JP2010085327A - 測色装置及び白色校正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】白色校正板としてセラミックよりも安価な材料を採用した場合であっても、高精度に白色校正を行うことができる測色装置及び白色校正方法を提供する。
【解決手段】係数記憶部252は、透明保護部材122が取り外された第1の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD1と、透明保護部材122が取り付けられた第2の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD2とに基づいて予め算出された補正係数Kを記憶する。白色校正値算出部254は、補正係数Kを基に、値付け値記憶部251に記憶された基準値付け値Aを第2の条件で測色された基準値付け値A´に補正し、A´/D3により、白色校正値Wを算出する。色情報算出部256は、白色校正値算出部254により算出された白色校正値Wと試料測色データD4とを用いて、試料の色情報を算出する。
【選択図】図4
【解決手段】係数記憶部252は、透明保護部材122が取り外された第1の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD1と、透明保護部材122が取り付けられた第2の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD2とに基づいて予め算出された補正係数Kを記憶する。白色校正値算出部254は、補正係数Kを基に、値付け値記憶部251に記憶された基準値付け値Aを第2の条件で測色された基準値付け値A´に補正し、A´/D3により、白色校正値Wを算出する。色情報算出部256は、白色校正値算出部254により算出された白色校正値Wと試料測色データD4とを用いて、試料の色情報を算出する。
【選択図】図4
Description
本発明は、白色校正板と、白色校正板を保護するために白色校正板の表面に設けられた透明保護部材とを備える白色校正ユニットを用いて白色校正を行い、試料を測色する測色装置及び、その測色装置を用いた白色校正方法に関するものである。
測色装置においては、試料の測色に際して、白色校正板を備える白色校正ユニットを測色して白色校正値を算出し、この白色校正値を用いて試料の測色データを補正して色情報を算出することなされている。白色校正板としては、強度の高いセラミック又はガラスが使用されるのが一般的である。しかしながら、セラミック又はガラスは加工が困難なため、白色校正ユニットのコストが嵩むという問題がある。
また、本願発明に関連する技術として、特許文献1には、異なる距離及び角度において白色校正板を測色することで校正データ組を取得し、試料の測色値を補正する技術が開示されている。
特開2006−227011号公報
ところで、白色校正板としてセラミックに代えて例えば樹脂のような安価な材料を採用すれば、コスト削減を図ることができるが、樹脂はセラミックより強度が低いため、表面に微細な傷が発生しやすくなり、高精度な白色校正を行うことが困難となる。
また、特許文献1の技術では、白色校正板として樹脂を採用した場合であっても高精度な白色校正を行うことを考慮した記載が全くなされていない。
本発明の目的は、白色校正板としてセラミックよりも安価な材料を採用した場合であっても、高精度に白色校正を行うことができる測色装置及び白色校正方法を提供することである。
(1)本発明の一局面による測色装置は、白色樹脂により構成された白色校正板と、前記白色校正板を保護するために白色校正板の表面に設けられた透明保護部材とを備える白色校正ユニットを用いて白色校正を行い、試料を測色する測色装置であって、前記透明保護部材が取り外された第1の条件で基準測定器により予め値付けされた前記白色校正板の基準値付け値を記憶する値付け値記憶手段と、前記第1の条件で前記白色校正板を測色したときの第1の測色データと、前記透明保護部材が取り付けられた第2の条件で前記白色校正板を測色したときの第2の測色データとに基づいて予め算出されたものであり、前記基準値付け値を前記第2の条件で値付けされた基準値付け値に補正するための補正係数を記憶する係数記憶手段と、試料を測色する際の白色校正値を得るために、前記第2の条件で前記白色校正板を測色したときの校正時測色データを取得する取得手段と、前記補正係数を基に、前記値付け値記憶手段に記憶された基準値付け値を前記第2の条件で測色された基準値付け値に補正し、補正した基準値付け値と、前記校正時測色データとを基に、前記白色校正値を算出する白色校正値算出手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、白色校正板として加工が容易な白色樹脂を採用したため、白色校正板を低コストで製造することができる。また、白色校正板の表面に透明保護部材を設けたため、セラミック及びガラスに比べて強度の弱い白色樹脂を保護することができる。このため、白色樹脂の表面に傷がつくことを防止することができ、高精度な白色校正を行うことができる。
