯からは全方位に均一な照射強度の光が発光されるのに対して、LEDからは方位角に依存した照射強度の光が発光される。具体的には、LEDは発光面の法線方向からの方位角が増すごとに光の照射強度が減衰する指向性を有する。
また、LEDを覆う導光カバーとLED間の距離が十分でないと、導光カバーでの光の拡散が不十分となり、照明装置として必要な光の照射角度が確保できない。さらに、導光カバーの形状とLED光の指向性が適合していないと、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域が明確に識別されてしまう。
特に、砲弾型LEDの光の照射角度は、蛍光灯照明器具に要求される光の照射角度と比較して狭いことから、拡散材を添加した円筒状の導光カバーにより、LEDの光の照射角度を拡大する構成が有る。しかし、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域は発生してしまう。
このため、砲弾型LEDに適合する2層構造の導光カバーと、該導光カバーに拡散剤を添加する構成により、LEDの光の照射角度を拡大して光の照射強度分布が一様になるようにすることで、導光カバーの面上で均一な明領域を形成する構成が有る(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献2に示された構成では、アクリル樹脂により形成された2層構造の導光カバーの重量が大きいことから、天井に配設された蛍光灯のソケットに装着して使用する場合に、天井の耐荷重値を超えてしまう問題が有った。また、2層構造の導光カバーは、構造上、材料費が掛かり、且つ量産性に劣る問題があった。さらに、LEDと導光カバー間の距離が近いため、放熱性が悪い問題が有った。
そこで、本発明は前述の技術的な課題に鑑み、導光カバーの面上に均一な明領域を形成し、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性が良好なLED照明装置の提供を目的とする。
前述の課題を解決すべく、本発明に係るLED照明装置は、
複数のLEDと、
前記複数のLEDを支持する基板と、
前記基板を覆うように配設される導光カバーとを有し、
前記導光カバーは、内壁の形状を、以下の数式
(φzは方位角、RLは楕円形状の長半径、RSは楕円形状の短半径を示す。)
にて表され、前記複数のLEDが発する光の等光照射強度形状に従って成型された楕円形状としたことを特徴とする。
本発明に係るLED照明装置によれば、導光カバーの面上に均一な明領域を形成でき、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性が良好である。
以下、本発明のLED照明装置に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明のLED照明装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
[第1の実施形態]
まず、本実施形態のLED照明装置1について、図1乃至図5を参照しながら具体的に説明する。図1にLED照明装置1の斜視図を示し、図2にLED照明装置1の断面図を示し、図3にLED照明装置1の側面図を示す。また、図4にLED照明装置1を構成する導光カバー2の断面図を示し、図5に導光カバー2の斜視図を示す。
LED照明装置1は、導光カバー2、口金3、給電ピン4、LED5、LED基板6、及びヒートシンク7から構成される。この様なLED照明装置1は、蛍光灯のソケットに給電ピン4を接続して使用される。以下、LED照明装置1を構成する各構成部材について説明する。
LED照明装置1を構成する導光カバー2は、LED5から一定の範囲の方位角において発せられる光の光量が等しい等高線に相当する楕円形状の内壁を有し、複数のLED5を配設したLED基板6を覆うように配設される。この様な導光カバー2は、拡散材を含有したアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、又は超臨界状態で形成された発泡樹脂から成る。また、導光カバー2は、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dから形成される。以下、導光カバー2を構成する各部について説明する。
導光カバー2の楕円形状部2Aは、LED基板6に配設されたLED5の上方に位置する部位である。この様な楕円形状部2Aの内壁に係る形状である楕円径E1は、長径28.5mm及び短径23.5mmである。同様に、楕円形状部2Aの外壁に係る形状である楕円径E2は、内壁の楕円形状と同一の中心におく、例えば長径30.0mm及び短径25.0mmである。従って、楕円形状部2Aの厚みは1.5mmである。また、側面部2Bは、LED基板6に配設されたLED5の側面に位置する部位である。この様な側面部2Bの外壁に係る形状である横幅W1は、例えば25mmである。同様に、側面部2Bの内壁に係る形状である横幅W2は、例えば22mmである。従って、側面部2Bの厚みW4は1.5mmである。なお、側面部2Bの高さH3は、例えば9.8mmである。
導光カバー2の後方部2Cは、LED基板6に配設されたLED5の後方であって、側面部2Bの下方に位置する部位である。この様な後方部2Cの内壁に係る形状である内径R1は、例えば5mmである。同様に、後方部2Cの外壁に係る形状である外径R2は、例えば6.5mmである。従って、後方部2Cの厚みは1.5mmである。また、固定部2Dは、LED基板6に配設されたLED5の下方であって、後方部2Cに隣接する部位である。この様な固定部2Dの長さW3は、例えば4.8mmである。同様に、固定部2Dの厚みH4は、例えば1.5mmである。
導光カバー2に係る、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dを含めた外壁に係る高さH1は、例えば26.3mmである。同様に、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dを含めた内壁に係る高さH2は、例えば23.3mmである。また、導光カバー中心OPから固定部2Dの端面までの空間に係る長さW5は、例えば6.2mmである。また、導光カバー2の長さL1は、例えば300mmである。なお、導光カバー2の形状の算出については、図6乃至図13を参照しながら後述する。また、導光カバー2に含有させる拡散材については、図19を参照しながら後述する。
