JP2010084686A - エンジン排気浄化制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パティキュレートフィルタの強制再生処理を行う際に、手動により開始された強制再生処理及び自動的に開始された強制再生処理のいずれにおいても、強制再生処理の実行状況を的確に把握することが可能なエンジン排気浄化制御装置を提供する。
【解決手段】再生制御部(54)は、パティキュレートフィルタ(32)が強制再生を実施可能な状態にある場合に、予め定められた第1実行条件が満たされると強制再生を自動的に行う自動再生と、手動再生スイッチの操作に応じて強制再生を行う手動再生とを選択的に実行する。表示制御部(56)は、再生制御部(54)が自動再生を実行しているときには、自動再生の実行状況を車室内のメータユニット(48)に設けられた表示ユニット(46)に表示する一方、再生制御部(54)が手動再生を実行しているときには、手動再生の実行状況を表示ユニット(46)に表示する。
【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンの排気浄化装置についての制御を行う排気浄化制御装置に関し、特にエンジンの排気中に含まれるパティキュレートを捕集するためのパティキュレートフィルタを備えた排気浄化装置についての制御を行う排気浄化制御装置に関する。
従来より、ディーゼルエンジン等のエンジンの排気通路にパティキュレートフィルタを設け、エンジンから排出された排気中に含まれるパティキュレートをパティキュレートフィルタで捕集し、大気中にパティキュレートが放出されないようにする技術が知られている。
このようなパティキュレートフィルタを備えた排気浄化装置では、例えばその上流側に酸化触媒が配置される。この排気浄化装置では、酸化触媒により排気中のNO(一酸化窒素)が酸化して生成されたNO(二酸化窒素)を酸化剤とし、パティキュレートフィルタに堆積したパティキュレートを連続的に酸化除去する連続再生が行われるようになっている。しかし、エンジンの排気温度が低い運転状態が継続して酸化触媒によるNOの生成が十分に行われないなどの理由により、このような連続再生が良好に行われない場合がある。連続再生が良好に行われない状態が継続すると、捕集されたパティキュレートが堆積することによって次第にパティキュレートフィルタにおける排気流動抵抗が増大するため、堆積しているパティキュレートを何らかの方法で強制的に焼却してパティキュレートフィルタを再生する、いわゆる強制再生処理を行う必要がある。
パティキュレートフィルタの強制再生処理では、例えば、エンジンの膨張行程や排気行程で気筒内に燃料を噴射する、いわゆるポスト噴射が行われる。このようなポスト噴射を行って排気通路に供給したHCを、パティキュレートフィルタ上流の酸化触媒で酸化させることにより、パティキュレートフィルタに流入する排気の温度を上昇させる。このような排気温度の上昇により、パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが燃焼し、パティキュレートフィルタから除去される。このようにして強制再生処理を実行することにより、パティキュレートフィルタに堆積していたパティキュレートの除去が完了すると、パティキュレートフィルタの強制再生処理が終了する。
このようなパティキュレートフィルタの強制再生処理は、エンジンが強制再生処理を実行可能な運転状態にあるときに、必要に応じて自動的に開始されるようになっている。しかし、例えばエンジンが車両の動力源として用いられている場合、車両の運転形態などによっては、エンジンが強制再生処理を実行可能な運転状態とはなりにくい場合がある。
そこで、このような状態が長期間継続して、強制再生処理が実行されないような事態を回避するため、パティキュレートフィルタの強制再生が必要である旨の表示が行われる。この場合、この表示に対応して車両の運転者などが強制再生処理を実行するための操作を行うことによって、パティキュレートフィルタの強制再生処理が手動により開始される。
このような手動により開始される強制再生処理は、パティキュレートフィルタの強制再生を確実に行うために車両停止時に実行されるのが一般的であり、車両の乗員はパティキュレートフィルタの強制再生処理が完了するまで待機状態となる。このため、車両の乗員は強制再生処理が終了するまでにはどの程度の残り時間があるのかを把握する必要が生じる場合がある。
そこで、手動によりパティキュレートフィルタの強制再生処理を開始した場合、強制再生処理の実行中であることを表示ランプの点滅によって表示すると共に、強制再生処理の完了予定時刻または強制再生処理完了までの残り時間を表示するようにした制御装置が特許文献1によって提案されている。
上記特許文献1の制御装置では、パティキュレートフィルタにおけるパティキュレート堆積量が所定量に達すると共に車両が停止状態にあると、車室内の表示ランプを点灯することにより、パティキュレートフィルタの強制再生が必要であることを車両の乗員に知らせる。そして、手動により強制再生処理を開始するための手動再生スイッチを乗員が操作すると、パティキュレートフィルタの強制再生処理が開始され、表示ランプの点滅によって強制再生処理の実行中であることを表示する。このとき、パティキュレートフィルタにおけるパティキュレート堆積量に基づき、強制再生処理完了予定時刻または強制再生処理完了までの残り時間が求められ、乗員が車外にいる場合に、乗員が携帯しているトランスミッタに強制再生処理完了予定時刻または強制再生処理完了までの残り時間が表示されるようになっている。
特開2005−133607号公報
上記特許文献1の制御装置では、手動によりパティキュレートフィルタの強制再生を開始した場合に限り、強制再生処理を実行中であること、及び強制再生処理完了までの残り時間を把握することが可能である。しかしながら、パティキュレートフィルタの強制再生処理は、上述したようにエンジンの運転状態に応じて自動的に開始される場合もあり、自動的に開始された強制再生処理については、強制再生処理の実行状況を把握することができないという問題がある。
また、強制再生処理を実行しているときには、パティキュレートフィルタを高温にしてパティキュレートを燃焼させる必要があるため、車両の運転に何らかの影響が生じる場合があるが、強制再生処理が自動的に開始された場合に、強制再生処理の実行によって車両の運転に影響が生じても、強制再生処理の実行を認識することができないので、車両の乗員は車両に不具合が生じたと誤解するおそれがある。
更に、強制再生処理が自動的に開始された場合においても、エンジンは強制再生処理を実行する上で支障のないように運転されるのが望ましく、自動的に開始された強制再生処理の実行状況を把握できない場合には、強制再生処理に支障をきたすような運転状態でエンジンが長時間にわたって運転されてしまうという問題が生じる可能性がある。また、自動的に強制再生処理が開始されたことを認識することができたとしても、どの程度の期間にわたって強制再生処理を考慮したエンジンの運転を継続しなければならないかを把握することができないという問題がある。
また、上記特許文献1の制御装置では、トランスミッタを携帯した乗員が車外にいる場合に限り、手動で開始された強制再生処理が完了するまでの残り時間を把握することが可能であって、車室内に乗員がいる場合には強制再生処理の実行状況について把握することができない。このため、手動で開始された強制再生処理についても、わざわざ車外に出なければ実行状況を確認することができないという問題もある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パティキュレートフィルタの強制再生処理を行う際に、手動により開始された強制再生処理及び自動的に開始された強制再生処理のいずれにおいても、強制再生処理の実行状況を的確に把握することが可能なエンジン排気浄化制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の排気浄化装置は、車両に搭載され、上記車両のエンジンが排出する排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を開始するための手動再生スイッチと、上記車両の車室内に設けられた表示手段と、上記パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にある場合に、予め定められた第1実行条件が満たされると上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を自動的に行う自動再生と、上記手動再生スイッチの操作に応じて上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を行う手動再生とを選択的に実行する再生制御手段と、上記再生制御手段が上記自動再生を実行しているときには上記自動再生の実行状況を表示する一方、上記再生制御手段が上記手動再生を実行しているときには上記手動再生の実行状況を上記表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする(請求項1)。
このように構成されたエンジン排気浄化制御装置によれば、再生制御手段は、パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にある場合に、予め定められた第1実行条件が満たされると上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を自動的に行う自動再生と、上記手動再生スイッチの操作に応じて上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を行う手動再生とを選択的に実行する。そして表示制御手段は、再生制御手段が自動再生を実行しているときには、自動再生の実行状況を車室内に設けられた表示手段に表示する一方、再生制御手段が手動再生を実行しているときには、手動再生の実行状況を表示手段に表示する。
また、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記再生制御手段は、上記第1実行条件とは別に予め設定された第2実行条件が満たされたときに上記手動再生スイッチの操作に応じて上記手動再生を実行し、上記表示制御手段は、上記第2実行条件が満たされると上記手動再生が必要である旨の表示を上記表示手段に行い、上記再生制御手段が上記手動再生を実行すると上記手動再生の実行状況を上記表示手段に表示することを特徴とする(請求項2)。
このように構成されたエンジン排気浄化制御装置によれば、表示制御手段は、パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にある場合に、第2実行条件が満たされると手動再生が必要である旨の表示を表示手段に行う。車両の乗員は、このような表示を確認することによりパティキュレートフィルタの強制再生処理が必要であることを認識し、手動再生スイッチを操作する。再生制御手段は、第2実行条件が満たされているときに手動再生スイッチが操作されたことに対応して手動再生を実行する。表示制御手段は、こうして再生制御手段が手動再生を実行すると、手動再生の実行状況を表示手段に表示する。
更に、このようにして、上記手動再生が必要である旨の表示を上記表示手段に行う際、上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を併せて上記表示手段に表示するのが好ましい(請求項3)。
或いは上記エンジン排気浄化制御装置において、上記第1実行条件は、上記パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが所定堆積状態となり、且つ上記車両の運転状態が所定運転状態となると満たされ、上記再生制御手段は、上記第2実行条件が満たされないときに上記第1実行条件が満たされると上記自動再生を実行する一方、上記第2実行条件が満たされないときに、上記パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが所定堆積状態となってから、上記車両の運転状態が上記所定運転状態となる前に上記手動再生スイッチが操作されると上記手動再生を実行し、上記表示制御手段は、上記第2実行条件が満たされない場合に、上記パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが上記所定堆積状態となった後、上記車両の運転状態が上記所定運転状態になるまでは、上記手動再生が可能である旨の表示を上記表示手段に行い、上記再生制御手段が上記自動再生を実行すると上記自動再生の実行状況を上記表示手段に表示することを特徴とする(請求項5)。
このように構成されたエンジン排気浄化制御装置によれば、表示制御手段は、パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にある場合に、第2実行条件が満たされない状態で、パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが所定堆積状態となると、手動再生が可能である旨の表示を表示手段に行う。このとき、手動再生スイッチが操作されると、再生制御手段が手動再生を実行する。一方、手動再生スイッチが操作されないまま、車両の運転状態が所定運転状態になると、再生制御手段が自動再生を実行する。こうして再生制御手段が自動再生を実行すると、表示制御手段は自動再生の実行状況を表示手段に表示する。
更に、このようにして、上記手動再生が可能である旨の表示を上記表示手段に行う際、上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を併せて上記表示手段に表示するのが好ましい(請求項6)。
或いは、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記再生制御手段は、上記第2実行条件が満たされないときに上記第1実行条件が満たされると上記自動再生を実行し、上記表示制御手段は、上記第1実行条件及び第2実行条件が共に満たされない場合に、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を上記表示手段に表示することを特徴とする(請求項8)。
このように構成されたエンジン排気浄化制御装置によれば、パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にあっても、再生制御手段は、第1及び第2実行条件のいずれも満たされない場合には、手動再生及び自動再生のいずれも実行しない。このとき表示制御手段は、パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を表示手段に表示する。
また、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にない場合に、強制再生処理を実行できない旨の表示を上記表示手段に行うのが好ましい(請求項10)。
また、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記表示制御手段は、上記再生制御手段が上記自動再生を実行しているときには、上記自動再生を実行中である旨を上記表示手段に表示すると共に、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を上記表示手段に表示するのが好ましい(請求項11)。
また、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記表示制御手段は、上記再生制御手段が上記手動再生を実行しているときには、上記手動再生を完了するまでの残り時間を上記表示手段に表示するのが好ましい(請求項13)。
具体的には、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタをパティキュレートが燃焼可能な所定温度に昇温するまでの残り時間である昇温時間と、上記パティキュレートフィルタの温度が上昇して上記所定温度に達した後の上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの焼却を完了するまでの残り時間である再生時間とをそれぞれ推定し、推定した上記昇温時間及び再生時間に基づき、上記残り時間を求めることを特徴とする(請求項14)。