また、白色校正板の表面に透明保護部材を設けた場合、この透明保護部材の存在により白色校正板を精度良く測色することができなくなるおそれがある。
そこで、係数記憶手段は、白色校正ユニットから透明保護部材が取り外された第1の条件で白色校正板を測色したときの第1の測色データと、白色校正ユニットから透明保護部材が取り付けられた第2の条件で白色校正板を測色したときの第2の測色データとに基づいて予め算出された補正係数を記憶している。
そして、第1の条件で値付けされた白色校正板の基準値付け値が、補正係数に基づいて第2の条件で値付けされた基準値付け値に補正される。そして、補正された基準値付け値と、第2の条件で白色校正板を測色したときの校正時測色データとを基に白色校正値が算出される。
そのため、透明保護部材の存在が考慮された白色校正値が算出され、高精度な白色校正を行うことができる。
また、値付け値記憶手段と係数記憶手段とを備えているため、試料を測色する直前に校正時測色データを取得するだけで、透明保護部材の存在が考慮された白色校正値が得られ、精度のよい白色校正を行うことができる。
(2)前記補正係数は、前記第1の測色データをD1、前記第2の測色データをD2、前記補正係数をKとすると、K=D2/D1により算出されることが好ましい。
この構成によれば、第1の条件で値付けされた基準値付け値を第2の条件で値付けされた基準値付け値に精度良く補正することができる補正係数を得ることができる。
(3)前記白色校正値算出手段は、前記校正時測色データをD3、前記基準値付け値をA、前記白色校正値をWとすると、A・Kにより基準値付け値Aを補正し、補正した基準値付け値A´とすると、A´/D3により前記白色校正値Wを算出することが好ましい。
この構成によれば、透明保護部材の存在が考慮された白色校正値を精度良く求めることができる。
(4)前記取得手段は、試料を測色したときの試料測色データD4を取得し、前記白色校正値算出手段により算出された白色校正値Wと試料測色データD4とを基に、前記試料の色情報を算出する色情報算出手段を更に備えることが好ましい。
この校正によれば、精度良く白色校正された白色校正値を用いて色情報を得ることができる。
(5)本発明の別の一局面による白色校正方法は、白色樹脂により構成された白色校正板と、前記白色校正板を保護するために白色校正板の表面に設けられた透明保護部材とを備える白色校正ユニットを用いて白色校正を行い、試料を測色する測色装置の白色校正方法であって、前記透明保護部材が取り外された第1の条件で基準測定器により予め値付けされた前記白色校正板の基準値付け値を取得するステップと、前記第1の条件で前記白色校正板を測色したときの第1の測色データと、前記透明保護部材が取り付けられた第2の条件で前記白色校正板を測色したときの第2の測色データとに基づいて、前記基準値付け値を前記第2の条件で値付けされた基準値付け値に補正するための補正係数を算出するステップと、試料を測色する際の白色校正値を得るために、前記第2の条件で前記白色校正板を測色したときの校正時測色データを取得するステップと、前記補正係数を基に、前記基準値付け値を前記第2の条件で測色された基準値付け値に補正し、補正した基準値付け値と、前記校正時測色データとを基に、前記白色校正値を算出するステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、白色校正板としてセラミックよりも安価な材料を採用した場合であっても、高精度に白色校正を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態による測色装置について説明する。この測色装置は、白色樹脂により構成された白色校正板と、白色校正板を保護するために白色校正板の表面に設けられた透明保護部材とを備える白色校正ユニットを用いて白色校正を行い、試料を測色する装置である。
図1は、本発明の一実施の形態による測色装置20が白色校正時に用いる白色校正ユニット10の外観構成図を示している。図2は、図1に示す白色構成ユニットの2−2方向からの断面図を示している。図3は、図2に示す断面図の主要部を拡大した図である。なお、図1〜図3に示すZは高さ方向を示し、Xは横方向を示し、Yは縦方向を示しており、X,Y,Zは互いに直交する。また、必要に応じて+Z方向を上方向、−Z方向を下方向として説明する。
