JP2010084506A - 温度上昇抑制システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物1の屋上やバルコニー2等の床面2aに設けられることによって周囲の温度上昇を抑制するものであり、床面2aには、この床面2aの建物側端部から外部側端部に向かって低くなる水勾配が設けられており、床面2a上には、複数の貯水部10,10が床面2aの勾配方向に沿って並設されており、これら複数の貯水部10,10には、保水性能・浸透性能を有するブロック材14が複数敷き詰められており、床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10の近傍には、この貯水部10に水を供給するための給水手段15が設けられている温度上昇抑制システム。これにより、床面の温度の上昇を抑制したり、温度を低下させたりすることができる。
【選択図】図1
Description
前記床面2aには、この床面2aの建物側端部から外部側端部に向かって低くなる水勾配が設けられており、
前記床面2a上には、この床面2aの勾配方向に沿って、かつ、この床面2aの勾配方向と直交する方向に所定の間隔をあけて所定長さの側壁部材11を複数配置するとともに、これら複数の側壁部材11,11間に、これら複数の側壁部材11,11の長さ方向に沿って所定の間隔をあけて複数並設される所定高さの仕切り部材12を架設し、さらに、前記複数の側壁部材11,11と、これら複数の側壁部材11,11の長さ方向両端部間にそれぞれ架設される仕切り部材12,12とで囲まれる部分に防水シート13を敷設することによって、複数の貯水部10,10が前記床面2aの勾配方向に沿って並設されており、
これら複数の貯水部10,10には、保水性能・浸透性能を有するブロック材14が複数敷き詰められており、
前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10の近傍には、この貯水部10に水を供給するための給水手段15が設けられており、
前記床面2aの勾配方向の下方には、前記床面2aの勾配方向の下方に位置する貯水部10から溢れる水を外部に排出する排水孔16が設けられていることを特徴とする。
また、その他にも、例えばヤシ等の天然繊維、不織布、グラスウールやロックウールを成形したもの等を用いてもよい。
また、前記床面2aに、この床面2aの建物側端部から外部側端部に向かって低くなる水勾配が設けられるとともに、前記複数の貯水部10,10が前記床面2aの勾配方向に沿って並設されているので、前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10の近傍に設けられる給水手段15から水を供給するだけで、前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10から、下方に位置する貯水部10へと容易に水を行き渡らせることができ、前記床面2aの勾配方向の下方に位置する貯水部10から溢れた水は前記排水孔16から確実に排出することができる。さらに、前記仕切り部材12の高さを低く設定することによって、前記複数の貯水部10に貯留される水の深さを浅くすることができるので、前記給水手段15から前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10に供給した水を、前記床面2aの勾配方向の下方に位置する貯水部10へと、より容易に行き渡らせやすくなるとともに、水が滞留することによって生じる悪臭や雑菌・虫の発生を確実に防ぐことができる。
前記複数のブロック材14,14のうち、少なくとも一つのブロック材14の上面に芝14aが植栽されていることを特徴とする。
また、このように前記ブロック材14の上面を前記芝14aで覆うことができるので、この芝14aが植栽されたブロック材14が敷き詰められた部分を緑化することができ、外観性に優れる。
前記複数のブロック材14,14のうち、少なくとも一つのブロック材14の上面にセラミックタイル14bが取り付けられていることを特徴とする。
また、前記複数のブロック材14,14のうち、少なくとも一つのブロック材14の上面にセラミックタイル14bが取り付けられているので、前記ブロック材14の上面を趣のある仕上げにすることができ、外観性に優れる。さらに、このセラミックタイル14bが取り付けられたブロック材14と、前記芝14aが設けられたブロック材14とを並設することによって、より外観性を向上させることができる。
前記ブロック材14は、このブロック材14の上面を、下面よりも面積が広くなるように設定することによって、このブロック材14の上部が下部よりもオーバーハングするように形成されており、