このように構成されたエンジン排気浄化制御装置によれば、再生制御手段が手動再生を開始すると、表示制御手段がパティキュレートフィルタを所定温度まで昇温するまでの残り時間である昇温時間と、パティキュレートフィルタの温度が上昇して所定温度に達した後のパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの焼却を完了するまでの残り時間である再生時間とをそれぞれ推定し、推定した昇温時間及び再生時間に基づき、手動再生を完了するまでの残り時間を求め、表示手段に表示する。
より具体的には、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記表示制御手段は、上記手動再生を開始した後、上記パティキュレートフィルタの温度が上昇して上記所定温度に達するまでの第1期間では、上記パティキュレートフィルタを上記所定温度に昇温するまでの残り時間を上記昇温時間として繰り返し更新し、更新された上記昇温時間と上記再生時間との和に基づき上記残り時間を求め、上記パティキュレートフィルタの温度が上昇して上記所定温度に達した後、上記パティキュレートフィルタの再生が完了するまでの第2期間では、上記パティキュレートフィルタに捕集されているパティキュレートの焼却を完了するまでの残り時間を上記再生時間として繰り返し更新し、更新された上記再生時間に基づき上記残り時間を求めることを特徴とする(請求項15)。
このように構成されたエンジン排気浄化制御装置によれば、パティキュレートフィルタの温度が上昇して所定温度に達するまでの第1期間と、パティキュレートフィルタの温度が上昇して所定温度に達した後、パティキュレートフィルタに捕集されているパティキュレートが焼却されて再生が完了するまでの第2期間とで、手動再生を完了するまでの残り時間の求め方が切り換えられる。
即ち、第1期間ではパティキュレートが燃焼可能な温度までパティキュレートフィルタの温度が上昇しておらず、強制再生処理によるパティキュレートフィルタでのパティキュレートの燃焼は実質的に発生しない。従って、手動再生完了までの残り時間は、主としてパティキュレートフィルタの温度上昇に従って減少方向に変化することになる。表示制御手段は、これに対応し、パティキュレートフィルタをパティキュレートが燃焼可能な所定温度に昇温するまでの残り時間を昇温時間として繰り返し更新すると共に、更新された昇温時間と再生時間との和を求めることにより、手動再生完了までの残り時間を求める。
一方、第2期間では既にパティキュレートフィルタの温度が上記所定温度以上に上昇しているので、パティキュレートフィルタを上記所定温度に昇温するまでの残り時間は存在しない。従って、手動再生を完了するまでの残り時間は、パティキュレートフィルタに捕集されているパティキュレートの燃焼が進行するのに従って減少方向に変化することになる。表示制御手段は、これに対応し、パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが焼却されて再生を完了するまでの残り時間を再生時間として繰り返し更新し、更新された再生時間を手動再生完了までの残り時間とする。
このように手動再生完了までの残り時間を表示するようにした場合、上記表示制御手段は、上記第1期間が開始してから所定の基準時間が経過するまでは、上記残り時間の表示に代えてメッセージを上記表示手段に表示し、上記基準時間の経過後に、上記残り時間を上記表示手段に表示するのが好ましい(請求項16)。
また、上述のように手動再生完了までの残り時間を表示するようにした場合、上記表示制御手段は、上記第2期間が開始してから所定の基準時間が経過するまでは、上記第1期間のときと同様にして求めた上記残り時間を上記表示手段に表示し、上記基準時間の経過後に、上記第2期間において求めた上記残り時間を上記表示手段に表示するのが好ましい(請求項17)。
また、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記表示制御手段は、上記再生制御手段が上記自動再生を開始すると、所定時間にわたり自動再生を開始した旨を上記表示手段に表示した後、上記自動再生の実行状況を表示するのが好ましい(請求項18)。
また、上記エンジン排気浄化制御装置は、上記表示制御手段による上記表示手段への表示内容を切り換えるための表示切換スイッチを更に備えていてもよい。この場合、上記表示制御手段は、上記表示切換スイッチの操作に応じ、上記自動再生を開始した旨の上記表示手段への表示を省略可能であってもよい(請求項19)。
また、上記エンジン排気浄化制御装置において、上記表示制御手段が上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を上記表示手段に表示する場合には、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量に応じて表示内容を変化させることにより、上記堆積状況を上記表示手段に表示するようにしてもよい(請求項4、請求項7、請求項9及び請求項12)。
本発明のエンジン排気浄化制御装置によれば、再生制御手段が自動再生を実行しているときには自動再生の実行状況を車室内に設けられた表示手段に表示する一方、再生制御手段が手動再生を実行しているときには手動再生の実行状況を表示手段に表示するようにしたので、手動再生の実行状況だけではなく、自動再生の実行状況をも把握することが可能となる。従って、車両の運転中に自動再生が開始された場合には、自動再生を実行中であることを認識した上で車両を運転することができるので、自動再生によって車両の運転状態に変化が生じても、これを自動再生によるものであると容易に認識することが可能となると共に、強制再生処理に極力支障をきたすことのないように車両を運転することも可能となる。
また、請求項2のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、表示制御手段は、パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にある場合に、第2実行条件が満たされると手動再生が必要である旨の表示を表示手段に行うので、車両の乗員は容易に手動再生が必要であることを認識することができる。そして、乗員が手動再生スイッチを操作することにより再生制御手段が手動再生を実行すると、表示制御手段が手動再生の実行状況を表示手段に表示するので、乗員は手動により開始した強制再生処理の実行状況を容易に把握することができる。
更に、このようにして、手動再生が必要である旨の表示を表示手段に行う際に、請求項3のエンジン排気浄化制御装置のように、表示制御手段がパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を併せて表示手段に表示するようにした場合、乗員はパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を容易に確認することが可能となる。一般的に、パティキュレートフィルタにパティキュレートが比較的多く堆積した場合に手動再生が必要となることから、手動再生が必要である旨の表示に加え、比較的多量に堆積しているパティキュレートの堆積状況が表示されることにより、手動再生の開始をより積極的に乗員に促すことが可能となる。
また、請求項5のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にあって、第2実行条件が満たされないとき、パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが所定堆積状態となると、表示制御手段は手動再生が可能である旨の表示を表示手段に行う。このような表示が表示手段に行われることにより、車両の運転状態が所定運転状態とならずに自動再生が行われない状態が継続した場合であっても、車両の乗員は手動再生が可能であることを容易に認識することができる。そして、このような表示に基づき、乗員が手動再生スイッチを操作することにより手動再生を開始させることが可能となる。手動再生が開始された場合には、表示制御手段が手動再生の実行状況を表示手段に表示するので、乗員は手動再生の実行状況を容易に把握することができる。
また、このようにして手動再生が可能である旨の表示を表示手段に行う際に、請求項6のエンジン排気浄化制御装置のように、表示制御手段がパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を併せて表示手段に表示するようにした場合、乗員はパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を容易に確認することが可能となる。従って、乗員はパティキュレートフィルタの強制再生処理を手動により開始した方がよいかどうかを容易且つ適切に判断することが可能となり、必要以上に頻繁に手動再生が実行されるのを防止することが可能となる。
また、請求項8のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、第1及び第2実行条件のいずれも満たされずに再生制御手段が手動再生及び自動再生のいずれも実行しないときには、表示制御手段がパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を表示手段に表示するようにしたので、パティキュレートフィルタの強制再生処理が行われないときであっても、車両の乗員はパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を容易に確認することができる。
また、請求項10のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にないときに、強制再生処理を実行できない旨の表示を表示手段に行うようにしたので、車両の乗員は強制再生処理を実施できないことを容易に認識することが可能となる。従って、乗員は強制再生処理に代わるパティキュレートフィルタ再生のための処置を行うことが可能となる。即ち、例えばパティキュレートフィルタに過剰にパティキュレートが堆積したことによって強制再生処理を実行できなくなった場合に、乗員が車両を整備工場などに持ち込み、パティキュレートフィルタの洗浄を行って、再びパティキュレートフィルタを正常に使用可能な状態に復旧させることが可能となる。
また、請求項11のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、再生制御手段が自動再生を実行しているときには、自動再生を実行中である旨を表示手段に表示するようにしたので、車両の乗員はパティキュレートフィルタの自動再生を実行中であることを容易に認識することができる。従って、自動再生の実行により車両の運転状態などに変化が生じたとしても、これを自動再生によるものと容易に認識することができると共に、自動再生に極力支障が生じないように車両を運転することも可能となる。また、このときパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況も表示手段によって容易に確認することができる。
また、請求項13のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、再生制御手段が手動再生を実行しているときには、手動再生を完了するまでの残り時間を表示手段に表示するようにしたので、車両の乗員は手動により開始したパティキュレートフィルタの強制再生処理があとどのくらいで完了するのかを容易に確認することができる。従って、手動再生実行中には車両を運転することができないような場合であっても、手動再生完了までの残り時間を有効に活用することが可能となる。
また、請求項14のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、再生制御手段が手動再生を開始すると、表示制御手段がパティキュレートフィルタを所定温度まで昇温するまでの残り時間である昇温時間と、パティキュレートフィルタの温度が上昇して所定温度に達した後のパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの焼却を完了するまでの残り時間である再生時間とをそれぞれ推定し、推定した昇温時間及び再生時間に基づき、手動再生を完了するまでの残り時間を求め、表示手段に表示する。従って、手動再生の処理の進行に対応させて、手動再生完了までの残り時間を精度よく表示手段に表示することが可能となる。
また、請求項15のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、パティキュレートフィルタの温度が上昇して所定温度に達するまでの第1期間と、パティキュレートフィルタの温度が上昇して所定温度に達した後、パティキュレートフィルタに捕集されているパティキュレートが焼却されて再生が完了するまでの第2期間とで、手動再生を完了するまでの残り時間の推定方法を切り換える。そして、それぞれの期間において時間に変化を生じさせる要因に対応して手動再生完了までの残り時間を推定するようにしたので、手動再生における処理の進行状況に合わせてより精度よく残り時間を求めることができる。
更に、このようにして手動再生完了までの残り時間を表示する際に、請求項16のエンジン排気浄化制御装置のように、第1期間が開始してから所定の基準時間が経過するまでは、残り時間の表示に代えてメッセージを表示手段に表示し、その後に残り時間を表示手段に表示するようにした場合には、第1期間の開始後、演算により残り時間を得るまでに時間を要する場合があっても、適正な残り時間を得るまでに誤った残り時間が表示手段に表示されるのを確実に防止することができる。
また、上述のようにして手動再生完了までの残り時間を表示する際に、請求項17のエンジン排気浄化制御装置のように、第2期間が開始してから所定の基準時間が経過するまでは、第1期間のときと同様にして求めた残り時間を表示手段に表示し、基準時間の経過後に、第2期間において求めた残り時間を表示手段に表示するようにした場合には、第1期間における手動再生完了までの残り時間の演算から、第2期間における手動再生理完了までの残り時間の演算に移行する際に、演算により再生時間を得るまでに時間を要する場合であっても、適正な再生時間を得るまでに誤った残り時間が表示手段に表示されるのを確実に防止することができる。
また、請求項18のようにエンジン排気浄化制御装置を構成した場合、再生制御手段が自動再生を開始すると、所定時間にわたり自動再生を開始した旨が表示手段に表示された後、自動再生の実行状況が表示されるので、車両の乗員は自動再生が開始されたことを、一層容易且つ明確に認識することができる。従って、自動再生の実行により車両の運転状態などに変化が生じたとしても、これを自動再生によるものと容易に認識することができると共に、自動再生に極力支障のでないように車両を運転することも可能となる。
更に、こうして自動再生の開始を表示手段に表示するようにした場合、請求項19のエンジン排気浄化制御装置のように、表示切換スイッチの操作に応じ、自動再生を開始した旨の表示を省略できるようにすれば、自動再生開始の表示を煩わしく感じる乗員は、表示切換スイッチを操作することにより、容易にこのような表示を行わないようにすることができる。
また、表示制御手段がパティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を表示手段に表示する場合に、請求項4、請求項7、請求項9及び請求項12のエンジン排気浄化制御装置のように、パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量に応じて表示内容を変化させることにより、パティキュレートの堆積状況を表示手段に表示するようにすれば、パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量の大小を容易に確認することができる。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジン排気浄化制御装置が適用された、4気筒のディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1を中心とするエンジンシステムの全体構成図である。本実施形態において、このエンジンシステムは車両に搭載されており、エンジン1は車両の動力源として用いられる。
エンジン1は各気筒に共通に設けられた高圧蓄圧室(以下コモンレールという)2を備えており、図示しない燃料噴射ポンプから供給されてコモンレール2に蓄えられた高圧の燃料が、各気筒に設けられたインジェクタ4に供給され、各インジェクタ4からそれぞれの気筒内に噴射される。