LED照明装置1を構成する口金3は、導光カバー2、LED基板6、及びヒートシンク7を一体に支持し、且つ、給電ピン4を接続する固定部材であり、導光カバー2の両端部に対面同一に配設される。この様な口金3は、例えばアルミニウム又はプラスチックにより、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成される。なお、当該遮蔽された面に給電ピン4が接続される。また、導光カバー2にLED基板6及びヒートシンク7が組み込まれた状態で、口金3が導光カバー2の両端部をそれぞれ覆うように対面同一に挿入して固定されることにより、LED照明装置1が一体として形成される。
LED照明装置1を構成する給電ピン4は、蛍光灯のソケットに接続して用いられる給電用の端子であり、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成された口金3の該遮蔽された面に、2つ接続される、この様な給電ピン4は、例えば磁性金属により円柱形状部から形成される。なお、給電ピン4は、市販されている一般的な蛍光灯に配設された給電ピンの仕様と同様である。
LED照明装置1を構成するLED5は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)であり、長方形状の板状部から形成されるLED基板6上に所定の間隔で配設される。この様なLED5には、例えば砲弾型の白色LEDを用いる。具体的には、例えば日亜化学工業株式会社製で、品名が白色LED、及び型名がNSPWR70CSS−K1の砲弾型白色LEDを用いる。なお、砲弾型LEDは、表面実装であるチップ型LEDと比較して発熱量が少ない利点がある。また、隣接するLED5の中心間距離は、例えば8.5mmである。この様な隣接するLED5の中心間距離は、複数のLED5から形成されるLEDアレイ光源において、隣接するLED5からそれぞれ放射される光により均一になるように、LED5に印加する駆動電流及び熱抵抗等を考慮して決定する。また、複数のLED5は、アノードとカソードがそれぞれ並列接続され、図示せぬ電源部から供給される所定の駆動電流により発光する。
LED照明装置1を構成するLED基板6は、複数のLED5を所定の間隔により配設するための支持部材であり、長方形状の板状部から形成される。この様なLED基板6には、例えばガラス繊維を編んだ布にエポキシ樹脂を含浸させたガラスエポキシ基板を用いる。なお、LED基板6には、複数のLED5のリードフレームを貫通させて半田固定するための穴が所定の位置に設けられている。また、複数のLED5を並列接続するための回路が、ガラエポキシ基板上にCuパターンで形成される。さらに、LED基板6の両端部には、給電ピン4とLED5とを電気的に接続するための図示せぬリード線が設けられており、リード線の一端に形成されたソケット又は半田固定により、リード線が給電ピン4に接続される。
LED照明装置1を構成するヒートシンク7は、LED5に駆動電流を印加して発光させることによりLED5から発生した熱を、LED5が実装されたLED基板6を経て放熱させるための金属板であり、LED基板6と導光カバー2の間に配設される。この様なヒートシンク7は、熱伝導率が高く軽量である例えばアルミニウムを用いる。また、ヒートシンク7の上部をLED基板6の両端部に密着させた状態で接合し、且つ、ヒートシンク7の下部を導光カバー2と口金3の隙間に接合する。なお、LED照明装置1の重量、及びLED基板6を貫通するように配設されたLED5のリードフレームを考慮して、LED基板6下方の中央部が中空になるように、ヒートシンク7の外形を形成する。
次に、LEDの光照射分布強度に係る指向性データに基づいた導光カバーの最適化について、図6乃至図13を参照しながら具体的に説明する。
まず、LEDの光照射分布強度に係る指向性データの方位角を変換する。具体的には、方位角(°)に対する相対強度(au)のデータを、方位角x(rad)に対する相対強度y(au)のデータに変換する。図6に変換されたLEDの光照射分布強度に係る指向性データの一例を示す。また、該LEDの照射強度に係る指向性データに基づいて近似多項式を導出する。なお、数1に近似多項式を示し、表1に近似多項式の係数の一例を示す。
導出した近似多項式を社内製の光学設計ソフトに入力して、LEDの光照射分布強度に係る指向性特性を計算する。具体的には、LEDの発光点中心から半径r、及びLEDの発光点中心上の法線方向から角度ωを成す任意のP点における光強度I (ω,r) は、数2により算出される。その後、極座標(ω,r)をZ-X座標に変換することで、図7に示すように、LEDの光照射分布強度に係る指向性特性図が生成される。
導光カバーの表面におけるLED光源の照度分布を算出する。なお、まず1個のLED光源による光の照度分布を求める。図8に示すように、導光カバーを長径:2RL及び短径:2RSの楕円形状に設定する。ここで、LED光源の発光点を、導光カバーの導光カバー中心Oから距離Zd離れたLED発光中心位置O’に設定する。なお、距離Zdは光学設計ソフトの運用者が任意に設定する。数2を用いて、導光カバーの任意のP点における光強度I (ω,r)が算出される。また、図9に示すように、P点での導光カバーの法線(P−P’)と入射光との成す角度θを求め、P点での照度I'が数3により算出される。なお、LED発光中心位置O’に位置する単一光源から光が到達する範囲内において、導光カバー面上の全ての点における照度I'が計算される。
1つのLED光源が配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を、図10に示す。なお、図10の縦軸は図8に示したYtであり、図10の横軸は図9に示した導光カバー面上の指向性特性を求めるための方位角φzである。また、複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を、図11に示す。
導光カバー形状は楕円形状であるため、図10及び図11に示した平板形状の導光カバーによる照度分布が、図12と数4に基づいて楕円座標に変換されることにより、楕円形状の導光カバーによる照度分布が算出される。
導光カバーをLED光源の方位角φzから見た場合における、楕円形状の導光カバー面上の照度を、図13に示す。なお、図12中のP1点及びP2点における照射分布を計算し、方位角φzに基づいて導光カバー面上の平均照度を導出し、表2に示すように方位角0°の基準照度に対する、導光カバー面上の各方位角における指向性特性が算出される。
次に、導光カバー形状、LED仕様、及びLED配置位置の各条件による、導光カバー面上における照度分布に係るシミュレーション結果について、図14乃至図17を参照しながら具体的に説明する。