このブロック材14,14同士を隣り合わせた際に、これら隣り合うブロック材14,14の対向する側部間に形成される空洞14cは、前記仕切り部材12を収容するための収容スペースとされていることを特徴とする。
また、この空洞14cは、前記仕切り部材12を収容するための収容スペースとされているので、この収容スペースに前記仕切り部材12を収容した状態で前記ブロック材14を前記複数の貯水部10,10に隙間なく敷き詰めることができる。
さらに、前記空洞14cは、前記隣り合うブロック材14,14の対向する側部間に形成されるので、前記貯水部10内において縦横に通じることとなる。これによって、この空洞14c内を水の流路として利用できるので、従来とは異なり、前記床面2aに散水管を配管せずとも、前記複数の貯水部10,10内に、容易に水を行き渡らせることができる。
前記空洞14cに、前記給水手段15と接続され、前記貯水部10に水を注ぐ灌水パイプ17が配設されていることを特徴とする。
前記床面2aの勾配は1/50程度に設定されていることを特徴とする。
前記ブロック材14は、樹脂製のケース20内に一体的に固着収納されており、
前記ケース20は、このケース20内と外部とを連通する複数の孔部21a,21a…を有する底板部21と、この底板部21の周縁部から前記ブロック材14の側面に沿って立ち上がる側板部22とを備えていることを特徴とする。
また、前記ケース20は樹脂製であることから、成形しやすく、厚みを薄く形成することができるので好ましい。
また、前記ブロック材14の底面および側面を、前記ケース20の底板部21および側板部22によって覆い、前記ブロック材14の上面を露出させることができるので、前記ブロック材14を、このブロック材14を前記ケース20内に収納しない場合と同様に利用することができる。
さらに、前記底板部21は、前記ケース20内と外部とを連通する複数の孔部21a,21a…を有しているので、これら複数の孔部21a,21a…を通じて、前記貯水部10に供給された水を前記ブロック材14に確実に浸透・保水させることができるとともに、前記ケース20内の水を前記貯水部10へと確実に排水することができる。すなわち、前記ケース20内と貯水部10との間で確実に水を循環させることができる。
前記底板部21は四角形状に形成されており、前記側板部22は、この底板部21の四方の縁部から前記ブロック材14の側面に沿って立ち上がることによって4つの側面部分23,24,25,26を有しており、
この側板部22は、これら4つの側面部分23,24,25,26のうちの、2つの側面部分23,24の幅方向中央部からそれぞれ突出して設けられる凸部23a,24aと、残りの2つの側面部分25,26の幅方向中央部にそれぞれ設けられる凹部25a,26aとを有しており、
前記ケース20を隣り合わせて並べる際に、互いに隣り合うケース20,20のうち、一方のケース20の凸部23a(24a)が、他方のケース20の凹部25a(26a)に嵌合可能となっていることを特徴とする。
前記ケース20の側板部22の4つの側面部分23,24,25,26のうち、少なくとも前記床面2aの勾配方向の下方側に位置する側面部分23(24,25,26)に、該ケース20内と外部とを連通する複数の孔部27,27…が形成されていることを特徴とする。
前記仕切り部材12は三角柱状に形成されており、
この仕切り部材12の底面から頂角部までの高さが5mm〜20mmに設定されていることを特徴とする。
また、この仕切り部材12の底面から頂角部までの高さが5mm〜20mmに設定されているので、前記複数の貯水部10,10に貯留される水の深さをより確実に浅くすることができる。これによって、前記給水手段15から前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10に供給した水を、前記床面2aの勾配方向の下方に位置する貯水部10へと、より一層容易に行き渡らせやすくなるとともに、水が滞留することによって生じる悪臭や雑菌・虫の発生を、さらに確実に防ぐことができる。
また、床面に、この床面の建物側端部から外部側端部に向かって低くなる水勾配が設けられるとともに、複数の貯水部が床面の勾配方向に沿って並設されているので、床面の勾配方向の上方に位置する貯水部の近傍に設けられる給水手段から水を供給するだけで、床面の勾配方向の上方に位置する貯水部から、下方に位置する貯水部へと容易に水を行き渡らせることができ、床面の勾配方向の下方に位置する貯水部から溢れた水は排水孔から確実に排出することができる。さらに、仕切り部材の高さを低く設定することによって、複数の貯水部に貯留される水の深さを浅くすることができるので、給水手段から床面の勾配方向の上方に位置する貯水部に供給した水を、床面の勾配方向の下方に位置する貯水部へと、より容易に行き渡らせやすくなるとともに、水が滞留することによって生じる悪臭や雑菌・虫の発生を確実に防ぐことができる。