吸気管6にはターボチャージャ8が装備されており、図示しないエアクリーナから吸入された吸気は、吸気管6からターボチャージャ8のコンプレッサ8aへと流入し、コンプレッサ8aで過給された吸気はインタークーラ10及び吸気制御弁12を介して吸気マニホールド14に導入される。吸気管6のコンプレッサ8aより上流側には、エンジン1に吸入される空気の質量流量を検出するための吸気量センサ16が設けられている。
一方、エンジン1の各気筒から排気が排出される排気ポート(図示せず)は、排気マニホールド18を介して排気管20に接続されている。なお、排気マニホールド18と吸気マニホールド14との間には、EGR弁22を介して排気マニホールド18と吸気マニホールド14とを連通するEGR通路24が設けられており、EGR弁22の開度を変更することにより排気マニホールド18から吸気マニホールド14への排気還流量を調整可能となっている。
排気管20は、ターボチャージャ8のタービン8bが介装されると共に、排気ブレーキとして作動する排気絞り弁26を介して排気後処理装置28に接続されている。タービン8bの回転軸はコンプレッサ8aの回転軸と機械的に連結されており、排気管20内を流動する排気を受けたタービン8bがコンプレッサ8aを駆動するようになっている。
排気後処理装置28には、酸化触媒30が収容されると共に、この酸化触媒30の下流側に、排気中のパティキュレートを捕集することによりエンジン1の排気を浄化するパティキュレートフィルタ(以下フィルタという)32が収容されている。
この酸化触媒30は、流入する排気中に含まれるNOを酸化させてNOを生成し、このNOを酸化剤としてフィルタ32に供給する機能を有している。また、フィルタ32はハニカム型のセラミック体からなり、上流側と下流側とを連通する通路が多数並設されると共に、それぞれ隣接する通路の上流側開口と下流側開口とが交互に閉鎖されており、エンジン1の排気が内部を流通することによって排気中のパティキュレートを捕集する。フィルタ32の上流側には、フィルタ32に流入する排気の温度を検出する排気温度センサ34が設けられている。
酸化触媒30で排気中のNOから生成されたNOはフィルタ32に流入し、フィルタ32に捕集されて堆積したパティキュレートに対して酸化剤として作用する。フィルタ32に堆積しているパティキュレートは、酸化剤として作用するNOによって酸化されることにより、NやCOなどに変換され、フィルタ32から除去される。こうしてフィルタ32の連続再生が行われる。
ECU36は、エンジン1の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
ECU36の入力側には、各種制御に必要な情報を収集するため、上述した吸気量センサ16及び排気温度センサ34のほかに、エンジン1の回転数を検出する回転数センサ38、及びアクセルペダル(図示せず)の踏込量を検出するアクセル開度センサ40などの各種センサ類が接続されている。また、ECU36の入力側には、後述するフィルタ32の強制再生処理を手動により開始するための手動再生スイッチ42、及び後述する再生表示制御において表示内容を切り換えるための表示切換スイッチ44が接続されている。これら手動再生スイッチ42及び表示切換スイッチ44は、車両の乗員が操作できるように運転席近傍に設けられている。
一方、ECU36の出力側には、演算した制御量に基づいて制御が行われる各気筒のインジェクタ4、吸気制御弁12、EGR弁22及び排気絞り弁26などの各種デバイス類が接続されている。また、ECU36の出力側には、様々なメッセージや数値などの情報を表示可能な表示ユニット(表示手段)46が接続されている。
図2は、車両の運転席前方に配設されたメータユニット48の概略構成図である。図2に示されるようにメータユニット48は、車両の走行速度を表示するスピードメータ50と、エンジン1の回転数を表示するタコメータ52とを有しており、これらスピードメータ50とタコメータ52との間に表示ユニット46が配置され、車両の乗員が表示内容を確認することができるようになっている。
例えばECU36は、エンジン1の各気筒への燃料供給量の演算、及び演算した燃料供給量に基づくインジェクタ4からの燃料供給制御を行う。エンジン1の運転に必要な燃料供給量(主噴射量)は、回転数センサ38によって検出されたエンジン1の回転数とアクセル開度センサ40によって検出されたアクセルペダルの踏込量とに基づき、予め記憶しているマップから読み出して決定する。各気筒に供給される燃料の量は、インジェクタ4の開弁時間によって調整され、決定された燃料量に対応した駆動時間で各インジェクタ4が開弁駆動され、各気筒に主噴射が行われることにより、エンジン1の運転に必要な燃料量が供給される。
更に、ECU36は、このような各気筒への燃料供給制御のほか、フィルタ32を強制再生して機能回復させるための制御も行う。フィルタ32に捕集されて堆積しているパティキュレートは、前述したように酸化触媒30によって生成されフィルタ32に流入するNOを酸化剤とした連続再生により酸化除去される。しかしながら、エンジン1のアイドル運転時などのように、排気温度が低い運転状態が長時間続いた場合などでは、このような連続再生だけでは堆積したパティキュレートが十分に酸化除去されない場合がある。そして、このような状態が継続すると、フィルタ32内にパティキュレートが過剰に堆積し、フィルタ32が目詰まりを起こすおそれがある。
そこでECU36は、フィルタ32におけるパティキュレートの堆積状況に応じてフィルタ32を強制的に再生するための強制再生処理を実行する。この強制再生処理は、フィルタ32において堆積可能なパティキュレートの上限堆積量を最大堆積量としたときに、この最大堆積量に対する実際の堆積量の百分率で表されるパティキュレート堆積率に応じて行われる。図3は、このようなフィルタ32におけるパティキュレート堆積率と強制再生処理との関係の一例を示すものである。
なお、本実施形態においてフィルタ32におけるパティキュレートの実際の堆積量は、次のようにして求めている。即ちECU36は、回転数センサ38によって検出されたエンジン1の回転数と、エンジン1の負荷に対応するエンジン1への燃料供給量とに基づいて、エンジン1からの単位時間あたりのパティキュレート排出量を求める。そして、フィルタ32の強制再生処理が開始されるまでの間は、前回のフィルタ32の強制再生処理完了時を基点として、単位時間あたりのパティキュレート排出量を積算することにより、その時点のフィルタ32におけるパティキュレートの堆積量を求める。
また、フィルタ32の強制再生処理が行われている場合、ECU36は、強制再生処理開始時点のフィルタ32におけるパティキュレートの堆積量を初期値とし、強制再生処理における単位時間あたりのパティキュレートの燃焼量を順次減じていくことにより、フィルタ32におけるパティキュレートの残留量を求め、これをフィルタ32におけるパティキュレートの堆積量として把握する。なお、単位時間あたりのパティキュレートの燃焼量は、フィルタ32に堆積しているパティキュレートが強制再生処理によって燃焼を開始した後、フィルタ32に単位時間あたりに供給された酸素供給量に基づいて求めることができる。
フィルタ32におけるパティキュレートの堆積量が増大した場合に強制再生処理が必要であることは上述したとおりであるが、パティキュレート堆積量が更に増大してフィルタ32の最大堆積量近くまで過大になった場合には、強制再生処理によるパティキュレートの焼却自体が困難となる。そこで、図3に示されるように、パティキュレート堆積率が第1基準堆積率PM1以下の領域が、強制再生処理を実行可能な領域である再生可能領域として設定され、第1基準堆積率PM1を超える領域が強制再生処理を実行不可能な領域である再生不可領域として設定されている。この第1基準堆積率PM1は予め実験などによって定められるものであり、例えば90%に設定される。
このように設定された再生可能領域において、パティキュレート堆積率がさほど大きくない場合には強制再生処理を行う必要がない。そこで、図3に示されるように、パティキュレート堆積率が第2基準堆積率PM2以下の領域を強制再生処理が不要な領域としている。この第2基準堆積率PM2は、例えば40%に設定される。
従って、第1基準堆積率PM1以下で第2基準堆積率PM2より大きいパティキュレート堆積率の場合に強制再生処理が必要となる。フィルタ32の強制再生処理では、フィルタ32をパティキュレートが燃焼可能な所定温度以上に昇温しなければならないため、エンジン1の運転や車両の走行に大きな影響を及ぼすことのない状態において強制再生処理を行う必要がある。そこで本実施形態においては、パティキュレート堆積率が第2基準堆積率PM2より大きい場合であって、エンジン1の回転数が所定回転数領域にあると共にエンジン1の負荷が所定負荷領域にあり、且つ車両が所定車速以上で走行しているとき、ECU36がフィルタ32の強制再生処理を自動的に行う自動再生を実行する。
しかしながら、車両の運転形態などによっては、長時間にわたり強制再生処理を実行可能な状態とならない場合がある。このような場合には、フィルタ32におけるパティキュレートの堆積量が更に増大していくことになるが、パティキュレート堆積率が第3基準堆積率PM3を上回った場合には、自動再生を実行することが困難であるものとして、後述する方法により車両の乗員に対し、手動により開始する強制再生処理である手動再生の実行を促すようにしている。従って、図3に示されるように、第2基準堆積率PM2より大きく、第3基準堆積率PM3以下の領域が自動再生を行う自動再生領域となると共に、第3基準堆積率PM3より大きく、第1基準堆積率PM1以下の領域が手動再生を行う手動再生領域となっている。なお本実施形態では、自動再生領域においても、車両を停止させた上で手動再生スイッチ42を操作すれば、手動再生を実行可能となっている。
このようにして設定された強制再生処理の実行領域に基づき、フィルタ32の強制再生処理が行われる。即ち、フィルタ32におけるパティキュレート堆積量が増大し、パティキュレート堆積率が第2基準堆積率PM2を上回ったときに(所定堆積状態)、車両の運転状態が所定運転状態となるという第1実行条件が満たされると、ECU36は自動再生を実行する。上述したように本実施形態において所定運転状態は、エンジン1の回転数が所定回転数領域にあると共にエンジン1の負荷が所定負荷領域にあり、且つ車両が所定車速以上で走行している状態としている。
ECU36は自動再生を開始すると、まず酸化触媒30が活性化しているか否かを判定する。酸化触媒30が活性化していない場合には、吸気制御弁12や排気絞り弁26の閉方向への制御と共に、各気筒の膨張行程においてインジェクタ4から第1の追加燃料噴射を行って、酸化触媒30を活性化温度まで昇温する。
酸化触媒30が既に活性化している場合、或いはこのような昇温によって酸化触媒30が活性化すると、ECU36はフィルタ32に流入する排気の温度を、パティキュレートが燃焼可能な再生温度(例えば600℃)に維持するように、インジェクタ4から第2の追加燃料を排気行程で各気筒に噴射させる。このような噴射タイミングで第2の追加燃料が各気筒に噴射されることにより、第2の追加燃料は気筒内や排気マニホールド18内で燃焼することなく酸化触媒30に達し、酸化触媒30で酸化される。フィルタ32に流入する排気の温度は、この酸化によりパティキュレートが燃焼可能な再生温度まで上昇し、フィルタ32に堆積しているパティキュレートが燃焼してフィルタ32から除去される。
こうして自動再生が実行されることによりフィルタ32に堆積したパティキュレートが焼却され、パティキュレート堆積率が予め設定された再生完了判定値以下となると、ECU36は自動再生を終了する。
一方、自動再生が実行されず、パティキュレート堆積率が増大して第3基準堆積率PM3を上回るという第2実行条件が満たされと、ECU36は後述する方法により車両の乗員に手動再生が必要である旨の通知を行う。車両の乗員は、この通知を確認することにより、フィルタ32の手動再生が必要であることを認識する。そして、車両を停止させた上で手動再生スイッチ42を操作することにより、手動でフィルタ32の強制再生処理を開始させることができるようになっている。即ち、運転者は手動再生を開始しようとする場合、一旦車両を停止させた上で、手動再生スイッチ42を操作すれば、ECU36が手動再生を開始する。
手動再生スイッチ42の操作により手動再生を開始した場合においても、ECU36が行うフィルタ32の強制再生処理の手順は、上述した自動再生と同様である。即ち、手動再生スイッチ42が操作されて手動再生が開始されると、酸化触媒30を活性化温度まで昇温した上で、フィルタ32に流入する排気の温度を、パティキュレートが燃焼可能な再生温度(例えば600℃)に維持し、フィルタ32に堆積しているパティキュレートを燃焼させてフィルタ32から除去する。こうしてフィルタ32に堆積したパティキュレートが焼却されることにより、パティキュレート堆積率が予め設定された再生完了判定値以下となると、ECU36は手動再生を終了する。
このようにして行われる自動再生及び手動再生の実行状況や、フィルタ32の強制再生の要否、及びパティキュレートの堆積状況を車両の乗員が確認することができるようにするため、ECU36は再生表示制御を実行する。図4は、この再生表示制御に対応したECU36の制御ブロック図である。図4に示されるようにECU36は、上述のようにして自動再生或いは手動再生を実行することによりフィルタ32を強制的に再生する再生制御部(再生制御手段)54と、再生制御部54による制御に対応して表示ユニット46に様々な表示を行う表示制御部(表示制御手段)56とを有している。
再生制御部54には、上述したようにして手動再生を行わせるための手動再生スイッチ42が接続されている。また、表示制御部56には、後述するようにして表示制御部56による表示内容の切り換えを行うための表示切り換えスイッチ44が接続されると共に、様々な表示を行うための表示ユニット46が接続されている。そして表示制御部56は、エンジン1が運転中であるときに、図5及び図6のフローチャートに従って再生表示制御を実行する。
表示制御部56は再生表示制御を開始すると、まず図5のステップS1において、フィルタ32におけるパティキュレート堆積率が再生可能領域内にあるか否かを判定する。即ち、パティキュレート堆積率が第1基準堆積率PM1以下である場合に、表示制御部56はパティキュレート堆積率が再生可能領域内にあると判定する。
一方、パティキュレート堆積率が第1基準堆積率PM1を上回る場合、ステップS1において表示制御部56は、パティキュレート堆積率が再生可能領域内にないと判定して処理をステップS2に進め、表示ユニット46に表示1の表示を行う。この場合、前述したようにパティキュレート堆積率が過大となって強制再生処理の実行が不可能であることから、その旨を車両の乗員に知らせる必要がある。図7は、このような場合に表示ユニット46に表示する表示1の表示例を示すものであり、図7のような表示を行うことにより、乗員はパティキュレートの堆積量増大に起因してフィルタ32の強制再生処理が実行不可能であることを容易に認識することができる。従って、このような表示を表示ユニット46で確認した乗員は、例えば車両を整備工場などに持ち込み、フィルタ32の洗浄を行うことによって、フィルタ32を正常に使用可能な状態に復旧させることができる。
こうしてステップS2において表示ユニット46に表示1の表示を行うと、表示制御部56はその制御周期を終了し、次の制御周期のステップS1で、再びパティキュレート堆積率が再生可能領域内にあるか否かを判定する。上述したように、パティキュレート堆積率は既に第1基準堆積率PM1を上回っているため、表示制御部56は処理をステップS2に進め、図7に例示される表示1を表示ユニット46に表示する。従って、上述したように、例えば車両の乗員が車両を修理工場などに持ち込み、フィルタ32を正常な状態に復旧させない限り、表示ユニット46には図7に例示されるような表示1により、フィルタ32の強制再生が不可能である旨が表示され続ける。
一方、前述したように、実際のパティキュレート堆積率が第1基準堆積率PM1以下であり、パティキュレート堆積率が再生可能領域内にあると判定した場合、表示制御部56は処理をステップS3に進め、フィルタ32におけるパティキュレート堆積率が手動再生領域内にあるか否かを判定する。手動再生領域は、前述したように第3基準堆積率PM3より大きく、且つ第1基準堆積率PM1以下の領域であり、パティキュレート堆積率がこのような範囲内にある場合に、表示制御部56はパティキュレート堆積率が手動再生領域内にあると判定する。また、上述したようにパティキュレート堆積量が第1基準堆積量PM1以下の場合に、ステップS3に処理が進められるが、パティキュレート堆積量が更に第3基準堆積量PM3以下の場合、表示制御部56はパティキュレート堆積率が手動再生領域内にないと判定する。