図14に導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が短い場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図15に導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図16に導光カバー形状が最適形状、LED仕様が表面実装型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図17に本発明に係る実施形態における、導光カバー2形状が最適設計された楕円形状、LED5仕様が砲弾型、LED5と導光カバー2の距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。
図14においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が5mmと不十分であることから、導光カバーでの光の拡散が不十分である。また、必要な光の照射角度が確保できていないため、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域が明確に現れている。また、図15においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離は17.7mmと適正ではあるものの、導光カバー形状とLED光の指向性が適合していないことから、特に導光カバーの広角部分の面上において光の明領域と暗領域が現れている。図16においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が20.1mmと適正で、導光カバー形状が最適形状であることから、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域の差が小さく、良好な照明特性が得られている。
本発明に係る実施形態に係る図17においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が16.5mmと適正、導光カバー形状が最適設計された楕円形状、及びLED仕様が発熱量が少ない砲弾型としていることから、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域の差が小さく、良好な照明特性が得られている。また、導光カバーの形状を最適設計していることから、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れている。
次に、上述した社内製の光学設計ソフトの解析精度の検証結果について、図18を参照しながら具体的に説明する。図18にポリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値を示す。
ポリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値は、LEDが砲弾型及び表面実装型によらず、実用上問題無い誤差内で一致している。なお、図18に示した各測定値及びシミュレーション値を表3に示す。また、LEDの光の指向角は製造誤差により個体差を有する。
次に、導光カバー2に添加する拡散材の濃度設定の検証結果について、図19を参照しながら具体的に説明する。図19に拡散材の濃度を変化させた導光カバーの各透過率に対する光の指向性を示す。
導光カバー2に添加する拡散材の濃度設定により、LED照明装置1の使用用途に応じた最適な指向性が得られる。なお、図19に示す各測定値を表4に示す。また、指向性の測定は、導光カバー2から1.5mの距離で行った。各測定において、LED5に印加した駆動電流は同一である。図19及び表4に示すように、導光カバー2に添加する拡散材の量を増やすと、照射強度は低下するものの、指向性が小さくなる。具体的には、例えば、導光カバー2に添加する拡散材が相対的に少ない、透過率が80%の導光カバー2においては、0°の指向角における透過率を100%とした場合、±67.5°の指向角では透過率が39.1%に減衰する。しかし、導光カバー2に添加する拡散材が相対的に多い、透過率が20%の導光カバー2においては、0°の指向角における透過率を100%とした場合、±67.5°の指向角でも52.7%の透過率を有する。すなわち、導光カバー2に添加する拡散材の量を調整することにより、指向角度の依存性を制御することができる。
以上、第1の実施形態に係るLED照明装置1によれば、複数のLEDが発する光の等光照射強度形状に従って成型された楕円形状の内壁を設けた導光カバー2により、導光カバー2の面上に均一な明領域を形成でき、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性を良好にできる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るLED照明装置について説明する。第2の実施形態においては、光照射強度分布特性に大きく律速する導光カバーの内壁形状については第1の実施形態と同一とし、導光カバーの外壁形状は既存の蛍光灯に合わせて円筒形状にすることに特徴を有する。なお、それ以外のLED照明装置に係る構成は、第1の実施形態で述べたLED照明装置1の構成と同様である。そこで、本実施形態においては、第1の実施形態と異なる構成を中心にして具体的に説明する。
第2の実施形態に係るLED照明装置について、図20乃至図22を参照しながら具体的に説明する。図20にLED照明装置の断面図を示し、また、図21にLED照明装置を構成する導光カバー8の断面図を示し、図22に導光カバー8の斜視図を示す。
LED照明装置は、第2の実施形態に特有の構成部材である導光カバー8、及び口金9に加えて、第1の実施形態と同様の給電ピン4、LED5、LED基板6、及びヒートシンク7から構成される。この様なLED照明装置1は、蛍光灯のソケットに給電ピン4を接続して使用される。以下、第2の実施形態に特有の構成部材である導光カバー8、及び口金9について説明する。
LED照明装置を構成する導光カバー8は、LED5から一定の範囲の方位角において発せられる光の光量が等しい等高線に相当する楕円形状の内壁と、既存の蛍光灯に合わせた円筒形状の外壁とを有し、複数のLED5を配設したLED基板6を覆うように配設される。この様な導光カバー8は、拡散材を含有したポリカーボネート、又は超臨界状態で形成された発泡樹脂から成る。また、導光カバー8は、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dから形成される。以下、導光カバー8を構成する各部について説明する。
導光カバー8の楕円形状部8Aは、LED基板6に配設されたLED5の上方に位置する部位である。この様な楕円形状部8Aの内壁に係る形状である楕円径E1は、例えば長径28.5mm及び短径23.5mmである。なお、楕円径E1の導光カバー中心OPは、LED5の発光中心に相当する。同様に、楕円形状部8Aの外壁に係る形状である外径R4は、例えば半径15mmである。また、側面部8Bは、LED基板6に配設されたLED5の側面に位置する部位である。この様な側面部8Bの外壁に係る形状である直径W6は、例えば30mmである。同様に、側面部8Bの内壁に係る形状である横幅W7は、例えば22mmである。なお、側面部8Bの高さH7は、例えば9.8mmである。