図1に示すように白色校正ユニット10は、−Z方向視がほぼ滴状の筐体11により覆われている。筐体11は、上蓋111と底面112(図2)とを備えている。上蓋111の上面の−Y方向側には、受光部12が設けられている。また、上蓋111の上面の+Y方向側には、ユーザが白色校正ユニット10を把持するための把持部13が設けられている。
受光部12は、図2及び図3に示すように、白色校正板123を保護するための透明保護部材122と、白色校正板123と、白色校正板123のバッキング材である保持部材124と、バネ125とを備えている。
受光部12は、−Z方向視が円形、かつ、+X方向視が図2に示すようにすり鉢状に窪んだ窪み部121が設けられている。窪み部121の外周には、+Z方向に突出した土手部121aが設けられている。窪み部121の中央には、窪み部121の底面から+Z方向に多少突出した透明保護部材122が設けられている。透明保護部材122は−Z方向視が円形、かつ+X方向視がフランジ状の透明な部材により構成されている。透明保護部材122としては、例えば透明なプラスチックを採用することができる。具体的には、透明保護部材122は、図3に示すように平板状の天井部131と、天井部131の外周から−Z方向に向けて延設された円筒状の側面部132と、側面部132の下端から外側に伸びる脚部133とを備えている。
脚部133は、底面112の上面に設置されている。脚部133には位置決め用孔133aと複数のネジ用孔133bとが形成されている。底面112には、孔133a、133bと対向する位置に複数の孔112a、112bが形成されている。孔133a及び孔112aには上蓋111に設けられた位置決め用の凸部111aが嵌め込まれている。また、上蓋111において、孔133b及び孔112bと対向する箇所にはネジ穴が形成されている。そして、上蓋111のネジ穴、孔133b、及び孔112bには、底面112側からネジ134がネジ込まれている。これにより、透明保護部材122は、上蓋111に取り付けられる。
天井部131の下面には、円盤状の白色校正板123が当接されている。白色校正板123としては、セラミック及びガラスに比べて加工が容易な白色樹脂を採用することができ、本実施の形態では、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が採用される。白色校正板123の直径は天井部131の直径とほぼ同一である。また、白色校正板123として、PTFEに代えて、ポリカーカーボネートを採用してもよい。
白色校正板123の下面には、白色校正板123を天井部131に当接するための円盤状の保持部材124が設けられている。ここで、保持部材124の直径は、白色校正板123の直径とほぼ同一である。保持部材124の色としては、白色校正板123から光が透過することを防止することが可能な色である明度の低い色、例えば黒色を採用することが好ましい。
底面112には、−Z方向視が円状、かつ+X方向視が凸状のバネ位置決め部112bが形成されている。底面112と保持部材124との間にはバネ125が設けられている。バネ125は、保持部材124を+Z方向に付勢する。これにより、白色校正板123は、全域が均等な力で天井部131に押圧される。
図4は、測色装置20の全体構成図を示している。図4に示すように測色装置20は、
光源21、照明光学系22、発光回路23、分光部24、制御部25、及び測定トリガ部26を備えている。
光源21、照明光学系22、発光回路23、分光部24、制御部25、及び測定トリガ部26を備えている。
光源21は、例えば白色の光を出力する発光ダイオードにより構成されている。照明光学系22は、光源21からの光を反射させる反射ミラー221と、反射ミラー221により反射された光を試料測定面SF1に集光させるトロイダルミラー222と、試料測定面SF1からの反射光を集光して光ファイバ27に導くレンズ223とを備えている。
反射ミラー221は、光源21の中心を上下に貫く中心軸C1に、中心が位置するように光源21の上側に配置されている。そして、反射ミラー221は、光源21から出力された光をリング状に反射して、トロイダルミラー222に導く。なお、反射ミラー221によりリング状に反射された光の光軸は中心軸C1と平行である。
トロイダルミラー222は、中心軸C1に中心が位置するように、光源21の下側であって、反射ミラー221と対向する位置に配置されている。そして、トロイダルミラー222は、反射ミラー221から反射された光を下側に設けられた試料測定面SF1に集光させる。
ここで、トロイダルミラー222は、非球面反射鏡であり、球面鏡と比べて非点収差が少なく、点光源からの発散光をほぼ1点に集光することができる。