ここでは、まずステップS3でフィルタ32におけるパティキュレート堆積率が手動再生領域内にないと、表示制御部56が判定した場合について説明する。この場合、パティキュレート堆積率は上述したように第3基準堆積量PM3以下であるが、表示制御部56は処理をステップS3から図6のステップS12に進め、パティキュレート堆積率が自動再生領域内にあるか否かを判定する。自動再生領域は、前述したように第2基準堆積率PM2より大きく、且つ第3基準堆積率PM3以下の領域であり、パティキュレート堆積率がこのような範囲内にある場合に、表示制御部56はパティキュレート堆積率が自動再生領域内にあると判定する。また、パティキュレート堆積率が第2基準堆積率PM2以下である場合、表示制御部56はパティキュレート堆積率が自動再生領域内にはないと判定する。
ステップS12においてパティキュレート堆積率が自動再生領域内にないと判定した場合、表示制御部56は処理をステップS13に進め、表示ユニット46に表示2の表示を行って、その制御周期を終了する。この場合、実際のパティキュレート堆積率は第2基準堆積率PM2以下であって、前述したようにフィルタ32は強制再生処理を必要をしていないことになる。従って、この場合には強制再生処理の実行状況についての表示は不要となる。そこで本実施形態では、図8に示される表示2の表示例のように、表示制御部56は、フィルタ32におけるパティキュレート堆積率を、複数のセグメントにより構成されるバー表示58によって表示ユニット46に表示する。
本実施形態においてバー表示58は、以下に説明する再生表示制御の様々なステップで表示ユニット54に表示されるが、図9に示されるように全9個のセグメントSG1乃至SG9の一部または全部を用いて形成され、フィルタ32におけるパティキュレート堆積率が大きいほど、表示されるセグメントの数が増大するようになっている。即ち、パティキュレート堆積率に応じてセグメントを表示する場合、セグメントSG1が初めに表示され、パティキュレート堆積率が大きいほど、セグメントSG1に近いセグメントから順に表示されていくようになっている。そして、パティキュレート堆積率が第1基準堆積率PM1以上となった場合には全てのセグメントSG1乃至SG9が表示されるようになっている。このようにバー表示58は、パティキュレート堆積率に応じて表示されるセグメントの数が変化するので、車両の乗員はフィルタ32におけるパティキュレートの堆積量の大小を容易に確認することができる。
上述のように、図8の表示2が表示ユニット46に表示される場合、実際のパティキュレート堆積率は第2基準堆積率PM2以下であるので、本実施形態ではセグメントSG1乃至SG4の一部もしくは全部が、上述のようにパティキュレート堆積率に応じてバー表示58を形成して表示される。この場合、フィルタ32の強制再生処理が不要な状態にあることから、これらのセグメントSG1乃至SG4は、例えば緑色で表示される。このような表示を行うことにより、フィルタ32の強制再生処理が行われない場合であっても、車両の乗員はフィルタ32におけるパティキュレート堆積率がどの程度であるかを容易に確認することができる。また、このとき表示されるバー表示58の色が、フィルタ32の強制再生が不要であることを示す色であることを車両の乗員が予め認識していれば、フィルタ32の強制再生処理が実行されないことに対し、車両の乗員が不信感を持つこともない。
ステップS13で表示2の表示を行った後にその制御周期を終了すると、表示制御部56は次の制御周期で再びステップS1から処理を開始する。このとき、フィルタ32におけるパティキュレート堆積率がさほど増大しておらず、依然として第2基準堆積率PM2以下である場合、表示制御部56は上述のようにして処理をステップS1からステップS3及びS12を経てステップS13に進め、引き続き表示2を表示ユニット46に表示する。従って、パティキュレート堆積率が増大して第2基準堆積率PM2を上回るまでの間は、表示ユニット46に表示2が表示されることになる。
パティキュレート堆積率が増大して第2基準堆積率PM2を上回ると、表示制御部56はステップS12において、パティキュレート堆積率が自動再生領域内にあると判定し、処理をステップS14に進める。ステップS14で表示制御部56は、表示切換スイッチ44が状態通知ONと状態通知OFFのいずれの位置にあるかを判定する。前述したように、表示切換スイッチ44は表示制御部56による表示内容の切り換えを行うために設けられており、表示切換スイッチ44が状態通知ONの位置にある場合、表示制御部56は処理をステップS14からステップS15に進めて表示3の表示を行った後、ステップS16に処理を進める。一方、表示切換スイッチ44が状態通知OFFの位置にある場合、表示制御部56は処理をステップS14から直接ステップS16に処理を進め、ステップS15における表示3の表示を省略する。
ここで、ステップS12からステップS14に処理が進むのは、パティキュレート堆積率が自動再生領域にある場合であるが、このような場合においても、再生制御部54が自動再生を開始する前に車両の乗員が手動再生スイッチ42を操作すれば、フィルタ32の強制再生処理を開始することができるようになっている。そこで、ステップS14からステップS15に処理が進められた場合には、表示3として、図10に例示するようにフィルタ(DPF)32の手動再生が可能である旨のメッセージを、表示制御手段56がステップS15で所定時間(例えば5秒間)にわたり表示ユニット46に表示した後、ステップS16に処理を進める。
表示切換スイッチ44が状態通知OFFの位置にある場合には、このようなステップS15による表示が省略され、表示制御部56はステップS14からステップS16に直接処理を進める。ステップS16において表示制御部56は、表示4を表示ユニット46に表示する。具体的には、表示4として図11に例示するように、手動再生が可能である旨のメッセージを、複数のセグメントによりパティキュレート堆積率を示すバー表示58と共に表示する。
このとき、パティキュレート堆積率は自動再生領域にあって、前述した図8に例示される表示2の表示が行われる場合の上限である第2基準堆積率PM2よりもパティキュレート堆積率が大きくなっている。従って、この場合には、図9に示されるセグメントSG1乃至SG9のうち、このときに常時表示されるセグメントSG1乃至SG4に加え、セグメントSG5及びSG6をパティキュレート堆積率に応じて表示させることによりバー表示58を形成し、このバー表示58によって自動再生領域にある場合のパティキュレート堆積率を表示ユニット46に表示する。
なお、このときセグメントSG1乃至SG4は、前述したように緑色で表示されるが、セグメントSG5及びSG6は、パティキュレート堆積率が自動再生領域にある場合に、その大きさに応じて表示されるものであるので、例えば橙色で表示される。
このように、パティキュレート堆積率が自動再生領域にあると表示制御部56が判定すると、表示切換スイッチ44が状態通知ONの位置にあるときには、図10に例示される表示3を所定時間にわたり表示ユニット46に表示した後に、図11に例示される表示4を表示ユニット46に表示する。一方、パティキュレート堆積率が自動再生領域にあると表示制御部56が判定したときに、表示切換スイッチ44が状態通知OFFの位置にあると、直ちに図11に例示される表示4を表示ユニット46に表示する。
従って、表示ユニット46における表示が頻繁に変わることを煩わしいと思う乗員は、表示切換スイッチ44を状態通知OFFの位置としておくことにより、図10に例示される表示3の表示を省略させることができる。
また、表示切換スイッチ44が状態通知ONの位置にあって、パティキュレート堆積率が自動再生領域まで増大したときに、一旦表示3を表示した後に表示4を表示するようにした場合には、2段階に表示が行われることによって、パティキュレート堆積率が自動再生領域まで増大して手動再生の実行が可能となったことを、より確実且つ容易に認識することが可能となる。従って、自動再生が行われる前であっても、車両の乗員が任意に手動再生スイッチ42を操作して手動再生を開始させることができる。
また、このとき強制再生が不要の場合とは色の異なるセグメントSG5及びSG6を加えたバー表示58により、パティキュレート堆積率も容易に確認することができる。従って、このとき表示されるバー表示58のセグメントSG5及びSG6の色が、自動再生領域にパティキュレート堆積率があることを示す色であることを車両の乗員が予め認識していれば、第1実行条件が満たされて自動再生が実行されるように、積極的に車両の運転状態を所定運転状態にすることもできる。
また、上述したように、手動再生が可能である旨のメッセージと共に、パティキュレート堆積率を示すバー表示58を表示ユニット46に表示するので、車両の乗員は、手動再生を開始した方がよいかどうかを、容易且つ適切に判断することが可能となり、必要以上に頻繁に手動再生が実行されるのを防止することができる。
こうしてステップS16で表示4を表示ユニット46に表示すると、表示制御部56は処理をステップS17に進め、手動再生が実行されているか否かを判定する。即ち、上述したような表示4によって車両の乗員が手動再生の実行が可能であることを認識し、手動再生スイッチ42を操作すると、前述したようにして再生制御部54が手動再生を開始するが、表示制御部56は再生制御部54から手動再生を実行しているか否かの情報を受けることにより、ステップS17の判定を行う。
手動再生スイッチ42が操作されず、再生制御部54によって手動再生が行われていない場合、表示制御部56は処理をステップS18に進め、再びパティキュレート堆積率が自動再生領域にあるか否かを判定する。ステップS12からステップS14などのを経て処理がステップS18に進められた制御周期では、ステップS12で既にパティキュレート堆積率が自動再生領域にあると判定しており、表示制御部56は処理をステップS19に進める。
ステップS19で表示制御部56は、再生制御部54からの情報に基づき、再生制御部54が自動再生を開始したか否かを判定する。前述したように再生制御部54は、パティキュレート堆積率が増大して第2基準堆積率PM2を上回ったときに、エンジン1の回転数が所定回転数領域にあると共にエンジン1の負荷が所定負荷領域にあり、且つ車両が所定車速以上で走行しているという所定運転状態になることにより、第1実行条件が満たされると、自動再生を実行する。
パティキュレート堆積率が第2基準堆積率PM2を上回っているものの、車両の運転状態が上記所定運転状態とならないことによって第1実行条件が満たされず、再生制御部54が自動再生を開始しない場合、表示制御部56は処理をステップS19からステップS16に戻す。従って、パティキュレート堆積率が第2基準堆積率PM2を上回っているものの、手動再生スイッチ42が操作されず、しかも車両の運転状態が上記所定運転状態とならないことによって第1実行条件が満たされない場合には、図11に例示される表示4によって手動再生が可能である旨のメッセージが、バー表示58で示されるパティキュレート堆積率と共に、ステップS16において表示制御部56により表示ユニット46に表示される。
これにより、パティキュレート堆積率が自動再生領域にあるにもかかわらず、車両の運転形態などによって自動再生が長時間にわたって実行されない場合であっても、車両の乗員は手動再生が可能であることを表示4によって容易に認識することができるので、手動再生スイッチ42を操作することによってフィルタ32を強制再生することができる。なお、ステップS16乃至S19の処理がこのようにして繰り返されているときに、車両の乗員が手動再生スイッチ42を操作することにより、再生制御部54が手動再生を開始した場合、表示制御部56はステップS17の判定により処理を図5のステップS8に進めるが、この場合の処理内容については後述する。
また、ステップS16乃至S19の処理が繰り返されている間にパティキュレート堆積率が増大して第3基準堆積率PM3を上回った場合、パティキュレート堆積率は自動再生領域にはなく、手動再生領域にあることになる。このような場合、表示制御部56はステップS18において、パティキュレート堆積率が自動再生領域にないと判定し、その制御周期を終了し、次の制御周期で再び図5のステップS1から処理を開始する。この場合には、処理がステップS1からステップS3に進んだときに、パティキュレート堆積率が手動再生領域にあると表示制御部56が判定し、処理はステップS4に進められる。ステップS3において、パティキュレート堆積率が手動再生領域にあると表示制御部56が判定した場合については、後に詳述する。
一方、このようにしてステップS16乃至S19の処理が繰り返されているときに、車両の運転状態が所定運転状態となって第1実行条件が満たされると、再生制御部54が自動再生を開始する。これに伴い、表示制御部56はステップS19からステップS20に処理を進め、表示切換スイッチ44が状態通知ONと状態通知OFFのいずれの位置にあるかを判定する。そして、表示切換スイッチ44が状態通知ONの位置にある場合、表示制御部56は、処理をステップS20からステップS21に進めて表示5を表示ユニット46に表示した後、ステップS22に処理を進める。一方、表示切換スイッチ44が状態通知OFFの位置にある場合、表示制御部56はステップS20から直接ステップS22に処理を進め、ステップS21における表示5の表示を省略する。
表示切換スイッチ44が状態通知ONの位置にあって、ステップS21に処理が進んだ場合、ステップS19で自動再生が開始されたと判定したことから、表示制御部56は表示5として図12に例示されるように、自動再生が開始された旨を所定時間(例えば5秒間)にわたり表示ユニット46に表示する。
こうしてステップS21で表示5を表示ユニット46に表示した後、ステップS22に処理を進めると、表示制御部56は表示6として、図13に例示されるように、自動再生を実行中である旨のメッセージを表示ユニット46に表示する。
このとき表示制御部56は、パティキュレート堆積率が自動再生領域にあるので、図9に示されるセグメントSG1乃至SG9のうち、常時表示されるセグメントSG1乃至SG4に加え、セグメントSG5及びSG6をパティキュレート堆積率に応じて表示することによりバー表示58を形成し、このバー表示58によってパティキュレート堆積率を表示ユニット46に表示する。なお、このときもセグメントSG1乃至SG4が緑色で表示されるのに対し、セグメントSG5及びSG6は、パティキュレート堆積率が自動再生領域にある場合に、その大きさに応じて表示されるものであるので、橙色で表示される。
このように、再生制御部54が自動再生を開始すると、表示切換スイッチ44が状態通知ONの位置にあるときには、表示制御部56が図12に例示される表示5を所定時間にわたり表示ユニット46に表示した後に、図13に例示される表示6を表示ユニット46に表示する。一方、再生制御部54が自動再生を開始したときに、表示切換スイッチ44が状態通知OFFの位置にあると、表示制御部56は直ちに図13に例示される表示6を表示ユニット46に表示する。
従って、表示ユニット46における表示が頻繁に変わることを煩わしいと思う乗員は、表示切換スイッチ44を状態通知OFFの位置としておくことにより、図12に例示される表示5の表示を省略させることができる。
また、表示切換スイッチ44が状態通知ONの位置にあって、再生制御部54が自動再生を開始したときに、一旦表示5を表示した後に表示6を表示するようにした場合には、2段階に表示が行われることによって、自動再生が開始されたことを容易に認識することが可能となる。
更に、図13に例示されるように、強制再生処理が不要の場合とは色の異なるセグメントSG5及びSG6を加えたバー表示58を含む表示6を、自動再生を実行中である旨のメッセージの表示と併せて表示ユニット46に表示することにより、自動再生を実行中であることを容易に認識することができると共に、自動再生を行っているときのパティキュレート堆積率も容易に確認することができる。従って、自動再生の実行により車両の運転状態などに変化が生じたとしても、車両の乗員はこれを自動再生によるものと容易に認識することができると共に、自動再生に極力支障が生じないように車両を運転することもできる。
このようにしてステップS22で表示6を表示ユニット46に表示すると、表示制御部56は処理をステップS23に進め、再生制御部54からの情報に基づき、再生制御部54が自動再生を完了したか否かについて判定を行う。