導光カバー8の固定部8Dは、LED基板6に配設されたLED5の下方であって、側面部8Bに隣接する部位である。この様な固定部8Dの長さW8は、例えば4.8mmである。同様に、固定部8Dの厚みH8は、例えば1.5mmである。また、導光カバー8に係る、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dを含めた外壁に係る高さH5は、例えば26.3mmである。同様に、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dを含めた内壁に係る高さH6は、例えば23.3mmである。また、導光カバー中心OPから固定部8Dの端面までの空間に係る長さW10は、例えば6.2mmである。なお、導光カバー8の側面部の厚みW9は、例えば4mmである。また、導光カバー8の長さL1は、例えば300mmである。
LED照明装置を構成する口金3は、導光カバー8、LED基板6、及びヒートシンク7を一体に支持し、且つ、給電ピン4を接続する固定部材であり、導光カバー8の両端部に対面同一に配設される。この様な口金3は、例えばアルミニウム又はプラスチックにより、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成される。該円筒形状部の内径は、導光カバー8の外径R4に対応する。なお、当該遮蔽された面に給電ピン4が接続される。また、導光カバー8にLED基板6及びヒートシンク7が組み込まれた状態で、口金3が導光カバー8の両端部をそれぞれ覆うように対面同一に挿入して固定されることにより、LED照明装置1が一体として形成される。
以上、第2の実施形態に係るLED照明装置によれば、導光カバー8による光照射強度分布特性に大きく律速する導光カバーの内壁形状については第1の実施形態と同一とし、導光カバー8の外壁形状は既存の蛍光灯に合わせて円筒形状にすることにより、蛍光灯を使用していたユーザに違和感を感じさせないようにすることができる。
なお、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態においては、導光カバー2及び導光カバー8を発泡樹脂により形成することで、拡散による光ロスの少ない、軽量なカバーが実現できる。例えば、株式会社カワタの超臨界不活性ガスを用いたマイクロセルラー発泡プロセスを用いる。該発泡プロセスによれば、プラスチック内に二酸化炭素ガスを一定量挿入した後、圧力と温度等を高速で制御することにより、微細な気泡の生成することができ、且つ、気泡密度すなわち透過率を制御することができる。
また、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態においては、LED5を砲弾型の白色LEDとしたが、表面実装型の白色LEDを用いても良い。また、複数のLED5は白色LEDに限定されるものではなく、白色、緑色、青色、赤色、橙色、及び桃色の中の一色、若しくはそれらの組み合わせから成る構成としても良い。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す断面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す側面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す断面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係るLEDの照射強度の指向性データを示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係るLEDの照射強度の指向性特性を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバー面上の照度を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバー面上の照度を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る1つのLED光源が配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを楕円形状に設定するための基準座標を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバーをLED光源の方位角φzから見た場合における、楕円形状の導光カバー面上の照度を示す模式図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が短い場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が最適形状、LED仕様が表面実装型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置に係る導光カバー形状が楕円形状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る照射分布の測定値とシミュレーション値の比較を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る拡散材の濃度を変化させた導光カバーの各透過率に対する光の指向性を示す図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を示す断面図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す断面図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す斜視図である。
1 LED照明装置
2 導光カバー
2A 楕円形状部
2B 側面部
2C 後方部
2D 固定部
3 口金
4 給電ピン
5 LED
6 LED基板
7 ヒートシンク
8 導光カバー
8A 楕円形状部
8B 側面部
8D 固定部
9 口金
OP 導光カバー中心
O 導光カバー中心
O’ LED発光中心位置
Zd 距離
E1,E2 楕円径
R1,R3 内径
R2,R4 外径
W1,W2,W7 横幅
W3,W5,W8,W10 長さ
W4,W9 厚み
W6 直径
H1,H2,H3,H5,H6,H7 高さ
H4,H8 厚み
L1 長さ
本発明は、複数のLEDを設けた外形形状が蛍光灯型のLED照明装置に関する。