トロイダルミラー222から試料測定面SF1に集光された光は、試料測定面SF1に配置された試料を照射する。レンズ223は、中心が中心軸C1に位置するようにトロイダルミラー222の内側に配置され、試料からの反射光を集光させて光ファイバ27に導く。光ファイバ27は、試料からの反射光を分光部24に導く。
発光回路23は、制御部25の制御の下、光源21を駆動させる。分光部24は、スリット241、回折格子242、及びラインセンサ243を備えている。スリット241は、光ファイバ27により導かれた反射光を分光部24の内部に入射させる。
回折格子242は、例えば反射型の回折格子により構成され、スリット241を介することで帯状の光束とされた光を波長に応じて分光させる。具体的には、回折格子242に入射された光は、波長ごとに異なる方向に反射される。なお、回折格子242としては、反射型の回折格子に代えて、例えば透過型の回折格子を採用してもよい。
ラインセンサ243は複数の受光素子が所定の配列方向に配列され、その配列方向は、回折格子242により分光された光が並ぶ方向と同一である。そのため、回折格子242で分光された波長の異なる光は、対応する受光素子に入射される。これにより、ラインセンサ243は、波長に応じた光を検出することができる。本実施の形態では、ラインセンサ243を構成する複数の受光素子は、例えば、128個であり、4nmの間隔で配列されている。
制御部25は、CPU、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、及びRAM等から構成され、値付け値記憶部251、係数記憶部252、取得部253、白色校正値算出部254、白色校正値記憶部255、及び色情報算出部256を備えている。これらの各ブロックは、例えば、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで実現される。
値付け値記憶部251は、透明保護部材122が取り外された第1の条件で基準測定器により予め値付けされた白色校正板123の基準値付け値Aを記憶する。ここで、基準測定器は白色校正板123の反射率を測定し、この反射率を基準値付け値Aとして白色校正板を値付ける。そのため、値付け値記憶部251が記憶する基準値付け値Aとしては、例えば白色校正板123の反射率が採用される。
係数記憶部252は、第1の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD1(第1の測色データの一例)と、透明保護部材122が取り付けられた第2の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD2(第2の測色データの一例)とに基づいて予め算出されたものであり、基準値付け値Aを第2の条件で測色された基準値付け値Aに補正するための補正係数Kを記憶する。
ここで、補正係数Kは、例えば測色装置20が工場から出荷される前において、以下のようにして算出され、係数記憶部252に記憶される。まず、透明保護部材122が取り外された白色校正ユニット10が、試料測定面SF1に設置される。次に、測定トリガ部26がオペレータからの測色指令を受け付けると、発光回路23により光源21が駆動され、光源21からの光が白色校正板123に照射される。白色校正板123の反射光は、光ファイバ27を介して分光部24に入射し、スリット241及び回折格子242を介してラインセンサ243により受光される。そして、取得部253は、ラインセンサ243により受光された反射光を例えばA/D変換し、測色データD1として取得する。
次に、透明保護部材122が取り付けられた白色校正ユニット10が、試料測定面SF1に設置されると、取得部253は、測色データD1と同様にして、測色データD2を取得する。
次に、取得部253はK=D2/D1により補正係数Kを算出し、この補正係数Kを値付け値記憶部251に格納する。
取得部253は、測色データD1,D2を取得すると共に、試料を測色する際の白色校正値を得るために、第2の条件で白色校正板123を測色したときの校正時測色データD3を取得する。
ここで、校正時測色データD3は、試料を測色するに際して測色装置20使用するユーザの測色指令に基づいて取得されるものである。具体的には、校正時測色データD3は、ユーザが白色校正ユニット10を試料測定面SF1に設置し、測定トリガ部26に測定指令を入力することで、取得部253により取得される。
更に、取得部253は、試料を測色したときの試料測色データD4を取得する。
白色校正値算出部254は、補正係数Kを基に、値付け値記憶部251に記憶された基準値付け値Aを第2の条件で測色された基準値付け値A´に補正し、補正した基準値付け値A´と、校正時測色データD3とを基に、白色校正値Wを算出する。