また、前記建物1には、図1および図2,図8に示すように、この建物1の内部と前記バルコニー2とを行き来するための出入り口1aが、前記バルコニー2に面して設けられている。
すなわち、前記床面2aの水勾配をどの程度に設定するかによって、前記複数の貯水部10,10に貯留される水の深さを設定できることとなる。例えば、前記床面2aが1/100程度の水勾配であれば、1/50の場合に比して水深を浅くすることができ、前記床面2aが1/20程度の水勾配であれば、1/50の場合に比して水深を深くすることができる。
なお、この貯水部10に貯留される水の深さは、この貯水部10が設けられる床面2a自体が建物側端部から外部側端部に向かって低くなるように傾斜しているので、各貯水部10の建物側端部ほど浅く、外部側端部ほど深くなる。
そして、このように前記仕切り部材12が三角柱状に形成されているので、例えば四角柱状の仕切り部材に比して、この仕切り部材12上に敷設される防水シート13の敷設面積を減らすことができる。
また、このように仕切り部材12が三角柱状に形成されていれば、この仕切り部材12の頂角部を前記貯水部10の端部として認識できる。
さらに、このように仕切り部材12が三角柱状であれば、この仕切り部材12を板状に形成した場合に比して、構造的な強度が高くなるので好ましい。
このように前記貯水部10の水深を浅くするとともに、水を複数の貯水部10,10に行き渡らせることによって、水が貯水部10内に滞留することによって生じる悪臭や雑菌・虫の発生を確実に防ぐことができる。
なお、本実施の形態においては、前記仕切り部材12の底面から頂角部までの高さが5mm〜20mmに設定されることで、建物側端部ほど浅く外部側端部ほど深くなっている各貯水部10の水深が、平均して1cm程度の水深となるようにそれぞれ設定されている。また、このように各貯水部の水深が平均して1cm程度の水深となるように設定することができれば、前記仕切り部材12の底面から頂角部までの高さを6mm〜18mmと設定してもよい。
ここで、上述のように、前記各貯水部10に貯水される水の量を、平均して1cm程度の水深となるように設定するとしたが、この平均1cm程度の水深とは、例えば夏季等において、各貯水部10に貯水された水が蒸発するのにかかる所要日数が1日〜3日程度となるような数値設定である。すなわち、上記のように、前記仕切り部材12の底面から頂角部までの高さを5mm〜20mm、より具体的には6mm〜18mmに設定することによって、前記各貯水部10に貯水される水の水深が1cm程度となるように設定することができる。
なお、このように前記仕切り部材12の底面から頂角部までの高さを5mm〜20mmまたは6mm〜18mmに設定するとともに、前記各貯水部10の水深を1cm程度に設定する際は、前記床面2aの水勾配が1/50程度、または、1/50よりも急勾配または緩勾配に設定されているものとする。
この防水シート13の前記側壁部材11に接する部分は、図3に示すように、この側壁部材11に対して溶着または接着されており、前記仕切り部材12に接する部分は、図4に示すように、両面テープ13aによって前記仕切り部材12に取り付けられている。
さらに、このように軽石を骨材とするコンクリートの含水比重は、セメントと砕石等の天然骨材とポルトランドセメントのみを使用したコンクリートの約60%であり、乾燥比重は、約50%である。
すなわち、このような軽石を骨材とするブロック材14を、例えば舗装面の舗装材として用いた場合、例えばブロック材14を50mmの厚みで舗装すると、含水重量は60kg/m2であり、乾燥比重は45kg/m2であるから15リットルの水を保水することが可能となり、優れた性能を有している。
なお、本実施の形態のブロック材14として、その他にも、例えばヤシ等の天然繊維、不織布、グラスウールやロックウールを成形したもの等を用いてもよいものとする。
さらに、このブロック材14は、図5〜図7に示すように、このブロック材14の上面を、下面よりも面積が広くなるように設定することによって、このブロック材14の上部が下部よりもオーバーハングするように形成されている。すなわち、本実施の形態においては、このブロック材14の側壁部分が上部が下部よりも外方に位置するように傾斜する逆角錐台形状に形成されている。
そして、このブロック材14,14同士を隣り合わせることによって、隣り合うブロック材14,14の上部同士は当接して、下部同士は離間する状態となるので、隣り合うブロック材14,14の対向する側部間に前記空洞14cを形成できることとなる。
さらに、前記空洞14cは、前記隣り合うブロック材14,14の対向する側部間に形成されるので、前記貯水部10内において縦横に通じることとなる。これによって、この空洞14c内を水の流路として利用できるので、例えば前記床面2aに散水管を配管せずとも、前記貯水部10内に容易に水を行き渡らせることができる。