従来、蛍光灯型のLED照明装置においては、蛍光灯の外形形状を模した導光カバー内に、複数のLEDを所定の間隔で軸方向に配列したLEDアレイを光源として設けた構成が有る(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、蛍光灯からは全方位に均一な照射強度の光が発光されるのに対して、LEDからは方位角に依存した照射強度の光が発光される。具体的には、LEDは発光面の法線方向からの方位角が増すごとに光の照射強度が減衰する指向性を有する。
また、LEDを覆う導光カバーとLED間の距離が十分でないと、導光カバーでの光の拡散が不十分となり、照明装置として必要な光の照射角度が確保できない。さらに、導光カバーの形状とLED光の指向性が適合していないと、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域が明確に識別されてしまう。
特に、砲弾型LEDの光の照射角度は、蛍光灯照明器具に要求される光の照射角度と比較して狭いことから、拡散材を添加した円筒状の導光カバーにより、LEDの光の照射角度を拡大する構成が有る。しかし、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域は発生してしまう。
このため、砲弾型LEDに適合する2層構造の導光カバーと、該導光カバーに拡散剤を添加する構成により、LEDの光の照射角度を拡大して光の照射強度分布が一様になるようにすることで、導光カバーの面上で均一な明領域を形成する構成が有る(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献2に示された構成では、アクリル樹脂により形成された2層構造の導光カバーの重量が大きいことから、天井に配設された蛍光灯のソケットに装着して使用する場合に、天井の耐荷重値を超えてしまう問題が有った。また、2層構造の導光カバーは、構造上、材料費が掛かり、且つ量産性に劣る問題があった。さらに、LEDと導光カバー間の距離が近いため、放熱性が悪い問題が有った。
そこで、本発明は前述の技術的な課題に鑑み、導光カバーの面上に均一な明領域を形成し、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性が良好なLED照明装置の提供を目的とする。
前述の課題を解決すべく、本発明に係るLED照明装置は、
複数のLEDと、
前記複数のLEDを支持する基板と、
前記基板を覆うように配設される導光カバーとを有し、
前記導光カバーは、円筒形に形成するとともに、その一端から他端までの軸直角方向における内壁の断面形状を、前記複数のLEDが発する光の等光照射強度形状に従って成型された楕円形状としたことを特徴とする。
本発明に係るLED照明装置によれば、導光カバーの面上に均一な明領域を形成でき、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性が良好である。
以下、本発明のLED照明装置に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明のLED照明装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
[第1の実施形態]
まず、本実施形態のLED照明装置1について、図1乃至図5を参照しながら具体的に説明する。図1にLED照明装置1の斜視図を示し、図2にLED照明装置1の断面図を示し、図3にLED照明装置1の側面図を示す。また、図4にLED照明装置1を構成する導光カバー2の断面図を示し、図5に導光カバー2の斜視図を示す。
LED照明装置1は、導光カバー2、口金3、給電ピン4、LED5、LED基板6、及びヒートシンク7から構成される。この様なLED照明装置1は、蛍光灯のソケットに給電ピン4を接続して使用される。以下、LED照明装置1を構成する各構成部材について説明する。
LED照明装置1を構成する導光カバー2は、LED5から一定の範囲の方位角において発せられる光の光量が等しい等高線に相当する楕円形状の内壁を有し、複数のLED5を配設したLED基板6を覆うように配設される。この様な導光カバー2は、拡散材を含有したアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、又は超臨界状態で形成された発泡樹脂から成る。また、導光カバー2は、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dから形成される。以下、導光カバー2を構成する各部について説明する。
導光カバー2の楕円形状部2Aは、LED基板6に配設されたLED5の上方に位置する部位である。この様な楕円形状部2Aの内壁に係る形状である楕円径E1は、長径28.5mm及び短径23.5mmである。同様に、楕円形状部2Aの外壁に係る形状である楕円径E2は、内壁の楕円形状と同一の中心におく、例えば長径30.0mm及び短径25.0mmである。従って、楕円形状部2Aの厚みは1.5mmである。また、側面部2Bは、LED基板6に配設されたLED5の側面に位置する部位である。この様な側面部2Bの外壁に係る形状である横幅W1は、例えば25mmである。同様に、側面部2Bの内壁に係る形状である横幅W2は、例えば22mmである。従って、側面部2Bの厚みW4は1.5mmである。なお、側面部2Bの高さH3は、例えば9.8mmである。
導光カバー2の後方部2Cは、LED基板6に配設されたLED5の後方であって、側面部2Bの下方に位置する部位である。この様な後方部2Cの内壁に係る形状である内径R1は、例えば5mmである。同様に、後方部2Cの外壁に係る形状である外径R2は、例えば6.5mmである。従って、後方部2Cの厚みは1.5mmである。また、固定部2Dは、LED基板6に配設されたLED5の下方であって、後方部2Cに隣接する部位である。この様な固定部2Dの長さW3は、例えば4.8mmである。同様に、固定部2Dの厚みH4は、例えば1.5mmである。
導光カバー2に係る、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dを含めた外壁に係る高さH1は、例えば26.3mmである。同様に、楕円形状部2A、側面部2B、後方部2C、及び固定部2Dを含めた内壁に係る高さH2は、例えば23.3mmである。また、導光カバー中心OPから固定部2Dの端面までの空間に係る長さW5は、例えば6.2mmである。また、導光カバー2の長さL1は、例えば300mmである。なお、導光カバー2の形状の算出については、図6乃至図13を参照しながら後述する。また、導光カバー2に含有させる拡散材については、図19を参照しながら後述する。