具体的には、白色校正値算出部254は、A´=A・Kにより基準値付け値Aを補正し、W=A´/D3により白色校正値Wを算出する。
白色校正値記憶部255は、白色校正値算出部254により算出された白色校正値Wを記憶する。なお、白色校正値記憶部255は、白色校正値記憶部255が新たに白色校正値Wを算出したとき、現在記憶している白色校正値Wを削除し、新たに算出された白色校正値Wを記憶するようにしてもよい。
色情報算出部256は、白色校正値算出部254により算出された白色校正値Wを白色校正値記憶部255から読み出し、読み出した白色校正値Wと試料測色データD4とを用いて、試料の色情報を算出する。本実施の形態では、色情報算出部256は、例えば試料測色データD4に白色校正値Wを乗じることで、試料の反射率R(=D4・W)を算出し、算出した反射率Rから彩色値を算出し、この彩色値を色情報として算出する。
測定トリガ部26は、測色装置20に測定開始を指示するためのスイッチにより構成されている。
制御部25には、コンピュータ30が接続されている。コンピュータ30は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)により構成され、色情報算出部256により算出された色情報を表示装置に表示させる。ここで、コンピュータ30は、白色校正値算出部254で算出された白色校正値W、色情報算出部256により算出された反射率R、取得部253により取得された測色データD1,D2、校正時測色データD3、及び試料測色データD4を表示してもよい。
次に、補正係数Kの算出工程について説明する。図5は、補正係数の算出工程を示すフローチャートである。この補正係数の算出工程は、例えば測色装置20が出荷される前に実行される。まず、基準測定器は、透明保護部材122が取り外された第1の条件で白色校正板123の反射光を測定し、白色校正板123を値付け、基準値付け値Aを取得する(ステップS1)。
次に、取得部253は、透明保護部材122が取り外された第1の条件で白色校正板123を測色し、測色データD1を取得する(ステップS2)。次に、取得部253は、透明保護部材122が取り付けられた第2の条件で白色校正板123を測色し、測色データD2を取得する(ステップS3)。なお、ステップS2、S3の順序は逆であってもよい。次に、取得部253は、D2/D1により補正係数Kを算出する(ステップS4)。
次に、制御部25は、ステップS1で取得された基準値付け値を取得し、値付け値記憶部251に格納する(ステップS5)。ここで、制御部25は、基準値付け値Aを取得するための入力ポートを備え、この入力ポートに基準測定器が接続されることで、基準値付け値Aを取得すればよい。次に、取得部253は、補正係数Kを係数記憶部252に格納する(ステップS6)。
次に、ユーザが白色校正を行う際の処理工程について説明する。図6は、白色校正の処理工程を示すフローチャートである。この白色校正は、例えば測色対象となる試料を測色する際の前処理として行われる。ここで、試料の測色を複数回行う場合は、試料を測色する毎に白色校正を行っても良いし、複数回の測色に先立って1回だけ白色校正を行っても良い。
まず、白色校正ユニット10が試料測定面SF1に設置される。ここで、白色校正ユニット10は、透明保護部材122が試料測定面SF1に当接するように設置される(ステップS11)。
次に、ユーザは、測定トリガ部26に測色指令を入力し、光源21に白色校正板123を照射させる(ステップS12)。次に、取得部253は、白色校正板123の反射光を校正時測色データD3として取得する(ステップS13)。ここで、校正時測色データD3は、例えばRAMに一時的に記憶される。次に、ユーザは、試料測定面SF1に設置した白色校正ユニットを取り外す(ステップS14)。
次に、試料を測色する際の測色装置20の処理について説明する。図7は、測色装置20が試料を測色する際の処理を示すフローチャートである。まず、ユーザにより測色対象となる試料が試料測定面SF1に設置される(ステップS21)。この場合、試料は、測色面が試料測定面SF1に当接するように設置される。
次に、測定トリガ部26がユーザからの測色指令を受け付ける(ステップS22)。次に、光源21は試料に光を照射する(ステップS23)。次に、取得部253は、試料からの反射光を試料測色データD4として取得する(ステップS24)。
次に、白色校正値算出部254は、値付け値記憶部251に記憶された基準値付け値Aに、係数記憶部252に記憶された補正係数Kを乗じ、基準値付け値Aを補正する(ステップS25)。次に、白色校正値算出部254は、補正された基準値付け値A´(=A・K)と、図6のステップS13で取得した校正時測色データD3とから、W=A´/D3の演算を実行し、白色校正値Wを算出する(ステップS26)。