再生制御部54は、前述したようにフィルタ32の強制再生処理によってフィルタ32に堆積しているパティキュレートが焼却され、パティキュレート堆積率が予め設定された再生完了判定値以下となると、自動再生を終了する。従って、再生制御部54が自動再生を継続している間は、表示制御部56がステップS22及びステップS23の処理を繰り返すことになる。即ち、再生制御部54によって自動再生が行われている間は、図13に例示される表示6が表示ユニット46に表示される。このとき、バー表示58によるパティキュレート堆積率の表示は、自動再生が開始されたときの堆積率に対応した表示が維持され、再生制御部54が自動再生を完了すると、パティキュレートが堆積していない状態に対応した表示(例えば、全てのセグメントの消滅、或いはセグメントSG1のみの表示など)にリセットされる。
なお、再生制御部54によって自動再生が行われている間のバー表示58によるパティキュレート堆積率の表示は、自動再生の進行に伴ってフィルタ32におけるパティキュレート堆積率が減少するのに従い、図13中の右側に位置するセグメントから順に消滅させることにより、バー表示58を徐々に短くするようにしてもよい。このような表示を行えば、自動再生の進行状況をより一層明確に把握することが可能となる。
ステップS23で自動再生が完了したと判定すると、表示制御部56はその制御周期を終了し、次の制御周期で再び図5のステップS1から処理を開始する。このときにはパティキュレート堆積率が再生完了判定値以下に減少しているので、前述したように、表示制御部56は処理をステップS1から、ステップS3及びS12を経てステップS13に進め、表示2を表示ユニット46に表示してその制御周期を終了する。
ところで、パティキュレート堆積率が自動再生領域のレベルとなったとき、即ち第2基準堆積率PM2を上回っているときに自動再生が行われない状態が継続すると、パティキュレート堆積率は更に増大する。そして、図5のステップS3でパティキュレート堆積率が第3基準堆積率PM3を上回って手動再生領域にあると判定すると、表示制御部56は処理をステップS4に進め、表示7を表示ユニット46に所定時間(例えば5秒間)にわたり表示する。
パティキュレート堆積率が第2基準堆積率PM2を上回っても自動再生が行われず、更に第3基準堆積率PM3を上回るまで増大した場合には、もはや自動再生の実行が困難であるとの考え方に基づき、表示制御部56は表示7として、図14に例示されるように手動再生が必要である旨のメッセージを表示ユニット46に表示し、車両の乗員に手動再生の実行を促す。
このとき表示制御部56は、パティキュレート堆積率が手動再生領域にあるので、図9に示されるセグメントSG1乃至SG9のうち、常時表示されるセグメントSG1乃至SG6に加え、セグメントSG7乃至SG9をパティキュレート堆積率に応じて表示することによりバー表示58を形成し、このバー表示58によってパティキュレート堆積率を表示ユニット46に表示する。なお、このときもセグメントSG1乃至SG4が緑色で表示され、セグメントSG5及びSG6が橙色で表示されるのに対し、セグメントSG7乃至SG9は、パティキュレート堆積率が手動再生領域にある場合に、その大きさに応じて表示されるものであることから、手動再生を積極的に促すために赤色で表示される。
このような表示7をステップS4で所定時間にわたり表示ユニット46に表示した後、表示制御部56は処理をステップS5に進め、手動再生が必要である旨を示す表示8を表示ユニット46に表示する。図15は、このような表示8の一例を示すものであり、手動再生が必要である旨のメッセージは、図14に例示される表示7と異なるものとなっている。また、表示8においても、バー表示58によるパティキュレート堆積量の表示は表示7と同様にして行うようにしている。
従って、パティキュレート堆積率が増大して第3基準堆積率PM3を上回り、手動再生量領域に達すると、所定時間にわたって表示7が表示ユニット46に表示された後、表示8が表示ユニット46に表示される。このようにして手動再生の実行を促す表示を行うことにより、車両の乗員は容易に手動再生が必要であることを認識することができる。しかも、手動再生が必要になった当初は2段階で表示が行われるので、より確実に手動再生の必要性を車両の乗員に認識させることができる。
また、このとき手動再生が必要である旨のメッセージと共にパティキュレート堆積率がバー表示58により表示されるので、乗員は手動再生が必要となったパティキュレート堆積率を容易に確認することが可能となる。
しかも、このときのバー表示58では、緑色のセグメントSG1乃至SG4、並びに橙色のセグメントSG5及びSG6に加え、パティキュレート堆積率が手動再生領域にある場合に限り表示されるセグメントSG7乃至SG9が、セグメントSG1乃至SG6とは異なる赤色で表示されるようになっている。従って、このようなセグメントSG7乃至SG9の色が、手動再生が必要であることを示す色であることを車両の乗員が予め認識していれば、車両の乗員は手動再生が必要であることを直ちに知ることができる。
また、手動再生が必要となった場合には、少なくともセグメントSG1乃至SG7が表示されるので、このように多くのセグメントが表示されること、及びセグメントSG7乃至SG9が赤色で表示されることに加え、手動再生が必要である旨のメッセージが表示されるので、車両の乗員に対し手動再生を積極的に促すことができる。
表示制御部56は、ステップS5で表示8を表示ユニット46に表示すると、処理をステップS6に進め、パティキュレート堆積率が手動再生領域にあるか否かを判定する。表示制御部56は、ステップS3でパティキュレート堆積率が手動再生領域にあるか否かを判定しており、ステップS3からステップS4及びS5を経てステップS6に処理が進められた場合、表示制御部56は処理をステップS6からステップS7に進め、再生制御部54からの情報に基づき、手動再生が実行されているか否かを判定する。
手動再生スイッチ42が操作されずに手動再生が再生制御部54によって実行されていない場合、表示制御部56は処理をステップS5に戻す。従って、手動再生スイッチ42が操作されない場合、ステップS5乃至S7の処理が繰り返されることになり、表示ユニット46には上述した表示8が継続して表示されることにより、手動再生の実行が促される。
なお、手動再生スイッチ42が操作されない状態が継続し、ステップS5乃至S7の処理が繰り返されている間にパティキュレート堆積率が増大して第1基準堆積率PM1を上回った場合、パティキュレート堆積率は手動再生領域ではなく再生不可領域にある。従って、このような場合、表示制御部56はステップS6でパティキュレート堆積率が手動再生領域にないと判定すると、その制御周期を終了し、次の制御周期で再びステップS1から処理を開始する。この場合、パティキュレート堆積率は第1基準堆積率PM1を上回っており、再生不可領域にあることから、表示制御部56は処理をステップS2に進め、前述したようにして表示2を表示ユニット46に表示する。
一方、ステップS5乃至S7の処理が繰り返されている間に車両が停止され、手動再生スイッチ42が操作されると、再生制御部54が手動再生を開始する。これに対応し、表示制御部56は処理をステップS7からステップS8に進め、並行して実行している残り時間演算制御から受け渡される情報に基づき、表示9または表示10を表示ユニット46に表示する。この残り時間演算制御は、手動再生完了までの残り時間を求めるための制御であり、残り時間演算制御及び残り時間演算制御からの情報に基づく表示の詳細については後述するが、表示9及び表示10は、手動再生を実行中である旨を残り時間演算制御からの情報と共に表示するものである。
次に、表示制御部56は処理をステップS10に進め、実行中の手動再生が中断されたか否かを判定する。上述したように手動再生は車両停止中に手動再生スイッチ42を操作することにより実行されるが、何らかの理由により手動再生を実行中に車両が走行を開始した場合、本実施形態では再生制御部54が手動再生を中断する。ステップS10に処理を進めたとき、依然として車両停止状態が維持され手動再生が実行されている場合には、表示制御部56が処理をステップS11に進め、再生制御部54からの情報に基づき、手動再生が完了したか否かを判定する。そして、手動再生が完了していない場合、表示制御部56は処理をステップS8に戻す。
従って、手動再生が実行されている間はステップS8,S10,S11の処理が繰り返され、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ、残り時間演算制御における演算結果が、ステップS8に処理が進むたびに更新されて表示ユニット46に表示される。
一方、手動再生実行中に手動再生が中断されると、表示制御部56は処理をステップS10からステップS3に戻す。そして、前述したように表示制御部56はステップS3において、パティキュレート堆積率が手動再生領域にあるか否かを判定する。
このとき、既に実行された手動再生によりフィルタ32に堆積しているパティキュレートがある程度焼却され、パティキュレート堆積率が手動再生領域より減少している場合には、前述したように表示制御部56が処理をステップS12に進める。ステップS12に処理を進めた後の表示制御部56の処理内容は前述したとおりである。
また、依然としてパティキュレート堆積率が手動再生領域にある場合、表示制御部56は処理をステップS3からステップS4に進める。この場合の表示制御部56の処理も前述したとおりであるが、手動再生が再開されるまでは、手動再生が必要である旨のメッセージを表示ユニット46に表示する。そして、車両が停止された上で手動再生スイッチ42が再び操作され、手動再生が再生制御部54によって再開されると、表示制御部56は手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ、手動再生完了までの残り時間を表示ユニット46に表示する。
再生制御部54によって手動再生が実行され、フィルタ32に堆積したパティキュレートが焼却されてパティキュレート堆積率が再生完了判定値以下になると、再生制御部54は手動再生を完了する。この場合、表示制御部56は再生制御部54からの情報を受け、ステップS11で手動再生が完了したと判定し、その制御周期を終了する。
次の制御周期で表示制御部56は再びステップS1から処理を開始するが、このときには手動再生の完了によりパティキュレート堆積率が再生完了判定値以下に減少している。従って表示制御部56は、前述したように、ステップS1からステップS3及びS12を経てステップS13に処理を進める。ステップS13で表示制御部56は、前述したように図8に例示される表示2により、バー表示58を用いてパティキュレート堆積率を表示ユニット46に表示する。
なお、前述したように、図6のステップS16乃至S20の処理を繰り返しているときに、車両が停止されて手動再生スイッチ42が操作された場合にも、再生制御部54は手動再生を開始する。この場合、表示制御部56はステップS17から図5のステップS8に処理を進める。ステップS8で表示制御部56は、上述したように手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ、残り時間演算制御における演算結果を表示ユニット46に表示する。この後に表示制御部56が行う処理は上述したとおりである。
このようにして表示制御部56が再生表示制御を行うことにより、再生制御部54が実行する手動再生及び自動再生の実行状況を車室内に設けられた表示ユニット46により容易に把握することが可能となる。従って、例えば自動再生実行中の場合には、自動再生の実行により車両の運転状態に変化が生じたとしても、車両の乗員は容易に自動再生によるものであることを認識することができると共に、自動再生に極力支障をきたすことのないように車両を運転することも可能となる。
また、パティキュレート堆積率が増大して手動再生が必要となった場合には、手動再生が必要である旨のメッセージを表示ユニット46に表示することにより、手動再生の実行を分かり易く促すようにしているので、車両の乗員はこれを容易に認識し、必要な操作を行って手動再生を開始させることができる。そして、再生制御部54が手動再生を開始した場合には、表示ユニット46に手動再生完了までの残り時間が表示されるので、車両の乗員は手動再生の進行状況を容易に確認することができ、手動再生完了までの時間を有効に活用することが可能となる。
更に、手動再生及び自動再生のいずれも不要である場合には、パティキュレート堆積率に応じて大きさが変化するバー表示58によりパティキュレート堆積率を表示ユニット46に表示するので、車両の乗員はフィルタ32におけるパティキュレートの堆積状況を容易且つ的確に確認することができる。
次に、表示制御部56が上述した再生表示制御と並行して実行する残り時間演算制御について詳細に説明する。前述したように、残り時間演算制御は再生表示制御のステップS8で表示する手動再生完了までの残り時間を求めるための演算を行うものであり、図18のフローチャートに従い、エンジン1の運転中に表示制御部56が繰り返し実行する。
残り時間演算制御が開始されると、ステップS101で表示制御部56は、再生制御部54からの情報に基づき、再生制御部54が手動再生を実行中であるか否かを判定する。そして、手動再生が実行されていない場合、表示制御部56は処理をステップS102に進め、タイマTM1及びTM2をそれぞれリセットする。これらタイマTM1及びTM2は、後述する表示切り換えの際に使用されるものであって、ここではその際の使用に備えてリセット状態とされる。
次に表示制御部56は処理をステップS103に進めてフラグF2の値を0とした後、ステップS104でフラグF3の値を0とする。フラグF2は、その値によりタイマTM1が作動中であるか否かを示すものであり、フラグF3は、その値によりタイマTM2が作動中であるか否かを示すものである。即ち、フラグF2の値が0のときにはタイマTM1がリセット状態にあることを示し、値が1のときにはタイマTM1がカウント中であることを示す。また同様に、フラグF3の値が0のときにはタイマTM2がリセット状態にあることを示し、値が1のときにはタイマTM2がカウント中であることを示す。上述のように、タイマTM1及びTM2はいずれもリセット状態にあるので、フラグF2及びF3は、いずれも値が0とされる。
次のステップS105に処理を進めると、表示制御部56は手動再生完了までの残り時間tcを0(分)とする。処理がステップS105に進んだ場合、手動再生が行われていないので、残り時間tcの値は0とされる。
次に表示制御部56はステップS106において、並行して実行している再生表示制御に残り時間tcを受け渡し、その制御周期を終了する。この場合、手動再生が実行されていないので、受け渡された残り時間tcが再生表示制御において表示に用いられることはない。
次の制御周期においても、表示制御部56はステップS101から処理を開始し、依然として手動再生が実行されていない場合には、上述したようにステップS102乃至S106の処理が行われる。
前述したように、車両停止時に手動再生スイッチ42が操作されることによって、再生制御部54が手動再生を開始すると、表示制御部56はステップS101において、再生制御部54からの情報に基づき、手動再生を実行中であると判定し、処理をステップS107に進める。
ステップS107において表示制御部56は、排気温度センサ34が検出したフィルタ32に流入する排気の温度Tfが所定の基準温度To以上となったか否かを判定する。本実施形態では、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfをフィルタ32の温度と見なしており、この基準温度Toは、フィルタ32に堆積しているパティキュレートが燃焼可能なフィルタ32の下限温度として予め求められている所定温度に相当する。従って、表示制御部56は排気温度Tfが上昇して基準温度Toに達することにより、フィルタ32の温度が上記所定温度に達したと判定する。
手動再生が開始された当初は排気温度が十分上昇しておらず、排気温度Tfは基準温度Toに達していないので、表示制御部56はステップS107の判定により処理をステップS108に進める。
ステップS108において表示制御部56は、フラグF2の値が1であるか否かを判定する。このときフラグF2の値は0となっているので、表示制御部56は処理をステップS109に進め、タイマTM1のカウントをスタートさせる。