LED照明装置1を構成する口金3は、導光カバー2、LED基板6、及びヒートシンク7を一体に支持し、且つ、給電ピン4を接続する固定部材であり、導光カバー2の両端部に対面同一に配設される。この様な口金3は、例えばアルミニウム又はプラスチックにより、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成される。なお、当該遮蔽された面に給電ピン4が接続される。また、導光カバー2にLED基板6及びヒートシンク7が組み込まれた状態で、口金3が導光カバー2の両端部をそれぞれ覆うように対面同一に挿入して固定されることにより、LED照明装置1が一体として形成される。
LED照明装置1を構成する給電ピン4は、蛍光灯のソケットに接続して用いられる給電用の端子であり、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成された口金3の該遮蔽された面に、2つ接続される、この様な給電ピン4は、例えば磁性金属により円柱形状部から形成される。なお、給電ピン4は、市販されている一般的な蛍光灯に配設された給電ピンの仕様と同様である。
LED照明装置1を構成するLED5は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)であり、長方形状の板状部から形成されるLED基板6上に所定の間隔で配設される。この様なLED5には、例えば砲弾型の白色LEDを用いる。具体的には、例えば日亜化学工業株式会社製で、品名が白色LED、及び型名がNSPWR70CSS−K1の砲弾型白色LEDを用いる。なお、砲弾型LEDは、表面実装であるチップ型LEDと比較して発熱量が少ない利点がある。また、隣接するLED5の中心間距離は、例えば8.5mmである。この様な隣接するLED5の中心間距離は、複数のLED5から形成されるLEDアレイ光源において、隣接するLED5からそれぞれ放射される光により均一になるように、LED5に印加する駆動電流及び熱抵抗等を考慮して決定する。また、複数のLED5は、アノードとカソードがそれぞれ並列接続され、図示せぬ電源部から供給される所定の駆動電流により発光する。
LED照明装置1を構成するLED基板6は、複数のLED5を所定の間隔により配設するための支持部材であり、長方形状の板状部から形成される。この様なLED基板6には、例えばガラス繊維を編んだ布にエポキシ樹脂を含浸させたガラスエポキシ基板を用いる。なお、LED基板6には、複数のLED5のリードフレームを貫通させて半田固定するための穴が所定の位置に設けられている。また、複数のLED5を並列接続するための回路が、ガラエポキシ基板上にCuパターンで形成される。さらに、LED基板6の両端部には、給電ピン4とLED5とを電気的に接続するための図示せぬリード線が設けられており、リード線の一端に形成されたソケット又は半田固定により、リード線が給電ピン4に接続される。
LED照明装置1を構成するヒートシンク7は、LED5に駆動電流を印加して発光させることによりLED5から発生した熱を、LED5が実装されたLED基板6を経て放熱させるための金属板であり、LED基板6と導光カバー2の間に配設される。この様なヒートシンク7は、熱伝導率が高く軽量である例えばアルミニウムを用いる。また、ヒートシンク7の上部をLED基板6の両端部に密着させた状態で接合し、且つ、ヒートシンク7の下部を導光カバー2と口金3の隙間に接合する。なお、LED照明装置1の重量、及びLED基板6を貫通するように配設されたLED5のリードフレームを考慮して、LED基板6下方の中央部が中空になるように、ヒートシンク7の外形を形成する。
次に、LEDの光照射分布強度に係る指向性データに基づいた導光カバーの最適化について、図6乃至図13を参照しながら具体的に説明する。
まず、LEDの光照射分布強度に係る指向性データの方位角を変換する。具体的には、方位角(°)に対する相対強度(au)のデータを、方位角x(rad)に対する相対強度y(au)のデータに変換する。図6に変換されたLEDの光照射分布強度に係る指向性データの一例を示す。また、該LEDの照射強度に係る指向性データに基づいて近似多項式を導出する。なお、数1に近似多項式を示し、表1に近似多項式の係数の一例を示す。
導出した近似多項式を社内製の光学設計ソフトに入力して、LEDの光照射分布強度に係る指向性特性を計算する。具体的には、LEDの発光点中心から半径r、及びLEDの発光点中心上の法線方向から角度ωを成す任意のP点における光強度I (ω,r) は、数2により算出される。その後、極座標(ω,r)をZ-X座標に変換することで、図7に示すように、LEDの光照射分布強度に係る指向性特性図が生成される。
導光カバーの表面におけるLED光源の照度分布を算出する。なお、まず1個のLED光源による光の照度分布を求める。図8に示すように、導光カバーを長径:2RL及び短径:2RSの楕円形状に設定する。ここで、LED光源の発光点を、導光カバーの導光カバー中心Oから距離Zd離れたLED発光中心位置O’に設定する。なお、距離Zdは光学設計ソフトの運用者が任意に設定する。数2を用いて、導光カバーの任意のP点における光強度I (ω,r)が算出される。また、図9に示すように、P点での導光カバーの法線(P−P’)と入射光との成す角度θを求め、P点での照度I'が数3により算出される。なお、LED発光中心位置O’に位置する単一光源から光が到達する範囲内において、導光カバー面上の全ての点における照度I'が計算される。
1つのLED光源が配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を、図10に示す。なお、図10の縦軸は図8に示したYtであり、図10の横軸は図9に示した導光カバー面上の指向性特性を求めるための方位角φzである。また、複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を、図11に示す。
導光カバー形状は楕円形状であるため、図10及び図11に示した平板形状の導光カバーによる照度分布が、図12と数4に基づいて楕円座標に変換されることにより、楕円形状の導光カバーによる照度分布が算出される。
導光カバーをLED光源の方位角φzから見た場合における、楕円形状の導光カバー面上の照度を、図13に示す。なお、図12中のP1点及びP2点における照射分布を計算し、方位角φzに基づいて導光カバー面上の平均照度を導出し、表2に示すように方位角0°の基準照度に対する、導光カバー面上の各方位角における指向性特性が算出される。
次に、導光カバー形状、LED仕様、及びLED配置位置の各条件による、導光カバー面上における照度分布に係るシミュレーション結果について、図14乃至図17を参照しながら具体的に説明する。