次に、色情報算出部256は、白色校正値WにステップS24で取得した試料測色データD4を乗じ、試料の反射率R(=W・D4)を算出する(ステップS27)。次に、色情報算出部256は、算出した反射率Rから例えばL*a*b*表色系で表される色彩値を算出する(ステップS28)。
ここで、色情報算出部256は、L*a*b*表色系以外の例えば、RGB表色系、XYZ表色系、xyY表色系、L*u*v*表色系等のCIE(国際照明委員会)表色系を色情報として算出してもよい。
次に、色情報算出部256は、で算出した色彩値をコンピュータ30に出力し、コンピュータ30は、色彩値を表示装置に表示させる(ステップS29)。
このように、測色装置20によれば、白色校正板123として加工が容易な白色樹脂を採用したため、白色校正板123を低コストで製造することができる。また、白色校正板123の表面に透明保護部材122を設けたため、セラミック及びガラスに比べて強度の弱い白色樹脂を保護することができる。このため、白色樹脂の表面に傷がつくことを防止することができ、高精度な白色校正を行うことができる。
ここで、白色校正板123の表面に透明保護部材122を設けた場合、この透明保護部材122の存在により白色校正板123を精度良く測色することができなくなる。
そこで、係数記憶部252は、白色校正ユニット10から透明保護部材122が取り外された第1の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD1と、白色校正ユニット10から透明保護部材122が取り付けられた第2の条件で白色校正板123を測色したときの測色データD2とから、D2/D1により予め算出された補正係数Kを記憶している。
そして、第1の条件で値付けされた白色校正板123の基準値付け値Aに、補正係数Kが乗じられ、基準値付け値Aが第2の条件で値付けされた基準値付け値A´(=K・A)に補正される。そして、補正された基準値付け値A´と、第2の条件で白色校正板123を測色したときの校正時測色データD3とから、白色校正値W(=A´/D3)が算出される。
本測色装置20は、白色校正ユニット10が透明保護部材122を備えているため、透明保護部材122の厚み分の隙間ができた状態で校正時測色データD3を得ることになる。
一方、測色対象となる試料は透明保護部材122が介在しない。したがって、本測色装置20では、白色校正板123を測色する時と、試料を測色する時とにおいて測色条件が異なり、透明保護部材122の存在が考慮されていない従来の白色校正方法を、そのまま適用すると、高精度な白色校正値を得ることができなくなる。具体的には、従来の白色校正方法では、補正係数Kを用いることなく、W=A/D3により白色校正値Wが算出されることになる。
そこで、上記の白色校正方法を採用することで、透明保護部材122の存在が考慮された白色校正値Wが算出され、高精度な白色校正を行うことができる。
また、値付け値記憶部251と係数記憶部252とを備えているため、試料を測色する直前に校正時測色データD3を取得するだけで、透明保護部材122の存在が考慮された白色校正値Wが得られ、精度のよい白色校正を行うことができる。
ここで、補正係数Kを用いて補正された基準値付け値A´(=A・K)を出荷前にEEPROM等に予め記憶させ、白色校正時にW(=A´/D3)により白色校正値Wを算出することも考えられる。
しかしながら、こうすると、基準値付け値Aは、白色校正ユニット10の固体別に値が異なるため、白色校正ユニット10のみを別の白色校正ユニット10に交換した場合に、白色校正値Wを精度良く算出することができなくなる。
そこで、基準値付け値Aと、補正係数Kとを個別に記憶することで、白色校正ユニット10が交換された場合であっても、精度良く白色校正を行うことができる。
なお、補正係数Kについては、白色校正ユニット10が新しく交換される際に、サービスマンを、測色装置20を所持するユーザ先に派遣する。そして、サービスマンが、新しく交換される白色校正ユニット10から透明保護部材122を取り外し、ユーザが所持する測色装置20に白色校正板123を測色させ、測色データD1を取得させる。また、サービスマンは新しく交換される白色校正ユニット10に透明保護部材122を取り付け、この測色装置20に白色校正板を測色させ、測色データD2を取得させる。そして、この測色装置20は、D2/D1により補正係数Kを求め、係数記憶部252に書き込めばよい。
また、サービスマンは、新しい白色校正ユニット10の白色校正板123に値付けされた新しい基準値付け値Aが予め記憶された携帯可能な記憶装置を測色装置20に接続することで、この新しい基準値付け値Aを基準値付け値記憶部251に書き込ませればよい。