タイマTM1のカウントがスタートしたので、表示制御部56はステップS110においてフラグF2の値を1とし、更に次のステップS111において、タイマTM1がカウントした時間tm1が第1基準時間ts1に達したか否かを判定する。タイマTM1がカウントした時間tm1が第1基準時間ts1に達していない場合、表示制御部56は処理をステップS112に進め、計算中のメッセージを、並行して実行中の再生表示制御に受け渡して、その制御周期を終了する。
表示制御部56は、再生表示制御において前述したように図5のステップS8に処理が進んだときに、こうして残り時間演算制御から受け渡された計算中のメッセージを、図16に例示される表示9により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ表示ユニット46に表示する。
次の制御周期において表示制御部56は、ステップS101から再び処理を開始する。このとき、既に手動再生が実行されているものの、依然として排気温度Tfが基準温度Toに達していない場合、表示制御部56は処理をステップS108に進め、フラグF2の値が1であるか否かを判定する。
フラグF2の値は既に1となっているので、表示制御部56は処理をステップS108からステップS111に進め、タイマTM1がカウントした時間tm1が第1基準時間ts1に達したか否かを判定する。そして、タイマTM1がカウントした時間tm1が依然として第1基準時間ts1に達していない場合、表示制御部56は処理をステップS112に進める。従って、手動再生が開始された後、タイマTM1がカウントした時間tm1が第1基準時間ts1に達するまでの間は、ステップS114の処理によって、計算中のメッセージが再生表示制御に受け渡される。この結果、手動再生の開始後、第1基準時間ts1が経過するまでの間、表示制御部56は再生表示制御において図5のステップS8に処理が進んだときに、残り時間演算制御から受け渡された計算中のメッセージを、図16に例示される表示9により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ表示ユニット46に表示することになる。
タイマTM1がカウントした時間tm1が第1基準時間ts1に達すると、表示制御部56はステップS111における判定により処理をステップS113に進め、フィルタ32の手動再生完了までの残り時間trを求めるための演算処理Bを実行する。
上述したように、手動再生が開始されるとタイマTM1のカウントが開始されることから、タイマTM1がカウントした時間tm1は、手動再生が開始された後に経過した時間を表すことになる。手動再生が開始された当初はステップS113における演算処理Bの実行に必要な情報量が十分に得られず、手動再生完了までの残り時間trを精度よく求めることができない。このため、手動再生が開始された直後から、演算処理Bによって求められた手動再生完了までの残り時間trに基づく表示を、後述する方法によって表示ユニット46に行ってしまうと、誤った残り時間が表示ユニット46に表示されるおそれがある。
そこで、手動再生が開始されてから第1基準時間ts1が経過するまでの間、即ち演算処理Bによる演算が適正に行われるようになるまでの間、上述のように演算処理Bにより求められた残り時間trに基づく残り時間に代えて計算中のメッセージを表示ユニット46に表示することにより、誤った残り時間が表示ユニット46に表示されるのを防止している。そして、手動再生が開始された後、タイマTM1がカウントした時間tm1が第1基準時間ts1に達すると、表示制御部56はステップS113において、フィルタ32の手動再生完了までの残り時間trを求めるための演算処理Bを実行する。
ステップS113で演算処理Bを実行する場合には、手動再生が開始されたものの、排気温度Tfは基準温度Toに達していないので、フィルタ32において強制再生処理によるパティキュレートの燃焼は実質的に発生していない状態にある。従って、手動再生が開始されてから、排気温度Tfが基準温度Toに達するまでの期間である第1期間においては、手動再生完了までの残り時間は主として排気温度の上昇によるフィルタ32の昇温の進行と共に減少していくことになる。
そこで、ステップS113で行われる演算処理Bにおいて表示制御部56は、排気温度Tfを基準温度Toまで上昇させてフィルタ32を上記所定温度に昇温するまでの残り時間を昇温時間として求めると共に、フィルタ32に堆積しているパティキュレートが燃焼を開始してからパティキュレートの焼却が完了するまでの残り時間として再生時間を求める。そして、これら昇温時間と再生時間との和を、手動再生完了までの残り時間trとして求める。
ここで昇温時間の求め方について更に具体的に説明すると、まず表示制御部56は基準温度Toと、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfとの偏差を、フィルタ32の温度を上記所定温度まで昇温するのに必要な温度変化幅として求めると共に、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfに基づき、排気温度Tfの変化率ΔTfを求める。次に表示制御部56は、基準温度Toと排気温度Tfとの偏差である温度変化幅を排気温度Tfの変化率ΔTfで除することにより昇温時間を求める。このようにして第1期間における昇温時間を求めることにより、フィルタ32の実際の温度変化に対応して、昇温時間を精度よく求めることが可能となる。
次に、ステップS113の演算処理Bにおける再生時間の求め方について、以下に具体的に説明する。
上述したように、演算処理Bが行われる第1期間では、排気温度Tfが基準温度Toに達していないので、フィルタ32において手動再生によるパティキュレートの燃焼は実質的に生じていない。従って、従って、ステップS113の演算処理Bにおいて、フィルタ32におけるパティキュレートの燃焼状態に基づき再生時間を求めることはできない。
一方、パティキュレートの焼却を完了するのに要する時間は、フィルタ32におけるパティキュレートの堆積量と密接な関係がある。即ち、パティキュレートの堆積量が多い場合には、パティキュレートの燃焼速度が速まるものの、焼却されるパティキュレートの総量が多いため、パティキュレートの焼却を完了するためには比較的長い時間がかかる。一方、パティキュレートの堆積量が少ない場合には、パティキュレートの燃焼速度が低下するものの、焼却されるパティキュレートの総量が少ないため、パティキュレートの焼却を完了するためには比較的短い時間ですむ。
このようなパティキュレートの堆積量と、焼却の完了に要する時間である再生時間との関係が予め実験などにより求められており、求められた関係に基づいてパティキュレートの堆積量に対応する再生時間が設定された再生時間マップを表示制御部56が記憶している。図19は、再生時間マップにおけるこのようなパティキュレートの堆積量と再生時間との関係の一例を示すグラフである。
表示制御部56は、前述したように、回転数センサ38によって検出されたエンジン1の回転数と、エンジン1の負荷に対応するエンジン1への燃料供給量とに基づき、エンジン1からの単位時間あたりのパティキュレート排出量を求め、前回のフィルタ32の強制再生完了時を基点として、単位時間あたりのパティキュレート排出量を積算することにより、その時点のフィルタ32におけるパティキュレートの堆積量を求めている。そこで、表示制御部56はこのパティキュレート堆積量を用い、再生時間マップから対応する再生時間を読み出す。
このように第1期間において、フィルタ32に捕集されているパティキュレートの堆積量に基づき再生時間を求めるようにした場合には、フィルタ32に捕集されているパティキュレートの堆積量が、手動再生を開始するたびに異なっていても、再生時間を精度よく求めることが可能となる。
こうしてステップS113における演算処理Bにより、手動再生完了までの残り時間trを求めると、表示制御部56は処理をステップS114に進め、ステップS113で求められた残り時間trに一次遅れフィルタの処理を施すことにより、残り時間tr’を求める。ステップS113の演算処理Bによって求められる残り時間trは、上述のように主に排気温度Tfの上昇に対応して変化していく。このとき、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfは排気の流動状態などによって影響を受けるので、この排気温度Tfに基づいて求められる残り時間trについても、瞬間的に値が不規則にばらつく可能性がある。そこで、演算処理Bで求められた残り時間trに対し、下記式(1)で表されるような一次遅れフィルタの処理を施すことにより、残り時間trに瞬間的に生じる不規則なばらつきによる表示の乱れを抑制するようにしている。
tr’=(1−a)・tr’n−1+a・tr ・・・ (1)
なお、上記式(1)において、添字nは今回の制御周期における値を示し、添字n−1は前回の制御周期における値を示す。また係数aは予め実験などによって設定される重み付け係数であり、0より大きく1より小さい所定値(例えば0.8)に設定される。
また、表示する残り時間の不規則なばらつきを防止する方法は、このような一次遅れフィルタの適用に限定されるものではなく、様々な手法を適用することが可能である。例えば、演算処理Bで求められた残り時間trの増大時と減少時とでヒステリシスを持たせ、離散化処理を施すことによって残り時間tr’を求めるようにしてもよい。
表示制御部56はステップS114において、残り時間trに一次遅れフィルタの処理を施すことにより残り時間tr’を求めると、ステップS115に処理を進めて残り時間tr’を整数化し、表示用の残り時間tcを求める。本実施形態では、後述するように表示ユニット46による残り時間の表示を分単位で行っており、整数で残り時間を表示するために、ステップS115において残り時間tr’の整数化を行う。
次に、表示制御部56は処理をステップS106に進め、ステップS115で求められた残り時間tcを、並行して実行中の再生表示制御に受け渡して、その制御周期を終了する。
表示制御部56は、前述したように再生表示制御において図5のステップS8に処理が進んだときに、こうして残り時間演算制御から受け渡された残り時間tcを、図17に例示される表示10により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ表示ユニット46に表示する。
次の制御周期において表示制御部56は、再びステップS101から処理を開始し、手動再生を実行中であることから処理をステップS107に進める。そして、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfが依然として基準温度Toに達していない場合、表示制御部56は処理をステップS108に進め、上述したようにステップS111の処理を経てステップS113で演算処理Bを実行する。従って、手動再生が開始されてから排気温度センサ34が検出した排気温度Tfが基準温度Toに達するまでの間、即ち第1期間のうち、第1期間が開始してから第1基準時間ts1が経過した後においては、ステップS113における演算処理Bによって求められた手動再生完了までの残り時間trに基づき、上述したようにして求められた手動再生完了までの残り時間tcが再生表示制御に受け渡される。
これにより表示制御部56は、前述したように再生表示制御において図5のステップS8に処理が進んだときに、こうして残り時間演算制御から受け渡された残り時間tcを、図17に例示される表示10により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ表示ユニット46に表示する。
従って、手動再生が開始されると、手動再生が開始されてから第1基準時間ts1が経過するまでの間は、ステップS112において計算中のメッセージが再生表示制御に受け渡され、第1基準時間ts1の経過後はステップS106において手動再生完了までの残り時間tcが再生表示制御に受け渡される。
これに対応し、表示制御部56は再生表示制御において、図5のステップS8に処理が進んだときに、残り時間演算制御から計算中のメッセージが受け渡されている場合には、図16に例示される表示9により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ、計算中である旨のメッセージを表示ユニット46に表示する。一方、表示制御部56は再生表示制御において、図5のステップS8に処理が進んだときに、残り時間演算制御から手動再生完了までの残り時間tcが受け渡されている場合には、図17に例示される表示10により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ手動再生完了までの残り時間tcを表示ユニット46に表示する。
このように、手動再生の開始により第1期間が開始してから第1基準時間ts1が経過するまでの間は、演算処理Bにより求められた残り時間trに基づく残り時間tcの表示に代えて、計算中である旨のメッセージを表示9により表示ユニット46に表示するようにしたので、演算処理Bにおいて適正な残り時間が得られるようになるまでに誤った残り時間に基づく表示が表示ユニット46になされるのを確実に防止することができる。
手動再生によってフィルタ32の昇温が進み、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfが基準温度Toに達すると、表示制御部56はステップS107からステップS116に処理を進め、フラグF3の値が1であるか否かを判定する。このときフラグF3の値は0となっているので、表示制御部56は処理をステップS117に進め、タイマTM2のカウントをスタートさせる。
タイマTM2のカウントがスタートしたので、表示制御部56はステップS118においてフラグF3の値を1とし、更に次のステップS119でタイマTM2がカウントした時間tm2が第2基準時間ts2に達したか否かを判定する。タイマTM2がカウントした時間tm2が基準時間ts2に達していない場合、表示制御部56は処理をステップS113に進め、上述した演算処理Bを行うことによって、手動再生完了までの残り時間trを求める。
この場合、既に排気温度Tfが基準温度To以上となっているので、演算処理Bにおける昇温時間は0(分)となる。従って、このときに演算処理Bで求められる残り時間trは、再生時間マップからパティキュレートの堆積量に対応して読み出された再生時間となる。
表示制御部56は、こうしてステップS113の演算処理Bにより手動再生完了までの残り時間trを求めると、上述したようにしてステップS114におけるフィルタ処理及びステップS115での整数化を実行して残り時間tcを求めた後、この残り時間tcをステップS106で再生表示制御に受け渡す。
これにより表示制御部56は、前述したように再生表示制御において図5のステップS8に処理が進んだときに、こうして残り時間演算制御から受け渡された残り時間tcを、図17に例示される表示10により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ表示ユニット46に表示する。
表示制御部56は、こうしてステップS106による処理を行った後にその制御周期を終えると、次の制御周期においてステップS101から再び処理を開始する。この場合、既に手動再生が実行されていて排気温度Tfが基準温度To以上となっているので、表示制御部56は処理をステップS116に進め、フラグF3の値が1であるか否かを判定する。フラグF3の値は既に1となっているので、表示制御部56は処理をステップS116からステップS119に進め、タイマTM2がカウントした時間tm2が第2基準時間ts2に達したか否かを判定する。
タイマTM2がカウントした時間tm2が第2基準時間ts2に達していない場合、表示制御部56は処理をステップS113に進める。従って、排気温度Tfが基準温度To以上となった後、タイマTM2がカウントした時間tm2が第2基準時間ts2に達するまでの間は、ステップS113の演算処理Bによって求められた手動再生完了までの残り時間trに基づき求められた残り時間tcが、ステップS106において再生表示制御に受け渡されることになる。これに対応して表示制御部56は、前述したように再生表示制御において図5のステップS8に処理が進んだときに、残り時間演算制御から受け渡された残り時間tcを、図17に例示される表示10により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ表示ユニット46に表示する。