図14に導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が短い場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図15に導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図16に導光カバー形状が最適形状、LED仕様が表面実装型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。また、図17に本発明に係る実施形態における、導光カバー2形状が最適設計された楕円形状、LED5仕様が砲弾型、LED5と導光カバー2の距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す。
図14においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が5mmと不十分であることから、導光カバーでの光の拡散が不十分である。また、必要な光の照射角度が確保できていないため、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域が明確に現れている。また、図15においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離は17.7mmと適正ではあるものの、導光カバー形状とLED光の指向性が適合していないことから、特に導光カバーの広角部分の面上において光の明領域と暗領域が現れている。図16においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が20.1mmと適正で、導光カバー形状が最適形状であることから、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域の差が小さく、良好な照明特性が得られている。
本発明に係る実施形態に係る図17においては、LEDとLEDを覆う導光カバーの距離が16.5mmと適正、導光カバー形状が最適設計された楕円形状、及びLED仕様が発熱量が少ない砲弾型としていることから、導光カバーの面上において光の明領域と暗領域の差が小さく、良好な照明特性が得られている。また、導光カバーの形状を最適設計していることから、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れている。
次に、上述した社内製の光学設計ソフトの解析精度の検証結果について、図18を参照しながら具体的に説明する。図18にポリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値を示す。
ポリカーボネート製、直径30mm、及び高拡散材が含有された導光カバーに係る照射強度の測定値とシミュレーション値は、LEDが砲弾型及び表面実装型によらず、実用上問題無い誤差内で一致している。なお、図18に示した各測定値及びシミュレーション値を表3に示す。また、LEDの光の指向角は製造誤差により個体差を有する。
次に、導光カバー2に添加する拡散材の濃度設定の検証結果について、図19を参照しながら具体的に説明する。図19に拡散材の濃度を変化させた導光カバーの各透過率に対する光の指向性を示す。
導光カバー2に添加する拡散材の濃度設定により、LED照明装置1の使用用途に応じた最適な指向性が得られる。なお、図19に示す各測定値を表4に示す。また、指向性の測定は、導光カバー2から1.5mの距離で行った。各測定において、LED5に印加した駆動電流は同一である。図19及び表4に示すように、導光カバー2に添加する拡散材の量を増やすと、照射強度は低下するものの、指向性が小さくなる。具体的には、例えば、導光カバー2に添加する拡散材が相対的に少ない、透過率が80%の導光カバー2においては、0°の指向角における透過率を100%とした場合、±67.5°の指向角では透過率が39.1%に減衰する。しかし、導光カバー2に添加する拡散材が相対的に多い、透過率が20%の導光カバー2においては、0°の指向角における透過率を100%とした場合、±67.5°の指向角でも52.7%の透過率を有する。すなわち、導光カバー2に添加する拡散材の量を調整することにより、指向角度の依存性を制御することができる。
以上、第1の実施形態に係るLED照明装置1によれば、複数のLEDが発する光の等光照射強度形状に従って成型された楕円形状の内壁を設けた導光カバー2により、導光カバー2の面上に均一な明領域を形成でき、重量が軽く、材料費を抑制でき、量産性に優れ、且つ放熱性を良好にできる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るLED照明装置について説明する。第2の実施形態においては、光照射強度分布特性に大きく律速する導光カバーの内壁形状については第1の実施形態と同一とし、導光カバーの外壁形状は既存の蛍光灯に合わせて円筒形状にすることに特徴を有する。なお、それ以外のLED照明装置に係る構成は、第1の実施形態で述べたLED照明装置1の構成と同様である。そこで、本実施形態においては、第1の実施形態と異なる構成を中心にして具体的に説明する。
第2の実施形態に係るLED照明装置について、図20乃至図22を参照しながら具体的に説明する。図20にLED照明装置の断面図を示し、また、図21にLED照明装置を構成する導光カバー8の断面図を示し、図22に導光カバー8の斜視図を示す。
LED照明装置は、第2の実施形態に特有の構成部材である導光カバー8、及び口金9に加えて、第1の実施形態と同様の給電ピン4、LED5、LED基板6、及びヒートシンク7から構成される。この様なLED照明装置1は、蛍光灯のソケットに給電ピン4を接続して使用される。以下、第2の実施形態に特有の構成部材である導光カバー8、及び口金9について説明する。
LED照明装置を構成する導光カバー8は、LED5から一定の範囲の方位角において発せられる光の光量が等しい等高線に相当する楕円形状の内壁と、既存の蛍光灯に合わせた円筒形状の外壁とを有し、複数のLED5を配設したLED基板6を覆うように配設される。この様な導光カバー8は、拡散材を含有したポリカーボネート、又は超臨界状態で形成された発泡樹脂から成る。また、導光カバー8は、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dから形成される。以下、導光カバー8を構成する各部について説明する。
導光カバー8の楕円形状部8Aは、LED基板6に配設されたLED5の上方に位置する部位である。この様な楕円形状部8Aの内壁に係る形状である楕円径E1は、例えば長径28.5mm及び短径23.5mmである。なお、楕円径E1の導光カバー中心OPは、LED5の発光中心に相当する。同様に、楕円形状部8Aの外壁に係る形状である外径R4は、例えば半径15mmである。また、側面部8Bは、LED基板6に配設されたLED5の側面に位置する部位である。この様な側面部8Bの外壁に係る形状である直径W6は、例えば30mmである。同様に、側面部8Bの内壁に係る形状である横幅W7は、例えば22mmである。なお、側面部8Bの高さH7は、例えば9.8mmである。