また、散水管を配管せずとも、としたが、例えば図9に示すように、前記空洞14cに、前記給水手段15と接続された灌水パイプ17を配設してもよいものとする。これによって、例えば前記貯水部10の面積が広大であったとしても、前記灌水パイプ17によって、前記給水手段15から供給される水を前記貯水部10に注ぎ、この貯水部10に水を迅速かつ確実に貯めることができる。
また、このように前記前記ブロック材14の上面を前記芝14aで覆うことができるので、この芝14aが植栽されたブロック材14が敷き詰められた部分を緑化することができ、外観性に優れる。
なお、前記ブロック材14の上面に芝14aを植栽する際は、前記防水シート13に防根性能を付与したものを用いることが望ましい。
また、前記ブロック材14の上面にセラミックタイル14bが取り付けられているので、前記ブロック材14の上面を趣のある仕上げにすることができ、外観性に優れる。
さらに、このセラミックタイル14bが取り付けられたブロック材14と、前記芝14aが設けられたブロック材14とを並設することによって、より外観性を向上させることができる。
なお、前記給水源としては、例えば図8に示す風呂15c、雨水等を貯留する貯留タンク等であり、適宜選択される。
なお、本実施の形態においては、例えば、前記風呂15cを給水源として利用するものとして説明する。
前記浄化手段15eは、例えば風呂15cと連結して設けられる給湯装置15dに内蔵されている。この給湯装置15dは、前記風呂15c内の水を循環させるとともに温度管理を行いつつ、前記浄化手段15eによって浄化できるようになっている。
また、このポンプ15fは、例えば部屋内に設けられた制御手段15gによって制御可能となっており、浄化された風呂水を適切に利用できるようになっている。また、このような制御手段15gによって、前記ポンプ15fとともに、前記吐出口15aからの吐出量や時間設定等を行えるようにしてもよい。
そして、以上のように前記貯水部10に供給される水として、風呂水等の生活排水が利用されていることから、上水道のみを給水源とした場合に比して水の利用量を低減できるので、コストの低減を図ることができる。また、風呂水と合わせて雨水を利用してもよく、これによって、さらに水の利用量を低減できる。この時、雨水も殺菌・消毒することが好ましい。
なお、冬場などの寒冷な時期において、前記貯水部10に供給する前に風呂水が冷めてしまうような場合は、例えばラジエーター等を用いて水を再度温めるようにしてもよい。
また、高気温時に前記複数の貯水部10,10に水が滞留していると、悪臭や雑菌・虫の発生を促進してしまう場合があるため、前記給水手段15から前記複数の貯水部10,10への水の供給は、夏季や、春季・秋季において高気温日が連続する際に行うことが望ましい。
すなわち、前記貯水部10に水を貯留する際は、図8に示すように風呂水を利用したり、雨水を貯留タンクに貯留したり、雨水を直に貯水部10に貯留するなどして、節水・省エネを図ることが望ましい。つまり、例えばスプリンクラーや従来の散水管では、水を広い範囲に散布したり、管の末端まで水を行き渡らせたりする際に過剰な水圧が必要となるが、本実施の形態においては、前記貯水部10に単に水を貯留するだけでよい。
さらに、このカバー16bの上面までの高さは、前記床面2aの勾配方向の下方に位置する貯水部10に敷き詰められたブロック材14の上面と略等しくなるように設定されている。そして、このカバー16bを除く、前記複数の貯水部10,10周囲の床面2aに、砂利(図示せず)等を敷くなどして、前記複数の貯水部10,10と前記バルコニー2の周壁2bとの間の溝を埋めるようにする。この時、この溝に敷かれる砂利を、前記排水孔16のカバー16bや、前記複数の貯水部10,10に敷き詰められたブロック材14と略等しい高さにすることで、前記バルコニー2内の段差を少なくできるので、安全性および外観性に優れる。
なお、前記床面2上には、予め複数の貯水部10,10が形成されて並設されているとともに、これら複数の貯水部10,10には、前記ブロック材14が複数敷き詰められているものとする。つまり、図2に示すような状態のバルコニー2となっている。
前記貯水部10へと注がれた水は、この貯水部10内に敷き詰められた複数のブロック材14,14間の空洞14cを通じて、この貯水部10内に行き渡る。
そして、この下段の貯水部10に行き渡った水は、この貯水部10の前記床面2aの勾配方向の下方に位置する仕切り部材12の頂角部から溢れ出し、この溢れた水は、前記排水孔16へと流れていくこととなる。
そして、前記給水手段15から供給された水が、前記複数の貯水部10,10へと注がれるとともに、前記複数のブロック材14,14へと保水され、余剰な水が前記排水孔16へと流れた時点で、前記給水手段15からの水の供給を止めるようにする。