以上により、測色装置20は、新しく交換された白色校正ユニット10の基準値付け値Aに対応する補正係数Kを取得することが可能となり、この白色校正ユニット10を用いた白色校正を精度良く行うことができる。
10 白色校正ユニット
20 測色装置
25 制御部
122 透明保護部材
123 白色校正板
251 値付け値記憶部
252 係数記憶部
253 取得部
254 白色校正値算出部
255 白色校正値記憶部
256 色情報算出部
D1,D2 測色データ
D3 校正時測色データ
D4 試料測色データ
K 補正係数
R 反射率
W 白色校正値
20 測色装置
25 制御部
122 透明保護部材
123 白色校正板
251 値付け値記憶部
252 係数記憶部
253 取得部
254 白色校正値算出部
255 白色校正値記憶部
256 色情報算出部
D1,D2 測色データ
D3 校正時測色データ
D4 試料測色データ
K 補正係数
R 反射率
W 白色校正値
Claims (5)
- 白色樹脂により構成された白色校正板と、前記白色校正板を保護するために前記白色校正板の表面に設けられた透明保護部材とを備える白色校正ユニットを用いて白色校正を行い、試料を測色する測色装置であって、
前記透明保護部材が取り外された第1の条件で基準測定器により予め値付けされた前記白色校正板の基準値付け値を記憶する値付け値記憶手段と、
前記第1の条件で前記白色校正板を測色したときの第1の測色データと、前記透明保護部材が取り付けられた第2の条件で前記白色校正板を測色したときの第2の測色データとに基づいて予め算出されたものであり、前記基準値付け値を前記第2の条件で値付けされた基準値付け値に補正するための補正係数を記憶する係数記憶手段と、
試料を測色する際の白色校正値を得るために、前記第2の条件で前記白色校正板を測色したときの校正時測色データを取得する取得手段と、
前記補正係数を基に、前記値付け値記憶手段に記憶された基準値付け値を前記第2の条件で測色された基準値付け値に補正し、補正した基準値付け値と、前記校正時測色データとを基に、前記白色校正値を算出する白色校正値算出手段とを備えることを特徴とする測色装置。 - 前記補正係数は、前記第1の測色データをD1、前記第2の測色データをD2、前記補正係数をKとすると、K=D2/D1により算出されることを特徴とする請求項1記載の測色装置。
- 前記白色校正値算出手段は、前記校正時測色データをD3、前記基準値付け値をA、前記白色校正値をWとすると、A・Kにより基準値付け値Aを補正し、補正した基準値付け値A´とすると、A´/D3により前記白色校正値Wを算出することを特徴とする請求項2記載の測色装置。
- 前記取得手段は、試料を測色したときの試料測色データD4を取得し、
前記白色校正値算出手段により算出された白色校正値Wと試料測色データD4とを基に、前記試料の色情報を算出する色情報算出手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の測色装置。 - 白色樹脂により構成された白色校正板と、前記白色校正板を保護するために白色校正板の表面に設けられた透明保護部材とを備える白色校正ユニットを用いて白色校正を行い、試料を測色する測色装置の白色校正方法であって、
前記透明保護部材が取り外された第1の条件で基準測定器により予め値付けされた前記白色校正板の基準値付け値を取得するステップと、
前記第1の条件で前記白色校正板を測色したときの第1の測色データと、前記透明保護部材が取り付けられた第2の条件で前記白色校正板を測色したときの第2の測色データとに基づいて、前記基準値付け値を前記第2の条件で値付けされた基準値付け値に補正するための補正係数を算出するステップと、
試料を測色する際の白色校正値を得るために、前記第2の条件で前記白色校正板を測色したときの校正時測色データを取得するステップと、
前記補正係数を基に、前記基準値付け値を前記第2の条件で測色された基準値付け値に補正し、補正した基準値付け値と、前記校正時測色データとを基に、前記白色校正値を算出するステップとを備えることを特徴とする白色校正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008256690A JP2010085327A (ja) | 2008-10-01 | 2008-10-01 | 測色装置及び白色校正方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2008-10-01 JP JP2008256690A patent/JP2010085327A/ja active Pending
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