そして、タイマTM2のカウントが進み、タイマTM2がカウントした時間tm2が第2基準時間ts2に達すると、表示制御部56は処理をステップS119からステップS120に進め、残り時間trの演算を演算処理Bから演算処理Aに切り換える。
上述したように、排気温度Tfが基準温度Toに達してからタイマTM2のカウントが開始されることから、タイマTM2がカウントした時間tm2は、排気温度Tfが基準温度Toに達した後に経過した時間を表すことになる。
排気温度Tfが基準温度Toに達した場合には、パティキュレートの燃焼が可能となる所定温度以上の温度へのフィルタ32の昇温が完了しており、フィルタ32におけるパティキュレートの燃焼が既に始まっているので、上述したようなステップS113における演算処理Bによる残り時間の演算は実情に合致しなくなる。このため、表示制御部56は演算処理Bとは異なる演算処理Aによる残り時間の演算に切り換えるが、排気温度Tfが基準温度Toに達した直後は、演算処理Aによる残り時間の演算が精度よく行えない場合がある。
そこで、排気温度Tfが基準温度Toに達した後に経過した時間が第2基準時間ts2に達するまでの間、即ち演算処理Aによる演算が適正に行われるようになるまでの間は、上述したように演算処理Aによって求められた残り時間trに基づく残り時間tcの表示に代えて、第1期間のときに用いた演算処理Bを引き続き行うことによって求められた残り時間trに基づく残り時間tcを再生表示制御に受け渡すことにより、誤った残り時間が表示ユニット46に表示されるのを防止するようにしている。なお、このとき再生表示制御に受け渡される残り時間tcは、前述したように演算処理Bにおける昇温時間が0(分)となっているので、再生時間マップからパティキュレートの堆積量に対応して読み出された再生時間に基づき求められることになる。
そして、排気温度Tfが基準温度Toに達した後、タイマTM2がカウントした時間tm2が第2基準時間ts2に達すると、表示制御部56はステップS120において、フィルタ32の手動再生完了までの残り時間trを求めるための演算処理Aを実行する。
ステップS120で演算処理Aを実行する場合、既に排気温度Tfが基準温度To以上となることにより、フィルタ32においてパティキュレートが燃焼している。従って、排気温度Tfが基準温度To以上となってフィルタ32におけるパティキュレートの燃焼が開始してから、パティキュレートが焼却されて手動再生が完了するまでの期間である第2期間においては、手動再生完了までの残り時間はフィルタ32におけるパティキュレートの燃焼の進行と共に減少していくことになる。
そこで、ステップS120で行われる演算処理Aにおいて表示制御部56は、フィルタ32に堆積しているパティキュレートの焼却が完了するまでの残り時間として再生時間を求め、これを、手動再生完了までの残り時間trとする。
ここで、再生時間の求め方について具体的に説明する。前述したように表示制御部56は、前回の強制再生完了時を基点として積算されたエンジン1からのパティキュレート排出量をフィルタ32におけるパティキュレートの堆積量として求めている。表示制御部56は、こうして求めたパティキュレートの堆積量のうち、前回実行した強制再生処理の完了後、最初にステップS101で手動再生を実行中であると判定したときのパティキュレートの堆積量を手動再生における開始時堆積量とする。
表示制御部56は、この開始時堆積量を初期値とし、手動再生における単位時間あたりのパティキュレートの燃焼量を順次減じていくことにより、フィルタ32におけるパティキュレートの残留量を求める。更に表示制御部56は、こうして求められたパティキュレートの残留量を手動再生によるパティキュレートの燃焼速度で除することによって再生時間を求める。
このように、フィルタ32におけるパティキュレートの残留量と、手動再生によるパティキュレートの燃焼速度とを用いて第2期間における再生時間を求めることにより、第2期間における再生時間をパティキュレートの燃焼状態に対応して精度よく求めることが可能となる。
また、エンジン1からの単位時間あたりのパティキュレート排出量に基づき、手動再生における開始時堆積量を求めることにより、エンジン1の運転状態に変動があったとしても開始時堆積量を精度よく求めることが可能である。
なお、このような再生時間の演算で用いられる単位時間あたりのパティキュレートの燃焼量は、パティキュレートが燃焼可能な温度までフィルタ32の温度が上昇した後、即ち第2期間において、フィルタ32に単位時間あたりに供給された酸素供給量に基づき求めることができる。
このようにして第2期間におけるパティキュレートの燃焼量を求めることにより、パティキュレートの燃焼量に影響を及ぼす酸素供給量が演算に反映され、第2期間におけるパティキュレートの燃焼量を精度よく求めることが可能となる。
更に、エンジン1の運転状態に変動があったとしても上述のように開始時堆積量が精度よく求められると共に、第2期間におけるパティキュレートの燃焼量も精度よく求められるので、第2期間においてパティキュレートフィルタに捕集されているパティキュレートの残留量についても、これらに基づき精度よく求めることが可能となる。
また、手動再生によるパティキュレートの燃焼速度は、上述のようにして第2期間において求められる単位時間あたりのパティキュレートの燃焼量を積算し、これを第2期間開始後に経過した時間で除することにより求められる。
上述のように、フィルタ32に供給された酸素供給量に基づき、精度よく第2期間におけるパティキュレートの燃焼量を求めることができるので、結果として、このパティキュレートの燃焼量に基づくパティキュレートの燃焼速度についても精度よく求めることが可能となる。
このようにしてステップS120における演算処理Aにより手動再生完了までの残り時間trを求めると、表示制御部56は処理をステップS114に進め、前述したようにしてステップS120で求められた残り時間trに対し、前述したようにして一次遅れフィルタの処理を施すことにより、残り時間tr’を求める。ステップS120の演算処理Aによって求められる残り時間trについても演算によって求められるものであるため、何らかの理由により瞬間的に不規則なばらつきが生じる可能性がある。そこで、演算処理Aによって求められる残り時間trについても演算処理Bの場合と同様に、ステップS114において一次遅れフィルタの処理を施すことにより、残り時間trの瞬間的なばらつきによる表示の乱れを抑制するようにしている。
表示制御部56はステップS114において残り時間trに一次遅れフィルタの処理を施して残り時間tr’を求めると、ステップS115に処理を進め、前述した理由により残り時間tr’を整数化し、表示用の残り時間tcを求める。次に表示制御部56は処理をステップS106に進め、ステップS115で求められた残り時間tcを再生表示制御に受け渡して、その制御周期を終了する。
表示制御部56は、再生表示制御において図5のステップS8に処理が進んだときに、こうして残り時間演算制御から受け渡された手動再生完了までの残り時間tcを、前述したように図17に例示される表示10により、手動再生を実行中である旨のメッセージと併せ表示ユニット46に表示する。
次の制御周期において表示制御部56は、再びステップS101から処理を開始し、手動再生を実行中であることから処理をステップS107に進める。そして、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfは既に基準温度To以上となっており、フラグF3の値は1となっているので、表示制御部56は処理をステップS107からステップS116を経由してステップS119に進める。
ステップS119で表示制御部56は、タイマTM2がカウントした時間tm2が第2基準時間ts2以上となったか否かを判定するが、前述のように時間tm2は既に第2基準時間ts2以上となっているので、表示制御部56は処理をステップS120に進め、上述のようにして演算処理Aによる残り時間trの演算を行う。
従って、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfが基準温度Toに達した後、即ち第2期間においては、ステップS120における演算処理Aによって求められた手動再生完了までの残り時間trに基づき求められた残り時間tcが、再生表示制御に受け渡される。そして、表示制御部56は再生表示制御において、処理が図5のステップS8に進んだときに、こうして受け渡された残り時間tcを、表示10により表示ユニット46に表示する。
但し、第1期間から第2期間に切り換わってから第2基準時間ts2が経過するまでの間は、前述したように第1期間にあるときに用いられる演算処理Bを引き続き行って求められた手動再生完了までの残り時間trに基づき残り時間tcが求められ、この残り時間tcが再生表示制御に受け渡されて表示10により表示ユニット46に表示される。
手動再生が行われることによってフィルタ32に堆積しているパティキュレートが焼却され、前述したようにパティキュレート堆積率が予め設定された再生完了判定値以下に減少すると、再生制御部54は手動再生を終了する。この結果、ステップS101において表示制御部56は、手動再生を実行中ではないと判定し、処理をステップS102に進める。
ステップS102で表示制御部56は、次回開始される手動再生に対応して行われる演算処理Bに基づく表示から演算処理Aに基づく表示への切り換えに備えてタイマTM1及びTM2をリセットする。また、これらタイマTM1及びTM2のリセットに対応し、表示制御部56は次のステップS103においてフラグF2の値を0とすると共に、ステップS104でフラグF3の値を0とする。更に表示制御部56は、上述のように手動再生が完了したことから、ステップS105で手動再生完了までの残り時間tcを0(分)とする。
次に表示制御部56は、ステップS106で残り時間tcを再生表示制御に受け渡し、その制御周期を終了する。このときには、手動再生の完了に伴い、再生表示制御では表示ユニット46における表示が切り換えられているので、受け渡された残り時間tcが表示ユニット46に表示されることはない。
次の制御周期においても、表示制御部56はステップS101から処理を開始し、依然として手動再生が開始されていない場合には、上述したようにステップS102乃至S106の処理が行われる。従って、次に手動再生が開始されるまでの間は、ステップS101乃至S106の処理が繰り返される。
以上のようにして表示制御部56が残り時間演算制御を行うことにより、手動再生を開始したときに、フィルタ32の温度が上昇してパティキュレートが燃焼可能な所定温度に達するまでの第1期間においては、フィルタ32を上記所定温度まで昇温するのに要する昇温時間と、フィルタ32の温度が上記所定温度に達した後にパティキュレートが焼却されるのに要する再生時間との和に基づき求められた手動再生完了までの残り時間を、再生表示制御のステップS8において表示ユニット46に表示するようにしたので、第1期間にあるときの手動再生完了までの残り時間を、実際の手動再生の進行に合わせて精度よく表示することができる。
また、フィルタ32の温度が上昇してパティキュレートが燃焼可能な所定温度に達してから、フィルタ32に堆積しているパティキュレートの焼却が完了するまでの第2期間においては、フィルタ32におけるパティキュレートの残留量をパティキュレートの燃焼速度で除することによって求めた再生時間に基づき求められた手動再生完了までの残り時間を、再生表示制御のステップS8において表示ユニット46に表示するようにしたので、第2期間にあるときのフィルタ32の手動再生完了までの残り時間についても、実際の手動再生の進行に合わせて精度よく表示することができる。
更に、第1期間と第2期間とで手動再生完了までの残り時間の演算方法を切り換え、それぞれの期間において手動再生の所要時間に変化を生じさせる要因に対応して残り時間を求めるようにしたので、手動再生完了までの残り時間を、手動再生の進行状況に合わせて精度よく求め、表示ユニット46に表示させることができる。従って、運転者は手動再生が完了するまでの残り時間を精度よく確認することが可能となり、この手動再生が完了するまでの時間を有効活用することが可能となる。
また、手動再生の開始により第1期間が開始してから第1基準時間ts1が経過するまでの間は、演算処理Bにより求められた残り時間trに基づく残り時間tcの表示に代えて、計算中である旨のメッセージを表示ユニット46に表示するようにしたので、演算処理Bにおいて適正な残り時間が得られるようになるまでに誤った残り時間に基づく表示が表示ユニット46になされるのを確実に防止することができる。
更に、第1期間における演算処理Bによる手動再生完了までの残り時間の演算から、第2期間における演算処理Aによる手動再生完了までの残り時間の演算に移行した場合に、第2期間が開始してから第2基準時間ts2が経過するまでの間は、第1期間で用いた演算処理Bを引き続き行うことによって求められた残り時間trに基づく残り時間tcを表示ユニット46に表示するようにしたので、演算処理Aによる演算において適正な再生時間が得られるようになるまでに誤った残り時間に基づく表示が表示ユニット46になされるのを確実に防止することができる。
更に、演算処理A或いは演算処理Bによって求められた手動再生完了までの残り時間trに一次遅れフィルタ処理を施して得られた残り時間tr’に基づいて、表示ユニット46に手動再生完了までの残り時間を表示するようにしたので、演算処理A或いは演算処理Bにおける演算結果において、瞬間的に不規則なばらつきが生じるようなことがあったとしても、表示ユニット46に表示される残り時間の不規則な瞬間的変動を抑制し、表示ユニット46による残り時間の表示を見やすくすることができる。
以上で、本発明の一実施形態に係るエンジン排気浄化制御装置についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、再生表示制御において、手動再生及び自動再生の実行状況に応じ、表示1乃至表示10を表示ユニット46に表示するようにしたが、表示ON/OFFスイッチを設け、表示ON/OFFスイッチがON位置にある場合に上述したような一連の表示を行う一方、表示ON/OFFスイッチがOFF位置にある場合には、上述したような表示を行わないようにしてもよい。
このような表示ON/OFFスイッチを設けることにより、表示が煩わしいと感じる乗員は表示ON/OFFスイッチをOFF位置とすることにより、再生表示制御による表示を行わないようにすることができる。但し、このようにした場合であっても、再生表示制御におけるステップS4に処理が進んだ場合に表示する表示7については、手動再生が必要となったときに、これを通知するものであることから、表示ON/OFFスイッチの位置にかかわらず表示ユニット46に表示するのが好ましい。
また、上記実施形態では、表示切換スイッチ44を設け、再生表示制御のステップS15における表示3の表示、及びステップS21における表示5の表示を行わないようにすることができるようにしたが、表示切換スイッチ44を省略し、表示3や表示5が必ず表示されるようにしてもよい。
また、上記実施形態で用いた表示1乃至表示10は一例を示すものであり、それぞれの表示を行う際に表示の意図するものを通知できるものであればよく、それぞれの形態はこれらに限定されるものでなはい。従って、それぞれの表示におけるメッセージや、パティキュレート堆積率の表示については、内容、形式、及び色などについて種々変更することが可能である。
また、図3に示されるようなパティキュレート堆積率に対応した強制再生処理の領域、及びこれら領域を定める第1乃至第3基準堆積率PM1乃至PM3については、一例を示すものであって、必要に応じて変更が可能である。
また、上記実施形態で採用したフィルタ32におけるパティキュレート堆積量の求め方は一例であり、これに代えて様々な公知の手法を採用することが可能である。更に、上記実施形態では、強制再生処理を行う領域の判定にパティキュレート堆積率を用いたが、これに代えてパティキュレート堆積量を用いてもよい。
また、残り時間演算制御についても、様々な変更が可能である。例えば、演算処理Bにより第1期間において手動再生を完了するまでの残り時間を求める際、上記実施形態においては、単位時間あたりのパティキュレート排出量の積算値を、その時点のフィルタ32におけるパティキュレートの堆積量とし、この積算値に対応する再生時間を再生時間マップから読み出すようにした。