また、前記バルコニー2に面して前記出入り口1aが設けられているので、温度の上昇が抑制されたバルコニー2を通過する外気を、この出入り口1aから建物1の内部へと流入させることができる。これによって、特に夏場などの温暖な時期において、比較的温度の低い外気をバルコニー2から建物1の内部に効率良く取り入れることができるので、快適な居住環境を形成することが可能となる。
また、前記ケース20は樹脂製であることから、成形しやすく、厚みを薄く形成することができるので好ましい。
このようなケース20の底板部21および側板部22によって、前記ブロック材14の底面および側面を覆うことができるので、前記ブロック材14の上面を露出させることができ、前記ブロック材14を、このブロック材14を前記ケース20内に収納しない場合と同様に利用することができる。
なお、このように複数の孔部21a,21a…が前記底板部21に形成されていても、前記ケース20内に投入される前段階(すなわち、固化する前の段階)の前記ブロック材14は適当な粘度を有しているため、これら複数の孔部21a,21a…から零れ落ちないようになっている。
そして、この側板部22は、これら4つの側面部分23,24,25,26のうちの、2つの側面部分23,24の幅方向中央部からそれぞれ突出して設けられる凸部23a,24aと、残りの2つの側面部分25,26の幅方向中央部にそれぞれ設けられる凹部25a,26aとを有している。
したがって、前記ケース20を隣り合わせて並べる際に、互いに隣り合うケース20,20のうち、一方のケース20の凸部23a(24a)が、他方のケース20の凹部25a(26a)に嵌合可能となっている。
そして、本実施の形態において、前記側面部分23,24,25,26とは、図10,図11および図15に示すように、前記側板部21の上部に位置する前記立ち上がり部22cの四方の側面を指している。
また、図13に示すように、四角柱状の仕切り部材12Aを用いる場合は、前記ケース20とは形状の異なるケース20Aを用いることが好ましい。すなわち、このケース20Aは、側面視において略T字型となっており、これらケース20A,20A間に形成される空洞14cに、前記仕切り部材12Aを収容できるようになっている。
すなわち、前記貯水部10に水を入れると、水位は、前記床面2aの勾配方向下方側の方が高くなる。このため、少なくとも前記床面2aの勾配方向の下方側に位置する側面部分23に、該ケース20内と外部とを連通する複数の孔部27,27…が形成されていれば、これら複数の孔部27,27…を通じて、前記貯水部10に供給された水を前記ブロック材14に、より確実に浸透・保水させることができるとともに、前記ケース20内の水を前記貯水部10へと、より確実に排水することができる。すなわち、前記ケース20内と貯水部10との間で、より確実に水を循環させることができるという利点がある。
また、前記床面2aに、この床面2aの建物側端部から外部側端部に向かって低くなる水勾配が設けられるとともに、前記複数の貯水部10,10が前記床面2aの勾配方向に沿って並設されているので、前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10の近傍に設けられる給水手段15から水を供給するだけで、前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10から、下方に位置する貯水部10へと容易に水を行き渡らせることができ、前記床面2aの勾配方向の下方に位置する貯水部10から溢れた水は前記排水孔16から確実に排出することができる。さらに、前記仕切り部材12の高さを低く設定することによって、前記複数の貯水部10に貯留される水の深さを浅くすることができるので、前記給水手段15から前記床面2aの勾配方向の上方に位置する貯水部10に供給した水を、前記床面2aの勾配方向の下方に位置する貯水部10へと、より容易に行き渡らせやすくなるとともに、水が滞留することによって生じる悪臭や雑菌・虫の発生を確実に防ぐことができる。
2 バルコニー
2a 床面
10 貯水部
11 側壁部材
12 仕切り部材
13 防水シート
14 ブロック材
15 給水手段
16 排水孔
Claims (10)
- 建物の屋上やバルコニー等の床面に設けられることによって周囲の温度上昇を抑制する温度上昇抑制システムにおいて、
前記床面には、この床面の建物側端部から外部側端部に向かって低くなる水勾配が設けられており、
前記床面上には、この床面の勾配方向に沿って、かつ、この床面の勾配方向と直交する方向に所定の間隔をあけて所定長さの側壁部材を複数配置するとともに、これら複数の側壁部材間に、これら複数の側壁部材の長さ方向に沿って所定の間隔をあけて複数並設される所定高さの仕切り部材を架設し、さらに、前記複数の側壁部材と、これら複数の側壁部材の長さ方向両端部間にそれぞれ架設される仕切り部材とで囲まれる部分に防水シートを敷設することによって、複数の貯水部が前記床面の勾配方向に沿って並設されており、