導光カバー8の固定部8Dは、LED基板6に配設されたLED5の下方であって、側面部8Bに隣接する部位である。この様な固定部8Dの長さW8は、例えば4.8mmである。同様に、固定部8Dの厚みH8は、例えば1.5mmである。また、導光カバー8に係る、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dを含めた外壁に係る高さH5は、例えば26.3mmである。同様に、楕円形状部8A、側面部8B、及び固定部8Dを含めた内壁に係る高さH6は、例えば23.3mmである。また、導光カバー中心OPから固定部8Dの端面までの空間に係る長さW10は、例えば6.2mmである。なお、導光カバー8の側面部の厚みW9は、例えば4mmである。また、導光カバー8の長さL1は、例えば300mmである。
LED照明装置を構成する口金3は、導光カバー8、LED基板6、及びヒートシンク7を一体に支持し、且つ、給電ピン4を接続する固定部材であり、導光カバー8の両端部に対面同一に配設される。この様な口金3は、例えばアルミニウム又はプラスチックにより、一端を成す面が遮蔽された略円筒形状部から形成される。該円筒形状部の内径は、導光カバー8の外径R4に対応する。なお、当該遮蔽された面に給電ピン4が接続される。また、導光カバー8にLED基板6及びヒートシンク7が組み込まれた状態で、口金3が導光カバー8の両端部をそれぞれ覆うように対面同一に挿入して固定されることにより、LED照明装置1が一体として形成される。
以上、第2の実施形態に係るLED照明装置によれば、導光カバー8による光照射強度分布特性に大きく律速する導光カバーの内壁形状については第1の実施形態と同一とし、導光カバー8の外壁形状は既存の蛍光灯に合わせて円筒形状にすることにより、蛍光灯を使用していたユーザに違和感を感じさせないようにすることができる。
なお、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態においては、導光カバー2及び導光カバー8を発泡樹脂により形成することで、拡散による光ロスの少ない、軽量なカバーが実現できる。例えば、株式会社カワタの超臨界不活性ガスを用いたマイクロセルラー発泡プロセスを用いる。該発泡プロセスによれば、プラスチック内に二酸化炭素ガスを一定量挿入した後、圧力と温度等を高速で制御することにより、微細な気泡の生成することができ、且つ、気泡密度すなわち透過率を制御することができる。
また、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態においては、LED5を砲弾型の白色LEDとしたが、表面実装型の白色LEDを用いても良い。また、複数のLED5は白色LEDに限定されるものではなく、白色、緑色、青色、赤色、橙色、及び桃色の中の一色、若しくはそれらの組み合わせから成る構成としても良い。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す断面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を示す側面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す断面図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係るLEDの照射強度の指向性データを示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係るLEDの照射強度の指向性特性を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバー面上の照度を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバー面上の照度を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る1つのLED光源が配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを平板形状に設定して、照度分布を計算した結果を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る複数のLED光源が所定の間隔で配設された導光カバーを楕円形状に設定するための基準座標を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る導光カバーをLED光源の方位角φzから見た場合における、楕円形状の導光カバー面上の照度を示す模式図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が短い場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が円筒状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
LED照明装置に係る導光カバー形状が最適形状、LED仕様が表面実装型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置に係る導光カバー形状が楕円形状、LED仕様が砲弾型、LEDと導光カバーの距離が適正な場合における、導光カバー面上での照度分布のシミュレーション結果を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る照射分布の測定値とシミュレーション値の比較を示す図である。
本発明の第1の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーの光学設計に係る拡散材の濃度を変化させた導光カバーの各透過率に対する光の指向性を示す図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を示す断面図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す断面図である。
本発明の第2の実施形態のLED照明装置を構成する導光カバーを示す斜視図である。
1 LED照明装置
2 導光カバー
2A 楕円形状部
2B 側面部
2C 後方部
2D 固定部
3 口金
4 給電ピン
5 LED
6 LED基板
7 ヒートシンク
8 導光カバー
8A 楕円形状部
8B 側面部
8D 固定部
9 口金
OP 導光カバー中心
O 導光カバー中心
O’ LED発光中心位置
Zd 距離
E1,E2 楕円径
R1,R3 内径
R2,R4 外径
W1,W2,W7 横幅
W3,W5,W8,W10 長さ
W4,W9 厚み
W6 直径
H1,H2,H3,H5,H6,H7 高さ
H4,H8 厚み
L1 長さ