しかしながら、第1期間において手動再生完了までの残り時間を求めるために使用する再生時間としては、予め設定された固定値を用いるようにしてもよい。この場合には、手動再生を開始する際のパティキュレートの堆積量が、手動再生を開始するたびに異なる場合に精度が低下するものの、上述したような演算を行う必要がないので、表示制御部56の演算負荷を軽減すると共に、再生時間マップを記憶するためのメモリ容量を低減することが可能となる。また、手動再生を実行する必要が生じる場合には、前述したようにフィルタ32にある程度のパティキュレートが堆積し、フィルタ32の強制再生を行う必要がある状態にあるので、第1期間において再生時間を固定とした場合にも、求められる残り時間に大きな誤差を生じることはない。
また、固定値を用いる場合よりも演算誤差を低減する方法として、それまでに実施した手動再生により、実際に発生した再生時間、即ち排気温度Tfが基準温度Toに達してからパティキュレートの焼却が完了するまでに実際に要した時間を表示制御部56が記憶しておき、過去の所定回数分(例えば3回分)の実際の再生時間の平均値を、今回の第1期間における残り時間の演算で再生時間として用いるようにしてもよい。このようした場合には、何らかの要因により実際の再生時間にばらつきが生じるようなことがあっても、第1期間において手動再生完了までの残り時間を精度よく求めることが可能となる。
また、上記実施形態では図18のステップS114において、演算処理Bまたは演算処理Aによって求められた残り時間に一次遅れフィルタ処理を施した上で、再生表示制御におけるステップS8において表示ユニット46に残り時間を表示するようにしたが、表示の際に値の瞬間的なばらつきの発生が許容される場合や、演算処理B及び演算処理Aにより大きなばらつきを生じることなく残り時間を求めることが可能な場合などには、一次遅れフィルタ処理を省略するようにしてもよい。同様に、ステップS115の整数化についても、表示ユニット46の仕様などに応じて省略、或いは所定小数点位置を四捨五入するなど異なる処理を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、手動再生が開始された後、第1基準時間ts1が経過するまでは計算中である旨のメッセージを表示ユニット46に表示するようにしたが、例えば演算処理Bの演算を、手動再生の開始後に直ちに精度よく実行可能である場合などでは、計算中である旨の表示を省略し、直ちに演算処理Bによって求められた残り時間trに基づく残り時間tcを表示ユニット46に表示するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、演算処理Bによって求められた残り時間trに基づく表示から、演算処理Aによって求められた残り時間trに基づく表示に切り換える際に、第2基準時間ts2が経過するまでは、引き続き演算処理Bを実行することにより求められた残り時間trに基づき、表示ユニット46に残り時間tcを表示するようにしたが、例えば演算処理Aによる演算を、第2期間の開始後に直ちに精度よく実行可能である場合などでは、直ちに演算処理Aによって求められた残り時間trに基づく残り時間tcの表示に切り換えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、排気温度センサ34が検出した排気温度Tfが基準温度Toに達したときに、パティキュレートが燃焼可能な温度の下限値である所定温度にフィルタ32の温度が達したと判定するようにしたが、異なる部分の温度、或いは温度以外の情報により、フィルタ32の温度が上記所定温度に達したと判定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、インジェクタ4からの追加燃料噴射で燃料を供給することにより排気を昇温させてフィルタ32の強制再生を行うようにしたが、フィルタ32の強制再生の方法については、これに限定されるものではなく、様々な公知の方法を適用することが可能である。
また、上記実施形態では、エンジン1を4気筒のディーゼルエンジンとしたが、エンジン1の形式及び気筒数については、これに限定されるものではなく、強制再生を必要とするフィルタ32を備えたエンジンであれば、様々なエンジンを用いることができる。
本発明の一実施形態に係るエンジン排気浄化制御装置が適用されたエンジンシステムの全体構成図である。 表示ユニットが組み込まれたメータユニットの概略構成図である。 パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積率と、パティキュレートフィルタの強制再生処理との関係を示す図である。 ECUが実行する再生表示制御に対応した制御ブロック図である。 ECUが行う再生表示制御のフローチャートの一部である。 ECUが行う再生表示制御のフローチャートの残部である。 再生表示制御における表示1の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示2の表示例を示す図である。 パティキュレート堆積率に対応したバー表示の構成に関する説明図である。 再生表示制御における表示3の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示4の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示5の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示6の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示7の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示8の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示9の表示例を示す図である。 再生表示制御における表示10の表示例を示す図である。 ECUが行う残り時間演算制御のフローチャートである。 パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量と、堆積したパティキュレートを焼却するのに要する再生時間との関係の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 エンジン
32 パティキュレートフィルタ
36 ECU
42 手動再生スイッチ
44 表示切換スイッチ
46 表示ユニット(表示手段)
54 再生制御部(再生制御手段)
56 表示制御部(表示制御手段)

Claims (19)

  1. 車両に搭載され、上記車両のエンジンが排出する排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
    上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を開始するための手動再生スイッチと、
    上記車両の車室内に設けられた表示手段と、
    上記パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にある場合に、予め定められた第1実行条件が満たされると上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を自動的に行う自動再生と、上記手動再生スイッチの操作に応じて上記パティキュレートフィルタの強制再生処理を行う手動再生とを選択的に実行する再生制御手段と、
    上記再生制御手段が上記自動再生を実行しているときには上記自動再生の実行状況を表示する一方、上記再生制御手段が上記手動再生を実行しているときには上記手動再生の実行状況を上記表示手段に表示する表示制御手段と
    を備えることを特徴とするエンジン排気浄化制御装置。
  2. 上記再生制御手段は、上記第1実行条件とは別に予め設定された第2実行条件が満たされたときに上記手動再生スイッチの操作に応じて上記手動再生を実行し、
    上記表示制御手段は、上記第2実行条件が満たされると上記手動再生が必要である旨の表示を上記表示手段に行い、上記再生制御手段が上記手動再生を実行すると上記手動再生の実行状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  3. 上記表示制御手段は、上記手動再生が必要である旨の表示を上記表示手段に行う際、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を併せて上記表示手段に表示することを特徴とする請求項2に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  4. 上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量に応じて表示内容を変化させることにより、上記堆積状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項3に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  5. 上記第1実行条件は、上記パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが所定堆積状態となり、且つ上記車両の運転状態が所定運転状態となると満たされ、
    上記再生制御手段は、上記第2実行条件が満たされないときに上記第1実行条件が満たされると上記自動再生を実行する一方、上記第2実行条件が満たされないときに、上記パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが所定堆積状態となってから、上記車両の運転状態が上記所定運転状態となる前に上記手動再生スイッチが操作されると上記手動再生を実行し、
    上記表示制御手段は、上記第2実行条件が満たされない場合に、上記パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートが上記所定堆積状態となった後、上記車両の運転状態が上記所定運転状態になるまでは、上記手動再生が可能である旨の表示を上記表示手段に行い、上記再生制御手段が上記自動再生を実行すると上記自動再生の実行状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項2に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  6. 上記表示制御手段は、上記手動再生が可能である旨の表示を上記表示手段に行う際、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を併せて上記表示手段に表示することを特徴とする請求項5に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  7. 上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量に応じて表示内容を変化させることにより、上記堆積状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項6に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  8. 上記再生制御手段は、上記第2実行条件が満たされないときに上記第1実行条件が満たされると上記自動再生を実行し、
    上記表示制御手段は、上記第1実行条件及び第2実行条件が共に満たされない場合に、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項2に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  9. 上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量に応じて表示内容を変化させることにより、上記堆積状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項8に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  10. 上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタが強制再生処理を実施可能な状態にない場合に、強制再生処理を実行できない旨の表示を上記表示手段に行うことを特徴とする請求項1に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  11. 上記表示制御手段は、上記再生制御手段が上記自動再生を実行しているときには、上記自動再生を実行中である旨を上記表示手段に表示すると共に、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  12. 上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの堆積量に応じて表示内容を変化させることにより、上記堆積状況を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項11に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  13. 上記表示制御手段は、上記再生制御手段が上記手動再生を実行しているときには、上記手動再生を完了するまでの残り時間を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  14. 上記表示制御手段は、上記パティキュレートフィルタをパティキュレートが燃焼可能な所定温度に昇温するまでの残り時間である昇温時間と、上記パティキュレートフィルタの温度が上昇して上記所定温度に達した後の上記パティキュレートフィルタにおけるパティキュレートの焼却を完了するまでの残り時間である再生時間とをそれぞれ推定し、推定した上記昇温時間及び再生時間に基づき、上記残り時間を求めることを特徴とする請求項13に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  15. 上記表示制御手段は、
    上記手動再生を開始した後、上記パティキュレートフィルタの温度が上昇して上記所定温度に達するまでの第1期間では、上記パティキュレートフィルタを上記所定温度に昇温するまでの残り時間を上記昇温時間として繰り返し更新し、更新された上記昇温時間と上記再生時間との和に基づき上記残り時間を求め、
    上記パティキュレートフィルタの温度が上昇して上記所定温度に達した後、上記パティキュレートフィルタの再生が完了するまでの第2期間では、上記パティキュレートフィルタに捕集されているパティキュレートの焼却を完了するまでの残り時間を上記再生時間として繰り返し更新し、更新された上記再生時間に基づき上記残り時間を求めることを特徴とする請求項14に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  16. 上記表示制御手段は、上記第1期間が開始してから所定の基準時間が経過するまでは、上記残り時間の表示に代えてメッセージを上記表示手段に表示し、上記基準時間の経過後に、上記残り時間を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項15に記載の排気浄化装置。
  17. 上記表示制御手段は、上記第2期間が開始してから所定の基準時間が経過するまでは、上記第1期間のときと同様にして求めた上記残り時間を上記表示手段に表示し、上記基準時間の経過後に、上記第2期間において求めた上記残り時間を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項15に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  18. 上記表示制御手段は、上記再生制御手段が上記自動再生を開始すると、所定時間にわたり自動再生を開始した旨を上記表示手段に表示した後、上記自動再生の実行状況を表示することを特徴とする請求項1に記載のエンジン排気浄化制御装置。
  19. 上記表示制御手段による上記表示手段への表示内容を切り換えるための表示切換スイッチを更に備え、
    上記表示制御手段は、上記表示切換スイッチの操作に応じ、上記自動再生を開始した旨の上記表示手段への表示を省略可能であることを特徴とする請求項18に記載のエンジン排気浄化制御装置。
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