これら複数の貯水部には、保水性能・浸透性能を有するブロック材が複数敷き詰められており、
前記床面の勾配方向の上方に位置する貯水部の近傍には、この貯水部に水を供給するための給水手段が設けられており、
前記床面の勾配方向の下方には、前記床面の勾配方向の下方に位置する貯水部から溢れる水を外部に排出する排水孔が設けられていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項1に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記複数のブロック材のうち、少なくとも一つのブロック材の上面に芝が植栽されていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項1または2に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記複数のブロック材のうち、少なくとも一つのブロック材の上面にセラミックタイルが取り付けられていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記ブロック材は、このブロック材の上面を、下面よりも面積が広くなるように設定することによって、このブロック材の上部が下部よりもオーバーハングするように形成されており、
このブロック材同士を隣り合わせた際に、これら隣り合うブロック材の対向する側部間に形成される空洞は、前記仕切り部材を収容するための収容スペースとされていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項4に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記空洞に、前記給水手段と接続され、前記貯水部に水を注ぐ灌水パイプが配設されていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記床面の勾配は1/50程度に設定されていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項4〜6のいずれか一項に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記ブロック材は、樹脂製のケース内に一体的に固着収納されており、
前記ケースは、このケース内と外部とを連通する複数の孔部を有する底板部と、この底板部の周縁部から前記ブロック材の側面に沿って立ち上がる側板部とを備えていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項7に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記底板部は四角形状に形成されており、前記側板部は、この底板部の四方の縁部から前記ブロック材の側面に沿って立ち上がることによって4つの側面部分を有しており、
この側板部は、これら4つの側面部分のうちの、2つの側面部分の幅方向中央部からそれぞれ突出して設けられる凸部と、残りの2つの側面部分の幅方向中央部にそれぞれ設けられる凹部とを有しており、
前記ケースを隣り合わせて並べる際に、互いに隣り合うケースのうち、一方のケースの凸部が、他方のケースの凹部に嵌合可能となっていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項7または8に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記ケースの側板部の4つの側面部分のうち、少なくとも前記床面の勾配方向の下方側に位置する側面部分に、該ケース内と外部とを連通する複数の孔部が形成されていることを特徴とする温度上昇抑制システム。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の温度上昇抑制システムにおいて、
前記仕切り部材は三角柱状に形成されており、
この仕切り部材の底面から頂角部までの高さが5mm〜20mmに設定されていることを特徴とする温度上昇抑制システム。
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JP2009042373A JP5430973B2 (ja) | 2008-09-02 | 2009-02-25 | 温度上昇抑制システム |
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